JP7414467B2 - 車両 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に関する。
特許文献1には、HEV走行モードからEV走行モードへの切り替えに際し、無段変速機と車輪との間に介装されたクラッチを締結状態から解放状態に切り替え、無段変速機の変速比を最小変速比または最大変速比に変速させるハイブリッド車両について開示がある。
特開2014-97773号公報
ここで、要求駆動力が増大すると、EV走行モードからHEV走行モードへ切り替えられる。このとき、無段変速機の変速比が要求駆動力を発生させるのに必要な変速比となっていない場合、要求駆動力が発生するまでの時間(以下、要求駆動力発生時間という)が長くなる。
ここで、EV走行モード時に無段変速機の変速比を走行状態に応じて常時変速させておけば、要求駆動力発生時間を短縮できる。しかし、この場合、EV走行モード時に無段変速機の変速比を常時変速させるため、エネルギーロスが増大するという問題がある。このように、従来は、要求駆動力発生時間の短縮とエネルギーロスの低減との両立が困難であった。
本発明は、要求駆動力発生時間の短縮とエネルギーロスの低減とを両立させることが可能な車両を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両は、エンジンと、エンジンに接続され、エンジンの駆動力を車輪に伝達する無段変速機と、無段変速機と車輪との間に配される出力クラッチと、出力クラッチと車輪との間に接続される駆動モータと、出力クラッチを解放した状態で駆動モータの駆動力を車輪に伝達させる第1走行モードと、出力クラッチを締結した状態でエンジンおよび駆動モータの駆動力を車輪に伝達させる第2走行モードとに、走行モードを切替可能な走行モード制御部と、無段変速機の変速比を制御する変速比制御部と、を備え、変速比制御部は、第1走行モードにおいて、増速時に車速が第1車速以上になると、変速比を最大変速比より小さく最小変速比より大きな中間変速比に維持するように制御し、減速時に車速が第1車速より小さい第2車速未満になると、変速比を最大変速比に維持するように制御する。
所定のアクセル開度に対応するエンジンおよび駆動モータの駆動力が異なる第1運転モードと第2運転モードとを切替可能な運転モード制御部を備え、変速比制御部は、第1運転モードにおいて、車速が第1車速以上になると、変速比を最小変速比に維持するように制御し、第2運転モードにおいて、車速が第1車速以上になると、変速比を中間変速比に維持するように制御してもよい。
本発明によれば、要求駆動力発生時間の短縮とエネルギーロスの低減とを両立させることが可能となる。
図1は、車両の構成を示す図である。 図2は、車両の各運転モードの駆動力線図である。 図3は、変速マップの一例を示す図である。 図4は、EV走行中、運転モードがエコモードであるときの変速マップを示す図である。 図5は、EV走行中、運転モードがスポーツモードであるときの変速マップを示す図である。 図6は、車速が第1車速以上である場合にEV走行モードからHEV走行モードにモード遷移する際のモード遷移図である。 図7は、EV走行モード変速比制御処理のフローチャート図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、車両1の構成を示す図である。図1に示すように、車両1は、エンジン3と、ISG(インテグレーテド・スタータ・ジェネレータ)5と、動力伝達装置7と、車輪9と、駆動モータ11と、車両制御装置100とを含む。
エンジン3は、例えばレシプロエンジンであり、燃焼室における燃焼圧力でピストンを往復動させてクランクシャフト3aを回転させる。クランクシャフト3aは、動力伝達装置7に接続される。
ISG5は、エンジン3のクランクシャフト3aにプーリベルトを介して接続される回転軸5aを備える。ISG5は、スタータとしての機能およびジェネレータとしての機能を備え、エンジン3の始動(再始動)や、エンジン3の駆動力を利用した電力の生成を行う。
動力伝達装置7は、トルクコンバータ13と、機械式オイルポンプ15と、電動式オイルポンプ17と、前後進切換装置19と、無段変速機21と、出力クラッチ23と、ギヤ機構25とを備える。動力伝達装置7は、エンジン3および駆動モータ11の駆動力を車輪9に伝達する。
トルクコンバータ13は、フロントカバー27と、ポンプインペラ29と、タービンライナ31と、タービンシャフト33と、ポンプシャフト35と、ステータ37と、クラッチプレート39とを含む。トルクコンバータ13の内部には、オイルが封入される。
フロントカバー27は、クランクシャフト3aに接続され、クランクシャフト3aと一体的に回転する。ポンプインペラ29は、フロントカバー27の内側に固定される。タービンライナ31は、フロントカバー27内において、ポンプインペラ29と対向して配される。
ポンプインペラ29およびタービンライナ31には、多数のブレードが設けられる。タービンライナ31には、タービンシャフト33が接続され、タービンシャフト33と一体的に回転する。
ポンプシャフト35は、中空の円筒形状に形成され、ポンプインペラ29に接続される。ポンプシャフト35は、ポンプインペラ29と一体的に回転する。ポンプシャフト35の内部には、タービンシャフト33が離隔した状態で挿通される。ステータ37は、ポンプインペラ29とタービンライナ31との間の内周面側に配される。
クランクシャフト3aが回転すると、フロントカバー27およびポンプインペラ29は、クランクシャフト3aと一体的に回転する。ポンプインペラ29が回転すると、オイルは、ポンプインペラ29の外周側に送出され、フロントカバー27の内周面に沿ってタービンライナ31の外周側に移動する。
タービンライナ31に流入したオイルは、タービンライナ31を回転させる。タービンライナ31が回転すると、タービンライナ31と一体的にタービンシャフト33が回転する。これにより、クランクシャフト3aからタービンシャフト33に駆動力が伝達される。
ステータ37は、タービンライナ31からポンプインペラ29に向けてオイルを送出する。ステータ37は、オイルをポンプインペラ29に還流させ、ポンプインペラ29の回転を促進させる。これにより、トルクコンバータ13は、入力側(クランクシャフト3a側)から出力側(タービンシャフト33側)への伝達トルクを増幅できる。
クラッチプレート39は、タービンシャフト33に固定される。クラッチプレート39は、フロントカバー27の内面に対向して配される。クラッチプレート39は、油圧によりフロントカバー27の内面に押し付けられると、クランクシャフト3aとタービンシャフト33とを直結させる。これにより、クランクシャフト3aからタービンシャフト33に伝達される駆動力の伝達効率を向上させることができる。
クラッチプレート39は、油圧が制御されることで、フロントカバー27の内面に対する押圧力が制御される。押圧力が小さくなるにつれ、クラッチプレート39は、フロントカバー27の内面に対し滑りながら当接する。これにより、クラッチプレート39は、クランクシャフト3aからタービンシャフト33に伝達される駆動力を調整することができる。
機械式オイルポンプ15は、ポンプシャフト35に接続される。機械式オイルポンプ15は、ポンプシャフト35を介して入力されるエンジン3の駆動力によって回転駆動され、油圧を発生させる。発生した油圧は、無段変速機21に供給される。
電動式オイルポンプ17は、不図示のモータの駆動力によって回転駆動され、油圧を発生させる。発生した油圧は、無段変速機21に供給される。電動式オイルポンプ17は、主にエンジン3停止時、不図示のバッテリから不図示のモータに電力が供給されることにより油圧を発生させる。
前後進切換装置19は、トルクコンバータ13のタービンシャフト33と無段変速機21のプライマリシャフト41との間に配置される。前後進切換装置19は、ダブルピニオン式の遊星歯車列19aと、入力クラッチ(前進クラッチ)19bと、後進ブレーキ19cとを備える。前後進切換装置19は、入力クラッチ19bと後進ブレーキ19cとが解放状態にあるとき、ニュートラル状態となり、タービンシャフト33とプライマリシャフト41との間を遮断する。また、前後進切換装置19は、入力クラッチ19bが締結状態にあり、後進ブレーキ19cが解放状態にあるとき、タービンシャフト33とプライマリシャフト41とを一体回転させ、タービンシャフト33からプライマリシャフト41に駆動力を伝達する。また、前後進切換装置19は、入力クラッチ19bが解放状態にあり、後進ブレーキ19cが締結状態にあるとき、タービンシャフト33に対しプライマリシャフト41を逆方向に回転させ、タービンシャフト33からプライマリシャフト41に駆動力を逆転させた状態で伝達する。
無段変速機21は、プライマリシャフト41と、セカンダリシャフト43と、プライマリプーリ45と、セカンダリプーリ47と、ベルト49とを含む。プライマリシャフト41は、前後進切換装置19に接続され、セカンダリシャフト43は、出力クラッチ23に接続される。セカンダリシャフト43は、プライマリシャフト41に対し大凡平行に配置される。
プライマリプーリ45は、プライマリシャフト41に接続され、プライマリシャフト41と一体的に回転する。セカンダリプーリ47は、セカンダリシャフト43に接続され、セカンダリシャフト43と一体的に回転する。
ベルト49は、リンクプレートをピンで連結したチェーンベルトで構成される。ただし、ベルト49は、例えば、2つのリングで複数のコマ(エレメント)を挟持して構成される金属ベルトで構成されてもよい。ベルト49は、プライマリプーリ45とセカンダリプーリ47との間に掛け渡され、プライマリプーリ45とセカンダリプーリ47との間で駆動力を伝達する。
プライマリプーリ45は、固定シーブ45aと、可動シーブ45bとを備える。固定シーブ45aは、可動シーブ45bとプライマリシャフト41の軸方向に対向して配される。固定シーブ45aおよび可動シーブ45bは、互いに対向する対向面45cを備える。対向面45cは、略円錐形状である。対向面45cによってベルト49が掛け渡される溝が形成される。可動シーブ45bは、機械式オイルポンプ15あるいは電動式オイルポンプ17から供給されるオイルの油圧により、プライマリシャフト41の軸方向の位置が可変に構成されている。
セカンダリプーリ47は、固定シーブ47aと、可動シーブ47bとを備える。固定シーブ47aは、可動シーブ47bとセカンダリシャフト43の軸方向に対向して配される。固定シーブ47aおよび可動シーブ47bは、互いに対向する対向面47cを備える。対向面47cは、略円錐形状である。対向面47cによってベルト49が掛け渡される溝が形成される。可動シーブ47bは、機械式オイルポンプ15あるいは電動式オイルポンプ17から供給されるオイルの油圧により、セカンダリシャフト43の軸方向の位置が可変に構成されている。
このように、プライマリプーリ45は、固定シーブ45aおよび可動シーブ45bの対向間隔が可変に構成され、セカンダリプーリ47は、固定シーブ47aおよび可動シーブ47bの対向間隔が可変に構成される。対向面45cおよび対向面47cの対向間隔は、径方向内側ほど狭く、径方向外側ほど広くなる。そのため、可動シーブ45bおよび可動シーブ47bが軸方向に移動すると、ベルト49の掛け渡される位置が径方向に変化する。
プライマリプーリ45は、対向面45cの対向間隔が広くなるほど、ベルト49の掛け渡される位置が径方向内側に移動し、ベルト49の巻き付け径が小さくなる。プライマリプーリ45は、対向面45cの対向間隔が狭くなるほど、ベルト49の掛け渡される位置が径方向外側に移動し、ベルト49の巻き付け径が大きくなる。
同様に、セカンダリプーリ47は、対向面47cの対向間隔が広くなるほど、ベルト49の掛け渡される位置が径方向内側に移動し、ベルト49の巻き付け径が小さくなる。セカンダリプーリ47は、対向面47cの対向間隔が狭くなるほど、ベルト49の掛け渡される位置が径方向外側に移動し、ベルト49の巻き付け径が大きくなる。
こうして、無段変速機21は、プライマリシャフト41とセカンダリシャフト43との間の変速比を連続的(無段階)に変化させる。無段変速機21は、前後進切換装置19およびトルクコンバータ13を介してエンジン3から伝達される駆動力を車輪9側に伝達する。
出力クラッチ23は、無段変速機21のセカンダリシャフト43とギヤ機構25のギヤシャフト51との間に配置される。出力クラッチ23は、解放状態にあるとき、セカンダリシャフト43とギヤシャフト51との間を遮断する。つまり、出力クラッチ23は、解放状態にあるとき、車輪9側の駆動力が無段変速機21(エンジン3)側に伝達されることを防止する。出力クラッチ23は、締結状態にあるとき、セカンダリシャフト43とギヤシャフト51とを一体回転させ、セカンダリシャフト43からギヤシャフト51に駆動力を伝達する。つまり、出力クラッチ23は、締結状態にあるとき、無段変速機21(エンジン3)側の駆動力を車輪9側に伝達させる。
ギヤ機構25は、ギヤシャフト51と、ドライブピニオンシャフト53と、第1減速ギヤ列25aと、第2減速ギヤ列25bとを備える。
ギヤシャフト51は、出力クラッチ23に接続され、ドライブピニオンシャフト53は、ディファレンシャル55に接続される。第1減速ギヤ列25aは、ギヤシャフト51とドライブピニオンシャフト53とを連結させる。第1減速ギヤ列25aは、ギヤシャフト51の回転速度を減速してドライブピニオンシャフト53に伝達する。ドライブピニオンシャフト53は、ディファレンシャル55およびアクスルシャフト57を介して車輪9に接続される。ギヤシャフト51から伝達される駆動力は、第1減速ギヤ列25a、ドライブピニオンシャフト53、ディファレンシャル55、および、アクスルシャフト57を介して車輪9に伝達される。
駆動モータ11は、モータシャフト11aを備え、不図示のバッテリから供給される電力によりモータシャフト11aに駆動力を出力する。なお、本実施形態では、駆動モータ11は、駆動機能および発電機能(回生機能)を備えるモータジェネレータとして構成される。モータシャフト11aは、第2減速ギヤ列25bに接続される。第2減速ギヤ列25bは、モータシャフト11aとドライブピニオンシャフト53とを連結させる。第2減速ギヤ列25bは、モータシャフト11aの回転速度を減速してドライブピニオンシャフト53に伝達する。モータシャフト11aから伝達される駆動力は、第2減速ギヤ列25b、ドライブピニオンシャフト53、ディファレンシャル55、および、アクスルシャフト57を介して車輪9に伝達される。
車両制御装置100は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含むマイクロコンピュータでなり、車両1全体を統括制御する。本実施形態において、車両制御装置100は、信号取得部101と、導出部103と、駆動制御部105と、走行モード制御部107と、運転モード制御部109と、変速比制御部111として機能する。
車両制御装置100には、アクセル開度センサ113と、クランク角センサ115と、車速センサ117とが接続される。アクセル開度センサ113は、アクセルペダル(不図示)の踏み込み量(アクセル開度)を検出し、アクセル開度を示す検出信号を車両制御装置100に出力する。クランク角センサ115は、クランクシャフト3aの回転角を検出し、クランク角を示す検出信号を車両制御装置100に出力する。車速センサ117は、車両1の速度(車速)を検出し、車速を示す検出信号を車両制御装置100に出力する。
信号取得部101は、各種センサから出力される検出信号を取得する。具体的に、信号取得部101は、アクセル開度センサ113、クランク角センサ115、車速センサ117から出力される検出信号を取得する。
導出部103は、クランク角センサ115から出力される検出信号に基づいて、エンジン回転数を導出する。また、導出部103は、車速センサ117から出力される検出信号に基づいて、車両1の車速を導出する。また、導出部103は、アクセル開度センサ113から出力される検出信号に基づき、アクセル開度を導出する。また、導出部103は、導出したアクセル開度に基づき、車両1に搭乗するドライバが要求する要求駆動力を導出する。換言すれば、要求駆動力は、アクセル開度によって決定される。
駆動制御部105は、導出部103により導出された要求駆動力に基づいて、エンジン3および駆動モータ11の駆動(駆動力)を制御する。
走行モード制御部107は、車両1の走行モードを切り替える。本実施形態では、走行モード制御部107は、車両1の走行モードを、EV走行モード(第1走行モード)と、HEV走行モード(第2走行モード)とに切り替える。EV走行モードは、エンジン3よりも駆動モータ11を優先して、駆動モータ11のみで車両1を走行させる走行モードである。HEV走行モードは、エンジン3と駆動モータ11を併用して、エンジン3および駆動モータ11で車両1を走行させる走行モードである。このように、走行モード制御部107は、車両1の走行モードを、EV走行モードまたはHEV走行モードに切替可能に構成される。
走行モード制御部107は、導出部103により導出された要求駆動力に応じて、車両1の走行モードを、EV走行モードと、HEV走行モードとに切り替える。例えば、走行モード制御部107は、ドライバにより要求された要求駆動力が、車速に応じて変動する変動閾値以上である場合、車両1の走行モードをHEV走行モードに切り替え、変動閾値未満である場合、車両1の走行モードをEV走行モードに切り替える。
EV走行モード時、走行モード制御部107は、エンジン3の駆動を停止させ、入力クラッチ19bおよび出力クラッチ23を解放させ、駆動モータ11を駆動させる。これにより、走行モード制御部107は、EV走行モード時、出力クラッチ23を解放した状態で駆動モータ11の駆動力を車輪9に伝達させる。
出力クラッチ23が解放状態に制御されることで、駆動モータ11の駆動力は、無段変速機21、前後進切換装置19、トルクコンバータ13、および、停止状態のエンジン3に伝達されなくなる。これにより、駆動モータ11は、出力クラッチ23が締結状態に制御される場合よりも小さな駆動力で車両1を走行させることができ、電費を向上させることができる。
HEV走行モード時、走行モード制御部107は、エンジン3を駆動させ、入力クラッチ19bおよび出力クラッチ23を締結させ、駆動モータ11を駆動させる。これにより、走行モード制御部107は、出力クラッチ23を締結した状態でエンジン3および駆動モータ11の駆動力を車輪9に伝達させることができる。
出力クラッチ23が締結状態に制御されることで、車輪9には、駆動モータ11の駆動力に加え、エンジン3の駆動力が伝達される。これにより、駆動モータ11の駆動力では、ドライバの要求駆動力を満たさない場合に、エンジン3の駆動力を加えることでドライバの要求駆動力を満たすことができる。
運転モード制御部109は、車両1の運転モードを、ドライバにより設定される運転モードに切り替える。本実施形態では、運転モード制御部109は、車両1の運転モードを、エコモード(第1運転モード)と、スポーツモード(第2運転モード)とに切り替える。このように、運転モード制御部109は、車両1の運転モードを、エコモードまたはスポーツモードに切替可能に構成される。運転モード制御部109は、各運転モードに応じて、アクセル開度に対するエンジン3および駆動モータ11の駆動力を変更する。換言すれば、運転モード制御部109は、各運転モードに応じて、アクセル開度に対する車輪9に伝達される駆動力を変更する。
図2は、車両1の各運転モードの駆動力線図である。図2中、縦軸は駆動力を示し、横軸はアクセル開度を示す。図2に示すように、スポーツモードでは、同じアクセル開度Aである場合に、エコモードよりも車輪9に伝達される駆動力(すなわち、エンジン3および駆動モータ11の駆動力)が大きくなる。換言すれば、エコモードでは、同じアクセル開度Aである場合に、スポーツモードよりも車輪9に伝達される駆動力(すなわち、エンジン3および駆動モータ11の駆動力)が小さくなる。このように、所定のアクセル開度Aに対応するエンジン3および駆動モータ11の駆動力は、複数の運転モード(エコモード、スポーツモード)の間で互いに異なる。
変速比制御部111は、無段変速機21の変速比(プーリ比)を制御する。変速比制御部111は、車両1の走行モードがHEV走行モードであって無段変速機21の変速比を変速させる場合、機械式オイルポンプ15により供給される油圧を用いて、無段変速機21の変速比を変速させる。
一方、変速比制御部111は、走行モードがEV走行モードであって無段変速機21の変速比を変速させる場合、出力クラッチ23を一時的に締結状態にして無段変速機21を回転駆動させる。このとき、入力クラッチ19bは、走行モード制御部107により解放状態に制御されており、無段変速機21の回転駆動は、エンジン3に伝達されることが防止される。変速比制御部111は、無段変速機21が回転駆動された状態で、電動式オイルポンプ17により供給される油圧を用いて、無段変速機21の変速比を変速させる。変速比の変速後、変速比制御部111は、出力クラッチ23の締結を解除し、解放状態に制御する。
変速比制御部111は、車両1の車速およびアクセル開度に基づいて、無段変速機21の変速比を変速させる。例えば、変速比制御部111は、不図示のメモリに予め記憶された変速マップを参照して、無段変速機21の変速比を導出する。
図3は、変速マップの一例を示す図である。図3中、縦軸は変速比を示し、横軸は車速を示す。図3に示すように、車速が速くなるほど、変速比は小さくなる。また、アクセル開度が大きくなるほど、変速比は大きくなる。
ところで、上述したようにEV走行モードでは、走行モード制御部107は、出力クラッチ23を解放状態に制御し、エンジン3の駆動を停止させる。そのため、無段変速機21は、出力クラッチ23の解放後、回転が停止する。ここで、従来(例えば、特許文献1)では、回転停止後の無段変速機の変速比を把握できるように、無段変速機の変速比を最小変速比(Hi)または最大変速比(LOW)に維持させていた。
一方、EV走行モードからHEV走行モードに切り替わる際、走行モード制御部107は、出力クラッチ23を締結させる前に、セカンダリシャフト43とギヤシャフト51の回転数を同期制御する必要がある。また、変速比制御部111は、無段変速機21の変速比を、図3に示す車速およびアクセル開度に応じて変化する変速比(以下、目標変速比ともいう)に制御する必要がある。
図3に示すように、EV走行モードからHEV走行モードへの切り替えの際に設定される目標変速比は、アクセル開度および車速に応じて変化する。例えば、目標変速比は、車速が速くなるほど小さくなり、最小変速比(Hi)に近づく。反対に、目標変速比は、車速が遅くなるほど大きくなり、最大変速比(LOW)に近づく。したがって、EV走行モード時において、例えば車速が所定車速V以上である場合に最小変速比に変速し、車速が所定車速未満である場合に最大変速比に変速すれば、EV走行モードからHEV走行モードへのモード遷移時間を短縮することができる。ここで、所定車速Vは、例えば、図3中一点鎖線で示すアクセル開度(小)において、最大変速比と最小変速比との真ん中に位置する中間値(中央値)に対応する速度である。
しかし、目標変速比は、アクセル開度に応じても変化する。例えば、目標変速比は、所定車速V以上において、アクセル開度が大きくなるほど大きくなり、最小変速比から最大変速比に近づく。そのため、EV走行モード時において車速が所定車速V以上である場合に最小変速比に変速させると、例えばドライバがアクセル開度を大きく操作(例えば、全開)した場合に目標変速比が最小変速比から最大変速比側にずれてしまう。その場合、無段変速機の変速比を最小変速比から目標変速比まで変速させる時間がかかり、ドライバがアクセル開度を大きく操作してから要求する要求駆動力が発生されるまでの時間(要求駆動力発生時間)が長くなるという問題がある。つまり、EV走行モードからHEV走行モードへの切替開始から要求する要求駆動力が発生されるまでの要求駆動力発生時間が長くなるという問題がある。
ここで、EV走行モード時に無段変速機の変速比を目標変速比となるように常時変速させれば、要求駆動力発生時間を短縮できる。しかし、この場合、無段変速機の変速比を常時変速させるために、出力クラッチを締結して無段変速機を常時回転駆動させるとともに、電動式オイルポンプを駆動して無段変速機に常時油圧を供給する必要がある。そのため、無段変速機の変速比を目標変速比に常時変速させる場合、エネルギーロスが増大するという問題があった。このように、従来は、要求駆動力発生時間の短縮とエネルギーロスの低減との両立が困難であった。
そこで、本実施形態の変速比制御部111は、EV走行モード時、車速が所定車速V以上になると、無段変速機21の変速比を最小変速比より大きな変速比に維持するように制御する。具体的に、変速比制御部111は、無段変速機21の変速比を最小変速比より大きく、かつ、最大変速比より小さい中間変速比(以下、単に中間変速比という)に維持するように制御する。ここで、中間変速比は、例えば、最大変速比と最小変速比との真ん中に位置する中間値(中央値)よりも最小変速比側となる変速比である。
本実施形態では、変速比制御部111は、EV走行モード時、車速が所定車速V以上になると、運転モードに応じて無段変速機21の変速比の設定を変更している。例えば、変速比制御部111は、車両1の運転モードがエコモードであるとき、無段変速機21の変速比を最小変速比または最大変速比に維持するように制御する。本実施形態では、変速比制御部111は、車両1の車速に応じて、変速比を最小変速比または最大変速比に切り替える。
図4は、EV走行中、運転モードがエコモードであるときの変速マップを示す図である。図4中、縦軸はEV走行モードからHEV走行モードに切り替えられたと仮定した場合におけるエンジン回転数を示し、横軸は車速を示す。
図4に示すように、変速比制御部111は、車両1の車速が第1車速(例えば、45km/h)S1未満となる第1の車速範囲A1である場合、無段変速機21の変速比を最大変速比に設定および維持する。変速比制御部111は、車速が第1車速S1以上となる第2の車速範囲A2である場合、無段変速機21の変速比を最小変速比に設定および維持する。このように、変速比制御部111は、第1の車速範囲A1と第2の車速範囲A2とに応じて、無段変速機21の変速比を最大変速比または最小変速比に維持するように制御する。
図3で説明したように、目標変速比は、車速が遅くなるほど最大変速比に近づくように設定される。したがって、変速比制御部111は、車速が第1車速S1未満となる場合に最大変速比に設定することで、最小変速比に設定する場合よりも目標変速比まで変速させる変速時間を短くすることができる。
一方、目標変速比は、車速が速くなるほど最小変速比に近づくように設定される。ただし、目標変速比は、アクセル開度に応じても変化するため、アクセル開度の操作量に応じて、無段変速機21の変速比を設定することが好ましい。ここで、ドライバがエコモードを選択する場合は、ドライバがスポーツモードを選択する場合と比べて、アクセル開度を大きく操作(例えば、全開)する頻度が低くなると想定される。そのため、変速比制御部111は、車両1の運転モードがエコモードである場合、車速が第1車速S1以上であるとき、アクセル開度が小さく操作されると想定し、無段変速機21の変速比を最小変速比に設定する。このように、変速比制御部111は、車速が第1車速S1以上である場合に最小変速比に設定することで、最大変速比または中間変速比に設定する場合よりも目標変速比まで変速させる変速時間を短くすることができる。
なお、これに限定されず、変速比制御部111は、車速の増速時と減速時とで第1車速S1を変更してもよい。図4に示すように、変速比制御部111は、車速の増速時、第1車速S1を、例えば45km/hに設定している。一方、変速比制御部111は、車速の減速時、第1車速S1aを、例えば35km/hに設定している。このように、第1車速S1、S1aを設定することで、変速比制御部111は、第1車速S1近傍で車速が増減した際に、無段変速機21の変速比が最大変速比および最小変速比に頻繁に切り替わってしまうことを抑制することができる。
変速比制御部111は、無段変速機21の変速比を、最小変速比または最大変速比に維持しているため、無段変速機の変速比を図3に示す目標変速比に常時変速させる場合よりも、エネルギーロスを低減することができる。
車両1の運転モードがスポーツモードであるとき、変速比制御部111は、無段変速機21の変速比を最大変速比または中間変速比に維持するように制御する。本実施形態では、変速比制御部111は、車両1の車速に応じて、変速比を最大変速比または中間変速比に切り替える。
図5は、EV走行中、運転モードがスポーツモードであるときの変速マップを示す図である。図5中、縦軸はEV走行モードからHEV走行モードに切り替えられたと仮定した場合におけるエンジン回転数を示し、横軸は車速を示す。
図5に示すように、変速比制御部111は、車両1の車速が第1車速(例えば、45km/h)S1未満となる第1の車速範囲A1である場合、無段変速機21の変速比を最大変速比に設定および維持する。変速比制御部111は、車速が第1車速S1以上となる第2の車速範囲A2である場合、無段変速機21の変速比を中間変速比に設定および維持する。このように、変速比制御部111は、第1の車速範囲A1と第2の車速範囲A2とに応じて、無段変速機21の変速比を最大変速比または中間変速比に維持するように制御する。
図3で説明したように、目標変速比は、車速が遅くなるほど最大変速比に近づくように設定される。したがって、変速比制御部111は、車速が第1車速S1未満となる場合に最大変速比に設定することで、最小変速比に設定する場合よりも目標変速比まで変速させる変速時間を短くすることができる。
一方、目標変速比は、車速が速くなるほど最小変速比に近づくように設定される。ただし、目標変速比は、アクセル開度に応じても変化する。ここで、ドライバがスポーツモードを選択する場合は、ドライバがエコモードを選択する場合と比べて、アクセル開度を大きく操作(例えば、全開)する頻度が高くなると想定される。そのため、変速比制御部111は、車両1の運転モードがスポーツモードである場合、車速が第1車速S1以上であるとき、アクセル開度が大きく操作されると想定し、無段変速機21の変速比を中間変速比に設定する。このように、変速比制御部111は、車速が第1車速S1以上である場合に中間変速比に設定することで、最小変速比に設定する場合よりも目標変速比まで変速させる変速時間を短くすることができる。
なお、これに限定されず、変速比制御部111は、車速の増速時と減速時とで第1車速S1を変更してもよい。図5に示すように、変速比制御部111は、車速の増速時、第1車速S1を、例えば45km/hに設定している。一方、変速比制御部111は、車速の減速時、第1車速S1aを、例えば35km/hに設定している。このように、第1車速S1、S1aを設定することで、変速比制御部111は、第1車速S1近傍で車速が増減した際に、無段変速機21の変速比が最大変速比および中間変速比に頻繁に切り替わってしまうことを抑制することができる。
変速比制御部111は、無段変速機21の変速比を、最大変速比または中間変速比に維持しているため、無段変速機の変速比を図3に示す目標変速比に常時変速させる場合よりも、エネルギーロスを低減することができる。
図6は、車速が第1車速S1以上である場合にEV走行モードからHEV走行モードにモード遷移する際のモード遷移図である。図6(a)は、運転モードがエコモードである場合の車両1の各シャフトの回転数の遷移を示し、縦軸が各シャフトの回転数であり、横軸が時間である。図6(b)は、運転モードがエコモードである場合の車両1の変速比(プーリ比)の遷移を示し、縦軸が変速比であり、横軸が時間である。図6(c)は、運転モードがスポーツモードである場合の車両1の各シャフトの回転数の遷移を示し、縦軸が各シャフトの回転数であり、横軸が時間である。図6(d)は、運転モードがスポーツモードである場合の車両1の変速比(プーリ比)の遷移を示し、縦軸が変速比であり、横軸が時間である。
図6中、Neは、クランクシャフト3aの回転数(エンジン回転数)であり、Npは、プライマリシャフト41の回転数であり、Ns1は、セカンダリシャフト43の回転数であり、Ns2は、ギヤシャフト51の回転数である。P1は、車両1のEV走行モード期間を表し、P2は、EV走行モードからHEV走行モードへのモード遷移期間を表し、P3は、HEV走行モード期間を表し、P4は、要求駆動力が発揮される要求駆動力発揮期間を表す。
まず、図6(a)、図6(b)を用いて、エコモード時のEV走行モードからHEV走行モードへのモード遷移について説明し、その後、図6(c)、図6(d)を用いて、スポーツモード時のEV走行モードからHEV走行モードへのモード遷移について説明する。ここでは、時間T1において、ドライバがアクセル開度を大きく操作(例えば、全開)した場合について説明する。
時間T1において、走行モード制御部107は、導出部103により導出された要求駆動力に応じて、車両1の走行モードを、EV走行モードからHEV走行モードに切り替える。時間T1になるとEV走行モード期間P1が終了し、モード遷移期間P2となる。
変速比制御部111は、車両1の走行モードがEV走行モードからHEV走行モードに切り替えられると、エンジン3を駆動させる。エンジン3の駆動に伴い、エンジン回転数Neは、時間T1から漸増する。
時間T1において、入力クラッチ19bおよび出力クラッチ23は、解放状態であり、プライマリシャフト回転数Npおよびセカンダリシャフト回転数Ns1は、回転が停止された回転停止状態である。また、ギヤシャフト回転数Ns2は、駆動モータ11の駆動力により回転され、時間T1前後において一定回転数に維持された状態である。
時間T1から時間T2までの間で、エンジン回転数Neが漸増し、機械式オイルポンプ15が油圧を発生するようになると、変速比制御部111は、入力クラッチ19bを解放状態から締結状態に制御する。これにより、プライマリシャフト回転数Npが漸増する。ここでは、EV走行モード時、図6(b)に示すように、変速比は1に制御されていたものとする。そのため、セカンダリシャフト回転数Ns1は、プライマリシャフト回転数Npと同じ回転数で漸増している。このとき、まだ出力クラッチ23は、解放状態に維持される。
変速比制御部111は、プライマリシャフト回転数Npがエンジン回転数Neと等しくなると、図6(b)に示すように、変速比を1から目標変速比TGRに近づけるように変速させる。これにより、セカンダリシャフト回転数Ns1は、プライマリシャフト回転数Npと異なる回転数となる。ここでは、変速比が1より大きい変速比に変速されるため、セカンダリシャフト回転数Ns1は、プライマリシャフト回転数Npより小さくなる。
時間T2において、セカンダリシャフト回転数Ns1は、ギヤシャフト回転数Ns2と等しくなる。セカンダリシャフト回転数Ns1がギヤシャフト回転数Ns2と等しくなると、変速比制御部111は、出力クラッチ23を解放状態から締結状態に制御する。これにより、エンジン3の駆動力がギヤシャフト51を介して車輪9に伝達され始める。時間T2になるとモード遷移期間P2が終了し、HEV走行モード期間P3となる。
時間T2では、図6(b)に示すように、変速比は、目標変速比TGRに到達しておらず、車輪9に伝達される駆動力は、要求駆動力未満となる。
時間T3において、図6(b)に示すように、変速比は、目標変速比TGRに到達する。このとき、車輪9に伝達される駆動力は、要求駆動力に到達する。時間T3以降が、要求駆動力発揮期間P4となる。
スポーツモード時では、図6(b)および図6(d)を比較して分かるように、EV走行モード期間P1において、変速比は、エコモード時よりも大きな変速比(中間変速比)に制御される。そのため、図6(a)および図6(c)を比較して分かるように、時間T1から時間T2の間では、スポーツモード時におけるセカンダリシャフト回転数Ns1は、エコモード時におけるセカンダリシャフト回転数Ns1よりも小さい。
したがって、スポーツモード時におけるセカンダリシャフト回転数Ns1がギヤシャフト回転数Ns2と等しくなる時間T2’は、エコモード時におけるセカンダリシャフト回転数Ns1がギヤシャフト回転数Ns2と等しくなる時間T2よりも遅くなる。つまり、スポーツモード時におけるモード遷移期間P2は、エコモード時におけるモード遷移期間P2より長くなる。
このように、エコモード時では、EV走行モード期間P1において、変速比は、スポーツモード時よりも小さな変速比(例えば、最小変速比)に制御される。その結果、エコモード時におけるモード遷移期間P2は、スポーツモード時におけるモード遷移期間P2より短くなる。EV走行モードにおけるエコモード時の変速比をスポーツモード時の変速比よりも小さくすることで、エコモード時のモード遷移期間P2を、スポーツモード時のモード遷移期間P2よりも短くすることができる。そのため、エコモード時では、車輪9に駆動力が伝達され始める時間T2を、スポーツモード時における時間T2’よりも短縮することができる。車輪9に駆動力が伝達され始める時間を短縮できるため、エコモードでは、快適なドライバビリティを提供することができる。
一方、スポーツモード時において変速比が目標変速比TGRに到達するまでの変速量は、エコモード時において変速比が目標変速比TGRに到達するまでの変速量より小さい。一般的に、無段変速機21の回転数を漸増させる時間よりも、無段変速機21の変速比を変更する時間の方が長くなる。そのため、時間T2’が時間T2より遅くても、スポーツモード時において変速比が目標変速比TGRに到達する時間T3’は、エコモード時において変速比が目標変速比TGRに到達する時間T3よりも短くなる。つまり、スポーツモード時においてドライバがアクセル開度を大きく操作した時間T1から要求する要求駆動力が発生されるまでの時間(要求駆動力発生時間)T3’は、エコモード時における時間T1から時間T3までの時間に比べて短くなる。
このように、EV走行モード時におけるスポーツモードの変速比をエコモード時の変速比より大きくすることで、スポーツモード時の要求駆動力発生時間T3’を、エコモード時の要求駆動力発生時間T3よりも短くすることができる。そのため、スポーツモードでは、車輪9に伝達される駆動力が要求駆動力となる時間を短縮することができ、その結果、スポーティーなドライバビリティを提供することができる。以上のように、本実施形態では、EV走行モード時、無段変速機21の変速比を運転モードに応じて異なる変速比(最小変速比または中間変速比)に維持することで、異なる特性を持つドライバビリティを提供することができる。
つぎに、変速比制御部111がEV走行モード時に実行するEV走行モード変速比制御処理について説明する。図7は、EV走行モード変速比制御処理のフローチャート図である。
図7に示すように、変速比制御部111は、車両1の走行モードがEV走行モードであるか否か判定する(ステップS701)。EV走行モードである場合(ステップS701のYES)、変速比制御部111は、車両1の運転モードを確認する(ステップS703)。一方、EV走行モードでない場合(ステップS701のNO)、変速比制御部111は、EV走行モード変速比制御処理を終了する。
変速比制御部111は、車両1の運転モードがエコモードであるか否か判定する(ステップS705)。エコモードである場合(ステップS705のYES)、変速比制御部111は、図4に示す変速マップに基づいて無段変速機21の変速比を制御し(ステップS707)、EV走行モード変速比制御処理を終了する。
運転モードがエコモードでない場合(ステップS705のNO)、変速比制御部111は、車両1の運転モードがスポーツモードであると判定する(ステップS709)。そして、変速比制御部111は、図5に示す変速マップに基づいて無段変速機21の変速比を制御し(ステップS711)、EV走行モード変速比制御処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態の変速比制御部111は、EV走行モードの際、車速が第1車速S1以上になると、変速比を最大変速比より小さく最小変速比より大きな中間変速比に維持するように制御する。これにより、変速比制御部111は、ドライバがアクセル開度を大きく操作した時間T1から要求する要求駆動力が発生されるまでの時間(要求駆動力発生時間)T3’を短縮することができる。また、変速比制御部111は、無段変速機21の変速比を中間変速比に維持するため、無段変速機21の変速比を図3に示す目標変速比に常時変速させる場合よりも、エネルギーロスを低減することができる。したがって、要求駆動力発生時間の短縮とエネルギーロスの低減との両立を達成することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
上記実施形態では、EV走行モード時、車速が第1車速S1以上である場合、エコモードでは、無段変速機21の変速比を最小変速比に維持し、スポーツモードでは、変速比を中間変速比に維持する例について説明した。しかし、これに限定されず、変速比制御部111は、EV走行モード時、車速が第1車速S1以上である場合、運転モードに依らず、無段変速機21の変速比を中間変速比に維持してもよい。つまり、変速比制御部111は、エコモード時およびスポーツモード時ともに、変速比を中間変速比に維持してもよい。
本発明は、車両に利用できる。
3 エンジン
9 車輪
11 駆動モータ
21 無段変速機
23 出力クラッチ
107 走行モード制御部
109 運転モード制御部
111 変速比制御部

Claims (2)

  1. エンジンと、
    前記エンジンに接続され、前記エンジンの駆動力を車輪に伝達する無段変速機と、
    前記無段変速機と前記車輪との間に配される出力クラッチと、
    前記出力クラッチと前記車輪との間に接続される駆動モータと、
    前記出力クラッチを解放した状態で前記駆動モータの駆動力を前記車輪に伝達させる第1走行モードと、前記出力クラッチを締結した状態で前記エンジンおよび前記駆動モータの駆動力を前記車輪に伝達させる第2走行モードとに、走行モードを切替可能な走行モード制御部と、
    前記無段変速機の変速比を制御する変速比制御部と、
    を備え、
    前記変速比制御部は、前記第1走行モードにおいて、増速時に車速が第1車速以上になると、前記変速比を最大変速比より小さく最小変速比より大きな中間変速比に維持するように制御し、減速時に前記車速が第1車速より小さい第2車速未満になると、前記変速比を前記最大変速比に維持するように制御する車両。
  2. 所定のアクセル開度に対応する前記エンジンおよび前記駆動モータの前記駆動力が異なる第1運転モードと第2運転モードとを切替可能な運転モード制御部を備え、
    前記変速比制御部は、
    前記第1運転モードにおいて、前記車速が前記第1車速以上になると、前記変速比を前記最小変速比に維持するように制御し、
    前記第2運転モードにおいて、前記車速が前記第1車速以上になると、前記変速比を前記中間変速比に維持するように制御する請求項1に記載の車両。
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