JP7397699B2 - インクカセットおよびプリンタ - Google Patents

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Description

本発明は、インクカセットおよびプリンタに関する。
近年、デジタルカメラやスマートフォンなどの撮像装置により撮影した画像データを簡単に写真プリントできる印刷装置が普及している。これらの印刷装置の1つにサーマルヘッドを用いたサーマルプリンタがある。サーマルプリンタは、可搬性や扱いやすさの観点から小型化の要求が大きく、プリンタ全体を小型化するため、インクリボンの搬送経路を屈曲させるなど、筐体内部のスペ-スを効率的に利用した経路構成となっている。
特許文献1では、インクリボンが巻き回された供給軸方向に、サーマルヘッドのライン状の発熱素子と平行にインクカセットを装着可能となっている。この方式は、小型のプリンタで採用されることが多い。
特開2015-051515号公報
特許文献1では、インクカセットは、インクリボンを収納する供給側収納部と、インクリボンを巻き取る巻取側収納部を有し、プリンタへの装着方向における手前側と奥側の収納部の端部が連結部により連結された構成となっている。ここで、装着方向の手前側の連結部は、プリンタの内部に挿入する必要がないため、比較的広い面積を確保でき強固に連結することができる。一方、装着方向の奥側の連結部は、プリンタへの装着時にサーマルヘッドやプラテンローラと干渉しないように構成されるため、連結部分の形状や面積が限定され、装着方向の手前側の連結部に比べて強固に連結することが難しい。また、装着方向の奥側の連結部を大きくすることにより強固に連結することは可能であるが、その場合大型化してしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、インクカセットの強度を保ちながら小型化を可能とするインクカセットやプリンタを実現することである。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、インクが塗布されたインクシートが巻き回された供給軸を支持する供給側収納部と、前記供給軸から引き出されたインクシートを巻き取る巻取軸を支持する巻取側収納部と、前記供給側収納部と前記巻取側収納部とを連結する連結部とを有し、前記供給軸と前記巻取軸の軸方向を装着方向としてプリンタの内部に装着可能であるインクカセットであって、前記連結部は、前記供給側収納部と前記巻取側収納部における前記装着方向の手前側を連結する第1の連結部と、前記装着方向の奥側を連結する第2の連結部とを含み、前記第2の連結部は、前記供給側収納部から前記巻取側収納部に送り出されるインクシートに沿って延び前記装着方向の奥側に突出する第1の突出部と、前記第1の突出部から前記巻取側収納部に延びて前記巻取側収納部に連結し前記装着方向の奥側に突出する第2の突出部と、前記第1の突出部から前記供給側収納部に延びて前記供給側収納部に連結し前記装着方向の奥側に突出する第3の突出部と、を含む
また、本発明は、インクが塗布された長尺のインクシートを収納するインクカセットが装着可能であり、前記インクシートとプリントシートを重ね合わせてプリントヘッドに圧接した状態でインクをプリントシートに転写するプリンタであって、前記インクカセットは、インクが塗布された長尺のインクシートが巻き回された供給軸を支持する供給側収納部と、前記供給軸から引き出されたインクシートを巻き取る巻取軸を支持する巻取側収納部と、前記供給側収納部と前記巻取側収納部とを連結する連結部とを有し、前記供給軸と前記巻取軸の軸方向を装着方向として前記プリンタの内部に装着可能であり、前記連結部は、前記供給側収納部と前記巻取側収納部における前記装着方向の手前側を連結する第1の連結部と、前記装着方向の奥側を連結する第2の連結部とを含み、前記第2の連結部は、前記供給側収納部および前記巻取側収納部、並びに、前記供給軸および前記巻取軸よりも前記装着方向の奥側に突出しており、前記プリンタは、前記巻取軸に所定のトルクの巻取力を発生させるためのトルクリミッタを有し、前記インクカセットの装着時に、前記トルクリミッタの一部が、少なくとも前記第2の連結部の突出する部分と重なる位置関係となり、前記第2の連結部は、前記供給側収納部から前記巻取側収納部に送り出されるインクシートに沿って延び前記装着方向の奥側に突出する第1の突出部と、前記第1の突出部から前記巻取側収納部に延びて前記巻取側収納部に連結し前記装着方向の奥側に突出する第2の突出部と、前記第1の突出部から前記供給側収納部に延びて前記供給側収納部に連結し前記装着方向の奥側に突出する第3の突出部と、を含む
本発明によれば、プリンタを小型化しつつ、インクカセットの装着方向奥側の連結部の強度を向上することができる。
本実施形態のプリンタおよびインクカセットの外観構成を示す斜視図。 本実施形態のプリンタの内部構成を示すブロック図。 本実施形態のインクリボンの展開図。 本実施形態のプリンタの印刷時の動作を説明する側断面図。 本実施形態のプリンタの印刷時の処理手順を示すフローチャート。 本実施形態のインクカセットの外観構成を示す斜視図。 本実施形態のインクカセットの分解斜視図。 本実施形態のプリンタの内部をインクカセットの装着方向から見た断面図。 本実施形態のインクカセットの平面図および装着方向の奥側から見た側面図。 本実施形態のインクカセットが装着されたプリンタ内部の装着方向奥側付近を示す平面図。 図10のI-I断面図。 図10のII-II断面図。 図10のIII-III断面図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
以下では、本発明を、熱転写または昇華型のサーマルプリンタに適用した例を説明するが、本発明はサーマルプリンタやインクカセットに限らず、他の形式のプリンタやインクカセットにも適用可能である。
また、本発明はプリンタ単体に限らず、印刷機能を有する装置であれば、例えば複写機やファクシミリ、コンピュータシステム等に適用可能である。また、本発明の記録用紙は、紙の材質だけでなく、プラスチックフィルム等の他の材質からなるシート材をも含むものである。
サーマルプリンタは、インクが塗布されたインクリボン(インクシート)と記録用紙をサーマルヘッド(プリントヘッド)およびプラテンローラ(受け部材)により圧接し、サーマルヘッドに接した状態でインクリボンおよび記録用紙(プリントシート)を搬送し印刷が行われる。サーマルヘッドには、ライン状に複数の発熱素子(抵抗素子)が配列され、これらの発熱素子に選択的に通電することにより、インクリボンに塗布されているインクを記録用紙に転写し、記録用紙に印画が行われる。特に、フルカラー印刷を行う場合は、インクリボンに順に塗布されたイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)の各色インクを順に重ねてフルカラーの画像を形成し、画像上にオーバーコート(OP)を転写することも行われている。
以下の説明において、「印刷」とは、ユーザからの印刷指示に基づいて印画を行い、印画された記録用紙を排出するまでの一連の全体動作を指すものとする。また、「印画」とは、印刷動作のうち、記録用紙に対してインクリボンに塗布されたインクを熱転写することにより画像を記録用紙に形成する動作を指すものとする。なお、モノクロ印刷の場合は、記録用紙はロール状であって、印画後に所定のサイズに切断されて排出されるものでもよい。
<装置構成>図1を参照して、本実施形態のサーマルプリンタの概略構成について説明する。
図1は、本実施形態のプリンタ100およびインクカセット300の外観構成を示す斜視図であり、(a)は、上方から見た斜視図、図1(b)は、下方から見た斜視図である。
プリンタ100は、プリンタ本体の上側および下側を覆う外装部材として上ケース101Aおよび下ケース101Bを含む。排出口101Cは、プリンタ100の1つの側面における上ケース101Aと下ケース101Bとの合わせ面には排出口101Cとなる開口を形成するスリット状の隙間が形成されている。印刷中に、排出口101Cから記録用紙113がプリンタ100の外部へ一時的に突出したり、印画が終了した記録用紙113が排出口101Cから排出されたりする。なお、図1では記録用紙113は不図示となっている。
また、プリンタ100の別の側面には、カセットカバー101Dが開閉可能に設けられている。カセットカバー101Dは、シャシー110に設けられた開口であるカセット装着部111を開閉可能である。インクカセット300は、カセット装着部111を介してプリンタ100に対して挿抜可能である。インクカセット300は、カセットカバー101Dを開いた状態でカセット装着部111からプリンタ100の内部のカセット装着部111に矢印400で示される装着方向に装着可能であると共に、矢印400の方向とは反対方向にプリンタ100の外部に抜き出すことが可能である。カセットレバー101Fは、インクカセット300をプリンタ100の内部に保持すると共に、プリンタ100から取り外す際に操作される。
インクカセット300には、長尺のインクリボン114が収納されており、印画時にプリンタ100から受ける動力により搬送される。インクカセット300の詳細は後述する。
プリンタ100の底面には、トレイカバー101Eが開閉可能に設けられ、トレイカバー101Eを開いた状態にすることで、後述する用紙収納部117に規定の枚数の記録用紙113が装填可能となっている。用紙収納部117には、規定のサイズの記録用紙113がユーザによりセットされ、印刷時には、プリンタ100の不図示の給紙機構により、用紙収納部117から1枚だけ引き出される。記録用紙113には、図3で後述するインクリボン114に塗布されたイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)の各色インクおよびオーバーコート(OP)がサーマルヘッド116により転写され、フルカラーの印画が行われる。
上ケース101Aの上面には、表示部102および操作部103が設けられている。また、プリンタ100の側面には外部接続端子104が設けられ、USBケーブルなどによりデジタルカメラやスマ-トフォンなどの外部機器と接続可能となっている。また、プリンタ100の内部には無線通信部が設けられ、無線LANなどによりデジタルカメラやスマ-トフォンなどの外部機器と接続可能となっている。プリンタ100は、外部接続端子104や無線通信部により接続されたホスト機器から画像データを受信し、印刷を行うことが可能である。
表示部102は、LEDなどの複数の発光素子を備え、プリンタ100の動作状態を発光色、点灯、点滅などで表示する。操作部103は、プリンタ100の電源のオン/オフなどの操作指示を受け付ける。電源オン状態で、ホスト機器から所望の画像が選択された印刷指示を受信すると、プリンタ100は印刷指示に従い印刷を開始する。
次に、図2を参照して、本実施形態のプリンタ100の内部構成について説明する。図2は、本実施形態のプリンタ100の内部構成を示すブロック図である。
メインコントローラ201は、後述するプリンタ100の各構成要素とデータの授受を行うインターフェース回路やプリンタ100の全体の動作を制御するための演算処理を行うCPUやMPUを備える。ROM202はプリンタ100のシステム制御用プログラムを格納する不揮発性のメモリである。メインコントローラ201はROM202からプログラムを読み込んで、読み込んだプログラムに基づいてプリンタ100の各構成要素の制御を行う。RAM203は画像データを一時的に保存し、データ処理の作業用に用いる揮発性のメモリである。
ヘッド温度検出センサ204は、サーマルヘッド116の温度を検出し、検出結果をメインコントローラ201に出力する。環境温度検出センサ205は、プリンタ100の内部の温度を検出し、検出結果をメインコントローラ201に出力する。メインコントローラ201は、ヘッド温度検出センサ204および環境温度検出センサ205の検出結果に基づいて、サーマルヘッド116の温度補正やウェイト動作などの各種温度制御を行う。さらに、プリンタ100は、プリンタ100の内部の情報を検出するセンサとして、用紙を検出する用紙検出センサ206を備える。本実施形態のプリンタ100は、複数箇所に用紙検出センサ206が設けられ、正確な用紙の位置制御が可能となっている。さらに、プリンタ100は、インクリボン114の位置を制御するためのマーカー114aを検出するリボン検出センサ207を備える。メインコントローラ201は、各センサにより検出された情報に基づき、プログラムを実行することによって、モータドライバ208に命令を出力し、用紙搬送モータ209とポジションチェンジモータ210を駆動制御する。
用紙搬送モータ209は、記録用紙113とインクリボン114を搬送駆動する。ポジションチェンジモータ210は、サーマルヘッド116を押圧位置または退避位置に移動する昇降機構や位相切り替え機構を駆動する。通信部211は、外部機器と通信可能に接続し、画像データを受信したり、各種の制御データや制御結果を送受信可能である。画像データ入力部212は、外部機器から受信した画像データを通信部211から受け取り、メインコントローラ201に出力する。メインコントローラ201は、外部機器から受信した画像データを画像処理部215に出力する。
表示部102は、プリンタ100の動作状態をLEDの発光色や点滅、点灯などで表示する。操作部103は、電源スイッチその他のプリンタ100に対するユーザの操作指示を受け付ける操作部材である。また、通信部211は、外部機器から入力された操作指示を受け付け、メインコントローラ201に通知する。画像処理部215は、画像データ入力部212が受け取った画像データに対して各種の画像処理を行う。画像処理部215は、画像データのデコード処理、記録用紙に応じたリサイズ処理、画像補正処理などの各種画像処理を行い、画像処理が施された画像データから印画用の印刷データを生成する。
ヘッドコントロールドライバ216は、サーマルヘッド116を制御する。画像処理部215で生成された印刷データはヘッドコントロールドライバ216に出力される。ヘッドコントロールドライバ216に入力された印刷データは、電気信号に変換され、サーマルヘッドの発熱体に出力される。発熱体では電気信号を熱エネルギーに変換して、インクリボン114に塗布されているインクが記録用紙113に転写される。
次に、図3を参照して、インクリボン114の構成について説明する。図3は、本実施形態のインクリボン114の展開図である。
フルカラー印刷の場合、インクリボン114には、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)の各色インクが配列される。そして、記録用紙113に各インク色を重ねて印画を行うことによりフルカラーの画像を形成し、さらに画像上にオーバーコート(OP)面が形成される。各色インクの間には各色インクの先頭位置を検出するための黒帯状のマーカー114aが配置されており、イエロー(Y)面の先頭を示すマーカー114aは他の色と区別するため2本配置されている。本実施形態のインクリボンは、厚さ2~10数ミクロン程度のポリエチレンテフタレートフィルム等耐熱性の高いフィルムを基材としている。イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)の各色インクはフィルム上に染料とバインダー、可塑剤、粘結剤等を混合して作製された昇華性インクを0.2~5μm程度の厚さに塗布される。無色透明のオーバーコート面はスチロース誘導体、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、バインダー等を0.5~5μm程度の厚さに塗布して形成されている。また、インクが塗布された面の反対側の面には、サーマルヘッドとの摩擦抵抗を小さくしインクリボンの走行を安定化させるための潤滑材や、サーマルヘッド表面を研磨清掃するための研磨剤などが塗布されている。
次に、図4および図5を参照して、本実施形態のプリンタ100の印刷時の動作手順について説明する。
図4は、本実施形態のプリンタ100の印刷時の動作を説明する側断面図であり、(a)は待機状態、(b)は給紙状態、(c)は印画開始状態、(d)は印画終了後、排紙前の状態をそれぞれ示している。図5は、本実施形態のプリンタ100の印刷時の動作手順を示すフローチャートである。
ユーザによりインクカセット300がプリンタ100にセットされ、記録用紙113が用紙収納部117に収納され、操作部103により電源がオンされると、プリンタ100が待機状態となる。待機状態において、ホスト機器から画像データの受信を開始すると、表示部102のLEDが点滅し、データ読み込み状態を通知する。プリンタ100はプラテンローラ115およびサーマルヘッド116を有する。サーマルヘッド116はサーマルヘッド支持軸119に回動可能に支持され、コイルバネ118により図中時計回り方向に付勢される。サーマルヘッド116は、インクカセット300の装着時に干渉しないように、プラテンローラ115との距離が最大限広くなる位置に規制されている。
次に、ホスト機器で印刷する画像データが指定され、印刷指示が行われると、プリンタ100はホスト機器から印刷指示を受信し、印刷動作を開始する(S101)。印刷動作を開始すると、プリンタ100は、サーマルヘッド116を不図示の駆動機構によりコイルバネ118の付勢力に抗してサーマルヘッド支持軸119を中心に図中反時計回りに回動させる。サーマルヘッド116は、図4(b)に示すように、図4(a)の待機位置とプラテンローラ115とニップする図4(c)の印刷位置の中間の位置へ移動する(S102)。サーマルヘッド116の移動が完了すると、プリンタ100は給紙動作を開始する(S103)。給紙動作を開始する際、プリンタ100に設けられた加圧板120は、不図示の付勢手段により給紙ローラ121側へ付勢されており、用紙収納部117に積載された記録用紙113を押し上げ給紙ローラ121へ押し付ける。給紙ローラ121は、図4(a)の待機位置では、記録用紙113から離間する位置に退避している。図4(b)の中間位置では、給紙ローラ121は記録用紙113に接触する位置まで、不図示のポジションチェンジモータ210の駆動力によって押し下げられる。このとき、給紙ローラ121は、不図示の用紙搬送モータ209の駆動力により図中反時計方向へ回転し、記録用紙113をサーマルヘッド116とプラテンローラ115を含む印画部に向けて搬送する。記録用紙113はプリンタ100の分離部122に当接し、最上部に積載された1枚の記録用紙113だけが搬送される。搬送された記録用紙113は用紙検出センサ206に検出され、給紙動作不良のないことが確認される。引き続き、給紙ローラ121により搬送された記録用紙113は、回動可能に支持された切替板123を上方に押すことにより図中時計方向へ回動させ、図中左方向へと進行し、搬送ローラ124と搬送従動ローラ125の間のニップ部へ突入する。搬送ローラ124には記録用紙113の裏面に突き当たる微小な突起が複数形成されており、記録用紙113に当接して正確に搬送することが可能となっている。搬送ローラ124は不図示の用紙搬送モータ209により駆動される。用紙搬送モータ209は、ステッピングモーターであり、正確な送り量の制御が可能となっている。記録用紙113が、搬送ローラ124と搬送従動ローラ125の間のニップ部へ搬送された後、給紙ローラ121は不図示の駆動機構により図4(a)に示す待機位置へ移動する。用紙収納部117の次の記録用紙113が給紙ローラ121により誤って搬送されることを防止するためである。記録用紙113は、搬送ローラ124および搬送従動ローラ125により搬送が継続され、記録用紙113の後端部が用紙検出センサ206を通過し、所定量搬送され、切替板123の先端部を通過した後、搬送を停止する。次に、プリンタ100は記録用紙113を逆方向へ戻す方向へと搬送し、図4(c)に示す印画開始位置で停止する(S104)。このとき、記録用紙113の後端部は、切替板123の上側を通り、給紙ローラ121の下側を通過して、バッテリ126の下部を仕切り、バッテリ126を保持しているガイド壁127と用紙収納部壁128との間のスペースへと搬送される。
給紙動作が完了し、記録用紙113が印画開始位置で停止すると、インクリボン114のイエロー(Y)の頭出し動作が行われる(S105)。以下、リボン頭出し動作を説明する。図4(c)に示す印画開始位置まで記録用紙113の搬送が完了すると、インクカセット300に収納されているインクリボン114が引き出される。即ち、インクカセット300の巻取軸301の端部がプリンタ100の係合部と係合し、不図示の駆動機構により図中反時計回りに回動され、供給軸302に巻き回されているインクリボン114が引き出され巻取軸301に巻き取られる。図3に示したように、インクリボン114の各色インクの先頭にはマーカー114aが設けられており、イエロー(Y)の先頭にはマーカー114aが2本設けられている。プリンタ100は、反射式光学センサであるリボン検出センサ207により、インクリボン114に設けられたマーカー114aで反射光が遮られたことが検出されるとインクリボン114の巻き取りを停止し、頭出しを行う。イエロー(Y)の頭出しは、2本のマーカー114aが検出されたか否かにより判断される(S106)。イエロー(Y)の頭出し時に1本または所定時間内にマーカー114aが検出できなかった場合はインクカセット300の異常としてエラーを表す状態を表示部102に表示する(S107)。その後、サーマルヘッド116を図4(a)に示す待機位置へ移動し、印刷動作を終了する(S129)。
イエロー(Y)の頭出しが完了すると、サーマルヘッド116を、サーマルヘッド支持軸119を中心に更に図中反時計回りに回動し、インクリボン114と記録用紙113をプラテンローラ115との間に狭持する印画位置へ移動する(S108)。サーマルヘッド116が印画位置に移動すると、図4(d)に示すように記録用紙113とインクリボン114はサーマルヘッド116とプラテンローラ115に狭持されたまま、排出口101Cに向けて搬送されながら、サーマルヘッド116により加熱されインクリボン114に塗布されたインクが記録用紙113に転写され、印画が行われる(S109)。印画中はインクリボン114と記録用紙113は同速度で搬送されるため、プリンタ100のインクリボン搬送機構には一定トルク以上の負荷が掛かるとスリップする後述するトルクリミッタが組み込まれている。
インクリボン114と記録用紙113はサーマルヘッド116による加熱で印画が行われると、一定の距離の間、密着状態を保持したまま搬送され、その後互いに離間する方向へ搬送される。即ち、記録用紙113は搬送ローラ124により図中左方向へ搬送され、インクリボン114はサーマルヘッド116の剥離板129に摺動しながらインクカセット300のガイド軸303に向かって搬送される。インクリボン114はサーマルヘッド116による印画時の加熱により記録用紙113に貼り付いているが、剥離板129の位置まで搬送されて記録用紙113から引き剥がされる。記録用紙113に対してイエローの画像領域への印画が完了すると、プリンタ100の不図示の駆動機構がサーマルヘッド116を回動させ、図4(c)に示す位置に退避させる(S110)。その後、図4(c)に示す位置まで記録用紙113を印画動作とは逆方向に搬送させ、印画開始位置へ移動させる(S111)。以降、イエロー(Y)の印画動作と同様にインクリボン114を巻き取り搬送し、マーカー114aを検出することにより印画開始位置まで搬送して停止しマゼンダ(M)の印画を行う(S112~S115)。同様にマーカー114aを検出して頭出しを行い、シアン(C)およびオーバーコート(OP)の印画を行う(S116~S127)。オーバーコートの印画が終了すると、図4(e)に示すように、サーマルヘッド116を記録用紙113から退避させた後、記録用紙113を排出口101Cに向けて搬送し、記録用紙113の後端部が搬送ローラ124を通過すると排紙が完了する(S128)。排紙が完了すると、サーマルヘッド116を不図示の駆動機構により図4(a)に示す待機位置まで回動し、印刷動作を終了する(S129)。
以上の手順により、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、オーバーコート(OP)の順にインクが重ねられて記録用紙113に転写される印画動作が完了する。
次に、図6および図7を参照して、インクカセット300の詳細な構成について説明する。図6は本実施形態のインクカセット300の斜視図であり、(a)は装着方向の手前側の端部を下方から見た斜視図であり、(b)は装着方向の奥側の端部を上方から見た斜視図である。図7はインクカセット300の分解斜視図である。
図7に示すように、インクリボン114は供給軸302に巻き回され、他端が巻取軸301に取り付けられた状態でカセットケース304に収納されている。カセットケース304は、インクリボン114との摺動性能や搬送性能を確保するため、ABSやPCなどの高強度のエンジニアリングプラスチックを射出成形して作製される。
カセットケース304は2つの半円筒体の両端部を装着方向手前側連結部304aと装着方向奥側連結部304bとにより連結し、2つの半円筒体の開放部分をそれぞれ供給側カバー305と巻取側カバー306とで覆い、2つの円筒体が平行に配置された構成を有する。供給側カバー305および巻取側カバー306は各々の両端部付近に設けられた4箇所の供給側係合爪305aおよび巻取側係合爪306aをカセットケース304に設けられた係合穴に係合させ一体化される。また、供給側カバー305と巻取側カバー306はカセットケース304と同様の射出成型品である。
供給軸302および巻取軸301はそれぞれカセットケース304と供給側カバー305および巻取側カバー306で構成された略円筒体の内部に回転自在に支持される。インクリボン114は、供給側ガイド壁304eの端部から引き出され、巻取側ガイド壁304fの端部へと、供給側カバー305および巻取側カバー306とカセットケース304の間に設けられた開口を通るようにガイドされる。さらに、巻取側ガイド壁304fの端部で屈曲したインクリボン114は、巻取側ガイド壁304fに沿って搬送された後、上部に回転自在に支持されたガイド軸303によりさらに屈曲して、巻取軸301に繋がっている。このように、ガイド軸303は、巻取側収納部304Bにおいて、巻取側ガイド壁304fに沿って搬送されたインクシートの搬送経路を巻取軸側に屈曲させている。ガイド軸303はABSやPSなどの樹脂の高摺動材料を用いた射出成型品であり、インクリボン114と接触する大径部と、大径部の両端部であって巻取側カバー306のガイド軸受部306bと摺動する小径部とを有する。
巻取軸301と供給軸302は同じ形状を有し、ABSやPSなどの高強度の樹脂材料を用いた射出成型品である。巻取軸301と供給軸302は同形状であるので、詳細な構成については同一の符号を用いて説明する。巻取軸301および供給軸302は、円筒軸部301aの先端部付近にフランジ301bが設けられ、他端側には、ラッチ付きフランジ301cが設けられ、円筒軸部301aと同心円状かつ円周方向に複数の突起形状が設けられている。カセットケース304の装着方向手前側の面には弾性変形可能なリボン軸押圧部304cが一体に設けられている。リボン軸押圧部304cは巻取軸301および供給軸302の各々の端面に接触するように設けられている。インクカセット300がプリンタ100に装着されていない状態では、リボン軸押圧部304cは、巻取軸301および供給軸302を装着方向奥側に片寄った状態になるように押圧している。このとき、装着面側軸受部304dを形成している側壁の内側に設けた不図示の突起部に、ラッチ付きフランジ301cの円周方向に複数設けられた突起形状の間の間隙が入り込む。これにより、インクカセット300は、プリンタ100に装着されていない状態では、巻取軸301および供給軸302の回転が規制されるため、インクリボン114が巻き緩むことを防止している。巻取軸301および供給軸302の装着方向奥側の端面には、ボビン係合部301dが設けられている。ボビン係合部301dは、プリンタ100の巻取側ボビン130と供給側ボビン131に入り込み、3箇所に放射状に設けられたリブ部が各ボビンの突起部と係合することで同期回転可能となっている。
図8は、プリンタ100内部を図1の矢印400の方向、つまりインクカセット300の装着方向から見た図である。図8において、(a)はインクカセット300未装着状態、(b)はインクカセット300装着途中、(c)は、インクカセット300装着完了状態をそれぞれ示している。
以下に、図6から図8を参照して、プリンタ100にインクカセット300を装着する機構部について説明する。装着方向手前側連結部304aの巻取側カバー306近傍には、本体位置決め穴304gが設けられ、プリンタ100に装着したときに、シャシー110に設けられた位置決めボス110bと係合して、プリンタ100との位置決めが行われる。また、装着方向手前側連結部304aの裏面(装着方向奥側の面)には、第1の位置決めボス304jと第2の位置決めボス304kが設けられている。インクカセット300がプリンタ100に装着されると、第1の位置決めボス304jと第2の位置決めボス304kがシャシー110に設けられた位置決め丸穴110cと位置決め長穴110dにそれぞれ係合し、プリンタ100との位置決めが行われる。インクカセット300の図中右側のカセットケース304の側面にはガイドレール304iが設けられている。図8(b)に示すように、ガイドレール304iはプリンタ100装着への途中に、カセットレバー101Fを図中右側へ押し出しながら挿入されていく。装着が完了すると、図8(c)に示すように、ガイドレール304iは、カセットレバー101Fから外れる。すると、カセットレバー101Fは不図示の付勢手段により、図中左側へと移動し、図8(a)に示す初期位置に復帰する。このとき、装着方向手前側連結部304aの中央部に形成され、1段凹んだカセットレバー被係合部304hにカセットレバー101Fの端部が係合される。インクカセット300が装着されると、プリンタ100の巻取側ボビン130と供給側ボビン131は不図示のコイルバネにより、巻取軸301および供給軸302を押圧する。このとき、インクカセット300には、プリンタ100への非装着方向(図1の矢印400とは反対方向)に力が作用するが、カセットレバー被係合部304hが、カセットレバー101Fに係合することで、プリンタ100に装着された状態にロックされる。図8(a)に点線で描かれたカセット装着部111は、インクリボン114が収納されている円筒体が挿入される部分を除くと、非常に細く狭い空間である。この狭く細い部分は、供給軸302から巻取軸301にガイドされるインクリボン114の経路に倣った形状になっている。本実施形態のインクカセット300は、装着方向奥側連結部304bが、この狭く細い部分を通過する必要があるため、装着方向に対して非常に細い投影面積となるような形状となっている。
図9は、インクカセット300の平面図および装着方向奥側から見た側面図である。
装着方向奥側連結部304bは、カセットケース304の装着方向奥側における供給軸302を収納する供給側収納部304Aと、巻取軸301を収納する巻取側収納部304Bを連結し、かつ装着途中にインクリボン114を保護するために以下の構成を備える。
装着方向奥側連結部304bは、供給側から巻取側にインクリボン114の経路に略平行に延び装着方向奥側に突出する第1の突出部401と、第1の突出部401の巻取側端部から巻取側ガイド壁304fに沿って延び装着方向奥側に突出する第2の突出部402と、第1の突出部401の供給側端部から供給側ガイド壁304eに沿って延び装着方向奥側に突出する第3の突出部403とを含む。第2の突出部402は、巻取側収納部304Bの装着方向奥側の側面部304dであって、第2の突出部側の端部に沿って巻取側収納部304Bと連結している。第3の突出部403は、供給側収納部304Aの装着方向奥側の側面部304dであって、第3の突出部側の端部に沿って供給側収納部304Aと連結している。第1の突出部401、第2の突出部402および第3の突出部403は、装着方向奥側から見て略U字状であり、インクリボン114の経路に略平行に直線状に繋いだ形状よりも、巻取側と供給側が近づく方向に押される力に対抗するだけの強度を持つ。また、第1の突出部401と第3の突出部403との連結部には、装着方向と直交するように、略三角形状の補強リブ404が形成されており、さらに剛性が強化されている。また、第2の突出部402の端部は、インクシートの搬送経路を屈曲させるガイド軸303を軸支する軸受け部が設けられている巻取側収納部304Bの装着方向奥側の側面部の周囲を覆う形状としている。第2の突出部402は、巻取側ガイド壁304fに沿って延び、そして、インクシートの搬送経路が屈曲するガイド軸303を軸支する軸受部まで覆位置まで延びているため、巻取側収納部304Bの装着方向の奥側の軸受部304dの第2の突出部側の端部に沿って連結されており、連結の強度を高めている。
なお、装着方向手前側連結部304aは、可能な限り広い面積を持つ略平面状の薄いプレート部材から構成され、供給側収納部304Aと巻取側収納部304Bを連結することで、インクカセット300およびプリンタ100の装着方向の小型化を実現している。図9において、印画時にサーマルヘッド116が接近する位置を1点鎖線116aで示している。装着方向奥側連結部304bは、1点鎖線116aで示した領域に移動するサーマルヘッド116と干渉しないような形状および位置に設けられている。装着方向奥側連結部304bの端面位置までカセットケース304の装着方向奥側軸受部304dの端部を延設してしまうと、プリンタ100の巻取側ボビン130と供給側ボビン131をさらに退避させるようにレイアウトする必要があり、大型化してしまう。そのため、カセットケース304の装着方向奥側軸受部304dは、インクリボンの軸端部から必要最小限の突出量に収まるように構成される。本実施形態のインクカセット300は、装着方向奥側軸受部304dの端部が、巻取軸301および供給軸302の装着方向奥側端部とほぼ同一面に位置するように小型化している。そして、装着方向奥側連結部304bは、装着方向奥側軸受部304dの端部、つまり、巻取軸301および供給軸302の端部よりも装着方向奥側に突出する形状として、プリンタ100におけるインクカセット300装着方向の小型化を図っている。
次に、図10から図13を参照して、本実施形態のプリンタ100におけるインクカセット300装着方向の小型化を実現する構成について説明する。
図10は、プリンタ100にインクカセット300を装着した状態のプリンタ内部の装着方向奥側付近の平面図である。図11、図12、図13は、図10のI-I断面図、II-II断面図、III-III断面図である。
図9の左側のインクカセット300の巻取側収納部304Bの装着方向奥側の端部は、トルクリミッタ133と対面する位置関係となっている。トルクリミッタ133は、一定のトルクの巻取力を発生させるためのインクリボン巻取機構の一部である。詳細は、図11で説明する。トルクリミッタ133は、巻取シャフト143の端部に係止された端部ホルダ144の内側と内部ホルダ147の内側の間に、2枚のフェルト部材145で挟み込んだリミットギヤ146が回動可能に支持されている。一方、端部ホルダ144と内部ホルダ147は巻取シャフト143に対して、回転しないように係止された状態で嵌合している。同様に、内部ホルダ147から一定距離で巻取シャフト143の軸上に支持された押さえ板149が固定されている。内部ホルダ147と押さえ板149との間には、強力な圧縮バネ148が圧縮された状態で収められている。このような構成により、リミットギヤ146は、圧縮バネ148の復元力でその両面がフェルト部材145に押さえ付けられブレーキがかけられた状態にある。巻取シャフト143の押さえ板149から先には、巻取側ボビン130が回転止めされた状態で、巻取シャフト143に軸支されており、インクカセット300の巻取軸301のボビン係合部301dと係合している。そのため、トルクリミッタ133が不図示の駆動機構によって回動されると、巻取側ボビン130が回転することにより巻取軸301が回転し、インクカセット300の内部のインクリボン114が巻き取られる。印画中は、インクリボン114は、サーマルヘッド116によって、記録用紙113に少なくとも3N以上の強い力で圧接されながら進行し、印画が行われ、その後、記録用紙113と剥離され、巻き取られる。そのため、インクリボン114は、許容張力を超えて巻き取られると、特に記録用紙113との剥離部で、しわが寄ったり、切れたりするなどのダメージを受けてしまう。そのため、トルクリミッタ133により、巻取軸301に一定以上のトルクが生じた場合には、フェルト部材145とリミットギヤ146間で滑りが生じ、インクリボン114には一定以上の張力が作用しないように構成されている。トルクリミッタ133は、上述したように、強力な圧縮バネ148で、スリップ機構を構成する必要性から、軸方向にスペースが必要になる。したがって、プリンタ100の内部においてわずかでもインクカセット300側にせり出すことができれば、プリンタ100を小型化できる。また、図11に示すように、インクカセット300の装着時に、トルクリミッタの一部がインクカセット300側にせり出し、インクカセット300の装着方向奥側連結部304bの第2の突出部402の側部において、トルクリミッタ133の圧縮バネ148と押さえ板149がインクカセット300の巻取側収納部304Bの端部304dに面した位置に配置されるので、インクカセット300の装着方向奥側のスペースを小型化できる。
次に、装着方向奥側連結部304bの第1の突出部401上に位置するプリンタ100の構成部品について説明する。
ヘッド駆動軸132は、金属製のシャフトであり、サーマルヘッド116を昇降させるヘッド昇降レバー134の回動軸になっている。ヘッド駆動軸132には、セクターギヤ135も圧入されている。ポジションチェンジモータ210を駆動源として、ピニオンギヤ140、第1の減速ギヤ139、第2の減速ギヤ138、第3の減速ギヤ137、第4の減速ギヤ136へと伝達する。第4の減速ギヤ136は、2段ギヤになっており、小ギヤ側にセクターギヤ135が噛み合っている。ポジションチェンジモータ210はステッピングモーターであり、回転制御することで、第4の減速ギヤ136の位相制御を行い、セクターギヤ135を回転させる。シャシー110の装着方向奥側の側壁部の外側面には用紙搬送駆動用の減速ギヤ列が設けられ、反対側の内側面には、サーマルヘッド116の昇降機構の減速ギヤ列が配置される。このようにシャシー110の側壁部の内側と外側に2つの減速ギヤ列を分けてレイアウトすることで小型化を実現している。
さらに、インクカセット300の装着方向奥側の供給側収納部304Aを、サーマルヘッド116と対面する位置に配置して、インクカセット300の一部と交差させるようにレイアウトすることで、さらなる小型化を図っている。図12は、第4の減速ギヤ136の中心位置で切断した断面図である。第4の減速ギヤ136は、シャシー110に固定されたギヤ支持フレーム141に固定され、先端がシャシー110に嵌合した軸150に回転可能に支持されている。ここで、ギヤ支持フレーム141および第4の減速ギヤ136の一部が、インクカセット300の装着方向奥側連結部304bの第1の突出部401に上下に重なるように配置されるため、プリンタ内部の空間を有効利用し、小型化を実現している。図13は、供給軸302の軸中心で切断した断面図であり、本実施形態のプリンタ100は、インクカセット300の装着方向奥側軸受部304dの端部の対面側に、ギヤ支持フレーム141が近接している。ギヤ支持フレーム141の内側には、シャシー110に固定された軸151に第3の減速ギヤ137回転可能に軸支されている。軸151には、供給側ボビン131が同様に回転可能に軸支されており、インクカセット300の供給軸302のボビン係合部301dと係合している。インクカセット300が装着されると、供給軸302は、供給側ボビン131と係合することで、軸151を中心に決められた位置で回転することになる。供給側ボビン131の支持軸と、第3の減速ギヤ137の回転軸を同一部品、軸151で兼ねることで、小型化とコストダウンを実現している。また、インクカセット300の装着時に、サーマルヘッド116の昇降機構の一部がインクカセット300側にせり出し、インクカセット300の装着方向奥側連結部304bの第3の突出部403の側部において、昇降機構のギヤ列がインクカセット300の供給側収納部304Aの端部304dに面した位置に配置されるので、インクカセット300の装着方向奥側のスペースを小型化できる。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神および範囲から離脱することなく、様々な変更および変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100…サーマルプリンタ、113…記録用紙、114…インクリボン、116…サーマルヘッド、300…インクカセット、301…巻取軸、302…供給軸、304b…装着方向奥側連結部、401…第1の突出部、402…第2の突出部、403…第3の突出部

Claims (18)

  1. インクが塗布されたインクシートが巻き回された供給軸を支持する供給側収納部と、前記供給軸から引き出されたインクシートを巻き取る巻取軸を支持する巻取側収納部と、前記供給側収納部と前記巻取側収納部とを連結する連結部とを有し、前記供給軸と前記巻取軸の軸方向を装着方向としてプリンタの内部に装着可能であるインクカセットであって、
    前記連結部は、前記供給側収納部と前記巻取側収納部における前記装着方向の手前側を連結する第1の連結部と、前記装着方向の奥側を連結する第2の連結部とを含み、
    前記第2の連結部は、
    前記供給側収納部から前記巻取側収納部に送り出されるインクシートに沿って延び前記装着方向の奥側に突出する第1の突出部と、
    前記第1の突出部から前記巻取側収納部に延びて前記巻取側収納部に連結し前記装着方向の奥側に突出する第2の突出部と、
    前記第1の突出部から前記供給側収納部に延びて前記供給側収納部に連結し前記装着方向の奥側に突出する第3の突出部と、を含むことを特徴とするインクカセット。
  2. 前記第2の突出部は、前記巻取側収納部の前記装着方向の奥側の面と連結し、
    前記第3の突出部は、前記供給側収納部の前記装着方向の奥側の面と連結することを特徴とする請求項に記載のインクカセット。
  3. 前記供給側収納部は、前記供給軸から引き出されるインクシートを前記巻取側収納部へガイドする供給側ガイド壁を有し、前記第3の突出部は、前記供給側ガイド壁に沿って延びており、
    前記巻取側収納部は、前記供給側ガイド壁から前記巻取側収納部へ前記インクシートをガイドする巻取側ガイド壁を有し、前記第2の突出部は、前記巻取側ガイド壁に沿って延びていることを特徴とする請求項またはに記載のインクカセット。
  4. 前記巻取側ガイド壁に沿って搬送されたインクシートの搬送経路を前記巻取軸側に屈曲させるガイド軸を有し、
    前記第1の突出部と前記第3の突出部の連結部には略三角形のリブが設けられ、
    前記第3の突出部は、前記供給側収納部の前記装着方向の奥側の面の前記第3の突出部側の端部に沿って連結され、
    前記第2の突出部は、前記巻取側収納部に設けられている前記ガイド軸の軸受部を覆う位置まで延びており、
    前記第2の突出部は、前記巻取側収納部の前記装着方向の奥側の面の前記第2の突出部側の端部に沿って連結されていることを特徴とする請求項に記載のインクカセット。
  5. 前記供給側収納部と前記巻取側収納部と前記第1の連結部と前記第2の連結部に囲まれた領域に前記プリンタのプリントヘッドが位置することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のインクカセット。
  6. 前記第1の連結部は、前記供給側収納部と前記巻取側収納部を連結する平面状のプレート部材であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のインクカセット。
  7. 前記第2の連結部は、前記インクカセットを装着方向の奥側から見たときに、略U字状に形成されていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のインクカセット。
  8. 前記プリンタは、前記巻取軸に所定のトルクの巻取力を発生させるためのトルクリミッタを有し、
    前記トルクリミッタの一部が、前記第2の突出部の側部であって、前記巻取側収納部の端部に面した位置に配置されることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載のインクカセット。
  9. 前記プリンタは、プリントヘッドを昇降させる昇降機構を有し、
    前記インクカセットの装着時に、前記昇降機構の一部が、前記第3の突出部の側部であって、前記供給側収納部の端部に面した位置に配置されることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載のインクカセット。
  10. 前記インクカセットの装着時に、前記昇降機構の一部が、前記第1の突出部の上部に配置されることを特徴とする請求項に記載のインクカセット。
  11. 前記昇降機構の一部は、減速ギヤと、前記減速ギヤを保持する部材を含むことを特徴とする請求項または10に記載のインクカセット。
  12. インクが塗布された長尺のインクシートを収納するインクカセットが装着可能であり、前記インクシートとプリントシートを重ね合わせてプリントヘッドに圧接した状態でインクをプリントシートに転写するプリンタであって、
    前記インクカセットは、インクが塗布された長尺のインクシートが巻き回された供給軸を支持する供給側収納部と、前記供給軸から引き出されたインクシートを巻き取る巻取軸を支持する巻取側収納部と、前記供給側収納部と前記巻取側収納部とを連結する連結部とを有し、前記供給軸と前記巻取軸の軸方向を装着方向として前記プリンタの内部に装着可能であり、
    前記連結部は、前記供給側収納部と前記巻取側収納部における前記装着方向の手前側を連結する第1の連結部と、前記装着方向の奥側を連結する第2の連結部とを含み、
    前記第2の連結部は、前記供給側収納部および前記巻取側収納部、並びに、前記供給軸および前記巻取軸よりも前記装着方向の奥側に突出しており、
    前記プリンタは、前記巻取軸に所定のトルクの巻取力を発生させるためのトルクリミッタを有し、
    前記インクカセットの装着時に、前記トルクリミッタの一部が、少なくとも前記第2の連結部の突出する部分と重なる位置関係となり、
    前記第2の連結部は、
    前記供給側収納部から前記巻取側収納部に送り出されるインクシートに沿って延び前記装着方向の奥側に突出する第1の突出部と、
    前記第1の突出部から前記巻取側収納部に延びて前記巻取側収納部に連結し前記装着方向の奥側に突出する第2の突出部と、
    前記第1の突出部から前記供給側収納部に延びて前記供給側収納部に連結し前記装着方向の奥側に突出する第3の突出部と、を含むことを特徴とするプリンタ。
  13. 記インクカセットの装着時に、前記トルクリミッタの一部が、少なくとも前記第1の突出部および前記第2の突出部と重なる位置関係となることを特徴とする請求項12に記載のプリンタ。
  14. 前記トルクリミッタの一部が、前記第2の突出部の側部であって、前記巻取側収納部の端部に面した位置に配置されることを特徴と請求項13に記載のプリンタ。
  15. 前記プリンタは、前記プリントヘッドを昇降させる昇降機構を有し、
    前記インクカセットの装着時に、前記昇降機構の一部が、前記第3の突出部の側部であって、前記供給側収納部の端部に面した位置に配置されることを特徴とする請求項13または14に記載のプリンタ。
  16. 前記インクカセットの装着時に、前記昇降機構の一部が、前記第1の突出部の上部に配置されることを特徴とする請求項15に記載のプリンタ。
  17. 前記昇降機構の一部は、減速ギヤと、前記減速ギヤを保持する部材を含むことを特徴とする請求項15または16に記載のプリンタ。
  18. 前記プリンタは、昇華型のインクシートと、サーマルヘッドを備えるサーマルプリンタであることを特徴とする請求項13から17のいずれか1項に記載のプリンタ。
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