以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
屋内用テント1は、図1に示すように、平面視において略長方形状を有しており、その端部には、入口部Pが形成される。以下、テント1の入口部Pが形成された側面を正面、正面に向かって左側にある側面を左側面、正面に向かって右側にある側面を右側面、正面と対向する側面を背面として説明する。
テント1の枠組みとなるフレーム構造2は、図2に示すように、12本の縦支柱10と、テント1の下部に配置される下フレーム部20と、12本の縦支柱10の上部に配置される枠状部30と、枠状部30より上方に配置される上フレーム部31とを有している。
12本の縦支柱10は、入口部Pの両側に配置される2本の縦支柱10aと、左側面に配置される4本の縦支柱10bと、右側面に配置される4本の縦支柱10cと、背面に配置される2本の縦支柱10dとを含んでいる。正面の縦支柱10aは、その上端が下端よりも背面に近づくように傾斜し、背面の縦支柱10dは、その上端が下端よりも正面に近づくように傾斜し、左側面の縦支柱10bは、その上端が下端よりも右側面に近づくように傾斜し、右側面の縦支柱10cは、その上端が下端よりも左側面に近づくように傾斜するように配置される。12本の縦支柱10は、何れも略同一の長さを有しており、それらの上端は同一の水平面上に配置される。
下フレーム部20は、12本の縦支柱10の下部を接続し、テント1の平面形状と同一の略長方形状を有している。なお、下フレーム20は、入口部Pの両側に配置される2本の縦支柱10aの間には配置されない。
枠状部30は、隣り合う縦支柱10の上端を接続しており、テント1の平面形状と同一の略長方形状を有している。上述したように、12本の縦支柱10の上端は同一の水平面上に配置されているため、枠状部30は、水平面と略平行に配置される。
上フレーム部31は、複数の横フレーム32を有している。複数の横フレーム32は、テント1の短辺方向に略平行に配置される4本の横フレーム33a及び4本の横フレーム33bと、テント1の長辺方向に略平行に配置される3本の横フレーム34と、テント1の正面部に配置される2本の横フレーム35と、テント1の背面部に配置される2本の横フレーム36とを含んでいる。
横フレーム33a及び横フレーム33bは、それぞれ、枠状部30に対する左側面の縦支柱10bの4つの接続部分と、枠状部30に対する右側面の縦支柱10cの4つの接続部分とをそれぞれ接続するように、テント1の短辺方向に沿って配置される。横フレーム33a及び横フレーム33bは、それぞれ、枠状部30より上方に延びた後で水平方向に向かって湾曲する湾曲部33a1、33b1を有している。略同一直線上に配置される横フレーム33aと横フレーム33bとは、テント1の短辺方向中央部において接続される。横フレーム33a及び横フレーム33bにおいて、湾曲部33a1、33b1よりテント1の短辺方向中央部側の部分は、略直線状であり、テント1の短辺方向中央部に近づくにつれて上方に配置されるように傾斜している。
横フレーム33aと横フレーム33bとの接続部分は、それぞれ、横フレーム34により接続される。そのため、3本の横フレーム34は、テント1の短辺方向中央部において、テント1の長辺方向に沿って配置される。4本の横フレーム33aは、テント1の短辺方向中央部よりも左側面側に配置され、4本の横フレーム33bは、テント1の短辺方向中央部よりも右側面側に配置される。
屋内用テント1は、テント1の上部に配置される屋根部3と、テント1の側面に取り付けられたシート部材12とを有している。
屋根部3は、フレーム構造2に含まれる枠状部30及び複数の横フレーム32と、環状シート50と、複数の短幅シート60とを有している。
環状シート50は、テント1の上部において、その全周にわたって、枠状部30に沿って張り渡されている。環状シート50は、環状に連続して一体に形成されたものであり、略長方形状の開口50aを有している。環状シート50は、その長手方向両端部にそれぞれ配置された取付穴50bを有している。取付穴50bは、図示しない面ファスナにより開閉可能に形成されており、環状シート50を枠状部30の外周に取り付ける際に開状態に切り替えられる。すなわち、取付穴50bを開状態にして、テント1の正面部に配置される2本の横フレーム35及び背面部に配置される2本の横フレーム36を取付穴50bにそれぞれ通過させて、環状シート50は、枠状部30の外周に取り付けられる。その後、取付穴50bにおいて、2本の横フレーム35間及び2本の横フレーム36間の部分が閉鎖される。
環状シート50は、テント1の正面において、枠状部30の外周部から上方に延びて、最も正面側の横フレーム33a、33bと枠状部30との間を塞ぐように配置される。同様に、環状シート50は、テント1の背面において、枠状部30の外周部から上方に延びて、最も背面側の横フレーム33a、33bと枠状部30との間を塞ぐように配置される。
また、環状シート50は、テント1の左側面及び右側面において、枠状部30の外周部から上方に延びて、横フレーム33a、33bの湾曲部33a1、33b1を覆うように配置される。
図3は、フレーム構造2から取り外された状態の環状シート50であるが、環状に形成された外周部の大きさは、枠状部30の外周部の大きさよりも僅かに小さくなっている。そのため、環状シート50をフレーム構造2に取り付けると、環状シート50は、適度な張力により枠状部30に沿って張り渡される。
複数の短幅シート60は、所定幅を有する矩形状を有しており、テント1の上部に、テント1の長辺方向に沿って、互いに離れた状態で配置される。具体的には、隣り合う2つの横フレーム33a間及び隣り合う2つの横フレーム33b間に、それぞれ、4つの短幅シート60が互いに平行に配置される。短幅シート60は、図4に示すように、隣り合う2つの横フレーム33a間及び隣り合う2つの横フレーム33b間に張られた紐状部材61に吊られている。
紐状部材61は、横フレーム33a及び横フレーム33bの上部に取り付けられた図示しない固定部材により弛まないように、隣り合う2つの横フレーム33a間及び隣り合う2つの横フレーム33b間に張られている。短幅シート60の表面は、紐状部材61に吊られた状態において、鉛直方向に平行に配置される。短幅シート60は、例えば布シートまたは樹脂シートであるが、短幅シート60の材質は任意である。
フレーム構造2の側面には、図2に示すように、隣り合う縦支柱10間に側面空隙部11が形成されるが、屋内用テント1では、図1に示すように、適宜、側面空隙部11を覆う側面シート12が取り付けられる。図2では、隣り合う縦支柱10間に形成される10個の側面空隙部11のなかで、テント1の正面及び右側面に配置された6個の側面空隙部11のみに符号をつけている。
屋内用テント1のフレーム構造2では、12個の側面空隙部11が形成されるが、図1に示すように、その正面に配置された2本の縦支柱10a間に形成される側面空隙部11、及び、その背面に配置された2本の縦支柱10d間に形成される側面空隙部11には、側面シート12が配置されない。そのため、屋内用テント1の正面及び背面では、テント1の内部空間と外部空間とが連通する。
すなわち、屋内用テント1では、正面に配置された縦支柱10aと左側面の最も正面側に配置された縦支柱10bとの間、左側面に配置された4本の縦支柱10b間、左側面の最も背面側に配置された縦支柱10bと背面に配置された縦支柱10dとの間、右側面の最も背面側に配置された縦支柱10bと背面に配置された縦支柱10dとの間、右側面に配置された4本の縦支柱10c間、正面に配置された縦支柱10aと右側面の最も正面側に配置された縦支柱10cとの間に形成された10個の側面空隙部11に、それぞれの側面空隙部11を覆う側面シート12が取り付けられる。
側面シート12は、図5に示すように、1つの側面空隙部11と略同一の大きさを有している。側面シート12は、例えば布シートまたは樹脂シートであるが、側面シート12の材質は任意である。側面シート12は、側面空隙部11を覆うように取り付けられた場合に、側面空隙部11の略全域を塞ぐように形成される。側面シート12の上端部には、図6に示すように、3つの取り付け部12aが形成されている。取り付け部12aは、略矩形状であり、その表面には、図示しない面ファスナが配置されている。また、枠状部30の外周面にも、図示しない面ファスナが配置されている。
側面シート12は、その取り付け部12aを枠状部30に巻きつけることにより、面ファスナで枠状部30に取り付けられる。側面シート12は、枠状部30に対して吊られるように取り付けられる。側面シート12の幅方向端部には、図示しないファスナーが取り付けられている。隣り合う側面シート12は、図5に示すように、ファスナーにより接続される。そのため、隣り合う側面シート12は、隙間が形成されない状態で接続される。側面シート12の下端部は、図示しない取り付け部(例えば、面ファスナなど)が形成されており、その取り付け部により下フレーム部20に取り付けられる。そのため、側面シート12の下端部が下フレーム部20と接触するように取り付けられる。
側面シートとして、側面空隙部11の略全域を塞ぐ側面シート12以外に、メッシュ部を有する側面シート112がある。側面シート112は、側面空隙部11を覆うように取り付けられた場合に、図7に示すように、側面空隙部11の一部に配置されたメッシュ部112bにより、側面空隙部11を覆うことが可能である。
具体的には、図8に示すように、側面シート112は、側面シート12と同様に、その上端部には、3つの取り付け部112aが形成されている。取り付け部112aは、略矩形状であり、その表面には、図示しない面ファスナが配置されている。
側面シート112は、矩形状のメッシュ部112bと、メッシュ部112bを覆うカバー部112cとを有している。カバー部112cは、図8(a)に示すように、メッシュ部112bと対向してメッシュ部112bの略全域を覆う状態と、図8(b)に示すように、メッシュ部112bと対向しないように上方に巻回してメッシュ部112bの略全域を覆わない状態とを取り得る。カバー部112cの外周部には、図示しないファスナーが取り付けられており、そのファスナーを開放して、カバー部112cを下方から上方に向かって巻回することにより、図8(a)の状態から図8(b)の状態に切り替え可能である。
図9は、図1の屋内用テント1において、側面空隙部11を覆うように取り付けられた側面シート12の一部を、メッシュ部112bを有する側面シート112に取り替えた状態である。図1の状態では、テント1の内部の遮蔽感が比較的高いが、図9の状態では、テント1の側面に取り付けられた側面シート112のカバー部112cが下方から上方に向かって巻回され、メッシュ部112bの略全域を覆わない状態となっているため、テント1の内部の遮蔽感が比較的低くなる。よって、複数の側面空隙部11を覆うように取り付けられる側面シートを、適宜、側面シート12及び側面シート112の何れかに取り替えることにより、テント1の内部の遮蔽感を調整することができる。屋内用テント1では、完全遮蔽の側面シート12と、メッシュ部112bを有する側面シート112との取り付け位置を任意に変えることが可能であり、テント1の入口部、出口部の位置を任意に変えることができるため、ユーザの自由度が向上する。
屋根部3は、図10の屋内用テント1の平面図に示すように、常に、上方に開口した開口部Aを有している。開口部Aは、テント1の内部空間とテント1の上方の外部空間とを連通させる。
屋根部3は、フレーム構造2に取り付けられた環状シート50と、複数の短幅シート60とを有しているため、開口部Aの大きさは、環状シート50の開口50aの面積から、環状シート50の開口50a内にある複数の横フレーム32の面積と複数の短幅シート60の面積との合計を差し引いた面積である。本実施形態では、図10の平面図に示したテント1の設置面積の大きさ(下フレーム部20の大きさ)に対する開口部Aの大きさの比率は、30%以上である。
上述したように、テント1の短辺方向に沿った横フレーム33aは、枠状部30から上方に向かって傾斜しているため、隣り合う横フレーム33a間に配置された4つの短幅シート60は、上下方向にずれた状態で取り付けられる。そのため、図11に示すように、テント1の屋根部3を地面から見上げると、屋根部3に開口部Aが形成されてないように見える。
なお、屋内用テント1のフレーム構造2におけるフレーム部品の接続方法について、図12~図17に基づいて説明する。
フレーム構造2は、上述したように、例えば14本の縦支柱10、枠状部30及び複数の横フレーム32などを形成するフレーム部品を有しているが、それらのフレーム部品を接続することによりテント1を組み立てることを考慮して、適宜、複数のフレーム部品に分割されている。
フレーム構造2に含まれるフレーム部品は、円筒状に形成されており、2つのフレーム部品の端部同士が突きあわされた状態で接続される。2つのフレーム部品を接続するために、図12(a)に示す接続部材80が使用される。接続部材80は、第1部材81と、第2部材82と、2つのボルト83とを有している。
第1部材81は、図12(b)に示すように、略直方体形状を有しており、下方に配置される板状の底部81aと、底部81aの幅方向両端から上方に向かって延びた2つの側面部81bと、側面部81bの上面から上方に向かって突出する4つの突出部81c1及び2つの突出部81c2とを有している。
底部81aは、板状の部材であり、略長方形状を有している。底部81aの下面の幅方向両端部は湾曲しているため、円筒状のフレーム部品内に配置された場合、図12(d)に示すように、底部81aの下面は、フレーム部品の内周面に沿って配置される。2つの側面部81bは、底部81aの長手方向全体にわたって形成されており、2つの側面部81bの間には、底部81aの長手方向全体にわたって溝部81d1が形成される。
4つの突出部81c1は、2つの側面部81bの長手方向両端部にそれぞれ配置される。底部81aの長手方向両端部に配置された2つの突出部81c1は、幅方向に離れて配置される。
2つの突出部81c2は、2つの側面部81bの長手方向中央部にそれぞれ配置される。1つの側面部81bの上面において、突出部81c2は、底部81aの長手方向両端部に配置された2つの突出部81c1の間に配置される。そのため、1つの側面部81bの上面において、突出部81c1と突出部81c2との間には、凹部81d2がそれぞれ形成される。
第2部材82は、板状の部材であり、略長方形状を有している。第2部材82の長手方向両端部には、幅広部82a1及び幅広部82a2がそれぞれ形成され、その幅広部82a1、82a2は、板部82bにより接続される。2つの幅広部82a1、82a2は、略矩形状であり、2つの幅広部82a1、82a2の幅は、板部82bの幅より大きい。2つの幅広部82a1、82a2は、その中央部に形成された穴部82c1、82c2をそれぞれ有している。穴部82c1、82c2の内周面には、ボルト83用のねじ山が形成される。
第2部材82は、図12(a)に示すように、第1部材81の上面に嵌合可能に形成される。第2部材82が第1部材81の上面に嵌合するように配置された状態において、第1部材81と第2部材82との間には、僅かな隙間が形成される。
すなわち、板部82bの幅は、第1部材81の2つの突出部81c2間の溝部81d1の幅より小さいと共に、板部82bの長さは、突出部81c2の長さより長くなっている。また、幅広部82a1、82a2の幅は、第1部材81の幅と略同一であり、幅広部82a1、82a2の長さは、第1部材81の突出部81c1と突出部81c2との間に形成される凹部81d2の長さより短い。
テント1のフレーム構造2は、図13に示すように、例えば14本の縦支柱10、枠状部30及び複数の横フレーム32などを形成する複数のフレーム部品が接続されて形成される。テント1は、2つのフレーム部品の接続方法として、第1の接続方法及び第2の接続方法の2種類の接続方法を使用している。図13において、部分Tのフレーム部品の接続箇所は、第2の接続方法により接続され、部分T以外のフレーム部品の接続箇所は、第1の接続方法により接続される。2種類の接続方法は、何れも図12(a)に示す接続部材80が使用される。
(第1の接続方法)
図14は、第1の接続方法により接続された接続箇所を示した図であるが、第1フレーム部品85と第2フレーム部品86とがボルト83により接続されている。
第1の接続方法について、図15に基づいて説明する。なお、フレームの接続方法について、第1フレーム部品85と第2フレーム部品86とを接続する場合について説明するが、第1フレーム部品85及び第2フレーム部品86は、テント1の何れの箇所のフレーム部品でも同様である。
第1の接続方法により第1フレーム部品85と第2フレーム部品86とを接続する場合、第1フレーム部品85の端部及び第2フレーム部品86の端部には、ボルト83のねじ部83aの外径より僅かに大きい円形の穴部85a、86aが形成される。
図15(a)に示すように、接続部材80の第1部材81の上面に第2部材82が嵌合された状態で、接続部材80の右端部を第2フレーム部品86の端部から挿入する。第2フレーム部品86の端部には、穴部86aが形成されており、その穴部86aと第2部材82の幅広部82a2の穴部82c2とが一致した状態で、ボルト83を穴部86aに挿入して、第2部材82の穴部82c2に締め付ける。すると、接続部材80は、その左端部が第2フレーム部品86の端部から突出した状態で、第2フレーム部品86の端部に仮止めされる。
図15(b)に示すように、第2フレーム部品86の端部から突出した接続部材80の左端部が第1フレーム部品85内に挿入されるように、第1フレーム部品85の端部を第2フレーム部品86の端部に突きあわせる。第1フレーム部品85の端部には、穴部85aが形成されており、その穴部85aと第2部材82の幅広部82a1の穴部82c1とが一致した状態になる。
図15(c)に示すように、ボルト83を穴部85aに挿入して第2部材82の穴部82c1に締め付ける。すると、第1フレーム部品85内において、ボルト83が第2部材82の穴部82c1に締め付けられるにつれて、ボルト83の先端が第1部材81の底部81aの左端部を押圧する。これにより、第1フレーム部品85内において、第1部材81の左端部と第2部材82の左端部とが互いに反対方向に移動し、接続部材80の左端部が第1フレーム部品85内に固定される。
第2フレーム部品86の端部に仮止めしていた接続部材80の右端部について、ボルト83を第2部材82の穴部82c2に締め付ける。すると、第2フレーム部品86内において、ボルト83が第2部材82の穴部82c2に締め付けられるにつれて、ボルト83の先端が第1部材81の底部81aの右端部を押圧する。これにより、第2フレーム部品86内において、第1部材81の右端部と第2部材82の右端部とが互いに反対方向に移動し、接続部材80の右端部が第2フレーム部品86内に固定される。
(第2の接続方法)
図16は、第2の接続方法により接続された接続箇所を示した図であるが、第1フレーム部品85と第2フレーム部品186とがボルト83により接続されている。
第2の接続方法について、図17に基づいて説明する。なお、フレームの接続方法について、第1フレーム部品85と第2フレーム部品186とを接続する場合について説明するが、第1フレーム部品85及び第2フレーム部品186は、テント1の何れの箇所のフレーム部品でも同様である。
第2の接続方法により第1フレーム部品85と第2フレーム部品186とを接続する場合、第1フレーム部品85の端部には、ボルト83のねじ部83aの外径より僅かに大きい円形の穴部85aが形成されており、第2フレーム部品186の端部には、ボルト83のねじ部83aの外径より僅かに大きい幅を有し、第2フレーム部品186の長手方向に沿って延びた長穴部186aが形成される。
図17(a)に示すように、接続部材80の第1部材81の上面に第2部材82が嵌合された状態で、接続部材80の右端部を第2フレーム部品186の端部から挿入する。第2フレーム部品86の端部には、長穴部186aが形成されており、その長穴部186aの端部186a1近傍と第2部材82の穴部82c2とが一致した状態で、ボルト83を長穴部186aに挿入して、第2部材82の穴部82c2に締め付ける。すると、接続部材80は、その左端部が第2フレーム部品186の端部から突出した状態で、第2フレーム部品186の端部に仮止めされる。
図17(b)に示すように、第2フレーム部品86の長穴部186a内にあるボルト83を長穴部186aの端部186a2に向かって移動させると、接続部材80の左端部が第2フレーム部品186内に配置されて、接続部材80の全体が第2フレーム部品186の端部から突出しない状態にする。
図17(c)に示すように、第1フレーム部品85の端部を第2フレーム部品186の端部に突きあわせる。その状態で、図17(d)に示すように、第2フレーム部品86の長穴部186a内にあるボルト83を長穴部186aの端部186a1に向かって移動させると、接続部材80の左端部が第2フレーム部品186の端部から突出する状態にする。第1フレーム部品85の端部には、穴部85aが形成されており、その穴部85aと第2部材82の穴部82c1とが一致した状態になる。
図17(e)に示すように、ボルト83を穴部85aに挿入して第2部材82の穴部82c1に締め付ける。すると、第1フレーム部品85内において、ボルト83が第2部材82の穴部82c1に締め付けられるにつれて、ボルト83の先端が第1部材81の底部81aの左端部を押圧する。これにより、第1フレーム部品85内において、第1部材81の左端部と第2部材82の左端部とが互いに反対方向に移動し、接続部材80の左端部が第1フレーム部品85内に固定される。
第2フレーム部品186の端部に仮止めしていた接続部材80の右端部について、ボルト83を第2部材82の穴部82c2に締め付ける。すると、第2フレーム部品86内において、ボルト83が第2部材82の穴部82c2に締め付けられるにつれて、ボルト83の先端が第1部材81の底部81aの右端部を押圧する。これにより、第2フレーム部品86内において、第1部材81の右端部と第2部材82の右端部とが互いに反対方向に移動し、接続部材80の右端部が第2フレーム部品86内に固定される。
上述したように、テント1のフレーム構造2では、2種類の接続方法を使用している。テント1を組み立てる際、例えばテント1の側面部から上方に向かって複数のフレーム部品を組み立てる場合がある。
その場合、テント1の正面、左側面、右側面及び背面を形成するフレーム部品を第1の接続方法により接続し、その後、上フレーム部を形成するフレーム部品(例えば横フレーム33a、33bを形成するフレーム部品)を、テント1の正面、左側面、右側面及び背面を形成するフレーム部品に対して第1の接続方法により接続すると、その後、テント1の屋根部3の短辺方向中央部において、テント1の左側面に接続されたフレーム部品と右側面に接続されたフレーム部品とを接続することになる。
そのとき、テント1の左側面に接続されたフレーム部品と右側面に接続されたフレーム部品とを、テント1の屋根部3の短辺方向中央部において第1の接続方法により接続しようとすると、図15で説明したように、接続部材80の左端部が第2フレーム部品86の端部から突出した状態で第2フレーム部品86の端部に仮止めされており、その接続部材80の左端部が第1フレーム部品85内に挿入されるように、第1フレーム部品85の端部を第2フレーム部品86の端部に突きあわせる必要がある。
しかしながら、テント1の正面、左側面、右側面及び背面を形成するフレーム部品、及び、上フレーム部を形成するフレーム部品(例えば横フレーム33a、33bを形成するフレーム部品)を第1の接続方法により接続している場合、それらのフレーム部品は、高強度で接続されている。そのため、テント1の屋根部3の短辺方向中央部において、第1フレーム部品85の端部と第2フレーム部品86の端部との間に、第2フレーム部品86の端部から突出した接続部材80の左端部の長さ以上の隙間を形成するのが非常に困難である。すなわち、接続部材80の左端部が突出した状態の第2フレーム部品86の端部に対して、その接続部材80の左端部が第1フレーム部品85内に挿入されるように、第1フレーム部品85の端部を第2フレーム部品86の端部に突きあわせることが困難である。
そこで、テント1のフレーム構造2では、テント1の屋根部3の短辺方向中央部において、第2の接続方法によりフレーム部品を接続するようにしている。すなわち、図17で説明したように、第2フレーム部品186の端部には、長穴部186aが形成されており、接続部材80の左端部が第2フレーム部品186の端部から突出した状態で接続部材80を第2フレーム部品186の端部に仮止めした後、接続部材80の全体が第2フレーム部品186内に配置されるように移動させることができる。
そのため、第2の接続方法では、第1フレーム部品85の端部を第2フレーム部品186の端部に突きあわせる際、接続部材80の左端部が第2フレーム部品186の端部から突出しない状態になっている。よって、第1の接続方法と比較して、テント1の屋根部3の短辺方向中央部において、第1フレーム部品85の端部と第2フレーム部品186の端部との間に大きい隙間を形成しなくても、第1フレーム部品85の端部を第2フレーム部品186の端部に突きあわせることができる。
本実施形態のテント1のフレーム構造2では、第2の接続方法によりフレーム部品を接続する接続箇所を、フレーム構造2に適宜配置することによりテント1の組み立てを容易にしている。なお、フレーム構造2において、第2の接続方法によりフレーム部品を接続する接続箇所の数、配置などは任意である。接続部材80の第1部材81及び第2部材82の形状は任意であり、例えば、第1部材81の底部81aの下面の幅方向中央部に、図12(e)に示すように、その長手方向全体にわたって凹部81a1が形成されてもよい。
以上のように、本実施形態の屋内用テント1は、複数の縦支柱10と、複数の縦支柱10の上部に配置された屋根部3と、隣り合う縦支柱10間に形成される複数の側面空隙部11の少なくとも一部を覆うように配置された側面シート12とを備え、屋根部3は、上方に開口する開口部Aを有している。
これにより、本実施形態の屋内用テント1では、テントの屋根部3が上方に開口する開口部Aを有しているため、消防法を順守しつつ、テントをオフィス空間に設置してオフィス空間を開放的な空間に変えることができる。
本実施形態の屋内用テント1において、屋根部3は、複数の縦支柱10の上部を接続する枠状部30と、枠状部30より上方に配置される複数の横フレーム32(33a、33b、34、35、36とを有しており、開口部Aは、枠状部30と横フレーム32間及び隣り合う横フレーム32間の少なくとも一方に形成される。
これにより、本実施形態の屋内用テント1では、テントの屋根部3に開口部Aがある場合でも、テントの強度を高くできる。
本実施形態の屋内用テント1において、屋根部3は、枠状部30に沿って張り渡される環状シート50を有している。
これにより、本実施形態の屋内用テント1では、立体感のあるテントの内部空間を形成できる。
本実施形態の屋内用テント1において、横フレーム33a、33bは、枠状部30より上方に延びた後で水平方向に向かって湾曲する湾曲部33a1、33b1を有しており、環状シート50は、湾曲部33a1、33b1を覆うように配置される。
これにより、本実施形態の屋内用テント1では、より立体感のあるテントの内部空間を形成できる。
本実施形態の屋内用テント1において、環状シート50は、環状に連続して一体に形成される。
これにより、本実施形態の屋内用テント1では、環状シート50が適度な張力により枠状部30に沿って張り渡されるため、テントの見栄えがよい。
本実施形態の屋内用テント1において、屋根部3は、開口部Aに互いに離れて配置された複数の短幅シート60を有している。
これにより、本実施形態の屋内用テント1では、複数の短幅シート60が開口部Aに配置されるため、上方に開口した開口部Aを有するテントにもかかわらず、適度な遮蔽感が得られる。
本実施形態の屋内用テント1において、複数の短幅シート60は、2つの横フレーム33a間及び2つの横フレーム33b間に張られた紐状部材61に吊られている。
これにより、本実施形態の屋内用テント1では、複数の短幅シート60を開口部Aに容易に配置することができる。
本実施形態の屋内用テント1において、複数の短幅シート60は、互いに平行に配置された2つ以上の短幅シート60を含む。
これにより、本実施形態の屋内用テント1では、適度な遮蔽感が容易に得られる。
本実施形態の屋内用テント1において、屋根部3は、枠状部30からその枠状部30の内側上方に向かって傾斜する2つの横フレーム33a、33bを有しており、複数の短幅シート60は、2つの横フレーム33a間及び2つの横フレーム33b間に配置された枠状部30の一部分に沿って配置される。
これにより、本実施形態の屋内用テント1では、テントの外側から屋根部を見上げたときに、屋根部3に開口部Aが形成されてないように見える。
本実施形態の屋内用テント1において、複数の短幅シート60の表面は、鉛直方向に平行に配置される。
これにより、本実施形態の屋内用テント1では、平面視における屋根部3の開口率を維持しつつ、適度な遮光感が得られる。
本実施形態の屋内用テント1において、側面シート12は、1つの側面空隙部11の大きさを有している。
これにより、本実施形態の屋内用テント1では、隣り合う縦支柱10間に形成される複数の側面空隙部11を有しているが、1つの側面空隙部11ごとに、側面シート12を着脱したり、側面シート12の種類を変えることができる。
本実施形態の屋内用テント1において、側面シート12は、側面空隙部11の略全域を塞ぐ。
これにより、本実施形態の屋内用テント1では、テントの内部の遮蔽感を高くすることができる。
本実施形態の屋内用テント1において、側面シート12は、側面空隙部11の一部に配置されたメッシュ部112bを有している。
これにより、本実施形態の屋内用テント1では、テントの内部の遮蔽感を低くすることができる。
(第2実施形態)
本実施形態の屋内用テント301と第1実施形態の屋内用テント1とが異なる点は、屋内用テント1は、平面視において略長方形状であるのに対し、屋内用テント301は、平面視において略8角形状である点である。
屋内用テント301は、図18に示すように、平面視において略8角形状を有しており、その側面には、入口部Pが形成される。以下、テント1の入口部Pが形成された側面を正面として説明する。
テント301の枠組みとなるフレーム構造302は、図19に示すように、8本の縦支柱310と、テント301の下部に配置される下フレーム部320と、8本の縦支柱310の上部に配置される枠状部330と、枠状部330より上方に配置される上フレーム部331とを有している。
8本の縦支柱310は、入口部Pの両側に配置される2本の縦支柱310aと、2本の縦支柱310aの間において等間隔に配置される6本の縦支柱310bとを含んでいる。8本の縦支柱310は、その上端が下端よりもテント中央部に近づくように傾斜するように配置される。8本の縦支柱310は、何れも略同一の長さを有しており、それらの上端は同一の水平面上に配置される。
下フレーム部320は、8本の縦支柱310の下部を接続し、テント301の平面形状と同一の略8角形状を有している。なお、下フレーム320は、入口部Pの両側に配置される2本の縦支柱310aの間には配置されない。
枠状部330は、隣り合う縦支柱310の上端を接続しており、テント301の平面形状と同一の略8角形状を有している。上述したように、8本の縦支柱310の上端は同一の水平面上に配置されているため、枠状部330は、水平面と略平行に配置される。
上フレーム部331は、8本の横フレーム332を有している。8本の横フレーム332は、略8角形状の平面形状の角部からテント1の中央部335に向かって延びている。8本の横フレーム332は、それぞれ、枠状部330より上方に延びた後で水平方向に向かって湾曲する湾曲部332a1を有している。横フレーム332において、湾曲部332a1よりテント301の中央部335側の部分は、略直線状であり、テント301の中央部335に近づくにつれて上方に配置されるように傾斜している。
屋内用テント301は、テント301の上部に配置される屋根部303と、テント301の側面に取り付けられたシート部材312とを有している。
屋根部303は、フレーム構造302に含まれる枠状部330及び複数の横フレーム332と、環状シート350と、複数の短幅シート360とを有している。
環状シート350は、テント301の上部において、その全周にわたって、枠状部330に沿って張り渡されている。環状シート350は、環状に連続して一体に形成されたものであり、略8角形状の開口350aを有している。
環状シート350は、テント301の8つの側面において、それぞれ、枠状部330の外周部から上方に延びて、横フレーム332の湾曲部332a1を覆うように配置される。
フレーム構造302から取り外された状態の環状シート350についても、第1実施形態の環状シート350と同様に、環状に形成された外周部の大きさは、枠状部330の外周部の大きさよりも僅かに小さくなっている。そのため、環状シート350をフレーム構造302に取り付けると、環状シート350は、適度な張力により枠状部330に沿って張り渡される。
複数の短幅シート360は、所定幅を有する矩形状を有しており、テント301の上部に、テント301の側面に沿って、互いに離れた状態で配置される。具体的には、隣り合う2つの横フレーム332間に、それぞれ、2つの短幅シート360が互いに平行に配置される。短幅シート360は、隣り合う2つの横フレーム332間に張られた紐状部材に吊られている。短幅シート360の表面は、紐状部材に吊られた状態において、鉛直方向に平行に配置される。
フレーム構造302の側面には、図19に示すように、隣り合う縦支柱310間に側面空隙部311が形成されるが、屋内用テント301では、図18に示すように、適宜、側面空隙部311を覆う側面シート312が取り付けられる。図19では、隣り合う縦支柱10間に形成される8個の側面空隙部11のなかで、テント301の正面側に配置された3個の側面空隙部311のみに符号をつけている。
屋内用テント301のフレーム構造302では、8個の側面空隙部311が形成されるが、図18に示すように、その正面に配置された2本の縦支柱310a間に形成される側面空隙部311には、側面シート312が配置されない。そのため、屋内用テント301の正面では、テント301の内部空間と外部空間とが連通する。
すなわち、屋内用テント1では、正面に配置された縦支柱310a間に形成された側面空隙部311以外の7個の側面空隙部311に、それぞれの側面空隙部311を覆う側面シート312が取り付けられる。
側面シート312は、1つの側面空隙部311と略同一の大きさを有している。側面シート312は、側面空隙部311を覆うように取り付けられた場合に、側面空隙部311の略全域を塞ぐように形成される。なお、側面シート312の構成及び枠状部330への取り付け方法などは、第1実施形態の側面シート12と同様である。また、側面シートとして、側面空隙部311の略全域を塞ぐ側面シート312以外に、メッシュ部を有する側面シートがある点も第1実施形態と同様である。よって、図18の屋内用テント301においても、適宜、側面シートの種類を変えることにより、テント301の内部の遮蔽感を調整することができる。
屋根部330は、図20の屋内用テント301の平面図に示すように、常に、上方に開口した開口部Aを有している。開口部Aは、テント301の内部空間とテント301の上方の外部空間とを連通させる。
屋根部303は、フレーム構造302に取り付けられた環状シート350と、複数の短幅シート360とを有しているため、開口部Aの大きさは、環状シート350の開口350aの面積から、環状シート350の開口350a内にある複数の横フレーム332の面積と複数の短幅シート360の面積との合計を差し引いた面積である。本実施形態では、図20の平面視に示したテント301の設置面積の大きさ(下フレーム部320の大きさ)に対する開口部Aの大きさの比率は、30%以上である。
なお、屋内用テント301のフレーム構造302におけるフレーム部品の接続方法について、図21に基づいて説明する。
フレーム構造302は、上述したように、例えば8本の縦支柱310、枠状部330及び複数の横フレーム332などのフレーム部品を有しているが、それらのフレーム部品を接続することによりテント301を組み立てることを考慮して、適宜、複数のフレーム部品に分割されている。
フレーム構造302に含まれるフレーム部品は、円筒状に形成されており、2つのフレーム部品の端部同士が突きあわされた状態で接続される。2つのフレーム部品を接続するために、第1の実施形態で説明した接続部材80が使用される。
テント301のフレーム構造302は、図21に示すように、複数のフレーム部品が接続されて形成される。テント301は、2つのフレーム部品の接続方法として、2種類の接続方法を使用しているが、その点は、第1の実施形態と同様である。図21の部分Tのフレーム部品の接続箇所は、図16と同様であり、第1の実施形態で説明した第2の接続方法によりフレーム部品が接続される。
以上のように、本実施形態の屋内用テント301は、複数の縦支柱310と、複数の縦支柱310の上部に配置された屋根部303と、隣り合う縦支柱310間に形成される複数の側面空隙部311の少なくとも一部を覆うように配置された側面シート312とを備え、屋根部303は、上方に開口する開口部Aを有している。
これにより、本実施形態の屋内用テント301では、第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
例えば、上記第1実施形態では、複数の短幅シート60が、テント1の長辺方向に平行に取り付けられているが、複数の短幅シート60の配置は任意である。例えば、複数の短幅シート60が、テント1の短辺方向に平行に取り付けられてもよい。また、全ての短幅シート60が、同一方向に沿って配置されている必要はない。また、複数の短幅シート60の枚数、形状は任意である。第2実施形態の屋根部303についても同様である。
上記第1実施形態では、環状シート50が環状に連続して一体に形成されているが、環状シート50が複数の部材に分割されており、複数の部材が枠状部30の外周にそれぞれ取り付けられることにより、枠状部30の外周に取り付けられた状態で環状に連続して形成されてよい。第2実施形態の環状シート350についても同様である。
上記第1実施形態では、屋内用テント1が略長方形状であり、上記第2実施形態では、屋内用テント301が略8角形状であるが、屋内用テントの形状は任意である。
上記第1実施形態では、側面シートとして、2種類の側面シート12、112を示したが、それに限られない。例えば、側面シート12、112は、1つの側面空隙部11と略同一の大きさであるが、1つの側面シートは、複数の側面空隙部11と略同一の大きさでもよい。
上記第1実施形態では、12個の側面空隙部11のなかで10個の側面空隙部11が側面シート12により覆われており、2個の側面空隙部11が側面シート12により覆われてないが、側面シート12により覆われる側面空隙部11の数、及び、側面シート12により覆われない側面空隙部11の数は、任意である。すなわち、12個の側面空隙部11の少なくとも一部が側面シート12により覆われたテントにおいて同様の効果が得られる。本発明の屋内用テントは、側面シートを、複数の側面空隙部の少なくとも一部を覆うように取り付け可能に形成されたものを含む。
上記第1実施形態では、屋根部3が、枠状部30及び複数の横フレーム32を有しているが、屋根部3に含まれる複数の横フレーム32は、4本の横フレーム33a及び4本の横フレーム33bと、3本の横フレーム34と、2本の横フレーム35と、2本の横フレーム36とに限られない。屋根部3に含まれる複数の横フレーム32の数、外径または配置は任意である。例えば、屋根部3が、枠状部30を有しているが、横フレーム32を有しないものでもよい。すなわち、複数の縦支柱の上部に配置された屋根部が、上方に開口する開口部を有している場合に、本発明の効果が得られる。
上記第1実施形態では、屋根部3が、環状シート50及び複数の短幅シート60を有しているが、それに限られない。第2実施形態の屋根部303についても同様である。
例えば、図22に示すように、屋根部3が環状シート50を含み且つ複数の短幅シート60を含まなくてもよい。その場合、屋根部3は、図23の屋内用テントの平面図に示すように、常に、上方に開口した開口部Aを有している。開口部Aの大きさは、環状シート50の開口50aの面積から、環状シート50の開口50a内にある複数の横フレーム32の面積を差し引いた面積である。その場合、図23の平面図に示したテントの設置面積の大きさ(下フレーム部20の大きさ)に対する開口部Aの大きさの比率は、30%以上である。
また、図24に示すように、屋根部3が複数の短幅シート60を含み且つ環状シート50を含まなくてもよい。その場合、屋根部3は、図25の屋内用テントの平面図に示すように、常に、上方に開口した開口部Aを有している。開口部Aの大きさは、枠状部30の面積から、枠状部30内にある複数の横フレーム32の面積と複数の短幅シート60の面積との合計を差し引いた面積である。その場合、図25に示したテントの設置面積の大きさ(下フレーム部20の大きさ)に対する開口部Aの大きさの比率は、30%以上である。
また、図26に示すように、屋根部3が環状シート50及び複数の短幅シート60を含まなくてもよい。その場合、屋根部3は、図27の屋内用テントの平面図に示すように、常に、上方に開口した開口部Aを有している。開口部Aの大きさは、枠状部30の面積から、枠状部30内にある複数の横フレーム32の面積を差し引いた面積である。その場合、図27に示したテントの設置面積の大きさ(下フレーム部20の大きさ)に対する開口部Aの大きさの比率は、30%以上である。
上記第1実施形態では、屋根部3が、紐状部材61に吊られた状態の短幅シート60を有しているが、短幅シート60の取り付け方法は任意である。また、屋根部3は、その表面の鉛直方向に対する傾斜方向を変更可能に構成された複数の短幅シートを有していてもよい。例えば、屋根部3が、複数の短幅シート60を回転駆動する機構を有しており、短幅シート60を回転させることにより、短幅シート60の表面の鉛直方向に対する傾斜方向を変えるように構成されてもよい。その場合、屋根部3は、複数の短幅シート60により開口部を全閉可能に構成されてもよい。第2実施形態の屋根部303についても同様である。
本変形例の屋内用テントにおいて、複数の短幅シート60は、その表面の鉛直方向に対する傾斜方向を変更可能に構成される。
これにより、本変形例の屋内用テントでは、複数の短幅シート60の傾斜方向を変更することにより、遮蔽感及び遮光感を調整できる。
本変形例の屋内用テントにおいて、複数の短幅シート60は、開口部Aを全閉可能である。
これにより、本変形例の屋内用テントでは、例えばスプリンクラーなどの消防施設がないために散水障害の問題がない場所にテントを設置する場合に、屋根部の開口部を有しないテントとして使用することができる。
上記第1実施形態では、屋根部3が、開口部に配置された複数の短幅シート60を有しているが、屋根部3が、開口部に配置された網状シート160を有していてもよい。その場合、例えば、図28に示すように、上記第1実施形態の環状シート50の内側に形成された開口50aに網状シート160が取り付けられており、網状シート160が取り付けられた環状シート50を枠状部30の外周に取り付けてもよい。また、屋根部3が、環状シート50を有しておらず、枠状部30内の全体に網状シート160が取り付けられてよい。第2実施形態の屋根部303についても同様である。
本変形例の屋内用テントにおいて、屋根部3は、開口部Aに配置された網状シート160を有している。
これにより、本変形例の屋内用テントでは、網状シート160が開口部Aに配置されるため、上方に開口した開口部Aを有するテントにもかかわらず、適度な遮蔽感が得られる。