JP2009116149A - 投射型画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化や低コスト化を簡易に達成でき、広角化の要求に対応できる投射型画像表示装置を提供すること。
【解決手段】投射型画像表示装置100は、スクリーン10と、スクリーン10の投射側に配置された曲面ミラー21を有する反射光学部20と、反射光学部20の光路前段に設けられるとともに、スクリーン10の非投射側に配置された折曲ミラー30と、反射光学部20の光路前段に設けられるとともに、スクリーン10の非投射側に配置された屈折光学部40と、スクリーン10の非投射側に配置された像形成光学部60とを備える。これにより、投射型画像表示装置100の小型化、低コスト化を実現しつつ、スクリーン10上において大きな投射サイズを得ることができる。
【選択図】図1
【解決手段】投射型画像表示装置100は、スクリーン10と、スクリーン10の投射側に配置された曲面ミラー21を有する反射光学部20と、反射光学部20の光路前段に設けられるとともに、スクリーン10の非投射側に配置された折曲ミラー30と、反射光学部20の光路前段に設けられるとともに、スクリーン10の非投射側に配置された屈折光学部40と、スクリーン10の非投射側に配置された像形成光学部60とを備える。これにより、投射型画像表示装置100の小型化、低コスト化を実現しつつ、スクリーン10上において大きな投射サイズを得ることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、液晶パネル等によって形成された画像をスクリーンに投射するための投射型画像表示装置に関する。
スクリーン近傍に投射型画像表示装置を配置してその画像をスクリーンに投射する方法として、スクリーン下部に投射型画像表示装置を配置し、上部ミラーで反射してスクリーンに投射する方法(例えば特許文献1)やスクリーン裏側にプロジェクタを配置し、2枚の平面板で繰り返して投射する方法(例えば特許文献2)がある。また、スクリーン前方に張り出したアームに投射型画像表示装置を直接取り付ける方法(例えば特許文献3)がある。また、投射光学系に複数のレンズを含む屈折光学系と反射ミラーとを有し、スクリーン上に拡大近接投射する方法(例えば特許文献4、5)がある。
特開平2−196230号公報
特開平10−206969号公報
特表2002−538508号公報
特開2004−258620号公報
特開2006−235516号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2のような屈折レンズ系を用いた投射光学系では、広角といったレンズでも半画角45°程度であり、投射サイズがどうしても小さくなる。この場合、大きな投射サイズを得るためには、レンズとミラーの距離を十分長くする必要がある。そのため、ミラーも大型化するという問題がある。
一方、特許文献3のような投射方法では、大型非球面レンズの採用により、近接投射用として半画角60°に近い超広角レンズをアームに取り付けた形態の投射システムが可能である。しかし、このような超広角レンズを用いた投射光学系でも、80インチ程度のスクリーンに投射するために1m程度の投射距離が必要である。そのため、アーム強度を強くしたり、全体を支えるスクリーン枠の強度を増したりすることが必要であり、システム全体の大型化やコスト増加という問題がある。
また、特許文献4や特許文献5のような投射方法では、投射光学系のうち屈折系がスクリーンに垂直に延びており、装置全体のコンパクト化に限界がある。
そこで、本発明は、小型化や低コスト化を簡易に達成でき、広角化の要求に対応できる投射型画像表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る投射型画像表示装置は、スクリーンと、スクリーンの投射側に配置された少なくとも1つの曲面ミラーを有する反射光学部と、反射光学部の光路前段に設けられるとともに、スクリーンの非投射側及び延長平面上のいずれか一方に配置された折曲ミラーと、反射光学部の光路前段に設けられるとともに、スクリーンの非投射側及び延長平面上のいずれか一方に配置された部分を少なくとも有する屈折光学部と、屈折光学部の光路前段に設けられるとともに、スクリーンの非投射側に配置された像形成光学部と、を備えることを特徴とする。
上記投射型画像表示装置では、屈折光学部の全部又は一部と像形成光学部とをスクリーンの非投射側又は延長平面上に設ける。この際、折曲ミラーにより、像形成光学部からの投射光をスクリーンの近傍で折り曲げ、スクリーン前方向へ導くことができる。折り曲げられた投射光は、スクリーンの投射側に設けた反射光学部に到達し、スクリーン上へ近接投射することができる。また、例えばスクリーンを挟んで屈折光学部及び反射光学部を設けることにより、スクリーンの非投射側及び投射側に反射光学部と屈折光学部と像形成光学部とをバランス良く省スペースで配置することができ、投射型画像表示装置全体を薄くすることができる。また、反射光学部が曲面ミラーであることにより、この曲面ミラー等を小型化でき、投射型画像表示装置のスクリーンの投射側への張り出しを小さくすることができる。以上のことにより、投射型画像表示装置の小型化、低コスト化を実現しつつ、スクリーン上において大きな投射サイズを得ることができる。
本発明の別の態様では、曲面ミラーは、凹面及び凸面のいずれか一方を曲面反射面として有することを特徴とする。曲面ミラーが凹面の場合、曲面ミラーが凸面の場合よりも曲面ミラーの下方への出っ張りを少なくすることができ、スクリーン前面の投射空間を狭くしつつ、投射画像を大きくすることができる。また、曲面ミラーが凸面の場合、曲面ミラーが凹面の場合よりも投射サイズを大きくすることができる。また凹面ミラーと比較して曲率を浅くすることができ容易に製造することが可能となる。ここで、曲面反射面は、曲面ミラーにおいて実際の投射光を反射する反射光学面である。
本発明のさらに別の態様では、曲面ミラーの反射曲面からスクリーンまでの投射距離は、曲面ミラーの反射曲面から折曲ミラーまでの距離よりも短いことを特徴とする。この場合、曲面ミラーをスクリーン投射側に、像形成光学部をスクリーン非投射側に配置することになるため、重量バランスが良くなり、スクリーンの枠や脚部の強化や大型化の必要がなくなる。ここで、反射曲面は、曲面ミラーの非実体曲面を含み光軸を通る面頂点を基準とする仮想的な面である。
本発明のさらに別の態様では、屈折光学部は、複数のレンズを有することを特徴とする。この場合、複数のレンズにより画角を高精度で広くすることができ、さらに変倍機能を付加することもできる。
本発明のさらに別の態様では、折曲ミラーは、複数のレンズの間に設けられることを特徴とする。この場合、曲面ミラーと屈折光学部の射出側端部との間の距離を短くすることができ、曲面ミラーのサイズを比較的小型化することができる。
本発明のさらに別の態様では、複数のレンズの光軸の全部又は一部は、スクリーンの非投射側及び延長平面上のいずれか一方においてスクリーンの延長平面に対して平行であることを特徴とする。この場合、複数のレンズがスクリーンの非投射側又は延長平面上で平行に配置され、屈折光学部の配置空間をコンパクトにすることができる。
本発明のさらに別の態様では、折曲ミラーは、屈折光学部の射出側に設けられることを特徴とする。この場合、屈折光学部及び像形成光学部をスクリーン非投射側又は延長平面上に配置する簡単な構造となり、屈折光学部からの射出光がスクリーン近傍で折曲ミラーによりスクリーン前方に折り曲げられる。折り曲げられた投射光はよりスクリーン近傍に配置された曲面ミラーで反射されるため、スクリーン前面の投射空間を狭くしつつ、投射画像を大きくすることができる。
本発明のさらに別の態様では、像形成光学部は、画像形成素子を有することを特徴とする。この場合、画像形成素子によって形成された様々な画像をスクリーンへ投射することができる。画像形成素子には、例えば液晶ライトバルブがある。
〔第1実施形態〕
図1〜図3は、本発明の第1実施形態に係る投射型画像表示装置の要部を示す側面図である。図1は、投射型画像表示装置の要部の構成を説明する概念図であり、図2は、投射型画像表示装置内での光線の状態を表す図であり、図3は、図2の拡大図である。
図1〜図3は、本発明の第1実施形態に係る投射型画像表示装置の要部を示す側面図である。図1は、投射型画像表示装置の要部の構成を説明する概念図であり、図2は、投射型画像表示装置内での光線の状態を表す図であり、図3は、図2の拡大図である。
本実施形態における投射型画像表示装置100は、スクリーン10と、反射光学部20と、折曲ミラー30と、屈折光学部40と、像形成光学部60とを備える。ここで、反射光学部20及び屈折光学部40は投射光学系1を構成する。また、図1〜図3において、像形成光学部60については、その一部であるクロスダイクロイックプリズム67のみ示し、残りの部分は省略している。
スクリーン10は、反射型投影板であり、投射光をスクリーン投射面10aで拡散反射することにより画像が表示される。スクリーン10は、例えば白色プラスチック板で形成される。また、スクリーン10は、基板表面にビーズやパールを含む塗料を塗布したもの、基板表面にマイクロレンズやマイクロミラーを埋め込んだものとすることができる。
反射光学部20は、1つの曲面ミラー21を有する。曲面ミラー21は、光軸OAを軸とする回転対称面で構成される凸面反射ミラーである。曲面ミラー21は、光軸OAの下側に反射光学面20a(図1等の実線部分)を有し、スクリーン10の非投射側すなわち裏面側から前方に射出された投射光をスクリーン投射面10aへ反射させる。ここで、図1等の破線部分すなわち光軸OAの上側は曲面ミラー21の仮想的延長面である非実体曲面20bを示す。曲面ミラー21は、スクリーン10の投射側上方の空間に配置されている。
折曲ミラー30は、平面反射板であり、屈折光学部40から上方に射出された投射光を反射面30aでスクリーン10の前方に折り曲げ、投射光をスクリーン10の投射側すなわち表面側へと導く。折曲ミラー30は、スクリーン10の非投射側上方かつ屈折光学部40の射出側の空間に配置されている。つまり、折曲ミラー30と光軸OAの交点30cと、曲面ミラー21の面頂点20cとの距離s´は、曲面ミラー21の面頂点20cとスクリーン投射面10aとの距離sよりも長い配置となっている。また、折曲ミラー30は、曲面ミラー21の光軸と屈折光学部40の光軸OAとに対して45°の傾きを有している。
屈折光学部40は、スクリーン10の非投射側かつ像形成光学部60の射出側に配置されている。屈折光学部40は、複数の屈折レンズで構成される。
以下、屈折光学部40の具体的なレンズ構成について説明する。
図1等に示す屈折光学部40は、物面OS上の画像をスクリーン10上に拡大投射するためのものである。屈折光学部40は、第1レンズL1と、第2レンズL2と、第3レンズL3と、第4レンズL4と、第5レンズL5と、第6レンズL6と、第7レンズL7と、第8レンズL8と、第9レンズL9と、絞り45とを備える。
図1等に示す屈折光学部40は、物面OS上の画像をスクリーン10上に拡大投射するためのものである。屈折光学部40は、第1レンズL1と、第2レンズL2と、第3レンズL3と、第4レンズL4と、第5レンズL5と、第6レンズL6と、第7レンズL7と、第8レンズL8と、第9レンズL9と、絞り45とを備える。
レンズL1〜L9は、縮小側である物面OS側(図1における下側)より拡大側であるスクリーン10上方側(図1における上側)に向かって第1レンズL1から第9レンズL9まで順に配設されている。また、各レンズL1〜L9の光軸すなわち屈折光学部40の光軸OAは、スクリーン10の延長平面10bに対して平行に配置されている。ここで、絞り45は、第5レンズL5と第6レンズL6との間に設けられている。
第1レンズL1及び第8レンズは非球面レンズである。また、第2レンズL2は、両凸レンズであり、第3レンズL3は、両凸の3枚接合レンズである。また、第4レンズL4、第5レンズL5、及び第7レンズL7は、両凹レンズである。また、第6レンズL6及び第9レンズL9は、メニスカスレンズである。なお、各レンズL1〜L9の配置は、反射光学部20の形状、配置との関係でスクリーン10に最適な投射ができるように調整されている。
屈折光学部40は、物面OS側がほぼテレセントリックになるように構成されている。また、屈折光学部40の前端である第1レンズL1と、液晶パネルが配置される物面OSとの間には、3色の像を合成するためのクロスダイクロイックプリズム67が配置されている。なお、他の2色の液晶パネルを配置すべき物面については、図示を省略しているが、図示の物面OSと等価すなわち共役な配置となっている。図1等において、物面OS上の各物点からは、物面OSに垂直で光軸OAに平行な主光線を中心として一定の広がりを有する光束が射出し、上側に進み、屈折光学部40を通過して反射光学部20等で反射されてスクリーン投射面10a上に投影される。
表1は、屈折光学部40のレンズデータを示す。
この表1の上欄において、「面番号」は、物面OS側から順に各レンズの面に付した番号である。また、「r」は、曲率半径を示し、「D」は、次の面との間のレンズ厚み或いは空気空間を表している。さらに、「Nd」は、レンズ材料のd線における屈折率を示し、「Nv」は、レンズ材料のd線におけるアッベ数を示す。
本実施形態において、レンズL1〜L9は、基本的に球面で形成されているが、第1レンズL1の入出射面(表1の3面及び4面)と、第8レンズL8の入出射面(表1の21面及び22面)とが非球面となっている。また、曲面ミラー21の反射面(表1の28面)が非球面となっている。また、第3レンズL3は3枚のレンズの接合レンズで構成されている。これらの非球面形状の光軸方向の面頂点からの変位量xは、cを近軸曲率半径の逆数、hを光軸からの高さ、kを円錐係数、A04〜A12を高次非球面係数とするとき、次式
で表される。本実施形態の場合、上記非球面式における各係数「k」、「A04」〜「A12」の値については、表1の下欄に示した通りである。
図4は、像形成光学部60の概念図である。像形成光学部60は、システム光軸SAに沿って、均一化した光源光を射出する光源装置61と、光源装置61から射出された照明光を赤・緑・青の3色に分離する分離照明系63と、分離照明系63から射出された各色の照明光によって照明される光変調部65と、光変調部65を経た各色の変調光を合成するクロスダイクロイックプリズム67とを備える。像形成光学部60は、図1に示すスクリーン10の非投射側すなわち裏面側に配置されている。クロスダイクロイックプリズム67から射出された像光は、屈折光学部40に投射される。
ここで、光源装置61は、光源光を射出する光源ユニット61aと、この光源ユニット61aから射出された光源光を均一で所定の偏光方向の照明光に変換する均一化光学系61cとを備える。光源ユニット61aは、光源ランプ61mやリフレクタ61nを有する。また、均一化光学系61cは、光源光を部分光束に分割するための第1レンズアレイ61dと、分割後の部分光束の広がりを調節する第2レンズアレイ61eと、各部分光束の偏光方向を揃える偏光変換装置61gと、各部分光束を対象とする照明領域に重畳して入射させる重畳レンズ61iとを備えている。
分離照明系63は、第1及び第2ダイクロイックミラー63a,63bと、光路折曲用のミラー63m,63n,63oとを備え、システム光軸SAを3つの光路OP1〜OP3に分岐することによって、照明光を青色光LB、緑色光LG、及び赤色光LRの3つの光束に分離する。なお、リレーレンズLL1,LL2は、入射側の第1のリレーレンズLL1の直前に形成された像を、ほぼそのまま射出側のフィールドレンズ63hに伝達することにより、光の拡散等による光の利用効率の低下を防止している。
光変調部65は、3色の照明光LB,LG,LRがそれぞれ入射する3つの液晶ライトバルブ65a,65b,65cを備え、フィールドレンズ63f,63g,63hを経て各液晶ライトバルブ65a,65b,65cに入射した各色光LB,LG,LRを、駆動信号に応じて画素単位で強度変調する。なお、各液晶ライトバルブ65a,65b,65cは、液晶パネルを一対の偏光板で挟んだ構造を有する画像形成素子である。また、各液晶ライトバルブ65a,65b,65cを構成する液晶パネルは、図1等に示す物面OSに対応するものとなっている。
クロスダイクロイックプリズム67は、交差するダイクロイック膜67a,67bを備えており、各液晶ライトバルブ65a,65b,65cからの変調光を合成した像光を射出する。クロスダイクロイックプリズム67で合成された像光は、投射レンズである屈折光学部40により適当な拡大率で不図示のスクリーン10上にカラー画像として投射される。
以下、図5を参照しつつ、上述の投射型画像表示装置100の設置例について説明する。
図5において、投射型画像表示装置100の光学系は、ケース100aに収納されて、スクリーン10の支持部11上に固定されている。ケース100aは、スクリーン10の投射側の投影部100bと、スクリーン10の非投射側の本体部100cとで構成されている。投影部100bには、反射光学部20が投影部100bの先端部からわずかに突出して収納されている。一方、一部図示を省略するが、本体部100cには、折曲ミラー30と、屈折光学部40と、像形成光学部60とが収納されている。この投射型画像表示装置100では、投影部100bと本体部100cとがスクリーン10を挟んで前後に配置されており、前後の重量バランスが良くなっている。また、ケース100aは、スクリーン投射面10aの左右に関する中央に位置するため、左右の重量バランスも良くなっている。これにより、アームを介してプロジェクタ本体を設置する方法と比較すると、スクリーンの枠や脚部の強化や大型化の必要性が少ない。
図5において、投射型画像表示装置100の光学系は、ケース100aに収納されて、スクリーン10の支持部11上に固定されている。ケース100aは、スクリーン10の投射側の投影部100bと、スクリーン10の非投射側の本体部100cとで構成されている。投影部100bには、反射光学部20が投影部100bの先端部からわずかに突出して収納されている。一方、一部図示を省略するが、本体部100cには、折曲ミラー30と、屈折光学部40と、像形成光学部60とが収納されている。この投射型画像表示装置100では、投影部100bと本体部100cとがスクリーン10を挟んで前後に配置されており、前後の重量バランスが良くなっている。また、ケース100aは、スクリーン投射面10aの左右に関する中央に位置するため、左右の重量バランスも良くなっている。これにより、アームを介してプロジェクタ本体を設置する方法と比較すると、スクリーンの枠や脚部の強化や大型化の必要性が少ない。
像形成光学部60から射出された投射光RLは、屈折光学部40で像が拡大され、折曲ミラー30によりスクリーン10投射側へ折り曲げられる。折り曲げられた投射光RLは、反射光学部20の曲面ミラー21で反射され、比較的少ない歪みでスクリーン投射面10a上に投射される。
以上説明した投射型画像表示装置100は、折曲ミラー30によりスクリーン10非投射側上方近傍で折り曲げられた投射光を、スクリーン10の投射側に設けた反射光学部20によりスクリーン投射面10a上へ近接投射することができる。また、スクリーン10を挟んで反射光学部20と屈折光学部40及び像形成光学部60とを設けることにより、スクリーン10非投射側及び投射側に反射光学部20と屈折光学部40と像形成光学部60とをバランス良く配置することができ、投射型画像表示装置100全体を薄くすることができる。また、屈折光学部40の光軸をスクリーン10の延長平面10bに対して平行に配置することにより、屈折光学部40の配置空間をコンパクトにすることができる。また、反射光学部20が曲面ミラー21であることにより、曲面ミラー21等を小型化でき、投射型画像表示装置100のスクリーン10投射側への張り出しを小さくすることができる。以上のことにより、投射型画像表示装置100の小型化、低コスト化を実現しつつ、スクリーン10上に画角の大きい投射をすることができる。
〔第2実施形態〕
図6〜図8は、本発明の第2実施形態に係る投射型画像表示装置の要部を示す側面図である。図6は、投射型画像表示装置の要部の構成を説明する概念図であり、図7は、投射型画像表示装置内での光線の状態を表す図であり、図8は、図7の拡大図である。本実施形態の投射型画像表示装置200は、図1等に示す第1実施形態の投射型画像表示装置100を変形したものであり、特に説明しない部分については第1実施形態の投射型画像表示装置100と同一の構造を有する。
図6〜図8は、本発明の第2実施形態に係る投射型画像表示装置の要部を示す側面図である。図6は、投射型画像表示装置の要部の構成を説明する概念図であり、図7は、投射型画像表示装置内での光線の状態を表す図であり、図8は、図7の拡大図である。本実施形態の投射型画像表示装置200は、図1等に示す第1実施形態の投射型画像表示装置100を変形したものであり、特に説明しない部分については第1実施形態の投射型画像表示装置100と同一の構造を有する。
本実施形態における投射型画像表示装置200は、スクリーン10と、反射光学部120と、折曲ミラー30と、屈折光学部140と、像形成光学部60とを備える。ここで、反射光学部120及び屈折光学部140は投射光学系2を構成する。また、図6〜図8において、像形成光学部60の一部であるクロスダイクロイックプリズム67のみ示し、残りの部分は省略している。
反射光学部120は、1つの曲面ミラー121を有する。曲面ミラー121は、光軸OAを軸とする回転対称面で構成される凹面反射ミラーである。曲面ミラー121は、光軸OAの下側に反射光学面120a(図6等の実線部分)を有し、スクリーン10の非投射側から投射された投射光をスクリーン投射面10aへ反射させる。ここで、図6等の破線部分すなわち光軸OAの上側は曲面ミラー121の非実体曲面120bを示す。曲面ミラー121は、スクリーン10の投射側上方に配置されている。
折曲ミラー30は、平面反射板であり、投射光を反射面30aでスクリーン10の前方に折り曲げ、投射光をスクリーン10の投射側へと導く。折曲ミラー30は、スクリーン10の非投射側上方かつ後述する屈折光学部140の複数のレンズの間に配置されている。つまり、折曲ミラー30と光軸OAとの交点30cと、曲面ミラー121の面頂点120cとの距離s´は、曲面ミラー121の面頂点120cとスクリーン投射面10aとの間の距離sよりも長い配置となっている。また、折曲ミラー30は、曲面ミラー121の光軸と屈折光学部140の光軸OAとに対して45°の傾きを有している。
屈折光学部140は、像形成光学部60の射出側に配置されている。屈折光学部140は、複数のレンズで構成され、物面OS上の画像をスクリーン10上に拡大投射することができる。
屈折光学部140は、レンズ前群140Aと、レンズ後群140Bと、絞り145とを備える。ここで、レンズ前群140Aは、第1レンズL101と、第2レンズL102と、第3レンズL103と、第4レンズL104とで構成される。一方、レンズ後群140Bは、第5レンズL105と、第6レンズL106と、第7レンズL107と、第8レンズL108と、第9レンズL109とで構成される。レンズ前群140Aは、スクリーン10の非投射側に設けられ、レンズ後群140Bは、スクリーン10の投射側に設けられている。第3レンズL103は、3枚のレンズの接合レンズで構成される。絞り145は、レンズ前群140Aとレンズ後群140Bとの間に設けられている。なお、各レンズL101〜L109の配置は、反射光学部120の形状、配置との関係でスクリーン10に最適な投射ができるように調整されている。
本実施形態において、像形成光学部60から投射された投射光は、屈折光学部140のレンズ前群140A及び絞り145を経て、折曲ミラー30の反射面30aで折り曲げられ、レンズ後群140Bへと進む。屈折光学部140から射出された投射光は曲面ミラー121の反射光学面120aで反射され、スクリーン投射面10a上に投射される。
以上説明した投射型画像表示装置200は、投射型画像表示装置100と同様に、小型化、低コスト化を実現しつつ、スクリーン10上に画角の大きい投射をすることができる。
さらに、曲面ミラー121を凹面にすることにより、凸面の場合よりも曲面ミラー121下方への出っ張りを少なくすることができ、スクリーン10前面の投射空間を狭くしつつ、投射画像を大きくすることができる。
また、折曲ミラー30が屈折光学部140の複数のレンズの間に設けられることにより、曲面ミラー121と屈折光学部140の射出側端部との間の距離を短くすることができ、曲面ミラー121のサイズを小型化することができる。
〔第3実施形態〕
図9〜図11は、本発明の第3実施形態に係る投射型画像表示装置の要部を示す側面図である。図9は、投射型画像表示装置の要部の構成を説明する概念図であり、図10は、投射型画像表示装置内での光線の状態を表す図であり、図11は、図10の拡大図である。本実施形態の投射型画像表示装置300は、図1、図6等に示す第1及び第2実施形態の投射型画像表示装置100,200を変形したものであり、特に説明しない部分については第1及び第2実施形態の投射型画像表示装置100,200と同一の構造を有する。
図9〜図11は、本発明の第3実施形態に係る投射型画像表示装置の要部を示す側面図である。図9は、投射型画像表示装置の要部の構成を説明する概念図であり、図10は、投射型画像表示装置内での光線の状態を表す図であり、図11は、図10の拡大図である。本実施形態の投射型画像表示装置300は、図1、図6等に示す第1及び第2実施形態の投射型画像表示装置100,200を変形したものであり、特に説明しない部分については第1及び第2実施形態の投射型画像表示装置100,200と同一の構造を有する。
本実施形態における投射型画像表示装置300は、スクリーン10と、反射光学部220と、折曲ミラー30と、屈折光学部240と、像形成光学部60とを備える。ここで、反射光学部220及び屈折光学部240は投射光学系3を構成する。また、図9〜図11において、像形成光学部60の一部であるクロスダイクロイックプリズム67のみ示し、残りの部分は省略している。
反射光学部220は、1つの曲面ミラー221を有する。曲面ミラー221は、光軸OAを軸とする回転対称面で構成される凸面反射ミラーである。曲面ミラー221は、光軸OAの下側に設けられた表面に屈折層を有する反射光学面220a(図9等の実線部分)であり、屈折光学部240から射出された投射光を屈折させる屈折面221aと投射光を反射させる反射面221bとを有する。曲面ミラー221は、スクリーン10の非投射側から投射された投射光をスクリーン投射面10aへ反射させる。ここで、図9等の破線部分すなわち光軸OAの上側は曲面ミラー221の非実体曲面220bを示す。曲面ミラー221は、スクリーン10の投射側上方に配置されている。
折曲ミラー30は、平面反射板であり、投射光を反射面30aでスクリーン10の前方に折り曲げ、投射光をスクリーン10の投射側へと導く。折曲ミラー30は、スクリーン10の非投射側上方かつ後述する屈折光学部240の複数のレンズの間に配置されている。つまり、折曲ミラー30と光軸OAとの交点30cと、曲面ミラー221の面頂点220cとの距離s´は、曲面ミラー221の面頂点220cとスクリーン投射面10aとの間の距離sよりも長い配置となっている。また、折曲ミラー30は、曲面ミラー221の光軸と屈折光学部240の光軸OAとに対して45°の傾きを有している。
屈折光学部240は、像形成光学部60の射出側に配置されている。屈折光学部240は、複数のレンズで構成され、物面OS上の画像をスクリーン10上に拡大投射することができる。
屈折光学部240は、レンズ前群240Aと、レンズ後群240Bと、絞り245とを備える。ここで、レンズ前群240Aは、第1レンズL201と、第2レンズL202と、第3レンズL203と、第4レンズL204と、第5レンズL205とで構成される。一方、レンズ後群240Bは、第6レンズL206と、第7レンズL207と、第8レンズL208とで構成される。レンズ前群240Aは、スクリーン10の非投射側に設けられ、レンズ後群240Bは、スクリーン10の投射側に設けられている。第2レンズL202は、3枚のレンズの接合レンズで構成される。絞り245は、レンズ前群240Aとレンズ後群240Bとの間に設けられている。なお、各レンズL201〜L208の配置は、反射光学部220の形状、配置との関係でスクリーン10に最適な投射ができるように調整されている。
本実施形態において、像形成光学部60から投射された投射光は、屈折光学部240のレンズ前群240A及び絞り245を経て、折曲ミラー30の反射面30aで折り曲げられ、レンズ後群240Bへと進む。屈折光学部240から射出された投射光は曲面ミラー221の反射光学面220aで反射され、スクリーン投射面10a上に投射される。
以上説明した投射型画像表示装置300は、投射型画像表示装置100等と同様に、小型化、低コスト化を実現しつつ、スクリーン10上に画角の大きい投射をすることができる。
また、折曲ミラー30が屈折光学部240の複数のレンズの間に設けられることにより、曲面ミラー221と屈折光学部240の射出側端部との間の距離を短くすることができ、曲面ミラー221のサイズを小型化することができる。
〔第4実施形態〕
図12は、本発明の第4実施形態に係る投射型画像表示装置の要部の構成を説明する概念図である。図12(A)〜(C)は、投射型画像表示装置の要部の構成をそれぞれX軸、Y軸、及びZ軸方向から見た側面図、平面図、及び正面図である。本実施形態の投射型画像表示装置400は、図9等に示す第3実施形態の投射型画像表示装置300を変形したものであり、特に説明しない部分については第3実施形態の投射型画像表示装置300と同一の構造を有する。
〔第4実施形態〕
図12は、本発明の第4実施形態に係る投射型画像表示装置の要部の構成を説明する概念図である。図12(A)〜(C)は、投射型画像表示装置の要部の構成をそれぞれX軸、Y軸、及びZ軸方向から見た側面図、平面図、及び正面図である。本実施形態の投射型画像表示装置400は、図9等に示す第3実施形態の投射型画像表示装置300を変形したものであり、特に説明しない部分については第3実施形態の投射型画像表示装置300と同一の構造を有する。
本実施形態における投射型画像表示装置400は、スクリーン10と、反射光学部220と、折曲ミラー30と、屈折光学部240と、像形成光学部60とを備える。ここで、反射光学部220及び屈折光学部240は投射光学系3を構成する。また、図12において、像形成光学部60の一部であるクロスダイクロイックプリズム67のみ示し、残りの部分は省略している。この場合、像形成光学部60は、スクリーン10の延長平面10b上に設けられている。
反射光学部220は、1つの曲面ミラー221を有する。曲面ミラー221は、スクリーン10の延長平面10b上から投射された投射光をスクリーン投射面10aへ反射させる。
折曲ミラー30は、スクリーン10の延長平面10b上かつ後述する屈折光学部240の複数のレンズの間に配置されている。つまり、折曲ミラー30と光軸OAとの交点30cと、曲面ミラー221の面頂点220cとの距離s´は、曲面ミラー221の面頂点220cとスクリーン投射面10aとの間の距離sよりも長い配置となっている。また、折曲ミラー30は、曲面ミラー221の光軸と屈折光学部240の光軸OAとに対して45°の傾きを有している。
屈折光学部240は、像形成光学部60の射出側に配置されている。屈折光学部240は、複数のレンズで構成され、物面OS上の画像をスクリーン10上に拡大投射することができる。
屈折光学部240は、第3実施形態と同様にレンズ前群240Aと、レンズ後群240Bと、絞り245とを備える。ただし、レンズ前群240Aは、スクリーン10の延長平面10b上に設けられ、レンズ後群240Bは、スクリーン10の投射側に設けられている。なお、各レンズL201〜L208の配置は、反射光学部220の形状、配置との関係でスクリーン10に最適な投射ができるように調整されている。
本実施形態において、像形成光学部60から投射された投射光は、スクリーン10の延長平面10b上に沿ってX軸方向に進み、屈折光学部240のレンズ前群240A及び絞り245を経て、折曲ミラー30の反射面30aでスクリーン10の延長平面10b上に垂直に折り曲げられ、レンズ後群240Bへと進む。屈折光学部240から射出された投射光は曲面ミラー221の反射光学面220aで反射され、スクリーン投射面10a上に投射される。
なお、折曲ミラー30、屈折光学部240、及び像形成光学部60をスクリーン10の延長平面10b上に配置する構成は、第1実施形態や第2実施形態においても可能である。
以上説明した投射型画像表示装置400は、投射型画像表示装置300と同様に、小型化、低コスト化を実現しつつ、スクリーン10上に画角の大きい投射をすることができる。
なお、本願発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態において、反射光学部20,120,220及び折曲ミラー30をスクリーン10上方に配置しているが、図13に示すようにスクリーン10下方に配置してもよい。ここで、図13(A)は、例えばラック111の上のスクリーン110の前面に投影部100bを配置し、スクリーン110の背面に本体部100cを配置し、スクリーン110下方から投射光RLをスクリーン投射面110aに投射する例を示した図である。また、図13(B)は、例えばラック211の上に薄型テレビ212の前面左下方に投影部100bを配置し、薄型テレビ212の背面に本体部100cを配置した例を示す図である。図13(B)の場合、大画面鑑賞の際に、薄型テレビ212前面にスクリーン210を下ろすことにより投射光RLをスクリーン投射面210aに投射することができる。なお、スクリーン210は、投射型画像表示装置100等を使用していない時は、ロール収納部213に収納されている。
また、上記実施形態において、像形成光学部60において画像形成素子として液晶ライトバルブ65a,65b,65cを用いているが、画素がマイクロミラーによって構成されたデバイスのような光変調装置やフィルムやスライドのような画像形成手段を用いることも可能である。
1,2,3…投射光学系、 10,110,210…スクリーン、 20,120,220…反射光学部、 21,121,221…曲面ミラー、 30…折曲ミラー、 40,140,240…屈折光学部、 60…像形成光学部、 67…クロスダイクロイックプリズム、 100,200,300,400…投射型画像表示装置、 OA…光軸、 OS…物面
Claims (8)
- スクリーンと、
前記スクリーンの投射側に配置された少なくとも1つの曲面ミラーを有する反射光学部と、
前記反射光学部の光路前段に設けられるとともに、前記スクリーンの非投射側及び延長平面上のいずれか一方に配置された折曲ミラーと、
前記反射光学部の光路前段に設けられるとともに、前記スクリーンの前記非投射側及び前記延長平面上のいずれか一方に配置された部分を少なくとも有する屈折光学部と、
前記屈折光学部の光路前段に設けられるとともに、前記スクリーンの前記非投射側に配置された像形成光学部と、
を備えることを特徴とする投射型画像表示装置。 - 前記曲面ミラーは、凹面及び凸面のいずれか一方を曲面反射面として有することを特徴とする、請求項1記載の投射型画像表示装置。
- 前記曲面ミラーの反射曲面から前記スクリーンまでの投射距離は、前記曲面ミラーの前記反射曲面から前記折曲ミラーまでの距離よりも短いことを特徴とする、請求項1及び請求項2のいずれか一項記載の投射型画像表示装置。
- 前記屈折光学部は、複数のレンズを有することを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれか一項記載の投射型画像表示装置。
- 前記折曲ミラーは、前記複数のレンズの間に設けられることを特徴とする、請求項4記載の投射型画像表示装置。
- 前記複数のレンズの光軸の全部又は一部は、前記スクリーンの前記非投射側及び前記延長平面上のいずれか一方において前記スクリーンの前記延長平面に対して平行であることを特徴とする、請求項4及び請求項5のいずれか一項記載の投射型画像表示装置。
- 前記折曲ミラーは、前記屈折光学部の射出側に設けられることを特徴とする、請求項1から請求項6までのいずれか一項記載の投射型画像表示装置。
- 前記像形成光学部は、画像形成素子を有することを特徴とする、請求項1から請求項7までのいずれか一項記載の投射型画像表示装置。
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