JP7368691B2 - 乗り物用シート - Google Patents
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Description
具体的には、当該オットマン装置は、シートクッションに補強部材を介して取り付けられるオットマン回動軸(ベースメンバ)と、オットマン回動軸を介して回動可能に取り付けられる脚支持部材(オットマン)と、から主に構成されている。
また乗り物用シートは、シートクッションの前方部分において当該シートクッションよりも前方に張り出すように取り付けられ、シートアレンジのために操作される切り替え用操作レバー(把持部材)を有している。
このとき、オットマン回動軸及び脚支持部材は、切り替え用操作レバーとの干渉を抑制すべく、シートクッション及び切り替え用操作レバーよりもシート前方に張り出すように配置されている。
そのため、シンプルな構成によって、オットマン装置を含むシート全体の大型化を抑制することが可能な乗り物用シートが望まれていた。
また、本発明の他の目的は、シートの小型化を図りながら、オットマン装置を含む各種装置の取り付け剛性を向上させた乗り物用シートを提供することにある。
上記のように、シート本体を着座可能状態から切り替え可能なシートにおいて、切り替え用操作レバーと、オットマン回動軸とがシート幅方向に並んで配置されているため、オットマン装置をシート前後方向においてコンパクトに配置し易くなる。
そのため、シンプルな構成でシートの大型化を抑制可能なオットマン装置付きの乗り物用シートを実現することができる。
また上記構成により、シートクッションにおいてクッションパッドを効率良く支持することができるため、着座者の着座感を良好にすることができる。
上記構成により、オットマン装置をシート前後方向において一層コンパクトに配置することができる。
上記構成により、格納位置においては脚支持部材をコンパクトに格納することができ、展開位置においては脚支持部材が着座者の脚部を比較的広い面積で支持することができる。
上記構成により、オットマン装置、クッションロック装置及びレール装置の各構成部品が、シートクッションよりもシート前方に張り出すことを抑制することができるため、シート前後方向においてシートの一層の小型化を図ることができる。
上記構成により、シートの小型化を図りながらも、シンプルな構成、配置によってオットマン装置の各構成部品の取り付け剛性を向上させることができる。
上記構成により、リクライニング装置の構成部品をコンパクトに配置することができ、シート幅方向においてシートの大型化を抑制することができる。
上記構成により、フロア当接部材をコンパクトに配置することができる。
また本発明によれば、オットマン装置をシート前後方向において一層コンパクトに配置することができる。
また本発明によれば、格納位置においては脚支持部材をコンパクトに格納することができ、展開位置においては脚支持部材が着座者の脚部を広い面積で支持することができる。
また本発明によれば、シート前後方向においてシートの一層の小型化を図ることができる。
また本発明によれば、シートの小型化を図りながらも、シンプルな構成、配置によってオットマン装置の各構成部品の取り付け剛性を向上できる。
また本発明によれば、着座者の着座感を良好にすることができる。
また本発明によれば、リクライニング装置の構成部品をコンパクトに配置することができ、シート幅方向においてシートの大型化を抑制できる。
また本発明によれば、フロア当接部材をコンパクトに配置することができる。
本実施形態は、シートバック及びシートクッションを有するシート本体を着座可能状態と、収納状態との間で切り替え可能な乗り物用シートであって、シート本体を着座可能状態と収納状態の間で切り替えるために操作されるクッション用操作レバーを有するクッションロック装置と、シートクッションの前方部分にオットマン回動軸を介して回動可能となるように取り付けられ、着座者の脚部を下方から支持するための脚支持部材を有し、脚支持部材を格納位置と展開位置の間で回動させることが可能なオットマン装置と、を備えており、クッション用操作レバーは、シートクッションの前方部分に取り付けられ、クッション用操作レバーとオットマン回動軸とが、シート幅方向に並んで配置されており、かつ、シート前後方向においてシートクッションの前方端部よりもシート前方に張り出していないことを特徴とする乗り物用シートの発明に関するものである。
なお、乗り物用シートのシートバックに対して乗員が着座する側がシート前方側となる。
乗り物用シートSは、着座者が着座可能な着座可能状態と、シート本体を収納フロアに収納させた収納状態と、シート本体を上方に跳ね上げたチップアップ状態との3種類の形態のシートアレンジが可能なシートである。
具体的には、乗り物用シートSは、図10に示す着座可能状態から、着座者がシート本体の上端部にある第1リクラ用操作レバー54を引っ張ると、シート本体が前倒れして折り畳まれ(図11参照)、収納フロアに収納された図12に示す収納状態に切り替わる。そして、収納状態から、着座者が手動でシート本体を上方に起こすことで図13に示すチップアップ状態に切り替わる。さらに、チップアップ状態から、着座者がシート本体(シートクッション)の前端部にあるクッション用操作レバー64を引っ張ると(図14参照)、シート本体の一部(シートクッション)が下方に回転し、図15に示す着座可能状態に復帰する。詳細は後述する。
また、乗り物用シートSは、図3に示すように、支持ベース30に対してシートバック1を回動可能に連結するとともに、着座可能状態及びチップアップ状態のときにシートバック1の回動動作をロックするリクライニング装置50と、シートバック1に対してシートクッション2を回動可能に連結するとともに、着座可能状態、収納状態及びチップアップ状態のときにシートクッション2の回動動作をロックするクッションロック装置60と、を備えている。
さらに、乗り物用シートSは、シートクッション2の前方部分に対して回動可能となるように取り付けられ、着座者の脚部を下方から支持する脚支持部材80を有し、脚支持部材80をシートクッション2側に格納した図1に示す格納位置と、格納位置よりもシート前方側に回転移動させた図2に示す展開位置との間で回動させることが可能なオットマン装置70と、を備えている。
なお、乗り物用シートSのシート前方側には、車体フロアよりも低位置に形成された凹型の収納フロアが設けられている。
シートクッション2は、乗員を下方から支持する着座部であって、骨格となる図3に示すクッションフレーム20に、クッションパッド2aを載置して、表皮材2bで被覆されて構成されている。
ヘッドレスト3は、乗員の頭を後方から支持する頭部であって、芯材となる不図示のピラーにクッションパッドを載置して表皮で被覆されて構成されている。
シートクッション2の前端においてシート幅方向の中央部分には、図2に示すように、オットマン装置70(オットマン回動軸71)を格納するための格納凹部2cが形成されている。そして、シートクッション2の外面からオットマン装置70の外面にわたって略一体的な外観となるように構成されている。
また、格納凹部2cは、シートクッション2の前端においてその下方部分がシート後方に凹むように形成されており、シートクッション2の前端部分においてもシートクッション2の着座面(上面)が確保されている。すなわち、シートクッション2の前端部分においてもクッションパッド1aが載置されて表皮材1bで覆われている。
そのため、着座者の着座感を損なうことがない。また、オットマン装置70の各構成部品の間に異物が外部から(上方から)侵入してしまうことを抑制することができる。
連結ブラケット11は、上下方向に延出する弓形状の板金部材からなり、連結ブラケット11の上端がバックフレーム10に取り付けられ、その下端が支持ベース30に取り付けられている。
右側の連結ブラケット11の下端部には、支持ベース30に対してバックフレーム10を回動可能に連結するリクライニング装置50(リクライニング本体51)が取り付けられており、左側の連結ブラケット11の下端部には、シート幅方向において支持ベース30に軸支されたバック回動軸52が設けられている。
右側のサイドフレーム21の前端部分には、レバー取り付けブラケット27を介してクッション用操作レバー64が取り付けられており、左側のサイドフレームの前端部分には、レバー取り付けブラケット27を介してレール用操作レバー43が取り付けられている。
また、右側のサイドフレーム21(フレーム側壁部21a)のシート幅方向の外側面において前方部分には、オットマン装置70のオットマン用操作レバー76が取り付けられており、当該外側面において中央部分には、リクライニング装置50の第2リクラ用操作レバー55が取り付けられている。そして、左側のサイドフレーム21(フレーム側壁部21a)のシート幅方向の外側面において後端部分には、クッションロック装置60が取り付けられている。
前方フレーム22は、左右のサイドフレーム21の側面をそれぞれ貫通するように配置された左右のフレームサイド部22aと、左右のフレームサイド部22aのシート幅方向の内側端部を連結するとともに、フレームサイド部22aよりもシート前方に突出するように配置されたフレーム中央部22bと、を有している。
左右のフレームサイド部22aのうち、オットマン用操作レバー76側にあるフレームサイド部22aの内側端部の後面には、オットマンロック部材75が取り付けられている。
また、フレームサイド部22aの内側端部の底面には、オットマンピラー72を支持するためのピラー支持部材73が溶接で取り付けられている。
フレーム中央部22bは、左右のフレームサイド部22aの前面に当接した状態で、フレームサイド部22aに溶接で取り付けられている。
フレーム中央部22bの底面には、シート幅方向に所定の間隔を空けて配置された3本のピラー支持部材73が溶接で取り付けられている。
ベース当接部材26は、後方フレーム23に挟まれた状態で溶接で取り付けられているフレーム取り付け部26aと、後方フレーム23の一部及びフレーム取り付け部26aに嵌合し、フレーム取り付け部26aから下方に突出している樹脂製のベース当接部26bと、から構成されている。
そのため、前方フレーム22による左右のピラー支持部材73の支持面積を確保することができ、クッションフレーム20によるピラー支持部材73の支持剛性を高めることができる。
そのため、前方フレーム22によるパンフレーム25の支持剛性を高めることができる。
そのため、ベース当接部材26及びパンフレーム25の支持剛性を高めることができる。
レバー取り付けブラケット27は、図6、図7に示すように、サイドフレーム21のフレーム上壁部21bに当接した状態で取り付けられ、シート前方に延びている上方プレート部27aと、フレーム側壁部21a及びフレーム底壁部21cに当接した状態で取り付けられ、シート前方に延びている下方プレート部27bと、上方プレート部27a及び下方プレート部27bを連結する連結ワイヤー部27cと、連結ワイヤー部27cに囲まれた状態で取り付けられ、クッション用操作レバー64(レール用操作レバー43)を取り付けるためのレバー取り付け部27dと、から主に構成されている。
下方プレート部27bは、その外縁部分が上方に突出するように形成された箱形状を有する板状部材であって、下方プレート部27bの底面には、シート本体が収納状態に移動したときに収納フロアに当接可能なフロア当接部材28が取り付けられている。
連結ワイヤー部27cは、シート前後方向に延びている左右の第1延出部27caと、左右の第1延出部27caの前方端部から連続して屈曲し、下方に延びている左右の第2延出部27cbと、左右の第2延出部27cbの下方端部を連結する第3延出部27ccと、から構成されている。
レバー取り付け部27dは、左右の第2延出部27cb及び第3延出部27ccに囲まれた状態でこれらに溶接で取り付けられている。
なお、レバー取り付け部27dには、クッション用操作レバー64(レール用操作レバー43)を取り付けるための取り付け穴が形成されている。
具体的には、補強ワイヤー29は、左右のレバー取り付けブラケット27(上方プレート部27a)を連結する略U字形状の第1補強ワイヤー29aと、第1補強ワイヤー29aのシート幅方向の中央部分と、前方フレーム22(フレーム中央部22b)とに架け渡される略逆U字形状の第2補強ワイヤー29bと、を有している。
補強ワイヤー29は、オットマン回動軸よりも上方位置に配置されている。
前方ベース連結部32、後方ベース連結部33それぞれの左右両端部は、サイドベース部31と補強ベース部34とで挟まれて連結されている。
支持ベース30は、ベースカバー35によって上方から覆われている。
ベースカバー35は、支持ベース30及びレール装置40を外部から保護する機能のほか、シート本体が着座可能状態から収納状態に切り替わるときにシート本体(シートクッション2)の移動をガイドする機能を備えている。
ベースカバー35は、シート幅方向の側方部分に設けられ、シートクッション2に向かって上方に突出するように形成される左右のカバー突出部35aと、左右のカバー突出部35aの間に設けられ、カバー突出部35aよりも下方に窪むように形成され、収容物を収容するためのカバー収容凹部35bと、を主に備えている。
カバー突出部35aは、そのシート前後方向の中央部分が最も高い上面を有しており、シート前方にある傾斜面の延長線上には、収納フロアが配置されている。
カバー突出部35aは、シート本体が着座可能状態から収納状態へ移動するときに、図9に示すように、シートクッション2の下端部に設けられたをベース当接部材26と当接し、ベース当接部材26を収納フロア側へ摺動させる(滑走させる)機能を有している。つまり、シートクッション2がベースカバー35によってガイドされて収納フロアへ円滑に向かうように構成されている。
左右のアッパレール42の上面には、支持ベース30が架設されている。
レール用操作レバー43は、左側のサイドフレーム21の前端部分においてレバー取り付けブラケット27を介して取り付けられている。
リクライニング装置50は、バックフレーム10を回動させるときに駆動するリクライニング本体51と、バック回動軸52と、バックフレーム10をバック回動軸52を中心として前方回転させるように付勢する渦巻きバネ53と、バックフレーム10のロック状態を解除するために操作される図1に示す第1リクラ用操作レバー54及び図5に示す第2リクラ用操作レバー55と、第1リクラ用操作レバー54及びリクライニング本体51を連結する第1リクラ用ケーブル56と、第2リクラ用操作レバー55及びリクライニング本体51を連結する第2リクラ用ケーブル57と、から主に構成されている。
バック回動軸52は、シート幅方向においてバックフレーム10側と支持ベース30側とに軸支されており、渦巻きバネ53は、その一端がバックフレーム10側に係止され、他端が支持ベース30側に係止されている。
第1リクラ用ケーブル56は、第1リクラ用操作レバー54の操作に牽引されてシートバック1をロック状態からロック解除状態へ切り替えるように作用する。
また、第2リクラ用ケーブル57は、第2リクラ用操作レバー55の操作に牽引されてシートバック1をロック状態からロック解除状態へ切り替えるように作用する。
クッションロック装置60は、クッションフレーム20の回動動作をロックするためのロック本体61と、クッション回動軸62と、クッションフレーム20をクッション回動軸62を中心として下方側に付勢する渦巻きバネ63と、クッションフレーム20のロック状態を解除するために操作されるクッション用操作レバー64と、上述の第1リクラ用操作レバー54とロック本体61を連結する第1クッション用ケーブル65と、クッション用操作レバー64とロック本体61を連結する第2クッション用ケーブル66と、から主に構成されている。
クッション用操作レバー64は、クッションフレーム20の前端部分に取り付けられており、かつ、クッションフレーム20の右側端部、言い換えれば乗り物用シートSにおける車両ドア側の端部に配置されている。そのため、車両ドアを開いた状態で車外から乗員がクッション用操作レバー64を操作することが可能である。
また、第2クッション用ケーブル66は、クッションフレーム20の外側面に沿ってシート前後方向に延びており、クッション用操作レバー64の操作に牽引されてクッションフレーム20をロック状態からロック解除状態へ切り替えるように作用する。
また、クッションロック装置60は、着座可能状態においてクッション用操作レバー64が操作されることで、クッションフレーム20のロック状態を解除し、渦巻きバネ63の付勢力に抗してクッションフレーム20を上方に起こすことで、図13に示すチップアップ状態に移動させることができる。そして、チップアップ状態においてクッション用操作レバー64が再度操作されることで(図14参照)、渦巻きバネ63の付勢力によってバックフレーム10に対しクッションフレーム20を下方側に回転させて図15に示す着座可能状態に復帰させることができる。
そのため、クッションロック装置60及びリクライニング装置50の構成部品をコンパクトに配置することができる。
オットマン装置70は、シート幅方向に延びて、クッションフレーム20(前方フレーム22)に対して軸支されているオットマン回動軸71と、クッションフレーム20に対してオットマン回動軸71を回動中心として回動する脚支持部材80と、を備え、脚支持部材80を図1に示す格納位置と、格納位置よりもシート前方側に回転移動させた図2に示す展開位置との間で回動させることが可能な装置である。
また、オットマン装置70は、オットマン回動軸71の後端に取り付けられ、脚支持部材80を前後移動可能に支持するオットマンピラー72と、オットマンピラー72を支持するために、前方フレーム22の底面に取り付けられるピラー支持部材73と、ピラー支持部材73の内部に収納された状態で取り付けられ、オットマンピラー72をガイドするピラーガイド74と、前方フレーム22の後面に取り付けられ、脚支持部材80の前後動作をロックするオットマンロック部材75と、オットマンロック部材75のロック状態を解除するために操作されるオットマン用操作レバー76と、をさらに備えている。
また、オットマン装置70は、着座者の体格に合わせて脚部を支持すべく、脚支持部材80をシートクッション2側に位置させた図1、図2に示す基準位置と、基準位置よりもシート前方側に突出させた図3に示す突出位置との間で前後移動させる機能も有してる。
オットマン回動軸71は、図1、図2に示すように、シート幅方向においてクッション用操作レバー64とレール用操作レバー43の間に配置されており、オットマン回動軸71と、クッション用操作レバー64と、レール用操作レバー43とが、シート幅方向に並んで配置されている。
また、オットマン回動軸71と、クッション用操作レバー64と、レール用操作レバー43とが、シート前後方向においてシートクッション2の前方端部よりもシート前方に張り出さないように配置されている。
オットマンピラー72の前端部がオットマン回動軸71の取り付け穴71cに嵌め込まれており、オットマンピラー72の後方部分がピラー支持部材73の内部に挿入されている。
詳しく述べると、脚支持部材80が突出位置にいるときには、オットマンピラー72の後方部分がピラー支持部材73によって支持される一方で、脚支持部材80が基準位置にいるときには、オットマンピラー72の前方部分がピラー支持部材73によって支持されるとともに、その後方部分がピラー支持部材73よりもシート後方に突出した状態となる。
すなわち、脚支持部材80が基準位置にいるときには、オットマンピラー72と、ピラー支持部材73に収納されたピラーガイド74とが当接した状態となる。
左右のピラー支持部材73は、前方フレーム22のうち、フレームサイド部22a及びフレーム中央部22bに取り付けられており、中央のピラー支持部材73は、フレーム中央部22bのみに取り付けられている。
詳しく述べると、ピラーガイド74がピラー支持部材73の内部空間の奥まで収納されたときに、ピラーガイド74の前端フランジ74a、後端フランジ74bが、それぞれピラー支持部材73の前端及び後端に当接した状態となる。言い換えれば、前端フランジ74a及び後端フランジ74bがピラー支持部材73を間に挟み込んだ状態となる。
そのため、オットマンピラー72が、ピラー支持部材73及びピラーガイド74に対してシート前後方向に段階的に移動することができ、オットマンピラー72を所定の前後位置で固定させることができる。
そのため、着座者が着座したときの違和感を抑制することができる。
具体的には、オットマンロック部材75は、通常時において右側のオットマンピラー72の前後動作をロックしている。そして、オットマン用操作レバー76が押し込み操作されることで、オットマン用操作レバー76に接続された不図示の押出しロッドがオットマンロック部材75に対して作用する。その結果、オットマンロック部材75が、右側のオットマンピラー72のロック状態を解除することとなる。
すなわち、オットマン用操作レバー76が操作されている間、オットマンロック部材75がオットマンピラー72のロック状態を解除し続けることになる。
脚支持部材は80は、図2、図5に示すように、オットマン回動軸71によって支持されている後方脚支持部80aと、後方脚支持部80aよりもシート前方に位置し、後方脚支持部80aよりもシート幅方向において幅広となるように形成されている前方脚支持部80bと、を有している。
脚支持フレーム81は、図2に示すように、シート幅方向の側方に配置され、オットマン回動軸71が取り付けられる不図示の左右の脚サイドフレームと、各脚サイドフレームの前方部分を連結する脚連結フレーム81aと、各脚サイドフレームの中央部分を連結する脚連結補助フレーム81bと、から主に構成されている。
そのため、脚支持部材80が、オットマン回動軸71に対してシート前方側に段階的に回転移動することができ、脚支持部材80を格納位置から展開移動させて所定の回転位置で固定させることができる。
また、脚支持部材80が、オットマン回動軸71に対してシート後方側に段階的に回転移動することができ、脚支持部材80を展開位置から格納移動させて所定の回転位置で固定させることもできる。
次に、図10-図12に基づいてシート本体を着座可能状態から収納状態へ移動させる動作を説明する。なお、図10-図12において、リクライニング装置50及びクッションロック装置60は、黒丸で図示されるときにロック状態を示し、白丸で図示されるときにロック解除状態を示すものとする。図13-図15も同様である。
このとき、シートクッション2の下端に設けられたベース当接部26bが、ベースカバー35(カバー突出部35a)の表面に当接している。
着座者が第1リクラ用操作レバー54を操作することで、第1リクラ用ケーブル56及び第1クッション用ケーブル65がそれぞれ牽引され、図11に示すように、リクライニング装置50及びクッションロック装置60のロック状態が解除される。
そして、シートバック1は、渦巻きバネ53の付勢力によって、シートクッション2を収納フロアまで移動させるようにバック回動軸52を中心としてシート前方側に回転を開始する。
また、シートバック1及びシートクッション2が収納フロアに到達したときに、第1リクラ用操作レバー54の操作を終了することで、シートクッション2がクッションロック装置60によって再びロックされることになる。
なお、リクライニング装置50については、シートバック1が車体フロアに対して所定の角度までシート前方に回転したときに、リクライニング装置50のロック解除状態が維持される公知なロック解除キャンセラー機構を有している。そのため、第1リクラ用操作レバー54の操作を終えた後も、シートバック1が車体フロアに対して回動可能となっている。
上記一連の動作によって、シート本体が収納フロアに収納され、乗り物用シートSが収納状態に切り替わる。
次に、図12、図13に基づいてシート本体を収納状態からチップアップ状態へ移動させる動作を説明する。
乗り物用シートSが図12に示す収納状態にあるときに、例えば、乗員が手動でシート本体を上方に起こすことで図13に示すチップアップ状態に切り替わる。
このとき、クッションロック装置60がシートクッション2の回動動作をロックしているため、シートバック1を上方に起こすことでシートクッション2も一体的に上方に起こすことができる。
なお、チップアップ状態のときに、乗員がレール用操作レバー43を操作し、アッパレール42をロアレール41に対してシート後方側に摺動させることによって、シート前方側に一層広い荷室スペースを確保することができる。
シートクッション2は、クッションロック装置60の解除に伴い、渦巻きバネ63の付勢力によって、シートバック1に対して下方側に回転する。
なお、渦巻きバネ63を不要の構成とした場合には、例えば、乗員が手動でシートクッション2を下方側に回転させると良い。
上記一連の動作により、乗り物用シートSが図15に示す着座可能状態に復帰する。
具体的には、着座者がクッション用操作レバー64を操作することで、第2クッション用ケーブル66が牽引され、クッションロック装置60のロック状態が解除される。
そして、シートバック1に対してシートクッション2を渦巻きバネ63の付勢力に抗して上方側に回転させることで、チップアップ状態へ直接移動させることができる。
このとき、リクライニング装置50によるシートバック1のロック状態は維持されたままとなる。
上記実施形態において、乗り物用シートSのシート前方に収納フロアが形成されているが、特に限定されることなく、乗り物用シートSの後方に収納フロアが形成されていても良い。
その場合、シート本体が収納フロアに収納されたときにシートバック1とシートクッション2の上下方向の位置関係が逆の配置になることが望ましい。
そのほか、シート本体が、レール装置40によって図1に示す通常位置から所定のシート前方位置(所定のシート後方位置)まで移動した状態を移動状態に相当するものとしても良い。
または、車体フロア上に固定された不図示の支持ブラケット(支持部材)を支持ベース30の代わりとして採用しても良い。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
1 シートバック
1a、2a クッションパッド
1b、2b 表皮材
2 シートクッション
2c 格納凹部
3 ヘッドレスト
4 アームレスト
5 バックル
10 バックフレーム
11 連結ブラケット
20 クッションフレーム
21 サイドフレーム
21a フレーム側壁部
21b フレーム上壁部
21c フレーム底壁部
22 前方フレーム
22a フレームサイド部
22b フレーム中央部
23 後方フレーム
24 中央フレーム
25 パンフレーム
26 ベース当接部材
26a フレーム取り付け部
26b ベース当接部
27 レバー取り付けブラケット
27a 上方プレート部(プレート部)
27b 下方プレート部
27c 連結ワイヤー部
27ca 第1延出部
27cb 第2延出部
27cc 第3延出部
27d レバー取り付け部
28 フロア当接部材
29 補強ワイヤー(補強部材)
29a 第1補強ワイヤー
29b 第2補強ワイヤー
30 支持ベース
31 サイドベース部
32 前方ベース連結部
33 後方ベース連結部
34 補強ベース部
35 ベースカバー
35a カバー突出部
35b カバー収容凹部
40 レール装置
41 ロアレール
42 アッパレール
43 レール用操作レバー
50 リクライニング装置
51 リクライニング本体
52 バック回動軸
53 渦巻きバネ
54 第1リクラ用操作レバー
55 第2リクラ用操作レバー
56 第1リクラ用ケーブル
57 第2リクラ用ケーブル
60 クッションロック装置(シート切り替え装置)
61 クッションロック本体
62 クッション回動軸
63 渦巻きバネ
64 クッション用操作レバー(切り替え用操作レバー)
65 第1クッション用ケーブル
66 第2クッション用ケーブル
70 オットマン装置
71 オットマン回動軸
71a オットマンパッド
71b 表皮材
71c 取り付け穴
72 オットマンピラー
73 ピラー支持部材
74 ピラーガイド
74a 前端フランジ
74b 後端フランジ
75 オットマンロック部材
76 オットマン用操作レバー
80 脚支持部材
80a 後方脚支持部
80b 前方脚支持部
81 脚支持フレーム
81a 脚連結フレーム部
81b 脚連結補助フレーム部
82 脚支持パッド
83 表皮材
Claims (7)
- シートバック及びシートクッションを有するシート本体を備え、
該シート本体を着座者が着座することが可能な着座可能状態と、該着座可能状態から移動させた移動状態との間で切り替え可能な乗り物用シートであって、
前記シート本体を前記着座可能状態と前記移動状態の間で切り替えるために操作される切り替え用操作レバーを有し、該切り替え用操作レバーの操作に伴って動作するシート切り替え装置と、
前記シートクッションの前方部分にオットマン回動軸を介して回動可能となるように取り付けられ、着座者の脚部を下方から支持するための脚支持部材を有し、該脚支持部材を前記シートクッション側に格納した格納位置と、該格納位置よりもシート前方側に回転移動させた展開位置との間で回動させることが可能なオットマン装置と、を備え、
前記切り替え用操作レバーは、前記シートクッションの前方部分に取り付けられ、
前記切り替え用操作レバーと、前記オットマン回動軸とが、シート幅方向に並んで配置され、
前記シートクッションの骨格となるクッションフレームをさらに備え、
前記クッションフレームは、該クッションフレームの前端部分において前記切り替え用操作レバーを取り付けるためのレバー取り付けブラケットを有し、
前記シートクッションは、前記クッションフレームの上面にクッションパッドを載置して、表皮材で被覆されて構成され、
前記レバー取り付けブラケットは、前記オットマン回動軸よりも上方位置に配置され、前記クッションパッドを下方から支持するための板状のプレート部を有していることを特徴とする請乗り物用シート。 - 前記シート本体が前記着座可能状態のときに、前記切り替え用操作レバーと、前記オットマン回動軸とが、シート前後方向において前記シートクッションの前方端部よりもシート前方に張り出していないことを特徴とする請求項1に記載の乗り物用シート。
- 前記脚支持部材が前記展開位置に移動したときに、前記脚支持部材においてシート前方側に位置する前方脚支持部が、前記オットマン回動軸によって支持されている後方脚支持部よりもシート幅方向において幅広となるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の乗り物用シート。
- 前記シート切り替え装置は、前記シートバックに対して前記シートクッションを回動可能に連結するとともに、前記着座可能状態のときに前記シートクッションの回動動作をロックするクッションロック装置であって、
車体フロア上に取り付けられ、前記シート本体をシート前後方向に移動可能に支持するとともに、前記シート本体の移動動作をロックするレール装置をさらに備え、
該レール装置は、前記シートクッションの前方部分に取り付けられ、前記シート本体のロック状態を解除するために操作されるレール用操作レバーを有し、
前記オットマン回動軸は、シート幅方向において前記切り替え用操作レバーとしてのクッション用操作レバーと前記レール用操作レバーの間に配置され、
前記オットマン回動軸と、前記クッション用操作レバーと、前記レール用操作レバーとが、シート幅方向に並んで配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の乗り物用シート。 - 前記オットマン装置は、
前記脚支持部材を前記シートクッション側に位置させた基準位置と、該基準位置よりもシート前方側に突出させた突出位置との間で前後移動可能となるように支持するオットマンピラーと、
前記クッションフレームの前端部分に対して取り付けられ、前記オットマンピラーを支持するピラー支持部材と、を有し、
前記クッションフレームは、前記オットマン回動軸よりも上方位置又は下方位置に配置され、前記ピラー支持部材及び前記レバー取り付けブラケットを連結するためにシート幅方向に延びている補強部材を有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の乗り物用シート。 - 車体フロアに対して前記シートバックを回動可能に連結するとともに、前記着座可能状態のときに前記シートバックの回動動作をロックするリクライニング装置を備え、
該リクライニング装置は、前記シートバックの側方位置に配置され、該シートバックの回動動作をロックするために動作するリクライニング本体を有し、
前記切り替え用操作レバーと、前記リクライニング本体とが、シート幅方向において前記シートクッションの外側端部よりも内側に配置され、かつ、シート幅方向において互いに同じ位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の乗り物用シート。 - 前記移動状態とは、前記シート本体を車体フロアよりも低位置に形成された収納フロアに収納移動させた収納状態であって、
前記シートクッションの下端部分には、前記シート本体が前記収納状態に移動したときに前記収納フロアに当接するように配置される弾性のフロア当接部材が取り付けられ、
前記切り替え用操作レバーと、前記フロア当接部材とが、シート幅方向において前記シートクッションの外側端部よりも内側に配置され、かつ、シート幅方向において互いに同じ位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の乗り物用シート。
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