JP7369429B2 - 大小便兼用トイレ設備 - Google Patents
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Description
本発明の第1実施形態に係る大小便兼用トイレ設備の一例を図1~図15に従って説明する。なお、図中に示す矢印Hはトイレの上下方向(鉛直方向)を示し、矢印Wはトイレの幅方向(水平方向)を示し、矢印Lはトイレの奥行方向(水平方向)を示す。
トイレ10に設けられた大小便兼用トイレ設備10a(以下「トイレ設備10a」)は、図2、図5に示されるように、便器12と、便座32と、給水設備等を内部に備えた本体部52と、後述する移動機構72を操作する操作スイッチ82と、人感センサ78とを備えている。さらに、トイレ設備10aは、便器12の後述するリム面16aを清掃するための清掃ユニット88(図8参照)と、各部を制御する制御部50とを備えている。
本体部52は、図2、図5に示されるように、便器12に対して奥行方向の奥側(便器12に対して使用者とは反対側)に配置されており、上下方向に延びた断面矩形状の筐体56を備えている。そして、筐体56は、トイレ10の床面Fに固定されている。
給水タンク58は、図2、図5に示されるように、筐体56の内部において上側に配置されており、直方体状とされている。そして、給水タンク58の内部には、便器12に供給される水が貯留されている。
移動機構72は、図2に示されるように、既知のボールねじ機構であって、筐体56の内部において奥行方向の中央側に配置されている。移動機構72は、上下方向に延びているねじ軸72aと、ねじ軸72aの両端部に配置された一対の軸受72bと、ねじ軸72aを周方向に回転させるステッピングモータ72c(以下「モータ72c」と、ねじ軸72aが噛合うボールナットが形成されたブラケット72dとを備えている。移動機構72は、移動手段の一例である。
操作スイッチ82は、図2、図5に示されるように、幅方向を向いた一方の壁面84において上下方向の中央側の部分に取り付けられている。そして、操作スイッチ82は、移動機構72を稼動させて、大便使用位置に配置された便器12を小便使用位置へ移動させるボタン82aと、小便使用位置に配置された便器12を大便使用位置へ移動させるボタン82bとを備えている。操作スイッチ82は、操作手段の一例である。
便器12は、図2、図3に示されるように、本体部52の奥行方向の手前側に配置されている。そして、便器12は、主に大便等の排泄物が排泄される便器ボウル部14と、便器ボウル部14の外周縁を形成する便器リム部16と、排便路20とを有している、さらに、便器12は、男性の使用者が小便をする際に小便が排泄される補助ボウル部22と、補助ボウル部22の外周縁を形成する補助リム部24とを有している。補助ボウル部22は、小便用便器ボウル部の一例である。
便器ボウル部14には、上方が開放した漏斗状のボウル面14aが形成されており、ボウル面14aの下端には、排便路20の一端が接続されている。排便路20は、幅方向から見て、上方が開放されたU字状とされており、排便路20の他端は、排便管66の上端に接続されている。
補助ボウル部22は、図3、図6に示されるように、便器ボウル部14の奥行方向の奥側の部分から上方へ立ち上がっている。また、この補助ボウル部22には、奥行方向の手前側(使用者側)を向いたボウル面22aが形成されている。具体的には、このボウル面22aは、便器ボウル部14のボウル面14aにおいて奥行方向の奥側の部分を上方へ延長することで形成されている。そして、上下方向に対して直交する方向でボウル面22aを切断した断面は、奥行方向の手前側(使用者側)が開放されたU字状とされている。
便器12において奥行方向の奥側で、かつ、上側の部分には、図8に示されるように、便座32が回転可能に取り付けられる一対の取付部28が、幅方向に離間して形成されている。また、取付部28には、便座32を回転させるステッピングモータ30(以下「モータ30」)が配置されている。モータ30は、開閉手段の一例である。
便座32は、図2に示されるように、便器12の上方に配置されており、便器12の取付部28(図8参照)に回転可能に取り付けられている。そして、便座32は、取付部28に配置されたモータ30の駆動力によって、一方向、他方向に回転移動する。具体的には、便座32は、回転移動して、図5、図6に示されるように、便器リム部16、補助ボウル部22、及び補助リム部24を覆って便器12を閉じる閉塞位置(図5参照)と、便器12の便器ボウル部14、便器リム部16、補助ボウル部22、及び補助リム部24を外部に開放する開放位置(図6参照)とに配置されるようになっている。
便座32の基部34には、図5、図12に示されるように、便座32が閉塞位置に配置された状態で、便器ボウル部14を上方へ開放する貫通孔34aが形成されている。さらに、基部34は、図11に示されるように、便器リム部16のリム面16aを上方から覆うと共に板面が上下方向を向いた覆い部34bと、覆い部34bの外周縁から下方へ延び、便器リム部16のリム面16aの外縁部分と上下方向で接触するフランジ部34cとを有している。
便座32の補助部36は、図5に示されるように、便座32が閉塞位置に配置された状態で、補助ボウル部22及び補助リム部24(図6参照)を奥行方向の手前側(使用者側)から覆う本体部36aと、本体部36aの上端側に形成され、便器12の取付部28に取り付けられた取付部36bとを有している。また、取付部36bには、便座32の開度を規制する図示せぬストッパーが設けられている。本体部36aは、覆い部材の一例である。
清掃ユニット88は、便器リム部16のリム面16aを清掃するユニットであって、閉塞位置に配置され状態の便座32において便器12側の部分に取り付けられている。そして、清掃ユニット88は、図8に示されるように、幅方向に延びている円柱状のブラシ90と、ブラシ90の回転軸を構成すると共にブラシ90の長手方向の両端部から幅方向に突出している軸部材92とを備えている。また、清掃ユニット88は、ブラシ90の両端側に配置された一対のブラケット94と、ブラケット94を貫通しているねじ軸96と、ねじ軸96の両端部を支持している一対の軸受98とを備えている。さらに、清掃ユニット88は、ブラシ90を回転させるためのモータ102と、ブラシ90を移動させるためのステッピングモータ104(以下「モータ104」)とを備えている。
ブラシ90は、便座32が閉塞位置に配置され、かつ、便器リム部16のリム面16aを清掃していない清掃ユニット88の待機状態で、図8に示されるように、便座32の基部34において奥行方向の奥側の部分と便器12との間の待機位置に配置されている。ブラシ90は、図11に示されるように、幅方向に延びている円柱状とされており、ブラシ90の両端部分は、リム面16aに接触している。
ブラケット94は、図8に示されるように、ブラシ90の両端側に夫々配置されており、奥行方向に延びている直方体状に形成されている。また、ねじ軸96は、奥行方向に延びており、ブラケット94を貫通している。
軸受98は、ねじ軸96の両端部に夫々配置されて便座32に取り付けられており、ねじ軸96を回転可能に支持している。
制御部50は、図2に示されるように、筐体56の内部に配置されている。そして、制御部50は、図14に示されるように、人感センサ78、及び操作スイッチ82からの入力信号によってモータ72c、30、102、104を制御するようになっている。なお、制御部50による各部の制御については、後述する作用と共に説明する。
次に、トイレ設備10aの作用について、図15に示すフロー図を用いて説明する。トイレ10に使用者が居ない初期状態では、図2、図5に示されるように、便器12は、大便使用位置に配置されており、便座32は、閉塞位置に配置されている。さらに、ブラシ90は、待機位置に配置されている。
以上説明したように、便器12が大便使用位置に配置された状態で、便座32が便器リム部16を閉塞する。また、便器12が、大便使用位置に対して上方の小便使用位置に配置された状態で、便座32が便器リム部16を開放する。このため、便器が上下移動しない場合と比して、男性の使用者が小便をする際に、小便の飛距離が短くなり、便器リム部16が小便で汚れてしまうのを抑制することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る大小便兼用トイレ設備の一例を図16~図20に従って説明する。なお、第2実施形態については、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
トイレ210に設けられた大小便兼用トイレ設備210a(以下「トイレ設備210a」)は、図16、図18に示されるように、便器12と、便座32と、給水設備等を内部に備えた本体部252と、清掃ユニット88(図8参照)とを備えている。さらに、トイレ設備210aは、便器12の位置を検知する位置センサ260と、人感センサ78と、各部を制御する制御部250とを備えている。このように、トイレ設備210aは、第1実施形態のトイレ設備10aが備えている操作スイッチを備えていない。
本体部252は、図16、図18に示されるように、便器12に対して奥行方向の奥側(便器12に対して使用者とは反対側)に配置されており、上下方向に延びた断面矩形状の筐体56を備えている。そして、筐体56は、トイレ10の床面Fに固定されている。
移動機構272は、図16に示されるように、既知のボールねじ機構を備え、筐体56の内部において奥行方向の中央側に配置されている。移動機構272は、上下方向に延びているねじ軸72aと、ねじ軸72aの両端部に配置された一対の軸受72bと、ねじ軸72aを周方向に回転させる回転機構274と、ねじ軸72aが噛合うボールナットが形成されたブラケット72dとを備えている。移動機構272は、移動手段の一例である。
そして、図示せぬ移動規制部材によって移動領域が規制されたレバー278は、軸部278bを中心に、把持部278aが軸部278bに対して下方となる下方位置(図18参照)と、把持部278aが軸部278bに対して上方となる上方位置(図19参照)との間を移動するようになっている。
位置センサ260は、光学系のセンサであって、筐体56の内部で、ブラケット72dの下方に配置されている。そして、位置センサ260は、ブラケット72dの上下方向の位置を検知することで、便器12の上下方向の位置を検知するようになっている。
制御部250は、図16に示されるように、筐体56の内部に配置されている。そして、制御部250は、図20に示されるように、位置センサ260、及び人感センサ78の検知信号によって、モータ30、102、104を制御するようになっている。なお、制御部250による各部の制御については、後述する作用と共に説明する。
次に、トイレ設備210aの作用について説明する。トイレ210に使用者が居ない初期状態では、ブラシ90は、待機位置(図8参照)に配置されており、便器12は大便使用位置、又は小便使用位置に配置されている。また、便器12が大便使用位置に配置されている場合は、便座32は、閉塞位置に配置されており、便器12が小便使用位置に配置されている場合は、便座32は、開放位置に配置されている。
以上説明したように、第2実施形態のトイレ設備210aでは、手動によって、便器12の位置を変えることができる。
12 便器
14 便器ボウル部
16 便器リム部
22 補助ボウル部(小便用便器ボウル部の一例)
22a ボウル面
30 モータ(開閉手段の一例)
32 便座
36a 本体部(覆い部材の一例)
72 移動機構(移動手段の一例)
210a 大小便兼用トイレ設備
272 移動機構(移動手段の一例)
Claims (2)
- 排泄物が排泄されると共に上方が開放された便器ボウル部と、前記便器ボウル部の外周縁を形成する便器リム部とを有する便器と、
前記便器リム部を開閉する便座と、
前記便器を、大便使用位置と、前記大便使用位置に対して上方の小便使用位置とへ上下移動させる移動手段と、
前記便器が前記大便使用位置に配置された状態で、前記便器リム部を前記便座で閉じ、前記便器が前記小便使用位置に配置された状態で、前記便器リム部を前記便座から開放する開閉手段と、
トイレを使用する使用者を検知する人感センサと、
操作することで、前記移動手段を稼働させて前記便器を移動させる操作スイッチと、
前記人感センサが使用者を検知したときだけ、前記操作スイッチによる操作を許容する制御部と、を備え、
前記便器は、前記便器ボウル部において使用者とは反対側の部分から上方へ立ち上がり、使用者側を向いたボウル面が形成されると共に使用者側が開放された小便用便器ボウル部を有し、
前記便座が前記便器リム部を開放した状態で、前記便座は、前記小便用便器ボウル部を使用者側に開放しており、
前記便器リム部には、上方を向いたリム面が形成されており、
前記便器リム部の前記リム面を清掃する清掃ユニットが前記便座に取り付けられている、
大小便兼用トイレ設備。 - 前記便座が前記便器リム部を閉じた状態で、前記便座には、前記小便用便器ボウル部を使用者側から覆う覆い部材が形成されている請求項1に記載の大小便兼用トイレ設備。
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