JP7417035B2 - 積層剥離容器 - Google Patents

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Description

本発明は、積層剥離容器に関する。
従来、外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って内袋が収縮する容器本体を備える積層剥離容器が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2015-227206号公報
特許文献1のような容器では、内容物が最後まで使い切ることができることが望まれているが、内容物が完全に吐出させることは困難であり、ある程度の量の内容物が残留してしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、内容物の残留量を低減させることができる積層剥離容器を提供するものである。
本発明によれば、外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って前記内袋が収縮する容器本体を備える積層剥離容器であって、前記内袋は、前記内容物と接する最内層を備え、前記最内層は、基材樹脂と充填粒子を含む樹脂組成物で構成され、前記最内層の内面に前記充填粒子の存在に起因する凹凸形状が設けられている、積層剥離容器が提供される。
本発明の構成では、最内層の内面に凹凸形状が設けられているので、最内層の内面と内容物の摩擦が低減されて滑落性が向上する。このため、内容物がスムーズに吐出されて、内容物の残留量が低減される。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記充填粒子の少なくとも一部が前記最内層の内面から露出している、積層剥離容器である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記樹脂組成物は、前記充填粒子の含有量が15~50質量%である、積層剥離容器である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記充填粒子は、アクリル系樹脂で構成されている、積層剥離容器である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記基材樹脂は、ポリオレフィンである、積層剥離容器である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記凹凸形状の表面に撥液剤が付着している、積層剥離容器である。
本発明の第1実施形態の積層剥離容器1の正面図である。 図1中のキャップ16の蓋を開いた状態でのA-A断面図である。 内袋14の層構成図である。 凹凸形状2cの表面に撥液剤8が付着した状態の内袋14の層構成図である。 内容物18の吐出開始前の時点で、積層剥離容器1を傾けた状態の図2と同じ断面の断面図である。 内容物18のほぼ全量が吐出された後の時点で、積層剥離容器1を傾けた状態の図2と同じ断面の断面図である。 本発明の第2実施形態の積層剥離容器1の正面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
1.第1実施形態
1-1.積層剥離容器1の構成
図1に示すように、本発明の第1実施形態の積層剥離容器1は、スクイズ式であり、容器本体1aと、キャップ16と、弁部材17を備える。
図2に示すように、容器本体1aは、収容部7と、口部9を備える。口部9は、キャップ16を装着可能な係合部9dを備える。係合部9dは、ネジ式キャップの場合は雄ねじ部であり、打栓式キャップの場合は周方向に突出する環状突起である。口部9は、収容部7の上端7bから延びるように設けられている。口部9は、円筒形である。収容部7は、口部9よりも外径(本明細書において、「外径」は、断面が円形でない場合は、外接円径を意味する。)が大きい。
図2に示すように、容器本体1aは、外殻12と内袋14とを有する。内袋14は、外殻12の内側に配置されている。内袋14内には、内容物18が充填されており、内容物18の減少に伴って内袋14が外殻12から離れて収縮する。このような容器では、内袋14内に外気が侵入しにくいので、内容物の劣化が抑制される。内袋14内には、通常、内袋14の容量に対して1~10%程度のエアー19が含まれる。エアー19は、キャップ16近傍に設けられた、いわゆるヘッドスペースに含まれる。
図2に示すように、容器本体1aの外殻12には、外気導入部15が設けられている。外気導入部15は、外殻12と内袋14の間の中間空間に外気を導入するための孔である。外気導入部15には、外殻12と内袋14の間の中間空間への空気の出入りを調整するための弁部材17を装着することができる。外気導入部15は、収容部7に設けられた凹部7e内に設けられている。
キャップ16は、逆止弁16aと、吐出口16bを備える。逆止弁16aは、内容物18の吐出を可能にしつつ、外部から空気が内袋14内に侵入することを防ぐ機能を有する。内容物18は、吐出口16bを通じて吐出される。
外殻12は、復元性が高くなるように、内袋14よりも肉厚に形成される。外殻12は、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体及びその混合物などのポリオレフィンで構成される。外殻12は、複数層構成であってもよい。
図3は、内袋14の層構成の一例であり、内袋14の内面側から順に、最内層2と、中間層3と、接着樹脂層4と、バリア層5を備える。内袋14の層構成は、これらの層のうちの少なくとも1つを省いたものであってもよく、さらに別の層を備えるものであってもよい。以下、各層について説明する。
(バリア層5)
バリア層5は、ガスバリア性が高い樹脂で構成される。このような樹脂としては、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH:エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物等を指す。)や芳香族ポリアミド等が挙げられる。バリア層5を設けることによって、酸素透過による内容物の酸化劣化を有効に抑制することができる。
(中間層3)
中間層3は、ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物で構成される。中間層3は、省略可能である。中間層3は、容器1のブロー成形時にでたバリをリサイクルして使用したリプロ層であってもよい。
(接着樹脂層4)
接着樹脂層4は、接着性樹脂で構成される。接着性樹脂としては、酸変性ポリオレフィン樹脂(例:無水マレイン酸変性ポリエチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン)等が挙げられる。接着樹脂層4を設けることによってバリア層5と、中間層3又は最内層2との接着性が向上する。
(最内層2)
最内層2は、内容物と接触する層であり、基材樹脂2aと充填粒子2bを含む樹脂組成物で構成される。最内層2の内面(すなわち、容器1の内面)に充填粒子2bの存在に起因する凹凸形状2cが設けられている。最内層2の内面に凹凸形状2cが設けられているので、最内層2の内面と内容物の摩擦が低減されて滑落性が向上する。
凹凸形状2cは、十点平均粗さRzを7~500μm程度とするのが好ましく、特に10~300μmとするのがより好ましく、10~100μmとするのが最も好ましい。この範囲内に設定することによって、滑落性を特に向上させることができる。十点平均粗さRzはJIS B0601(-1982)で定義される。
基材樹脂2aは、ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂が好ましい。ポリオレフィンとしては、ポリエチレンやポリプロピレンが挙げられる。
充填粒子2bは、凹凸形状2cを付与可能な粒子であり、有機成分及び無機成分の少なくとも1種を含む充填粒子を採用することができる。
無機成分としては、例えば1)アルミニウム、銅、鉄、チタン、銀、カルシウム等の金属又はこれらを含む合金又は金属間化合物、2)酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄等の酸化物、3)リン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム等の無機酸塩又は有機酸塩、4)ガラス、5)窒化アルミニウム、窒化硼素、炭化珪素、窒化珪素等のセラミック等を好適に用いることができる。
有機成分としては、例えばアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-ビニルアルコール共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアミド等の有機高分子成分(又は樹脂成分)を好適に用いることができる。
充填粒子2bがアクリル系樹脂であることが好ましい。アクリル系樹脂は、透明性が高く、充填粒子2bの添加による透明性の低下が生じにくいからである。
基材樹脂2aの融点をTaとし、充填粒子2bの融点Tbとすると、Tb-Taは、10℃以上であることが好ましく、30℃以上であることがさらに好ましく、50℃以上であることがさらに好ましい。容器1をブロー成形によって製造時に基材樹脂2aを溶融するために加熱したときに充填粒子2bが溶融されてしまうと、凹凸形状2cが形成されにくくなるからである。
充填粒子2bの形状は限定的でなく、例えば球状、回転楕円体状、不定形状、涙滴状、扁平状、中空状、多孔質状等のいずれであっても良い。
充填粒子2bは、基材樹脂2aに埋没している状態であってもよいが、少なくとも一部が最内層2の内面から露出していることが好ましい。この場合、凹凸形状2cが形成されやすいからである。また、充填粒子2bが基材樹脂2aよりも滑落性に優れた性質を有するものである場合には、充填粒子2bを最内層2の内面から露出させることによって滑落性をさらに向上させることができる。
樹脂組成物中の充填粒子2bの含有量は、15~50質量%であることが好ましく、20~40質量%であることがさらに好ましい。この含有量は、具体的には例えば、15、20、25、30、35、40、45、50質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。充填粒子2bの含有量が少なすぎると凹凸形状2cが不十分になり、充填粒子2bの含有量が多すぎると、充填粒子2bが最内層2から脱落しやすくなる。
最内層2を構成する樹脂組成物には、滑落性をさらに向上させるべく、滑剤を添加してもよい。
(撥液剤)
図4に示すように、凹凸形状2cの表面に、撥液剤8が付着していることが好ましい。撥液剤8は、撥水性と撥油性の少なくとも一方(好ましくは両方)を有する物質であり、液状であっても粒子状であってもよい。凹凸形状2cの表面に撥液剤8を付着させることによって滑落性をさらに向上させることができる。
撥水性を有する撥液剤としては、疎水性酸化物微粒子が挙げられる。疎水性酸化物微粒子は、一次粒子平均径が通常3~100nmであり、好ましくは5~50nmであり、より好ましくは5~20nmである。一次粒子平均径を上記範囲とすることにより、疎水性酸化物微粒子が適度な凝集状態となり、その凝集体中にある空隙に空気等の気体を保持することができる結果、優れた滑落性を得ることができる。すなわち、この凝集状態は、凹凸形状2cの表面に付着した後も維持されるので、優れた滑落性を発揮することができる。
なお、本発明において、一次粒子平均径の測定は、走査型電子顕微鏡(FE-SEM)で実施することができ、走査型電子顕微鏡の分解能が低い場合には透過型電子顕微鏡等の他の電子顕微鏡を併用して実施しても良い。具体的には、粒子形状が球状の場合はその直径、非球状の場合はその最長径と最短径との平均値を直径とみなし、走査型電子顕微鏡等による観察により任意に選んだ20個分の粒子の直径の平均を一次粒子平均径とする。
疎水性酸化物微粒子としては、疎水性を有するものであれば特に限定されず、表面処理により疎水化されたものであっても良い。例えば、親水性酸化物微粒子をシランカップリング剤等で表面処理を施し、表面状態を疎水性とした微粒子を用いることもできる。酸化物の種類も、疎水性を有するものであれば限定されない。例えばシリカ(二酸化ケイ素)、アルミナ、チタニア等の少なくとも1種を用いることができる。
容器本体に付着させる疎水性酸化物微粒子の付着量(乾燥後重量)は限定的ではないが、通常0.01~10g/mとするのが好ましく、0.2~1.5g/mとするのがより好ましく、0.3~1g/mとするのが最も好ましい。上記範囲内に設定することによって、より優れた滑落性が長期にわたって得ることができる上、疎水性酸化物微粒子の脱落抑制、コスト等の点でもいっそう有利となる。
撥水性及び撥油性を有する撥液剤としては、フッ素系化合物が挙げられる。フッ素系化合物としては、ポリフルオロアルキルメタアクリレート樹脂が挙げられる。フッ素系化合物を凹凸形状2cの表面に付着させることによって、マヨネーズのような油性の内容物についても、優れた滑落性が発揮される。
1-2.容器本体1aの製造方法
容器本体1aは、例えば、ダイレクトブロー成形によって形成可能であり、この場合、容器本体1aは、押出ヘッドから押し出された溶融状態の筒状の積層パリソンを一対の分割金型を用いてブロー成形することによって形成することができる。積層パリソンは、外殻12及び内袋14に対応する外層及び内層を備える。積層パリソンの対向する面同士が溶着されて形成されたシール部において容器本体1aの底が閉じられる
積層パリソンは、共押出成形や多層射出成形等によって形成可能である。積層パリソンの最内層は、内袋14の最内層2を構成する樹脂組成物(つまり、基材樹脂2aと充填粒子2bを含む樹脂組成物)によって形成される。
容器本体1aをブロー成形によって形成した後に、撥液剤8をそのまま、又は媒体(分散媒又は溶媒)に分散若しくは溶解させた状態でスプレーすることによって、充填粒子2bの存在に起因する凹凸形状2cの表面に撥液剤8を付着させることができる。媒体を用いた場合には、適宜、乾燥工程を行ってもよい。
1-3.内容物18の吐出
図5に示すように、キャップ16が斜め下方に向くように容器1を傾けると内容物18がキャップ16の方向に移動すると共にエアー19が容器1の底部1bに向かって移動する。エアー19が底部1bに移動した後に外殻12を圧縮すると、吐出口16bから内容物18が吐出されて、エアー19は内袋14内に残留する。一方、エアー19がキャップ16に近傍に存在している状態で外殻12を圧縮すると、吐出口16bからエアー19が吐出されて、内袋14内のエアー19が減少する。
図6に示すように、内袋14内の内容物18のほぼ全量が吐出された後の時点では、内袋14の対向する面同士がほぼ接触した状態となる。この時点で、エアー19が内袋14内に残留していると、外殻12が圧縮されたときにエアー19によって内袋14の対向する面同士が離されて内容物18の通り道が形成されて、内容物18がキャップ16に向かって移動しやすくなると共に、内容物18がエアー19によって押し出されやすくなる。このため、内容物18の残留量が低減される。一方、内袋14内の内容物18のほぼ全量が吐出された後の時点でエアー19が内袋14内に残留していない場合、内容物18が吐出されにくく、内容物18の残留量が多くなる。
本実施形態の容器1は内容物18の滑落性が優れているので、図5に示すように容器1を傾けたときに、内容物18が速やかにキャップ16に向かって移動する。このため、エアー19が吐出されにくく、内袋14内の内容物18のほぼ全量が吐出された後の時点において内袋14内にエアー19が残留された状態になりやすく、内容物18の残留量が低減される。なお、内容物18がケチャップ、マヨネーズ、グリセリン、ソース、はちみつのような粘稠体である場合には、容器1を傾けたときの内容物18の移動速度が低いので、本発明と適用する意義が特に大きい。内容物18の粘度は、0.1Pa・s以上が好ましく、例えば、0.1~15Pa・sであり、具体的には例えば、具体的には例えば、0.1、0.3、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15Pa・sであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。粘度は、25℃でJIS Z8803に準拠して測定する。
2.第2実施形態
図7を用いて、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態の積層剥離容器1は、ポンプ式であり、容器本体1aと、ポンプ23を備える。容器本体1aの構成は、凹部7eが設けられておらず、且つ外気導入部15が容器1aの底部1bに設けられている点以外は第1実施形態と同様である。
ポンプ23は、口部9に装着される。ポンプ23は、容器本体1a内に挿入される導液管23aと吐出口23bを備える。ポンプ23は、ポンプ機構を内蔵しており、ポンプ機構の作用によって導液管23aを通じて吸い上げた内容物18を吐出口23bから吐出可能になっている。
本実施形態では、外気導入部15は、底部1bのシール部において外殻12と内袋14の間に設けられた隙間である。内容物18の吐出に伴って、外気導入孔15を通じて、外殻12と内袋14の間に外気が導入されて、内袋14が収縮する。なお、外気導入孔15は、第1実施形態と同様に、外殻12に設けられた孔であってもよい。
ポンプ式の容器1では、容器1の底部1b近傍の内容物18が吸い上げられるので、内容物18の滑落性が優れているほど、内容物18の吸い上げが容易になって、内容物18の残留量が低減される。そして、本実施形態の容器1は内容物18の滑落性が優れているので、内容物18が速やかに容器1の底部1bに向かって移動するので、内容物18の残留量が少ない。
1.スクイズ式容器
1-1.サンプルの作製
<実施例1>
パリソンのダイレクトブロー成形によって図1に示す形状の容量200ccの容器1を作製した。パリソンの最内層は、基材樹脂2aと充填粒子2bを含む樹脂組成物で形成した。基材樹脂2aは、ポリエチレン(融点112℃)であり、充填粒子2bは、アクリル系樹脂(融点230℃)である。樹脂組成物中の充填粒子の含有量は、20質量%であった。容器1の高さ方向の中央での外殻12及び内袋14の肉厚は、それぞれ、0.58mm、0.14mmであった。
<比較例1>
充填粒子2bを添加しない以外は、実施例1と同様の条件で容器1を作製した。
1-2.吐出試験
実施例1及び比較例1の容器に表1に示す内容物を充填した後、逆止弁付きのキャップを装着し、キャップを斜め下方に向けた状態で内容物の吐出を行った。内容物の吐出は、内容物が吐出されなくなるまで、繰り返し行った。内容物が吐出されなくなった後に内容物の残留量を測定した。実施例1及び比較例1のそれぞれについて3つのサンプル(No.1~3)で吐出試験を行った。その結果を表1に示す。
2.ポンプ式容器
2-1.サンプルの作製
<実施例2>
パリソンのダイレクトブロー成形によって図7に示す形状の容量100ccの容器1を作製した。パリソンの最内層は、基材樹脂2aと充填粒子2bを含む樹脂組成物で形成した。基材樹脂2aは、ポリエチレン(融点112℃)であり、充填粒子2bは、アクリル系樹脂(融点230℃)である。樹脂組成物中の充填粒子の含有量は、20質量%であった。容器1の高さ方向の中央での外殻12及び内袋14の肉厚は、それぞれ、0.59mm、0.17mmであった。
<比較例2>
充填粒子2bを添加しない以外は、実施例2と同様の条件で容器1を作製した。
2-2.吐出試験
実施例2及び比較例2の容器に表1に示す内容物を充填した後、ポンプを装着し、ポンプによる内容物の吐出を行った。内容物の吐出は、内容物が吐出されなくなるまで、繰り返し行った。内容物が吐出されなくなった後に内容物の残留量を測定した。実施例2及び比較例2のそれぞれについて3つのサンプル(No.1~3)で吐出試験を行った。その結果を表1に示す。
表1中の内容物の詳細は、以下の通りである。粘度の値は、25℃で株式会社エー・アンド・デイ製の音叉型振動式粘度計 「SV10」にて、JIS Z8803に準拠して測定したものである。
グリセリン:日本薬局方グリセリン(グリセリン含有率84.0-87.0%) 粘度0.13Pa・s
ソース:オタフク お好みソース 粘度0.84 Pa・s
はちみつ:TOP VALUE 純粋ハチミツ 粘度11Pa・s
3.考察
表1に示すように、スクイズ式とポンプ式の何れにおいても、実施例の容器では、内容物の残留量が大きく低減された。
1 :積層剥離容器
1a :容器本体
1b :底部
2 :最内層
2a :基材樹脂
2b :充填粒子
2c :凹凸形状
3 :中間層
4 :接着樹脂層
5 :バリア層
7 :収容部
7b :上端
7e :凹部
8 :撥液剤
9 :口部
9d :係合部
12 :外殻
14 :内袋
15 :外気導入部
16 :キャップ
16a :逆止弁
16b :吐出口
17 :弁部材
18 :内容物
19 :エアー
23 :ポンプ
23a :導液管
23b :吐出口

Claims (3)

  1. 外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って前記内袋が収縮する容器本体を備える積層剥離容器であって、
    前記内袋は、前記内容物と接する最内層を備え、
    前記最内層は、基材樹脂と充填粒子を含む樹脂組成物で構成され、
    前記最内層の内面に前記充填粒子の存在に起因する凹凸形状が設けられており、
    前記充填粒子は、前記基材樹脂内に部分的に埋設されていて、かつその一部が前記最内層の内面から露出しており、
    おり、
    前記凹凸形状の表面に撥液剤が粒子状に付着しており、
    前記充填粒子は、アクリル系樹脂で構成されている、積層剥離容器。
  2. 請求項1に記載の積層剥離容器であって、
    前記樹脂組成物は、前記充填粒子の含有量が15~50質量%である、積層剥離容器。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の積層剥離容器であって、
    前記基材樹脂は、ポリオレフィンである、積層剥離容器。
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