JP7407399B2 - 作業管理システム、上位システム、下位システム、作業実行システム、作業装置、作業管理方法及びプログラム - Google Patents

作業管理システム、上位システム、下位システム、作業実行システム、作業装置、作業管理方法及びプログラム Download PDF

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Description

本開示は、一般に作業管理システム、上位システム、下位システム、作業実行システム、作業装置、作業管理方法及びプログラムに関する。より詳細には、本開示は、1台以上の作業装置に作業を実行させるための作業管理システム、上位システム、下位システム、作業実行システム、作業装置、作業管理方法及びプログラムに関する。
特許文献1には、作業装置(搬送車)を統括管理する搬送車コントローラと、上位コントローラと、を備えた作業管理システム(搬送システム)が記載されている。上位コントローラは、搬送車コントローラに、優先順位を加味した搬送情報を送信する。ここで、上位コントローラは、優先順位を割り付け直すことなく、搬送車コントローラに送信する。搬送車コントローラは、予め定められた特定の優先順位までの搬送指令のみを作成し、作業装置に送信する。作業装置は、受信した搬送指令に従って、作業(搬送)を実行する。
特開2002-189520号公報
特許文献1に記載の作業管理システムでは、作業装置は、上位コントローラから一方的に送信される搬送情報に従って動作する。そのため、この作業管理システムでは、例えば、作業を実行中でない(つまり空である)作業装置が存在する場合に、上位コントローラから搬送情報が新たに送信されない限り、この作業装置を有効に活用できない可能性がある。
本開示は上記事由に鑑みてなされており、作業装置の有効な活用を図りやすい作業管理システム、上位システム、下位システム、作業実行システム、作業装置、作業管理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る作業管理システムは、下位システムと、上位システムと、を備える。前記下位システムは、作業に対応する要求を出力する。前記上位システムは、前記要求に対して許可を与えるか否かを判定する。前記下位システムは、前記要求について前記許可が与えられた場合に、前記要求に対応する前記作業を1台以上の作業装置に実行させる。前記上位システムは、前記作業の内容に関する作業情報を生成又は公開する。前記作業が実行される現場は少なくとも一つのゾーンを有する。前記作業情報の生成又は公開は、前記少なくとも一つのゾーンごとに制限が可能である。
本開示の一態様に係る上位システムは、前記作業管理システムに用いられるシステムである。
本開示の一態様に係る下位システムは、前記作業管理システムに用いられるシステムである。
本開示の一態様に係る作業実行システムは、前記下位システムと、前記1台以上の作業装置と、を備える。
本開示の一態様に係る作業装置は、前記下位システムと、前記下位システムが搭載される本体部と、を備える。
本開示の一態様に係る作業管理方法は、要求処理と、判定処理と、指示処理と、を有する。前記要求処理は、作業に対応する要求を生成する処理である。前記判定処理は、前記要求に対して許可を与えるか否かを判定する処理である。前記指示処理は、前記要求について前記許可が与えられた場合に、前記要求に対応する前記作業を1台以上の作業装置に実行させる処理である。前記判定処理では、前記作業の内容に関する作業情報を生成又は公開する。前記作業が実行される現場は少なくとも一つのゾーンを有する。前記作業情報の生成又は公開は、前記少なくとも一つのゾーンごとに制限が可能である。
本開示の一態様に係るプログラムは、前記作業管理方法をコンピュータシステムに実行させるためのプログラムである。
図1は、実施形態1に係る作業管理システムの概要を示す概念図である。 図2は、同上の作業管理システムのシステム構成図である。 図3は、同上の作業管理システムのブロック図である。 図4は、同上の作業管理システムにて作業を実行させる作業装置の一例を示す概略斜視図である。 図5は、同上の作業管理システムを導入した現場の模式的な平面図である。 図6は、同上の作業管理システムを導入した現場の模式的な平面図である。 図7A~図7Cは、同上の作業管理システムを導入した現場の第1ゾーン内の様子を示す模式的な平面図である。 図8A~図8Cは、同上の作業管理システムを導入した現場の第2ゾーン内の様子を示す模式的な平面図である。 図9A~図9Cは、同上の作業管理システムを導入した現場の第3ゾーン内の様子を示す模式的な平面図である。 図10A及び図10Bは、同上の作業管理システムの動作に関し、ジョブチケットの状態を示す状態遷移図である。 図11は、同上の作業管理システムの動作を概略的に表したシーケンス図である。 図12は、実施形態1の変形例に係る作業管理システムの動作を説明する概略斜視図である。 図13は、実施形態2に係る作業管理システムのシステム構成図である。 図14は、実施形態3に係る作業管理システムのシステム構成図である。 図15は、実施形態3の変形例に係る作業管理システムのシステム構成図である。
(実施形態1)
以下、本実施形態に係る作業管理システム1、上位システム2、下位システム3、作業実行システム10について、図1~図11を参照して説明する。
(1)概要
本実施形態に係る作業管理システム1は、1台以上の作業装置4に作業を実行させるためのシステムである。言い換えれば、作業管理システム1は、1台以上の作業装置4に実行させる作業を管理するためのシステムである。
本開示でいう「作業」は、作業装置4にて実行することが可能な作業であって、一例として、工場、倉庫又は建設現場等で行われる搬送、溶接、実装、組立及び検査、並びに店舗等で行われる搬入、陳列、接客及び警備等、多種多様な作業を含む。また、作業装置4は、1種類の作業に特化した専用の装置であってもよいし、複数種類の作業を実行可能な汎用の装置であってもよい。専用の作業装置4の一例としては、搬送の作業に特化した搬送装置、組立の作業に特化した組立装置、又は実装の作業に特化した実装装置等がある。汎用の作業装置4の一例としては、搬送及び組立の両方の作業を実行可能なロボット、又は搬送及び検査の両方の作業を実行可能なロボット等がある。
作業管理システム1は、例えば、指令システム100から与えられた作業命令D1を遂行するように、作業命令D1に従って、1台以上の作業装置4に作業を実行させる。一例として、搬送物を第1地点から第2地点に搬送する、という作業命令D1に基づいて、作業管理システム1は、いずれかの作業装置4に対して、搬送物を第1地点から第2地点に搬送する、という作業を割り当てる。この場合、作業管理システム1は、作業を割り当てる作業装置4に対し、例えば、搬送物を第1地点から第2地点に搬送する、という内容の指示情報D5を出力する。これにより、指示情報D5を受信した作業装置4は、指示情報D5に従って、搬送物を第1地点から第2地点に搬送する、という作業を実行する。
ところで、本実施形態に係る作業管理システム1は、図1に示すように、下位システム3と、上位システム2と、を備えている。下位システム3は、作業に対応する要求D3を出力する。上位システム2は、要求D3に対して許可D4を与えるか否かを判定する。下位システム3は、要求D3について許可D4が与えられた場合に、要求D3に対応する作業を1台以上の作業装置4に実行させる。
この構成によれば、下位システム3から出力される要求D3に対して、上位システム2が許可D4を与えることによって、下位システム3から1台以上の作業装置4に、要求D3に対応する作業を実行させることができる。言い換えれば、下位システム3は、ある作業に対応した要求D3を出力し、この要求D3に対して許可D4が与えられることで、1台以上の作業装置4に、作業を実行させることが可能になる。すなわち、ある作業を1台以上の作業装置4に実行させる場合には、この作業に対応した要求D3を、下位システム3が、自発的に、出力することになる。一方で、上位システム2は、下位システム3からの要求D3について許可D4を与えるか否かを判定することで、1台以上の作業装置4に実行させる作業を管理できる。したがって、例えば、作業を実行中でない作業装置4が存在する場合、下位システム3が、自発的に、この作業装置4に実行させる作業を獲得すべく要求D3を出力することで、この作業装置4を有効に活用しやすくなる。結果的に、作業管理システム1によれば、作業装置4の有効な活用を図りやすい、という利点がある。
(2)構成
以下、本実施形態に係る作業管理システム1及び作業実行システム10の構成について、図1~図4を参照して、詳細に説明する。
以下では、作業管理システム1が1台以上の作業装置4に実行させる「作業」が、現場Z10(図4参照)での搬送物92(図4参照)の搬送である場合を例として説明する。ここで、作業装置4は、現場Z10での搬送の作業に特化した専用の作業装置、つまり搬送装置である。本実施形態で例示する作業装置4の構成について詳しくは、「(2.3)作業装置」の欄で説明する。
本開示でいう「現場」は、1台以上の作業装置4に作業が実行される場所であって、一例として、工場、倉庫、建設現場、店舗、物流センタ、事務所、公園、住宅、学校、病院、駅、空港又は駐車場等である。さらに、例えば、船舶、電車又は飛行機の内部等、乗り物の内部で実行される作業については、乗り物の内部が「現場」になる。
(2.1)全体構成
本実施形態に係る作業管理システム1は、図1に示すように、少なくとも1つの上位システム2と、少なくとも1つの下位システム3と、を備えている。要するに、上位システム2は、下位システム3と共に、作業管理システム1を構成する。言い換えれば、本実施形態に係る上位システム2は、作業管理システム1に用いられるシステムである。同様に、本実施形態に係る下位システム3は、作業管理システム1に用いられるシステムである。ここで、上位システム2等の「上位」、及び下位システム3等の「下位」は、単に、両者を区別するためのラベルとして用いているのであって、各々の地位及び順位等を特定する意味ではない。
上位システム2と下位システム3とは、互いに通信可能に構成されている。本開示において「通信可能」とは、有線通信又は無線通信の適宜の通信方式により、直接的、又はネットワーク若しくは中継器等を介して間接的に、情報を授受できることを意味する。すなわち、上位システム2と下位システム3とは、互いに情報を授受することができる。
本実施形態では、上位システム2及び下位システム3の各々は、メモリ及びプロセッサを含むコンピュータシステムを主構成とする。すなわち、コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、プロセッサが実行することにより、上位システム2及び下位システム3の各々の機能が実現される。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
上位システム2と下位システム3とは、互いに双方向に通信可能であって、上位システム2から下位システム3への情報の送信、及び下位システム3から上位システム2への情報の送信の両方が可能である。上位システム2及び下位システム3の各々の構成について詳しくは、「(2.2)各部の構成」の欄で説明する。
上位システム2は、上述したように、下位システム3から出力された要求D3に対して、許可D4を与えるか否かを判定するシステムである。下位システム3は、要求D3について許可D4が与えられた場合に、要求D3に対応する作業を1台以上の作業装置4に実行させるシステムである。
さらに、本実施形態では、上位システム2は、作業の内容に関する作業情報D2を生成するように構成されている。そのため、下位システム3は、上位システム2で生成された作業情報D2に対応する形で要求D3を出力することによって、この作業情報D2で規定される「作業」に対応する要求D3を出力する。また、下位システム3は、要求D3について許可D4が与えられた場合に、要求D3に対応する作業の内容に関する指示情報D5を出力するように構成されている。そのため、作業装置4は、下位システム3から出力された指示情報D5で規定される「作業」を実行することによって、許可D4が与えられた要求D3に対応する作業を実行することができる。
したがって、作業管理システム1及び作業実行システム10では、作業装置4に実行させる作業が発生した場合に、この作業の内容に関する作業情報D2を上位システム2が生成することをもって、下位システム3が作業に対応する要求D3を出力可能となる。そして、下位システム3からの要求D3に対して、上位システム2が許可D4を与えることで、下位システム3から指示情報D5が出力され、作業装置4は、作業情報D2で規定される作業を実行可能となる。要するに、上位システム2で生成された作業情報D2に対して、下位システム3が要求D3を出力し、要求D3に対し上位システム2が許可D4を与え、下位システム3が作業装置4に指示情報D5を出力する、という一連の処理によって作業が実行可能になる。
さらに、本実施形態では、下位システム3は、上位システム2に対して、作業の完了を示す完了通知D6を出力する。完了通知D6は、許可D4が与えられた要求D3に対応する作業が完了したことを示す通知である。具体的には、作業装置4は、下位システム3から出力された指示情報D5で規定される作業が完了すると、作業が完了したことを下位システム3に通知する。この通知を受けて、下位システム3は上位システム2に対して完了通知D6を出力する。これにより、上位システム2は、許可D4を与えた要求D3に対応する作業が完了したか否かを管理することができる。
また、本実施形態では、作業装置4は、下位システム3に対して、作業装置4の状態に関する状態情報D7を出力する。本開示でいう作業装置4の「状態」は、例えば、作業装置4の属性、異常(故障)の有無、作業中か否か、蓄電池を充電中か否か、蓄電池の残容量、現在位置、周辺状況及び累積稼働時間等を含む。作業装置4の「属性」は、例えば、作業装置4が実行可能な作業の種類、作業装置4の能力(積載重量等)、作業装置4の型番、識別子、サイズ及び重量等を含む。具体的には、作業装置4は、定期的又は不定期に、状態情報D7を下位システム3に出力する。不定期に状態情報D7を出力する場合、作業装置4は、一例として、下位システム3からのポーリングへの応答として状態情報D7を出力するか、作業装置4の状態に変化が生じたときに状態情報D7を出力する。したがって、下位システム3は、配下の作業装置4から状態情報D7を取得することで、配下の作業装置4の状態を管理することができる。
ところで、作業管理システム1に用いられる下位システム3は、1台以上の作業装置4と共に、作業実行システム10を構成する。言い換えれば、本実施形態に係る作業実行システム10は、下位システム3と、1台以上の作業装置4と、を備えている。すなわち、作業管理システム1は、1台以上の作業装置4に作業を実行させるためのシステムであるのに対して、作業実行システム10は、1台以上の作業装置4にて実際に作業を実行するシステムである。
本実施形態では、作業実行システム10を構成する下位システム3と作業装置4とは一体化されている。詳しくは「(2.3)作業装置」の欄で説明するが、下位システム3は作業装置4に搭載されることで、作業装置4と一体化されている。つまり、作業装置4の1つの筐体には、作業装置4としての機能を実現するための構成要素と、下位システム3の構成要素と、が収容されている。
また、本実施形態では、作業管理システム1は、図2に示すように、1つの上位システム2と、複数の下位システム3と、を備えている。すなわち、作業管理システム1は、下位システム3を複数備えている。これら複数の下位システム3は、同一の上位システム2に対して要求D3を出力可能である。つまり、上位システム2においては、1つの作業(作業情報D2)に対応して、複数の下位システム3から複数の要求D3を受け付けることが可能である。そのため、上位システム2は、個々の下位システム3からの要求D3について許可D4を与えるか否かを判定するだけでなく、許可D4が与えられる下位システム3を、複数の下位システム3の中から選定することが可能である。
本実施形態では一例として、下位システム3と作業装置4とは一対一の関係にある。つまり、1台の作業装置4に対して1つの下位システム3が搭載されることにより、1台の作業装置4と1つの下位システム3とが紐付けられている。以下では、ある下位システム3に紐付けられた作業装置4を、この下位システム3の配下の作業装置4ともいう。下位システム3は、配下の作業装置4に対して指示情報D5を出力することによって、配下の作業装置4に作業を実行させることができる。結果的に、上位システム2は、1つの作業に対して複数の下位システム3から複数の要求D3があった場合に、作業を実行させる作業装置4を、これら複数の下位システム3の配下の複数台の作業装置4の中から選定することが可能である。
また、本実施形態に係る上位システム2は、指令システム100と通信可能に構成されている。指令システム100と上位システム2とは、少なくとも単方向に通信可能であって、指令システム100から上位システム2への情報の送信が可能である。
本実施形態では、指令システム100は、上位システム2及び下位システム3の各々と同様に、メモリ及びプロセッサを含むコンピュータシステムを主構成とする。すなわち、コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、プロセッサが実行することにより、指令システム100の機能が実現される。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
指令システム100は、上位システム2に対して作業命令D1(図1参照)を出力する。上位システム2は、指令システム100から作業命令D1を受信すると、作業命令D1に基づいて、作業情報D2を生成する。本実施形態では、上位システム2は、1つの作業命令D1に基づいて、1つの作業命令D1を実現するための作業情報D2を複数生成する。
そのため、本実施形態に係る作業管理システム1及び作業実行システム10によれば、上位システム2が1つの作業命令D1を受けると、上位システム2にて、作業の内容に関する作業情報D2が複数生成される。下位システム3においては、これら複数の作業情報D2の各々で規定される作業に対応させて要求D3を出力可能となる。そして、複数の作業情報D2(作業)の全てに対応する要求D3に対して、上位システム2が許可D4を与えることで、作業装置4は、複数の作業情報D2で規定される全ての作業を実行可能となり、1つの作業命令D1が遂行される。
(2.2)各部の構成
次に、本実施形態に係る上位システム2及び下位システム3の各々の構成について、図3を参照してより詳細に説明する。
上位システム2は、上位インタフェース21と、上位通信部22と、作業生成部23と、上位記憶部24と、判定部25と、公開部26と、上位取得部27と、を有している。このうち、作業生成部23、上位記憶部24、判定部25、公開部26及び上位取得部27は、メモリ及びプロセッサを含むコンピュータシステムを主構成とする上位処理部20の一機能として実現される。
上位インタフェース21は、直接的、又はネットワーク若しくは中継器等を介して間接的に、指令システム100と通信する。ここで、上位インタフェース21は、少なくとも指令システム100から送信される作業命令D1(図1参照)を受信可能である。上位インタフェース21と指令システム100との間の通信方式としては、無線通信又は有線通信の適宜の通信方式が採用される。
上位通信部22は、直接的、又はネットワーク若しくは中継器等を介して間接的に、下位システム3(下位通信部31)と通信する。ここで、上位通信部22は、少なくとも下位システム3から送信される要求D3(図1参照)及び完了通知D6(図1参照)を受信可能である。さらに、上位通信部22は、少なくとも下位システム3に対し、作業情報D2(図1参照)及び許可D4(図1参照)を送信可能である。本実施形態では、要求D3は、下位システム3から上位システム2に送信される上り信号に含まれるデータであって、許可D4は、上位システム2から下位システム3に送信される下り信号に含まれるデータである。上位通信部22と下位システム3(下位通信部31)との間の通信方式としては、無線通信又は有線通信の適宜の通信方式が採用される。
上位処理部20を構成するコンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、プロセッサが実行することにより、作業生成部23、上位記憶部24、判定部25、公開部26及び上位取得部27の各々の機能が実現される。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
作業生成部23は、作業情報D2を生成する。作業情報D2は、作業の内容に関する情報(データ)であって、一例として、搬送物を第1地点から第2地点に搬送する、という作業を規定する情報である。本実施形態では、作業情報D2は、少なくとも作業装置4の移動経路を示すルート情報を含んでいる。例えば、搬送物を第1地点から第2地点に搬送する、という作業を規定する作業情報D2は、第1地点から第2地点に至るまでの作業装置4の移動経路を示すルート情報を含む。
つまり、本実施形態では、上位システム2は、上述したように、作業の内容に関する作業情報D2を生成する。ここで、上位システム2は、上述したように、1つの作業命令D1に基づいて、1つの作業命令D1を実現するための複数の作業情報D2を生成する。つまり、上位インタフェース21が指令システム100から1つの作業命令D1を受信した場合に、作業生成部23は、1つの作業命令D1を複数の作業に分割し、複数の作業にそれぞれ対応する複数の作業情報D2を生成する。一例として、搬送物を第1地点から第2地点に搬送する、という1つの作業命令D1に基づいて、搬送物を第1地点から中間地点に搬送する、という作業と、搬送物を中間地点から第2地点に搬送する、という作業と、を規定する複数の作業情報D2が生成される。
また、作業生成部23は、環境情報に基づいて、作業情報D2を生成する。本開示でいう「環境情報」は、作業装置4の動作に関連する情報(データ)であって、一例として、搬送物の現在位置、作業装置4の周辺状況、現場Z10の地図(構内図)、及び現場Z10における障害物(人も含む)の状況等である。言い換えれば、上位システム2は、作業装置4の動作に関連する環境情報に基づいて、作業情報D2を生成する。作業装置4の周辺状況等については、上述したように下位システム3が作業装置4から取得する状態情報D7にて代用可能である。例えば、搬送物を第1地点から第2地点に搬送する、という作業について、作業生成部23は、作業装置4を効率的に移動させるように、環境情報に基づいて、障害物を避けつつ最短距離で作業装置4を移動させるためのルート情報を含む作業情報D2を生成する。
ここで、作業生成部23は、優先度を含めて作業情報D2を生成する。本開示でいう「優先度」は、作業ごとに設定される値(数値に限らない)である。詳しくは「(3)動作」の欄で説明するが、優先度は作業を優先する度合いを表す値であって、重要な作業等、優先して実行すべき作業ほど、優先度は高く設定される。
上位記憶部24は、例えば、書換可能な不揮発性の半導体メモリ等の非一時的記録媒体にて実現される。上位記憶部24は、少なくとも作業生成部23で生成された作業情報D2を記憶する。本実施形態では、上述したように1つの作業命令D1に基づいて複数の作業情報D2が生成されるので、上位記憶部24は、複数の作業情報D2を記憶可能である。
また、上位記憶部24に記憶された作業情報D2は、作業の進捗状況を表す進捗度を含んでいてもよい。進捗度は、例えば、「未処理」、「処理中」及び「完了」の複数段階(ここでは3段階)で切り替わる。例えば、上位システム2は、作業情報D2で規定される作業に対応した下位システム3からの要求D3について許可D4を与えることで、この作業情報D2の進捗度を「未処理」から「処理中」に切り替える。さらに、上位システム2は、下位システム3から作業の完了を示す完了通知D6を受信すると、作業情報D2の進捗度を「処理中」から「完了」に切り替える。
判定部25は、要求D3に対して許可D4を与えるか否かを判定する。すなわち、上位通信部22が下位システム3から要求D3を表す上り信号を受信した場合に、判定部25は、この要求D3に対して許可D4を与えるか否かを判定する。ここで、判定部25は、要求D3に対して許可D4を与える場合には、要求D3を表す上り信号への応答として許可D4を表す下り信号を返信する。具体的には、要求D3(上り信号)に含まれている固有の識別情報(作業ID)を含む許可D4(下り信号)を上位通信部22が下位システム3に送信することによって、要求D3に対する許可D4が与えられることになる。一方、要求D3に対して許可D4を与えない場合には、判定部25は、要求D3を表す上り信号への応答として不許可を表す下り信号を返信するか、又は要求D3を表す上り信号への応答を行わない。
本実施形態では、判定部25は、1つの作業に対して常に1つの許可D4を出すのではなく、1つの作業に対して複数の許可D4を出すこともある。つまり、上位システム2は、1つの作業を複数台の作業装置4に実行させる場合には、複数の要求D3に対して許可D4を与える。言い換えれば、特定の作業に対応する要求D3については、判定部25は、この作業の実行に必要な作業装置4の台数分だけ許可D4を与える。一例として、1台の作業装置4では搬送できない大型の搬送物を搬送する作業に対応する要求D3については、判定部25は、この搬送物の搬送に必要な作業装置4の台数分だけ許可D4を与える。このように複数台の作業装置4で実行される作業については、必要となる作業装置4の台数が、例えば、作業情報D2に含まれている。
ここで、判定部25は、要求D3に対して許可D4を与えるか否かの判定に際して、要求D3が所定の採用条件を満たすか否かを判断する。本実施形態では、判定部25は、作業装置4の状態に関する状態情報D7について、採用条件を満たすか否かを判定し、採用条件を満たす要求D3に対して許可D4を与える。ここでいう作業装置4は、要求D3の出力元(発生元)である下位システム3の配下の作業装置4である。言い換えれば、上位システム2は、作業装置4の状態に関する状態情報に基づいて、許可D4を与えるか否かを判定する。本実施形態では、状態情報D7は、要求D3に含めて下位システム3から上位システム2に送信される。
具体的には、判定部25は、要求D3ごとに判定値を算出し、判定値が高い側から数えて採用予定数分の要求D3について、採用条件を満たすと判断する。本開示でいう「採用予定数」は、1つの作業に対して出される許可D4の予定数であって、基本的には「1」であるが、上述したように複数台の作業装置4に実行させる特定の作業については「2」以上となる。すなわち、1つの作業に対して複数の下位システム3から要求D3が出力された場合に、これら複数の要求D3のうち、判定値が高い側から数えて採用予定数分の要求D3には許可D4が与えられることになる。
例えば、判定部25は、作業装置4が実行可能な作業の種類、作業装置4の能力、現在位置、周辺状況及び累積稼働時間等の、状態情報D7に含まれる情報を、単独で、又は作業情報D2と一緒に用いて、重み付け演算をすることによって判定値を算出する。一例として、作業装置4の現在位置から作業の開始地点までの距離が近いほどに、判定値は大きくなる。ここで、複数の要求D3を出力した複数の下位システム3において、状態情報D7における作業装置4の現在位置から作業の開始地点までの距離以外の項目が全て同一であると仮定する。この場合、判定部25は、配下の作業装置4の現在位置が作業の開始地点に近い側から数えて採用予定数分の下位システム3が出力した要求D3について、採用条件を満たすと判定する。したがって、採用予定数が「1」であれば、判定部25は、複数の要求D3のうち、配下の作業装置4の現在位置が作業の開始地点に最も近い下位システム3が出力した要求D3について、採用条件を満たすと判定する。
判定部25は、採用条件を満たすと判定された要求D3についてのみ、許可D4を与え、採用条件を満たさない要求D3については、許可D4を与えない。また、判定値について最低値が設定されていてもよい。この場合、判定部25は、判定値が最低値を下回った要求D3については全て、他の要求D3との判定値の大小関係にかかわらず、採用条件を満たさないと判断する。
公開部26は、作業情報D2を下位システム3に対して公開する。具体的には、公開部26は、作業生成部23で生成された作業情報D2を、上位通信部22から下位システム3に送信することで、この作業情報D2を下位システム3に公開する。すなわち、作業情報D2は、少なくとも作業生成部23で生成された直後は、下位システム3に対して未公開であって、作業情報D2を公開するタイミングは公開部26が決定する。
本実施形態では、未公開の作業情報D2については、下位システム3から閲覧できない状態にあるため、未公開の作業情報D2(作業)に対して、下位システム3が要求D3を出力することはない。作業情報D2が公開されて初めて、この作業情報D2(作業)に対して、下位システム3が要求D3を出力可能となる。要するに、作業に関する受付状態は、作業に対する要求D3を受け付ける募集状態と、作業に対する要求D3を受け付けない非募集状態と、の2状態を含んでいる。言い換えれば、上位システム2は、作業に関する受付状態を募集状態と非募集状態とで切替可能に構成されている。ここで、未公開の作業情報D2で規定される作業に関する受付状態は非募集状態であって、公開中の作業情報D2で規定される作業に関する受付状態は募集状態である。
上位取得部27は、下位システム3から完了通知D6及び状態情報D7等を取得する。さらに、上位取得部27は、作業生成部23にて作業情報D2の生成に用いられる環境情報についても取得する。上位取得部27は、環境情報については、例えば、現場Z10の状況を監視する監視システム等、下位システム3以外のシステムからも取得可能である。具体的には、上位システム2は、上位通信部22にて下位システム3及び監視システム等と通信することにより、上位取得部27にて各種の情報を取得する。
下位システム3は、下位通信部31と、下位インタフェース32と、要求生成部33と、下位記憶部34と、判断部35と、下位取得部36と、を有している。このうち、要求生成部33、下位記憶部34、判断部35及び下位取得部36は、メモリ及びプロセッサを含むコンピュータシステムを主構成とする下位処理部30の一機能として実現される。
下位通信部31は、直接的、又はネットワーク若しくは中継器等を介して間接的に、上位システム2(上位通信部22)と通信する。ここで、下位通信部31は、少なくとも上位システム2から送信される作業情報D2(図1参照)及び許可D4(図1参照)を受信可能である。さらに、下位通信部31は、少なくとも上位システム2に対し、要求D3(図1参照)及び完了通知D6(図1参照)を送信可能である。下位通信部31と上位システム2(上位通信部22)との間の通信方式としては、無線通信又は有線通信の適宜の通信方式が採用される。
下位インタフェース32は、直接的、又はネットワーク若しくは中継器等を介して間接的に、作業装置4と通信する。ここで、下位インタフェース32は、少なくとも作業装置4に対し、指示情報D5(図1参照)を送信可能である。さらに、下位インタフェース32は、少なくとも作業装置4から送信される状態情報D7(図1参照)を受信可能である。下位インタフェース32と作業装置4との間の通信方式としては、無線通信又は有線通信の適宜の通信方式が採用される。
下位処理部30を構成するコンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、プロセッサが実行することにより、要求生成部33、下位記憶部34、判断部35及び下位取得部36の各々の機能が実現される。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
要求生成部33は、要求D3を生成する。要求D3は、作業の内容に関する作業情報D2に対応付けて生成されることで、作業に対応付けられる。ここで、要求生成部33は、1つの作業に対して1つの要求D3を生成する。
下位記憶部34は、例えば、書換可能な不揮発性の半導体メモリ等の非一時的記録媒体にて実現される。下位記憶部34は、少なくとも要求生成部33で生成された要求D3を記憶する。本実施形態では、上述したように作業情報D2に対応付けて要求D3が生成されるので、下位記憶部34は、作業情報D2に紐付けた状態で要求D3を記憶可能である。
判断部35は、要求D3を出力するか否かを判断する。すなわち、下位通信部31が上位システム2から作業情報D2を受信した場合に、判断部35は、この作業情報D2に対応する要求D3を出力するか否かを判断する。ここで、判断部35は、作業情報D2に対応する要求D3を出力する場合には、作業情報D2への応答として要求D3を表す上り信号を返信する。具体的には、作業情報D2に含まれている固有の識別情報(作業ID)を含む要求D3(上り信号)を下位通信部31が上位システム2に送信することによって、作業(作業情報D2)に対応する要求D3が出力されることになる。一方、作業情報D2に対応する要求D3を出力しない場合には、判断部35は、作業情報D2への応答として要求しない旨を表す上り信号を返信するか、又は作業情報D2への応答を行わない。
要するに、本実施形態においては、判断部35における要求D3を出力するか否かの判断は、下位システム3が上位システム2からの作業情報D2を受信して初めて可能になる。ここで、上位システム2から下位システム3への作業情報D2の送信は、公開部26が作業情報D2を公開することで実現される。そのため、下位システム3は、未公開の作業情報D2、つまり受付状態が非募集状態である作業については要求D3を出力することはなく、公開中の作業情報D2、つまり受付状態が募集状態である作業についてのみ要求D3を出力可能である。
言い換えれば、下位システム3は、受付状態が募集状態にある作業に対応する要求を出力する。特に、本実施形態では、判断部35は、作業情報D2の公開をトリガにして、この作業情報D2で規定される作業に対応する要求D3を出力する。その結果、受付状態が非募集状態から募集状態に切り替わったタイミングで、つまり作業情報D2が公開部26にて公開されたタイミングで、下位システム3が要求D3を出力することになる。
また、判断部35は、要求D3を出力するか否かの判断に際して、大まかには、第1処理及び第2処理の各々において、所定の応募条件を満たすか否かを判断する。
第1処理として、判断部35は、作業装置4の状態に関する状態情報D7について、応募条件を満たすか否かを判断する。言い換えれば、下位システム3は、作業装置4の状態に関する状態情報D7に基づいて、要求D3を出力するか否かを判断する。
具体的には、判断部35は、第1評価値を算出し、第1評価値が第1閾値を超えるか否かを判断して、第1評価値が第1閾値を超える場合には応募条件を満たすと判断する。例えば、判断部35は、作業装置4が実行可能な作業の種類、作業装置4の能力、現在位置、周辺状況及び累積稼働時間等の、状態情報D7に含まれる情報を、単独で、又は作業情報D2と一緒に用いて、重み付け演算をすることによって第1評価値を算出する。一例として、作業装置4の現在位置から作業の開始地点までの距離が近いほどに、第1評価値は大きくなる。そのため、作業装置4の現在位置が作業の開始地点に比較的近く、第1評価値が第1閾値を超える場合には、判断部35は、応募条件を満たすと判断する。一方、作業装置4の現在位置が作業の開始地点から比較的離れており、第1評価値が第1閾値を下回る場合には、判断部35は、応募条件を満たさないと判断する。また、作業装置4の能力(積載重量等)が、作業情報D2で規定される作業の実行に必要な能力に比べて不足している場合等、そもそも作業装置4による作業の実行が不可能である場合には、第1評価値はゼロ(0)となることが好ましい。
第2処理として、判断部35は、作業情報D2に含まれている優先度について、応募条件を満たすか否かを判断する。言い換えれば、作業は複数あり、下位システム3は、作業ごとに設定される優先度に基づいて、要求D3を出力するか否かを判断する。
具体的には、判断部35は、優先度から第2評価値を算出し、第2評価値が第2閾値を超えるか否かを判断して、第2評価値が第2閾値を超える場合には応募条件を満たすと判断する。優先度は、作業を優先する度合いを表す値であって、作業(作業情報D2)ごとに設定され、重要な作業等、優先して実行すべき作業ほど、優先度が高く設定される。すなわち、判断部35は、上位システム2にて作業ごとに設定された優先度を用いて、第2評価値を算出する。ここでは、優先度が高くなるほどに、第2評価値は大きくなる。そのため、作業の優先度が比較的高く、第2評価値が第2閾値を超える場合には、判断部35は、応募条件を満たすと判断する。一方、作業の優先度が比較的低く、第2評価値が第2閾値を超えない場合には、判断部35は、応募条件を満たさないと判断する。
一例として、優先度が、高い側から順に「緊急」、「高」、「中」、「低」の4段階設定されており、「緊急」、「高」、「中」、「低」の各々から算出される第2評価値がそれぞれ「4」、「3」、「2」、「1」である場合を想定する。この場合において、ある下位システム3において、第2閾値が「2.5」に設定されていると仮定する。この下位システム3においては、優先度が「緊急」(第2評価値が「4」)又は優先度が「高」(第2評価値が「3」)である作業についてのみ、第2評価値が第2閾値を超えるため、応募条件を満たすと判断する。また、この下位システム3は、優先度が「中」(第2評価値が「2」)又は優先度が「低」(第2評価値が「1」)の作業については、第2評価値が第2閾値を超えないため、応募条件を満たさないと判断する。
本実施形態では、第1処理及び第2処理の両方にて応募条件を満たす場合にのみ、判断部35は、要求D3を出力すると判断する。つまり、第1処理及び第2処理の一方でも応募条件を満たさない場合には、判断部35は、要求D3を出力しないと判断する。また、判断部35は、作業装置4の状態に関する状態情報D7と、作業情報D2に含まれている優先度と、を組み合わせて、1つの評価値を算出してもよい。この場合、評価値が閾値を超える場合には、判断部35は、応募条件を満たすと判断して、要求D3を出力すると判断する。
下位取得部36は、少なくとも作業装置4から状態情報D7等を取得する。具体的には、下位システム3は、下位インタフェース32にて作業装置4と通信することにより、下位取得部36にて各種の情報を取得する。
本実施形態では一例として、上位インタフェース21、上位通信部22及び下位通信部31は、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)又は免許を必要としない小電力無線(特定小電力無線)等の規格に準拠した、無線通信を採用する。下位インタフェース32は、有線通信を採用する。
(2.3)作業装置
次に、本実施形態で例示する作業装置4の構成についてより詳細に説明する。
作業装置4は、図4に示すように、例えば、現場Z10の床面等からなる平坦な移動面91を自律走行する。ここでは一例として、作業装置4は、蓄電池を備え、蓄電池に蓄積された電気エネルギを用いて動作することとする。本実施形態では、作業装置4は、搬送物92を積載した状態で移動面91上を走行する。これにより、作業装置4は、例えば、現場Z10における、ある場所に置かれている搬送物92を、現場Z10における別の場所に搬送することが可能である。本実施形態では、搬送物92は、一例として、荷物が載せられた、ロールボックスパレット等のパレットである。
作業装置4は、本体部41を備えている。本体部41は、平面視において長方形状となる直方体状に形成されている。本実施形態では、本体部41が搬送物92の下方に潜り込んで搬送物92を持ち上げるようにして、搬送物92が本体部41に積載される。そのため、本体部41が搬送物92の下方に生じる隙間に収まるように、本体部41の上下方向の寸法は、平面視における本体部41の短手方向の寸法に比べても小さく設定されている。本実施形態では、本体部41は金属製である。ただし、本体部41は、金属製に限らず、例えば、樹脂製であってもよい。
本体部41は、車体部42と、昇降板43と、を有している。車体部42は、複数(ここでは、4つ)の車輪421、及び検知部422を含んでいる。
複数の車輪421は、平面視において車体部42の四隅に配置されている。本実施形態では、複数の車輪421の全てが駆動輪である。これら複数の車輪421が個別に駆動されることにより、本体部41は、移動面91に沿って全方位に移動可能となる。つまり、本体部41は、複数の車輪421の各々の回転により、移動面91の上を、前、後、左及び右の全方位に移動可能である。複数の車輪421の各々は、例えば、オムニホイール等の全方向移動型車輪であってもよい。
検知部422は、本体部41の挙動、及び本体部41の周辺状況等を検知する。本開示でいう「挙動」は、動作及び様子等を意味する。つまり、本体部41の挙動は、本体部41が走行中/停止中を表す本体部41の動作状態、本体部41の速度(及び速度変化)、本体部41に作用する加速度、及び本体部41の姿勢等を含む。具体的には、検知部422は、例えば、速度センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ等のセンサを含み、これらのセンサにて本体部41の挙動を検知する。また、検知部422は、例えば、イメージセンサ(カメラ)、ソナーセンサ、レーダ、及びLiDAR(Light Detection and Ranging)等のセンサを含み、これらのセンサにて本体部41の周辺状況を検知する。
また、検知部422は、本体部41の位置、つまり作業装置4の現在位置を特定する位置特定部を有している。位置特定部は、一例として、複数の発信器から電波で送信されるビーコン信号を受信する受信機を含む。複数の発信器は、作業装置4が移動する範囲内の複数箇所に配置されている。位置特定部は、複数の発信器の位置と、受信機でのビーコン信号の受信電波強度とに基づいて、本体部41の位置を測定する。位置特定部は、GPS(Global Positioning System)等の衛星測位システムを用いて実現されてもよい。
本体部41は、検知部422の検知結果に基づいて、複数の車輪421を個別に駆動することにより、移動面91上を自律的に移動する。本体部41は、少なくとも、本体部41の現在位置に基づいて、目的地までの本体部41の移動経路を決定し(経路計画)、この移動経路に沿って本体部41が移動するように車体部42を動作させる。これにより、本体部41の自律走行が実現される。
昇降板43は、車体部42の上面の少なくとも一部を覆うように、車体部42の上方に配置されている。本実施形態では、昇降板43は、車体部42の上面の四隅をそれぞれ覆うように設けられている。作業装置4にて搬送物92を搬送する際には、昇降板43の上面に搬送物92が積載される。
ここで、昇降板43は、車体部42に対して昇降可能である。このため、本体部41が搬送物92の下方に潜り込んだ状態で、昇降板43が上昇することにより、昇降板43にて搬送物92が持ち上げられる。反対に、昇降板43にて搬送物92を持ち上げた状態で、昇降板43が下降することにより、昇降板43から搬送物92が降ろされる。
また、作業装置4は、上記以外の構成、例えば、蓄電池の充電回路、及びユーザインタフェース等を適宜備えている。
ところで、本実施形態では、上述したように、下位システム3は作業装置4に搭載されることで、作業装置4と一体化されている。本実施形態では、下位システム3が作業装置4の作業(動作)の邪魔にならないように、下位システム3は、本体部41に内蔵されている。つまり、本体部41の外郭を構成する筐体には、作業装置4としての機能を実現するための構成要素と、下位システム3の構成要素と、が収容されている。
ここにおいて、作業装置4の検知部422は、下位システム3で使用される情報(例えば、作業装置4の状態に関する状態情報)の検知、及び上位システム2で使用される情報(例えば、作業装置4の動作に関連する環境情報)の検知等にも利用される。つまり、検知部422は、作業装置4と下位システム3と上位システム2とで共用される。
また、作業装置4の動力源(電源)となる蓄電池は、下位システム3の動力源に兼用されてもよい。つまり、蓄電池は、作業装置4と下位システム3とで共用可能である。同様に、下位システム3の通信機能(下位通信部31)は、作業装置4における外部システム(上位システム2等)との通信に兼用されてもよい。つまり、下位通信部31は、下位システム3と作業装置4とで共用可能である。さらに、下位システム3の制御機能(下位処理部30)は、作業装置4における車体部42及び昇降板43の制御と兼用されてもよい。つまり、下位処理部30は、下位システム3と作業装置4とで共用可能である。
(3)動作
次に、本実施形態に係る作業管理システム1及び作業実行システム10の動作について、図5~図11を参照してより詳細に説明する。図5~図9Cは、現場Z10の模式的な平面図である。
以下では、上位システム2で生成される作業情報D2を、図6等に示すように、チケットを模したジョブチケットJ1,J2,J3に例えて、概念的に説明することがある。ここで、作業情報D2の生成はジョブチケットJ1,J2,J3の「発行」に相当し、作業情報D2の公開(つまり、非募集状態から募集状態への切替え)はジョブチケットJ1,J2,J3の「公開」に相当する。図6~図9Cにおいては、上位システム2及びジョブチケットJ1,J2,J3を、概念的に図示している。図10A及び図10Bは、これらジョブチケットJ1,J2,J3の状態を示す状態遷移図である。ジョブチケットJ1,J2,J3は、説明のために図示しているに過ぎず、実体は伴わない。
ここでは、図5に示すように、第1ゾーンZ1、第2ゾーンZ2及び第3ゾーンZ3を含む現場Z10において、トラック93にて第1ゾーンZ1の着荷口に到着した荷物が、第3ゾーンZ3の出荷口からトラック94にて出荷されるシーンを想定する。この場合、第1ゾーンZ1に到着した荷物がフォークリフト95で降ろされて、ロールボックスパレット等のパレットに載せられる(図4参照)。荷物が載せられたパレットは、搬送物92として、第1ゾーンZ1から第3ゾーンZ3に搬送される。第3ゾーンZ3に到着した荷物は、フォークリフト96にてトラック94に載せられる。
このようなシーンにおいて、第1ゾーンZ1の第1地点P1(図6参照)から、第3ゾーンZ3の第4地点P4(図6参照)に搬送物92を搬送する作業を、作業管理システム1が複数台(ここでは5台)の作業装置4に実行させることと仮定する。第1地点P1は第1ゾーンZ1の着荷口付近に設定され、第4地点P4は第3ゾーンZ3の出荷口付近に設定される。複数台の作業装置4を区別する場合には、それぞれ作業装置4A,4B,4C,4D,4Eという。作業装置4A,4Bは第1ゾーンZ1に位置し、作業装置4Cは第2ゾーンZ2に位置し、作業装置4D,4Eは第3ゾーンZ3に位置する。これら複数台の作業装置4A~4Eのうち、作業装置4A,4B,4D,4Eは、「(2.3)作業装置」の欄で説明した搬送装置であって、作業装置4Cのみ、搬送物92をけん引することで搬送するタイプの搬送装置である。
上述した前提のもと、1台以上(ここでは5台)の作業装置4に「作業」を実行させる場合の、本実施形態に係る作業管理システム1及び作業実行システム10の動作について説明する。以下では、作業装置4に搭載された下位システム3、つまり作業装置4を配下に持つ下位システム3の動作についても、作業装置4の動作のように説明することがある。
まず、上位システム2は、第1地点P1から第4地点P4に搬送物92を搬送する、という作業命令D1を指令システム100から受信すると、作業命令D1に基づいて、作業情報D2を生成する。このとき、上位システム2は、1つの作業命令D1に基づいて、1つの作業命令D1を実現するための3つの作業情報D2を生成する。すなわち、上位システム2は、環境情報に基づいて、障害物を避けつつ最短距離で作業装置4を移動させるためのルート情報を含む作業情報D2を複数生成する。
ここでは、一例として、第1ルートR1、第2ルートR2及び第3ルートR3の3つのルートを通して、搬送物92を搬送するように、上位システム2は、3つのルートに対応する3つの作業情報D2を生成する。第1ルートR1は第1地点P1から第2地点P2に至るルート、第2ルートR2は第2地点P2から第3地点P3に至るルート、第3ルートR3は第3地点P3から第4地点P4に至るルートである。要するに、上位システム2は、図6に示すように、第1ルートR1に対応するジョブチケットJ1、第2ルートR2に対応するジョブチケットJ2、及び第3ルートR3に対応するジョブチケットJ3を発行する。図6の状態で、ジョブチケットJ1,J2,J3は、未だ発行されただけであって、公開はされていない。ここでは、未公開のジョブチケットJ1,J2,J3を破線で図示する。
次に、上位システム2は、ジョブチケットJ1,J2,J3の公開を行う。ただし、本実施形態では、上位システム2は、発行済みのジョブチケットJ1,J2,J3が複数ある場合に、これら複数のジョブチケットJ1,J2,J3を一度に公開するのではなく、1つずつ順次公開する。すなわち、上位システム2は、実行することが確定した作業から順に、作業装置4(下位システム3)からの要求D3を募るように、ジョブチケットJ1,J2,J3を順次公開する。
そのため、上位システム2は、図7Aに示すように、まずは第1ルートR1に対応するジョブチケットJ1のみを公開する。ジョブチケットJ1の公開を受けて、第1ゾーンZ1に位置する2台の作業装置4A,4Bが、応募条件を満たすと判断し、要求D3を出力する。これにより、上位システム2には、第1ゾーンZ1に位置する2台の作業装置4A,4Bから、ジョブチケットJ1に対応する要求D3が送信される。
次に、上位システム2は、ジョブチケットJ1に対する複数の要求D3の中から、採用条件を満たす要求D3を選択する。ここでは、第1ゾーンZ1に位置する2台の作業装置4A,4Bのうち、第1地点P1に近い作業装置4Aからの要求D3が、採用条件を満たすと仮定する。そのため、上位システム2は、図7Bに示すように、作業装置4Aに、許可D4を出力する。これにより、ジョブチケットJ1で規定される作業に関しては、第1ゾーンZ1に位置する2台の作業装置4A,4Bのうち、作業装置4Aからの要求D3について許可D4が与えられることになる。このとき、ジョブチケットJ1(作業情報D2)の進捗度は、「未処理」から「処理中」に切り替わる。
許可D4を受けた作業装置4Aは、ジョブチケットJ1にて規定される作業を実行する。すなわち、作業装置4Aは、図7Cに示すように、第1地点P1から第2地点P2へと搬送物92を搬送する。ここで、作業装置4Aは、第1地点P1から第2地点P2には、ジョブチケットJ1に対応する第1ルートR1を通って移動する。搬送物92が第2地点P2に到着すると、作業装置4Aは、上位システム2に対して完了通知D6(図1参照)を出力する。上位システム2が完了通知D6を受けると、ジョブチケットJ1(作業情報D2)の進捗度は、「処理中」から「完了」に切り替わる。ここでは、進捗度が「完了」であるジョブチケットJ1,J2,J3については、網掛を付して図示する(図8A等参照)。
ジョブチケットJ1の進捗度が「完了」になると、上位システム2は、図8Aに示すように、第2ルートR2に対応するジョブチケットJ2を公開する。ジョブチケットJ2の公開を受けて、第2ゾーンZ2に位置する作業装置4Cが、応募条件を満たすと判断し、要求D3を出力する。これにより、上位システム2には、第2ゾーンZ2に位置する作業装置4Cから、ジョブチケットJ2に対応する要求D3が送信される。
次に、上位システム2は、ジョブチケットJ2に対する要求D3について、採用条件を満たすか否かを判定する。ここでは、作業装置4Cからの要求D3は採用条件を満たすと仮定する。そのため、上位システム2は、図8Bに示すように、作業装置4Cに、許可D4を出力する。これにより、ジョブチケットJ2で規定される作業に関しては、第2ゾーンZ2に位置する作業装置4Cからの要求D3について許可D4が与えられることになる。このとき、ジョブチケットJ2(作業情報D2)の進捗度は、「未処理」から「処理中」に切り替わる。
許可D4を受けた作業装置4Cは、ジョブチケットJ2にて規定される作業を実行する。すなわち、作業装置4Cは、図8Cに示すように、第2地点P2から第3地点P3へと搬送物92を搬送する。ここで、作業装置4Cは、第2地点P2から第3地点P3には、ジョブチケットJ2に対応する第2ルートR2を通って移動する。搬送物92が第3地点P3に到着すると、作業装置4Cは、上位システム2に対して完了通知D6(図1参照)を出力する。上位システム2が完了通知D6を受けると、ジョブチケットJ2(作業情報D2)の進捗度は、「処理中」から「完了」に切り替わる。
ジョブチケットJ2の進捗度が「完了」になると、上位システム2は、図9Aに示すように、第3ルートR3に対応するジョブチケットJ3を公開する。ジョブチケットJ3の公開を受けて、第3ゾーンZ3に位置する2台の作業装置4D,4Eが、応募条件を満たすと判断し、要求D3を出力する。これにより、上位システム2には、第3ゾーンZ3に位置する2台の作業装置4D,4Eから、ジョブチケットJ3に対応する要求D3が送信される。
次に、上位システム2は、ジョブチケットJ3に対する複数の要求D3の中から、採用条件を満たす要求D3を選択する。ここでは、第3ゾーンZ3に位置する2台の作業装置4D,4Eのうち、第3地点P3に近い作業装置4Dからの要求D3が、採用条件を満たすと仮定する。そのため、上位システム2は、図9Bに示すように、作業装置4Dに、許可D4を出力する。これにより、ジョブチケットJ3で規定される作業に関しては、第3ゾーンZ3に位置する2台の作業装置4D,4Eのうち、作業装置4Dからの要求D3について許可D4が与えられることになる。このとき、ジョブチケットJ3(作業情報D2)の進捗度は、「未処理」から「処理中」に切り替わる。
許可D4を受けた作業装置4Dは、ジョブチケットJ3にて規定される作業を実行する。すなわち、作業装置4Dは、図9Cに示すように、第3地点P3から第4地点P4へと搬送物92を搬送する。ここで、作業装置4Dは、第3地点P3から第4地点P4には、ジョブチケットJ3に対応する第3ルートR3を通って移動する。搬送物92が第4地点P4に到着すると、作業装置4Dは、上位システム2に対して完了通知D6(図1参照)を出力する。上位システム2が完了通知D6を受けると、ジョブチケットJ3(作業情報D2)の進捗度は、「処理中」から「完了」に切り替わる。
上述したように、ジョブチケットJ1,J2,J3の進捗度が全て「完了」となることをもって、第1地点P1から第4地点P4に搬送物92を搬送する、という作業命令D1が実現される。つまり、上位システム2で生成された3つの作業情報D2で規定される作業が実行されることにより、作業命令D1が遂行される。
ここにおいて、各ジョブチケットJ1,J2,J3の状態は、図10Aに示すように、遷移可能である。すなわち、各ジョブチケットJ1,J2,J3の状態は、まずは発行されただけの発行状態(St1)にある。そして、各ジョブチケットJ1,J2,J3が公開されることで、各ジョブチケットJ1,J2,J3の状態は、発行状態(St1)から公開状態(St2)に遷移する。さらに、各ジョブチケットJ1,J2,J3について許可D4が与えられると、各ジョブチケットJ1,J2,J3の状態は、公開状態(St2)から処理中(St3)に遷移する。さらに、各ジョブチケットJ1,J2,J3の作業が完了すると、各ジョブチケットJ1,J2,J3の状態は、処理中(St3)から完了(St4)に遷移する。各ジョブチケットJ1,J2,J3について許可D4が与えられる前、つまり作業装置4が作業を開始する前に限り、各ジョブチケットJ1,J2,J3を破棄することで、各ジョブチケットJ1,J2,J3の状態は、破棄状態(St5)にも遷移可能である。
図10Bでは、横軸を時間軸として、各ジョブチケットJ1,J2,J3の状態の遷移を示している。すなわち、まずはジョブチケットJ1,J2,J3が同時に発行される(St1)。その後、ジョブチケットJ1,J2,J3のうちジョブチケットJ1のみが公開される(St2)。その後、ジョブチケットJ1について許可D4が与えられると、ジョブチケットJ1の状態が処理中(St3)に遷移する。さらに、ジョブチケットJ1の作業が完了すると、ジョブチケットJ1の状態は完了(St4)に遷移する。ジョブチケットJ1の状態が完了(St4)に遷移すると同時に、ジョブチケットJ2が公開される(St2)。その後、ジョブチケットJ2,J3についても、ジョブチケットJ1と同様に、順次、処理中(St3)、完了(St4)へと状態が遷移する。
図11は、上述したような作業管理システム1及び作業実行システム10の動作を概略的に表したシーケンス図である。
すなわち、まずは、指令システム100が上位システム2に作業命令D1を送信する(S1)。上位システム2は、作業命令D1に基づいて作業情報D2を生成する(S2)。そして、上位システム2は、生成した作業情報D2を公開する(S3)。作業情報D2が公開されることで、作業の受付状態は「非募集状態」から「募集状態」に切り替わる。公開された作業情報D2は、上位システム2から下位システム3に送信される(S4)。
下位システム3は、上位システム2から作業情報D2を受信すると、応募条件を満たすか否かを判断する(S5)。応募条件を満たす場合(S5:Yes)、下位システム3は、要求D3を出力する要求処理(S6)を実行する。要求処理(S6)が実行されることで、下位システム3から上位システム2に要求D3が送信される(S7)。
上位システム2は、下位システム3から要求D3を受信すると、この要求D3について許可D4を与えるか否かを判定する判定処理(S8)を実行する。採用条件を満たす場合(S9:Yes)、上位システム2は、許可D4を出力する許可処理(S10)を実行する。許可処理(S10)が実行されることで、上位システム2から下位システム3に許可D4が送信される(S11)。
下位システム3は、上位システム2から許可D4を受信すると、要求D3に対応する作業を作業装置4に実行させる指示処理(S12)を実行する。指示処理(S12)が実行されることで、作業情報D2で規定される作業を実行させるための指示情報D5が、下位システム3から配下の作業装置4に送信される(S13)。作業装置4は、下位システム3から指示情報D5を受信すると、指示情報D5に従って、作業情報D2で規定された作業を実行する(S14)。
作業装置4は、作業が完了した時点で、作業の完了を下位システム3に通知する(S15)。この通知を受けて、下位システム3は、完了通知D6を出力する完了処理(S16)を実行する。完了処理(S16)が実行されることで、下位システム3から上位システム2に完了通知D6が送信される(S17)。
図11のフローチャートは、作業管理システム1及び作業実行システム10の動作の一例に過ぎず、その処理の順序が適宜入れ替わっていてもよいし、いずれかの処理について適宜省略されてもよい。
ここにおいて、本実施形態では、状態情報D7は、上述したように作業装置4の累積稼働時間を含んでいる。本開示でいう「作業装置4の累積稼働時間」は、1台の作業装置4についての稼働時間の累積値であって、例えば、1台の作業装置4が初めて起動されたときから、現在までの稼働時間の累積値である。つまり、累積稼働時間は複数台の作業装置4の稼働時間の累積値を意味するのではなく、複数台の作業装置4については個々の作業装置4ごとに累積稼働時間がカウントされる。そのため、下位システム3は、作業装置4の累積稼働時間を含む状態情報D7に基づいて、要求D3を出力するか否かを判断している。また、上位システム2は、作業装置4の累積稼働時間を含む状態情報D7に基づいて、許可D4を与えるか否かを判断している。したがって、例えば、累積稼働時間が比較的長い作業装置4には、作業を実行させないように、下位システム3又は上位システム2が要求D3又は許可D4を控えることで、複数台の作業装置4間で累積稼働時間のバランスを取ることが可能である。
ところで、本実施形態に係る作業管理システム1は、作業装置4が作業を実行した場合には、実行した作業に対する対価としての報酬を発生する。報酬は、一例として、金銭(クレジット及び仮想通貨等を含む)、ポイント(点数)、物品、又は作業装置4のメンテナンス等のサービスを含む特典等で実現される。一例として、報酬の給付(支払い)は、指令システム100又は上位システム2の所有者等が行い、報酬の受領は、下位システム3又は作業装置4の所有者等が行う。これにより、下位システム3又は作業装置4においては、作業を実行するモチベーション(動機付け)が与えられることになる。報酬の精算(給付及び受領)は、作業装置4による作業が完了する度に行われてもよいし、所定の算定期間(例えば、1ヵ月)ごとに行われてもよい。報酬が発生する場合には、下位システム3は、要求D3に対して許可D4が与えられ、配下の作業装置4に作業を実行させたときに、この作業によって得られる報酬に関する情報、又は作業の実績である「作業点数」を保持する機能を有していてもよい。
さらに、報酬が発生する場合において、報酬の大きさは、作業ごとに決定されることが好ましい。本開示でいう「報酬の大きさ」は、報酬として給付される対価の大きさを意味し、例えば、報酬が金銭であれば、報酬の大きさが大きくなるほどに、金銭の額(金額)が高くなる。すなわち、全ての作業について一律の報酬が発生するのではなく、作業によって、報酬の大きさを異ならせることが可能である。
この場合において、作業情報D2に含まれる優先度が、報酬の大きさに反映されることが好ましい。つまり、報酬の大きさは、作業ごとの優先度によって決定される。このとき、優先度が高い作業ほど、報酬の大きさが大きくなる。これにより、特定の作業への要求D3の集中を緩和し、作業管理システム1全体として効率的な運用を図ることが可能である。一例として、急を要する作業及びハイリスクな作業等について、他の作業よりも優先度を高く設定することにより、このような作業に対する要求D3を集めやすくなる。
また、報酬の大きさが作業ごとに決定される場合において、報酬の大きさは、作業情報D2に含まれる優先度に代えて、又は優先度と共に、例えば、作業の実行にかかる負担である「作業負担」を反映してもよい。本開示でいう「作業負担」は、作業の種類、作業の実行に必要な能力(積載重量等)及び作業の実行に必要な時間(所要時間)等の少なくとも1つを含む。一例として、所要時間については、所要時間が長い作業ほど作業負担が大きくなり、報酬の大きさが大きくなる。
(4)変形例
実施形態1は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態1は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、実施形態1に係る作業管理システム1と同様の機能は、作業管理方法、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る作業管理方法は、要求処理(図11の「S6」参照)と、判定処理(図11の「S8」参照)と、指示処理(図11の「S12」参照)と、を有する。要求処理は、作業に対応する要求D3を生成する処理である。判定処理は、要求D3に対して許可D4を与えるか否かを判定する処理である。指示処理は、要求D3について許可D4が与えられた場合に、要求D3に対応する作業を1台以上の作業装置4に実行させる処理である。一態様に係る(コンピュータ)プログラムは、上記の作業管理方法をコンピュータシステムに実行させるためのプログラムである。
以下、実施形態1の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
本開示における作業管理システム1は、例えば、上位システム2及び下位システム3等に、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における作業管理システム1としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(UltraLarge Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
また、上位システム2又は下位システム3における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは作業管理システム1に必須の構成ではなく、上位システム2又は下位システム3の各々の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。下位システム3は作業装置4と別体であってもよい。さらに、作業管理システム1の少なくとも一部の機能、例えば、上位システム2又は下位システム3の一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
反対に、実施形態1において、複数の装置に分散されている作業管理システム1の少なくとも一部の機能が、1つの筐体内に集約されていてもよい。例えば、上位システム2と下位システム3とに分散されている作業管理システム1の一部の機能が、1つの筐体内に集約されていてもよい。
作業管理システム1は、1台以上の作業装置4に、搬送以外の作業を実行させてもよく、例えば、搬送及び組立等の複数種類の作業を実行させてもよい。図12は、実施形態1の変形例に係る作業管理システム1の動作を示す概念図である。図12の例では、駅又は空港等の現場Z10において、人H1を目的地まで誘導する、という作業命令D1に従って、作業管理システム1が、複数台(ここでは2台)の作業装置4に、複数種類の作業を実行させる。複数台の作業装置4を区別する場合には、それぞれ作業装置4X,4Yという。作業装置4Xは、人H1との対話機能を持つロボットであって、人H1の介添え及び案内等の作業を実行可能である。作業装置4Yは、「(2.3)作業装置」の欄で説明した搬送装置である。
図12の例では、上位システム2は、作業命令D1を受けて、人H1の介添え及び案内の作業に関するジョブチケットJ1(作業情報D2)、及び人H1の荷物B1を搬送する作業に関するジョブチケットJ2(作業情報D2)を発行する。そして、上位システム2は、これらのジョブチケットJ1,J2を同時に公開し、ジョブチケットJ1,J2に対して要求D3を出した作業装置4(下位システム3)の中から、採用条件を満たす要求D3を選択する。ここでは、上位システム2は、ジョブチケットJ1で規定される作業に関しては、作業装置4Xからの要求D3について許可D4を与え、ジョブチケットJ2で規定される作業に関しては、作業装置4Yからの要求D3について許可D4を与える。その結果、人H1の介添え及び案内の作業は、作業装置4Xにて実行され、人H1の荷物B1を搬送する作業は、作業装置4Yにて実行される。図12においては、上位システム2及びジョブチケットJ1,J2を、概念的に図示している。
また、上位システム2が作業情報D2を生成することは、作業管理システム1に必須の構成ではなく、作業情報D2は、例えば、下位システム3又は指令システム100等で生成されてもよいし、下位システム3のメモリに予め記憶されていてもよい。これらの場合、下位システム3は、上位システム2による作業情報D2の公開を待たずに、要求D3を出すことができる。
さらに、上位システム2が作業情報D2を生成する場合であっても、上位システム2が下位システム3に対して作業情報D2を送信することは、作業管理システム1に必須の構成ではない。例えば、上位システム2が作業情報D2を下位システム3にて閲覧可能な状態とすれば、下位システム3は、上位システム2にアクセスすることで、上位システム2から作業情報D2を受信する場合と同様に、作業情報D2を確認することができる。これにより、下位システム3は、作業情報D2にて規定される作業に対応する要求D3を出すことができる。
また、実施形態1では、上位システム2は、要求D3(上り信号)に含まれている固有の識別情報(作業ID)を含む許可D4(下り信号)を下位システム3に送信することによって、要求D3に対する許可D4を与えているが、この構成に限らない。例えば、上位システム2は、下位システム3からの要求D3(上り信号)に含まれている許可フラグの値を変更した上で、要求D3を下位システム3に返信することにより、要求D3に対する許可D4を与えてもよい。さらに、上位システム2が許可D4を下位システム3にて閲覧可能な状態とすれば、下位システム3は、上位システム2にアクセスすることで、上位システム2から許可D4を表す下り信号を受信する場合と同様に、許可/不許可を確認することができる。
また、実施形態1では、下位システム3が、状態情報D7又は優先度に基づいて、要求D3を出力するか否かを判断しているが、下位システム3が、要求D3を出力するか否かを判断することは、作業管理システム1に必須の構成ではない。例えば、下位システム3は、公開された(つまり、受付状態が募集状態にある)作業の全てについて要求D3を出力してもよい。この場合、上位システム2は、判断部35に代えて、要求D3が応募条件を満たすか否かを判断し、応募条件を満たさない要求D3に対しては許可D4を与えないように構成されてもよい。これにより、例えば、作業装置4の能力(積載重量等)が、作業情報D2で規定される作業の実行に必要な能力に比べて不足している場合等、そもそも作業装置4による作業の実行が不可能である場合には、要求D3に対して許可D4は与えられない。
また、上位システム2において、作業に関する受付状態を募集状態と非募集状態とで切り替えるための具体的手段は、公開部26による作業情報D2の公開に限らない。例えば、作業情報D2が受付状態フラグを含む場合に、受付状態フラグの値によって、この作業情報D2にて規定される作業に関する受付状態が、募集状態と非募集状態とで切り替わってもよい。この場合、公開部26により作業情報D2が公開されているか否かによらず、作業に関する受付状態を募集状態と非募集状態とで切り替えることができる。
また、作業管理システム1の一部の機能、例えば、判定部25での採用条件についての判断、及び判断部35での応募条件についての判断等について、機械学習等の技術が利用されてもよい。特に、作業装置4を効率的に稼働させる、という観点において、機械学習等の技術が利用されることが好ましい。
また、作業には有効期限が設定されてもよい。この場合、有効期限内に出力された要求D3に対してのみ許可D4が与えられることが好ましい。つまり、有効期限内に要求D3が出力された場合には、要求D3に対して許可D4が与えられ得るが、有効期限外に要求D3が出力された場合には、要求D3に対して許可D4が与えられることはない。本開示でいう有効期限は、作業に対する要求D3及び許可D4が有効となる期間であって、例えば、上位システム2による作業情報D2の公開から一定時間(一例として数秒)の期間である。有効期限は、例えば、作業情報D2に含まれている。具体的には、例えば、下位システム3が、有効期限内にある作業に対してのみ要求D3を出力する。又は、上位システム2が、有効期限が経過した時点で受付状態を募集状態から非募集状態に切り替えてもよい。言い換えれば、上位システム2は、作業に関する受付状態を募集状態とする期間を無期限とするのではなく、有効期限という形で、下位システム3からの要求D3を有効とする期間に制限を設ける。これにより、上位システム2においては、下位システム3からの要求D3を待つ時間を短く抑えやすくなる。
さらに、有効期限が設定されている場合において、有効期限内に、この作業について採用条件を満たす要求D3が得られなければ、上位システム2は、例えば、優先度を上げる等、作業情報D2の変更を行ってもよい。要するに、有効期限内に、作業を実行させる作業装置4が決まらなかった場合には、上位システム2は、作業情報D2を変更した上で、この作業を実行する作業装置4を再募集する。このとき、作業情報D2の変更内容は、何かしら、この作業について応募条件又は採用条件を満たしやすくなる変更であればよく、優先度を上げる他、例えば、ルート情報の変更等であってもよい。
また、作業情報D2の生成又は公開には、ゾーンごとに制限が設けられていてもよい。例えば、図5の例のように、第1ゾーンZ1、第2ゾーンZ2及び第3ゾーンZ3を含む現場Z10においては、ゾーン(第1ゾーンZ1、第2ゾーンZ2及び第3ゾーンZ3)ごとに、作業情報D2の生成又は公開が制限されてもよい。すなわち、例えば、第1ゾーンZ1、第2ゾーンZ2及び第3ゾーンZ3のうち、第1ゾーンZ1に位置する作業装置4に対してのみ、ジョブチケットJ1,J2,J3が発行又は公開されてもよい。この場合、第1ゾーンZ1に位置する作業装置4のみが、要求D3を出力し得ることになり、第2ゾーンZ2及び第3ゾーンZ3に位置する作業装置4は要求D3を出力し得ない。このように、作業情報D2の生成又は公開が、ゾーンごとに制限されることで、特定のゾーンに位置する作業装置4に対してのみ、上位システム2が許可D4を与えることができる。あるいは、特定のゾーンに位置する作業装置4から出力された要求D3に対してのみ許可D4が与えられてもよい。この場合でも、上位システム2は、結果的に、特定のゾーンに位置する作業装置4に対してのみ、許可D4を与えることができる。
ここで、ゾーンは、図5に示すようなゾーンに限らず、例えば、作業装置4の蓄電池を充電するための充電ゾーン、搬送物92を積載するための積載ゾーン等、役割ごとに設定されていてもよい。さらに、ゾーンの形状及び/又はサイズは、任意に変更可能であることが好ましい。これにより、例えば、作業情報D2の生成又は公開を特定のゾーンに制限することで、作業装置4からの要求D3の出力を控えることができ、要求D3による通信トラフィックの増大を抑制できる。
(実施形態2)
本実施形態に係る作業管理システム1Aは、図13に示すように、上位システム2を複数備える点で、実施形態1に係る作業管理システム1と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
本実施形態では、図13に示すように、作業管理システム1Aは、2つの上位システム2を備えている。この作業管理システム1Aにおいて、複数の上位システム2は、同一の下位システム3からの要求D3を取得可能である。具体的には、複数の下位システム3の各々は、いずれも2つの上位システム2と通信可能に構成されている。そのため、各下位システム3は、一方の上位システム2が公開した作業情報D2と、他方の上位システム2が公開した作業情報D2と、の両方に対して、要求D3を出力することが可能である。そのため、各上位システム2においては、同一の下位システム3からの要求D3を取得することができる。
本実施形態に係る作業管理システム1Aによれば、下位システム3は、複数の上位システム2のいずれかから、要求D3について許可D4を与えられることで、作業装置4に実行させる作業を獲得できる。例えば、1つの上位システム2から作業情報D2が公開されていない期間でも、作業情報D2を公開している他の上位システム2に対して要求D3を出力することで、下位システム3は、作業装置4に実行させる作業を獲得できる機会が増える。したがって、下位システム3は、配下の作業装置4をより有効に活用しやすくなる。
また、作業管理システム1Aは、複数の上位システム2を備えていればよく、上位システム2を3つ以上備えていてもよい。
実施形態2で説明した種々の構成(変形例を含む)は、実施形態1で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて採用可能である。
(実施形態3)
本実施形態に係る作業管理システム1Bは、図14に示すように、少なくとも1つの下位システム3について、下位システム3と作業装置4とが一対多の関係にある点で、実施形態1に係る作業管理システム1と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
すなわち、本実施形態では、複数の下位システム3のうちの少なくとも1つの下位システム3については、1つの下位システム3に対して複数台の作業装置4が紐付けられている。言い換えれば、1つの下位システム3の配下に複数台の作業装置4が存在する。この下位システム3は、配下の複数台の作業装置4の各々に対して指示情報D5を出力することによって、配下の複数台の作業装置4の各々に作業を実行させることができる。
本実施形態に係る作業管理システム1Bは、図14に示すように、複数台の作業装置4を制御する群制御システム5を更に備えている。下位システム3は、群制御システム5に作業指示を出力することで、複数台の作業装置4のうちの少なくとも1台の作業装置4に作業を実行させる。図14の例では、作業管理システム1Bは、複数の下位システム3を備えている。群制御システム5は、複数の下位システム3の各々と、複数台の作業装置4との間に介在する。
群制御システム5は、複数台の作業装置4を制御するシステムであって、群制御システム5と作業装置4とは一対多の関係にある。つまり、群制御システム5は、複数台の作業装置4との間で通信可能に構成されることにより、1つの群制御システム5と複数台の作業装置4とが紐付けられている。以下では、ある群制御システム5に紐付けられた複数台の作業装置4の各々を、この群制御システム5の配下の作業装置4ともいう。1つの群制御システム5の配下の複数台の作業装置4は、同一種類の作業を実行する装置であってもよいし、互いに異なる種類の作業を実行する装置であってもよい。
また、群制御システム5は、下位システム3との間で通信可能に構成される。これにより、群制御システム5は、下位システム3から送信された作業指示を取得可能になる。ここで、群制御システム5は、下位システム3からの作業指示を受信すると、作業指示に基づいて指示情報D5(図1参照)を生成し、指示情報D5を配下の作業装置4に出力する。群制御システム5からの指示情報D5を受信した作業装置4は、指示情報D5に従って作業を実行する。すなわち、本実施形態では、下位システム3は、作業装置4に直接的に指示情報D5を出力して作業装置4に作業を実行させるのではなく、群制御システム5に作業指示を出力することで、間接的に、作業装置4に作業を実行させる。
ここで、群制御システム5は、作業指示の内容に基づいて、複数台の作業装置4のうちのいずれの作業装置4に作業を実行させるか、及び何台の作業装置4に作業を実行させるかを、決定してもよい。この場合、群制御システム5は、配下の複数台の作業装置4のうち、作業を実行させる作業装置4にのみ、指示情報D5を出力する。
本実施形態に係る作業管理システム1Bによれば、群制御システム5が複数台の作業装置4を束ねる役割を担うので、下位システム3の処理負荷の増加を抑えながらも、複数台の作業装置4を有効に活用しやすくなる。
また、作業管理システム1Bは、1つの下位システム3に対して複数の群制御システム5を備えていてもよい。
ところで、実施形態3に係る作業管理システム1Bにおいて、群制御システム5は必須の構成でない。例えば、実施形態3の変形例として、図15に示すように、下位システム3に、群制御システム5を介さずに、配下の複数台の作業装置4が接続されていてもよい。この場合、下位システム3は、配下の作業装置4に直接的に指示情報D5を出力して作業装置4に作業を実行させる。さらに、実施形態3に係る作業管理システム1Bでは、少なくとも1つの下位システム3について、下位システム3と作業装置4とが一対多の関係にあればよく、下位システム3ごとに配下の作業装置4の台数が異なっていてもよい。図15に示す例では、ある下位システム3の配下の作業装置4は1台であって、別の下位システム3の配下の作業装置4は2台であって、更に別の下位システム3の配下の作業装置4は3台以上である。
実施形態3で説明した種々の構成(変形例を含む)は、実施形態1又は実施形態2で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて採用可能である。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る作業管理システム(1,1A,1B)は、下位システム(3)と、上位システム(2)と、を備える。下位システム(3)は、作業に対応する要求(D3)を出力する。上位システム(2)は、要求(D3)に対して許可(D4)を与えるか否かを判定する。下位システム(3)は、要求(D3)について許可(D4)が与えられた場合に、要求(D3)に対応する作業を1台以上の作業装置(4)に実行させる。
この態様によれば、ある作業を1台以上の作業装置(4)に実行させる場合、この作業に対応した要求(D3)を、下位システム(3)が、自発的に、出力することになる。一方で、上位システム(2)は、下位システム(3)からの要求(D3)について許可(D4)を与えるか否かを判定することで、1台以上の作業装置(4)に実行させる作業を管理できる。したがって、例えば、作業を実行中でない作業装置(4)が存在する場合、下位システム(3)が、自発的に、この作業装置(4)に実行させる作業を獲得すべく要求(D3)を出力することで、この作業装置(4)を有効に活用しやすくなる。結果的に、作業管理システム(1)によれば、作業装置(4)の有効な活用を図りやすい、という利点がある。
第2の態様に係る作業管理システム(1,1A,1B)では、第1の態様において、上位システム(2)は、作業の内容に関する作業情報(D2)を生成する。
この態様によれば、下位システム(3)は、上位システム(2)で生成された作業情報(D2)に対して、要求(D3)を出力することが可能になる。
第3の態様に係る作業管理システム(1,1A,1B)では、第2の態様において、上位システム(2)は、1つの作業命令(D1)に基づいて、1つの作業命令(D1)を実現するための作業情報(D2)を複数生成する。
この態様によれば、1つの作業命令(D1)に基づいて、例えば、個々の作業を単純化した複数の作業情報(D2)が生成されるので、下位システム(3)は、作業装置(4)に実行させる作業を獲得できる機会が増えることになる。
第4の態様に係る作業管理システム(1,1A,1B)では、第2又は3の態様において、上位システム(2)は、作業装置(4)の動作に関連する環境情報に基づいて、作業情報(D2)を生成する。
この態様によれば、環境情報を考慮して作業情報(D2)が生成されるので、作業装置(4)をより有効に活用しやすくなる。
第5の態様に係る作業管理システム(1,1A,1B)では、第1~4のいずれかの態様において、上位システム(2)は、作業に関する受付状態を募集状態と非募集状態とで切替可能である。下位システム(3)は、受付状態が募集状態にある作業に対応する要求(D3)を出力する。
この態様によれば、例えば、複数の作業について受付状態を順次、募集状態から非募集状態に切り替えることで、下位システム(3)からの要求(D3)が集中することを緩和しやすくなる。
第6の態様に係る作業管理システム(1,1A,1B)は、第1~5のいずれかの態様において、下位システム(3)を複数備える。複数の下位システム(3)は、同一の上位システム(2)に対して要求(D3)を出力可能である。
この態様によれば、上位システム(2)では、複数の要求(D3)の中から、許可(D4)を与える要求(D3)を選択できることになり、効率的に、作業装置(4)を活用しやすくなる。
第7の態様に係る作業管理システム(1,1A,1B)は、第1~6のいずれかの態様において、上位システム(2)を複数備える。複数の上位システム(2)は、同一の下位システム(3)からの要求(D3)を取得可能である。
この態様によれば、下位システム(3)は、複数の上位システム(2)のいずれかから、要求(D3)について許可(D4)を与えられることで、作業装置(4)に実行させる作業を獲得できる。したがって、下位システム(3)は、作業装置(4)をより有効に活用しやすくなる。
第8の態様に係る作業管理システム(1,1A,1B)では、第1~7のいずれかの態様において、作業は複数あり、下位システム(3)は、作業ごとに設定される優先度に基づいて、要求(D3)を出力するか否かを判断する。
この態様によれば、優先度の高い作業については、優先的に、作業装置(4)に実行させることが可能になる。
第9の態様に係る作業管理システム(1,1A,1B)では、第1~8のいずれかの態様において、下位システム(3)は、作業装置(4)の状態に関する状態情報(D7)に基づいて、要求(D3)を出力するか否かを判断する。
この態様によれば、例えば、作業装置(4)の故障等により、作業装置(4)が作業を実行できない状況にある場合には、要求(D3)の出力を控えることで、要求(D3)による通信トラフィックの増大を抑制できる。
第10の態様に係る作業管理システム(1,1A,1B)では、第1~9のいずれかの態様において、上位システム(2)は、作業装置(4)の状態に関する状態情報(D7)に基づいて、許可(D4)を与えるか否かを判定する。
この態様によれば、例えば、作業の実行に適した状態にある作業装置(4)に作業を実行させることで、作業装置(4)をより有効に活用しやすくなる。
第11の態様に係る作業管理システム(1,1A,1B)では、第9又は10の態様において、状態情報(D7)は、作業装置(4)の累積稼働時間を含む。
この態様によれば、例えば、累積稼働時間が比較的長い作業装置(4)には、作業を実行させないように、要求(D3)又は許可(D4)を控えることで、複数台の作業装置(4)間で累積稼働時間のバランスを取ることが可能である。
第12の態様に係る作業管理システム(1,1A,1B)では、第1~11のいずれかの態様において、上位システム(2)は、1つの作業を複数台の作業装置(4)に実行させる場合に、複数の要求(D3)に対して許可(D4)を与える。
この態様によれば、1つの作業を複数台の作業装置(4)に実行させることで、複数台の作業装置(4)を有効に活用しやすくなる。
第13の態様に係る作業管理システム(1,1A,1B)は、第1~12のいずれかの態様において、作業装置(4)が作業を実行した場合には、実行した作業に対する対価としての報酬を発生する。
この態様によれば、例えば、下位システム(3)又は作業装置(4)においては、作業を実行するモチベーションが得られやすくなる。
第14の態様に係る作業管理システム(1,1A,1B)では、第13の態様において、作業は複数あり、報酬の大きさは、作業ごとに決定される。
この態様によれば、特定の作業への要求(D3)の集中を緩和し、作業管理システム(1,1A,1B)全体として効率的な運用を図ることが可能である。
第15の態様に係る作業管理システム(1,1A,1B)では、第1~14のいずれかの態様において、作業には有効期限が設定され、有効期限内に出力された要求(D3)に対してのみ許可(D4)が与えられる。
この態様によれば、下位システム(3)は有効期限内に要求(D3)を出力することになるので、上位システム(2)においては、下位システム(3)からの要求(D3)を待つ時間を短く抑えやすくなる。
第16の態様に係る上位システム(2)は、第1~15のいずれかの態様に係る作業管理システム(1,1A,1B)に用いられる。
この態様によれば、作業装置(4)の有効な活用を図りやすい、という利点がある。
第17の態様に係る下位システム(3)は、第1~15のいずれかの態様に係る作業管理システム(1,1A,1B)に用いられる。
この態様によれば、作業装置(4)の有効な活用を図りやすい、という利点がある。
第18の態様に係る作業実行システム(10,10B)は、第17の態様に係る下位システム(3)と、1台以上の作業装置(4)と、を備える。
この態様によれば、作業装置(4)の有効な活用を図りやすい、という利点がある。
第19の態様に係る作業装置(4)は、第17の態様に係る下位システム(3)と、下位システム(3)が搭載される本体部(41)と、を備える。
この態様によれば、作業装置(4)の有効な活用を図りやすい、という利点がある。
第20の態様に係る作業管理方法は、要求処理と、判定処理と、指示処理と、を有する。要求処理は、作業に対応する要求(D3)を生成する処理である。判定処理は、要求(D3)に対して許可(D4)を与えるか否かを判定する処理である。指示処理は、要求(D3)について許可(D4)が与えられた場合に、要求(D3)に対応する作業を1台以上の作業装置(4)に実行させる処理である。
この態様によれば、ある作業を1台以上の作業装置(4)に実行させる場合、この作業に対応した要求(D3)が、要求処理にて、自発的に、出力されることになる。一方で、判定処理では、要求(D3)について許可(D4)を与えるか否かを判定することで、1台以上の作業装置(4)に実行させる作業を管理できる。したがって、例えば、作業を実行中でない作業装置(4)が存在する場合、要求処理にて、自発的に、この作業装置(4)に実行させる作業を獲得すべく要求(D3)を出力することで、この作業装置(4)を有効に活用しやすくなる。結果的に、作業管理方法によれば、作業装置(4)の有効な活用を図りやすい、という利点がある。
第21の態様に係るプログラムは、第20の態様に係る作業管理方法をコンピュータシステムに実行させるためのプログラムである。
この態様によれば、作業装置(4)の有効な活用を図りやすい、という利点がある。
上記態様に限らず、実施形態1、実施形態2及び実施形態3に係る作業管理システム(1,1A,1B)の種々の構成(変形例を含む)は、作業管理方法又はプログラムにて具現化可能である。
第2~15の態様に係る構成については、作業管理システム(1,1A,1B)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
1,1A,1B 作業管理システム
2 上位システム
3 下位システム
4 作業装置
10,10B 作業実行システム
41 本体部
D1 作業命令
D2 作業情報
D3 要求
D4 許可
D7 状態情報

Claims (23)

  1. 作業に対応する要求を出力する下位システムと、
    前記要求に対して許可を与えるか否かを判定する上位システムと、を備え、
    前記下位システムは、前記要求について前記許可が与えられた場合に、前記要求に対応する前記作業を1台以上の作業装置に実行させ
    前記上位システムは、前記作業の内容に関する作業情報を生成又は公開し、
    前記作業が実行される現場は少なくとも一つのゾーンを有し、
    前記作業情報の生成又は公開は、前記少なくとも一つのゾーンごとに制限が可能である、
    作業管理システム。
  2. 前記下位システムは、前記作業装置に搭載され、
    前記下位システムは、前記作業装置が前記少なくとも一つのゾーンのうち前記作業情報の生成又は公開が制限されたゾーンに位置する場合に、前記要求を出力しない、
    請求項1に記載の作業管理システム。
  3. 前記上位システムは、1つの作業命令に基づいて、前記1つの作業命令を実現するための前記作業情報を複数生成する、
    請求項1又は2に記載の作業管理システム。
  4. 前記上位システムは、前記作業装置の動作に関連する環境情報に基づいて、前記作業情報を生成する、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の作業管理システム。
  5. 前記上位システムは、前記作業に関する受付状態を募集状態と非募集状態とで切替可能であって、
    前記下位システムは、前記受付状態が前記募集状態にある前記作業に対応する前記要求を出力する、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の作業管理システム。
  6. 前記下位システムを複数備え、
    前記複数の下位システムは、同一の前記上位システムに対して前記要求を出力可能である、
    請求項1~5のいずれか1項に記載の作業管理システム。
  7. 前記上位システムを複数備え、
    前記複数の上位システムは、同一の前記下位システムからの前記要求を取得可能である、
    請求項1~6のいずれか1項に記載の作業管理システム。
  8. 前記作業は複数あり、
    前記下位システムは、前記作業ごとに設定される優先度に基づいて、前記要求を出力するか否かを判断する、
    請求項1~7のいずれか1項に記載の作業管理システム。
  9. 前記下位システムは、前記作業装置の状態に関する状態情報に基づいて、前記要求を出力するか否かを判断する、
    請求項1~8のいずれか1項に記載の作業管理システム。
  10. 前記上位システムは、前記作業装置の状態に関する状態情報に基づいて、前記許可を与えるか否かを判定する、
    請求項1~9のいずれか1項に記載の作業管理システム。
  11. 前記状態情報は、前記作業装置の累積稼働時間を含む、
    請求項9又は10に記載の作業管理システム。
  12. 前記上位システムは、1つの前記作業を複数台の前記作業装置に実行させる場合に、複数の前記要求に対して前記許可を与える、
    請求項1~11のいずれか1項に記載の作業管理システム。
  13. 前記作業装置が作業を実行した場合には、実行した作業に対する対価としての報酬を発生する、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の作業管理システム。
  14. 前記作業は複数あり、
    前記報酬の大きさは、前記作業ごとに決定される、
    請求項13に記載の作業管理システム。
  15. 前記作業には有効期限が設定され、
    前記有効期限内に出力された前記要求に対してのみ前記許可が与えられる、
    請求項1~14のいずれか1項に記載の作業管理システム。
  16. 前記少なくとも一つのゾーンの形状及び/又はサイズは、任意に変更可能である、
    請求項1~15のいずれか1項に記載の作業管理システム。
  17. 前記少なくとも一つのゾーンは、前記作業装置が備える蓄電池を充電するための充電ゾーンと、前記作業装置に搬送物を積載するための積載ゾーンと、を含む、
    請求項1~16のいずれか1項に記載の作業管理システム。
  18. 請求項1~17のいずれか1項に記載の作業管理システムに用いられる、
    上位システム。
  19. 請求項1~17のいずれか1項に記載の作業管理システムに用いられる、
    下位システム。
  20. 請求項19に記載の下位システムと、
    前記1台以上の作業装置と、を備える、
    作業実行システム。
  21. 請求項19に記載の下位システムと、
    前記下位システムが搭載される本体部と、を備える、
    作業装置。
  22. 作業に対応する要求を生成する要求処理と、
    前記要求に対して許可を与えるか否かを判定する判定処理と、
    前記要求について前記許可が与えられた場合に、前記要求に対応する前記作業を1台以上の作業装置に実行させる指示処理と、を有し、
    前記判定処理では、前記作業の内容に関する作業情報を生成又は公開し、
    前記作業が実行される現場は少なくとも一つのゾーンを有し、
    前記作業情報の生成又は公開は、前記少なくとも一つのゾーンごとに制限が可能である、
    作業管理方法。
  23. 請求項22に記載の作業管理方法をコンピュータシステムに実行させるためのプログラム。
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