JP5050606B2 - 能力評価システムおよび能力評価プログラム - Google Patents

能力評価システムおよび能力評価プログラム Download PDF

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Description

本発明は、演奏者による演奏に基づいて能力を評価する能力評価システムおよび能力評価プログラムに関する。
従来、演奏者の演奏レベルの向上を目的として、次に操作すべき鍵をLED光などにより示すような機能(ナビゲート機能)がよく知られている。ナビゲート機能を備えた鍵盤楽器では、鍵盤楽器本体において、各鍵の上部にLEDを配置したものや、各鍵の内部にLEDを配置させ、鍵自体を発光させるものなどが提案されている。この技術を利用することで、演奏者は、鍵盤楽器を独習することができる。
さらに、押鍵すべき鍵および押鍵すべき時間を表すために、表示装置の画面上に表示された鍵盤の画像の上部に、縦方向を時間軸として、各鍵の押鍵すべき時間を縦方向に延びるバーで表し、そのバーを時間の進行に伴って、鍵盤の画像に向けて下方に移動させるような技術が開示されている(特許文献1)。この技術によれば、画像において、バーの下端が鍵の上端に接触したときに、その鍵を押鍵し、かつ、バーが通過するまで、その鍵を押し続けていることを、演奏者に教示することができる。
特許第3120732号公報 特開平5−303326号公報 特開平5−313562号公報
また、演奏者の演奏をガイドする機能を有するものの他、演奏者の演奏結果を評価する装置も提案されている。
たとえば、特許文献2には、楽曲データを構成するノートの音高および音長と、演奏者の押鍵操作に基づく演奏データを構成するノートの音高および音長とを比較して、これらの間の不一致を検出し、白鍵の押鍵ミスおよび黒鍵の押鍵ミスをカウントして、白鍵および黒鍵のそれぞれについての押鍵操作に対する評価を行う演奏評価装置が開示されている。
また、特許文献2には、楽音データを構成するノートの音高および発生タイミングと、演奏データを構成するノートの音高および発生タイミングに基づいて、これらの間の不一致をカウントし、練習回数とカウント値とに基づいて、演奏者の演奏レベルを評価する演奏評価装置が開示されている。
特許文献1においても、楽曲データに基づくガイドを表示するとともに、楽曲データのノートの情報と、演奏データのノートの情報とを比較して、押鍵の正誤を判定できるようになっている。
上述したように、従来の装置においては、演奏者が模範演奏に相当する楽曲データに基づく楽曲と同様に演奏できるようにするために演奏者をガイドし、また、楽音データのノートと演奏データのノートとの不一致から、どれだけ模範演奏に近似した演奏ができたかを評価することが主眼となっている。
本発明は、単に、楽曲データにより近似した演奏ができたかというだけではなく、演奏者による演奏データに基づいて、演奏者の種々の能力種別を評価する能力評価システムおよび能力評価プログラムを提供することを目的とする。
本発明の目的は、演奏者に提示すべき出題データを構成するノートのレコードであって、それぞれが、少なくともノートの音高および発音開始時刻を有するレコードを格納した出題データファイル、および、出題データおよび演奏者の入力に基づく演奏データの比較により得られる所定の正解率種別ごとに、所定の能力種別のそれぞれについての係数を格納した評価係数テーブルを記憶した記憶装置と、
前記出題データファイルに記憶された出題データのレコードに基づいた楽音を発音するとともに、演奏者の入力に基づいて、入力された音高の楽音を発音する楽音生成手段と、
前記演奏者の入力に基づいて、入力された楽音の音高および発音開始時刻を有するノートのそれぞれのレコードを格納した演奏データファイルを生成して、前記記憶装置に記憶する演奏データ生成手段と、
前記演奏データファイル中の演奏データ、および、前記出題データに基づいて、前記正解率種別ごとに正解率を算出する正解率算出手段と、
前記正解率種別ごとの正解率と、前記評価係数テーブル中の係数とに基づいて、前記能力種別ごとの評価値を算出する評価値算出手段と、を備えたことを特徴とする能力評価システムにより達成される。
好ましい実施態様においては、前記正解率算出手段が、前記正解率種別として、前記出題データのレコード中の発音開始時刻と、前記演奏データのレコード中の発音開始時刻とを比較して、発音開始時刻の正解率、および/または、前記出題データのレコード中の音高と、前記演奏データのレコード中の音高とを比較して、音高の正解率を算出する。
別の好ましい実施態様においては、前記出題データファイルのレコードおよび前記演奏データファイルのレコードが、ノートの音長、および/または、強度を有し、
前記正解率算出手段が、前記正解率種別として、前記出題データのレコード中の発音開始時刻および音長と、前記演奏データのレコード中の発音開始時刻および音長とに基づいて、消音時刻の正解率、および/または、前記出題データのレコード中の強度と、前記演奏データのレコード中の強度とを比較して、強度の正解率を算出する。
また、別の好ましい実施態様においては、前記評価値算出手段が、
前記正解率Val[t](ただし、tは正解率種別を示すパラメータ)および前記評価係数テーブル中の係数R[t][m](ただし、tは正解率種別を示すパラメータ、mは能力種別を示すパラメータ)に基づいて、評価値G[m]を
G[m]=Σ(R[t][m]×Val[t])
にしたがって算出する。
より好ましい実施態様においては、前記記憶装置が、前記能力種別にしたがった出題モードごとの出題データのレコードを格納した出願データファイルと、前記出題モードごとに、前記評価値のそれぞれについての係数を格納した第2の評価係数テーブルを記憶し、
前記評価値算出手段が、前記出題モード、前記評価値G[m](mは能力種別を表すパラメータ)および第2の評価係数テーブル中の係数RR[type][m](typeは出題モードを示すパラメータ、mは能力種別を示すパラメータ)に基づいて、修正された評価値GR[m]を、
GR[m]=RR[type][m]×G[m]
にしたがって算出する。
また、本発明の目的は、演奏者に提示すべき出題データを構成するノートのレコードであって、それぞれが、少なくともノートの音高および発音開始時刻を有するレコードを格納した出題データファイル、および、出題データおよび演奏者の入力に基づく演奏データの比較により得られる所定の正解率種別ごとに、所定の能力種別のそれぞれについての係数を格納した評価係数テーブルを記憶した記憶装置を備えたコンピュータにおいて、前記コンピュータに、
前記出題データファイルに記憶された出題データのレコードに基づいた楽音を発音するとともに、演奏者の入力に基づいて、入力された音高の楽音を発音する楽音生成ステップと、
前記演奏者の入力に基づいて、入力された楽音の音高および発音開始時刻を有するノートのそれぞれのレコードを格納した演奏データファイルを生成して、前記記憶装置に記憶する演奏データ生成ステップと、
前記演奏データファイル中の演奏データ、および、前記出題データに基づいて、前記正解率種別ごとに正解率を算出する正解率算出ステップと、
前記正解率種別ごとの正解率と、前記評価係数テーブル中の係数とに基づいて、前記能力種別ごとの評価値を算出する評価値算出ステップと、を実行させることを特徴とする能力評価プログラムにより達成される。
好ましい実施態様においては、前記正解率算出ステップにおいて、前記コンピュータに、
前記正解率種別として、前記出題データのレコード中の発音開始時刻と、前記演奏データのレコード中の発音開始時刻とを比較して、発音開始時刻の正解率を算出するステップ、および/または、
前記出題データのレコード中の音高と、前記演奏データのレコード中の音高とを比較して、音高の正解率を算出するステップを実行させる。
別の好ましい実施態様においては、前記出題データファイルのレコードおよび前記演奏データファイルのレコードが、ノートの音長、および/または、強度を有し、
前記正解率算出ステップにおいて、前記コンピュータに、
前記正解率種別として、前記出題データのレコード中の発音開始時刻および音長と、前記演奏データのレコード中の発音開始時刻および音長とに基づいて、消音時刻の正解率を算出するステップ、および/または、
前記出題データのレコード中の強度と、前記演奏データのレコード中の強度とを比較して、強度の正解率を算出するステップを実行させる。
また、好ましい実施態様においては、前記評価値算出ステップにおいて、前記コンピュータに、
前記正解率Val[t](ただし、tは正解率種別を示すパラメータ)および前記評価係数テーブル中の係数R[t][m](ただし、tは正解率種別を示すパラメータ、mは能力種別を示すパラメータ)に基づいて、評価値G[m]を
G[m]=Σ(R[t][m]×Val[t])
にしたがって算出するステップを実行させる。
より好ましい実施態様においては、前記記憶装置が、前記能力種別にしたがった出題モードごとの出題データのレコードを格納した出願データファイルと、前記出題モードごとに、前記評価値のそれぞれについての係数を格納した第2の評価係数テーブルを記憶し、
前記評価値算出ステップにおいて、前記コンピュータに、
前記出題モード、前記評価値G[m](mは能力種別を表すパラメータ)および第2の評価係数テーブル中の係数RR[type][m](typeは出題モードを示すパラメータ、mは能力種別を示すパラメータ)に基づいて、修正された評価値GR[m]を、
GR[m]=RR[type][m]×G[m]
にしたがって算出するステップを実行させる。
本発明によれば、演奏者による演奏データに基づいて、演奏者の種々の能力種別を評価する能力評価システムおよび能力評価プログラムを提供することが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる能力評価装置の構成を示すブロックダイヤグラムである。図1に示すように、本実施の形態にかかる能力評価装置10は、鍵盤を含む入力装置11、表示装置12、鍵盤の押鍵操作および出題データに基づく楽音を再生する再生処理部13、出題データを生成する出題データ生成部14、演奏者による押鍵操作に基づいて演奏データを生成する演奏データ生成部15、種々のデータおよびパラメータを記憶する記憶装置16、出題データや演奏データに基づいて、演奏者の演奏の正解率および正解率に基づく評価値を算出する正解率算出・評価処理部17、並びに、出題データ、演奏データ、評価結果などを表示するための画像データを生成する描画処理部18を有している。
記憶装置16は、一連の出題データを記憶する出題データファイル21、出題データおよび画像の形式を決定するためのパラメータを記憶する出題パラメータファイル22、演奏者による演奏(押鍵操作)に基づく演奏データを記憶する演奏データファイル23、正解率算出・評価処理部17による評価値演算のために使用する係数を記憶する評価係数テーブル24、および、正解率算出・評価処理部17による処理結果を記憶する結果ファイル25を含む。
出題データ生成部14は、出題パラメータファイル22に記憶されたパラメータや演奏者の入力装置11の操作に基づいて、出題データファイル21から1組の出題データを読み出して、再生処理部13に与える。再生処理部13により、出題データに基づく楽音が生成され、たとえば、スピーカから出力される。
正解率算出・評価処理部17は、演奏データファイル23に記憶された演奏データおよび出題データファイル21に記憶された出題データに基づいて、演奏の正解率を算出し、また、正解率に基づく評価値を算出する。その際に、評価係数テーブル24が参照される。
図2は、本実施の形態にかかる能力評価装置のハードウェア構成を示すブロックダイヤグラムである。図2に示すように、能力評価装置10のハードウェアは、CPU30、ROM32、RAM34、入力装置11、表示装置12およびサウンドシステム40を含む。図2から理解できるように、本実施の形態にかかる能力評価装置10は、通常のパーソナルコンピュータにより実現され得る。CPU30は、システム制御、出題データや演奏データの生成、正解率演算、評価演算、表示装置の画面上に表示すべき画像データの生成などの処理を実行する。ROM32は、プログラムや、プログラムの実行の際に使用される定数などを記憶する。RAM34は、プログラムの実行の過程で必要な変数、入力データ、出力データなどを一時的に記憶する。
入力装置11は、鍵盤、キーボードやマウスを含み、演奏者の押鍵操作に基づく押鍵情報、能力評価装置の出題データの選択などの種々の指示の情報をCPU30に与える。表示装置12の画面上には、評価処理結果や出題データに基づく画像が表示される。サウンドシステム40は、楽音生成回路、増幅器、スピーカなどを含み、CPU30からの指示に応答して出題データおよび演奏データにしたがって、所定の楽音を生成して、楽音に基づく音響信号を出力する。
図1に示す再生処理部13の機能は、CPU30およびサウンドシステム40の楽音生成回路により実現される。出題データ生成部14、演奏データ生成部15、正解率算出・評価処理部17、描画処理部18の機能は、主としてCPU30により実現される。また、記憶装置16は、たとえば、ROM32やRAM34に相当する。或いは、能力評価装置10のハードウェアとしてハードディスク装置が含まれる場合には、記憶装置16は、当該ハードディスク装置にも相当する。
本実施の形態にかかる能力評価装置10においては、たとえば能力評価装置10のROM32に記憶されたプログラムが、コンピュータを、出題データ生成部14、演奏データ生成部15、正解率算出・評価処理部17、描画処理部18として機能させる。
図3は、本実施の形態にかかる能力評価装置の一般フローを示すフローチャートである。一般フローにおいては、能力評価装置10の種々の構成部分が初期化された後(ステップ301)、演奏者の入力装置11の操作によって、出題データ生成部14が、出題データファイル21から所定の出題データを読み込み(ステップ302)、また、演奏者により選択された出題モードにしたがって、種々のフラグがセットされる(ステップ303)。この出題モードおよびフラグについては後述する。
本発明において、出題データには、時間軸方向の音列のデータ、つまりメロディのデータが含まれる。なお、本明細書において、音列における1つの音の要素をノートと称する。本実施の形態においては、出題モードにしたがって、たとえば、出題データの基づくメロディが発音され、演奏者はその楽音を聴きつつ、回答として、当該楽音と同様の楽音を押鍵操作により入力する。
出題モードにしたがって出題データが生成され、再生が開始される(ステップ304)。ステップ304によって出題中であることを示すフラグがセットされる。出題データの実際の再生は、後述するインタラプトルーチンにて行われる。インタラプトルーチンにおいては、ステップ304でセットされたフラグを参照して出題中であるか否かを判断することができる。
演奏者による押鍵操作(ユーザ演奏)を受け付けて、演奏データ生成部15は演奏データを生成して演奏データファイル23に格納する(ステップ305)。
その後、正解率算出・評価処理部17は、出題データと演奏データとを比較して、正解率を算出し(ステップ306)、算出された正解率に基づいて、所定の能力種別についての評価値を算出する(ステップ307)。正解率算出・評価処理部17によって得られた評価結果は、結果ファイル25に記憶されるとともに、表示装置12の画面上に表示される(ステップ308)。上述した処理は、終了の指示が演奏者から与えられるまで繰り返される(ステップ309)。
図4は、本実施の形態にかかるインタラプトルーチンのフローチャートである。インタラプトルーチンは、一般フローと並列して実行され、処理終了となるまで(ステップ401でYes)、出題データに基づく楽音の発音、および、演奏者の押鍵操作に基づく楽音の発音を行う。出題中であれば(ステップ402でYes)、発音が終了となるまで(ステップ403参照)、ステップ405〜408を実行する。
後述する再生フラグFlagPFが「1」である場合には(ステップ404でYes)、再生処理部13が出題データに基づいて、楽音を生成して出力する(ステップ405)。また、描画処理部18は出題モードにしたがって、出題データに基づく楽譜の画像を生成して表示装置12の画面上に表示する(ステップ406)。なお、ステップ406においては、後述する鍵盤ガイドフラグFlagKGが「1」であるか否かが判断され、「1」である場合には、鍵盤ガイドにおいて、所定の鍵を点滅させ或いは色を変化させた画像を生成する。
また、後述するピアノロールガイドフラグFlagPRが「1」である場合には(ステップ407でYes)、描画処理部18は、出題データに基づく楽音の発音に応じて、ピアノロールガイドの画像を更新し、表示装置12の画面上に表示する(ステップ408)。なお、ピアノロールガイドは、図8に示すように、ピアノロールガイド提示領域(符号802)において、横軸を鍵盤に対応する音高、縦軸を時間として、発音すべき時間を縦方向のバーで表し、時間の進捗にしたがって、バーを縦方向(本実施の形態では、鍵盤から離間するように下方に)移動させるものである。
演奏者による回答中、つまり、演奏者が演奏中であれば(ステップ409でYes)、発音が終了となるまで(ステップ410参照)、演奏データ生成部15が、ユーザの押鍵操作にしたがって演奏データを生成する(ステップ411)。後述するように、演奏データは、1つのノートについて、少なくとも、音高(Pit)、発音開始時刻(Time)、音長(Gate)、ベロシティ(Vel)を含む。
図5は、本実施の形態にかかる出題データおよび演奏データの構成例を示す図である。図5に示すように、本実施の形態においては、1つのレコードによって、1つのノートが表される(符号501、502参照)。各レコードは、音高(Pit)、発音開始時刻(Time)、音長(Gate)、ベロシティ(Vel)、次のノートに関するレコードへのポインタ(*next)、前のノートに関するレコードへのポインタ(*prev)を有する。音高(Pit)は、たとえば鍵番号に相当する。ベロシティは演奏者による押鍵の強さ(押鍵速度)を表し、これにより発音すべき楽音の音量レベルが決められる。
以下、図3のステップ306の正解率算出処理についてより詳細する。図6および図7は、本実施の形態にかかる正解率算出処理の例を示すフローチャートである。図6に示すように、正解率算出・評価処理部17は、演奏データのレコードおよび出題データのレコードを特定するためのパラメータ「n」を「0」に初期化する(ステップ601)とともに、出題開始時間と演奏開始時間との間の時間差「Tadj」を「0」に初期化する(ステップ602)。
次いで、正解率算出・評価処理部17は、出題モードを特定するためのフラグ「FlagTL」が「1」であるか否かを判断する(ステップ603)。以下、本実施の形態における出題モードについて説明する。
本実施の形態では、特に、4つの能力種別(「記憶力」、「集中力」、「運動能力」および「認知能力」)のそれぞれを評価するために、第1の出題モードから第4の出題モードを設けている。また、出題モードを特定するために、出題データの再生の有無(第1の条件)、鍵盤ガイドの有無(第2の条件)、ピアノロールガイドの有無(第3の条件)および演奏時間の制限(第4の条件)を有している。
第1の条件は、再生フラグ「FlagPF」、第2の条件は、鍵盤ガイドフラグ「FlagKG」、第3の条件は、ピアノロールガイドフラグ「FlagPR」、第4の条件は、制限時間フラグ「FlagTL」により判別される。
第1の条件について、再生フラグ「FlagPF」が「1」のときには、再生処理部13により出題データに基づく楽音が再生され、「0」のときには楽音は再生されない。第2の条件について、鍵盤ガイドフラグ「FlagKG」が「1」のときには、表示装置12の画面上に鍵盤ガイドの画像が表示され、「0」のときには鍵盤ガイドの画像が表示されない。
また、第3の条件について、ピアノロールガイドフラグ「FlagPR」が「1」のときには、表示装置12の画面上にピアノロールガイドの画像が表示され、「0」のときにはピアノロールガイドの画像が表示されない。第4の条件について、制限時間フラグ「FlagTL」が「1」のときには、出題データに基づく楽音の再生から一定の制限時間内に演奏者は演奏(押鍵操作)を開始し、「0」のときには、出題データに基づく楽音の再生と同時に、リアルタイムで演奏者は演奏を行う。
第1の出題モード(記憶力モード)では、フラグの値は、
再生フラグFlagPF:1(再生音あり)
鍵盤ガイドフラグFlagKG:1(鍵盤ガイドフラグあり)
ピアノロールガイドフラグFlagPR:0(ピアノロールガイドフラグなし)
制限時間フラグFlagTL:1(制限時間あり)
となる。
第2の出題モード(集中力モード)では、フラグの値は、
再生フラグFlagPF:1(再生音あり)
鍵盤ガイドフラグFlagKG:1(鍵盤ガイドあり)
ピアノロールガイドフラグFlagPR:0(ピアノロールガイドなし)
制限時間フラグFlagTL:1(制限時間あり)
となる。
第3の出題モード(運動能力モード)では、フラグの値は、
再生フラグFlagPF:1(再生音あり)
鍵盤ガイドフラグFlagKG:1(鍵盤ガイドあり)
ピアノロールガイドフラグFlagPR:1(ピアノロールガイドあり)
制限時間フラグFlagTL:0(リアルタイム)
となる。また、
第4の出題モード(認知能力モード)では、フラグの値は、
再生フラグFlagPF:0(再生音なし)
鍵盤ガイドフラグFlagKG:0(鍵盤ガイドなし)
ピアノロールガイドフラグFlagPR:1(ピアノロールガイドあり)
制限時間フラグFlagTL:0(リアルタイム)
となる。
図8は、本実施の形態において表示装置の画面上に表示された画像の例を示す図である。図8に示すように、本実施の形態においては、画像800には、鍵盤が描かれ、演奏者が押鍵すべき鍵を点滅や色の変化により提示する鍵盤ガイドを含む鍵盤ガイド領域801と、演奏者が押鍵すべき鍵および押鍵すべき時間を、縦方向を時間軸としたバーの形式で表したピアノロールガイド領域802と、演奏者が押鍵した鍵を、出題データに基づくノートと比較できるようにしたユーザ演奏モニター領域803と、後述する評価値算出処理により算出された、能力種別ごとの評価値を示す評価値提示領域804と、を含む。
たとえば、鍵盤ガイド領域801において、ドットで塗りつぶされた鍵(符号811、812参照)が、押鍵すべき鍵を示している。また、ピアノロールガイド領域802において、ガイドバー(符号813、814参照)は、時間の経過とともに、下方に移動し、ユーザ演奏タイミングを示す横軸(符号821)にガイドバーの下端が到達したときに、演奏者は指定された鍵を押鍵する。また、ガイドバーの上端が横軸821に達するまで、その鍵の押鍵は継続される。
本実施の形態においては、第1の出題モードおよび第2の出題モードの下では、画像には、鍵盤ガイド領域801、ユーザ演奏モニター領域803および評価値提示領域804が含まれ、ピアノロールガイド領域802は表示されない。第3のモードの下では、画像には、鍵盤ガイド領域801、ピアノロールガイド領域802、ユーザモニター領域803および評価値提示領域804の全てが含まれる。また、第3のモードの下では、画像には、鍵盤ガイド領域801が含まれるが、当該領域において、鍵の点滅や色の変化は生じない。また、画像には、ピアノロールガイド領域802、ユーザ演奏モニター領域803および評価値提示領域804が含まれる。
図14(a)〜(d)は、第1の出題モードにおける出題データのノートの列(出題音列)の例を示す図である。また、図15(a)〜(d)は、第2の出題モードにおける出題データのノートの列(出題音列)の例を示す図である。第1の出題モードおよび第2の出題モードの下では、上述したように、出題データに基づく楽音が再生された後、所定の制限時間内に演奏者は、押鍵操作をする。
図16(a)〜(d)は、第3の出題モードにおける出題データのノートの列(出題音列)の例を示す図である。第3の出題モードの下では、演奏者は表示装置12の画面上に表示される画像を参照して、出題データに基づく楽音の再生と同時に押鍵操作する。
図17(a)〜(d)は、第4の出題モードにおける出題データのノートの列(出題音列)の例を示す図である。第4の出題モードの下では、上述したように、再生音もなく、かつ、鍵盤ガイドも表示されない。したがって、図17に示すように、ピアノロールガイドによるバー形式の表示にしたがって、演奏者は押鍵操作する。
図6のステップ603においてYesと判断された場合には、正解率算出・評価処理部17は、「Tadj=(me[0]のTime)−(ne[0]のTime)」とする(ステップ604)。ここに、ne[n]は、出題データ中のn番のノートのレコードを示し、me[n]は、演奏データ中のn番のノートのレコードを示す。
図9に示すように、ステップ604で得られる「Tadj」は、出題開始時間、つまり、出題データに基づく音列(出題音列)の最初のノート(第0番のノート)の発音開始時刻と、演奏開始時間、つまり、演奏データに基づく音列(ユーザ演奏音列)の最初のノート(第0番のノート)の発音開始時刻との間の時間差を示す。
次いで、正解率算出・評価処理部17は、全てのノートについて(ステップ605参照)、以下のステップ606〜611の処理を実行する。
正解率算出・評価処理部17は、以下の、第n番のノートについての誤差値を算出する(ステップ606〜609)。
a=(ne[n]のTime)+Tadj−(me[n]のTime)
b=((ne[n]のTime)+(ne[n]のGate))+Tadj
−((me[n]のTime)+(me[n]のGate))
c=(ne[n]のVel)−(me[n]のVel)
d=(ne[n]のPit)−(me[n]のPit)
誤差値aは、第n番の出題データのノートと、第n番の演奏データのノートとの間の演奏開始時刻の誤差、
誤差値bは、第n番の出題データのノートと、第n番の演奏データのノートとの間の消音時刻の誤差、
誤差値cは、第n番の出題データのノートと、第n番の演奏データのノートとの間の強度(ベロシティ)の誤差、
誤差値dは、第n番の出題データのノートと、第n番の演奏データのノートとの間の音高の誤差、をそれぞれ示している。
その後、正解率算出・評価処理部17は、以下のように、それぞれの誤差値「a」〜「d」を、以前の処理にて累算していた誤差累算値Val「0」〜Val[3]に加える(ステップ610)。
Val[0]=Val[0]+a
Val[1]=Val[1]+b
Val[2]=Val[2]+c
Val[3]=Val[3]+d
その後、正解率算出・評価処理部17は、パラメータ「n」をインクリメントして(ステップ611)、ステップ605に戻る。
ステップ605でYesと判断された場合には、正解率算出・評価処理部17は、誤差累算値Val[0]〜Val[3]を、それぞれ、ノートの総数「n」で除算してノートごとの誤差(誤差率)を表す値とする。さらに、基準値「N」から誤差率Val[0]/nを、基準値「N」から誤差率Val[1]/nを、基準値「N」から誤差率Val[2]/nを、基準値「N」から誤差率Val[3]/nを減算することにより、正解率を表す値とする(ステップ701〜704)。基準値は、それぞれの誤差率を考慮した所定値である。これにより、Val[0]〜Val[3]は、以下の事項を示す値となる。
Val[0]:演奏開始時刻の正解率
Val[1]:消音時刻の正解率
Val[2]:強度(ベロシティ)の正解率
Val[3]:音高の正解率
正解率算出・評価処理部17は、正解率Val[t](m=0〜3)の値を利用して、能力種別についての評価値を算出する。図10は、本実施の形態にかかる評価値算出処理の例を示すフローチャートである。本実施の形態においては、4つの能力種別(「記憶力」、「集中力」、「運動能力」および「認知能力」)のそれぞれについて評価値を算出する。
図10に示すように、正解率算出・評価処理部17は、上記能力種別を特定するためのパラメータ「m」を「0」に初期化し(ステップ1001)、全ての能力種別について処理が終了するまで(ステップ1002参照)、以下のステップ1003〜ステップ1007を繰り返す。
正解率算出・評価処理部17は、正解率の種別を特定するためのパラメータである「t」を「0」に初期化して(ステップ1003)、全ての正解率の種別についての処理が終了するまで(ステップ1004参照)、ステップ1005〜1006を繰り返す。
正解率算出・評価処理部17は、パラメータ「m」で特定される正解率の種別についての評価値G[m]に、評価係数テーブル(図1の符号24参照)の要素R[t][m]と正解率Val[t]との積を加えたものを、新たな評価値G[m]とする(G[m]=G[m]+R[t][m]×Val[t]:ステップ1005)。その後、正解率算出・評価処理部17は、正解率を特定するパラメータ「t」をインクリメントする(ステップ1006)。
以下、本実施の形態にかかる評価係数テーブルについて説明する。図11は、本実施の形態にかかる評価係数テーブルを示す図である。図11に示すように、評価係数テーブル110においては、正解率の種別ごとに、「記憶力」、「集中力」、「運動能力」および「認知能力」という能力種別のそれぞれに対する重み(係数)が格納されている。個の例では、重み(係数)はパーセント(%)を表す。たとえば、発音開始時刻の正解率について、「記憶力:80」、「集中力:100」、「運動能力:70」および「認知能力:100」という重みの組を得ることができる(符号1101参照)。また、消音時刻の正解率について、「記憶力:10」、「集中力:100」、「運動能力:10」および「認知能力:100」という重みの組を得ることができる(符号1102参照)。
つまり、得られる評価値G[m]は、正解率Val[t]と、正解率ごとの、ある能力種別についての重みとの積の総和
G[m]=Σ(R[t][m]×Val[t])
を意味する。
パラメータ[m]で特定されるある能力種別について、全ての正解率の種別で、ステップ1005、1006の処理が終了すれば(ステップ1004でYes)、正解率算出・評価処理部17は、「m」をインクリメントして(ステップ1005)、次の能力種別に関する評価値G[m]を算出する。
このようにして、正解率から能力種別ごとの評価値G[m]を算出した後、さらに、出題モードに応じた重み付けを与えて、出題モードに応じた修正された評価値が算出される。図12は、本実施の形態にかかる出題モードに基づく評価値の修正処理を示す図である。
図12に示すように、能力種別を特定するパラメータ「m」を「0」に初期化し(ステップ1201)、全ての能力種別について処理が終了するまで(ステップ1202参照)、以下のステップ1203〜ステップ1204を繰り返す。
正解率算出・評価処理部17は、パラメータ「m」で特定される能力種別の評価値G[m]に、第2の評価係数テーブルの要素RR[type][m]を乗じて、修正後の評価値GR[m]を算出する(GR[m]=RR[type][m]×G[m]:ステップ1203)。ここに「type」とは、第1のモード〜第4のモードの何れかの出題モードを特定するパラメータである。その後、正解率算出・評価処理部17は、パラメータ「m」をインクリメントする(ステップ1204)。
図13は、本実施の形態にかかる第2の評価係数テーブルの例を示す図である。図13に示すように、第2の評価係数テーブル1300においては、出題モード(type)ごとに、それぞれの能力種別の評価値G[m](m=0〜3)に対する重み(係数)が格納されている。第2の評価係数テーブルでも、重みはパーセント(%)を表している。
たとえば、「type」が第1の出題モード(記憶力モード)であれば、「G[0](記憶力):100」、「G[1](集中力):10」、「G[2](運動能力):10」、および、「G[3](認知能力):0」という重みの組が取り出される(符号1301参照)。また、「type」が第2の出題モード(集中力モード)であれば、「G[0](記憶力):50」、「G[1](集中力):100」、「G[2](運動能力):10」、および、「G[3](認知能力):0」という重みの組が取り出される(符号1302参照)。
評価値G[0]は、能力種別「記憶力」についての評価値であるため、第1の出題モード(記憶力モード)においては、その重みは、「100」となる(符号1311参照)。同様に、評価値G[1]、G[2]、G[3]は、それぞれ、能力種別「集中力」、「運動能力」および「認知能力」についての評価値であるため、第2の出題モード、第3の出題モードおよび第4の出題モードのそれぞれにおいて、対応する重みは「100」となる(符号1312、1313、1314参照)。しかしながら、各出題モードにおいて、出題モードと直接関連する能力種別以外の能力種別についても、それぞれ所定の重みが与えられている。
上述したように、修正された評価値GR[m]は、評価値G[m]と、出題モードにより決定される評価値G[m]に対する重みとの積
GR[m]=RR[type][m]×G[m]
となる。
算出された修正された評価値GR[m]は、結果ファイル25に記憶され、また、描画処理部18によって、評価値GR[m]を含む画像が生成され、表示装置12の画面上に表示される。
本実施の形態によれば、出題データと、出題データの提示に基づいて演奏者が押鍵した演奏データとから、種別ごとの演奏データの正解率が算出される。また、正解率の種別について、複数の能力のそれぞれの重みを格納した評価係数テーブルが記憶装置中に設けられる。各能力に関して、正解率と、正解率ごとの重みとの積の総和を、当該性質についての評価値とする。このようにして、演奏者による演奏に基づいて、その演奏の正解率を算出して、正解率に基づいて、当該演奏によりわかる演奏者の能力を評価値として得ることができる。
たとえば、正解率種別として、出題データのレコード中の発音開始時刻と、演奏データのレコード中の発音開始時刻とを比較して、発音開始時刻の正解率や、前記出題データのレコード中の音高と、前記演奏データのレコード中の音高とを比較して、音高の正解率が算出される。正解率と、正解率ごとの重みとの積を求めるため、種々の正解率を採用することにより、より適切な評価値を得ることができる。さらに、正解率種別として、出題データのレコード中の発音開始時刻および音長と、演奏データのレコード中の発音開始時刻および音長とに基づいた消音時刻の正解率や、出題データのレコード中の強度と、演奏データのレコード中の強度とを比較した強度の正解率を採用しても良い。
また、本実施の形態においては、所定の正解率の種別Val[t](tは、正解率の種別を示すパラメータ)および評価係数テーブル中の係数R[t][m](ただし、tは正解率の種別を示すパラメータ、mは能力種別を示すパラメータ)に基づいて、評価値G[m]を
G[m]=Σ(R[t][m]×Val[t])
に基づいて算出している。したがって、ある能力種別についての評価値は、重みを与えられた正解率の総和となり、全ての正解率の種別を考慮したものとなる。
さらに、本実施の形態によれば、出題モードに応じて、異なる態様で出題することができ、かつ、出題モードのそれぞれについて、評価値G[m]に与えるべき重みを格納した第2の評価係数テーブルが設けられている。したがって、算出された評価値G[m]を、さらに出題モードに応じた重みをつけて修正された評価値GR[m]を算出することができる。これにより、出題モードに応じて、より適切な能力種別の評価値を得ることが可能となる。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
たとえば、前記実施の形態において、正解率種別として「発音開始時刻」、「消音時刻」、「強さ(ベロシティ)」および「音高」を採用しているが、これらのうちの何れか1以上を正解率種別として採用しても良いし、或いは、他の正解率種別を採用しても良い。
また、前記実施の形態においては、能力種別として、「記憶力」、「集中力」、「運動能力」および「認知能力」を採用し、それぞれの能力種別に関する評価値を算出している。しかしながら、上記4つの能力種別に限定されるものではなく、これらのうちの何れか1つ以上を採用しても良いし、他の能力種別を採用しても良いことは言うまでも無い。
さらに、演奏者の鍵盤での押鍵操作に基づいて演奏データを生成するだけでなく、他の入力装置(キーボードやタッチパネル)の入力に基づいて演奏データを生成しても良い。
また、本実施の形態においては、ノートごとの誤差(誤差率)を算出して、所定の基準値からノートごとの誤差率を減じることで正解率を算出している。しかしながら、正解率は上述したものに限定されず他の手法により正解率を算出しても良い。
図1は、本発明の実施の形態にかかる能力評価装置の構成を示すブロックダイヤグラムである。 図2は、本実施の形態にかかる能力評価装置のハードウェア構成を示すブロックダイヤグラムである。 図3は、本実施の形態にかかる能力評価装置の一般フローを示すフローチャートである。 図4は、本実施の形態にかかるインタラプトルーチンのフローチャートである。 図5は、本実施の形態にかかる出題データおよび演奏データの構成例を示す図である。 図6は、本実施の形態にかかる正解率算出処理の例を示すフローチャートである。 図7は、本実施の形態にかかる正解率算出処理の例を示すフローチャートである。 図8は、本実施の形態において表示装置の画面上に表示された画像の例を示す図である。 図9は、本実施の形態にかかる発音開始の時間差Tadjを説明するための図である。 図10は、本実施の形態にかかる評価値算出処理の例を示すフローチャートである。 図11は、本実施の形態にかかる評価係数テーブルを示す図である。 図12は、本実施の形態にかかる出題モードに基づく評価値の修正処理を示す図である。 図13は、本実施の形態にかかる第2の評価係数テーブルの例を示す図である。 図14(a)〜(d)は、第1の出題モードにおける出題データのノートの列(出題音列)の例を示す図である。 図15(a)〜(d)は、第2の出題モードにおける出題データのノートの列(出題音列)の例を示す図である。 図16(a)〜(d)は、第3の出題モードにおける出題データのノートの列(出題音列)の例を示す図である。 図17(a)〜(d)は、第4の出題モードにおける出題データのノートの列(出題音列)の例を示す図である。
符号の説明
10 能力評価装置
11 入力装置
12 表示装置
13 再生処理部
14 出題データ生成部
15 演奏データ生成部
16 記憶装置
17 正解率算出・評価処理部
18 描画処理部
21 出題データファイル
22 出題パラメータファイル
23 演奏データファイル
24 評価係数テーブル
25 結果ファイル

Claims (10)

  1. 演奏者に提示すべき出題データを構成するノートのレコードであって、それぞれが、少なくともノートの音高および発音開始時刻を有するレコードを格納した出題データファイル、および、出題データおよび演奏者の入力に基づく演奏データの比較により得られる所定の正解率種別ごとに、所定の能力種別のそれぞれについての係数を格納した評価係数テーブルを記憶した記憶装置と、
    前記出題データファイルに記憶された出題データのレコードに基づいた楽音を発音するとともに、演奏者の入力に基づいて、入力された音高の楽音を発音する楽音生成手段と、
    前記演奏者の入力に基づいて、入力された楽音の音高および発音開始時刻を有するノートのそれぞれのレコードを格納した演奏データファイルを生成して、前記記憶装置に記憶する演奏データ生成手段と、
    前記演奏データファイル中の演奏データ、および、前記出題データに基づいて、前記正解率種別ごとに正解率を算出する正解率算出手段と、
    前記正解率種別ごとの正解率と、前記評価係数テーブル中の係数とに基づいて、前記能力種別ごとの評価値を算出する評価値算出手段と、を備えたことを特徴とする能力評価システム。
  2. 前記正解率算出手段が、前記正解率種別として、前記出題データのレコード中の発音開始時刻と、前記演奏データのレコード中の発音開始時刻とを比較して、発音開始時刻の正解率、および/または、前記出題データのレコード中の音高と、前記演奏データのレコード中の音高とを比較して、音高の正解率を算出することを特徴とする請求項1に記載の能力評価システム。
  3. 前記出題データファイルのレコードおよび前記演奏データファイルのレコードが、ノートの音長、および/または、強度を有し、
    前記正解率算出手段が、前記正解率種別として、前記出題データのレコード中の発音開始時刻および音長と、前記演奏データのレコード中の発音開始時刻および音長とに基づいて、消音時刻の正解率、および/または、前記出題データのレコード中の強度と、前記演奏データのレコード中の強度とを比較して、強度の正解率を算出することを特徴とする請求項1または2に記載の能力評価システム。
  4. 前記評価値算出手段が、
    前記正解率Val[t](ただし、tは正解率種別を示すパラメータ)および前記評価係数テーブル中の係数R[t][m](ただし、tは正解率種別を示すパラメータ、mは能力種別を示すパラメータ)に基づいて、評価値G[m]を
    G[m]=Σ(R[t][m]×Val[t])
    にしたがって算出することを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項に記載の演奏評価システム。
  5. 前記記憶装置が、前記能力種別にしたがった出題モードごとの出題データのレコードを格納した出願データファイルと、前記出題モードごとに、前記評価値のそれぞれについての係数を格納した第2の評価係数テーブルを記憶し、
    前記評価値算出手段が、前記出題モード、前記評価値G[m](mは能力種別を表すパラメータ)および第2の評価係数テーブル中の係数RR[type][m](typeは出題モードを示すパラメータ、mは能力種別を示すパラメータ)に基づいて、修正された評価値GR[m]を、
    GR[m]=RR[type][m]×G[m]
    にしたがって算出することを特徴とする請求項1ないし4の何れか一項に記載の能力評価システム。
  6. 演奏者に提示すべき出題データを構成するノートのレコードであって、それぞれが、少なくともノートの音高および発音開始時刻を有するレコードを格納した出題データファイル、および、出題データおよび演奏者の入力に基づく演奏データの比較により得られる所定の正解率種別ごとに、所定の能力種別のそれぞれについての係数を格納した評価係数テーブルを記憶した記憶装置を備えたコンピュータにおいて、前記コンピュータに、
    前記出題データファイルに記憶された出題データのレコードに基づいた楽音を発音するとともに、演奏者の入力に基づいて、入力された音高の楽音を発音する楽音生成ステップと、
    前記演奏者の入力に基づいて、入力された楽音の音高および発音開始時刻を有するノートのそれぞれのレコードを格納した演奏データファイルを生成して、前記記憶装置に記憶する演奏データ生成ステップと、
    前記演奏データファイル中の演奏データ、および、前記出題データに基づいて、前記正解率種別ごとに正解率を算出する正解率算出ステップと、
    前記正解率種別ごとの正解率と、前記評価係数テーブル中の係数とに基づいて、前記能力種別ごとの評価値を算出する評価値算出ステップと、を実行させることを特徴とする能力評価プログラム。
  7. 前記正解率算出ステップにおいて、前記コンピュータに、
    前記正解率種別として、前記出題データのレコード中の発音開始時刻と、前記演奏データのレコード中の発音開始時刻とを比較して、発音開始時刻の正解率を算出するステップ、および/または、
    前記出題データのレコード中の音高と、前記演奏データのレコード中の音高とを比較して、音高の正解率を算出するステップを実行させることを特徴とする請求項6に記載の能力評価プログラム。
  8. 前記出題データファイルのレコードおよび前記演奏データファイルのレコードが、ノートの音長、および/または、強度を有し、
    前記正解率算出ステップにおいて、前記コンピュータに、
    前記正解率種別として、前記出題データのレコード中の発音開始時刻および音長と、前記演奏データのレコード中の発音開始時刻および音長とに基づいて、消音時刻の正解率を算出するステップ、および/または、
    前記出題データのレコード中の強度と、前記演奏データのレコード中の強度とを比較して、強度の正解率を算出するステップを実行させることを特徴とする請求項6または7に記載の能力評価プログラム。
  9. 前記評価値算出ステップにおいて、前記コンピュータに、
    前記正解率Val[t](ただし、tは正解率種別を示すパラメータ)および前記評価係数テーブル中の係数R[t][m](ただし、tは正解率種別を示すパラメータ、mは能力種別を示すパラメータ)に基づいて、評価値G[m]を
    G[m]=Σ(R[t][m]×Val[t])
    にしたがって算出するステップを実行させることを特徴とする請求項6ないし8の何れか一項に記載の演奏評価プログラム。
  10. 前記記憶装置が、前記能力種別にしたがった出題モードごとの出題データのレコードを格納した出願データファイルと、前記出題モードごとに、前記評価値のそれぞれについての係数を格納した第2の評価係数テーブルを記憶し、
    前記評価値算出ステップにおいて、前記コンピュータに、
    前記出題モード、前記評価値G[m](mは能力種別を表すパラメータ)および第2の評価係数テーブル中の係数RR[type][m](typeは出題モードを示すパラメータ、mは能力種別を示すパラメータ)に基づいて、修正された評価値GR[m]を、
    GR[m]=RR[type][m]×G[m]
    にしたがって算出するステップを実行させることを特徴とする請求項6ないし9の何れか一項に記載の能力評価プログラム。
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