JP7415649B2 - 加熱装置、および記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱装置、および記録装置に関する。
従来、媒体に吐出したインクを定着させるための加熱機能を有するプリンターでは、媒体が接触する支持面に加熱部が設けられた構成が知られている。なお、このようなプリンターでは、支持面の両端部での放熱量が大きく、加熱された媒体の温度にムラが生じる。そのため、特許文献1の記録装置(プリンター)では、加熱部としてのヒーターの単位面積当たりの配線密度を、走査方向端部(支持面の両端部)に向かうにつれて高くする構成が開示されている。
特開2014-162108号公報
しかしながら、特許文献1に記載の記録装置では、ヒーターの単位面積当たりの配線密度が高い端部の加熱量と、配線密度が低い中央部の加熱量との比率が一定となる。そのため、記録装置が設置される環境温度によっては、支持面の端部での媒体の温度と、支持面の中央部での媒体の温度との差が依然として残る懸念がある。従って、支持面に接する媒体の端部と中央部での温度差を抑制することが課題となる。
加熱装置は、媒体の幅方向に延びる支持面を有し、液体が吐出された前記媒体を支持する支持部材と、前記支持部材に設けられ、前記媒体が接触する前記支持面を加熱する第1加熱部と、前記支持部材に設けられ、前記支持面を加熱する第2加熱部と、前記第1加熱部の出力を制御し、かつ、前記第1加熱部の出力と独立に前記第2加熱部の出力を制御する、制御部と、を備え、前記第2加熱部により加熱される第2加熱領域は、前記第1加熱部により加熱される第1加熱領域の隣に位置し、前記幅方向における前記支持面の中央から端に向かって、前記第1加熱部、前記第2加熱部の順に配置され、前記第2加熱部により加熱される前記第2加熱領域の中で、前記第2加熱領域の前記幅方向における中央よりも前記第1加熱部とは反対側の部位に、前記支持面の温度を検出する第2検出部が設けられ、前記制御部は、前記第2検出部の検出に基づいて前記第2加熱部の出力を制御する。
記録装置は、上述する加熱装置を備える。
第1実施形態に係るプリンターを示す斜視図。 プリンターの概略構成を示す断面図。 プラテンを上方向から見た状態を示す平面図。 プリンターの加熱部に係る制御系の構成を示す図。 第2実施形態に係るプラテンを上方向から見た状態を示す平面図。
1.第1実施形態
第1実施形態に係る記録装置としてのプリンター1の概略構成について説明する。なお、以降の各図においては、各部材を認識可能な程度の大きさとするため、各部材の尺度を実際とは異ならせている。
図1に示すように、本実施形態のプリンター1は、記録装置としての一例を示している。プリンター1は、媒体の一例である長尺の用紙Sを扱うラージフォーマットプリンター(LFP)である。そして、プリンター1は、キャスター12が下端に取り付けられた一対の脚部13と、脚部13の上部に組み付けられる筐体14とを備えている。
なお、図1を含めて以降の各図面は、XYZ座標系を用いて示している。Z方向は、重力方向、鉛直方向に沿う方向である。以下、このZ方向を上下方向または高さ方向と言う。また、X方向は、上下方向と交差(本実施形態では直交)し、筐体14の長手方向となる。以下、このX方向を、幅方向または走査方向と言う。また、Y方向は、上下方向及び幅方向の双方と交差(本実施形態では直交)する方向である。以下、このY方向を前後方向と言う。
また、前後方向において、プリンター1の装置前側または装置正面側を+Y方向とし、装置後側または装置背面側を-Y方向とする。また、幅方向において、プリンター1を正面側から見た場合、装置左側を+X方向、装置右側を-X方向とする。また、上下方向において、上側、上方、上部、上面等を+Z方向とし、下側、下方、下部、下面等を-Z方向とする。
筐体14の装置後側の下方には、筐体14側に向けて用紙Sを給送する給送部15(図2参照)が設置されている。本実施形態の用紙Sはロール紙である。本実施形態のプリンター1は、液体としてのインクを用紙Sに吐出することで画像を形成するインクジェット式のプリンターである。
図2に示すように、筐体14の装置前側の下方には、脚部13に支持された巻取部18が設置されている。給送部15と巻取部18との間には、用紙Sの搬送経路に沿って媒体案内部17が設置されている。媒体案内部17は、給送部15側に設置される給送案内部171と、巻取部18側に設置される巻取案内部172とで構成されている。なお、給送案内部171と巻取案内部172とをつなぐ形態で設置されるのがプラテン30となる。
媒体案内部17は、給送案内部171の後端側は曲折して筐体14内に収容されると共に、巻取案内部172の前端側が筐体14から前方に向けて突出している。また、筐体14の前側には、媒体案内部17の上側となる位置に、筐体14内から用紙Sを排出するための排出口14aが形成されている。
図1に示すように、筐体14の内部には、プリンター1の動作を統括制御する制御部150が設置されている。また、筐体14の上部には、幅方向の右側に、設定操作や入力操作を行うための操作パネル23が設置されている。なお、操作パネル23は制御部150と電気的に接続されている。
筐体14の装置左側の下部には、筐体14や脚部13とは別体で、液体収容容器24を収容する容器ボックス10が設置されている。容器ボックス10には、プリンター1で使用するインクの種類や色に対応して、複数の液体収容容器24が収容されている。なお、本実施形態では7つの液体収容容器24が収容されている。そのため、本実施形態のプリンター1は、いわゆるオフキャリッジタイプの構成となっている。
図2に示すように、給送部15には、印刷前の用紙Sを円筒状に巻き重ねたロール体R1が保持されている。なお、給送部15には、用紙Sの幅となる幅方向における長さや巻き数の異なる複数サイズのロール体R1が交換可能に装填される。なお、給送部15は、印刷用の用紙Sが円筒状に巻かれた図示省略する芯材(例えば紙管)を軸方向両側から挟持する一対のホルダー16を備えている。
ロール体R1は何れのサイズであっても、本実施形態では、例えば、幅方向の所定の右側端部に寄せた状態で給送部15に装填される。すなわち、本実施形態においては、幅方向の所定の右側端部が、用紙Sの位置合せのための基準として設定されている。そして、給送部15がロール体R1を、図2における反時計回り方向に回転させることで、ロール体R1から用紙Sが巻き解かれて筐体14内へ給送される。
筐体14の内部には、用紙Sを搬送する搬送ローラー25と、搬送ローラー25によって搬送方向Fに搬送される用紙Sに記録(印刷)を行う記録部としての印刷部50と、用紙Sを支持するプラテン30と、用紙Sを吸引するための図示省略する吸引機構とが収容されている。吸引機構は、プラテン30の上面を搬送される用紙Sに対して吸引することで、用紙Sをプラテン30の上面となる支持面300(図3参照)に吸着させる。
なお、本発明の加熱装置100は、支持部材としてのプラテン30に適用している。プラテン30の構成に関しては後程、詳述する。
印刷部50は、プラテン30に対向して上方に配置されている。印刷部50は、プラテン30の支持面300に吸着された用紙Sに向けて、液体としてのインクを吐出する吐出ヘッド51を有する。また、印刷部50は、吐出ヘッド51を保持した状態で用紙Sの搬送方向Fと直交する走査方向に往復移動自在なキャリッジ52を有する。
吐出ヘッド51は、いわゆるインクジェットヘッドとして構成されている。各吐出ヘッド51には、複数のノズル511が走査方向と直交する方向に高密度に設置されている。また、各吐出ヘッド51は、色毎に走査方向に並んで設置される。本実施形態では、吐出ヘッド51は7つ設置されている。
キャリッジ52は、キャリッジ用フレーム58に設置される幅方向に平行に延びる2つのキャリッジ軸59に往復移動自在に支持される。本実施形態のキャリッジ52とキャリッジ軸59とは、図2に示すように、キャリッジ52に固定される2つの軸受け53を介して係合され、キャリッジ軸59に対してキャリッジ52が滑らかに往復移動することができる。
制御部150は、操作パネル23を介して印刷命令が入力された場合、プリンター1の各構成の駆動を統括制御することで、用紙Sに印刷を行う。具体的には、制御部150は、搬送ローラー25を駆動して用紙Sを搬送方向Fに単位搬送量だけ搬送させる搬送動作と、キャリッジ52を走査方向に移動させつつ吐出ヘッド51からインクを吐出させる吐出動作と、を交互に行わせることで、用紙Sに印刷を行う。吐出ヘッド51が用紙Sに向けてインクを吐出する際に、吐出ヘッド51とプラテン30とが相対する配置となっている。
印刷終了後の用紙Sは、図2に示すように、プラテン30の下流側につながる巻取案内部172に沿って斜め下方へ案内された後に、巻取部18に巻き取られてロール体R2を形成する。なお、巻取部18の近傍には、巻取案内部172と巻取部18との間に位置して用紙Sに張力を与えるテンション付与機構19が設置されている。
テンション付与機構19は、脚部13の下部近傍に回動可能に支持された一対のアーム部材20と、一対のアーム部材20の先端部に回転可能に支持されたテンションローラー21とを備えている。また、巻取部18は、印刷後の用紙Sを円筒状に巻き取る図示省略する芯材(例えば紙管)を軸方向両側から挟持する一対のホルダー22を備えている。
図2に示すように、筐体14内部には、後述する第1加熱領域31と第2加熱領域32(図3参照)とに向けて、斜め上方から送風する送風機構40が設置されている。送風機構40は、複数のファン41が用紙Sの幅方向に対応して並んで設置されている。なお、送風機構40は、用紙Sに吐出されたインクの水分の乾燥を促進するために動作する。
図3に示すように、本実施形態の加熱装置100は、用紙Sを支持する支持部材としてのプラテン30と、プラテン30の上面である支持面300を下方から加熱する加熱部60と、支持面300の温度を検出する検出部としての温度検出部70とを含んで構成されている。また、加熱装置100は、上述した送風機構40や、液体吐出部としての吐出ヘッド51なども含んでいる。
プラテン30の上面には、支持面300が用紙Sの幅方向となるX方向に延びて矩形状に形成されている。支持面300は、図3に示すように、用紙Sの幅方向が長辺となり、搬送方向Fが短辺となる。なお、用紙Sの幅方向とは、プリンター1において、用紙Sが搬送される搬送方向Fに交差する方向となる。
用紙Sは、支持面300に接触して重なり搬送方向Fに搬送される。支持面300は、本実施形態では、熱伝導性に優れるアルミニウムの板材で構成されている。本実施形態での用紙Sの幅方向のサイズは、例えば54インチや64インチなどを想定している。
プラテン30は、インクを吐出する液体吐出部としての吐出ヘッド51に対向して配置されている。言い換えると、液体吐出部としての吐出ヘッド51は、プラテン30に備える支持面300に対向して配置されている。
本実施形態では、用紙Sを搬送する際や、用紙Sに印刷を行う際における用紙Sの基準を、用紙Sの右側端部E1としている。そして、用紙Sの右側端部E1が、プラテン30において、右側(-X方向)端部の基準位置Dに沿って搬送される。なお、本実施形態では、用紙Sの右側端部E1が位置する基準位置Dは、後述する第1加熱領域31の右側端部に略位置させている。
本実施形態では、プラテン30には、支持面300を加熱する加熱部60が設置されている。加熱部60は、用紙Sの幅に略対応させて、幅方向に2分割して設置されている。加熱部60は、用紙Sの左側端部E2に略合わせて2分割されている。
図3に示すように、加熱部60は、用紙Sが支持面300に接触して重なる側となる右側を第1加熱部61としている。また、加熱部60は、用紙Sがばらつきにより支持面300に接触することもあるが、接触しない割合が大きい側となる左側を第2加熱部62としている。従って、第1加熱部61と第2加熱部62とは、支持面300の幅方向における中央から左側(+X方向)の端に向かって、第1加熱部61、第2加熱部62の順に配置される。
加熱部60を構成する第1加熱部61及び第2加熱部62は、本実施形態では、一例として、いずれもチューブヒーターで構成されている。また、第1加熱部61及び第2加熱部62は、支持面300の裏側(支持面300が形成されるアルミニウムの板材の裏側)に設置されている。なお、図3では、支持面300の幅方向において、第1加熱部61と第2加熱部62との間には隙間を有した状態として図示している。しかし、このような隙間は極力狭く配置することでもよく、また、隙間なく配置する構成としてもよい。
ここで、第1加熱部61により加熱される支持面300の領域を第1加熱領域31とし、第2加熱部62により加熱される支持面300の領域を第2加熱領域32とする。第2加熱部62により加熱される第2加熱領域32は、第1加熱部61により加熱される第1加熱領域31の隣に位置している。
なお、加熱部60は分割されているが、支持面300は分割されておらず、第1加熱領域31と第2加熱領域32とはつながっており、一体の支持面300となっている。従って、第1加熱領域31と第2加熱領域32との境界を図3では、第1加熱部61と第2加熱部62との中間に、説明の便宜上入れているが、実際には明確な境界はなくなる。本実施形態では、隣り合う第1加熱部61と第2加熱部62との幅方向に隙間を有しており、以降では、説明の便宜上、その隙間の中間位置を、第1加熱領域31と第2加熱領域32との境界とみなして説明する。なお、図3、図4では、第1加熱領域31と第2加熱領域32との境界を二点鎖線で示している。
用紙Sが搬送される場合、用紙Sをプリンター1にセットした際の用紙Sのセットばらつきや、搬送経路に対して用紙Sが斜めに送られるスキューばらつきなどにより、用紙Sの幅方向の位置はばらつく。例えば、本実施形態でのセットばらつきやスキューばらつきは、それぞれ±10mmとしている。図3では、用紙Sの左側端部E2の平面的な位置を、第1加熱領域31と第2加熱領域32との境界上で図示しているが、用紙Sは、実際には幅方向(X方向)にばらつく。そのため、用紙Sの左側端部E2の平面的な位置は、ばらつきの範囲内で、第2加熱領域32に位置する場合や、第1加熱領域31の内側に位置する場合が存在することになる。
なお、用紙Sの右側端部E1の位置も同様にばらつくことになるが、本実施形態では、右側端部E1の位置がばらついた場合にも、第1加熱領域31内に位置するように、第1加熱領域31を右方向(-X方向)に伸ばしている。
第1加熱領域31の支持面300には、第1加熱領域31の支持面300の温度を検出する温度検出部70として、第1検出部71が設置されている。なお、第1検出部71は、用紙Sが支持面300に接して重なる部位となる第1加熱領域31の幅方向で略中央部に設置されている。第1検出部71は、詳細には、第1加熱領域31の幅方向で略中央部に相対する支持面300の裏側(支持面300が形成されるアルミニウムの板材の裏側)に設置される。なお、第1検出部71は、第1加熱部61を構成するチューブヒーターの引き回しの隙間に設置される。
第2加熱領域32の支持面300には、第2加熱領域32の支持面300の温度を検出する温度検出部70として、第2検出部72が設置されている。なお、第2検出部72は、第2加熱領域32の中で、第2加熱領域32の幅方向における中央よりも第1加熱部61とは反対側の部位に設置されている。言い換えると、第2検出部72は、第2加熱領域32の中で、用紙Sが幅方向にばらついた場合にも、用紙Sが支持面300に接触して重なりにくい部位に設置されている。
第2検出部72は、図3に示すように、第2加熱領域32の中で、左側(+X方向)の端部に設置される。第2検出部72は、詳細には、支持面300の裏側(支持面300が形成されるアルミニウムの板材の裏側)に設置される。また、第2検出部72は、第2加熱部62を構成するチューブヒーターの引き回しの隙間に設置される。
図4に示すように、プリンター1の制御系は、制御部150、記憶部151、第1加熱部61、第1加熱駆動部611、第1検出部71、第1温度計測部711、第2加熱部62、第2加熱駆動部621、第2検出部72、第2温度計測部721などを含んでいる。なお、加熱装置100は、これらの制御系を含んで構成され、これらの制御系により動作する。
制御部150は、プログラムを実行することにより、プリンター1を制御するプロセッサー(図示略)と、プロセッサーが実行するプログラムやデータを記憶する記憶部151と、を有する。プロセッサーは、CPU(Central Processing Unit)などの演算処理装置であり、記憶部151が記憶する制御プログラムを実行することにより、プリンター1の各部を統括制御する。なお、記憶部151には、後述するPID制御用のプログラムも記憶されている。
第1温度計測部711は、第1加熱領域31に設置した第1検出部71(サーミスター)による抵抗変化を電流変化として計測し、その電流値をA/D変化し、第1加熱領域31の計測温度として制御部150に送信する。第2温度計測部721も第1温度計測部711と同様に、第2加熱領域32に設置した第2検出部72(サーミスター)による抵抗変化を電流変化として計測し、その電流値をA/D変化し、第2加熱領域32の計測温度として制御部150に送信する。
第1加熱駆動部611は、制御部150により指示された電力(電圧)を第1加熱部61に供給する。同様に、第2加熱駆動部621は、制御部150により指示された電力(電圧)を第2加熱部62に供給する。第1加熱部61は、第1加熱駆動部611から供給された電力(電圧)により発熱して第1加熱領域31を加熱する。第2加熱部62は、第2加熱駆動部621から供給された電力(電圧)により発熱して第2加熱領域32を加熱する。
本実施形態の制御部150は、第1検出部71の検出(第1温度計測部711から入力される信号)に基づき、第1加熱駆動部611を動作させ、第1加熱部61の出力を制御する。同様に、制御部150は、第2検出部72の検出(第2温度計測部721から入力される信号)に基づき、第2加熱駆動部621を動作させ、第2加熱部62の出力を制御する。
制御部150は、第1加熱領域31の温度、及び第2加熱領域32の温度を検出し、その温度が所定の温度(目標温度)となるように、第1加熱部61と第2加熱部62とを独立して制御する。制御部150は、いわゆるPID制御(比例・積分・微分制御)を用いて加熱部60を制御する。なお、本実施形態では、第1加熱領域31及び第2加熱領域32における所定の温度は、共に例えば45℃としている。また、用紙Sが、第1加熱領域31に接触して重なった場合、紙面温度として、例えば40℃を想定している。また、許容温度範囲を含めた場合、例えば40℃±3℃などとしている。なお、このような温度は一例であり、実験などにより適宜設定する値となる。
制御部150は、PID制御により、第1加熱駆動部611及び第2加熱駆動部621を駆動させて、第1加熱領域31の温度、及び第2加熱領域32の温度が所定の温度となるように制御する。従って、プリンター1が設置される環境温度が異なる場合であっても、PID制御を用いることにより、第1加熱領域31の温度、及び第2加熱領域32の温度を検出して制御部150にフィードバックすることにより、適正に制御することができる。なお、制御部150は、第1加熱部61の出力と第2加熱部62の出力とを独立して制御している。
従来、プラテンの支持面を一律の温度に加熱した状態で、用紙を支持面に重ねた場合、用紙が重なる領域の支持面の温度は余り変化がない。しかし、用紙が重ならない領域の支持面の温度は放熱により温度低下が発生する。この場合、用紙の面内温度においても、用紙の端部の領域における温度が、用紙の端部以外の用紙内側の領域(例えば中央部)における温度に比べて低下してしまう。また、従来、風を利用してインク中の水分の乾燥を促進させるために、プラテンの上方に送風機構が設置され、用紙に風を吹き付けている。しかし、この送風機構を動作させた場合には、露出する支持面の温度が更に低下してしまっていた。この場合には、用紙の端部の領域における温度が更に低下する。
このように、用紙の幅方向の温度に温度差が生じ、温度低下する側の温度が許容温度より低くなる場合には、インクを吐出した際の水分の乾燥を一律に促進することができなくなる。用紙の温度が低下する端部側では、インク中の水分の乾燥が促進せず、インクの滲みによるドット径の拡大などの不具合が発生しやすくなる。なお、インクの滲みによるドット径の拡大などの不具合は、印刷品質低下への影響が特に大きくなる要因であり、印刷品質低下に最も寄与する要因となる。
本実施形態の用紙Sの場合、上述したように、用紙Sの左側端部E2の位置が、ばらつきの範囲内で、第2加熱領域32に位置する場合や、第1加熱領域31の内側に位置する場合が存在する。なお、第2加熱領域32は、用紙Sの左側端部E2が左側にばらつき、左側端部E2が第2加熱領域32に接触して重なる場合にも、幅方向において、その重なる領域よりも露出する領域の方が大きくなるように構成している。
また、図3に示すように、支持面300の幅方向において、第2加熱領域32が占める寸法A2は、幅方向において第1加熱領域31が占める寸法A1より小さく(A2<A1)構成されている。そのため、第2加熱領域32における熱容量は、第1加熱領域31における熱容量に比べて低くなっている。
本実施形態においても、従来と同様に、用紙Sが重ならない領域を有する第2加熱領域32の温度が、用紙Sが略全域で重なる第1加熱領域31の温度に比べて低下しやすくなる。しかし、制御部150は、PID制御により、用紙Sが接触しない部位に設置される第2検出部72による検出温度に基づき、第2加熱部62の出力を制御することにより、第2加熱領域32の温度を所定温度の45℃に近づけ、また、その温度を維持するように制御する。また、制御部150は、同様に、第1加熱領域31においても、温度低下は第2加熱領域32に比べてそれほどない場合にも、PID制御により、第1検出部71による検出温度に基づき第1加熱部61の出力を制御することにより、所定温度の45℃を維持するように制御する。
用紙Sが第2加熱領域32に重ならず、第1加熱領域31に位置する場合にも、第2加熱領域32に近い、用紙Sの左側端部E2の領域の温度は、通常、低下する。しかし、制御部150による第2加熱部62の制御により、第2加熱領域32の温度を所定の温度に維持することができるため、用紙Sの左側端部E2の領域の温度は、用紙Sの内側の紙面温度と略同様の温度とすることができる。
なお、制御部150は、上述したように、第2加熱領域32において、用紙Sが接触しない(重ならない)部位に第2検出部72を設置し、第2加熱領域32の支持面300の温度を検出して、第2加熱領域32での温度低下分を補うように第2加熱部62の出力を制御している。このため、用紙Sの左側端部E2の領域が第2加熱領域32に重なる場合には、左側端部E2の領域の温度は、左側端部E2の領域が第2加熱領域32に重ならない場合に比べて高くなりやすい。しかし、第2加熱領域32の熱容量は、第1加熱領域31の熱容量より小さいため、用紙Sの左側端部E2の領域において加熱される熱量が少ないことにより、左側端部E2の領域の温度上昇を抑えることができる。
ここで、第2検出部72が、第2加熱領域32の幅方向における中央よりも第1加熱部61側の部位、言い換えると、第2加熱領域32の中で、用紙Sが幅方向にばらついた場合などに、用紙Sが接触して重なる部位に設けられた場合の不具合を説明する。なお、上述したように、第2加熱領域32は、用紙Sの左側端部E2が左側にばらつき、左側端部E2が第2加熱領域32に接触して重なる場合にも、幅方向において、その重なる領域よりも露出する領域の方が大きくなるように構成している。
第2加熱領域32で、第2検出部72が用紙Sに接する部位に設置された場合、第2加熱領域32の多くの領域を占める露出した支持面300の温度より、高い温度が検出される。この第2加熱領域32の少ない領域を占める支持面300の温度に基づいて制御が行われた場合、第2加熱領域32の加熱が不十分となり、第2加熱領域32の熱量が少なくなる。そのため、第2加熱領域32に重なる用紙Sの左側端部E2の領域の温度は、用紙Sの中央の温度に比べて、許容温度範囲外となる低い温度となってしまう。
従って、本実施形態のように、第2加熱領域32は、用紙Sの左側端部E2が左側にばらつき、左側端部E2が第2加熱領域32に接触して重なる場合にも、幅方向において、重なる領域よりも露出する領域の方が大きくなるように構成する。そして、第2加熱領域32の大部分を占める露出する支持面300に、第2検出部72を設けることにより、第2加熱領域32に重なる用紙Sの左側端部E2の領域の温度は、用紙Sの中央部の温度に比べて、若干高くはなるが、許容温度範囲内に収めることが可能となる。
上記実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態の加熱装置100は、用紙Sの幅方向に延びる支持面300を有し、インクが吐出された用紙Sを支持するプラテン30と、プラテン30に設けられ、用紙Sが接触する支持面300を加熱する第1加熱部61と、支持面300を加熱する第2加熱部62とを備えている。また、第1加熱部61の出力を制御し、かつ、第1加熱部61の出力と独立に第2加熱部62の出力を制御する制御部150を備えている。そして、第2加熱部62により加熱される第2加熱領域32は、第1加熱部61により加熱される第1加熱領域31の隣に位置する。また、幅方向における支持面300の中央から端に向かって、第1加熱部61、第2加熱部62の順に配置される。そして、第2加熱部62により加熱される第2加熱領域32の中で、第2加熱領域32の幅方向における中央よりも第1加熱部61とは反対側の部位に、支持面300の温度を検出する第2検出部72が設けられる。そして、制御部150は、第2検出部72の検出に基づいて第2加熱部62の出力を制御する。
上記構成によれば、幅方向に延びる支持面300の端部となる第2加熱領域32は、用紙Sが支持面300に接触しない割合が多くなるため、第2加熱領域32の温度が放熱により奪われて温度低下を招きやすい。これに対して、第2加熱領域32の中で、第2加熱領域32の幅方向における中央よりも第1加熱部61とは反対側の部位(第2加熱領域32の中で、用紙Sが幅方向にばらついた場合にも用紙Sが接触しない部位)に、支持面300の温度を検出する第2検出部72を設けて、制御部150により、第1加熱部61とは独立して第2加熱部62の出力を制御する。これにより、第2加熱領域32の温度が低下しても、低下した分、第2加熱部62の出力を高くすることで温度低下分を補足することができる。これにより、用紙Sの端部と中央部での温度差を抑制することができる。このため、インクの定着を均一に促進させることができ、印刷品質を向上させることができる。
本実施形態の加熱装置100において、第1加熱領域31と第2加熱領域32とに送風する送風機構40を備えている。
従来、風を利用してインクの水分の蒸発を早めてインクの定着を更に促進させるために送風機構を備える場合には、用紙の端部での温度が顕著に下がり、用紙の端部と中央部での温度差が大きくなる。しかし、本発明の構成を用いることにより、送風機構40を備えることによる、用紙Sの端部に相当する第2加熱領域32での温度低下分を含めて、第2加熱部62の出力を高くすることで温度低下分を補足することができる。これにより、送風機構40を備えた場合でも、用紙Sの端部(左側端部E2の領域)と中央部での温度差を抑制することができ、インクの水分の乾燥を更に促進することができる。
本実施形態の加熱装置100において、用紙Sにインクを吐出する液体吐出部としての吐出ヘッド51を備え、吐出ヘッド51は支持面300に対向して設置されている。
上記構成によれば、吐出ヘッド51が支持面300に対向して設置されることにより、用紙Sにインクを吐出した場合、吐出されたインクの用紙Sにおける滲みを効率的に抑制することができる。なお、用紙Sにおける吐出されたインクの滲みの拡大は、印刷品質への影響が特に大きい要因である。従って、支持面300を吐出ヘッド51に対向して設置することは、印刷品質への影響が特に大きい部分(印刷品質への寄与度が高い部分)に支持面300を設置することになる。そのため、印刷品質を効率的に向上させることができる。
本実施形態の加熱装置100において、幅方向において第2加熱領域32が占める寸法A2は、幅方向において第1加熱領域31が占める寸法A1より小さい。
上記構成によれば、幅方向において第2加熱領域32の占める寸法A2が、第1加熱領域31が占める寸法A1より小さいため、第2加熱領域32の熱容量が第1加熱領域31の熱容量に比べて小さくなる。従って、制御部150が、用紙Sが接触しない部位に設置される第2検出部72により、第2加熱領域32の支持面300の温度を検出して、温度低下分を補足するように出力を制御する場合、第2加熱領域32の熱容量は、第1加熱領域31の熱容量より小さいため、用紙Sの左側端部E2の領域において加熱される量が少なくなり、左側端部E2の領域の温度上昇を抑えることができる。
本実施形態の記録装置としてのプリンター1は、上述した加熱装置100を備えている。
上記構成によれば、上述した加熱装置100を備えることで、用紙Sの端部と中央部での温度差を抑制することができ、印刷品質を向上できる記録装置を実現することができる。
2.第2実施形態
本実施形態は、図5を参照して、第1実施形態で説明した第1検出部71を設置する部位に関して、具体的に説明する実施形態となる。
第1実施形態では、用紙Sとして、例えば、用紙幅が54インチ、64インチの用紙Sを用いることを想定して説明している。本実施形態では、第1検出部71の設置部位で影響を受ける用紙幅が54インチより小さい用紙Sを用いることを前提に説明する。
なお、図5において、第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図5に示すように、プラテン30は、例えば第1寸法(用紙幅W1)の用紙Sを支持する。用紙幅W1の用紙Sは、搬送される場合に、支持面300の第1加熱領域31の幅方向における中央を通過する。以降では、この用紙Sを用紙S1と呼称する。また、プラテン30は、例えば第2寸法(用紙幅W2)の用紙Sを支持する。用紙幅W2の用紙Sは、搬送される場合に、支持面300の第1加熱領域31の幅方向における中央を通過しない。以降では、この用紙Sを用紙S2と呼称する。
ここで、第1加熱領域31の幅方向の中央に、例えば凸状のリブなどが設置されている場合には、用紙S1が支持面300に接することができないため、支持面300に接触して重なって搬送されるという表現が適用できなくなる。そのような場合も含めて、支持面300を通過するという表現としている。
本実施形態では、用紙S1として、例えば用紙幅W1が36インチの用紙S1を想定している。また、用紙S2として、例えば用紙幅W2が24インチの用紙S2を想定している。いずれの用紙S1,S2も、第1加熱領域31の中で、支持面300に接触して搬送される。
用紙S1の幅方向の両端部に対して、右側端部を右側端部E3とし、左側端部を左側端部E4とする。また、用紙S2の幅方向の両端部に対して、右側端部を右側端部E5とし、左側端部を左側端部E6とする。なお、用紙S1の右側端部E3と用紙S2の右側端部E5とは、第1実施形態の用紙Sと同様に、基準位置Dを基準として搬送方向Fに、それぞれ搬送される。
ここで、用紙S1を搬送する場合、用紙S1の幅方向の中央部と端部(左側端部E4)との温度差が許容温度範囲に収まる(温度差を抑制する)ように、第1検出部71を設置することが必要となる。また、用紙S2を搬送する場合、用紙S2の中央部と端部(左側端部E6)との温度差が許容温度範囲に収まる(温度差を抑制する)ように、第1検出部71を設置することが必要となる。従って、用紙S1,S2を別々に搬送する場合、いずれの場合にも、中央部と端部(左側端部)との温度差が許容温度範囲に収まる(温度差を抑制する)ように、第1加熱領域31の支持面300の温度を検出する共通となる第1検出部71を設置することが必要となる。
用紙幅W1の用紙S1は、第1加熱領域31の中央を通過する用紙であるため、第1加熱領域31の支持面300において、用紙S1が接触して重なる領域が、用紙S1が接触せずに露出する領域に比べて大きくなる。そのため、第1加熱領域31により加熱される用紙S1の温度は、詳細には、用紙S1が接触している支持面300の温度の影響を受ける割合が多くなる。そこで、本実施形態では、用紙S1に対し、第1検出部71は第1加熱領域31の中で、用紙S1に接触する部位に設置する。
用紙幅W2の用紙S2は、第1加熱領域31の中央を通過しない用紙であるため、第1加熱領域31の支持面300において、用紙S2が接触して重なる領域が、用紙S2が接触せずに露出する領域に比べて小さくなる。そのため、第1加熱領域31により加熱される用紙S2の温度は、詳細には、用紙S2が接触せずに露出する支持面300の温度の影響を受ける割合が多くなる。そこで、本実施形態では、用紙S2に対しては、第1検出部71は第1加熱領域31の中で、用紙S2に接触せずに露出する部位に設置する。
従って、本実施形態では、図5に示すように、第1加熱領域31の中で、用紙幅W1の用紙S1が通過し、かつ、用紙幅W2の用紙S2が通過しない部位に、支持面300の温度を検出する第1検出部71を設置している。これにより、第1検出部71は、用紙S1に対しては、用紙S1に接触する支持面300の温度を検出する。また、第1検出部71は、用紙S2に対しては、用紙S2に接触しない支持面300の温度を検出する。そして、制御部150は、第1検出部71の検出する支持面300の温度に基づいて第1加熱部61の出力を制御する。
なお、ここで、用紙S1を搬送する場合、第1検出部71が、第1加熱領域31の中で、用紙S1が接触する部位ではなく、仮に、用紙S1が接触せず露出する部位に設置されていた場合の用紙S1の面内温度について説明する。
用紙S1は、上述したように、接触する支持面300の温度の影響を受ける割合が多くなる。しかし、第1検出部71が露出する部位に設置されて、放熱による温度低下分を補足するように制御された場合、用紙S1は全体が温められて、用紙S1の温度は過加熱の状態となり、許容範囲外の温度となってしまう。
これに対して、本実施形態での用紙S1の場合、用紙S1に接触する支持面300の温度に基づき、第1加熱部61が制御されることにより、用紙S1の左側端部E4の温度は用紙S1の中央部の温度に比べ、露出する支持面300の温度の低下による影響を受けて低くなる。しかし、接触する領域の面積が露出する領域の面積より大きいため、接触する領域の熱容量の方が、露出する領域の熱容量より大きくなる。それにより、用紙S1は、中央部の温度に比べて左側端部E4の低下する温度差が小さくなり、許容温度範囲に入る温度となる。
ここで、用紙S2を搬送する場合、第1検出部71が、第1加熱領域31の中で、用紙S2が接触しない部位ではなく、仮に、用紙S2が接触する部位に設置されていた場合の用紙S2の面内温度について説明する。用紙S2は、上述したように、露出する支持面300の温度の影響を受ける割合が多くなる。しかし、第1検出部71が接触する部位に設置されて制御された場合、露出する支持面300の放熱による温度低下分を補足することができずに、用紙S1全体の温度が低下し、許容範囲外の温度となってしまう。
これに対して、本実施形態での用紙S2の場合、用紙S2に接触せずに露出する支持面300の温度に基づき、第1加熱部61が制御されることにより、用紙S2の全体の温度は、露出する支持面300の温度による影響を受けて上がる。しかし、接触する領域の面積が露出する領域の面積より小さいため、接触する領域の熱容量の方が、露出する領域の熱容量より小さくなる。それにより、用紙S2全体の温度が適度に上がり、許容温度範囲に入る温度となる。
本実施形態によれば、第1実施形態での効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
本実施形態の加熱装置100において、プラテン30は、第1加熱領域31の幅方向における中央を通過する第1寸法(用紙幅W1)の用紙S1を支持する。また、プラテン30は、第1加熱領域31の幅方向における中央を通過しない第2寸法(用紙幅W2)の用紙S2を支持する。そして、第1加熱領域31の支持面300の温度を検出する第1検出部71は、第1加熱領域31の中で、用紙S1が通過し、かつ、用紙S2が通過しない部位に設置される。また、制御部150は、第1検出部71の検出に基づいて第1加熱部61の出力を制御する。
上記構成によれば、用紙S1のように、第1加熱領域31の中で、支持面300に接触して重なる割合が多く、支持面300の露出する割合が少ない状態となる場合がある。また、用紙S2のように、第1加熱領域31の中で、支持面300に接触して重なる割合が少なく、支持面300の露出する割合が多い状態となる場合がある。しかし、いずれの場合にも、第1検出部71が第1加熱領域31の中で、用紙S1が通過し、かつ、用紙S2が通過しない部位に設置され、制御部150により、第1検出部71の検出温度に基づき制御することで、用紙S1,S2のいずれの温度も適正に許容範囲の温度とすることができる。従って、用紙S1,S2のそれぞれの用紙において、端部(左側端部E4,E6)と中央部とでの温度差を抑制することができ、インクの定着を均一に促進させることができ、印刷品質を向上させることができる。
3.変形例1
第1実施形態において用紙Sは、用紙Sの幅方向のサイズとして54インチや64インチなどを想定している。しかし、これに限られず、64インチより大きい用紙幅を有する用紙Sであってもよい。
4.変形例2
第1実施形態では、用紙Sの左側端部E2と、加熱部60の境界とを、説明の便宜上、一致させているが、一致させる必要はない。用紙Sのばらつきなどを含めて加熱部60を適宜分割することでよい。
5.変形例3
第1実施形態において第2検出部72は、第2加熱領域32の中で、左側(+X方向)の端部側に設置されている。しかし、これには限られず、第2検出部72は、第2加熱領域32の中で、用紙Sが幅方向にばらついた場合にも、用紙Sが支持面300に接触して重ならない部位に設置することでよい。
6.変形例4
第1実施形態、第2実施形態では、加熱装置100を、プラテン30に適用している。しかし、これには限定されず、加熱装置100を、巻取案内部172(図2参照)に適用することでもよい。この場合、加熱装置100は吐出ヘッド51は備えない構成とする。これにより、用紙Sの端部に発生する皺などを抑制することができる。
7.変形例5
第1実施形態では、用紙Sの右側端部E1を基準位置Dに合わせて搬送している。しかし、これには限定されず、第1加熱領域31の中央を基準として、用紙Sの中央部を揃える、いわゆる中央揃えとして搬送する構成としてもよい。この場合には、第1加熱領域31の中央を基準として、第1実施形態と同様の加熱装置100の構成を、幅方向(X方向)の両側に対称に適用することでよい。詳細には、この場合、第1加熱領域が2つ、第2加熱領域が2つとなる構成でもよい、また、第1加熱領域が1つ、第2加熱領域が2つとなる構成でもよい、このような構成としても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
1…記録装置としてのプリンター、30…プラテン、31…第1加熱領域、32…第2加熱領域、40…送風機構、60…加熱部、61…第1加熱部、62…第2加熱部、70…温度検出部、71…第1検出部、72…第2検出部、150…制御部、51…液体吐出部としての吐出ヘッド、100…加熱装置、300…支持面、A1…第1加熱領域が占める寸法、A2…第2加熱領域が占める寸法、S,S1,S2…媒体としての用紙、W1…第1寸法としての用紙幅、W2…第2寸法としての用紙幅。

Claims (6)

  1. 媒体の幅方向に延びる支持面を有し、液体が吐出された前記媒体を支持する支持部材と、
    前記支持部材に設けられ、前記媒体が接触する前記支持面を加熱する第1加熱部と、
    前記支持部材に設けられ、前記支持面を加熱する第2加熱部と、
    前記第1加熱部の出力を制御し、かつ、前記第1加熱部の出力と独立に前記第2加熱部の出力を制御する、制御部と、を備え、
    前記第2加熱部により加熱される第2加熱領域は、前記第1加熱部により加熱される第1加熱領域の隣に位置し、
    前記幅方向における前記支持面の中央から端に向かって、前記第1加熱部、前記第2加熱部の順に配置され、
    前記第2加熱部により加熱される前記第2加熱領域の中で、前記第2加熱領域の前記幅方向における中央よりも前記第1加熱部とは反対側の部位に、前記支持面の温度を検出する第2検出部が設けられ、
    前記制御部は、前記第2検出部の検出に基づいて前記第2加熱部の出力を制御することを特徴とする加熱装置。
  2. 請求項1に記載の加熱装置であって、
    前記第1加熱領域と前記第2加熱領域とに送風する送風機構を備えることを特徴とする加熱装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の加熱装置であって、
    前記媒体に前記液体を吐出する液体吐出部を備え、
    前記液体吐出部が前記支持面に対向することを特徴とする加熱装置。
  4. 請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の加熱装置であって、
    前記支持部材は、搬送される場合に前記第1加熱領域の前記幅方向における中央を通過する第1寸法の媒体、または、搬送される場合に前記第1加熱領域の前記幅方向における中央を通過しない第2寸法の媒体を支持し、
    前記第1加熱領域の中で、前記第1寸法の媒体が通過し、かつ、前記第2寸法の媒体が通過しない部位に、前記支持面の温度を検出する第1検出部が設けられ、
    前記制御部は、前記第1検出部の検出に基づいて前記第1加熱部の出力を制御することを特徴とする加熱装置。
  5. 請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の加熱装置であって、
    前記幅方向において前記第2加熱領域が占める寸法は、前記幅方向において前記第1加熱領域が占める寸法より小さいことを特徴とする加熱装置。
  6. 請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の加熱装置を備えることを特徴とする記録装置。
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