JP7385516B2 - コード転回形表示装置及びコード転回プログラム - Google Patents

コード転回形表示装置及びコード転回プログラム Download PDF

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Description

本発明は、鍵盤楽器のコード表示に関し、指定されたコードの転回形を決定し表示や発音などを行うコード転回形表示装置、及び、コード転回形表示装置を構築するためのコード転回プログラムに関する。
従来、特許文献1に開示されたように、コード構成音の転回処理を行うに際して、音域変動のないコード構成音高が得られるコード構成音高決定装置が提案されている。この装置によれば、指定されたコードから1オクターブ範囲内の構成音をコードの転回形として決定することができ、音域変動のないコード構成音高が得られる。
特許第4182889号公報
しかしながら上述の技術によると、指定されたコードに対して、最適なコード構成音から成る転回形が得られない場合があった。
例えば、テンション系コードのコード構成音は1オクターブ範囲内に収まらないことが知られている。そのため、1オクターブ範囲内に収まらないコード構成音を1オクターブ範囲内に収まるように、積極的にクローズボイシングを選択することにより片手で弾けるようにする場合を除くと、特許文献1に記載の技術ではテンション系のコード構成音に対して適切な転回形を得ることができないという課題があった。
すなわち、音響的に優れたオープンボイシングのコード構成音を決定し表示する装置が望まれていた。
本発明は上記実情に鑑みて提案されたもので、指定コードの任意の転回形のコード構成音を表示させることができるコード転回形表示装置及びコード転回プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の請求項1は、画面に表示された鍵盤スクロールにコードを構成する和音を表示する表示装置において、次の構成を具備することを特徴としている。
コードを構成する音情報をコード構成音として記憶するコード構成音情報記憶部(60)。
コードを指定するコード指定部(20)。
前記鍵盤スクロールに対して基点位置を指定する基点位置指定部(51)。
指定されたコードの全音域におけるコード構成音のうち、前記基点位置に対応する基点構成音及び該基点構成音と所定の音程条件を満たす従属構成音(基点構成音以外のコード構成音)から成るコード構成音群で構成される音高列により転回形を決定するコード転回形決定部(50)。
請求項2は、請求項1のコード転回形表示装置において、
前記鍵盤スクロールは、少なくとも2オクターブ範囲を同時に表示するとともに、
前記基点構成音は、前記鍵盤スクロールの可視範囲において、前記基点位置に最寄りのコード構成音とすることを特徴としている。
請求項3は、請求項1又は請求項2のコード転回形表示装置において、
前記音高列における前記従属構成音を決定するに際して、
前記コード指定部(20)により指定されたコードが7th以下(転回形を成すコード構成音が1オクターブに収まるクローズボイシングコード)の場合は、1オクターブ構成音テーブルから前記従属構成音を決定し、
前記コード指定部(20)により指定されたコードが9th以上(転回形を成すコード構成音が1オクターブに収まらないオープンボイシングコード)の場合は、2オクターブ構成音テーブルから前記従属構成音を決定することを特徴としている。
請求項4は、請求項3のコード転回形表示装置において、
前記1オクターブ構成音テーブルは、コードタイプ毎に各音に対して、7th以下のコードではクローズボイシング構成音情報、9th以上のコードではクローズボイシング構成音及び1オクターブ内に展開されるオープンボイシング構成音情報を有し、
前記2オクターブ構成音テーブルは、9thコード以上のコードタイプの各音に対して、クローズボイシング構成音及び2オクターブ目に展開されるオープンボイシング構成音情報を有することを特徴としている。
請求項5は、請求項4のコード転回形表示装置において、
前記基点構成音および7th以下のコードにおける従属構成音の決定に際して、前記1オクターブ構成音テーブルを使用し、
th以上のコードにおける従属構成音の決定に際して、前記2オクターブ構成音テーブルを使用することを特徴としている。
請求項6は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のコード転回形表示装置において、
th以下のコードが指定されている場合、前記基点位置指定部(51)で指定される基点位置は、鍵盤スクロールの表示領域の中央付近とし、
th以上のコードが指定されている場合、前記基点位置指定部(51)で指定される基点位置は、鍵盤スクロールの表示領域の右端付近又は左端付近とすることを特徴としている。
請求項7は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のコード転回形表示装置において、
前記コード指定部(20)は、
複数の根音から一つの根音を選択する根音選択部(3)と、
複数のコードタイプから一つのコードタイプを選択するコードタイプ選択部(4)と、を備え、
選択された根音とコードタイプにより指定コードが決定されることを特徴としている。
請求項8は、請求項7のコード転回形表示装置において、
前記根音選択部(3)は、選択された根音指定領域とそれ以外の根音指定領域とを異なる態様で識別可能とし、
前記コードタイプ選択部(4)は、選択されたコードタイプ指定領域とそれ以外のコードタイプ指定領域とを異なる態様で識別可能としたことを特徴としている。
請求項9は、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のコード転回形表示装置において、
前記コード指定部(20)は、
演奏情報を信号として入力する演奏情報入力部(MIDI入力装置23)と、
前記演奏情報の音列からコードを推定するコード推定部(22)と、を備え、
前記コード推定部(22)で推定されたコードによりコードを指定することを特徴としている。
請求項10は、請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のコード転回形表示装置において、
前記鍵盤スクロールによる鍵盤表示は、決定された転回形の音高列に対応する鍵を、それ以外の鍵と異なる態様で識別可能としたことを特徴としている。
請求項11は、請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のコード転回形表示装置において、
th以上のコードが指定されている際に、通常のオープンボイシングコード構成音を使用するオープンボイシングモードと、オープンボイシングコード構成音を1オクターブ範囲内に収めるクローズボイシングコード構成音を使用するクローズボイシングモードとを切り替えるボイシング切替部(30)を具備し、
前記ボイシング切替部(30)によりクローズボイシングモードが選択されているとき、9th以上のコードにおける従属構成音の決定に際して、1オクターブ構成音テーブルを使用することを特徴としている。




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4
H110-2826-JP01
請求項12は、請求項11のコード転回形表示装置において、
前記ボイシング切替部(30)によりクローズボイシングモードが選択されているとき、基点位置指定部(51)で指定される9th以上のコードの基点位置は、鍵盤スクロールの表示領域の中央付近とすることを特徴としている。
請求項13は、請求項1乃至請求項12のいずれかに記載のコード転回形表示装置において、コード発音部を有し、前記画面の領域を選択することによりコードを発音することを特徴としている。
請求項14は、請求項1乃至請求項13に記載の各部をコンピュータ内に構築するコード転回プログラムであることを特徴としている。
本発明のコード転回形表示装置によれば、鍵盤スクロールに対して基点位置を指定し、基点位置に対応する基点構成音及びこの基点構成音と所定の音程条件を満たす従属構成音から成るコード構成音群で構成される音高列により転回形を決定し、指定コードの構成音高の表示や発音を行うことができる。
2オクターブを超える範囲の鍵盤をスクロール表示し、その表示領域の基点位置付近の鍵に対応する音高を基点構成音とすることにより、1オクターブ範囲に収まらないオープンボイシングモードのコードの転回形を決定し、鍵盤上にその音高を表示したり発音したりすることが可能となる。
本発明のコード転回形表示装置が構築されたスマートフォン画面である。 本発明のコード転回形表示装置の構成を示す機能ブロック図である。 各和音数のコードタイプに対応するコード構成音を示す1オクターブ構成音テーブルである。 本発明のコード転回プログラムにおいて基点構成音の決定時に使用される1オクターブ構成音テーブルである。 本発明のコード転回プログラムにおいて基点構成音の決定時に使用される2オクターブ構成音テーブルである。 本発明のコード転回プログラムの処理手順を示すフローチャートである。 本発明のコード転回プログラムを利用したコード構成音(コードCm)の転回例を示すモデル図である。 本発明のコード転回プログラムを利用したコード構成音(コードG7)の転回例を示すモデル図である。 本発明のコード転回プログラムを利用したコード構成音(コードDm9(11))の転回例を示すモデル図である。 コード転回形表示装置が構築されたスマートフォン画面であり、aはクローズボイシングモード選択時、bはオープンボイシングモード選択時をそれぞれ示す。
以下、図面を参照しながら本発明のコード転回形表示装置について説明する。
コード転回形表示装置は、コード転回によるコード構成音を表示するため、CPU、ROM、RAMやハードディスクなどを有する周知のタブレット型端末に対して、コード転回プログラムをインストールすることで構築される。
タブレット型端末は、鍵盤を表示可能とする表示部と、タッチ操作による入力を可能とする入力部を有するタッチパネルと、音を再生するスピーカなどのサウンド出力装置を備えている。
タブレット型端末のタッチパネル(表示部及び入力部)は、例えば図1に示すようなスマートフォン画面1で構成され、根音(ルート)選択部3とコードタイプ選択部4でコードを選択するコード設定画像2と、スクロール可能な鍵盤画像5と、コード設定画像2で設定した指定コードに対して上方転回又は下方転回させるための転回指定画像6が表示されている。そして、ユーザがコード設定画面2で設定したコードを構成する音高に対応する鍵盤キーの色が変化することで、コード構成音を認識できるように構成されている。
例えば図1の場合、(決定された転回形の)コードCmのコード構成音である「G」「C」「E♭」の音高に対応する鍵の色を他の鍵の色と異なるようにしている。
根音(ルート)選択部3とコードタイプ選択部4についても、選択された根音、及び、選択されたコードタイプが異なる態様で表示することで識別可能となっている。例えば、選択された根音3aの下にバー3bを表示したり、選択したコードタイプ4aの表示色を変化させたりする。
また、転回指定画像6の左右の矢印R,Lをタップすることで、鍵盤画像5がスクロールし上方又は下方に転回されたコード構成音が表示されるようになっている。
転回指定画像6の下方位置には、コード転回の構成音を12音の1オクターブ内に収めるか否かを設定するためのボイシング切替画像7が表示されている。ボイシング切替画像7は、後述するボイシング切替部30(図2)に対応し、クローズボイシングとオープンボイシングとを切り替える。
コード転回形表示装置のCPUは、インストールされた所定の制御プログラム(コード転回プログラム)に従って各種処理を実行し、コード転回形表示装置全体の制御を行う。
また、タブレット型端末にはMIDIインタフェースを介してMIDI機器を接続可能とし、MIDIインタフェースや記録媒体を介して外部から演奏データが提供可能に構成されている。
スマートフォン画面1においては、少なくとも2オクターブ範囲を同時に表示(鍵盤スクロール)し、スクロールすることで他の音域についても2オクターブ以上を同時表示するようになっている。
鍵盤スクロールによる鍵盤表示を、同時に2オクターブ範囲以上とするのは、コード転回形のコード構成音高に対応する鍵の全領域が常に画面上に収まるようにするためである。この場合、2オクターブにぴったり収まるようなスクロール領域にすると、スクロール位置によってはコード構成音高に対応する鍵の領域の一部が画面内に収まらないことが起きてしまうため、例えば白鍵15鍵以上が可視できる範囲としている。
スマートフォン画面1の領域をタップすることにより、鍵盤スクロール(鍵盤画像5)に表示された和音(コード)が発音するように構成されている。すなわち、タッチパネル(スマートフォン画面1)における鍵盤領域(鍵盤画像5)、ルート指定領域(根音選択部3)、タイプ指定領域(コードタイプ選択部4)、ボイシング切り替え領域(ボイシング切替画像7)、上下転回切り替え領域(転回指定画像6)をタップしたり選択したりした時に、指定コードのコード構成音を発音する。
コードタイプ選択部4は、左右にスクロールすることで非可視状態のコードタイプを表示することができる。図1の表示では、3和音のコードタイプや4和音のコードタイプの一部のみが表示されているが、左にスクロールすることにより4和音の残りのコードタイプや5和音以上のコードタイプも表示したり選択したりすることができるようになっている。
コード転回形表示装置の使用例としては、指定したコードを鍵盤スクロールに表示することで、コード構成音の音高や発音を確認したり、演奏データとしてMIDI情報を入力することで演奏データのコードを確認したりする等、辞書的な役割で使用される。
タブレット型端末を利用して指定コードの転回形の取得処理を実行するために、例えばインターネットを介してコード転回プログラムをインストールして構築したコード転回表示装置について、図2の機能ブロック図を参照しながら説明する。
コード転回形表示装置はタブレット型端末に構築され、図1のタッチパネルを有するタッチパネル装置10と、タッチパネルにおけるタッチ操作位置に応じた座標を検出するタッチ座標検出部11と、タッチ操作の種別に応じた再生を指示する再生指示部12と、再生処理を行うための再生処理部13と、再生処理に対応する情報を生成するMIDI情報生成部14と、指定コードの転回形の発音を行うコード発音部を備えている。
コード発音部は、MIDI情報に応じたサウンドを生成するサウンド生成部15と、サウンド音の再生を行うサウンド再生部16と、サウンド音情報を出力するサウンド出力装置17から構成される。また、サウンド生成部15はMIDI出力装置18に接続されることで、外部にMIDI情報を出力する可能としている。
また、コード転回形表示装置は、コードを指定するコード指定部20と、クローズボイシングモード・オープンボイシングモードを切り替えるボイシング切替部30と、鍵盤スクロール処理を行う鍵盤スクロール部40と、転回時のコード構成音を上方又は下方に移動させる上下転回切替部50とを備え、これら各部はタッチ座標検出部11からのタッチ座標信号の入力に応じて選択処理や切替処理等が行われる。
コード指定部20は、根音(ルート)選択部(図1の根音選択部3)とコードタイプ選択部(図1のコードタイプ選択部4)を有するルート/タイプ選択部21を備えて構成されている。
根音選択部3は、図1に示された操作パネルに表示された根音から、ユーザ操作によりひとつの根音が選択される。根音は白鍵に対応する「C」「D」「E」「D」「G」「A」「B」の7音と、黒鍵に対応する「C♯/D♭」「D♯/E♭」「F♯/G♭」「G♯/A♭」「A♯/B♭」の5音の計12音から構成されている。
コードタイプ選択部4は、操作パネルに表示された複数のコードタイプ(Maj,m,7,9,11,13等)から、ユーザ操作によりひとつのコードタイプが選択される。
そして、根音選択部3及びコードタイプ選択部4でそれぞれ選択を行うことで、一つのコードが選択されることになる。例えば、根音選択部3で「C」、コードタイプ選択部4で「m」を選択した場合、コードCmが選択される(図1)。
また、コード指定部20は、コード推定部22及びMIDI入力装置23を備えることで、MIDI入力装置23を介して入力された演奏データ(MIDI情報)から推定されたコードを指定することが可能となる。
さらに、MIDI鍵盤等で演奏した和音やフレーズから、弾いたコードを表示したり発音させたりすることもできる。
上述の例では、ルート及びタイプをそれぞれ選択したり、MIDI入力装置23からの演奏データ(MIDI情報)から推定したりすることでコードが指定されたが、用意されたコードネーム選択肢(例えば、C, Dm, Em, Am,G7,Gsus4 等)から直接選択するようにしてもよい。
ボイシング切替部30は、前記音高列の音高を1オクターブ内に限定するクローズボイシングと、前記音高列の音高を1オクターブ以上の範囲に設定するオープンボイシングとを切り替える。
ボイシング切替部30のオープンボイシングモードでは、コード指定部20で9th以上のコード(転回形を成すコード構成音が1オクターブに収まらないオープンボイシングコード)が指定されている際に、通常のオープンボイシングコード構成音を使用する。また、クローズボイシングモードでは、オープンボイシングコード構成音を1オクターブ範囲内に収めるクローズボイシングコード構成音を使用する。
鍵盤スクロール部40は、タッチパネルにおけるユーザのタッチ位置座標の変化に基づいて鍵盤スクロールの表示を行う。
上下転回切替部50は、タッチパネルにおけるユーザのタッチ位置により転回方向を判断し、鍵盤スクロールに対して上方又は下方での転回切替処理が行われる。
更に、コード転回形表示装置は、転回されるコードの構成音の基点となる基点位置を指定する基点位置指定部51と、基点位置からコードの基点となる基点構成音を決定する基点構成音決定部52と、コードの転回形を決定するコード転回形決定部53と、決定されたコードの転回形のコード名と鍵盤画像を生成するコード名・鍵盤画像生成部54と、生成した画像情報を記憶する画像情報記憶部55と、画像情報を表示する画像表示装置56と、コード構成音の情報を記憶するコード構成音情報記憶部60を備えている。
コード構成音情報記憶部60は、コードを構成する音情報をコード構成音として記憶している。例えば、コードCmajのコード構成音は「C」「E」「G」であり、全ての音域にわたって「C」「E」「G」の音は全てコード構成音(MIDIノート番号では、C音=0,12,24,36,48,60,72,84,96,…)なので、Majというコードタイプの構成音情報は、根音(ルート)Cにおける「C」「E」「G」の3つの音が構成音であることを示す情報のみを記憶しておけば十分である。
コード構成音情報記憶部60においてコード構成音情報は、「1オクターブ構成音テーブル」として記憶されている。「2オクターブ構成音テーブル」は、「1オクターブ構成音テーブル」を2オクターブに展開することにより動的に生成するので、予めコード構成音情報として記憶しておく必要はない。
1オクターブ構成音テーブルは、コードタイプ毎に各音に対して、7th以下のコードではクローズボイシング構成音情報、9th以上のコードではクローズボイシング構成音及び1オクターブ内に展開されるオープンボイシング構成音情報を有している。
th以上のコードとは、転回形を成すコード構成音が1オクターブに収まらないオープンボイシングコードであり、コードタイプに「9」「11」「13」の数字のいずれかが含まれている。7th以下のコードとは、それ以外のコード(コードタイプに「9」「11」「13」の数字が含まれていないコード)で、転回形を成すコード構成音が1オクターブに収まるクローズボイシングコードである。
図3は、和音数「3」「4」「5」「6」「7」のコードタイプに対応するコード構成音(根音からの音高オフセット値0~11)が示された1オクターブ構成音テーブルである。図3の1オクターブ構成音テーブルでは、5和音以上のコードタイプについてはその一部を掲載している。
図3における7th以下のコードは、和音数3の各コードタイプ「Maj」~「sus2」、和音数4の各コードタイプ「7」~「mM7+5」となる。また、図3における9th以上のコードは、和音数4のコードタイプ「add9」「madd9」、和音数5,6,7の各コードタイプ「9」~「M9(11)」「7(♭913)」~「9(1113)」となる。
例えば、1オクターブ構成音テーブル(図3)において、7th以下のコード(和音数3の各コードタイプ、和音数4の「7」~「mM7+5」の各コードタイプ)では、クローズボイシング構成音情報(=1)が記憶されている。
また、9th以上のコード(和音数4の「add9」「madd9」のコードタイプ、和音数5,6,7の各コードタイプ)では、クローズボイシング構成音情報(=1)及びオープンボイシング構成音情報(=2)が記憶されている。
2オクターブ構成音テーブルでは、9thコード以上のコードタイプの各音に対して、クローズボイシング構成音情報(=1)、及び、1オクターブ構成音テーブルにおけるオープンボイシング構成音情報(=2)から2オクターブ目に展開されるオープンボイシング構成音情報を有することになる。
すなわち、「1オクターブ構成音テーブル」は、図4に示すように、音高列の音高が1オクターブ(C~B)のコード構成音情報であり、コードタイプ毎に各音(1オクターブ12音)に対して、1オクターブ範囲内の構成音である場合(=1)、1オクターブ範囲外の構成音である場合(=2)、非構成音である場合(=0)の情報を有している。
また、「1オクターブ構成音テーブル」は、根音(ルート)が「C」の場合の情報のみを有している。根音(ルート)が「C」以外の場合は、「C」との音程に応じて各情報をオフセットして算出する。例えば、ルート「C」でタイプ「Maj」を選択した場合のコード構成音は、テーブル内の構成音情報(=1)から「C(No.0)」「E(No.4)」「G(No.7)」となるが、ルート「D」でタイプ「Maj」を選択した場合のコード構成音は、ルート=Cの情報をオフセットすることにより「D(No.2)」「F♯(No.6)」「A(No9)」となる
「2オクターブ構成音テーブル」は、図5に示すように、音高列の音高が2オクターブ(C~B~B)のコード構成音情報であり、コードタイプ(9thコード以上のコード)毎に各音に対して、クローズボイシング構成音(=1)、オープンボイシング構成音(=2)、非構成音(=0)の情報を有している。
基点位置指定部51は、鍵盤スクロール部40で処理された鍵盤スクロールに対して、上下転回切替部50からの情報を考慮して基点位置を指定する。基点位置は、音高ではなく座標の情報であってもよい。
基点位置の指定は、2オクターブ以上の鍵盤スクロールが表示される場合、鍵盤スクロール(表示領域)の中央座標、右端座標、左端座標などを指定するように予め設定されている。したがって、鍵盤領域をスクロールすることにより自動的に基点位置が決まることになる。
例えば、ボイシング切替部30でクローズボイシングモードが選択されている場合は、鍵盤スクロールの表示領域の中央付近を基点位置とし、オープンボイシングモードが選択されている場合は、鍵盤スクロールの表示領域の右端付近を基点位置とするように設定する。
また、基点位置は、画面の鍵盤スクロール内の鍵領域をタップするなどして直接指定した位置(音高、座標など)に設定されるようにしてもよい。
基点構成音決定部52は、鍵盤スクロール部40の処理でタッチパネルに表示される鍵盤スクロールにおける可視鍵(領域全体が可視である鍵)の音高のうち、図4の1オクターブ構成音テーブルを用い、基点位置に最寄りの構成音を基点構成音とする。
コード転回形決定部53は、指定されたコードの全音域におけるコード構成音のうち、基点位置に対応する基点構成音及び基点構成音と所定の音程条件を満たす従属構成音から成るコード構成音群で構成される音高列により転回形を決定する。
決定された転回形のコード構成音は、コード名・鍵盤画像生成部54でコード名と鍵盤画像が生成され、画像表示装置56を介してタッチパネルに表示される。
続いて、本発明のコード転回プログラムを使用してコード転回形を取得する場合の処理手順について、図6のフローチャートを参照して説明する。
ルート/タイプが変更されているか否かを判断する(ステップ101)。
ステップ101でルート/タイプが変更されていない場合、ボイシング切替の有無を判断する(ステップ102)。
ボイシング切替が「有」の場合は、図1のタッチパネル表示部におけるボイシング名の表示変更を行う(ステップ103)。
ボイシング切替が「無」の場合は、鍵盤スクロールの有無を判断する(ステップ104)。
鍵盤スクロールが「無」の場合は、上方/下方転回の指示の有無を判断する(ステップ105)。
上方/下方転回の指示の「有」の場合は、新たな位置へ鍵盤を自動スクロールする(ステップ106)。
ステップ104で鍵盤スクロールが「有」の場合、又はステップ106で鍵盤スクロールを行った場合は、基点位置の指定を行い(ステップ107)、続いて基点構成音の決定を行い(ステップ108)、コード転回形を決定する(ステップ109)。
ステップ101でルート/タイプが変更されている場合、又は、ステップ103でボイシング名表示変更を行った場合は、基点構成音の決定を行い(ステップ108)、コード転回形を決定する(ステップ109)。
ステップ105で上方/下方転回の指示が「無」の場合、鍵盤タップの有無を判断する(ステップ110)。
ステップ110で鍵盤タップが「有」の場合、又は、ステップ109でコード転回形が決定された場合は、発音フラグ「1」を立て、コード名・鍵盤表示の更新を行う(ステップ112)。
ステップ110で鍵盤タップが「無」の場合は、発音フラグ「1」を立てることなく、コード名・鍵盤表示の更新を行う(ステップ112)。
次に、発音フラグ「1」が立っているかを判断し(ステップ113)、発音フラグが立っている場合はコード発音し(ステップ114)、その後に発音フラグを「0」にして終了する(ステップ115)。
ステップ113で発音フラグ「1」が立っていない場合は、発音させることなく終了する。
上述したコード転回形表示装置においては、ボイシング切替部30(ボイシング切替画像7)を設け、ユーザが予めクローズボイシングモードかオープンボイシングモードのどちらかを選択するように構成したが、ボイシング切替部30を省略し、ルート/タイプ選択部20(根音選択3及びコードタイプ選択部4)で選択されたコードにより自動的に従属構成音(基点構成音以外のコード構成音)を決定するようにしてもよい。具体的には、9th以上のコードが選択された場合は、オープンボイシング固定とし、それ以外のコードの場合はクローズボイシングとする構成でもよい。
すなわち、基点構成音決定部52で基点構成音を決めた後(ステップ108)、コード転回形決定部53でコード転回形を決定する場合に(ステップ109)、音高列における従属構成音(基点構成音以外のコード構成音)を決定するに際して、コード指定部20により指定されたコードが7th以下(転回形を成すコード構成音が1オクターブに収まるクローズボイシングコード)の場合は、1オクターブ構成音テーブルから従属構成音を決定し、コード指定部20により指定されたコードが9th以上(転回形を成すコード構成音が1オクターブに収まらないオープンボイシングコード)の場合は、2オクターブ構成音テーブルから従属構成音を決定する。
この例によれば、クローズボイシングモードかオープンボイシングモードを選択することなく、コード指定部20で選択したコードに適した音高列のコード構成音群(基点構成音及び従属構成音)を自動的に得ることが可能となる。
次に、コード転回形決定部53において、コード構成音群を得る際の所定の音程条件について説明する。
まず、指定コードの1オクターブ構成音テーブルのコード構成音数をT個とする。所定の音程条件を満足する構成音とは、基点構成音、基点構成音から下方向に最初に登場するL個の構成音(Lは、0~T-1)、及び基点構成音から上方向に最初に登場するU個の構成音(U=T-L-1)とする。したがって、コード構成音の数(T個)=下方構成音L個+基点構成音1個+上方構成音U個となる。
上記のコード構成音は、指定コードが9th以上でオープンボイシングモードが選択されている場合のみ図5の2オクターブ構成音テーブルを用い、それ以外の場合は図4の1オクターブ構成音テーブルを用いる。
具体的なコード転回形の取得例について、図7~図9を参照して説明する。
(音程条件の例1)
鍵盤スクロールが表示された状態(ステップ106)で基点位置の指定(ステップ107)が行われるが、指定コードが7th以下のコードの場合や指定コードが9th以上のコードでありボイシング切替部30でクローズボイシングモードが選択されている場合は、鍵盤領域の中央を基準にして構成音が集まるようにするため、基点位置を鍵盤領域中央に設定し上述した音程条件L(下方向に最初に登場する構成音の数)を式(1)で求める。
音程条件:L=(T-1)÷2 (式1)
※Lは整数(小数切り捨て)
例えば、指定コードがコードCm(7th以下のコード)の場合、図4の「1オクターブ構成音テーブル」よりコード構成音は「C」「E♭」「G」であるので、T=3、式(1)よりL=1、U=1となり、鍵盤スクロールに対する基点構成音(中央)が「C」である場合、下方構成音が「G」、上方構成音が「E♭」、転回形が図7上段のようになる。
また、鍵盤スクロールに対する基点構成音が「E♭」である場合、下方構成音が「C」、上方構成音が「G」、転回形は図7中段のようになる。
鍵盤スクロールに対する基点構成音が「G」である場合、下方構成音が「E♭」、上方構成音が「C」、転回形は図7下段のようになる。
そして、基点構成音(中央)が「E♭」である状態(図7中段及びスマートフォン画面1)から矢印Rをタップすると、上方への転回切替処理が行われ基点構成音(中央)が「E♭」から「G」に変化する状態(図7下段の転回形)となる。また、基点構成音(中央)が「E♭」である状態(図7中段及びスマートフォン画面1)から矢印Lをタップすると、下方への転回切替処理が行われ基点構成音(中央)が「E♭」から「C」に変化する状態(図7上段の転回形)となる。
また、例えば、指定コードがコードG7(7th以下のコード)の場合、図4の「1オクターブ構成音テーブル」のオフセットよりコード構成音は「G」「B」「D」「F」であるので、T=4、式(1)よりL=1、U=2となり、鍵盤スクロールに対する基点構成音(中央)が「G」である場合、下方構成音が「F」、上方構成音が「B」「D」、転回形が図8上段のようになる。
また、鍵盤スクロールに対する基点構成音が「B」である場合、下方構成音が「G」、上方構成音が「D」「F」、転回形は図8中段上のようになる。
鍵盤スクロールに対する基点構成音が「D」である場合、下方構成音が「B」、上方構成音が「F」「G」、転回形は図8中段下のようになる。
鍵盤スクロールに対する基点構成音が「F」である場合、下方構成音が「D」、上方構成音が「G」「B」、転回形は図8下段のようになる。
そして、基点構成音(中央)が「B」である状態(図8中段上及びスマートフォン画面1)から矢印Rをタップすると、上方への転回切替処理が行われ基点構成音(中央)が「B」から「D」に変化する状態(図8中段下の転回形)となる。また、基点構成音(中央)が「B」である状態(図8中段上及びスマートフォン画面1)から矢印Lをタップすると、下方への転回切替処理が行われ基点構成音(中央)が「B」から「G」に変化する状態(図8上段の転回形)となる。
1オクターブに収まるコードの場合やボイシング切替部30でクローズボイシングモードが選択された場合には、図7及び図8に示したように、鍵盤表示領域の基準位置を領域中央付近に位置する鍵に対応する音高とすることで、コード構成音に対応する鍵が中央付近に集まるため、コード構成音を画面中央で確認し易くなる。
(音程条件の例2)
オープンボイシングモードが選択されている場合は、9thコード以上のコードに対して、構成音をすべて可視状態にするため、基点位置を鍵盤領域右端に設定し音程条件L(下方向に最初に登場する構成音の数)を式(2)で求める。仮に、鍵盤領域中央付近を基点位置に指定した場合には、非可視の構成音の鍵が発生することがあるため、基点位置を鍵盤領域右端に設定している。
音程条件:L=T-1 (式2)
例えば、指定コードがDm9(11)(9th以上のコード)でありオープンボイシングモードが選択されている場合、コード構成音は「D」「F」「A」「C」「E」「G」となる(対応する2オクターブ構成音テーブルは省略する)ので、T=6、式(1)よりL=5、U=0となり、鍵盤スクロールに対する基点構成音(右端)が「D」である場合、下方構成音のみ「F」「A」「C」「E」「G」が存在し、転回形が図9最上段のようになる。
また、鍵盤スクロールに対する基点構成音が「C」である場合、下方構成音のみ「E」「G」「D」「F」「A」が存在し、転回形が図9上段のようになる。
鍵盤スクロールに対する基点構成音が「A」である場合、下方構成音のみ「C」「E」「G」「D」「F」が存在し、転回形が図9中段上のようになる。
鍵盤スクロールに対する基点構成音が「G」である場合、下方構成音のみ「D」「F」「A」「C」「E」が存在し、転回形が図9中段下のようになる。
鍵盤スクロールに対する基点構成音が「F」である場合、下方構成音のみ「A」「C」「E」「G」「D」が存在し、転回形が図9下段のようになる。
鍵盤スクロールに対する基点構成音が「E」である場合、下方構成音のみ「G」「D」「F」「A」「C」が存在し、転回形が図9最下段のようになる。
そして、基点構成音(右端)が「G」である状態(図9中段下及びスマートフォン画面1)から矢印Rをタップすると、上方への転回切替処理が行われ基点構成音(右端)が「G」から「A」に変化する状態(図9中段上の転回形)となる。また、基点構成音(右端)が「G」である状態(図9中段下及びスマートフォン画面1)から矢印Lをタップすると、下方への転回切替処理が行われ基点構成音(右端)が「G」から「F」に変化する状態(図9下段の転回形)となる。
図9の例では、基点位置を鍵盤領域右端に設定するようにしたが、鍵盤領域左端に設定するようにしてもよい。
ボイシング切替部30でオープンボイシングモードが選択されている場合、鍵盤表示領域の基準位置を領域左端付近もしくは右端付近に位置する鍵に対応する音高とすることで、鍵盤をスクロールした際に、コードの転回形が最低音高基準または最高音高基準で順番に現れるようになる。因みに、このようにすることで、鍵盤をスクロールしながらコード転回形を切り替えて発音したときに、耳で聴いて段々音が高くなったり低くなったりすることが自然と感じられるようになるという効果がある。
指定コードをDm9(11)とした場合(音程条件の例2:図9)において、オープンボイシングモードが選択され、鍵盤スクロールに対する基点構成音(右端)が「F」である時(転回形が図9下段)のスマートフォン画面1(タッチパネル)は、図10の矢印bに示すようになる。基点構成音「F」と、下方構成音の「A」「C」「E」「G」「D」に対応する鍵が異なる色で表示される。
同じ指定コードDm9(11)について、クローズボイシングモードが選択されている時のスマートフォン画面1(タッチパネル)は、例えば図10の矢印aに示すようになる。因みに、この図の例では、完全5度の「A」の音は省略されて表示されている(9th以上のコードをクローズボイシングにしたときは、完全5度の音を省略することが習慣的に行われるため)。
図6のフローチャートにおけるステップ105で上方又は下方の転回があった場合、ステップ106で鍵盤スクロールの表示が更新され、ステップ107で再度の基点位置の指定が行われる。
上方転回が指示された場合は、現在の基点構成音のひとつ上のコード構成音が新たな基点構成音となるような位置を基点位置として指定する。同様に、下方転回が指示された場合は、現在の基点構成音のひとつ下のコード構成音が新たな基点構成音となるような位置を基点位置として指定する。
この際、新たな基点構成音は、図4の1オクターブ構成音テーブルを使用して決定する。基点構成音を決める際に、仮に2オクターブ構成音テーブルを使用した場合、2オクターブ単位で転回が行われることになり1オクターブ違いの転回形が登場しなくなってしまう。そのため、基点構成音を決める際には、必ず1オクターブ構成音テーブルを使用する。
基点位置が更新されると、基点位置に応じた新たな基点構成音およびそれを元に決定されるその他の構成音すべてが可視となる位置まで鍵盤領域を自動スクロールする。
上述したコード転回プログラムにより構築されたコード転回形表示装置によれば、スマートフォンやタブレットなどの狭い画面内に鍵盤を表示し、それをスクロールしたり上下に転回したりするだけの単純操作で、 指定コードの任意の転回形のコード構成音を表示したり発音させたりすることができる。
また、1オクターブ範囲に収まらない構成音を持つ9thコード以上のテンション系のコードにおいても、オープンボイシングによる転回形のコード構成音を表示したり発音させたりすることができる。
1…スマートフォン画面、 2…コード設定画像、 3…根音(ルート)選択部、 4…コードタイプ選択部、 5…鍵盤画像、 6…転回指定画像、 7…ボイシング切替画像、 10…タッチパネル装置、 11…タッチ座標検出部、 12…再生指示部、 13…再生処理部、 14…MIDI情報生成部、 15…サウンド生成部、 16…サウンド再生部、 17…サウンド出力装置、 18…MIDI出力装置、 20…コード指定部、 21…ルート/タイプ選択部、 22…コード推定部、 23…MIDI入力装置、 30…ボイシング切替部、 40…鍵盤スクロール部、 50…上下転回切替部、 51…基点位置指定部、 52…基点構成音決定部、 53…コード転回形決定部、 54…コード名・鍵盤画像生成部、 55…画像情報記憶部、 56…画像表示装置、 60…コード構成音情報記憶部。

Claims (14)

  1. 画面に表示された鍵盤スクロールにコードを構成する和音を表示する表示装置において、
    コードを構成する音情報をコード構成音として記憶するコード構成音情報記憶部と、
    コードを指定するコード指定部と、
    前記鍵盤スクロールに対して基点位置を指定する基点位置指定部と、
    指定されたコードの全音域におけるコード構成音のうち、前記基点位置に対応する基点構成音及び該基点構成音と所定の音程条件を満たす従属構成音(基点構成音以外のコード構成音)から成るコード構成音群で構成される音高列により転回形を決定するコード転回形決定部と、
    を具備することを特徴としたコード転回形表示装置。
  2. 前記鍵盤スクロールは、少なくとも2オクターブ範囲を同時に表示するとともに、
    前記基点構成音は、前記鍵盤スクロールの可視範囲において、前記基点位置に最寄りのコード構成音とする請求項1に記載のコード転回形表示装置。
  3. 前記音高列における前記従属構成音を決定するに際して、
    前記コード指定部により指定されたコードが7th以下(転回形を成すコード構成音が1オクターブに収まるクローズボイシングコード)の場合は、1オクターブ構成音テーブルから前記従属構成音を決定し、
    前記コード指定部により指定されたコードが9th以上(転回形を成すコード構成音が1オクターブに収まらないオープンボイシングコード)の場合は、2オクターブ構成音テーブルから前記従属構成音を決定する
    請求項1又は請求項2に記載のコード転回形表示装置。
  4. 前記1オクターブ構成音テーブルは、コードタイプ毎に各音に対して、7th以下のコードではクローズボイシング構成音情報、9th以上のコードではクローズボイシング構成音及び1オクターブ内に展開されるオープンボイシング構成音情報を有し、
    前記2オクターブ構成音テーブルは、9thコード以上のコードタイプの各音に対して、クローズボイシング構成音及び2オクターブ目に展開されるオープンボイシング構成音情報を有する請求項3に記載のコード転回形表示装置。
  5. 前記基点構成音および7th以下のコードにおける従属構成音の決定に際して、前記1オクターブ構成音テーブルを使用し、
    th以上のコードにおける従属構成音の決定に際して、前記2オクターブ構成音テーブルを使用する請求項4に記載のコード転回形表示装置。
  6. th以下のコードが指定されている場合、前記基点位置指定部で指定される基点位置は、鍵盤スクロールの表示領域の中央付近とし、
    th以上のコードが指定されている場合、前記基点位置指定部で指定される基点位置は、鍵盤スクロールの表示領域の右端付近又は左端付近とする
    請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のコード転回形表示装置。
  7. 前記コード指定部は、
    複数の根音から一つの根音を選択する根音選択部と、
    複数のコードタイプから一つのコードタイプを選択するコードタイプ選択部と、を備え、
    選択された根音とコードタイプにより指定コードが決定される請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のコード転回形表示装置。
  8. 前記根音選択部は、選択された根音指定領域とそれ以外の根音指定領域とを異なる態様で識別可能とし、
    前記コードタイプ選択部は、選択されたコードタイプ指定領域とそれ以外のコードタイプ指定領域とを異なる態様で識別可能とした請求項7に記載のコード転回形表示装置。
  9. 前記コード指定部は、
    演奏情報を信号として入力する演奏情報入力部と、
    前記演奏情報の音列からコードを推定するコード推定部と、を備え、
    前記コード推定部で推定されたコードによりコードを指定する請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のコード転回形表示装置。
  10. 前記鍵盤スクロールによる鍵盤表示は、決定された転回形の音高列に対応する鍵を、それ以外の鍵と異なる態様で識別可能とした請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のコード転回形表示装置。
  11. th以上のコードが指定されている際に、通常のオープンボイシングコード構成音を使用するオープンボイシングモードと、オープンボイシングコード構成音を1オクターブ範囲内に収めるクローズボイシングコード構成音を使用するクローズボイシングモードとを切り替えるボイシング切替部を具備し、
    前記ボイシング切替部によりクローズボイシングモードが選択されているとき、9th以上のコードにおける従属構成音の決定に際して、1オクターブ構成音テーブルを使用する請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のコード転回形表示装置。
  12. 前記ボイシング切替部によりクローズボイシングモードが選択されているとき、基点位置指定部で指定される9th以上のコードの基点位置は、鍵盤スクロールの表示領域の中央付近とする請求項11に記載のコード転回形表示装置。
  13. コード発音部を有し、前記画面の領域を選択することによりコードを発音する請求項1乃至請求項12のいずれかに記載のコード転回形表示装置。
  14. 請求項1乃至請求項13に記載の各部をコンピュータ内に構築するコード転回プログラム。
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