JP7420701B2 - 配線器具取付体装置及び覆い部材 - Google Patents

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Description

本発明は、建築物の壁内に設置される配線器具が内部に取り付けられる配線器具取付体を覆い、周囲に吹き付けられる断熱材が前記配線器具取付体内に侵入するのを防止する配線器具取付体装置及び覆い部材に関する。
建築物の壁内には壁裏に配線されたケーブルが接続された配線器具が内側の中空部に取り付けられる配線ボックス等の配線器具取付体が設置される。配線器具取付体である配線ボックスは、開口部を有する箱状等に形成され、中空部内を通過するケーブルが開口部を通して壁表側に引き出される。一方、壁内には断熱材が配設され、断熱材は壁内の柱に配線ボックスを設置した後に、ウレタンフォーム等の発泡断熱材が壁表側から吹き付けられて壁内に充填される。壁内に断熱材が充填された後は、壁表側に室内壁が立設される。
ここで、断熱材を壁表側から吹き付ける際には、配線ボックスをカバー体の内部に収容して覆い、配線ボックスの開口部から断熱材が内部に侵入するのを防止している。特許文献1には、発泡断熱材の吹き付け時にボックスの開口全体を覆って、ボックスの開口から発泡断熱材が侵入するのを防止するボックスカバーが開示されている。しかし、ボックスカバーはボックスの開口のみを覆うものであり、ボックスが周壁や底壁に開口を有するものである場合はそれらの開口から発泡断熱材が侵入してしまう。このため、発泡断熱材が吹き付けられる壁内に設置されるボックスとしては、周壁や底壁に開口が形成されていない、断熱材吹付けに特化したものを用意する必要があるが、そのような専用のボックスを用意することは不経済である。
一方、特許文献2には、配線ボックスの周囲を覆う気密カバーが開示されている。
特開2007-325376号公報 特開2011-050148号公報
しかし、特許文献2に記載の気密カバーは、配設された断熱材の前面に配線ボックスとともに配置されて使用されるものであり、断熱材の吹き付けによる開口側からの断熱材の侵入について考慮されたものではなく、開口周囲に、気密シートが貼着されるフランジ部を有するものの、その開口を閉じる手段は設けられていない。このように、従来は、吹き付けによるボックス内への断熱材の侵入を周囲全体に至って防止するものはなかった。
そこで、本発明は、周壁や底壁に開口を有したりそもそも底壁を有していないような、断熱材の吹き付けに対応していないボックス等の配線器具取付体を用いた場合でも、断熱材の吹付けにより配線器具取付体の内部に断熱材が侵入するのを周囲全体に至って確実に防止できる配線器具取付体装置及び覆い部材の提供を課題とするものである。
請求項1に記載の配線器具取付体装置は、内側に配線器具が、または、該配線器具に接続されるケーブルが収容される中空部が形成された本体を有し、壁表側から取着されるビスにより前記配線器具が取り付けられる取付部を備えた配線器具取付体と、
底壁と該底壁から立設する周壁と該周壁に囲まれ前記底壁と対向する開口部とにより内部に前記配線器具取付体を収容する収容空間が形成された有底箱状の基体と、前記開口部を閉鎖する閉鎖部と、を有する覆い部材と、からなり、
前記基体の前記収容空間内に前記配線器具取付体が収容され、前記閉鎖部により前記開口部が閉鎖されることで、周囲に吹き付けられる断熱材が前記収容空間内に侵入するのが防止されるものである。
請求項2に記載の配線器具取付体装置は、特に、閉鎖部が基体と連結されており、閉鎖部は前記閉鎖部と前記基体との連結箇所を軸として前記開口部を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置とに回動するものである。
これにより、覆い部材の基体内に配線器具取付体を収容した後、断熱材の吹付けに備え、閉鎖部を開放位置から回動して簡単に基体の開口部を閉鎖することができる。
請求項3に記載の配線器具取付体装置は、連結箇所に、破断可能な連結脆弱部が設けられている。
これにより、周囲に断熱材を吹付け後に、閉鎖部を簡単に除去して配線器具取付体の中空部を前面側に臨ませることができる。
請求項4に記載の配線器具取付体装置は、閉鎖部が、基体の開口部を閉鎖する閉鎖位置において、基体に設けられた被嵌合部と嵌合して閉鎖状態を維持する嵌合部を有している。
これにより、吹付け時に閉鎖部による基体の開口部の閉鎖が不十分なために不用意に隙間が生じてしまい、開口部から断熱材が覆い部材及び配線器具取付体の内部に侵入してしまうのを確実に防止できる。
請求項5に記載の配線器具取付体装置は、基体が、周壁の先端から外方に張り出したフランジ部を有し、被嵌合部が、フランジ部に設けられた、開口部側から底壁側へと窪む凹部により形成されている。そして、閉鎖部は、フランジ部と重合する重合部を有し、嵌合部は、前記重合部に設けられた、前記被嵌合部に圧入されるべく突出する凸部により形成されている。
これにより、覆い部材の収容空間内を狭めることなく、簡易な構成で、基体の被嵌合部に閉鎖部の嵌合部を嵌合させることができる。
請求項6に記載の配線器具取付体装置は、閉鎖部に、基体の収容空間内に収容された配線器具取付体の中空部を環状に取り囲み、破断することで該環状の内側を除去可能とする環状脆弱部が形成されている。
これにより、閉鎖部において環状脆弱部に沿う所定部分のみを簡単に除去することができる。
請求項7に記載の配線器具取付体装置は、環状脆弱部により取り囲まれた内側に、壁表側から工具の先端を係止させて操作することで前記環状脆弱部を破断するための被係止部が形成されている。
これにより、環状脆弱部により取り囲まれた内側を簡単に除去できる。
請求項8に記載の配線器具取付体装置は、基体が、配線器具取付体を保持する保持部を有している。
これにより、配線器具取付体は、覆い部材の収容空間内に収容したとき、収容空間の一定位置に安定して保持される。
請求項9に記載の覆い部材は、底壁と該底壁から立設する周壁と該周壁に囲まれ前記底壁と対向する開口部とにより内部に配線器具取付体を収容する収容空間が形成された有底箱状の基体と、前記開口部を閉鎖する閉鎖部と、を有し、
前記基体の前記収容空間内に前記配線器具取付体が収容され、前記閉鎖部により前記開口部が閉鎖されることで、周囲に吹き付けられる断熱材が前記収容空間内に侵入するのを防止するものである。
本発明は、覆い部材の基体の収容空間内に配線器具取付体が収容され、覆い部材の閉鎖部により基体の開口部が閉鎖されることで、配線器具取付体は周囲全体が覆い部材によって覆われる。これにより、断熱材が周囲に吹き付けられたとき、断熱材が覆い部材の収容空間内に侵入するのが阻止され、もって、配線器具取付体の中空部内に侵入するのを周囲全体に至って確実に防止することができる。
本発明の実施形態の配線器具取付体装置を示し、(a)は斜視図、(b)は縦断面図である。 図1の覆い部材の表側を斜め上方から見た斜視図である。 図1の覆い部材の裏側を斜め下方から見た斜視図である。 図1の覆い部材の正面図である。 図1の配線器具取付体を示し、(a)は斜視図、(b)は正面図である。 本発明の実施形態の配線器具取付体装置を、断熱材が吹き付けられる建築物の壁内に設置する方法を説明する説明図であり、(a)は斜視図、(b)は平面図である。 同じく、配線器具取付体装置を建築物の壁内に設置する方法を説明する説明図であり、(a)は側面図、(b)は斜視図である。 同じく、配線器具取付体装置を建築物の壁内に設置する方法を説明する説明図であり、(a)は平面図、(b)は側断面図である。 同じく、配線器具取付体装置を建築物の壁内に設置する方法を説明する斜視図である。 同じく、配線器具取付体装置を建築物の壁内に設置する方法を説明する側断面図ある。 (a)は図1の閉鎖部の環状脆弱部を破断した後の配線器具取付体装置を示す正面図、(b)は閉鎖部の環状脆弱部と室内壁の透孔との位置関係を示す正面図である。
以下、本発明の実施形態の配線器具取付体装置及び覆い部材を図に基づいて説明する。
本実施形態の配線器具取付体装置は、建築物の壁内に設置されるものであり、設置後には、壁内に冷暖房効果を高める断熱材が壁表側から吹き付けられ充填される。図1に示すように、配線器具取付体装置1は、内側に中空部12が形成された本体11を有し配線器具が取り付けられる取付部13を備えた配線器具取付体10と、開口部を有し内部に配線器具取付体10を収容する収容空間が形成された有底箱状の基体21と開口部を閉鎖する閉鎖部40とを有する覆い部材20と、からなる。以下、各構成部材について説明する。
本実施形態における配線器具取付体10は配線ボックスであり、図5に示すように、本体11は、合成樹脂材により一面に開口14を有する有底矩形箱状に形成され、内側に、図示しないスイッチ等の配線器具が収容されまた配線器具に接続されるケーブルが通過する中空部12が形成されている。詳細には、矩形状の底壁15、及び底壁15から立設する側壁16が形成され、図5における上側及び下側の各側壁16にはノック部の打ち抜きにより開孔可能なケーブル挿通孔17が2つずつ形成されている。左側の側壁16には、壁裏の柱に取着されるビスが挿通する長孔からなる柱固定孔18が上下4段に設けられている。底壁15の4か所には後述する覆い部材20の基体21の底壁26に設けられた保持部31が圧入される貫通孔19が設けられている。また、底壁15の4箇所には配線器具取付体10を建築物の背後壁51に固定する場合にビスを打ち込むための壁固定孔15aが設けられている。
更に、配線器具取付体10の上側及び下側の各側壁16の内面には、配線器具を取り付けるためのボス部からなる取付部13が対向して設けられている。これら上下一対の取付部13,13は、配線器具が取り付けられた図示しない配線器具取付枠に設けられた挿通孔に挿通されるビスが壁表55側から取着される。配線器具は、ビスが壁表55側から取付部13に取着されることにより配線器具取付枠を介して取り付けられて、配線器具取付体10の中空部12内に収容される。
次に、覆い部材20は、図2乃至図4に示すように、基体21と閉鎖部40とが連結箇所23を軸に回動自在に連結されており、板厚一定の透明な合成樹脂板により一体に形成されている。連結箇所23はヒンジとして機能し、閉鎖部40は、基体21の開口部25部を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置との間において回動する。更に、連結箇所23には、ミシン目等で形成された破断可能な連結脆弱部24が設けられている。覆い部材20は透明な樹脂材で形成されているので、収容空間22に収容された配線器具取付体10の収容状態を外部から視認できる。但し、覆い部材20は透明な板材に限定されるものではなく、半透明色、有色で形成してもよく、また、板厚は一定のものに限られるものでもない。
基体21は、矩形状の底壁26と、底壁26から立設する周壁27と、周壁27に囲まれ底壁26と対向する開口部25と、により有底箱状に形成されており、内部に配線器具取付体10を収容する収容空間22が形成されている。収容空間22は配線器具取付体10全体を覆う大きさに形成されており、基体21は、配線器具取付体10を収容した状態で、開口部25端から配線器具取付体10の開口14端が突出しない深さに形成されている。上側及び下側の各周壁27にはケーブル挿通孔28が2つずつ形成されている。ケーブル挿通孔28は、通常は薄膜で覆われた閉鎖状態にあり、ケーブル61を挿通するときに突き破られて開孔する。
基体21の開口部25の周縁全体には、周壁27の上部先端から外方に張り出したフランジ部29が一体に形成されている。フランジ部29の4か所には、被嵌合部30が設けられており、被嵌合部30は開口部25側から底壁26側へと窪む凹部により形成されている。底壁26には、4箇所に、配線器具取付体10の底壁15に形成された貫通孔19に圧入して配線器具取付体10を保持する保持部31が設けられており、保持部31は底壁26から収容空間22側に突出する短円柱状の突起で形成されている。
閉鎖部40は、矩形平板状に形成され、周縁部全体に至って基体21のフランジ部29と重合する重合部41が形成されている。重合部41は、4箇所に短円柱状の凸部が形成され、凸部は基体21の被嵌合部30に圧入される嵌合部42となっている。
閉鎖部40には、基体21の収容空間22内に収容された配線器具取付体10の中空部12をその内面に沿って四角枠の環状に取り囲み、破断することで環状の内側を除去可能とする環状脆弱部43が形成されている。環状脆弱部43は、詳細には、閉鎖部40を閉じたときに配線器具取付体10の中空部12の外周縁とフランジ部29の外周縁との間の部分に位置し、四角枠状に形成され、ミシン目や薄膜等で形成されており、破断後は、図11(a)に示すように、収容空間22内の配線器具取付体10の開口14全体を前面側に臨ませることができる。
更に、閉鎖部40の環状脆弱部43により取り囲まれた内側の4箇所には、壁表55側からマイナスドライバ等の工具の先端を係止させて操作することで環状脆弱部43を破断するための窪みからなる被係止部44が設けられている。被係止部44は、工具の先端を差し込んで引き上げるようにこじたりすることで環状脆弱部43を破断することができ、環状脆弱部43の内側部分を手前側に取り出すことができる。
次に、上記のように構成された本実施形態の配線器具取付体装置1を、断熱材60が吹き付けられる建築物の壁内52に設置する方法を説明する。
まず、図1に示すように、覆い部材20の閉鎖部40を開いて開口部25が開放した状態で、配線器具取付体10を覆い部材20の収容空間22内に収容する。このとき、配線器具取付体10は覆い部材20の底壁26に押し付けられることにより、底壁26の4箇所の保持部31を配線器具取付体10の底壁15の4箇所の貫通孔19に圧入する。これにより、配線器具取付体10は、覆い部材20の収容空間22内の一定位置に保持される。収容空間22に保持された状態においては、配線器具取付体10の本体11の開口14の開口面は基体21の開口部25の開口面より内部側に僅かに下がった位置にある。
次に、配線器具取付体10が覆い部材20の収容空間22内に収容されるとともに閉鎖部40は開放した状態で、配線器具取付体10の本体11の柱固定孔18にビスを挿通して柱50に打ち込む。このとき、ビスは配線器具取付体10の外側を覆っている覆い部材20の周壁27も同時に貫通するので、配線器具取付体10と覆い部材20とは、図6に示すように、一体となって柱50に固定される。
次いで、覆い部材20のケーブル挿通孔28をケーブル61の先端で突き破るなどして、図7(a)に示すように、覆い部材20のケーブル挿通孔28と配線器具取付体10のケーブル挿通孔17に壁裏53のケーブル61を挿通し、配線器具取付体10の中空部12内に引き込み先行配線しておく。このとき、壁内52部分のケーブル61をビニル樹脂等からなる保護管などの内部に挿通することにより、壁裏53に配設される断熱材60とケーブル61とを隔離しておくことが望ましい。壁裏53に断熱材60が配設されると先行配線のケーブル61は断熱材60に埋もれてこれと接触するが、そのとき、ケーブル61の被覆の可塑剤が断熱材60と反応し移行して不具合を生じるおそれがありそれを回避するためである。
続いて、覆い部材20の閉鎖部40を連結箇所23を軸に開放位置から閉鎖位置に回動して、図7(b)に示すように、閉鎖部40で基体21の開口部25全体を塞ぐ。このとき、基体21の被嵌合部30の窪みに閉鎖部40の嵌合部42の突起が圧入されるので、閉じた状態が維持される。
この状態で、配線器具取付体装置1の周囲を含め壁内52に断熱材60を吹き付け充填する。ここで、断熱材60は、発泡ウレタン樹脂、発泡ポリスチレン樹脂等の発泡体からなる。吹き付けられた断熱材60は、直ちに発泡して、図8に示すように、壁内52のほぼ全体に充填され、表面は覆い部材20の開口部25周辺の高さまで達する。壁内52に断熱材60が配設されたら、覆い部材20の閉鎖部40を開き、連結箇所23を破断して、図9に示すように、閉鎖部40を除去する。このとき、連結箇所23はミシン目等の連結脆弱部24が形成されているので、簡単に破断することができる。破断後は、基体21の開口部25から配線器具取付体10の中空部12全体が前面側に臨む。
最後に、図10に示すように、配線器具取付体装置1の前面側に室内壁54を立設する。これにより、配線器具取付体10と覆い部材20の基体21とが背後壁51と室内壁54との空間内に配置されることになり、設置作業が終了する。
なお、配線器具取付体10と覆い部材20の基体21とを設置した後は、ホルソー等の電動工具や鋸を使用して室内壁54に矩形状の透孔56を形成し、配線器具取付体10の中空部12を壁表55に臨ませる。このとき、透孔56が大き過ぎると、その後に取り付けられる配線器具の化粧カバーで透孔56全体を覆い隠せないので、透孔56は図11(a)に示す二点鎖線に沿う大きさに形成し、配線器具取付体10の中空部12の略全体を壁表55に臨ませる。その後、図示しないが、配線器具取付体10の中空部12内に先行配線されているケーブル61を透孔56から室内壁54の表側に引き出し、ケーブル61の先端を配線器具に接続するとともに配線器具を配線器具取付枠に保持させる。そして、ケーブル61を押し戻し配線器具を透孔56から配線器具取付体10の中空部12内に収容するとともに、ビスを配線器具取付枠に設けられた上下一対の挿通孔に挿通し、更に、ビスを配線器具取付体10の取付部13であるボス部に取着する。これにより、配線器具は配線器具取付体10に取り付けられ、壁裏53に設置される。
ところで、上記設置作業において断熱材60の吹き付け後に、覆い部材20の閉鎖部40を除去するのを忘れたり、除去する前に室内壁54を立設してしまった場合は、室内壁54に透孔56を設けても閉鎖部40が存在し透孔56を塞ぐために先行配線されたケーブル61を壁表55に引き出すことができない。ホルソー等の電動工具や鋸を使用して透孔56を形成する際に、室内壁54と同時に覆い部材20の閉鎖部40をも切断されればよいが、閉鎖部40は薄板であるため電動工具等に押されて配線器具取付体10の中空部12の奥方に逃げるように撓んだりして切断できないことがある。
このため、本実施形態の覆い部材20は、そのような事態に備えて閉鎖部40に四角枠状に環状脆弱部43が形成されているとともに、閉鎖部40における透孔56から臨む位置に工具係止用の窪みからなる被係止部44が設けられており、閉鎖部40のうち少なくとも配線器具取付体10の中空部12を覆う箇所を除去できるようになっている。そこで、被係止部44の窪みにマイナスドライバ等の工具の先端を差し込んで引き上げるようにこじたりすることでミシン目等で形成された環状脆弱部43を破断する。そして、透孔56から環状脆弱部43の内側部分を壁表55側に取り出すことで、除去することができる。
ここで、環状脆弱部43と透孔56との位置関係を示す図11(b)にあるように、環状脆弱部43は、図11(b)のジグザグ線で示す部分45だけ室内壁54の透孔56及び配線器具取付体10の中空部12の外周縁より外側に設けられている。これは、閉鎖部40における環状脆弱部43より外側部分の一部が配線器具取付体10の中空部12内に張り出すのを回避するためである。なお、必要に応じて、環状脆弱部43を破断してその内側部分を壁表55側に取り出した後も残存している環状脆弱部43の外側の部分は、閉鎖部40の薄板を変形させながら引き抜くようにして透孔56から取り出すことができる。
次に、本実施形態の配線器具取付体装置1の作用を説明する。
配線器具取付体装置1は、基体21の収容空間22内に配線器具取付体10が収容され、閉鎖部40により開口部25が閉鎖されることで、配線器具取付体10は周囲全体が覆い部材20で覆われる。これにより、断熱材60が周囲に吹き付けられたとき、断熱材60が覆い部材20の収容空間22内に侵入するのが阻止され、もって、配線器具取付体10の中空部12内に侵入するのを周囲全体に至って確実に防止することができる。
また、閉鎖部40は、基体21との連結箇所23を軸に基体21の開口部25を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置とに回動自在に基体21に連結されているので、覆い部材20の基体21内に配線器具取付体10を収容した後、断熱材60の吹付けに備え、閉鎖部40を開放位置から閉鎖位置に回動して簡単に開口部25を閉鎖することができる。
そして、連結箇所23には破断可能な連結脆弱部24が設けられているので、周囲に断熱材60を吹付け後に閉鎖部40を簡単に除去して配線器具取付体10の中空部12を壁表55側に臨ませることができる。
更に、閉鎖部40は、基体21に設けられた被嵌合部30と嵌合して閉鎖状態を維持する嵌合部42を有する。このため、断熱材60の吹付け時に、閉鎖部40による閉鎖が不十分なために不用意に隙間が生じて開口部25から断熱材60が覆い部材20及び配線器具取付体10の内部に侵入してしまうのを確実に防止することができる。
加えて、基体21のフランジ部29に、凹部により形成された被嵌合部30が設けられ、閉鎖部40におけるフランジ部29と重合する重合部41に、基体21の被嵌合部30に圧入されるべく突出する嵌合部42が設けられているので、覆い部材20の収容空間22内を狭めることなく、簡易な構成で、基体21の被嵌合部30に閉鎖部40の嵌合部42を嵌合させることができる。また、被嵌合部30及び嵌合部42は4箇所に設けられているので、覆い部材20の4隅においてバランスよく両者を嵌合させて閉鎖部40で基体21の開口部25を安定して均一に閉鎖することができる。
更に、閉鎖部40に環状脆弱部43が形成されているので、環状脆弱部43を破断して、閉鎖部40において配線器具取付体10の中空部12を環状に取り囲んでいる内側部分のみを簡単に除去することができる。
そして、閉鎖部40には壁表55側から工具の先端を係止させて操作することで環状脆弱部43を破断するための被係止部44が形成されているから、環状脆弱部43により取り囲まれた内側を簡単に除去することができる。
なお、環状脆弱部43は、断熱材60の吹き付け後に、覆い部材20の閉鎖部40を除去するのを忘れたりして室内壁54を立設してしまった場合に、その後に透孔56を通して破断して配線器具取付体10の中空部12を壁表55側に臨ませることを可能とするために形成しているが、基体21と閉鎖部40とを接着等でしっかり固定した状態のままでも、配線器具取付体10の中空部12のみを前面側に臨ませるために利用することもできる。すなわち、基体21のフランジ部29と閉鎖部40の重合部42とを両面接着テープや接着剤等で接合し、基体21と閉鎖部40とを閉じてしっかりと固定した状態のままでも、その固定を解除することなく、断熱材60の吹き付け後に、この環状脆弱部43を利用することにより、室内壁54を立設する前後のいずれにおいても、これを破断して、配線器具取付体10の中空部12のみを前面側に臨ませることができる。
また、基体21は、配線器具取付体10を保持する保持部31を有しているから、配線器具取付体10は、覆い部材20の収容空間22内の一定位置に安定して保持される。
なお、上記実施形態では、配線器具取付体装置1はビスを使用して支柱50に固定しているが、配線器具取付体装置1は背後壁51に固定することもでき、その場合は、ビスを配線器具取付体10の底壁15に設けられた壁固定孔15aに挿通して覆い部材20と一体に固定することができる。
ところで、上記実施形態の覆い部材20の閉鎖部40は、連結箇所23で基体21と一体に連結され、連結脆弱部24を破断することにより除去可能となっているが、これに限られるものではなく、閉鎖部40は、基体21と別体に形成し、基体21に取り外し自在に組み付けられるものとしてもよい。
また、上記実施形態の閉鎖部40は、基体21に対して上下方向に回動して開閉するものであるが、基体21に対して左右側方向に回動して開閉するものとしてもよい。
更に、上記実施形態の覆い部材20は、連結箇所23に連結脆弱部24を設け、閉鎖部40に環状脆弱部43を設けているが、工具等を使用して切断できる場合は、必ずしもこれらの脆弱部を設けることを要しない。
そして、基体21の被嵌合部30は、フランジ部29の4箇所に凹部で形成し、閉鎖部40の嵌合部42は、重合部41の4箇所に凸部で形成しているが、被嵌合部30及び嵌合部42はこれら以外の箇所に設けてもよく、また、設置数も4箇所に限られるものではない。
加えて、閉鎖部40は、嵌合部42と被嵌合部30とを嵌合させて基体21の開口部25の閉鎖状態を維持しているが、他の、係止手段、面ファスナー、取り剥がし自在な接着テープ等による接着手段、磁石による磁着手段等を用いて閉鎖状態を維持してもよい。
同様に、基体21は、底壁26の4箇所に突起からなる保持部31が設けられ、この保持部31が配線器具取付体10の底壁15の貫通孔19に圧入されることにより、配線器具取付体10は基体21の収容空間22内の所定位置に保持されるが、配線器具取付体10は他の係止手段等により基体21の所定位置に保持させてもよい。更に、保持部31は、4箇所に限られず、また、このような保持手段は配線器具取付体10の側壁16に設けてもよい。
そして、閉鎖部40に設けた、工具の先端を係止させる被係止部44は、窪みにより形成しているが、工具の先端で突き破り可能な薄膜等で形成してもよく、また、被係止部44は必ずしも設けることを要しない。
更に、上記実施形態の配線器具取付体10は、上下一対の取付部13,13を有しているが、これに限られるものではなく、複数対の取付部13を設けてもよい。この場合、閉鎖部40の環状脆弱部43は、各対の取付部13ごとに形成して、各対の取付部13の間の中空部12を前面側に臨ませるように形成してもよいし、1の環状脆弱部43で複数の対の取付部13に対応する大きさに形成してもよい。
なお、上記実施形態では、配線器具取付体10が配線ボックスである場合を説明しているが、本発明の配線器具取付体装置及び覆い部材は、配線ボックス以外の配線器具取付体の場合にも同様に適用することができる。
1 配線器具取付体装置 27 周壁
10 配線器具取付体 29 フランジ部
11 本体 30 被嵌合部
12 中空部 31 保持部
13 取付部 40 閉鎖部
20 覆い部材 41 重合部
21 基体 42 嵌合部
22 収容空間 43 環状脆弱部
23 連結箇所 44 被係止部
24 連結脆弱部 55 壁表
25 開口部 60 断熱材
26 底壁 61 ケーブル

Claims (9)

  1. 内側に配線器具が、または、該配線器具に接続されるケーブルが収容される中空部が形成された本体を有し、壁表側から取着されるビスにより前記配線器具が取り付けられる取付部を備えた配線器具取付体と、
    底壁と、該底壁から立設する周壁と、該周壁に囲まれ前記底壁と対向する開口部と、により内部に前記配線器具取付体を収容する収容空間が形成された有底箱状の基体と、前記開口部を閉鎖する閉鎖部と、を有する覆い部材と、からなり、
    前記基体の前記収容空間内に前記配線器具取付体が収容され、前記閉鎖部により前記開口部が閉鎖されることで、周囲に吹き付けられる断熱材が前記収容空間内に侵入するのが防止されることを特徴とする配線器具取付体装置。
  2. 前記閉鎖部は、前記基体と連結しており、前記閉鎖部と前記基体との連結箇所を軸として前記開口部を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置とに回動することを特徴とする請求項1に記載の配線器具取付体装置。
  3. 前記連結箇所は、破断可能な連結脆弱部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の配線器具取付体装置。
  4. 前記閉鎖部は、前記開口部を閉鎖する閉鎖位置において前記基体に設けられた被嵌合部と嵌合して閉鎖状態を維持する嵌合部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の配線器具取付体装置。
  5. 前記基体は、前記周壁の先端から外方に張り出したフランジ部を有し、前記被嵌合部は、前記フランジ部に設けられた、前記開口部側から前記底壁側へと窪む凹部により形成され、
    前記閉鎖部は、前記フランジ部と重合する重合部を有し、前記嵌合部は、前記重合部に設けられた、前記被嵌合部に圧入されるべく突出する凸部により形成されたことを特徴とする請求項4に記載の配線器具取付体装置。
  6. 前記閉鎖部は、前記基体の収容空間内に収容された前記配線器具取付体の中空部を環状に取り囲み、破断することで該環状の内側を除去可能とする環状脆弱部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の配線器具取付体装置。
  7. 前記環状脆弱部により取り囲まれた内側には、前記壁表側から工具の先端を係止させて操作することで前記環状脆弱部を破断するための被係止部が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の配線器具取付体装置。
  8. 前記基体は、前記配線器具取付体を保持する保持部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の配線器具取付体装置。
  9. 底壁と、該底壁から立設する周壁と、該周壁に囲まれ前記底壁と対向する開口部と、により内部に配線器具取付体を収容する収容空間が形成された有底箱状の基体と、前記開口部を閉鎖する閉鎖部と、を有し、
    前記基体の前記収容空間内に前記配線器具取付体が収容され、前記閉鎖部により前記開口部が閉鎖されることで、周囲に吹き付けられる断熱材が前記収容空間内に侵入するのが防止されることを特徴とする覆い部材。
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