JP7385350B2 - 吸音材及びその製造方法、並びに吸音方法 - Google Patents

吸音材及びその製造方法、並びに吸音方法 Download PDF

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Description

本発明は、ビヒクル(自動車、電車などの車輌、航空機、船舶など)、建造物(家屋、集合住宅、ビルなどの高層建築物など)などで使用するのに有用な吸音材及びその製造方法、並びに吸音方法に関する。
ビヒクル、建造物などに使用する吸音材などとして、発泡シート、例えば、ポリウレタンや、軟質塩化ビニル樹脂フォームなどが使用されており、これらの発泡シートは比較的周波数の高い音もよく吸収することが知られている。
特開2015-199830号公報(特許文献1)には、連続気泡率が50%以上の連続性気泡を有し、見かけ密度が600kg/m以下であり、少なくとも一方の表面が、連続性気泡の開口部を有する凸部を含む凹凸構造を有するポリオレフィン樹脂発泡シートが記載されている。特許文献1の実施例には、ポリオレフィン樹脂発泡シートの吸音率が、5~7kHzの高周波数域で0.6~0.8程度であることが記載されている。しかし、吸音率はまだ低く、高い吸音性を得ることができない。しかも、5kHz以下の周波数域、例えば、2.5~4.5kHzの周波数帯域では、吸音率は0.1~0.5程度であるため、広い周波数域で吸音ができない。また、連続性気泡を有するとともに、ポリオレフィン樹脂発泡シートのスキン層を貫通する針孔を有しているため、発泡シートの強度及び断熱性が低下する。
特開2012-25916号公報(特許文献2)には、低密度ポリエチレンを含む発泡体の厚み方向に、発泡体の厚みよりも短い針孔を空けることにより、ソフト感に優れ、しかもクッション性及び緩衝性の大きなシート状発泡体が記載され、このシート状発泡体を吸音材に使用できることも記載されている。しかし、吸音性について具体的な記載はされていない。
特開2015-174398号公報(特許文献3)には、捲縮中空繊維を含む短繊維不織布と、合成樹脂フィルムからなる吸音フィルム層とを積層し、不織布の厚みを12mm未満に調整し、さらに吸音フィルム層の厚みを20~60μmとすることで、例えば、3000~5000Hzの周波数域における吸音性能及び難燃性に優れる吸音材用複合不織布が記載されている。しかし、広い周波数域(3000Hz以下の周波数域)においての吸音効果は記載されていない。
近年、ビヒクル、建造物などに使用される吸音材については、厚みを大きくすることなく、広い周波数域(例えば、1000~6000Hz)において、吸音性の更なる向上が望まれている。
特開2015-199830号公報 特開2012-25916号公報 特開2015-174398号公報
従って、本発明の目的は、広い周波数域で吸音できる吸音材及びその製造方法、並びに吸音方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、断熱性及び機械的強度を保持しつつ、吸音特性を向上できる吸音材及びその製造方法、並びに吸音方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、吸音材の厚みを大きくすることなく、高い吸音性を有する吸音材及びその製造方法、並びに吸音方法を提供することにある。
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討し、凹凸面を有する独立気泡構造の樹脂発泡体(吸音ベース又は基材)に、スキン層と共に独立気泡を貫通する孔部(針孔)を形成すると、吸音性を向上できることに着目した。そして、さらに吸音性を向上すべく鋭意検討を重ねた結果、表面に凹凸面を有する樹脂発泡体の凹凸面に繊維集合体を積層又は重ねる(重ね合わせる)と、広い周波数域の音波を吸収(吸音)できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の吸音材は、独立気泡を有する樹脂発泡体を備え、前記樹脂発泡体が少なくとも一方の表面に凹凸面を有し、前記凹凸面から厚み方向の途中まで侵入し、かつ少なくとも前記独立気泡を貫通する孔部(又は針孔)が形成され、少なくとも前記樹脂発泡体の前記凹凸面に、繊維集合体が直接的又は間接的に積層又は重ねられ(重ね合わされ、又は位置され)ている。本発明の吸音材は、前記繊維集合体と前記凹凸面の凹部との間に空気層が形成されていてもよい。前記樹脂発泡体は、板状樹脂発泡体であってもよく、前記樹脂発泡体の孔部の深さは、樹脂発泡体の平均厚みに対して、10~90%であってもよく、前記樹脂発泡体は、エチレン系樹脂及び熱可塑性エラストマーから選択された少なくとも一種のベース成分を含んでいてもよい。前記樹脂発泡体の凹凸面において、頂部の平均間隔(ピッチ)は、1~60mmであってもよく、頂部(凸部)と谷部(凹部)との平均高低差は、1~50mmであってもよい。前記繊維集合体は、面状(例えば、板状、シート状、フィルム状)繊維集合体であってもよく、前記繊維集合体の平均厚みは、0.001~10mmであってもよい。前記繊維集合体の平均見掛け密度(嵩密度)は、0.01~2.0g/cmであってもよく、目付は、1~500g/mであってもよい。前記繊維集合体のJIS L 1913のフラジール形法(A法)による通気量は、10~500cm/(cm・秒)であってもよい。前記繊維集合体の繊維は、少なくとも合成繊維及び/又は天然繊維を含んでいてもよい。前記繊維集合体は、不織布繊維構造を有していてもよい。また、複数の繊維集合体が前記樹脂発泡体の凹凸面に直接的又は間接的に積層又は重ねられ(重ね合わされ)ていてもよい。本発明は、前記吸音材の製造方法も包含する。前記吸音材は、独立気泡を有し、少なくとも一方の表面に凹凸面を有する樹脂発泡体の凹凸面から、厚み方向の途中まで針を侵入させ、かつ少なくとも一部の前記独立気泡を貫通する孔部を形成し、孔部を形成した樹脂発泡体の凹凸面に繊維集合体を直接的又は間接的に、積層する又は重ねる方法で製造してもよい。また、本発明は、前記吸音材を用いて吸音する方法も包含する。本発明では、前記吸音材において、積層された又は重ねられた繊維集合体の外側面から音波を入射させて吸音してもよく、複数の繊維集合体を樹脂発泡体の凹凸面に直接的又は間接的に積層又は重ねて、低周波数域の音波を吸音してもよい。
なお、本明細書中、不織布は、不織布繊維構造を有する繊維集合体を意味し、繊維ウェブを機械的、化学的又は熱的に接着した又は絡み合わせた布状(又は面状)の繊維集合体であればよく、紙(紙、和紙など)及びフェルトも含む。
本発明では、独立気泡及び所定の孔部を有し、少なくとも一方の表面が凹凸面である樹脂発泡体の凹凸面に、繊維集合体を直接的又は間接的に積層又は重ねる(又は位置させる)ため、広い周波数域で吸音できる。しかも、前記樹脂発泡体が独立気泡を有するため、断熱性及び機械的強度を保持することができる。さらに、繊維集合体の厚さが小さくても吸音特性を向上できるため、吸音材の厚みを大きくすることなく高い吸音性を有する吸音材が得られる。
図1は、本発明の吸音材の一例を示す概略図である。 図2は、本発明の吸音材に使用される樹脂発泡体の概略図である。 図3は、本発明の吸音材に使用される樹脂発泡体の製造工程を説明するための概略図である。 図4は、実施例1~3及び比較例1の吸音材の吸音特性を示すチャートである。 図5は、実施例2及び4の吸音材の吸音特性を示すチャートである。 図6は、実施例4及び5の吸音材の吸音特性を示すチャートである。 図7は、実施例2、6及び7の吸音材の吸音特性を示すチャートである。 図8は、実施例8~10及び比較例1の吸音材の吸音特性を示すチャートである。
[吸音材]
本発明の吸音材は、少なくとも一方の表面に凹凸面を有する樹脂発泡体と、この樹脂発泡体の凹凸面に、直接的又は間接的に繊維集合体が積層又は重ねられ(又は位置し)ている。より具体的には、本発明の吸音材の一例を示す図1及び図2において、吸音材1は、一方の面に凹凸面を有する樹脂発泡体2と繊維集合体6とを備え、樹脂発泡体の凹凸面に、直接的に繊維集合体6が積層(又は重ね合わ)され、繊維集合体6と、樹脂発泡体2の谷部(凹部)5との間に空気層7が形成されている。前記樹脂発泡体2には、図2に示されるように、一方の表面が頂部4と谷部5とが交互に繰り返す波型構造を形成したリブ3が配置されている。また、樹脂発泡体2の一方の表面(リブ面)のみに、樹脂発泡体2の厚み方向の半分まで侵入する多数の孔部(針孔)8が形成されている。すなわち、樹脂発泡体2のうち、孔部8が形成された一方の表面(リブ面)側に主に連続気泡構造を有する連続気泡層9を形成し、他方の表面(平坦面)側に主に独立気泡を有する独立気泡層10を形成している。さらに、樹脂発泡体2は、厚み方向に貫通する複数の打抜き孔11が形成されている。このような吸音材1は、高い吸音特性を示す。
以下に繊維集合体及び樹脂発泡体について詳細に説明する。
(繊維集合体)
繊維集合体を形成する繊維は、例えば、植物繊維(セルロース繊維)[例えば、種子毛繊維(例えば、綿など)、草木類由来の繊維(例えば、麻、竹、サトウキビなど)、木材(例えば、針葉樹、広葉樹など)由来の繊維など]、動物性繊維(例えば、羊毛、絹などのタンパク質繊維)などの天然繊維;ビスコースレーヨン、キュプラなどの再生繊維;ポリオレフィン系繊維(例えば、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維などのポリα-C2-6オレフィン系繊維など)、ポリビニルアルコール系繊維(例えば、ビニロン繊維など)、塩化ビニル系繊維(例えば、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維など)、ポリスチレン系繊維(例えば、ポリスチレン繊維など)、アクリル系繊維(例えば、アクリル繊維など)、ポリエステル系繊維(例えば、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンナフタレート繊維などのポリC2-4アルキレンC6-12アリレート繊維、ポリアリレート繊維、ポリ乳酸繊維など)、ポリウレタン系繊維、ポリアミド系繊維(例えば、ポリアミド6繊維、ポリアミド66繊維などの脂肪族ポリアミド繊維(ナイロン繊維)、アラミド繊維などの芳香族ポリアミド繊維など)、ポリイミド繊維などの合成繊維;ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、金属繊維、ウィスカー繊維などの無機繊維などが挙げられる。これらの繊維は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましい繊維は、例えば、天然繊維、合成繊維、再生繊維であってもよく、さらに好ましくは天然繊維(例えば、セルロース繊維(例えば、セルロースナノ繊維など)などの植物繊維など)、合成繊維(例えば、ポリプロピレン、プロピレン-エチレン共重合体などのポリオレフィン系繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系繊維、アクリル繊維などのアクリル系繊維、ポリアミド6、ポリアミド66などのポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維など)、特にポリオレフィン系繊維(例えば、ポリプロピレン繊維)であってもよい。
繊維集合体に使用される繊維の断面形状は、特に制限されず、例えば、円形状、楕円形状、T字形状、H字形状、V字形状、ドッグボーン形状(I字形状)、多葉形状、多角形状などが挙げられる。
各繊維の構造は、単一成分で形成された単一繊維であっても、二成分以上で形成された複合繊維であってもよい。また各繊維は、単一繊維同士の混繊や、単一繊維と複合繊維との混繊から構成されていてもよい。複合繊維の複合構造は、例えば、芯鞘型、並列型、海島型などを使用できる。
繊維の繊度は、例えば、0.1~50dtex(例えば、0.2~30dtex)、好ましくは0.3~20dtex(例えば、0.4~10dtex)、さらに好ましくは0.5~5dtex(例えば、0.6~3dtex)程度であってもよい。繊維の繊度が上記の範囲内であると、繊維集合体の通気性が高く、吸音材の吸音性を向上できる。
繊維集合体の形態は特に制限されず、例えば、2次元的形状(板状、シート状、フィルム状などの面状)であっても、3次元的形状(立体形状)であってもよく、好ましくは2次元的形状の面状(板状、シート状、又はフィルム状)繊維集合体(例えば、布帛)であってもよい。
繊維集合体(面状繊維集合体)の繊維構造は、通気性を有していれば特に制限されず、例えば、不織布、織布(織物)、編布(編物)、組物、レース、網(ネット)などであってもよい。好ましい面状繊維集合体は、不織布、織布、編布、さらに好ましくは不織布、織布、特に、取り扱い性などの観点から不織布であってもよい。
繊維集合体は、短繊維及び/又は長繊維で形成されていてもよい。繊維集合体は、例えば、短繊維で形成されている短繊維不織布(例えば、紙など)であってもよく、長繊維で形成されている長繊維不織布であってもよい。不織布の強度の観点から長繊維で形成された長繊維(連続繊維)不織布(例えば、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布など)が好ましい。
本発明の吸音材は、繊維集合体の厚みが小さくても、広い周波数域で吸音できる。単一の繊維集合体の平均厚みは、例えば、0.001~10mmの範囲から選択でき、例えば、0.01~5mm(例えば、0.02~3mm)、好ましくは0.03~2mm(例えば、0.04~1.5mm)、さらに好ましくは0.06~1mm(例えば、0.08~0.8mm)、特に0.1~0.6mm(例えば、0.2~0.5mm)程度であってもよい。上記の範囲内において、繊維集合体の平均厚みが比較的大きいと(例えば、0.3~0.55mm)、特に低周波数域の吸音性を向上でき、平均厚みが比較的小さいと(例えば、0.15~0.25mm)、特に高周波数域の吸音性を向上できる。また、繊維集合体の厚みが大きすぎると、繊維集合体が振動しにくくなり、吸音性が低下する虞がある。なお、繊維集合体の平均厚みは、JIS L 1913に準拠して、荷重100gf/cmの条件で測定できる。
繊維集合体の厚みは、例えば、樹脂発泡体の平均厚みに対して、例えば、0.01~10%、好ましくは0.05~5%、さらに好ましくは0.1~1%であってもよい。
繊維集合体の平均見掛け密度(嵩密度)は、例えば、0.01~2.0g/cm(例えば、0.02~1.5g/cm)、好ましくは0.03~1.0g/cm(例えば、0.04~0.8g/cm)、さらに好ましくは0.07~0.5g/cm(例えば、0.1~0.2g/cm)程度であってもよい。繊維集合体の平均見掛け密度が大きすぎると、繊維集合体の通気性が低下し、吸音材の吸音性が低下する虞がある。
繊維集合体の目付は、例えば、1~500g/m(例えば、3~300g/m)、好ましくは5~100g/m(例えば、8~80g/m)、さらに好ましくは10~60g/m(例えば、13~50g/m)程度であってもよく、例えば10~30g/m(例えば、15~25g/m)程度であってもよい。なお、繊維集合体の目付は、JIS L 1913に準拠して測定できる。
繊維集合体は、通気性が高く、繊維集合体の通気量は、例えば、10~500cm/(cm・秒)(例えば、20~350cm/(cm・秒))、好ましくは30~200cm/(cm・秒)(例えば、40~150cm/(cm・秒))、さらに好ましくは45~110cm/(cm・秒)(例えば、50~100cm/(cm・秒))、特に60~80cm/(cm・秒)程度であってもよい。通気量が小さすぎると吸音性が低下する虞がある。なお、繊維集合体の通気量は、JIS L 1913のフラジール形法に従って測定できる。
吸音材において、単一の繊維集合体を用いてもよく、複数の繊維集合体を重ね合わせ(又は積層)して用いてもよい。繊維集合体の重ね合わせた数(又は積層数)は、例えば、1~20、好ましくは1~10、さらに好ましくは1~5、特に1~3程度であってもよい。複数の繊維集合体を重ねる(又は積層する)と、各繊維集合体の間(層間)に空気層が形成されるためか、積層数が多くなるに伴って、吸音率のピークを低周波数域側(例えば、1000~3000Hz帯域)に移行できる。そのため、必要に応じて、積層数を適宜選択することにより、所望の吸音特性に調整できる。
繊維集合体の総厚みは、例えば、0.001~50mm(例えば、0.02~30mm)、好ましくは0.03~20mm(例えば、0.04~15mm)、さらに好ましくは0.05~10mm(例えば、0.08~5mm)、特に0.1~3mm(例えば、0.2~1mm)程度であってもよい。また、繊維集合体の総厚みは、例えば、樹脂発泡体の平均厚みに対して、例えば、0.01~20%、好ましくは0.05~10%、さらに好ましくは0.1~5%であってもよい。繊維集合体の総厚みが小さすぎると、繊維集合体の取り扱い性、及び吸音材の製造効率が低下する虞があり、繊維集合体の厚みが大きすぎると、吸音材全体の厚みが大きくなり、吸音材を設置するに必要なスペースが大きくなる。
繊維集合体の製造方法は、特に制限されず、慣用の方法により製造できる。例えば、不織布は、ウェブ形成工程及びウェブ接着(結合)工程により製造してもよく、調製工程及び抄造工程により製造してもよい。
ウェブ形成工程としては、例えば、湿式法、乾式法、紡糸直接法(例えば、スパンボンド法、メルトブロー法など)などが挙げられ、ウェブ接着工程としては、例えば、化学的接着法(例えば、ケミカルボンド法など)、熱的接着法(例えば、サーマルボンド法など)、機械的結合法(例えば、ニードルパンチ法など)などが挙げられる。
(樹脂発泡体)
樹脂発泡体は、熱可塑性樹脂(軟質熱可塑性樹脂)を含む発泡性熱可塑性樹脂組成物で形成される。前記組成物の熱可塑性樹脂は、全体として軟質であればよく、例えば、オレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂(例えば、ポリスチレン、スチレン-メタクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリロニトリル共重合体など)、熱可塑性エラストマーなどが挙げられ、これらの熱可塑性樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。熱可塑性樹脂は、通常、オレフィン系樹脂(例えば、エチレン系樹脂など)及び熱可塑性エラストマーから選択された少なくとも一種を含んでいる。
オレフィン系樹脂としては、エチレン系樹脂(例えば、ポリエチレン、エチレン共重合体など)、ポリプロピレン系樹脂(例えば、ポリプロピレン、プロピレン-エチレン共重合体などのプロピレン共重合体など)、ポリブテン系樹脂などのα-C2-6オレフィン系樹脂などが挙げられる。これらのオレフィン系樹脂は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのオレフィン系樹脂のうち、少なくともエチレン系樹脂(例えば、ポリエチレン、エチレン共重合体)を含むのが好ましい。
ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)などが挙げられる。なお、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレンは、エチレンと、少量(例えば、0.01~5モル%、特に0.1~3モル%程度)の共重合性α-オレフィンとの共重合体も包含する。また、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)は、エチレンと、少量(例えば、0.01~10モル%、好ましくは1~8モル%、特に、2~7モル%程度)の共重合性α-オレフィン(エチレンを除くα-オレフィン)との共重合体も包含する。共重合性α-オレフィン(エチレン以外のα-オレフィン)としては、例えば、プロピレン、ブテン-1、ヘキセン-1、4-メチルペンテン-1、オクテン-1、デセン-1などのα-C3-10オレフィンが好ましい。これらのα-オレフィンは単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。なお、LLDPEは、メタロセン触媒を用いて調製できる。これらのポリエチレンは、単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。
エチレン共重合体(エチレン含有共重合体)としては、エチレンとエチレン以外の共重合性単量体(非エチレン系共重合性単量体又は極性共重合性単量体)との共重合体であってもよい。エチレン以外の共重合性単量体(又は極性共重合性単量体)としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニルなどの有機酸ビニルエステル;プロピレン、ブテン-1、ヘキセン-1、オクテン-1、デセン-1などのα-C3-10オレフィン;(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、フマル酸などの酸性基含有共重合性単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチルなどの(メタ)アクリル酸C1-12アルキルエステル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステルなどの(メタ)アクリル酸エステル;塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのハロゲン含有共重合性単量体;環状オレフィンなどが挙げられる。これらのエチレン以外の共重合性単量体(又は極性共重合性単量体)は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
環状オレフィンとしては、例えば、単環式オレフィン(例えば、シクロペンテン、シクロヘプテンなどのシクロC3-10アルケン、シクロペンタジエンなどのシクロC3-10アルカジエンなど);二環式オレフィン[例えば、ノルボルネン類(例えば、2-ノルボルネン、5-メチル-2-ノルボルネン、5,5-又は5,6-ジメチル-2-ノルボルネン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-シアノ-2-ノルボルネン、5-メトキシカルボニル-2-ノルボルネン、5-フェニル-2-ノルボルネン、5-メチル-5-メトキシカルボニル-2-ノルボルネン、5,6-ジメトキシカルボニル-2-ノルボルネン、5,6-ジ(トリフルオロメチル)-2-ノルボルネン、7-オキソ-2-ノルボルネンなどのC4-20ビシクロアルケンなど)、ノルボルナジエン類(例えば、上記例示のノルボルネン類に対応する2,5-ノルボルナジエン類)など]、三環式オレフィン[例えば、ジヒドロジシクロペンタジエン類(ジヒドロジシクロペンタジエンなど)、ジシクロペンタジエン類(ジシクロペンタジエン、メチルジシクロペンタジエンなど)、トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ-3,7-ジエン、トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ-3,8-ジエンなどのC6-25トリシクロアルカジエンなど]、四環式オレフィン[例えば、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]-3-ドデセン、8-メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]-3-ドデセンなどのC8-30テトラシクロアルケンなど]、五環式オレフィン[例えば、ペンタシクロアルカジエン(例えば、トリシクロペンタジエンなどのC10-35ペンタシクロアルカジエン)など]、六環式オレフィン[例えば、ヘキサシクロアルケン(例えば、ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]-4-ヘプタデセンなどのC12-40ヘキサシクロアルケン)など]などの多環式オレフィンなどが挙げられる。
これらの環状オレフィンは単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの環状オレフィンのうち、多環式オレフィン(特に、ノルボルネン類などの二環式オレフィン)が好ましい。
前記エチレン共重合体のエチレン単位の割合(エチレン含量)は、共重合体全体に対して、50モル%以上(例えば、60~99モル%程度)、好ましくは65モル%以上(例えば、65~98モル%程度)、さらに好ましくは70~97モル%(例えば、80~95モル%程度)であってもよく、60~99モル%(例えば、75~98モル%)程度であってもよい。なお、エチレン共重合体がエチレンとα-オレフィンとの共重合体であるとき、エチレン含量は、前記ポリエチレン(HDPE、LDPE、LLDPEなど)のエチレン含量と異なる範囲、例えば、50~90モル%(例えば、55~87モル%)、好ましくは60~85モル%(例えば、65~80モル%)程度の範囲から選択できる。
エチレン以外の共重合性単量体は、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸C1-2アルキルエステル(アクリル酸エチルなど)、二又は三環式オレフィン(ノルボルネン類など)であってもよい。また、エチレン共重合体(エチレン含有共重合体)は、ランダム共重合体又は交互共重合体であってもよい。
エチレン共重合体としては、エチレン-プロピレン共重合体などのエチレン-α-オレフィン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体などのエチレン-有機酸ビニルエステル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体などのエチレン-(メタ)アクリル酸C1-10アルキルエステル共重合体、エチレン-ノルボルネン共重合体などのエチレン-環状オレフィン共重合体などから選択された少なくとも一種が挙げられ、好ましくは有機酸ビニルエステル共重合体、さらに好ましくはエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)であってもよい。
オレフィン系樹脂(例えば、エチレン系樹脂)の数平均分子量は、例えば、8,000~500,000程度の範囲から選択でき、例えば、10,000~300,000、好ましくは15,000~200,000、さらに好ましくは20,000~150,000(例えば、25,000~100,000)程度であってもよい。前記オレフィン系樹脂の数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)において、測定温度140℃で、溶媒としてオルトジクロロベンゼンを用いて標準ポリスチレン換算で測定できる。
オレフィン系樹脂(例えば、エチレン系樹脂)の融点は、例えば、65~170℃、好ましくは70~160℃、さらに好ましくは80~150℃(例えば、90~120℃)程度であってもよい。また、ポリエチレンの融点は、例えば、90~135℃、好ましくは95~132℃、さらに好ましくは100~130℃(例えば、105~125℃)程度であってもよい。また、エチレン共重合体の融点は、α-オレフィンの種類と含有量などに応じて、例えば、65~150℃、好ましくは70~140℃、さらに好ましくは80~130℃程度であってもよい。なお、融点に代えてガラス転移温度を用いることもでき、融点及びガラス転移温度は、示差走査熱量計により測定できる。
温度190℃、荷重21.2Nの条件下、オレフィン系樹脂のメルトフローレートは、例えば、0.05~100g/10分、好ましくは0.08~70g/10分、さらに好ましくは0.1~50g/10分程度であってもよい。ポリエチレンのメルトフローレートは、温度190℃、荷重21.2Nにおいて、例えば、0.05~20g/10分(例えば、0.08~15g/10分)、好ましくは0.1~12.5g/10分(例えば、0.15~12g/10分)、さらに好ましくは0.2~10g/10分(例えば、0.25~9g/10分)程度であってもよい。
熱可塑性エラストマーとしては、例えば、オレフィン系エラストマー(ポリプロピレン、ポリエチレンなどをハードセグメントとし、エチレン-プロピレンゴム、エチレン-プロピレン-ジエンゴムなどをソフトセグメントとしたブロック共重合体など)、スチレン系エラストマー(スチレン-ブタジエンブロック共重合体(SBSブロック共重合体)、スチレン-イソプレンブロック共重合体(SISブロック共重合体)、スチレン-エチレン・ブチレンブロック共重合体(SEBSブロック共重合体)、スチレン-エチレン・プロピレンブロック共重合体(SEPSブロック共重合体)など)、ポリエステル系エラストマー(ポリブチレンテレフタレートなどの芳香族ポリエステルをハードセグメントとし、脂肪族ポリエステル(ポリエチレンアジペートグリコール、ポリブチレンアジペートグリコールなど)又は脂肪族ポリエーテル(ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど)をソフトセグメントとするブロック共重合体など)、ポリアミド系エラストマー(ナイロン6,ナイロン12などのポリアミドをハードセグメントとし、前記脂肪族ポリエステル又は脂肪族ポリエーテルをソフトセグメントとするブロック共重合体など)、ポリウレタン系エラストマーなどが挙げられる。
好ましい発泡性熱可塑性樹脂組成物は、エチレン系樹脂(例えば、ポリエチレン、エチレン含有共重合体など)及び熱可塑性エラストマーから選択された少なくとも一種をベース成分として含んでいてもよい。前記ベース成分は、少なくともポリエチレンを含んでいることが好ましく、例えば、ポリエチレン単独、又はポリエチレンを含む樹脂組成物であってもよく、さらに好ましくはLDPE、LLDPEなどの低密度ポリエチレンであってもよい。さらに好ましい発泡性熱可塑性樹脂は、ベース成分(ポリエチレン)と、エチレン含有共重合体及びスチレン系樹脂から選択された少なくとも一種とを含んでいてもよく、特にベース成分(例えば、低密度ポリエチレン)と、エチレン含有共重合体及びスチレン系樹脂とを含んでいることが好ましい。
スチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン(一般用ポリスチレン(GPPS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS))、スチレン-アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂(ABS樹脂)、アクリロニトリル-アクリル酸エステル-スチレン共重合体(AAS樹脂)、アクリロニトリル-塩素化ポリエチレン-スチレン樹脂(ACS樹脂)、アクリロニトリル-エチレンプロピレンゴム-スチレン樹脂(AES樹脂)、スチレン-メタクリル酸メチル共重合体などが挙げられ、これらのスチレン系樹脂は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましいスチレン系樹脂としては、ポリスチレン(一般用ポリスチレン(GPPS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS))、さらに好ましくは一般用ポリスチレン(GPPS)であってもよい。
発泡性熱可塑性樹脂組成物において、ベース成分(例えば、前記低密度ポリエチレン)と、エチレン共重合体及び/又はスチレン系樹脂との割合は、前者/後者(質量比)=40/60~100/0(例えば、50/50~100/0)程度の範囲から選択でき、例えば、55/45~98/2、好ましくは60/40~95/5(例えば、65/35~95/5)、さらに好ましくは70/30~95/5(例えば、75/25~90/10)程度であってもよく、例えば、50/50~80/20、好ましくは55/45~75/25、さらに好ましくは60/40~70/30程度であってもよい。
また、エチレン共重合体と、スチレン系樹脂との割合は、前者/後者(質量比)=0/100~100/0(例えば、10/90~90/10)程度の範囲から選択でき、通常、20/80~80/20、好ましくは25/75~75/25(例えば、28/72~72/28)、さらに好ましくは30/70~70/30(例えば、32/68~68/32)程度であってもよい。
発泡性熱可塑性樹脂組成物は、さらに発泡剤(又は発泡助剤)、発泡核剤を含んでいてもよい。前記発泡剤としては、物理発泡に用いられる揮発性発泡剤や、化学発泡に用いられる分解性発泡剤などが挙げられる。揮発性発泡剤としては、例えば、不活性又は不燃性ガス(窒素、炭酸ガス、フロン、代替フロンなど)、水、有機系物理発泡剤[例えば、脂肪族炭化水素(例えば、プロパン、ブタン(n-ブタン、イソブタン)、ペンタン(n-ペンタン、イソペンタンなど)、ヘキサン(n-ヘキサンなど)など)、芳香族炭化水素(トルエンなど)、ハロゲン化炭化水素(トリクロロメタンなど)、エーテル類(ジメチルエーテル、石油エーテルなど)、ケトン類(アセトンなど)など]が挙げられる。また、分解性発泡剤としては、例えば、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウムなどの無機炭酸塩;クエン酸などの有機酸又はその塩(クエン酸ナトリウムなど);2,2′-アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボン酸アミドなどのアゾ化合物;ベンゼンスルホニルヒドラジドなどのスルホニルヒドラジド化合物;N,N′-ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DNPT)などのニトロソ化合物;テレフタルアジドなどのアジド化合物などが挙げられる。これらの発泡剤のうち、ブタン、ペンタンなどの脂肪族炭化水素、クエン酸などの有機酸又はその塩(クエン酸ナトリウムなど)などを用いる場合が多い。これらの発泡剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。
発泡剤の割合は、熱可塑性樹脂の合計量100質量部に対して、0.1~40質量部、好ましくは0.3~35質量部、さらに好ましくは0.5~30質量部程度であってもよい。
発泡核剤としては、前記発泡剤として例示の重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウムなどの無機炭酸塩;クエン酸などの有機酸又はその塩(クエン酸ナトリウムなど)などの他、ケイ酸化合物(タルク、シリカ、ゼオライトなど)、金属水酸化物(水酸化アルミニウムなど)、金属酸化物(酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナなど)などが挙げられる。これらの発泡核剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。発泡核剤のうち、特に、タルクなどのケイ酸化合物などを使用すると、気泡構造を均一化できる。
発泡核剤の割合は、熱可塑性樹脂の総量100質量部に対して、例えば、0.1~10質量部、好ましくは0.2~8質量部、さらに好ましくは0.3~5質量部程度であってもよい。
発泡性熱可塑性樹脂組成物は、さらに収縮防止剤、例えば、脂肪酸と多価アルコールとのエステル、脂肪酸アミドなどを含んでいてもよい。より具体的に、脂肪酸(例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸など)と多価アルコール(例えば、グリセリン、キシリトール、ソルビトール、マンニトールなど)とのエステルとしては、例えば、パルミチン酸モノ乃至トリグリセリド、ステアリン酸モノ乃至トリグリセリドなどが挙げられる。脂肪酸アミドとしては、例えば、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミドなどが挙げられる。これらの収縮防止剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。
収縮防止剤の割合は、例えば、熱可塑性樹脂の合計量100質量部に対して、0.01~30質量部、好ましくは0.05~20質量部、さらに好ましくは0.1~15質量部、特に0.5~10質量部(例えば、1~5質量部)程度であってもよい。また、収縮防止剤の割合は、前記発泡剤100質量部に対して、例えば、0.01~5質量部、好ましくは0.02~3質量部、さらに好ましくは0.05~2質量部(例えば、0.1~1質量部)程度であってもよい。
発泡性熱可塑性樹脂組成物は、さらに添加剤、例えば、相溶化剤、気泡調整剤、安定剤[酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤など)、紫外線吸収剤、耐熱安定剤、耐候安定剤など]、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、防曇剤、有機又は無機充填剤(炭酸カルシウム、炭素繊維など)、着色剤(染料、顔料など)、分散剤、滑剤、離型剤、潤滑剤、衝撃改良剤、可塑剤、表面平滑剤、難燃剤、バイオサイド(殺菌剤、静菌剤、抗かび剤、防腐剤、防虫剤など)、消臭剤などを含んでいてもよい。これらの添加剤は単独で又は二種以上組み合わせてもよい。各添加剤の割合は、それぞれ、熱可塑性樹脂の合計量100質量部に対して、例えば、0.1~30質量部、好ましくは0.15~20質量部(例えば、0.2~15質量部)、さらに好ましくは0.5~10質量部程度であってもよい。
発泡性熱可塑性樹脂組成物は、各成分を、慣用の方法、例えば、混合機(タンブラー、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサー、リボンミキサー、メカノケミカル装置、押出混合機など)を用いて予備混合してもよい。また、発泡剤、発泡核剤、収縮防止剤、添加剤成分は、それぞれ、前記発泡性熱可塑性樹脂組成物(樹脂ペレットなどを含む)に予め含有させてもよく、発泡成形過程で発泡性熱可塑性樹脂組成物に添加又は圧入してもよい。
樹脂発泡体の発泡倍率は、例えば、3~120倍(例えば、5~110倍)であってもよく、例えば、10~100倍(例えば、15~95倍)、好ましくは20~90倍(例えば、25~85倍)、さらに好ましくは30~80倍(例えば、35~70倍)程度であってもよい。発泡倍率が高すぎると、吸音性が低下するとともに、樹脂発泡体の強度が低下する。発泡倍率が低すぎると、吸音性が低下するとともに、断熱性が低下する虞がある。発泡倍率は、樹脂発泡体の見掛け密度ρf(g/cm)を測定することにより算出できる。
樹脂発泡体の見掛け密度は、発泡倍率に応じて選択でき、例えば、0.005~0.05g/cm、好ましくは0.007~0.03g/cm(例えば、0.008~0.02g/cm)、さらに好ましくは0.01~0.02g/cm(例えば、0.012~0.016g/cm)程度であってもよく、例えば、0.005~0.04g/cm、好ましくは0.01~0.03g/cm、さらに好ましくは0.015~0.025g/cm程度であってもよい。見掛け密度は水中置換法により測定できる。
樹脂発泡体の平均気泡径は、例えば、0.01~3mm、好ましくは0.05~2mm、さらに好ましくは0.1~1mmであってもよい。樹脂発泡体の気泡の平均径が大きすぎると、吸音性が低下するとともに、樹脂発泡体の強度が低下する虞がある。樹脂発泡体の気泡の平均径が小さすぎると、吸音性が低下するとともに、断熱性が低下する虞がある。なお、樹脂発泡体の気泡の平均径は、n個の気泡について、短径と長径とを測定して、短径と長径との加算平均[(短径+長径)/2]を算出し、平均値を求めることができる。
本発明の吸音材に係る樹脂発泡体は、少なくとも独立気泡構造を有していれば、特に制限されず、気泡構造は、独立気泡又は連続気泡及び独立気泡で形成してもよく、例えば、連続気泡は、独立気泡に針を侵入して連続気泡としてもよい。樹脂発泡体の表面には、スキン層が形成されてもよい。スキン層の厚みは、凹凸面の頂部と谷部との厚み方向の高さの差(平均高低差)よりも小さい値であれば特に制限されず、通常、1~50μm(例えば、5~30μm)程度であってもよい。また、樹脂発泡体は、独立気泡を有するので断熱性も有する。そのため、樹脂発泡体は、吸音材としてだけでなく、例えば、室内などにおいて防音断熱材などとして利用することもできる。
樹脂発泡体は、1つの発泡層で構成された単層構造を有し、全体に亘り気泡構造を有していてもよく、複数の発泡層が積層された積層構造であってもよい。
樹脂発泡体の形態(形状)は、二次元的形状(例えば、板状、フィルム状、又はシート状など)、三次元的形状(立体形状)(例えば、ブロック状など)であってもよく、通常、板状(フィルム状又はシート状)であってもよい。樹脂発泡体の形態は、例えば、平板状であってもよく、湾曲、又は屈曲していてもよい。また、樹脂発泡体の厚みは、均一であってもよく、所定の方向又は部位(例えば、中央部又は中間部)にいくにつれて漸増/漸減していてもよく、少なくとも一方の面を傾斜面又は湾曲面として形成してもよい。
樹脂発泡体の平均厚みは、吸音性、断熱性の観点から、1~100mm(例えば、2~50mm)、好ましくは3~30mm(例えば、4~20mm)、さらに好ましくは5~10mm(例えば、6~9mm)程度であってもよい。吸音材の厚みが上記範囲内であると、吸音効果、断熱効果が十分に発揮できる。なお、樹脂発泡体の平均厚みは、凹凸面の凸部(頂部)を含む厚みを意味する。
樹脂発泡体は、少なくとも一方の表面が凹凸面(凹凸部)として形成されていればよく、他方の面は、平坦面(例えば、平滑な平坦面)、もしくは凹凸面であってもよい。
樹脂発泡体の少なくとも一方の表面には、凹凸面(凹凸部)が形成されている。凹部及び凸部の断面形状は、特に制限されず、例えば、多角形状(三角形状;コ字状又は矩形状、台形状などの四角形状など)、半円形状(半楕円形状も含む)などが挙げられる。好ましい凹部及び凸部の断面形状は、半円形状が挙げられる。
凹凸面の凹凸パターンは、特に限定されず、凹凸パターンにおける凸部及び凹部は、ランダム又は規則的に点在していてもよく、互いに隣接していてもよい。吸音性の観点から、樹脂発泡体の凹凸面(凹凸部)では、凸部と凹部とが交互に繰り返し配置されているのが好ましく、例えば、直線状に延びる突条と、突条に隣接し、直線状に延びる溝とで形成される筋状構造、直線状に延びる複数の突条が交差して形成される格子型構造などが挙げられる。好ましい樹脂発泡体の構造としては、筋状構造が挙げられ、さらに好ましくは凸部及び凹部が湾曲した形状の筋状構造(波型面)が挙げられる。
凹凸部の形状は、微小又は微細な凹凸であってもよく、大きな凹凸(例えば、山/谷状又はうね状など)であってもよい。頂部と谷部との厚み方向の高さの差(平均高低差)は、例えば、0.01~60mm(例えば、1~55mm)であってもよく、例えば、3~50mm(例えば、4~45mm)、好ましくは5~40mm(例えば、8~35mm)、さらに好ましくは10~30mm(例えば、12~25mm)程度であってもよく、例えば、1~50mm、好ましくは1.5~40mm、さらに好ましくは2~35mm(例えば、2.5~25mm)程度であってもよい。谷部と頂部との厚み方向の高さの差(平均高低差)が上記範囲内であると、吸音効果が十分に発揮できる。なお、凹凸部における谷部と頂部との厚み方向の高さの差(平均高低差)は、三次元表面構造解析顕微鏡を用いて、測定することにより算出できる。
凹凸面において、凸部(又は頂部)の平均間隔(平均ピッチ)は、例えば、0.1~70mm(例えば、1~65mm)であってもよく、例えば、2~60mm(例えば、5~55mm)、好ましくは10~50mm(例えば、12~45mm)、さらに好ましくは15~40mm(例えば、20~35mm)程度であってもよく、例えば、3~45mm、好ましくは6~40mm、さらに好ましくは8~35mm程度であってもよい。頂部の間隔が上記範囲内であると、吸音効果が十分に発揮できる。
凹凸部の平均断面積(凹凸面の厚み方向における断面において、凹部と、隣接する凸部の頂点を結ぶ直線とで囲まれた面積)は、例えば、0.001~1000mm(例えば、0.01~500mm)であってもよく、好ましくは0.1~100mm(例えば、1~50mm)、さらに好ましくは3~20mm(例えば、5~15mm)程度であってもよい。
なお、樹脂発泡体において、凹凸面及び/又は平坦面を音波の入射面としてもよいが、凹凸面を音波の入射面とするのが好ましい。表面積の大きい凹凸面を入射面とすることで、特に高周波数域(例えば、5000~6000Hz)の吸音性が向上する。
樹脂発泡体には、厚み方向に侵入する孔部(針孔)が形成されており、針孔は樹脂発泡体を貫通していてもよいが、厚み方向において途中まで侵入し、樹脂発泡体の厚みよりも小さいのが好ましい。針孔を形成することで、樹脂発泡体の表面積が大きくなり、入射する音波が分散、吸収されやすくなり、広い周波数域(例えば、1000~6000Hz)での吸音性が向上する。
孔部(針孔)の深さは、樹脂発泡体がスキン層を有する場合、スキン層を貫通し、さらに少なくとも一部の独立気泡を貫通(又は横断)していれば特に制限されず、用途に応じて、樹脂発泡体の平均厚み全体に対し、10~90%(例えば、20~80%)、好ましくは30~70%(例えば、35~65%)、さらに好ましくは40~60%(例えば、45~55%)であってもよい。針孔の深さが小さすぎると、吸音効果が十分に発揮できない虞があり、針孔の深さが大きすぎると、独立気泡が少なくなり断熱性及び機械的強度が低下する虞がある。なお、樹脂発泡体の凹凸面に針孔を有する場合、針孔の深さについては、その凹凸面の頂部と谷部との厚み方向の平均の位置を基準として算出できる。
また、針孔は樹脂発泡体の表面から侵入しており、必ずしも凹凸面の凸部に針孔を侵入させる必要はなく、規則的に又はランダムに、凹部、凸部及び平坦部のいずれの部位から侵入させてもよい。
なお、針孔は、凹凸面及び平坦面のいずれの面から侵入してもよいが、少なくとも凹凸面から侵入しているのが好ましい。例えば、少なくとも樹脂発泡体の片面(例えば、凹凸面)から侵入しているのが好ましく、樹脂発泡体の両面(例えば、一方の凹凸面と、他方の平坦面(及び/)又は凹凸面との双方の面)から侵入しているのがさらに好ましい。
針孔の平均径は、例えば、0.1~5mm、好ましくは0.2~3mm、さらに好ましくは0.25~1.5mm(例えば、0.3~1.2mm)程度であってもよい。
針孔の平均密度(個/cm)は、独立気泡の密度に応じて選択でき、例えば、1~200個/cm(例えば、3~150個/cm)、好ましくは5~100個/cm(例えば、7~90個/cm)、さらに好ましくは8~50個/cm(例えば、10~40個/cm)程度であってもよく、例えば、10~90個/cm(例えば、15~45個/cm)、好ましくは20~40個/cm(例えば、25~35個/cm)程度であってもよく、例えば、50~500個/cm(例えば、60~250個/cm)、好ましくは70~150個/cm(例えば、80~120個/cm)程度であってもよい。針孔の密度が小さすぎる又は大きすぎると、吸音効果が十分に発揮できない虞がある。
本発明の吸音材に係る樹脂発泡体は、樹脂発泡体本体の少なくとも一方の面側には連続気泡構造を有する連続気泡層(連続気泡域)が形成され、他方の面側には独立気泡構造を有する独立気泡層(独立気泡域)が形成されていてもよい。また、連続気泡層と独立気泡層とは樹脂発泡体の厚み方向に隣接して形成されていてもよい。なお、連続気泡層は、例えば、独立気泡層に針を侵入させ独立気泡の独立気泡壁を穿設して壊し(又は貫通して)、形成することもできる。
連続気泡層と独立気泡層との厚み割合は、針孔の深さに対応させることができ、前者/後者=10/90~90/10(例えば、20/80~80/20)程度の範囲から選択でき、例えば、前者/後者=25/75~75/25、好ましくは30/70~70/30(例えば、35/65~65/35)、さらに好ましくは40/60~60/40(例えば、45/55~55/45)程度であってもよい。なお、連続気泡層と独立気泡層との境界は、独立気泡と連続気泡とが混在し、明瞭でない場合があるが、断面の観察によりおおよその平均的な厚み割合として算出でき、針の侵入度に基づいて、厚み割合を算出してもよい。連続気泡層と独立気泡層との厚み割合については、凹凸面の頂部と谷部との厚み方向の平均の位置を基準として算出できる。また、連続気泡層には、独立気泡が混在していてもよい。
本発明の吸音材に係る樹脂発泡体は、樹脂発泡体を厚み方向に貫通する打抜き孔を形成してもよい。打抜き孔を形成することにより、入射した音波が分散されやすくなり、広い周波数域(例えば、1000~6000Hz)の吸音性が向上する。
打抜き孔の平均径は、前記針孔の平均径よりも大きく、例えば、1~30mm(例えば、1.5~25mm)、好ましくは2~20mm(例えば、2.5~15mm)程度であってもよく、例えば、1~20mm(例えば、3~12mm)、好ましくは3~10mm(例えば、3.5~8mm)、さらに好ましくは4~8mm(例えば、4.5~7.5mm)程度であってもよい。打抜き孔の平均径が小さすぎる又は大きすぎると、吸音効果が十分に発揮できない虞がある。なお、打抜き孔の平均径は、n個の打抜き孔について、短径と長径とを測定して、短径と長径との加算平均[(短径+長径)/2]を算出し、平均値を求めることができる。また、打抜き孔の平均径は、三次元表面構造解析顕微鏡を用いて、測定することができる。
打抜き孔の平均密度は、例えば、0.1~50個/10cm(例えば、0.3~30個/10cm)、好ましくは0.5~20個/10cm(例えば、0.7~10個/10cm)、さらに好ましくは0.8~5個/10cm(例えば、1~3個/10cm)程度であってもよく、例えば、1~4個/10cm、好ましくは2~3.5個/10cm程度であってもよい。打抜き孔の個数が少なすぎる又は多すぎると、吸音効果が十分に発揮できない虞がある。
(樹脂発泡体の製造方法)
本発明の樹脂発泡体は、熱可塑性樹脂を含む発泡性樹脂組成物を発泡させて独立気泡構造の発泡体を形成する発泡工程と、独立気泡を連続気泡化させる穿設工程とを経ることにより製造できる。以降、代表的な板状(シート状又はフィルム状)樹脂発泡体の製造方法について説明する。
発泡工程では、前記樹脂組成物を、各成分の混合物の形態又はペレット状などの形態で、溶融混練機に供給し、発泡成形することにより、板状樹脂発泡体を得ることができる。溶融混練は、慣用の溶融混練機、例えば、一軸又はベント式二軸押出機などを利用できる。発泡成形法としては、慣用の方法、例えば、押出成形法(例えば、Tダイ法、インフレーション法など)、射出成形法などが使用できる。少なくとも一方の面に凹凸形状を有する発泡体は、凹凸形状に応じてエンボス加工してもよいが、通常、対向する内壁のうち少なくとも一方の内壁が凹凸状に形成された口金から、発泡性樹脂組成物を押出して発泡させる押出発泡法により作製する場合が多い。なお、発泡成形温度は、例えば、70~300℃、好ましくは80~280℃、さらに好ましくは85~260℃程度であってもよい。
なお、主に独立気泡が形成された独立気泡構造の発泡体は、樹脂組成物中の含有量が50%を超える樹脂成分の融点又はガラス転移温度Tを基準として、樹脂の溶融押出温度を(T-20)~(T-5)℃程度の範囲内に調整することにより調製できる。
穿設工程では、発泡工程で生成した独立気泡構造の発泡体の厚みよりも短い多数の針を発泡体の厚み方向に侵入させて(又は突き刺して)独立気泡を連続気泡化させる。この穿設工程は、発泡成形された発泡体を冷却した後で行ってもよいが、発泡成形し(又は発泡体を押し出し)、発泡体が熱い過程(流動性又は溶融状態、気泡形成過程、気泡成長過程)で発泡体に針を侵入させる(又は突き刺す)場合が多い。特に、発泡の直後又は発泡に後続して(例えば、口金から吐出後、1分以内の時間に)、すなわち、発泡成形しつつ(又は発泡体を押し出しつつ)、発泡体に針を侵入させる(又は突き刺す)場合が多い。その際、針は加熱してもよいが、効率よく連続気泡を形成するためには、針を加熱することなく発泡工程(発泡工程の後段)で発泡体に侵入させる(又は突き刺す)のが有利である。好ましい方法は、表面に多数の針(又はピン)を備えたロール(針ロール又はピンロール)を回転させながら、発泡体の厚み方向に針を侵入させる(又は刺す)方法である。
針(又はピン)の長さは、連続気泡層(第1の気泡層)の厚み割合に応じて選択でき、通常、針の侵入時の発泡体の前記独立気泡層と連続気泡層との厚み割合に対応した長さである。なお、発泡体は圧縮して針を侵入させてもよい。また、発泡体には複数回に亘り針を侵入させてもよい。例えば、発泡体の進行方向に間隔をおいて回転可能に配設された複数の針ロール又はピンロールで順次発泡体を穿設加工してもよい。針(又はピン)の太さは、例えば、平均径0.1~5mm(例えば、0.2~3mm、好ましくは0.25~1.5mm)程度であってもよい。また、針(又はピン)の密度(本/cm)は、独立気泡の密度に応じて選択でき、通常、1~60本/cm(例えば、2~55本/cm)、好ましくは3~50本/cm(例えば、4~45本/cm)、さらに好ましくは5~40本/cm(例えば、6~35本/cm)程度であってもよく、1~250本/cm(例えば、2~200本/cm)、好ましくは70~150本/cm(例えば、80~120本/cm)、程度であってもよい。なお、針の密度(本/cm)は、1つの独立気泡(平均気泡径の独立気泡)当たり、平均0.1~1本/cm(例えば、0.2~0.8本/cm、好ましくは0.25~0.6本/cm、さらに好ましくは0.3~0.5本/cm)程度であってもよい。
なお、針ロール(又はピンロール)のロール径は、例えば、50~250mmφ(例えば、70~200mmφ、好ましくは80~170mmφ)程度、針(又はピン)のピッチは、0.5~20mm(例えば、0.8~15mm、好ましくは1~12mm、さらに好ましくは1.5~10mm)程度、ロールの回転数は、10~170rpm(例えば、25~150rpm、好ましくは50~130rpm、さらに好ましくは75~125rpm)程度であってもよい。
図3は本発明の板状樹脂発泡体の製造工程を説明するための概略図である。押出機の口金から押し出された板状樹脂発泡体(独立気泡構造の発泡体)2は、気泡が成長しつつ支持ガイドロール12に案内されながら、表面に回転可能なロール(針ロール)13の表面に形成された所定長さの多数の針14で突き刺され、一方の面側(表層部)の独立気泡を連続気泡化している。すなわち、板状樹脂発泡体2のうち、針14が侵入した一方の面側に主に連続気泡構造を有する連続気泡層9を形成し、他方の面側に主に独立気泡構造を有する独立気泡層10を形成している。
上記の方法で、連続気泡層を有する針孔が形成された板状樹脂発泡体を連続的に製造できる。このような波型構造の板状樹脂発泡体は、簡易に作製することができ大量生産が可能であり、製造コストを削減することができる。
[吸音材の構造]
本発明の吸音材は、前述したように、少なくとも一方の表面に凹凸面を有する樹脂発泡体と、この樹脂発泡体の凹凸面に、直接的又は間接的に繊維集合体が積層又は重ね合わされ(又は位置され)ている。
本発明の吸音材は、図1及び図2に示されるように、繊維集合体(面状繊維集合体)6と、樹脂発泡体(板状樹脂発泡体)2の谷部(凹部)5との間に空気層7が形成されていても、空気層が形成されていなくてもよいが、吸音性を高める(広い周波数域で吸音できる)点から、図1に示すように、樹脂発泡体2の谷部(凹部)5と、繊維集合体6との間に、空気層(又は空隙)7が形成されていることが好ましい。
樹脂発泡体の谷部(凹部)と繊維集合体との間に空気層(又は空隙)が形成されていると、空気層又は空隙(例えば、ランダムに連なった空隙)が空気バネとして作用し、振動系を形成する。このように振動系が形成されると、空気層の空気が激しく振動し、音波のエネルギーが熱エネルギーに変換されて音波の減衰が起こるためか、中音~高音域の広い周波数域で吸音できる。
複数の繊維集合体を積層され又は重ねられ(重ね合わされ)ている場合、各繊維集合体の間に空気層(又は空隙)が形成されていてもよく、繊維集合体間に空気層が形成されると、吸音率のピークが低周波数域側に推移するため、繊維集合体の積層数(重ねられた数)により、吸音特性を調整してもよい。
本発明の吸音材において、音波の入射面は、樹脂発泡体の凹凸面に、積層又は重ねられた繊維集合体(例えば、不織布などの面状繊維集合体)の外側面であっても、他方の面であってもよいが、吸音率が向上する点から、積層又は重ねられた繊維集合体の外側面(複数の繊維集合体が積層又は重ねられている場合、積層又は重ねられた繊維集合体の最外面)であることが好ましい。
また、本発明の吸音材は、少なくとも前記樹脂発泡体の凹凸面に繊維集合体が直接的又は間接的に積層又は位置されていればよく、他の部材、例えば、多孔体(例えば、ウレタン樹脂、オレフィン系樹脂などの軟質樹脂;ゴム系発泡体;前記板状樹脂発泡体以外の樹脂発泡体など)、シート及び/又は薄膜(例えば、アルミニウムなどの金属、プラスチックなど)、などを板状樹脂発泡体及び/又は繊維集合体に直接的又は間接的に積層又は重ねてもよい。本発明の吸音材は、吸音材を薄肉化しても(厚みを大きくしなくても)、吸音特性を向上できるため、他の部材は必ずしも必要ではない。
[吸音材の製造方法]
本発明の吸音材は、板状樹脂発泡体の凹凸面に面状繊維集合体を直接的又は間接的に積層又は重ねる(重ね合わせる)ことにより製造できる。板状樹脂発泡体と繊維集合体とは、必ずしも互いに接合する必要はないが、例えば、少なくとも一部を両面テープ、粘着テープ、接着剤などで、又は縫合、熱接着などにより接合(接着)又は結合してもよい。また、複数の繊維集合体を積層する場合、必ずしも繊維集合体同士接着する必要はないが、必要に応じて、少なくとも一部を接合(接着)してもよい。
[吸音特性]
本発明において、吸音特性とは、JIS A 1405に基づいて測定される垂直入射吸音率をいう。垂直入射吸音率は、数値が高い方が吸音性に優れている。なお、吸音率(垂直入射吸音率)は、実施例に記載の方法で測定できる。
孔部(針孔)が形成された樹脂発泡体の凹凸面に繊維集合体を積層又は位置すると、吸音材は、1000~6000Hzの周波数域で測定したとき、音波を効率よく吸収し、広い周波数域において高い吸音性を示す。
本発明の吸音材は、他の吸音材と組み合わせることなく、本発明の吸音材のみで、広い周波数域(例えば、1000~6000Hz帯)で吸音できる。本発明の吸音材の吸音率は、2000~6000Hz帯において、例えば、0.2~1程度であってもよい。具体的には、本発明の吸音材の吸音率は、3000Hz帯付近(例えば、2500~3500Hz帯)において、例えば、0.4~1、好ましくは0.45~0.99、さらに好ましくは0.5~0.96程度であってもよく;4000Hz帯付近(例えば、3500~4500Hz帯)において、0.6~1、好ましくは0.7~0.98、より好ましくは0.75~0.95程度であってもよく;5000Hz帯付近(例えば、4500~5500Hz帯)において、例えば、0.5~1、好ましくは0.6~0.98、より好ましくは0.65~0.94程度であってもよく;6000Hz帯付近(例えば、5500~6500Hz帯付近)において、0.5~1、好ましくは0.55~0.99、より好ましくは0.6~0.98程度であってもよい。
本発明の吸音材は、樹脂発泡体の凹凸面に繊維集合体を積層又は重ねる(又は位置させる)ことにより、樹脂発泡体単体と比べて、2500~4000Hz帯(中音域)の吸音率を向上できる。例えば、2500~3000Hz帯において、樹脂発泡体単独の吸音率は、0.15~0.3程度であるが、繊維集合体を積層又は重ねると、吸音率を0.3~0.95(例えば、0.35~0.9)程度まで向上でき;3000~4000Hz帯においては、0.4~0.75程度の吸音率を0.7~0.98(例えば、0.75~0.95)程度まで向上できる。
また、本発明の吸音材は、繊維集合体の平均見掛け密度、平均厚み及び積層数により吸音特性を調整できる。そのため、必要に応じて、繊維集合体の平均見掛け密度、平均厚み及び積層数を調整することにより、所望の吸音特性に適宜調整できる。
本発明において、音波は、本発明の吸音材のいずれの面(例えば、樹脂発泡体の凹凸面に繊維集合体を積層又は重ねた外側面、又は繊維集合体を積層又は重ねていない他方の面)から入射させてもよく、音波を効率よく吸収できるため、通常、繊維集合体を積層又は重ねた外側面から音波を入射させることが好ましい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
[繊維集合体]
繊維集合体として、以下の不織布又は織布を用いた。
(不織布)
不織布1:クラレクラフレックス(株)製、「製品名:クラフレックス-MB」
素材:ポリブチレンテレフタレート(PBT)、厚み:0.26mm、目付け:40g/m、見掛け密度:0.046g/cm、通気量:18cc/cm/秒
不織布2:クラレクラフレックス(株)製、「製品名:クラレフレックス-MB」
素材:ポリプロピレン(PP)、厚み:0.23mm、目付け:20g/m、見掛け密度:0.119g/cm、通気量:70cc/cm/秒
不織布3:三井化学(株)製、「製品名:シンテックスPSシリーズ」
素材:PP、厚み:0.22mm、目付け:16g/m、見掛け密度:0.081g/cm
不織布4:三井化学(株)製、「製品名:シンテックスPSシリーズ」
素材:PP、厚み:0.48mm、目付け:60g/m、見掛け密度:0.119g/cm、通気量:140cc/cm/秒
不織布5:三井化学(株)製、「製品名:シンテックスPSシリーズ」
素材:PP、厚み:0.51mm、目付け:70g/m、見掛け密度:0.132g/cm、通気量:110cc/cm/秒
(紙ウエス):日本製紙クレシア(株)製、「製品名:キムワイプ(紙ウエス)」
素材:パルプ、厚み:0.28mm、目付け:21.6g/m、見掛け密度:0.077g/cm
(織布):(株)モノタロウ製、「製品名:濃色メリヤスウエス」
厚み:0.5mm、目付け:165g/m、見掛け密度:0.296g/cm
[樹脂発泡体]
(樹脂成分)
PE:低密度ポリエチレン(LDPE)、住友化学工業(株)製、「製品名:F101-1」
PS:ポリスチレン:東洋スチレン(株)、「製品名:HRM13N」
EVA:エチレン酢酸ビニル樹脂、日本ユニカー(株)製、「製品名:DQDJ1868(酢酸ビニル含有量18%)」
タルク:平均粒子径15μm
(発泡剤)
n-ブタン/n-ペンタン(質量比)=50/50の混合発泡剤。
[評価方法]
(吸音率)
吸音率は、JIS A 1405に基づいた垂直入射吸音率を測定した。なお、吸音率は、垂直入射透過損失計測ユニット(透過損失管キット、Type4206-T(ブリュエル・ケアー社製))で、細管を使用して、周波数0Hzから6500Hzまでの周波数域で測定した。
(見掛け密度)
水中置換法により、実施例及び比較例で得られた板状樹脂発泡体の見掛け密度を測定した。すなわち、板状樹脂発泡体の空気中の重さ(g)と水中での重さ(g)とに基づいて、以下の式により算出した。
見掛け密度ρf(g/cm)=A/(A-B)×(ρw-d)+d
(式中、Aは試料の空気中の重さ(g)、Bは試料の水中の重さ(g)、ρwは水の密度(g/cm)、dは空気の密度(g/cm)を示す)。
(発泡倍率)
発泡倍率は、板状樹脂発泡体の前記見掛け密度ρf(g/cm)を測定して、以下の式により算出した。
発泡倍率(倍)=ρ/ρf(式中、ρは発泡前の樹脂密度(g/cm)を示す)。
(実施例1)
[試験片作製手順]
(1)発泡工程
樹脂成分100質量部(PE65質量部、EVA15質量部、PS20質量部)、タルク2質量部及び発泡剤12質量部を、押出機に供給し、温度105℃で、一方の内壁が凹凸状の波型を有する口金から押し出すことにより、一方の面に、突条と溝との平均高低差3mm、突条のピッチ10mmを形成するリブ面(凹凸面)を有し、他方の面が平坦な板状樹脂発泡体を成形した。板状樹脂発泡体の発泡倍率は、57倍であった。
(2)針孔穿設工程
図3に示す3つのピンロール(ロール径150mmφ、針の太さ1.0mmφ、針の長さ5.0mm、周方向の針の間隔5mm、幅方向の針の間隔5mmで周方向の直線上に互い違いに合計8460本の針を配置、回転数60rpm)を板状樹脂発泡体の進行方向に沿って250mmの間隔で配設し、板状樹脂発泡体のリブ面に板状樹脂発泡体の厚みの1/2に針を侵入させた。
(3)打抜き孔穿設工程
得られた板状樹脂発泡体を長さ30mmに切断したのち、5.0mmφのパンチで板状樹脂発泡体を貫通する打抜き孔を1.5個/10cmの平均密度となるように穿設した。
得られた板状樹脂発泡体の厚みは、7.6mmであった。
(4)繊維集合体の積層工程
上記の工程(3)で得られた板状樹脂発泡体の凹凸面の凸部(頂部)に、両面粘着テープを介して不織布1を重ね合わせ、板状樹脂発泡体の凹凸面に不織布1を積層し、板状樹脂発泡体の凹凸面の凹部(谷部)に空気層が形成された吸音材を作製した。得られた吸音材の吸音率を、積層した繊維集合体の外側面を入射面として測定した。
(実施例2)
繊維集合体として不織布2を用いた以外は、実施例1と同様にして吸音材を作製した。積層した繊維集合体の外側面を入射面とし、吸音率を測定した。
(実施例3)
繊維集合体として不織布3を用いた以外は、実施例1と同様にして吸音材を作製した。積層した繊維集合体の外側面を入射面とし、吸音率を測定した。
(比較例1)
積層工程で繊維集合体を積層することなく、吸音材として板状樹脂発泡体を用いた。板状樹脂発泡体の凹凸面を入射面とし、吸音率を測定した。
実施例1~3及び比較例1の吸音率の測定結果を図4に示す。
図4から明らかなように、比較例1に比べ、実施例1~3では、板状樹脂発泡体の凹凸面に、繊維集合体を積層する(重ねる)ことにより、2500Hz~4000Hz帯の吸音率が向上した。また、吸音特性は、積層した不織布の素材により異なり、実施例1は、2000Hz以上の高周波数帯域の吸音率の立ち上がりが良好であり、実施例2は、4000Hz以上の高周波数帯域の吸音率が優れていた。
(実施例4)
繊維集合体として不織布4を用いた以外は、実施例1と同様にして吸音材を作製した。積層した繊維集合体の外側面を入射面とし、吸音率を測定した。
実施例2及び4の吸音率の測定結果を図5に示す。
図5から明らかなように、繊維集合体の密度が同程度であれば、繊維集合体の厚みが異なっていても、吸音材は、吸音特性(波形)がほぼ同様の傾向を示すことが分かった。また、4200Hz以下の帯域においては、厚みの小さな実施例2(厚み:0.23mm)の吸音率が高く、4200Hz以上の帯域では、厚みの大きな実施例4(厚み:0.48mm)の吸音率が高かった。
(実施例5)
繊維集合体として不織布5を用いた以外は、実施例1と同様にして吸音材を作製した。積層した繊維集合体の外側面を入射面とし、吸音率を測定した。
実施例4及び5の吸音率の測定結果を図6に示す。
図6から明らかなように、繊維集合体の厚みが同程度であっても、繊維集合体の密度によって吸音率が異なり、2500~5000Hzの帯域では、密度が小さい方が吸音率は高かった。この理由は、密度が小さいほど繊維集合体が大きく振動して、繊維集合体と板状樹脂発泡体との間の空気層における、振動エネルギーから熱エネルギーへの変換が活発に起こるためだと考えられる。
(実施例6)
実施例2の吸音材の不織布2の上に、両面粘着テープを介して、さらに1枚の不織布2を重ね合わせて積層し、不織布の積層数を2とした以外は実施例1と同様にして吸音材を作製した。積層した繊維集合体の外側面を入射面とし、吸音率を測定した。
(実施例7)
実施例6の吸音材の不織布2の上に、両面粘着テープを介して、さらに1枚の不織布2を重ね合わせて積層し、不織布の積層数を3とした以外は実施例1と同様にして吸音材を作製した。積層した繊維集合体の外側面を入射面とし、吸音率を測定した。
実施例2、6、7の吸音率の測定結果を図7に示す。
図7から明らかなように、複数の繊維集合体を積層すると、各繊維集合体の間(層間)に形成される空気層のためか、積層数が多くなるにつれて、吸音率のピークが低周波数域(2000~3000Hz帯の低中音域)側に推移した。
(実施例8)
繊維集合体として不織布6を用いた以外は、実施例1と同様にして吸音材を作製した。積層した繊維集合体の外側面を入射面とし、吸音率を測定した。
(実施例9)
繊維集合体として紙ウエスを用いた以外は、実施例1と同様にして吸音材を作製した。積層した繊維集合体の外側面を入射面とし、吸音率を測定した。
(実施例10)
繊維集合体として織布を用いた以外は、実施例1と同様にして吸音材を作製した。積層した繊維集合体の外側面を入射面とし、吸音率を測定した。
実施例8~10及び比較例1の吸音率の測定結果を図8に示す。
図8から明らかなように、繊維集合体は、不織布繊維構造、織布繊維構造などの繊維構造、及びその繊維の素材(合成繊維、天然繊維)によらず5000Hz帯以下の吸音率を向上できた。
本発明の吸音材は、一定の強度を保ちつつ断熱効果を保持したまま、広い周波数域で吸音できる。そのため、本発明は、ビヒクル(自動車、電車などの車輌、航空機、船舶など)、建造物(家屋、集合住宅、コンドミニアム、工場、図書館、病院、校舎、体育館、講堂、映画館、コンサート会場、駐車場、ビルなどの高層建築物など)、電化製品(玩具、家電製品など)、産業機械(建設機械、農業機械など)、配管(排気管、給気管、排水管、吸水管など)などに使用する吸音材、吸音断熱材などとして有用である。特に吸音性が要求される自動車、電車などの車体、建造物の壁、床、天井などに利用できる。
1…吸音材
2…樹脂発泡体
3…リブ
4…頂部(凸部)
5…谷部(凹部)
6…繊維集合体
7…空気層
8…孔部
9…連続気泡層
10…独立気泡層
11…打抜き孔
12…支持ガイドロール
13…ロール
14…針

Claims (15)

  1. 独立気泡を有し、かつ少なくとも一方の表面に凹凸面を有する樹脂発泡体と、この樹脂発泡体の前記凹凸面に積層又は重ねられた繊維集合体とを備えた吸音材であって、
    前記樹脂発泡体が、前記繊維集合体の繊維が前記樹脂発泡体中に引っ張り込まれることなく、前記凹凸面の全体に亘って、前記凹凸面から厚み方向の途中まで侵入し、かつ少なくとも一部の前記独立気泡を貫通する孔部が形成された連続気泡構造を有する連続気泡層と、独立気泡構造を有する独立気泡層とを備えており、
    前記樹脂発泡体の凹凸面に、少なくとも一つの繊維集合体が前記凹凸面の凸部で接着して積層又は重ねられており、
    前記繊維集合体と前記凹凸面の凹部との間に空気層が形成されている吸音材。
  2. 樹脂発泡体が板状樹脂発泡体であり、前記樹脂発泡体の孔部の深さが、樹脂発泡体の平均厚みに対して、10~90%である請求項1記載の吸音材。
  3. 樹脂発泡体が、エチレン系樹脂及び熱可塑性エラストマーから選択された少なくとも一種のベース成分を含む請求項1又は2に記載の吸音材。
  4. 凹凸面において、頂部の平均間隔が1~60mmであり、頂部と谷部との平均高低差が1~50mmである請求項1~3のいずれかに記載の吸音材。
  5. 繊維集合体が面状繊維集合体であり、繊維集合体の平均厚みが、0.001~10mmである請求項1~4のいずれかに記載の吸音材。
  6. 繊維集合体の平均見掛け密度が、0.01~2.0g/cmである請求項1~5のいずれかに記載の吸音材。
  7. 繊維集合体の目付が、1~500g/mである請求項1~6のいずれかに記載の吸音材。
  8. 繊維集合体のJIS L 1913のフラジール形法による通気量が、10~500cm/(cm・秒)である請求項1~7のいずれかに記載の吸音材。
  9. 繊維集合体の繊維が、少なくとも合成繊維及び/又は天然繊維を含む請求項1~8のいずれかに記載の吸音材。
  10. 繊維集合体が、不織布繊維構造を有する請求項1~9のいずれかに記載の吸音材。
  11. 複数の繊維集合体が樹脂発泡体の凹凸面に直接的又は間接的に、積層又は重ねられた請求項1~10のいずれかに記載の吸音材。
  12. 独立気泡を有し、少なくとも一方の表面に凹凸面を有する樹脂発泡体の凹凸面の全体に亘って、厚み方向の途中まで針を侵入させ、かつ少なくとも一部の前記独立気泡を貫通する孔部を形成し、孔部を形成した樹脂発泡体の凹凸面に、少なくとも一つの繊維集合体を前記凹凸面の凸部で接着させて積層又は重ねて、前記繊維集合体と前記凹凸面の凹部との間に空気層を形成し、請求項1~11のいずれかに記載の吸音材を製造する方法。
  13. 請求項1~11のいずれかに記載の吸音材を用いて吸音する方法。
  14. 積層又は重ねられた繊維集合体の外側面から音波を入射させて吸音する請求項13に記載の吸音方法。
  15. 複数の繊維集合体を樹脂発泡体の凹凸面に直接的又は間接的に積層又は重ねて低周波数域の音波を吸音する請求項13又は14に記載の吸音方法。
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