JP7412695B2 - 工作機械、数値制御装置および振動抑制方法 - Google Patents

工作機械、数値制御装置および振動抑制方法 Download PDF

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Description

特許法第30条第2項適用 1.刊行物名 Procedia Manufacturing 2.発行者名 ELSEVIER 3.公開年月日 平成30年11月29日 4.該当ページ Vol.18,2018,pp.152-160 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2351978918313350 [刊行物等] 1.集会名 18th Machining Innovations Conference for Aerospace Industry 2.開催日 平成30年11月29日 3.公開のタイトル “Programmable Optimal Design of Sinusoidal Spindle Speed Variation for Regenerative Chatter Suppression”
本発明による実施形態は、工作機械、数値制御装置および振動抑制方法に関する。
工作機械は、例えば、主軸に装着された工具を用いてワークを加工する。工作機械の数値制御装置(以下、NC(Numerical Controller)装置ともいう)は、主軸に指令を出力し、該主軸の動作を制御する。例えば、工作機械を用いたボーリング切削中に工具とワークとの間にびびり振動が発生すると、ワークの加工面にびびり模様が発生し、加工面品質が劣化する。また、工具の寿命が短縮したり、工具が破損したりする場合もある。従って、びびり振動が発生した場合、速やかにびびり振動を消散させる必要がある。このびびり振動を抑制する方法の一つとして、主軸の回転速度を変化させる方法(SSV(Spindle Speed Variation))が知られている。
しかし、SSVであっても、びびり振動を適切に抑制することが困難な場合があった。この場合、回転速度の変動周期に応じた過渡振動(Beat vibration)が発生する可能性がある。
E. Al-Regib et al., "Programming Spindle Speed Variation for Machine Tool Chatter Suppression", International Journal of Machine Tools and Manufacture, 2003, Vol. 43,No. 12, pp. 1229-1240. Y. S. Liao et al., "A New On-line Spindle Speed Regulation Strategy for Chatter Control", International Journal of Machine Tools and Manufacture, 1996, Vol. 36,No. 5, pp. 651-660.
びびり振動を抑制することができる工作機械、数値制御装置および振動抑制方法を提供することを目的とする。
本実施形態による工作機械は、ワークまたは該ワークを加工する工具を回転させる回転軸と、回転軸の回転速度を検出する回転速度センサと、加工中の工具またはワークに発生する振動を検出する振動センサと、回転軸の回転速度を制御する数値制御装置と、を備え、数値制御装置は、回転速度および振動の振動周波数を取得するセンサ情報取得部と、振動および振動のエネルギーをベッセル関数を用いて近似し、周期的に変化させられてワークを加工する第1回転速度を中心とする回転速度の変動幅および変動周波数を演算し、変動幅および変動周波数を第1回転速度に重畳させてワークを加工する第2回転速度を演算する演算部と、を有する。
第1実施形態による工作機械の構成の一例を示すブロック図。 第1実施形態による加工プロセスのモデルの一例を示す図。 第1実施形態によるSSVの一例を示す図。 第1実施形態による工作機械の動作例を示すフロー図。 ベッセル関数の一例を示す図。 SSVによる遅延時間の変動の一例を示す図。 RVAとRVFの上限値との関係の一例を示すグラフ。 第1実施形態による安定制約レベルの一例を示す図。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。図面は模式的または概念的なものであり、各部分の比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。明細書と図面において、既出の図面に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態による工作機械100の構成の一例を示すブロック図である。工作機械100は、主軸1と、主軸モータ2と、エンコーダ3と、振動センサ4と、数値制御装置5と、サーボ制御部6と、を備える。
回転軸としての主軸1は、ワークWを加工する工具11が設けられ、工具11を回転させる。図1に示す例では、工具11は、ワークWのボーリング切削に用いられる。従って、工具11は、回転しながらZ軸方向に移動し、ワークWを切削する。この場合、ワークWは固定されている。また、工具11の刃数は、例えば、1である。この場合、主軸1回転ごとに、ワークWが切削される。尚、工具11は、複数の刃を有する多刃工具であってもよい。
主軸モータ2は、サーボ制御部6からサーボ指令を受けて、主軸1を回転駆動させる。
回転速度センサとしてのエンコーダ3は、主軸1の回転速度nを検出する。エンコーダ3は、例えば、主軸モータ2の軸の回転位置を検出する。この回転位置から回転速度nが演算される。
振動センサ4は、加工中の工具11またはワークWに発生する振動を検出する。振動センサ4は、例えば、ワークWに接触するように設けられる。振動センサ4の位置は、加工点に近いことが好ましい。尚、振動センサ4は、ワークWが載置または固定される台に設けられてもよい。振動センサ4は、例えば、加速度センサである。しかし、これに限られず、振動センサ4は、主軸1またはワークWを移動させる移動軸の位置(変位)を検出するリニアスケールなどであってもよい。また、振動センサ4は、例えば、主軸1に設けられてもよい。尚、以下では、工具11に振動が発生する場合について説明する。しかし、これに限られず、工具11に発生する振動は、ワークWに発生する振動であってもよい。従って、ワークWが薄肉工作物である場合等、ワークWが振動しやすい場合であっても、工作機械100を用いることができる。
数値制御装置5は、主軸1の回転速度を制御する。より詳細には、数値制御装置5は、主軸1の回転速度nを周期的に変動させるように主軸1を制御する。回転速度nを周期的に変化させることは、以下では、SSV(Spindle Speed Variation)とも呼ばれる場合がある。SSVは、加工中の工具11またはワークWに発生するびびり振動を抑制する方法の一つとして知られている。
びびり振動は、工具11とワークWとの間に生じる大きな振動である。びびり振動には、強制びびり振動と自励びびり振動とがある。強制びびり振動は、例えば、振動源により工具11またはワークWの振動が加振されて生じるびびり振動である。また、自励びびり振動の一つとして、再生型びびり振動が知られている。再生型びびり振動は、再生効果によって生じるびびり振動である。再生効果は、例えば、主軸1回転前(多刃工具では一刃前)の切削時に生じていた工具11の振動が加工面の起伏として残り、その加工面を現在の工具11が振動しながら削ることにより、切り取り厚さが変動することである(図2を参照)。この切り取り厚さにより切削力が変動し、工具11が加振される。加振された工具11の振動は、切削によって再び加工面に転写され、再生効果として主軸1回転後(多刃工具では1刃後)の切り取り厚さを変動させる。これが繰り返されることで、或る条件において振動が成長すると、大きな不安定振動(びびり振動)が発生する。切削力は、工具11がワークWを切削するために必要とする力である。以下では、再生型の自励びびり振動を、びびり振動と呼ぶ。尚、びびり振動の詳細については、図2を参照して、後で説明する。また、SSVの詳細については、図3を参照して、後で説明する。
数値制御装置5は、センサ情報取得部51と、演算部52と、を有する。
センサ情報取得部51は、エンコーダ3および振動センサ4から、回転速度、および、振動の振動周波数を取得する。例えば、センサ情報取得部51は、びびり振動を検知してもよい。この場合、センサ情報取得部51は、振動センサ4の検出値を周波数解析する。センサ情報取得部51は、例えば、振動の強度が所定の閾値を越えた場合、びびり振動が発生したと判断する。また、センサ情報取得部51は、閾値を越えた強度の振動の周波数を、びびり振動の振動周波数f(Hz)として取得する。センサ情報取得部51は、びびり振動発生時の回転速度nを中心回転速度nとして取得する。中心回転速度nは、SSVの変動の中心速度であり、SSV開始時の回転速度でもある。センサ情報取得部51は、中心回転速度nおよび振動周波数fを演算部52に送る。
演算部52は、振動および振動のエネルギーをベッセル関数を用いて近似する。また、演算部52は、ワークWを加工する中心回転速度n(第1回転速度)を中心とする回転速度の変動幅および変動周波数を演算し、変動幅および変動周波数を中心回転速度nに重畳させてワークWを加工する第2回転速度n(t)を演算する。例えば、演算部52は、回転速度、振動周波数、およびベッセル関数で表される振動のエネルギーに基づいて、中心回転速度nを中心とする回転速度nの変動幅を演算する。振動のエネルギーは、びびり振動の要因となるエネルギーであり、例えば、切削力(加工力)に基づく加工プロセスのエネルギーである。変動幅は、SSVのパラメータであり、例えば、中心回転速度nに対する速度変動率である。変動幅は、以下では、RVA(Ratio of the Speed Variation Amplitude)とも呼ばれる場合がある。より詳細には、演算部52は、ベッセル関数の極小点に基づいて、変動幅および変動周波数を演算する。これにより、振動のエネルギーが低く、びびり振動を抑制する適切なRVAを選定することができる。
また、演算部52は、回転速度nの変動周波数を演算する。変動周波数は、RVAと同様に、SSVのパラメータである。変動周波数は、例えば、中心回転速度nに対する速度変動周波数比率である。変動周波数は、以下では、RVF(Ratio of the Speed Variation Frequency)とも呼ばれる場合がある。また、例えば、演算部52は、演算した変動幅および変動周波数でSSVを実行するように、サーボ制御指令をサーボ制御部6に送る。従って、数値制御装置5は、主軸1を第2回転速度n(t)で制御してワークWを加工する。尚、RVAおよびRVFの演算方法の詳細については、図4を参照して、後で説明する。
サーボ制御部6は、演算部52からサーボ制御指令を受けて、主軸モータ2を制御する。これにより、SSVが実行される。
尚、数値制御装置5を構成するセンサ情報取得部51と、演算部52とは、一つのCPU(Central Processing Unit)で実現されてもよく、それぞれ個別のCPUで実現されていてもよい。また、サーボ制御部6は、数値制御装置5の一部であってもよい。
次に、図2および図3を参照して、びびり振動およびSSVについて説明する。
図2は、第1実施形態による加工プロセスのモデルの一例を示す図である。図2は、工具11がワークWを切削する場合の例を示す。切削速度の方向は、図2の右方向である。破線x(t)は、加工中の現在の工具11の加工経路を示す。実線x(t-τ)は、前回の加工時の工具11の加工経路を示す。前回の切削は、例えば、主軸1回転前(多刃工具の場合、1つの刃前)を示す。また、破線x(t)および実線x(t-τ)は、工具11の振動(変位)を示し、この振動が加工によりワークWの加工面に転写される。尚、x(t)およびx(t-τ)の軸をそれぞれX1軸およびX2軸とし、ワークWから離れる方向をX1軸およびX2軸の正とする。また、x(t)およびx(t-τ)の原点をそれぞれO1およびO2とする。tは、時間を示す。τは、工具11の刃による連続する2回の加工の遅延時間を示す。すなわち、遅延時間τは、工具11の刃が次に加工するまでの時間である。ε(rad)は、現在の加工の変位x(t)と前回の加工の変位x(t-τ)との位相差である。h(t)は、工具11による切り取り厚さを示す。Fは、反作用によって工具11に作用する切削力を示す。
また、WprocessおよびWmachineは、切削力Fが工具11に対してする仕事を示す。Wprocessは、例えば、切削力Fとは反対方向に工具11が変位(振動)する場合の仕事を示す。Wmachineは、例えば、切削力Fと同じ方向に工具11が変位(振動)する場合の仕事を示す。
切り取り厚さh(t)は、加工条件として設定されるノミナル切り取り厚さ(設定切り取り厚さ)hに、変位x(t)と変位x(t-τ)との差を加えた厚さである。図2に示す例では、前回の加工における工具11の振動が転写された加工面を、振動する工具11が加工するため、切り取り厚さh(t)が時間tによって変化する。
仕事Wmachineでは、切削力Fの方向と工具11の変位(x成分)方向が平行であるため、工具11は、切削力Fから正の仕事を受ける。従って、正のエネルギーが工具11に流入する。一方、仕事Wprocessでは、切削力Fの方向と工具11の変位(x成分)方向が反対であるため、工具11は、切削力Fから負の仕事を受ける。従って、負のエネルギーが工具11に流入する。すなわち、工具11における振動のエネルギーが消散(減少)する。工具11は、加工中に仕事Wmachineおよび仕事Wprocessのエネルギーを交互に受け続ける。
ε=0、2πの場合、変位x(t)と変位x(t-τ)との位相が略一致する。この場合、仕事Wprocessと仕事Wmachineとがほぼ等しくなる。従って、工具11が受けるエネルギーと消散されるエネルギーとがほぼ等しい。従って、振動のエネルギーはほぼ変化しないため、振動はほとんど発達も減衰もしない。従って、切り取り厚さがほとんど変動しないため、切削力Fの変動による機械(工具11)の加振が行われない。この結果、びびり振動は発生しない。
0<ε≦πの場合、仕事Wprocessの切り取り厚さは、仕事Wmachineの切り取り厚さよりも大きい。この場合、消散されるエネルギーが、工具11に流入するエネルギーよりも大きい。従って、切り取り厚さの変動によって工具11が加振されるものの、エネルギー的に安定であるため、振動は減衰され発達しない。この結果、びびり振動は発生しない。また、すでにびびり振動が発生している場合、位相差εが0<ε≦πになるとびびり振動は抑制される。
π<ε<2πの場合、仕事Wmachineの切り取り厚さは、仕事Wprocessの切り取り厚さよりも大きい。この場合、工具11に流入するエネルギーが、消散されるエネルギーよりも大きい。従って、図2に示される振動1サイクル毎に工具11にエネルギーが流入する。この振動1サイクルあたりに流入するエネルギーが、機械が元来持つ機械減衰能力によって1サイクル中に吸収できるエネルギー容量を超えると、加工の継続により工具11における振動のエネルギーは増大し続ける。この結果、工具11はエネルギー的に不安定になる。この増大したエネルギーを消散させるため工具11が発振することにより、びびり振動が発生する。
また、切削幅(図2の紙面に垂直な方向の幅)の設定が大きいほど、π<ε<2πにおいて1サイクル毎に工具11に流入するエネルギー量が増大する。そのため、切削幅が或る閾値を超えるとびびり振動が発生する。尚、びびり振動の発生を避けるために切削幅の設定を下げると、工作機械100の生産性が下がってしまう。
切削幅を下げることなくびびり振動を抑制する方法の一つとして、SSVが知られている。SSVでは、加工中に位相差εを変化させることにより、π<ε<2πにおける振動のエネルギーの増大を抑制する。
図3(A)および図3(B)は、第1実施形態によるSSVの一例を示す図である。図3(A)の縦軸は、回転速度n(min-1)を示し、横軸は、時間tを示す。図3(B)の縦軸は、位相差εを示し、横軸は、時間tを示す。nは、中心回転速度である。εは、SSV開始時の初期位相差である。αは、中心回転速度nに対するSSVの変動振幅率である。f(Hz)は、SSVの周波数である。尚、図3(A)および図3(B)の横軸は、それぞれ対応しており、SSVの1周期1/f(s)の範囲の時間が示される。また、図2において説明したように、π<ε<2πの領域は、びびり振動が発生する不安定領域である。また、0<ε≦πの領域は、びびり振動が抑制される安定領域である。
図3(A)に示すように、SSVにおける主軸1の回転速度n(t)は、時間tの関数として、式1により表される。
n(t)=n(1+αsin2πft) (式1)
尚、SSVの一例として、回転速度n(t)が正弦波で変動する例が示されている。また、式1に示す回転速度n(t)は、n(t)=n(1-αsin2πft)やn(t)=n(1+αcos2πft)、n(t)=n(1-αcos2πft)等であってもよい。また、図3(A)に示すように、回転速度nの変動振幅は2αであり、回転速度nの変動周期は1/fである。
速度変動率であるRVAは、変動振幅率αを用いて、式2により表される。
RVA=α (式2)
また、速度変動周波数比率であるRVFは、SSV周波数f、単位時間あたりの工具11の刃による加工回数である中心切れ刃通過周波数fz0を用いて、式3により表される。
RVF=f/fz0 (式3)
尚、「中心」は、SSVの変動の中心を示し、SSVの開始時の値でもあることも示す。また、中心切れ刃通過周波数fz0(Hz)は、工具11の刃数Zおよび中心回転速度n(min-1)により表される。従って、RVFは、式4により表される。
RVF=60f/(Z×n) (式4)
図3(B)に示すように、回転速度nの変動に対応して、位相差εも変動する。SSVの開始時においてびびり振動が発生しているため、初期位相差εは、π<ε<2πの範囲内である。回転速度nが中心回転速度nから上昇すると、主軸1が1回転(多刃工具の場合、1つの刃の通過)する時間が短くなる。従って、位相差εは、小さくなり、不安定領域から安定領域に移動する。その後、回転速度nが下降すると、主軸1が1回転する時間が長くなる。従って、位相差εは、大きくなり、安定領域から不安定領域に移動する。このように、位相差εが安定領域と不安定領域とを繰り返し通過し、SSVの1周期全体として振動のエネルギーを減少させることができる。これにより、びびり振動を抑制することができる。
変動幅は、工具11の刃による連続する2回の加工における振動の位相差εが、変動する回転速度nの最大値である最大回転速度nにおいて、安定領域内であることを満たす。安定領域は、振動が抑制される領域であり、位相差εが0からπまでの領域である。最大回転速度nは、図3(A)に示すように、式5により表される。
=n(1+α) (式5)
図3(B)に示すように、最大回転速度n付近では、回転速度nおよび位相差εの時間変化が小さくなる。従って、一定の回転速度nで加工が行われている状態とほぼ同じであり、SSVによるびびり振動の抑制が弱くなってしまう。すなわち、演算部52は、びびり振動が発生しやすくなる最大回転速度nにおける最大速度位相差εが安定領域内となるように、変動振幅率αを選択する。これにより、最大回転速度n付近での振動の発達を抑え、より効果的にびびり振動を抑制することができる。
より詳細には、位相差εが最大回転速度nにおいて高安定領域内であることが好ましい。高安定領域は、安定領域よりも振動が抑制される領域であり、位相差εが0からπ/2までの領域である。振動のエネルギーは、位相差εが安定領域内に入ってから消散され始める。また、後で説明するように、位相差εがπ/2である場合、振動のエネルギーが最も消散される。従って、高安定領域(0<ε<π/2)では、π/2<ε<πの領域よりも、振動のエネルギーが消散されている。この結果、びびり振動をより抑制することができる。
また、図3(B)において説明したように、SSVでは、位相差εが安定領域と不安定領域とを繰り返し通過する。従って、びびり振動の抑制が弱くなる不安定領域においてびびり振動が発生してしまう場合がある。この場合、SSV周波数fに対応する過渡振動(beat vibration)が発生する。そこで、びびり振動を適切に抑制するためには、RVAやRVFのようなSSVのパラメータを適切に選定する必要がある。
次に、図4を参照して、RVAおよびRVFの演算方法(振動抑制方法)について説明する。
図4は、第1実施形態による工作機械100の動作例を示すフロー図である。尚、図4のフロー図には、変動振幅率α(RVA)の演算(S10~S30)と、複数の制約によるRVAの抽出(S40~S200)と、RVFの選択(S220)とが含まれる。
まず、センサ情報取得部51は、エンコーダ3および振動センサ4から、中心回転速度nおよび振動周波数fを取得する(S10)。例えば、センサ情報取得部51は、ワークWの加工中にびびり振動が発生したか否かを判定する。センサ情報取得部51は、例えば、センサ情報(振動センサ4の検出値)をFFT(Fast Fourier Transformation)演算する。センサ情報取得部51は、或る周波数での周波数成分の大きさが閾値を超えた場合に、びびり振動が発生したと判断する。びびり振動が発生した場合、センサ情報取得部51は、中心回転速度nおよび振動周波数fを取得する。
次に、演算部52は、中心振動波数kおよび中心振動位相差εを演算する(S20)。中心振動波数kは、工具11の刃による連続する2回の加工の間におけるびびり振動の波数を示す。中心振動波数kは、例えば、主軸1回転に対するびびり振動の波数である。中心振動位相差ε(rad)は、工具11の刃による連続する2回の加工に対するびびり振動の位相差である。例えば、中心振動位相差εは、主軸1回転の加工距離がびびり振動の波長の整数倍からずれた場合に生じる小数部である。中心振動波数kおよび中心振動位相差εは、中心切れ刃通過周波数fz0を用いて、式6により表される。
/fz0=k+ε/2π (式6)
また、中心切れ刃通過周波数fz0(Hz)は、刃数Zおよび中心回転速度n(min-1)により表される。従って、中心振動波数kおよび中心振動位相差εは、式7により表される。
60f/(Z×n)=k+ε/2π (式7)
式7の右辺の第1項であるkは、整数の商であり、第2項であるε/2πは、余りである。尚、中心振動位相差εは、図3(B)に示す初期位相差εに対応する。
次に、演算部52は、ベッセル関数J(m)が極小値をとるmを選び、変動振幅率αを演算する(S30)。振動のエネルギーは、ベッセル関数を用いて表される。従って、振動のエネルギーが安定となる変動振幅率αを、ベッセル関数を用いて選定することができる。例えば、演算部52は、複数のmに対応する複数の変動振幅率αを演算し、RVAの候補とする。尚、ベッセル関数による変動振幅率αの演算の詳細については、図5(A)および図5(B)を参照して、後で説明する。
次に、演算部52は、α≦αmaxおよび許容切削速度の範囲を満たすRVAの候補を抽出する(S40)。αmaxは、機械的制約による変動振幅率αの上限である。αmaxは、例えば、サーボ制御部6や主軸モータ2の性能によって予め設定される。αmaxは、例えば、20%である。この場合、中心回転速度n(例えば、1000min-1)から、中心回転速度nの20%(例えば、200min-1)まで主軸1の回転速度nを変動させることができる。また、許容切削速度は、ワークWや工具11ごとに予め設定される、回転速度nの許容値である。
次に、演算部52は、最大回転速度nにおける最大速度波数kおよび最大速度位相差εを演算する(S50)。最大速度波数kおよび最大速度位相差εは、式7と同様に、式8により表される。
60f/(Z×n)=k+ε/2π (式8)
次に、演算部52は、位相差εの範囲εmbを閉区間[0,π/2]とし、変数flagにゼロを代入する(S60)。変数flagのゼロは、範囲εmbが高安定領域であることを示す。
次に、演算部52は、最大速度位相差εが範囲εmb内にあることを満たすRVAの候補を抽出する(S70)。この場合、最大速度位相差εが高安定領域内にあることを満たすRVAが抽出される。
次に、演算部52は、変数flagが1であるか否かを判定する(S80)。変数flagが1ではない場合(S80のNO)、演算部52は、RVAの候補が存在するか否かを判定する(S90)。RVAの候補が存在しない場合(S90のNO)、演算部52は、範囲εmbを閉区間[0,π]とし(S100)、変数flagに1を代入する(S110)。変数flagの1は、範囲εmbが安定領域であることを示す。すなわち、演算部52は、最大速度位相差εに関する制約を高安定領域内から安定領域内に緩和する。一方、変数flagが1である場合(S80のYES)、ステップS120が実行される。
RVAの候補が存在する場合(S90のYES)、演算部52は、SSV効率に対するRVFの上限値を演算する(S120)。一般に、SSV周波数fが高くなるほど、びびり振動を強く抑制することができる。しかし、SSV周波数fが高くなりすぎると、びびり振動の抑制が弱くなり、第1実施形態によるSSVの効率が減少する場合がある。従って、所定の効率を得るため、SSV周波数f(RVF)の上限値が設定される。以下では、一例として、98%の効率の上限値RVF98%が選定された場合について説明する。尚、RVFの上限値の演算の詳細については、図6(A)~図7を参照して、後で説明する。
次に、演算部52は、SSV周波数fの上限値f98%を演算する(S130)。f98%は、RVF98%に対応するSSV周波数fの上限値である。f98%は、式4を用いて、式9により表される。
98%=RVF98%×((Z×n)/60) (式9)
次に、演算部52は、安定制約レベルNに4を代入する(S140)。安定制約レベルNは、SSV周波数fの下限値の制約の強さを示す。安定制約レベルNは、弱い順から強い順に1から4まで存在する。安定制約レベルNが強いほど、SSV周波数fの下限値fslimNは大きくなり、びびり振動を強く抑制することができるSSV周波数fを選定することができる。
次に、演算部52は、安定制約レベルNに対応するSSV周波数fの下限値fslimNを演算する(S150)。尚、下限値fslimNの演算の詳細については、図8(A)および図8(B)を参照して、後で説明する。
次に、演算部52は、fslimN≦f98%∩fslimN≦fbandを満たすRVAの候補を抽出する(S160)。fslimN≦f98%は、下限値fslimNが上限値f98%以下であることを示す。fslimN≦fbandは、fslimNが機械的制約である主軸システムの帯域幅fband以内であることを示す。帯域幅fbandは、回転速度の変動を制御することができる周波数を示し、例えば、サーボ制御部6の性能によって予め設定される。
次に、演算部52は、RVAの候補が存在するか否かを判定する(S170)。RVAの候補が存在しない場合(S170のNO)、安定制約レベルNが1であるか否かを判定する(S180)。安定制約レベルNが1である場合(S180のYES)、演算部52は、びびり振動の他の抑制方法を推奨する(S210)。これは、適切なRVAの候補を求めることができず、発生したびびり振動をSSVで抑制することが困難なためである。安定制約レベルNが1ではない場合(S180のNO)、演算部52は、変数flagがゼロであるか否かを判定する(S190)。変数flagがゼロである場合(S190のYES)、演算部52は、範囲εmbを閉区間[0,π]とし(S100)、変数flagに1を代入する(S110)。すなわち、再びステップS70~S170が実行され、最大速度位相差εに関する制約を高安定領域内から安定領域内に緩和してRVAの候補が抽出される。変数flagがゼロでない場合(S190のNO)、演算部52は、安定制約レベルNにN-1を代入する(S200)。すなわち、演算部52は、安定制約レベルNを下げ(下限値fslimNの制約を緩和し)、再びステップS150~S170を実行する。
演算される下限値fslimNの大小関係は、式10により表される。
slim1<fslim2<fslim3<fslim4 (式10)
安定制約レベルNが大きくなるほど下限値fslimNが大きくなり、びびり振動を抑制しやすくなる。従って、演算部52は、下限値fslimNを下げて制約を緩和しながら、条件に合うRVAの候補を抽出する。
一方、RVAの候補が存在する場合(S170のYES)、演算部52は、最終候補からRVAを選択し、fslimN≦f≦f98%∩fslimN≦f≦fbandおよび許容主軸モータ負荷を満たすRVFを選択する(S220)。許容主軸モータ負荷は、予め設定される。演算部52は、選択したRVAおよびRVFをパラメータとするSSVを実行するように、サーボ制御指令をサーボ制御部6に送る。また、びびり振動の抑制効果が現れるのを待つため、数値制御装置5は、例えば、少なくとも主軸2回転分の時間以上待つ。
次に、センサ情報取得部51は、びびり振動が抑制されたか否かを判定する(S230)。センサ情報取得部51は、びびり振動の検知と同様の判定をすればよい。びびり振動が抑制されない場合(S230のNO)、演算部52は、切削幅を下げることを提案する(S240)。これは、実現可能な最も効果的なSSVパラメータを用いたとしても、びびり振動の強度が過大でびびり振動を抑制しきれないためである。すなわち、切削幅の設定を下げることにより、びびり振動を弱くすればよい。一方、びびり振動が抑制された場合(S230のYES)、工作機械100は、加工が終了するまで、その条件で振動の抑制を継続する。すなわち、ステップS220で選択されたRVAおよびRVFにより、SSVが継続して実行される。
このように、工作機械100は、図4に示すフローに従って、適切なRVAおよびRVFを自動で選定する。従って、ワークWまたは工具11にびびり振動が発生した場合、適切にびびり振動を抑制することができる。
(RVAの演算)
以下では、図2に示すように、加工プロセスがモデル化される。まず、振動方向の比切削抵抗をKとし、切削幅をbとし、切り取り厚さをh(t)とし、切削力が切削面積に比例すると仮定すると、切削力F(t)は、式11により表される。
(t)=Kbh(t) (式11)
また、切り取り厚さh(t)は、式12により表される。
h(t)=h-x(t)+x(t-τ(t)) (式12)
或る単一の周波数ω(rad/s)において、支配的な大きなびびり振動が発生すると仮定すると、工具11の変位は、正弦波を用いたモデル化により、式13および式14により表される。
x(t)=Xcos(ωt) (式13)
x(t-τ(t))=Xcos(ωt-ωτ(t)) (式14)
尚、Xは、仮定されたびびり振動の振幅である。また、ωは、振動周波数f(2πf)に対応する。
また、SSV周波数fが主軸1の切れ刃通過周波数f(t)(回転速度n(t))に対して十分小さい場合、遅延時間τ(t)は、式15に示すように近似される。
τ(t)≒1/f(t)=60/(Z×n(t)) (式15)
すなわち、遅延時間τ(t)は、切れ刃通過周波数f(t)の逆数に近似される。式15のτ(t)をさらに近似し、式14に代入することにより、変位x(t-τ(t))は、式16により表される。
Figure 0007412695000001
切削力(加工プロセス)のエネルギーUは、力と速度との積である仕事の時間積分により求められる。例えば、切削力のエネルギーUは、式17により表される。
Figure 0007412695000002
尚、xの上に付されている・は、時間微分を示す。式17の右辺の第1項および第2項である(U、(Uは、それぞれ静的な切り取り厚さhおよび現在の変位x(t)にのみ関係するエネルギー項である。しかし、びびり振動は、再生効果によって発生する。従って、びびり振動の発生に支配的に寄与するエネルギー項は、式17の右辺の第3項の、前回の加工時の変位x(t-τ)を含む、再生効果による切削力のエネルギー(Uである。尚、以下では、再生効果による切削力のエネルギー(Uを、振動のエネルギーUと呼ぶ。
ここで、式16に示す変位x(t-τ(t))は、mを引数とした0次の第1種ベッセル関数J(m)を用いて近似することができる。式16におけるsin(2πft)の係数をmとする。ベッセル関数により近似された変位x(t-τ(t))を式17の右辺の第3項に代入すると、振動のエネルギーUは、近似により式18により表される。
Figure 0007412695000003
図3(B)で説明したように、初期位相差εはπ<ε<2πであるため、sinεは負である。従って、式18に示す振動のエネルギーUの正負は、ベッセル関数J(m)によって決まる。また、引数mは、式16に示すように、変動振幅率αの関数として式19により表される。
Figure 0007412695000004
図5(A)および図5(B)は、ベッセル関数の一例を示す図である。図5(A)は、0次の第1種ベッセル関数を示すグラフである。縦軸は、0次の第1種ベッセル関数J(m)を示し、横軸は、引数mを示す。図5(B)は、0次の第1種ベッセル関数J(m)が極小となる引数mを示す図である。
図5(A)に示すように、ベッセル関数J(m)は、引数mがゼロから大きくなるにつれて、減少してゼロを中心に振動する振る舞いを示す。ベッセル関数J(m)が負になる引数mを選定することにより、振動のエネルギーUを負にすることができる。
より詳細には、引数mは、ベッセル関数J(m)の極小点に基づいて選定されることが好ましい。これにより、振動のエネルギーUがより低くなる引数mを選定することができる。
また、式19を変動振幅率αについて整理すると、変動振幅率αは、式20により表される。
Figure 0007412695000005
従って、演算部52は、極小点に基づいて選定した引数mを式20に代入し、変動振幅率αを演算する。また、図5(B)に示すように、ベッセル関数J(m)の極小点は、複数存在する。従って、演算部52は、RVAの候補を複数演算する。
(RVFの上限値の演算)
図6(A)および図6(B)は、SSVによる遅延時間τの変動の一例を示す図である。図6(A)および図6(B)は、RVFがそれぞれ5%および40%である場合を示す。縦軸は、遅延時間を示し、横軸は、時間tを示す。τは、実際の遅延時間を示し、τは、SSV周波数fが切れ刃通過周波数f(t)(回転速度n(t))に対して十分小さいと近似された遅延時間を示す。尚、「τ」は、「τ」の上にチルダが付された文字を示す。Aτは、実際の遅延時間τの時間変動幅を示す。Aτ~は、近似された遅延時間τの時間変動幅を示す。尚、「τ~」は、「τ」上にチルダが付された文字を示す。τは、SSV開始時の初期の遅延時間を示す。
図4において説明したように、演算部52は、変動周波数の上限値と変動周波数の下限値との間の変動周波数を決定する。また、演算部52は、工具11の刃による連続する2回の加工の遅延時間の実際の時間変動幅Aτと近似した時間変動幅Aτ~とから求めた振動の抑制効率に基づいて、変動周波数の上限値を設定する。より詳細には、演算部52は、遅延時間τの時間変動幅Aτと、切れ刃通過周波数f(t)の逆数の時間変動幅Aτ~との比率に基づいて、回転速度nの変動周波数の上限値を演算する。
SSVでは、回転速度nの変動により、遅延時間τも変動する。実際の遅延時間τは、式21により表される。
Figure 0007412695000006
φ(t)は、t-τからtの定積分により、主軸1回転である2π(多刃工具の場合、ピッチ角である2π/Z)になるように演算される。式21をシミュレーション演算することにより、実際の遅延時間τが演算される。また、近似された遅延時間τは、式15と同様に切れ刃通過周波数f(t)の逆数で表されるため、式22により表される。
Figure 0007412695000007
図6(A)に示すように、RVFが5%と小さい場合、実際の遅延時間τと近似された遅延時間τとは、ほぼ同じである。すなわち、時間変動幅Aτおよび時間変動幅Aτ~は、ほぼ同じである。しかし、図6(B)に示すように、RVFが40%と大きい場合、時間変動幅Aτは、時間変動幅Aτ~に対して小さくなる。これは、RVFが大きくなるほど、振動モデルに用いたSSV周波数fが小さいとする近似が成り立たなくなるためである。従って、RVFが大きくなるほど、実際のSSVによるびびり振動の抑制は、振動モデルに基づいた演算結果に対して弱くなってしまう。すなわち、SSVの効率ηが減少する。SSV効率ηは、式23により表される。
η=Aτ/Aτ~ (式23)
そこで、所定のSSV効率ηを得ることができるように、RVFの上限が設定される。時間変動幅Aτは、実際の遅延時間τと同様に、シミュレーション演算により、演算される。
図7は、RVAとRVFの上限値との関係の一例を示すグラフである。縦軸は、所定のSSV効率ηを得ることができるRVFの上限値を示し、横軸は、RVAを示す。RVF98%、RVF97%、RVF95%およびRVF90%は、それぞれ、SSV効率ηが98%、97%、95%、90%の場合におけるRVFの上限値である。実線は、シミュレーション演算により演算されたRVFの上限値を示す。また、図7には、シミュレーション結果をRVA(変動振幅率α)でフィッティングした結果の式が示されている。フィッティングは、一例として、4次の多項式により行われている。
図7に示すように、許容するSSV効率ηを緩和するほど、RVFの上限値は上昇する。また、RVFの上限値は、RVA(変動振幅率α)により変化する。演算部52は、RVAの候補を図7に示すフィッティング式に代入することにより、RVFの上限値を演算する。
(RVFの下限値の演算)
図8(A)および図8(B)は、第1実施形態による安定制約レベルの一例を示す図。図8(A)および図8(B)に示す回転速度nおよび位相差εのグラフは、図3(A)および図3(B)と同様である。矢印N1~N4は、それぞれ、安定制約レベルNの1から4までの位相差εの変化を示す。
演算部52は、工具11の刃による連続する2回の加工における振動の位相差εの時間変化、および、演算した変動幅に基づいて、回転速度nの変動周波数の下限値fslimNを演算する。より詳細には、演算部52は、切れ刃通過周波数fの逆数である切れ刃通過時間1/fにおける位相差εの変化に基づいて、下限値fslimNを演算する。尚、切れ刃通過時間1/fは、主軸1回転(多刃工具の場合、1つの刃の通過)の時間である。びびり振動は、上記のように、前回の加工時における工具11の振動によって発生する。すなわち、主軸1回転毎(多刃工具の場合、1刃通過毎)にびびり振動が成長する。現在の位相差εが不安定領域内に入ってしまうと、びびり振動(過渡振動)が発生してしまう可能性がある。この場合、びびり振動が発生する前に、位相差εが不安定領域を抜ける必要がある。また、一加工前の振動がびびり振動に影響するため、次の加工(切れ刃通過時間1/f)までに位相差εが不安定領域を抜ける必要がある。
位相差εが不安定領域を通り抜けるための時間は、RVAおよびRVFによって変化する。例えば、小さい変動振幅率αが選定された場合、不安定領域における位相差εの時間に対する傾斜が小さくなる。すなわち、位相差εが不安定領域を通り抜けるための時間が長くなる。この場合、SSV周波数fを大きくする必要がある。これは、SSV周期1/fが短くなり、不安定領域における位相差εの時間に対する傾斜を大きくすることができるためである。
このように、SSV周波数fの下限値を設定し、位相差εが不安定領域を通り抜けるための時間を調整することができる。尚、大きい変動振幅率αが選定された場合、不安定領域における位相差εの時間に対する傾斜が大きくなる。すなわち、位相差εが不安定領域内を通り抜けるための時間が短くなる。この場合、位相差εが不安定領域を抜ける時間に余裕があるため、SSV周波数fの下限値は低くなる。
図4において説明したように、演算部52は、振動の抑制効果が高い順に変動周波数の下限値を変更しながら変動周波数を決定する。振動の抑制効果が高い順は、式10に示す大小関係における下限値fslimNが大きい順である。例えば、演算部52は、RVAの候補を用いて下限値fslimNを逐次演算する。以下では、安定制約レベルNごとのRVFの下限値について説明する。
まず、安定制約レベルN=4について説明する。演算部52は、第2回転速度n(t)の最大回転速度nの時点から振動の位相差εが2πの時点までの時間が、単位時間当たりの最大回転速度nと工具11の刃数Zとの積の逆数となる様に、変動周波数の下限値fslim4(第1下限値)を設定する。図3(B)において説明したように、最大回転速度n付近では、びびり振動が発生しやすい。従って、最も強い安定制約レベルN=4では、最大回転速度n直後およびその後の不安定領域を、位相差εが切れ刃通過時間1/f以内に通り抜けることを仮定する。尚、最大速度位相差εは、安定領域内にあるとする。SSV周波数fが下限値fslim4の制約を満たす場合、びびり振動が発生しやすい領域を全て抜けるため、びびり振動をより強く抑制することができる。
図8(A)の矢印N4に示すように、例えば、切れ刃通過時間1/f(60/(Z×n))後に回転速度nがnからn-Δnになる場合を仮定する。
最大回転速度nから60/(Z×n)後の回転速度n-Δnは、式1を用いて、式24により表される。
-Δn=n(1+αsin(2πf×60/(Z×n)+π/2)) (式24)
また、回転速度nがn-Δnである時の瞬間位相差は、2πである。従って、Δnは、式8と同様に、式25により表される。
60f/(Z×(n-Δn))=k+2π/2π (式25)
式24をSSV周波数fについて整理し、式25を代入してΔnを消去することにより、安定制約レベルN=4における下限値fslim4は、式26により表される。
Figure 0007412695000008
次に、安定制約レベルN=3について説明する。演算部52は、最大回転速度n直後の位相差εがπの時点から位相差εが2πの時点までの時間が、位相差εがπの時の単位時間当たりの第2回転速度n(t)と刃数Zとの積の逆数となる様に、下限値fslim4(第1下限値)よりも振動の抑制効果が低い下限値fslim3(第2下限値)を設定する。すなわち、位相差εが安定領域から再び不安定領域に入る際に、不安定領域を切れ刃通過時間1/f以内に通り抜けることを仮定する。
図8(A)の矢印N3に示すように、例えば、切れ刃通過時間1/fである60/((Z×(nm-Δn))後に回転速度nがn-Δnからn-Δnになる場合を仮定する。
最大回転速度nからΔt後の回転速度n-Δnは、式1を用いて、式27により表される。
-Δn=n(1+αsin(2πfΔt+π/2)) (式27)
同様に、最大回転速度nからΔt+60/(Z×(n-Δn))後の回転速度n-Δnは、式1を用いて、式28により表される。
Figure 0007412695000009
また、回転速度nがn-Δnである時の瞬間位相差は、πである。従って、Δnは、式7と同様に、式29により表される。
60f/(Z×(n-Δn))=k+π/2π (式29)
式27および式28からΔtを消去するようにSSV周波数fについて整理し、式25および式29を代入してΔnおよびΔnを消去することにより、安定制約レベルN=3における下限値fslim3は、式30により表される。
Figure 0007412695000010
次に、安定制約レベルN=2について説明する。演算部52は、第2回転速度n(t)が中心回転速度nと一致する時点から、第2回転速度n(t)が上昇して位相差εがπ/2になる時点までの時間が、単位時間当たりの中心回転速度nと刃数Zとの積の逆数となる様に、下限値fslim3(第2下限値)よりも振動の抑制効果が低い下限値fslim2(第3下限値)を設定する。位相差εがπ/2である場合に、切削力が工具に対して最も大きい負の仕事をする(エネルギーが最も消散される)ことが知られている(非特許文献2)。従って、安定制約レベルN=2では、十分にエネルギーを消散させるため、切れ刃通過時間1/f以内に位相差εがπ/2に達することを仮定する。
図8(A)の矢印N2に示すように、例えば、切れ刃通過時間1/fz0(60/(Z×n))後に回転速度nがnからnになる場合を仮定する。
中心回転速度nから60/(Z×n)後の回転速度nは、式1を用いて、式31により表される。
=n(1+αsin(2πf×60/(Z×n))) (式31)
また、回転速度nがnである時の瞬間位相差は、π/2である。従って、nは、式7と同様に、式32により表される。
60f/(Z×n)=k+(π/2)/2π (式32)
式31をSSV周波数fについて整理し、式32を代入してnを消去することにより、安定制約レベルN=2における下限値fslim2は、式33により表される。
Figure 0007412695000011
次に、安定制約レベルN=1について説明する。演算部52は、第2回転速度n(t)が中心回転速度nと一致する時点から、第2回転速度n(t)が上昇して位相差εがπになる時点までの時間が、単位時間当たりの中心回転速度nと刃数Zとの積の逆数となる様に、下限値fslim2(第3下限値)よりも振動の抑制効果が低い下限値fslim1(第4下限値)を設定する。すなわち、例えば、位相差εがSSV開始時の不安定領域を切れ刃通過時間1/f以内に通り抜けることを仮定する。
図8(A)の矢印N1に示すように、例えば、切れ刃通過時間1/fz0(60/(Z×n))後に回転速度nがnからnになる場合を仮定する。
中心回転速度nから60/(Z×n)後の回転速度nは、式1を用いて、式34により表される。
=n(1+αsin(2πf×60/(Z×n))) (式34)
また、回転速度がnである時の瞬間位相差は、πである。従って、nは、式7と同様に、式35により表される。
60f/(Z×n)=k+π/2π (式35)
式34をSSV周波数fについて整理し、式35を代入してnを消去することにより、安定制約レベルN=1における下限値fslim1は、式36により表される。
Figure 0007412695000012
以上のように、第1実施形態によれば、演算部52は、振動および振動のエネルギーをベッセル関数を用いて近似し、中心回転速度nを中心とする回転速度の変動幅および変動周波数を演算する。振動のエネルギーUは、SSVにより、解析的に解くことが困難になる。第1実施形態では、式18に示すように、ベッセル関数を用いて振動のエネルギーUを単純な式として解析的に解くことができる。さらに、振動のエネルギーUが負になり、びびり振動を抑制する適切なRVAを選定することができる。この結果、びびり振動を抑制することができる。
また、演算部52は、ベッセル関数の極小点に基づいて、RVAを選定することができる。これにより、振動のエネルギーが低く、びびり振動を抑制するより適切なRVAを選定することができる。
また、図5(A)および図5(B)に示すように、ベッセル関数の複数の極小点に基づいて、複数の変動振幅率αを選定することができる。すなわち、広い範囲の変動振幅率αを選定することができる。図8(B)において説明したように、SSV周波数fの下限値fslimNは、変動振幅率αの大小によって決まる。従って、広い範囲で下限値fslimNを選定することができ、機械的制約などの他の制約を満たす下限値fslimNを得ることができる。この結果、実際の加工条件を考慮して、より適切なRVAおよびRVFを選定することができる。
尚、工作機械100は、ボーリング加工に限られず、ミーリング加工や旋削加工などに用いられてもよい。旋削加工の場合、回転軸は、ワークWを回転させる。この場合、例えば、工具を一定速度で送ることによってワークWの切削が行われる。
また、「RVAの演算」において、変動振幅率αを演算するための式は、式20に限られない。例えば、「SSV周波数fが主軸1の切れ刃通過周波数f(t)(回転速度n(t))に対して十分小さい場合」に加えて、「変動振幅率αが十分に小さい場合」には、式16に示す変位x(t-τ(t))は、式37により表されてもよい。
Figure 0007412695000013
この場合、式19に示す引数mは、sin(2πft)の係数として、式38に示すように定義される。
=α(2πk+ε) (式38)
従って、変動振幅率αは、式38を整理することにより、式39に示すように定義される。
Figure 0007412695000014
本実施形態による工作機械100、数値制御装置5および振動抑制方法の少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、工作機械100、数値制御装置5および振動抑制方法の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD-ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。また、工作機械100、数値制御装置5および振動抑制方法の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100 工作機械、1 主軸、11 工具、2 主軸モータ、3 エンコーダ、4 振動センサ、5 数値制御装置、51 センサ情報取得部、52 演算部、W ワーク、α 変動振幅率、f SSV周波数、ε 位相差、n 回転速度、n 中心回転速度、n(t) 第2回転速度、n 最大回転速度、ε 最大速度位相差、f 振動周波数、η SSV効率

Claims (12)

  1. ワークまたは該ワークを加工する工具を回転させる回転軸と、
    前記回転軸の回転速度を検出する回転速度センサと、
    加工中の前記工具または前記ワークに発生する振動を検出する振動センサと、
    前記回転軸の前記回転速度を制御する数値制御装置と、を備え、
    前記数値制御装置は、
    前記回転速度および前記振動の振動周波数を取得するセンサ情報取得部と、
    前記振動および前記振動のエネルギーをベッセル関数を用いて近似し、周期的に変化させられて前記ワークを加工する第1回転速度を中心とする前記回転速度の変動幅および変動周波数を演算し、前記変動幅および前記変動周波数を前記第1回転速度に重畳させて前記ワークを加工する第2回転速度を演算する演算部と、を有する、工作機械。
  2. 前記演算部は、前記ベッセル関数の極小点に基づいて、前記変動幅および前記変動周波数を演算する、請求項1に記載の工作機械。
  3. 前記数値制御装置は、前記回転軸を前記第2回転速度で制御して前記ワークを加工する、請求項1または請求項2に記載の工作機械。
  4. 前記演算部は、前記変動周波数の上限値と前記変動周波数の下限値との間の前記変動周波数を決定する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の工作機械。
  5. 前記演算部は、前記工具の刃による連続する2回の加工の遅延時間の実際の時間変動幅と近似した時間変動幅とから求めた前記振動の抑制効率に基づいて、前記上限値を設定する、請求項4に記載の工作機械。
  6. 前記演算部は、前記振動の抑制効果が高い順に前記下限値を変更しながら前記変動周波数を決定する、請求項4または請求項5に記載の工作機械。
  7. 前記演算部は、前記第2回転速度の最大回転速度の時点から前記振動の位相差が2πの時点までの時間が、単位時間当たりの前記最大回転速度と前記工具の刃数との積の逆数となる様に、前記変動周波数の第1下限値を設定する、請求項6に記載の工作機械。
  8. 前記演算部は、前記最大回転速度直後の前記位相差がπの時点から前記位相差が2πの時点までの時間が、前記位相差がπの時の単位時間当たりの前記第2回転速度と前記刃数との積の逆数となる様に、前記第1下限値よりも前記振動の抑制効果が低い第2下限値を設定する、請求項7に記載の工作機械。
  9. 前記演算部は、前記第2回転速度が前記第1回転速度と一致する時点から、前記第2回転速度が上昇して前記位相差がπ/2になる時点までの時間が、単位時間当たりの前記第1回転速度と前記刃数との積の逆数となる様に、前記第2下限値よりも前記振動の抑制効果が低い第3下限値を設定する、請求項8に記載の工作機械。
  10. 前記演算部は、前記第2回転速度が前記第1回転速度と一致する時点から、前記第2回転速度が上昇して前記位相差がπになる時点までの時間が、単位時間当たりの前記第1回転速度と前記刃数との積の逆数となる様に、前記第3下限値よりも前記振動の抑制効果が低い第4下限値を設定する、請求項9に記載の工作機械。
  11. ワークまたは該ワークを加工する工具を回転させる回転軸の回転速度を制御する数値制御装置であって、
    前記回転速度、および、加工中の前記工具または前記ワークに発生する振動の振動周波数を取得するセンサ情報取得部と、
    前記振動および前記振動のエネルギーをベッセル関数を用いて近似し、周期的に変化させられて前記ワークを加工する第1回転速度を中心とする前記回転速度の変動幅および変動周波数を演算し、前記変動幅および前記変動周波数を前記第1回転速度に重畳させて前記ワークを加工する第2回転速度を演算する演算部と、を備える、数値制御装置。
  12. ワークまたは該ワークを加工する工具を回転させる回転軸と、前記回転軸の回転速度を検出する回転速度センサと、加工中の前記工具または前記ワークに発生する振動を検出する振動センサと、前記回転軸の前記回転速度を制御する数値制御装置と、を備える工作機械の振動抑制方法であって、
    前記回転速度および前記振動の振動周波数をセンサ情報取得部により取得し、
    前記振動および前記振動のエネルギーをベッセル関数を用いて演算部により近似し、
    周期的に変化させられて前記ワークを加工する第1回転速度を中心とする前記回転速度の変動幅および変動周波数を前記演算部により演算し、
    前記変動幅および前記変動周波数を前記第1回転速度に重畳させて前記ワークを加工する第2回転速度を前記演算部により演算する、ことを具備する、振動抑制方法。
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