JP7390684B2 - 黒鉛材料成形品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、所定の最終製品により近い黒鉛材料成形品を製造する方法に関するものである。
黒鉛材料は、非酸化の雰囲気下では高い耐熱性を有し、高温を必要とする治具や装置の一部として広く使用されている。例えば、半導体素材のシリコン結晶の製造、人工サファイヤ、窒化ガリウム、炭化ケイ素の結晶を作るとき、金属アルミニウム、マグネシウムを溶融電解で精錬するときに使用される工業材料として使用されている。
一般に黒鉛材料はコークスなどの骨材とバインダーピッチ等の結合材を混練し、それらをゴム型に充填して圧力をかけるCIP成形や金型から押出す押出成形などにより成形した成形品を、非酸化性雰囲気で800℃~1200℃まで加熱し(焼成工程)、さらにそれらを非酸化性雰囲気で2400℃~3000℃まで加熱昇温する(黒鉛化工程)ことにより得ることができる。
成形品を黒鉛材料にする各工程においては、収縮等の寸法変化があり、成形段階で最終部品の形状に仕上げることは不可能である為、黒鉛化した材料を切削加工により部品化するのが通常である。
その為、黒鉛材料を所定の寸法の治具や装置の部品にするには、サイズの大きなブロックより、切削加工し易いサイズのブロックを切り出し、さらにそれを適切な加工機械にセットし加工する方法がとられる。この際、所定の寸法まで削り込む際には切削粉が発生する為、それらを集塵機などで除去しながら加工機を動かすことになる。ここで、切削代が大きいと加工時間がかかり、且つ切削粉も多くなることから、適切なサイズおよび形状の黒鉛ブロックを選択するのが重要となる。
黒鉛材料を加工する方法については、金属材料の一般的な加工方法が適用可能であるが、中でも塑性変形については、非特許文献1には2000℃以上で巨視的な塑性変形が可能となっていわゆるクリープ現象がみられることが記載されている、また、非特許文献2には黒鉛材料が高温において塑性変形することが記載されており、試験的に高温加工が行われている旨の記載とクリープひずみの回復についての記載がある。
しかしながら、非特許文献1及び非特許文献2には、黒鉛材料の塑性変形及びクリープに関する記載であり、その永久変形量も小さく、工業的に利用するのは難しい状況であった。
野田、稲垣:炭素,29(1961)22「高温における黒鉛の性質」 水島:材料,146(1965)861「黒鉛の物理的特性」
本発明は、黒鉛材料を所定の最終製品にするために必要な適切なサイズ及び形状の黒鉛材料成形品を製造する方法を提供することを目的とする。
このような中、本発明者らは長年にわたり黒鉛材料の特性の発現について鋭意検討をしてきた結果、800℃から1200℃で焼成した炭素材料(以下、焼成品と言う)を2400℃から3000℃まで昇温し黒鉛化するプロセス中に力を負荷すると、黒鉛化後の材料に力をかけた場合に比べて、より大きな塑性変形することを見出し、本発明に至ったものである。
本発明によれば、黒鉛化後の材料を塑性変形することでは得ることのできないより大きな塑性変形によって所定の最終製品により近い黒鉛材料成形品を得ることができる。
一般に黒鉛材料は微小な黒鉛結晶の集合体であり、その結晶粒子の大きさと方向により特性が変化する。これらの結晶の大きさは黒鉛材料の原料及び製造方法に影響される。具体的には骨材としては、人造黒鉛原料として通常使用される骨材、例えばコークス粉、黒鉛粉、天然黒鉛粉、カーボンブラック等を、結合材としてはタール、ピッチ等を用い、これらを粉砕、加熱混合(捏合)、成形、焼成、黒鉛化の各工程を経て黒鉛材料とされる。黒鉛化の工程において、結晶粒子が発達するが、黒鉛化が終了すると炭素六角網面(a軸方向)の大きさと網面の積層(c軸)の大きさが決定され、強固な黒鉛材料となる。結晶粒子の方向については、捏合後の成形方法に影響され、等方静水圧プレスで成形されたものは方向がランダムに配列され、見掛け上等方的な性質となる。一方押出成形されたものは、結晶粒子が大きく、一方向に配列しており、異方性を持った性質となる。
本発明者らは、複数の骨材の組織形態、平均粒度、配合量、並びに結合材の配合量を検討し、その黒鉛材料の性状を鋭意検討してきた。その検討の中で、焼成品に力をかけて黒鉛化すると、黒鉛化後の材料に力をかけて変形させた場合に比べて、より大きな塑性変形が生じる領域を発見した。そして、この現象を利用して賦形することにより成形した黒鉛材料を得る方法を発明するに至ったものである。
すなわち、本発明は、黒鉛材料の前駆体であり、一般的に焼成品といわれる材料を黒鉛化プロセス中に、曲げ応力、せん断応力、圧縮応力、引張応力及びねじり応力からなる群から選択される一種以上の応力を負荷し塑性変形させることで二次成形した黒鉛材料成形品を得るものである。
本発明により得られる黒鉛材料成形品は、通常の成形工程だけでなく、焼成品の二次成形によって、最終加工品に近い形状で得られるため、その後の加工代が小さく、効率よく最終加工品を得ることができる特徴を有する。
本発明によれば、黒鉛化後の材料を塑性変形することでは得ることのできないより大きな塑性変形によって所定の最終製品により近い黒鉛材料成形品を得ることができることから、より少ない加工量で、目的の最終加工した黒鉛材料成形品を比較的容易に得ることができる。
実施例で使用した試験治具を備えた黒鉛化試験炉の概要を示す説明図である。 焼成品に曲げ応力を負荷した際の応力-ひずみ線図の温度異依存性を示すグラフである。 黒鉛化品に曲げ応力を負荷した際の応力-ひずみ線図の温度異依存性を示すグラフである。
本発明の黒鉛材料成形品の製造方法は、以下の工程により得ることができる。
すなわち、原料となる骨材を所定の粒径に粉砕する工程(粉砕工程)と、骨材と結合材を所定の割合で配合し加熱混合する工程(捏合工程)と、この中間材料(捏合品)を所定の粒径に粉砕し、ゴム型などに充填し成形する工程(成形工程)、得られた成形品を非酸化性雰囲気で加熱し焼成する工程(焼成工程)、焼成した製品を非酸化性雰囲気で2400℃から3000℃まで加熱昇温し黒鉛化する工程(黒鉛化工程)に応力を負荷することにより得ることができる。
本発明で使用する骨材の一つは石油系ピッチ及び石炭系のピッチを原料として得られるピッチコークスを粉砕したものである。ピッチコークスは原料ピッチの特性を調整することによりその組織形態をコントロールすることができる。具体的には、ピッチコークスは黒鉛結晶が発達しやすい流れ組織部分と黒鉛結晶の発達しにくいアモルファス組織部分の混合物であり、原料ピッチの特性を調整することにより、これら組織の割合をコントロールすることが可能である。また、ピッチコークスの他に天然黒鉛粉、人造黒鉛粉などを粉砕したものを使用することもできる。本発明で使用する骨材原料はこれらを1種もしくは2種以上混合して使用するものである。結合材としては炭化歩留まりの高い材料が好ましく、樹脂系並びにピッチ系の結合材を使用することができるが、石炭系ピッチを原料としたバインダーピッチを使用するのが望ましい。
上記で選定した骨材は予め1μm~300μmの所定の粒径まで粉砕して、結合材と配合し、そののち加熱混合し捏合品を得る。捏合には一般的な混練機を使用することができるが、加熱ができるニーダーが用いることが望ましい。骨材と結合材(バインダー)の配合割合は、好ましくは骨材50~80重量部に対して結合材50~20重量部、より好ましくは骨材50~70重量部に対して結合材50~30重量部である。
得られた捏合品の成形にはラバーケース等を使用する方法と、押出成形機を使用する方法が適用できる。ラバーケース等を使用する方法は、捏合品を一旦冷却したあと、粉砕機により所定の粒径まで粉砕し、その粉砕した捏合品をゴム型もしくはラバーケースなどの型に充填し密封したのち圧力をかけ成形品を得るものであり、圧力かける方法としては、種々の方法があるが、静水圧プレス機により加圧することが望ましい(CIP成形)。また、粉砕した捏合品を金型に充填し、プレス機により加圧し成形する方法もある(モールド成形)。押出成形機を使用する方法は、捏合品を冷却せずに押出成形機に投入し、ピストンで口金より押出して成形する方法である(押出成形)。
これらにより得られた成形品を非酸化性雰囲気下で800℃から1200℃まで焼成して焼成品とし、さらにこれを非酸化性雰囲気下で2400℃から3000℃まで加熱昇温し黒鉛化プロセス中に力を負荷することで本発明の黒鉛材料を得ることができる。一方、より低い温度において力を負荷した場合、焼成品が破壊したり、破壊しなくても所望の塑性変形を得ることができない。
焼成品に負荷する力としては、各種のものを適用でき、曲げ応力、せん断応力、圧縮応力、引張応力及びねじり応力からなる群から選択でき、所望の黒鉛材料成形品を得るために必要に応じて最適な応力方法を選択するとよい。一種の応力だけでなく、複数の応力を作用させてもよい。応力の負荷方向としても、特に限定されることなく、所望の黒鉛材料成形品を得るために、種々の方向から応力を負荷できる。
ここで、黒鉛化工程において焼成品に力をかけるためには種々の方法が適用できるが、その方法のひとつとしては、黒鉛化炉内に焼成品を固定し、黒鉛材料等で製作された治具を用いて黒鉛化炉外より力を負荷する方法がある。他には、黒鉛化炉内に焼成品を固定し、黒鉛材料等で製作された所定の重量のものを載荷し、力を負荷することができる。
焼成品にかける最大応力は、黒鉛材料成形品として所望の諸物性を維持することも考慮すると、10MPa以上、60MPa未満であることが好ましい。より好ましくは、30~50MPaである。
また、2400℃以上の黒鉛化温度まで加熱する方法としては、電気ヒーターによる加熱、直接通電による加熱、誘導電流による加熱、マイクロ波による加熱、プラズマアークによる加熱など、一般的な方法が適用できる。
本発明によれば、黒鉛化後の材料を塑性変形することでは得ることのできないより大きな塑性変形によって所定の最終製品により近い黒鉛材料成形品を得ることができる。すなわち、得られる黒鉛材料成形品の塑性変形量(ひずみ)は、好ましくは1.0%以上、より好ましくは1.5%以上、特に1.6%以上である。最大ひずみに対する最終ひずみの割合(塑性変形率)は、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上、特に60%以上である。
本発明によって得られる黒鉛材料成形品は、黒鉛材料として要求される諸物性も維持しており、かさ密度は、1.750~2.000g/cm、より好ましくは1.800~1.950g/cm、特に1.850~1.910g/cmであり、ショア硬度(SH)は40~90、特に45~80を維持できる。
<かさ密度>
かさ密度は、2.5mmx5.0mmx10mmに切り出したサンプルの体積と質量を計測し、JIS-R7222-2017「黒鉛素材の物理特性測定方法」に準拠した方法により求めた。
<ショア硬さ>
ショア硬さは、5mmx5mmx2.5mmに切り出したサンプルを用い、JIS-Z2246-2000「ショア硬さ試験-試験方法」に準拠した方法により求めた。
<曲げひずみ>
塑性変形量としての曲げひずみは、JIS-K7171-2016「プラスチック-曲げ特性の求め方」に準拠し、以下の式により算出した。
曲げひずみ(%)=600×変形量×試験片厚さ/(支点間距離)
<塑性変形率>
塑性変形率は以下の式より算出した。
塑性変形率(%)=100×最終曲げひずみ量/最大曲げひずみ量
次いで、本発明を実施例により比較例と対比しながら具体的に説明する。
実施例1
偏光顕微鏡観察においてアモルファス組織のみが観察されるピッチコークス(アモルファスコークス)を粒径10~30μm(粒径はメジアン系である。以下、同じ。)に粉砕した骨材1を軟化点105℃の石炭系バインダーピッチを粒径5mm以下に粉砕した結合材を、それぞれ、骨材60重量部に対し、結合材40重量部の範囲で配合し、ニーダーにて200℃以上300℃以下で加熱混練し捏合した。この捏合品を冷却後約50μmに再粉砕し、これをラバーケースに充填し、静水圧プレス機により1t/cm2の圧力で成形した。得られた成形品を非酸化性雰囲気下で1000℃まで加熱して焼成品(かさ密度1.620g/cm、SH96)とした。
この焼成品よりサンプル(2.5mmx5mmx60mm)を切り出し、図1に示した曲げ試験ジグを黒鉛化炉内にセットし、非酸化性雰囲気下で2600℃まで加熱し、炉外上部よりロッドを毎分0.5mmで降下させて、試験片に力を負荷し、最大曲げ応力40MPa、最大曲げひずみ2.4%まで変形させ、黒鉛材料成形品1(最終曲げひずみ1.65%、塑性変形率69%)を得た。すなわち、図1に基づいて説明すれば、支持台9によってサンプルの中心部を浮かせた状態で黒鉛化炉内を2600℃に加熱した後、圧縮ロッド3を降下させ、圧縮子4を介して、炭素材料(焼成品)6の中心部に力をかけ曲げ応力を与え続けて、変形量を測定し、曲げひずみを算出した。
実施例2
アモルファスコークスを粒径10~30μmに粉砕した骨材1と流れ組織が観察されるピッチコークス(ニードルコークス)を粒径10~50μmに粉砕した骨材2をそれぞれ重量部50:50に混合して骨材とし、これらを軟化点105℃の石炭系バインダーピッチを粒径5mm以下に粉砕した結合材を、それぞれ、骨材55重量部に対し、結合材45重量部の範囲で配合し、ニーダーにて200℃以上300℃以下で加熱混練し捏合した。この捏合品を冷却後約50μmに再粉砕し、これをラバーケースに充填し、静水圧プレス機により1t/cm2の圧力で成形した。得られた成形品を非酸化性雰囲気下で1000℃まで焼成して焼成品(かさ密度1.580g/cm、SH87)とした。
これを実施例1と同様に、サンプルを切り出し、非酸化性雰囲気下で2400℃まで加熱し、試験片に曲げ応力を負荷し変形させ、黒鉛材料成形品2を得た。
実施例3
アモルファスコークスを粒径100~300μmに粉砕した骨材1とニードルコークスを粒径100~300μmに粉砕した骨材2をそれぞれ重量部50:50に混合して骨材とし、これらを軟化点105℃の石炭系バインダーピッチを粒径5mm以下に粉砕した結合材を、それぞれ、骨材70重量部、結合材30重量部で配合し、ニーダーにて150℃以上300℃以下で加熱混練し捏合し、押出成形機により成形した。得られた成形品を非酸化性雰囲気下で1000℃まで焼成して焼成品(かさ密度1.580g/cm、SH55)とした。
これを実施例1と同様に、サンプルを切り出し、非酸化性雰囲気下で2400℃まで加熱し、試験片中心部に力を負荷し、最大曲げ応力50MPa、最大曲げひずみ2.4%まで変形させ、黒鉛材料成形品3(最終曲げひずみ1.85%、塑性変形率77%)を得た。
比較例1
実施例1において、非酸化性雰囲気下で3000℃まで加熱し黒鉛化し、室温まで冷却して黒鉛材料(かさ密度1.800g/cm、SH60)を得た。
これを実施例1と同様にサンプルを切り出し、治具にセットし、非酸化性雰囲気下で2600℃まで加熱した後、実施例1と同様の方法にて試験片に曲げ応力を負荷し変形させ、黒鉛材料成形品C1を得た。
比較例2
実施例1において、非酸化性雰囲気下で3000℃まで加熱し黒鉛化し、室温まで冷却して黒鉛材料(かさ密度1.800g/cm、SH60)を得た。
これを実施例1と同様にサンプルを切り出し、治具にセットし、非酸化性雰囲気下で2400℃まで加熱した後、実施例1と同様の方法にて試験片に曲げ応力を負荷し変形させ、黒鉛材料成形品C2を得た。
比較例3
実施例1において、非酸化性雰囲気下で2200℃まで加熱した他は、実施例1と同様にして捏合、粉砕、成形、焼成(焼成品のかさ密度1.620g/cm、SH96)、黒鉛化して、黒鉛材料成形品C3を得た。
比較例4
実施例1において、非酸化性雰囲気下で2000℃まで加熱した他は、実施例1と同様にして捏合、粉砕、成形、焼成(焼成品のかさ密度1.620g/cm、SH96)、黒鉛化して、黒鉛材料成形品C4を得た。
図2は、焼成品に曲げ力を負荷した際の応力-ひずみ線図の温度依存性を示すグラフである。
実施例1(2600℃)、実施例2、3(2400℃)、比較例3(2200℃)、比較例4(2000℃)に対応する。なお、室温(RT)、1000℃、1600℃で曲げ応力をかけた場合、50MPa以上になると、折損した。
2000℃以上に加熱して曲げ応力をかけた場合、折損することなく、塑性変形した。特に、2400℃以上に加熱して曲げ応力をかけると、曲げひずみが1.5%を超える塑性変形となることが分かる。
図3は、黒鉛化品に曲げ応力を負荷した際の応力-ひずみ線図の温度依存性を示すグラフである。
比較例1(2600℃)、比較例2(2400℃)に対応する。なお、室温(RT)、1000℃、1600℃、2000℃、2200℃で曲げ応力をかけた場合、いずれも、50MPa以上になると、折損した。
2400℃以上に加熱して曲げ応力をかけた場合、折損することなく、塑性変形したが、曲げひずみは1.0%以下に留まることが分かる。
得られた黒鉛材料成形品の物性測定結果を表1に示した。
Figure 0007390684000001
上記のように実施例1から3の最終変形量は比較例1から4に比較して大きくなっており、本発明により焼成品に力をかけることにより塑性成形された黒鉛材料を得ることができる。
本発明によれば、予め賦形された黒鉛材料成形品が容易に製造でき、ガラスや金属などの成形型として使用することができる。
1 断熱材
2 ヒーター
3 圧縮ロッド
4 圧縮子
5 固定治具
6 炭素材料
7 受圧板
8 受圧ロッド
9 支持台

Claims (4)

  1. 原料となる骨材を粉砕する工程、骨材と結合材を配合し加熱混合する工程、その後、成
    形工程、焼成工程及び黒鉛化工程により黒鉛材料成形品を製造する方法であって、
    800℃から1200℃で焼成した炭素材料を2400℃から3000℃まで昇温し黒鉛化するプロセス中に、曲げ応力、せん断応力引張応力及びねじり応力からなる群から選択される一種以上の応力を負荷することにより塑性変形させることを特徴とする黒鉛材料成形品の製造方法。
  2. 負荷する最大応力が10MPa以上、60MPa未満である請求項1に記載の黒鉛材料成形品の製造方法。
  3. られた黒鉛材料成形品最終ひずみ量が1.0%以上である請求項1に記載の黒鉛材料成形品の製造方法
  4. 骨材がピッチコークス、天然黒鉛又は人造黒鉛であり、結合材がピッチ系又は樹脂系である請求項1に記載の黒鉛材料成形品の製造方法。
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