JP7410383B2 - 被覆切削工具 - Google Patents
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Description
A層は、AlとCrを主体とする窒化物又は炭窒化物である。AlとCrを主体とする窒化物又は炭窒化物は優れた耐摩耗性と耐熱性を有する膜種であり、被覆切削工具に適用することで耐久性を高めることができる。A層の構成材料は、より好ましくは耐熱性に優れる窒化物である。
Alは耐熱性を付与する元素である。硬質皮膜に対して、より優れた耐熱性を付与するために、A層は、金属(半金属を含む、以下同様。)元素の含有比率(原子%、以下同様。)でAlを50%以上にする。更には、A層のAlの含有比率を55%以上とすることが好ましい。一方、A層のAlの含有比率が大きくなり過ぎると、六方最密充填構造(hcp構造、以下同様。)が主体となり、被覆切削工具の耐久性が低下する傾向にある。そのため、A層のAlの含有比率を70%以下とすることが好ましい。
A層は、耐熱性および耐摩耗性を高いレベルで両立させるため、AlとCrの合計の含有比率を85%以上とする。更には、A層のAlとCrの合計の含有比率を90%以上とすることが好ましい。A層のAlとCrの合計の含有比率は、96%以下であることが好ましく、95%以下であることがより好ましい。
但し、A層がAlとCrとSi以外の金属元素を多く含有すると、AlとCrを主体とする窒化物又は炭窒化物の基礎特性が損なわれ被覆切削工具の耐久性が低下する恐れがある。そのため、A層はAlとCrとSi以外の金属元素を含有する場合でも、それらの合計の含有比率を10%以下とすることが好ましい。更には、A層はAlとCrとSi以外の金属元素を含有する場合でも、それらの合計の含有比率を5%以下とすることが好ましい。
Is=fcc構造の、AlNの(111)面、CrNの(111)面、AlNの(2
00)面、CrNの(200)面、AlNの(220)面、およびCrNの(220)面
に起因するピーク強度と、hcp構造の、AlNの(010)面、AlNの(011)面
、およびAlNの(110)面に起因するピーク強度と、の合計
度が確認されない硬質皮膜において、ミクロレベルで含まれるhcp構造のAlNを定量
的に評価することができる。
A層は、ミクロ組織に存在するhcp構造のAlNをより少なくして、Ih×100/Is≦25の関係を満たしていることが好ましい。Ih×100/Is≦25の関係を満たすことで、被覆切削工具の耐久性がより優れたものとなる。更には、A層は、Ih×100/Is≦20の関係を満たしていることが好ましい。
B層はA層の上に配置される硬質皮膜である。B層は、耐摩耗性と耐熱性に優れる膜種であるTiSiの窒化物又は炭窒化物をベースとする。B層のTiの含有比率が少なすぎたり多すぎたりすると耐摩耗性と耐熱性が低下する。そのため、B層は金属(半金属を含む)元素の総量でTi(チタン)の含有比率が60%以上90%以下とする。
B層のSiの含有比率が少なすぎると、皮膜組織の微細化が不十分となり硬質皮膜の耐摩耗性が低下する。また、B層のSiの含有比率が多すぎると、皮膜組織が微細になり過ぎて非晶質に近くなるために、硬質皮膜の耐摩耗性が低下する。そのため、B層は金属(半金属を含む)元素の総量でSi(シリコン)の含有比率が5%以上30%以下とする。
硬質皮膜の平均結晶粒径は、X線回折の半価幅から測定することができる。
A層およびB層のいずれについても、膜厚を大きくしすぎると剥離が生じやすくなり、被覆切削工具の耐久性が低下する。A層およびB層の膜厚の上限は、中間層および表面層を含む硬質皮膜の構成によって異なる。一例を挙げるならば、A層の膜厚の上限は4μm未満、B層の膜厚の上限は3.5μm未満、A層とB層の合計膜厚の上限は5μm以下とすることが好ましい。
本発明の実施形態に係る基材は粒成長抑制材としてVとCrを含有するWC基超硬合金であり、Coの含有比率を小さくした上でVの含有比率も小さく設定している。以下、詳細について説明する。
以上のことから、本発明の実施形態に係る基材は、結合相としてCoを3質量%以上6質量%以下で含有する。Coの含有比率がこの範囲にあることで、WC基超硬合金の靭性と強度が高いレベルで両立されるとともに、Vの濃化相が粗大化し難く、上述した微細組織からなるA層との密着性が高まる傾向にある。本実施形態の基材ではCoの含有比率を3.5質量%以上とすることが好ましい。本実施形態の基材ではCoの含有比率を5質量%以下とすることが好ましい。本実施形態の基材ではCoの含有比率を4.5質量%以下とすることが好ましい。
以上のことから、本発明の実施形態に係る基材では、質量比率でV/Coを0.8~3%とする。V/Coがこの範囲にあることで、WC基超硬合金の組織が微細となって硬度が高まるとともに、Vの濃化相が粗大に析出し難く、高硬度鋼のミーリング加工において工具損傷を抑制され易くなる。本実施形態の基材は、V/Coが質量比率で1.0%以上であることが好ましい。本実施形態の基材は、V/Coが質量比率で2.5%以下であることが好ましい。
Crは、粒成長抑制材であり、Vとともに添加することで、WC基超硬合金の組織を微細化する。Crの含有比率が小さくなるとWC基超硬合金の組織が粗大となり耐摩耗性が低下する。一方、Crの含有比率が大きくなり過ぎると、Crの濃化相が粗大に析出する。また、WC基超硬合金の焼結性が悪化するため、空隙やCoプールが発生し易くなる。そのため、本発明の実施形態に係る基材では、質量比率でCr/Coを5~20%とする。Cr/Coがこの範囲にあることで、組織が微細となって硬度が高まるとともに、Crの濃化相が粗大に析出し難く、高硬度鋼のミーリング加工において工具損傷を抑制され易くなる。本実施形態の基材はCr/Coが質量比率で10%以上であることが好ましい。本実施形態の基材はCr/Coが質量比率で18%以下であることが好ましい。
高硬度鋼をミーリング加工するには、基材であるWC基超硬合金の硬度も高い方がよい。そのため、本発明の実施形態に係る基材は、ビッカース硬度を2000以上とする。更には基材の硬度を2100以上とすることが好ましい。WC基超硬合金の硬度と靭性はトレードオフの関係にあり、硬度が増加すると靭性が低下する傾向にあり、硬度が低下すると靭性が増加する傾向にある。硬度が高すぎると靭性が低下するため、本実施形態の基材の硬度は2500以下にすることが好ましい。
<基材>
物性評価および切削試験用の基材として、表1に示す基材1~6、20、21のWC基超硬合金を作製した。
WC原料粉末は、平均粒径が0.4μmの粉末を用いた。Co原料粉末は、平均粒径が1.5μmの粉末を用いた。VC原料粉末は、平均粒径が1μmの粉末を用いた。Cr3C2原料粉末は、平均粒径が1μmの粉末を用いた。TaC原料粉末は、平均粒径が1μmの粉末を用いた。
これらの原料粉末を所定の組成になるように秤量して、アトライターで湿式混合した。混合の際には、焼結過程で消費される炭素を補うためのC粉末と成型用バインダー粉末を微量添加した。混合後、スプレードライヤーで乾燥し各組成の造粒粉を作製して、丸棒を形成した。その後、1430℃の焼結温度で1時間保持後、圧力5MPaで焼結して、脱炭相と遊離炭素が析出していない中炭素合金のWC基超硬合金製の丸棒を形成した。その後、切削評価用として丸棒をボールエンドミル形状に加工した。また、物性評価用の丸棒を加工して硬度測定と組織観察を行った。表1に組成と硬度の測定結果を示す。
組織観察では、鏡面研磨した焼結体の断面をフィールドエミッション電子プローブマイクロアナライザ(EPMA、日本電子製JXA-8530F型)を用いて1500倍でVの面分析を行った。面分析において、Vが2質量%以上/ピクセルで測定された場合、粗大なV濃化相ありと判断した。その結果、CoとVが多い基材20のみ粗大なV濃化相が確認された。
硬質皮膜の成膜には、アークイオンプレーティング方式の成膜装置を用いた。本装置は、複数のカソード(アーク蒸発源)、真空容器および基材回転機構を含む。
本装置は、3基のカソードC1、C2、C3を備える。C1は、ターゲット外周にコイル磁石を配備したカソードである。C2およびC3は、ターゲット背面および外周に永久磁石を配備したカソードである。C2およびC3は、ターゲットの垂直方向の磁束密度がターゲット中央付近で14mT以上である。C2とC3に装着されるターゲットは、試料によって組成を変化させた。
真空容器内は、内部を真空ポンプにより排気される。成膜ガスは供給ポートより真空容器内に導入される。真空容器内に設置した各基材にはバイアス電源が接続される。バイアス電源は、各基材に負圧のDCバイアス電圧を印加する。
基材回転機構は、プラネタリーとプラネタリー上のプレート状治具、プレート状治具上のパイプ状治具を有する。プラネタリーは毎分3回転の速さで回転する。プレート状治具、パイプ状治具は夫々自公転する。
各基材をそれぞれ真空容器内のパイプ状冶具に固定し、成膜前プロセスを以下のように実施した。まず、真空容器内を8×10-3Pa以下に真空排気した。その後、真空容器内に設置したヒーターにより、基材温度が500℃になるまで加熱し、真空排気を行った。これにより、基材温度を500℃、真空容器内の圧力を8×10-3Pa以下とした。
その後、真空容器内にArガスを導入し、容器内圧を0.67Paとした。その後、フィラメント電極に35Aの電流を供給し、基材に-200Vの負圧のバイアス電圧を印加し、Arボンバードを4分間実施した。
その後、真空容器内の圧力が8×10-3Pa以下になるように真空排気した。続いて、基材にバイアス電圧を印加して、Tiターゲットが装着されたC1に150Aのアーク電流を供給してTiボンバード処理を実施した。Tiボンバード処理により、基材の表面に、WとTiを含有する炭化物を1nm以上10nm以下で形成した。Tiボンバード処理により形成される炭化物の組成は、金属元素の含有比率でWが60原子%以上90原子%以下、Tiが10原子%以上40原子%以下であった。
Tiボンバード後、直ちにC1への電力供給を中断した。そして、真空容器内のガスを窒素に置き換え、真空容器内の圧力を5Pa、基材設定温度を520℃とした。AlCrSiターゲットが装着されたC2に150Aの電力を供給し、基材に印加する負圧のバイアス電圧を120V、カソード電圧を30Vとして面心立方格子構造のA層を約2μmで被覆した。
A層の被覆後、B層を被覆した。B層の被覆では、C3のターゲットとして、TiSiターゲットを用いた。上記ターゲットが装着されたC3に150Aの電力を供給し、基材に印加する負圧のバイアス電圧を50V、カソード電圧を25Vとして面心立方格子構造のB層を約1μmで被覆した。その後、略250℃以下に基材を冷却して真空容器から取り出した。そして、被覆後の各試料はブラスト処理による刃先の研磨処理を行った。
(条件1)
・工具:2枚刃超硬ボールエンドミル
・型番:EPDBEH2006-1.5-TH ボール半径0.3mm
・切削方法:ポケット加工(25mm×25mm×深さ0.08mm)
・被削材:ASP23(64HRC)
・切り込み:軸方向、0.04mm、径方向、0.12mm
・切削速度:75m/min
・一刃送り量:0.015mm/刃
・切削油:ミストブロー(油性)
・加工個数:4ポケット
・評価方法:基材露出面積率は、切削加工後、走査型電子顕微鏡を用いて倍率300倍で観察し、基材の超硬合金が露出した部分が全体に占める割合を算出した。基材露出面積率の算出には市販の画像解析ソフトを用いた。評価結果を表2に纏める。
(条件2)
・工具:2枚刃超硬ボールエンドミル
・型番:EPDBEH2003-0.5-TH ボール半径0.15mm
・切削方法:ポケット加工(1mm×3mm×深さ0.4mm)
・被削材:ASP23(64HRC)
・切り込み:軸方向、0.013mm、径方向、0.013mm
・切削速度:37.7m/min
・一刃送り量:0.0045mm/刃
・切削油:ミストブロー(油性)
・加工個数:20ポケット
・評価方法:基材露出面積率は、切削加工後、走査型電子顕微鏡を用いて倍率600倍で観察し、基材の超硬合金が露出した部分が全体に占める割合を算出した。基材露出面積率の算出には市販の画像解析ソフトを用いた。評価結果を表3に纏める。
Claims (1)
- 基材の表面に、金属(半金属を含む)元素の総量でAlの含有比率が50原子%以上、Crの含有比率が20原子%以上、AlとCrの合計の含有比率が85原子%以上、Siの含有比率が4原子%以上15原子%以下の窒化物又は炭窒化物である面心立方格子構造のA層と、前記A層の上に設けられる金属(半金属を含む)元素の総量でTiの含有比率が70原子%以上90原子%以下、Siの含有比率が5原子%以上20原子%以下である窒化物又は炭窒化物であり面心立方格子構造であるB層とを有する被覆切削工具において、
前記A層は、透過型電子顕微鏡の制限視野回折パターンから求められる強度プロファイルにおいて、hcp構造のAlNの(010)面に起因するピーク強度をIh、fcc構造の、AlNの(111)面、CrNの(111)面、AlNの(200)面、CrNの(200)面、AlNの(220)面、およびCrNの(220)面に起因するピーク強度と、hcp構造のAlNの(010)面、AlNの(011)面、およびAlNの(110)面に起因するピーク強度との合計をIsとした場合、Ih×100/Is≦25の関係を満たし、
前記基材は、WC基超硬合金であり、結合相としてCoを3質量%以上6質量%以下で含有し、質量比率でV/Coが0.8~3%、Cr/Coが5~20%の関係を満たし、ビッカース硬さが2000以上であることを特徴とする被覆切削工具。
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