JP7372578B2 - 光モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、光モジュール装置に関し、より詳細には、光通信や光センシングに用いられる可視光などの高エネルギーな光に耐性がある、平面光波回路と光ファイバとが光接続された光モジュール及びその作製方法に関する。
従来、平面光波回路(Planar Lightwave Circuit;PLC)は、光通信・光信号処理システムを中心に用いられてきた。PLCは、現在の通信網で実際に利用されており、光を分岐するスプリッタや、光信号の経路を切り替える光スイッチ、また光源となるレーザや変調器なども広義のPLCで実現される。
PLCは、石英系材料、シリコン系材料、半導体系材料などで構成される。PLCは通常、単一では用いられず、ほとんどの場合、PLCと光ファイバを接続した光モジュールの形で用いられる。
PLCを、光ファイバと調心して接着固定する際、その接着断面積を広くして接着部の機械的強度を高めるために、ガラスなどで作られたファイバブロックが用いられている。例えば、V溝ガラス基板(V溝ファイバブロック)、マイクロキャピラリ、またはフェルール等が、PLCと光ファイバとを接着および固定する際に用いられている。こうしたファイバブロックに光ファイバが固定されて、次いでファイバブロックがPLCに接着および固定される。特許文献1に示されているように、PLCと光ファイバが固定されたファイバブロックとの接着および固定は、UV硬化樹脂接着剤をPLCの接続面とファイバブロックの接続面との間の間隙に充填し、次いで微動調芯装置を用いてPLCと光ファイバとの間の光結合率が最大になるように調芯を行い、次いでUV光を照射してUV硬化樹脂接着剤を硬化させることにより行われる。UV硬化樹脂接着剤はUV光を照射して数分程度で硬化するため、数時間放置して硬化する室温硬化型接着剤や2液性接着剤に比べて硬化時間がはるかに短い。従って、UV硬化樹脂接着剤およびファイバブロックを用いることは、PLCと光ファイバとを接着することについて良好な生産スループットをもたらす。
特開2014-048628号公報 特開2018-194802号公報 特開2013-1721号公報
近年、PLCデバイスは、調芯のための工程の数が少なく、振動にも強いことから、映像・センサデバイスとして用いられることも期待されている。PLCの適応先の拡大に伴って、PLCに入力する光も通信波長帯からより短波長な可視光帯まで拡大している。従って、PLCや光ファイバ等の光モジュールを構成する部品だけでなく、それらを接続する光接続部分についても可視光を伝搬させるための対策が必要である。
従来の樹脂接着剤は、紫外光等の高エネルギーの光を吸収して劣化してしまう場合があることが知られている。この樹脂の劣化による接続損失の増加を抑制するため、PLCと光ファイバとの間の接着部において、光が通過しない部分のみを樹脂接着剤で固定しておき、光が通過する部分を空隙(エアギャップ)にしておく接続方法が取られる。しかし、特許文献2に示されているように、この接続方法では、光が通過する空隙部分に集塵現象が生じ、接続損失が増大してしまうという問題がある。
また、特許文献2に示されているように、接着部の光が通過する部分に石英系ガラスを充填する方法も提案されている。例えば、簡単な方法の一つとして、ポリシラザンをガラス前駆体として用いる方法などがある。ポリシラザンは[(R1)(R2)Si-N(R3)](R1,R2,R3=水素、アルキル基、ビニル基)を基本ユニットとするポリマー材料であり、水と反応することによりSiOガラスに転化する。SiOガラスはUV硬化樹脂に代表される樹脂系材料と比較して光反応性が小さく光接続部の入出力光によって劣化しにくいほか、高温環境下においても軟化しにくいため光接続部の軸ずれの抑制も期待できる。しかし、ポリシラザンは特許文献3に示されているように非常に硬化収縮率が大きく、硬化収縮によってエアギャップやボイドが発生し、光軸にSiOガラスを充填することが困難であった。
本発明の一実施形態は、第1の導波路を有する平面光波回路と第1の導波路と異なる第2の導波路とが、ガラス層を介して、光接続された光モジュールであって、ガラス層は、第1の導波路の接続端面と第2の導波路の接続端面との間の間隙のうちの、第1の導波路と第2の導波路との間で入力又は出力される光が通過する部分を少なくとも含む領域に設けられており、一端が間隙の前記領域に位置する、外気を供給するための1つ又は複数の細管をさらに備える。
本発明の一実施形態によれば、光モジュールに備えられた1つまたは複数の細管が、光接続点に外気を供給し、ガラス前駆体からガラス層を形成する過程で生じるボイドが光軸に発生することを抑制することを可能にする。結果、導波路間に又は出力される光(光軸)が通過する部分を含む領域に効率的にガラス層を充填することが可能になり、高エネルギーな光に耐性がある光モジュールを歩留まり良く提供することが可能になる。
図1は、本発明の一実施形態に係る光モジュールの上面の概略を示す図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る光モジュールにおけるファイバブロックの透視図的および鳥瞰的な概略図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る光モジュールにおけるファイバブロックの端面の概略を示す図である。 図4は、一般的な光モジュールにおけるファイバブロックの接続端面におけるガラス層の形成の様子を示す図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る光モジュールにおけるファイバブロックの接続端面におけるガラス層の形成の様子を示す図である。 図6は、本発明の一実施形態の変形形態に係る光モジュールにおけるキャピラリーを用いて構成されたファイバブロックの接続端面の概略を示す図である。 図7は、本発明の一実施形態に係る光モジュールにおけるハイパワー耐性の測定系の概略を示す図である。 図8は、本発明の一実施形態に係る光モジュールの損失変動の測定結果を示す図である。 図9は、本発明の他の一実施形態に係る光モジュールにおける平面光波回路の接続端面の概略を示す図である。 図10は、本発明の他の一実施形態の変形形態に係る光モジュールにおける平面光波回路の接続端面の概略を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。以下の説明において、同一または類似の符号は同一または類似の要素を示す、繰り返しの説明を省略する場合がある。また、以下の説明における数値および材料名は、例示であり、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、他の数値および材料を用いて実施することができる。
以下に説明される本発明の種々の実施形態は、PLCが有する導波路(第1の導波路ともいう)と第1の導波路と異なる導波路(第2の導波路ともいう)とがガラス層を介して光接続された光モジュールを例示する。ガラス層は、第1の導波路の接続端面と第2の導波路の接続端面との間の間隙のうちの第1の導波路と第2の導波路との間で入力又は出力される光が通過する部分を少なくとも含む領域に設けられている。光モジュールは、一端が当該間隙の当該領域に位置する1つ又は複数の細管を備えている。第2の導波路は、ファイバブロックに挿入および固定された光ファイバとしてもよく(すなわち、PLCの導波路と光ファイバとが光接続される)、あるいは、第1の導波路が形成されたPLCと異なるPLC上に形成された導波路としてもよい(すなわち、2つのPLCにそれぞれ形成された導波路同士を光接続される)。PLCはヤトイ板が装着されていてもよい。1つ又は複数の細管は、ファイバブロックの構成部品またはPLCまたはヤトイ板の少なくとも1つに形成されうる。
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態に係る光モジュールの上面の概略を示す。本実施形態は、PLCの導波路と光ファイバとが光接続された光モジュールを例示する。図1に示す光モジュールは、光ファイバ10と、光ファイバ10を挿入および固定するファイバブロック30と、光ファイバ10と接続されるPLC20と、PLC20の接続端面とファイバブロック30の接続端面との間における光が通過しない部分を接着および固定するUV硬化樹脂接着剤層31と、PLC20の接続端面とファイバブロック30の接続端面との間における光が通過する部分を接着および固定するガラス層32と、を備えている。
PLC20は基板上に作製された導波路21を含む。光ファイバ10と導波路21とが光結合する(光学的に結合する)ように調心されて、PLC20とファイバブロック30とが接着および固定される。
ファイバブロック30は、2枚のガラス基板35(例えばV溝基板)を含む。ファイバブロック30は、2枚のガラス基板35と、2枚のガラス基板35の間に挿入および固定された光ファイバ10と、2枚のガラス基板35同士を張り合わせるための接着剤層36とを備える。2枚のガラス基板35のうちの一方に、光ファイバ10を固定するためのV溝33が形成されている。2枚のガラス基板35のうちの他方に、2本のV溝34が形成されている。2本のV溝34は、細管を構成する。V溝33およびV溝34はそれぞれ2枚のガラス基板35の対向する面に形成されている。
図2に、本実施形態に係る光モジュールにおけるファイバブロック30の透視図的および鳥瞰的な概略を示す。図2に示すように、ファイバブロック30は一般的に2枚以上のガラス基板35を張り合わせて光ファイバ10を挟み込んで(または、2枚のガラス基板35の間に光ファイバ10を挿入して)固定する構造となっており、光ファイバ10を固定するために2枚のガラス基板35のうち一方にV溝33が彫られた(すなわち、形成された)構造となっている。このV溝33に光ファイバ10をはめ込み(または、挿入し)、接着剤で固定することでファイバブロック30を組み立てる。また、本実施形態では、V溝33が彫られたガラス基板35とは別のもう一方のガラス基板35に、接続端面から他の端面に延伸するV溝45を掘ることで、ファイバブロック30を組み立てた際にV溝45により光ファイバ10の長手方向に伸びる細管が提供されるようにしている。なお、2枚のガラス基板35の対向する2つの面の各々に1つずつV溝33を彫って、2つのV溝33の間に光ファイバ10をはめ込み接着剤で固定してもよい。例えば、図2の上側のガラス基板35に2つのV溝34および当該2つのV溝34の間の1つのV溝33を彫ってもよい。あるいは、2枚のガラス基板35のうち一方のみ(例えば、図2の上側のガラス基板35)に、2つのV溝34および当該2つのV溝34の間の1つのV溝33を彫ってもよい。
図3に、本実施形態のファイバブロック30の端面を模式的に示す。図3に示すように、本実施形態では、上述した細管(V溝34)は2本設けられており、光ファイバ10を挟むように配置されている。本実施形態では、2本の細管をファイバブロック30に設けたが、少なくも1本あればよい。また細管が光ファイバ10と並行である必要はない。ファイバブロック30に設けられた細管の一端がファイバブロック30の端面(PLCと対向する接続端面)にあり、他端がファイバブロック30の他の端面(PLCと対向する接続端面以外の端面)にある構造であればよい。細管が分岐して複数の他端に延伸するようにV溝34が彫られてもよい。この細管を設けることによって、ファイバブロック30とPLC20を接続した際に、細管を通して外気をファイバブロック30とPLC20の接続点(すなわち、光ファイバ10と導波路21が対向する位置(光または光軸が通過する位置)およびその周囲)に導入することが可能となる。本実施形態では、ファイバブロック30を構成するガラス基板35にV溝34を掘ることでファイバブロック30を貫通する細管を設けたが、機械加工により貫通穴を設けることでファイバブロック30に細管を設けてもよい。
UV硬化樹脂接着剤層31は、光ファイバ10とPLC20の導波路21との間で入出力される光によって劣化を起こさないように、光軸をまたがないように設けられている(光または光軸が通過する領域およびその周囲以外の領域に設けられている)。本実施形態では、光接続部の光ファイバ10とPLC20の導波路21との距離を一定とし接着剤の充填量を制御することで、光軸まで樹脂が流出することを防いでいる。十分にファイバブロック30の端面の面積が確保できる場合は、特許文献2に示されているようにファイバブロック30端面に接着剤をせき止めるための溝を設けてもよい。
ガラス層32は、光ファイバ10とPLC20の導波路21との間の接続点において光軸を覆うように(すなわち、光ファイバ10と導波路21とが対向する位置およびその周囲に)設けられており、光ファイバ10とPLC20の導波路21とはガラス層32を介して光接続されている。そのため、特許文献2に示されているような集塵効果を抑制し、光接続点の経時的な損失増加を抑制することが可能である。このガラス層32は、液相合成法で生成される。液相合成法としては、例えば、液体原料が重合することによりゲル状になりこれを室温放置または焼成することにより硬化させてガラスを生成するゾル-ゲル法や、ゾル-ゲル法の一種でありポリシラザンを室温放置又は焼成することにより硬化させてガラスを生成するポリシラザンを用いる手法や、液体原料が加水分解することにより硬化してガラスを生成する液相析出法を用いることができる。一実装例として、ガラス層32の前駆体材料にポリシラザンを用いることができる。以下に、ポリシラザンについて簡単に説明する。
ポリシラザンは、SiH2NHを基本ユニットとする無機ポリマー材料であり、水と反応させることにより硬化して高純度なシリカ膜を形成する。硬化後のシリカ膜は、無色透明であり、可視光に対して吸収端を持たず、高い透明性を有する。また、ポリシラザンは、硬化後に無機のSiOとなるため、高エネルギーな光への耐性もあり、さらには1000℃程度の耐熱性も有する。さらに、ポリシラザンは、一液タイプの溶液であるため、光ファイバ10とPLC20の導波路21との間の接続点の微小な間隙にも容易に充填させることができる。本実装例では、ガラス前駆体としてポリシラザンを用いたが、シリコンアルコシドSi(OC2H5)4を主成分とするものやケイフッ化水素(H2SiF6)を主成分にするものなどを用いることができる。また、十分な面積のガラス層32を接続点に設けることにより光ファイバ10とPLC20の導波路21が光軸ずれを起こさないように固定できる場合は、上述したUV硬化樹脂接着剤層31を設けなくてもよい。
以下、本実施形態の光モジュールの作製方法を説明する。PLC20は、例えば、次の手順で作製することができる。Si基板上に厚さ20μmの石英ガラスで構成されたアンダークラッド層と、Geドープにより屈折率を高めた厚さ2μmの石英ガラスで構成されたコア層と、を順に堆積する。一般的な露光現像技術及びエッチング技術により、コア層を導波路21のパターンに成形する。その後、石英ガラスで構成されたオーバークラッド層を20μm堆積して導波路21を形成した後に、ウエハをカットし、高さ5mm×幅10mmのサイズのチップを切り出す。PLC20は以上の手順で完成するが、ファイバブロック30との接着面積を拡大するためファイバブロック30と接着するPLC20チップの端に高さ5mm×幅2mm×厚み1mmのSiO基板(ヤトイ板90)をUV硬化樹脂接着剤で接着した。
ファイバブロック30は、例えば、次の手順で作製することができる。まず厚さ1mm、面積5mm×5mmのサイズのガラス基板35(SiO基板)を2枚用意する。ガラス基板35の一方にφ125μmのファイバ固定用のV溝34を機械加工により形成し、このV溝34に光ファイバ10をはめ込む。この光ファイバ10をもう一枚のガラス基板35で挟み込み、2枚のガラス基板35とこれらのガラス基板35に挟み込まれた光ファイバ10とをUV硬化樹脂接着剤で接着し(UV硬化樹脂接着剤層31が形成され)、最後にファイバブロック30の端面を研磨する。従来のファイバブロック30は以上の手順で完成するが、本実施形態におけるファイバブロック30は、2枚のガラス基板35(SiO基板)を張り合わせる前に、光ファイバ10を固定するのに用いたV溝33が彫られたガラス基板35とは別のもう一方のガラス基板35に外気導入用の2本のV溝34を機械加工により形成する。本実施形態のファイバブロック30では、この2本のV溝34は上述したように2枚のガラス基板35を重ねて接着した際に光ファイバ10を挟んで対称になるように形成されている。この2本のV溝34がUV硬化樹脂接着剤で埋まらないように、ガラス基板35を張り合わせる際に用いる接着剤の塗布量と接着時の押し付け圧力を調整する必要がある。
上述したように作製されたPLC20とファイバブロック30とを微動調心装置に固定し、PLC20の接続端面とファイバブロック30の接続端面とを1μm程度離した状態で接続位置を調整した後、UV硬化樹脂接着剤を用いてPLC20とファイバブロック30とを接着および固定する。UV硬化樹脂接着剤による接着および固定は、光ファイバ10とPLC20の導波路21との間で入力又は出力される光が通過しない部分において行われる。したがって、光ファイバ10とPLC20の導波路21との間で入力又は出力される光が通過する部分に空隙が形成される。
その後、接着および固定したPLC20とファイバブロック30とを微動調心装置から取り外した後、PLC20の接続端面とファイバブロック30の接続端面との間における光通過部分の空隙にガラス前駆体であるポリシラザンを充填し、室温で数日放置することによってポリシラザンを硬化させて、ガラス層37を光通過部分に形成する。以上のようにして、本実施形態の光モジュールを作製した。
図4に一般的な光モジュールにおけるファイバブロック30の接続端面におけるガラス層37の形成の様子を示し、図5に本発明の一実施形態に係る光モジュールにおけるファイバブロック30の接続端面におけるガラス層の形成の様子を示す。ガラス層37はポリシラザンが硬化した部分(ハッチングされた部分)を示し、その内側はポリシラザンが硬化していない部分(ハッチングされていない部分)を示す。なお、図4および図5は、PLC20とファイバブロック30とを接着および固定する際に、UV硬化樹脂接着剤を用いずに、ポリシラザンのみを用いる例を示している。UV硬化樹脂接着剤を用いる場合には、上述したように、光が通過しない部分にUV硬化樹脂接着剤層31が形成される。
図4に示すように、一般的なファイバブロック30では、外気が供給されやすいファイバブロック30の接続端面の端からポリシラザンの硬化が始まるため、ファイバブロック30の接続端面の中央部(光が通過する部分およびその周囲)はボイドができやすい。これは未硬化のポリシラザンが、硬化の進行が速い部分に向かって収縮していくためである。結果、ファイバブロック30の接続端面の中央にある光ファイバ10とPLC20の導波路21の光接続部はガラス層37(SiO層)が充填されない(形成されない)。
一方、図5に示すように、本実施形態のファイバブロック30では、外気を導入するための細管(V溝34)を設けることで細管の端部が設けられた位置(すなわち、光ファイバ10の端部に近隣する位置)からもポリシラザンの硬化が始まるため、光ファイバ10とPLC20の導波路21の光接続部(光通過部分)にもガラス層37(SiO)が充填される(形成される)。細管の端部を配置すべき位置はファイバブロック30の接続端面の面積にも左右されるが、本実施形態に示すようなファイバブロック30形状では、光接続部(光ファイバ10の端部)から600μm以内に配置するのが効果的である。本実施形態では光ファイバ10を挟むように外気導入用の2本のV溝34を配置したが、これはポリシラザンの硬化収縮により形成されるガラス層37が光接続点に対して対称になるようにし、ポリシラザンの硬化収縮の過程でPLC20とファイバブロック30にかかる力が均一になるようにするためである。ガラス層37が光接続点に非対称的に形成される場合、ポリシラザンの硬化収縮の過程で光軸ずれを起こす懸念があるため、本実施形態では2本の細管(V溝34)を設けた。
また、本実施形態では2枚のガラス基板35(SiO基板)を張り合わせたファイバブロック30を用いたが、その代替として、複数本の細管が設けられているキャピラリーを用いてもよい。
図6に、本発明の一実施形態の変形形態に係る光モジュールにおけるファイバブロック30を構成するキャピラリー40の接続端面の概略を示す。図6に示すように、複数(図6では3つ)の細管44を持つキャピラリー40を用意し、複数の細管44のうちのいずれか(図6では中央の細管)に光ファイバ10を挿入し、残りの細管44のいずれか(図6では左右の2つ細管)を外気導入用の細管として用いることができる。外気導入用に用いる細管44は、光接続点に近接しかつ対称になるように、光ファイバ10を挿入した細管の両隣に位置するとよい。ファイバブロック30と比べ小さい接着面積で光ファイバ10とPLC20を接着できるため、充分な接着強度が確保できる場合はキャピラリー40を用いてファイバブロック30を構成することが有効である。
上述したように作製した本実施形態に係る光モジュールに対して接続損失を評価した。図7に、本実施形態に係る光モジュールについてのハイパワー耐性の測定系70を示す。図7に示されるように、PLC20に接続されたファイバブロック30に挿入および固定された光ファイバ10を介して、光モジュール50の入力端からレーザ71から波長405nmの光が入射され、光モジュール50の出力端から出射された光の出力パワーを光パワーメータ72で測定した。
光モジュール全体の挿入損失は3.0dBであった。PLC20の透過損失は既存の測定から1.0dBと見積もられるため、入出力端の2か所の接続損失はそれぞれ1.0dBと考えられる。
一方、図7に示す測定系において、本実施形態の光モジュールに代えて、光通過部分をエアギャップにした(すなわち、ガラス層37の無い)従来の光モジュールの挿入損失を測定した結果、本実施形態の測定結果と同じく接続損失は1.0dBであった。従って、ポリシラザンを光通過部分に充填しても光の透過性に問題がなく、損失の少ない接続が実現できていることが確認できた。
図8は、波長405nm、20mWの光を入射した時の本実施形態に係る光モジュールの損失変動を2000時間測定し続けた時の結果を示す。図8に示すように、本実施形態に係る光モジュールでは、2000時間経過しても挿入損失が3dBから変化しないことが分かった。
一方、光通過部分をエアギャップにした(すなわち、ガラス層37の無い)従来の光モジュールの挿入損失を同様に測定すると、100時間程度で挿入損失が増加する。これは前述したように、集塵効果によりエアギャップに埃を集めてしまい、それらが接続損失を増大させてしまうことが分析により確認されている。
従って、図8に示した結果から、ポリシラザンを用いた本実施形態に係る光モジュールは信頼性試験にも耐えることが分かった。このことから、本実施形態のように、ポリシラザンを用いて光ファイバ10とPLC20の導波路21とを光接続した場合、可視領域の高エネルギーの光に対する耐性がある光接続が可能であることが示された。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態は、ポリシラザンを用いて2つの平面光波回路(PLC)20の導波路21同士を光接続した光モジュールおよびその作成方法に関する。
図9に、本実施形態の光モジュールにおけるPLC20の接続端面の概観を示す。第1の実施形態で説明したのと同様に、それぞれのPLC20にヤトイ板90が接着されている。対向する2つのヤトイ板90の少なくとも一方は、PLC20と対向する面に掘られた2本のV溝34を有している。V溝34は、ヤトイ板90をPLC20に接着した状態で、V溝34は、外気導入用の細管を構成する。細管の一端は、ヤトイ板90の接続端面にあり、他端がヤトイ板90の他の端面(接続端面以外の端面)にある。細管が分岐して複数の他端に延伸するようにV溝34が彫られてもよい。ヤトイ板90およびPCL20の接続端面において、2本の細管の一端は、PLC20の導波路21に近接しかつ対称になる位置にある。本実施形態の光モジュールは、各々にヤトイ板90が接着された2つのPLC20を、第1の実施形態で説明したのと同様に、調芯し、接着および固定することで作製することができる。
このように作製した本実施形態に係る光モジュールについて挿入損失を評価したところ、PLC同士の光接続点における接続損失は1.0dBで第1の実施形態と同等であった。また、光接続部のハイパワー耐性を評価するために、波長405nm、1mWの光を2000時間、光モジュールに透過し続けたが、挿入損失は変動しかなった。よって、本実施形態の光モジュールも、第1の実施形態と同様に、ハイパワー耐性のある光接続を実現することができた。
本実施形態によれば、2つのPLC20を、光ファイバを介さず直接接着および固定でき、またその光接続点がハイパワーな光に対する耐性を有し、高温環境下でも軸ずれを起こしにくい小型モジュールを実現することが可能となる。また、光ファイバを介して2つのPLC同士を接続した場合と比較して、本実施形態の光モジュールは、光接続点の数が半分になることから、歩留まりの向上やコストの削減に資する。
図9を参照して説明した本実施形態の光モジュールは、ヤトイ板にV溝34を掘ることで外気導入用の細管を設けたが、本実施形態の変形形態として、PLC20を作製時に深溝を掘ることでも細管を設けてもよい。
図10に、本実施形態の変形形態に係る光モジュールにおける平面光波回路の接続端面の概略を示す。図10に示すように、PLC20の作製時に、ヤトイ板90と対向するPLC20の面に深溝38を掘り、ヤトイ板90をPLC20に接着した状態で、深溝38が、外気導入用の細管を構成するようにしてもよい。PLC20の作製時にドライエッチング等で溝を掘るプロセスがある場合は、同時に外気導入用の深溝38を掘ることができプロセス負荷を低減することが可能である。図10の光モジュールにおいて、2本の細管の一端は、PLC20の接続端面にあり、他端がPLC20の他の端面(接続端面以外の端面)にある。細管が分岐して複数の他端に延伸するように深溝38が彫られてもよい。ヤトイ板90およびPCL20の接続端面において、2本の細管の一端は、PLC20の導波路21に近接しかつ対称になる位置にある。図10の光モジュールもまた、第1の実施形態で説明したのと同様に、各々にヤトイ板90が接着された2つのPLC20を調芯し、接着および固定することで作製することができる。
なお、図9および図10を参照して説明したヤトイ板90を接着したPLC20の接続端面と、図1、2、3、5、6を参照して説明した第1の実施形態で説明したような光ファイバ10が挿入および固定されたファイバブロック30の接続端面とを調芯し、接着および固定することで、光モジュールを作製することもできる。あるいは、図9、10を参照して説明したヤトイ板90を接着したPLC20の接続端面と、図4を参照して説明した一般的な細管を有していない(V溝34が形成されていない)光ファイバ10が挿入および固定されたファイバブロック30の接続端面とを調芯し、接着および固定することで、光モジュールを作製することもできる。
以上説明したように、本発明の種々の実施形態によれば、ファイバブロックに設けた細管によって光接続点に外気を供給し、ポリシラザンの硬化収縮に起因するボイドが光軸に発生することを抑制する。結果、効率的にSiOを光軸に充填することが可能になり、高エネルギーな光に耐性がある光モジュールを歩留まり良く提供することが可能になる。

Claims (7)

  1. 第1の導波路を有する平面光波回路と前記第1の導波路と異なる第2の導波路とが、ガラス層を介して、光接続された光モジュールであって、
    前記ガラス層は、前記第1の導波路の接続端面と前記第2の導波路の接続端面との間の間隙のうちの、前記第1の導波路と前記第2の導波路との間で入力又は出力される光が通過する部分を少なくとも含む領域に設けられており、
    一端が前記間隙の前記領域に位置する、外気を供給するための1つ又は複数の細管をさらに備えた、光モジュール。
  2. ファイバブロックをさらに備え、
    前記第2の導波路は前記ファイバブロックに挿入および固定された光ファイバであり、
    前記1つ又は複数の細管は前記ファイバブロックに設けられている、請求項1に記載の光モジュール。
  3. 前記ファイバブロックはV溝基板またはマイクロキャピラリを用いて構成されている、請求項2に記載の光モジュール。
  4. 前記第の導波路を有する前記平面光波回路と異なる導波路を有する第2の平面光波回路をさらに備え、
    前記第2の導波路は、前記第2の導波路が有する導波路であり、
    前記1つ又は複数の細管は前記平面光波回路または前記第2の平面光波回路の少なくとも1つに設けられている、請求項1に記載の光モジュール。
  5. 前記平面光波回路に装着されたヤトイ板をさらに備え、
    前記1つ又は複数の細管は、前記ヤトイ板に設けられている、請求項1に記載の光モジュール。
  6. 前記ガラス層の材料が石英系ガラス材料である、請求項1から5のいずれか1項に記載の光モジュール。
  7. 前記細管の前記一端が、前記第1の導波路の接続端面と前記第2の導波路の接続端面において、前記第1の導波路または前記第2の導波路から600μm以内の位置に配置されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の光モジュール。
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