JP7379909B2 - ハイブリッド車両 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド車両に関する。
従来、この種のハイブリッド車両としては、ダンパの入力軸に接続されたエンジンと、モータと、ダンパの出力側とモータとの接続および接続の解除を行なうクラッチと、駆動輪に出力軸が接続された変速機構と、モータと変速機構の入力軸との間に接続されたロックアップクラッチを有するトルクコンバータとを備えるハイブリッド車両が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-171006号公報
こうしたハイブリッド車両では、一般に、エンジンの回転変動量を用いてエンジンの燃焼不良が生じているか否かの判定が行なわれている。エンジンの回転数は、クラッチがオンのときには、ダンパよりも駆動輪側からの影響を受けるものの、その影響の程度は、ロックアップクラッチの状態により異なると考えられる。このため、ダンパよりも駆動輪側からの影響を一律に受けるとしてエンジンの回転変動量を演算すると、エンジンの回転変動量を適切に演算できずに、エンジンの燃焼不良が生じているか否かの判定精度が低くなる可能性がある。
本発明のハイブリッド車両は、エンジンの燃焼不良が生じているか否かをより高い精度で判定することを主目的とする。
本発明のハイブリッド車両は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド車両は、
ねじれ要素の入力軸に接続されたエンジンと、
モータと、
前記ねじれ要素の出力側と前記モータとの接続および接続の解除を行なうクラッチと、
駆動輪に出力軸が接続された変速機と、
前記モータと前記変速機の入力軸との間に設けられ、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータと、
前記エンジンの回転変動量を用いて前記エンジンの燃焼不良が生じているか否かを判定する判定装置と、
を備えるハイブリッド車両であって、
前記判定装置は、
前記クラッチが係合状態のときにおいて、
前記ロックアップクラッチが解放状態のときには、前記ねじれ要素よりも前記駆動輪側から前記エンジン側に作用する影響を除去する除去処理として第1処理の実行を伴って前記エンジンの回転変動量を演算し、
前記ロックアップクラッチが係合状態のときには、前記除去処理として前記第1処理とは異なる第2処理の実行を伴って前記エンジンの回転変動量を演算する、
ことを要旨とする。
この本発明のハイブリッド車両では、エンジンの回転変動量を用いてエンジンの燃焼不良が生じているか否かを判定するものにおいて、クラッチが係合状態のときに、ロックアップクラッチが解放状態のときには、ねじれ要素よりも駆動輪側からエンジン側に作用する影響を除去する除去処理として第1処理の実行を伴ってエンジンの回転変動量を演算し、ロックアップクラッチが係合状態のときには、除去処理として第1処理とは異なる第2処理の実行を伴ってエンジンの回転変動量を演算する。ここで、「燃焼不良」としては、例えば、エンジンの何れかの気筒で失火が生じている失火異常や、燃料噴射量の気筒間のインバランスが生じているインバランス異常を挙げることができる。ロックアップクラッチが係合状態のときには、ロックアップクラッチが解放状態のときに比して駆動輪側からエンジン側に作用する影響が大きくなる。したがって、このような手法により、エンジンの燃焼不良が生じているか否かをより高い精度で判定することができる。
本発明のハイブリッド車両において、前記判定装置は、前記ロックアップクラッチが係合状態のときにおいてスリップ係合状態のときには、前記ロックアップクラッチの入力回転数と出力回転数との差分である回転数差分が所定回転数以上の場合には、前記第1処理の実行を伴って前記エンジンの回転変動量を演算し、前記回転数差分が前記所定回転数未満の場合には、前記第2処理の実行を伴って前記エンジンの回転変動量を演算するものとしてもよい。
本発明のハイブリッド車両において、前記判定装置は、前記第1処理では、前記ねじれ要素の剛性値に第1所定値を設定すると共に、前記ねじれ要素の剛性値と前記エンジンの回転数と前記モータの回転数とに基づいて前記エンジンの回転変動量を演算し、前記第2処理では、前記ねじれ要素の剛性値に前記第1所定値とは異なる第2所定値を設定すると共に、前記ねじれ要素の剛性値と前記エンジンの回転数と前記モータの回転数とに基づいて前記エンジンの回転変動量を演算するものとしてもよい。
本発明のハイブリッド車両において、二輪駆動モードと四輪駆動モードとを切換可能な切換装置を備え、前記判定装置は、前記クラッチが係合状態で且つ前記ロックアップクラッチが係合状態のときにおいて、前記二輪駆動モードの場合には、前記除去処理として前記第1処理とは異なる第3処理の実行を伴って前記エンジンの回転変動量を演算し、前記四輪駆動モードの場合には、前記除去処理として前記第1処理および前記第3処理とは異なる第4処理の実行を伴って前記エンジンの回転変動量を演算するものとしてもよい。この場合、前記第3処理および前記第4処理のうちの何れかは、前記第2処理と同一であるものとしてもよい。また、前記判定装置は、前記第3処理では、前記ねじれ要素の剛性値に前記第1所定値とは異なる第3所定値を設定すると共に、前記ねじれ要素の剛性値と前記エンジンの回転数と前記モータの回転数とに基づいて前記エンジンの回転変動量を演算し、前記第4処理では、前記ねじれ要素の剛性値に前記第1所定値および前記第3所定値とは異なる第4所定値を設定すると共に、前記ねじれ要素の剛性値と前記エンジンの回転数と前記モータの回転数とに基づいて前記エンジンの回転変動量を演算ものとしてもよい。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 エンジン22の構成の概略を示す構成図である。 エンジンECU24により実行される失火判定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 エンジンECU24により実行される剛性値設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 エンジンECU24により実行される判定用回転数演算処理を説明するための制御ブロックの一例を示す制御ブロック図である。 エンジンECU24により実行されるインバランス判定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例のハイブリッド自動車20Bの構成の概略を示す構成図である。 エンジンECU24により実行される剛性値設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図であり、図2は、エンジン22の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図1に示すように、エンジン22と、モータ30と、インバータ32と、クラッチ36と、自動変速装置40と、高電圧バッテリ60と、低電圧バッテリ67と、DC/DCコンバータ68と、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「HVECU」という)70とを備える。
エンジン22は、燃料タンクから燃料供給系を介して供給されるガソリンや軽油などを燃料として用いて吸気、圧縮、膨張(爆発燃焼)、排気の各行程により動力を出力する4気筒の内燃機関として構成されている。図2に示すように、エンジン22は、エアクリーナ122により清浄された空気を吸気管123に吸入してスロットルバルブ124を通過させると共に燃料噴射弁126から燃料を噴射して空気と燃料とを混合し、この混合気を吸気バルブ128を介して燃焼室129に吸入する。そして、吸入した混合気を点火プラグ130による電気火花により爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト23の回転運動に変換する。燃焼室129から排気バルブ131を介して排気管133に排出される排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する触媒(三元触媒)134aを有する浄化装置134を介して外気に排出される。エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24により運転制御される。
エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。エンジンECU24には、エンジン22を運転制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。エンジンECU24に入力される信号としては、例えば、エンジン22のクランクシャフト23の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランク角θcrや、エンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温Twを挙げることができる。吸気バルブ128を開閉するインテークカムシャフトの回転位置や排気バルブ131を開閉するエキゾーストカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカム角θci,θcoも挙げることができる。スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルポジションセンサ124aからのスロットル開度THや、吸気管123に取り付けられたエアフローメータ148からの吸入空気量Qa、吸気管123に取り付けられた温度センサ149からの吸気温Taも挙げることができる。排気管133に取り付けられた空燃比センサ135aからの空燃比AFや、排気管133に取り付けられた酸素センサ135bからの酸素信号O2も挙げることができる。
エンジンECU24からは、エンジン22を運転制御するための各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。エンジンECU24から出力される信号としては、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ124bへの制御信号や、燃料噴射弁126への制御信号、点火プラグ130への制御信号を挙げることができる。エンジンECU24は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。
エンジンECU24は、クランクポジションセンサ140からのクランク角θcrに基づいてエンジン22の回転数Neを演算したり、エアフローメータ148からの吸入空気量Qaとエンジン22の回転数Neとに基づいて、負荷率(エンジン22の1サイクルあたりの行程容積に対する1サイクルで実際に吸入される空気の容積の比)KLを演算している。
図1に示すように、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト23には、エンジン22をクランキングするためのスタータモータ25や、エンジン22からの動力を用いて発電するオルタネータ26が接続されている。また、エンジン22のクランクシャフト23には、ねじれ要素としてのダンパ28の入力側も接続されている。
モータ30は、例えば同期発電電動機として構成されている。インバータ32は、モータ30の駆動に用いられると共に高電圧側電力ライン61に接続されている。モータ30は、HVECU70によってインバータ32の複数のスイッチング素子がスイッチング制御されることにより、回転駆動される。クラッチ36は、例えば油圧駆動の摩擦クラッチとして構成されており、ダンパ28の出力側とモータ30の回転軸との接続および接続の解除を行なう。
自動変速装置40は、トルクコンバータ43と、6段変速の自動変速機45と、図示しない油圧回路とを備える。トルクコンバータ43は、一般的な流体式の伝導装置として構成されており、モータ30の回転軸に接続された入力軸41の動力を自動変速機45の入力軸である中間回転軸44にトルクを増幅して伝達したり、トルクを増幅することなくそのまま伝達したりする。トルクコンバータ43は、入力軸41に取り付けられたポンプインペラと、中間回転軸44に接続されたタービンランナと、タービンランナからポンプインペラへの作動油の流れを整流するステータと、ステータの回転方向を一方向に制限するワンウェイクラッチと、ポンプインペラとタービンランナとを連結する油圧駆動のロックアップクラッチ43aとを備える。自動変速機45は、中間回転軸44に接続されると共に駆動軸46に接続された出力軸42に接続され、複数の遊星歯車と、油圧駆動の複数の摩擦係合要素(クラッチ,ブレーキ)とを有する。なお、駆動軸46は、後輪55a、55bに車軸56およびリヤデファレンシャルギヤ57を介して連結されている。この自動変速機45は、例えば、複数の摩擦係合要素の係脱により第1速から第6速までの前進段や後進段を形成して中間回転軸44と出力軸42との間で動力を伝達する。
高電圧バッテリ60は、例えばリチウムイオン二次電池として構成されており、インバータ32と共に高電圧側電力ライン61に接続されている。低電圧バッテリ67は、定格電圧が高電圧バッテリ60よりも低い例えば鉛蓄電池として構成されており、スタータモータ25やオルタネータ26と共に低電圧側電力ライン66に接続されている。DC/DCコンバータ68は、高電圧側電力ライン61と低電圧側電力ライン66とに接続されている。このDC/DCコンバータ68は、HVECU70によって制御されることにより、高電圧側電力ライン61の電力を低電圧側電力ライン66に電圧の降圧を伴って供給する。
HVECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。HVECU70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。HVECU70に入力される信号としては、例えば、モータ30の回転子の回転位置を検出する回転位置センサ(例えばレゾルバ)30aからのモータ30の回転子の回転位置φm、入力軸41に取り付けられた回転数センサ41aからの入力軸41の回転数NLin、中間回転軸44に取り付けられた回転数センサ44aからの中間回転軸44の回転数NLout、駆動軸46に取り付けられた回転数センサ46aからの駆動軸46の回転数Npを挙げることができる。また、高電圧バッテリ60の端子間に取り付けられた電圧センサからの高電圧バッテリ60の電圧Vbや、高電圧バッテリ60の出力端子に取り付けられた電流センサからの高電圧バッテリ60の電流Ibも挙げることができる。さらに、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号や、シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP、車速センサ88からの車速Vも挙げることができる。
HVECU70からは、各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。HVECU70から出力される信号としては、例えば、スタータモータ25への制御信号や、オルタネータ26への制御信号を挙げることができる。また、インバータ32への制御信号や、クラッチ36への制御信号、自動変速装置40(ロックアップクラッチ43aや自動変速機45)への制御信号、DC/DCコンバータ68への制御信号も挙げることができる。HVECU70は、エンジンECU24と通信ポートを介して接続されている。HVECU70は、回転位置センサ30aからのモータ30の回転子の回転位置φmに基づいてモータ30の回転数Nm(自動変速装置40の入力軸41の回転数)も演算している。さらに、HVECU70は、回転数センサ41aからの入力軸41の回転数NLinと、回転数センサ44aからの中間回転軸44の回転数NLoutとの差として、ロックアップクラッチ43aの回転数差分ΔNLも演算している。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20では、クラッチ36を解放状態としてモータ30からの動力を用いて走行する電動走行(EV走行)モードや、クラッチ36を係合状態としてエンジン22およびモータ30からの動力を用いて走行するハイブリッド走行(HV走行)モードで走行する。
EV走行モードでは、HVECU70は、基本的には、以下のEV走行制御を行なう。最初に、アクセル開度Accと車速Vとに対する変速線に基づいて自動変速機45の目標変速段M*を設定し、自動変速機45の変速段Mが目標変速段M*となるように自動変速機45を制御する。また、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸46(自動変速装置40の出力軸42)の要求トルクTp*を設定し、駆動軸46の要求トルクTp*と自動変速機45の変速段Mに対応するギヤ比とに基づいて自動変速装置40の入力軸41の要求トルクTin*を計算する。そして、要求トルクTin*が入力軸41に出力されるようにモータ30のトルク指令Tm*を設定し、モータ30がトルク指令Tm*で駆動されるようにインバータ32の複数のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
HV走行モードでは、HVECU70は、基本的には、以下のHV走行制御を行なう。自動変速機45の制御については、EV走行モードと同様に行なう。エンジン22およびモータ30の制御については、最初に、EV走行モードと同様に入力軸41の要求トルクTin*を計算する。続いて、要求トルクTin*が入力軸41に出力されるようにエンジン22の目標トルクTe*やモータ30のトルク指令Tm*を設定する。そして、エンジン22が目標トルクTe*で運転されるようにエンジン22を制御すると共にモータ30がトルク指令Tm*で駆動されるようにインバータ32の複数のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、エンジン22が運転状態で且つクラッチ36が係合状態のときにエンジン22の何れかの気筒で失火が生じているか否かを判定する際の動作について説明する。図3は、エンジンECU24により実行される失火判定ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、エンジン22が運転状態で且つクラッチ36が係合状態のときに、エンジン22のクランクシャフト23のクランク角θcrが所定角度だけ変化するごと(例えば、エンジン22が4気筒の場合には180度ごと(点火気筒が変化するごと))に繰り返し実行される。
図3の失火判定ルーチンが実行されると、エンジンECU24は、最初に、エンジン22の回転数Neや、モータ30の回転数Nm、剛性値Kdmpなどのデータを入力する(ステップS100)。ここで、エンジン22の回転数Neは、エンジンECU24により前述のように演算された値を入力するものとした。また、モータ30の回転数Nmは、HVECU70により前述のように演算された値を通信により入力するものとした。さらに、剛性値Kdmpは、ダンパ28よりも駆動軸46側(後輪55a,55b側)からエンジン22側に作用する影響に関する値であり、エンジンECU24によって実行される図4に例示する剛性値設定ルーチンにより設定された値を入力するものとした。以下、図3の失火判定ルーチンの説明を一旦中断し、図4の剛性値設定ルーチンについて説明する。
図4の剛性値設定ルーチンは、エンジン22が運転状態で且つクラッチ36が係合状態のときに繰り返し実行される。なお、クラッチ36の状態は、HVECU70からクラッチ36に出力された制御信号に関する情報をHVECU70から通信により入力するものとした。
図4の剛性値設定ルーチンが実行されると、エンジンECU24は、最初に、ロックアップクラッチ43aの状態や、ロックアップクラッチ43aの回転数差分ΔNLなどのデータを入力する(ステップS200)。ここで、ロックアップクラッチ43aの状態は、HVECU70から自動変速装置40(ロックアップクラッチ43a)に出力された制御信号に関する情報をHVECU70から通信により入力するものとした。ロックアップクラッチ43aの回転数差分ΔNLは、HVECU70により上述のように演算された値を通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、ロックアップクラッチ43aの状態を判定する(ステップS210)。ロックアップクラッチ43aが解放状態のときには、剛性値Kdmpに値K1を設定して(ステップS230)、本ルーチンを終了する。ここで、値K1は、ロックアップクラッチ43aが解放状態のときの剛性値Kdmpとして実験や解析により予め定められた値が用いられる。
ステップS210でロックアップクラッチ43aが係合状態(完全係合状態)のときには、剛性値Kdmpに値K1とは異なる値K2を設定して(ステップS240)、本ルーチンを終了する。ここで、値K2は、ロックアップクラッチ43aが完全係合状態のときの剛性値Kdmpの値として実験や解析により予め定められた値が用いられる。
ステップS210でロックアップクラッチ43aがスリップ係合状態のときには、ロックアップクラッチ43aの回転数差分ΔNLを閾値ΔNLrefと比較する(ステップS220)。ここで、閾値ΔNLrefは、ダンパ28よりも駆動軸46側からエンジン22側に作用する影響がロックアップクラッチ43aが解放状態のときの影響に近いか否かを判定するのに用いられる閾値として定められ、例えば、15~25rpm程度が用いられる。
ステップS220でロックアップクラッチ43aの回転数差分ΔNLが閾値ΔNLref以上のときには、ダンパ28よりも駆動軸46側からエンジン22側に作用する影響がロックアップクラッチ43aが解放状態のときの影響に近いと判断し、剛性値Kdmpに値K1を設定して(ステップS230)、本ルーチンを終了する。
ステップS220でロックアップクラッチ43aの回転数差分ΔNLが閾値ΔNLref未満のときには、ダンパ28よりも駆動軸46側からエンジン22側に作用する影響がロックアップクラッチ43aが完全係合状態のときの影響に近いと判断し、剛性値Kdmpに値K2を設定して(ステップS240)、本ルーチンを終了する。
図4の剛性値設定ルーチンについて説明した。図3の失火判定ルーチンの説明に戻る。ステップS100でデータを入力すると、図5に例示する判定用回転数演算処理により、エンジン22の回転数Neとモータ30の回転数Nmと剛性値Kdmpとを用いてエンジン22の判定用回転数Njを演算する(ステップS110)。ここで、判定用回転数Njは、ダンパ28よりも駆動軸46側からエンジン22側に作用する影響を除去したエンジン22の回転数である。以下、図3の失火判定ルーチンの説明を一旦中断し、図5の判定用回転数演算処理について説明する。
図5は、エンジンECU24により実行される判定用回転数演算処理を説明するための制御ブロックの一例を示す制御ブロック図である。図示するように、エンジンECU24は、補正処理部200と、減算部202と、積分部204と、比例部206と、比例部208と、加算部210と、比例部212と、積分部214と、減算部216とを有する。
補正処理部200は、HVECU70からのモータ30の回転数Nmに対してHVECU70とエンジンECU24との通信遅れを考慮した補正を施す。減算部202は、補正処理部200からの出力値からエンジン22の回転数Neを減算して、ダンパ28のねじれ回転数Ndmpを演算する。
積分部204は、ダンパ28のねじれ回転数Ndmpを積分して、ダンパ28のねじれ角θdmpを演算する。比例部206は、ダンパ28のねじれ角θdmpに剛性値Kdmpを乗じる。比例部208は、ダンパ28のねじれ回転数Ndmpにダンパ28の減衰係数Cdmpを乗じる。ここで、ダンパ28の減衰係数Cdmpは、ダンパ28の特性に基づいて予め定められる。
加算部210は、比例部206からの出力値と比例部208からの出力値との和を演算する。比例部212は、加算部210からの出力値をエンジン22のイナーシャIeで除する。積分部214は、比例部212からの出力値を積分して、ダンパ28のねじれ振動成分Nedmpを演算する。減算部216は、エンジン22の回転数Neからダンパ28のねじれ振動成分Nedmpを減じて、エンジン22の判定用回転数Njを演算する。
なお、図5の制御ブロックは、エンジン22の回転数Neとモータ30の回転数Nmとダンパ28のねじれ振動成分Nedmpとの関係に基づく式(1)の運動方程式を制御モデルとしたものに相当する。式(1)中、「θe」は、エンジン22の回転数Neを積分して得られる回転角を示し、「θm」は、モータ30の回転数Nmを積分して得られる回転角を示す。式(1)中、「θm-θe」は、ダンパ28のねじれ角θdmpに相当し、「Nm-Ne」は、ダンパ28のねじれ回転数Ndmpに相当する。
Figure 0007379909000001
図5の判定用回転数演算処理について説明した。図3の失火判定ルーチンの説明に戻る。ステップS110でエンジン22の判定用回転数Njを演算すると、エンジン22の判定用回転数Njを用いて所要時間T30を演算する(ステップS120)。ここで、所要時間T30は、実施例では、エンジン22のクランク角θcrが各気筒の上死点から30度だけ回転するのに要する時間を判定用に換算した値((30/360)/Nj)を用いるものとした。
続いて、ステップS120で演算された所要時間T30から、それよりもエンジン22のクランク角θcrが180度だけ前のタイミングで演算された所要時間T30を減じて、変動量DT30(180CA)を演算する(ステップS130)。エンジン22が4気筒の場合には、クランク角θcrが180度回転する毎に何れかの気筒で点火が行なわれるから、変動量DT30(180CA)は、所要時間T30の周期的な変動成分を除去してそれ以外の変動成分を表す値となる。
そして、ステップS130で演算された変動量DT30(180CA)から、それよりもエンジン22のクランク角θcrが360度だけ前のタイミングで演算された変動量DT30(180CA)を減じて、変動量DDT30(360CA)を演算する(ステップS140)。ここで、エンジン22のクランク角θcrが360度だけ前のタイミングで演算された変動量DT30(180CA)は、ステップS130で演算された変動量DT30(180CA)の半周期(エンジン22の1回転)だけ前に演算された変動量である。
また、ステップS130で演算された変動量DT30(180CA)から、それよりもエンジン22のクランク角θcrが720度だけ前のタイミングで演算された変動量DT30(180CA)を減じて、変動量DDT30(720CA)を演算する(ステップS150)。ここで、エンジン22のクランク角θcrが720度だけ前のタイミングで演算された変動量DT30(180CA)は、ステップS130で演算された変動量DT30(180CA)の1周期(エンジン22の2回転)だけ前に演算された変動量である。
ステップS140,S150で変動量DDT30(360CA)および変動量DDT30(720CA)を演算すると、変動量DDT30(360CA)が許容範囲R1内であるか否かを判定すると共に(ステップS160)、変動量DDT30(720CA)が許容範囲R2内であるか否かを判定する(ステップS170)。ここで、許容範囲R1および許容範囲R2は、エンジン22の現在の対象気筒が正常である(失火が生じていない)と想定される範囲であり、実験や解析により予め定められた範囲が用いられる。変動量DDT30(360CA)が許容範囲R1内であると判定し、且つ、変動量DDT30(720CA)が許容範囲R2内であると判定したときには、エンジン22の現在の対象気筒は正常である(失火が生じていない)と判定して(ステップS180)、本ルーチンを終了する。
ステップS160で変動量DDT30(360CA)が許容範囲R1外であると判定したときや、ステップS170で変動量DDT30(720CA)が許容範囲R2外であると判定したときには、エンジン22の現在の対象気筒で失火が生じていると判定して(ステップS190)、本ルーチンを終了する。本ルーチンでは、ロックアップクラッチ43aの状態に基づく剛性値Kdmpを用いてエンジン22の判定用回転数Njを演算し、判定用回転数Njに基づく所要時間T30を用いて変動量DDT30(360CA)および変動量DDT30(720CA)を演算し、この変動量DDT30(360CA)および変動量DDT30(720CA)を用いてエンジン22の何れかの気筒で失火が生じているか否かを判定するから、この判定を、ロックアップクラッチ43aの状態に応じてより高い精度で行なうことができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20では、クラッチ36が係合状態のときにおいて、ロックアップクラッチ43aが解放状態のときには、剛性値Kdmpとして値K1を用いて得られる判定用回転数Njに基づく所要時間T30を用いて変動量DDT30(360CA)および変動量DDT30(720CA)を演算する。一方、ロックアップクラッチ43aが係合状態のときには、剛性値Kdmpとして値K1とは異なる値K2を用いて得られる判定用回転数Njに基づく所要時間T30を用いて変動量DDT30(360CA)および変動量DDT30(720CA)を演算する。そして、変動量DDT30(360CA)および変動量DDT30(720CA)をそれぞれの許容範囲R1および許容範囲R2内であるか否かを判定する。これにより、エンジン22の何れかの気筒で失火が生じているか否かをより高い精度で判定することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、所要時間T30に基づく変動量DDT30(360CA)および変動量DDT30(720CA)を用いてエンジン22の何れかの気筒で失火が生じているか否かを判定するものとしたが、変動量DDT30(360CA)および変動量DDT30(720CA)のうちの何れかだけを用いてエンジン22の何れかの気筒で失火が生じているか否かを判定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、2種類の値K1,K2からロックアップクラッチ43aの状態に応じて選択した値を剛性値Kdmpに設定するものとしたが、3種類以上の値から選択した値を剛性値Kdmpに設定するものとしてもよい。例えば、ロックアップクラッチ43aがスリップ係合状態のときには、剛性値Kdmpに値K1,K2とは異なる値を設定するものとしてもよいし、ロックアップクラッチ43aの回転数差分ΔNLに応じた値を剛性値Kdmpに設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、ロックアップクラッチ43aの状態に基づく剛性値Kdmpを用いて所定の計算手法(図5の判定用回転数演算処理)により判定用回転数Njを演算するものとしたが、ロックアップクラッチ43aの状態に基づいて計算手法を変更して判定用回転数Njを演算するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジンECU24は、図3の失火判定ルーチンを実行するものとしたが、これに代えてまたは加えて、図6のインバランス判定ルーチンを実行することにより、エンジン22でインバランス(リッチインバランスやリーンインバランス)が生じているか否かを判定するものとしてもよい。図6のインバランス判定ルーチンは、ステップS100の処理に代えてステップS102,S104の処理を実行する点や、ステップS160~S190の処理に代えてステップS192~S198の処理を実行する点を除いて、図3の失火判定ルーチンと同一である。したがって、図6のインバランス判定ルーチンのうち図3の失火判定ルーチンと同一の処理については、同一のステップ番号を付し、詳細な説明を省略する。
図6のインバランス判定ルーチンが実行されると、エンジンECU24は、最初に、エンジン22の回転数Neや、モータ30の回転数Nm、剛性値Kdmp、負荷率KLなどのデータを入力する(ステップS102)。ここで、エンジン22の回転数Neや、モータ30の回転数Nm、剛性値Kdmpについては、図3の失火判定ルーチンと同様に入力するものとした。負荷率KLは、エアフローメータ148からの吸入空気量Qaとエンジン22の回転数Neとに基づいて演算された値を入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、エンジン22の運転状態がインバランス診断を実行する対象範囲内であるか否かを判定する(ステップS104)。この判定は、実施例では、エンジン22の回転数Neおよび負荷率KLをそれぞれの閾値と比較することにより行なうものとした。運転状態がインバランス診断を実行する対象範囲外にあるときには、インバランス診断を実行する必要がないと判断して、本ルーチンを終了する。
ステップS104で運転状態がインバランス診断を実行する対象範囲内にあるときには、ステップS110~S150を実行した後に、変動量DDT30(360CA)が許容範囲R3内であるか否かを判定すると共に(ステップS192)、変動量DDT30(720CA)が許容範囲R4内であるか否かを判定する(ステップS194)。ここで、許容範囲R3および許容範囲R4は、エンジン22が正常である(気筒間でインバランス(リッチインバランスやリーンインバランス)が生じていない)と想定される範囲であり、実験や解析により予め定められた範囲が用いられる。
ステップS192で変動量DDT30(360CA)が許容範囲R3内であると判定し、且つ、ステップS194で変動量DDT30(720CA)が許容範囲R4内であると判定したときには、エンジン22は正常である(気筒間でインバランスが生じていない)と判定して(ステップS196)、本ルーチンを終了する。
ステップS192で変動量DDT30(360CA)が許容範囲R3外であると判定したときや、ステップS194で変動量DDT30(720CA)が許容範囲R4外であると判定したときには、エンジン22の気筒間でインバランスが生じていると判定して(ステップS198)、本ルーチンを終了する。実施例と同様に、ロックアップクラッチ43aの状態に基づく剛性値Kdmpを用いてエンジン22の判定用回転数Njを演算し、判定用回転数Njに基づく所要時間T30を用いて変動量DDT30(360CA)および変動量DDT30(720CA)を演算するから、エンジン22の気筒間でインバランスが生じているか否かをより高い精度で判定することができる。
この変形例では、所要時間T30に基づく変動量DDT30(360CA)および変動量DDT30(720CA)を用いてエンジン22の気筒間でインバランスが生じているか否かを判定するものとしたが、変動量DDT30(360CA)および変動量DDT30(720CA)のうちの何れかだけを用いてエンジン22の気筒間でインバランスが生じているか否かを判定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22およびモータ30の動力を後輪55a、55bに出力する二輪駆動のハード構成としたが、図7に例示する変形例のハイブリッド自動車20Bのように、エンジン22およびモータ30の動力を後輪55a,55にだけ伝達する二輪駆動モード(2WDモード)と、これらの動力を前輪51a,51bおよび後輪55a,55bに伝達する四輪駆動モード(4WDモード)とを切替可能なハード構成としてもよい。図7のハイブリッド自動車20Bは、センターデファレンシャルギヤ50や、フロントデファレンシャルギヤ53、フロント伝達軸54などを追加した点を除いて、実施例のハイブリッド自動車20と同一のハード構成である。したがって、変形例のハイブリッド自動車20Bのうち実施例のハイブリッド自動車20と同一のハード構成の部分については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
センターデファレンシャルギヤ50は、駆動軸46と、前輪51a,51bに車軸52およびフロントデファレンシャルギヤ53を介して連結されたフロント伝達軸54と、後輪55a,55bに車軸56およびリヤデファレンシャルギヤ57を介して連結されたリヤ伝達軸58と、に接続されている。このセンターデファレンシャルギヤ50は、2WDモードでは、駆動軸46の動力をリヤ伝達軸58だけに伝達し、4WDモードでは、駆動軸46の動力をフロント伝達軸54およびリヤ伝達軸58に分配して伝達する。このセンターデファレンシャルギヤ50は、HVECU70により制御される。
こうして構成された変形例のハイブリッド自動車20Bは、ハイブリッド自動車20と同様に、EV走行モードやHV走行モードで走行する。また、ハイブリッド自動車20Bでは、2WDモードや4WDモードで走行する。
次に、こうして構成された変形例のハイブリッド自動車20Bの動作、特に、エンジン22が運転状態で且つクラッチ36が係合状態のときにエンジン22の何れかの気筒で失火が生じているか否かを判定する際の動作について説明する。ハイブリッド自動車20BのエンジンECU24は、ハイブリッド自動車20のエンジンECU24と同様に図3の失火判定ルーチンを実行すると共に、ハイブリッド自動車20のエンジンECU24とは異なり、図4の剛性値設定ルーチンに代えて図8の剛性値設定ルーチンを実行する。図8の剛性値設定ルーチンは、ステップS200の処理に代えてステップS202の処理を実行する点や、ステップS240の処理に代えてステップS250~S270の処理を実行する点を除いて、図4の剛性値設定ルーチンと同一のフローチャートである。したがって、図8の剛性値設定ルーチンのうち図4の剛性値設定ルーチンと同一の処理については、同一のステップ番号を付し、詳細な説明を省略する。
図8の剛性値設定ルーチンが実行されると、エンジンECU24は、最初に、ロックアップクラッチ43aの状態や、ロックアップクラッチ43aの回転数差分ΔNL、駆動モード(2WDモード、4WDモード)などのデータを入力する(ステップS202)。ここで、ロックアップクラッチ43aの状態や回転数差分ΔNLは、図4の剛性値設定ルーチンと同様に入力するものとした。駆動モードは、HVECU70からセンターデファレンシャルギヤ50に出力された制御信号に関する情報をHVECU70から通信により入力するものとした。
ステップS210でロックアップクラッチ43aが係合状態(完全係合)のときや、ステップS220でロックアップクラッチ43aの回転数差分ΔNLが閾値ΔNLref未満のときには、駆動モードが2WDモードか4WDモードかを判定する(ステップS250)。
ステップS250で駆動モードが2WDモードのときには、ダンパ28よりも駆動軸46側からエンジン22側に作用する影響が2WDモードのものであると判断し、剛性値Kdmpに値K3を設定して(ステップS260)、本ルーチンを終了する。
ステップS250で駆動モードが4WDモードのときには、ダンパ28よりも駆動軸46側からエンジン22側に作用する影響が4WDモードのものであると判断し、剛性値Kdmpに値K3とは異なる値K4を設定して(ステップS270)、本ルーチンを終了する。そして、このようにして設定したダンパ28の剛性値Kdmpを用いてエンジン22の判定用回転数Njを演算し、判定用回転数Njに基づく所要時間T30を用いて変動量DDT30(360CA)および変動量DDT30(720CA)を演算し、この変動量DDT30(360CA)および変動量DDT30(720CA)を用いてエンジン22の何れかの気筒で失火が生じているか否かを判定する。これにより、2WDモードと4WDモードとを切り替え可能な構成において、エンジン22の何れかの気筒で失火が生じているか否かをより高い精度で判定することができる。
変形例のハイブリッド自動車20Bでは、所要時間T30に基づく変動量DDT30(360CA)および変動量DDT30(720CA)を用いてエンジン22の何れかの気筒で失火が生じているか否かを判定するものとしたが、変動量DDT30(360CA)および変動量DDT30(720CA)のうちの何れかだけを用いてエンジン22の何れかの気筒で失火が生じているか否かを判定するものとしてもよい。
変形例のハイブリッド自動車20Bでは、3種類の値K1,K3,K4からロックアップクラッチ43aの状態と駆動モードとに応じて選択した値を剛性値Kdmpに設定するものとしたが、4種類以上の値から選択した値を剛性値Kdmpに設定するものとしてもよい。例えば、ロックアップクラッチ43aがスリップ係合状態のときには、剛性値Kdmpに値K1,K3,K4とは異なる値を設定するものとしてもよいし、ロックアップクラッチ43aの回転数差分ΔNLと駆動モードとに応じた値を剛性値Kdmpに設定するものとしてもよい。
変形例のハイブリッド自動車20Bでは、ロックアップクラッチ43aの状態と駆動モードとに基づく剛性値Kdmpを用いて所定の計算手法(図5の判定用回転数演算処理)により判定用回転数Njを演算するものとしたが、ロックアップクラッチ43aの状態と駆動モードとに基づいて計算手法を変更して判定用回転数Njを演算するものとしてもよい。
変形例のハイブリッド自動車20Bでは、図3の失火判定ルーチンおよび図8の剛性値設定ルーチンを実行するものとしたが、図3の失火判定ルーチンに代えてまたは加えて、図6のインバランス判定ルーチンを実行することにより、エンジン22でインバランス(リッチインバランスやリーンインバランス)が生じているか否かを判定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、4気筒のエンジン22を用いるものとしたが、6気筒や8気筒などのエンジンを用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジンECU24とHVECU70とを備えるものとしたが、これらを1つの電子制御ユニットとして構成するものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「エンジン」に相当し、モータ30が「モータ」に相当し、クラッチ36が「クラッチ」に相当し、自動変速機45が「変速機」に相当し、トルクコンバータ43が「トルクコンバータ」に相当し、エンジンECU24が「判定装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド車両の製造産業などに利用可能である。
20,20B ハイブリッド自動車、22 エンジン、23 クランクシャフト、24 エンジンECU、25 スタータモータ、26 オルタネータ、28 ダンパ、30 モータ、30a 回転位置センサ、32 インバータ、36 クラッチ、40 自動変速装置、41 入力軸、41a,44a,46a 回転数センサ、42 出力軸、43 トルクコンバータ、43a ロックアップクラッチ、44 中間回転軸、45 自動変速機、46 駆動軸、50 センターデファレンシャルギヤ、51a 前輪、52 車軸、53 フロントデファレンシャルギヤ、54 フロント伝達軸、55a 後輪、56 車軸、57 リヤデファレンシャルギヤ、58 リヤ伝達軸、60 高電圧バッテリ、61 高電圧側電力ライン、66 低電圧側電力ライン、67 低電圧バッテリ、68 DC/DCコンバータ、70 HVECU、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ。

Claims (1)

  1. ねじれ要素の入力側に接続されたエンジンと、
    モータと、
    前記ねじれ要素の出力側と前記モータとの接続および接続の解除を行なうクラッチと、
    変速機と、
    前記モータと前記変速機の入力軸との間に設けられ、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータと、
    前記変速機の出力軸に接続され、二輪駆動モードと四輪駆動モードとを切換可能な切換装置と、
    前記エンジンの回転変動量を用いて前記エンジンの燃焼不良が生じているか否かを判定する判定装置と、
    を備えるハイブリッド車両であって、
    前記判定装置は、
    前記クラッチが係合状態のときにおいて、
    前記ロックアップクラッチが解放状態のときには、前記ねじれ要素よりも前記出力軸側から前記エンジン側に作用する影響を除去する除去処理として第1処理の実行を伴って前記エンジンの回転変動量を演算し、
    前記ロックアップクラッチが係合状態で且つ前記二輪駆動モードのときには、前記除去処理として前記第1処理とは異なる第2処理の実行を伴って前記エンジンの回転変動量を演算し、
    前記ロックアップクラッチが係合状態で且つ前記四輪駆動モードのときには、前記除去処理として前記第1処理および前記第2処理とは異なる第3処理の実行を伴って前記エンジンの回転変動量を演算する、
    ハイブリッド車両。
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