JP7415486B2 - ヒートシンク付絶縁回路基板及びその製造方法 - Google Patents

ヒートシンク付絶縁回路基板及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ヒートシンク付絶縁回路基板及びその製造方法に関する。
窒化アルミニウムを始めとするセラミックス基板からなる絶縁層の一方の面に回路層が接合されるとともに、他方の面に金属層が形成された絶縁回路基板にヒートシンクが接合されたヒートシンク付絶縁回路基板として、特許文献1に記載のヒートシンク付絶縁回路基板が知られている。
この特許文献1に記載のヒートシンク付絶縁回路基板は、ヒートシンクの中央部に絶縁回路基板が収容される収容凹部が形成されており、この収容凹部の底面に絶縁回路基板の金属層が接合されている。
このヒートシンク付絶縁回路基板は、絶縁回路基板とヒートシンクとの熱伸縮差により、絶縁回路基板が接合されている中央部が回路層側を上側とする凸状に反り易い。一方、ヒートシンクの外周に位置する周壁部には、絶縁回路基板が接合されていないので、中央部とは変形挙動が異なり、回路層側を上側とする凹状に反り易い。このような中央部の反り及び周壁部の反りを抑制するため、特許文献1では、回路層表面を押圧する凸曲面を有する加圧板と、ヒートシンクの背面を押圧する凹曲面を有する加圧板とにより、ヒートシンクが接合された絶縁回路基板の絶縁回路基板及びヒートシンクの中央部を厚さ方向に挟持して押圧するとともに、周壁部の上面を押圧する凹曲面を有する加圧板と、周壁部の背面を押圧する凸曲面を有する加圧板とにより、ヒートシンクの周壁部を厚さ方向に挟持して押圧することにより、ヒートシンク付絶縁回路基板の反りを矯正している。
特開2019-121794号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法により、ヒートシンク付絶縁回路基板の反りを矯正しても、ヒートシンクにおける中央部(絶縁回路基板の接合部)と、周壁部とは、一体であるため、ヒートシンク付絶縁回路基板への半導体素子の実装時や、周壁部の冷却器等への締結時に、ヒートシンクの中央部と周壁部とのいずれかに変形を伴う応力が発生すると、相互に影響を及ぼし、ヒートシンクの形状が変化して、実装性や冷却器等への締結時のパッケージ性に影響する。また、周壁部の応力負荷が高くなると、その影響が中央部を介して絶縁回路基板におよび、局所的に応力負荷が高くなってセラミックス基板が割れる可能性がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、絶縁回路基板の割れを抑制して、実装性及び冷却器等への締結時のシール性を向上できるヒートシンク付絶縁回路基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のヒートシンク付絶縁回路基板は、セラミックス基板の一方の面に回路層が形成されるとともに、前記セラミックス基板の他方の面に金属層が形成されてなる絶縁回路基板と、前記絶縁回路基板の前記金属層に接合されたヒートシンクと、を有し、前記ヒートシンクの前記金属層との接合部が形成される第1面及び該第1面とは反対側の第2面の少なくとも一方には、前記接合部の外周を囲むように溝が形成されている。
本発明では、ヒートシンクの金属層との接合部の外周を囲むように溝が形成されているので、絶縁回路基板とヒートシンクとの接合時に、絶縁回路基板及びヒートシンクの熱伸縮差により溝の内側(以下、内側領域という)が回路層側を上側とする凸状に変形しても、内側領域で生じた変形を伴う応力の溝の外側(以下、外側領域という)への伝達を遮断できる。外側領域は、ヒートシンク単体により構成され、内側領域からの変形を伴う応力の伝達がなければ、熱伸縮による反りは生じない。このため、ヒートシンクの接合時において、ヒートシンクの外側領域の変形を抑制できる。また、ヒートシンク付絶縁回路基板に半導体素子を実装したり、冷却器等に締結したりする際に、内側領域及び外側領域のいずれかに変形を伴う応力が発生しても、その応力の他方への伝達を遮断できる。半導体素子の実装時においては、外側領域に内側領域からの変形を伴う応力の伝達がないため、外側領域の応力負荷が高くなることがない。また、冷却器等への締結時においては、外側領域の応力負荷が高くなるが、内側領域に外側領域からの変形を伴う応力の伝達がないため、内側領域を介して応力が絶縁回路基板におよび、局所的に応力負荷が高くなることを抑制でき、セラミックス基板が割れることを抑制できる。これにより、ヒートシンク付絶縁回路基板の実装性及び冷却器等への締結時のシール性を高めることができる。
本発明のヒートシンク付絶縁回路基板の好ましい態様としては、前記ヒートシンクには、中央部に前記絶縁回路基板の少なくとも一部が収容される収容凹部が形成され、前記絶縁回路基板は、前記収容凹部の底面に接合され、前記溝は、前記収容凹部を囲む周壁部に形成されているとよい。
上記態様では、周壁部が厚肉に形成されるため、発生する応力も大きくなりやすい。このため、周壁部に生じた変形を伴う応力が中央部に及ぼす影響も大きくなるが、周壁部に溝が形成されているので、中央部に対する影響を小さくできる。
本発明のヒートシンク付絶縁回路基板の好ましい態様としては、前記溝は、前記接合部の外周の全域を囲むように連続して形成されているとよい。
上記態様では、溝が接合部の外周の全域を囲むように連続して形成されているので、内側領域に生じた応力及び外側領域に生じた応力のそれぞれの他方への伝達を確実に遮断できる。
本発明のヒートシンク付絶縁回路基板の好ましい態様としては、前記溝は、前記ヒートシンクの前記第2面にのみ形成されているとよい。
上記態様では、溝がヒートシンクの第2面にのみ形成して、第1面側から溝を認識できなくすることで、ヒートシンク付絶縁回路基板の意匠性を向上できる。また、ヒートシンク付絶縁回路基板を冷却器等に固定する際に、パッキン等を用いる場合、溝を、パッキン等を収容する収容溝として用いることができ、シール性をさらに向上できる。
本発明のヒートシンク付絶縁回路基板の製造方法は、セラミックス基板の一方の面に回路層を形成し、前記セラミックス基板の他方の面に金属層を形成するとともに、前記金属層にヒートシンクを接合してヒートシンク付絶縁回路基板を製造する方法であって、少なくとも前記ヒートシンクが前記金属層に接合される前に、前記ヒートシンクの前記金属層との接合部が形成される第1面及び該1面とは反対側の第2面の少なくとも一方における該ヒートシンクの前記絶縁回路基板が接合される領域の外周を囲むように応力の伝達を遮断する溝を形成する溝形成工程を備える。
本発明によれば、セラミックス基板が割れることを抑制して、ヒートシンク付絶縁回路基板の実装性及び冷却器等への締結時のシール性を向上できる。
本発明の第1実施形態に係るヒートシンク付絶縁回路基板を用いたパワーモジュールを示す断面図である。 図1に示すパワーモジュールを半導体素子側から見た上面図である。 図1に示すヒートシンク付絶縁回路基板の製造方法を説明する断面図であり、絶縁回路基板形成工程を示す図である。 図1に示すヒートシンク付絶縁回路基板の製造方法におけるヒートシンク接合工程を示す図である。 図1に示すヒートシンク付絶縁回路基板の製造方法における矯正工程を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るヒートシンク付絶縁回路基板を用いたパワーモジュールを示す断面図である。 図6に示すヒートシンク付絶縁回路基板の製造方法におけるヒートシンク接合工程を示す図である。 図6に示すヒートシンク付絶縁回路基板の製造方法における矯正工程を示す図である。 上記第1実施形態の第1変形例におけるヒートシンク付絶縁回路基板を用いたパワーモジュールを半導体素子側から見た上面図である。 上記第1実施形態の第2変形例におけるヒートシンク付絶縁回路基板を用いたパワーモジュールを半導体素子側から見た上面図である。 上記第1実施形態の第3変形例におけるヒートシンク付絶縁回路基板の断面図である。 上記第1実施形態の第4変形例におけるヒートシンク付絶縁回路基板の断面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[ヒートシンク付絶縁回路基板の概略構成]
本発明に係るヒートシンク付絶縁回路基板の製造方法により製造されるヒートシンク付絶縁回路基板1は、図1に示すように、絶縁回路基板10にヒートシンク20が接合されたものである。
[パワーモジュールの構成]
そして、このヒートシンク付絶縁回路基板1の表面に半導体素子30等が搭載されることにより、本発明の電子部品が製造される。半導体素子30としては、パワー半導体素子や、LED素子、熱電変換素子などが挙げられる。本実施形態では、半導体素子30としてパワー半導体素子を用いたパワーモジュール100(電子部品)で説明する。
なお、ヒートシンク20を備えるパワーモジュール100は、例えば図1に二点鎖線で示すような冷却器50に取り付けられた状態で使用される。この冷却器50には、ねじ止めによりパワーモジュール100が締結される。また、ヒートシンク20の第2面202には溝29が形成されており、図示を省略するが、この溝29はパッキン等を収容する収容溝としても用いられている。
[絶縁回路基板の構成]
絶縁回路基板10は、セラミックス基板11と、セラミックス基板11の一方の面に積層された回路層12と、セラミックス基板11の他方の面に積層された金属層13とを備える。
セラミックス基板11は、回路層12と金属層13の間の電気的接続を防止する絶縁材であって、例えば窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(Si)等により形成され、その板厚は0.2mm~1.2mmである。また、セラミックス基板11の平面サイズは、例えば、20~200mm×20~150mmに設定されている。
回路層12は、セラミックス基板11の一方の面に接合されており、純度99質量%以上の純アルミニウムからなり、JIS規格では1000番台の純アルミニウム、特に1N90(純度99.9質量%以上:いわゆる3Nアルミニウム)又は1N99(純度99.99質量%以上:いわゆる4Nアルミニウム)を用いることができる。
金属層13は、セラミックス基板11の他方の面に接合されており、純度99質量%以上の純アルミニウム又はアルミニウム合金からなり、JIS規格では1000番台のアルミニウム、特に、1N99(純度99.99質量%以上:いわゆる4Nアルミニウム)を用いることができる。
回路層12及び金属層13の厚さは0.4mm~1.6mm、平面サイズは、例えば、18~198mm×18~148mmに設定されており、回路層12の厚さ及び平面サイズと金属層13の厚さ及び平面サイズとが同一に設定されている。これら回路層12及び金属層13は、セラミックス基板11よりも若干小さく形成されている。
そして、これら回路層12及び金属層13は、回路層12、セラミックス基板11、金属層13の順に、例えばAl-Si系のろう材を介して積層し、これらを積層方向に加圧して加熱することにより接合される。
[ヒートシンクの構成]
この絶縁回路基板10に接合されるヒートシンク20は、強度及び耐食性に優れたJIS6000番台のアルミニウム合金、例えば、A6063からなる板材により形成される。このヒートシンク20の厚さL1は、2.1mm以上6.8mm以下に設定され、その平面サイズは、例えば、40~220mm×30~170mmとされている。このようなヒートシンク20は、Al-Si-Mg系のろう材により絶縁回路基板10の金属層13に接合され、絶縁回路基板10と一体とされる。
このヒートシンク20の第2面202における金属層13に対応する位置(後述する内側領域Ar1)には、複数のピン状フィン25が立設されている。このピン状フィン25の先端位置は水平面上に揃えられ、第2面202の表面からほぼ等しい立設高さとなるように形成されている。なお、ヒートシンク20に立設されるフィンの形状は特に限定されるものではなく、本実施形態のようなピン状フィン25の他、ひし形フィンや帯板状のフィン等を形成することもできる。また、ヒートシンク20の外周縁には、図2に示すように、冷却器50等の各種機器への取り付けの際にねじ止めを行うための締結穴28が形成されている。
(溝の構成)
このヒートシンク20の金属層13との接合部が形成される第1面201とは反対側の第2面202には、図1及び図2に示すように、金属層13との接合部の外側近傍に、この接合部の外周の全域を囲むように応力の伝達を遮断する溝29が形成されている。この溝29は、金属層13との接合部の外周端から距離w1を空けた位置に形成されており、上記接合部の外周の全域を囲むように連続して形成されている。つまり、ヒートシンク20は、溝29により内側領域Ar1と外側領域Ar2とにより区画されている。
なお、距離w1は、例えば、1.0mm~5.0mmに設定されている。この距離w1が1.0mm未満であると、金属層13とヒートシンク20との接合時に絶縁回路基板10の位置合わせが難しい。また、距離w1が5.0mmを超えると、内側領域Ar1が外側に大きく張り出して設けられることとなるため、その溝の位置で応力の伝達を遮断しても、変形を抑制する効果が低減するおそれがある。
この溝29は、例えば、幅w2が0.8mm以上、深さw3がヒートシンク20の厚さの50%以上、残厚w4が0.7mm以上に設定されている。溝29の幅w2は冷却水内に含まれる異物によるつまりを防止するために必要であり、残厚w4は冷却水による腐食進行を仮定して、シール性を失わないことために必要である。
また、深さw3がL1の50%未満となると、溝29の応力の伝達を遮断する機能が低くなるおそれがある。
[半導体素子の構成]
パワーモジュール100を構成する半導体素子30は、回路層12の表面に、Sn-Ag-Cu系の一般的なはんだ材を用いて接合される。図1中の符号31が、そのはんだ接合層を示す。また、半導体素子30と回路層12の端子部との間は、アルミニウムからなるボンディングワイヤ(不図示)により接続される。
なお、本実施形態では、半導体素子30は、回路層12の表面に1つだけ設けられているが、その数は適宜設定可能であり、2つ以上設けられてもよい。
[ヒートシンク付絶縁回路基板の製造方法]
次に、本実施形態のヒートシンク付絶縁回路基板1の製造方法について説明する。
その製造方法は、セラミックス基板11の一方の面に回路層12を形成するとともに、他方の面に金属層13を形成して絶縁回路基板10を形成する絶縁回路基板形成工程と、ヒートシンク20の第2面202における該ヒートシンク20の絶縁回路基板10が接合される領域の外周を囲むように溝29を形成する溝形成工程と、絶縁回路基板10における金属層13とヒートシンク20とを接合するヒートシンク接合工程と、ヒートシンク接合工程により接合されたヒートシンク付絶縁回路基板1を積層方向に押圧してヒートシンク付絶縁回路基板1の反りを矯正する矯正工程と、を備える。以下、この工程順に説明する。
なお、矯正工程は必須工程ではなく、ヒートシンク20の接合時に生じた回路層12側を上側とする凸状の反りの程度が軽微なものであれば実施しなくてもよい。
(絶縁回路基板形成工程)
図3に示すように、回路層用金属板120、セラミックス基板11、金属層用金属板130を、それぞれAl-Si系のろう材箔15を介して積層し、その積層体を積層方向に加圧した状態で加熱した後、冷却することにより、セラミックス基板11の一方の面に回路層用金属板120が接合され、他方の面に金属層用金属板130が接合される。これにより、セラミックス基板11の一方の面に回路層12が形成され、他方の面に金属層13が形成された絶縁回路基板10が形成される。
このときの接合条件は、必ずしも限定されるものではないが、真空雰囲気中で、積層方向の加圧力が0.3MPa~1.5MPaで、630℃以上655℃以下の加熱温度に20分以上120分以下保持するのが好適である。
なお、本実施形態では、ろう材箔15を用いることとしたが、これに限らず、ろう材ペーストを用いてもよい。この場合、ろう材ペーストは、セラミックス基板11に塗布してもよいし、回路層用金属板120及び金属層用金属板130に塗布してもよい。
(溝形成工程)
溝形成工程は、少なくともヒートシンク20が金属層13に接合される前に実行される。この溝形成工程では、ヒートシンク20の第1面201の金属層13が接合される領域に対応する第2面202の領域の外側近傍に、溝29を形成する。この溝29の形成は、切削により実行される。
なお、本実施形態では、溝29は切削により形成することとしたが、これに限らず、レーザ加工やエッチング等により溝29を形成してもよい。
(ヒートシンク接合工程)
絶縁回路基板10の金属層13をAl-Si-Mg系のろう材箔15を介してヒートシンク20の第1面201上に積層し、図4に示すように、絶縁回路基板10及びヒートシンク20の積層体を、平坦面を有する一対の加圧板31,32により挟持し、積層方向に加圧した状態で、接合温度に加熱することにより、金属層13とヒートシンク20とを接合する。この場合、例えば、加圧力を0.1MPa~0.5MPa、加熱温度を590℃以上615℃以下とし、3分以上20分以下保持するのが好適である。これにより、金属層13とヒートシンク20とが接合され、図1に示すヒートシンク付絶縁回路基板1が得られる。
なお、絶縁回路基板製造工程と同様に、ろう材箔15に代えてろう材ペーストを用いてもよい。
ここで、絶縁回路基板10にヒートシンク20を接合する際に、内側領域Ar1は、絶縁回路基板10(金属層13)が接合されるため、ヒートシンク20との熱伸縮差により回路層12側を上側とする凸状に反り易い。この点、本実施形態では、外側領域Ar2が溝29により区画され、かつ、絶縁回路基板10が接合されていないので、溝29により内側領域Ar1内で圧縮応力が生じても、その応力の外側領域Ar2への伝達が遮断される。このため、外側領域Ar2は、回路層12側を上側とする凸状に反らなくなり、内側領域Ar1のみが回路層12側を上側とする凸状に反ることとなる。この内側領域Ar1の反りを矯正するため、本実施形態では、ヒートシンク接合工程後に矯正工程を実行している。
(矯正工程)
矯正工程は、図5に示すように、第1加圧板41と、第2加圧板42とを備える冶具を用いて、常温(25℃)で実行される。第1加圧板41及び第2加圧板42は、ステンレス鋼材の表面にカーボン板が積層されたものであり、第1加圧板41は、回路層12の表面を押圧する曲面状の凸面411を有し、第2加圧板42は、ヒートシンク20の第2面202とは反対側の面を押圧する曲面状の凹面421を有している。なお、凸面411の曲率半径Rは、1000mm~5000mmとすることが好ましく、凹面421の曲率半径Rは、1000mm~5000mmとすることが好ましい。
この凸面411及び凹面421は、ヒートシンク付絶縁回路基板1の絶縁回路基板10に対応する領域に形成され、その外側、つまり、外側領域Ar2に対応する領域は、平坦面により構成されている。これは、溝29によりヒートシンク20の接合時における内側領域Ar1で生じる応力の外側領域Ar2への伝達を遮断しており、外側領域Ar2は、略平坦となっているためである。
矯正工程では、図5に示すように、ヒートシンク接合工程により接合されたヒートシンク付絶縁回路基板1の回路層12の表面に第1加圧板41の凸面411を当接させるとともに、ヒートシンク付絶縁回路基板1のヒートシンク20の第2面202における内側領域Ar1から突出するピン状フィン25に第2加圧板42の凹面421を当接させてヒートシンク付絶縁回路基板1を挟持し、これらを絶縁回路基板10とヒートシンク20との積層方向(厚さ方向)に押圧して、回路層12側を上側とする凹状に反るように矯正する。なお、第1加圧板41の押圧力は、必ずしも限定されるものではないが、積層方向の加圧力が0.2MPa~2.0MPaに設定される。
本実施形態では、ヒートシンク20の金属層13との接合部の外周を囲むように溝29が形成されているので、絶縁回路基板10とヒートシンク20との接合時に、絶縁回路基板10及びヒートシンク20の熱伸縮差により内側領域Ar1が回路層12側を上側とする凸状に変形しても、この内側領域Ar1で生じた変形を伴う応力の外側領域Ar2への伝達を遮断できる。つまり、外側領域Ar2は、ヒートシンク20単体により構成され、内側領域Ar1からの変形を伴う応力の伝達がなければ、熱伸縮による反りは生じない。このため、ヒートシンク20の接合時において、ヒートシンク20の外側領域Ar2の変形を抑制できる。
また、ヒートシンク付絶縁回路基板1に半導体素子30を実装したり、冷却器50等に締結したりする際に、内側領域Ar1及び外側領域Ar2のいずれかに変形を伴う応力が発生しても、その応力の他方への伝達を遮断できる。半導体素子30の実装時においては、外側領域Ar2に内側領域Ar1からの変形を伴う応力の伝達がないため、外側領域Ar2の応力負荷が高くなることがない。また、冷却器50等への締結時においては、外側領域Ar2の応力負荷が高くなるが、内側領域Ar1に外側領域Ar2からの変形を伴う応力の伝達がないため、内側領域Ar1を介して応力が絶縁回路基板10におよび、局所的に応力負荷が高くなることを抑制でき、セラミックス基板11が割れることを抑制できる。これにより、ヒートシンク付絶縁回路基板1の実装性及び冷却器等への締結時のシール性を高めることができる。
また、溝29が接合部の外周の全域を囲むように連続して形成されているので、内側領域Ar1に生じた応力及び外側領域Ar2に生じた応力のそれぞれの他方への伝達を確実に遮断できる。
さらに、溝29がヒートシンク20の第2面202にのみ形成して、第1面201側から溝29を認識できなくすることで、ヒートシンク付絶縁回路基板1の意匠性を向上できる。また、ヒートシンク付絶縁回路基板1を冷却器50等に固定する際に、溝29を、パッキン等を収容する収容溝としても用いることができ、シール性をさらに向上できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図面を用いて説明する。
図6は、本実施形態のヒートシンク付絶縁回路基板1Aの断面を示す断面図であり、図7は、ヒートシンク付絶縁回路基板1Aの製造方法におけるヒートシンク接合工程を示す図であり、図8は、ヒートシンク付絶縁回路基板1Aの製造方法における矯正工程を示す図である。
なお、以下の説明では、上記実施形態と同一又は略同一の構成については、同じ符号を付し、説明を省略又は簡略化して説明する。
本実施形態のヒートシンク付絶縁回路基板1Aは、絶縁回路基板10A及びヒートシンク20Aを有しており、回路層12Aは、セラミックス基板11に接合される第1回路層121と、第1回路層121の上面に接合される第2回路層122とを備えている。第1回路層121及び金属層13Aは、いわゆる4Nアルミニウムにより構成され第1回路層121の厚さ寸法と金属層13Aの厚さ寸法とが同一に設定されている。
一方、第2回路層122は、ヒートシンク20Aと同様に、A6063系等のアルミニウム合金が用いられており、その厚さは0.5mm~1.5mmに設定されており、後述するヒートシンク20Aの中央部21の厚さ寸法と同一の厚さ寸法に設定されている。このように、第1回路層121と金属層13A、及び第2回路層122とヒートシンク20Aの中央部21とのそれぞれを同じ金属により構成し、これらの厚さを同じに設定することで、ヒートシンク付絶縁回路基板1Aの上側と下側とのバランスをとることとしている。
[ヒートシンクの構成]
この絶縁回路基板10Aに接合されるヒートシンク20Aは、A6063系等のアルミニウム合金からなる板材により形成される。そして、金属層13Aに接合されるヒートシンクの中央部21に、絶縁回路基板10の少なくとも一部が収容される収容凹部22が形成され、収容凹部22の外周側に厚肉部分が残されることにより周壁部23が形成されている。つまり、収容凹部22は、周壁部23により囲まれている。この収容凹部22の底面に絶縁回路基板10の金属層13をAl-Si-Mg系のろう材を介して積層し、これらを積層方向に加圧して加熱することにより絶縁回路基板10Aにヒートシンク20Aが接合される。
なお、本実施形態のヒートシンク20Aは、ピン状フィンを有していないが、第1実施形態のヒートシンク20と同様にピン状フィンを有する構成であってもよい。
また、ヒートシンク20Aは、中央部21の厚み寸法(収容凹部22の底面部分の厚み寸法)が周壁部23の厚み寸法よりも薄く形成されている。本実施形態においては、ヒートシンク20がA6063系アルミニウム合金からなる総厚2.1mm~6.8mmの板材により形成され、周壁部23の厚さL2が2.1mm~6.8mm、収容凹部22の底面部分の厚さが0.5mm~1.5mmに設定されている。
このようなヒートシンク20Aの外周縁には、上記第1実施形態と同様に、冷却器50等への取り付けの際にねじ止めを行うための締結穴(図示省略)が形成されている。
さらにヒートシンク20Aの第2面202における周壁部23には、図6に示すように、溝29Aが形成されている。この溝29Aは、第1実施形態の溝29と同様に、応力の伝達を遮断する。この溝29Aは、周壁部23の内側側面から距離w5を空けた位置に形成されており、上記接合部の外周の全域を囲むように連続して形成されている。本実施形態においても、ヒートシンク20Aは、溝29Aにより内側領域と外側領域とにより区画されている。
なお、距離w5は、例えば、1.0mm~5.0mmに設定されている。また、溝29Aの幅w6が0.8mm以上、深さw7がヒートシンク20Aの厚さL1の50%以上、残厚w8が0.7mm以上に設定されている。
次に、本実施形態のヒートシンク付絶縁回路基板1Aの製造方法について説明する。
その製造方法は、絶縁回路基板形成工程と、溝形成工程と、ヒートシンク接合工程と、矯正工程と、からなる。以下、工程順に説明するが、上記第1実施形態と同様の構成については、説明を簡略化して説明する。
第1回路層121となる金属板、セラミックス基板11、金属層13Aとなる金属板を、それぞれAl-Si系のろう材箔15を介して積層し、その積層体を積層方向に加圧した状態で加熱した後、冷却することにより、セラミックス基板11の一方の面に第1回路層121、他方の面に金属層13Aが接合される。
そして、図7に示すように、第1回路層121上にAl-Si-Mg系のろう材箔15を介して第2回路層122となる金属板を配置し、かつ、絶縁回路基板10の金属層13の下面と、溝形成工程により溝29Aが形成されたヒートシンク20Aの収容凹部22の底面との間にAl-Si-Mg系のろう材箔15を介在させ、積層方向に加圧した状態で加熱することにより、第1回路層121となる金属板と第2回路層122、及び金属層13とヒートシンク20Aとを接合する。これにより、セラミックス基板11の両面に回路層12A及び金属層13Aが接合された絶縁回路基板10Aが形成され、この絶縁回路基板10Aにヒートシンク20Aが接合される。
なお、上記実施形態では、セラミックス基板11に第1回路層121及び金属層13Aを接合した後、第2回路層122及びヒートシンク20Aを接合することとしたが、これに限らない。例えば、第2回路層122となる金属板、第1回路層121となる金属板、セラミックス基板11、金属層13となる金属板及びヒートシンク20Aをこの順でろう材箔15を介して積層し、加圧しながら加熱してこれらを一体化してもよい。この場合、ろう材箔15の組成をAl-Si系に揃えるとよい。これは、第1実施形態においても同様である。
(矯正工程)
絶縁回路基板10A及びヒートシンク20Aの中央部21は、回路層12側を上側とする凸状の反りが発生する傾向がある。一方、周壁部23は、中央部21に比べて厚肉に形成されているため周壁部23に生じる応力は大きく、溝29Aが形成されていない場合、中央部21から伝達された変形を伴う応力により、周壁部23は、回路層12側を上側とする凹状に反る。本実施形態では、周壁部23に溝29Aが形成されているため、ヒートシンク20Aの接合時に中央部21(内側領域)に生じる応力の周壁部23(外側領域)への伝達が遮断される。これにより、本実施形態では、周壁部23(外側領域)は、いずれの方向にも反らず略平坦となる。このため、本実施形態では、以下のようにしてヒートシンク付絶縁回路基板1Aを矯正する。
矯正工程は、図5に示す絶縁回路基板10A及びヒートシンク20Aの中央部21を厚さ方向に押圧する一対の加圧板61,62、並びに、ヒートシンク20Aの周壁部23を厚さ方向に押圧する一対の加圧板71,72を備える冶具を用いて、常温(25℃)で実行される。
これらのうち、加圧板61,62は、角柱状のステンレス鋼材の表面にカーボン板が積層されたものであり、加圧板61は、絶縁回路基板10Aの回路層12表面を押圧する曲面状の第1凸面611を有し、加圧板62は、ヒートシンク20Aの中央部21を押圧する曲面状の第1凹面621を有している。
加圧板71は、枠状のステンレス鋼材の表面にカーボン板が積層されたものであり、ヒートシンク20Aの周壁部23の上面24を押圧する平坦面711を有し、加圧板72は、ヒートシンク20Aの周壁部23の下面を押圧する平坦面721を有している。また、加圧板72の上面には、枠状のゴム73が平坦面721に沿って貼付されており、例えば、ゴム73の厚さは0.5mm~4.0mmに設定され、本実施形態では、略2mmに設定されている。
なお、本実施形態では、平坦面721上にゴム73が貼付されていることとしたが、これに限らず、ゴム73はなくてもよいし、その素材はゴムに限らない。
矯正工程では、まず、図8に示すように、ヒートシンク接合工程により接合されたヒートシンク付絶縁回路基板1Aの絶縁回路基板10A及びヒートシンク20Aの中央部21を厚さ方向(図8に示す白抜き矢印に沿う方向)に押圧する。この加圧板61の押圧力は、必ずしも限定されるものではないが、積層方向の加圧力が0.2MPa~2.0MPaに設定される。これにより、凸状に沿った状態の絶縁回路基板10A及びヒートシンク20Aの中央部21は、加圧板61の第1凸面611により押圧されることで、加圧板61の第1凸面611及び加圧板62の第1凹面621により挟持され、凸状に沿った状態から凹状に反る状態に矯正される。
そして、矯正工程では、その状態を維持したまま、ヒートシンク20Aの周壁部23を厚さ方向(図8に示す二点鎖線白抜き矢印に沿う方向)に押圧する。この加圧板71の押圧力は、必ずしも限定されるものではないが、積層方向の加圧力が0.2MPa~2.0MPaに設定され、例えば、2mm厚のゴム73のたわみ量が0.1mm~0.5mmとなる圧力で押圧される。また、この周壁部23を押圧する押圧力は、絶縁回路基板10A及びヒートシンク20Aの中央部21を押圧する押圧力より大きく設定されている。
そして、所定時間(例えば、30秒~50秒)経過すると、まず、加圧板71を上記押圧方向とは反対方向に移動させてヒートシンク20Aの周壁部23の押圧を解除し、その後、加圧板61を上記押圧方向とは反対方向に移動させて絶縁回路基板10A及びヒートシンク20Aの中央部21の押圧を解除し、矯正処理が終了する。
本実施形態では、矯正工程において、絶縁回路基板10A及び中央部21を押圧した状態を維持したまま周壁部23を押圧することとしたが、これに限らず、これらを同時に押圧することとしてもよいし、押圧順を逆にしてもよい。これは押圧を解除する場合も同様である。周壁部23に溝29Aが設けられていることにより、周壁部23で発生した変形を伴う応力の中央部21(内側領域)への伝達が遮断され、かつ、中央部21で発生した変形を伴う応力の周壁部23への伝達が遮断されるからである。
なお、絶縁回路基板10A及び中央部21と周壁部23とを同時に押圧する場合には、加圧板61と加圧板71、及び加圧板62と加圧板72は、それぞれ一体化されていてもよい。
本実施形態では、周壁部23が厚肉に形成されるため、発生する応力も大きくなりやすい。このため、周壁部23に生じた変形を伴う応力が中央部21に及ぼす影響も大きくなるが、周壁部23に溝29Aが形成されているので、中央部21に対する影響を小さくできる。具体的には、絶縁回路基板10Aとヒートシンク20Aとの接合時や半導体素子30の実装時に中央部21に生じる変形を伴う応力の周壁部23への伝達が溝29Aにより遮断されるため、周壁部23が回路層12A側を上側とする凹状に反ることを抑制できる。また、冷却器50等への締結時に周壁部23に生じる変形を伴う大きな応力の中央部21(内側領域)への伝達が溝29Aにより遮断されるため、セラミックス基板11が割れることを抑制できる。
また、第1回路層121と金属層13A、及び第2回路層122とヒートシンク20Aの中央部21とのそれぞれを同じ金属により構成し、これらの厚さを同じに設定しているので、ヒートシンク付絶縁回路基板1Aの上側と下側とのバランスをとることができる。
その他、細部構成は上記各実施形態の構成のものに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態では、回路層12,12A及び金属層13,13Aをアルミニウム又はアルミニウム合金で構成することとしたが、これに限らない。例えば、第1実施形態において、回路層12及び金属層13を銅又は銅合金により構成するとともに、ヒートシンク20を銅又は銅合金により構成してもよい。また、第2実施形態において、第2回路層122を銅又は銅合金により構成するとともに、ヒートシンク20Aを銅又は銅合金により構成してもよい。この場合、金属層13Aとヒートシンク20とを固相拡散接合してもよい。
上記各実施形態では、ヒートシンク20,20Aに形成された溝29,29Aは、金属層13,13Aとの接合部の外周の全域を囲むように連続して形成されていることとしたが、これに限らず、例えば図9又は図10に示すように、一部が分断された形状であってもよい。
図9は、上記第1実施形態の第1変形例におけるヒートシンク付絶縁回路基板1Bの上面図である。なお、以下の説明では、上記各実施形態と同一又は略同一の構成については、同じ符号を付し、説明を省略又は簡略化して説明する。また、図9以降の図においては、第1実施形態のヒートシンク付絶縁回路基板1の変形例として記載しているが、第2実施形態にも適用可能である。
本変形例の溝29Bは、図9に示すように、4つの領域に分断されている。具体的には、溝29Bは、金属層13との接合部を囲む矩形状に配置され、各辺の中央が一部分断されている。つまり、溝29Bの各領域は、上記接合部の角部近傍に位置し、それぞれが略L字状に形成されている。この溝29Bを構成する各領域の端部間の距離は、例えば、1.0mm~5.0mmに設定されている。
図10は、上記第1実施形態の第2変形例におけるヒートシンク付絶縁回路基板1Cの上面である。本変形例の溝29Bは、図10に示すように、4つの領域に分断されている。具体的には、溝29Cは、金属層13との接合部を囲む矩形状に配置され、各角部が一部分断されている。つまり、溝29Cの各領域は、上記接合部の各辺近傍に位置し、それぞれが直線状に形成されている。
第1変形例及び第2変形例においても、上記接合部のほとんどの領域が溝29B,29Cにより囲まれているので、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
上記各実施形態では、ヒートシンク20,20Aの第2面202にのみ溝29,29Aを形成することとしたが、これに限らず、例えば、図11又は図12に示すように、第1面201にのみ溝を形成してもよいし、第1面201及び第2面202のいずれにも溝を形成してもよい。
図11は、上記第1実施形態の第3変形例におけるヒートシンク付絶縁回路基板1Dの断面を示す断面図である。
本変形例の溝29Dは、図11に示すように、ヒートシンク20Dの第1面201に形成されている。この溝29Dの接合部からの距離w1、溝29Dの幅w2、深さw3及び溝29Dの底部から第2面202までの距離w4は、第1実施形態の溝29の接合部からの距離w1、溝29の幅w2、深さw3及び溝29Dの底部から第1面201までの距離w4と同一に設定されている。また、ヒートシンク20Dの厚さL1も第1実施形態のヒートシンク20と同一である。このため、本変形例においても、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
図12は、上記第1実施形態の第4変形例におけるヒートシンク付絶縁回路基板1Eの断面を示す断面図である。
本変形例では、図12に示すように、ヒートシンク20Eの第1面201に溝29E1が形成され、第2面202に溝29E2が形成されている。これら溝29E1及び溝29E2は、ヒートシンク20Eを厚さ方向に投影して見た場合に、重なって配置されている。この溝29E1,29E2の接合部からの距離w1及び溝29E1,E2の幅w2は、第1実施形態と同一に設定されている。また、溝29E1,29E2のそれぞれの深さw9、w10は、ヒートシンク20Eの厚さL1に依存するがそれぞれ異なる深さであってもよく、例えば、溝29E1と溝29E2との間の距離(残厚)w11は、0.7mm以上とされる。このため、本変形例においても、金属層13との接合部を囲むように溝29E1,29E2が形成されているので、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
1,1A,1B,1C,1D,1E…ヒートシンク付絶縁回路基板
10,10A…絶縁回路基板
100,100A…パワーモジュール
11…セラミックス基板
12,12A…回路層
120…回路層用金属板
121…第1回路層
122…第2回路層
13…金属層
130…金属層用金属板
15…ろう材箔
20,20A,20B,20C,20D,20E…ヒートシンク
201…第1面
202…第2面
21…中央部
22…収容凹部
23…周壁部
24…上面
25…ピン状フィン
28…締結穴
29,29A,29B,29C,29D,29E1,29E2…溝
30…半導体素子
31,32…加圧板
41…第1加圧板
411…凸面
42…第2加圧板
421…凹面
50…冷却器
61…加圧板
62…加圧板
611…第1凸面
621…第1凹面
71…加圧板
72…加圧板
711…平坦面
721…平坦面
73 ゴム

Claims (5)

  1. セラミックス基板の一方の面に回路層が形成されるとともに、前記セラミックス基板の他方の面に金属層が形成されてなる絶縁回路基板と、前記絶縁回路基板の前記金属層に接合されたヒートシンクと、を有し、
    前記ヒートシンクの前記金属層との接合部が形成される第1面とは反対側の第2面にのみ、前記接合部の外周を囲むように溝が形成されていることを特徴とするヒートシンク付絶縁回路基板。
  2. 前記ヒートシンクには、中央部に前記絶縁回路基板の少なくとも一部が収容される収容凹部が形成され、前記絶縁回路基板は、前記収容凹部の底面に接合され、
    前記溝は、前記収容凹部を囲む周壁部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のヒートシンク付絶縁回路基板。
  3. 前記溝は、前記接合部の外周の全域を囲むように連続して形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒートシンク付絶縁回路基板。
  4. 前記溝は、幅が0.8mm以上、深さが前記ヒートシンクの厚さの50%以上で残厚が0.7mm以上に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のヒートシンク付絶縁回路基板。
  5. セラミックス基板の一方の面に回路層を形成するとともに、前記セラミックス基板の他方の面に金属層を形成してなる絶縁回路基板における前記金属層にヒートシンクを接合してヒートシンク付絶縁回路基板を製造する方法であって、
    少なくとも前記ヒートシンクが前記金属層に接合される前に、前記ヒートシンクの前記金属層との接合部が形成される第1面とは反対側の第2面のみ一方における該ヒートシンクの前記絶縁回路基板が接合される領域の外周を囲むように溝を形成する溝形成工程を備えることを特徴とするヒートシンク付絶縁回路基板の製造方法。
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