JP7372511B2 - 原子量子クラスターの生成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、原子量子クラスター(AQC)の生成方法に関する。
孤立した原子またはナノ粒子と比較した場合に、数個の原子からなる金属クラスター(AQC)の高い触媒活性が現況技術において周知である[A.Corma et al.,Nature Chemistry,vol.5,p.775-781,2013]。特に、生体内感知装置[Peyser,L.A.;Vinson,A.E.;Bartko,A.P.;Dickson,R.M.,Science,2001,291,103]、電極触媒作用[Boyen H-G.et al.Science 2002,297,1533]、磁性、フォトルミネッセンスまたは触媒作用[Nano eng.Hydrogels for cell eng.,2012,Springer Netherlands,Ed.Bhushan,Bharat,pp.2639-2648]の分野における原子量子クラスター(AQC)の潜在的な用途故に、量を大規模まで増加させることが可能なAQCを生成するための簡単な合成方法の開発に多大なる関心が集まっている。
近年開発された安定したAQCの合成方法がいくつかある。特に、ソフトケミカル法による金属クラスターの合成には、主に、i)過剰量の強力な結合リガンドを用いて小さなナノ粒子をエッチングするトップダウンアプローチ、およびii)強力な結合リガンドを使用して、通常は強力な還元剤を使用して成長を阻害するボトムアップアプローチの2つのアプローチがある[Nano eng.Hydrogels for cell eng.,2012,Springer Netherlands,Ed.Bhushan,Bharat,pp.2639-2648]。しかし、両方のアプローチで通常必要とされるリガンドの使用は、触媒作用等、AQCの重要な特性の一部を妨げる可能性がある。
Universidad de SantiagoによるEP1914196A1(2008年)は、同時に一定の低速および低濃度の試薬を維持したまま、金属塩または金属イオンが還元剤によって還元される、強力な結合リガンドまたはキャッピング剤の使用を必要としない安定したAQCを生成する力学的に制御された方法を報告している。しかし、この方法では、マイクロモル濃度のオーダーで非常に少量の裸のクラスター(リガンドのないクラスター)が生成される。加えて、リガンドの欠如故に反応速度が上がるとナノ粒子が大量に形成されるため、この方法による裸のAQCの大量生産は妨げられる。
したがって、報告された方法はあるものの、高濃度かつ高収率でAQCを生成する新規な単純かつスケーラブルな方法が当該技術分野で依然として必要とされている。
本発明の目的は、収率が改善された、リガンドのないAQC(裸のAQC)のスケーラブルな生成方法を提供することである。本発明の発明者らは、酸化条件下でのAQCおよびナノ粒子の安定性が異なることを考慮に入れた新規な方法を開発した。したがって、第1の態様では、本発明は、
原子量子クラスター(AQC)の生成方法であって、
a)下記:
- ピコモルからマイクロモル濃度の出発原子量子クラスターと、
- 金属塩と、
- 極性溶媒と、
- 出発原子量子クラスターの最高被占軌道(HOMO)よりも低い標準電極電位を有するホールスカベンジャーと
を含む混合物であって、
前記金属塩および前記ホールスカベンジャーは、前記極性溶媒に可溶であり、互いに反応せず、
前記混合物において、前記ホールスカベンジャーの当量数は、金属塩の当量数よりも大きいことを特徴とする
混合物を用意する工程と、
b)工程(a)の混合物にプロモーターを適用する工程であって、ここで当該プロモーターは、工程(a)の混合物の出発原子量子クラスターのHOMO-LUMOギャップ以上のエネルギーを有する光または放射線であることを特徴とする工程と、
c)金属塩の金属の標準電極電位を超える標準電極電位を有する酸化剤を添加する工程であって、
ここで、当該酸化剤は、工程(a)の混合物に添加され、および/または工程(b)における前記プロモーターの適用中および/または適用後に、前記混合物に添加され得ることを特徴とする工程とを含む、方法に関する。
さらに、第2の態様において、本発明は、
- 原子量子クラスターと、
- 金属塩と、
- 金属塩の金属の標準電極電位を超える標準電極電位を有する酸化剤と、
- 原子量子クラスターのHOMO軌道よりも低い標準電極電位を有するホールスカベンジャーと、
- 極性溶媒と
を含む混合物であって、
金属塩およびホールスカベンジャーは両方とも当該混合物中に可溶であり、かつ、互いに反応せず、さらに
混合物中のホールスカベンジャーの当量数は、混合物中の金属塩の当量数よりも大きい、混合物に言及する。
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明の例示的実施形態を示し、その説明とともに本発明の原理を説明する役割を果たす。
本発明の方法から得られるAQC(実施例1)のESI-質量スペクトルである。 異なる時点における実施例1の反応混合物の紫外可視スペクトルである。 異なる時点における実施例2の反応混合物の紫外可視スペクトルである。
本発明は、高収率での原子量子クラスターの新規の簡単な生成方法を提供する。詳細には本発明の方法により、リガンドのない状態で、40%程度の収率にて溶液中の裸のAQCを得ることが可能になる。
本発明の方法は、
原子量子クラスター(AQC)の生成方法であって、
a)下記:
- ピコモルからマイクロモル濃度の出発原子量子クラスターと、
- 金属塩と、
- 極性溶媒と、
- 出発原子量子クラスターの最高被占軌道(HOMO)よりも低い標準電極電位を有するホールスカベンジャーと
を含む混合物であって、
前記金属塩および前記ホールスカベンジャーは、前記極性溶媒に可溶であり、互いに反応せず、
前記混合物において、前記ホールスカベンジャーの当量数は、金属塩の当量数よりも大きいことを特徴とする
混合物を用意する工程と、
b)工程a)の混合物にプロモーターを適用する工程であって、ここで当該プロモーターは、工程a)の混合物の出発原子量子クラスターのHOMO-LUMOギャップ以上のエネルギーを有する光または放射線であることを特徴とする工程と、
c)金属塩の金属の標準電極電位を超える標準電極電位を有する酸化剤を添加する工程であって、
ここで、当該酸化剤は、工程a)の混合物に添加され、および/または工程b)における前記プロモーターの適用中および/または適用後に、前記混合物に添加され得ることを特徴とする工程とを含む、方法である。
特定の実施形態において、金属塩の金属の標準電極電位を超える標準電極電位を有する酸化剤は、工程(a)の混合物中である。
「クラスター」という用語は、サイズが約1~2nm未満の金属原子のはっきりした構造からなるナノメートル/サブナノメートルの種を指す。量子効果故に、クラスターは、個々のエネルギー準位を呈し、AQCのサイズが小さくなるにつれてバンドギャップが大きくなる。
本発明によると、「原子量子クラスター」、「裸の原子量子クラスター」または「AQC」という用語は、いかなるリガンドもない2種以上のゼロ価の遷移金属原子の群を指す。したがって、本発明の方法は、リガンドのない原子量子クラスター(AQC)、すなわち裸のAQCの生成方法である。
原子量子クラスター(AQC)はES2277531B2およびWO2007/017550で報告されている。
原子量子クラスターは、現況技術では「金属量子クラスター」としても知られている。AQCは、同一の(単核クラスター)または異なる(異核クラスター)遷移金属からなる。本発明との関連での「金属」という用語は、「金属」、特に「遷移金属」として知られている周期表の元素を指すが、これは前記元素の電気的挙動を指してはいない。EP1914196A1に報告されているように、AQCでの電極の閉じ込めにより、これらの物質の特性の重要な変化を生じるエネルギー準位の量子分離が起こる。したがって、AQCにおける金属原子は、半導体様またはさらには絶縁体様の挙動を有する。
AQCはMとして表され、ここで、Mは任意のゼロ価の遷移金属を表し、nは原子数を表す。AQC中の原子数は100原子未満であり、AQCの大きさは1~2nm未満である。
「出発原子量子クラスター」という用語は、本発明の方法を開始させる原子量子クラスターを指す。さらに、出発原子量子クラスターは、本発明の方法において触媒として機能する。特定の実施形態において、出発AQCは、白金(Pt)、金(Au)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、銀(Ag)、銅(Cu)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、またはそれらの2種および多種の金属の組み合わせから選択される遷移金属により形成される。好ましくは、AQCの金属は、Au、Ag、Cu、PdおよびPt、またはそれらの2種の金属の組み合わせから選択される。より好ましくは、出発AQCの金属は、AuおよびAgまたはそれらの2種の金属の組み合わせから選択され、さらにより好ましくは、出発AQCの金属はAgである。
好適な出発原子量子クラスターには、市販されている任意のAQCが含まれるか、または当該技術分野において公知の方法によって実験室で得られる。さらに、市販されている一部の金属塩は、既に少量のAQCを含有していてもよく、これは出発AQCとして機能できる(Peyser,L.A.;Vinson,A.E.;Bartko,A.P.;Dickson,R.M.Science 2001,291,103-106)。しかし、金属塩中に存在するクラスター量の正確な制御が、再現可能な結果を得るために推奨される。
本発明によれば、工程a)で用意される混合物は、ピコモル(1×10-12M)からマイクロモル濃度(1×10-10)の出発原子量子クラスターを含有している。好ましい実施形態において、本発明の方法の工程a)の混合物は、1×10-10M~1×10-7M、好ましくは1×10-9M~1×10-8Mの濃度、より好ましくはナノモル濃度で出発原子量子クラスターを含有している。
本発明の文脈において、「金属塩」という用語は、金属塩中で生じる実効電荷がゼロであるように、金属カチオン(正に帯電したイオン)およびアニオン(陰イオン)で構成される化合物を指す。特定の実施形態において、金属塩は、当該技術分野において理解されるように、本発明の方法における制限反応体である。
特定の実施形態において、金属塩の金属は、銀、白金、パラジウム、金、銅、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、ニッケル、鉄、コバルトまたはそれらの2種および多種の金属の組み合わせから選択される。好ましくは、金属塩の金属は、Au、Ag、Cu、PdおよびPt、またはそれらの2種の金属の組み合わせから選択され、より好ましくはAg、Cu、PdおよびPtであり、さらにより好ましくはAgである。
特定の実施形態において、金属塩の金属および出発AQCの金属は、同じ金属または異なる金属であり、好ましくは異なる金属である。別の特定の実施形態において、金属塩の金属および出発AQCの金属は異なる金属であるため、生成されたAQCの金属は金属塩の金属と同じである。
特定の実施形態において、金属塩の金属および出発AQCの金属は、同じ金属であり、好ましくは銀である。
特定の一実施形態において、金属塩は銀塩、好ましくは、臭素酸銀、亜臭素酸銀、塩素酸銀、過塩素酸銀、亜塩素酸銀、フッ化銀、硝酸銀、亜硝酸銀、酢酸銀、過マンガン酸銀およびそれらの混合物から選択される銀塩、好ましくは硝酸銀である。
本発明の方法の反応混合物の金属塩およびホールスカベンジャーは、極性溶媒に可溶であり、かつ、互いに反応しない。
本発明の方法の工程a)の混合物はさらに極性溶媒を含み、金属塩およびホールスカベンジャーは可溶である。好ましい実施形態において、極性溶媒は、水、アセトニトリル、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸、トルエンおよびそれらの混合物から選択される。
本発明の文脈において、「ホールスカベンジャー」という用語は、出発AQCの励起により生じる正孔によって酸化される犠牲剤を指す。本発明の方法におけるホールスカベンジャーは、反応混合物にプロモーターを適用した際にホールスカベンジャーが出発AQCに生じた正孔を埋めるのに十分な標準電極電位を電子に与えるように、出発AQCのHOMO軌道(最高被占軌道)よりも低い標準電極電位を有する。
「標準電極電位」という用語は、現況技術において周知であり、標準状態、すなわち、1atmの圧力の気体である、25℃にて1moldm-3の有効濃度の溶質における可逆電極の個々の電位の尺度を表す。標準電極電位は一般にE°と表される。標準電極電位は、還元電位とも呼ばれるが、これは標準電極電位の値が高ければ高いほど、その元素が還元されやすくなる(電子を受け入れやすくなる)ためであり、したがって、それらはより優れた酸化剤である。
AQCのHOMO軌道エネルギー、すなわちEHOMOは、先に報告されたように(J.Calvo,J.Rivas and M.A.Lopez-Quintela,in Synthesis of Subnanometric Nanoparticles,Encyclopedia of Nanotechnology ,ed.B.Bharat.,Springer Verlag,Dordrecht,2012,2639-2648;N.Vilar-Vidal,J.Rivas and M.A.Lopez-Quintela,ACS Catalysis,2012,2,1693-1697)AQCのHOMO-LUMOギャップのエネルギー(E)より概算でき、HOMO-LUMOギャップのエネルギー(E)は、ジェリウムモデルによって、または紫外可視分光法によって実験的に計算でき、対応するAQCのフェルミ準位(EF)は、対応する金属のフェルミ準位により概算できる、すなわち、EHOMO=-E-1/2E。AQCのEHOMOのより正確な概算は紫外光電子分光法により行うことができる。ホールスカベンジャーは、本発明の方法において金属塩と反応しない。さらに、ホールスカベンジャーならびに金属塩は、本発明の方法の反応混合物に可溶である。
特定の実施形態において、ホールスカベンジャーは2~6個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルコールから選択される。好ましくは、ホールスカベンジャーは、エタノール、プロパン-1-オール、イソプロパノール、ブタン-1-オール、ブタン-2-オール、イソブタノール、1,1-ジメチル-エタノール、ペンタン-1-オール、ペンタン-2-オール、ペンタン-3-オール、2-メチルブタン-1-オール、3-メチルブタン-1-オール、3-メチルブタン-2-オール、2,2-ジメチルプロパン-1-オール、ヘキサン-1-オール、ヘキサン-2-オール、ヘキサン-3-オール、2-メチルペンタン-1-オール、3-メチルペンタン-1-オール、4-メチルペンタン-1-オール、2-メチルペンタン-2-オール、3-メチルペンタン-2-オール、4-メチルペンタン-2-オール、2-メチルペンタン-3-オール、3-メチルペンタン-3-オール、2,2-ジメチルブタン-1-オール、3,3-ジメチルブタン-1-オール、2,3-ジメチルブタン-2-オール、3,3-ジメチルブタン-2-オール、2-エチルブタン-1-オールおよびそれらの混合物である。別の特定の実施形態において、ホールスカベンジャーは、ヒドロキノン、ヨウ化物塩、シュウ酸、酢酸、ギ酸、ギ酸ナトリウム、亜硫酸塩およびそれらの混合物から選択される。
本発明の文脈における他の好適なホールスカベンジャーとしては、グリセロール、ビニルアルコール、ポリビニルアルコール、トリエタノールアミン等のアルコールアミン、およびそれらの混合物が挙げられる。
本発明の方法の工程a)の混合物におけるホールスカベンジャーの当量数は、金属塩の当量数よりも大きい。「当量数」という用語は、溶液中のイオンのモル数にそのイオンの価数を乗じたものを指す。
特定の実施形態において、工程a)の混合物は、
- 1×10-12M~1×10-10M、好ましくは1×10-10M~1×10-7M、より好ましくは1×10-9M~1×10-8Mの原子量子クラスターと、
- 0.1mM~1M、好ましくは0.5mM~0.5M、好ましくは1mM~0.05M、より好ましくは10mMの金属塩と、
- 1mM~10M、好ましくは10mM~1M、より好ましくは50mMの酸化剤と、
- 1v/v%~90v/v%、好ましくは10v/v%~60%、より好ましくは40v/v%のホールスカベンジャーと、
- 10v/v%~99v/v%、好ましくは40v/v%~90%、より好ましくは60v/v%の極性溶媒と
を含む。
さらに、工程a)の混合物は、金属塩の金属の標準電極電位を超える、好ましくは、金属塩の金属イオンの標準電極電位を超える標準電極電位を有する酸化剤を含んでよい。
特定の実施形態において、本発明の方法における酸化剤は、硝酸、過酸化水素、過マンガン酸塩、過塩素酸塩、オゾン、過硫酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、次亜臭素酸塩、亜臭素酸塩、過クロム酸塩およびそれらの混合物から選択される。好ましくは、本発明の方法における酸化剤は、硝酸または過酸化水素から選択される。
さらに特定の実施形態において、工程(a)の混合物は、ピコモルからマイクロモル濃度の出発原子量子クラスター、金属塩、極性溶媒、出発原子量子クラスターの最高被占軌道(HOMO)よりも低い標準電極電位を有するホールスカベンジャー、および金属塩の金属の標準電極電位を超える標準電極電位を有する酸化剤からなり、前記金属塩および前記ホールスカベンジャーは、前記極性溶媒に可溶であり、かつ、互いに反応せず、混合物において、前記ホールスカベンジャーの当量数は、金属塩の当量数よりも大きい。
工程b)によると、プロモーターは工程a)の混合物に適用され、プロモーターは、工程a)の混合物の出発原子量子クラスターのHOMO-LUMOギャップ以上のエネルギーを有する光または放射線である。
本発明の方法における「プロモーター」という用語は、出発原子量子クラスターの励起波長以下の波長を有する光または放射線を指し、これは、出発AQCのHOMO-LUMOギャップ(最高被占軌道-最低空軌道)のエネルギー以上のエネルギーである。
EP11382196およびEP113823751に記載されているように、AQCの励起波長の概算は、紫外可視分光法によって実験的に、またはジェリウムモデルによって理論的に決定できる(例えば、J.Calvo et al.,Encyclopedia of Nanotechnology,Ed.by B.Bhushan,Springer Verlag,2011参照)。
好ましい実施形態において、プロモーターはUV、可視および/または近IR範囲の波長を有する光または放射線である。好ましくは、プロモーターは、200nm~800nm、好ましくは350~750nm、より好ましくは400~700nm、さらにより好ましくは500~600nmの波長、および0.01ミリワット/cm~10ワット/cm、好ましくは0.2~0.8ミリワット/cm、さらにより好ましくは0.4~0.6ミリワット/cmの強度を有する光または放射線である。より好ましい実施形態において、プロモーターは、約1ミリワット/cmおよび波長250nmのランプからの光または放射線である。
出発AQCの光触媒活性は、プロモーターからの光を吸収し、電子-正孔対(励起子)を作る能力に依存している。すなわち、電荷キャリア(電子および正孔)を作り出すことにより、電荷分離を誘導し、これにより、電荷キャリアを電荷受容体、すなわち電子受容体および正孔受容体に移動させることによって、後に光触媒プロセス、例えば還元-酸化(レドックス)反応を有効にすることができる。
いかなる理論にも拘束されないが、本発明者らは、プロモーターが反応混合物中で出発AQCを励起させ、出発AQC中で励起子(電子-正孔対)を生じさせると考える。この正孔は反応混合物中のホールスカベンジャーを酸化させるが、電子は金属塩の金属カチオンを還元して新鮮なAQCを生成する。主に金属イオンの還元中に触媒として機能する出発AQCが存在するため、反応は概して速く進行する。最初の新鮮なAQCの形成後、反応はさらに進行し、ナノ粒子が形成される。しかし、金属イオンの標準電極電位(還元標準電位)を超えた標準電極電位を有する反応混合物中の酸化剤は、金属ナノ粒子を酸化させて金属イオンにし、金属ナノ粒子の溶解およびその後の金属塩の形成を引き起こし、したがって、さらなる新鮮なAQCおよびより多くのナノ粒子を生成する方法を再び開始させる。酸化剤の存在下でのクラスターの高い安定性故に、その濃度は、本発明の方法において時間とともに増加するが、金属イオンおよびナノ粒子を含む反応混合物中で安定していない種は、連続的に還元または酸化される。
特定の実施形態において、本発明の方法の反応時間は、0.1~60時間、好ましくは1.5~10時間、さらにより好ましくは3時間である。
本発明の文脈において、「金属ナノ粒子」という用語は、ナノスケールの寸法を有するバルク金属からなる任意の粒子を指す。典型的な金属ナノ粒子は2~数十ナノメートルの寸法を有する。ナノ粒子は通常、不規則な原子のシェルで囲まれたバルク金属のコアを持つコア-シェル構造を示す。
本発明の方法は、金属塩の金属の標準電極電位を超える標準電極電位を有する酸化剤を添加する工程(c)を含み、酸化剤は、工程(a)の混合物に添加され、れ、かつ/または/または工程(b)における前記プロモーターの適用中および/または適用後に添加され得る。本発明の方法によると、酸化剤は、工程a)の混合物中に存在し、かつ/または工程b)における前記プロモーターの適用中および/もしくは後に、前記混合物に添加され得る。したがって、特定の実施形態において、酸化剤は、本発明の方法の工程a)の混合物中に存在し、プロモーターの適用中に混合物にさらに添加される。別の特定の実施形態において、酸化剤は、本発明の方法の工程a)の混合物中に存在し、プロモーターの適用中および適用後に混合物にさらに添加される。別の特定の実施形態において、酸化剤は、本発明の方法の工程a)の混合物中に存在し、プロモーターの適用後、好ましくはプロモーターの適用直後に混合物にさらに添加される。別の特定の実施形態において、酸化剤は、プロモーターの適用中に工程a)の混合物に添加される。別の特定の実施形態において、酸化剤は、プロモーターの適用中および適用後に工程a)の混合物に添加される。別の特定の実施形態において、酸化剤は、プロモーターの適用後に工程a)の混合物に添加される。別の特定の実施形態において、酸化剤は、工程a)の混合物に添加される。
金属塩の金属の標準電極電位を超える標準電極電位を有する、本発明の方法における酸化剤は、金属塩の金属イオンの還元により生成される金属ナノ粒子を酸化させることができる。したがって、例えば、金属塩の金属が銀であれば、本発明の方法の酸化剤は、銀の標準電極電位を超える、すなわち+0.80V超の標準電極電位を有する。さらに、酸化剤の量が反応混合物中の金属塩の量よりも多い場合、本方法の収率は増加する。したがって、特定の実施形態において、本発明の方法の混合物中の酸化剤の量は金属塩の量よりも多い。
さらに、反応混合物のAQCは強力な酸化剤の存在下で安定している、すなわち、原子数およびその特性は維持されるが、金属ナノ粒子は酸化剤の存在によって酸化される。いくつかのAQCの安定性は、現況技術ですでに報告されており(Ag、Ag、Ag、Cu(S.Huseyinova,J.Blanco,F.G.Requejo,J.Ramallo-Lopez,M.C.Blanco,D.Buceta and M.A.Lopez-Quintela.J.Phys.Chem.C,2016,120,15902-15908;J.M.Blanco,Electrochemical synthesis of Ag Atomic Quantum Clusters,University of Santiago de Compostela,2017)、その大きなHOMO-LUMOギャップに関連付けられている(S.Huseyinova et al.J.Phys.Chem.C,2016,120,15902-15908)。
出発AQCとは対照的に、「新鮮なAQC」という用語は、本発明の方法によって生成されるAQCを指す。有利には、本発明の方法は、高収率でAQC、好ましくは「高収率の新鮮なAQC」を得ることを可能にする。特定の実施形態において、本発明は、原子量子クラスターが10%超、好ましくは20%超、より好ましくは約40%の収率で生成される方法に関する。好ましい実施形態において、原子量子クラスターは、60%、好ましくは80%超、さらにより好ましくは100%の収率で生成される。特定の実施形態において、反応混合物中のすべての金属が最終的にAQCに変換され、したがって、原子量子クラスターは100%の収率で生成される。特定の実施形態において、本発明は、原子量子クラスターが少なくともミリグラムスケールで生成される方法に関する。本発明の方法の条件は、実験室での日常的な作業によって最適化することができる。
好ましい実施形態において、本発明の方法は、原子量子クラスターを含む混合物をもたらし、前記原子量子クラスターは、工程(a)の量よりも多い量である。
好ましい実施形態において、本発明の方法は、新鮮な原子量子クラスターを含む混合物をもたらす。好ましくは、前記新鮮な原子量子クラスターは、工程(a)の出発原子量子クラスターとは異なる。より好ましくは、前記新鮮な原子量子クラスターは、10%超、好ましくは20%超、より好ましくは約40%の収率で生成される。
好ましい実施形態において、本発明の方法は、新鮮な原子量子クラスターを含む混合物をもたらし、新鮮な原子量子クラスターの量は、反応時間とともに増加する。
好ましい実施形態において、本発明の方法は反応混合物を含み、前記反応混合物は、工程(cIの酸化剤を添加し、工程(b)のプロモーターを適用した後に生成される。好ましくは、前記反応混合物は、新鮮な原子量子クラスターを含み、より好ましくは、前記反応混合物において、新鮮な原子量子クラスターは、反応時間全体にわたって生成される。
特定の実施形態において、本発明は、原子量子クラスターが工程(a)の出発原子量子クラスターの濃度よりも高い濃度で、好ましくは、マイクロモル濃度より高い濃度で生成される方法に関する。
好ましい実施形態において、本発明の方法は、原子量子クラスターを含む混合物をもたらし、前記原子量子クラスターは、工程(a)の原子量子クラスターの濃度よりも高い濃度、好ましくはマイクロモル濃度よりも高い濃度である。
好ましい実施形態において、本発明の方法は、新鮮な原子量子クラスターを含む混合物をもたらし、前記新鮮な原子量子クラスターは、工程(a)における出発原子量子クラスターよりも多い量、好ましくはマイクロモル濃度よりも高い濃度である。特定の実施形態において、工程(a)の原子量子クラスターは触媒である。
好ましい実施形態において、本発明の方法は、
原子量子クラスター(AQC)の生成方法であって、
a)下記:
- ピコモルからマイクロモル濃度の出発原子量子クラスターと、
- 金属塩と、
- 極性溶媒と、
- 出発原子量子クラスターの最高被占軌道(HOMO)よりも低い標準電極電位を有するホールスカベンジャーと
を含む混合物であって、
前記金属塩および前記ホールスカベンジャーは、前記極性溶媒に可溶であり、互いに反応せず、
混合物において、前記ホールスカベンジャーの当量数は、金属塩の当量数よりも大きいことを特徴とする
混合物を用意する工程と、
b)工程a)の混合物にプロモーターを適用する工程であって、ここで当該プロモーターは、工程(a)の混合物の出発原子量子クラスターのHOMO-LUMOギャップ以上のエネルギーを有する光または放射線であることを特徴とする工程と、
c)工程a)の金属塩の金属の標準電極電位を超える標準電極電位を有する酸化剤を添加する工程であって、
ここで、当該酸化剤は、工程a)の混合物に添加され、および/または工程b)における前記プロモーターの適用中および/または適用後に、前記混合物に添加され、
新鮮な原子量子クラスターが生成され、好ましくは、新鮮な原子量子クラスターが生成され、より好ましくは、新鮮な原子量子クラスターは、10%超、好ましくは20%超、より好ましくは約40%の収率で生成されることを特徴とする工程とを含む、方法である。
より好ましい実施形態において、AQCの量は、本発明の方法によって増加し、より好ましくは、新鮮なAQCの量は、本発明の方法によって増加する。
特定の実施形態において、新鮮なAQCの金属は、工程(a)における出発AQCの金属と同じかまたは異なり、好ましくは同じであり、より好ましくは銀である。
より特定の実施形態において、新鮮なAQCの金属は、工程(a)における出発AQCの金属とは異なる。
より好ましい実施形態において、AQCの収率は、本発明の方法によって増加し、好ましくは、新鮮なAQCの収率は増加する。
本発明の文脈において、「収率」という用語は、得られた所望の生成物の量ら計算されたパーセント収率および当該技術分野で公知の制限反応体のモル数に基づいて化学量論的計算によって算出される理論的収率かとして理解される。さらに、理論的収率の計算では、1つの反応のみが発生し、制限反応体は完全に反応すると仮定している。好ましくは、本発明の金属塩は、本発明の収率を計算するための制限反応体である。より好ましくは、本発明において、反応混合物中のすべての金属が最終的にAQCに変換されると、原子量子クラスターは100%の収率で生成され。特に、本発明の金属塩のすべての金属が新鮮なAQCに変換される場合、原子量子クラスターは100%の収率で生成される。また、特定の実施形態において、出発金属AQCの金属が本発明の金属塩および生成された金属AQCの金属と同じである場合、前記出発原子量子クラスターは、本発明の方法の収率を計算するときに考慮されないか、または前記計算に著しく影響を及ぼさないほど少量であり、好ましくは収率の計算時に考慮されない。
特定の実施形態において、本発明の収率は、得られたAQCのモルの量から計算されたパーセント収率および制限反応体のモル数から計算された理論的収率として計算され、好ましくは、理論的収率の計算は、制限反応体が完全に反応し、1つの反応でのみ反応すると仮定している。
さらなる特定の実施形態において、本発明の収率は、金属AQCの得られた金属のモル量を、本発明の金属塩の金属のモル数に基づく化学量論的計算により計算される理論的収率で除すことにより、パーセント収率として計算される。理論的収率の計算は、1つの反応のみが起こり、本発明の金属塩が完全に反応すると仮定している。
さらなる特定の実施形態において、本発明の収率は、金属AQCの得られた金属のモル量を、本発明の金属塩の金属のモル数に基づく化学量論的計算により計算される理論的収率で除すことにより、パーセント収率として計算される。理論的収率の計算は、1つの反応のみが起こり、本発明の金属塩が完全に反応すると仮定している。
さらなる特定の実施形態において、本発明の収率は、金属AQCの得られた金属のモル量を、本発明の金属塩の金属のモル数に基づく化学量論的計算により計算される理論的収率で除すことにより、パーセント収率として計算される。
理論的収率の計算は、1つの反応のみが起こり、本発明の金属塩が完全に反応すると仮定している。
好ましくは、出発AQCの金属が金属塩の金属と同じである場合、出発AQCの初期モルは収率計算では考慮されず、好ましくは、出発AQCの初期モルは、新鮮な金属AQCの金属の得られたモルの計算で考慮されず、より好ましくは、出発AQCの初期モルは、新鮮なAQCの金属モルを計算するために金属AQCの金属の得られたモル合計から減じられる。
より好ましくは出発AQCの金属が金属塩の金属と同じである場合、出発AQCの初期モルは収率計算では考慮されず、好ましくは、出発AQCの初期モルは、AQCの金属の得られたモルの計算で考慮されない。
さらにより好ましくは、出発AQCの初期モルは、金属AQCの金属の得られた合計モルから減じられる。
本発明の方法から得られるAQCは、エレクトロスプレーイオン化(ESI)質量分析法によって特定可能である。図1は、本発明の方法から得られるAg AQCのESI-質量分析法を示す。検出されたピークは、Ag(230)、Ag(401)、Ag(570および786)、Ag(912および1081)、Ag(1248)のAg AQCとして特定される
好ましい実施形態において、本発明の方法から得られるAQCの金属原子は、白金(Pt)、金(Au)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、銀(Ag)、銅(Cu)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)またはそれらの2種および多種の金属の組み合わせから選択される。好ましくは、AQCの金属は、Au、Ag、Cu、PdおよびPt、またはそれらの2種の金属の組み合わせから選択される。
さらに、本発明の方法は、金属塩の濃度および種類、光触媒AQCの濃度、ホールスカベンジャーの濃度および種類、ならびにプロモーターの波長等、本方法の条件を最適化することによって、様々な数の金属原子からなるAQCを生成することを可能にする。特定の実施形態において、本発明の方法から得られるAQCは、2~50の間の、複数の金属原子を有する。好ましい実施形態において、本発明の方法によって生成されるAQCは、30個未満の金属原子(M、n<30)、好ましくは15個未満の金属原子(M、n<15)から構成され、さらにより好ましくは本AQCは2~10個の金属原子(M、2<n<10)によって形成される。
特定の実施形態において、本発明の方法によって生成されるAQCの平均サイズは、0.3~1.5nmであり、好ましくは平均サイズは1nm未満、より好ましくは約0.3~0.9nmである。
さらに、溶液中のAQCの濃度は、紫外可視分光法で測定されてもよい。したがって、例えば、図2は、異なる時点における本発明の方法の反応の紫外可視スペクトルを示す。5時間後、酸化剤を追加する前に、本図面は、ナノ粒子の存在に関連する約420nmのプラズモンバンドと、クラスターの存在に関連する約280nmのバンドとを示している。対照的に、5時間後かつ酸化剤の添加後は、クラスターのバンドのみが残る。
別の態様では、本発明は、
- 原子量子クラスターと、
- 金属塩と、
- 金属塩の金属の標準電極電位を超える標準電極電位を有する酸化剤と、
- 原子量子クラスターのHOMO軌道よりも低い標準電極電位を有するホールスカベンジャーと、
- 極性溶媒と
を含む混合物または組成物であって、
金属塩およびホールスカベンジャー双方は、混合物に可溶であり、かつ、互いに反応せず、さらに混合物中のホールスカベンジャーの当量数は、混合物中の金属塩の当量数よりも大きい、混合物または組成物にも関する。
特定の実施形態において、本発明の混合物の原子量子クラスターは、好ましくはピコモルからマイクロモル濃度の、出発原子量子クラスターである。
特定の実施形態において、本発明は、
- 少なくとも原子量子クラスターと、
- 金属塩と、
- 所望により、前記金属イオンの標準電極電位を超える標準電極電位を有する酸化剤と、
- 少なくとも原子量子クラスターのHOMO軌道よりも低い標準電極電位を有するホールスカベンジャーと、
- 極性溶媒と
を含む、工程a)の混合物または組成物であって、
金属塩およびホールスカベンジャー双方は、混合物中に可溶であり、かつ、互いに反応せず、さらに混合物中のホールスカベンジャーの当量数は、混合物中の金属塩の当量数よりも大きい、混合物または組成物に関する。
好ましい実施形態において、工程a)の混合物または組成物は、
- 1×10-12M~1×10-6M、好ましくは1×10-10M~1×10-7M、より好ましくは1×10-9M~1×10-8Mの原子量子クラスターと、
- 0.1mM~1M、好ましくは0.5mM~0.5M、好ましくは1mM~0.05M、より好ましくは約10mMの金属塩と、
- 1mM~10M、好ましくは10mM~1M、より好ましくは50mMの酸化剤と、
- 1v/v%~90v/v%、好ましくは10v/v%~60%、より好ましくは約40v/v%のホールスカベンジャーと、
- 10v/v%~99v/v%、好ましくは40v/v%~90%、より好ましくは約60v/v%の極性溶媒と
を含む。
上記の体積パーセントは、AQC、金属塩および酸化剤によって混合物の体積が増加しないと仮定して計算されている。さらに、万が一体積が増加した場合、極性溶媒およびホールスカベンジャーの体積の合計は、それらの関係を維持し、他の成分によって増える最終的な体積を考慮して、100%に調整される。
本発明の方法の工程a)の混合物または組成物中、混合物中に存在するAQCは、本発明の方法を開始させる出発AQCに対応する。
別の実施形態において、本発明は、
- 1×10-5M~1M、好ましくは1×10-3M~0.1M、好ましくは約5mMの原子量子クラスターと、
- 0~0.9M、好ましくは約5mMの金属塩と、
- 0M~5Mの酸化剤と、
- 0v/v%~80v/v%、好ましくは30v/v%~50%のホールスカベンジャーと、
- 20v/v%~100v/v%、好ましくは50v/v%~70v/v%の極性溶媒と
を含む、本発明の方法により得られる混合物または組成物に関する。
別の特定の実施形態において、本発明は、好ましくは、
- 1×10-5M~1M、好ましくは1×10-3M~0.1M、好ましくは約5mMの原子量子クラスターと、
- 0.01~0.9M、好ましくは約5mMの金属塩と、
- 0.01M~5Mの酸化剤と、
- 0.01v/v%~80v/v%、好ましくは30v/v%~50%のホールスカベンジャーと、
- 20v/v%~100v/v%、好ましくは50v/v%~70v/v%の極性溶媒と
を含む、本発明の方法により得られる混合物または組成物に関する。
上記の体積パーセントは、AQC、金属塩および酸化剤によって混合物の体積が増加しないと仮定して計算されている。さらに、万が一体積が増加した場合、極性溶媒およびホールスカベンジャーの体積の合計は、それらの関係を維持し、他の成分によって増える最終的な体積を考慮して、100%に調整される。
好ましい実施形態において、AQCにより混合物の体積が増えず、また万が一体積が増加した場合、極性溶媒の体積は、それらの関係を維持しながら100%に調整されると仮定して、前記混合物は、100v/v%の極性溶媒と、1×10-5M~1MのAQCとを含む。
本発明の混合物中の原子量子クラスターには、市販されている任意のAQCが含まれるか、または実験室で得られる。好ましい実施形態において、混合物のAQCは、白金(Pt)、金(Au)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、銀(Ag)、銅(Cu)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、ならびにそれらの2種および多種の金属の組み合わせから選択される遷移金属により形成される。より好ましくは、AQCの金属は、Au、Ag、Cu、PdおよびPtまたはそれらの2種の金属の組み合わせから選択され、さらにより好ましくは、AQCの金属はAuおよびAgまたはそれらの2種の金属の組み合わせから選択される。
好ましい実施形態において、混合物または組成物中の金属塩の金属は、銀、白金、パラジウム、金、銅、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、ニッケル、鉄、コバルトまたはそれらの2種および多種の金属の組み合わせから選択される。好ましくは、金属塩の金属は、Au、Ag、Cu、PdおよびPt、またはそれらの2種の金属の組み合わせから選択される。好ましい実施形態において、本発明の混合物中の金属塩の金属および出発AQCの金属は、同じ金属または異なる金属である。より好ましい実施形態において、金属塩は銀塩、好ましくは、臭素酸銀、亜臭素酸銀、塩素酸銀、過塩素酸銀、亜塩素酸銀、フッ化銀、硝酸銀、亜硝酸銀、酢酸銀、過マンガン酸銀およびそれらの混合物から選択される銀塩である。
ホールスカベンジャーならびに金属塩は、本発明の混合物に可溶である。さらに、ホールスカベンジャーは、本発明の混合物中の金属塩と反応しない。
好ましい実施形態において、ホールスカベンジャーは2~6個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルコールから選択される。より好ましくは、ホールスカベンジャーは、エタノール、プロパン-1-オール、イソプロパノール、ブタン-1-オール、ブタン-2-オール、イソブタノール、1,1-ジメチル-エタノール、ペンタン-1-オール、ペンタン-2-オール、ペンタン-3-オール、2-メチルブタン-1-オール、3-メチルブタン-1-オール、3-メチルブタン-2-オール、2,2-ジメチルプロパン-1-オール、ヘキサン-1-オール、ヘキサン-2-オール、ヘキサン-3-オール、2-メチルペンタン-1-オール、3-メチルペンタン-1-オール、4-メチルペンタン-1-オール、2-メチルペンタン-2-オール、3-メチルペンタン-2-オール、4-メチルペンタン-2-オール、2-メチルペンタン-3-オール、3-メチルペンタン-3-オール、2,2-ジメチルブタン-1-オール、3,3-ジメチルブタン-1-オール、2,3-ジメチルブタン-2-オール、3,3-ジメチルブタン-2-オール、2-エチルブタン-1-オールおよびそれらの混合物から選択される。別の好ましい実施形態において、ホールスカベンジャーは、ヒドロキノン、ヨウ化物塩、シュウ酸、酢酸、ギ酸、ギ酸ナトリウム、亜硫酸塩およびそれらの混合物から選択される。他の好適なホールスカベンジャーとしては、グリセロール、ビニルアルコール、ポリビニルアルコール、トリエタノールアミン等のアルコールアミン、およびそれらの混合物が挙げられる。
好ましい実施形態において、本発明の混合物中の酸化剤は、硝酸、過酸化水素、過マンガン酸塩、過塩素酸塩、オゾン、過硫酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、次亜臭素酸塩、亜臭素酸塩、過クロム酸塩およびそれらの混合物、さらにより好ましくは、硝酸または過酸化水素から選択される。
好ましい実施形態において、極性溶媒は、水、アセトニトリル、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸、トルエンおよびそれらの混合物から選択される。
本発明は、好ましくは、
- 1×10-5M~1M、好ましくは1×10-3M~0.1M、好ましくは約5mMの原子量子クラスターと、
- 0~0.9M、好ましくは約5mMの金属塩と、
- 0M~5Mの酸化剤と、
- 0v/v%~80v/v%、好ましくは30v/v%~50%のホールスカベンジャーと、
- 20v/v%~100v/v%、好ましくは50v/v%~70v/v%の極性溶媒と
を含み、
金属塩およびホールスカベンジャーは両方とも混合物中に可溶であり、互いに反応せず、混合物中のホールスカベンジャーの当量数は、混合物中の金属塩の当量数よりも大きい、本発明の方法によって得られる混合物または組成物にも関する。
上記の体積パーセントは、AQC、金属塩および酸化剤によって混合物の体積が増加しないと仮定して計算されている。さらに、万が一体積が増加した場合、極性溶媒およびホールスカベンジャーの体積の合計は、それらの関係を維持し、他の成分によって増える最終的な体積を考慮して、100%に調整される。
実施例1
750mLのHO Milli-Q、750mLの2-プロパノール(ホールスカベンジャー)、1.2gのAgNO(既に約0.3マイクログラムのAg AQCを含有している)(Ag 0.5g/L)を2Lのビーカーに添加する。次に、サンプルを、連続撹拌下で5時間、約1ミリワット/cmおよび250nmの波長のランプで照射する。このとき、1mLのHNO(65v/v%)が、銀塩に対して大過剰に、照射開始から30分後に添加され、5時間の照射後に0.5mL添加される。溶液に残っているAgの最終濃度(イオン選択性電極により測定)は0.3g/Lである。残り(0.2g/L)は裸のAQCに対応しており、これは使用された強力な酸化条件下で唯一の安定した種である。
クラスターは、ESI質量分析によって特定されている(図1参照)。ESI-質量スペクトルで観測されたピークは、Ag(230)、Ag(401)、Ag(570および786)、Ag(1248)のAg AQCに対応している。
クラスターの濃度は、Ag AQCの減衰係数がε=1000M-1cm-1のオーダーである(J.Neissa,C.Perez-Arnaiz,V.Porto,N.Busto,E.Borrajo,J.M.Leal,M.A.Lopez-Quintela,B.Garcia and F.Dominguez,Chem.Sci.,2015,6,6717-6724;D.Buceta,N.Busto,G.Barone,J.M.Leal,F.Dominguez,L.J.Giovanetti,F.G.Requejo,B.Garcia and M.A.Lopez-Quintela.Angew.Chem.Int.Ed.Engl.2015,54(26):7612-6)ことを考慮して、紫外可視分光法(図2)で確認した。図2は、異なる時点、すなわちA)開始(0’)(実線)、B)5時間の反応後(300’)(酸化剤添加前)(点線)、C)5時間の反応後(300’)かつ酸化剤添加後(破線)における反応の紫外可視スペクトルを示す。
5時間の反応後(図2)、約420nmでAgプラズモンバンドが見てとれ、Agナノ粒子の存在を示している。また、クラスターにより、275nmのバンドがはっきりと見てとれる。しかし、5時間の反応後かつ酸化剤の添加後はクラスターのバンドのみが残り、クラスターは酸化剤の存在下では安定しているが、ナノ粒子は酸化されていることを示す(図2)。
さらに、図2は、AQCに関連する(前述の引用文献参照)275nmでの最終的な吸光度(1cmのキュベットを使用)が約0.45であることを示し、これにより、(5個の原子からなる平均クラスターサイズを考慮した)Ag AQCの濃度0.45/1000M-1cm-1×1cm=0.45mM≒0.24g/Lを得ることができる。この値は、先に計算された値と非常によく一致しているが、εの値および平均クラスターサイズはいくらか不確実である。
実施例2
1350mLのHO Milli-Q、150mLの2-プロパノール(ホールスカベンジャー)、1.2gのAgNO(既に約0.3マイクログラムのAg AQCを含有している)(Ag 0.5g/L)、1mLのHNO(65v/v%)(銀塩に対して大過剰)を2Lのビーカーに添加する。次に、サンプルを、連続撹拌下で5時間、約1ミリワット/cmおよび250nmの波長のランプで照射する。図3は、AQCに関連する(前述の引用文献参照)275nmでの最終的な吸光度(1cmのキュベットを使用)が約0.15であることを示し、これにより、Ag AQCの濃度0.15/1000M-1cm-1×1cm=0.15mM≒80mg/Lを得ることができる。本実施例のAg AQCの濃度は、前の実施例よりも小さいが、これは、ホールスカベンジャーの濃度も低いためである。

Claims (15)

  1. 原子量子クラスター(AQC)の生成方法であって、
    a)下記:
    - ピコモルからマイクロモル濃度の出発原子量子クラスターと、
    - 金属塩と、
    - 極性溶媒と、
    - 前記出発原子量子クラスターの最高被占軌道(HOMO)よりも低い標準電極電位を有するホールスカベンジャーと
    を含む混合物であって、
    前記金属塩および前記ホールスカベンジャーは、前記極性溶媒に可溶であり、かつ、互いに反応せず、
    前記混合物において、前記ホールスカベンジャーの当量数は、前記金属塩の当量数よりも大きく、
    前記出発原子量子クラスターは、白金(Pt)、金(Au)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、銀(Ag)、銅(Cu)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、またはそれらの2種および多種の金属の組み合わせから選択される遷移金属により形成されることを特徴とする
    混合物を用意する工程と、
    b)工程(a)の前記混合物にプロモーターを適用する工程であって、ここで当該プロモーターは、工程(a)の前記混合物の前記出発原子量子クラスターのHOMO-LUMOギャップ以上のエネルギーを有する光または放射線であることを特徴とする工程と、
    c)前記金属塩の金属の標準電極電位を超える標準電極電位を有する酸化剤を添加する工程であって、
    ここで、当該酸化剤は、工程(a)の前記混合物に添加され、および/または工程(b)における前記プロモーターの適用中および/または適用後に、前記混合物に添加され得ることを特徴とする工程とを含む、方法。
  2. 前記混合物中の酸化剤の量(M)は、金属塩の量(M)よりも多い、請求項1に記載の方法。
  3. 工程a)の前記極性溶媒は、水、アセトニトリル、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸、トルエンおよびそれらの混合物から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記ホールスカベンジャーは、2~6個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルコールから選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記ホールスカベンジャーは、ヒドロキノン、ヨウ化物塩、シュウ酸、酢酸、ギ酸、ギ酸ナトリウム、亜硫酸塩およびそれらの混合物から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 工程a)における前記金属塩の前記金属は、銀、白金、パラジウム、金、銅、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、ニッケル、鉄、コバルトまたはそれらの2種および多種の金属の組み合わせから選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 工程a)における前記金属塩は、臭素酸銀、亜臭素酸銀、塩素酸銀、過塩素酸銀、亜塩素酸銀、フッ化銀、硝酸銀、亜硝酸銀、酢酸銀、過マンガン酸銀およびそれらの混合物から選択される銀塩である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記酸化剤は、硝酸、過酸化水素、過マンガン酸塩、過塩素酸塩、オゾン、過硫酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、次亜臭素酸塩、亜臭素酸塩、過クロム酸塩およびそれらの混合物から選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 工程a)の前記混合物は、
    - 1×10-12M~1×10-6Mの原子量子クラスターと、
    - 0.1mM~1Mの金属塩と、
    - 1mM~10Mの前記酸化剤と、
    - 1v/v%~90v/v%のホールスカベンジャーと、
    - 10v/v%~99v/v%の極性溶媒と
    を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 工程a)の前記混合物は、ナノモル濃度の原子量子クラスターを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 原子量子クラスターが10%超、好ましくは約40%の収率で生成される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 原子量子クラスターが少なくともミリグラムスケールで生成される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. - 原子量子クラスターと、
    - 金属塩と、
    - 前記金属塩の金属の標準電極電位を超える標準電極電位を有する酸化剤と、
    - 前記原子量子クラスターのHOMO軌道よりも低い標準電極電位を有するホールスカベンジャーと、
    - 極性溶媒と
    を含む混合物であって、
    前記金属塩および前記ホールスカベンジャー双方は、前記極性溶媒に可溶であり、かつ、互いに反応せず、さらに
    前記混合物中のホールスカベンジャーの当量数は、前記混合物中の金属塩の当量数よりも大きく、さらに
    記原子量子クラスターは、白金(Pt)、金(Au)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、銀(Ag)、銅(Cu)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、またはそれらの2種および多種の金属の組み合わせから選択される遷移金属により形成される、混合物。
  14. - 1×10-12M~1×10-6Mの原子量子クラスターと、
    - 0.1mM~1Mの金属塩と、
    - 1mM~10Mの前記酸化剤と、
    - 1v/v%~90v/v%の前記ホールスカベンジャーと、
    - 10v/v%~99v/v%の極性溶媒と
    を含む、請求項13に記載の混合物。
  15. - 1×10-5M~1Mの原子量子クラスターと、
    - 0.01~0.9Mの金属塩と、
    - 0.01M~5Mの前記酸化剤と、
    - 0.01v/v%~80v/v%の前記ホールスカベンジャーと、
    - 20v/v%~100v/v%の極性溶媒と
    を含む、請求項13に記載の混合物。
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