JP7402702B2 - 結像光学系および画像表示装置および撮像装置 - Google Patents

結像光学系および画像表示装置および撮像装置 Download PDF

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Description

この発明は、結像光学系および画像表示装置および撮像装置に関する。
液晶表示素子、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)等の画像表示素子に表示された原画像をスクリーン等の被投射面上に拡大画像として投射し表示する画像表示装置(以下「プロジェクタ」とも言う。)は、近来広く普及している。
原画像の拡大画像を結像投射する結像光学系では、原画像と拡大画像とが共役関係にあり、原画像は縮小側の共役面に表示され、拡大画像は拡大側の共役面に結像される。
この種の結像光学系として、原画像からの結像光束を、光路分離手段を介して反射光学素子側へ入射結像光束として射出させ「光路分離手段と反射光学素子との間に配された第1レンズ群」を介して反射光学素子に入射させ、反射された反射光束を反射結像光束として第1レンズ群と光路分離手段を介して、光路分離手段の拡大側に射出させ「光路分離手段の拡大側に配された第2レンズ群を含む光学系」により、拡大側の共役面に拡大画像として結像させるもの(光路分離手段と反射光学素子との間を結像光束(入射結像光束と反射結像光束)が往復するので、以下において便宜上「光路往復型の結像光学系」と呼ぶ。)が知られている(特許文献1、2)。
光路往復型の結像光学系では、光路分離手段と反射光学素子との間に配された第1レンズ群が、入射結像光束と反射結像光束に共通化されるので、少ないレンズ枚数で結像光学系の性能を高めることが可能である。
また、光路分離手段として偏光ビームスプリッタの如く「光束の偏光状態を利用」するものを用いることにより、結像光学系のコンパクト化が容易となる。
光路分離手段は上述の如く「偏光ビームスプリッタ」が好適であるが、偏光ビームスプリッタは偏光分離膜を有するキューブ状であり、プロジェクタは一般に「斜光線」を用いるものが多く、斜光線を用いる光路往復型の結像光学系では、偏光ビームスプリッタが大型化し易い。偏光ビームスプリッタは重量も大きく、これが結像光学系を用いるプロジェクタの重さを大きくする原因となる。
近年、プロジェクタには「吊り下げ型」のものも多く、このようなタイプのプロジェクタでは、偏光ビームスプリッタの軽量化が重要になる。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、光路分離手段としての偏光ビームスプリッタの小型化・軽量化が可能な、光路往復型の新規な結像光学系の実現を課題とする。
この発明の結像光学系は、縮小側の共役面上の原画像からの斜光線を、拡大側の共役面
上に拡大画像として結像させる結像光学系であって、第1光学群と、第2光学群と、を有し、前記第1光学群は、第1レンズ群と、偏光ビームスプリッタと、反射光学素子と、偏光面変換手段とを有して構成され、前記偏光ビームスプリッタは、第1の方向に直線偏光した前記原画像からの結像光束を入射されて前記第1レンズ群の側へ射出させ、前記第1レンズ群は、前記偏光ビームスプリッタから射出した結像光束を入射結像光束として前記反射光学素子に向けて射出させ、前記反射光学素子は、前記入射結像光束をその光束形態に応じて再帰的に前記第1レンズ群に向けて反射し、前記第1レンズ群は、前記反射光学素子により反射された光束を反射結像光束として前記偏光ビームスプリッタに向かって射出させ、前記偏光面変換手段は、前記偏光ビームスプリッタに入射する前記反射結像光束の直線偏光方向を、前記第1の方向に直交する第2の方向に変換し、前記偏光ビームスプリッタは、前記第2の方向の直線偏光とされた前記反射結像光束を前記第2光学群に向けて射出させ、前記第2光学群は、前記反射結像光束を前記拡大側の共役面上に拡大画像として結像させ、前記反射光学素子は、2面の反射面が互いに直角をなす屋根型ミラーであって、前記2面の反射面の稜線部の方向が、前記第1レンズ群の光軸に直交する面内で、入射結像光束の偏光面に対して45度をなして配置される。
この発明によれば、光路分離手段としての偏光ビームスプリッタの小型化・軽量化が可能な、光路往復型の新規な結像光学系を実現できる。
実施例1の結像光学系の構成を示す図である。 実施例1の結像光学系のデータを面番号1~35につき示す図である。 実施例1の結像光学系のデータを面番号36以下につき示す図である。 実施例1の結像光学系における非球面データを示す図である。 実施例1の結像光学系の縦収差図である。 実施例1の結像光学系の横収差図である。 実施例2の結像光学系の構成を示す図である。 実施例2の結像光学系のデータを面番号1~35につき示す図である。 実施例2の結像光学系のデータを面番号36以下につき示す図である。 実施例2の結像光学系における非球面データを示す図である。 実施例2の結像光学系の縦収差図である。 実施例2の結像光学系の横収差図である。 実施例1、2における結像光束の偏光方向の変化を説明する図である。 実施例3の結像光学系の構成を示す図である。 実施例3の結像光学系のデータを面番号1~35につき示す図である。 実施例3の結像光学系のデータを面番号36以下につき示す図である。 実施例3の結像光学系における非球面データを示す図である。 実施例3の結像光学系の縦収差図である。 実施例3の結像光学系の横収差図である。 実施例4の結像光学系の構成を示す図である。 実施例4の結像光学系のデータを面番号1~35につき示す図である。 実施例4の結像光学系のデータを面番号36以下につき示す図である。 実施例4の結像光学系における非球面データを示す図である。 実施例4の結像光学系の縦収差図である。 実施例4の結像光学系の横収差図である。 実施例3、4における結像光束の偏光方向の変化を説明する図である。 実施例5の結像光学系の構成を示す図である。 実施例5の結像光学系のデータを面番号1~35につき示す図である。 実施例5の結像光学系のデータを面番号36以下につき示す図である。 実施例5の結像光学系における非球面データを示す図である。 実施例5の結像光学系の縦収差図である。 実施例5の結像光学系の横収差図である。 実施例5における結像光束の偏光方向の変化を説明する図である。 比較例の結像光学系の構成を示す図である。 比較例の結像光学系のデータを面番号1~35につき示す図である。 比較例の結像光学系のデータを面番号36以下につき示す図である。 実施例1と比較例の光フットプリントを説明するための図である。 実施例2ないし5における結像光束の合成光束断面を示す図である。 画像表示装置の実施の1形態を示す図である。
この発明の結像光学系は、上記の如く「縮小側の共役面上の原画像からの斜光線を、拡大側の共役面上に拡大画像として結像させる結像光学系」である。
結像光学系は、第1光学群、第2光学群を有し、第1光学群は、第1レンズ群と、偏光ビームスプリッタと、反射光学素子と、偏光面変換手段とを有して構成される。
原画像からの結像光束は、第1の方向に偏光した直線偏光状態であり、偏光ビームスプリッタを介して第1レンズ群に入射し、第1レンズ群から入射結像光束として射出すると反射光学素子に入射して反射される。反射された結像光束は第1レンズ群を介して反射結像光束として偏光ビームスプリッタ側へ射出する。
偏光ビームスプリッタに入射する反射結像光束の偏光方向は、偏光ビームスプリッタから第1レンズ群に入射する結像光束の直線偏光の方向から、この方向に直交する第2の方向へ偏光面変換手段により変換される。従って、反射結像光束は偏光ビームスプリッタにより、原画像からの光路とは分離した光路を辿って第2光学群に向かい、第2光学群を介して拡大側の共役面上に拡大画像として結像させる。
即ち、結像光束の光路(以下「結像光路」と言う。)は、原画像、偏光ビームスプリッタ、第1レンズ群、反射光学素子、第1レンズ群、偏光ビームスプリッタ、第2光学群を順に経由して拡大側の共役面に至る。
この発明の結像光学系は「原画像からの斜光線を、拡大側の共役面上に拡大画像として結像」させる。
これは、縮小側の共役面である原画像から拡大側の共役面に至る結像光路を、結像光学系の光軸が仮想的な直線をなすように展開した状態において「原画像の中心を物点とする主光線が上記直線的に展開された光軸に対して傾く」ことを意味する。
「原画像の中心を物点とする主光線」を「画面中心主光線」と呼び、この画面中心主光線のうち、原画像の側から偏光ビームスプリッタの分離面に入射するものを「入射主光線」と呼び、反射光学素子により反射されて上記分離面に入射するものを「反射主光線」と呼ぶ。
偏光ビームスプリッタの分離面における「入射主光線と反射主光線の距離」を「主光線分離距離」と呼ぶ。
反射光学素子としては、屋根型ミラーが用いられ、入射結像光束を、その光束形態に応じて再帰的に反射する。
ここで「再帰的な反射」につき、説明を補足する。
仮に、反射光学素子として、屋根型ミラーを用いずに「平面鏡を用いる」と、結像光束は「通常の反射法則」に従い、鏡面法線に対し対称的となる。このとき、入射主光線と反射主光線の分離面上での距離を「正反射主光線分離距離」と呼ぶ。
この明細書において、反射光学素子が入射結像光束を「再帰的に反射させる」とは、偏光ビームスプリッタの分離面上における「主光線分離距離が、正反射主光線分離距離よりも短い」ことであると定義とする。
従って、この発明の結像光学系のように「再帰的な反射を行う反射光学素子」を用いる場合は、平面鏡のように通常の反射を行う反射光学素子を用いる場合に比して、偏光ビームスプリッタをより小型化、軽量化することができる。
「反射光学素子」につき説明する。
「屋根型ミラー」は、2面の平反射面が互いに直角をなす屋根型に組合せられたものであり、以下において「ダハミラー」とも称する。
従来から代表的な「再帰反射光学素子」として知られているコーナーキューブリフレクタは、入射結像光束の光束形態に拘わらず反射は再帰的であるが、反射光学素子がダハミラーの場合には、入射させる光束の形態によっては反射が再帰的にならない場合がある。
従って、ダハミラーを反射光学素子として用いる場合には、入射結像光束の光束形態を調整して「反射が再帰的になる」ようにする。
即ち、反射光学素子であるダハミラーは入射結像光束を「その光束形態に応じて再帰的に反射」させる。
「偏光面変換手段」は、直線偏光した光束の偏光面を90度回転させるものであり「1/4波長板」が広く知られている。
反射光学素子として「屋根型ミラー」を用いる場合も、偏光面変換手段として1/4波長板を用いることができ、1/4波長板は、偏光ビームスプリッタと反射光学素子との間の適宜の位置、例えば、反射光学素子の直前の位置などに配置できる。
1/4波長板は、従来から知られた複屈折結晶板を用いるものや、近来、市販されている薄膜状の1/4波長膜を平行平板硝子の面に膜形成したものを用いることもできる。
反射光学素子としてダハミラーを用いる場合は、その配設態位を調整することにより、1/4波長板を省略することができる。
即ち、ダハミラーの2面の反射面の稜線部の方向が、第1レンズ群の光軸に直交する面内で、第1の方向に対して45度をなすようにダハミラーを配置すると、このように配置されたダハミラーが「偏光面変換手段」を兼ねる。
前述の如く、反射光学素子により再帰的に反射され第1レンズ群を通った反射結像光束は、偏光ビームスプリッタを介して第2光学群に向かい、第2光学群を介して拡大側の共役面上に拡大画像として結像させる。
「第2光学群」は、屈折光学系(レンズ系)として構成することが出来るが、これに限らず「屈折光学系と、その拡大側に配された1面以上の凹面鏡」で構成することができる。
また、この発明の結像光学系は、結像光学系内に「原画像の1以上の中間像」を結像するように構成できる。この場合、結像光学系内に「第1及び第2の中間像」を結像する構成とすることもできる。
なお、結像光学系の結像光路中に、光学系のレイアウトに応じて、結像光路を屈曲させる「折り返しミラー」を適宜に配置することができる。
この発明の画像表示装置は、画像表示素子の画像表示面に表示された原画像からの結像光束を、結像光学系を用いて被投射面上に拡大投射して表示する画像表示装置であって、原画像から、所定の方向に直線偏光した結像光束を放射させる結像光束発生部と、この結像光束発生部からの結像光束を被投射面上に拡大投射する結像光学系を有し、結像光学系は上に説明したものであって、結像光束における直線偏光の方向を第1の方向として用いられる。
画像表示装置により被投射面(結像光学系における拡大側の共役面)に表示される拡大画像は、単色画像(モノクロ画像)であることも、カラー画像であることもできる。
以下、結像光学系の構成と作用を、図1を例にとって説明する。
図1において、符号10は画像表示素子を示している。「画像表示素子」としては前述の如く、液晶表示素子やDMD等を用いることができ、以下に説明する実施例1ないし5においてはDMDが想定されている。
図1は、画像表示素子10の画像表示面から射出する画像光が、画像表示面のカバーガラスを透過する状態を示している。画像表示素子10の画像表示面は、結像光学系の「縮小側の共役面」である。
画像表示素子10からの画像光は、クロスプリズムCPを透過して、第1光学群OS1の偏光ビームスプリッタ20に入射する。
説明中の例では「カラー画像を拡大投射する場合」が想定されており、画像表示素子10の他に「図示を省略された他の2つの画像表示素子」が用いられ、これら3個の画像表示素子からそれぞれ「赤・青・緑の3原色の画像光」が放射され、これら3色の画像光がクロスプリズムCPにより「1本の結像光束に色合成」されて偏光ビームスプリッタ20に入射する。
結像光束を構成する3色の画像光は何れも「図面に直交する方向に偏光した直線偏光」であり、クロスプリズムCPにより状態で偏光ビームスプリッタ20に入射する。この直線偏光方向が「第1の方向」である。
なお「画像表示面において画像が表示される画像表示領域の中心からの光束の主光線」が前述の「画面中心主光線」であり、結像光学系に対して斜光線である。
クロスプリズムCPから偏光ビームスプリッタ20に入射した結像光束は、偏光ビームスプリッタ20の分離面により図1の左方へ反射され、第1光学群OS1の第1レンズ群LG1の側に射出し、第1レンズ群LG1に入射する。
第1レンズ群LG1に入射した結像光束は、第1レンズ群LG1を図の左方へ透過し、第1レンズ群LG1のレンズ作用を受けて「入射結像光束」となり、反射光学素子30に向けて射出する。
第1レンズ群LG1と反射光学素子30との間には「偏光面変換手段」として1/4波長板40が配置されている。
第1レンズ群LG1から射出した入射結像光束は1/4波長板40の作用により「円偏光状態」となって、反射光学素子30に入射する。
図1に示されている反射光学素子は「コーナーキューブリフレクタ」で再帰反射光学素子であり、入射する入射結像光束を再帰的に反射する。なお、コーナーキューブリフレクタは再帰反射光学素子であるので、反射は入射結像光束の光束形態を問わず「再帰的」である。
入射結像光束はコーナーキューブリフレクタ30により再帰的に反射されたのち、1/4波長板40を介して第1レンズ群LG1に図の右向きに入射し、第1レンズ群LG1の再度の作用を受けて「反射結像光束」となり、偏光ビームスプリッタ20に入射する。
このとき、偏光ビームスプリッタ20に入射する反射結像光束は、偏光面変換手段である1/4波長板40を2回透過することにより、その偏光方向を前記「第1の方向に直交する第2の方向(図の上下方向)」へ変換されており、偏光ビームスプリッタ20を透過して第2光学群OS2に入射する。
そして、第2光学群OS2の光学作用を受けて、図示を省略されたスクリーン上に拡大画像として結像する。図示を省略されたスクリーンは「拡大側の共役面」である。
即ち、図1に示す結像光学系は、縮小側の共役面上の原画像からの斜光線を、拡大側の共役面上に拡大画像として結像させる結像光学系であって、第1光学群OS1と、第2光学群OS2と、を有する。
第1光学群OS1は、第1レンズ群LG1と、偏光ビームスプリッタ20と、反射光学素子30と、偏光面変換手段40とを有して構成されている。
偏光ビームスプリッタ20は、第1の方向に直線偏光した原画像からの結像光束を入射されて第1レンズ群LG1の側へ射出させ、第1レンズ群LG1は、偏光ビームスプリッタ20から射出した結像光束を入射結像光束として反射光学素子30に向けて射出させ、
反射光学素子30は、入射結像光束を再帰的に第1レンズ群LG1に向けて反射する。
第1レンズ群LG1は、反射光学素子30により反射された光束を反射結像光束として偏光ビームスプリッタ20に向かって射出させ、偏光面変換手段40は、偏光ビームスプリッタ20に入射する反射結像光束の直線偏光方向を、第1の方向に直交する第2の方向に変換する。
偏光ビームスプリッタ20は、第2の方向の直線偏光とされた反射結像光束を第2光学群OS2に向けて射出させ、第2光学群OS2は、反射結像光束を拡大側の共役面上に拡大画像として結像させる。
図1に例示した結像光学系では、反射光学素子30が「コーナーキューブリフレクタ」であり、偏光面変換手段40は「1/4波長板」である。
また、第2光学群OS2は、屈折光学系LG2と、その拡大側に配された凹面鏡Mで構成されている。以下、屈折光学系LG2は「第2レンズ群LG2」とも呼ぶ。
さらにまた、図1の結像光学系は、結像光学系内に1以上の中間像(第1及び第2の中間像)を結像する。
図1において、第1の中間像は「第2レンズ群LG2内」に結像し、第2中間像は第2レンズ群LG2と凹面鏡Mとの間に結像している。
以下、結像光学系の具体的な実施例を1例と参考例を4例と、比較例を1例挙げる。
繁雑を避けるため、以下においては、参考例をも実施例と称する。実施例1ないし実施例5において、実施例1ないし4は参考例であり、実施例5が実施例である。
「実施例1」
実施例1は、図1に示した例であり、従って、その構成は上に説明した通りである。
実施例1のデータを図2A、図2Bに示す。図2Aは画像表示素子の画像表示面を面番号:1とし、面番号1~35までの「面形状」、曲率半径:R、面間隔:D、d線に対する屈折率:Nd、アッベ数:νd、各面における「屈折/反射」を示し、図2Bは、面番号36以下につきこれらの量のデータを示す。
図3は、実施例1における非球面のデータを示す。
非球面の表示は以下の通りである。
即ち、非球面量:Zを、近軸曲率半径:R、光軸からの距離:h、円錐定数:K、1~20次の非球面係数をAi(i=1~20)として、周知の次式:
Z=(h/R)/[1+√(1―(1+k)(h/R)]+ΣAi(i=1~20)
で表す。
図4に実施例1の縦収差図、図5に実施例1の横収差図を示す。
各収差図に示すように、実施例1は良好な性能を有している。
「実施例2」
実施例2の結像光学系の構成図を、図1に倣って図6に示す。煩雑を避けるため、混同の恐れがないと思われるものについては、図1におけると同符号を付した。図1とは左右が逆になっているが、実施例1と同様に、第1光学群OS1が偏光ビームスプリッタ20と第1レンズ群LG1と反射光学素子30、偏光面変換手段40で構成され、第2光学群OS2が第2レンズ群(屈折光学系)LG2と凹面鏡Mで構成される。また、反射光学素子30は、実施例1におけると同じく「コーナーキューブリフレクタ」であり、偏光面変換手段40は1/4波長板である。
図6に示すように、第1の中間像が「第2レンズ群LG2内」に結像し、第2中間像は第2レンズ群LG2と凹面鏡Mとの間に結像している。
実施例2のデータを、図2A、図2Bに倣って図7A、図7Bに示す。
また、非球面データを図3に倣って、図8に示す。
実施例2の縦収差図を図9に、横収差図を図10に示す。
各収差図に示すように、実施例2も良好な性能を有している。
実施例1および2における、結像光束の偏光状態の変化を図11に即して説明する。
図11の最上の図(A)は、クロスプリズムCPから偏光ビームスプリッタ20に入射し、偏光ビームスプリッタ20の分離面により反射され、第1レンズ群LG1の側に射出する結像光束の偏光状態を示す。この状態で結像光束は直線偏光状態であり、その偏光方向が「第1の方向」である。
この結像光束は第1レンズ群LG1を透過すると「入射結像光束」となって1/4波長板40を透過し、図11(B)に示す右回りの円偏光状態となり、この状態でコーナーキューブリフレクタ30に入射し、再帰的に反射されると図11(C)に示すように左回りの円偏光状態となる。なお、1/4波長板40の光学軸は、第1の方向(図の左右方向)に対し時計回りに45度傾いている。
そして、1/4波長板40を再度透過すると、図11(D)に示す直線偏光状態となって第1レンズ群LG1を透過し、反射結像光束となって偏光ビームスプリッタ20に入射する。このときの偏光状態は、図11(D)に示す直線偏光状態で「第2の方向」に偏光しており、偏光ビームスプリッタ20を第2光学群OS2の側へ透過する。
そして、第2光学群OS2の光学作用を受けて、「拡大側の共役面」上に投射画像を結像する。
「実施例3」
実施例3の結像光学系の構成図を、図1に倣って図12に示す。煩雑を避けるため、混同の恐れがないと思われるものについては、図1におけると同符号を付した。
第1光学群OS1は、偏光ビームスプリッタ20、第1レンズ群LG1、偏光面変換手段40、反射光学素子30Aで構成されるが、偏光面変換手段40は1/4波長板、反射光学素子30Aは「凹面鏡」である。
第2光学群OS2は、第2レンズ群(屈折光学系)LG2と凹面鏡Mで構成されている。
図12に示すように、第1の中間像が「第2レンズ群LG2内」に結像し、第2中間像は第2レンズ群LG2と凹面鏡Mとの間に結像している。
凹面鏡30Aは「凹球面鏡」で、入射結像光束を再帰的に反射するように、入射結像光束の光束形態が調整されている。
実施例3のデータを、図2A、図2Bに倣って図13A、図13Bに示す。
また、非球面データを図3に倣って、図14に示す。
実施例3の縦収差図を図15に、横収差図を図16に示す。
各収差図に示すように、実施例3も良好な性能を有している。
「実施例4」
実施例4の結像光学系の構成図を、図1に倣って図17に示す。煩雑を避けるため、混同の恐れがないと思われるものについては、図1におけると同符号を付した。
なお、図17の左右方向も、図1の左右方向と逆である。
第1光学群OS1は、偏光ビームスプリッタ20、第1レンズ群LG1、偏光面変換手段40、反射光学素子30Aで構成され、偏光面変換手段40は1/4波長板である。反射光学素子30Bは両凸レンズで、2面のレンズ面のうち、図で右側の面に反射膜が蒸着された「凹反射面」となっている。
このように、「反射光学部材」は、一方の面を反射面として構成したレンズにより構成することができる。実施例4の反射光学素子30Bのようにレンズ面を凹反射面として用いる場合、レンズ30Aを第1レンズ群の一部として考えることもできる。
第2光学群OS2は、第2レンズ群LG2と凹面鏡Mで構成されている。
図17に示すように、第1の中間像が「第2レンズ群LG2内」に結像し、第2中間像は第2レンズ群LG2と凹面鏡Mとの間に結像している。
両凸レンズである反射光学素子30は両面とも球面であり、従って凹反射面は「凹球面鏡」であり、入射結像光束を再帰的に反射するように、入射結像光束の光束形態が定められている。
実施例4のデータを、図2A、図2Bに倣って図18A、図18Bに示す。
また、非球面データを図3に倣って、図19に示す。
実施例4の縦収差図を図20に、横収差図を図21に示す。
各収差図に示すように、実施例4も良好な性能を有している。
実施例3および4における、結像光束の偏光状態の変化を図22に即して説明する。
図22の最上の図(A)は、クロスプリズムCPから偏光ビームスプリッタ20に入射し、偏光ビームスプリッタ20の分離面により反射され、第1レンズ群LG1の側に射出する結像光束の偏光状態を示す。この状態で結像光束は直線偏光状態で、その偏光方向が「第1の方向」である。
この結像光束は第1レンズ群LG1を透過すると「入射結像光束」となって1/4波長板40を透過し、図22(B)に示す右回りの円偏光状態となり、この状態で反射光学素子30A(凹面鏡)、30B(凹レンズ面)に入射し、再帰的に反射されると図22(C)に示すように左回りの円偏光状態となる。なお、1/4波長板40の光学軸は、第1の方向(図の左右方向)に対し時計回りに45度傾いている。
そして、1/4波長板40を再度透過すると、図22(D)に示す直線偏光状態となって、第1レンズ群LG1を透過し、反射結像光束となって偏光ビームスプリッタ20に入射する。このときの偏光状態は、図22(D)に示す直線偏光状態で「第2の方向」に偏光しており、偏光ビームスプリッタ20を第2光学群OS2の側へ透過する。
そして、第2光学群OS2の光学作用を受けて、「拡大側の共役面」上に投射画像を結像する。
「実施例5」
実施例5の結像光学系の構成図を、図1に倣って図23に示す。煩雑を避けるため、混同の恐れがないと思われるものについては、図1におけると同符号を付した。
図23の左右方向も、図1の左右方向と逆である。
第1光学群OS1は、偏光ビームスプリッタ20、第1レンズ群LG1、反射光学素子30Cで構成される。反射光学素子30Cは「屋根型ミラー(ダハミラー)」であり、その稜線の方向は、図面に直交する方向となっている。
ダハミラー30Cへの入射結像光束は、ダハミラー30Cが入射結像光束を再帰的に反射するように、入射結像光束の光束形態が定められている。
第2光学群OS2は、第2レンズ群LG2と凹面鏡Mで構成されている。
図23に示すように、第1の中間像が「第2レンズ群LG2内」に結像し、第2中間像は第2レンズ群LG2と凹面鏡Mとの間に結像している。
実施例5のデータを、図2A、図2Bに倣って図24A、図24Bに示す。また、非球面データを図3に倣って図25に示す。
実施例5の縦収差図を図26に、横収差図を図27に示す。
各収差図に示すように、実施例5も良好な性能を有している。
図28に、実施例5における、結像光束の偏光状態の変化を説明図として示す。
図28の最上の図(A)は、クロスプリズムCPから偏光ビームスプリッタ20に入射し、偏光ビームスプリッタ20の分離面により反射され、第1レンズ群LG1の側に射出する結像光束の偏光状態を示す。この状態で結像光束は直線偏光状態であり、その偏光方向が「第1の方向」である。
この結像光束は第1レンズ群LG1を透過する。
第1レンズ群LG1は、図24A、図24Bに示すように、偏光ビームスプリッタ20に近接して1/2波長板を有している(図28(a1))。
1/2波長板は、図28(a2)の如く光学軸を前記第1の方向に対して傾けている。この傾き角は22.5度であり、1/2波長板を透過した結像光束の直線偏光方向は図28(a3)に示すように、第1の方向に対して45度傾いた方向となる。
前述したように、反射光学素子30Cである屋根型ミラー(ダハミラー)は、その稜線の方向が、図23の図面に直交する方向となっており、この方向は「第1の方向に平行」である。
従って、偏光ビームスプリッタ20の側から1/2波長板を透過した結像光束の直線偏光方向は、ダハミラー30の稜線の方向に対して45度をなしている。
結像光束は、1/2波長板を透過したのち、上記直線偏光方向を保ったまま、第1レンズ群LG1の屈折レンズ系を透過し、「入射結像光束」となって反射光学素子30(ダハミラー)に入射するが、その直線偏光方向がダハミラーの稜線方向に対して45度傾いているので、ダハミラーにより反射されると、その直線偏光方向は、図28(C)に示すように、入射結像光束の直線偏光方向(図28(a3))に対して直交する方向へ回転する。
ダハミラー30Cに反射された光束は図28(C)の直線偏光方向を保ちつつ。第1レンズ群LG1に入射する。そして、図28(c1)に示すように「第1レンズ群LG1の屈折レンズ系」を透過したのち、1/2波長板を透過する。
1/2波長板の光学軸は図28(c3)の如くであり、透過した光束は「反射結像光束」となって偏光ビームスプリッタ20に入射するが、このとき、反射結像光束は1/2波長板を2度透過したことにより、その直線偏光方向は図28(c4)に示すように、第1の方向(図28(A))に対して直交する「第2の方向」となっており、図28(D)の如く、偏光ビームスプリッタ20に入射するとこれを透過して第2光学群OS2の第2レンズ群LG2を透過し、凹面鏡Mを介して「拡大側の共役面」上に投射画像を結像する。
付言すると、実施例5において第1レンズ群LG1に含まれている「1/2波長板」は上記の如く、入射結像光束の直線偏光状態を、ダハミラー30Cの稜線の方向(第1の方向に平行である。)に対して45度傾ける役割を果たしている。
しかし、ダハミラー30Cの稜線の方向を「第1の方向に対して45度傾いた方向」に
設定すれば、1/2波長板を用いなくても、入射結像光束の直線偏光方向を上記「稜線に対して45度傾けることができる。
従って、1/2波長板は必ずしも必要ではない。しかし、1/2波長板を用いて、その光学軸の方向を調整することにより、ダハミラー30Cの稜線の方向を適宜に変更調整できる。
ところで前述の如く、この発明の結像光学系では「再帰的な反射を行う反射光学素子」を用いることにより、平面鏡の如く通常の反射を行う反射光学素子を用いる場合に比して、偏光ビームスプリッタをより小型化、軽量化することができる。
この点を以下に、反射光学素子として平面鏡を用いる場合を比較例として説明する。
図29に比較例の結像光学系の構成を、図1に倣って示している。煩雑を避けるために混同の恐れが無いと思われるものについては図1におけると同一の符号を用いる。
図29に示す比較例の結像光学系が、図1に示す実施例1の結像光学系と異なるところは、第1光学群OS1において反射光学素子MPとして「平面鏡」が用いられていることと、偏光ビームスプリッタ20Aとして、実施例1の偏光ビームスプリッタ20とはサイズの異なるものが用いられている点である。
比較例のデータを図2A、図2Bに倣って図30A、30Bに示す。実施例1に関する図2A、図2Bと、比較例に関する図30A、図30Bとを対比すれば明らかなように、「第1レンズ群LG1において偏光ビームスプリッタに近接した透明平行平板」の厚さ及び偏光ビームスプリッタとの距離、第2レンズ群LG2において偏光ビームスプリッタに近接した透明平行平板の厚さおよび偏光ビームスプリッタとの距離が異なるが、第1レンズ群LG1、第2レンズ群LG2における屈折レンズは互いに同一であり、各非球面のデータは図3に示すものと同一である。また、凹面鏡Mも実施例1と比較例とで同一である。
比較例の結像光学系は、実施例1の結像光学系と「上記の差異点」を調節することにより、光学性能が同一となるように構成されている。従って、比較例における収差は、実施例1のものと同一である。
比較例においては反射光学素子として平面鏡MPが用いられているので、反射光学素子による入射結像光束の反射は「再帰的」ではない。
図31に、偏光ビームスプリッタにおける「光フットプリント」を示す。
偏光ビームスプリッタは、光源側からの結像光束が入射する偏光分離面、第1光学群側の面、第2光学群側の面が結像に関係する。結像光束は先ず偏光分離面に入射し、第1光学群側の面から射出し、反射結像光束となって第1光学群側の面から偏光分離面に入射し、第2光学群側の面から射出する。
画像表示素子の画像表示領域(画像が表示される矩形状の領域の4隅からの4本の光束が、上記各面を通過する結像光束の光束断面を「光フットプリント」として、比較例および実施例1につき示したものが図31である。
図31の上の行は「比較例」に関するものであり、(a)は「入射結像光束が入射する偏光分離面の光フットプリント(以下「第1入射光束断面」と言う。)」、(b)は「第1光学群側へ射出するときの光フットプリント(以下「第1射出光束断面」と言う。)」、(c)は「第1光学群側から入射するときの偏光分離膜上の光フットプリント(以下「第2入射光束断面」と言う。)」、(d)は「第2光学群側へ射出するときの光フットプリント(以下「第2射出光束断面」と言う。)」であり、(e)は、上記第1入射光束断面から第2射出光束断面を重ね合わせた「合成光束断面」である。

偏光ビームスプリッタは立方体形状であり、画像表示面からの結像光束を全て用いるためには、偏光ビームスプリッタの各面が「合成光束断面をカバーできる」大きさでなければならない。
比較例の場合に、合成光束断面をカバーする領域は、図31(e)に示すように横方向に38.354mm、縦方向に52.226mmであり、偏光ビームスプリッタ20Aのサイズは、図30A、図30Bに示すデータのように「一辺が52.226mmの立方体」となる。
図31の下の列は、実施例1における第1入射光束断面(A)、第1射出光束断面(B)、第2入射光束断面(C)、第2射出光束断面(D)、合成光束断面(E)を示している。
図31(E)に示すように合成光束断面をカバーできる大きさは横方向に38.354mm、縦方向に38.377mmであり、実施例1において用いられている偏光ビームスプリッタは、図2A、図2Bに示す如く一辺が33.377の立方体である。
比較例で用いられる偏光ビームスプリッタ20Aの体積は
(52.226mm)=142449.29mm
である。これに対し、実施例1において用いられる偏光ビームスプリッタ20の体積は、
(33.354mm)=37105.97mm
である。
即ち、実施例1における偏光ビームスプリッタ20は、比較例の偏光ビームスプリッタ20Aの体積の略26%であり、偏光ビームスプリッタ20を用いることにより、偏光ビームスプリッタ20Aを用いる場合に比して、偏光ビームスプリッタの体積・重量を略75%軽量化・小型化できる。
図32に、実施例2ないし5における「合成光束断面」を示す。
実施例2の合成光束断面は、図32(A)に示すように、横方向に28.1mm、縦方向に33.0mmであり、従って、実施例2における偏光ビームスプリッタ20のサイズは、図7A、図7Bに示すように「一辺が33mmの立方体」である。
実施例3の合成光束断面は、図32(B)に示すように、横方向に35mm、縦方向に31.4mmであり、従って、実施例3における偏光ビームスプリッタ20のサイズは、図13A、図13Bのデータに示すように「一辺が35mmの立方体」である。
実施例4の合成光束断面は、図32(C)に示すように、横方向に32.0mm、縦方向に27.5mmであり、従って、実施例4における偏光ビームスプリッタ20のサイズは、図18A、図18Bのデータに示すように「一辺が32mmの立方体」である。
実施例5の合成光束断面は、図32(D)に示すように、横方向に28.1mm、縦方向に33.0mmであり、従って、実施例5における偏光ビームスプリッタ20のサイズは、図24A、図24Bのデータに示すように「一辺が33mmの立方体」である。
これから明らかなように、実施例2ないし実施例5の何れにおいても、実施例1と同様に、偏光ビームスプリッタの小型化・軽量化を実現できる。
なお、前述した「画像表示面において画像が表示される画像表示領域の中心からの光束の主光線」である「画面中心主光線(斜光線)」と結像光学系の光軸とのなす角は、実施例1及び比較例において3.81度、実施例2において4.59度、実施例3において4.72度、実施例4において4.83度、実施例5において4.59度である。
以下、画像表示装置(プロジェクタ)の実施の1形態を説明する。図33はプロジェクタの1形態を説明図的に示している。図中の符号10は画像表示素子を示し、符号100は結像光学系、符号200はスクリーンをそれぞれ示している。
画像表示素子10としては、例えばDMDが用いられ、結像光学系100としては請求項1ないし6の何れかに記載のもの、具体的には上記実施例1ないし5の何れかを用いることができる。
図示を省略された公知の「制御システム」からの制御信号により、画像表示素子10の画像表示面に原画像が表示し、図示を省略された公知の「照明システム」による照明を行って、所定の方向に直線偏光した結像光束を放射させる。即ち、画像表示素子10と制御システムと照明システムは「結像光束発生部」を構成し、結像光束は結像光学系100によりスクリーン200上に拡大投射される。即ち、画像表示素子10の画像表示面とスクリーン200とは、共役関係にあり、画像表示面は「縮小側の共役面」、スクリーンは「拡大側の共役面」である。
スクリーン200上には勿論カラー画像を拡大投射することができる。
この発明の結像光学系は「縮小側の共役面上の原画像」を「拡大側の共役面上」に拡大投射するものであるが、原画像と拡大投射された画像とは共役関係にあるから、物体と像を入れ替えて、拡大側の共役面の画像を、結像光学系により縮小側の共役面に結像させることができる。
従って、縮小側の共役面の位置に「撮像光学素子の撮像面」を合致させて配置すれば、撮像光学素子により拡大側の共役面上の画像を撮像することもできる。即ち、上に説明した結像光学系を用い、拡大側の共役面上の原画像からの斜光線を、縮小側の共役面上に縮小画像として結像させ、縮小画像を撮像する撮像手段を設けることにより、撮像装置を構成できる。
このような撮像装置として、例えば、図1に示す実施例1の結像光学系において、画像表示素子10とクロスプリズムCPとの間にハーフミラーを配置して、ハーフミラーにより、拡大側の共役面に共役な縮小側の共役面を形成し、この共役面に撮像素子の撮像面を配置すれば、拡大側の共役面に原画像の拡大画像を投射しつつ、撮像素子によりこの拡大画像を撮像することができる。
以上、発明の好ましい実施の形態について説明したが、この発明は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
この発明の実施の形態に記載された効果は、発明から生じる好適な効果を列挙したに過ぎず、発明による効果は「実施の形態に記載されたもの」に限定されるものではない。
10 画像表示素子(画像表示面)
CP クロスプリズム
20 偏光ビームスプリッタ
OS1 第1光学群
LG1 第1レンズ群
30 反射光学素子(コーナーキューブ)
40 偏光方向変換手段(1/4波長板)
OS2 第2光学群
LG2 第2レンズ群
M 凹面鏡
特開2018-60131号公報 特開2018-97037号公報

Claims (8)

  1. 縮小側の共役面上の原画像からの斜光線を、拡大側の共役面上に拡大画像として結像させる結像光学系であって、
    第1光学群と、第2光学群と、を有し、
    前記第1光学群は、第1レンズ群と、偏光ビームスプリッタと、反射光学素子と、偏光面変換手段とを有して構成され、
    前記偏光ビームスプリッタは、第1の方向に直線偏光した前記原画像からの結像光束を入射されて前記第1レンズ群の側へ射出させ、
    前記第1レンズ群は、前記偏光ビームスプリッタから射出した結像光束を入射結像光束として前記反射光学素子に向けて射出させ、
    前記反射光学素子は、前記入射結像光束をその光束形態に応じて再帰的に前記第1レンズ群に向けて反射し、
    前記第1レンズ群は、前記反射光学素子により反射された光束を反射結像光束として前記偏光ビームスプリッタに向かって射出させ、
    前記偏光面変換手段は、前記偏光ビームスプリッタに入射する前記反射結像光束の直線偏光方向を、前記第1の方向に直交する第2の方向に変換し、
    前記偏光ビームスプリッタは、前記第2の方向の直線偏光とされた前記反射結像光束を前記第2光学群に向けて射出させ、
    前記第2光学群は、前記反射結像光束を前記拡大側の共役面上に拡大画像として結像させ、
    前記反射光学素子は、2面の反射面が互いに直角をなす屋根型ミラーであって、前記2面の反射面の稜線部の方向が、前記第1レンズ群の光軸に直交する面内で、入射結像光束の偏光面に対して45度をなして配置される結像光学系。
  2. 請求項1記載の結像光学系であって、
    前記偏光面変換手段が1/2波長板である結像光学系。
  3. 請求項1または2に記載の結像光学系であって、
    前記第2光学群が屈折光学系と、その拡大側に配された凹面鏡で構成されている結像光学系。
  4. 請求項3記載の結像光学系であって、
    結像光学系内に、原画像の1以上の中間像を結像する結像光学系。
  5. 請求項4記載の結像光学系であって、
    結像光学系内に、第1及び第2の中間像を結像する結像光学系。
  6. 画像表示素子の画像表示面に表示された原画像からの結像光束を、結像光学系を用いて被投射面上に拡大投射して表示する画像表示装置であって、
    前記原画像から、所定の方向に直線偏光した結像光束を放射させる結像光束発生部と、
    この結像光束発生部からの前記結像光束を前記被投射面上に拡大投射する結像光学系を有し、前記結像光学系は請求項1ないし5の何れか1項に記載のものであって、前記結像光束における直線偏光の方向を前記第1の方向として用いられる画像表示装置。
  7. 請求項6記載の画像表示装置であって、
    前記被投射面上に拡大投射される投射画像はカラー画像である画像表示装置。
  8. 請求項1ないし5の何れか1項に記載の結像光学系を用い、拡大側の共役面上の原画像からの斜光線を、縮小側の共役面上に縮小画像として結像させ、前記縮小画像を撮像する撮像手段を有する撮像装置。
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