JP7385470B2 - 化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、化粧料に関する。
化粧下地、ファンデーション等の化粧料において、化粧崩れや二次付着を防止するための試みがなされている。
例えば特許文献1には、分子内にシラノール基を有し、所定の構造を有するフッ素変性シリコーン樹脂を配合した化粧下地料が、化粧効果持続性に優れ、よれ、崩れが起こりにくいことが開示されている化粧効果持続性に優れ、よれ、崩れが起こりにくい。
特許文献2には、アクリル-シリコーン系グラフト共重合体及び/またはトリメチルシロキシケイ酸、所定の多価アルコール変性シリコーン、及び揮発性油剤を含有する化粧料用皮膜形成組成物を配合した化粧料が、二次付着防止効果や化粧持続性に優れ、べたつきのない軽い伸びと柔軟性のある化粧膜を形成できることが開示されている。
特開平9-25218号公報 特開2006-306860号公報
特許文献1及び2に記載の樹脂を配合した化粧料は、化粧持続性には優れるものの、肌に塗布した後に長時間経過すると、肌から分泌された皮脂によるテカリが顕著になる。また、長時間経過後に色合いがくすみやすく、化粧料の二次付着も生じるなどして化粧直しがうまくできなくなるという問題があった。
本発明の課題は、肌に塗布した後に長時間経過した際の肌のテカリを抑えることができ、二次付着が少なく、色むらがなく均一で明るい色合いが持続する化粧料を提供することにある。
本発明者らは、所定の吸油能を有する所定量の有機粉体、シリコーン系皮膜形成剤、及びエステル油を含有する化粧料が、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、下記成分(A)~(C);
(A)オレイン酸とスクワランの質量割合が1:2の組成油の吸油量が3g/g以上である有機粉体
(B)シリコーン系皮膜形成剤
(C)エステル油
を含有し、成分(A)の含有量が0.1質量%以上20質量%以下である化粧料に関する。
本発明の化粧料によれば、肌に塗布した後に長時間経過した際の肌のテカリを抑えることができる。また化粧料の二次付着を抑制できるとともに、色むらがなく均一で明るい色合いを持続させることができる。
[化粧料]
本発明の化粧料は、下記成分(A)~(C);
(A)オレイン酸とスクワランの質量割合が1:2の組成油の吸油量が3g/g以上である有機粉体
(B)シリコーン系皮膜形成剤
(C)エステル油
を含有し、成分(A)の含有量が0.1質量%以上20質量%以下の化粧料である。
本発明の化粧料は上記構成であることにより、肌に塗布した後に長時間経過した際のテカリを抑えることができ、化粧料の二次付着を抑制できるとともに、色むらがなく均一で明るい色合いを持続させることができるという効果を奏する。
本発明の化粧料が上記効果を奏する理由は定かではないが、以下のように推察される。
皮脂はオレイン酸と炭化水素油を約3:7の割合で含有する。本発明の化粧料に用いる成分(A)は吸油剤であり、オレイン酸とスクワランの質量割合が1:2の組成油の吸油量が3g/g以上であるため、皮脂の捕捉性能が高く、肌に塗布した後に長時間経過した際の肌のテカリを抑えることができると考えられる。
成分(B)は化粧料を肌に塗布した際に皮膜を形成して、成分(A)、及び後述する着色顔料等の粉体成分を皮膜中に固定化し、化粧料の二次付着を防止する作用を有する。また成分(C)は可塑剤として作用し、成分(A)及び成分(B)と併用することで化粧料の二次付着防止効果を高めるとともに、成分(A)、成分(B)及びその他粉体成分の凝集を抑制して、色むらがなく均一で明るい色合いが持続する化粧料とすることができると考えられる。
なお、本発明の作用メカニズムは上記に限定されるものではない。
本発明の化粧料は、固形状、パウダー状、液状、乳液状、ペースト状、クリーム状、ジェル状、シート状等の剤型にすることができ、乳液状又はクリーム状が好ましい。
化粧料の製剤としては、乳化型、油性型、パウダー型として適用することができ、油中水型又は水中油型の乳化化粧料であることが好ましく、メイクアップ用化粧料とする観点では油中水型乳化化粧料であることがより好ましい。
本発明の化粧料は、発明の効果の有効性の観点から皮膚化粧料が好ましく、その具体例としては、フェイスパウダー、白粉、化粧下地、ファンデーション、コンシーラー;ほお紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、オーバーコート剤、口紅等のメイクアップ用化粧料;日焼け止め乳液、日焼け止めクリーム等の紫外線防御化粧料;スキンケア乳液、スキンケアクリーム、BBクリーム、美容液等のスキンケア化粧料などとして適用することができる。これらの中でも、化粧料の二次付着抑制、色むらがなく均一で明るい色合いを持続するという効果の観点からはメイクアップ用化粧料が好ましく、フェイスパウダー、白粉、化粧下地、リキッドファンデーション、クリームファンデーションがより好ましく、化粧下地、リキッドファンデーション、クリームファンデーションがより好ましい。
当該化粧料は、単品のみの使用においても、リキッドファンデーションやパウダーファンデーション、白粉等の粉体化粧料の重ね付けにおいても使用することができる。
<成分(A):有機粉体>
本発明の化粧料に用いる成分(A)は、オレイン酸とスクワランの質量割合が1:2の組成油の吸油量が3g/g以上である有機粉体である。本発明の化粧料は成分(A)を含有することにより、肌に塗布した後に長時間経過した際の肌のテカリを抑えることができる。
塗布後長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、成分(A)の上記吸油量は、好ましくは6g/g以上、より好ましくは10g/g以上である。上記吸油量の上限値には特に制限はないが、通常、50g/g以下である。
本明細書において、成分(A)の上記吸油量は、JIS K5101-13-2:2004に規定される顔料の吸油量測定法を参考にして下記方法により測定される。
まず、成分(A)である粉体0.2gをガラス板上に取り、ピペットを用いオレイン酸とスクワランの質量割合が1:2の組成油を少量ずつ滴下し、その都度、パレットナイフを用いて、粉体とスクワランを練り込む。粉体とオレイン酸とスクワランの質量割合が1:2の組成油が固いペースト状に変化したら、1滴ごとに練り合わせ、最後の1滴の滴下により、ペーストが急激に軟らかくなり、流動を始める点を吸油量の終点とする。終点に達した時の終点に達した時の組成油の滴下量の合計(g)を粉体0.2gあたりの吸油量とし、粉体1gあたりの吸油量(g/g)に換算する。JIS法では油として煮あまに油を用いるが、本法では皮脂との類似性からオレイン酸とスクワランの質量割合が1:2の組成油を用いる。
なお、終点は、オレイン酸とスクワランの質量割合が1:2の組成油の最後の1滴の滴下によりペーストが急激に軟らかくなり、パレットナイフに前記ペーストを半分以上載せ、パレットナイフの平らな面を地面に対し90°傾け、10秒以内にペーストが落ちた場合とする(10秒以内に落ちない場合は、終点とはしない)。
成分(A)は、前記所定の吸油量を有する有機粉体であれば特に制限なく用いることができる。化粧料に含有させる観点、及び、前記吸油量を達成する観点から、成分(A)は、炭素数1以上10以下の炭化水素基含有基を有する単官能(メタ)アクリルアミドを由来とする構成単位(a-1)を含むポリマーを含有することが好ましい。当該構成単位を含むポリマーはアミド基を有しており、皮脂に含まれるオレイン酸中のカルボキシ基が吸着しやすいため、皮脂を捕捉する効果が高い。そのため、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える効果に優れると考えられる。
ここで、「炭素数1以上10以下の炭化水素基含有基を有する単官能(メタ)アクリルアミド」とは、(メタ)アクリル基を1つのみ有する(メタ)アクリルアミドの末端アミノ基に結合した1つ又は2つの水素原子が、1つ又は2つの炭素数1以上10以下の炭化水素基含有基に置換された化合物を意味する。なお本明細書において「(メタ)アクリルアミド」とは、メタクリルアミド又はアクリルアミドを意味する。
前記吸油量を達成する観点から、当該(メタ)アクリルアミドは、末端アミノ基に結合した1つの水素原子が、1つの炭素数1以上10以下の炭化水素基含有基に置換された単官能(メタ)アクリルアミドであることが好ましい。
また「炭素数1以上10以下の炭化水素基含有基」とは、少なくとも1つの炭化水素基を含有する炭素数1以上10以下の基を意味し、例えば、エーテル基で分断されていてもよい、炭素数1以上10以下の炭化水素基が挙げられる。
上記炭化水素基含有基としては、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシアルキル基等が挙げられる。これらの中でも、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、アルキル基、アルケニル基、及びアルコキシアルキル基からなる群から選ばれる1種以上が好ましく、アルキル基がより好ましい。
上記炭化水素基含有基の炭素数は、1以上10以下であって、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、2以上が好ましく、3以上がより好ましく、4以上が更に好ましく、そして、9以下が好ましく、8以下がより好ましく、6以下が更に好ましい。
また、上記炭化水素基含有基の炭素数の合計は、1以上であって、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、2以上が好ましく、3以上がより好ましく、4以上が更に好ましい。また、該炭素数の合計は20以下であればよく、10以下が好ましく、9以下がより好ましく、8以下が更に好ましく、6以下がより更に好ましい。
構成単位(a-1)を形成する、炭素数1以上10以下の炭化水素含有基を有する(メタ)アクリルアミドの具体例としては、メチル(メタ)アクリルアミド、エチル(メタ)アクリルアミド、n-プロピル(メタ)アクリルアミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミド、n-ブチル(メタ)アクリルアミド、イソブチル(メタ)アクリルアミド、t-ブチル(メタ)アクリルアミド、n-ヘキシル(メタ)アクリルアミド、n-オクチル(メタ)アクリルアミド、2-エチルヘキシル(メタ)アクリルアミド、n-デシル(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、ジn-プロピル(メタ)アクリルアミド、ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、ジn-ブチル(メタ)アクリルアミド、ジイソブチル(メタ)アクリルアミド、ジt-ブチル(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
上記の中でも、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、メチルアクリルアミド、エチルアクリルアミド、n-プロピルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド、n-ブチルアクリルアミド、イソブチルアクリルアミド、t-ブチルアクリルアミド、n-ヘキシルアクリルアミド、n-オクチルアクリルアミド、2-エチルヘキシルアクリルアミド、n-デシルアクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、及びN-ブトキシメチルアクリルアミドからなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
構成単位(a-1)としては、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、下記式(I)で表される構成単位がより好ましい。

式中、Rは炭素数1以上10以下のアルキル基を示し、Rは水素原子又はメチル基を示す。
は、炭素数1以上10以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が挙げられ、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、分岐鎖のアルキル基が好ましい。
の炭素数は、2以上が好ましく、3以上がより好ましく、4以上が更に好ましく、そして、10以下が好ましく、8以下がより好ましく、6以下が更に好ましい。
は、水素原子であることが好ましい。
式(I)で表される構成単位としては、メチル(メタ)アクリルアミド、エチル(メタ)アクリルアミド、n-プロピル(メタ)アクリルアミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミド、n-ブチル(メタ)アクリルアミド、イソブチル(メタ)アクリルアミド、t-ブチル(メタ)アクリルアミド、n-ヘキシル(メタ)アクリルアミド、n-オクチル(メタ)アクリルアミド、2-エチルヘキシル(メタ)アクリルアミド、n-デシル(メタ)アクリルアミド等を由来とする構成単位が挙げられる。
上記の中でも、好ましくはメチルアクリルアミド、エチルアクリルアミド、n-プロピルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド、n-ブチルアクリルアミド、イソブチルアクリルアミド、t-ブチルアクリルアミド、及びn-ヘキシルアクリルアミドからなる群から選ばれる1種以上を由来とする構成単位であり、より好ましくはイソプロピルアクリルアミド、イソブチルアクリルアミド、及びt-ブチルアクリルアミドからなる群から選ばれる1種以上を由来とする構成単位であり、更に好ましくはt-ブチルアクリルアミドを由来とする構成単位である。
該ポリマー中の構成単位(a-1)の含有量は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、該ポリマーを構成する全単量体を100質量%とした場合の、構成単位(a-1)を形成する単量体の合計量として、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上、より更に好ましくは75質量%以上であり、100質量%であってよい。
また、成分(A)中の、構成単位(a-1)を含むポリマーの含有量は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上、より更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは85質量%以上であり、100質量%であってよい。
成分(A)は、より詳細には、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、炭素数1以上10以下の炭化水素基含有基を有する単官能(メタ)アクリルアミドを由来とする構成単位(a-1)を含む架橋ポリマー、又は、炭素数1以上10以下の炭化水素基含有基を有する単官能(メタ)アクリルアミドを由来とする構成単位(a-1)を含むポリマーを含有するポリマー複合体であることが好ましい。当該ポリマー複合体は、好ましくは、イオン結合又は水素結合により形成された網目構造を有するものである。
成分(A)が上記架橋ポリマー又はポリマー複合体であると、ポリマー中の構成単位(a-1)が有するアミド基に基づく皮脂の捕捉効果が得られるとともに、成分(A)中に形成された網目構造により、皮脂をより多く吸収及び保持することができる。その結果、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える効果により優れると考えられる。
成分(A)は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、より好ましくは、以下の架橋ポリマー(A1)、ポリマー複合体(A2)、及びポリマー複合体(A3)からなる群から選ばれる1種以上である。
(A1)炭素数1以上10以下の炭化水素基含有基を有する単官能(メタ)アクリルアミドを由来とする構成単位(a-1)、及び、2個以上の重合性不飽和基を有する架橋性単量体を由来とする構成単位(a1-2)を含む架橋ポリマー
(A2)少なくとも、下記ポリマー成分(A2a)とポリマー成分(A2b)とを複合化したポリマー複合体
(A2a):炭素数1以上10以下の炭化水素基含有基を有する単官能(メタ)アクリルアミドを由来とする構成単位(a-1)を有するポリマー
(A2b):(メタ)アクリル酸を由来とする構成単位(a2-2)を含む、(A2a)以外のポリマー
(A3)少なくとも、下記ポリマー成分(A3a)と金属化合物(A3b)とを複合化したポリマー複合体
(A3a):炭素数1以上10以下の炭化水素基含有基を有する単官能(メタ)アクリルアミドを由来とする構成単位(a-1)、及び、(メタ)アクリル酸を由来とする構成単位(a3-2)を含むポリマー
(A3b):金属酸化物、金属水酸化物及び金属塩化物からなる群から選ばれる1種以上の金属化合物
(架橋ポリマー(A1))
架橋ポリマー(A1)(以下、単に「成分(A1)」ともいう)は、炭素数1以上10以下の炭化水素基含有基を有する単官能(メタ)アクリルアミドを由来とする構成単位(a-1)、及び、2個以上の重合性不飽和基を有する架橋性単量体を由来とする構成単位(a1-2)を含む架橋ポリマーである。構成単位(a-1)の詳細及びその好適範囲は、前記と同じである。
〔構成単位(a1-2)〕
架橋ポリマー(A1)は、構成単位(a1-2)として、2個以上の重合性不飽和基を有する架橋性単量体を由来とする構成単位を含む。架橋ポリマー(A1)は構成単位(a1-2)を含むことにより、皮脂を吸収し保持できる網目構造が形成されると考えられる。
重合性不飽和基としては、アリル基、ビニル基、及び(メタ)アクリル基からなる群から選ばれる1種以上が挙げられる。構成単位(a-1)を形成する単量体との反応性の観点からは、ビニル基又は(メタ)アクリル基が好ましく、(メタ)アクリル基がより好ましい。なお本明細書において「(メタ)アクリル基」とは、メタクリル基又はアクリル基を意味する。
構成単位(a1-2)の形成に用いられる、2個以上の重合性不飽和基を有する架橋性単量体としては、ポリアリル化合物、ポリビニル化合物、多官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
ポリアリル化合物としては、N,N-ジアリル(メタ)アクリルアミド、ジアリルアミン、トリアリルアミン、ジアリルフタレート、ジアリルマレート、ジアリルテレフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルホスフェート、テトラアリロキシエタン、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ポリ(メタ)アリロキシアルカン等が挙げられる。
ポリビニル化合物としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、デカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリンジアクリレートメタクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2’-ビス(4-(メタ)アクリロキシプロピロキシフェニル)プロパン、2,2’-ビス(4-(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン等の2官能(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の3~6官能の(メタ)アクリレートが挙げられる。
多官能(メタ)アクリルアミドとしては、N,N’-メチレンビス(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
その他、アリル(メタ)アクリレート等の、アリル基及び(メタ)アクリル基を有する化合物も架橋性単量体として用いることができる。
上記架橋性単量体は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記の中でも、構成単位(a1-2)を形成する架橋性単量体としては、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、ポリビニル化合物、多官能(メタ)アクリレート、及び多官能(メタ)アクリルアミドからなる群から選ばれる1種以上が好ましく、皮脂捕捉性向上の観点、及び構成単位(a-1)を形成する単量体との反応性の観点から、多官能(メタ)アクリレートがより好ましく、2官能(メタ)アクリレートが更に好ましい。
(a1-2)としては、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、下記式(II)で表される構成単位がより好ましい。

式中、R、Rはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数1以上10以下のアルキレン基を示す。
、Rは、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、メチル基が好ましい。
の炭素数は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、2以上が好ましく、そして、8以下が好ましく、6以下がより好ましく、4以下が更に好ましい。
式(II)で表される構成単位としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、及び1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる1種以上を由来とする構成単位が挙げられ、エチレングリコールジメタクリレート、1,3-ブチレングリコールジメタクリレート、及び1,6-ヘキサンジオールジメタクリレートからなる群から選ばれる1種以上を由来とする構成単位が好ましく、エチレングリコールジメタクリレート及び1,6-ヘキサンジオールジメタクリレートからなる群から選ばれる1種以上を由来とする構成単位がより好ましい。
架橋ポリマー(A1)中の構成単位(a-1)と構成単位(a1-2)との質量比[(a-1)/(a1-2)]は、構成単位(a1-1)中のアミド基により皮脂を効率よく捕捉する観点、及び皮脂を吸収し保持できる柔軟な網目構造を形成する観点から、15以上が好ましく、20以上がより好ましく、25以上が更に好ましく、30以上がより更に好ましい。また、架橋構造を形成して皮脂捕捉性を向上させる観点から、60以下が好ましく、55以下がより好ましく、50以下が更に好ましく、45以下がより更に好ましい。
なお本明細書において、ポリマー中の構成単位の質量比とは、各構成単位を形成する単量体の質量比を意味する。例えば構成単位(a-1)と構成単位(a1-2)との質量比[(a-1)/(a1-2)]とは、構成単位(a-1)を形成する単量体の質量と、構成単位(a1-2)を形成する単量体の質量との比である。
架橋ポリマー(A1)中の構成単位(a-1)及び構成単位(a1-2)の合計含有量は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、架橋ポリマー(A1)を形成する全単量体を100質量%とした場合の、構成単位(a-1)及び構成単位(a1-2)を形成する単量体の合計量として、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上が更に好ましく、80質量%以上がより更に好ましい。上限値は100質量%であってもよいが、後述する構成単位(a1-3)を含む観点で、99質量%以下が好ましく、98質量%以下がより好ましく、96質量%以下が更に好ましく、95質量%以下がより更に好ましい。
〔構成単位(a1-3)〕
架橋ポリマー(A1)は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、更に下記式(III)で表される構成単位(a1-3)を含むことが好ましい。

式中、Rは炭素数1以上18以下のアルキル基又は炭素数4以上14以下のジメチルアミノアルキル基を示し、Rは水素原子又はメチル基を示す。
において、炭素数1以上18以下のアルキル基は、直鎖又は分岐鎖のいずれでもよいが、皮脂捕捉性向上の観点から、直鎖アルキル基が好ましい。該アルキル基の炭素数は、1以上18以下であって、皮脂捕捉性向上の観点から、2以上が好ましく、そして、16以下が好ましく、14以下がより好ましく、12以下が更に好ましい。
において、炭素数4以上14以下のジメチルアミノアルキル基は、(CHN-R-(Rは炭素数2以上12以下のアルキレン基を示す。)で表される基である。Rで示されるアルキレン基は、直鎖又は分岐鎖のいずれでもよいが、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、直鎖アルキレン基が好ましい。
ジメチルアミノアルキル基の炭素数は、4以上14以下であって、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、10以下が好ましく、6以下がより好ましく、5以下が更に好ましく、4以下がより更に好ましい。
構成単位(a1-3)としては、例えば、アルキル基の炭素数が1以上18以下の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び、ジメチルアミノアルキル基の炭素数が4以上14以下の(メタ)アクリル酸(ジメチルアミノ)アルキルエステルを由来とする構成単位が挙げられる。
アルキル基の炭素数が1以上18以下の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを由来とする構成単位の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n-デシル、(メタ)アクリル酸n-ドデシル、(メタ)アクリル酸n-テトラデシル、(メタ)アクリル酸n-ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸n-オクタデシル等を由来とする構成単位が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を用いることができる。
上記の中でも、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、メタクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n-デシル、(メタ)アクリル酸n-ドデシル、(メタ)アクリル酸n-テトラデシル、及び(メタ)アクリル酸n-ヘキサデシルからなる群から選ばれる1種以上を由来とする構成単位が好ましく、メタクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸n-デシル、及び(メタ)アクリル酸n-ドデシルからなる群から選ばれる1種以上を由来とする構成単位がより好ましく、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-ブチル、及びメタクリル酸n-ドデシルからなる群から選ばれる1種以上を由来とする構成単位が更に好ましい。
ジメチルアミノアルキル基の炭素数が4以上14以下の(メタ)アクリル酸(ジメチルアミノ)アルキルエステルを由来とする構成単位の具体例としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノヘキシル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノオクチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノデシル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノドデシル(メタ)アクリレート等を由来とする構成単位が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を用いることができる。
上記の中でも、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノヘキシル(メタ)アクリレート、及びジメチルアミノオクチル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる1種以上を由来とする構成単位が好ましく、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、及びジメチルアミノブチル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる1種以上を由来とする構成単位がより好ましく、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる1種以上を由来とする構成単位が更に好ましく、ジメチルアミノエチルアクリレート及びジメチルアミノエチルメタクリレートからなる群から選ばれる1種以上を由来とする構成単位がより更に好ましく、ジメチルアミノエチルアクリレートを由来とする構成単位がより更に好ましい。
架橋ポリマー(A1)中の構成単位(a-1)と構成単位(a1-3)との質量比[(a-1)/(a1-3)]は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、3以上が好ましく、3.3以上がより好ましく、3.5以上が更に好ましく、3.8以上がより更に好ましく、そして、100以下が好ましく、70以下がより好ましく、50以下が更に好ましく、20以下がより更に好ましい。
架橋ポリマー(A1)は、前記構成単位(a-1)、構成単位(a1-2)及び構成単位(a1-3)以外の構成単位を、本発明の効果を損なわない範囲で含有してもよい。
但し、架橋ポリマー(A1)中の構成単位(a-1)、構成単位(a1-2)及び構成単位(a1-3)の合計含有量は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、架橋ポリマー(A1)を形成する全単量体を100質量%とした場合の、構成単位(a-1)、構成単位(a1-2)及び構成単位(a1-3)を形成する単量体の合計量として、80質量%以上が好ましく、85質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましく、95質量%以上がより更に好ましく、100質量%であってもよい。
架橋ポリマー(A1)は、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、及び乳化重合等の公知の重合方法を用いて製造することができる。上記の中でも、反応効率、重合のしやすさ、及び、粉末状態の架橋ポリマーを得る観点から、懸濁重合が好ましい。
懸濁重合は、例えば、前記各構成単位を形成する単量体、重合開始剤、及び有機溶媒を含む溶液(油相)と、分散剤及び水を含む溶液(水相)とを混合して懸濁液を調製した後、窒素置換を行い、該懸濁液を加熱撹拌することにより行うことができる。
反応形式としては、製造容易性の観点から、ラジカル重合反応であることが好ましい。
ラジカル重合反応に用いられるラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等の過酸化物系重合開始剤;2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系重合開始剤;等が挙げられる。懸濁重合を行う観点からは、油溶性の重合開始剤が好ましく、油溶性のアゾ系重合開始剤がより好ましい。
重合開始剤の使用量は、使用する単量体の種類及び濃度、開始剤の種類、重合温度等により適宜選択できるが、通常、使用する全単量体に対して好ましくは0.01質量%以上、10質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以上、5質量%以下である。
重合温度は、溶媒及び重合開始剤の種類に応じて適宜選択でき、通常、40~120℃の範囲で選択される。反応系内の単量体濃度は特に限定されないが、生産効率、反応制御の容易さの観点から、好ましくは1~60質量%の範囲である。
重合後は有機溶媒を除去し、次いで凍結乾燥することで、粉末状の架橋ポリマー(A1)が得られる。
(ポリマー複合体(A2))
ポリマー複合体(A2)(以下、単に「成分(A2)」ともいう)は、少なくとも、下記ポリマー成分(A2a)とポリマー成分(A2b)とを複合化したポリマー複合体である。
(A2a):炭素数1以上10以下の炭化水素基含有基を有する単官能(メタ)アクリルアミドを由来とする構成単位(a-1)を有するポリマー
(A2b):(メタ)アクリル酸を由来とする構成単位(a2-2)を含む、(A2a)以外のポリマー
〔ポリマー成分(A2a)〕
ポリマー成分(A2a)は、炭素数1以上10以下の炭化水素基含有基を有する単官能(メタ)アクリルアミドを由来とする構成単位(a-1)を有するポリマーである。構成単位(a-1)の詳細及びその好適範囲は、前記と同じである。
ポリマー成分(A2a)中の構成単位(a-1)の含有量は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、ポリマー成分(A2a)を形成する全単量体を100質量%とした場合の、構成単位(a-1)を形成する単量体の合計量として、80質量%以上が好ましく、85質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましく、95質量%以上がより更に好ましく、100質量%であってもよい。
≪構成単位(a2-3)≫
ポリマー成分(A2a)は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、更にアルキル基の炭素数が1以上10以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを由来とする構成単位(a2-3)を含むことが好ましい。
当該アルキル基は直鎖又は分岐鎖のいずれでもよいが、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、直鎖アルキル基が好ましい。該アルキル基の炭素数は、1以上10以下であって、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、2以上が好ましく、そして、9以下が好ましく、8以下がより好ましく、6以下が更に好ましい。
アルキル基の炭素数が1以上10以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを由来とする構成単位の具体例としては、メタクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n-デシル等を由来とする構成単位のうち1種又は2種以上が挙げられる。
上記の中でも、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、アルキル基の炭素数が1以上10以下であるアクリル酸アルキルエステルを由来とする構成単位が好ましく、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t-ブチル、アクリル酸n-ヘキシル、アクリル酸n-オクチル、及びアクリル酸2-エチルヘキシルからなる群から選ばれる1種以上を由来とする構成単位がより好ましく、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、アクリル酸n-ブチルエステル、及びアクリル酸n-ヘキシルからなる群から選ばれる1種以上を由来とする構成単位が更に好ましく、アクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、及びアクリル酸n-ブチルからなる群から選ばれる1種以上を由来とする構成単位がより更に好ましい。
ポリマー成分(A2a)が構成単位(a2-3)を含む場合、ポリマー成分(A2a)中の構成単位(a-1)と構成単位(a2-3)との質量比[(a-1)/(a2-3)]は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、3以上が好ましく、5以上がより好ましく、10以上が更に好ましく、15以上がより更に好ましく、そして、40以下が好ましく、30以下がより好ましく、25以下が更に好ましく、20以下がより更に好ましい。
ポリマー成分(A2a)は、前記構成単位(a-1)及び構成単位(a2-3)以外の構成単位を、本発明の効果を損なわない範囲で含有してもよい。
但し、ポリマー成分(A2a)中の構成単位(a-1)及び構成単位(a2-3)の合計含有量は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、ポリマー成分(A2a)を形成する全単量体を100質量%とした場合の、構成単位(a-1)及び構成単位(a2-3)を形成する単量体の合計量として、80質量%以上が好ましく、85質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましく、95質量%以上がより更に好ましく、100質量%であってもよい。
なお、ポリマー成分(A2a)は(メタ)アクリル酸を由来とする構成単位を含まないことが好ましい。具体的には、ポリマー成分(A2a)中の(メタ)アクリル酸を由来とする構成単位の含有量は、ポリマー成分(A2a)を形成する全単量体を100質量%とした場合の、(メタ)アクリル酸の量として、好ましくは5質量%以下、より好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下であり、0質量%であってよい。
なお本明細書において「(メタ)アクリル酸」とは、メタクリル酸又はアクリル酸を意味する。
ポリマー成分(A2a)の重量平均分子量は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、50,000g/mol以上が好ましく、100,000g/mol以上がより好ましく、200,000g/mol以上が更に好ましい。また、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点、及び取り扱い性の観点から、1,000,000g/mol以下が好ましく、800,000g/mol以下がより好ましく、700,000g/mol以下が更に好ましい。
ポリマー成分(A2a)の重量平均分子量は、ポリスチレンを標準物質としてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定され、具体的には実施例に記載の方法により測定できる。
ポリマー成分(A2a)は、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、及び乳化重合等の公知の重合方法を用いて製造することができる。上記の中でも、反応効率及び重合のしやすさの観点から、溶液重合が好ましい。溶液重合は、例えば、前記各構成単位を形成する単量体及び重合開始剤を、有機溶媒中で加熱撹拌することにより行うことができる。
〔ポリマー成分(A2b)〕
ポリマー成分(A2b)は、(メタ)アクリル酸を由来とする構成単位(a2-2)を含む、成分(A2a)以外のポリマーである。
≪構成単位(a2-2)≫
ポリマー成分(A2b)は、構成単位(a2-2)として、(メタ)アクリル酸を由来とする構成単位を含む。ポリマー成分(A2b)が構成単位(a2-2)を含むことにより、ポリマー成分(A2a)中のアミド基と、ポリマー成分(A2b)中のカルボキシ基とが水素結合して、皮脂を吸収し保持できる網目構造を有するポリマー複合体(A2)を形成できると考えられる。
構成単位(a2-2)の形成に用いられる(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸であって、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、アクリル酸が好ましい。
ポリマー成分(A2b)中の構成単位(a2-2)の含有量は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、ポリマー成分(A2b)を形成する全単量体を100質量%とした場合の、構成単位(a2-2)を形成する単量体の合計量として、30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましく、50質量%以上が更に好ましく、60質量%以上がより更に好ましい。上限値は100質量%であってもよいが、後述する構成単位(a2-4)を含む場合は、99質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、80質量%以下が更に好ましく、70質量%以下がより更に好ましい。
≪構成単位(a2-4)≫
ポリマー成分(A2b)は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、更に、アルキル基の炭素数が1以上24以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを由来とする構成単位(a2-4)を含むことができる。
当該アルキル基は直鎖又は分岐鎖のいずれでもよいが、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、直鎖アルキル基が好ましい。該アルキル基の炭素数は、1以上24以下であって、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、4以上が好ましく、8以上がより好ましく、12以上が更に好ましく、そして、22以下が好ましく、20以下がより好ましく、18以下が更に好ましい。
アルキル基の炭素数が1以上24以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを由来とする構成単位の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n-デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル等を由来とする構成単位のうち1種又は2種以上が挙げられる。
上記の中でも、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、アルキル基の炭素数が1以上24以下であるアクリル酸アルキルエステルを由来とする構成単位が好ましく、アクリル酸ドデシル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸テトラデシル、アクリル酸ヘキサデシル、及びアクリル酸オクタデシルからなる群から選ばれる1種以上を由来とする構成単位がより好ましい。
ポリマー成分(A2b)が構成単位(a2-4)を含む場合、ポリマー成分(A2b)中の構成単位(a2-2)と構成単位(a2-4)との質量比[(a2-2)/(a2-4)]は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、0.5以上が好ましく、0.8以上がより好ましく、1以上が更に好ましく、そして、10以下が好ましく、8以下がより好ましく、5以下が更に好ましい。
ポリマー成分(A2b)は、前記構成単位(a2-2)及び構成単位(a2-4)以外の重合体の構成単位を、本発明の効果を損なわない範囲で含有してもよい。
但し、ポリマー成分(A2b)中の構成単位(a2-2)及び構成単位(a2-4)の合計含有量は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、ポリマー成分(A2b)を形成する全単量体を100質量%とした場合の、構成単位(a2-2)及び構成単位(a2-4)を形成する単量体の合計量として、80質量%以上が好ましく、85質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましく、95質量%以上がより更に好ましく、100質量%であってもよい。
ポリマー成分(A2b)の重量平均分子量は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、5,000g/mol以上が好ましく、6,000g/mol以上がより好ましく、8,000g/mol以上が更に好ましい。また、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点、及び取り扱い性の観点から、500,000g/mol以下が好ましく、400,000g/mol以下がより好ましく、300,000g/mol以下が更に好ましい。
ポリマー成分(A2b)の重量平均分子量は、ポリスチレンを標準物質としてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定され、具体的には実施例に記載の方法により測定できる。
ポリマー成分(A2b)は、ポリマー成分(A2a)と同様の方法により製造することができる。また、市販のポリ(メタ)アクリル酸等をポリマー成分(A2b)として用いることもできる。
ポリマー複合体(A2)を構成するポリマー成分(A2a)とポリマー成分(A2b)の質量比[(A2a)/(A2b)]は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、1以上が好ましく、2以上がより好ましく、4以上が更に好ましく、6以上がより更に好ましく、そして、100以下が好ましく、70以下がより好ましく、50以下が更に好ましく、35以下がより更に好ましい。
また、ポリマー複合体(A2)に含まれるポリマー成分(A2a)中の前記構成単位(a-1)と、ポリマー成分(A2b)中の前記構成単位(a2-2)とのモル比[(a-1)/(a2-2)]は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、2以上が好ましく、3以上がより好ましく、4以上が更に好ましく、5以上がより更に好ましく、そして、100以下が好ましく、60以下がより好ましく、33以下が更に好ましく、20以下がより更に好ましい。
ポリマー複合体(A2)は、少なくとも、前記ポリマー成分(A2a)とポリマー成分(A2b)とを複合化したものであり、ポリマー成分(A2a)及びポリマー成分(A2b)以外の成分を含んでもよい。但し、本発明の効果を得る観点から、ポリマー複合体(A2)中のポリマー成分(A2a)及びポリマー成分(A2b)の合計含有量は、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは90質量%以上であり、100質量%であってよい。
(ポリマー複合体(A2)の製造方法)
ポリマー複合体(A2)の製造方法は、ポリマー成分(A2a)とポリマー成分(A2b)とを溶媒中で混合することにより製造できる。ポリマー成分(A2a)とポリマー成分(A2b)との水素結合を効率よく形成させて複合化する観点から、ポリマー複合体(A2)の製造方法は、ポリマー成分(A2a)を有機溶媒中に溶解させたポリマー溶液Aと、ポリマー成分(A2b)を有機溶媒中に溶解させたポリマー溶液Bとを混合し、次いで有機溶媒を除去する工程を有することが好ましい。この方法により、ポリマー複合体を簡便に製造することができる。
(ポリマー溶液A)
ポリマー溶液Aは、ポリマー成分(A2a)を有機溶媒中に溶解させたものである。ポリマー成分(A2a)を溶解させる有機溶媒としては、ポリマー成分(A2a)を溶解させることが可能であれば特に制限なく、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒等を用いることができる。該ポリマー溶液Aの濃度は特に制限されないが、溶解性及び製造効率の観点から、好ましくは5~40質量%である。
(ポリマー溶液B)
ポリマー溶液Bは、ポリマー成分(A2b)を有機溶媒中に溶解させたものである。ポリマー成分(A2b)を溶解させる有機溶媒は、ポリマー成分(A2b)を分散し得るものであれば特に制限されず、ポリマー溶液Aに用いる有機溶媒と同様の溶媒を用いることができる。
ポリマー溶液Bの濃度も特に制限されないが、溶解性及び製造効率の観点から、好ましくは5~40質量%である。
上記ポリマー溶液A及びポリマー溶液Bを、ポリマー成分(A2a)及びポリマー成分(A2b)が所望の質量比となるよう配合した後、公知の撹拌装置により撹拌混合し、次いで再沈殿、ろ過、減圧乾燥等により混合液中の有機溶媒を除去して、必要に応じ粉砕処理を行い、好ましくは粉末状のポリマー複合体(A2)を得ることができる。
(ポリマー複合体(A3))
ポリマー複合体(A3)(以下、単に「成分(A3)」ともいう)は、少なくとも、下記ポリマー成分(A3a)と金属化合物(A3b)とを複合化したポリマー複合体である。
(A3a):炭素数1以上10以下の炭化水素基含有基を有する単官能(メタ)アクリルアミドを由来とする構成単位(a-1)、及び、(メタ)アクリル酸を由来とする構成単位(a3-2)を含むポリマー
(A3b):金属酸化物、金属水酸化物及び金属塩化物からなる群から選ばれる1種以上の金属化合物
〔ポリマー成分(A3a)〕
ポリマー成分(A3a)は、炭素数1以上10以下の炭化水素基含有基を有する単官能(メタ)アクリルアミドを由来とする構成単位(a-1)、及び、(メタ)アクリル酸を由来とする構成単位(a3-2)を含むポリマーである。構成単位(a-1)の詳細及びその好適範囲は、前記と同じである。
≪構成単位(a3-2)≫
ポリマー成分(A3a)は、構成単位(a3-2)として、(メタ)アクリル酸を由来とする構成単位を含む。成分(A3a)が構成単位(a3-2)を含むことにより、構成単位(a3-2)中のカルボキシ基と、後述する成分(A3b)中の金属原子とがイオン結合して、網目構造を形成し、皮脂を吸収し保持できる網目構造を有するポリマー複合体(A3)を形成できると考えられる。
構成単位(a3-2)の形成に用いられる(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸であって、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、アクリル酸が好ましい。「(メタ)アクリル酸」とは、メタクリル酸又はアクリル酸を意味する。
ポリマー成分(A3a)中の構成単位(a-1)と構成単位(a3-2)との質量比[(a-1)/(a3-2)]は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、7以上が好ましく、7.3以上がより好ましく、7.5以上が更に好ましく、7.8以上がより更に好ましく、そして、50以下が好ましく、33以下がより好ましく、25以下が更に好ましく、19以下がより更に好ましく、15以下がより更に好ましい。
ポリマー成分(A3a)中の構成単位(a-1)及び構成単位(a3-2)の合計含有量は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、ポリマー成分(A3a)を形成する全単量体を100質量%とした場合の、構成単位(a-1)及び構成単位(a3-2)を形成する単量体の合計量として、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上が更に好ましく、80質量%以上がより更に好ましい。上限値は100質量%であってもよいが、後述する構成単位(a3-3)を含む観点で、99質量%以下が好ましく、98質量%以下がより好ましく、96質量%以下が更に好ましく、94質量%以下がより更に好ましく、92質量%以下がより更に好ましい。
≪構成単位(a3-3)≫
ポリマー成分(A3a)は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、更に、アルキル基の炭素数が1以上10以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを由来とする構成単位(a3-3)を含むことが好ましい。
当該アルキル基は直鎖又は分岐鎖のいずれでもよいが、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、直鎖アルキル基が好ましい。該アルキル基の炭素数は、1以上10以下であって、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、2以上が好ましく、3以上がより好ましく、4以上が更に好ましく、そして、9以下が好ましく、8以下がより好ましく、6以下が更に好ましい。
アルキル基の炭素数が1以上10以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを由来とする構成単位の具体例としては、メタクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n-デシル等を由来とする構成単位のうち1種又は2種以上が挙げられる。
上記の中でも、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、構成単位(a3-3)としては、アルキル基の炭素数が1以上10以下であるアクリル酸アルキルエステルが好ましく、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t-ブチル、アクリル酸n-ヘキシル、アクリル酸n-オクチル、及びアクリル酸2-エチルヘキシルからなる群から選ばれる1種以上を由来とする構成単位がより好ましく、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、アクリル酸n-ブチルエステル、及びアクリル酸n-ヘキシルからなる群から選ばれる1種以上を由来とする構成単位が更に好ましく、アクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、及びアクリル酸n-ブチルからなる群から選ばれる1種以上を由来とする構成単位がより更に好ましく、アクリル酸n-ブチルを由来とする構成単位がより更に好ましい。
ポリマー成分(A3a)が構成単位(a3-3)を含む場合、ポリマー成分(A3a)中の構成単位(a-1)と構成単位(a3-3)との質量比[(a-1)/(a3-3)]は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、3以上が好ましく、3.3以上がより好ましく、3.5以上が更に好ましく、4以上がより更に好ましく、そして、20以下が好ましく、15以下がより好ましく、12以下が更に好ましく、9以下がより更に好ましい。
ポリマー成分(A3a)は、前記構成単位(a-1)、構成単位(a3-2)及び構成単位(a3-3)以外の重合体の構成単位を、本発明の効果を損なわない範囲で含有してもよい。
但し、ポリマー成分(A3a)中の構成単位(a3-1)、構成単位(a3-2)及び構成単位(a3-3)の合計含有量は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、ポリマー成分(A3a)を形成する全単量体を100質量%とした場合の、構成単位(a-1)、構成単位(a3-2)及び構成単位(a3-3)を形成する単量体の合計量として、80質量%以上が好ましく、85質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましく、95質量%以上がより更に好ましく、100質量%であってもよい。
ポリマー成分(A3a)の重量平均分子量は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、100,000g/mol以上が好ましく、200,000g/mol以上がより好ましく、250,000g/mol以上が更に好ましい。また、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点、及び取り扱い性の観点から、1,000,000g/mol以下が好ましく、800,000g/mol以下がより好ましく、700,000g/mol以下が更に好ましい。
ポリマー成分(A3a)の重量平均分子量は、ポリスチレンを標準物質としてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定され、具体的には実施例に記載の方法により測定できる。
ポリマー成分(A3a)は、前記ポリマー成分(A2a)と同様の方法で製造することができる。
〔金属化合物(A3b)〕
金属化合物(A3b)(以下、単に「成分(A3b)」ともいう)は、金属酸化物、金属水酸化物及び金属塩化物からなる群から選ばれる1種以上の金属化合物である。成分(A3b)はポリマー成分(A3a)と複合化することで、ポリマー成分(A3a)中の構成単位(a3-2)が有するカルボキシ基と、成分(A3b)中の金属原子とのイオン結合により網目構造を形成して、皮脂を吸収及び保持できるポリマー複合体(A3)が得られると考えられる。
成分(A3b)は、ポリマー成分(A3a)と複合化する観点から、常温(25℃)で固体のものが好ましく、潮解性を有さないものがより好ましい。
成分(A3b)における金属は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、周期表(長周期)第4族~第12族に属する遷移金属、及びアルミニウムからなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。
アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムが挙げられ、ナトリウム及びカリウムからなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
アルカリ土類金属としては、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウムが挙げられ、マグネシウム、カルシウム及びバリウムからなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
周期表(長周期)第4族~第12族に属する遷移金属としては、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ロジウム、パラジウム、銀、亜鉛、カドミウム等が挙げられる。これらの中でも、チタン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ジルコニウム、及び亜鉛からなる群から選ばれる1種以上が好ましく、チタン、マンガン、鉄、及び亜鉛からなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、亜鉛が更に好ましい。
上記の中でも、成分(A3b)における金属としては、ポリマー成分(A3a)との複合化により優れた皮脂捕捉性を発現する観点から、好ましくはアルカリ土類金属、周期表(長周期)第4族~第12族に属する遷移金属、及びアルミニウムからなる群から選ばれる1種以上であり、より好ましくはマグネシウム、カルシウム、バリウム、チタン、マンガン、鉄、亜鉛、及びアルミニウムからなる群から選ばれる1種以上、更に好ましくはカルシウム、亜鉛、及びアルミニウムからなる群から選ばれる1種以上、より更に好ましくは亜鉛である。
成分(A3b)として用いる金属酸化物としては、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム等が挙げられる。これらの中でも、ポリマー成分(A3a)との複合化により優れた皮脂捕捉性を発現する観点からは酸化亜鉛が好ましい。
成分(A3b)として用いる金属水酸化物としては、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。これらの中でも、ポリマー成分(A3a)との複合化により優れた皮脂捕捉性を発現する観点からは、水酸化カルシウム及び水酸化アルミニウムからなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
また、成分(A3b)として用いる金属塩化物としては、塩化鉄、塩化アルミニウム等が挙げられる。
成分(A3b)は、上記金属化合物のうち1種又は2種以上を用いることができる。ポリマー成分(A3a)との複合化により優れた皮脂捕捉性を発現する観点から、成分(A3b)としては酸化亜鉛、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、及び塩化アルミニウムからなる群から選ばれる1種以上が好ましく、酸化亜鉛がより好ましい。
ポリマー成分(A3a)との複合体を簡便に製造する観点から、成分(A3b)は前記金属化合物の表面を表面処理剤により疎水化処理したものであることが好ましい。当該疎水化処理としては、ポリマー成分(A3a)との複合体を簡便に製造する観点から、ジメチコン処理、ハイドロジェンジメチコン処理、アルキルシラン処理等のシリコーン処理が好ましい。該シリコーン処理に用いられる表面処理剤としては、ジメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサン、トリメトキシカプリリルシラン、トリエトキシカプリリルシラン等が挙げられる。
成分(A3b)の平均一次粒径は、ポリマー成分(A3a)との複合化により皮脂捕捉性を発現させる観点、及び取り扱い性の観点から、好ましくは1nm以上、より好ましくは5nm以上、更に好ましくは10nm以上、より更に好ましくは15nm以上であり、化粧料に配合した際の透明性の観点から、好ましくは100nm以下、より好ましくは60nm以下、更に好ましくは40nm以下である。
成分(A3b)の平均一次粒径はレーザー回折/散乱法等により測定される平均一次粒径であり、市販の各種粒子径分布測定装置により測定できる。
成分(A3b)として、市販の金属化合物を用いることもできる。成分(A3b)として用いられる酸化亜鉛の市販品としては、テイカ(株)製の微粒子酸化亜鉛MZシリーズ、MZXシリーズ、MZYシリーズ等が挙げられる。
ポリマー複合体(A3)を構成するポリマー成分(A3a)と成分(A3b)の質量比[(A3a)/(A3b)]は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、1以上が好ましく、3以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、そして、70以下が好ましく、65以下がより好ましく、60以下が更に好ましく、55以下がより更に好ましい。
ポリマー複合体(A3)に含まれるポリマー成分(A3a)中の前記構成単位(a3-2)と、成分(A3b)とのモル比[(a3-2)/(A3b)]は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、1以上が好ましく、1.5以上がより好ましく、1.8以上が更に好ましく、そして、5以下が好ましく、4.5以下がより好ましく、4以下が更に好ましい。
ポリマー複合体(A3)は、少なくとも、前記ポリマー成分(A3a)と成分(A3b)とを複合化したものであり、他の成分を含んでもよい。但し、本発明の効果を得る観点から、ポリマー複合体(A3)中のポリマー成分(A3a)及び成分(A3b)の合計含有量は、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは90質量%以上であり、100質量%であってよい。
ポリマー複合体(A3)において、ポリマー成分(A3a)と成分(A3b)とが複合化されているか否かは、赤外線吸収(IR)スペクトル測定により確認することができる。具体的には、下記方法により求められる、ポリマー成分(A3a)単独のIRスペクトルと、ポリマー複合体(A3)のIRスペクトルの、波数1730cm-1におけるピーク強度比[ポリマー成分(A3a)/ポリマー複合体(A3)]が1を超えていれば、成分(A3a)と成分(A3b)とが複合化されていると判断できる。
ポリマー複合体(A3)に用いるポリマー成分(A3a)単独、及びポリマー複合体(A3)のIRスペクトルを、それぞれ全反射法(ATR法)にて測定する。各IRスペクトルにおいて、縦軸をAbsとし、波数1650cm-1のピーク強度(P1)及び波数1730cm-1のピーク強度(P2)を求め、(P1)に対する(P2)の強度比[(P2)/(P1)]を算出する。
ポリマー成分(A3a)単独の該強度比を(S1)、ポリマー複合体(A3)の該強度比を(S2)とし、(S1)と(S2)の比率[(S1)/(S2)]を、上記ピーク強度比[ポリマー成分(A3a)/ポリマー複合体(A3)]とする。
なお、上記IRスペクトルにおける波数1650cm-1のピークは、ポリマー成分(A3a)に由来するCOOのピーク(成分(A3b)中の金属原子と結合したもの)であり、波数1730cm-1のピークは、ポリマー成分(A3a)に由来するカルボキシ基(成分(A3b)中の金属原子と結合していないもの)のピークである。
上記ピーク強度比[ポリマー成分(A3a)/ポリマー複合体(A3)]は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、1.1以上がより好ましく、1.2以上が更に好ましい。また、2.5以下が好ましく、2.3以下がより好ましく、2.1以下が更に好ましい。
上記ピーク強度比[ポリマー成分(A3a)/ポリマー複合体(A3)]は、具体的には実施例に記載の方法により測定できる。
ポリマー複合体(A3)は、ポリマー成分(A3a)と成分(A3b)とを分散媒中で混合することにより製造できる。ポリマー成分(A3a)中のカルボキシ基と成分(A3b)中の金属原子とでイオン結合による網目構造を効率よく形成させて複合化する観点から、ポリマー成分(A3a)を有機溶剤中に溶解させたポリマー溶液Aと、成分(A3b)を有機溶剤中に分散させた分散液Bとを撹拌混合して混合液を調製し、該混合液を水中に分散させ、次いで分散媒を除去する工程を有することが好ましい。この方法により、ポリマー複合体(A3)を簡便に製造することができる。
成分(A)の平均粒径は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.1μm以上、更に好ましくは0.5μm以上であり、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点、及び取り扱い性の観点から、好ましくは60μm以下、より好ましくは20μm以下、更に好ましくは10μm以下である。
成分(A)の平均粒径とは、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置により測定されるメジアン径(D50)であり、具体的には実施例に記載の方法により測定できる。
<成分(A)の含有量>
化粧料中の成分(A)の含有量は、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点から、0.1質量%以上であり、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは3質量%以上であり、また、化粧料を肌に塗布後、長時間経過した際にも化粧料の二次付着を抑制し、色むらがなく均一で明るい色合いを持続させる観点から、20質量%以下であり、好ましくは15質量%以下、より好ましくは12質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。
<成分(B):シリコーン系皮膜形成剤>
本発明の化粧料に用いる成分(B)は、通常化粧料に用いられるものを使用することができるが、25℃で固体のものが好ましい。
成分(B)のシリコーン系皮膜形成剤としては、肌に塗布後長時間経過した際にも化粧料の二次付着を抑制し、色むらがなく均一で明るい色合いを持続させる観点、及び仕上がりのよさの観点から、トリメチルシロキシケイ酸(B1)、フッ素変性シリコーン樹脂(B2)、及びアクリルシリコーン樹脂(B3)からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
(トリメチルシロキシケイ酸(B1))
トリメチルシロキシケイ酸(B1)(以下「成分(B1)」ともいう)としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、シロキサン構造を主骨格とした架橋構造を持つ化合物で、[(CHSiO1/2[SiO(aは1~3、bは0.5~8)で表されるものが好ましい。
成分(B1)は、肌に塗布後長時間経過した際にも化粧料の二次付着を抑制し、色むらがなく均一で明るい色合いを持続させる観点、及び仕上がりのよさの観点から、重量平均分子量が1,000~10,000のものが好ましく、2,000~9,000のものがより好ましく、3,000~6,000のものがさらに好ましい。また、その性状は、25℃で液状、ガム状、ペースト状、固体状などのいずれでもよいが、肌に塗布後長時間経過した際にも化粧料の二次付着を抑制し、色むらがなく均一で明るい色合いを持続させる観点、及び仕上がりのよさの観点から、固体状のものが好ましい。また、配合性の観点から、成分(B1)は、溶剤によって希釈された溶液、又は分散液であってもよい。希釈又は分散させる溶剤としては、ジメチルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、及びイソドデカンからなる群から選ばれる1種以上が好ましく、揮発性のジメチルポリシロキサン及びデカメチルシクロペンタシロキサンからなる群から選ばれる1種以上がより好ましい。なお、揮発性とは、35~87℃の引火点を有するものである。
成分(B1)の市販品としては、予め溶剤に溶解させたもので、KF-7312J(50質量%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、KF-9021(50質量%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、X21-5249(50質量%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)(以上、信越化学工業(株)製)、SS4267(35質量%ジメチルポリシロキサン溶液)、SR1000(以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)、BY11-018(30質量%シクロペンタシロキサン溶液)(ダウ・東レ(株)製)、BELSIL TMS 803(旭化成ワッカーシリコーン(株)製)等を使用することができる。
(フッ素変性シリコーン樹脂(B2))
フッ素変性シリコーン樹脂(B2)(以下「成分(B2)」ともいう)としては、下記一般式(1):
SiO(4-a)/2 (1)
(式中、Rは炭素数1以上8以下の炭化水素基、フェニル基、水酸基、又は-R-Rf(Rは炭素数2以上6以下の2価のアルキレン基を示し、Rfは炭素数1以上8以下のパーフルオロアルキル基を示す)で示される基であって、水酸基及び-R-Rfで示される基を必須とする官能基から任意に選ばれ、aは平均数で1.0≦a≦1.8である。)
で表される構造を有するものが好ましい。
フッ素変性シリコーン樹脂は、肌への付着性の点から、分子内にシラノール基を有し、シラノール基中のOH基の割合が、樹脂質量に対して0.1質量%以上5質量%以下であるのが好ましく、0.5質量%以上5質量%以下がより好ましい。
成分(B2)は、25℃で固体のものが好ましく、配合性の観点から、溶剤によって希釈された溶液、又は分散液であってもよい。希釈又は分散させる溶剤としては、環状シリコーン、ジメチルポリシロキサン等に溶解して使用するのが好ましい。環状シリコーンとしては、オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)及びデカメチルシクロペンタシロキサン(D5)からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
フッ素変性シリコーン樹脂(B2)としては、INCI名「トリフルオロプロピルジメチル/トリメチルシロキシシリケート(Trifluoropropyldimethyl/Trimethylsiloxysilicate)」である、XS66-B8226、XS66-C1191、XS66-B8636(以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)等の市販品を用いることができる。
(アクリルシリコーン樹脂(B3))
アクリルシリコーン樹脂(B3)(以下「成分(B3)」ともいう)としては、カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体、アクリル-シリコーン系グラフト共重合体等が挙げられる。
カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体としては、シリコーンデンドリマー・アクリル共重合体等が挙げられ、例えば、特開平11-1530号公報、特開2000-63225号公報等に記載された製造方法に従って製造することができる。
カルボシロキサンデンドリマー構造を有するビニル系重合体の数平均分子量は、肌に塗布後長時間経過した際にも化粧料の二次付着を抑制し、色むらがなく均一で明るい色合いを持続させる観点、及び仕上がりのよさの観点から、3,000以上2,000,000以下であるのが好ましく、5,000以上800,000以下がより好ましい。
成分(B3)は、25℃で固体のものが好ましい。また、カルボシロキサンデンドリマー構造を有するビニル系重合体は、固体の状態で配合することができるが、溶剤に溶解して使用することもできる。溶剤としては、シリコーン油、炭化水素油が挙げられ、好ましくはジメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、及びイソドデカンからなる群から選ばれる1種以上である。
カルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体としては、シリコーンデンドリマー・アクリル共重合体が好ましく、化粧品表示名称「(アクリレーツ/メタクリル酸ポリトリメチルシロキシ)コポリマー」(INCI名称「Acrylates/Polytrimethylsiloxymethacrylate Copolymer」)がより好ましく、予め溶剤に溶解させたFA4001CM(30質量%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、FA4002ID(40質量%イソドデカン溶液)(以上、ダウ・東レ(株)製)等の市販品を用いることができる。
また、アクリル-シリコーン系グラフト共重合体は、分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するオルガノポリシロキサン化合物とアクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマーとのラジカル重合体である。これは、例えば、特開平2-25411号公報、特開平2-132141号公報等に記載されているものや、特開平3-162442号公報、特開2003-104825号公報等に記載のアクリル-シリコーン系グラフト共重合体を使用することができる。
アクリル-シリコーン系グラフト共重合体としては、化粧品表示名称「(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー」(INCI名称「Acrylates/Dimethicone Copolymer」)が好ましく、予め溶剤に溶解させたKP545(30質量%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、KP549(40質量%メチルトリメチコン溶液)、KP550(40質量%イソドデカン溶液)(以上、信越化学工業(株)製)等の市販品を用いることができる。
成分(B)としては、肌上に皮膜を形成し、塗布後長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点、化粧料の二次付着を抑制し、色むらがなく均一で明るい色合いを持続させる観点、及び仕上がりのよさの観点から、トリメチルシロキシケイ酸、フッ素変性シリコーン樹脂、及びカルボシロキサンデンドリマー構造を側鎖に有するビニル系重合体からなる群から選ばれる1種以上を含むことが好ましく、トリメチルシロキシケイ酸及びフッ素変性シリコーン樹脂からなる群から選ばれる1種以上を含むことがより好ましい。
化粧料中の成分(B)の含有量は、塗布後長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点、化粧料の二次付着を抑制し、色むらがなく均一で明るい色合いを持続させる観点、及び仕上がりのよさの観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上、より更に好ましくは2質量%以上であり、また、好ましくは25質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは12質量%以下、より更に好ましくは10質量%以下である。
また本発明の化粧料において、成分(B)に対する成分(A)の質量比[(A)/(B)]は、塗布後長時間経過した際の肌のテカリを抑える観点、化粧料の二次付着を抑制し、色むらがなく均一で明るい色合いを持続させる観点、及び仕上がりのよさの観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.3以上、より更に好ましくは0.5以上であり、また、好ましくは20以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは5以下である。
<成分(C):エステル油>
成分(C)のエステル油としては、通常の化粧料に用いられるものであれば特に制限されないが、不揮発性のエステル油が好ましい。ここで、不揮発性とは、35~87℃に引火点を有さないものであり、また、25℃で液状又はペースト状の、流動性を有するものが好ましい。
かかるエステル油としては、モノエステル油、ジエステル油、トリエステル油、テトラエステル油のいずれも用いることができる。
モノエステル油としては、例えば、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸トリシクロデカンメチル、ラウリン酸ヘキシル、リンゴ酸オクチルドデシル、2-エチルヘキサン酸セチル、2-エチルヘキサン酸2-ヘキシルデシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソブチル、イソステアリン酸2-ヘキシルデシル、ヒドロキシステアリン酸2-エチルヘキシル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、リシノレイン酸オクチルドデシル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、炭酸プロピレン等が挙げられる。
ジエステル油としては、コハク酸ジ2-へチルヘキシル、コハク酸ビスエトキシジグリコール、ジ(カプリル酸/カプリン酸)プロパンジオール、ジイソノナン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジイソステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸プロパンジオール、リンゴ酸ジイソステアリル、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)、ジ2-エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
また、トリエステル油としては、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ホホバ油、トリ2-ヘチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、トリオクタン酸グリセリル、トリメリト酸トリトリデシル、マカデミアナッツ油、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、アボガド油、ヒマワリ油等が挙げられる。
テトラエステル油としては、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸ジペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリトリット等が挙げられる。
成分(C)は、1種又は2種以上を用いることができる。
上記の中でも、肌に塗布後長時間経過した際にも化粧料の二次付着を抑制し、色むらがなく均一で明るい色合いを持続させる観点から、成分(C)としてはモノエステル油、ジエステル油、及びトリエステル油からなる群から選ばれる1種以上が好ましく、モノエステル油がより好ましく、パラメトキシケイ皮酸オクチル及びイソノナン酸イソノニルからなる群から選ばれる1種以上が更に好ましく、パラメトキシケイ皮酸オクチルを含むことがより更に好ましい。
化粧料中の成分(C)の含有量は、肌に塗布後長時間経過した際にも化粧料の二次付着を抑制し、色むらがなく均一で明るい色合いを持続させる観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上、より更に好ましくは2質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、より更に好ましくは7質量%以下である。
また本発明の化粧料において、成分(C)に対する成分(A)の質量比[(A)/(C)]は、肌に塗布後長時間経過した際にも化粧料の二次付着を抑制し、色むらがなく均一で明るい色合いを持続させる観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.3以上、より更に好ましくは0.4以上であり、また、好ましくは15以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは4以下である。
<成分(D):着色顔料>
本発明の化粧料は、メイクアップ用化粧料とする観点から、成分(D)として着色顔料を含有することが好ましい。
着色顔料としては、通常化粧料に用いられる顔料であればよく、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料;黄酸化鉄、黒酸化鉄、弁柄、カーボンブラック、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料;酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄被覆雲母チタン、酸化鉄雲母、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等の光輝性粉体;赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等のレーキ顔料;微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合顔料;等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を用いることができる。
本発明の化粧料が成分(D)を含有する場合、その含有量は、所望の色合いを付与する観点から、化粧料中、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上であり、化粧料中の分散性、及び経済性の観点から、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。
<成分(E):揮発性油>
本発明の化粧料は、油中水型乳化化粧料とする観点、及び、肌に塗布した際に均一な仕上がりを得る観点から、成分(E)として揮発性油を含有することができる。本明細書において揮発性油とは、35~87℃の引火点を有する油剤である。
揮発性油としては、揮発性シリコーン油、揮発性炭化水素油が挙げられる。
揮発性シリコーン油としては、例えば、直鎖状ジメチルポリシロキサン(1~2cs);メチルトリメチコン、トリス(トリメチルシリル)メチルシラン、テトラキス(トリメチルシリル)シラン等の分岐状シロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシロキサン;等が挙げられる。
これらのうち、肌に塗布した際に均一な仕上がりを得る観点から、直鎖状ジメチルポリシロキサン及び環状ジメチルポリシロキサンからなる群から選ばれる1種以上が好ましく、直鎖状ジメチルポリシロキサンを含むことがより好ましい。
揮発性炭化水素油としては、例えば、n-デカン、n-ウンデカン、n-ドデカン等のパラフィン系炭化水素油;イソデカン、イソドデカン、水添ポリイソブテン等のイソパラフィン系炭化水素油;シクロデカン、シクロドデカン等の環状パラフィン炭化水素油が挙げられる。これらのうち、炭素数8以上16以下の炭化水素油が好ましく、炭素数10以上16以下の炭化水素油がより好ましく、炭素数12以上16以下の炭化水素油が更に好ましい。
成分(E)は、1種又は2種以上を用いることができる。上記の中でも、肌に塗布した際に均一な仕上がりを得る観点から、成分(E)は揮発性シリコーン油を含むことが好ましく、直鎖状ジメチルポリシロキサンを含むことがより好ましい。
本発明の化粧料が成分(E)を含有する場合、その含有量は、油中水型乳化化粧料とする観点、及び、肌に塗布した際に均一な仕上がりを得る観点から、化粧料中、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上であり、また、好ましくは60質量%以下、より好ましくは55質量%以下、更に好ましくは50質量%以下である。
<成分(F):非イオン界面活性剤>
本発明の化粧料は、油中水型乳化化粧料とする観点、肌に塗布した際に均一な仕上がりを得る観点、及び化粧持続性向上の観点から、成分(F)として非イオン界面活性剤を含有することができる。
非イオン界面活性剤としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロースエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリオキシアルキレン・アルキル共変性シリコーン、ポリオキシアルキレン・フルオロアルキル共変性シリコーン等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を用いることができる。
上記の中でも、肌に塗布した際に均一な仕上がりを得る観点、及び化粧持続性向上の観点から、成分(F)はポリエーテル変性シリコーンを含むことが好ましい。
ポリエーテル変性シリコーンとしては、例えば、SH3771M、SH3772M、SH3773M、SH3775M、SH3749、DC5200(以上ダウ・東レ(株)製)、KF-6011、KF-6012、KF-6013、KF-6015、KF-6016、KF6017、KF-6004(以上、信越化学工業(株)製)等の市販品を用いることができる。
また肌に塗布した際に均一な仕上がりを得る観点、及び化粧持続性向上の観点から、非イオン界面活性剤のHLB(親水性-親油性のバランス〈Hydrophilic-Lipophilic Balance)〉値は、好ましくは1以上、より好ましくは2以上であり、また、好ましくは7以下、より好ましくは6以下である。
本明細書において、HLB値は、界面活性剤の全分子量に占める親水基部分の分子量を示すものであり、グリフィン(Griffin)の式により求められるものである。
なお、2種以上の非イオン界面活性剤から構成される混合界面活性剤のHLBは、次のようにして求められる。混合界面活性剤のHLBは、各非イオン界面活性剤のHLB値をその配合比率に基づいて相加算平均したものである。
混合界面活性剤のHLB=Σ(HLBx×Wx)/ΣWx
HLBxは、非イオン界面活性剤XのHLB値を示す。
Wxは、HLBxの値を有する非イオン界面活性剤Xの重量(g)を示す。
本発明の化粧料が成分(F)を含有する場合、その含有量は、油中水型乳化化粧料とする観点、肌に塗布した際に均一な仕上がりを得る観点、及び化粧持続性向上の観点から、化粧料中、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは8質量%以下、より好ましくは6質量%以下、更に好ましくは4質量%以下である。
<水>
本発明の化粧料は、使用感を向上させる観点で、更に水を含有することができる。本発明の化粧料が水を含有する場合、その含有量は、使用感向上の観点から、化粧料中、好ましくは1質量%以上、より好ましくは10質量%以上であり、また、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは45質量%以下である。
本発明の化粧料は、前記成分以外に、通常化粧料に用いられる成分、例えば、前記以外の油剤、粉体、水溶性高分子、酸化防止剤、香料、色素、防腐剤、増粘剤、pH調整剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、保湿剤、清涼剤等を含有することができる。
本発明の化粧料は、常法に従って製造することができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は実施例の範囲に限定されない。なお本実施例において、各種測定及び評価は以下の方法により行った。
<重量平均分子量(Mw)の測定>
下記の条件にて、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で重量平均分子量(Mw)を求めた。
(GPC測定条件)
カラム:「α-M」(東ソー(株)製)を2本直列につないで使用
溶離液:60mMリン酸, 50mM臭化リチウム/N,N-ジメチルホルムアミド溶液
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出器:RI
測定試料:1mg/mLのN,N-ジメチルホルムアミド溶液、100μL
検量線:ポリスチレン分子量842万,109万,9.64万(東ソー(株)製),ポリスチレン分子量3万(西尾工業(株)製),ポリスチレン分子量5400,500(東ソー(株)製)
<平均粒径の測定>
成分(A)の平均粒径(メジアン径:D50)は、(株)堀場製作所製のレーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置「LA-920」を用い、水を分散媒として、相対屈折率:1.200-0.000iとして測定した。
<IRスペクトルの波数1730cm-1におけるピーク強度比の測定>
ポリマー複合体(A3)について、成分(A3a)単独、及びポリマー複合体(A3)のIRスペクトルを、赤外分光光度計(「「Nicolet iS5」、Thermo Fisher Scientific,Inc.社製)を用いて、それぞれ全反射法(ATR法)にて測定した。各IRスペクトルにおいて、縦軸をAbsとし、波数1650cm-1のピーク強度(P1)及び波数1730cm-1のピーク強度(P2)を求め、(P1)に対する(P2)の強度比[(P2)/(P1)]を算出した。
成分(A3a)単独の該強度比を(S1)、ポリマー複合体(A3)の該強度比を(S2)とし、(S1)と(S2)の比率[(S1)/(S2)]を求めた。この比率が1を超える場合は、ポリマー複合体(A3)中の成分(A3a)と成分(A3b)とが複合体を形成していることを示す。
<評価用組成油の調製>
オレイン酸(東京化成工業(株)製)及びスクアラン(東京化成工業(株)製)を質量割合で1:2となるよう配合して混合し、評価用組成油を調製した。
<吸油量の測定>
粉体(成分(A)及び比較物質)の吸油量は、JIS K5101-13-2:2004に規定される顔料の吸油量測定法を参考にして測定した。まず、粉体0.2gをガラス板上に取り、ピペットを用いオレイン酸とスクワランの質量割合が1:2の組成油を少量ずつ滴下し、その都度、パレットナイフを用いて、粉体とスクワランを練り込んだ。粉体とオレイン酸とスクワランの質量割合が1:2の組成油が固いペースト状に変化したら、1滴ごとに練り合わせ、最後の1滴の滴下により、ペーストが急激に軟らかくなり、流動を始める点を吸油量の終点とした。終点に達した時の組成油の滴下量の合計(g)を粉体0.2gあたりの吸油量とし、粉体1gあたりの吸油量(g/g)に換算した。
なお、終点は、オレイン酸とスクワランの質量割合が1:2の組成油の最後の1滴の滴下によりペーストが急激に軟らかくなり、パレットナイフに前記ペーストを半分以上載せ、パレットナイフの平らな面を地面に対し90°傾け、10秒以内にペーストが落ちた場合とした(10秒以内に落ちない場合は、終点とはしなかった)。
<化粧料の評価>
(1)塗布8時間経過後の皮脂によるテカリのなさ
専門パネラー5名により、各例で得られた油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を肌に塗布し、8時間経過後の皮脂によるテカリにくさを、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;皮脂によるテカリがまったくない。
4;皮脂によるテカリがない。
3;皮脂によるテカリがあまりない。
2;皮脂によるテカリがややある。
1;皮脂によるテカリがある。
(2)塗布8時間経過後のタオルへの二次付着性のなさ
専門パネラー5名により、各例で得られた油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を肌に塗布し、8時間経過後、綿製のタオルを肌に押しあてた時のファンデーションの色移りのなさを、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;塗布後の肌にタオルを押しあてても、ファンデーションがまったく付いてこない。
4;塗布後の肌にタオルを押しあてても、ファンデーションが付いてこない。
3;塗布後の肌にタオルを押しあてても、ファンデーションがあまり付いてこない。
2;塗布後の肌にタオルを押しあてると、ファンデーションがやや付いてくる。
1;塗布後の肌にタオルを押しあてると、ファンデーションが付いてくる。
(3)塗布8時間経過後の肌の明るさ
専門パネラー5名により、各例で得られた油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を肌に塗布し、8時間経過後の化粧肌の明るさを、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;化粧肌が明るく見える。
4;化粧肌がやや明るく見える。
3;化粧肌があまり明るく見えない。
2;化粧肌が明るく見えない。
1;化粧肌がまったく明るく見えない。
(4)塗布8時間経過後の肌の均一さ
専門パネラー5名により、各例で得られた油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を肌に塗布し、8時間経過後の化粧肌の均一さを、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;化粧肌が均一に見える。
4;化粧肌がやや均一に見える。
3;化粧肌があまり均一に見えない。
2;化粧肌が均一に見えない。
1;化粧肌がまったく均一に見えない。
製造例1(架橋ポリマーA1-1の製造)
下記に示す懸濁重合法によって架橋ポリマーA1-1を製造した。
500mLビーカーにN-t-ブチルアクリルアミド(TBAA)92.00g、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)3.00g、メタクリル酸ドデシル(LMA)5.00g、及び酢酸エチル230.00gを入れ、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製の攪拌羽根を用いて攪拌しながら43℃まで昇温し、モノマーを溶解させ、均一にした。次に、重合開始剤である2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(「V-65B」、富士フイルム和光純薬(株)製、油溶性アゾ重合開始剤)1.00gを添加し、迅速に溶解させ、油相溶液を調製した。
次いで2Lビーカーにイオン交換水536.67g、分散剤であるN-ステアロイル-N-メチルタウリンナトリウム(「NIKKOL SMT」、日光ケミカルズ(株)製)2.00gを入れ、43℃まで昇温し、ホモミキサー(「ROBOMICS」、プライミクス(株)製)を用いて、回転数3500rpmで1分間混合し、水相溶液を調製した。
前記水相溶液に油相溶液を全量添加し、ホモミキサーを用いて回転数6500rpmで5分間混合し、懸濁液を調製した。
反応槽となる2Lのガラス製セパラブルフラスコを43℃油浴で加熱しておき、反応槽に前記懸濁液を全量入れ、反応槽内を400hPaまで減圧し、30秒間保持し、窒素を吹き込み常圧まで戻す操作を5回繰り返し、窒素置換を行った。PTFE攪拌羽根を用いて懸濁液を攪拌しながら反応槽内を60℃まで昇温した後、60℃で5時間保持して重合を行った。その後70℃で1.5時間保持し熟成を行った。冷却後、エバポレーターを用いて酢酸エチルを除去し、凍結乾燥して、吸油量15g、平均粒径(メジアン径)2μmの粉末状の架橋ポリマーA1-1を得た。
製造例2~4(架橋ポリマーA1-2~A1-4の製造)
使用するモノマーの比率を表1に示す質量比に変更したこと以外は、製造例1と同様の方法で、粉末状の架橋ポリマーA1-2~A1-4を製造した。ポリマー中の構成単位を形成する単量体の比率、及び吸油量を表1に示す。
比較製造例1(非架橋ポリマー1の製造)
反応槽となる3Lのガラス製セパラブルフラスコに、TBAA 240.00g、酢酸エチル751.29gを入れ、PTFE攪拌羽根を用いて攪拌しながら45℃まで昇温し、均一にした。次に、300mL三ツ口フラスコに重合開始剤である2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(「V-65B」、富士フイルム和光純薬(株)製)2.37g、酢酸エチル92.63gを入れ混合し、窒素バブリングにより脱気して開始剤溶液を調製した。また、TBAA 560.00g、酢酸エチル1753.01gを混合したモノマー溶液を調製した。
前記セパラブルフラスコに滴下ロートを取り付け、前記開始剤溶液を滴下ロート内に入れた。滴下ロートを含めて反応槽内を746.6hPaまで減圧し、30秒間保持し、窒素を吹き込み常圧まで戻す操作を3回繰り返し、窒素置換を行った。反応槽内を62℃まで昇温した後、前記開始剤溶液28.50g(全開始剤溶液の30質量%に相当)を30分間かけて反応槽へ滴下し、重合を開始した。その後、前記モノマー溶液及び開始剤溶液の全量を2時間かけて反応槽へ滴下し、滴下終了後、62℃で3時間保持した後、80℃まで昇温し、80℃を2時間保持することで重合及び熟成を行った。冷却後、アセトン約50Lにて再沈殿を行い精製し、真空下60℃で8時間減圧乾燥し、粉末状の非架橋ポリマー1を得た。非架橋ポリマー1の吸油量を表1に示す。
なお、本実施例で使用した市販の比較物質である、比較用架橋ポリマー粒子1(「MAKIBEADS 150」、大東化成工業(株)製、球状メタクリル酸メチルクロスポリマー、多孔質、比表面積約150m/g)の吸油量も表1に示した。
表1に記載の成分は下記である。
TBAA:t-ブチルアクリルアミド(東京化成工業(株)製)
EGDMA:エチレングリコールジメタクリレート(「エチレングリコールジメタクリラート」、東京化成工業(株)製)
LMA:メタクリル酸ドデシル(「メタクリル酸ドデシル」、東京化成工業株式会社製)
DMAEA:N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート(「アクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル」、東京化成工業(株)製)
EA:アクリル酸エチル(「アクリル酸エチル」、東京化成工業(株)製)
MMA:メタクリル酸メチル
比較用架橋ポリマー粒子1:「MAKIBEADS 150」、大東化成工業(株)製、球状メタクリル酸メチルクロスポリマー、多孔質、比表面積約150m/g
製造例5(ポリマーA2a-1の製造)
反応槽となる1Lのガラス製セパラブルフラスコに、N-t-ブチルアクリルアミド(TBAA)228.00g、アクリル酸エチル(EA)12.00g、及びエタノール751.29gを入れ、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製の攪拌羽根を用いて攪拌しながら45℃まで昇温し、均一にした。
次に、300mL三ツ口フラスコに重合開始剤である2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(「V-65B」、富士フイルム和光純薬(株)製、油溶性アゾ重合開始剤)2.37g、エタノール84.21gを入れ混合し、窒素バブリングにより脱気して開始剤溶液を調製した。また、TBAA532.00g、EA28.00g、酢酸エチル1753.01gを混合したモノマー溶液を調製した。
前記セパラブルフラスコに滴下ロートを取り付け、前記開始剤溶液を滴下ロート内に入れた。滴下ロートを含めて反応槽内を746.6hPaまで減圧し、30秒間保持し、窒素を吹き込み常圧まで戻す操作を3回繰り返し、窒素置換を行った。反応槽内を62℃まで昇温した後、前記開始剤溶液25.97g(全開始剤溶液の30質量%に相当)を30分間かけて反応槽へ滴下し、重合を開始した。その後、前記モノマー溶液及び残りの開始剤溶液を2時間かけて反応槽へ滴下し、滴下終了後、62℃で3時間保持して重合を行った。その後80℃まで昇温し、80℃を2時間保持して熟成を行った。冷却後、アセトン約50Lにて再沈殿を行い精製し、真空下60℃で8時間減圧乾燥し、ポリマーA2a-1を得た。ポリマーA2a-1中の構成単位を形成する単量体の比率、及び重量平均分子量を表2に示す。
製造例6(ポリマーA2a-2の製造)
溶媒のエタノールを酢酸エチルに変更したこと以外は、製造例5と同様の方法で、ポリマーA2a-2を製造した。ポリマー中の構成単位を形成する単量体の比率、及び重量平均分子量を表2に示す。
製造例7(ポリマーA2a-3の製造)
反応槽となる10Lのガラス製セパラブルフラスコに、N-t-ブチルアクリルアミド(TBAA)760.00g、アクリル酸エチル(EA)40.00g、及び酢酸エチル2588.51g、及び重合開始剤である2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(「V-65B」、富士フイルム和光純薬(株)製、油溶性アゾ重合開始剤)2.37gを入れ、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製の攪拌羽根を用いて攪拌し、均一にした。反応槽内を746.6hPaまで減圧し、30秒間保持し、窒素を吹き込み常圧まで戻す操作を3回繰り返し、窒素置換を行った後、反応槽内を62℃まで昇温し、重合を開始し、62℃で3時間保持した。その後80℃まで昇温し、80℃を2時間保持して熟成を行った。冷却後、アセトン約50Lにて再沈殿を行い精製し、真空下60℃で8時間減圧乾燥し、ポリマーA2a-3を得た。ポリマーA2a-3中の構成単位を形成する単量体の比率、及び重量平均分子量を表2に示す。
製造例8(ポリマーA2a-4の製造)
使用するモノマーの比率を表2に示す質量比に変更したこと以外は、製造例5と同様の方法で、ポリマーA2a-4を製造した。ポリマー中の構成単位を形成する単量体の比率、及び重量平均分子量を表2に示す。
なお、後述する表3に記載のポリマー複合体に用いた市販のポリマー(ポリマーA2b-1~A2b-3)についても、ポリマー中の構成単位を形成する単量体の比率、及び重量平均分子量を表2に示した。
表2に記載の成分は下記である。
TBAA:t-ブチルアクリルアミド(東京化成工業(株)製)
EA:アクリル酸エチル(「アクリル酸エチル」、東京化成工業(株)製)
ポリマーA2b-1:ポリアクリル酸(「ポリアクリル酸 9,000」、富士フイルム和光純薬(株)製、重量平均分子量9,000)
ポリマーA2b-2:ポリアクリル酸(「ポリアクリル酸 50,000」、富士フイルム和光純薬(株)製、重量平均分子量50,000)
ポリマーA2b-3:ポリアクリル酸(「ポリアクリル酸 250,000」、富士フイルム和光純薬(株)製、重量平均分子量250,000)
製造例9(ポリマー複合体A2-1の製造)
ポリプロピレン製ディスポカップに、製造例6で得られたポリマーA2a-2を93.0g、エタノールを873.0g入れて混合し溶解させ、10質量%のポリマーA2a-2溶液を調製した。別のディスポカップに、ポリマーA2b-2を7.0g、エタノールを27.0g入れて混合し溶解させ、10質量%ポリマーA2b-2溶液を調製した。2Lポリプロピレン製ディスポカップに上記ポリマーA2a-2溶液及びポリマーA2b-2溶液を全量入れ、PTFE攪拌羽根を用いて1時間攪拌し混合した。該溶液を真空下60℃で8時間減圧乾燥した後、得られたポリマー複合体の塊をコーヒーミルで粉砕して、平均粒径(メジアン径)2.1μmの粉末状のポリマー複合体A2-1を得た。ポリマー複合体A2-1の吸油量を表3に示す。
製造例10~12(ポリマー複合体A2-2~A2-4の製造)
表3に示す成分(A2a)及び成分(A2b)を表3に記載の質量比で用いたこと以外は、製造例9と同様の方法でポリマー複合体A2-2~A2-4を製造した。ポリマー複合体A2-2~A2-4の吸油量を表3に示す。
なお、製造例8で得られたポリマーA2a-4の吸油量も表3に示した。
製造例13(ポリマーA3a-1の製造)
反応槽となる1Lのガラス製セパラブルフラスコに、N-t-ブチルアクリルアミド(TBAA)35.1g、アクリル酸n-ブチル(BA)8.8g、アクリル酸(AA)3.1g、酢酸エチル101.7g、及びイオン交換水7.1gを入れ、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製の攪拌羽根を用いて攪拌しながら40℃まで昇温し、モノマーを溶解させ、均一にした。
次に、500mLビーカーにTBAA 81.9g、BA 20.5g、AA 7.2g、酢酸エチル198.9g、イオン交換水16.6g、及びスターラーピースを入れ、マグネチックスターラーを用いて攪拌しながら40℃まで昇温し、モノマーを溶解させ、均一にし、滴下用モノマー溶液を調製した。また、酢酸エチル38.3gに、重合開始剤である2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(「V-65B」、富士フイルム和光純薬(株)製、油溶性アゾ重合開始剤)0.4gを溶解した開始剤溶液を調製した。
前記セパラブルフラスコに温度調節機能付き滴下ロートを取り付け、前記滴下用モノマー溶液を滴下ロート内に入れた。滴下ロートを含めて反応槽内を400hPaまで減圧し、30秒間保持し、窒素を吹き込み常圧まで戻す操作を5回繰り返し、窒素置換を行った。反応槽内を62℃まで昇温した後、前記滴下用モノマー溶液及び前記開始剤溶液をそれぞれ2時間かけて反応槽へ滴下し、その後62℃で4時間保持し、次いで80℃まで昇温し、80℃を1時間保持することで重合及び熟成を行った。冷却後、全量が1Lになるまでエタノールを添加して希釈した。水/エタノールを質量比80/20で混合した溶液にて再沈殿を行い、上澄みを除去して80℃で12時間減圧乾燥し、コーヒーミルで粉砕して、ポリマーA3a-1を得た。ポリマーA3a-1の重量平均分子量は60万(g/mol)であった。
製造例14~15(ポリマーA3a-2~A3a-3の製造)
使用するモノマーの比率を表4に示す質量比に変更し、使用する重合開始剤を0.4gに変更したこと以外は、製造例13と同様の方法で、ポリマーA3a-2及びポリマーA3a-3を製造した。ポリマー中の構成単位を形成する単量体の比率、及び重量平均分子量を表4に示す。
製造例16(ポリマー複合体A3-1の製造及び評価)
500mLビーカーに酢酸エチル240.0g及びスターラーピースを入れ、マグネチックスターラーを用いて攪拌しながら、製造例13で得られた30.0gのポリマーA3a-1を少量ずつ加えて溶解させ、ポリマー溶液を調製した。次に、1Lビーカーにイオン交換水436.5g、乳化剤としてN-ステアロイル-N-メチルタウリンナトリウム(「NIKKOL SMT」、日光ケミカルズ(株)製)0.6gを入れ、ホモミキサー(ROBOMICS、プライミクス(株)製)を用いて混合し、乳化液を得た。
50mLスクリュー管瓶に、酸化亜鉛1(MZX-304OTS、テイカ(株)製、トリエトキシカプリリルシラン処理した酸化亜鉛)を1.1g、酢酸エチルを30.0g入れ、超音波洗浄機(UT-205、シャープ(株)製)で15分間超音波を照射して酸化亜鉛1を分散させ、分散液を得た。この分散液を前記ポリマー溶液に添加し、室温(25℃)にて撹拌して均一にし、素早く前記乳化液に全量添加し、ホモミキサーを用いて回転数5000rpmで5分間混合した。これをPTFE攪拌羽根を用いて3時間攪拌した後、255meshのナイロンメッシュでろ過した。エバポレーターを用いてろ液から酢酸エチルを除去し、次いで凍結乾燥して、平均粒径(メジアン径)3μmの粉末状のポリマー複合体A3-1を得た。ポリマー複合体A3-1のIRスペクトルの波数1730cm-1におけるピーク強度比、及び吸油量を表4に示す。
製造例17~18(ポリマー複合体A3-2、A3-3の製造)
表4に示す成分(A3a)及び成分(A3b)を表4に記載の質量比で用いたこと以外は、製造例16と同様の方法でポリマー複合体A3-2及びA3-3を製造した。ポリマー複合体A3-2及びA3-3のIRスペクトルの波数1730cm-1におけるピーク強度比及び吸油量を表4に示す。
なお、製造例13で得られたポリマーA3a-1の吸油量も表4に示した。
表4に記載の成分は下記である。
TBAA:t-ブチルアクリルアミド(東京化成工業(株)製)
AA:アクリル酸(東京化成工業(株)製)
BA:アクリル酸n-ブチル(「アクリル酸ブチル」、東京化成工業(株)製)
酸化亜鉛1:「MZX-304OTS」、テイカ(株)製、トリエトキシカプリリルシラン処理した酸化亜鉛、平均粒径35nm
酸化亜鉛2:「MZY-505M」、テイカ(株)製、シリコーン処理した酸化亜鉛、平均粒径25nm
製造例16~18のポリマー複合体は、IRスペクトルの1730cm-1におけるピーク強度比[ポリマー成分(A3a)/ポリマー複合体]が1を超えていることから、ポリマー成分(A3a)と成分(A3b)とが複合化されていることがわかる。
実施例1~35、比較例1~9(油中水型乳化化粧料の製造及び評価)
表5~10に記載の油相成分を混合した。ここに、表5~10に記載の粉体相成分を粉砕したものを添加してディスパーで分散した。次いで、表5~10に記載の水相成分を添加し、ディスパーで分散後、ホモミキサーで撹拌することにより、各例の油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を得た。
得られた化粧料を用いて、前記評価を行った。結果を表5~10に示す。
表5~10に示すように、本発明の化粧料は、肌に塗布した後に長時間経過した際の肌のテカリを抑え、化粧料の二次付着を抑制できるとともに、色むらがなく均一で明るい色合いを持続させることができる。
本発明の化粧料によれば、肌に塗布した後に長時間経過した際の肌のテカリを抑えることができる。また化粧料の二次付着を抑制できるとともに、色むらがなく均一で明るい色合いを持続させることができる。

Claims (7)

  1. 下記成分(A)~(C);
    (A)オレイン酸とスクワランの質量割合が1:2の組成油の吸油量が3g/g以上である有機粉体 1質量%以上15質量%以下
    (B)シリコーン系皮膜形成剤 1質量%以上15質量%以下
    (C)エステル油 1質量%以上15質量%以下
    及び水を含有し、
    成分(A)が、下記式(I)で表される構成単位(a-1)及び下記式(II)で表される構成単位(a1-2)を含む架橋ポリマー(A1)であり、
    架橋ポリマー(A1)中の構成単位(a-1)及び構成単位(a1-2)の合計含有量が70質量%以上であり、
    架橋ポリマー(A1)中の構成単位(a-1)と構成単位(a1-2)との質量比[(a-1)/(a1-2)]が15以上60以下である、
    油中水型乳化化粧料。

    (式(I)中、R は炭素数1以上10以下のアルキル基を示し、R は水素原子又はメチル基を示す。)

    (式(II)中、R 、R はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、R は炭素数1以上10以下のアルキレン基を示す。)
  2. 下記成分(A)~(C);
    (A)オレイン酸とスクワランの質量割合が1:2の組成油の吸油量が3g/g以上である有機粉体 1質量%以上15質量%以下
    (B)シリコーン系皮膜形成剤 1質量%以上15質量%以下
    (C)エステル油 1質量%以上15質量%以下
    及び水を含有し、
    成分(A)が、
    (A2a):下記式(I)で表される構成単位(a-1)を有するポリマーと
    (A2b):(メタ)アクリル酸を由来とする構成単位(a2-2)を含む、(A2a)以外のポリマーと
    を複合化したポリマー複合体(A2)であり、
    ポリマー成分(A2a)とポリマー成分(A2b)の質量比[(A2a)/(A2b)]が1以上50以下であり、
    ポリマー成分(A2a)中の構成単位(a-1)の含有量が80質量%以上であり、
    ポリマー複合体(A2)に含まれるポリマー成分(A2a)中の前記構成単位(a-1)と、ポリマー成分(A2b)中の前記構成単位(a2-2)とのモル比[(a-1)/(a2-2)]が2以上33以下であり、
    ポリマー成分(A2b)の重量平均分子量が5,000g/mol以上500,000g/mol以下である、
    油中水型乳化化粧料。

    (式(I)中、R は炭素数1以上10以下のアルキル基を示し、R は水素原子又はメチル基を示す。)
  3. 下記成分(A)~(C);
    (A)オレイン酸とスクワランの質量割合が1:2の組成油の吸油量が3g/g以上である有機粉体 1質量%以上15質量%以下
    (B)シリコーン系皮膜形成剤 1質量%以上15質量%以下
    (C)エステル油 1質量%以上15質量%以下
    及び水を含有し、
    成分(A)が、
    (A3a):下記式(I)で表される構成単位(a-1)及び(メタ)アクリル酸を由来とする構成単位(a3-2)を含むポリマーと
    (A3b):酸化亜鉛、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、及び塩化アルミニウムからなる群から選ばれる1種以上の金属化合物と
    を複合化したポリマー複合体(A3)であり、
    ポリマー成分(A3a)中の構成単位(a-1)及び構成単位(a3-2)の合計含有量が70質量%以上であり、
    ポリマー成分(A3a)中の構成単位(a-1)と構成単位(a3-2)との質量比[(a-1)/(a3-2)]が7以上25以下であり、
    ポリマー成分(A3a)と成分(A3b)の質量比[(A3a)/(A3b)]が1以上70以下であり、
    ポリマー成分(A3a)の重量平均分子量が100,000g/mol以上800,000g/mol以下である、
    油中水型乳化化粧料。

    (式(I)中、R は炭素数1以上10以下のアルキル基を示し、R は水素原子又はメチル基を示す。)
  4. ポリマー成分(A3a)が、下記式(I)で表される構成単位(a-1)、(メタ)アクリル酸を由来とする構成単位(a3-2)、及び、アルキル基の炭素数が1以上10以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを由来とする構成単位(a3-3)からなるポリマーである、請求項3に記載の油中水型乳化化粧料。

    (式(I)中、R は炭素数1以上10以下のアルキル基を示し、R は水素原子又はメチル基を示す。)
  5. 成分(B)が、トリメチルシロキシケイ酸(B1)、フッ素シリコーン樹脂(B2)、及びアクリルシリコーン樹脂(B3)からなる群から選ばれる1種以上である、請求項1~のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。
  6. 成分(C)に対する成分(A)の質量比[(A)/(C)]が0.1以上15以下である、請求項1~のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。
  7. 成分(B)に対する成分(A)の質量比[(A)/(B)]が0.1以上20以下である、請求項1~のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。
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