JP6979787B2 - ブレースダンパー - Google Patents
ブレースダンパー Download PDFInfo
- Publication number
- JP6979787B2 JP6979787B2 JP2017091405A JP2017091405A JP6979787B2 JP 6979787 B2 JP6979787 B2 JP 6979787B2 JP 2017091405 A JP2017091405 A JP 2017091405A JP 2017091405 A JP2017091405 A JP 2017091405A JP 6979787 B2 JP6979787 B2 JP 6979787B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pair
- core
- core materials
- plate portion
- dimension
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
Description
このようなブレースダンパーは、長手方向の荷重が作用した際に芯材が変形して降伏することで減衰効果を発揮し、ブレースダンパーに作用する振動エネルギーを吸収するように構成されている。また、芯材は、一対のカバープレートによって接続された一対の溝形鋼に挟まれることで座屈が防止されるように構成されている。
このため、荷重が作用した際の履歴特性を所望の形態に構築することができるブレースダンパーが望まれている。
このため、ブレースダンパーを長手方向から荷重が作用した際に剛性が急変しない形態とすることができ、ブレースダンパーの履歴属性を所望の形態に構築することができる。
芯材の厚さ方向とは、板状の芯材の板面に直交する方向を示している。
また、ブレースダンパーの履歴属性を所望の形態に構築することができることにより、ブレースダンパーが設けられる構造物の固有周期と、当該地で想定される地震動の固有周期とが一致しないように芯材それぞれの剛性を設定すれば、地震が生じた際の構造物の振動を効率的に低減させることができる。
また、ブレースダンパーの履歴属性を所望の形態に構築することができることにより、ブレースダンパーが設けられる構造物の固有周期を、地盤の高次モードと一致しないような多様な周期特性とすれば、地震が生じた際の構造物の振動を効率的に低減させることができる。
このような構成とすることにより、複数の芯材それぞれの中央板部を側方板部よりも早期に降伏させることができる。そして、複数の芯材のうちの少なくとも1つの芯材において、中央板部における短手方向の寸法、中央板部における長手方向の寸法、一対の側方板部における短手方向の寸法、前記一対の側方板部における前記長手方向の寸法、および厚さ方向の寸法の少なくとも1つが他の芯材と異なることにより、複数の芯材のうちの少なくとも1つの芯材の降伏点を他の芯材の降伏点と異なるようにすることができる。
図1に示すように、本実施形態によるブレースダンパー1は、それぞれ長尺の板状に形成され厚さ方向に互いに重なって配列された3つの芯材2,2,2と、3つの芯材2,2,2を厚さ方向から挟むように配置された一対の挟持部材3,3と、一対の挟持部材3,3を3つの芯材2,2,2を跨ぐように接続する一対の接続部材4,4と、を有している。本実施形態によるブレースダンパー1は、建物などの構造物(不図示)に設けられている。
ブレースダンパー1において、芯材2の長手方向を長さ方向とし、芯材2の短手方向を幅方向とし、芯材2の厚さ方向(芯材2の板面に直交する方向)を奥行き方向とする。
このため、3つの芯材2,2,2は、それぞれ厚さ方向から見て、長手方向の中央部分における短手方向の両側がくびれている形状となっている。3つの芯材2,2,2それぞれにおける長手方向の中央部分のくびれている部分をくびれ部211とする。3つの芯材2,2,2それぞれにおける短手方向の一方側のくびれ部211と、他方側のくびれ部211とは、短手方向に対称となる形状に形成されている。
中央板部21の長手方向の一方側に配置された側方板部22と、他方側に配置された側方板部22とは、長手方向に対称となる形状に形成されている。
3つの芯材2,2,2は、それぞれ中央板部21は、一対の側方板部22,22よりも断面積が狭くなるため、一対の側方板部22,22よりも降伏しやすい降伏部位となる。このため、芯材2,2,2において中央板部21は、塑性歪エネルギーを吸収するように構成されている。
3つの芯材2,2,2には、例えば、LY100やLY255などの建築構造用低降伏点鋼や、SN400などの建築構造用圧延鋼材などが用いられている。
本実施形態では、図2に示す芯材2の中央板部21における短手方向の寸法B1、中央板部21における長手方向の寸法L1、一対の側方板部22における長手方向の寸法L2、中央板部21の厚さ寸法t(t1〜t3、図1(b)参照)を他の芯材2,2と異なる値として、長手方向から作用する荷重に対する剛性および耐力が他の芯材2,2と異なるようにしている。本実施形態では、芯材2はそれぞれ均一な厚さ寸法に形成されているため、中央板部21の厚さ寸法tは芯材2それぞれの厚さ寸法に相当する。
なお、本実施形態では、3つの芯材2,2,2それぞれの一対の側方板部22,22の短手方向の寸法は、略同一となるように設定されている。
一対の挟持部材3,3は、それぞれの幅方向の寸法が芯材2の幅方向の寸法(一対の側方板部22,22の幅方向の寸法)と略同じ値に設定されている。
一対の挟持部材3,3それぞれのウェブ33には、長さ方向の両端部近傍に補強板5が配置される切欠き部33aが形成されている。
一対の挟持部材3,3のうちの一方を第1挟持部材31とし、他方を第2挟持部材32する。また、一対の挟持部材3,3それぞれの一対のフランジ34,35のうちの一方を第1フランジ34とし、他方を第2フランジ35とする。第1挟持部材31の第1フランジ34の幅方向の外側の面と第2挟持部材32の第1フランジ34の幅方向の外側の面とは、同一面内に配置されている。第1挟持部材31の第2フランジ35の幅方向の外側の面と第2挟持部材32の第2フランジ35の幅方向の外側の面とは、同一面内に配置されている。
第1接続部材41は、第1挟持部材31の第1フランジ34と第2挟持部材32の第1フランジ34とを接続している。第1接続部材41は、一方の面が第1挟持部材31の第1フランジ34の幅方向外側の面および第2挟持部材32の第1フランジ34の幅方向の外側の面それぞれと当接し、第1挟持部材31の第1フランジ34および第2挟持部材32の第1フランジ34それぞれとボルト接合されている。第1接続部材41は、3つの芯材2,2,2を跨ぐようにして第1挟持部材31および第2挟持部材32に接合されている。
第2接続部材42の芯材2,2,2側の面には、3つの芯材2,2,2それぞれの一対の側方板部22,22の幅方向他方側の縁部が突き合わされて溶接されている。
なお、3つの芯材2,2,2それぞれの中央板部21および一対の側方板部22,22の幅方向両側の縁部は、第1接続部材41および第2接続部材42と幅方向に離間している。
本実施形態では、3つの芯材2,2,2の形状が異なることから、それぞれの剛性および耐力が異なるように構成されている。このため、3つの芯材2,2,2それぞれの降伏点が異なり、3つの芯材2,2,2が段階的に降伏するように構成されている。
上述した本実施形態によるブレースダンパー1では、3つの芯材2,2,2のうちの少なくとも1つの芯材2は、芯材2の長手方向から作用する荷重に対する剛性および耐力の少なくとも一方が他の芯材2と異なっている。これにより、3つの芯材2,2,2それぞれの長手方向から作用する荷重に対する降伏点を全て同一とせずに、少なくとも1つの芯材2の降伏点を他の芯材2の降伏点と異なる値とすることができる。
このため、ブレースダンパー1を長手方向から荷重が作用した際に剛性が急変しない形態とすることができ、ブレースダンパー1の履歴属性を所望の形態に構築することができる。
また、芯材2の形状を設定することによってブレースダンパー1の履歴属性を所望の形態に構築することができるため、多彩な架構の履歴特性を容易にかつローコストで構築することができる。
また、ブレースダンパー1の履歴属性を所望の形態に構築することができることにより、ブレースダンパー1が設けられる構造物の固有周期と、当該地で想定される地震動の固有周期とが一致しないように芯材2,2,2それぞれの剛性を設定すれば、地震が生じた際の構造物の振動を効率的に低減させることができる。
また、ブレースダンパー1の履歴属性を所望の形態に構築することができることにより、ブレースダンパー1が設けられる構造物の固有周期を、地盤の高次モードと一致しないような多様な周期特性とすれば、地震が生じた際の構造物の振動を効率的に低減させることができる。
そして、3つの芯材2,2,2は、それぞれ中央板部21の短手方向の寸法、長手方向の寸法および厚さ方向の寸法が他の芯材2,2と異なり、それぞれの剛性および耐力が異なることにより、3つの芯材2,2,2それぞれ2の降伏点を異なるようにすることができる。このため、芯材2,2,2それぞれの中央板部21の短手方向の寸法、長手方向の寸法および厚さ方向の寸法を設定することにより、ブレースダンパー1の履歴属性を所望の形態に構築することができる。
例えば、上記の実施形態では、ブレースダンパー1は、3つの芯材2,2,2を有しているが、2つ以上の芯材2を有していればよい。
図3および図4に示すように、3つの芯材の剛性がそれぞれ異なるブレースダンパーの方が、芯材が1つであるブレースダンパーと比べて、芯材部分およびブレースダンパー全体の履歴特性をなだらかな履歴特性とすることができる。
また、上記の実施形態では、3つの芯材2,2,2は、それぞれの一対の側方板部22,22が一対の接続部材4,4に接合されているが、一対の接続部材4,4に接続されていなくてもよい。
また、一対の側方板部22,22における長手方向の寸法B2など、上記以外の寸法を他の芯材と異なる値として、長手方向から作用する荷重に対する剛性および耐力を他の芯材2,2と異なるようにしてもよい。
2 芯材
3 挟持部材
4 接続部材
21 中央板部
22 側方板部
31 第1挟持部材(挟持部材)
32 第2挟持部材(挟持部材)
41 第1接続部材(接続部材)
42 第2接続部材(接続部材)
B1 中央板部における短手方向の寸法
L1 中央板部における長手方向の寸法
t 中央板部の厚さ寸法
B2 一対の側方板部における長手方向の寸法
L2 側方板部における長手方向の寸法
Claims (1)
- 長尺の板状に形成され厚さ方向に互いに重ねられた複数の芯材と、
前記複数の芯材を前記厚さ方向の両側から挟むように配置された一対の挟持部材と、
前記一対の挟持部材を前記複数の芯材を跨ぐように接続する一対の接続部材と、を有し、
前記複数の芯材は、それぞれ長手方向の中央部に位置する中央板部と、前記中央板部の長手方向の両側に位置する一対の側方板部と、を有し、
前記中央板部は、前記一対の側方板部よりも短手方向の寸法が小さく形成され、前記短手方向の両端部が前記一対の側方板部の前記短手方向の両端部よりも前記短手方向の内側に配置されていて、
前記複数の芯材のうちの少なくとも1つの芯材は、
前記芯材の長手方向から作用する荷重に対する剛性および耐力の少なくとも一方が他の芯材と異なるとともに、前記中央板部における前記短手方向の寸法、前記中央板部における前記長手方向の寸法、前記一対の側方板部における前記短手方向の寸法、前記一対の側方板部における前記長手方向の寸法、および前記厚さ方向の寸法の少なくとも1つが、他の芯材と異なり、前記一対の側方板部が前記一対の接続部材に接合され、前記中央板部が前記一対の接続部材と離間していることを特徴とするブレースダンパー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017091405A JP6979787B2 (ja) | 2017-05-01 | 2017-05-01 | ブレースダンパー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017091405A JP6979787B2 (ja) | 2017-05-01 | 2017-05-01 | ブレースダンパー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018188853A JP2018188853A (ja) | 2018-11-29 |
JP6979787B2 true JP6979787B2 (ja) | 2021-12-15 |
Family
ID=64478342
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017091405A Active JP6979787B2 (ja) | 2017-05-01 | 2017-05-01 | ブレースダンパー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6979787B2 (ja) |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002147052A (ja) * | 2000-11-14 | 2002-05-22 | Shimizu Corp | ブレースダンパー |
JP2007191987A (ja) * | 2006-01-23 | 2007-08-02 | Shimizu Corp | 対震ブレース |
JP5822203B2 (ja) * | 2012-02-09 | 2015-11-24 | 清水建設株式会社 | ブレースダンパー |
KR101460345B1 (ko) * | 2012-12-05 | 2014-11-14 | 조선대학교산학협력단 | 브레이스 마찰댐퍼 |
JP2014234677A (ja) * | 2013-06-04 | 2014-12-15 | 清水建設株式会社 | ブレースダンパー |
TWI567273B (zh) * | 2014-02-07 | 2017-01-21 | Chong-Shien Tsai | An energy dissipation support device with a viewing window |
-
2017
- 2017-05-01 JP JP2017091405A patent/JP6979787B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018188853A (ja) | 2018-11-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101527600B1 (ko) | 슬릿강재이력댐퍼 | |
JP6389670B2 (ja) | 部材端部構造 | |
US9970191B2 (en) | Wall panel damping device | |
JP5822203B2 (ja) | ブレースダンパー | |
JP2007191987A (ja) | 対震ブレース | |
JP4917177B1 (ja) | 座屈拘束ブレース | |
JP2017133282A (ja) | 鋼製デバイス及び耐力壁 | |
JP6979787B2 (ja) | ブレースダンパー | |
JP2002235380A (ja) | ブレースダンパー | |
JP6169486B2 (ja) | 座屈拘束ブレース | |
JP4771136B2 (ja) | 対震ブレース | |
JP6680005B2 (ja) | 鉄骨梁および柱梁接合構造 | |
US8615969B2 (en) | Reinforcement structure of rectangular flat metal plate | |
JP6872891B2 (ja) | 柱梁接合部の補強構造 | |
US11346121B2 (en) | Member-to-member laminar fuse connection | |
JP7230630B2 (ja) | 溶接継手 | |
JP6677480B2 (ja) | 履歴型ダンパー及び建物の制振構造 | |
JP2019210781A (ja) | トラス梁 | |
US11203862B2 (en) | Member-to-member laminar fuse connection | |
JP6143082B2 (ja) | ブレースダンパー | |
JP4296541B2 (ja) | ブレースダンパー | |
JP6682903B2 (ja) | H形断面部材の座屈補剛構造と鉄骨構造 | |
JP4881084B2 (ja) | 耐震構造 | |
JP6313067B2 (ja) | 制震ダンパー | |
JP2014169601A (ja) | 制振構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20181005 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200402 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210226 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210316 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210507 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20211019 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20211116 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6979787 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |