JP7428887B2 - ロールコータ式塗装装置 - Google Patents

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本発明は、鋼帯などの帯状体の塗装に用いるロールコータ式塗装装置に関する。
鋼帯などの帯状体の表面に塗料を塗布する方法として、ロール表面に塗料を供給してこれを介して塗料を帯状体の表面に塗布することが行われている。このようなロールを用いた塗料する方法としては、主として2つの方法がある。
第1の塗布方法としては、回転する円筒状の複数のロール間に塗料を供給し、一のロール(ドクターロールなどと呼ばれる)と別のロール(一般にアプリケータロールなどと呼ばれる)との隙間を調整してアプリケータロールに転写される塗料の量を一定とし、帯状体に塗料を塗布していく方法である(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
第2の塗布方法としては、一のロール(一般にピックアップロールなどと呼ばれる)の下部を塗料に浸漬させた後に、そのピックアップロールで掬い上げた塗料を直接的または間接的に帯状体に塗布する方法である(例えば、特許文献3~5参照)。
第2の塗布方法は簡便である一方、塗料パンに大量の塗料を満たす必要があるため、塗料を循環させる際に部分的な塗料の停滞が発生し、塗料の凝固、沈殿物の堆積、循環配管詰まり、あるいは塗料のオーバーフローが生じ易い。このため、これらの現象が生じ難い第1の塗布方法が好まれる。
特開2004-209441号公報 特開2005-74366号公報 特開2000-126660号公報 特開平10-337522号公報 特開2010-149070号公報
しかしながら、第1の塗布方法を行った場合、ロール間の幅方向の圧力、供給塗料の幅方向の量を均一に調整することが難しいため、第2の塗布方法に比べると塗布された塗料の均一性が劣る。また、ロールの摩耗や薬液目詰まりにより粗度が低下するとロール間の隙間調整が困難になり、安定的に塗布状態のよい帯状体を製造することが困難であった。
そこで、発明者らは、上記のロールが摩耗すると安定的に塗布状態を保持できないという問題について検討した。
すなわち、均一に塗料を帯状体に塗布することを考えた場合には、第1の塗布方法、すなわち、回転する円筒状の2つのロール間に塗料を供給する方法で行うことが前提となる。
しかし、ロールの摩耗は製造的には回避できない。ロールが摩耗した場合には、ネジでロール間隔などを調整する必要があるが、第1の塗布方法では、通常3つのロール(実際に帯状体に塗料を塗布するアプリケータロール、ドクターロール、ダムロール)を用いており、その3つのロールの摩耗状態を見極めてそれぞれを調整する必要があり、その調整は難しい。このため、他の方法を付加してより簡易的に塗布状態の調整を行う方が有利である。
そこで、本発明者らは補助的にドクターロールを濡らせばよいと考えた。具体的には、ドクターロール下にパンを配置し、そこに塗料を溜めてドクターロールを濡らせばよい。この方法は上述した第2の塗布方法において、ピックアップロールを塗料に浸漬させた後に、そのピックアップロールで掬い上げた塗料を直接的または間接的に帯状体に塗布するものとは異なり、第1の塗布方法を行って足りない分の塗料を補うためにドクターロールの浸漬を行うものである。
したがって、第2の塗布方法のように大型なパンを用意しそこに大量の塗料を供給して塗布していくというものでなくてもよく、ドクターロールの大きさ程度の比較的小型のパンさえあればよい。滴下受け用の大型のパンがある場合には、その上に小型のパンを用意すればよい。ただし、小型のパンを用いた場合には、塗料の流動性が悪化しがちとなるため、循環が十分にできずに塗料が凝固してしまう恐れもある。よって、塗料が循環できるようになっていることが好ましい。
循環装置も様々な形式の循環装置が考えられている。例えば、特許文献3に記載の発明ではロールの幅方向に垂直(ロールの周方向)に塗料が流動するように塗料の吐出口、吸引口が配された循環装置が開示されている。このように第2の塗布方法を採用した場合には、ロールの幅方向における左右で塗料ムラを生じさせないようにするためにロールの周方向に塗料を流動させることが一般的である。
また、特許文献4に記載の発明、特許文献5に記載の発明でもロールの周方向に塗料を流動させている。この場合、上述のように塗料が凝固してしまう可能性がある。
特に第1の塗布方法を行って足りない分の塗料を補うために浸漬を行うのであれば、むしろドクターロールの回転方向(周方向)に対して垂直方向(ロールの幅方向)に塗料が流動するようにして塗料がより撹拌されるようにし、より塗料を硬化し難くした方が有利であると考えた。
本発明は上述した検討に基づいてなされたもので、長きにわたって安定的に塗料を塗布することができ塗料の塗布状態が良好な帯状体を製造することができるロールコータ式塗装装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のロールコータ式塗装装置は、帯状体に塗料を塗布するアプリケータロールと、供給された塗料を前記アプリケータロールに転写するドクターロールとを備えたロールコータ式塗装装置であって、
前記ドクターロールの下方に浸漬パンが設けられ、
前記浸漬パン中の塗料に前記ドクターロールの一部が浸漬されることを特徴とする。
ここで、ドクターロールに塗料を供給するには、例えば、ドクターロールと反対方向に回転するダムロールを、ドクターロールに接するように配置するか、所定の隙間をもって配置し、ドクターロールとダムロールとの間に上方から塗料を供給すればよい。
また、アプリケータロールによって帯状体に塗料を塗布するには、例えば、アプリケータロールと同方向に回転するバックアップロールを、アプリケータロールに接するように配置するか、所定の隙間をもって配置し、バックアップロールに帯状体を巻き掛けることで、当該帯状体を支持するとともに進行(回転移動)させながら、当該バックアップロールとともに回転移動する帯状体にアプリケータロールを押し付けることによって塗料を塗布すればよい。
また、浸漬パンはドクターロールを塗料中に浸漬させることができれば、その形状、大きさは問わない。
しかし、浸漬パンはドクターロールの形状に合わせて半円筒体形状であることが好ましい。言い換えれば、ドクターロールの大きさより若干大きく、形状が半円筒体であることが好ましい。こうすれば、必要な分だけの塗料を浸漬パンに貯蔵してさえすればよいので、コストメリットを享受できる。
本発明においては、ドクターロールに供給された塗料をアプリケータロールに転写し、当該アプリケータロールによって帯状体に塗料を塗布するに際し、浸漬パン中の塗料にドクターロールの一部が浸漬されることによって、ドクターロールに供給された塗料に不足があってもこれを補うことができる。
したがって、ドクターロールやアプリケータロールは摩耗し難くなり、また、摩耗しても、その都度、ロール(ドクターロールおよびアプリケータロール)の微調整(ネジの調整など)を行わなくても、長きにわたって安定的に塗料均一性の高い帯状体を製造することが可能となり、その結果、生産性も向上する。
また、本発明の前記構成において、前記浸漬パンでは、塗料が前記ドクターロールの幅方向の一端部側から供給され、前記ドクターロールの幅方向の他端部側から排出されてもよい。
ここで、浸漬パン内では、塗料がドクターロールの幅方向の一端部側から他端部側に向けて流れるが、この塗料の流れはプロペラ装置などにより強制的に流れを作るようにしてもよいが、簡便的には浸漬パンに傾斜をつけて塗料が重力により流れるようにすればよい。
このような構成によれば、浸漬パン内での塗料の流れをドクターロールの軸方向(幅方向)にすることができ、塗料の流れが回転するドクターロール(周方向に回転)と直交するので、塗料が十分に撹拌され、塗料の固化を防止することができる。
また、本発明の前記構成において、前記浸漬パンの下方に、当該浸漬パンより大型の受け皿が設けられ、
前記浸漬パンの前記他端部側から排出された前記塗料を前記受け皿に一時的に溜めて逐次前記浸漬パンに循環させてもよい。
ここで、ドクターロールの幅方向の他端部側から塗料を浸漬パン外に排出させ、直接的に浸漬パンにドクターロールの幅方向の一端部側から塗料を供給させるように塗料を長時間循環させると、浸漬パン中にスラッジ(沈殿物)が蓄積し易くなる。
そして、浸漬パンの大きさが小さいほど、言い換えれば、浸漬パンの大きさがドクターロールの大きさより若干大きく、形状が半円筒体であるような場合には、使用する塗料の量も少なくなる。このような場合に、塗料中にスラッジが生じれば、ドクターロールにスラッジが付着し易くなり、塗膜の性状悪化が生じ易くなる。
このため、浸漬パンの他端部側から排出された塗料を受け皿に一時的に溜めて逐次浸漬パンに循環させることによって、受け皿にてスラッジを捕獲してスラッジ除去を容易に行える。
本発明によれば、長きにわたって安定的に塗料を塗布することができ塗料の塗布状態が良好な帯状体を製造することができる。
本実施の形態に係るロールコータ式塗装装置の概略構成を模式的に示す側面図である。 図1Aに示すロールコータ式塗装装置に第2のダムロールを付加した場合の概略構成を模式的に示す側面図である。 図1Bに示すロールコータ式塗装装置に調整ロールを付加した場合の概略構成を模式的に示す側面図である。 本実施の形態に係るロールコータ式塗装装置の浸漬パンの概略構成を模式的に示す斜視図である。 本実施の形態に係るロールコータ式塗装装置の浸漬パンの他の例の概略構成を模式的に示す斜視図である。 本実施の形態に係るロールコータ式塗装装置の浸漬パンとドクターロールを示すもので、(a)は平面図、(b)は(a)におけるA-A線断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1Aは、本実施の形態におけるロールコータ式塗装装置の概略構成を模式的に示す側面図である。
このロールコータ式塗装装置は、バックアップロール10、アプリケータロール11、ドクターロール12およびダムロール13を備えている。
また、ドクターロール12の下方には浸漬パン15が設けられ、浸漬パン15中の塗料にドクターロール12の一部(下部)が浸漬されるようになっている。
バックアップロール10は、鋼帯等の帯状体1を支持するとともに帯状体1を進行(回転移動)させる役割を果たすものである。つまり、バックアップロール10に帯状体1を巻き掛ることで、当該帯状体1を支持するとともにバックアップロール10の回転により進行(回転移動)させるようになっている。
アプリケータロール11は、塗料を帯状体1に塗布する役割を果たすものであり、バックアップロール10に接するか、またはバックアップロール10に対して所定の隙間(帯状体1の厚さ分の隙間)をもって配置されている。そして、バックアップロール10の回転によって回転移動する帯状体1にアプリケータロール11を回転させながら押し付けることによって塗料を塗布するようなっている。このようなアプリケータロール11としては、円筒状または円柱状の金属製ロールの表面にゴムコーティングされたものを使用できる。
ドクターロール12は、当該ドクターロール12に供給された塗料Pおよび浸漬パン15に貯留されている塗料を付着するととともに、付着した塗料をアプリケータロール11に転着させる役割を果たすものであり、アプリケータロール11に接するかまたは所定の隙間をもって配置されている。
また、ドクターロール12に接するかまたは所定の隙間をもってダムロール13が配置され、当該ダムロール13とドクターロール12との間に上方から塗料Pを供給することによって、当該塗料Pがドクターロール12に供給されるようになっている。また、ドクターロール12は、アプリケータロール11との圧力、相対スピード(回転速度)を調整することでアプリケータロール11に転着させる塗料の量を調整することができる。なお、ドクターロール12は金属製ロールによって構成されている。
なお、ドクターロール12には、随時塗料が供給されるが、後述する受け皿18中の塗料の一部を供給するようにしてもよい。
ダムロール13は、ドクターロール12とダムロール13との間に供給される塗料Pの量を調整する役割を果たすものであり、金属製ロールによって構成されている。
本実施の形態のロールコータ式塗装装置は、バックアップロール10、アプリケータロール11、ドクターロール12およびダムロール13の4つのロールを備えていたが、図1Bに示すように、さらに第2のダムロール23を備えていてもよい。
この第2のダムロール23は、ダムロール13に付着した塗料を排除し、ダムロール13の表面性状を整える役割を果たすものであり、ダムロール13に接するかまたは所定の隙間をもって配置されている。
このような第2のダムロール23は、円筒状または円柱状の金属製ロールの表面にウレタンが巻かれたものを使用できる。
また、多くのロールを経由して帯状体1に塗料を塗布するほど、塗料の膜厚調整がし易くなることから、図1Cに示すように、アプリケータロール11とドクターロール12との間に調整ロール24を設けてもよい。
また、図1A~図1Cに示すように、ドクターロール12の下方に浸漬パン15が設けられている。この浸漬パン15中の塗料に前記ドクターロールの一部(下部)が浸漬される。
本実施の形態では、ドクターロール12とダムロール13との間に上方から塗料Pが供給されるが、ロール(アプリケータロール11、ドクターロール12およびダムロール13)摩耗に伴い塗料塗布が困難になるが、この浸漬パン15からの塗料によって、上方から供給された塗料Pに不足があってもこれを補うことで、安定的に塗料塗布を行える。
浸漬パン15は、ドクターロール12の一部(下部)を塗料中に浸漬させることができれば、その形状、大きさは問わない。しかし、浸漬パン15はドクターロール12の形状に合わせて半円筒体形状であることが好ましい。言い換えれば、ドクターロール12の大きさより若干大きく、形状が半円筒体であることが好ましい。こうすれば、必要な分だけの塗料を浸漬パン15に貯留してさえすればよいので、コストメリットを享受できる。
浸漬パン15は、図2Aおよび図3に示すように、内部が中空の円筒体を軸方向に沿って略半割にした半円筒状に形成され、その軸方向の一端部15a側から塗料が供給され、他端部15b側から排出されるようになっている。
浸漬パン15の他端部15b側の端面には、略矩形状の排出口15cが形成され、この排出口15cから塗料が排出されるようになっている。
また、図2Bに示すように、浸漬パン15の他端部15b側の端面壁15dの高さを一端部15a側の端面壁より低く形成することによって、端面壁15dの上端縁から塗料を排出させるようしてもよい。
このように浸漬パン15にその一端部15a側から塗料を供給し、他端部15b側から排出することで、塗料の流れをドクターロール12の軸方向(幅方向)にすることができる。これにより塗料の流れが回転するドクターロール12(周方向に回転)と直交するので、塗料が十分に撹拌され、塗料の固化を防止することができる。
塗料の流れはプロペラ装置などにより強制的に流れを作るようにしてもよいが、簡便的には浸漬パン15に傾斜をつけて塗料が重力により流れるようにすればよい。この場合、浸漬パン15の一端部15aが他端部15bより上方に位置するように、浸漬パン15を水平面に対して傾斜して配置すればよい。
また、図3に示すように、浸漬パン15の一端部15aとドクターロール12の一端部12aとの間の距離より、浸漬パン15の他端部15aとドクターロール12の他端部12bとの間の距離が長くなっている。言い換えると、ドクターロール12は、浸漬パン15の内部に、その他端部15b側に寄せて配置されており、これによって、ドクターロール12の一端部12aと浸漬パン15の一端部15aとの間が広くなっている。そして、この広くなっている部位から浸漬パン15に塗料が供給されるようになっている。
また、図1に示すように、浸漬パン15の下方には、当該浸漬パン15より大型の受け皿18が設けられている。この受け皿18は、バックアップロール10を除く他のロール(図1Aでは、アプリケータロール11、ドクターロール12およびダムロール13、図1Bでは、アプリケータロール11、ドクターロール12、ダムロール13および第2のダムロール23、図1Cでは、アプリケータロール11、調整ロール24、ドクターロール12、ダムロール13および第2のダムロール23)を平面視内側に配置するように、これらロールの下方に配置されている。
したがって、この受け皿18には、浸漬パン15から排出された塗料およびアプリケータロール11、ダムロール13、第2のダムロール23および調整ロール24から液だれて落下する塗料が回収され、当該塗料を一時的に溜めて逐次循環路25を通って浸漬パン15に循環させるようになっている。
浸漬パン15の他端部15b側から塗料を浸漬パン15外に排出させ、直接的に一端部側から供給させるように塗料循環装置を設置してもよいが、この場合、塗料を長時間循環させると、浸漬パン15中にスラッジ(沈殿物)が蓄積する。
また、浸漬パン15の大きさが小さいほど、言い換えれば、浸漬パン15の大きさがドクターロール12の大きさより若干大きく、形状が半円筒体であるような場合には、使用する塗料の量も少なくなる。このような場合に、塗料中にスラッジが生じれば、ドクターロール12にスラッジが付着しやすくなり、塗膜の性状悪化が生じ易くなる。したがって、浸漬パン15の下方に配置された大型の受け皿18に浸漬パン15から排出された塗料を一時的に溜めて逐次循環させれば、受け皿18にてスラッジを捕獲してスラッジ除去が容易にできるようになる。
以上のように、本実施の形態によれば、ドクターロール12に供給された塗料Pをアプリケータロール11に転写し、当該アプリケータロール11によって帯状体1に塗料を塗布するに際し、浸漬パン15中の塗料にドクターロール12の一部(下部)が浸漬されることによって、ドクターロール12に供給された塗料に不足があってもこれを補うことができる。
したがって、ドクターロール12やアプリケータロール11は摩耗し難くなり、また、摩耗しても、その都度、ロール(ドクターロール12およびアプリケータロール11)の微調整(ネジの調整など)を行わなくても、長きにわたって安定的に塗料均一性の高い帯状体1を製造することが可能となり、その結果、生産性も向上する。
また、浸漬パン15では、塗料がその一端部(ドクターロール12の軸方向の一端部)15a側から供給され他端部15b側から排出されるので、浸漬パン15内での塗料の流れをドクターロール12の軸方向(幅方向)にすることができ、塗料の流れが回転するドクターロール12(周方向に回転)と直交するので、塗料が十分に撹拌され、塗料の固化を防止することができる。
さらに、浸漬パン15の下方に、当該浸漬パン15より大型の受け皿18が設けられ、浸漬パン15の他端部15b側から排出された塗料を受け皿18に一時的に溜めて逐次浸漬パン15に循環させるので、受け皿にてスラッジを捕獲してスラッジ除去を容易に行える。
(実施例)
バックアップロール10、アプリケータロール11、ドクターロール12およびダムロール13を備え、アプリケータロール11、ドクターロール12およびダムロール13の下方に塗料の液ダレを受け止める受け皿18を有するロールコータ式塗装装置に対し、新たにドクターロール12直下に塗料を貯蔵する浸漬パン15を配置した。
ドクターロール12とダムロール13との間に塗料を供給するとともに、塗料をドクターロール12に導入、ドクターロール12を介してアプリケータロール11に塗料を転写して帯状体(鋼帯)1への塗料を塗布した。
このとき、浸漬パン15はドクターロール12が浸漬できるように十分な塗料で満たし、塗料はドクターロール12の幅方向の一端部から供給され、他端部から排出され、塗料が常時流動・循環できるようにした。
具体的には、浸漬パン15にドクターロール12の軸方向で上下に傾斜する傾斜を設けて、塗料が傾斜により流動し、循環できるような構造を浸漬パン15に持たせた。また、浸漬パン15外に排出された塗料は従来から存在していた受け皿18で一時的に受け止めて、浸漬パン15に再度供給できるように再生した上で、塗料を循環させた。
従来は定期修繕までに塗料抜け(塗料が一部塗布できずに非塗布部が鋼帯にできること)や塗料ムラが生じた場合、生じる兆候があった場合にはロールの微調整を行い再度鋼帯に塗料を塗布していたのに対し、上述のように浸漬パン15を配置し塗料を循環させることで定期修繕を行うまで特にロールの微調整を行わずに塗料抜けや塗料ムラが生じることなく鋼帯に塗料を塗布することができた。
1 帯状体
10 バックアップロール
11 アプリケータロール
12 ドクターロール
13 ダムロール
15 浸漬パン
15a 一端部
15b 他端部
18 受け皿

Claims (2)

  1. 帯状体に塗料を塗布するアプリケータロールと、供給された塗料を前記アプリケータロールに転写するドクターロールと、前記ドクターロールに接するように配置され、前記ドクターロールと反対方向に回転するダムロールとを備え、前記ドクターロールと前記ダムロールとの間に上方から塗料を供給するロールコータ式塗装装置であって、
    前記ドクターロールの下方に浸漬パンが設けられ、
    前記浸漬パンの下方に、当該浸漬パンより大型の受け皿が設けられ、
    前記浸漬パン中の塗料に前記ドクターロールの一部が浸漬され、
    前記浸漬パンでは、塗料が前記ドクターロールの幅方向の一端部から供給され、前記ドクターロールの幅方向の他端部から排出されることを特徴とするロールコータ式塗装装置。
  2. 前記浸漬パンの前記他端部から排出された前記塗料を前記受け皿に一時的に溜めて逐次前記浸漬パンに循環させることを特徴とする請求項1に記載のロールコータ式塗装装置。
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