JP7388591B2 - 易開封性包装材及び包装袋 - Google Patents

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Description

本開示は、易開封性包装材及び包装袋に関する。
近年、海洋プラスチックごみ問題等に端を発する環境意識の高まりから、脱プラスチックの機運が高まっている。包装材の分野においても、プラスチック製から紙製の包装材へ代替する要求が強くなっている。内容物の品質を劣化させる水蒸気等の透過を抑制するため、ガスバリア性を有する包装材が使用されている。
特許文献1には、紙基材と、特定の材料を含む接着剤層と、該接着剤層に接触する金属層と、シーラント層とがこの順で積層され、接着剤層の厚さが特定の範囲である、包装材が開示されている。特許文献2には、紙基材と、該紙基材に接触する接着剤層と、シーラント層とがこの順で積層されてなる包装材であって、紙基材の算術平均粗さ及び包装材の引張強度が特定の条件式を満たす包装材が開示されている。
特開2020-116880号公報 特開2020-49913号公報
しかし、上記特許文献1及び2に開示の包装材は、包装材がノッチを有しない場合に引き裂き性に劣ることが本発明者らの検討で明らかとなった。また、上記特許文献1及び2に開示の包装材は、紙基材の繊維が配向性を有するが、引き裂く方向が紙基材の繊維の配向方向に沿わない場合には、引き裂き性に劣ることが本発明者らの検討で明らかとなった。
また、資源有効利用促進法の観点から、包装材においてもプラスチック材料の使用量を削減することが求められている。
本開示は、ノッチを有していない場合であっても引き裂く方向に関わらず引き裂き性に優れ、水蒸気バリア性に優れ、且つ環境に配慮した易開封性包装材及び包装袋を提供する。
本開示の一側面に係る易開封性包装材は、紙基材と、アンカーコート層と、金属又は金属酸化物の蒸着層と、シーラント層と、をこの順序で備える積層構造を有する包装材であって、紙基材の重量が、包装材全体を基準として、50質量%以上であり、シーラント層の厚さが、2~40μmであり、シーラント層が、第1のポリオレフィン系樹脂を含み、引張破断強度が、40~70N/15mmである。
上記第1のポリオレフィン系樹脂が、カルボキシル基及びカルボキシル基の塩からなる群より選択される少なくとも1種を有していてもよい。
上記シーラント層の厚さが、2~20μmであってもよい。
上記蒸着層と、上記シーラント層との間に接着剤層を更に備えていてもよい。
上記蒸着層と、上記接着剤層との間にオーバーコート層を更に備え、オーバーコート層が、カルボキシル基及びカルボキシル基の塩からなる群より選択される少なくとも1種を有する第2のポリオレフィン系樹脂を含んでいてもよい。
上記アンカーコート層が、カルボキシル基及びカルボキシル基の塩からなる群より選択される少なくとも1種を有する第3のポリオレフィン系樹脂を含んでいてもよい。
上記アンカーコート層が、ポリビニルアルコール系樹脂を含んでいてもよい。
本開示の他の一側面は、上記易開封性包装材を含む、包装袋であってもよい。
上記包装袋は、折り曲げ部を有していてもよい。
本開示によれば、ノッチを有していない場合であっても引き裂く方向に関わらず引き裂き性に優れ、水蒸気バリア性に優れ、且つ環境に配慮した易開封性包装材及び包装袋が提供される。
本開示の一実施形態に係る易開封性包装材を示す模式断面図である。 本開示の他の一実施形態に係る易開封性包装材を示す模式断面図である。 本開示の一実施形態に係る包装袋を示す斜視図である。
以下、場合により図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。ただし、本開示は以下の実施形態に限定されるものではない。
<易開封性包装材>
{第一実施形態}
以下、第一実施形態に係る易開封性包装材について説明する。図1は、第一実施形態に係る包装材を示す模式断面図である。一実施形態に係る包装材10は、紙基材1と、アンカーコート層2と、蒸着層3と、シーラント層4と、をこの順序で備える積層構造を有する。
[紙基材]
紙基材1としては、特に限定されるものではなく、包装材10が適用される包装袋の用途に応じて適宜選択すればよい。植物由来のパルプを主成分としている紙であれば特に制限はない。紙基材1の具体例として、上質紙、特殊上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、模造紙及びクラフト紙、グラシン紙が挙げられる。紙基材1の坪量は、引き裂き性に一層優れることから、例えば、20g/m以上、30g/m以上、35g/m以上、又は40g/m以上であってよく、500g/m以下、300g/m以下、又は100g/m以下であってよい。
紙基材1には、少なくとも後述するアンカーコート層2と接する側にコート層を設けてあってもよい。コート層を設けることで、紙にアンカーコート層が染み込むことを防ぐことができるほか、紙の凹凸を埋める目止めの役割を果たすこともでき、アンカーコート層を欠陥なく均一に製膜することができる。コート層には、例えば、バインダー樹脂として、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、などの各種共重合体、ポリビニルアルコール系樹脂、セルロース系樹脂及びパラフィン(WAX)を用い、填料としてクレー、カオリン、炭酸カルシウム、タルク及びマイカ等が含まれていてもよい。
コート層の厚さは、特に制限されるものではないが、例えば、1~10μm、又は3~8μmであってよい。
紙基材1の重量は、包装材全体を基準として、50質量%以上であることで、包装材10は、ノッチを有していない場合であっても引き裂く方向に関わらず引き裂き性に優れる。また、プラスチック材料の使用量を十分に削減することができ、包装材全体として紙製であるということができるとともに、リサイクル性に優れる。紙基材の重量は、同様の観点から、60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましい。
紙基材1は含まれる繊維は、ノッチを有していない場合であっても引き裂く方向に関わらず引き裂き性に優れることから、無配向であることが好ましい。
[アンカーコート層]
アンカーコート層2は、紙基材1の表面上に設けられ、紙基材1と後述する蒸着層3との間の密着性向上や、包装材のガスバリア性の向上のために設けられるものである。アンカーコート層2の材質は、特に制限されないが、例えば、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂及び極性基を有する第3のポリオレフィン系樹脂が挙げられる。
アンカーコート層2がポリウレタン系樹脂を含むことで、濡れ性が良いため塗工安定性に優れ、紙基材1と蒸着層3の密着性が良好になる。またアンカーコート層2の表面平滑性が良好になることで、緻密に蒸着層3が形成されやすく、ガスバリア性が一層良好になる。ガスバリア性を有するポリウレタン系樹脂を用いることで更なるガスバリア性向上も期待できる。
ポリウレタン系樹脂は、バリア性の観点からメタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位及び水添メタキシリレンジイソシアネート由来の構成単位のうち少なくとも一方を含有することが好ましい。ポリウレタン系樹脂がこのような構成単位を含有することで、水素結合及びキシリレン基同士のスタッキング効果によって高い凝集力を発現するため、ガスバリア性に一層優れる傾向がある。ポリウレタン系樹脂を含むアンカーコート層を形成する際に用いる塗工液としては、塗工性の観点から、ディスパージョンやエマルジョンのように水中に分散された塗工液が好ましい。このような塗工液としては、例えば、三井化学製のタケラックWPBが挙げられる。
アンカーコート層2が第3のポリオレフィン系樹脂を含むことで、ポリオレフィンの結晶性による緻密な膜の形成が可能であり、水蒸気バリア性が発現する。ポリオレフィンの結晶性により水蒸気バリア性が発現し、極性基を有することで蒸着層3との密着が発現する。
第3のポリオレフィン系樹脂は、カルボキシル基、カルボキシル基の塩、カルボン酸無水物基及びカルボン酸エステルより選ばれる少なくとも1種を有していてもよい。
第3のポリオレフィン系樹脂として、エチレンやプロピレンに、不飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等カルボキシル基を有する不飽和化合物)や、不飽和カルボン酸エステルを共重合したもの、及びカルボン酸を塩基性化合物で中和した塩などを用いてもよく、その他、酢酸ビニル、エポキシ系化合物、塩素系化合物、ウレタン系化合物、ポリアミド系化合物等と共重合したものなどを用いてもよい。
第3のポリオレフィン系樹脂として、具体的には、アクリル酸エステルと無水マレイン酸との共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体及びエチレングリシジルメタクリレート共重合体等が挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂とは、例えば、完全けん化のポリビニルアルコール樹脂、部分けん化のポリビニルアルコール樹脂、変性ポリビニルアルコール樹脂、エチレン-ビニルアルコール共重合樹脂等である。またポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、300以上、1700以下が好ましい。重合度が300以上であれば、包装材のガスバリア性及び屈曲耐性が良好になり、重合度が1700以下であれば、後述するポリビニルアルコール系樹脂の塗液の粘度が低くなり、塗布性が良好になる。
アンカーコート層2がポリビニルアルコール系樹脂を含む場合には、柔軟性に優れ、屈曲後(折り曲げ後)に蒸着層3の割れを抑制してガスバリア性の劣化を抑えることができるとともに、蒸着層3とアンカーコート層2との密着性を向上させることができる。
アンカーコート層2には、ポリウレタン系樹脂、第3のポリオレフィン系樹脂及びポリビニルアルコール系樹脂のほかに他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、例えば、第3のポリオレフィン系樹脂以外のポリオレフィン系樹脂、シランカップリング剤、有機チタネート、ポリアクリル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリウレア、ポリアミド、ポリイミド、メラミン及びフェノールが挙げられる。
アンカーコート層2におけるポリウレタン系樹脂の含有量は、例えば、50質量%以上であってよく、70質量%以上であってよく、90質量%以上であってよく、100質量%であってよい。
アンカーコート層2における第3のポリオレフィン系樹脂の含有量は、例えば、50質量%以上であってよく、70質量%以上であってよく、90質量%以上であってよく、100質量%であってよい。
アンカーコート層2におけるポリビニルアルコール系樹脂の含有量は、例えば、50質量%以上であってよく、70質量%以上であってよく、90質量%以上であってよく、100質量%であってよい。
アンカーコート層2の厚さは、例えば、1μm以上であってよく、2μm以上であってよく、20μm以下であってよく、10μm以下であってよく、5μm以下であってよい。アンカーコート層2の厚さが1μm以上であれば、紙基材1の凹凸を効率的に埋めることができ、蒸着層3を均一に積層させることができる。また、アンカーコート層2の厚さが20μm以下であれば、コストを抑えつつ蒸着層3を均一に積層させることができる。
アンカーコート層2を設ける方法としては、紙基材上に少なくともアンカーコート層を形成する材質と、溶媒とを含む塗液を塗布し、乾燥させる方法が挙げられる。アンカーコート層2が、第3のポリオレフィン系樹脂を含む場合、塗液中における第3のポリオレフィン系樹脂は、粒径が小さい方がよい。粒径は、特に限定されるものではないが、0.1~0.7μmであることが好ましい。粒径が小さい場合には、アンカーコート層2が平滑性に優れ、それにより、成膜される蒸着層3は厚みにばらつきが少ない均一なものとなる傾向がある。その結果、包装材10はガスバリア性が一層向上する傾向にある。
アンカーコート層2の塗液に含まれる溶媒としては、例えば、水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n-プロピルアルコール、n-ブチルアルコール、n-ペンチルアルコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル及び酢酸ブチルが挙げられる。これらの溶媒は一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。これらの中でも、特性の観点から、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン及び水が好ましい。また環境の観点から、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール及び水が好ましい。
[蒸着層]
蒸着層3は、無機酸化物、金属又は金属酸化物を蒸着した層である。蒸着層としては、シリカを蒸着して得られたものであってもよく、アルミニウムを蒸着して得られたものであってもよく、酸化アルミニウム(AlO)等を含むものであってもよい。
蒸着層3の厚さは、使用用途によって適宜設定すればよいが、好ましくは10nm以上、30nm以上、50nm以上であってよく、300nm以下、100nm以下、80nm以下であってよい。蒸着層3の厚さを10nm以上とすることで蒸着層3の連続性を十分なものとしやすく、300nm以下とすることでカールやクラックの発生を十分に抑制でき、十分なガスバリア性能及び可撓性を達成しやすい。
蒸着層3は、真空成膜手段によって成膜することが、酸素ガスバリア性能や膜均一性の観点から好ましい。成膜手段には、真空蒸着法、スパッタリング法、化学的気相成長法(CVD法)などの公知の方法があるが、成膜速度が速く生産性が高いことから真空蒸着法が好ましい。また真空蒸着法の中でも、特に電子ビーム加熱による成膜手段は、成膜速度を照射面積や電子ビーム電流などで制御しやすいことや蒸着材料への昇温降温が短時間で行えることから有効である。
[シーラント層]
シーラント層4は、蒸着層3の表面上に、蒸着層3に接するように設けられる。シーラント層4の厚さは、2~40μmである。シーラント層4は、第1のポリオレフィン系樹脂を含む。第1のポリオレフィン系樹脂は、極性基を有する。
シーラント層4が第1のポリオレフィン系樹脂を含むことで、ポリオレフィンの結晶性による緻密な膜の形成が可能であり、水蒸気バリア性が発現する。更に、ポリオレフィン系樹脂が極性基を有することで蒸着層3との密着が発現するため、接着剤層を別に設ける必要が無い。そのため、包装材における紙の比率が高まり、引き裂き性が一層向上する。
極性基としては、例えば、カルボキシル基、カルボキシル基の塩、カルボン酸無水物基及びカルボン酸エステルが挙げられる。
第1のポリオレフィン系樹脂として、エチレンやプロピレンに、不飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等カルボキシル基を有する不飽和化合物)や、不飽和カルボン酸エステルを共重合したもの、及びカルボン酸を塩基性化合物で中和した塩などを用いてもよく、その他、酢酸ビニル、エポキシ系化合物、塩素系化合物、ウレタン系化合物、ポリアミド系化合物等と共重合したものなどを用いてもよい。
第1のポリオレフィン系樹脂として、具体的には、アクリル酸エステルと無水マレイン酸との共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体及びエチレングリシジルメタクリレート共重合体等が挙げられる。
シーラント層4には、第1のポリオレフィン系樹脂のほかに他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、例えば、シランカップリング剤、有機チタネート、ポリアクリル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリウレア、ポリアミド、ポリオレフィン系エマルジョン、ポリイミド、メラミン及びフェノール等が挙げられる。
シーラント層4における第1のポリオレフィン系樹脂の含有量は、例えば、50質量%以上であってよく、70質量%以上であってよく、90質量%以上であってよく、100質量%であってよい。
シーラント層4の厚さは、2~40μmである。シーラント層4の厚さが2μm以上であることで、内容物を保護するための十分なシール強度が得られる。シーラント層4の厚さが40μm以下であることで、包装材10は、ノッチを有していない場合であっても引き裂く方向に関わらず引き裂き性に優れ、また、プラスチック材料の使用量を十分に削減することができる。シーラント層4の厚さは、同様の観点から、10μm以下であってもよく、5μm以下であってもよい。このような厚さのシーラント層4を備える包装材10は、重量が軽い内容物を包装する包装材として好適に用いることができる。
シーラント層4は、単層であってもよく、2層以上の層からなる多層であってもよい。
シーラント層4を設ける方法としては、蒸着層3上に第1のポリオレフィン系樹脂及び溶媒を含む塗液を塗布し、乾燥させることで得ることができる。
シーラント層4の塗液に含まれる溶媒としては、例えば、水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n-プロピルアルコール、n-ブチルアルコール、n-ペンチルアルコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル及び酢酸ブチルが挙げられる。これらの溶媒は一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。これらの中でも、特性の観点から、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン及び水が好ましい。また環境の観点から、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール及び水が好ましい。
塗液中における第1のポリオレフィン系樹脂の融点は、70~160℃が好ましく、80~120℃がより好ましい。融点が低ければヒートシール時の立ち上がり温度を低くできるメリットがある。第1のポリオレフィン系樹脂の融点が高いと高温環境下においてブロッキングする恐れが高まる。なお、ブロッキングを防止する観点から、接触面積が小さくなるよう、粒径は大きい方がよい。特に限定されるものではないが、粒径は具体的には1nm以上であってよく、0.1μm以上であってよく、1μm以下、0.7μm以下、0.5μm以下であってよい。
包装材10の引張破断強度は、40~70N/15mmである。引張破断強度が40N/15mm以上であることで、包装材10は、得られる包装袋が十分な強度を有し、輸送時等における破れ等の不具合の発生を抑制することができる。引張破断強度が70N/15mm以下であることで、包装材10は、ノッチを有していない場合であっても、引き裂き性に優れる。引張破断強度は、包装材10から切り出した試験片(長手方向の長さ:100mm、短手方向の長さ:15mm)を長手方向に引張試験機により引っ張る(試験長:50mm、引張速度:200mm/分)ことで測定される。包装材10の引張破断強度は、紙基材1に含まれる繊維が無配向である場合には、包装材10における任意の方向と、当該任意の方向に垂直な方向の引張破断強度が、上記数値範囲であってよい。包装材10の引張破断強度は、紙基材1に含まれる繊維が配向を有している場合には、包装材10における紙基材1の繊維の配向方向及び当該配向方向に垂直な方向の引張破断強度が、上記数値範囲であってよい。
{第二実施形態}
以下、第二実施形態に係る易開封性包装材について説明する。以下で説明がない点については、不整合が生じない限り、第一実施形態に係る易開封性包装材と同様である。図2は、第二実施形態に係る包装材を示す模式断面図である。一実施形態に係る包装材15は、紙基材1と、アンカーコート層2と、蒸着層3と、オーバーコート層11と、接着剤層12と、シーラント層4と、をこの順序で備える積層構造を有する。
[シーラント層]
シーラント層4は、接着剤層12の表面上に、接着剤層12に接するように設けられる。シーラント層4は、第1のポリオレフィン系樹脂を含む。第1のポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、プロピレン単独重合体、エチレン-プロピレンブロック共重合体及びエチレン-プロピレンランダム共重合体が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
シーラント層4の厚さは、2~40μmである。シーラント層4の厚さは、包装材15の強度が向上する傾向にあることから、10μm以上であってもよく、引き裂き性に一層優れ、また、プラスチック材料の使用量を一層削減することができることから、20μm以下であってもよい。このような厚さのシーラント層4を備える包装材15は、重量が重い内容物を包装する包装材として好適に用いることができる。
シーラント層4を形成する方法としては、例えば、押出しラミネート法及びドライラミネート法が挙げられ、蒸着層3を保護する観点から、ドライラミネート法であることが好ましい。
[オーバーコート層]
オーバーコート層11は、蒸着層3の表面上に、蒸着層3に接するように設けられるもので、極性基を有する第2のポリオレフィン系樹脂を含む。包装材15は、オーバーコート層11を備えることで、ガスバリア性が一層向上する。また、オーバーコート層11と蒸着層3との密着性、及びオーバーコート層11と接着剤層12との密着性は、蒸着層3と接着剤層12との密着性よりも優れているため、オーバーコート層11を備える包装材15は、密着性に優れる。包装材15は、オーバーコート層11を備えていなくてもよい。
第2のポリオレフィン系樹脂は、カルボキシル基、カルボキシル基の塩、カルボン酸無水物基及びカルボン酸エステルより選ばれる少なくとも1種を有していてもよい。
第2のポリオレフィン系樹脂として、エチレンやプロピレンに、不飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸等カルボキシル基を有する不飽和化合物)や、不飽和カルボン酸エステルを共重合したもの、及びカルボン酸を塩基性化合物で中和した塩などを用いてもよく、その他、酢酸ビニル、エポキシ系化合物、塩素系化合物、ウレタン系化合物、ポリアミド系化合物等と共重合したものなどを用いてもよい。
第2のポリオレフィン系樹脂として、具体的には、アクリル酸エステルと無水マレイン酸との共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体及びエチレングリシジルメタクリレート共重合体等が挙げられる。
このようなオーバーコート層11は、柔軟性に優れ、屈曲後(折り曲げ後)に蒸着層3の割れを抑制することができるとともに、蒸着層3との密着性に優れる。さらに、第2のポリオレフィン系樹脂を含むことで、ポリオレフィンの結晶性による緻密な膜の形成が可能であり、水蒸気バリア性が発現する。また、極性基を有することで蒸着層3との密着が発現する。
オーバーコート層11には、第2のポリオレフィン系樹脂のほかに他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、例えば、シランカップリング剤、有機チタネート、ポリアクリル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリウレア、ポリアミド、ポリオレフィン系エマルジョン、ポリイミド、メラミン及びフェノールが挙げられる。
オーバーコート層11における第2のポリオレフィン系樹脂の含有量は、例えば、50質量%以上であってよく、70質量%以上であってよく、90質量%以上であってよく、100質量%であってよい。
オーバーコート層11の厚さは、例えば、0.05μm以上であってよく、0.5μm以上であってよく、1μm以上であってよく、20μm以下であってよく、10μm以下であってよく、5μm以下であってよい。また、オーバーコート層11の厚さが20μm以下であれば、コストを抑えつつ蒸着層との密着性やガスバリア性を十分に発揮することができる。
オーバーコート層11を設ける方法としては、蒸着層3上に第2のポリオレフィン系樹脂及び溶媒を含む塗液を塗布し、乾燥させることで得ることができる。
オーバーコート層11の塗液に含まれる溶媒としては、例えば、水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n-プロピルアルコール、n-ブチルアルコール、n-ペンチルアルコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル及び酢酸ブチルが挙げられる。これらの溶媒は一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。これらの中でも、特性の観点から、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン及び水が好ましい。また環境の観点から、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール及び水が好ましい。
塗液中における第2のポリオレフィン系樹脂の融点は、70~160℃が好ましく、80~120℃がより好ましい。第2のポリオレフィン系樹脂の融点が高いと高温環境下においてブロッキングする恐れが高まる。なお、ブロッキングを防止する観点から、接触面積が小さくなるよう、粒径は大きい方がよい。特に限定されるものではないが、粒径は具体的には1nm以上であってよく、0.1μm以上であってよく、1μm以下、0.7μm以下、0.5μm以下であってよい。
[接着剤層]
接着剤層12は、オーバーコート層11の表面上に設けられる。接着剤層12としては、オーバーコート層11とシーラント層4とを密着させるものであれば、様々なものを用いることができるが、例えば、ウレタン系接着剤の硬化物が挙げられる。
ウレタン系接着剤は、1分子中に水酸基を2個以上有するポリオールと、1分子中にイソシアネート基を2個以上有するイソシアネート化合物と、を含む樹脂組成物である。ウレタン系接着剤を硬化させることでウレタン結合が生成される。ウレタン系接着剤は、2液硬化型であることが好ましい。ウレタン系接着剤は、ガスバリア性を有するものであってよい。
接着剤層12の厚さは、接着剤層12の接着性を向上させる観点から、0.1μm以上であることが好ましく、プラスチック材料の使用量が一層削減されることから、5μm以下であることが好ましい。
<包装袋>
図3は、包装材10からなるガゼット袋20を示す斜視図である。ガゼット袋20の上部の開口部をシールすることで包装袋が製造される。ガゼット袋20は包装材10が折り曲げられている箇所(折り曲げ部B1,B2)を有する。折り曲げ部B1は、最内層側からみて包装材10が谷折りされている箇所であり、他方、折り曲げ部B2は、最内層側からみて包装材10が山折りされている箇所である。
包装袋は、1枚の包装材をシーラント層4が対向するように二つ折りにした後、所望の形状になるように適宜折り曲げてヒートシールすることによって袋形状としたものであってもよく、2枚の包装材をシーラント層4が対向するように重ねた後、ヒートシールすることによって袋形状としたものであってもよい。
本実施形態に係る包装袋において、ヒートシール強度は、特に制限されない。ヒートシール強度は、シーラント層4の厚さを変更することで適宜ご変更できる。例えば、重量が軽い内容物を収容する場合、ヒートシール強度は、2N以上であってよく、10N以下であってよい。また、重量が重い内容物を収容する場合、ヒートシール強度は、10N以上であることが好ましい。
包装袋は、内容物として、食品、医薬品等の内容物を収容することができる。特に食品として、お菓子等を収容するのに適している。本実施形態に係る包装袋は、折り曲げ部を有する形状であっても高いガスバリア性を維持することができる。
なお、本実施形態においては、包装袋の一例としてガゼット袋を挙げたが、上記実施形態に係る包装材を使用して、例えば、ピロー袋、三方シール袋又はスタンディングパウチを作製してもよい。包装袋は、包装材15からなるものであってもよい。
以下、実施例及び比較例に基づいて本開示をより具体的に説明するが、本開示は以下の実施例に限定されるものではない。
<包装材の作製>
(実施例1)
紙(クレーコート紙、坪量:60g/m、紙厚さ:55μm、クレーコート厚さ:5μm)の表面上に、カルボキシル基及びカルボキシル基の塩を有するポリオレフィン系樹脂を含む塗液(商品名:ケミパールS500、アイオノマー系、粒径:<0.5μm、溶媒:水及びIPA、三井化学株式会社製)をバーコーターで塗工し、オーブンで乾燥させ、アンカーコート層(厚さ:3μm)を形成した。続いて、アンカーコート層上にAL蒸着を施してAL蒸着層(厚さ:50nm)を形成した。蒸着層上に、シーラント層としての無延伸ポリプロピレン樹脂(CPP)フィルム(厚さ:20μm)、を接着剤(商品名:タケラックA525/タケネートA52、ウレタン系2液タイプ、三井化学株式会社製)を用いてドライラミネートして包装材を得た。接着剤層の厚さは2μmであった。包装材における紙の重量は表1に示した。
(実施例2)
実施例1と同様にして紙の表面上にアンカーコート層を、アンカーコート層上にAL蒸着層を形成した。蒸着層の表面上に、カルボキシル基及びカルボキシル基の塩を有するポリオレフィン系樹脂を含む塗液(商品名:ケミパールS500、アイオノマー系、粒径:<0.5μm、溶媒:水及びIPA、三井化学株式会社製)をバーコーターで塗工し、オーブンで乾燥させ、オーバーコート層(厚さ:3μm)を形成した。オーバーコート層上に、シーラント層としての無延伸ポリプロピレン樹脂(CPP)フィルム(厚さ:20μm)、を接着剤(商品名:タケラックA525/タケネートA52、ウレタン系2液タイプ、三井化学株式会社製)を用いてドライラミネートして包装材を得た。接着剤層の厚さは2μmであった。包装材における紙の重量は表1に示した。
(実施例3)
実施例1と同様にして紙の表面上にアンカーコート層を、アンカーコート層上にAL蒸着層を形成した。蒸着層の表面上に、カルボキシル基及びカルボキシル基の塩を有するポリオレフィン系樹脂を含む塗液(商品名:ケミパールS500、アイオノマー系、粒径:<0.5μm、溶媒:水及びIPA、三井化学株式会社製)をバーコーターで塗工し、オーブンで乾燥させ、シーラント層(厚さ:3μm)を形成して包装材を得た。包装材における紙の重量は表1に示した。
(実施例4)
カルボキシル基及びカルボキシル基の塩を有するポリオレフィン系樹脂を含む塗液に代えて、ポリビニルアルコール系樹脂(けん化度:98%、重合度:500)を用いてアンカーコート層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして包装材を得た。包装材における紙の重量は表1に示した。
(実施例5)
無延伸ポリプロピレン樹脂(CPP)フィルムに代えて、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)フィルム(厚さ:20μm)を用いてシーラント層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして包装材を得た。包装材における紙の重量は表2に示した。
(実施例6)
無延伸ポリプロピレン樹脂(CPP)フィルムに代えて、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)フィルム(厚さ:40μm)を用いてシーラント層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして包装材を得た。包装材における紙の重量は表2に示した。
(比較例1)
無延伸ポリプロピレン樹脂(CPP)の厚さを60μmとしたこと以外は、実施例1と同様にして包装材を得た。包装材における紙の重量は表2に示した。
(比較例2)
無延伸ポリプロピレン樹脂(CPP)フィルムに代えて、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ:30μm)を用いてシーラント層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして包装材を得た。包装材における紙の重量は表2に示した。
(実施例7)
蒸着層をシリカとしたこと以外は、実施例1と同様にして包装材を得た。包装材における紙の重量は表3に示した。
(実施例8)
蒸着層をアルミナとしたこと以外は、実施例1と同様にして包装材を得た。包装材における紙の重量は表3に示した。
(実施例9)
紙として紙(クレーコート紙、坪量:50g/m、紙厚さ:45μm、クレーコート厚さ:5μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして包装材を得た。包装材における紙の重量は表3に示した。
(実施例10)
カルボキシル基及びカルボキシル基の塩を有するポリオレフィン系樹脂を含む塗液に代えて、ポリウレタン系樹脂を用いてアンカーコート層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして包装材を得た。包装材における紙の重量は表3に示した。
(実施例11)
カルボキシル基及びカルボキシル基の塩を有するポリオレフィン系樹脂を含む塗液に代えて、ポリウレタン系樹脂を用いてアンカーコート層を形成したこと以外は、実施例3と同様にして包装材を得た。包装材における紙の重量は表3に示した。
(比較例3)
無延伸ポリプロピレン樹脂(CPP)の厚さを60μmとしたこと以外は、実施例10と同様にして包装材を得た。包装材における紙の重量は表3に示した。
<引き裂きやすさの評価>
実施例及び比較例に係る包装材をシーラント層が向かい合うように貼り合わせ三方パウチ(サイズ:10センチ角、シール幅:5mm)を作製した。男女それぞれ10人から無作為に5人の評価者を選び、選ばれた評価者が三方パウチを引き裂き、引き裂きやすさを下記の基準に沿って評価した。三方パウチを引き裂く方向は、紙の抄紙工程における流れ方向に沿った方向(MD)と、紙の抄紙工程における流れ方向に垂直な方向(CD)とした。選ばれた評価者の評価結果のうち最も悪い評価結果をその包装材の評価結果とした。結果を表1~3に示した。
(評価基準)
A:容易に引き裂けシーラント層の伸びが確認されない
B:引き裂けるがシーラント層の伸びが確認される
C:引き裂けない
<引張破断強度の測定>
実施例及び比較例に係る包装材から試験片を切り出した。試験片のサイズは、紙の抄紙工程における流れ方向に沿った方向(MD)の長さを100mm、紙の抄紙工程における流れ方向に垂直な方向(CD)の長さを15mmとした。引張試験機にて試験片を長手方向(MD)に引っ張り、引張破断強度を測定した。試験長は50mm、引張速度は200mm/分とした。測定は5つの試験片に対して行った。5つの試験片から得られた測定値の平均値を包装材のMDの引張破断強度とした。また、紙の抄紙工程における流れ方向に垂直な方向(CD)の長さを100mm、紙の抄紙工程における流れ方向に沿った方向(MD)の長さを15mmとした試験片についてもMDの引張破断強度と同様に引張破断強度を測定し、CDの引張破断強度とした。結果を表1~3に示した。
<水蒸気透過度の測定>
実施例及び比較例に係る包装材の水蒸気透過度をMOCON法で測定した。測定条件は、温度40℃、相対湿度90%とした。測定装置は、PERMATRAN(商品名、MOCON社製)を用いた。600gのローラーを300mm/分の速さで転がしながら、紙基材が内側となるように包装材を180度折り曲げ、開いた後の包装材の水蒸気透過度も同様に測定した。表1~3に結果を単位[g/m・day]で表記した。
Figure 0007388591000001
Figure 0007388591000002
Figure 0007388591000003
本開示の要旨は以下の[1]~[9]に存する。
[1]紙基材と、
アンカーコート層と、
金属又は金属酸化物の蒸着層と、
シーラント層と、
をこの順序で備える積層構造を有する包装材であって、
紙基材の重量が、包装材全体を基準として、50質量%以上であり、
シーラント層の厚さが、2~40μmであり、
シーラント層が、第1のポリオレフィン系樹脂を含み、
引張破断強度が、40~70N/15mmである、易開封性包装材。
[2]第1のポリオレフィン系樹脂が、カルボキシル基及びカルボキシル基の塩からなる群より選択される少なくとも1種を有する、[1]に記載の易開封性包装材。
[3]シーラント層の厚さが、2~20μmである、[1]又は[2]に記載の易開封性包装材。
[4]蒸着層と、シーラント層との間に接着剤層を更に備える、[1]~[3]のいずれかに記載の易開封性包装材。
[5]蒸着層と、接着剤層との間にオーバーコート層を更に備え、
オーバーコート層が、カルボキシル基及びカルボキシル基の塩からなる群より選択される少なくとも1種を有する第2のポリオレフィン系樹脂を含む、[4]に記載の易開封性包装材。
[6]アンカーコート層が、カルボキシル基及びカルボキシル基の塩からなる群より選択される少なくとも1種を有する第3のポリオレフィン系樹脂を含む、[1]~[5]のいずれかに記載の易開封性包装材。
[7]アンカーコート層が、ポリビニルアルコール系樹脂を含む、[1]~[5]のいずれかに記載の易開封性包装材。
[8][1]~[7]のいずれかに記載の易開封性包装材を含む、包装袋。
[9]折り曲げ部を有する、[8]に記載の包装袋。
1…紙基材、2…アンカーコート層、3…蒸着層、4…シーラント層、10,15…包装材、11…オーバーコート層、12…接着剤層、20…ガゼット袋、B1,B2…折り曲げ部。

Claims (12)

  1. 紙基材と、
    アンカーコート層と、
    金属又は金属酸化物の蒸着層と、
    シーラント層と、
    をこの順序で備える積層構造を有する包装材であって、
    前記紙基材の重量が、包装材全体を基準として、60質量%以上であり、
    前記シーラント層の厚さが、2~40μmであり、
    前記シーラント層が、第1のポリオレフィン系樹脂を含む、易開封性包装材。
  2. CD方向の引張破断強度が、40~70N/15mmである、請求項1に記載の易開封性包装材。
  3. 前記シーラント層の厚さが、2~20μmである、請求項1に記載の易開封性包装材。
  4. 前記紙基材の重量が、包装材全体を基準として、70質量%以上である、請求項1に記載の易開封性包装材。
  5. 前記第1のポリオレフィン系樹脂が、極性基を有する、請求項1に記載の易開封性包装材。
  6. 前記第1のポリオレフィン系樹脂が、カルボキシル基及びカルボキシル基の塩からなる群より選択される少なくとも1種を有する、請求項1に記載の易開封性包装材。
  7. 前記蒸着層と、前記シーラント層との間に接着剤層を更に備える、請求項1に記載の易開封性包装材。
  8. 前記蒸着層と、前記接着剤層との間にオーバーコート層を更に備え、
    前記オーバーコート層が、カルボキシル基及びカルボキシル基の塩からなる群より選択される少なくとも1種を有する第2のポリオレフィン系樹脂を含む、請求項7に記載の易開封性包装材。
  9. 前記アンカーコート層が、カルボキシル基及びカルボキシル基の塩からなる群より選択される少なくとも1種を有する第3のポリオレフィン系樹脂を含む、請求項1に記載の易開封性包装材。
  10. 前記アンカーコート層が、ポリビニルアルコール系樹脂を含む、請求項1に記載の易開封性包装材。
  11. 請求項1~10のいずれか一項に記載の易開封性包装材を含む、包装袋。
  12. 折り曲げ部を有する、請求項11に記載の包装袋。

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