JP7387021B2 - 熱交換器、及び、熱交換器の製造方法 - Google Patents

熱交換器、及び、熱交換器の製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、熱交換器及び熱交換器の製造方法に関するものであり、より詳しくは、表面にプレコート皮膜が施されたフィンを有する熱交換器に関する。
従来の空気調和装置の熱交換器には、フィンと伝熱管とから構成されているものがある。フィンは、矩形の板状の形状を有している。フィンは、板状のアルミニウム条を打抜いて製造される。アルミニウム条とは、アルミニウム板またはアルミニウム合金板である。アルミニウム条は、加工前の状態の材料を意味し、アルミニウム条を加工することで種々の製品が製造される。
フィンを製造するためのアルミニウム条の表面には、あらかじめ、プレコート皮膜として、親水膜または耐食膜のいずれか一方、あるいは、その両方が塗装されている。親水膜は、フィンの熱交換性能の向上及び露飛び不具合防止のために設けられる。露飛び不具合とは、フィン表面が撥水化することで、結露水がドレンパンによって回収排出されずに室内ユニットから飛び出してくる水漏れの事である。また、耐食膜は、フィンの耐食性を向上させるために設けられている。
熱交換器の製造においては、上述のように、熱交換器成形加工工程において、アルミニウム条を打ち抜いて、矩形の板状のフィンを形成している。従って、フィンの外周端は、アルミニウム条を切断した切断面となっている。切断面の部分は、プレコート皮膜が無く、アルミニウム面が剥き出しになる。従って、アルミニウム面が剥き出しになっている切断面から、フィンの腐食が始まってしまう可能性がある。
そのため、例えば特許文献1では、熱交換器を樹脂塗料水溶液に浸漬させることによって、耐食性皮膜を熱交換器の細部にまで行き渡らせる方法が提案されている。特許文献1では、当該方法により、アルミニウムが剥き出しになっているフィンの切断面部分を含めた全体を耐食性樹脂で覆い、熱交換器の長期間にわたる耐食性を向上させている。
特開2009-074775号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、切断面以外にも耐食性樹脂が付着する。その為、フィンの表面に親水膜が施されている場合、当該親水膜の上にも耐食性樹脂が付着する。その結果、当該親水膜の親水性が壊されてしまい、熱交換性能の低下、及び、露飛び不具合を引き起すという課題があった。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、フィン表面の親水性を保持したまま、熱交換器の長期間にわたる耐食性を確保することで、熱交換性能の向上と、露飛びなどの不具合防止とを両立させることが可能な熱交換器及び熱交換器の製造方法を提供することを目的としている。
本開示に係る熱交換器は、第1方向に互いに間隔を空けて配置された複数のフィンと、前記複数のフィンを貫通し、前記第1方向と交差する第2方向に互いに間隔を空けて配置された複数の伝熱管とを備え、前記複数のフィンのそれぞれは、主面と前記主面の周囲を形成する側面とを有する板状のアルミニウム条母材と、前記アルミニウム条母材の前記主面に設けられたプレコート被膜と、前記アルミニウム条母材の前記側面に設けられた第2耐食層とを有し、前記プレコート被膜は、前記アルミニウム条母材の前記主面に設けられた親水層と、前記アルミニウム条母材の前記主面と前記親水層との間に設けられた第1耐食層とを有し、前記第1耐食層は、エポキシ系、アクリル系、または、ウレタン系の材料から構成され、前記第2耐食層は、紫外光が照射されることで硬化する紫外線硬化樹脂である
本開示に係る熱交換器の製造方法は、表面に第1耐食層と親水層とが設けられた板状のアルミニウム条を切断して、矩形の同型板状の複数のフィンを形成するステップと、前記複数のフィンの主面同士が対向し、且つ、前記複数のフィンの前記アルミニウム条の切断面の位置が揃うように、前記複数のフィンを互いに間隔を空けて第1方向に積層させるステップと、積層された前記複数のフィンのそれぞれの切断面に対して耐食材を塗布するステップと、前記耐食材を硬化させて、前記複数のフィンのそれぞれの切断面に対して第2耐食層を形成するステップとを備えた、熱交換器の製造方法であって、前記耐食材は、紫外線硬化樹脂であり、前記第2耐食層を形成するステップは、前記複数のフィンのそれぞれの切断面に塗布された前記耐食材に紫外光を照射して、前記耐食材を硬化させる
本開示に係る熱交換器及び熱交換器の製造方法によれば、フィン表面の親水性を保持したまま、熱交換器の長期間にわたる耐食性を確保することで、熱交換性能の向上と、露飛びなどの不具合防止とを両立させることができる。
実施の形態1に係る冷凍サイクル装置100の構成を示す冷媒回路図である。 実施の形態1に係る室内熱交換器2の構成の一例を示す斜視図である。 実施の形態1に係る室内熱交換器2のフィン8の構成の一例を示す平面図である。 図3に示すフィン8を示す部分斜視図である。 図3のA-A断面図である。 図3のB-B断面図である。 実施の形態1に係る熱交換器の製造方法の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態1に係る熱交換器の製造方法における耐食層18の塗布の工程を示す概略斜視図である。 図8に示す工程の変形例を示す概略斜視図である。 親水層20が施されていない場合のフィン8を模式的に示す参考図である。 実施の形態1に係る熱交換器の製造方法における突出部15bの両端部15bbに紫外線硬化樹脂を塗布する工程の一例を示す図である。
以下、本開示に係る熱交換器の実施の形態について図面を参照して説明する。本開示は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本開示は、以下の実施の形態及びその変形例に示す構成のうち、組み合わせ可能な構成のあらゆる組み合わせを含むものである。また、各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。なお、各図面では、各構成部材の相対的な寸法関係または形状等が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
はじめに、実施の形態1に係る熱交換器が搭載される冷凍サイクル装置について説明する。図1は、実施の形態1に係る冷凍サイクル装置100の構成を示す冷媒回路図である。なお、図1では、冷房運転時の冷媒の流れを破線矢印で示し、暖房運転時の冷媒の流れを実線矢印で示している。
図1に示すように、冷凍サイクル装置100は、圧縮機1、室内熱交換器2、室外熱交換器3、絞り装置4、室内ファン5、室外ファン6、四方弁7、及び、制御部40を備えている。冷凍サイクル装置100では、圧縮機1、四方弁7、室内熱交換器2、絞り装置4、及び、室外熱交換器3が、冷媒配管30によって接続されて、冷媒回路が形成されている。実施の形態1に係る熱交換器は、室内熱交換器2または室外熱交換器3のうちの少なくとも一方が該当する。
なお、圧縮機1、室外熱交換器3、絞り装置4、室外ファン6、及び、四方弁7は、室外ユニット内に配置される。室外ユニットは、室外機とも呼ばれ、屋外に設置される。また、室内熱交換器2、及び、室内ファン5は、室内ユニット内に配置される。室内ユニットは、室内機とも呼ばれ、空調対象の室内に設置される。
圧縮機1は、冷媒配管30内を流れる冷媒を吸入する。圧縮機1は、吸入した冷媒を圧縮して吐出する。圧縮機1は、例えば、インバータ圧縮機である。圧縮機1がインバータ圧縮機の場合、インバータ回路などの駆動回路により、圧縮機1を駆動するモータの運転周波数を任意に変化させて、圧縮機1の単位時間あたりの冷媒を送り出す容量を変化させるようにしてもよい。この場合、当該駆動回路の動作は、制御部40により制御される。圧縮機1から吐出された冷媒は、四方弁7を介して、冷房運転時には室外熱交換器3に流入され、暖房運転時には室内熱交換器2に流入される。
室内熱交換器2は、内部を流れる冷媒と空調対象の室内の空気との間で熱交換を行う。室内熱交換器2は、冷房運転時には蒸発器として機能し、冷媒を蒸発させて気化させる。室内熱交換器2は、暖房運転時には凝縮器として機能し、冷媒を凝縮して液化させる。室内熱交換器2は、例えば、フィンアンドチューブ型熱交換器である。
室外熱交換器3は、内部を流れる冷媒と室外の空気との間で熱交換を行う。室外熱交換器3は、冷房運転時には、凝縮器として機能し、冷媒を凝縮して液化させる。室外熱交換器3は、暖房運転時には、蒸発器として機能し、冷媒を蒸発させて気化させる。室外熱交換器3は、例えば、フィンアンドチューブ型熱交換器である。
絞り装置4は、冷媒を減圧して膨張させる減圧装置で、例えば、電子膨張弁で構成されている。絞り装置4が電子膨張弁で構成されている場合には、制御部40の制御に基づいて、絞り装置4の開度調整が行われる。絞り装置4は、室内熱交換器2と室外熱交換器3との間に設けられている。
室内ファン5は、ファン用モータと翼部とを有している。翼部はファン用モータによって回転駆動される。室内ファン5は、室内熱交換器2に対して、室内の空気を送風する。室内ファン5の回転速度は、制御部40によって制御される。
室外ファン6は、ファン用モータと翼部とを有している。翼部はファン用モータによって回転駆動される。室外ファン6は、室外熱交換器3に対して、外部の空気を送風する。室外ファン6の回転速度は、制御部40によって制御される。
四方弁7は、冷房運転の場合と暖房運転の場合とで状態が切り替わるように構成されている。四方弁7は、冷房運転時と暖房運転時とによって冷媒の流れを切り替える流路切替装置である。冷房運転の場合は、四方弁7は破線で示す状態になり、圧縮機1から吐出された冷媒が、室外熱交換器3に流入する。一方、暖房運転の場合は、四方弁7は実線で示す状態になり、圧縮機1から吐出された冷媒が、室内熱交換器2に流入する。四方弁7の切り替えは、制御部40の制御によって行われる。
次に、冷凍サイクル装置100の動作について説明する。
はじめに、冷凍サイクル装置100が実行する冷房運転について説明する。なお、冷房運転時の冷媒の流れは、図1に破線矢印で示している。
制御部40によって四方弁7が冷房運転時の状態に切換えられたときは、圧縮機1から吐出した高温高圧のガス冷媒(単相)は、四方弁7を介して凝縮器として機能する室外熱交換器3に流れ込む。室外熱交換器3では、流れ込んだ高温高圧のガス冷媒と、室外ファン6によって供給される空気との間で熱交換が行われる。その結果、高温高圧のガス冷媒が凝縮して高圧の液冷媒(単相)になる。室外熱交換器3から送り出された高圧の液冷媒は、絞り装置4によって、低圧のガス冷媒と液冷媒との二相状態の冷媒になる。二相状態の冷媒は、蒸発器として機能する室内熱交換器2に流れ込む。室内熱交換器2では、流れ込んだ二相状態の冷媒と、室内ファン5によって供給される空気との間で熱交換が行われる。その結果、二相状態の冷媒のうち液冷媒が蒸発して低圧のガス冷媒(単相)になる。この熱交換によって、室内が冷却される。室内熱交換器2から送り出された低圧のガス冷媒は、四方弁7を介して圧縮機1に流れ込む。圧縮機1では、低圧のガス冷媒が圧縮されて高温高圧のガス冷媒となって、再び、圧縮機1から吐出する。以下、このサイクルが繰り返される。
次に、冷凍サイクル装置100が実行する暖房運転について説明する。なお、暖房運転時の冷媒の流れは、図1に実線矢印で示している。
制御部40によって四方弁7が暖房運転時の状態に切換えられたときは、圧縮機1から吐出した高温高圧のガス冷媒(単相)は、四方弁7を介して凝縮器として機能する室内熱交換器2に流れ込む。室内熱交換器2では、流れ込んだ高温高圧のガス冷媒と、室内ファン5によって供給される空気との間で熱交換が行われる。その結果、高温高圧のガス冷媒は、凝縮して高圧の液冷媒(単相)になる。この熱交換によって、室内が暖房されることになる。室内熱交換器2から送り出された高圧の液冷媒は、絞り装置4によって、低圧のガス冷媒と液冷媒との二相状態の冷媒になる。二相状態の冷媒は、蒸発器として機能する室外熱交換器3に流れ込む。室外熱交換器3では、流れ込んだ二相状態の冷媒と、室外ファン6によって供給される空気との間で熱交換が行われる。その結果、二相状態の冷媒のうち液冷媒が蒸発して低圧のガス冷媒(単相)になる。室外熱交換器3から送り出された低圧のガス冷媒は、四方弁7を介して圧縮機1に流れ込む。圧縮機1では、低圧のガス冷媒が圧縮されて高温高圧のガス冷媒となって、再び、圧縮機1から吐出する。以下、このサイクルが繰り返される。
次に、実施の形態1に係る室内熱交換器2の構成について、図2~図6を用いて説明する。室外熱交換器3の構成は、基本的に、室内熱交換器2の構成と同じでよいため、ここでは、説明を省略する。
図2は、実施の形態1に係る室内熱交換器2の構成の一例を示す斜視図である。図2に示す室内熱交換器2は、フィンアンドチューブ型の熱交換器である。図2に示すように、室内熱交換器2は、Y方向(第1方向)に互いに間隔を空けて配置された複数のフィン8と、複数のフィン8を貫通し、Y方向と交差するZ方向(第2方向)に、互いに間隔を空けて配置された、複数の伝熱管9とを有している。
室内熱交換器2の構成について、さらに詳細に説明する。室内熱交換器2は、複数のフィン8と、固定板32と、複数のヘアピン管10と、複数のベンド11とで構成されている。複数のヘアピン管10と複数のベンド11とは、伝熱管9を構成している。複数のフィン8は、Y方向に一定間隔で平行に配列されている。従って、Y方向は、フィン8の積層方向、または、フィン8の板厚方向とも呼ばれる。フィン8は、板状の形状を有し、2つの主面51(図4参照)と4つの側面とを有している。フィン8は、長手方向がZ方向に延びており、短手方向がX方向(第3方向)に延びている。ここで、Z方向は例えば鉛直方向である。X方向及びY方向は、例えば水平方向である。X方向及びY方向は、互いに直交している。また、X方向及びY方向は、それぞれ、Z方向に直交している。固定板32は、積層された複数のフィン8の外側に配置されている。すなわち、固定板32は、積層されたフィン8の積層方向のいずれか一方の端に配置されている。固定板32は、板状の形状を有している。固定板32の主面は、フィン8の主面51に対して平行になるように配置されている。各ヘアピン管10は、U字形状を有している。従って、各ヘアピン管10は、平行に配置された2つの直線部分10a(図10参照)と、それらの2つの直線部分10aの間に配置された1つのU字型の曲線部分10b(図10参照)とを有している。各ヘアピン管10の直線部分10aは、積層された複数のフィン8及び固定板32を貫通するように配置されている。従って、ヘアピン管10の直線部分10aは、Y方向に延びている。また、ヘアピン管10の端部10c、すなわち、曲線部分10bとは反対側の直線部分10aの先端は、図2に示すように、固定板32から突出している。ベンド11は、ヘアピン管10の互いに隣接する端部10cを連結している。また、図1に示した冷媒配管30と室内熱交換器2とは、図2に示すように、分配器13と複数の冷媒配管12とを介して接続されている。冷媒配管12は、分配器13によって分配されている。分配器13は、有底円筒状の形状を有している。分配器13の内部は、中空となっている。
図3は、実施の形態1に係る室内熱交換器2のフィン8の構成の一例を示す平面図である。図4は、図3に示すフィン8を示す部分斜視図である。フィン8は、図3及び図4に示すように、細長い矩形の平板状の形状を有している。そのため、フィン8は、2つの主面51と、それらの主面51の周囲を形成する4つの側面とを有している。以下では、4つの側面のそれぞれを、端部16aまたは16bと呼ぶこととする。端部16aは、図3に示すように、短手方向の端部であり、長辺側の端部とも呼ばれる。2つの端部16aは対向しており、互いに平行に配置されている。一方、端部16bは、図3に示すように、長手方向の端部であり、短辺側の端部とも呼ばれる。2つの端部16bは対向しており、互いに平行に配置されている。端部16a及び16bには、図3に示すように、耐食層18が設けられている。また、フィン8の2つの主面51には、全体に亘って、プレコート皮膜50が設けられている。プレコート皮膜50は、親水層と耐食層とからなる2層構造を有している。プレコート皮膜50については後述する。
フィン8は、上述したように、板状のアルミニウム条を打ち抜いて製造される。従って、フィン8の側面を構成する端部16a及び16bは、アルミニウム条を切断した際に形成された切断面を含んでいる。そのため、端部16a及び16bには、プレコート皮膜50が無く、アルミニウム条母材17(図5及び図6参照)が剥き出しになっている。そこで、実施の形態1では、端部16a及び16bから腐食が始まることを防止するために、端部16a及び16bに対して耐食層18が設けられている。耐食層18は、フィン8の端部16a及び16bを覆うように配置されている。耐食層18は、フィン8の端部16a及び16bのみを覆い、フィン8の主面51のプレコート皮膜50には掛からないように施されている。
また、フィン8には、図3及び図4に示すように、ヘアピン管挿入孔14が形成されている。ヘアピン管挿入孔14は、フィン8の板厚を貫通する貫通孔である。ヘアピン管挿入孔14は、フィン8の長手方向に沿って、一定の間隔で単列または複数列に並んで配置されている。図3及び図4では、図の簡略化のために、ヘアピン管挿入孔14が単列に配置されている場合を示しているが、図2に示すように、室内熱交換器2が複数列の場合には、ヘアピン管挿入孔14は複数列に配置される。ヘアピン管挿入孔14の外周には、図4に示すように、ラッパ状のフィンカラー14aが形成されている。フィンカラー14aは、例えば、切り起こし加工により形成される。具体的には、フィン8の主面を円形にくりぬき、円周部分を隆起させることにより、フィンカラー14aが形成される。ヘアピン管挿入孔14には、ヘアピン管10の直線部分10a(図10参照)が挿入される。従って、フィン8の長手方向とヘアピン管10の直線部分10aの軸方向とは、垂直または略垂直に交差する。
また、フィン8の表面には、伝熱促進部として、図3及び図4に示すように、ルーバー15が形成されていてもよい。ルーバー15は、例えば、隣接するヘアピン管挿入孔14の間に、複数列並んで配置される。ルーバー15は、例えば、切り起こし加工により形成される。具体的には、まず、フィン8の主面51に平行に2本のスリット15aを形成する。スリット15aは、フィン8の板厚を貫通している。次に、2つのスリット15aの間の矩形の部分15bを曲げ加工により、フィン8の表面から突出するように隆起させる。これらの工程により、ルーバー15が形成される。以下では、隆起させた部分15bを、ルーバー15の突出部15bと呼ぶこととする。フィン8にルーバー15を設けた場合、フィン8の主面51に沿って流れる空気の一部分が、ルーバー15部分を通るようになる。すなわち、ルーバー15のスリット15aから突出部15bの下方を通って空気が流れるようになる。そのため、室内熱交換器2の伝熱が促進される。
図5は、図3のA-A断面図である。また、図6は、図3のB-B断面図である。図5及び図6に示すように、フィン8においては、矩形の板状のアルミニウム条母材17の上面及び下面に耐食層19が設けられている。また、上側の耐食層19の上面には、親水層20が設けられている。同様に、下側の耐食層19の下面には、親水層20が設けられている。従って、図5及び図6に示すように、フィン8は、Y方向に、順に、親水層20、耐食層19、アルミニウム条母材17、耐食層19、及び、親水層20が積層されている。そのため、アルミニウム条母材17は、上面及び下面が耐食層19で覆われているため、腐食が防止される。また、耐食層19の外側には、親水層20が設けられている。親水層20は、フィン8の熱交換性能を向上させ、露飛び不具合を防止する。
また、図5に示すように、端部16bでは、アルミニウム条母材17が剥き出しになっている。すなわち、アルミニウム条母材17が外部に露出している。そのため、実施の形態1では、図3及び図6に示すように、端部16bに対して耐食層18が設けられている。これにより、端部16bからの腐食が防止できる。なお、耐食層18は、アルミニウム条母材17の側面のみに設けてもよいが、図6に示すように、端部16bにおいて、アルミニウム条母材17の側面、耐食層19の側面、及び、親水層20の側面に亘って設けられることが望ましい。
同様に、図6に示すように、端部16aでは、アルミニウム条母材17が剥き出しになっている。そのため、実施の形態1では、図3及び図5に示すように、端部16aに対して耐食層18が設けられている。これにより、端部16aからの腐食が防止できる。なお、耐食層18は、アルミニウム条母材17の側面のみに設けてもよいが、図5に示すように、端部16aにおいて、アルミニウム条母材17の側面、耐食層19の側面、及び、親水層20の側面に亘って設けられることが望ましい。
このように、実施の形態1に係るフィン8は、アルミニウム条を切断して形成されるため、切断加工後の状態では、端部16a及び16bは、アルミニウム条母材17が剥き出しの切断面になっている。そのため、実施の形態1では、アルミニウム条母材17が剥き出しになっている切断面を含む端部16a及び16bに、耐食層18が設けられている。さらに、フィン8の主面51には、プレコート皮膜50として、耐食層19と親水層20とからなる2重層が形成されている。これにより、フィン8の主面51は、親水性を保持しながら、腐食を防止できる。
ここで、親水層20の機能について説明する。親水層20は、フィン8の主面51の水の濡れ広がり特性を向上させる機能を有した膜である。親水層20は、水に対して例えば50°以下、望ましくは30°以下の接触角を有する。親水層20は、その性質から、水との馴染み性が良い為、水分が親水層20を容易に透過する。そのため、フィン8の主面51に付着した結露水は、図2のZ方向の下向きに向かって親水層20に沿って流れ、フィン8の下部に配置されたドレンパン(図示せず)に回収され、ドレンパンから排出される。そのため、結露水が外部に向かって飛び出してくる露飛び不具合の発生を防止することができる。さらに、親水層20を設けることで、フィン8の表面に付着した結露水を速やかに排水できるため、フィン8の熱交換効率を向上させることができる。このことについて以下に説明する。
フィン8に親水層20が設けられていない場合には、フィン8に付着する結露水によって、フィン8の熱交換性能が低下する。特に、隣接するフィン8間に結露水のブリッジが形成された場合には、フィン8の熱交換性能が大幅に低下する。図10は、親水層20が施されていない場合のフィン8を模式的に示す参考図である。フィン8に親水層20が設けられていない場合には、図10に示すように、隣接したフィン8に付着した結露水どうしが連結して、結露水のブリッジ60が形成される。結露水のブリッジ60が形成されると、通風抵抗が増大して、空気がフィン8間に流れにくくなる。その結果、室内熱交換器2の負荷が増大し、熱交換性能も低下する。一方、実施の形態1では、フィン8に親水層20を設けているため、結露水が排水しやすくなり、結露水のブリッジ60の形成を防止することができる。その結果、図10の参考図の場合と比較して、通風抵抗が小さいため、室内熱交換器2の負荷の増大を抑え、熱交換性能の低下を防止することができる。
ただし、親水層20に透過した水分がアルミニウム条母材17に付着すると、アルミニウム条母材17の腐食が始まる可能性がある。そのため、実施の形態1では、親水層20とアルミニウム条母材17との間に、耐食層19を設けている。耐食層19は水分を透過させないため、親水層20を透過した水分がアルミニウム条母材17に向かって浸透していくのを防ぐことができる。
耐食層19の機能についてさらに詳細に説明する。耐食層19は、アルミニウム条母材17を水から守る機能を有した膜であり、水分の透過を防ぐ機能を有している。耐食層19には、エポキシ系、アクリル系、ウレタン系などの材料を使用している。耐食層19は、防水する機能を有する為、親水層20よりも水馴染み性が悪く、水に対する接触角は例えば40°以上である場合が多い。耐食層19は、その機能より、防水層、撥水層、防食層などと呼ばれる場合もある。
以上説明したように、実施の形態1に係るフィン8は、図5及び図6に示す通り、フィン8の端部16a及び16bには耐食層18が設けられ、フィン8の主面51の最外面に親水層20が設けられている。さらに、親水層20とアルミニウム条母材17との間には、耐食層19が設けられている。該構成により、熱交換性能に寄与するフィン8の主面51は親水性及び耐食性を有し、一方、熱交換性能には寄与しないフィン8の端部16a及び16bが耐食性を有することが可能となる。つまり、実施の形態1においては、フィン8が、熱交換性能を向上する親水性を保持したまま、アルミニウム条の切断面からの腐食を防ぐことが可能となる。
また、実施の形態1では、フィン8の切断面が耐食層18で覆われているため、切断面からのアルミニウムイオンの溶出を防ぐことができる。その結果、フィン8の主面51の撥水化を抑制することができる。そのため、実施の形態1では、室内ユニットを撥水化環境に設置した場合においても、室内熱交換器2の撥水化による露飛び不具合の抑制に有効である。
また、上記の説明においては、室内熱交換器2の構成について説明したが、室外熱交換器3も室内熱交換器2と同様の構成を有していてもよい。室外ユニットが、塩害地域などの腐食にとって厳しい環境に設置された場合に、フィン8の切断面から腐食が進行することが考えられる。その結果、フィン8に施されたプレコート皮膜50が消失または腐食してしまうと、フィン8間の目詰まり、または、フィン8の脱落が発生することがある。その場合には、室外熱交換器3の熱交換性能が低下する。実施の形態1では、フィン8の切断面が耐食層18で覆われているため、室外ユニットを塩害地域などの腐食にとって厳しい環境に設置した場合にも、フィン8の切断面からの腐食を防止することができる。その結果、室外熱交換器3の熱交換性能の低下を長期間にわたって防ぐことが出来る。
次に、図2、図7及び図8を用いて、実施の形態1に係る熱交換器の製造方法について説明する。図7は、実施の形態1に係る熱交換器の製造方法の処理の流れを示すフローチャートである。図8は、実施の形態1に係る熱交換器の製造方法における耐食層18の塗布の工程を示す概略斜視図である。なお、図8は、塗布工程の一例を示すものであり、フィン8の切断面のみに耐食層18が塗布できる方法であれば、この限りではない。なお、室内熱交換器2及び室外熱交換器3は、基本的に同じ構成を有しているため、ここでは、室内熱交換器2の製造方法について説明し、室外熱交換器3の製造方法については説明を省略する。
熱交換器の製造方法について説明する前に、フィン8の端部16aに耐食層18を形成するための耐食材を塗布する装置の構成について、図8を用いて説明する。該装置は、図8に示すように、2つのロールコータ21と、2つの紫外線ランプ22と、箱形のシールド筐体23とを有している。該装置は、必要に応じて、第1モータ41及び第2モータ42を有していてもよい。第1モータ41は、ロールコータ21を回転駆動させる。第2モータ42は、積層されたフィン8を矢印A方向に移動させる。第1モータ41及び第2モータ42の動作は、図示しない制御装置によって制御される。
2つのロールコータ21は、円筒形の形状を有している。2つのロールコータ21は、それぞれ、径方向の中心に設けられた回転軸21aを軸にして、周方向に回転可能に配置されている。回転軸21aは、Y方向に延びている。2つのロールコータ21は、第1の空隙を介して、互いに対向して配置されている。第1の空隙の幅は、フィン8の短辺側の端部16bの長さに合わせて調整されている。従って、2つのロールコータ21の間に、積層されたフィン8が配置されたときに、ロールコータ21の周方向の表面が、フィン8の長辺側の端部16aに接触する。2つのロールコータ21の周方向の表面には、耐食材が染みこまれている。
また、2つの紫外線ランプ22は、第2の空隙を介して、互いに対向して配置されている。2つの紫外線ランプ22は、フィン8の長辺側の端部16aに向けて紫外光を照射する。従って、2つの紫外線ランプ22の紫外光を発する放射面は、第2の空隙を介して、互いに対向して配置されている。第2の空隙の幅は、第1の空隙よりも大きい。従って、2つの紫外線ランプ22の間に、積層されたフィン8が配置されたときに、紫外線ランプ22の放射面が、フィン8の長辺側の端部16aに接触しない。2つの紫外線ランプ22は、フィン8の長辺側の端部16aに向けて紫外光を照射する。
2つの紫外線ランプ22は、箱形のシールド筐体23内に収容されている。シールド筐体23は、遮光性を有し、2つの紫外線ランプ22から発射された紫外光が外部に漏れ出ないように遮蔽する。
次に、熱交換器の製造方法について説明する。図7に示すように、まず、ステップS1で、プレコート皮膜50が施されたアルミニウム条に対して、ヘアピン管挿入孔14及びルーバー15が形成される。その後、フィン8の形状になるようにアルミニウム条を切断する。これにより、矩形の同型板状の複数のフィン8が形成される。なお、ステップS1で実行する各工程の順序は特に限定されない。従って、例えば、フィン8の形状になるようにアルミニウム条を切断した後に、ヘアピン管挿入孔14及びルーバー15を形成してもよい。
次に、ステップS2で、複数のフィン8を積層する。複数のフィン8を積層する際には、互いに間隔を空けて、フィン8の主面51同士が対向するように配置する。これにより、図8に示すように、複数のフィン8の端部16aの位置が一例に揃うように配置される。
次に、ステップS3で、積層されたフィン8の端部16aに対して、図8に示すように、ロールコータ21を使って、耐食材としての紫外線硬化樹脂を塗布する。ロールコータ21は、回転可能に設置されている。ロールコータ21は、フィン8の片側にのみ配置してもよいが、図8に示すように、フィン8の両側にロールコータ21を設置することで、一度に、フィン8の2つの端部16aに対して、紫外線硬化樹脂を塗布することができる。この場合、2つのロールコータ21の間に、矢印Aの方向に、積層されたフィン8を挿入して移動させていくことで、フィン8の2つの端部16aに対して、紫外線硬化樹脂を塗布することができる。なお、ロールコータ21は第1モータ41により回転駆動される。また、積層されたフィン8は、第2モータ42により矢印Aの方向に移動される。
次に、ステップS4で、図8に示すように、紫外線ランプ22から発射させた紫外光を紫外線硬化樹脂に照射させて、紫外線硬化樹脂を硬化させる。硬化した紫外線硬化樹脂が、耐食層18となる。このとき、図8に示すように、フィン8の両側に紫外線ランプ22を設置することで、一度に、フィン8の2つの端部16aに塗布された紫外線硬化樹脂を硬化させることができる。こうして、フィン8の端部16aに耐食層18を定着させる。また、ステップS4の工程を行うときには、紫外線ランプ22から発射された紫外光が、ロールコータ21上の紫外線硬化樹脂を硬化させないように、図8に示すように、紫外線を透過しないシールド筐体23で紫外線ランプ22を囲っておくことが望ましい。図8の例では、箱形のシールド筐体23を示しているが、シールド筐体23の形状は特に限定されない。なお、ステップS4では、紫外線ランプ22を固定させておき、矢印Aの方向に、フィン8を移動させることで、フィン8の端部16a全体の紫外光を照射させる。あるいは、紫外線ランプ22を、矢印Aの方向に移動させることで、フィン8の端部16a全体の紫外光を照射させるようにしてもよい。その場合には、シールド筐体23を、紫外線ランプ22に同期させて、紫外線ランプ22と共に移動させるようにしてもよい。
ステップS5では、ヘアピン管10をU字形状に曲げる曲げ加工を行う。ステップS5の工程は、ステップS1~S4の工程と並行して行ってもよいが、ステップS5を行う工程のタイミングについては、特に限定されない。すなわち、ステップS1~S4の後にステップS5を行ってもよく、あるいは、ステップS5を行った後に、ステップS1~S4を行ってもよい。
次に、ステップS6で、積層されたフィン8に固定板32を設けるとともに、フィン8のヘアピン管挿入孔14に、U字形状に曲げられたヘアピン管10を挿入する。
次に、ステップS7で、例えばマンドレルなどの工具を用いて拡管処理によってヘアピン管10を拡管し、フィン8とヘアピン管10との密着性を向上させる。なお、マンドレルは、棒の先端に拡管玉が設けられた工具である。
次に、ステップS8で、ヘアピン管10の端部10cに、U字型のベンド11を取付ける。
次に、ステップS9で、ヘアピン管10の端部10cとベンド11とをロウ付けによって接合する。
図9は、図8に示す工程の変形例を示す概略斜視図である。上述した図8においては、フィン8の長辺側の端部16aのみに紫外線硬化樹脂を塗布して硬化させる場合を示している。しかしながら、フィン8の短辺側の端部16bにも、紫外線硬化樹脂を塗布して、耐食層18を形成することが望ましい。そのため、図9に示すように、図8に示した装置の構成に対して、フィン8の短辺側の端部16bに紫外線硬化樹脂を塗布するための第2のロールコータ26をさらに設けるようにしてもよい。図9では、図の簡略化のために、フィン8の短辺側の片側にのみ第2のロールコータ26を設けた場合を示しているが、フィン8の短辺側の両側に第2のロールコータ26を設置してもよい。その場合には、一度に、フィン8の2つの短辺側の端部16bに対して、紫外線硬化樹脂を塗布することができる。耐食層18は、フィン8の長辺側の端部16aのみに設けてもよいが、フィン8の端部16a及び端部16bの両方に耐食層18を設けた場合には、アルミニウム腐食の防止、及び、露飛び不具合の防止の抑制効果をさらに向上させることができる。なお、第2のロールコータ26は、円筒形の形状を有している。第2のロールコータ26は、径方向の中心に設けられた回転軸26aを軸にして、周方向に回転可能に配置されている。回転軸26aは、X方向に延びている。さらに、第2のロールコータ26は、矢印Bの方向に移動可能なように設けられている。第2のロールコータ26が回転しながら、矢印Bの方向に移動することで、フィン8の端部16bに対して、紫外線硬化樹脂を塗布することができる。塗布された紫外線硬化樹脂は、紫外線ランプ22から発射される紫外光を照射することで、硬化される。なお、第2のロールコータ26は、第3モータ43により回転駆動されるとともに、第4モータ44により矢印Bの方向に移動される。
図3及び図4を用いて上述したように、フィン8には、ヘアピン管挿入孔14及びルーバー15が設けられている。ヘアピン管挿入孔14及びルーバー15は切り起こし加工によって形成されるため、ヘアピン管挿入孔14のフィンカラー14aの端部、及び、ルーバー15の突出部15bの両端部は、アルミニウム条母材17が露出した切断面になっている。その為、これらの切断面にも耐食層18を形成するようにしてもよい。その場合には、アルミニウム条母材17の腐食防止効果をさらに向上させることが可能となる。
図11は、実施の形態1に係る熱交換器の製造方法における突出部15bの両端部15bbに紫外線硬化樹脂を塗布する工程の一例を示す図である。突出部15bの両端部15bbは、突出部15bのスリット15a側の端部である。図11は、図4の矢印Cの方向に見たフィン8の側面図である。図11に示すように、フィン8には、ルーバー15の突出部15bが複数個並んで配置されている。突出部15bの両端部15bbの位置に合わせて、刷毛などの道具24を配置する。道具24は、金属、木またはプラスチックなどで構成された柄の先端に、多数の毛を取り付けたものである。道具24により、突出部15bの両端部15bbに紫外線硬化樹脂を塗布する。塗布された紫外線硬化樹脂は、紫外光を照射することで、硬化される。各道具24は、共通の駆動バー25に固定されている。駆動バー25をY方向に移動させることで、突出部15bの両端部15bbの高さ位置に対して道具24の位置調整をして、突出部15bの両端部15bbに紫外線硬化樹脂を塗布する。図4に示すように、フィン8には、ルーバー15が、Z方向に一定の間隔で配置されているため、突出部15bの両端部15bbに紫外線硬化樹脂を塗布する際には、道具24をZ方向に移動させるか、あるいは、フィン8をZ方向に移動させる。これにより、Z方向に配置されたルーバー15の突出部15bの両端部15bbに、順に、紫外線硬化樹脂を塗布していくことができる。また、フィンカラー14aの部分には、紫外線硬化樹脂を塗布させずに、スキップさせたい場合には、駆動バー25をY方向の上側に向かって移動させる。このように、共通の駆動バー25を用いることで、一度に、複数の突出部15bに対して紫外線硬化樹脂を塗布することができる。なお、駆動バー25は、モータなどにより駆動される。なお、ここでは、道具24として刷毛を例に挙げたが、その場合に限定されない。道具24は、ブラシ、ローラー、へらなどの他の道具でもよい。あるいは、道具24は、これら以外のものでも、突出部15bの両端部15bbに紫外線硬化樹脂を塗布できるものであれば、いずれの道具でもよい。なお、駆動バー25は、第5モータ45によって駆動される。なお、塗布された紫外線硬化樹脂は、紫外線ランプ22によって紫外光を照射することで硬化され、第3耐食層としての耐食層27となる。
このように、フィン8に、第1耐食層としての耐食層19と、第2耐食層としての耐食層18に加えて、ヘアピン管挿入孔14またはルーバー15を加工する際に形成される切断面にも、第3耐食層としての耐食層27を形成することで、アルミニウム腐食の防止、及び、露飛び不具合の防止の効果をさらに向上させることが可能となる。
また、耐食層18及び27に紫外線硬化樹脂を使用することで、プレコート皮膜50を損傷させることなく、耐食層18及び27を形成することができる。耐食層として、焼付型の塗料を使用した場合には、焼成時の熱負荷で、プレコート皮膜50が劣化して親水性能および耐食性能が低下したり、あるいは、プレコート皮膜50の焼き飛ばし(現象または消失)を引き起こしたりすることがある。そのため、実施の形態1では、耐食層18及び27に紫外線硬化樹脂を使用することで、プレコート皮膜50を損傷させることなく、アルミニウム条の切断面に耐食層18及び27を形成することが可能となる。
以上のように、実施の形態1においては、フィン8が、主面と側面とを有する板状のアルミニウム条母材17と、アルミニウム条母材17の主面に設けられた親水層20と、アルミニウム条母材17の主面と親水層20との間に設けられた耐食層19とを有している。さらに、フィン8は、アルミニウム条母材17の側面に設けられた耐食層18を備えている。親水層20を設けることで、フィン8の親水性を保持することができる。また、耐食層19及び18を設けることで、熱交換器の長期間にわたる耐食性を確保することができる。そのため、熱交換器の熱交換性能の向上と露飛びなどの不具合防止とを両立させることができる。
また、実施の形態1では、図8に示すように、フィン8を積層させた状態で、ロールコータ21を用いて、紫外線硬化樹脂を塗布する。フィン8を積層させているため、複数のフィン8の端部16aが整列されているため、一度に、複数のフィン8の端部16aに対して、紫外線硬化樹脂を容易に塗布することができる。
1 圧縮機、2 室内熱交換器、3 室外熱交換器、4 絞り装置、5 室内ファン、6 室外ファン、7 四方弁、8 フィン、9 伝熱管、10 ヘアピン管、10a 直線部分、10b 曲線部分、10c 端部、11 ベンド、12 冷媒配管、13 分配器、14 ヘアピン管挿入孔、14a フィンカラー、15 ルーバー、15a スリット、15b 突出部、15bb 両端部、16a 端部、16b 端部、17 アルミニウム条母材、18 耐食層(第2耐食層)、19 耐食層(第1耐食層)、20 親水層、21 ロールコータ、21a 回転軸、22 紫外線ランプ、23 シールド筐体、24 道具、25 駆動バー、26 第2のロールコータ、26a 回転軸、27 耐食層(第3耐食層)、30 冷媒配管、32 固定板、40 制御部、41 第1モータ、42 第2モータ、43 第3モータ、44 第4モータ、45 第5モータ、50 プレコート皮膜、51 主面、60 ブリッジ、100 冷凍サイクル装置。

Claims (6)

  1. 第1方向に互いに間隔を空けて配置された複数のフィンと、
    前記複数のフィンを貫通し、前記第1方向と交差する第2方向に互いに間隔を空けて配置された複数の伝熱管と
    を備え、
    前記複数のフィンのそれぞれは、
    主面と前記主面の周囲を形成する側面とを有する板状のアルミニウム条母材と、
    前記アルミニウム条母材の前記主面に設けられたプレコート被膜と、
    記アルミニウム条母材の前記側面に設けられた第2耐食層と
    を有
    前記プレコート被膜は、
    前記アルミニウム条母材の前記主面に設けられた親水層と、
    前記アルミニウム条母材の前記主面と前記親水層との間に設けられた第1耐食層と
    を有し、
    前記第1耐食層は、エポキシ系、アクリル系、または、ウレタン系の材料から構成され、
    前記第2耐食層は、紫外光が照射されることで硬化する紫外線硬化樹脂である、
    熱交換器。
  2. 前記第2耐食層は、前記アルミニウム条母材の前記側面に加えて、前記親水層の側面、及び、前記第1耐食層の側面にも設けられている、
    請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記複数のフィンのそれぞれは、
    前記主面に設けられたルーバーを有し、
    前記ルーバーは、
    前記フィンの板厚を貫通するように形成された2つのスリットと、
    前記2つのスリット間の部分を隆起させて形成した突出部と、
    前記突出部の前記スリット側の端部に設けられた第3耐食層と
    を有
    前記第3耐食層は、紫外光が照射されることで硬化する紫外線硬化樹脂である、
    請求項1または2に記載の熱交換器。
  4. 表面に第1耐食層と親水層とが設けられた板状のアルミニウム条を切断して、矩形の同型板状の複数のフィンを形成するステップと、
    前記複数のフィンの主面同士が対向し、且つ、前記複数のフィンの前記アルミニウム条の切断面の位置が揃うように、前記複数のフィンを互いに間隔を空けて第1方向に積層させるステップと、
    積層された前記複数のフィンのそれぞれの切断面に対して耐食材を塗布するステップと、
    前記耐食材を硬化させて、前記複数のフィンのそれぞれの切断面に対して第2耐食層を形成するステップと
    を備えた、熱交換器の製造方法であって、
    前記耐食材は、紫外線硬化樹脂であり、
    前記第2耐食層を形成するステップは、
    前記複数のフィンのそれぞれの切断面に塗布された前記耐食材に紫外光を照射して、前記耐食材を硬化させる、
    熱交換器の製造方法。
  5. 積層された前記複数のフィンの長辺側の切断面は、前記第1方向に交差する第2方向に延びており、前記長辺側の切断面同士は前記第1方向に並んで配置され、
    前記耐食材を塗布するステップは、
    回転軸が前記第1方向に延びて回転可能に設置されたロールコータを用いて、積層された前記複数のフィンのそれぞれの前記長辺側の切断面に対して前記耐食材を塗布する、
    請求項4に記載の熱交換器の製造方法。
  6. 積層された前記複数のフィンの短辺側の切断面は、前記第1方向に交差する第3方向に延びており、前記短辺側の切断面同士は前記第1方向に並んで配置され、
    前記耐食材を塗布するステップは、
    回転軸が前記第3方向に延びて回転可能に設置された第2のロールコータを用いて、積層された前記複数のフィンのそれぞれの前記短辺側の切断面に対して耐食材を塗布する、
    請求項4または5に記載の熱交換器の製造方法。
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