JP7380385B2 - ステータの製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Description

本開示は、ステータの製造方法及びステータの製造装置に関する。
端部同士が接合された状態の複数のコイル導線の当該端部を金型内にセットし、金型内に溶けた樹脂材料(成形材料)を送り込むことで当該端部に樹脂材料の成形部を射出成形により成形する技術が知られている。
特開2019-106828号公報
しかしながら、上記のような従来技術では、射出成形の際の射出圧に起因して、金型内においてセットされた正規位置からワーク(コイル導線)がずれるおそれがある。金型内でワークが正規位置からずれると、所望の態様で成形部が形成されないおそれがある。
そこで、1つの側面では、本開示は、射出成形の際の射出圧に起因したワーク(コイル導線)の位置ズレを低減することを目的とする。
1つの側面では、ステータコアのスロットの外側に延在する端部同士が接合された複数のコイル導線を準備する工程と、
第1成形型及び第2成形型により形成される成形空間内に前記複数のコイル導線の接合された端部を位置させた状態で、前記第1成形型及び前記第2成形型を型締めする型締め工程と、
前記型締め工程により前記第1成形型及び前記第2成形型が型締めされた状態で、前記成形空間に溶けた成形材料を送り込み、前記端部に前記成形材料の成形部を形成する射出成形工程とを備え、
前記型締め工程は、前記第1成形型及び前記第2成形型により前記複数のコイル導線を型締め方向に押圧することを含む、ステータの製造方法が提供される。
1つの側面では、本開示によれば、射出成形の際の射出圧に起因したワーク(コイル導線)の位置ズレを低減することが可能となる。
ステータの一部を示す断面図である。 成形部の説明図である。 本実施例による製造装置に含まれる上側金型を示す斜視図である。 本実施例による製造装置に含まれる下側金型を示す斜視図である。 型締め状態の上側金型及び下側金型を示す断面図である。 図4AのQ1部の拡大図である。 型締め状態の上側金型及び下側金型内に接合端部がセットされた状態を示す図である。 型締め状態の上側金型及び下側金型を図4Aの矢印P2のビューで示す正面図である。 図5AのQ2部の拡大図である。 比較例の説明図である(その1)。 比較例の説明図である(その2)。 比較例の説明図である(その3)。 被押圧部の正規の断面形状の説明図である。 上側金型及び下側金型が型締め状態であるときの、被押圧部の断面形状の説明図である。 比較例による上側金型及び下側金型により形成された成形部を示す斜視図である。 Y方向に型締めされる金型構成の一例を示す図である。 図9の金型構成を利用した成形部の成形方法の説明図である。 図9の金型構成により形成された成形部を示す斜視図である。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
以下では、本実施例による製造方法及び製造装置の説明に先立って、本実施例による製造方法及び製造装置により製造されるステータ21の一例を説明する。なお、図1等では、見易さのために、複数存在する同一属性の部位には、一部のみしか参照符号が付されていない場合がある。
図1は、ステータ21の一部を示す断面図である。図1は、ステータ21の中心軸Iを含む平面で切断した際の、ステータ21の中心軸Iの一方側のみを断面図で示す。
以下の説明において、軸方向とは、中心軸Iが延在する方向を指し、径方向とは、中心軸Iを中心とした径方向を指す。従って、径方向外側とは、中心軸Iから離れる側を指し、径方向内側とは、中心軸Iに向かう側を指す。また、周方向とは、中心軸Iまわりの回転方向に対応する。
ステータ21は、例えば円環状の磁性体の積層鋼板からなるステータコア211を備え、ステータコア211の径方向内側には、コイル22が巻回される複数のスロット2111が形成される。スロット2111は、周方向に等間隔に複数形成される。なお、スロット2111の数や形状等は任意である。
コイル22は、いわゆる同芯巻きコイルの形態であり、それぞれ、所定巻回数で巻回された平角線が曲げ加工されることにより成形されるカセットコイルである。コイル22は、断面が矩形状(具体的には、長方形)に形成された平角線(導体部)を含む。この平角線は、導電性の高い例えば銅やアルミニウム等の金属により構成されてよい。コイル22は、平角線が絶縁性の被覆により覆われてよい。以下では、コイル22は、平角線が絶縁性の被覆により覆われた構成であるとし、「一のコイル導線22a」とは、特に言及しない限り、コイル22を形成する複数の同芯巻きコイルのうちの、任意の一の同芯巻きコイルを指す。
複数のコイル導線22aは、図1に示すように、ステータコア211のスロット2111に収容され、かつ、スロット2111よりも軸方向外側に延在する端部同士が接合される。コイル導線22aの端部同士の接合は、溶接等により実現されてよい。この場合、コイル導線22aの端部は、少なくとも一部の被覆が除去された状態で重ね合わされ、被覆が除去された部分同士が溶接により接合されてよい。この場合、溶接は、レーザ溶接やTIG溶接のような任意の方法で実現されてよい。以下、このようにして端部同士が重ね合わされて接合されたコイル導線22aの2つの端部を、「接合端部」とも称する。なお、接合端部は、その全体が互いに接合されている必要はなく、その一部(例えば先端部)だけが互いに接合されてもよい。
複数のコイル導線22aは、接合端部に成形材料の成形部60を有する。成形部60は、複数のコイル導線22aの接合端部に係る電気的な絶縁性を確保する機能を有する。すなわち、複数のコイル導線22aの接合端部は、上述したように接合の際に被覆が除去されるので、成形部60は、当該被覆が除去された部分全体を覆うことで、被覆と同様の機能を果たす。この機能を実現するために、成形材料は、導電性のない材料である。本実施例では、成形材料は樹脂材料(PPS(ポリフェニレンサルファイド樹脂)を含む樹脂材料)であり、成形部60は、樹脂材料の成形部である。本実施例では、成形部60は、樹脂材料の射出成形により形成される。
成形部60は、複数のコイル導線22aの接合端部全体を覆う。換言すると、複数のコイル導線22aの接合端部とは、端部同士が接合された2つのコイル導線22aのうちの、成形部60が設けられる部分全体をさす。
図2は、成形部60の説明図であり、図1の矢印Pの方向に視た平面図である。
成形部60は、周方向に隣り合う2組の接合端部に対して1つずつ設けられる。各組の接合端部は、2つのコイル導線22aの端部同士を軸方向に重ねることで形成される。この場合、周方向に隣り合う2組の接合端部は、好ましくは、同相のコイル導線22aの端部により形成される。これにより、成形部60の一部が破損した場合でも、短絡に起因する影響を低減することが可能になる。
具体的には、一の成形部60は、周方向の一方側の組の接合端部を被覆する第1被覆部61と、周方向の他方側の組の接合端部を被覆する第2被覆部62とを含む。また、成形部60は、第1被覆部61と第2被覆部62との周方向の間に設けられる連結部63を含む。連結部63は、第1被覆部61と第2被覆部62を連結する。第1被覆部61と第2被覆部62と連結部63とは、樹脂成形により一体的に形成されてよい。
なお、連結部63には、樹脂注入部63aが設けられており、成形部60が樹脂成形される際に、樹脂経路部(ランナー)として機能した部分である。そして、成形部60が樹脂成形される際に、樹脂注入部63aを介して、樹脂が連結部63を形成し、連結部63を介して、樹脂が第1被覆部61と第2被覆部62とを形成する。すなわち、連結部63と、第1被覆部61及び第2被覆部62とは連続して形成されてよい。
なお、図2では、成形部60は、周方向に隣り合う2組の接合端部ごとに1つずつ設けられるが、1組の接合端部ごとに1つずつ設けられてもよいし、周方向に隣り合う3組以上の接合端部ごとに1つずつ設けられてもよい。
次に、図3A以降を参照して、本実施例による製造方法及び製造装置の説明を詳しく行う。
図3A及び図3Bは、それぞれ、本実施例による製造装置1に含まれる上側金型70及び下側金型80を示す斜視図である。図4Aは、型締め状態の上側金型70及び下側金型80を示す断面図である。図4Bは、図4AのQ1部の拡大図である。図4Cは、型締め状態の上側金型70及び下側金型80内に接合端部400がセットされた状態を示す図である。図5Aは、型締め状態の上側金型70及び下側金型80を、図4Aの矢印P2のビューで示す正面図である。図5Bは、図5AのQ2部の拡大図である。図4Cでは、上側金型70及び下側金型80内に2つのコイル導線22aがセットされる前の状態P40と、セットされた状態P41とが示される。なお、2つのコイル導線22aの接合端部400は、接合端部400における溶接部(接合部)402とともに非常に模式的に示される。なお、ここでは、接合端部400とは、端部同士が接合された2つのコイル導線22aのうちの、型締め状態の上側金型70及び下側金型80内に位置する部分全体に対応する。また、図4Cには、成形空間30がハッチング領域で模式的に示される。
図3A等には、互いに直交する3方向であるX方向、Y方向、及びZ方向が定義されている。以下では、Z方向を上下方向とし、Z1側を上側とし、Z2側を下側とする。また、X方向に沿ったX1側及びX2側が定義され、Y方向に沿ったY1側及びY2側が定義されている。なお、Z方向は、軸方向に対応し、Y方向は径方向に対応し、X方向は周方向に係る円の接線方向に対応する。
上側金型70及び下側金型80は、上下方向に型締めされる。上側金型70及び下側金型80は、型締めされた状態において、接合端部400を位置させる成形空間30を形成する。成形空間30には、射出成形機(図示せず)のノズル(例えば、図3Aに示す樹脂注入用凹部71に接続されるノズル)から、溶けた樹脂材料が送り込まれ、上述した成形部60が形成される。このように、上側金型70及び下側金型80は、上述した成形部60を射出成形により成形するように適合されている。
なお、上側金型70及び下側金型80は、上下方向に型締めされるので、2つのコイル導線22aの接合端部(成形部60が形成される対象部位)が、上下方向に交差する方向(例えば径方向)に延在する場合(図2参照)に好適である。この場合、例えば、2つのコイル導線22aの接合端部に対して、上側金型70は、上側から、下側金型80は、下側から、上下方向に挟むように移動することで、当該接合端部を成形空間30内に収めることができる。
上側金型70及び下側金型80は、型締めされた状態において、2つのコイル導線22a(本実施例では、一例として、2組の2つのコイル導線22a)を型締め方向に押圧する。この場合、押圧位置は、任意であるが、好ましくは、接合端部400よりもY方向Y2側の位置(成形空間30から離れた位置)である。また、押圧位置は、点であってもよいが、好ましくは、X方向の線をなし、又は、XY面をなす。例えば、押圧位置は、2つのコイル導線22aのX方向の幅全体にわたり、X方向の線をなしてよい。
本実施例では、上側金型70及び下側金型80は、2つのコイル導線22aの部位であって、接合端部400の境界位置からY方向Y2側の部位220(以下、「被押圧部220」とも称する)を、型締め方向に押圧する(すなわち上下方向にクランプする)。すなわち、本実施例では、好ましい例として、被押圧部220は、接合端部400に対して連続する態様で隣接する。すなわち、被押圧部220は、接合端部400の境界位置から設定される。なお、接合端部400の境界位置は、成形部60が形成されない部分と、成形部60が形成される部分との間の境界位置である。ただし、変形例では、被押圧部220は、接合端部400に対して比較的小さい距離を介して隣接してもよい。すなわち、被押圧部220は、接合端部400に対して、比較的小さい距離だけ、接合端部400の先端側から離れた位置から設定されてもよい。
本実施例では、接合端部400の境界位置(すなわち接合端部400と被押圧部220の境界位置)は、好ましくは、2つのコイル導線22aのうちの、被覆を有する部分に設定される。すなわち、被押圧部220は、好ましくは、2つのコイル導線22aのうちの、被覆を有する部位である。これにより、成形部60を、2つのコイル導線22aのうちの、被覆を有する部分まで延在させることができる。
本実施例では、一例として、上側金型70は、図4Bに示すように、下側に突出する突出部72を、下面側(下側金型80に上下方向で対向する表面側)かつY方向Y2側に有する。なお、突出部72は、2組の接合端部400のそれぞれの組に対応して1つずつ設けられる。突出部72は、X方向でコイル導線22aの幅全体にわたり延在する。具体的には、突出部72は、各組の接合端部400をX方向で位置決めする開口部71A、71Bの開口幅(X方向の幅)の全体にわたり延在する。突出部72は、下端面721が上側のコイル導線22aの上側表面に当接する。なお、図4Bに示す例では、突出部72は、Y方向に比較的長い距離延在する。また、図4Bに示す例では、開口部71A、71Bは、型締めの際に、下側金型80のY方向Y2側の端面80AにY方向Y2側から当接する入口形成部73、74により形成されている。この場合、入口形成部73、74の根本部分(上側の縁部)の間(X方向の間)に、突出部72が形成されている。
また、本実施例では、一例として、下側金型80は、図4Bに示すように、上側に突出する突出部82を、上面側(上側金型70に上下方向で対向する表面側)かつY方向Y2側に有する。なお、突出部82は、2組の接合端部400のそれぞれの組に対応して1つずつ設けられる。突出部82は、上述した突出部72と同様、X方向でコイル導線22aの幅全体にわたり延在する。突出部82は、上端面821が下側のコイル導線22aの下側表面に当接する。なお、図4Bに示す例では、突出部82は、Y方向に比較的短い距離(突出部72よりも短い距離)延在する。ただし、変形例では、突出部82と突出部72は、Z方向に視て互いに完全に重なり合う関係で設けられてもよい。
このような構成によれば、上側金型70及び下側金型80は、型締めされた状態において、2つのコイル導線22aの接合端部400よりもY方向Y2側(径方向内側)を、それぞれ突出部72と突出部82により型締め方向(上下方向)に押圧できる。なお、この場合、2つのコイル導線22aのうちの、Z方向に視て突出部72及び突出部82の双方に重なる部位が、被押圧部220に対応する。
ここで、図6Aから図6Cに示す比較例を対比で参照して、本実施例の効果の一部を説明する。
図6Aから図6Cは、比較例の説明図であり、図6Aは、比較例による上側金型70’及び下側金型80’の型締め状態の断面図であり、本実施例の図4Bと対比となる図である。また、図6Bは、2つのコイル導線22aがセットされた上側金型70’及び下側金型80’の型締め状態の断面図であり、本実施例の図4Cと対比となる図である。図6Cは、2つのコイル導線22aが上側金型70’及び下側金型80’内から動いた場合の説明図である。
比較例による上側金型70’及び下側金型80’は、本実施例による上側金型70及び下側金型80に対して、突出部72及び突出部82のいずれも備えていない点が異なる。すなわち、比較例による上側金型70’及び下側金型80’は、型締めされた状態において、2つのコイル導線22aを、型締め方向(上下方向)に押圧することはない。
このような比較例では、図6Cで模式的に示すように、射出成形の際の射出圧に起因して2つのコイル導線22aが上側金型70’及び下側金型80’内で動いてしまうおそれがある。具体的には、射出圧に起因して、2つのコイル導線22aに、上側金型70及び下側金型80内からY方向Y2側(径方向内側)へと移動する力が作用し、2つのコイル導線22aが開口部71A’、71B’を介してY方向Y2側へと移動するおそれがある。なお、2つのコイル導線22aは、上述したように、スロット2111内でステータコア211に対して保持されているものの、スロット2111外では、ある程度変位可能である。
このような比較例の場合のように、2つのコイル導線22aが上側金型70及び下側金型80内で動いてしまうと、所望の態様で成形部60が形成されない可能性が生じる。例えば、射出成形の際の射出圧に起因して2つのコイル導線22aが径方向内側へと動くと、2つのコイル導線22aの端部のうちの、被覆が除去された領域に、成形部60が形成されない可能性が生じる。図6Cに模式的に示す例では、2つのコイル導線22aのうちの、被覆が除去された部位225が、成形空間30内からはみ出している。この場合、2つのコイル導線22aの端部のうちの、被覆が除去された部位225の一部に、成形部60’が形成されないこととなる。
これに対して、本実施例では、上述したように、上側金型70及び下側金型80は、型締めされた状態において、2つのコイル導線22aを、型締め方向(上下方向)に押圧することで、射出成形の際の射出圧に起因して2つのコイル導線22aが上側金型70及び下側金型80内で動いてしまうことを、効果的に防止できる。すなわち、2つのコイル導線22aは、上側金型70及び下側金型80により型締め方向(上下方向)に押圧されるので、射出圧に起因してY方向Y2側へと移動する力を受けても、Y方向Y2側へと移動し難い。従って、本実施例によれば、射出成形の際の射出圧に起因したワーク(2つのコイル導線22a)の位置ズレを効果的に低減できる。これにより、2つのコイル導線22aの端部のうちの、被覆が除去された部位225の一部に成形部60が形成されない可能性を、効果的に低減できる。
以下、このように上側金型70及び下側金型80が2つのコイル導線22aを型締め方向(上下方向)に押圧することで、射出成形の際の射出圧に起因して2つのコイル導線22aが径方向内側へと動く可能性を低減する機能を、「型締め方向の押圧による位置ズレ防止機能」とも称する。
ここで、上述した型締め方向の押圧による位置ズレ防止機能は、押圧力が比較的高いほうが有効である。
従って、上述した型締め方向の押圧による位置ズレ防止機能を実現するための押圧力は、好ましくは、被押圧部220における被覆に圧痕900(図2に模式的に図示)を生じさせるように適合される。
具体的には、突出部72と突出部82との間の上下方向の隙間の寸法L1(第1距離の一例)は、好ましくは、被押圧部220の正規の断面形状に対して、コイル導線22aの被覆の厚み程度(例えば2mm程度)だけ、小さく設定されてもよい。なお、正規の断面形状とは、公差を含まない設計値に基づく断面形状である。また、寸法L1は、図4Bに示すように、型締めされた状態において、被押圧部220を通る上側金型70及び下側金型80の上下方向の離間距離に対応する。
なお、図3Aから図5B等には、特定の構造を有する上側金型70及び下側金型80が示されるが、上側金型70及び下側金型80の構造は、上述した型締め方向の押圧による位置ズレ防止機能を実現できる限り任意である。従って、上側金型70及び下側金型80は、上述した型締め方向の押圧による位置ズレ防止機能に関連する構成以外の構成は、例えば、ここでの参照により本願明細書にその開示内容が組み込まれる特開2019-106828号公報に開示される下側樹脂成形型及び上側樹脂成形型と同じであってもよいし、異なってもよい。
次に、前出の図5Bとともに、新たに図7A及び図7Bを参照して、本実施例の上側金型70及び下側金型80の更なる好ましい構成について説明する。
図7Aは、被押圧部220の正規の断面形状の説明図であり、図7Bは、上側金型70及び下側金型80が型締め状態であるときの、被押圧部220の断面形状の説明図である。図7A及び図7Bでは、接合端部を有する2つのコイル導線22aのそれぞれの平角線(導体部)221と被覆222とが断面視で模式的に示されている。
被押圧部220は、正規の断面形状では、図7Aに示すように、上下方向の寸法α0(第1寸法の一例)と、横方向の寸法β0(第2寸法の一例)を有する。なお、正規の断面形状とは、上述したように、公差を含まない設計値に基づく断面形状である。従って、寸法α0及び寸法β0は、公差を含まない設計値であり、設計図から一意に定まる。
2つのコイル導線22aは、上述したように、上側金型70及び下側金型80が型締め状態であるとき、被押圧部220が上下方向に押圧されるので、被押圧部220が変形しうる。
この点、上側金型70及び下側金型80は、好ましくは、被押圧部220の上下方向の寸法が寸法α1(<α0)に低減しかつ横方向の寸法が寸法β1(>β0)に増加するように、構成される。この場合、上側金型70及び下側金型80は、型締め状態であるときの、被押圧部220の上下方向の隙間の寸法L1(図5B参照)が寸法α1に一致するように構成されてよい。
寸法α1は、上述した押圧力に関連する寸法であり、例えば、寸法α0との差異が上下の被覆の厚みの合計に対応するように適合されてもよい。例えば、寸法α1は、寸法α0から2mm程度を引いた値であってよい。
また、上側金型70及び下側金型80は、好ましくは、型締め前(すなわち押圧前)の状態では、上側金型70及び下側金型80と2つのコイル導線22aとの間に、X方向の隙間を有する。以下、このような型締め前のX方向の隙間であって、上側金型70及び下側金型80と2つのコイル導線22aとの間の隙間を、単に「型締め前のX方向の隙間」とも称する。
型締め前のX方向の隙間を有する構成の場合、型締めの際に、被押圧部220のX方向の側面が上側金型70及び下側金型80により上下方向に力(摩擦力を含む)を受けることを、防止できる。なお、型締め前のX方向の隙間が実質的にない構成の場合、型締めの際に、被押圧部220のX方向の側面が上側金型70及び下側金型80により上下方向に力を受けやすい。このような上下方向の力を受けると、2つのコイル導線22aのX方向の側面の被覆が剥離されるなどの不都合が生じやすくなる。すなわち、型締めの際に、上側金型70及び/又は下側金型80が、2つのコイル導線22aのX方向の側面に当たりながら型締め方向に動くことで当該側面にダメージを与えてしまうおそれがある。これに対して、型締め前のX方向の隙間を有する構成の場合、このような不都合を効果的に防止できる。
ところで、型締め前のX方向の隙間を有する構成の場合、上述したような効果が得られる反面、射出成形の際に当該X方向の隙間から樹脂材料が漏れ出すおそれがある。例えば、図8は、図6Aから図6Cを参照して上述した比較例による上側金型70’及び下側金型80’により形成された成形部60’を示す斜視図である。比較例では、上述のように、型締め前のX方向の隙間に加えて、型締め前のZ方向の隙間も有するので、射出成形の際にこれらの隙間から樹脂材料が漏れ出しやすい。図8では、漏れ出した樹脂材料の形成部分601が示される。このような樹脂材料の漏れ出しは、成形部60’の一部の樹脂量の不足(例えばヒケ等)の観点や、樹脂材料の効率的な利用の観点からも、本来的に生じないほうが望ましい。
この点を鑑み、上側金型70及び下側金型80は、好ましくは、型締め状態であるときの開口部71A、71BのX方向の寸法L2(図5B参照)(第2距離の一例)が寸法β1と一致するように構成される。この場合、型締め前(すなわち押圧前)の状態では、上側金型70及び下側金型80と2つのコイル導線22aとの間には、X方向の隙間(寸法β0と寸法β1又は寸法L2との間の差に起因した隙間)が形成されることになる。かかる構成によれば、型締め前のX方向の隙間を有することで上述したような効果(2つのコイル導線22aのX方向の側面の被覆を保護できる効果)が得られるとともに、接合端部の境界位置(正規の境界位置)から径方向内側への樹脂材料の漏れを効果的に防止できる。具体的には、寸法L2が寸法β1と一致する場合には、型締め状態で型締め前のX方向の隙間が埋められることになる。その結果、接合端部の境界位置(正規の境界位置)から径方向内側への樹脂材料の漏れを効果的に防止できる。
なお、本実施例では、型締め状態であるときの開口部71A、71Bは、上側金型70(具体的には入口形成部73、74)のみにより形成される。しかしながら、型締め状態であるときの開口部71A、71Bは、下側金型80のみにより形成されてもよい。あるいは、型締め状態であるときの開口部71A、71Bは、上側金型70と下側金型80とにより協動して形成されてもよい。例えば、入口形成部73に代えて、入口形成部73とは上下方向逆向きになる同様の入口形成部が下側金型80側に形成されてもよい。
次に、図9以降を参照して、他の実施例について説明する。
上述した実施例では、成形部60は、上下方向に型締めされる上側金型70及び下側金型80により成形されるが、上下方向に交差する方向に型締めされる金型を利用して、他の形態の接合端部に成形部を形成することも可能である。
図9は、Y方向に型締めされる金型構成の一例を示す図である。図10は、図9の金型構成を利用した成形部60Aの成形方法の説明図である。図11は、図9の金型構成により形成された成形部60Aを示す斜視図である。図9では、Y方向に型締めされる外径側樹脂成形型140及び内径側樹脂成形型150の一例が示される。
外径側樹脂成形型140及び内径側樹脂成形型150は、型締めされる方向が異なる以外は、上述した上側金型70及び下側金型80と実質的に同様であってよい。外径側樹脂成形型140及び内径側樹脂成形型150は、型締めされた状態で、上述した成形空間30に対応する成形空間を形成する。外径側樹脂成形型140及び内径側樹脂成形型150は、成形空間に2つのコイル導線22aの接合端部がセットされた状態で型締めされる。なお、上述した上側金型70及び下側金型80の場合と同様、接合端部は、先端側が成形空間の奥側(開口部71A、71Bに対応する開口部から遠い側)に位置するようにセットされる。そして、型締めされた状態で成形空間に樹脂注入用凹部160を介して溶けた樹脂材料が送り込まれ、硬化・離型後に、成形部60Aが形成されることになる。
外径側樹脂成形型140及び内径側樹脂成形型150は、上述した上側金型70及び下側金型80と同様、型締めされた状態において、2つのコイル導線22a(本実施例では、一例として、2組の2つのコイル導線22a)を型締め方向(Y方向)に押圧する。具体的には、外径側樹脂成形型140及び内径側樹脂成形型150は、型締めされた状態において、2つのコイル導線22aにおける接合端部400よりも下側(成形空間から遠い側)を、型締め方向(Y方向)に押圧する。従って、外径側樹脂成形型140及び内径側樹脂成形型150についても、上述した上側金型70及び下側金型80と同様の効果が得られる。なお、外径側樹脂成形型140及び内径側樹脂成形型150は、上述した上側金型70及び下側金型80に関して説明した各種の好ましい構成や変形例についても、同様に有することができる。
なお、外径側樹脂成形型140及び内径側樹脂成形型150は、Y方向に型締めされるので、2つのコイル導線22aの接合端部(成形部60Aが形成される対象部位)が、Y方向に交差する方向(例えば上下方向)に延在する場合(図10参照)に好適である。この場合、例えば、2つのコイル導線22aの接合端部に対して、外径側樹脂成形型140は、径方向外側から、内径側樹脂成形型150は、径方向内側から、径方向(Y方向)に挟むように移動することで、当該接合端部を成形空間内に収めることができる。
なお、図9から図11には、特定の構造を有する外径側樹脂成形型140及び内径側樹脂成形型150が示されるが、外径側樹脂成形型140及び内径側樹脂成形型150の構造は、上述した型締め方向の押圧による位置ズレ防止機能を実現できる限り任意である。従って、外径側樹脂成形型140及び内径側樹脂成形型150は、上述した型締め方向の押圧による位置ズレ防止機能に関連する構成以外の構成は、例えば、特開2019-106828号公報に開示される外径側樹脂成形型及び内径側樹脂成形型と同じであってもよいし、異なってもよい。
また、図9から図11に示す例は、Y方向に型締めされる金型構成に関するが、X方向(周方向の接線方向)に型締めされる金型構成にも適用可能である。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
<付記>
以上の実施例に関し、更に以下を開示する。なお、以下で記載する効果のうちの、一の形態に対する追加的な各形態に係る効果は、当該追加的な各形態に起因した付加的な効果である。
(1)一の形態は、ステータコア(211)のスロット(2111)の外側に延在する端部同士が接合された複数のコイル導線(22a)を準備する工程と、
第1成形型(70、140)及び第2成形型(80、150)により形成される成形空間(30)内に前記複数のコイル導線の接合された端部(400)を位置させた状態で、前記第1成形型及び前記第2成形型を型締めする型締め工程と、
前記型締め工程により前記第1成形型及び前記第2成形型が型締めされた状態で、前記成形空間に溶けた成形材料を送り込み、前記端部に前記成形材料の成形部(60、60A)を形成する射出成形工程とを備え、
前記型締め工程は、前記第1成形型及び前記第2成形型により前記複数のコイル導線を型締め方向に押圧することを含む、ステータ(21)の製造方法である。
本形態によれば、型締め工程において複数のコイル導線が型締め方向に押圧されるので、射出成形の際の射出圧に起因したワーク(コイル導線)の位置ズレを低減できる。
(2)また、本形態においては、好ましくは、前記複数のコイル導線は、それぞれ、導体部(221)まわりに絶縁性の被覆(222)を有し、かつ、前記端部において前記被覆の少なくとも一部が除去されており、
前記複数のコイル導線における前記型締め工程で押圧される被押圧部(220)は、前記被覆が除去されていない部位を含む。
この場合、端部における被覆が除去されている部位全体に成形部を形成することが可能となる。
(3)また、本形態においては、好ましくは、前記第1成形型及び前記第2成形型は、型締めされた状態で、前記被押圧部を通る前記型締め方向で、第1距離(L1)だけ互いに離間し、
前記第1距離は、前記型締め工程における押圧前の前記被押圧部の断面形状の寸法であって前記型締め方向の第1寸法(α0)よりも小さい。
この場合、設計寸法により被押圧部に対する押圧態様(押圧力や生じうる圧痕の深さ等)を管理できる。
(4)また、本形態においては、好ましくは、前記第1距離は、前記型締め方向の押圧によって前記被押圧部において前記被覆に圧痕(900)が生じるように、設定される。
この場合、被覆に圧痕が生じるような適切な押圧力で複数のコイル導線を押圧できる。この結果、射出成形の際の射出圧に起因したワーク(コイル導線)の位置ズレを効果的に低減できる。
(5)また、本形態においては、好ましくは、前記第1成形型及び前記第2成形型は、型締めされた状態で、前記被押圧部を通りかつ前記型締め方向に交差する方向で第2距離(L2)を有する開口部(71A、71B)を形成し、
前記第2距離は、前記型締め工程における押圧前の前記被押圧部の断面形状の寸法であって前記交差する方向の第2寸法(β0)よりも大きい。
この場合、型閉じを伴う型締めの際の第1成形型及び第2成形型の動きに起因した不都合を低減できる。すなわち、第1成形型及び/又は第2成形型が被押圧部の側面(型締め方向に交差する方向の側面)に当たりながら型締め方向に動くことで当該側面にダメージを与えてしまう可能性(不都合)を、低減できる。
(6)また、本形態においては、好ましくは、前記第1成形型及び前記第2成形型が型締めされた状態において、前記被押圧部の断面形状の寸法であって前記交差する方向の寸法は、前記型締め方向の押圧による前記被押圧部の変形に起因して前記第2寸法よりも増加する。
この場合、第2距離と第2寸法との差に起因して生じうる隙間であって、第1成形型及び第2成形型と被押圧部との間の、交差する方向の隙間が、型締め方向の押圧による被押圧部の変形によって低減される。これにより、射出成形工程中の第1成形型及び第2成形型内からの成形材料の漏れを、被押圧部の変形により低減できる。従って、被押圧部の境界位置からの成形材料の漏れを効果的に低減できる。
(7)また、本形態においては、好ましくは、前記第1成形型及び前記第2成形型が型締めされた状態において、前記被押圧部の断面形状の寸法であって前記交差する方向の寸法は、前記第2距離まで増加する。
この場合、第2距離と第2寸法との差に起因して生じうる隙間であって、第1成形型及び第2成形型と被押圧部との間の、交差する方向の隙間が、型締め方向の押圧による被押圧部の変形によって埋まる。これにより、射出成形工程中の第1成形型及び第2成形型内からの成形材料の漏れが、被押圧部の変形により防止できる。従って、被押圧部の境界位置からの成形材料の漏れを効果的に防止できる。
(8)また、本形態においては、好ましくは、前記被押圧部の境界は、前記複数のコイル導線における前記成形部が形成される範囲の境界上に位置する。
この場合、成形部の一部が、被押圧部の境界から漏れ出る成形材料によって成形されてしまう可能性を、効果的に低減できる。
(9)他の一の形態は、ステータコア(211)のスロット(2111)の外側に延在する端部同士が接合された複数のコイル導線(22a)に成形部(60、60A)を射出成形により成形するステータの製造装置であって、
第1成形型(70、140)と、
前記第1成形型に対して型締めされる第2成形型(80、150)とを備え、
前記第1成形型及び前記第2成形型は、型締めされた状態において、前記複数のコイル導線の接合された端部(400)を位置させる成形空間(30)を形成し、かつ、前記複数のコイル導線を型締め方向に押圧する、ステータ(21)の製造装置である。
本形態によれば、型締め工程において複数のコイル導線が型締め方向に押圧されるので、射出成形の際の射出圧に起因したワーク(コイル導線)の位置ズレを低減できる。
(10)また、本形態においては、好ましくは、前記複数のコイル導線は、それぞれ、導体部(221)まわりに絶縁性の被覆(222)を有し、かつ、前記端部において前記被覆の少なくとも一部が除去されており、
前記複数のコイル導線における前記型締め方向で押圧される被押圧部(220)は、前記被覆が除去されていない部位を含む。
この場合、端部における被覆が除去されている部位全体に成形部を形成することが可能となる。
(11)また、本形態においては、好ましくは、前記第1成形型及び前記第2成形型は、型締めされた状態で、前記被押圧部を通る前記型締め方向で、第1距離(L1)だけ互いに離間し、
前記第1距離は、前記型締め工程における押圧前の前記被押圧部の断面形状の寸法であって前記型締め方向の第1寸法(α0)よりも小さい。
この場合、設計寸法により被押圧部に対する押圧態様(押圧力や生じうる圧痕の深さ等)を管理できる。
(12)本形態においては、好ましくは、前記第1成形型及び前記第2成形型は、型締めされた状態で、前記被押圧部を通りかつ前記型締め方向に交差する方向で第2距離(L2)を有する開口部(71A、71B)を形成し、
前記第2距離は、前記型締め工程における押圧前の前記被押圧部の断面形状の寸法であって前記交差する方向の第2寸法(β0)よりも大きい。
この場合、型閉じを伴う型締めの際の第1成形型及び第2成形型の動きに起因した不都合を低減できる。すなわち、第1成形型及び/又は第2成形型が被押圧部の側面(型締め方向に交差する方向の側面)に当たりながら型締め方向に動くことで当該側面にダメージを与えてしまう可能性(不都合)を、低減できる。
1 製造装置
21 ステータ
211 ステータコア
2111 スロット
22 コイル
22a コイル導線
220 被押圧部
221 平角線(導体部)
222 被覆
30 成形空間
60 成形部
60A 成形部
61 第1被覆部
62 第2被覆部
63 連結部
63a 樹脂注入部
70 上側金型
71 樹脂注入用凹部
71A 開口部
71B 開口部
72 突出部
721 下端面
73 入口形成部
74 入口形成部
80 下側金型
80A 端面
82 突出部
821 上端面
140 外径側樹脂成形型
150 内径側樹脂成形型
160 樹脂注入用凹部
400 接合端部
402 溶接部(接合部)
900 圧痕

Claims (12)

  1. ステータコアのスロットの外側に延在する端部同士が接合された複数のコイル導線を準備する工程と、
    第1成形型及び第2成形型により形成される成形空間内に前記複数のコイル導線の接合された端部を位置させた状態で、前記第1成形型及び前記第2成形型を型締めする型締め工程と、
    前記型締め工程により前記第1成形型及び前記第2成形型が型締めされた状態で、前記成形空間に溶けた成形材料を送り込み、前記端部に前記成形材料の成形部を形成する射出成形工程とを備え、
    前記型締め工程は、前記第1成形型及び前記第2成形型により前記複数のコイル導線を型締め方向に押圧することを含む、ステータの製造方法。
  2. 前記複数のコイル導線は、それぞれ、導体部まわりに絶縁性の被覆を有し、かつ、前記端部において前記被覆の少なくとも一部が除去されており、
    前記複数のコイル導線における前記型締め工程で押圧される被押圧部は、前記被覆が除去されていない部位を含む、請求項1に記載のステータの製造方法。
  3. 前記第1成形型及び前記第2成形型は、型締めされた状態で、前記被押圧部を通る前記型締め方向で、第1距離だけ互いに離間し、
    前記第1距離は、前記型締め工程における押圧前の前記被押圧部の断面形状の寸法であって前記型締め方向の第1寸法よりも小さい、請求項2に記載のステータの製造方法。
  4. 前記第1距離は、前記型締め方向の押圧によって前記被押圧部において前記被覆に圧痕が生じるように、設定される、請求項3に記載のステータの製造方法。
  5. 前記第1成形型及び前記第2成形型は、型締めされた状態で、前記被押圧部を通りかつ前記型締め方向に交差する方向で第2距離を有する開口部を形成し、
    前記第2距離は、前記型締め工程における押圧前の前記被押圧部の断面形状の寸法であって前記交差する方向の第2寸法よりも大きい、請求項2から4のうちのいずれか1項に記載のステータの製造方法。
  6. 前記第1成形型及び前記第2成形型が型締めされた状態において、前記被押圧部の断面形状の寸法であって前記交差する方向の寸法は、前記型締め方向の押圧による前記被押圧部の変形に起因して、前記第2寸法よりも増加する、請求項5に記載のステータの製造方法。
  7. 前記第1成形型及び前記第2成形型が型締めされた状態において、前記被押圧部の断面形状の寸法であって前記交差する方向の寸法は、前記第2距離まで増加する、請求項6に記載のステータの製造方法。
  8. 前記被押圧部の境界は、前記複数のコイル導線における前記成形部が形成される範囲の境界上に位置する、請求項2から7のうちのいずれか1項に記載のステータの製造方法。
  9. ステータコアのスロットの外側に延在する端部同士が接合された複数のコイル導線に成形部を射出成形により成形するステータの製造装置であって、
    第1成形型と、
    前記第1成形型に対して型締めされる第2成形型とを備え、
    前記第1成形型及び前記第2成形型は、型締めされた状態において、前記複数のコイル導線の接合された端部を位置させる成形空間を形成し、かつ、前記複数のコイル導線を型締め方向に押圧する、ステータの製造装置。
  10. 前記複数のコイル導線は、それぞれ、導体部まわりに絶縁性の被覆を有し、かつ、前記端部において前記被覆の少なくとも一部が除去されており、
    前記複数のコイル導線における前記型締め方向で押圧される被押圧部は、前記被覆が除去されていない部位を含む、請求項9に記載のステータの製造装置。
  11. 前記第1成形型及び前記第2成形型は、型締めされた状態で、前記被押圧部を通る前記型締め方向で、第1距離だけ互いに離間し、
    前記第1距離は、型締めの際の押圧前の前記被押圧部の断面形状の寸法であって前記型締め方向の第1寸法よりも小さい、請求項10に記載のステータの製造装置。
  12. 前記第1成形型及び前記第2成形型は、型締めされた状態で、前記被押圧部を通りかつ前記型締め方向に交差する方向で第2距離を有する開口部を形成し、
    前記第2距離は、型締めの際の押圧前の前記被押圧部の断面形状の寸法であって前記交差する方向の第2寸法よりも大きい、請求項10又は11に記載のステータの製造装置。
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