JP2005106514A - 反射型光電センサ及びそれを搭載した自動洗浄装置と衛生洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
広範囲の指向性を持ち、小型で水などの要因で誤動作せず、かつ遠距離にある高反射率のものを誤検知しない反射型光電センサを提供する。
【解決手段】 検出体に向けて光を投光する第1の投光手段と、その反射光を受光する第1の受光手段を、それぞれの投光領域と受光領域が所定の検知領域において重なるように配置して第1の投受光手段を構成し、検出体に向けて光を投光する第2の投光手段と、その反射光を受光する第2の受光手段によって構成される第2の投受光手段を備え、前記第2の投受光手段の投光領域と受光領域が、前記検知領域の近距離側の部分で重ならず、遠距離側の部分で重なるように、前記第2の投光手段及び第2の受光手段を設置し、前記判定手段は、前記第1の受光手段の出力から前記第2の受光手段の出力を減算した値が所定の閾値に達した時に、検知出力を発生することとした。
【選択図】 図1
広範囲の指向性を持ち、小型で水などの要因で誤動作せず、かつ遠距離にある高反射率のものを誤検知しない反射型光電センサを提供する。
【解決手段】 検出体に向けて光を投光する第1の投光手段と、その反射光を受光する第1の受光手段を、それぞれの投光領域と受光領域が所定の検知領域において重なるように配置して第1の投受光手段を構成し、検出体に向けて光を投光する第2の投光手段と、その反射光を受光する第2の受光手段によって構成される第2の投受光手段を備え、前記第2の投受光手段の投光領域と受光領域が、前記検知領域の近距離側の部分で重ならず、遠距離側の部分で重なるように、前記第2の投光手段及び第2の受光手段を設置し、前記判定手段は、前記第1の受光手段の出力から前記第2の受光手段の出力を減算した値が所定の閾値に達した時に、検知出力を発生することとした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、物体に向けて光を放射し、反射した光によって物体の有無を検出する反射型光電センサに係り、特にさまざまな環境で使用される人体検出用途に好適な反射型光電センサに関する発明である。
従来より、物体に向けて光を投光し、反射した光によって物体の有無を検出する反射型光電センサはさまざまな用途で使用されている。放射する光は、照明などの外乱の影響を受けにくい赤外光が使用されることが多い。
反射型光電センサの主な用途として、各種自動機器の人体検出がある。例えば、自動ドアの開閉、現金自動支払機の照明点灯及び案内表示の開始、トイレの便器の自動洗浄装置、手洗い用の自動水栓装置の吐水制御などである。また、トイレ個室の便器に取り付ける衛生洗浄便座においては、使用者が便座に着座しているときだけ洗浄ノズルからの温水の吐出や温風乾燥など各種操作を受け付ける安全機能として使用されている。
このような用途での検出方式は、センサに検出体が接近した時に物体があると判断する、近接センサが一般的である。これは、「センサから検出物体までの距離が近いほど反射する光が大きく、遠いほど反射する光が小さい」という原理にもとづき、反射光が所定の閾値を越えると物体がある(検知)と判定する。
図17は、反射型光電センサの投受光手段の一般的な構成である。1は赤外線を放射する赤外発光ダイオードであり、2は赤外光を受光するフォトダイオードである。それぞれの素子は図17のように投光領域と受光領域という固有の指向性を持っている。
比較的近距離で物体検出を行う場合、図17のように投受光領域が交差するように配置する。近距離側で投受光領域の重なりが大きくなるため検出感度が向上し、遠距離側では投受光領域の重なりが無くなっていくため、より感度が低下しやすくなる。
また、投受光手段に密着するまで接近すると、投受光領域の重なりが少ないために、距離を近づけても逆に出力が低下することがある。
また、投受光手段に密着するまで接近すると、投受光領域の重なりが少ないために、距離を近づけても逆に出力が低下することがある。
また、反射型光電センサは検出体の反射率、言い換えれば検出体の色の影響を受ける。センサが受光する反射光の大きさは、検出体の反射率に比例する。前述の距離に対する性質と、この反射率に対する性質によって、反射型光電センサの受光出力は図18のような特性を持つ。
一定の検知判定閾値で検出体の有無を判定すると、検出体が高反射率の場合と低反射率の場合で、検知距離が大きく変わってしまう。この性質により反射型光電センサは以下のような不具合が生じることがある。
一定の検知判定閾値で検出体の有無を判定すると、検出体が高反射率の場合と低反射率の場合で、検知距離が大きく変わってしまう。この性質により反射型光電センサは以下のような不具合が生じることがある。
図19は、光電センサをトイレの大便器の自動洗浄装置に使用した例である。図19において、大便器200の後方上部に自動洗浄装置201が設置されている。202は反射型光電センサであり、大便器200の使用者の背中から反射光によって用足しを検出し、使用者が立ち去ると大便器に洗浄水を流す。
図20は、図19の大便器が設置されたトイレブース例を上から見た図である。トイレのドアが開くと、ドアが反射型光電センサの正面に来てしまうレイアウトである。反射型光電センサは図18のような特性を持つため、使用者の衣服の色が黒い低反射率であっても検出できるように検知判定閾値を設定すると、ドアが白で高反射率の場合、遠方のドアを誤検出してしまう恐れがある。
図21及び図22は、反射型光電センサを衛生洗浄便座装置の着座センサとして利用した例である。衛生洗浄便座装置の着座センサとは、便座に使用者が着座している状態に限って局部洗浄や温風乾燥などの機能を許可する、安全機能のために用いられるセンサであり、公知のものである。
図21及衛生洗浄便座装置が使用者が着座している状態の、図22は未使用時に便蓋が閉じている状態の側面図である。
図21及び22において、100は便器、101は衛生洗浄装置本体、102は便座シート、103は便蓋、104は局部洗浄ノズルである。105は使用者の着座状態を検出する着座センサであり、ノズル105の収納部近傍に取り付けられ、便座シート102の開口部の最後端から斜め上を狙うように配置された反射型光電センサである。
図21及び22において、100は便器、101は衛生洗浄装置本体、102は便座シート、103は便蓋、104は局部洗浄ノズルである。105は使用者の着座状態を検出する着座センサであり、ノズル105の収納部近傍に取り付けられ、便座シート102の開口部の最後端から斜め上を狙うように配置された反射型光電センサである。
図21のように、使用者が着座している状態では、着座センサ105のすぐ近くに使用者の臀部があり、これの反射を検知する。図22のように未使用状態で便蓋が閉じている場合は、着座センサ105は便蓋の内側の反射を受光するが、この状態で着座状態と判断してはならない。なお、着座センサ105と便蓋103の距離は、臀部に対する距離に比較して遠い。
図23は、着座センサ105の受光出力の状態変化の例である。肌の反射率が高い人が着座している時は高レベルの反射があって検知動作に問題ないが、肌の反射率が低い人の着座時は便蓋を閉じた時の受光量がほぼ等しくなっている。便蓋が白など高反射率である場合、センサと便蓋の距離が遠くても、このような問題が起きる場合がある。
ここで、肌が低反射率の人でも検知するように検知判定閾値を設定すれば、便蓋を閉じた時と区別がつかなくなる恐れがある。その場合、便蓋の開閉に連動するスイッチなどを用いて、便蓋が閉じたことを検知する何らかの手段が必要になる。
ここで、肌が低反射率の人でも検知するように検知判定閾値を設定すれば、便蓋を閉じた時と区別がつかなくなる恐れがある。その場合、便蓋の開閉に連動するスイッチなどを用いて、便蓋が閉じたことを検知する何らかの手段が必要になる。
そこで、以上のような不具合を避けるため、検知と判断する感度を自動的に調整するものがある。例えば、小便器の使用者を感知して自動的に洗浄水を流す自動洗浄装置において、非検知状態が所定時間継続すると、感度を上げて使用者を検知し易くし、逆に検知状態が所定時間以上継続すると感度を下げ、トイレの壁やドアなどの反射などで検知しっぱなしになることを防ぐ考案がある。(例えば特許文献1参照)
この場合、その設置された条件でセンサの感度を最も適切なところに調整するという効果はあるが、検出体である使用者の反射に比較して、壁など周辺環境の反射が大きい場合、周辺環境を検知しないように感度を下げるしかなく、使用者の検知は不完全となる。
また、背後にあるものが、壁のように固定のものでなく、図20のドアや図22の便蓋のように状態が変化する場合、ドアや便蓋の開閉状態によって、その都度感度が変わってしまい、センサの検知動作が不安定になる。
また、別な方法として、複数の反射型光電センサの出力の組み合わせによって検出体の動きを検出するものがある。例えば、大便器の使用者を検出するため、使用状態である大便器上方と、使用前である大便器前方のそれぞれに光電センサを向けて配置し、反射の大小や変化の状態を組み合わせて、使用者の動作として捉えようというものである。(例えば特許文献2参照)
この場合、センサの判断が成功するか否かは使用者の動き方次第である。センサの判断プログラムが想定した順番に使用者が行動すれば問題ないが、トイレ個室内の人の動きを完全にパターン化することは不可能であり、如何に複雑な判断プログラムを用意しても、想定外の行動によって誤検知するという危険は避けられない。
以上はセンサ信号の処理方法を工夫する対策であったが、センサの特性そのものを改善するものがある。例えば、センサの投受光を指向性の鋭いビームとし、投受光のビームを交差させ、センサから遠方の位置では投光と受光の範囲が全く重ならないようにして、遠方の感度を落とす、限定反射型光電センサと呼ばれる方法である。(例えば特許文献3参照)
この方式では、遠方での投受光ビームの重なりを如何に無くすかがポイントであり、投受光ビームをレンズを使ってシャープに絞ると効果が上がる。
しかし、レンズを使って投受光ビームを絞る方式では、人体などを検出する際、例えば手の指や人体の脇、足のまたの間などの隙間で投受光ビームが抜けやすくなり、検出体である人の動作や姿勢次第では検知できない場合がある。
しかし、レンズを使って投受光ビームを絞る方式では、人体などを検出する際、例えば手の指や人体の脇、足のまたの間などの隙間で投受光ビームが抜けやすくなり、検出体である人の動作や姿勢次第では検知できない場合がある。
工場の生産ラインの用途など、センサと検出体(部品など)の位置関係が固定の条件なら問題は少ないが、特に、使用者を検知して自動的に機能する製品では、使用者が立つ位置、座る位置、手の出し方など、個人の使い方次第でセンサがうまく検知しなくなるため、「使いにくい」「使えない」という致命的な欠点となる。
また、ビームを絞るためにレンズを必要とするので、例えばトイレのように水がかかることが多く汚れやすい環境には不向きである。センサ性能はレンズ性能に依存するため、センサのレンズ前面に付着する汚れや水滴などの影響を受けやすく、使う環境が制限される。
特開平5−156681号公報(第2頁、図1)
特開2001−4760号公報(第5頁、図1)
特許第3297968号公報(第2頁、図11)
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、本発明の課題は、広範囲の指向性を持ち、小型で水などの要因で誤動作せず、かつ遠距離にある高反射率のものを誤検知しない反射型光電センサを提供することである。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明によれば、検出体に向けて光を投光する第1の投光手段と、その反射光を受光する第1の受光手段を、それぞれの投光領域と受光領域が所定の検知領域において重なるように配置して第1の投受光手段を構成し、前記第1の受光手段の出力に基づいて検出体の有無を判定する判定手段とを備えた反射型光電センサにおいて、
前記検出体に向けて光を投光する第2の投光手段と、その反射光を受光する第2の受光手段によって構成される第2の投受光手段を備え、前記第2の投受光手段の投光領域と受光領域が、前記検知領域の近距離側の部分で重ならず、遠距離側の部分で重なるように、前記第2の投光手段及び第2の受光手段を設置し、前記判定手段は、前記第1の受光手段の出力から前記第2の受光手段の出力を減算した値が所定の閾値に達した時に、検知出力を発生することにより、
反射型光電センサの遠距離側の検出感度を十分に低下させ、検知と判定する閾値を小さく設定することができ、高反射率の検出体でも低反射率の検出体でも、確実に検知することを可能とした。
前記検出体に向けて光を投光する第2の投光手段と、その反射光を受光する第2の受光手段によって構成される第2の投受光手段を備え、前記第2の投受光手段の投光領域と受光領域が、前記検知領域の近距離側の部分で重ならず、遠距離側の部分で重なるように、前記第2の投光手段及び第2の受光手段を設置し、前記判定手段は、前記第1の受光手段の出力から前記第2の受光手段の出力を減算した値が所定の閾値に達した時に、検知出力を発生することにより、
反射型光電センサの遠距離側の検出感度を十分に低下させ、検知と判定する閾値を小さく設定することができ、高反射率の検出体でも低反射率の検出体でも、確実に検知することを可能とした。
また、請求項2記載の発明によれば、検出体に向けて光を投光する第1の投光手段と、その反射光を受光する第1の受光手段を、それぞれの投光領域と受光領域が所定の検知領域において重なるように配置して第1の投受光手段を構成し、前記第1の受光手段の出力に基づいて検出体の有無を判定する判定手段とを備えた反射型光電センサにおいて、
前記検出体に向けて光を投光する第2の投光手段を備え、前記第2の投光手段と前記第1の受光手段の組み合わせによって第2の投受光手段を構成し、前記第2の投受光手段の投光領域と受光領域が、前記検知領域の近距離側の部分で重ならず、遠距離側の部分で重なるように、前記第2の投光手段を設置し、前記判定手段は、前記第1の投光手段が投光した時の前記第1の受光手段の出力から、前記第2の投光手段が投光した時の前記第1の受光手段の出力を減算した値が所定の閾値に達した時に、検知出力を発生することにより、
投光素子及び若干の回路追加だけで、反射型光電センサの遠距離側の検出感度を十分に低下させ、検知と判定する閾値を小さく設定することができ、高反射率の検出体でも低反射率の検出体でも、確実に検知することを可能とした。
前記検出体に向けて光を投光する第2の投光手段を備え、前記第2の投光手段と前記第1の受光手段の組み合わせによって第2の投受光手段を構成し、前記第2の投受光手段の投光領域と受光領域が、前記検知領域の近距離側の部分で重ならず、遠距離側の部分で重なるように、前記第2の投光手段を設置し、前記判定手段は、前記第1の投光手段が投光した時の前記第1の受光手段の出力から、前記第2の投光手段が投光した時の前記第1の受光手段の出力を減算した値が所定の閾値に達した時に、検知出力を発生することにより、
投光素子及び若干の回路追加だけで、反射型光電センサの遠距離側の検出感度を十分に低下させ、検知と判定する閾値を小さく設定することができ、高反射率の検出体でも低反射率の検出体でも、確実に検知することを可能とした。
また、請求項3記載の発明によれば、検出体に向けて光を投光する第1の投光手段と、その反射光を受光する第1の受光手段を、それぞれの投光領域と受光領域が所定の検知領域において重なるように配置して第1の投受光手段を構成し、前記第1の受光手段の出力に基づいて検出体の有無を判定する判定手段とを備えた反射型光電センサにおいて、
前記反射光を受光する第2の受光手段を備え、前記第1の投光手段と前記第2の受光手段の組み合わせによって第2の投受光手段を構成し、前記第2の投受光手段の投光領域と受光領域が、前記検知領域の近距離側の部分で重ならず、遠距離側の部分で重なるように、前記第2の受光手段を設置し、前記判定手段は、前記第1の受光手段の出力から、前記第2の受光手段の出力を減算した値が所定の閾値に達した時に、検知出力を発生することにより、受光素子及び若干の回路追加だけで、反射型光電センサの遠距離側の検出感度を十分に低下させ、検知と判定する閾値を小さく設定することができ、高反射率の検出体でも低反射率の検出体でも、確実に検知することを可能とした。
前記反射光を受光する第2の受光手段を備え、前記第1の投光手段と前記第2の受光手段の組み合わせによって第2の投受光手段を構成し、前記第2の投受光手段の投光領域と受光領域が、前記検知領域の近距離側の部分で重ならず、遠距離側の部分で重なるように、前記第2の受光手段を設置し、前記判定手段は、前記第1の受光手段の出力から、前記第2の受光手段の出力を減算した値が所定の閾値に達した時に、検知出力を発生することにより、受光素子及び若干の回路追加だけで、反射型光電センサの遠距離側の検出感度を十分に低下させ、検知と判定する閾値を小さく設定することができ、高反射率の検出体でも低反射率の検出体でも、確実に検知することを可能とした。
また、請求項4記載の発明によれば、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の反射型光電センサにおいて、前記第1の投受光手段の投光領域と受光領域が、検出方向に対して内向きの所定角度を成して交差するように配置し、前記第2の投受光手段の投光領域と受光領域が成す角度が、前記内向きの所定角度よりも外方向に広がるように設置することにより、
投受光素子の配置の角度という単純な要素によって、反射型光電センサの距離特性を適切に設定することを可能とした。
投受光素子の配置の角度という単純な要素によって、反射型光電センサの距離特性を適切に設定することを可能とした。
また、請求項5記載の発明によれば、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の反射型光電センサにおいて、前記第2の投受光手段を構成する投光手段と受光手段の設置間隔は、前記第1の投受光手段を構成する投光手段と受光手段の設置間隔より広くすることにより、投受光素子の配置の間隔という単純な要素によって、反射型光電センサの距離特性を適切に設定することを可能とした。
また、請求項6記載の発明によれば、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の反射型光電センサにおいて、前記第2の投受光手段を構成する投光手段及び受光手段が有する投光指向性及び受光指向性は、前記第1の投受光手段を構成する投光手段及び受光手段が有する投光指向性及び受光指向性に比較して、投光指向性と受光指向性のいずれか一方または両方が狭いものとすることにより、指向性の異なる投受光素子を選択するだけで、反射型光電センサの距離特性を適切に設定することを可能とした。
また、請求項7記載の発明によれば、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の反射型光電センサにおいて、前記第2の投受光手段を構成する投光手段及び受光手段のいずれか一方または両方に、投光領域及び受光領域が重なる内側の一部分を遮光する遮光手段を備えることにより、容易に投受光素子の指向性を変えることができ、反射型光電センサの距離特性を適切に設定することを可能とした。
また、請求項8記載の発明によれば、請求項2記載の反射型光電センサにおいて、前記第1の受光手段の出力を積分する積分手段を備え、前記減算を行う手段として、前記第1の投光手段の投光時と前記第2の投光手段の投光時では、前記第1の受光手段の出力の極性を反転させることにより、
反射型光電センサの距離特性の改善と共に、ノイズの除去能力を強化することを可能とした。
反射型光電センサの距離特性の改善と共に、ノイズの除去能力を強化することを可能とした。
また、請求項9記載の発明によれば、請求項1乃至請求項8のいずれか1つに記載の反射型光電センサを、便器の使用者に向けて配置し、前記反射型光電センサの検知出力により便器の使用者の有無を検出して便器洗浄を行う便器の自動洗浄装置であるので、使用者のすぐ後方に存在するトイレのドアなどの誤検知防止を可能とした。
また、請求項10記載の発明によれば、請求項1乃至請求項8のいずれか1つに記載の反射型光電センサを、便座に着座している使用者に向けて配置し、前記反射型光電センサの検知出力により使用者の着座状態を検知して局部洗浄、乾燥の装置が有する機能を許可状態とする衛生洗浄便座装置であるので、従来の反射型光電センサでは着座状態と誤検知する可能性が高い、開閉する便蓋や、便器の掃除をする人などの誤検知防止を可能とした。
本発明によれば、検知指向性の広い反射型光電センサを使用するため、特に人体検知のように、検出対象の位置を特定できないような場合であっても、安定した検知性能を発揮できる。
また、検知が不要な遠距離の部分の検出感度を下げてしまうため、検知判定が単純になり、検知対象の動きを判定するような複雑な制御が必要がない。特に、トイレのような狭い空間で、近接する人体を検出して作動する装置に有効である。更に、センサ単体で確実な検知判断ができるため、センサとして応用できる用途が制限されることがなく、使い易い。
また、検出の基本となる第1の投受光手段に、遠距離からの反射の影響を除去する第2の投受光手段を付加する形態であるので、検知感度や距離特性を調整することが容易であり、反射型光電センサを目的に応じた任意の特性にすることができる。
また、投光素子のみ、受光素子のみの追加でも実現可能であり、小型、低コストの要求にも応えることができる。
また、処理回路に積分回路を用いると、信号処理と同時にノイズ除去も可能となり、検知性能だけでなく、信頼性も向上する。
また、処理回路に積分回路を用いると、信号処理と同時にノイズ除去も可能となり、検知性能だけでなく、信頼性も向上する。
以下、本発明による好適な実施形態を添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施例に係る反射型光電センサの回路図である。
反射型光電センサは投光素子1と受光素子2からなる投受光手段1と、投光素子3と受光素子4からなる投受光手段2を備える。
反射型光電センサは投光素子1と受光素子2からなる投受光手段1と、投光素子3と受光素子4からなる投受光手段2を備える。
投光素子1及び3は、赤外発光ダイオードであり、それぞれはnpnトランジスタ5及び8と電流制限抵抗6及び9からなる投光回路により駆動される。
受光素子2及び4は、PINホトダイオードまたはフォトトランジスタ等の光電変換素子であり、受光した光を電流に変換する。それぞれの電流出力は、アンプ7及び10によって増幅され電圧に変換される。以上の投受光素子に関わる回路は、従来既知の構成のものである。
受光素子2及び4は、PINホトダイオードまたはフォトトランジスタ等の光電変換素子であり、受光した光を電流に変換する。それぞれの電流出力は、アンプ7及び10によって増幅され電圧に変換される。以上の投受光素子に関わる回路は、従来既知の構成のものである。
但し、受光素子2とアンプ7の接続の極性に対して、受光素子4とアンプ10の接続の極性は逆になっている。つまり、受光素子のアノード、カソードとアンプの反転、非反転入力のつながりが逆である。
アンプ7及び10の出力は、それぞれ、アナログスイッチ11及び12を介して、抵抗13及びコンデンサ14からなる積分回路に接続される。アナログスイッチ15は、積分回路のコンデンサ14の放電用スイッチである。積分回路の出力はコンパレータ16に入力される。コンパレータ16は、検知と判定する判定値である基準電圧源17の電圧と積分回路の電圧を比較し、その結果を制御回路18へ出力する。
制御回路18は、図1の反射型光電センサの各要素を制御する回路であり、マイクロコンピュータまたはロジック回路が適当である。制御回路18は投光回路及び各アナログスイッチのオン/オフを制御する、信号S1、S2、S3を出力する。
また、図1の反射型光電センサは、コネクタ19によって外部の制御機器と接続される。コネクタ19より、電源であるVDD、GNDが供給され、制御回路18が、検知出力である信号OUTを出力する。
また、図1の反射型光電センサは、コネクタ19によって外部の制御機器と接続される。コネクタ19より、電源であるVDD、GNDが供給され、制御回路18が、検知出力である信号OUTを出力する。
図2は、図1の投光素子1及び3、受光素子2及び4の空間的な配置及びそれぞれの素子の投受光領域を示す図である。
投受光手段1を構成する投光素子1及び受光素子2は内向きに傾けて配置され、その投受光領域は近距離側で重なりが大きく、距離が離れると重なりは減っていく。これは、投受光手段1を単独のセンサとしてみると、近距離側の感度が高く、遠距離側の感度低下が大きいことを意味する。但し、投受光領域のビームの広がりがあるので、ある距離で急に感度がゼロになることはない。
投受光手段1を構成する投光素子1及び受光素子2は内向きに傾けて配置され、その投受光領域は近距離側で重なりが大きく、距離が離れると重なりは減っていく。これは、投受光手段1を単独のセンサとしてみると、近距離側の感度が高く、遠距離側の感度低下が大きいことを意味する。但し、投受光領域のビームの広がりがあるので、ある距離で急に感度がゼロになることはない。
一方、投受光手段2を構成する投光素子3及び受光素子4はほぼ平行に配置され、その投受光領域は、投受光手段1に比較して、近距離側で重なりがなく、遠距離側でようやく重なっている。これは、投受光手段2を単独のセンサとしてみると、近距離側の感度が低く、遠距離側で本来の感度が発生することを意味する。
以上の投受光手段1および2の感度のイメージを、図3の受光手段の出力の距離特性のグラフに示す。
以上の投受光手段1および2の感度のイメージを、図3の受光手段の出力の距離特性のグラフに示す。
図1の回路の動作を、図4のタイミングチャートを用いて説明する。なお、図4は、1回のセンシングに関する動作であり、一般的な人体検出の用途では、これを数ヘルツ程度の周波数で、周期的に繰り返す。
図5において、信号S3は積分回路のリセット信号であり、回路の初期化作業として、アナログスイッチ15をオンしてコンデンサ14を放電する。次に、信号S1がオンし、トランジスタ5がオンして投光素子1に電流が流れ、赤外光を放射する。同時にアナログスイッチ11がオンして、受光素子2の出力がアンプ7によって電流−電圧変換された電圧が、積分回路に入力される。コンデンサ14の電圧は、受光素子2の受光量に応じて上昇する。
次に、信号S2がオンし、トランジスタ8がオンして投光素子3に電流が流れ、赤外光を放射する。同時にアナログスイッチ12がオンして、受光素子4の出力がアンプ10によって電流−電圧変換された電圧が、積分回路に入力される。しかし、受光素子4は受光素子2とは逆極性に接続されており、受光素子4の出力はコンデンサ14を放電する側に作用する。よって、コンデンサ14の電圧は、受光素子4の受光量に応じて下降する。
図4では、S1及びS2がそれぞれ4回ずつオンして終了する。積分値が検知閾値を超えると検出体が存在すると判断して制御回路18は検知信号OUTを出力する。
図4では、S1及びS2がそれぞれ4回ずつオンして終了する。積分値が検知閾値を超えると検出体が存在すると判断して制御回路18は検知信号OUTを出力する。
以上の動作により、図1の積分回路は、受光素子2の受光量から受光素子4の受光量を減算した値を積分する。つまり、投光素子1と受光素子2からなる投受光手段1の出力から、投光素子3と受光素子4からなる投受光手段2の出力を減算した値が最終的な出力となるため、図1の反射型光電センサの距離特性は、投受光手段1の距離特性から投受光手段2の距離特性を減算したものとなる。このイメージを図3に示す。
図3において、投受光手段1の距離特性から投受光手段2の距離特性を減算した値は、近距離では投受光手段1の特性にほぼ等しいが、投受光手段2の出力が上昇する距離から先は、急激に低下する。遠方では減算結果がマイナスになっている。これからどのような効果が得られるかを図5に示す。
図5は図1の積分出力の距離特性である。近距離側の出力が高く、ある距離になると急激に出力が低下するため、検出体が高反射率の場合と低反射率の場合で、同じ検知判定閾値で見ても、その差が少ない。遠距離では出力が低下またはマイナス側になるため、高反射率のものがあっても検知することはない。
例えば、本発明の反射型光電センサを、図19の大便器の自動洗浄装置の使用者の有無を検出するセンサとして用いれば、図20のようなレイアウトで設置されても、反射型光電センサの出力が、遠距離にあるドアに対して大きく低下、またはマイナス出力となるため、ドアを誤検知することがない。よって、人体を検知する判定閾値を十分に下げることができ、黒い服のような低反射率の衣服を着た人でも検知できるようになる。
上記は大便器の自動洗浄装置に用いたが、同様に男性用小便器の自動洗浄装置に用いても同様の効果が得られる。公共トイレでは、小便器と大便器ブースが向かい合わせになる、すなわち、小便器の自動洗浄用のセンサのすぐ正面に、大便器ブースのドアが来るレイアウトがある。この場合も、図20と同様の問題が起きるが、本発明の反射型光電センサを用いることで解決する。
このように、トイレのような狭い空間で使用されるセンサにおいて、本発明の効果は大きい。
このように、トイレのような狭い空間で使用されるセンサにおいて、本発明の効果は大きい。
なお、図5では遠距離で出力がマイナスになっているが、これは投受光手段1と投受光手段2の感度の設定の仕方、バランス次第であり、遠距離で出力の低下が大きくなれば良いのであって、必ずしもマイナスにする必要は無い。
図1の反射型光電センサの他の利用例を図6乃至図7を用いて説明する。図6は、図21及び図22で説明した衛生洗浄便座装置の着座センサ105に、本発明を適用した場合のセンサおよびノズル部分の構造図である。図6の各要素には前述の説明と同じ番号を付けている。投受光素子は1乃至4であり、(図6では分かりにくいが)図2のように、投光素子1及び受光素子2はお互いが内向きに傾けて配置し、投光素子3及び受光素子4はほぼ平行に配置する。
図7は、本発明の反射型光電センサを着座センサ105として使用した場合の受光出力の例である。従来例の図23では便蓋を閉じた時のセンサ出力が問題となっていた。しかし、図7では、便蓋を閉じた時は、便蓋とセンサの距離が遠くなるため感度が低下し、便蓋が高反射率のものであっても、その受光出力は大きくならない。よって、検知判定閾値を低くすることができ、低反射率の使用者も問題なく検知できる。
また、便蓋だけでなく、例えば白い服を着た人が便器の掃除をする場合など、着座センサから若干離れたところにあるものに対して誤検知を防止する効果がある。
また、便蓋だけでなく、例えば白い服を着た人が便器の掃除をする場合など、着座センサから若干離れたところにあるものに対して誤検知を防止する効果がある。
図8は第2の実施例の投受光素子の空間的な配置及びそれぞれの素子の投受光領域を示す図である。なお、投受光素子の配置以外は第1の実施例と同じ構成である。
図8において、投受光素子1乃至4は、すべてセンサの検出方向に向け、平行に配置されている。しかし、投受光手段1を構成する投光素子1及と受光素子2の間隔に比較して、投受光手段2を構成する投光素子と3と受光素子4の間隔は広くなっている。
こうすることにより、投受光手段1は近距離でも投受光領域の重なりが生じるため、近距離で十分な検知感度を有し、投受光手段2は投受光領域が重なり始める距離が遠いため、近距離の検知感度が低下する。
こうすることにより、投受光手段1は近距離でも投受光領域の重なりが生じるため、近距離で十分な検知感度を有し、投受光手段2は投受光領域が重なり始める距離が遠いため、近距離の検知感度が低下する。
以上のように、図8の配置の投受光手段と図1の回路を組み合わせることにより、実施例1と同様の性能が得られる。なお、図8では、図2のように投受光素子を斜めに配置する必要がないため、反射型光電センサとしての奥行き方向のサイズを小さくすることができる。
図9は第3の実施例の投受光素子の空間的な配置及びそれぞれの素子の投受光領域を示す図である。なお、投受光素子の配置以外は第1の実施例と同じ構成である。
図9において、投受光素子1乃至4は、図8と同様に、すべてセンサの検出方向に向け、平行に配置されている。しかし、投受光手段1を構成する投光素子1及と受光素子2の指向性に比較して、投受光手段2を構成する投光素子と3と受光素子4は、指向性の狭いものを使用している。
こうすることにより、投受光手段1は近距離でも投受光領域の重なりが生じるため、近距離で十分な検知感度を有し、投受光手段2は投受光領域が重なり始める距離が遠いため、近距離の検知感度が低下する。
こうすることにより、投受光手段1は近距離でも投受光領域の重なりが生じるため、近距離で十分な検知感度を有し、投受光手段2は投受光領域が重なり始める距離が遠いため、近距離の検知感度が低下する。
以上のように、図9の配置の投受光手段と図1の回路を組み合わせることにより、実施例1と同様の性能が得られる。なお、図8の構成では投受光素子の横方向のサイズが大きくなりがちだが、図9では、指向性が異なる投受光素子を必要とするが、横方向のサイズを小さくすることができる。
図10は、本発明の第4の実施例に係る反射型光電センサの回路図である。第1乃至第3の実施例の回路図である図1に比較すると、投光素子3及びその駆動回路と信号S2が無く、アナログスイッチ12は信号S1によってオン/オフされる。更に、アナログスイッチ12は抵抗20を介してコンデンサ14に接続され、積分回路を構成する。これ以外は図1と同じである。
そして、本実施例では、投光素子1と受光素子2が投受光手段1を、投光素子1と受光素子4が投受光手段2を構成する。
そして、本実施例では、投光素子1と受光素子2が投受光手段1を、投光素子1と受光素子4が投受光手段2を構成する。
図11は、図10の投光素子1、受光素子2及び4の空間的な配置、及びそれぞれの素子の投受光領域を示す図である。投光手段は投光素子1のみであり、投光素子1と組み合わせて投受光手段1を構成する受光素子2は内向きに傾けて配置され近距離側の検知感度を確保し、投光素子1と組み合わせて投受光手段2を構成する受光素子4は、投光素子1とほぼ平行に設置され、近距離側の検知感度を下げている。
図10の回路の動作を、図12のタイミングチャートを用いて説明する。
図12において、信号S3は積分回路のリセット信号である。次に、信号S1がオンし、投光素子1は赤外光を放射する。同時にアナログスイッチ11がオンし、受光素子2の出力がアンプ7、抵抗13を介してコンデンサ14を充電する。
図12において、信号S3は積分回路のリセット信号である。次に、信号S1がオンし、投光素子1は赤外光を放射する。同時にアナログスイッチ11がオンし、受光素子2の出力がアンプ7、抵抗13を介してコンデンサ14を充電する。
更に同時に、アナログスイッチ12がオンして、受光素子4の出力がアンプ10、抵抗20を介してコンデンサ14に入力されるが、受光素子4は受光素子2とは逆極性に接続されており、受光素子4の出力はコンデンサ14を放電する側に作用する。
よって、コンデンサ14の電圧は、受光素子2の受光量から受光素子4の受光量を減算した値に応じて上昇する。積分値が検知閾値を超えると検出体が存在すると判断し、制御回路18は検知信号OUTを出力する。
よって、コンデンサ14の電圧は、受光素子2の受光量から受光素子4の受光量を減算した値に応じて上昇する。積分値が検知閾値を超えると検出体が存在すると判断し、制御回路18は検知信号OUTを出力する。
以上の動作により、本実施例の反射型光電センサは、第1乃至第3の実施例と同様に、投受光手段1の出力から、投受光手段2の出力を減算した値が最終的な出力となるため、第1乃至第3の実施例と同様の距離特性を有することができる。
更に本実施例では、投光手段がひとつしかないため、反射型光電センサの小型化、低コスト化に有効である。
図13は、本発明の第5の実施例に係る反射型光電センサの回路図である。第1乃至第3の実施例の回路図である図1に比較すると、受光素子4及びアンプ10が無い。更に、アンプ7の出力は反転アンプ21を介してアナログスイッチ12に接続される。これ以外は図1と同じである。そして、本実施例では、投光素子1と受光素子2が投受光手段1を、投光素子3と受光素子2が投受光手段2を構成する。
図14は、図13の投光素子1及び3、受光素子2の空間的な配置、及びそれぞれの素子の投受光領域を示す図である。受光手段は受光素子2のみであり、受光素子2との組み合わせて投受光手段1を構成する投光素子1は、内向きに傾けて配置され、近距離側の検知感度を確保し、受光素子2と組み合わせて投受光手段2を構成する投光素子3は、受光素子2とほぼ平行に設置され、近距離側の検知感度を下げている。
図13の回路の動作を、図15のタイミングチャートを用いて説明する。
図15おいて、信号S3は積分回路のリセット信号である。次に、信号S1がオンし、投光素子1は赤外光を放射する。同時にアナログスイッチ11がオンし、受光素子2の出力がアンプ7、抵抗13を介してコンデンサ14を充電する。
図15おいて、信号S3は積分回路のリセット信号である。次に、信号S1がオンし、投光素子1は赤外光を放射する。同時にアナログスイッチ11がオンし、受光素子2の出力がアンプ7、抵抗13を介してコンデンサ14を充電する。
次に、信号S2がオンし、投光素子3は赤外光を放射する。同時にアナログスイッチ12がオンし、受光素子2の出力を反転アンプ21で極性を逆にした電圧が抵抗13を介してコンデンサ14を放電する。よって、コンデンサ14の電圧は、投光素子3が投光した際の受光素子2の受光量に応じて下降する。
このようにして、コンデンサ14の電圧は、投光素子1が投光した時の受光素子2の受光量から、投光素子3が投光した時の受光素子2の受光量を減算した値に応じて上昇する。積分値が検知閾値を超えると検出体の検知と判断して制御回路18は検知信号OUTを出力する。
以上の動作により、本実施例の反射型光電センサは、第1乃至第3の実施例と同様に、投受光手段1の出力から、投受光手段2の出力を減算した値が最終的な出力となるため、第1乃至第3の実施例と同様の距離特性を有することができる。
更に本実施例では、受光手段がひとつしかないため、反射型光電センサの小型化、低コスト化に有効である。また、投受光素子の配置構造を設計する際、ノイズ耐性などの面で、投光素子よりも受光素子周りに注意が必要であるが、それがひとつで済む点は設計が容易になる。
また、図4では投光素子1と投光素子3が発光したタイミングで交互に極性を変えて積分を行っている。極性を変えて交互に積分することにより、投光とは無関係のランダムノイズがキャンセルされるという効果もある。
図16は、第6の実施例の投受光素子の空間的な配置、及びそれぞれの素子の投受光領域を示す図である。なお、投受光素子の配置以外は第5の実施例と同じ構成であり、回路図は図13であり、投光素子1と受光素子2が投受光手段1を、投光素子3と受光素子2が投受光手段2を構成する。
図16において、投光素子1及び3、受光素子2は、すべてセンサの検出方向に向け、平行に配置されている。センサの検出方向に向け、平行に配置されている。更に、投光素子3に遮光部材22が取り付けられている。
遮光部材22は投光素子3を覆い、投光方向に開口がある形状だが、受光素子2とは逆の側の半分だけ開口し、受光素子2寄りの半分は遮光することで投光を妨げている。その結果、投光素子3の投光領域を制限し、図16のような投受光領域となる。これによって、投光素子3と受光素子2で構成される投受光手段2の近距離側の検知感度は低下する。
以上のように、図16の配置の投受光手段と図13の回路を組み合わせることにより、実施例5と同様の性能が得られる。更に、図16では、投受光素子を斜めに配置する必要がなく、投受光素子の間隔を広げる必要もないため、センサの小型化に有効である。
なお、図16の遮光部材22は投光素子でなく受光素子にも適用できる。また、実施例1乃至実施例3において、それぞれ投受光素子の向き、間隔、指向性によって投受光手段の距離特性を調整したが、図16の遮光部材の使用も合わせて、これらを適宜組み合わせても効果的である。
また、本発明の実施例の回路は、受光信号を積分回路で積分し、コンパレータで比較する方法を用いたが、本発明は積分回路の使用に限定されるものではない。例えば、マイクロコンピュータとA/Dコンバータを用いて、投受光手段1と投受光手段2の出力をそれぞれA/D変換し、マイクロコンピュータの演算処理により減算して所定値と比較する方法も可能である。
1、3…投光素子
2、4…受光素子
3…投光素子
4…受光素子
5、8…トランジスタ
7、10…アンプ
11、12、15…アナログスイッチ
13、20…積分回路の抵抗
14…積分回路のコンデンサ
18…制御回路
21…反転アンプ
22…遮光部材
2、4…受光素子
3…投光素子
4…受光素子
5、8…トランジスタ
7、10…アンプ
11、12、15…アナログスイッチ
13、20…積分回路の抵抗
14…積分回路のコンデンサ
18…制御回路
21…反転アンプ
22…遮光部材
Claims (10)
- 検出体に向けて光を投光する第1の投光手段と、その反射光を受光する第1の受光手段を、それぞれの投光領域と受光領域が所定の検知領域において重なるように配置して第1の投受光手段を構成し、
前記第1の受光手段の出力に基づいて検出体の有無を判定する判定手段とを備えた反射型光電センサにおいて、
前記検出体に向けて光を投光する第2の投光手段と、その反射光を受光する第2の受光手段によって構成される第2の投受光手段を備え、
前記第2の投受光手段の投光領域と受光領域が、前記検知領域の近距離側の部分で重ならず、遠距離側の部分で重なるように、前記第2の投光手段及び第2の受光手段を設置し、
前記判定手段は、前記第1の受光手段の出力から前記第2の受光手段の出力を減算した値が所定の閾値に達した時に、検知出力を発生することを特徴とする反射型光電センサ。 - 検出体に向けて光を投光する第1の投光手段と、その反射光を受光する第1の受光手段を、それぞれの投光領域と受光領域が所定の検知領域において重なるように配置して第1の投受光手段を構成し、
前記第1の受光手段の出力に基づいて検出体の有無を判定する判定手段とを備えた反射型光電センサにおいて、
前記検出体に向けて光を投光する第2の投光手段を備え、前記第2の投光手段と前記第1の受光手段の組み合わせによって第2の投受光手段を構成し、
前記第2の投受光手段の投光領域と受光領域が、前記検知領域の近距離側の部分で重ならず、遠距離側の部分で重なるように、前記第2の投光手段を設置し、
前記判定手段は、前記第1の投光手段が投光した時の前記第1の受光手段の出力から、前記第2の投光手段が投光した時の前記第1の受光手段の出力を減算した値が所定の閾値に達した時に、検知出力を発生することを特徴とする反射型光電センサ。 - 検出体に向けて光を投光する第1の投光手段と、その反射光を受光する第1の受光手段を、それぞれの投光領域と受光領域が所定の検知領域において重なるように配置して第1の投受光手段を構成し、
前記第1の受光手段の出力に基づいて検出体の有無を判定する判定手段とを備えた反射型光電センサにおいて、
前記反射光を受光する第2の受光手段を備え、前記第1の投光手段と前記第2の受光手段の組み合わせによって第2の投受光手段を構成し、
前記第2の投受光手段の投光領域と受光領域が、前記検知領域の近距離側の部分で重ならず、遠距離側の部分で重なるように、前記第2の受光手段を設置し、
前記判定手段は、前記第1の受光手段の出力から、前記第2の受光手段の出力を減算した値が所定の閾値に達した時に、検知出力を発生することを特徴とする反射型光電センサ。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の反射型光電センサにおいて、
前記第1の投受光手段の投光領域と受光領域は、検出方向に対して内向きの所定角度を成して交差するように配置し、
前記第2の投受光手段の投光領域と受光領域が成す角度が、前記内向きの所定角度よりも外方向に広がるように設置することを特徴とする反射型光電センサ。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の反射型光電センサにおいて、
前記第2の投受光手段を構成する投光手段と受光手段の設置間隔は、前記第1の投受光手段を構成する投光手段と受光手段の設置間隔より広いことを特徴とする反射型光電センサ。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の反射型光電センサにおいて、
前記第2の投受光手段を構成する投光手段及び受光手段が有する投光指向性及び受光指向性は、前記第1の投受光手段を構成する投光手段及び受光手段が有する投光指向性及び受光指向性に比較して、投光指向性と受光指向性のいずれか一方または両方が狭いことを特徴とする反射型光電センサ。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の反射型光電センサにおいて、
前記第2の投受光手段を構成する投光手段及び受光手段のいずれか一方または両方に、投光領域及び受光領域が重なる内側の一部分を遮光する遮光手段を備えたことを特徴とする反射型光電センサ。 - 請求項2記載の反射型光電センサにおいて、
前記第1の受光手段の出力を積分する積分手段を備え、前記減算を行う手段として、前記第1の投光手段の投光時と前記第2の投光手段の投光時では、前記第1の受光手段の出力の極性を反転させることを特徴とする反射型光電センサ。 - 請求項1乃至請求項8のいずれか1つに記載の反射型光電センサを、便器の使用者に向けて配置し、前記反射型光電センサの検知出力により便器の使用者の有無を検出して便器洗浄を行うことを特徴とする便器の自動洗浄装置。
- 請求項1乃至請求項8のいずれか1つに記載の反射型光電センサを、便座に着座している使用者に向けて配置し、前記反射型光電センサの検知出力により使用者の着座状態を検知して局部洗浄、乾燥の装置が有する機能を許可状態とすることを特徴とする衛生洗浄便座装置。
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