JP7380178B2 - 画像形成装置、及びトナー残量検出方法 - Google Patents

画像形成装置、及びトナー残量検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像形成装置、及びトナー残量検出方法に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置におけるトナーボトル内のトナー残量を検出する技術として、記録媒体に形成した累積画像面積等の情報を用いる累積情報方式と、トナーボトルを挟んで配置した複数の電極間の静電容量を用いる静電容量方式が知られている。
また、上記の累積情報方式と静電容量方式を組み合わせて、高温高湿等の所定の環境になった場合に、検出方式を累積情報方式から静電容量方式に切り替えてトナー残量を検出する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1の技術では、トナーボトル周辺の温度変動により電極の保持部が膨張して電極間距離が変化することでトナー残量の検出精度が低下する場合がある。
本発明は、トナー残量の検出誤差を抑制することを課題とする。
本発明の一態様に係る画像形成装置は、トナー容器の周辺温度を検出する温度検出部と、前記トナー容器を挟んで配置された複数の電極と、前記トナー容器内のトナー残量情報を出力する出力部と、を備え、前記出力部は、前記周辺温度が所定範囲内の場合に前記複数の電極間の静電容量値に基づき、前記所定範囲内における前記静電容量値とトナー残量との関係を示す所定の検量線を参照して検出される第1トナー残量情報を出力し、前記周辺温度が所定温度範囲内でない場合に画像形成の累積情報に基づき検出される第2トナー残量情報を出力する。
本発明によれば、トナー残量の検出誤差を抑制できる。
実施形態に係る画像形成装置の構成例を示す図である。 実施形態に係る作像部の構成例を示す図である。 実施形態に係るトナー補給部の構成例を示す図である。 図3のA-A断面図である。 トナー容器収容部へのトナー容器の設置状態例を示す斜視図である。 実施形態に係る検量線の一例を説明する図である。 実施形態に係る制御部のハードウェア構成例を示すブロック図である。 温度による検量線の変化の一例を説明する図である。 トナー残量の検出誤差の一例を示す図である。 実施形態に係る制御部の機能構成例を示すブロック図である。 実施形態に係る制御部の処理例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るトナー残量の検出精度を説明する図である。 第2実施形態に係るトナー残量の検出精度を説明する図である。 第3実施形態に係る温度変動量と膨張収束時間の関係例の図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
実施形態に係る画像形成装置は、トナー容器内のトナー残量を検出するトナー残量検出装置を備える。このトナー残量検出装置では、トナー容器の周辺温度が所定範囲内の場合には、トナー容器を挟んで配置された複数の電極間の静電容量値に基づき検出される第1トナー残量情報を出力し、トナー容器の周辺温度が所定範囲内でない場合には、画像形成の累積情報に基づき検出される第2トナー残量情報を出力する。
この構成により、静電容量値とトナー残量との関係を示す所定の検量線が有効な温度範囲内でのみ静電容量に基づきトナー残量を検出することで、トナーボトルの周辺温度変動に起因する誤差を抑制し、高精度にトナー残量を検出する。
以下では、トナー残量検出装置200を備える画像形成装置100を例にして、実施形態を説明する。
<画像形成装置100の全体構成例>
まず、画像形成装置100の全体構成について説明する。
図1は、画像形成装置100の全体構成の一例を説明する図である。図1に示すように、画像形成装置100は、トナー容器収容部70と、中間転写ユニット15と、作像部6と、トナー補給部60とを有する。トナー容器収容部70には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナー容器32(Y,M,C,K)が着脱可能(交換可能)に設置されている。
図1において、トナー容器収容部70の下方には中間転写ユニット15が設けられている。その中間転写ユニット15の中間転写ベルト8に対向するように、各色に対応した作像部6(Y,M,C,K)が並列して配置されている。
また、トナー容器32(Y,M,C,K)の下方には、それぞれ、トナー補給部60(Y,M,C,K)が設けられている。そして、トナー容器32(Y,M,C,K)に収容されたトナーは、それぞれ、トナー補給部60(Y,M,C,K)によって、作像部6(Y,M,C,K)の現像部5内に供給(補給)される。
各色に対応した4つのトナー容器32(Y,M,C,K)、作像部(Y,M,C,K)及びトナー補給部60(Y,M,C,K)は、使用するトナーの色が異なる点以外は同様の構成となっている。そのため、以下の説明及び図面では、使用するトナーの色を示す「Y」、「M」、「C」、「K」という添字は適宜省略して説明する。
図2は、4つの作像部6のうちの1つの構成の一例を説明する図である。
作像部6は、感光体1と、感光体1の周囲に設けられた帯電部4と、現像部5と、クリーニング部2と、除電部とを有する。そして、感光体1上で、作像プロセス、すなわち帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程が行われて、感光体1上に各色の画像が形成される。
感光体1は、駆動モータによって図2の感光体1に示した矢印の方向(時計周り方向)に回転駆動する。そして、帯電部4の位置で、感光体1の表面が一様に帯電される(帯電工程)。その後、感光体1の表面は、露光部7から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって各色に対応した静電潜像が形成される(露光工程)。
その後、感光体1の表面は、現像部5との対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、各色のトナー像が形成される(現像工程)。その後、感光体1の表面は、中間転写ベルト8を挟んで一次転写ローラ9と対向する一次転写部で、感光体1上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される(一次転写工程)。各色の感光体1上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて転写することで、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
一次転写部を通過した感光体1の表面上には、僅かながら未転写トナーが残存する。その後、感光体1の表面は、クリーニング部2との対向位置に達して、感光体1上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード2aによって機械的に回収される(クリーニング工程)。最後に、感光体1の表面は、除電部との対向位置に達して感光体1上の残留電位が除去される。
中間転写ユニット15は、中間転写ベルト8と、4つの一次転写ローラ9(Y,M,C,K)と、二次転写バックアップローラ12と、複数のテンションローラと、中間転写クリーニング部とを有する。中間転写ベルト8は、複数の張架ローラによって張架され、支持されるとともに、ローラ部材のうちの二次転写バックアップローラ12の回転駆動によって、図1の中間転写ベルト8に示した矢印の方向(反時計周り方向)に無端移動する。4つの一次転写ローラ9(Y,M,C,K)は、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体1(Y,M,C,K)との間に挟み込んで一次転写ニップを形成している。
そして、一次転写ローラ9(Y,M,C,K)に、トナーの極性とは逆の転写バイアスが印加される。中間転写ベルト8は、図1の中間転写ベルト8に示した矢印の方向に走行して、それぞれの一次転写ローラ9(Y,M,C,K)の一次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体1(Y,M,C,K)上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねられ、一次転写される。
各色のトナー像が重ねられ、一次転写された中間転写ベルト8は、二次転写ローラ19と対向する二次転写部に達する。二次転写部では、二次転写バックアップローラ12と二次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで二次転写ニップが形成されている。中間転写ベルト8上に形成された4色のトナー像は、二次転写ニップの位置に搬送された転写紙等の記録媒体P上に二次転写される。
このとき、中間転写ベルト8には、記録媒体Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。その後、中間転写ベルト8は、中間転写クリーニング部の位置に達し、中間転写ベルト8上の未転写トナーが回収される。こうして、中間転写ベルト8上で行われる一連の転写プロセスが終了する。
二次転写ニップの位置に搬送される記録媒体Pは、画像形成装置100の下方に設けられた給紙部26から、給紙ローラ27やレジストローラ対28等を経由して搬送されたものである。詳しくは、給紙部26には記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1中の反時計周り方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対28に搬送された記録媒体Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対28のローラニップで一旦停止する。そして、中間転写ベルト8上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対28が回転駆動されて、記録媒体Pが二次転写ニップに向けて搬送される。こうして、記録媒体P上に、所望のカラー画像が転写される。
二次転写ニップでカラー画像が転写された記録媒体Pは、定着部20に搬送される。そして、この位置で、定着ベルト及び加圧ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が記録媒体P上に定着される。
その後、記録媒体Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対29によって装置外に排出された記録媒体Pは、出力画像として、スタック部30上に順次スタックされる。こうして、画像形成装置100における一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、作像部における現像部の構成及び動作について、さらに詳しく説明する。
現像部5は、図2に示すように、ドラム状の感光体1に対向する現像ローラ51と、現像ローラ51に対向するドクターブレード52と、第一現像剤収容部53及び第二現像剤収容部54内に設けられた二つの搬送スクリュー55とを有する。また、第一現像剤収容部53の現像剤中のトナー濃度を検知するトナー濃度検知センサ56を有する。
現像ローラ51は、内部に固定されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成されている。現像剤収容部(53,54)内には、キャリアとトナーとからなる二成分の現像剤Gが収容されている。第二現像剤収容部54は、その上方に形成された開口を介してトナー落下搬送経路64に連通している。
現像ローラ51のスリーブは、図2で現像ローラ51に示した矢印の方向(反時計周り方向)に回転駆動する。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ51上に担持された現像剤Gは、スリーブの回転に伴い現像ローラ51上を移動する。
現像部5内の現像剤Gは、現像剤中のトナーの割合(トナー濃度)が所定の範囲内になるように調整される。現像部5内のトナー消費に応じて、トナー容器32に収容されているトナーが、トナー補給部60を介して第二現像剤収容部54内に補給される。トナー補給部60の構成、動作については、後で詳しく説明する。
第二現像剤収容部54内に補給されたトナーは、搬送スクリュー55によって、現像剤Gとともに混合、攪拌されながら、二つの現像剤収容部(53,54)を循環する。そして、現像剤G中のトナーは、キャリアとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像ローラ51上に形成された磁力によりキャリアとともに現像ローラ51上に担持される。現像ローラ51上に担持された現像剤Gは、図2で現像ローラ51に示した矢印の方向に搬送されて、ドクターブレード52の位置に達する。
そして、現像ローラ51上の現像剤Gは、この位置で現像剤量が適量化された後に、感光体1との対向位置(現像領域)まで搬送され、現像領域に形成された電界によって感光体1上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像ローラ51上に残った現像剤Gはスリーブの回転に伴い第一現像剤収容部53の上方に達して、この位置で現像ローラ51から離脱される。
次に、トナー補給部60及びトナー容器32について詳述する。
図3は、4つのトナー補給部60のうちの1つの構成の一例を説明する図である。また、図4は、図3のA-A断面図であり、図5は、トナー容器収容部70にトナー容器32(Y,M,C,K)が設置された状態の一例を説明する斜視図である。
画像形成装置100のトナー容器収容部70(図1参照)に設置されたトナー容器32内のトナーは、各色の現像部5内のトナー消費に応じて、トナー色ごとに設けられたトナー補給部60によって適宜に各色の現像部5内に補給される。
画像形成装置100本体のトナー容器収容部70に対して、トナー容器32を図5中の矢印「Q」の方向へ移動することで、トナー容器収容部70にトナー容器32を装着することができる。
トナー容器32は、図4に示す2つのガイド部72に支持されている。トナー容器32は、略円筒状のトナーボトルであって、図3に示すように、トナー容器収容部70に非回転で保持されるキャップ34と、ギヤ33cが一体的に形成された容器本体33と、を有する。
容器本体33は、キャップ34に対して相対的に回転可能に保持され、ギヤ33cがトナー補給部60の駆動出力ギヤ81とかみ合うことができるようになっている。駆動モータ91が駆動出力ギヤ81を回転させることにより、容器本体33のギヤ33cに駆動力が伝達され、ガイド部72(図5参照)に外周面がガイドされながら、容器本体33は回転駆動することができる。
容器本体33が回転することで、容器本体33の内周面に螺旋状に形成された螺旋状突起331によって、容器本体33の内部に収容されたトナーが容器本体33の長手方向に沿って、トナー容器32の底部から駆動出力ギヤ81の方向に向けて搬送される。
搬送されたトナーは、トナー容器32から排出され、トナー補給部60のホッパ部61内に供給される。すなわち、駆動モータ91によってトナー容器32の容器本体33が適宜に回転駆動されることで、ホッパ部61にトナーが適宜に供給される。各色のトナー容器32(Y,M,C,K)のそれぞれは、寿命に達した時、例えば収容するトナーがほとんどすべて消費されて空になった時に、新品のものに交換される。
図3に示すように、トナー補給部60は、ホッパ部61と、トナー搬送スクリュー62と、駆動モータ91とを有する。ホッパ部61には、トナー容器32から供給されたトナーが貯留されており、トナー搬送スクリュー62が設けられている。
トナー濃度検知センサ56(図2参照)の検知結果に基づいて現像部5内のトナー濃度が低下したことを制御部が検知すると、トナー補給部60は、トナー搬送スクリュー62を所定時間回転させて現像部5Yへのトナー補給を行う。トナー搬送スクリュー62を回転してトナーの補給を行うるため、トナー搬送スクリュー62の回転数を検出することにより、現像部5へのトナー供給量を精度良く算出することもできる。
ホッパ部61の壁面には、ホッパ部61に貯留されたトナーが所定量以下になったことを検知するトナーエンドセンサが設置されている。トナーエンドセンサとしては、圧電センサ等を用いることができる。トナーエンドセンサによってホッパ部61に貯留されたトナーが所定量以下になったことが検知(トナーエンド検知)されると、駆動モータ91が駆動する。そして、トナー容器32の容器本体33を所定時間回転駆動してホッパ部61へのトナー補給を行う。
実施形態では、ホッパ部61を設けて、トナー容器32から排出されたトナーを一時貯留しているが、トナー容器32から排出されたトナーをダイレクトに現像部5へ供給してもよい。
また、平行平板電極66の近傍における下壁面68上には温度センサ160が設けられている。この温度センサ160は、トナー容器32の周辺温度を検出して制御部250に出力するセンサである。温度センサ160の設置位置は、下壁面68上に限定されるものではなく、トナー容器32の周辺温度を検出できれば任意の位置であってもよい。また、平行平板電極66の近傍の温度との関係が予め分かっている場所であれば、平行平板電極66の近傍以外の場所に温度センサ160を設置し、温度センサ160による温度の検出値から予測される平行平板電極66の近傍の温度の予測値が制御部250に入力されるようにしてもよい。
<トナー残量検出装置200の構成例>
実施形態では、図3及び図4に示すように、トナー容器32の外側から平行平板電極65及び66でトナー容器32を挟む構成とし、平行平板電極65及び66でトナー容器32のほぼ全体を覆うようにしている。具体的には、平行平板電極65及び66の短手方向長さは、トナー容器32の直径の長さよりも長くなっており、平行平板電極65及び66の長手方向長さは、トナー容器32の長さの半分以上の長さになっている。
平行平板電極65は、トナー容器32の上方からトナー容器32と対向する画像形成装置100の上壁面67に両面テープ等で固定されている。また、平行平板電極66は、トナー容器32の下方からトナー容器32と対向する画像形成装置100の下壁面68に両面テープ等で固定されている。平行平板電極65及び66は、任意の導電性部材でよく実施形態では鉄製の板材である。
平行平板電極65及び66の大きさは同一である。平行平板電極65及び66の大きさを同一にすることで、平行平板電極間の電気力線の密度がばらつくのを抑制することができ、トナー容器32のトナーの偏在によって、同一のトナー量でも静電容量が異なるのを抑制することができる。
図3に示すように、実施形態に係るトナー残量検出装置200は、平行平板電極65及び66と、静電容量検出回路111と、制御部250とを有する。
平行平板電極65及び66は、それぞれ静電容量検出回路111に電気的に接続されている。静電容量検出回路111から一対の平行平板電極65及び66に電力が印加されることで、平行平板電極間の静電容量が検出される。
静電容量の検出方法は一般的な方法でよく、実施形態では充電法(定電圧または定電流を電極間に印加し、充電到達ポイントの時間と電圧または電流の関係から静電容量を検出する)により静電容量が検出される。静電容量検出回路111は、検出した静電容量値を示す信号を制御部250に出力する。
検出される静電容量は平行平板電極65及び66間の誘電率により変化する。トナーは、空気よりも誘電率が高いため、平行平板電極間の電界の範囲のトナー量によって誘電率が変化する。そのため、外側から平行平板電極65及び66により挟まれたトナー容器32内のトナー残量によって静電容量が変化する。
従って、制御部250は、静電容量検出回路111で検出された静電容量に基づき、静電容量とトナー残量との関係を示す所定の検量線を参照してトナー容器内32のトナー残量を検出できる。なお、制御部250の機能構成の詳細は後述する。
ここで、図6は、検量線の一例を説明する図である。図6の横軸はトナー残量を示し、縦軸は静電容量を示している。トナー残量検出装置200は、検量線201を生成する際、トナー容器32が空の時、すなわちトナー容器32内のトナー残量がゼロの時の静電容量C1と、トナー容器32が満杯の時の静電容量C2を、それぞれ検出する。そして、静電容量C1及びC2を含む一次式を求め、一次式に従って静電容量とトナー残量とを対応付けることで、検量線201を予め生成し、メモリ等に記憶しておくことができる。
但し、検量線201を生成する際のトナー残量の状態は、トナー容器32が空の時と満杯の時に限られるものではない。トナー容器32内のトナー残量が2以上の既知の状態での静電容量から検量線201を生成してもよい。
<制御部250のハードウェア構成例>
次に、画像形成装置100の備える制御部250のハードウェア構成について説明する。図7は、制御部250のハードウェア構成の一例を説明するブロック図である。
制御部250は、CPU(Central Processing Unit)251と、ROM(Read Only Memory)252と、RAM(Random Access Memory)253とを有する。それぞれは図示を省略するシステムバスを介して相互に電気的に接続されている。
CPU251はプロセッサであり、トナー残量検出装置200の全体を制御し、ROM252に記憶された制御プログラム等に基づいて、システムバスに接続される各種デバイスに対するアクセスを統括的に制御する。CPU251は、RAM253を作業領域としてROM252に記憶されている制御プログラムを実行することで、後述する各種機能を実現できる。
ROM252は、読み出し専用の不揮発性メモリであり、CPU251によって使用される制御プログラムや制御用データ等が格納される。また、ROM252は、制御プログラムが利用するトナー残量検出装置200に関する情報を格納している。
RAM253は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性のメモリであり、記録データの展開や環境データの格納に用いられるワークフレームメモリとして利用される。
CPU251は、画像形成装置100に備えられた操作パネル271との間でデータ交換を行うことができる。操作パネル271は、情報を表示する表示部及び操作を受け付ける入力部等を備え、ユーザインタフェースとして機能する。CPU251は、静電容量検出回路111で検出した結果を操作パネル271に表示させ、また、所定の条件下でトナーの発注指示や交換指示を表示させる。
電源272は交流商用電源であり、電源回路273は電源272から供給される交流電圧を直流電圧に変換して画像形成装置100の各部に電力を供給する。CPU251は電源回路273から画像形成装置100の各部への電力供給を制御可能である。
また、CPU251は、静電容量検出回路111との間で信号やデータを交換し、作像部6の動作を制御できる。
温度検出部の一例としての温度センサ160は、画像形成装置100内のトナー容器32の周辺に設置され、トナー容器32の周辺の温度を検出する。CPU251は、温度センサ160による温度の検出値を示す信号を入力し、トナー残量検出のために用いることができる。
なお、CPU251により実現される後述の各種機能は、ASIC(application specific integrated circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の電子回路又は電気回路により実現されてもよい。
<トナー容器32の周辺温度とトナー残量の検出誤差の関係>
ここで、図3等を用いて説明した静電容量に基づきトナー残量を検出する静電容量方式では、トナー容器32の周辺温度の影響を受ける場合がある。
例えば、トナー容器32の周辺温度の変化により、平行平板電極65を固定した上壁面67と、平行平板電極66を固定した下壁面68を含む部材が膨張又は収縮して平行平板電極65及び66間の距離が変化する。この距離の変化により、静電容量とトナー残量との関係が、予め生成した検量線の示す関係に対してずれ、正確なトナー残量を検出できなくなる場合がある。
また、トナー自体の温度依存性に応じて静電容量が変化することで、静電容量とトナー残量との関係が検量線の示す関係に対してずれ、正確なトナー残量を検出できなくなる場合がある。
図8は、このような温度による検量線の変化の一例を説明する図である。図8に一点鎖線で示した検量線202は、トナー容器32の周辺温度が高温の時のものであり、二点鎖線で示した検量線203は、トナー容器32の周辺温度が低温の時のものである。
図8に示すように、検量線202と検量線203とで傾きが異なるため、トナー残量に比例してトナー残量に応じた静電容量値の差が大きくなる。図8における静電容量差210は、トナー残量が満タンの時の静電容量値の差を示している。
また静電容量値の差は、静電容量方式によるトナー残量の検出ばらつきに対応する。温度の変動が増大し、検量線に対する実際の静電容量とトナー残量との関係のずれが大きくなるほど、静電容量方式によるトナー残量の検出誤差が大きくなる。
一方、トナー残量の他の検出方式として、トナー搬送スクリュー62の累積駆動時間や記録媒体に形成した累積画像面積等情報に基づき、トナー残量を予測して検出する累積情報方式が考えられる。
より具体的には、累積情報方式として、記録媒体に形成した画像面積を、画素数をカウントした結果である画素カウント数で表し、累積画素カウント数に基づきトナー残量を予測して検出する方法等が挙げられる。この方法では、記録媒体に画像形成する画像に対して使用するトナー量(画像面積当たりの感光体に付着するトナーはほぼ一定)は算出可能であるため、累積の画像面積が分かればトナー消費量(使用量)が分かる。初期充填時のトナー量等のトナー残量の基準値からトナー消費量を差し引くことで、トナー残量を予測して検出できる。
しかし、このような累積情報方式は、トナーが消費されて累積画像面積等の累積情報が大きくなるに従って、トナー残量の予測誤差が累積して大きくなる。そのため、トナーが消費されてトナー残量が少なくなった場合に、トナー残量の検出誤差が増大する場合がある。
図9は、静電容量方式と累積情報方式のそれぞれによるトナー残量の検出誤差の一例を説明する図である。
図9に一点鎖線で示した2つのグラフ93は、実際のトナー残量(トナー実残量)に対する静電容量方式によるトナー残量検出値のばらつき幅を表している。矢印で示すばらつき幅931のように、2つのグラフ93で挟まれる幅がばらつき幅に該当する。図9に示すように、静電容量方式では、トナー残量が多いほどトナー残量検出値のばらつき(検出誤差)が大きくなる。
一方、図9に二点鎖線で示した2つのグラフ94は、トナー実残量に対する累積情報方式によるトナー残量検出値のばらつき幅を表している。矢印で示すばらつき幅941のように、2つのグラフ94で挟まれる幅がばらつき幅に該当する。図9に示すように、累積情報方式では、トナー残量が少ないほどトナー残量の検出誤差が大きくなる。
そのため、実施形態では、累積情報方式と静電容量方式を組み合わせ、トナー容器32の周辺温度が所定範囲内の場合には静電容量方式でトナー残量を検出し、トナー容器32の周辺温度が所定範囲内でない場合には累積情報方式でトナー残量を検出する。この所定範囲は、静電容量方式によるトナー残量の検出誤差が小さい温度範囲として実験又はシミュレーションで予め定めた温度範囲である。換言すると、この所定範囲は、所定の検量線が有効な温度範囲である。
なお、以下では、静電容量方式により検出したトナー残量情報を第1トナー残量情報といい、累積情報方式により検出したトナー残量情報を第2トナー残量情報という。
<制御部250の機能構成例>
図10は、第1実施形態に係る制御部250の機能構成の一例を示すブロック図である。図10に示すように、制御部250は、判定部261と、切替部262と、出力部263と、検量線記憶部264と、第1トナー残量検出部265と、画素カウント部266と、第2トナー残量検出部267とを備える。
これらのうち、判定部261、切替部262、出力部263、第1トナー残量検出部265、画素カウント部266及び第2トナー残量検出部267の機能は、CPU251が所定のプログラムを実行すること等により実現され、検量線記憶部264の機能はROM252等により実現される。
判定部261は、温度センサ160から入力したトナー容器32の周辺温度が所定範囲内であるか否かを判定し、判定結果を切替部262に出力する。
切替部262は、判定部261による判定結果に基づき、出力部263を介して出力するトナー残量情報を切り替える。具体的には、切替部262は、第1トナー残量検出部265が検出した第1トナー残量情報を所定のサンプリング周期で入力し、また第2トナー残量検出部267が検出した第2トナー残量情報を画像形成が行われるたびに入力する。そして、トナー容器32の周辺温度が所定範囲内である場合には第1トナー残量情報を、出力部263を介して操作パネル271の通知部270に出力する。一方、トナー容器32の周辺温度が所定範囲内でない場合には第2トナー残量情報を、出力部263を介して操作パネル271の通知部270に出力する。
また、切替部262は、トナー容器32の周辺温度が所定範囲内である状態から所定範囲内でない状態に切り替わる切替り時期に、画素カウント部266をリセットする機能も有する。このリセットにより画素カウント部266による累積画素カウント数は0に初期化される。
検量線記憶部264は、予め生成された、トナー容器32の周辺温度が所定範囲内である場合における所定の検量線を記憶する。
第1トナー残量検出部265は、静電容量検出回路111から所定のサンプリング周期で入力した平行平板電極65及び66間の静電容量の検出値に基づき、検量線記憶部264に記憶された検量線を参照してトナー残量を検出する。そして、トナー残量の検出値を示す第1トナー残量情報を、切替部262及び第2トナー残量検出部267に出力する。
画素カウント部266は、画像形成装置100が画像形成を実行した時に、記録媒体Pに形成された画像を構成する画素数をカウントする。この画素数のカウントは記録媒体Pに画像形成するたびに行われ、累積画素カウント数が取得される。この累積画素カウント数は「画素数の累積値」に対応するものであり、また「累積情報」の一例である。
ここで、上述したように、トナー容器32の周辺温度が所定範囲内である状態から所定範囲内でない状態に切り替わる切替り時期には、画素カウント部266による累積画素カウント数は、切替部262によってリセットされる。リセットされると、画素カウント部266は初期状態の0からカウントを開始する。画素カウント部266は、画像形成が行われるたびに累積画素カウント数を第2トナー残量検出部267に出力する。
第2トナー残量検出部267は、画素カウント部266から入力した累積画素カウント数に基づきトナーの消費量を予測する。そして、トナー容器32内におけるトナー残量の基準値からトナー消費量を差し引くことでトナー残量を検出する。
ここで、トナー容器32が満タン状態の場合には、トナー残量の基準値として、初期充填時の満タンのトナー残量が設定される。また、第1トナー残量検出部265がトナー残量を検出した場合には、トナー残量の基準値として、第1トナー残量情報が示すトナー残量が設定される。
第2トナー残量検出部267は、累積情報方式によりトナー残量を検出後、トナー残量の検出値を示す第2トナー残量情報を切替部262に出力する。
<制御部250による処理例>
次に、制御部250による処理について説明する。図11は、制御部250による処理の一例を示すフローチャートである。なお、図11は、トナー容器32にトナーが満タンに充填された初期状態からの処理を示すものである。
まず、ステップS111において、切替部262は、画素カウント部266の累積画素カウント数をリセットする。
続いて、ステップS112において、第2トナー残量検出部267は、トナー残量の基準値をトナー容器32の満タン状態の時のトナー残量に設定する。
続いて、ステップS113において、判定部261は、温度センサ160からトナー容器32の周辺温度の検出値を入力する。
続いて、ステップS114において、判定部261は、トナー容器32の周辺温度は所定範囲内であるか否かを判定する。
ステップS114で所定範囲内でないと判定された場合(ステップS114、No)は、ステップS115において、切替部262は、トナー容器32の周辺温度が所定範囲内である状態から所定範囲内でない状態への切り替わりがあったか否かを判定する。
ステップS115で、切り替わりがなかったと判定された場合(ステップS115、No)は、処理はステップS117に移行する。一方、ステップS115で、切り替わりがあったと判定された場合(ステップS115、Yes)は、ステップS116において、切替部262は画素カウント部266の累積画素カウント数をリセットする。
続いて、ステップS117において、第2トナー残量検出部267は、画素カウント部266から入力した累積画素カウント数に基づきトナーの消費量を予測する。そして、トナー残量を示す基準値からトナー消費量を差し引くことで、トナー残量を検出し、検出値を示す第2トナー残量情報を切替部262に出力する。切替部262は出力部263を介して第2トナー残量情報を通知部270に出力する。
ここで、ステップS114に戻り、トナー容器32の周辺温度は所定範囲内であると判定された場合(ステップS114、Yes)は、ステップS118において、第1トナー残量検出部265は、静電容量検出回路111から所定のサンプリング周期で入力した平行平板電極65及び66間の静電容量の検出値に基づき、検量線記憶部264に記憶された検量線を参照してトナー残量を検出する。そして、検出値を示す第1トナー残量情報を切替部262及び第2トナー残量検出部267に出力する。切替部262は出力部263を介して第1トナー残量情報を通知部270に出力する。
続いて、ステップS119において、第2トナー残量検出部267は、第1トナー残量検出部265から入力した第1トナー残量情報が示すトナー残量を、トナー残量の基準値に設定する。
続いて、ステップS120において、通知部270は、第1トナー残量情報又は第2トナー残量情報の示すトナー残量が、トナー容器32の交換が必要な量以下であるか否かを判定する。なお、このようなトナー容器32の交換が必要な量は、予め定められ、図7のROM252等のメモリに記憶されている。
ステップS120で、トナー容器32の交換が必要な量以下であると判定された場合(ステップS120、Yes)は、通知部270は、操作パネル271にメッセージを表示して、トナー容器32の交換が必要であることを画像形成装置100のユーザに通知する。
一方、ステップS120で、トナー容器32の交換が必要な量以下でないと判定された場合(ステップS120、No)は、ステップS113以降の処理が再度実行される。
このようにして、トナー残量を検出し、トナー残量がトナー容器32の交換が必要な量以下になった場合には、その旨を画像形成装置100のユーザに通知することができる。
なお、図11におけるステップS111とS112の処理は適宜順番を入れ替えてもよく、両方が並行に実行されてもよい。同様にステップS118とS119の処理は適宜順番を入れ替えてもよく、両方が並行に実行されてもよい。
[第1実施形態]
<第1実施形態に係るトナー残量情報の検出精度について>
次に、図12は、第1実施形態に係るトナー残量の検出精度を説明する図である。図12の横軸は、実際のトナー残量(トナー実残量)を示し、縦軸はトナー残量検出値を示している。
ここで、静電容量方式では、トナー容器32の周辺温度の変動に起因する検出誤差だけでなく、静電容量検出回路111の電圧変動誤差等の温度変動以外の要因に起因する検出誤差も生じる。
図12に示す温度外誤差121は、トナー容器32の周辺温度の変動以外の要因に起因する静電容量方式によるトナー残量の検出誤差(ばらつき幅)を示し、温度誤差122はトナー容器32の周辺温度の変動に起因する静電容量方式によるトナー残量の検出誤差を示している。また、全体誤差123は、温度外誤差121と温度誤差122の総和を示している。このような温度外誤差121、温度誤差122及び全体誤差123は、図12に示すように、トナー実残量が少なくなるにつれて小さくなる。
これらのうちの温度誤差122は、トナー容器32の周辺温度が所定範囲内でのみ、静電容量方式によりトナー残量を検出して第1トナー残量情報を出力するようにすることで、許容範囲以下に低減される。その結果、全体誤差123は抑制され、ほぼ温度外誤差121のみとなる。
一方で、実施形態ではトナー容器32の周辺温度が所定範囲内でない場合は、累積情報方式によりトナー残量を検出する。累積情報方式では、トナー消費量が増大するにつれ、累積誤差が増大する。図12に破線で示す累積誤差124は、所定タイミングでトナー容器32の周辺温度が所定範囲内の状態から所定範囲内でない状態に切り替わった場合の累積誤差を示している。また累積誤差125は、上記の所定タイミングとは別のタイミングで、トナー容器32の周辺温度が所定範囲内の状態から所定範囲内でない状態に切り替わった場合の累積誤差を示している。
この累積誤差124又は125が静電容量方式における全体誤差123より大きくなる前に、トナー残量の検出方式が累積情報方式から静電容量方式に切り替わるようにすると、累積誤差124又は125が全体誤差123より大きくなる前に、累積画素カウント数等の累積情報がリセットされることで、累積誤差をクリアできる。
そのため、累積誤差124又は125等の累積誤差が、全体誤差123より大きくなる前に、累積情報方式から静電容量方式に切り替わるように、累積情報方式から静電容量方式への切替条件としての上記所定範囲を決定しておくことが好ましい。
<画像形成装置100の作用効果>
以上説明してきたように、本実施形態では、トナー容器32内のトナー残量を検出するトナー残量検出装置200を備える。このトナー残量検出装置200では、トナー容器32の周辺温度が所定範囲内の場合には、トナー容器32を挟んで配置された平行平板電極65及び66間の静電容量値に基づき検出されるトナー残量を示す第1トナー残量情報を出力する。一方、トナー容器32の周辺温度が所定範囲内でない場合には、累積画素カウント数に基づき検出されるトナー残量を示す第2トナー残量情報を出力する。
これにより、静電容量値とトナー残量との関係を示す所定の検量線が有効な温度範囲内でのみ、静電容量方式でトナー残量を検出することで、トナー容器32の周辺温度変動に起因する誤差を抑制し、高精度にトナー残量を検出できる。
また、本実施形態では、第2トナー残量情報が示すトナー残量は、トナー容器32の周辺温度が所定範囲内である状態から所定範囲内でない状態への切替り時期における第1トナー残量情報の示すトナー残量から、該切替り時期から起算した累積画素カウント数に基づき予測されるトナー消費量を差し引くことで検出される。
このようにすることで、トナー容器32の周辺温度が所定範囲内である状態から所定範囲内でない状態に切り替わるたびに、第1トナー残量情報が示すトナー残量により第2トナー残量情報が示すトナー残量を校正する効果が得られる。その結果、累積情報方式における累積誤差を抑制できる。
また、本実施形態では、累積情報方式における累積誤差124が静電容量方式における全体誤差123より大きくなる前に、トナー残量の検出方式を累積情報方式から静電容量方式に切り替わるように、切替条件としてのトナー容器32の周辺温度に対する所定範囲を定める。換言すると、累積情報方式による検出誤差が静電容量方式による検出誤差以上の場合に、出力部263が第1トナー残量情報を出力するように、切替条件としての上記の所定範囲を定めている。
このようにすることで、累積誤差124が全体誤差123より大きくなる前に累積画素カウント数等の累積情報がリセットされて累積誤差を除去でき、トナー残量の検出精度を向上させることができる。
[第2実施形態]
第1実施形態では、トナー容器32の周辺温度が所定範囲内である状態から所定範囲内でない状態に切り替わるたびに、第1トナー残量情報が示すトナー残量により第2トナー残量情報が示すトナー残量を校正する効果が得られることを述べた。
しかし、長時間を経過してもトナー容器32の周辺温度が所定範囲内に入らない場合がある。このようにトナー容器32の周辺温度が所定範囲内に入らない期間には、第2トナー残量情報が示すトナー残量の校正効果が得られなくなる。
そのため、本実施形態では、第2トナー残量情報の示すトナー残量が予め定めた所定残量より少なくなった場合には、切替部262(図10参照)は出力部263を介して出力するトナー残量情報を、累積情報方式による第2トナー残量情報から静電容量方式による第1トナー残量情報に切り替える。
図13は、本実施形態に係るトナー残量の検出精度を説明する図である。図12と重複する部分は、図12と同様であるため説明を省略する。
図13において、破線で示す累積誤差130は、累積情報方式における累積誤差を示している。また区間131は、累積情報方式による累積誤差130が静電容量方式による全体誤差123より小さいトナー実残量の区間であり、区間132は、累積誤差130が全体誤差123より大きいトナー実残量の区間である。
切替部262は、区間131から区間132に切り替わる時に、出力部263を介して出力するトナー残量情報を、累積情報方式による第2トナー残量情報から静電容量方式による第1トナー残量情報に切り替える。なお、区間131から区間132に切り替わる時のトナー実残量は、所定残量として、予め実験又はシミュレーション等により定められ、ROM252等のメモリに記憶される。
以上説明したように、本実施形態では、第2トナー残量情報の示すトナー残量が予め定めた所定残量より少なくなった場合には、切替部262は出力部263を介して出力するトナー残量情報を、累積情報方式による第2トナー残量情報から静電容量方式による第1トナー残量情報に切り替える。換言すると、出力部263は、第2トナー残量情報が示すトナー残量が所定残量以下になった場合に、第1トナー残量情報を出力する。これにより、長時間を経過してもトナー容器32の周辺温度が所定範囲内に入らない場合にも、トナー残量の検出精度を向上させることができる。
なお、静電容量方式で検出を行っている際に、トナー容器32の周辺温度が所定範囲内に入った場合には、第2トナー残量情報が示すトナー残量が所定残量以下であるか否かによってトナー残量情報を切り替える方法は、行われなくなるようにしてもよい。
[第3実施形態]
画像形成装置100の動作により、トナー容器32の周辺温度が急激に変動する場合がある。画像形成装置100において、平行平板電極65を固定する上壁面67(図3参照)と下壁面68が樹脂等の温度変形しやすい材料で構成されていると、急激な温度変動により膨張又は収縮し、これらが収束(安定)するまでに時間を要する場合がある。これにより、トナー容器32の周辺温度が所定範囲内であっても、静電容量とトナー残量との関係が、予め生成した検量線が示す関係に対してずれ、トナー残量の検出精度が低下する場合がある。
そのため、本実施形態では、トナー容器32の周辺温度の変動量と、膨張又は収縮の収束時間との関係を予め実験又はシミュレーションで調べておき、この関係を示すテーブルをROM252(図7参照)等のメモリに記憶しておく。
切替部262(図10参照)は、温度センサ160で検出したトナー容器32の周辺温度の変動量に基づき、上記テーブルを参照して膨張又は収縮の収束時間を取得する。そして、この収束時間が経過した後で、第1トナー残量検出部265から入力した第1トナー残量情報を、出力部263を介して通知部270に出力する。
これにより、トナー容器32の周辺温度が急激に変動する場合にも、膨張又は収縮が収束した後でトナー残量を検出できるため、トナー残量の検出精度の低下を抑制することができる。
ここで、図14は、温度変動量と膨張収束時間との関係を示すテーブルの一例を示す図である。
「部品」列は、上壁面67を構成する樹脂材料Aと、下壁面68を構成する樹脂部材Bを示している。「温度変動量」列と「膨張収束時間」列には、トナー容器32の周辺温度の変動量と、上壁面67及び下壁面68の膨張が収束する時間とが対応付けて示されている。「膨張収束時間」列に示された数値は、上記の収束時間に対応する。
以上、実施形態に係る画像形成装置について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。
ここで、実施形態では、累積情報方式として、累積画素数を用いる方式を示したが、これに限定されるものではない。トナー搬送スクリュー62の累積駆動時間を累積情報とし、これを用いてトナー残量を予測して検出することもできる。
トナー搬送スクリュー62のトナー搬送量はほぼ回転角度(回転時間)に比例するため、トナー搬送スクリュー62の総回転時間を記録していけばトナーの消費量が分かり、トナー容器32の初期充填量からトナー消費量を差し引くことでトナー残量を予測して検出できる。
また実施形態では、トナー容器32の交換が必要であることのユーザへの通知方法として、操作パネル271にメッセージを表示する例を示したが、これに限定されるものではない。LAN(Local Area Network)やインターネット等を介してユーザが管理するPC(Personal Computer)やサーバー等の外部装置に、トナー容器32の交換が必要であることのメッセージを表示させたり、メッセージを含むメールを送信したりしてもよい。
また実施形態は、トナー残量検出方法も含む。例えば、トナー残量検出方法は、トナー容器の周辺の温度を検出する検出工程と、前記トナー容器内のトナー残量情報を出力する出力工程と、を行い、前記出力工程では、前記温度が所定範囲内の場合に、前記トナー容器を挟んで配置された複数の電極間の静電容量値に基づき検出される第1トナー残量情報を出力し、前記温度が所定温度範囲内でない場合に、画像形成の累積情報に基づき検出される第2トナー残量情報を出力する。このようなトナー残量検出方法により、上述のトナー残量検出装置と同様の効果を得ることができる。
32 トナー容器
65、66 平行平板電極(複数の電極の一例)
100 画像形成装置
111 静電容量検出回路
160 温度センサ(温度検出部の一例)
200 トナー残量検出装置
250 制御部
261 判定部
262 切替部
263 出力部
264 検量線記憶部
265 第1トナー残量検出部
266 画素カウント部
267 第2トナー残量検出部
270 通知部
271 操作パネル
P 記録媒体
特開2007-121620号公報

Claims (6)

  1. トナー容器の周辺温度を検出する温度検出部と、
    前記トナー容器を挟んで配置された複数の電極と、
    前記トナー容器内のトナー残量情報を出力する出力部と、を備え、
    前記出力部は、前記周辺温度が所定範囲内の場合に前記複数の電極間の静電容量値に基づき、前記所定範囲内における前記静電容量値とトナー残量との関係を示す所定の検量線を参照して検出される第1トナー残量情報を出力し、前記周辺温度が所定温度範囲内でない場合に画像形成の累積情報に基づき検出される第2トナー残量情報を出力する
    画像形成装置。
  2. 前記累積情報は、記録媒体に形成された画像における画素数の累積値である
    請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記第2トナー残量情報は、前記周辺温度が前記所定範囲内である状態から前記所定範囲内でない状態への切替り時期において前記静電容量値に基づき検出されるトナー残量から、前記切替り時期から起算した前記累積情報に基づき検出されるトナーの消費量を差し引くことで取得される
    請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記出力部は、前記第2トナー残量情報が示すナー残量が所定残量以下になった場合に、前記第1トナー残量情報を出力する
    請求項1乃至の何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記周辺温度の変動量と、前記複数の電極間の距離変動が収束する収束時間と、の関係を記憶する記憶部を備え、
    前記出力部は、前記周辺温度の変動量に基づき前記記憶部を参照して検出される前記収束時間が経過した後で前記トナー残量情報を出力する
    請求項1乃至の何れか1項に記載の画像形成装置。
  6. トナー容器の周辺温度を検出する検出工程と、
    前記トナー容器内のトナー残量情報を出力する出力工程と、を行い、
    前記出力工程では、前記周辺温度が所定範囲内の場合に、前記トナー容器を挟んで配置された複数の電極間の静電容量値に基づき、前記所定範囲内における前記静電容量値とトナー残量との関係を示す所定の検量線を参照して検出される第1トナー残量情報を出力し、前記周辺温度が所定温度範囲内でない場合に、画像形成の累積情報に基づき検出される第2トナー残量情報を出力する
    トナー残量検出方法。
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