JP7403079B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の空気調和装置では、振動を感知する感震装置を備え、感震装置が振動を感知した際に、地震による冷媒配管の破損に備えて、遮断機構が室内機と室外機との間の冷媒配管を閉塞している。
特許文献2に記載の空気調和装置では、感震装置を備え、感震装置が振動を感知した際に室内機と室外機との間を閉塞し、震度に応じてポンプダウン運転を行って室内機側の冷媒量を少なくしている。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、停電から復旧した場合に、安全に運転復旧ないし保守作業の必要性判断を実施することができる空気調和装置を提供することを目的とする。
これによれば、停電からの復旧後、空気調和装置の通常運転を再開する前に、冷媒漏洩確認制御を実行する。
これにより、停電からの復旧後、空気調和装置の通常運転を再開する前に、冷媒漏洩確認制御を実行することで、停電前後に冷媒配管系統に破損が生じて冷媒漏洩が発生したか否かを確認できる。このため、安全性を確保しながら空気調和装置の通常運転の復旧対応を行うことができる。
これにより、停電前後の冷媒配管系統の破損の有無を確認できるため、冷媒遮断弁が停電により閉塞したのか、冷媒配管系統の破損により閉塞したのかを判定できる。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、送風ファンを駆動させることで、停電前後に冷媒配管系統が破損し、室内空間に冷媒が漏洩した場合でも、室内空間の下方に滞留する冷媒を攪拌し、冷媒検知部により検知することができる。このため、冷媒遮断弁を閉塞した状態で配管破損の有無を確認できるので、安全性を向上できる。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、圧縮機を駆動しない状態で冷媒遮断弁を開放させることで、冷媒配管系統が破損していた場合に冷媒漏洩を発生させ易くして、冷媒漏洩を検知させ易くできる。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、風向板で吹出口を閉塞することで、冷媒配管系統が破損していた場合に、室内機内に冷媒を充満させることができる。このため、冷媒検知部による冷媒漏洩を迅速に検知でき、安全性を向上できる。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、送風ファンを駆動させることで、冷媒配管系統が破損していた場合でも、冷媒濃度を希釈することができるので、安全性を向上できる。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、暖房運転を実行することで、室内機の冷媒配管系統の冷媒圧力が高まるため、冷媒のスローリークであっても冷媒漏洩として検知することができる。
これにより、停電時間が所定時間以上の場合、地震などの災害に起因した停電であるとして冷媒漏洩が発生したか否かを判定し、停電時間が所定時間未満の場合には、災害に起因した停電でないとして、冷媒漏洩が発生したか否かの判定を省略することができる。よって、可能性の小さい冷媒漏洩の判定を省略して使用者の快適性を維持しつつ、安全に運転復旧の対応を行うことができる。
これにより、記憶部に冷媒漏洩の有無に関する情報を記憶させることで、停電からの復旧後に、冷媒漏洩が発生したか否かを判定しなくても、停電前に冷媒が漏洩していたか否かを判定でき、迅速に冷媒漏洩の有無を判定できる。
[1.第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る空気調和装置100の構成を示す図である。
空気調和装置100は、室外機1と、室内機2を備える。室内機2は、冷媒配管17によって、室外機1に並列に接続される。空気調和装置100は、室外機1で圧縮した冷媒を室外機1と、室内機2との間で流通させ、室内機2が設置された室内(被調和空間)を空調する。本実施形態では、冷媒の一例として、微燃性(A2L)冷媒が使用される。
圧縮機3は、入側から冷媒を吸引して圧縮し、出側から吐出する。
室外熱交換器4は、室外機1において冷媒と室外空気とを熱交換させる。
切替弁6は、例えば四方弁で構成される。切替弁6は、圧縮機3の吐出冷媒および圧縮機3に戻る冷媒の流れを切り替える。切替弁6によって、空気調和装置100の冷房運転モードと暖房運転モードとが切り替えられる。
アキュムレータ10は、液体の冷媒と気体の冷媒とを分離し、冷媒を貯留する。
室内熱交換器7は、室外機1から冷媒配管17を通じて供給される冷媒と室内空気との熱交換を行う。なお、冷媒配管17は、室内機2内を通過する配管も含む。例えば室内熱交換器7を通過する配管を含む。
室内ファン8は、室内熱交換器7に送風する。室内ファン8は、送風ファンの一例に対応する。
制御部16には、リモコンや操作パネル等で構成される操作部13が電気的に接続される。操作部13には、表示部や音源部などで構成された警報手段13aが設けられている。
制御部16は、圧縮機3の運転制御、膨張弁9の開度および開閉の制御、切替弁6の流路の切り替えの制御、室内ファン8の運転および停止の制御、冷媒遮断弁12の開閉の制御などを実行する。
また、制御部16は、操作部13に対する操作により設定された目標温度に合わせて、圧縮機3の運転周波数や運転および/または停止の制御、室外ファン5および室内ファン8の制御を実行し、目標温度に合わせて被調和空間を空調する。
制御部16は、処理手段や記憶手段などを備え、空気調和装置100の各種の機能を実現する。
制御部16には、制御部16に検知信号を入力する要素として、冷媒検知センサ11と、商用電源14と、時計18とが電気的に接続されている。
冷媒検知センサ11は、冷媒を検知して冷媒量、すなわち、冷媒の濃度Mrefを検知する。制御部16は、冷媒の濃度Mrefが所定値以上の場合に、冷媒漏洩が発生したものと判定する。冷媒検知センサ11は、冷媒検知部の一例に対応する。
時計18は、時刻を計時する。
風向板15は、室内機2の吹出口を、閉塞する位置と、開放する位置との間を移動可能に支持されている。制御部16は、風向板15の位置を制御して、室内機2の吹出口から吹き出される空気の風向を調整する。
商用電源供給検知部16aは、商用電源14の供給を検知する。これにより、制御部16は、商用電源14の供給が検知されない状態から検知される状態となった場合に、商用電源14が復旧(復電)したと判定する。また、制御部16は、商用電源14の供給が検知された状態から検知されなくなった場合に、商用電源14が停止(停電)したと判定する。なお、制御部16は、商用電源が停止している場合には、不図示のバッテリにより動作可能に構成されている。
冷媒漏洩検知手段16cは、冷媒検知センサ11の検知濃度Mrefが、閾値LFLより大きいか否かに基づいて、冷媒漏洩が発生したか否かを判定する。ここで、微燃性や可燃性の冷媒が漏洩した場合には、室内機2の被調和空間の冷媒濃度が燃焼下限界(LFL:Lower Flammability Limit)に達しないように、冷媒漏洩量を抑制することが求められる。特に、被調和空間またはその近傍に設置される室内機2からの冷媒漏洩量を抑えることが望まれる。冷媒漏洩検知手段16cは、検知濃度Mrefが、閾値LFLより大きい場合には冷媒漏洩が発生したと判定する。また、冷媒漏洩検知手段16cは、検知濃度Mrefが、閾値LFLより大きくない場合には冷媒漏洩が発生していないものと判定する。
制御部16は、冷媒漏洩が発生してないと判定する場合、すなわち、冷媒漏洩が検知されない場合(ステップST11;NO)、ステップST11の処理を続行する。
制御部16は、冷媒漏洩が発生したと判定する場合、すなわち、冷媒漏洩が検知された場合(ステップST11;YES)、冷媒漏洩が発生したことを記録(記憶)する(ステップST12)。これにより、停電前に冷媒漏洩があったか否かを、停電復旧後に参照可能にしている。
制御部16は、冷媒遮断弁12を閉塞する(ステップST13)。これにより、冷媒配管17内の冷媒の流れを遮断する。
そして、制御部16は、停電用の冷媒漏洩の対応動作の処理を終了する。
なお、ステップST13とステップST14とは順序を逆にしてもよく、同時に実行してもよい。また、図3に示す停電用の冷媒漏洩の対応動作の処理は、停電時には処理が途中で終了する。
制御部16は、商用電源が停止してないと判定する場合(ステップST21;NO)、ステップST21の処理を続行する。
制御部16は、商用電源が停止したと判定する場合(ステップST21;YES)、冷媒遮断弁12を閉塞する(ステップST22)。これにより、冷媒の流れを遮断する。
制御部16は、停電の発生した時刻(停電時刻)を取得する(ステップST23)。
制御部16は、商用電源が復旧してないと判定する場合(ステップST24;NO)、ステップST24の処理を続行する。
制御部16は、商用電源が復旧したと判定する場合(ステップST24;YES)、商用電源が復旧した時刻(復電時刻)を取得する(ステップST25)。
制御部16は、漏洩発生の記録が有ったと判定する場合(ステップST26;YES)、警報手段13aを作動させる(ステップST27)。
そして、制御部16は、停電時の運転復帰動作の処理を終了する。
制御部16は、冷媒漏洩が発生していないと判定する場合(ステップST32;NO)、冷媒遮断弁12を開放する(ステップST33)。これにより、室内機2内を冷媒が流れ易くして、室内機2に破損が生じている場合に、冷媒を漏洩させ易くしている。すなわち、制御部16に冷媒漏洩を検知し易くしている。
制御部16は、冷媒漏洩が発生したか否かを判定する(ステップST35)。ステップST33は、ステップST11と同様である。
制御部16は、冷媒漏洩が発生してないと判定する場合(ステップST35;NO)、暖房モードで圧縮機3を運転する(ステップST36)。これにより、室外機1よりも室内機2側の冷媒量を増やして、室内機2側の冷媒配管系統の冷媒圧力を高め、冷媒のスローリークを検知可能にしている。
制御部16は、冷媒漏洩が発生したと判定する場合(ステップST37;YES)、警報手段13aを作動させて(ステップST27)、停電時の運転復帰動作の処理を終了する。
制御部16は、冷媒漏洩が発生してないと判定する場合(ステップST37;NO)、圧縮機3の通常運転を再開可能とする(ステップST38)。これにより、例えば、操作部13の操作により、空気調和装置100の暖房モード、冷房モードの通常運転が実行可能となる。
そして、制御部16は、停電時の運転復帰動作の処理を終了する。
停電用の冷媒漏洩の対応動作では、冷媒漏洩が発生した場合に、冷媒漏洩の発生があったことを記録する。このため、停電が発生した場合であっても、停電前に冷媒漏洩が発生したか否かを、停電後、すなわち、復電後に参照可能にできる。
本実施形態では、制御部16は、冷媒漏洩確認制御の一例として、ステップST26、ステップST31~ST37の処理の制御を実行する。
これにより、停電からの復旧後、空気調和装置100の通常運転を再開する前に、冷媒漏洩確認制御を実行することで、停電前後に冷媒配管系統の破損が生じて冷媒漏洩が発生したか否かを確認できる。このため、安全性を確保しながら空気調和装置100の通常運転の復旧対応を行うことができる。
これにより、停電前後の冷媒配管系統の破損の有無を確認できるため、冷媒遮断弁12が停電により閉塞したのか、冷媒配管系統の破損により閉塞したのかを判定できる。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、室内ファン8を駆動させることで、停電前後に冷媒配管系統が破損し、室内空間に冷媒が漏洩した場合でも、室内空間の下方に滞留する冷媒を攪拌し、冷媒検知センサ11により検知することができる。このため、冷媒遮断弁12を閉塞した状態で配管破損の有無を確認できるので、安全性を向上できる。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、圧縮機3を駆動しない状態で冷媒遮断弁12を開放させることで、冷媒配管系統が破損していた場合に冷媒漏洩を発生させ易くして、冷媒漏洩を検知させ易くできる。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、風向板15で吹出口を閉塞することで、冷媒配管系統が破損していた場合に、室内機2内に冷媒を充満させることができる。このため、冷媒検知センサ11による冷媒漏洩を迅速に検知でき、安全性を向上できる。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、室内ファン8を駆動させることで、冷媒配管系統が破損していた場合でも、冷媒濃度を希釈することができるので、安全性を向上できる。
これにより、冷媒漏洩確認制御において、暖房運転を実行することで、室内機2の冷媒配管系統の冷媒圧力が高まるため、冷媒のスローリークであっても冷媒漏洩として検知することができる。
これにより、停電時間が所定時間以上の場合、地震などの災害に起因した停電であるとして冷媒漏洩が発生したか否かを判定し、停電時間が所定時間未満の場合には、災害に起因した停電でないとして、冷媒漏洩が発生したか否かの判定を省略することができる。よって、可能性の小さい冷媒漏洩の判定を省略して使用者の快適性を維持しつつ、安全に運転復旧の対応を行うことができる。
これにより、入力信号記憶手段16bに冷媒漏洩の有無に関する情報を記憶させることで、停電からの復旧後に、冷媒漏洩が発生したか否かを判定しなくても、停電前に冷媒が漏洩していたか否かを判定でき、迅速に冷媒漏洩の有無を判定できる。
なお、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は本実施形態に限定されるものではない。あくまでも本発明の一実施態様を例示するものであるから、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更、および応用が可能である。
上記実施形態では、冷媒検知センサ11は室内機2内に設けられる構成を説明した。しかしながら、冷媒検知センサ11は、室外機1と室内機2の間を通過する冷媒配管17の漏洩を検知できる位置に配置されたものでもよい。例えば、冷媒検知センサ11は、室内機2の筐体外部に設けられてもよい。また、室内機2外の天井裏や床面から30cm以内の室内壁に設けられてもよい。
2 室内機
3 圧縮機
8 室内ファン(送風ファン)
11 冷媒検知センサ(冷媒検知部)
12 冷媒遮断弁
14 商用電源
15 風向板
16 制御部
16a 商用電源供給検知部
16b 入力信号記憶手段(記憶部)
17 冷媒配管
18 時計
100 空気調和装置
Claims (9)
- 圧縮機を備える室外機と、室内機と、前記室内機を通り前記室外機と前記室内機とを接続する冷媒配管系統と、商用電源の供給の有無を検知する商用電源供給検知部と、冷媒を検知する冷媒検知部と、制御部と、を備える空気調和装置であって、
前記制御部は、前記商用電源供給検知部の検知結果に基づいて商用電源の停止後に復旧を検知した場合に、冷媒漏洩の有無を確認する冷媒漏洩確認制御を実行し、前記冷媒漏洩確認制御により冷媒が漏洩していないことを確認した場合に、空気調和装置の通常運転を再開可能とする、
ことを特徴とする空気調和装置。 - 前記冷媒配管系統を商用電源の停止時に閉塞する冷媒遮断弁を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。 - 前記室内機には、送風ファンと、前記冷媒検知部と、が設けられ、
前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記送風ファンを駆動させ、前記冷媒検知部の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の空気調和装置。 - 前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記冷媒遮断弁を開放させ、前記冷媒検知部の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の空気調和装置。 - 前記室内機に、吹出口から吹き出される空気の風向を調整する風向板を備え、
前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記風向板を、前記吹出口を閉塞する位置に移動させ、前記冷媒検知部の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項4に記載の空気調和装置。 - 前記室内機には、送風ファンが設けられ、
前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記送風ファンを駆動させる、
ことを特徴とする請求項5に記載の空気調和装置。 - 前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記圧縮機を駆動させて暖房運転を実行し、前記冷媒検知部の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。 - 時刻を計時する時計を備え、
前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記時計が計時した時刻に基づいて商用電源の停電時間を算出し、前記停電時間が所定値以上の場合に、前記冷媒検知部の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。 - 冷媒漏洩の有無に関する情報を記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記冷媒漏洩確認制御において、前記記憶部を参照し、冷媒漏洩が有った旨の情報が前記記憶部に記憶されている場合には冷媒が漏洩している旨を報知し、冷媒漏洩が有った旨の情報が前記記憶部に記憶されていない場合には前記冷媒検知部の検知結果に基づいて冷媒漏洩が発生したか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
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