JP7399347B2 - 圧縮機及び冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Description

本開示は、圧縮機及び冷凍サイクル装置に関し、特に圧縮機内部の冷媒流路の構造に関する。
例えばスクロール圧縮機は、密閉容器と、固定スクロールおよび揺動スクロールからなる圧縮機構部と、この圧縮機構部の揺動スクロールを回転駆動する電動機とを備えている。圧縮機構部で圧縮され固定スクロールの吐出口より吐出された高圧の冷媒ガスがそのまま密閉容器外へ排出されると、冷媒ガスには駆動部の軸受部を潤滑する冷凍機油が含まれているため、その冷凍機油が冷媒ガスと共に密閉容器外へ持ち出されることになる。そのため、密閉容器の底部に貯留されている冷凍機油が減り、給油不足のため揺動スクロールを回転駆動する回転軸の軸受部の焼き付きなどが発生し、スクロール圧縮機の故障などを引き起こす。
このような課題を解決するものとして、冷凍機油が密閉容器外に流出する量を低減する構造を備えたスクロール圧縮機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されているスクロール圧縮機は、圧縮機構部と、圧縮機構部を駆動する電動機と、圧縮機構部で発生する遠心力とモーメントのアンバランスを相殺するためのバランスウェイトと、を備える。バランスウェイトは、回転子の上端及び下端に固定されており、このバランスウェイトを囲うようにカップが設けられている。カップは、バランスウェイトにより密閉容器内の冷媒と冷凍機油が撹拌されることを防止するものである。
圧縮機構部から吐出された冷媒ガスと冷凍機油の混合ガスは、冷媒流路を通り密閉容器の下部に案内される。密閉容器の下部に至った混合ガスは、回転子の貫通流路を通り、圧縮機構部側に排出され、圧縮機構の端面に取り付けられた吐出カバーに流入する。この混合ガスが冷媒流路及び貫通流路を通過する過程で、混合ガスに含まれている冷凍機油が分離され、混合ガスに含まれる冷凍機油の量を削減することができる。
特開2014-109194号公報
特許文献1に開示されたスクロール圧縮機は、揺動スクロールの公転運動に伴う力のアンバランスを相殺するためのバランスウェイトが固定されている。このバランスウェイトがファンの羽根のように回転することで、回転子の下方から貫通流路を通り排出される冷凍機油と冷媒ガスとを攪拌する。そのため、回転子の貫通流路を通過して排出された冷媒と冷凍機油とは、バランスウェイトにより再度攪拌されるため、冷媒と冷凍機油との分離が抑制され、油流出防止効果が十分に得られないという課題があった。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、バランスウェイトによる冷媒ガスと冷凍機油の攪拌を抑制し、冷媒からの冷凍機油の分離効率を向上させた圧縮機及び冷凍サイクル装置を得ることを目的としている。
本開示に係る圧縮機は、冷凍機油を溜める油溜めを有する密閉容器と、前記密閉容器内に設けられ、冷媒を圧縮する圧縮機構部と、前記密閉容器内に設けられ、駆動力を発生させる電動機と、前記電動機で発生した駆動力を前記圧縮機構部へ伝達する回転軸と、を備え、前記電動機は、前記回転軸に固定された回転子と、前記密閉容器に固定され、前記圧縮機構部から吐出された冷媒ガスを前記密閉容器の下部に導く冷媒流路が形成された固定子と、前記回転子の前記圧縮機構部に対向する端面に固定された第1バランスウェイトと、前記第1バランスウェイトの外周面を包囲する側壁を有する第1カップ状部材と、を備え、前記第1バランスウェイトは、円弧状の軽量部と円弧状の重量部とが接続されて形成され、前記回転子に対向する端面に形成された凹部であって、当該第1バランスウェイトの外周面に開口された離間部を備え、前記離間部は、前記回転子を軸方向に貫通して設けられた貫通流路の開口と対向して配置され、前記第1カップ状部材の前記側壁は、前記離間部に対し径方向外側に位置し、前記離間部の開口と径方向において対向する排出口部を備える。
本開示に係る冷凍サイクル装置は、上記圧縮機を備える。
本開示によれば、圧縮機は、冷媒とともに回転子の貫通流路を通過する冷凍機油を、回転子の上部に備えられた第1バランスウェイトの端面に設けられた離間部に衝突させ、第1カップ状部材の側壁に設けられた排出口部から第1カップ状部材の外部へ排出する。これにより、冷凍機油の第1バランスウェイトによる攪拌を抑制し、冷凍機油が冷媒とともに吐出管に連通する吐出カバーの開口部に流入するのを抑制できる。これにより、圧縮機及び冷凍サイクル装置は、冷媒からの冷凍機油の分離効率が向上する。
実施の形態1に係る圧縮機としてのスクロール圧縮機100の縦断面図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機100を用いた冷凍サイクル装置の一例である。 図1のガイドフレーム4の外周部に設けた第1通路4fを示す横断面図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの断面図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの上部の構造の説明図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の第1カップ状部材17の周辺構造の拡大図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の電動機5の固定子5bの断面図である。 実施の形態2に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの上部の構造の説明図である。 実施の形態3に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの上部の構造の説明図である。 実施の形態4に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの上部の構造の説明図である。 実施の形態4に係るスクロール圧縮機100の変形例の回転子5aの上部の構造の説明図である。 実施の形態4に係るスクロール圧縮機100の変形例の回転子5aの上部の構造の説明図である。 実施の形態4に係るスクロール圧縮機100の変形例の回転子5aの上部の構造の説明図である。 実施の形態5に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの上部の構造の説明図である。 実施の形態5に係るスクロール圧縮機100の変形例の回転子5aの上部の構造の説明図である。 実施の形態6に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの上部の構造の説明図である。 実施の形態6に係るスクロール圧縮機100の変形例の回転子5aの上部の構造の説明図である。 実施の形態7に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの上部の構造の説明図である。 実施の形態8に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの上部の構造の説明図である。 実施の形態9に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの上部の構造の説明図である。
以下、本開示の圧縮機の実施の形態について図面に基づいて説明する。なお、ここで説明する圧縮機は、縦置き型のスクロール圧縮機の例を示すが、横置き型の圧縮機、また圧縮機構部がスクロールによるもの以外であってもよい。また、図1を含め、以下の図面は模式的に表したものであり、各構成部材の大きさの関係についても実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る圧縮機としてのスクロール圧縮機100の縦断面図である。図2は、実施の形態1に係るスクロール圧縮機100を用いた冷凍サイクル装置の一例である。冷凍サイクル装置200は、例えば、冷蔵庫や冷凍庫、空気調和装置、冷凍装置、給湯器等の各種産業機械に用いられるものである。スクロール圧縮機100は、冷凍サイクル装置200の構成要素の一つである。
(冷凍サイクル装置200)
冷凍サイクル装置200は、スクロール圧縮機100、四方切換弁103、室内側熱交換器106、減圧器105及び室外側熱交換器104を配管により順次接続して構成される。スクロール圧縮機100の吸入側には、吸入マフラ101が接続されており、四方切換弁103と接続されている。四方切換弁103は、スクロール圧縮機100の吐出側とも接続されておりスクロール圧縮機100からの冷媒の流れを切換え、冷凍サイクル装置200の回路内の冷媒の流れる方向を切り換える。
実施の形態1において冷凍サイクル装置200は、一例として空気調和装置である。冷凍サイクル装置200は、四方切換弁103を切り換えることにより、冷房運転と暖房運転とを切り換える。一般的に空気調和装置は、室内側熱交換器106は屋内の装置に、残るスクロール圧縮機100、四方切換弁103、室外側熱交換器104、減圧器105は屋外の装置に搭載されている。
例えば、空気調和装置の暖房運転においては、四方切換弁103は、図2の実線側に接続される。スクロール圧縮機100で圧縮された高温高圧の冷媒は、凝縮器として機能する室内側熱交換器106に流れ、凝縮し、液化する。液状冷媒は、減圧器105で絞られ、低温低圧の二相状態となり、室外側熱交換器104へ流入する。気液二相冷媒は、蒸発器として機能する室外側熱交換器104において蒸発し、ガス化して四方切換弁103を通って再びスクロール圧縮機100に戻る。すなわち、冷凍サイクル装置200は、暖房運転時において図2の実線矢印に示すように冷媒が循環する。この循環によって、蒸発器である室外側熱交換器104では外気と熱交換して、室外側熱交換器104に送られてきた冷媒が吸熱し、吸熱した冷媒は凝縮器である室内側熱交換器106に送られ、室内の空気と熱交換を行い、室内の空気を温める。
空気調和装置の冷房運転の場合には、四方切換弁103は図2の破線側に接続される。スクロール圧縮機100で圧縮された高温高圧のガス冷媒は、凝縮器として機能する室外側熱交換器104に流れ、凝縮し、液化する。液状冷媒は、減圧器105で絞られ、低温低圧の二相状態となり、室内側熱交換器106へ流入する。気液二相冷媒は、蒸発器として機能する室内側熱交換器106において蒸発し、ガス化して四方切換弁103を通って再びスクロール圧縮機100に戻る。
すなわち、暖房運転から冷房運転に変わると、室内側熱交換器106が凝縮器から蒸発器に変わり、室外側熱交換器104が蒸発器から凝縮器に変わる。よって、図2の破線矢印に示すように冷媒は循環する。この循環によって、蒸発器である室内側熱交換器106では室内の空気と熱交換を行い、室内の空気から吸熱すなわち室内の空気を冷却し、吸熱した冷媒は凝縮器である室外側熱交換器104に送られ、外気と熱交換を行い、外気に放熱する。
このとき、冷凍サイクル装置200を循環する冷媒は、一般的にR410A冷媒あるいはR32冷媒、R290冷媒などが使われる。
(スクロール圧縮機100)
上記において説明したように、スクロール圧縮機100は、冷凍サイクル装置200を循環する冷媒を吸入し、圧縮して高温高圧の状態として吐出させるものである。このスクロール圧縮機100は、密閉容器10内に固定スクロール1と固定スクロール1に対して公転(揺動)する揺動スクロール2を組み合わせた圧縮機構部14を備えている。また、スクロール圧縮機100は、回転軸6を介して揺動スクロール2を駆動する電動機5を備えている。実施の形態1においては、一例として縦置き型のスクロール圧縮機100について説明する。縦置き型のスクロール圧縮機100の場合、例えば圧縮機構部14は、密閉容器10の上部に配置され、電動機5は圧縮機構部14の下方に配置されている。
(圧縮機構部14)
圧縮機構部14は、固定スクロール1、揺動スクロール2、コンプライアントフレーム3及びガイドフレーム4を備える。固定スクロール1は、台板部1aと、台板部1aの電動機5が配置されている側を向いた一方の面(図1において下側の面)から突出して設けられた渦巻状突起である板状渦巻歯1bと、を備える。また、揺動スクロール2は、台板部2aと、台板部2aの固定スクロール1に対向する面(図1において上側の面)から突出して設けられ、板状渦巻歯1bと実質的に同一形状の渦巻状突起である板状渦巻歯2bと、を備える。固定スクロール1の板状渦巻歯1bと揺動スクロール2の板状渦巻歯2bとを互いに噛み合わせることで、揺動スクロール2の公転により相対的に容積が変化する圧縮室1fが形成される。
スクロール圧縮機100は、圧縮機構部14を下方から支持するガイドフレーム4を備える。ガイドフレーム4は、密閉容器10の内部に固定されており、固定スクロール1は、外周部において、ガイドフレーム4にボルト(図示せず)によって締結されている。固定スクロール1の台板部1aの外周部には、冷媒ガスを圧縮室1fに導入するための吸入管13が設けられている。吸入管13は、吸入逆止弁1gが設けられた吸入口1eに接続されている。固定スクロール1の台板部1aの中央部には、圧縮され、高圧となった冷媒ガスを吐出する吐出口1dが形成されている。圧縮され、高圧となった冷媒ガスは、密閉容器10内の上部空間10aに排出されるようになっている。この上部空間10aに排出された冷媒ガスは、後で説明するように冷媒流路30を通って油分離機構に導かれ、冷凍機油を分離された冷媒ガスが吐出管12より吐出される。
揺動スクロール2は、オルダム機構9により自転運動を阻止され、固定スクロール1に対して自転運動することなく公転運動(揺動運動)を行うように構成されている。固定スクロール1の台板部1aの外周部には、ほぼ一直線上に2個一対のオルダム案内溝1cが形成されている。このオルダム案内溝1cにはオルダム機構9の2個一対の固定側キー9aが往復摺動自在に係合されている。また、揺動スクロール2の台板部2aの外周部には、固定スクロール1のオルダム案内溝1cと90度の位相差をもつ2個一対のオルダム案内溝2cがほぼ一直線上に形成されている。オルダム案内溝2cにはオルダム機構9の2個一対の揺動側キー9bが往復摺動自在に係合されている。上記のように構成されたオルダム機構9によって揺動スクロール2は自転することなく揺動運動(旋回運動)を行うことができる。
揺動スクロール2の板状渦巻歯2bの形成面と反対側(図1において下側)の面の中心部には、中空円筒形状のボス部2dが形成されている。ボス部2dには、回転軸6の上端部に設けられた偏心軸部6aが挿入される。
揺動スクロール2の台板部2aの板状渦巻歯2bと反対側(図1において下側)の面にはコンプライアントフレーム3のスラスト軸受3aと圧接摺動可能なスラスト面2fが形成されている。また、揺動スクロール2の台板部2aには圧縮室1fとスラスト面2fを貫通する抽気孔2gが設けられ、圧縮途中の冷媒ガスを抽出してスラスト面2fに導く構造となっている。
コンプライアントフレーム3は、ガイドフレーム4内に収納されている。コンプライアントフレーム3は、揺動スクロール2及びオルダム機構9を下方から支持し、回転軸6の軸方向及び半径方向を支持するものである。また、コンプライアントフレーム3は、ガイドフレーム4に支持されている。
コンプライアントフレーム3は、外周部に上円筒面3pと下円筒面3sとが設けられている。ガイドフレーム4の内周部にはコンプライアントフレーム3の上円筒面3pが嵌合する上円筒面4c及びコンプライアントフレーム3の下円筒面3sが嵌合する下円筒面4dが設けられている。上円筒面4cおよび下円筒面4dにより、コンプライアントフレーム3は、ガイドフレーム4により半径方向に支持されている。
コンプライアントフレーム3の下円筒面3sの中心部には電動機5の回転子5aにより回転駆動される回転軸6を半径方向に支持する主軸受3cおよび補助主軸受3dが設けられている。
スラスト軸受3aの面内からコンプライアントフレーム3の外周部を軸方向に貫通する連通孔3eが設けられている。連通孔3eの上端に開口するスラスト軸受開口部3tは揺動スクロール2の台板部2aを貫通する抽気孔2gに対面して配置されている。
コンプライアントフレーム3のスラスト軸受3aの外周側には、オルダム機構環状部9cが往復摺動運動する面である往復摺動面3bが形成されている。また、コンプライアントフレーム3は、内周面から外周面までを貫通する連通孔3fを有する。連通孔3fは、台板外周部空間2k及びフレーム上部空間4aとオルダム機構環状部9cの内側の空間とを連通するように形成されている。コンプライアントフレーム3は、フレーム上部空間4aとボス部外側空間2nとの間にボス部外側空間2nの圧力を調整する中間圧調整弁3g、中間圧調整弁押さえ3h及び中間圧調整スプリング3kが設けられている。中間圧調整スプリング3kは、中間圧調整弁空間3nに自然長より縮められて収納されている。なお、実施の形態1では、コンプライアントフレーム3とガイドフレーム4とは別体に構成されているが、これに限らず、両フレームを一体の一つのフレームで構成されていてもよい。
ガイドフレーム4の内側面とコンプライアントフレーム3の外側面とによって形成されるフレーム下部空間4bは、その上下をリング状シール材7a、7bで仕切られている。ここでは、コンプライアントフレーム3の外周面にリング状シール材7a、7bを収納するリング状のシール溝が2箇所に形成されているが、このシール溝はガイドフレーム4の内周面に形成されていてもよい。フレーム下部空間4bは、コンプライアントフレーム3の連通孔3eとのみ連通しており、抽気孔2gより供給される圧縮途中の冷媒ガスを封入する構造となっている。また、上下を揺動スクロール2の台板部2aとコンプライアントフレーム3とで囲われたスラスト軸受3aの外周側の空間である台板外周部空間2kは、吸入ガス雰囲気(吸入圧)の低圧空間となっている。
図3は、図1のガイドフレーム4の外周部に設けた第1通路4fを示す横断面図である。図3に示すように、ガイドフレーム4は、外周面40が焼きばめ又は溶接などによって密閉容器10に固着されている。ガイドフレーム4の外周部及び固定スクロール1の外周部は、切り欠きが設けられ、切り欠きにより第1通路4fが形成されている。即ち圧縮機構部14の外周部には、圧縮機構部14の上部の空間と下部の空間とを連通する第1通路4fが設けられている。
吐出口1dより密閉容器10の上部空間10aに吐出された冷媒ガスは、第1通路4fを通って密閉容器10の下方へ流れていく。圧縮機構部14の下方に配置された電動機5を通過した冷媒ガスは、油溜め部10bが形成されている密閉容器10の底部に流れる。密閉容器10の底部の油溜め部10bには、冷凍機油11が貯留される。
密閉容器10には内部の圧縮された冷媒ガスが外部へ排出される吐出管12が設けられている。上述した第1通路4fは、中心軸を挟んで吐出管12と反対側の位置に設けられている。ガイドフレーム4は、吐出管12に連通する第1吐出通路4gを備える。第1吐出通路4gは、下端面の中央寄りの部分及び側面に開口され、ガイドフレーム4の下方の空間と密閉容器10に固定された吐出管12とが連通するように形成されている。
ガイドフレーム4の下端部には、コンプライアントフレーム3の下円筒面3sを径方向外側から支持する下部円筒部41(下円筒面4dが形成された部分)が形成されている。また、第1吐出通路4gが開口されているガイドフレーム4の電動機5に対向する端面には、吐出カバー16が下部円筒部41を囲むように固定されている。吐出カバー16は、中央部において下方に向かって開口部16bが形成されている。吐出カバー16とガイドフレーム4の端面とで形成される第2吐出通路16aは、第1吐出通路4gに連通している。
(電動機5)
電動機5は、電力により発生した駆動力で回転軸6を回転駆動するものであり、回転軸6に固定された回転子5a、密閉容器10に固定された固定子5bを備える。回転子5aは、回転軸6に焼きばめなどにより固定されている。固定子5bへの通電を開始することにより回転子5aは、回転駆動され、回転軸6を回転させるようになっている。また、回転軸6の上端部は、揺動スクロール2の揺動軸受2eと回転自在に係合する偏心軸部6aが形成されている。また、偏心軸部6aの下側の部分には、回転軸バランスウェイト6fが焼きばめなどにより固定されている。
図1に示すように、密閉容器10の側面にはガラス端子10cが設置されており、ガラス端子10cと電動機5の固定子5bとはリード線5jで接続されている。
偏心軸部6a及び回転軸バランスウェイト6fが固定されている固定部6gの下側にはコンプライアントフレーム3の主軸受3c及び補助主軸受3dと回転自在に係合する主軸部6bが形成されている。
回転軸6の下端部には、密閉容器10の下部に固定されたサブフレーム8の副軸受8aと回転自在に係合する副軸部6cが形成されている。サブフレーム8は、密閉容器10の下部に焼きばめなどにより固定され、冷凍機油11が密閉容器10の下端部に形成された油溜め部10bに流入するように、流入孔8bが設けられている。
回転軸6は、下端部の副軸部6cと上端部の主軸部6bとの間に、電動機5の回転子5aが例えば焼きばめにより固定されている。回転軸6は、軸方向に貫通する孔である給油路6dを有している。給油路6dの下端には、給油口6eが取り付けられている。給油口6eは、密閉容器10の底部に貯留された冷凍機油11内に浸かっている。そのため、回転軸6の下部に設けられた給油機構またはポンプ機構により給油口6eから冷凍機油11が上方に向かって吸い上げられる。給油路6dの上端は揺動スクロール2のボス部2d内に開口しており、吸い上げられた冷凍機油11が給油路6dの上端開口より揺動軸受2eに流れ出し、偏心軸部6aおよび揺動軸受2eを潤滑する。
回転軸6は、給油路6dから分岐する給油孔6hが設けられている。給油孔6hは、給油路6dに交差する方向に延びている。冷凍機油11は、給油孔6hより補助主軸受3dに給油され、補助主軸受3dおよび主軸部6bを潤滑する。なお、回転軸6は、主軸受3cに対し冷凍機油11を供給する給油孔(図示無し)は、図1では図示を省略されている。
(回転子5a)
図4は、実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの断面図である。図4(a)は、回転子5aの中心軸を含む縦断面を示しており、図4(b)は、回転子5aの中心軸に対し垂直な横断面を示している。回転子5aは、円筒形状をしており、中央部に回転軸6が固定される軸固定孔5hを備える。また、軸固定孔5hの周囲には、中心軸と平行に延び、回転子5aを上下方向に貫通する貫通流路5fが形成されている。実施の形態1においては、貫通流路5fは、回転子5aの中心軸周りに4箇所配置され、それぞれ中心軸から等距離に配置されている。
回転子5aの上端面52には第1バランスウェイト15aが固定されている。回転子5aの下端面53には第2バランスウェイト15iが固定されている。第1バランスウェイト15aと第2バランスウェイト15iとは、回転軸6の軸方向視点において、回転軸6の中心軸に対し対称的に固定されている。換言すると、第1バランスウェイト15aと第2バランスウェイト15iとは、重心が回転軸6の中心軸に対し偏心して位置しており、それぞれの重心が中心軸に対し対称的な位置に配置されている。
図5は、実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの上部の構造の説明図である。図5(a)は、回転子5aを軸方向視点で見た図であり、図5(b)は、図5(a)のA-A部の断面を示している。図5に示す様に、第1バランスウェイト15aは、円弧状に形成された軽量部15bと、円弧状に形成された重量部15cとが繋がって、中心軸の周りを包囲する円環状をなしている。また、第1バランスウェイト15aは、回転子5aの上端面に固定されている。第1バランスウェイト15aと回転子5aの上端面との間には、第1カップ状部材17が挟まれて配置されている。
図5(a)に示されているように、軽量部15bは、回転子5aの外周に沿って配置された円弧部15pと、円弧部15pの内周面15kが部分的に中心に向かって突出して形成された2か所の突出部15qと、を備える。突出部15qは、回転子5aの軸固定孔5hの近傍まで突出しており、第1バランスウェイト15aを回転子5aに固定するための留め具15hを通す留め具孔15dが形成されている。
重量部15cは、半円筒状に形成されており、軽量部15bよりも回転子5aの中心軸方向に厚く形成されている。また、重量部15cは、留め具15hを通すための留め具孔15dが形成された接触部15fと、重量部15cの回転子5aの上端面に対向し、第1カップ状部材17と当接する面から凹んで形成されている離間部15gと、を備える。図5(b)に示すように、離間部15gは、回転子5aの上端面に対向する面に形成された凹部である。その凹部は、第1バランスウェイト15aの外周面に開口されている。離間部15gは、回転子5aの貫通流路5fに対応した位置に形成されている。つまり、離間部15gは、第1バランスウェイト15aの下端面に部分的に形成された凹部であり、その凹部により囲まれた空間が第1バランスウェイト15aの外周面から外側の空間に連通するように形成されている。
第1バランスウェイト15aは、回転子5aの下端面に固定された第2バランスウェイト15i及び上述の回転軸6の上端部に固定された回転軸バランスウェイト6fとともに、揺動スクロール2が揺動することにより生じる遠心力とモーメントの力とのアンバランスを相殺する。つまり、圧縮機構部14は、第1バランスウェイト15a、第2バランスウェイト15i及び回転軸バランスウェイト6fにより、動バランス及び静バランスをとるように構成されている。
(第1カップ状部材17及び第2カップ状部材18)
図1に示すように、回転子5aの上端面には第1バランスウェイト15aの外周面を径方向外側から包囲する第1カップ状部材17が固定されている。回転子5aの下端面には第2バランスウェイト15iの外周面を外側から包囲する第2カップ状部材18が固定されている。第1カップ状部材17及び第2カップ状部材18は、有底筒状に形成され、回転軸6が挿通される中央部、回転子5aの貫通流路5fに対応する位置及び留め具15hが挿通される部分に穴が形成されている。
図6は、実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の第1カップ状部材17の周辺構造の拡大図である。第1カップ状部材17は、上端の開口部17aが前述の吐出カバー16の開口部16bに対向して設けられている。第1カップ状部材17の側壁17cの先端は、第1バランスウェイト15aの端面よりも圧縮機構部14に向かって突出している。実施の形態1においては、第1カップ状部材17の側壁17cの先端は、軸方向において吐出カバー16の開口部16cの下方に位置しているが、開口部16cと同じ又は上方に位置していても良い。第1カップ状部材17の側壁17cには第1バランスウェイト15aの径方向に開口する離間部15gと重なる位置に排出口部17bが形成されている。貫通流路5fを通過した冷媒は、離間部15gから排出口部17bを通過して第1カップ状部材17の側壁17cの外側に流れるように構成されている。
吐出カバー16の開口部16bの内径Dと第1カップ状部材17の開口部17aの内径dとの関係は、D<dとなっている。つまり、吐出カバー16の開口部16bの内径は、第1カップ状部材17の上端の開口部17aの内径dよりも小さい。そのため、第1カップ状部材17の外部へ排出された冷凍機油は、第1カップ部材17の側壁17cより内側にある開口部16bに流入するのが抑制される。
第2カップ状部材18は、回転子5aの下端面において、開口部を下向きにした状態で取り付けられている。第2カップ状部材18は、有底筒形状の筒部が第2バランスウェイト15iの外周面を外側から包囲するように形成されている。
(貫通流路5f)
図1及び図4に示すように、回転子5aには軸方向に貫通する複数の貫通流路5fが設けられている。複数の貫通流路5fは、第1バランスウェイト15aの接触部15fを避けて配置されている。
第1バランスウェイト15aの重量部15c側に設置された貫通流路5fの開口は、第1バランスウェイト15aの接触部15fに対面する位置を避けて配置されている。また、第1バランスウェイト15aの軽量部15b側に設置された貫通流路5fの開口は、第1バランスウェイト15aの接触部15fを避けた位置、つまり第1バランスウェイト15aの軽量部15bの突出部15qを避けて配置されている。
(貫通流路5fと周辺部品との関係)
複数の貫通流路5fは、回転子5aの下端面に固定された第2バランスウェイト15iの設置位置を避けて配置されている。第1カップ状部材17および第2カップ状部材18の底部は、複数の貫通流路5fに対応した位置に貫通孔が設けられている。
第1カップ状部材17および第2カップ状部材18は、非磁性体とすることが好ましい。なお、貫通流路5fは、第2バランスウェイト15iを貫通して形成してもよく、第2カップ状部材18の位置を避けて設けてもよい。また、複数の貫通流路5fは、回転子5aの中心軸に対して対称または点対称に形成される。
(固定子5b)
図7は、実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の電動機5の固定子5bの断面図である。図7は、固定子5bの中心軸に垂直な断面を示している。電動機5の固定子5bは、外周面が焼きばめまたは溶接などによって密閉容器10に固定されている。図7に示すように、固定子5bは、外周面の一部に中心軸に平行な平面5rが形成されている。換言すると、固定子5bは、円柱形状の外周部の一部が平面5rにより切り欠かれている。第2通路5gは、固定子5bに形成された平面5r及び密閉容器10の内周面に囲まれて形成されている。
前述したガイドフレーム4の外周面に形成された第1通路4fおよび固定子5bの外周面に形成された第2通路5gが、圧縮機構部14の吐出口1dから吐出した冷媒ガスを密閉容器10の底部へ導く冷媒流路30を構成している。
(スクロール圧縮機100の動作)
実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の起動時および運転時には、冷媒が吸入管13より吸入され、固定スクロール1の板状渦巻歯1bおよび揺動スクロール2の板状渦巻歯2bを噛み合わせることで形成される圧縮室1fに入る。電動機5により駆動される揺動スクロール2は偏心旋回運動に伴って圧縮室1fの容積を減少させる。この圧縮行程により吸入冷媒は高圧となる。なお、上記圧縮行程において、圧縮途中の中間圧力の冷媒ガスは揺動スクロール2の抽気孔2gよりコンプライアントフレーム3の連通孔3eを経て、フレーム下部空間4bに導かれる。フレーム下部空間4bは、抽気孔2gと連通孔3eにより中間圧力雰囲気に維持される。
上記圧縮行程を経て冷媒と冷凍機油とで構成された混合ガスが固定スクロール1の吐出口1dから密閉容器10の上部空間10aに吐出される。混合ガスは、圧縮機構部14の外周部に設けられた第1通路4fと、電動機5の固定子5bの外周部に設けられた第2通路5gとからなる冷媒流路30を通って、電動機5より下方の空間、すなわち密閉容器10の底部に導かれる。混合ガスは、密閉容器10の底部に導かれる過程で冷凍機油が分離される。
冷凍機油が分離された冷媒ガスは、電動機5の回転子5aの下端面に取り付けられた第2カップ状部材18の開口部18aから第2カップ状部材18の内部に入り、回転子5aに設けられた貫通流路5fに流入する。第1バランスウェイト15aの離間部15gに対応して設置された貫通流路5fを通過して上昇した冷媒ガス及び冷凍機油の一部は、第1バランスウェイト15aの離間部15gに衝突する。離間部15gに衝突した冷媒ガス及び冷凍機油は、径方向外方へ流れ、排出口部17bから第1カップ状部材17の外側へ排出される。
離間部15gと対面していない貫通流路5fを通過した冷媒ガスは、第1カップ状部材17の内部を上昇して吐出カバー16内へ流入する。さらに、冷媒ガスは、吐出カバー16内の第2吐出通路16aを経て第1吐出通路4gを通り、さらに吐出管12を通って密閉容器10外へ放出される。
次に、スクロール圧縮機100の外部への冷凍機油の排出について説明する。スクロール圧縮機100が運転している時、冷凍機油は、各軸受及び摺動部へ給油され、その後冷凍機油は冷媒とともに密閉容器10内部を循環し、油溜め部10bへ戻るものもあれば、冷媒とともに吐出管12を通り、密閉容器10外部へ排出されるものもある。この密閉容器10外部へ排出される冷凍機油の量が多いと、油溜め部10bで保有する冷凍機油の量が減少する。密閉容器10内の冷凍機油が減少すると、各軸受及び摺動部への給油量が減少し、最後には冷凍機油が枯渇し、各軸受及び摺動部において異常摩耗または凝着が発生し、圧縮機が破損に至る。
実施の形態1に係るスクロール圧縮機100は、密閉容器10の外部へ排出される冷凍機油11の量を低減させるために、回転子5aの貫通流路5fを通り回転子5aの上端に流れてくる冷媒及び冷凍機油を、第1バランスウェイト15aの重量部15cの離間部15gに衝突させて、径方向外方へ導く。離間部15gは、貫通流路5fと対向する位置に形成されている。貫通流路5fを通過し離間部15gに衝突した冷媒及び冷凍機油は、流れる方向を変えられ、遠心力により離間部15gから外側に向かって流れる。第1カップ状部材17の側壁17cは、排出口部17bを備えている。第1カップ状部材17の排出口部17bは、第1バランスウェイト15aの外周面の離間部15gが設けられている位置に対応して設けられており、径方向において離間部15gと対向して設けられている。
第1カップ状部材17は、回転子5aの上端に備えられた第1バランスウェイト15aを回転子5aの径方向外側から包囲し、且つ上方が開口されている。しかし、第1カップ状部材17の側壁17cには、離間部15gに対応して排出孔部17bが設けられているため、冷凍機油及び冷媒ガスは、側壁17cにある排出口部17bから第1カップ状部材17の外部へ排出される。
第1カップ状部材17の排出口部17bから流出した冷媒ガス及び冷凍機油は、吐出カバー16の開口部16bよりも外側に吹き出しているため、吐出カバー16の開口部16bに流入しにくい。また、冷凍機油は、排出口部17bから外側へ向かって流れるため、密閉容器10の上方から下方に流れる冷媒ガスとともに密閉容器10の下方に流れる。
以上のように、実施の形態1に係るスクロール圧縮機100は、圧縮機構部14で圧縮された冷媒ガスと冷凍機油との混合ガスが、密閉容器10内を下方に流れ、再び上方に循環するまでの間に冷凍機油11が分離される。よって、実施の形態1に係るスクロール圧縮機100は、従来の圧縮機と比較して、密閉容器10の外部へ排出される冷凍機油の量が大幅に低減される。これにより、スクロール圧縮機100は、油溜め部10bで保持することができる冷凍機油の量が増加する。ひいては、スクロール圧縮機100内の軸受及び摺動部材への給油量の低下を抑制し、信頼性の高いスクロール圧縮機100及び冷凍サイクル装置200を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態2に係るスクロール圧縮機100について説明する。実施の形態2に係るスクロール圧縮機100は、実施の形態1に対し第1カップ状部材17の構造を変更したものである。
図8は、実施の形態2に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの上部の構造の説明図である。図8(a)は、回転子5aを軸方向視点で見た図であり、図8(b)は、図8(a)のA-A部の断面を示している。実施の形態2においては、第1カップ状部材17の第1バランスウェイト15aの軽量部15b側の側壁17cに排出口部17dを少なくとも1か所追加する。実施の形態1においては第1バランスウェイト15aの離間部15gに対向していない貫通流路5fから流出した冷媒ガスとともに冷凍機油が、吐出カバー16の開口部16bに流入する場合がある。実施の形態2においては、第1カップ状部材17に排出口部17dをさらに設けることにより、軽量部15b側に配置された貫通流路5fから流出する冷媒ガス及び冷凍機油を第1カップ状部材17の径方向外側に導くものである。なお、排出口部17dを第2排出口部と呼ぶ場合がある。
実施の形態2に係る第1カップ状部材17においては、第1バランスウェイト15aの軽量部15b側であって、軽量部15bと重量部15cとの境目の近傍に排出口部17dが設けられている。ただし、軽量部15b側に設置された排出口部17dは、この位置のみに限定されるものではない。排出口部17dは、離間部15gの径方向外側以外の部分に設けられており、中心軸と排出口部17dとを結ぶ仮想直線上に離間部15gが配置されない。
実施の形態2に係るスクロール圧縮機100は、第1カップ状部材17に新たに排出口部17bを設けることで第1カップ状部材17の外部へ排出される冷凍機油を増やすことができる。第1カップ状部材17へ冷凍機油が排出されることにより、吐出カバー16の開口部16bに流入する冷凍機油の量を低減させ、スクロール圧縮機100は、外部へ排出される冷凍機油を抑制できる。
実施の形態3.
実施の形態3に係るスクロール圧縮機100について説明する。実施の形態3に係るスクロール圧縮機100は、実施の形態1に対し第1カップ状部材17及び第1バランスウェイト15aの構造を変更したものである。
図9は、実施の形態3に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの上部の構造の説明図である。図9(a)は、回転子5aを軸方向視点で見た図であり、図9(b)は、図9(a)のB-B部の断面を示している。実施の形態3に係るスクロール圧縮機100は、第1バランスウェイト15aの軽量部15bの接触部15fにも重量部15cの離間部15gと同様に径方向外方へ開口する離間部15gを設ける。そして、軽量部15bに設けられた離間部15gと対向するように回転子5aの貫通流路5fを配置する。軽量部15bの離間部15gの径方向外側に位置する第1カップ状部材17の側壁17cには、排出口部17bを形成する。なお、重量部15cに設けられた離間部15gを第1離間部15gと呼び、軽量部15bに設けられた離間部15gを第2離間部15gと呼ぶ場合がある。
スクロール圧縮機100は、冷媒ガスが冷凍機油と共に電動機5の回転子5aの貫通流路5fを通り、回転子5aの上方へ上昇する。第1バランスウェイト15aの離間部15gに対面する貫通流路5fから上昇した冷媒ガスと冷凍機油は前述したように第1カップ状部材17の外部へ排出される。実施の形態1においては軽量部15b側に設けられた貫通流路5fは、そのまま吐出カバー16に向かって流れるが、実施の形態3においては、軽量部15b側に配置された貫通流路5fと第2離間部15gとが対向している。そのため、貫通流路5fを通過した冷媒ガス及び冷凍機油は、第2離間部15gに衝突し、径方向外側に流れる。第2離間部15gの径方向外側は第1バランスウェイト15aの外周面に開口されており、その開口に対向する位置に排出口部17bが設けられている。
第2離間部15gも、実施の形態1において説明した重量部15cに設けられた第1離間部15gと同様に、貫通流路5fを通過した冷媒の流れを変え径方向外側に流し、冷凍機油と共に第1カップ状部材17の径方向外側に流す。これにより、第1カップ状部材17の開口部17aよりも内側にある吐出カバー16の開口部16bに冷媒と共に冷凍機油が流入するのを抑制できる。
実施の形態4.
実施の形態4のスクロール圧縮機100について説明する。実施の形態4に係るスクロール圧縮機100は、実施の形態1に対し離間部15g及び排出口部17bの構造を変更したものである。
図10は、実施の形態4に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの上部の構造の説明図である。図10(a)は、回転子5aを軸方向視点で見た図であり、図10(b)は、図10(a)のA-A部の断面を示している。実施の形態4に係る第1バランスウェイト15aは、重量部15c側に設けられている回転子5aの2つの貫通流路5fに対し、1つの離間部15gが対向している。つまり、図5に示されている実施の形態1に係る第1バランスウェイト15aの重量部15cに形成された2つの離間部15gを接続して1つの離間部15gに変更したものである。第1バランスウェイト15aの強度が確保できる場合は、図10に示すように複数の貫通流路5fに対し1つの離間部15gを対向させて配置することにより、第1バランスウェイト15aの構造を簡略化できる。
図10に示される第1カップ状部材17は、重量部15cに設けられた1つの離間部15gに対応して1つの排出口部17bを有する。つまり、排出口部17bは、軸方向視点において、中心軸と離間部15gとを結んだ直線の延長上に配置されている。
以上のように、実施の形態4に係るスクロール圧縮機100によれば、実施の形態1と同様な効果を奏するとともに、第1バランスウェイト15a及び第1カップ状部材17の構造が簡略化するため、製造が容易でコストも低減させることができる。
(変形例)
図11は、実施の形態4に係るスクロール圧縮機100の変形例の回転子5aの上部の構造の説明図である。図11(a)は、回転子5aを軸方向視点で見た図であり、図11(b)は、図11(a)のA-A部の断面を示している。実施の形態4に係るスクロール圧縮機100の第1カップ状部材17は、実施の形態2と同様に、第1バランスウェイト15aの軽量部15b側であって、軽量部15bと重量部15cとの境目の近傍に排出口部17dを設けても良い。このように構成されることにより、実施の形態4に係るスクロール圧縮機100は、実施の形態2と同様の効果を奏する。
図12は、実施の形態4に係るスクロール圧縮機100の変形例の回転子5aの上部の構造の説明図である。図12(a)は、回転子5aを軸方向視点で見た図であり、図12(b)は、図12(a)のA-A部の断面を示している。図12(a)に示される第1カップ状部材17は、重量部15cに形成された離間部15gに対し対応する1つの排出口部17bを有するが、2つの貫通流路5fのそれぞれに対応させた排出口部17bを有していても良い。つまり、2つの排出口部17bのそれぞれが、軸方向視点において、中心軸と貫通流路5fとを結んだ直線の延長上に配置されているように構成されていても良い。図12(a)に示される第1カップ状部材17は、1つ当たりの排出口部17bの面積が小さいため、図10(a)及び図11(a)に示される第1カップ状部材17よりも強度を高く保つことができる。また、図12(a)の第1カップ状部材17は、離間部15gと重なる位置に排出口部17bを2つ以上形成することにより、冷凍機油の排出効率も高い。
図13は、実施の形態4に係るスクロール圧縮機100の変形例の回転子5aの上部の構造の説明図である。図13(a)は、回転子5aを軸方向視点で見た図であり、図11(b)は、図13(a)のA-A部の断面を示している。図12(a)に示される第1カップ状部材17は、実施の形態2と同様に、第1バランスウェイト15aの軽量部15b側であって、軽量部15bと重量部15cとの境目の近傍に排出口部17dを設けても良い。このように構成されることにより、実施の形態4に係るスクロール圧縮機100は、実施の形態2と同様の効果を奏する。
実施の形態5.
実施の形態5のスクロール圧縮機100について説明する。実施の形態5に係るスクロール圧縮機100は、図9に示す実施の形態3に対し離間部15g及び排出口部17bの構造を変更したものである。
図14は、実施の形態5に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの上部の構造の説明図である。図14(a)は、回転子5aを軸方向視点で見た図であり、図14(b)は、図14(a)のB-B部の断面を示している。実施の形態5に係るスクロール圧縮機100は、実施の形態3と同様に第1バランスウェイト15aの軽量部15bにも離間部15gを設けたものである。実施の形態5に係る第1バランスウェイト15aは、2つの貫通流路5fに軽量部15bに設けた1つの離間部15gを対向させるように構成されている。
図14に示されている第1カップ状部材17は、軽量部15b及び重量部15cのそれぞれに設けられた離間部15gの径方向外側に排出口部17bを備える。それぞれの排出口部17bは、離間部15gの周方向の幅に対応した幅に形成されている。つまり、排出口部17bは、軸方向視点において、中心軸と離間部15gとを結んだ直線の延長上に配置されている。このように構成されることにより、実施の形態5に係るスクロール圧縮機100の第1バランスウェイト15aと第1カップ状部材17は、貫通流路5fから流出する冷媒から冷凍機油を分離する効率が向上し、かつ簡易構造とすることができる。
(変形例)
図15は、実施の形態5に係るスクロール圧縮機100の変形例の回転子5aの上部の構造の説明図である。図15(a)は、回転子5aを軸方向視点で見た図であり、図15(b)は、図15(a)のB-B部の断面を示している。実施の形態5に係る第1カップ状部材17は、排出口部17bを複数の貫通流路5fのそれぞれに対応するように設けても良い。すなわち、図15(a)に示されるように、第1カップ状部材17は、1つの離間部15gに対応して2つの排出口部17bが配置されるように構成されていても良い。このとき、複数の排出口部17bのそれぞれは、軸方向視点において、中心軸と複数の貫通流路5fのそれぞれとを結んだ直線の延長上に1つずつ配置されている。
実施の形態6.
実施の形態6のスクロール圧縮機100について説明する。実施の形態6に係るスクロール圧縮機100は、図5に示す実施の形態1に対し第1カップ状部材17の排出口部17bの構造を変更したものである。
図16は、実施の形態6に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの上部の構造の説明図である。図16(a)は、回転子5aを軸方向視点で見た図であり、図16(b)は、図16(a)のA-A部の断面を示している。実施の形態6に係るスクロール圧縮機100は、図5に示される実施の形態1の第1バランスウェイト15aは同じ構造であるが、第1カップ状部材17の排出口部17bの構造が異なる。実施の形態6においては、重量部15cに設けられた2つの離間部15gに対し1つの排出口部17bが設けられている。このような構造であっても実施の形態1に係るスクロール圧縮機100と同様な効果を得られると共に第1カップ状部材17の構造を簡易にすることができる。
(変形例)
図17は、実施の形態6に係るスクロール圧縮機100の変形例の回転子5aの上部の構造の説明図である。図17(a)は、回転子5aを軸方向視点で見た図であり、図17(b)は、図17(a)のA-A部の断面を示している。実施の形態4に係るスクロール圧縮機100の第1カップ状部材17は、実施の形態2と同様に、第1バランスウェイト15aの軽量部15b側であって、軽量部15bと重量部15cとの境目の近傍に排出口部17dを設けても良い。このように構成されることにより、実施の形態6に係るスクロール圧縮機100は、実施の形態2と同様の効果を奏する。
実施の形態7.
実施の形態7のスクロール圧縮機100について説明する。実施の形態7に係るスクロール圧縮機100は、図9に示す実施の形態3に対し第1カップ状部材17の排出口部17bの構造を変更したものである。
図18は、実施の形態7に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの上部の構造の説明図である。図18(a)は、回転子5aを軸方向視点で見た図であり、図18(b)は、図18(a)のB-B部の断面を示している。実施の形態7に係るスクロール圧縮機100は、図9に示される実施の形態3の第1バランスウェイト15aとは同じ構造であるが、第1カップ状部材17の排出口部17bの構造が異なる。実施の形態7においては、重量部15cに設けられた2つの離間部15gに対し1つの排出口部17bが設けられている。このような構造であっても実施の形態7に係るスクロール圧縮機100は、実施の形態3と同様な効果を得られると共に第1カップ状部材17の構造を簡易にすることができる。
(変形例)
図18(a)に示される第1カップ状部材17は、軽量部15b又は重量部15cの何れか一方の離間部15gに対応した排出口部17bを複数の排出口部17bに変更しても良い。つまり、図18(a)の第1カップ状部材17の2つの排出口部17bのうち一方を図15(a)に示される複数の排出口部17bに変更しても良い。
実施の形態8.
実施の形態8のスクロール圧縮機100について説明する。実施の形態8に係るスクロール圧縮機100は、実施の形態1の第1バランスウェイト15aの形状を変更したものである。
図19は、実施の形態8に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの上部の構造の説明図である。図19は、回転子5aを軸方向視点で見た図である。実施の形態8に係るスクロール圧縮機100は、図5に示される実施の形態1の第1バランスウェイト15aに対し、軽量部15bの形状を変更している。実施の形態8に係る第1バランスウェイト215aの軽量部215bは、重量部15cの両端のそれぞれに接続された2つの円弧部215pを有する。つまり、第1バランスウェイト215aは、中心軸周りの半周分を構成する重量部15cとその両端のそれぞれに接続された1/4周分に満たない円弧部215pとにより、中心軸を包囲する円弧形状となっている。図19に示されるように、実施の形態8のスクロール圧縮機100においては、軽量部215b側に設けられた貫通流路5fは、円弧部215pが設けられていない部分に配置されている。
実施の形態8に係るスクロール圧縮機100においても、実施の形態2と同様に第1カップ状部材17の軽量部215b側に排出口部17bを設けても良い。また、重量部15c側の離間部15gを図10に示される実施の形態4と同様に複数の貫通流路5fに1つの離間部15gを対応させるように変更しても良い。排出口部17bも、図16に示される実施の形態6と同様に、複数の離間部15gに対し1つの排出口部17bが対応するように変更しても良い。実施の形態8に係るスクロール圧縮機100においても、実施の形態1と同様な効果を得ることができる。
実施の形態8に係る軽量部215bは、重量部15cと同じ厚さ、同じ内外径寸法となるように形成しても良い。この場合、第1バランスウェイト215aは、円弧形状となっており中心軸に対し重心が偏心するように構成されており、かつ構造を単純化できる。
実施の形態9.
実施の形態9のスクロール圧縮機100について説明する。実施の形態9に係るスクロール圧縮機100は、図14に示される実施の形態5の第1バランスウェイト15aの形状を変更したものである。
図20は、実施の形態9に係るスクロール圧縮機100の回転子5aの上部の構造の説明図である。図20は、回転子5aを軸方向視点で見た図である。実施の形態9に係るスクロール圧縮機100は、図14に示される実施の形態5の第1バランスウェイト15aに対し、軽量部15bの形状を変更している。第1バランスウェイト315aの軽量部15bは、重量部15cの両端のそれぞれに接続された2つの円弧部215p及び315pを有する。つまり、第1バランスウェイト315aは、中心軸周りの半周分を構成する重量部15cとその両端のそれぞれに接続された円弧部215p及び円弧部315pとにより、中心軸を包囲する円弧形状となっている。
図20に示されるように、実施の形態9のスクロール圧縮機100においては、軽量部215b側に設けられた貫通流路5fは、円弧部315pに設けられた離間部15gと対応して配置されている。なお、実施の形態9において、離間部15g及び貫通流路5fの配置は、適宜変更することができる。つまり、複数の貫通流路5fのうち一部を円弧部315pの下に配置させ、残りを円弧部215pの下に配置させ、円弧部315p及び215pのそれぞれに離間部15gを形成しても良い。実施の形態9に係るスクロール圧縮機100においても、実施の形態3に係るスクロール圧縮機100と同様な効果を得ることができる。
実施の形態9に係る軽量部315bの2つの円弧部215p及び315pは、重量部15cと同じ厚さ、同じ内外径寸法となるように形成しても良い。この場合、第1バランスウェイト315aは、円弧形状となっており中心軸に対し重心が偏心するように構成されており、かつ構造を単純化できる。
以上のように、本開示の実施の形態1~9を説明したが、各実施の形態は一例であり、各実施の形態及び変形例同士を組み合わせることもでき、また別の公知の技術と組み合わせることもできる。また本開示の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略変更することもできる。
1 固定スクロール、1a 台板部、1b 板状渦巻歯、1c オルダム案内溝、1d 吐出口、1e 吸入口、1f 圧縮室、1g 吸入逆止弁、2 揺動スクロール、2a 台板部、2b 板状渦巻歯、2c オルダム案内溝、2d ボス部、2e 揺動軸受、2f スラスト面、2g 抽気孔、2k 台板外周部空間、2n ボス部外側空間、3 コンプライアントフレーム、3a スラスト軸受、3b 往復摺動面、3c 主軸受、3d 補助主軸受、3e 連通孔、3f 連通孔、3g 中間圧調整弁、3h 中間圧調整弁押さえ、3k 中間圧調整スプリング、3n 中間圧調整弁空間、3p 上円筒面、3s 下円筒面、3t スラスト軸受開口部、4 ガイドフレーム、4a フレーム上部空間、4b フレーム下部空間、4c 上円筒面、4d 下円筒面、4f 第1通路、4g 第1吐出通路、5 電動機、5a 回転子、5b 固定子、5f 貫通流路、5g 第2通路、5h 軸固定孔、5j リード線、5r 平面、6 回転軸、6a 偏心軸部、6b 主軸部、6c 副軸部、6d 給油路、6e 給油口、6f 回転軸バランスウェイト、6g 固定部、6h 給油孔、7a リング状シール材、7b リング状シール材、8 サブフレーム、8a 副軸受、8b 流入孔、9 オルダム機構、9a 固定側キー、9b 揺動側キー、9c オルダム機構環状部、10 密閉容器、10a 上部空間、10b 油溜め部、10c ガラス端子、11 冷凍機油、12 吐出管、13 吸入管、14 圧縮機構部、15a 第1バランスウェイト、15b 軽量部、15c 重量部、15d 留め具孔、15f 接触部、15g 離間部、15h 留め具、15i 第2バランスウェイト、15k 内周面、15p 円弧部、15q 突出部、16 吐出カバー、16a 第2吐出通路、16b 開口部、17 第1カップ状部材、17a 開口部、17b 排出口部、17c 側壁、17d 排出口、18 第2カップ状部材、18a 開口部、30 冷媒流路、40 外周面、41 下部円筒部、52 上端面、53 下端面、100 スクロール圧縮機、101 吸入マフラ、103 四方切換弁、104 室外側熱交換器、105 減圧器、106 室内側熱交換器、200 冷凍サイクル装置、215a 第1バランスウェイト、215b 軽量部、215p 円弧部、315a 第1バランスウェイト、315b 軽量部、315p 円弧部、D 内径、d 内径。

Claims (16)

  1. 冷凍機油を溜める油溜めを有する密閉容器と、
    前記密閉容器内に設けられ、冷媒を圧縮する圧縮機構部と、
    前記密閉容器内に設けられ、駆動力を発生させる電動機と、
    前記電動機で発生した駆動力を前記圧縮機構部へ伝達する回転軸と、を備え、
    前記電動機は、
    前記回転軸に固定された回転子と、
    前記密閉容器に固定され、前記圧縮機構部から吐出された冷媒ガスを前記密閉容器の下部に導く冷媒流路が形成された固定子と、
    前記回転子の前記圧縮機構部に対向する端面に固定された第1バランスウェイトと、
    前記第1バランスウェイトの外周面を包囲する側壁を有する第1カップ状部材と、を備え、
    前記第1バランスウェイトは、
    円弧状の軽量部と円弧状の重量部とが接続されて形成され、
    前記回転子に対向する端面に形成された凹部であって、当該第1バランスウェイトの外周面に開口された離間部を備え、
    前記離間部は、
    前記回転子を軸方向に貫通して設けられた貫通流路の開口と対向して配置され、
    前記第1カップ状部材の前記側壁は、
    前記離間部に対し径方向外側に位置し、前記離間部の開口と径方向において対向する排出口部を備える、圧縮機。
  2. 前記離間部は、
    前記重量部に形成された第1離間部を含み、
    前記排出口部は、
    前記回転軸の軸方向視点において、前記第1離間部の径方向外側に位置する、請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記第1カップ状部材の前記側壁は、
    前記回転軸の軸方向視点において、前記第1離間部の径方向外側以外の部分に第2排出口部を備える、請求項2に記載の圧縮機。
  4. 前記離間部は、
    前記軽量部に形成された第2離間部を更に含み、
    前記排出口部は、
    前記第2離間部の径方向外側に位置する、請求項3に記載の圧縮機。
  5. 前記排出口部は、
    軸方向視点において、中心軸と前記貫通流路とを結んだ直線の延長上に配置されている、請求項1~4の何れか1項に記載の圧縮機。
  6. 前記排出口部は、
    軸方向視点において、中心軸と前記離間部とを結んだ直線の延長上に配置されている、請求項1~5の何れか1項に記載の圧縮機。
  7. 前記回転子の前記貫通流路は、
    複数の貫通流路を含み、
    前記離間部は、
    前記複数の貫通流路と連通する、請求項1~6の何れか1項に記載の圧縮機。
  8. 前記排出口部は、
    複数の排出口部を含み、
    前記複数の排出口部は、
    軸方向視点において、中心軸と前記複数の貫通流路のそれぞれとを結んだ直線の延長上にそれぞれ配置されている、請求項7に記載の圧縮機。
  9. 前記重量部は、
    前記軽量部よりも軸方向に厚い、請求項1~8の何れか1項に記載の圧縮機。
  10. 前記第1バランスウェイトの重心は、
    軸方向視点において、中心軸よりも前記重量部側に偏心している、請求項1~9の何れか1項に記載の圧縮機。
  11. 前記第1カップ状部材の前記側壁は、
    前記第1バランスウェイトよりも前記圧縮機構部に向かって突出している、請求項1~10の何れか1項に記載の圧縮機。
  12. 前記第1バランスウェイトは、
    前記重量部と前記軽量部とが繋がって前記回転軸を包囲する円環状に形成されている、請求項1~11の何れか1項に記載の圧縮機。
  13. 前記第1バランスウェイトは、
    前記重量部と前記軽量部とが繋がって前記回転軸を包囲する円弧状に形成されている、請求項1~11の何れか1項に記載の圧縮機。
  14. 前記軽量部は、
    前記重量部の両端に接続されている2つの円弧部を備える、請求項13に記載の圧縮機。
  15. 前記圧縮機構部の前記電動機に対向する端面に取り付けられた吐出カバーを備え、
    前記吐出カバーは、
    前記回転子に対向して設けられた開口部を備え、
    前記開口部は、
    前記回転軸の軸方向視点において、前記第1カップ状部材の前記側壁よりも内側に位置する、請求項1~14の何れか1項に記載の圧縮機。
  16. 請求項1~15の何れか1項に記載の圧縮機を備える、冷凍サイクル装置。
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