JP7416389B1 - 構造材用ジョイント部材、ジョイント付き構造材、および組み立て構造材 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造材同士を接続する際、作業性の向上を図ることが可能な構造材用ジョイント部材等を提供する。【解決手段】柱の端面および柱の端部開口を覆うベース体2と、ベース体2に形成されて柱の端面に接合される環状の端面対向面20と、ベース体2に形成されて端面対向面20の内側に配置されて柱の端部開口を覆うカバー面21と、ベース体2に形成されてベース体2を貫通する貫通孔23と、ベース体2に配置されて柱の構造材内部空間に位置する角ナット3と、ベース体2に設けられて柱の構造材内部空間に位置し、角ナット3の側面に隙間をあけて対向し、角ナット3の自転を規制する自転規制面40と、ベース体2に設けられて柱の構造材内部空間に位置し、角ナット3をカバー面21と自身とで挟み込み、角ナット3のベース体板厚方向D1への移動を規制する板厚方向規制面50とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は構造材同士を接続する構造材用ジョイント部材、ジョイント付き構造材、および組み立て構造材に関する。
従来、建築構造の一つとしてラーメン構造が知られている。ラーメン構造は鉛直方向に延びる構造材である柱と、水平方向に延びる構造材である梁とを接続して一体化した枠状の構造であり、非常に強固な構造であるためマンションやオフィスビル等に採用されている。このようなラーメン構造においては、梁と柱とはボルト・ナットによって接続されたり、梁と柱とが鋼製である場合には溶接によって接合されたりしている。
ここで例えば特許文献1には、梁と柱とをボルト・ナットによって接続する構造が開示されており、柱の内壁面にナットを保持するナット保持金具を溶接することでナットを柱の内側に配置し、梁に支持されたボルトを柱の側壁を貫通させてナットに螺合させることによって柱と梁とを接続している。
そして特許文献1に記載された接続構造を採用することで、ナットを柱の内側に配置することができ、ナットが外部に露出することが無くなる。この結果、ナットの腐食等を回避でき、長期にわたって柱と梁との強固な接続を維持することができるといったメリットを期待できる。
特開2021-155909号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来の接続構造では、ナットを柱の内側に設置する際にナット保持金具を柱の内壁面の所定位置に位置合わせした状態で保持金具を溶接しなければならず、作業効率が悪く製造コストがかさむといった問題がある。
そこで本発明は、構造材同士を接続する際、作業性の向上を図ることが可能な構造材用ジョイント部材、ジョイント付き構造材、および組み立て構造材を提供する。
本発明の一態様に係る構造材用ジョイント部材は、筒状をなして長手方向を向く端面に端部開口を形成する第一構造材に対して、第二構造材を接続する構造材用ジョイント部材であって、板状をなし、前記第一構造材の前記端面および前記端部開口を覆うベース体と、前記ベース体に形成され、自身の板厚方向(以下、ベース体板厚方向)の一方側を向いて前記第一構造材の前記端面に対向して該端面に接合される環状の端面対向面と、前記ベース体に形成され、該端面対向面の内側に配置されて該端面対向面が前記端面に対向した状態で前記端部開口を覆うカバー面と、前記ベース体に形成され、前記カバー面において前記ベース体を前記ベース体板厚方向に貫通する貫通孔と、前記ベース体において前記ベース体板厚方向の前記一方側に配置されて該ベース体と前記第一構造材とで囲まれる構造材内部空間に位置する角ナットと、前記ベース体において前記ベース体板厚方向の前記一方側に設けられ、前記構造材内部空間に位置し、前記角ナットの側面に対して前記カバー面の面方向(以下、ベース体面方向)に隙間をあけて対向し、該角ナットの自転時に係合して該自転を規制する自転規制面と、前記ベース体において前記ベース体板厚方向の前記一方側に設けられ、前記構造材内部空間に位置し、前記ベース体板厚方向に前記ベース体とは反対側から前記角ナットに対向して前記角ナットを前記カバー面と自身とで挟み込み、前記角ナットの前記ベース体板厚方向への移動を規制する板厚方向規制面と、を備え、前記第二構造材から延びるボルトが、前記ベース体の前記貫通孔を通じて前記角ナットと螺合することにより、前記第一構造材と前記第二構造材が接続される。
上記構造材用ジョイント部材では、前記ベース体は前記ベース体板厚方向から見た上面視において四角形状をなし、前記角ナットは、前記ベース体における四つの隅部の近傍に、それぞれ配置されていてもよい。
上記構造材用ジョイント部材では、前記自転規制面は前記角ナット毎に設けられ、各々の前記自転規制面は、前記ベース体を前記上面視した際の該ベース体の中心を基準とした仮想円の径方向外側を向いており、前記角ナットの側面と隙間をあけて対向可能な内側対向面と、前記仮想円の径方向内側を向いており、前記角ナットの側面と隙間をあけて対向可能な外側対向面と、を有してもよい。
上記構造材用ジョイント部材では、各々の前記角ナットは前記上面視で六角形状をなし、該角ナットの周方向(以下、ナット周方向)に沿って順番に第一側面から第六側面を有しており、前記角ナットの前記第一側面と前記第四側面が、前記上面視において前記ベース体における前記隅部の頂点と前記中心とを結ぶ対角線上に位置し、前記内側対向面は、前記径方向の最も内側に位置する前記角ナットの前記第一側面に少なくとも対向し、前記外側対向面は、前記第三側面に対向する一方側外側対向面、および、前記第五側面に対向する他方側外側対向面を有してもよい。
上記構造材用ジョイント部材では、前記内側対向面は、前記第一側面に対向する最内側対向面と、前記最内側対向面と前記一方側外側対向面の間に配置されて、前記第二側面と対向する一方側内側対向面と、前記最内側対向面と前記他方側外側対向面の間に配置されて、前記第六側面と対向する他方側内側対向面と、を有してもよい。
上記構造材用ジョイント部材では、前記一方側外側対向面は、前記一方側内側対向面に接続されて前記第三側面に前記ナット周方向の一部の領域で対向し、前記他方側外側対向面は、前記他方側内側対向面に接続されて前記第五側面に前記ナット周方向の一部の領域で対向し、前記第三側面の残部の領域、前記第五側面の残部の領域、および前記第四側面は、前記径方向外側に露出していてもよい。
上記構造材用ジョイント部材は、板状をなして、前記カバー面に対して前記ベース体板厚方向の前記一方側に接合されたナット自転規制体をさらに備え、前記ナット自転規制体は、各々の前記角ナットが収容される部分環状をなす切り欠きを有し、前記切り欠きの内周面として、前記内側対向面、前記一方側外側対向面、および、前記他方側外側対向面が形成されていてもよい。
上記構造材用ジョイント部材では、前記ナット自転規制体の板厚寸法は、前記ベース体の板厚寸法よりも小さくなっていてもよい。
上記構造材用ジョイント部材では、前記自転規制面の前記ベース体板厚方向の高さ寸法は、前記ベース体における前記ベース体板厚方向の最大寸法よりも小さくなっていてもよい。
上記構造材用ジョイント部材は、前記板厚方向規制面を形成するとともに、全ての前記角ナットを前記ベース体板厚方向から覆う板状のナット保持体をさらに備え、前記ナット保持体は、前記ベース体を前記上面視した際の該ベース体の中心を基準とした仮想円の周方向に隣接する前記角ナット同士の間において、前記ベース体に固定されていてもよい。
上記構造材用ジョイント部材では、前記ベース体は金属製であり、前記端面対向面は、前記ベース体面方向に前記カバー面から離れる側に向かうにしたがって前記ベース体板厚方向の他方側に向かって傾斜するテーパ面となっていてもよい。
上記構造材用ジョイント部材では、前記端面対向面が前記カバー面に対して前記ベース体板厚方向の他方側に位置していることで、前記ベース体には、前記ベース体面方向を向くとともに前記端面対向面が前記端面に対向した状態で前記構造材内部空間に配置されて、前記第一構造材の内壁面に対向する環状の段差面が形成されていてもよい。
本発明の一態様に係るジョイント付き構造材は、筒状をなして長手方向を向く端面に端部開口を形成する第一構造材と、前記第一構造材の前記端面に前記端面対向面が固定された上記の構造材用ジョイント部材と、を備えている。
本発明の一態様に係る組み立て構造材は、筒状をなして長手方向を向く端面に端部開口を形成する鋼管柱である第一構造材と、鋼製であり、前記端面対向面が前記第一構造材における前記端面に溶接接合された上記の構造材用ジョイント部材と、一対のフランジおよびウェブを含むH型鋼梁であり、一方の前記フランジが前記ベース体における前記ベース体板厚方向の他方側を向くフランジ対向面に対向配置された第二構造材と、一方の前記フランジに挿通されて前記角ナットに螺合することで、前記第一構造材と第二構造材とを前記構造材用ジョイント部材を介して接続するボルトと、を備えている。
上記の構造材用ジョイント部材、ジョイント付き構造材、および組み立て構造材によれば、構造材同士を接続する際、作業性の向上を図ることが可能となる。
本発明の実施形態に係る組み立て構造材を示す斜視図である。 上記組み立て構造材を水平方向から見た正面図であって、柱の一部を破断して示す図である。 上記組み立て構造材における構造材用ジョイント部材を角ナットの側から見た斜視図である。 上記組み立て構造材における構造材用ジョイント部材を角ナットの側から見た平面図である。 上記組み立て構造材における構造材用ジョイント部材を角ナットが設けられていない側から見た平面図である 上記組み立て構造材の断面図であって、図2のA-A断面を示す。
(全体構成)
組み立て構造材100は、例えば建築物のラーメン構造に採用される構造材であって、図1に示すように、鉛直方向に延びる第一構造材である柱101と、水平方向に延びる第二構造材である梁102と、柱101と梁102との間に介在された構造材用ジョイント部材1と、柱101と梁102とを構造材用ジョイント部材1を介して接続するボルト103とを備えている。
(柱)
柱101は筒状をなし、自身の長手方向を向く端面101aに端部開口101xを形成している。また柱101は、自身の長手方向に直交する断面が四角形状(正方形状)をなす角型鋼管柱となっている。なお本実施形態では柱101の長手方向は鉛直方向に一致し、端部開口101xは柱101の上端面および下端面にそれぞれ形成されている。
(梁)
梁102は、一対のフランジ102aおよびウェブ102bを含むH型鋼梁である。梁102のフランジ102aの表面102cは、柱101の長手方向を向くように配置されている。なお本実施形態では、一つの梁102を挟んで上下両側に柱101が接続されているが、この構造に限定されるものではなく、少なくとも梁102の一方側に柱101が接続されていればよい。
(構造材用ジョイント部材)
次に構造材用ジョイント部材1について詳しく説明する。
構造材用ジョイント部材1は、本実施形態では鋼製であり、柱101に対して当該柱101の長手方向に、突き合わせ溶接によって接合されるようになっている。
具体的には図2に示すように構造材用ジョイント部材1は、柱101における端面101aおよび端部開口101xを覆うベース体2と、ベース体2上に設けられた角ナット3と、ベース体2上で角ナット3の自転を規制するナット自転規制体4と、角ナット3をベース体2上に保持するナット保持体5とを備えている。
(ベース体)
ベース体2は板状をなしている。図3および図4に示すように本実施形態ではベース体2は自身の板厚方向(以下、ベース体板厚方向)D1から見た上面視において四角形状(正方形状)をなしている。そしてベース体2を上面視した際の外形寸法は、柱101を長手方向から見た際の外形寸法に略一致(もしくは完全一致)している(図1参照)。ベース体2には、自身の板厚方向の一方側を向く環状の端面対向面20、および端面対向面20の内側に配置されてベース体板厚方向D1の一方側を向くカバー面21が形成されている。
(端面対向面およびカバー面)
図2に戻って端面対向面20は柱101の端面101aに対向し、端面101aにつき合わせ溶接によって接合される。カバー面21は、端面対向面20が端面101aに対向した状態で端部開口101xを覆う面である。これによりベース体2は柱101の端部開口101xを閉塞する蓋として機能する。
そして端面対向面20は、カバー面21の面方向(以下、ベース体面方向)D2にカバー面21から離れる側に向かうにしたがってベース体板厚方向D1の他方側に向かって傾斜するテーパ面となっている。一方で端面対向面20が溶接接合される柱101の端面101aには開先加工がされず、柱101の長手方向に直交する水平面上に広がる平面となっている。よって端面対向面20と端面101aとの突き合わせ溶接の開先形状は、いわゆる「レ形」となる。
また端面対向面20がカバー面21に対してベース体板厚方向D1の他方側に位置していることで、ベース体2には環状の段差面22が形成されている。段差面22は、ベース体面方向D2を向くとともに端面対向面20が端面101aに対向した状態(以下、設置状態)で、ベース体2と柱101とによって囲まれる空間である構造材内部空間Sに配置されており、柱101の内壁面101bに対向するようになっている。
(貫通孔)
また図5に示すようにベース体2には、カバー面21においてベース体2自身をベース体板厚方向D1に貫通する貫通孔23が形成されている。すなわち貫通孔23は、ベース体板厚方向D1の他方側を向いて梁102のフランジ102aの表面102cが対向配置されるフランジ対向面24と、カバー面21との間にわたって形成されている(図2参照)。
本実施形態では貫通孔23は詳しく後述する角ナット3の配置位置に対応して、ベース体2における四つの隅部2aの近傍にそれぞれ配置されている。よって貫通孔23はベース体2において四つ設けられている。
(角ナット)
図3および図4に戻って角ナット3は、ベース体2においてベース体板厚方向D1の一方側に、すなわちカバー面21上に配置されており、上記の設置状態で柱101における上記の構造材内部空間S(図2参照)に位置するようになっている。
また角ナット3は、ベース体2における四つの隅部2aの近傍に、ベース体2の貫通孔23(図5参照)に対応する位置にそれぞれ配置されている。各々の角ナット3の雌ネジ孔3aはベース体2の貫通孔23よりも内径が小さくなっており、各々の角ナット3において雌ネジ孔3aの全体が貫通孔23の内側に配置されるように、角ナット3が設けられている。
なお詳しく後述する自転規制面40と角ナット3との間には隙間が設けられており、角ナット3はベース体面方向D2に若干の移動(遊び)が許容された状態となっているが、いずれの位置に角ナット3が移動した場合であっても雌ネジ孔3aの全体が貫通孔23の内側に配置されるような大きさに雌ネジ孔3aの内径を設定するとよい。すなわち、角ナット3と自転規制面40との最大隙間以上、貫通孔23の内径を雌ネジ孔3aの内径よりも大きくするとよい。また角ナット3が自転規制面40と非接触の状態では、雌ネジ孔3aが貫通孔23と同軸上に配置されるとよい。
さらに本実施形態では各々の角ナット3はベース体板厚方向D1の一方側から見た上面視で六角形状をなす六角ナットであり、図4に示すように角ナット3自身の周方向(以下、ナット周方向)に沿って、上記上面視で反時計回りに順番に第一側面31、第二側面32、第三側面33、第四側面34、第五側面35、および第六側面36を有している。そして角ナット3の第一側面31と第四側面34とは、上記上面視においてベース体2における隅部2aの頂点2pとベース体2の中心2oとを結ぶ対角線2x上に位置している。また第一側面31は、ベース体2を上面視した際のベース体2の中心2oを基準とした仮想円Cの径方向の最も内側に配置され、第四側面34は、仮想円Cの径方向の最も外側に配置されている。
(ナット自転規制体)
ナット自転規制体4は、板状をなしてベース体2のカバー面21に対してベース体板厚方向D1の一方側に接合されている。ナット自転規制体4には、各々の角ナット3毎に、当該角ナット3の自転を規制する自転規制面40が設けられている。よって各々の自転規制面40は、ベース体2においてベース体板厚方向D1の一方側に設けられ、柱101における構造材内部空間Sに位置し(図2参照)、角ナット3の第一側面31、第二側面32、第三側面33、第五側面35、および第六側面36に対してベース体面方向D2に隙間をあけて対向し、角ナット3の自転時に係合して角ナット3の自転を規制するようになっている。この隙間は、角ナット3の各側面と自転規制面40との対向方向に、例えば最大で0.3mm以上1.2mm以下、好ましくは0.7mm以下となっており、角ナット3のベース体面方向D2への最大移動量は0.3mm以上1.2mm以下、好ましくは0.7mm以下となっているとよい。なお本実施形態において自転規制面40は、ナット自転規制体4において各々の角ナット3が収容される部分環状をなす切り欠き4xの内周面となっている。
またナット自転規制体4にはナット間切り欠き4yが形成されている。ナット間切り欠き4yは、ベース体2をベース体板厚方向D1から上面視した際のベース体2の中心2oを基準とした仮想円Cの周方向に隣接する角ナット3同士の間の中央位置においてナット自転規制体4の外周面からベース体2の中心2oに向かって仮想円Cの径方向内側に延びている。このナット間切り欠き4yには、詳しく後述するナット保持体5の突起5xが配置されるようになっている。なおナット間切り欠き4yに代えて、ナット保持体5の突起5xが配置可能な貫通孔をナット自転規制体4に形成してもよい。
(自転規制面)
より具体的に、各々の自転規制面40は、上記仮想円Cの径方向外側を向いており角ナット3の第一側面31、第二側面32、および第六側面36と隙間をあけて対向可能な内側対向面41と、上記仮想円Cの径方向内側を向いており角ナット3の第三側面33および第五側面35と隙間をあけて対向可能な外側対向面42とを有している。
内側対向面41は、角ナット3の第一側面31に対向する最内側対向面45と、第二側面32と対向する一方側内側対向面46と、第六側面36と対向する他方側内側対向面47とを有している。最内側対向面45、一方側内側対向面46、および他方側内側対向面47のそれぞれは平面状をなしている。最内側対向面45におけるナット周方向の一端縁に一方側内側対向面46が接続され、最内側対向面45におけるナット周方向の他端縁に他方側内側対向面47が接続されている。
外側対向面42は、角ナット3の第三側面33に対向する平面状の一方側外側対向面48、および、第五側面35に対向する平面状の他方側外側対向面49を有している。一方側外側対向面48におけるナット周方向の一端縁は一方側内側対向面46に接続されている。他方側外側対向面49におけるナット周方向の一端縁は他方側内側対向面47に接続されている。
よって、一方側外側対向面48と最内側対向面45との間には一方側内側対向面46が配置され、他方側外側対向面49と最内側対向面45との間には他方側内側対向面47が配置されていることになる。
また一方側外側対向面48は、一方側内側対向面46に接続される一端縁からナット周方向に第三側面33の中途位置まで延びており、第三側面33の一部の領域に対向している。同様に他方側外側対向面49は、他方側内側対向面47に接続される一端縁からナット周方向に第五側面35の中途位置まで延びており、第五側面35の一部の領域に対向している。そして本実施形態においては、一方側外側対向面48は、第三側面33におけるナット周方向の半分以下の領域に対向し、他方側外側対向面49は、第五側面35におけるナット周方向の半分以下の領域に対向している。
このように一方側外側対向面48が第三側面33の一部の領域に対向し、および他方側外側対向面49が第五側面35の一部の領域に対向することで、第三側面33の残部の領域、第五側面35の残部の領域、および第四側面34は、ベース体面方向D2にベース体2の外側、すなわち仮想円Cの径方向外側に露出している。よってナット自転規制体4における切り欠き4xは、上記仮想円Cの径方向外側に向かって開口している。
ここで図2に戻って、ナット自転規制体4の板厚寸法t4は、ベース体2の板厚寸法t2よりも小さくなっており、この結果、自転規制面40のベース体板厚方向D1の高さ寸法(t4に一致)は、ベース体2におけるベース体板厚方向D1の最大寸法(t2に一致)よりも小さくなっている。またナット自転規制体4の板厚寸法t4(自転規制面40の高さ寸法)は、角ナット3の高さ寸法の半分以下となっている。
(ナット保持体)
図3および図4に示すようにナット保持体5は、全ての角ナット3をベース体板厚方向D1から覆う板状の部材である。ナット保持体5は、ベース体板厚方向D1の他方側を向いて当該他方側から角ナット3に対向する板厚方向規制面50を形成しており、この板厚方向規制面50は、ベース体2においてベース体板厚方向D1の一方側に設けられて柱101の構造材内部空間Sに位置している(図2参照)。そして板厚方向規制面50とベース体2のカバー面21とによって角ナット3を挟み込むことで、角ナット3のベース体板厚方向D1への移動を規制している。なお板厚方向規制面50と角ナット3との間には、例えば最大で0.1mm以上1mm以下、好ましくは0.5mm以下の隙間が形成されるようになっており、この場合、角ナット3のベース体板厚方向D1への最大移動量も0.1mm以上1mm以下、好ましくは0.5mm以下となっている。
また本実施形態においてナット保持体5は、ベース体板厚方向D1から見た上面視で略四角形状(略正方形状)をなしている。そしてナット保持体5の四か所の隅部にはそれぞれ、角ナット3の雌ネジ孔の端縁の一部に沿って自身の内周面が延びる円弧状の切り欠き5yが形成されている。本実施形態において各々の切り欠き5yは、上記仮想円Cの径方向内側の位置で角ナット3の雌ネジ孔3aの端縁の約1/4の領域に沿っている。よってベース体板厚方向D1の一方側から見た上面視で、角ナット3の雌ネジ孔3aはベース体板厚方向D1の一方側に露出している。なお角ナット3がベース体面方向D2にいずれの位置に移動した際であっても、切り欠き5yの内面が雌ネジ孔3aの外側に位置するように切り欠き5yを形成するとよい。
さらにナット保持体5は、上記仮想円Cの周方向に隣接する角ナット3同士の間においてベース体2に接合されている。具体的にナット保持体5には、仮想円Cの周方向に隣接する角ナット3同士の間において、細板状の突起5xがナット自転規制体4に向かってベース体板厚方向D1に延びるように形成されており、この突起5xがナット自転規制体4におけるナット間切り欠き4yに嵌入されていることでナット保持体5がベース体2に固定されている。
(ボルト)
図2に戻ってボルト103は、梁102のフランジ102aに挿通されて梁102から柱101に向かって延び、柱101に溶接接合された構造材用ジョイント部材1の角ナット3に螺合している。これによりボルト103が柱101と梁102とを接続している。
また図1、図2、および図6に示すように本実施形態では、ブラケット150を介して柱101と梁102とがボルト103によって接続される。具体的にブラケット150は、ボルト103とフランジ102aとの間に配置される上下一対の板状の座金部200と、梁102の長手方向に隣接するボルト103同士の間の位置において一対の座金部200同士を接続する仕切り板部201と、ウェブ102bの表面上に配置されて一対の座金部200および仕切り板部201をウェブ102bから離れる方向に立設させるウェブ上板部202とを有している。
ブラケット150はウェブ102bを挟んでウェブ102bの両側にそれぞれ配置され、例えば不図示のボルトによってウェブ102bに固定されるか、もしくはウェブ102bやフランジ102aに対して溶接接合される。なおブラケット150の形状は本実施形態のものには限定されない。
(作用効果)
以上説明した本実施形態の組み立て構造材100によれば、構造材用ジョイント部材1のベース体2を柱101の端面101aおよび端部開口101xに対向配置し、端面101aにベース体2を接合することによって構造材用ジョイント部材1を柱101に容易に設け、柱101と構造材用ジョイント部材1とが一体となったジョイント付き構造材を容易に構成することができる。すなわち、構造材用ジョイント部材1を柱101に対して柱101の長手方向に当接させて溶接を行うことができ、接合時の構造材用ジョイント部材1の位置決めが非常に容易となる。よって構造材用ジョイント部材1を介して柱101と梁102とを接続する際に作業性の向上が可能となる。さらには柱101と構造材用ジョイント部材1におけるベース体2とが一体となることで、ベース体2によって柱101の強度を向上することもできる。
またベース体2の端面対向面20はテーパ面となっているので、柱101の端面101aの側に開先加工を施すことなく、端面101aへ端面対向面20を強固に溶接接合することができる。すなわち、端面対向面20を予めテーパ面にしておくことで、柱101に構造材用ジョイント部材1を突き合わせ溶接する際の柱101への開先加工の手間を省くことができ、建設現場での作業工程を短縮することができる。
またベース体2には、柱101の内壁面101bに対向する環状の段差面22が形成されている。このためベース体2の一部を構造材内部空間Sに挿入するようにしてベース体2における端面対向面20を柱101の端面101aに対向配置することができ、構造材用ジョイント部材1の位置決めがさらに容易となる。
さらには、構造材用ジョイント部材1のベース体2を柱101に接合すると、角ナット3は柱101の内側の構造材内部空間Sに配置され、かつ、ベース体2によって柱101の端部開口101xを閉塞することができる、よって構造材用ジョイント部材1を柱101に接合した後には、角ナット3が外部に露出せず、外気に晒されることがなくなり、角ナット3の腐食を抑制することができる。
また、構造材用ジョイント部材1のベース体2が上面視で四角形状をなしており、ベース体2の隅部2aに角ナット3をそれぞれ配置しているので、角ナット3同士の距離を最大限確保することができ、柱101と梁102との間に生じる曲げモーメント等に対する強度を十分に確保することができる。
また角ナット3の自転を規制する自転規制面40を形成したことで、角ナット3が構造材内部空間Sに配置されることで作業者が角ナット3にアクセスすることができなくなっても、ボルト103を確実に角ナット3に螺合させることができる。
また自転規制面40が角ナット3の側面と隙間をあけて対向していることで、角ナット3のベース体面方向D2への移動を若干許容することができる。よって柱101や梁102の寸法公差等を吸収することができ、角ナット3が構造材内部空間Sに配置されることで作業者が角ナット3にアクセスすることができなくなっても、ボルト103を確実に角ナット3に螺合させることができる。
また本実施形態では、自転規制面40をナット自転規制体4に形成したことで、ベース体2に対して容易に自転規制面40を設けることができる。
さらに自転規制面40は内側対向面41と外側対向面42とを有しているため、上記仮想円Cの径方向への角ナット3の移動を規制することができ、角ナット3のベース体2からの径方向への脱落を防止することができる。特に本実施形態では、内側対向面41が最内側対向面45と、一方側内側対向面46と、他方側内側対向面47とを有しているため径方向内側だけでなく、仮想円Cの周方向への角ナット3の移動も規制することができる。
また外側対向面42が、一方側外側対向面48および他方側外側対向面49を有しており、かつ一方側外側対向面48が角ナット3の第三側面33の一部の領域で対向し、他方側外側対向面49が角ナット3の第五側面35の一部の領域で対向していることで、第三側面33の残部の領域、第五側面35の残部の領域、および第四側面34は、仮想円Cの径方向外側に露出している。したがって、角ナット3を最大限、ベース体2の隅部2aに寄せて配置することができ、角ナット3間の距離を取ることができ、上記曲げモーメント等に対する強度を十分に確保することができる。
またナット自転規制体4の板厚寸法t4がベース体2の板厚寸法t2よりも小さくなっているため、ナット自転規制体4の重量、コストを抑えることができる。なお、このようにベース体2の板厚寸法t2を小さくしても、ボルト103の締結後にはナット自転規制体4へは大きな負荷が作用することはないため、強度の問題は生じない。
また板厚方向規制面50を設けたことで角ナット3がベース体2の下側に配置されたとしても角ナット3が脱落することがない。また本実施形態では板厚方向規制面50をナット保持体5に形成したことで、容易に板厚方向規制面50をベース体2に設けることができる。
またナット保持体5が、仮想円Cの周方向に隣接する角ナット3同士の間においてナット自転規制体4に嵌入されてベース体2に固定されているため、ボルト103が角ナット3に螺合する際にベース体板厚方向D1の一方側へ角ナット3が押圧されたとしても、ナット保持体5が角ナット3に押されてナット保持体5がベース体板厚方向D1に撓み変形してしまうことを抑制できる。よって角ナット3の脱落を回避でき、角ナット3を確実にベース体2上に保持することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、上記実施形態おける各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、柱101、梁102、構造材用ジョイント部材1の材質や形状は上記の場合に限定されない。例えば木製の柱に対して構造材用ジョイント部材1を適用してもよい。この場合、溶接ではなくボルト等によって構造材用ジョイント部材1のベース体2を柱101に固定してもよい。また構造材用ジョイント部材1のすべてが鋼製でなくともよく、鋼製の柱101を採用する場合には、少なくともベース体2が鋼製(または金属製)となっていればよいし、柱101に構造材用ジョイント部材1を溶接しない場合には、ベース体2や構造材用ジョイント部材1の全体が非金属であってもよい。
また自転規制面40や板厚方向規制面50はベース体2に直接形成してもよい。またナット保持体5は角ナット3毎に設けられてもよいし、ナット保持体5のベース体2への固定位置は特に限定されない。
また角ナット3の側面31~36のベース体2上の位置や自転規制面40の形状は特に限定されないが、少なくとも角ナット3が上記仮想円Cの径方向および周方向に移動してしまうことが規制されるように、角ナット3の側面31~36の位置や自転規制面40を設定するとよい。
またベース体2やナット自転規制体4は鋳造によって製造してもよい。この際、ベース体2およびナット自転規制体4を一体の部材として製造してもよい。
本発明の構造材用ジョイント部材等によれば、構造材同士を接続する際、作業性の向上を図ることが可能となる。
1…構造材用ジョイント部材
2…ベース体
2a…隅部
2o…中心
2p…頂点
2x…対角線
3…角ナット
4…ナット自転規制体
4x…切り欠き
5…ナット保持体
20…端面対向面
21…カバー面
22…段差面
23…貫通孔
24…フランジ対向面
31…第一側面
32…第二側面
33…第三側面
34…第四側面
34…第五側面
35…第五側面
36…第六側面
40…自転規制面
41…内側対向面
42…外側対向面
45…最内側対向面
46…一方側内側対向面
47…他方側内側対向面
48…一方側外側対向面
49…他方側外側対向面
50…板厚方向規制面
100…組み立て構造材
101…柱(第一構造材)
101a…端面
101b…内壁面
101x…端部開口
102…梁(第二構造材)
102a…フランジ
102b…ウェブ
103…ボルト
S…構造材内部空間
C…仮想円
D1…ベース体板厚方向
D2…ベース体面方向

Claims (12)

  1. 筒状をなして長手方向を向く端面に端部開口を形成する第一構造材に対して、第二構造材を接続する構造材用ジョイント部材であって、
    板状をなし、前記第一構造材の前記端面および前記端部開口を覆うベース体と、
    前記ベース体に形成され、自身の板厚方向(以下、ベース体板厚方向)の一方側を向いて前記第一構造材の前記端面に対向して該端面に接合される環状の端面対向面と、
    前記ベース体に形成され、該端面対向面の内側に配置されて該端面対向面が前記端面に対向した状態で前記端部開口を覆うカバー面と、
    前記ベース体に形成され、前記カバー面において前記ベース体を前記ベース体板厚方向に貫通する貫通孔と、
    前記ベース体において前記ベース体板厚方向の前記一方側に配置されて該ベース体と前記第一構造材とで囲まれる構造材内部空間に位置する角ナットと、
    前記ベース体において前記ベース体板厚方向の前記一方側に設けられ、前記構造材内部空間に位置し、前記角ナットの側面に対して前記カバー面の面方向(以下、ベース体面方向)に隙間をあけて対向し、該角ナットの自転時に係合して該自転を規制する自転規制面と、
    前記ベース体において前記ベース体板厚方向の前記一方側に設けられ、前記構造材内部空間に位置し、前記ベース体板厚方向に前記ベース体とは反対側から前記角ナットに対向して前記角ナットを前記カバー面と自身とで挟み込み、前記角ナットの前記ベース体板厚方向への移動を規制する板厚方向規制面と、
    を備え、
    前記第二構造材から延びるボルトが、前記ベース体の前記貫通孔を通じて前記角ナットと螺合することにより、前記第一構造材と前記第二構造材が接続され
    前記ベース体は前記ベース体板厚方向から見た上面視において四角形状をなし、
    前記角ナットは、前記ベース体における四つの隅部の近傍に、それぞれ配置され、
    前記自転規制面は前記角ナット毎に設けられ、
    各々の前記自転規制面は、
    前記ベース体を前記上面視した際の該ベース体の中心を基準とした仮想円の径方向外側を向いており、前記角ナットの側面と隙間をあけて対向可能な内側対向面と、
    前記仮想円の径方向内側を向いており、前記角ナットの側面と隙間をあけて対向可能な外側対向面と、
    を有する構造材用ジョイント部材。
  2. 各々の前記角ナットは前記上面視で六角形状をなし、該角ナットの周方向(以下、ナット周方向)に沿って順番に第一側面から第六側面を有しており、
    前記角ナットの前記第一側面と前記第四側面が、前記上面視において前記ベース体における前記隅部の頂点と前記中心とを結ぶ対角線上に位置し、
    前記内側対向面は、前記径方向の最も内側に位置する前記角ナットの前記第一側面に少なくとも対向し、
    前記外側対向面は、前記第三側面に対向する一方側外側対向面、および、前記第五側面に対向する他方側外側対向面を有する請求項に記載の構造材用ジョイント部材。
  3. 前記内側対向面は、
    前記第一側面に対向する最内側対向面と、
    前記最内側対向面と前記一方側外側対向面の間に配置されて、前記第二側面と対向する一方側内側対向面と、
    前記最内側対向面と前記他方側外側対向面の間に配置されて、前記第六側面と対向する他方側内側対向面と、
    を有する請求項に記載の構造材用ジョイント部材。
  4. 前記一方側外側対向面は、前記一方側内側対向面に接続されて前記第三側面に前記ナット周方向の一部の領域で対向し、
    前記他方側外側対向面は、前記他方側内側対向面に接続されて前記第五側面に前記ナット周方向の一部の領域で対向し、
    前記第三側面の残部の領域、前記第五側面の残部の領域、および前記第四側面は、前記径方向外側に露出している請求項に記載の構造材用ジョイント部材。
  5. 板状をなして、前記カバー面に対して前記ベース体板厚方向の前記一方側に接合されたナット自転規制体をさらに備え、
    前記ナット自転規制体は、各々の前記角ナットが収容される部分環状をなす切り欠きを有し、
    前記切り欠きの内周面として、前記内側対向面、前記一方側外側対向面、および、前記他方側外側対向面が形成されている請求項に記載の構造材用ジョイント部材。
  6. 前記ナット自転規制体の板厚寸法は、前記ベース体の板厚寸法よりも小さくなっている請求項に記載の構造材用ジョイント部材。
  7. 筒状をなして長手方向を向く端面に端部開口を形成する第一構造材に対して、第二構造材を接続する構造材用ジョイント部材であって、
    板状をなし、前記第一構造材の前記端面および前記端部開口を覆うベース体と、
    前記ベース体に形成され、自身の板厚方向(以下、ベース体板厚方向)の一方側を向いて前記第一構造材の前記端面に対向して該端面に接合される環状の端面対向面と、
    前記ベース体に形成され、該端面対向面の内側に配置されて該端面対向面が前記端面に対向した状態で前記端部開口を覆うカバー面と、
    前記ベース体に形成され、前記カバー面において前記ベース体を前記ベース体板厚方向に貫通する貫通孔と、
    前記ベース体において前記ベース体板厚方向の前記一方側に配置されて該ベース体と前記第一構造材とで囲まれる構造材内部空間に位置する角ナットと、
    前記ベース体において前記ベース体板厚方向の前記一方側に設けられ、前記構造材内部空間に位置し、前記角ナットの側面に対して前記カバー面の面方向(以下、ベース体面方向)に隙間をあけて対向し、該角ナットの自転時に係合して該自転を規制する自転規制面と、
    前記ベース体において前記ベース体板厚方向の前記一方側に設けられ、前記構造材内部空間に位置し、前記ベース体板厚方向に前記ベース体とは反対側から前記角ナットに対向して前記角ナットを前記カバー面と自身とで挟み込み、前記角ナットの前記ベース体板厚方向への移動を規制する板厚方向規制面と、
    を備え、
    前記第二構造材から延びるボルトが、前記ベース体の前記貫通孔を通じて前記角ナットと螺合することにより、前記第一構造材と前記第二構造材が接続され、
    前記自転規制面の前記ベース体板厚方向の高さ寸法は、前記ベース体における前記ベース体板厚方向の最大寸法よりも小さくなっている構造材用ジョイント部材。
  8. 筒状をなして長手方向を向く端面に端部開口を形成する第一構造材に対して、第二構造材を接続する構造材用ジョイント部材であって、
    板状をなし、前記第一構造材の前記端面および前記端部開口を覆うベース体と、
    前記ベース体に形成され、自身の板厚方向(以下、ベース体板厚方向)の一方側を向いて前記第一構造材の前記端面に対向して該端面に接合される環状の端面対向面と、
    前記ベース体に形成され、該端面対向面の内側に配置されて該端面対向面が前記端面に対向した状態で前記端部開口を覆うカバー面と、
    前記ベース体に形成され、前記カバー面において前記ベース体を前記ベース体板厚方向に貫通する貫通孔と、
    前記ベース体において前記ベース体板厚方向の前記一方側に配置されて該ベース体と前記第一構造材とで囲まれる構造材内部空間に位置する角ナットと、
    前記ベース体において前記ベース体板厚方向の前記一方側に設けられ、前記構造材内部空間に位置し、前記角ナットの側面に対して前記カバー面の面方向(以下、ベース体面方向)に隙間をあけて対向し、該角ナットの自転時に係合して該自転を規制する自転規制面と、
    前記ベース体において前記ベース体板厚方向の前記一方側に設けられ、前記構造材内部空間に位置し、前記ベース体板厚方向に前記ベース体とは反対側から前記角ナットに対向して前記角ナットを前記カバー面と自身とで挟み込み、前記角ナットの前記ベース体板厚方向への移動を規制する板厚方向規制面と、
    を備え、
    前記第二構造材から延びるボルトが、前記ベース体の前記貫通孔を通じて前記角ナットと螺合することにより、前記第一構造材と前記第二構造材が接続され、
    前記ベース体は前記ベース体板厚方向から見た上面視において四角形状をなし、
    前記角ナットは、前記ベース体における四つの隅部の近傍に、それぞれ配置され、
    前記板厚方向規制面を形成するとともに、全ての前記角ナットを前記ベース体板厚方向から覆う板状のナット保持体をさらに備え、
    前記ナット保持体は、前記ベース体を前記上面視した際の該ベース体の中心を基準とした仮想円の周方向に隣接する前記角ナット同士の間において、前記ベース体に固定されている構造材用ジョイント部材。
  9. 前記ベース体は金属製であり、
    前記端面対向面は、前記ベース体面方向に前記カバー面から離れる側に向かうにしたがって前記ベース体板厚方向の他方側に向かって傾斜するテーパ面となっている請求項1に記載の構造材用ジョイント部材。
  10. 前記端面対向面が前記カバー面に対して前記ベース体板厚方向の他方側に位置していることで、前記ベース体には、前記ベース体面方向を向くとともに前記端面対向面が前記端面に対向した状態で前記構造材内部空間に配置されて、前記第一構造材の内壁面に対向する環状の段差面が形成されている請求項1に記載の構造材用ジョイント部材。
  11. 筒状をなして長手方向を向く端面に端部開口を形成する第一構造材と、
    前記第一構造材の前記端面に前記端面対向面が固定された請求項1から10のいずれか一項に記載の構造材用ジョイント部材と、
    を備えるジョイント付き構造材。
  12. 筒状をなして長手方向を向く端面に端部開口を形成する鋼管柱である第一構造材と、
    鋼製であり、前記端面対向面が前記第一構造材における前記端面に溶接接合された請求項1から10のいずれか一項に記載の構造材用ジョイント部材と、
    一対のフランジおよびウェブを含むH型鋼梁であり、一方の前記フランジが前記ベース体における前記ベース体板厚方向の他方側を向くフランジ対向面に対向配置された第二構造材と、
    一方の前記フランジに挿通されて前記角ナットに螺合することで、前記第一構造材と第二構造材とを前記構造材用ジョイント部材を介して接続するボルトと、
    を備える組み立て構造材。
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JP2018048488A (ja) 2016-09-21 2018-03-29 株式会社進富 鉄骨構造建築物の柱と梁の接合構造
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