JP7365518B1 - パネル支柱材およびこれを用いた型枠構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】打設するコンクリート構造物の高さに応じて上下方向に高さ調整をすることのできる、パネル支柱材およびこれを用いた型枠構造を提供する。【解決手段】コンクリートの型枠構造1における型枠パネル2を支持するパネル支柱材3であって、地面に載置される基礎支柱31と、基礎支柱31に対して上下方向にスライド可能に支持されており、任意の高さで固定されるスライド支柱32と、を有しており、基礎支柱31およびスライド支柱32は、基礎支柱31からスライド支柱32にかけて連続的に型枠パネル2の側縁部を支持するパネル支持部312を備えているとともに、パネル支持部312から所定の間隔を隔てて水平材4を支持する筒状の水平材支持筒33が上下複数箇所に設けられている。【選択図】 図4

Description

本発明は、コンクリート構造物を製作するための型枠技術に関するものであって、特に型枠部材として用いられるパネル支柱材およびこれを用いた型枠構造に関するものである。
コンクリートは、橋脚やダムなど大型の構造物、一般住宅の基礎およびビルやマンションなどの躯体など、多くの構造物を建設・建造するのに用いられている。このようなコンクリートを用いた構造物は、一般的に建設現場において型枠を組み、当該型枠にコンクリートを打設することにより建設を行う。このため型枠を組む型枠工事は、コンクリート構造物を建設する上で重要な工程になる。
そこで、これまでに型枠工事に用いることのできる型枠構造が提案されており、実公昭54-15946号公報に記載の型枠は、主として、対向して載置される型枠板と、これら型枠板の間隔を保持するためのセパレータと、このセパレータの両端部に連結軸を介して設けられる係合部材(いわゆるPコン)と、連結軸に螺合される型枠板締付金具(いわゆるフォームタイ(登録商標))と、各型枠板の外面に縦方向に当接されるバタ材と、これらバタ材に横方向に当接されるバタ材と、型枠板締付金具の孔に打ち込まれて各バタ材を固定するくさびとを有している(特許文献1)。
しかしながら、このような従来の型枠構造においては、型枠板を固定する際、鉄パイプ等からなる長尺状のバタ材を縦横方向に多数本組み合わせ、フォームタイによって締め付ける必要がある。このため、多数のバタ材を運搬するだけで多大な労力とコストを要し、建築現場はそれほど広くはないため持ち運びに苦労し、ときには作業者に怪我を負わせてしまうという問題があった。
また、型枠板には、通常、セパレータの端部を貫入させるための穴を穿孔しなければならない。このため、その穿孔作業に手間がかかるし、型枠パネルの強度が低下して破損し易いという問題があった。さらに、フォームタイを用いた締め付け作業には経験と時間を要するため、熟練者の少ない現場では予定工期が遅れたり、コストが嵩むという問題があった。
また、完成したコンクリート壁には、Pコンで締め付けた際の座金の跡が除去穴として残るため見栄えが悪いとの指摘も多い。
さらに、コンクリート壁には、ひび割れ拡大を防止するために割れを集中させる誘発目地が形成される。この誘発目地は、型枠板と型枠板との境界に形成されるが、従来の規格では誘発目地同士の間隔が広すぎて、結局、その間のコンクリート壁にもひび割れが生じてしまうという問題もあった。
これらの問題に対して本願発明者は、特許第3905551号公報において、各部品を少なく、コンパクトにユニット化することで運搬作業および組立作業の安全性を高めること、フォームタイによる締結作業や型枠パネルへの穿孔作業を不要として経験不足の解消や組立作業の短縮化を図ること、誘発目地の間隔を狭くしてコンクリート壁のひび割れ拡大を防止すること、その誘発目地によって残存するPコンの除去穴を隠してしまうこと等を実現可能な型枠構造、パネル支柱材、入隅用パネル支柱材、出隅用パネル支柱材および型枠工法を提案し、特許権を得ている(特許文献2)。
実公昭54-15946号公報 特許第3905551号公報
ところで、打設するコンクリート構造物の高さは、地面の形状や設計など打設現場毎に様々な高さが存在する。この点、特許文献2に記載された発明を含む従来のパネル支柱材では、予め高さの異なるパネル支柱材を複数用意して対応したり、工事現場で支柱の一部を切断するなどして高さ調整を行っていた。このため複数種のパネル支柱材を製造・管理するのが大変であったり、切断に係る時間により作業が遅延するなどの問題があり、改善が必要であった。
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであって、打設するコンクリート構造物の高さに応じて上下方向に高さ調整をすることのできる、パネル支柱材およびこれを用いた型枠構造を提供することを目的としている。
本発明に係るパネル支柱材は、打設するコンクリート構造物の高さに応じて型枠パネルを支持する高さを自在に調整することを可能にするという課題を解決するために、コンクリートの型枠構造における型枠パネルを支持するパネル支柱材であって、地面に載置される基礎支柱と、前記基礎支柱に対して上下方向にスライド可能に支持されており、任意の高さで固定されるスライド支柱と、を有しており、前記基礎支柱および前記スライド支柱は、前記基礎支柱から前記スライド支柱にかけて連続的に型枠パネルの側縁部を支持するパネル支持部を備えているとともに、前記パネル支持部から所定の間隔を隔てて水平材を支持する筒状の水平材支持筒が上下複数箇所に設けられている。
また、本発明の一態様として、確実かつ安全にパネル支柱材の高さを調整できるようにするという課題を解決するために、前記基礎支柱は、立設させた一対の溝形鋼で構成されているとともに、前記各溝形鋼の開口部が互いに外側方向に向けられて背中合わせに配置され、所定間隔のスライド用隙間が形成されるように連結されており、前記スライド支柱は、断面略H形の鋼材で構成されており、当該略H形鋼材のウェブ部が前記基本支柱の前記スライド用隙間に嵌め入れられるとともに、前記略H形鋼材のフランジ部間に前記溝形鋼を嵌合することにより、前記スライド支柱が上下にスライド可能に構成されているようにしてもよい。
さらに、本発明の一態様として、部材数を少なくして安価かつ簡易にに製造するという課題を解決するために、前記一対の溝形鋼は、溝形を構成する一方の側壁部を前記パネル支持部として機能させ、他方の側壁部を前記水平材支持筒を取り付ける取付部として機能させており、前記取付部に前記水平材支持筒を固定することにより前記一対の溝形鋼同士を前記スライド用隙間が形成されるように連結していてもよい。
また、本発明の一態様として、確実かつ安全にパネル支柱材の高さを調整できるようにするという課題を解決するために、前記基礎支柱および前記スライド支柱は、断面略H形の鋼材により構成されており、前記基礎支柱は、中央のウェブ部がフランジ部より上方に突出形成されており、前記スライド支柱は、フランジ部が中央のウェブ部より下方に突出形成されており、前記スライド支柱の前記各フランジ部の間に前記基礎支柱を嵌め入れて、前記スライド支柱のウェブ部と前記基礎支柱のウェブ部とが平行な位置関係でスライド可能に配置し、前記基礎支柱に対して前記スライド支柱を所定の高さで固定してなるようにしてもよい。
さらに、本発明の一態様として、上下方向にスライド可能な範囲を大きくするという課題を解決するために、前記基礎支柱の一方の前記フランジ部を前記パネル支持部として機能させ、他方の前記フランジ部を前記水平材支持筒を取り付ける取付部として機能させ、前記取付部側のフランジ部は前記スライド支柱のフランジ部と重ならないように左右いずれかの方向に横幅を大きく形成されており、当該横幅が大きく形成された部分に前記水平材支持筒が設けられていてもよい。
本発明に係る型枠構造は、打設するコンクリート構造物の高さに応じて型枠パネルを支持する高さを自在に調整するとともに、型枠パネル全体を均等な力で固定することで打設されたコンクリートが漏れ出すのを防止するという課題を解決するために、前記パネル支柱材を用いた型枠構造であって、コンクリートを堰き止めるための型枠パネルと、前記型枠パネルの両側に立設される前記パネル支柱材と、前記パネル支柱材の前記水平材支持筒により支持される水平材と、前記水平材と前記型枠パネルとの間に差し込まれて当該型枠パネルを前記パネル支持部に押圧して固定するくさび材とを有している。
本発明によれば、打設するコンクリート構造物の高さに応じて型枠構造の高さを簡単に調整することができる。
本発明に係る型枠構造の第一実施形態を示す正面図である。 本第一実施形態の型枠構造を示す平面図である。 本第一実施形態の型枠構造を示す縦断面図である。 本第一実施形態のパネル支柱材を示す斜視図である。 本第一実施形態のパネル支柱材の組立て方法を示す組立図である。 本第一実施形態における基礎支柱を示す拡大横断面図である。 本第一実施形態のスライド支柱を示す拡大横断面図である。 本第一実施形態のパネル支柱材の伸縮する状態を示す斜視図である。 本発明に係るパネル支柱材の第二実施形態を示す斜視図である。 本第二実施形態のパネル支柱材の組立て方法を示す組立図である。 本第二実施形態における基礎支柱を示す拡大横断面図である。 本第二実施形態のスライド支柱を示す拡大横断面図である。 本第二実施形態のパネル支柱材の伸縮する状態を示す斜視図である。 本第二実施形態の型枠構造を示す正面図である。
以下、本発明に係るパネル支柱材およびこれを用いた型枠構造の第一実施形態について図面を用いて説明する。
本第一実施形態の型枠構造1は、図1ないし図3に示すように、コンクリートを堰き止めるための型枠パネル2と、型枠パネル2の両側に立設されるパネル支柱材3と、パネル支柱材3の水平材支持筒33により支持される水平材4と、水平材4と型枠パネル2との間に差し込まれて当該型枠パネル2をパネル支持部312,322に押圧して固定するくさび材5とを有している。以下、各構成について説明する。
型枠パネル2は、打設されるコンクリートを堰き止めるパネルであり、本第一実施形態では、コンクリートの表面が綺麗に仕上がるように、コンクリートの打設面にウレタン加工された略矩形状の合板から構成されている。
なお、型枠パネル2は、コンクリートを堰き止める機能を果たすものであれば、ベニヤ等の木製板、透明アクリル板等の樹脂板、鋼板、アルミ板等から構成されてもよい。
パネル支柱材3は、型枠パネル2の両側に立設して当該型枠パネル2を支持する支柱であり、本第一実施形態では、図4および図5に示すように、地面に載置される基礎支柱31と、基礎支柱31に対して上下方向にスライド可能に支持されており、任意の高さで固定されるスライド支柱32と、基礎支柱31およびスライド支柱32に設けられる複数個の水平材支持筒33とを有する。
基礎支柱31は、地面に設置されるとともにスライド支柱32をスライド可能に支持するためのものであり、本第一実施形態では、立設させた一対の溝形鋼311によって構成されている。
溝形鋼311は、図6に示すように、一対の側壁部311a,311bと、底部311cとにより溝形を構成しており、一方の側壁部311aがパネル支持部312として機能し、他方の側壁部311bが水平材支持筒33を取り付ける取付部313として機能するようになっている。
底部311cには、スライド支柱3をボルト・ナットからなる締結部材34により固定するためのボルト挿通孔314が開口しており、本第一実施形態では、図5に示すように、締結位置を上下方向にスライド可能にしてスライド支柱3を任意の高さで固定できるように、上下方向に長い長孔状に形成されている。また、当該長孔状のボルト挿通孔314は、上下2つに分けて開口させており、ボルト挿通孔314を開口させたことによる溝形鋼311の強度の低下を抑えている。
また、一方の溝形鋼311の各側壁部311a,311bには、セパレータ6を挿通させるためのセパレータ挿通孔315が開口されており、本第一実施形態では、前記セパレータ6を任意の高さに挿通させられるように、上下方向に長い長孔状に形成されている。また、当該長孔状のセパレータ挿通孔315は、ボルト挿通孔314と同様、溝形鋼311の強度の低下を抑えるため、上下2つに分けて形成されている。
なお、セパレータ6は、図1ないし図3に示すように、型枠構造1において対向配置されたパネル支柱材3,3を締結し、型枠パネル2を所定の間隔に保持する役割を果たすものであり、鋼材等により棒状に形成されているが、その長さや形状、素材については適宜選択してもよい。
また、一対の溝形鋼311同士は、図5および図6に示すように、開口部が互いに外側方向に向けられて背中合わせに配置され、スライド支柱32のウェブ部321cが挿入可能な所定間隔のスライド用隙間316が形成されるように連結されている。本第一実施形態における一対の溝形鋼311は、取付部313(311b)に水平材支持筒33を固定することにより、所定の間隔を保つ前記スライド用隙間316が形成されるように連結されている。
スライド支柱32は、図4に示すように、基礎支柱31に対して上下方向にスライド可能に支持されており、任意の高さで固定されるものであり、本第一実施形態では、略H形鋼材321により構成されている。
略H形鋼材321は、鋼材からなり、図5および図7に示すように、一対のフランジ部321a,321bと、これらフランジ部321a,321bを連結するウェブ部321cとにより断面略H形に形成されている。略H形鋼材321には、市販のH形鋼やI形鋼を用いることができる。
また、略H形鋼材321は、一方のフランジ部321aがパネル支持部322として機能し、他方のフランジ部321bが水平材支持筒33を取り付ける取付部323として機能するようになっている。
ウェブ部321cには、図5に示すように、締結部材34により基礎支柱31に固定するためのボルト挿通孔324が、前記基礎支柱31のボルト挿通孔314と連通する位置に開口している。
さらに、各フランジ部321a,321bには、セパレータ6を挿通させるためのセパレータ挿通孔325が上下方向に所定間隔を空けて複数個開口しており、少なくとも最下方のセパレータ挿通孔325は、基礎支柱31に開口したセパレータ挿通孔315と連通可能な位置に形成されている。
水平材支持筒33は、水平材4を型枠パネル2から所定間隔を隔てて支持するためのものであり、本第一実施形態では、水平材4の断面形状よりも大きな内周を備えた角パイプから構成されている。
この水平材支持筒33は、基礎支柱31からスライド支柱32にかけて、上下複数箇所に設けられており、本第一実施形態では、図4および図5に示すように、基礎支柱31の取付部313に1個、スライド支柱32の取付部323に4個の水平材支持筒33が設けられている。また、基礎支柱31の水平材支持筒33は、スライド支柱32の上下方向にスライド可能な範囲を大きくするために、基礎支柱31の上下中央位置よりも下端側に設けられている。
各水平材支持筒33は、軸線方向がパネル支柱材3の長手方向と直交するように取付部313,323に溶接されており、水平材4の端部を支持するようになっている。また、基礎支柱31の取付部313に取り付けられる水平材支持筒33は、上述のとおり、一対の溝形鋼311同士を所定間隔を隔てた状態で連結・固定されている。
なお、水平材支持筒33の設置位置や設置個数は、特に限定されるものではなく、基礎支柱31およびスライド支柱32の上下方向の長さ等により適宜選択してもよい。
本第一実施形態のパネル支柱材3は、これら基礎支柱31およびスライド支柱32を組み合わせることにより構成される。
具体的には、スライド支柱32は、図5に示すように、略H形鋼材321のウェブ部321cを基本支柱31のスライド用隙間316に嵌め入れるとともに、フランジ部321aとフランジ部321bとの間に各溝形鋼311を嵌合する。これにより、スライド支柱32は、図4に示すように、基礎支柱31に対して上下方向にスライド可能に組み合わされる。
そして、各溝形鋼311と略H形鋼材321のボルト挿通孔314およびボルト挿通孔324に挿通させた締結部材34で締結する。
これによりパネル支柱材3は、パネル支持部312,322が基礎支柱31からスライド支柱32にかけて連続的に形成され、かつ複数個の水平材支持筒33がパネル支持部312,322から所定の間隔を隔てて上下複数箇所に設けられた状態に構成される。
また、パネル支柱材3の上下高さを調整する場合には、締結部材34を緩め、図8に示すように、スライド支柱32を基礎支柱31に沿ってスライドさせ、任意の高さで再び締結部材34で固定することにより切断などを要さずに高さを調整することができる。本第一実施形態では、基礎支柱31を構成する一対の溝形鋼311が、ガイドとなってスライド支柱32を支持しているため、前後および左右に倒れることなく確実かつ安全に高さ調整作業が行える。
水平材4は、図1ないし図3に示すように、くさび材5とともに型枠パネル2をパネル支柱材3に押圧して固定するものであり、本第一実施形態では、断面略長方形状の角パイプから構成されており、隣り合うパネル支柱材3の間隔よりも大きい長さを有している。そして、水平材4は、パネル支柱材3の上下複数箇所に設けられた水平材支持筒33に挿入され、型枠パネル2から所定の間隔を隔てて支持されるようになっている。
くさび材5は、木材等から構成されており、水平材4と型枠パネル2との隙間に挿入されて型枠パネル2に押圧力を付与しうる形状に形成されており、本第一実施形態では、挿入し易くするためのテーパー部51を有している。
なお、くさび材5の形状は、特に限定されるものではなく、水平材4と型枠パネル2との隙間に挿入されて型枠パネル2に押圧力を付与しうる形状のものから適宜選択することができる。
次に、本第一実施形態のパネル支柱材3およびこれを用いた型枠構造1の作用について説明する。
まず、本第一実施形態の型枠構造1を構築する場合、図1および図2に示すように、パネル支柱材3同士のパネル支持部312,322の間隔を型枠パネル2の横幅よりも狭くなるように立設する。各パネル支柱材2の高さが、所望の型枠構造1に必要な高さよりも低い場合など、高さの調整を要する場合には、図8に示すように、締結部材34を緩め、スライド支柱32を基礎支柱31に対してスライドさせ、締結部材34を再締結することで調整する。このパネル支柱材3の高さ調整は、型枠構造1を構築する工事現場で行ってもよいし、工事現場以外の場所で予め調整してもよい。
次に、互いに隣り合うパネル支柱材3,3の間に型枠パネル2を配置する。このとき、型枠パネル2は、溝形鋼311の溝内および略H形鋼材321のフランジ部321a,321bの間に配置される。各型枠パネル2の高さが所望の型枠構造1に必要な高さよりも低い場合は、複数枚の型枠パネル2を隙間がないように上下方向に並べて設置する。
これにより各パネル支持部312,322は、型枠パネル2の両端縁部を保持して倒れないように規制する。
つづいて、互いに隣り合うパネル支柱材3,3の水平材支持筒33,33のうち、一方に水平材4の一端を挿入するとともに、他方に水平材4の他端を挿入する。これにより、水平材4が型枠パネル2との間にわずかに隙間を隔てて略水平に支持される。
そして、水平材4と型枠パネル2との隙間にくさび材5を打ち込む。くさび材5が型枠パネル2を押圧し、パネル支持部312,322が受け止めることで、型枠パネル2はくさび材5とパネル支持部312,322との間に狭持されて固定される。本第一実施形態では、所定の間隔毎に複数個のくさび材5を打ち込み、型枠パネル2の全体を均等な力で固定する。
また、型枠構造1では、図示しないが、対向する位置に配置されるパネル支柱材3とは、セパレータ挿通孔315に挿通させたセパレータ6によって連結する。
以上により、本第一実施形態の型枠構造1は、コンクリートを打設しても、固定された型枠パネル2やパネル支柱材3からのコンクリートの流出を防ぐことができる。
以上のような本第一実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
1.打設するコンクリート構造物の高さに必要な型枠パネル2の高さに応じて、当該型枠パネル2を支持するパネル支柱材3の高さを調整することができる。
2.略H形鋼材321のウェブ部321cを基本支柱31のスライド用隙間316に嵌め入れて、略H形鋼材321のフランジ部321a,321bの間に溝形鋼311を嵌合することにより、前後および左右に倒れることなく確実かつ安全にスライド支柱32を上下にスライドさせることができる。
3.一対の溝形鋼311を水平材支持筒33によって連結することで、部品点数を少なくし、スライド用隙間316を備えた基礎支柱31を形成することができる。
4.基礎支柱31およびスライド支柱32の上下複数箇所に水平材支持筒33を設け、水平材4を支持することで、型枠パネル2の全体を均等な力で固定することができ、打設されるコンクリートが型枠外に漏れ出るのを防ぐことができる。
つぎに、本発明に係るパネル支柱材3およびこれを用いた型枠構造1の第二実施形態について説明する。なお、本第二実施形態の構成のうち、上述した第一実施形態の構成と同等または相当する構成については同一の符号を付し、再度の説明を省略する。
本第二実施形態におけるパネル支柱材3は、図9および図10に示すように、基礎支柱31およびスライド支柱32がいずれも断面略H形の鋼材により構成されている。
具体的には、本第二実施形態の基礎支柱31は、図11に示すように、一対のフランジ部311A,311Bと、これらフランジ部311A,311Bを連結する中央のウェブ部311Cとにより断面略H形に形成されている。
一方のフランジ部311Aは、パネル支持部312として機能させ、他方のフランジ部311Bは、水平材支持筒33を取り付ける取付部313として機能させるようになっている。また、本第二実施形態における取付部313は、図9に示すように、スライド支柱2のフランジ部321Bと重ならないように、左右いずれかの方向に横幅を大きく形成されており、当該横幅が大きく形成された部分に水平材支持筒33が設けられている。当該横幅が大きく形成された部分は、スライド支柱32のスライドの邪魔にならないため、取付部313の上端近傍から下端近傍まで任意の位置に複数個(本第二実施形態では2個)の水平材支持筒33を設けることができる。
また、各フランジ部311A,311Bには、締結部材34によりスライド支柱32を固定するためのボルト挿通孔314が開口しており、スライド支柱3を任意の高さで固定できるようにするため、上下方向に長い長孔状に形成されている。本第二実施形態におけるボルト挿通孔314は、水平材支持筒33を設けるため横幅が大きく形成された方とは左右逆側の位置に形成されている。
さらに、本第二実施形態におけるボルト挿通孔314は、セパレータ6を挿通させるためのセパレータ挿通孔315としての機能を兼ねている。また、ボルト挿通孔314は、基礎支柱31の強度の低下を抑えるため、上下3つに分けて開口させている。
ウェブ部311Cは、図10に示すように、各フランジ部311A,311Bより上方に突出形成されており、スライド支柱32のウェブ部321Cと平行な位置関係に配置されることで当該スライド支柱32が前後および左右に倒れることなく確実かつ安全に高さ調整作業が行えるようになっている。
本第二実施形態のスライド支柱32は、図12に示すように、一対のフランジ部321A,321Bと、これらフランジ部321A,321Bを連結する中央のウェブ部321Cとにより断面略H形に形成されている。
一方のフランジ部321Aは、パネル支持部322として機能させ、他方のフランジ部321Bは、水平材支持筒33を取り付ける取付部323として機能させるようになっている。
また、本第二実施形態における各フランジ部321A,321Bは、中央のウェブ部321Cより下方に突出形成されている。そして、これら下方に突出形成された各フランジ部321A,321Bは、基本支柱31を嵌め入れ可能な間隔を隔てて形成されている。
さらに、各フランジ部321A,321Bには、図10に示すように、基礎支柱31のボルト挿通孔314と連通可能な位置に、セパレータ挿通孔325を兼ねた複数個のボルト挿通孔324が開口している。そして、本第二実施形態では、セパレータ6が、締結部材34の機能を兼ねている。
本第二実施形態のパネル支柱材3は、これら基礎支柱31およびスライド支柱32を組み合わせることにより形成される。
具体的には、スライド支柱32は、図10に示すように、スライド支柱32の各フランジ部321A,321Bの間に基礎支柱31を嵌め入れる。本第二実施形態では、水平材支持筒33が横幅を大きく形成された部分に設けられているため、フランジ部321Bが重ならずスライド支柱32を上下方向にスライド可能な範囲を大きくすることができる。
また、スライド支柱32のウェブ部321Cと基礎支柱31のウェブ部311Cとを平行な位置関係でスライド可能に配置し、前後および左右に倒れることなく確実かつ安全に高さ調整作業が行えるように支持する。
そして、締結部材34を兼ねたセパレータ6を、ボルト挿通孔314,324(セパレータ挿通孔315,325)に挿通させ、締結固定する。これにより、図9に示すように、本第二実施形態のパネル支柱材3は形成され、パネル支持部312,322が基礎支柱31からスライド支柱32にかけて連続的に形成される。
高さ調整を行う場合は、セパレータ6による締結力を緩め、図13に示すように、スライド支柱32を基礎支柱31に対してスライドさせ、セパレータ6を再締結することで調整する。本第二実施形態では、水平材支持筒33がスライド支柱2のフランジ部321Bと重ならないように設けられているため、スライド支柱32を上下方向にスライドさせる際に邪魔にならず、上下スライドさせる範囲を大きくすることができる。
また、本第二実施形態における型枠構造1では、図14に示すように、基礎支柱31に複数個の水平材支持筒33が設けられており、スライド支柱32を固定する位置に応じて、所望する位置に水平材4を設置することができる。
以上により、本第二実施形態におけるパネル支柱材3およびこれを用いた型枠構造1は、第一実施形態と同様の効果を奏するとともに、基礎支柱31に対するスライド支柱32の上下スライド範囲を大きくすることができ、基礎支柱31に上下任意の箇所に複数個の水平材支持筒33を設けられるため、スライド支柱32を固定する位置に応じて所望する位置に水平材4を設置することができるという効果を奏することができる。
なお、本発明に係るパネル支柱材およびこれを用いた型枠構造は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。例えば、ボルト挿通孔314は、長孔状のものに限定されるものではなく、所定間隔毎に開口された複数個の孔によって構成されていてもよい。
1 型枠構造
2 型枠パネル
3 パネル支柱材
4 水平材
5 くさび材
6 セパレータ
31 基礎支柱
32 スライド支柱
33 水平材支持筒
34 締結部材
311 溝形鋼
311a,311b 側壁部
311c 底部
311A,311B フランジ部
311C ウェブ部
312 パネル支持部
313 取付部
314 ボルト挿通孔
315 セパレータ挿通孔
316 スライド用隙間
321 略H形鋼材
321a,321b,321A,321B フランジ部
321c,321C ウェブ部
322 パネル支持部
323 取付部
324 ボルト挿通孔
325 セパレータ挿通孔

Claims (6)

  1. コンクリートの型枠構造における型枠パネルを支持するパネル支柱材であって、
    地面に載置される基礎支柱と、
    前記基礎支柱に対して上下方向にスライド可能に支持されており、任意の高さで固定されるスライド支柱と、を有しており、
    前記基礎支柱および前記スライド支柱は、
    前記基礎支柱から前記スライド支柱にかけて一部を重ね合わせて連続的に形成された前記型枠パネルの側縁部を支持するパネル支持部を備えているとともに、前記パネル支持部から所定の間隔を隔てて水平材を支持する筒状の水平材支持筒が上下複数箇所に設けられている、
    前記パネル支柱材。
  2. 前記基礎支柱は、
    立設させた一対の溝形鋼で構成されているとともに、前記各溝形鋼の開口部が互いに外側方向に向けられて背中合わせに配置され、所定間隔のスライド用隙間が形成されるように連結されており、
    前記スライド支柱は、
    断面略H形の鋼材で構成されており、
    当該略H形鋼材のウェブ部が前記基礎支柱の前記スライド用隙間に嵌め入れられるとともに、前記略H形鋼材のフランジ部間に前記溝形鋼を嵌合することにより、前記スライド支柱が上下にスライド可能に構成されており、
    前記一対の溝形鋼の溝形を構成する一方の側壁部および当該側壁部と重なり合う一方の前記フランジ部を前記パネル支持部として機能させている、
    請求項1に記載のパネル支柱材。
  3. 前記一対の溝形鋼は、溝形を構成する一方の側壁部を前記パネル支持部として機能させ、他方の側壁部を前記水平材支持筒を取り付ける取付部として機能させており、前記取付部に前記水平材支持筒を固定することにより前記一対の溝形鋼同士を前記スライド用隙間が形成されるように連結している、請求項2に記載のパネル支柱材。
  4. 前記基礎支柱および前記スライド支柱は、断面略H形の鋼材により構成されており、
    前記基礎支柱は、中央のウェブ部がフランジ部より上方に突出形成されており、
    前記スライド支柱は、フランジ部が中央のウェブ部より下方に突出形成されており、
    前記スライド支柱の前記各フランジ部の間に前記基礎支柱を嵌め入れて、前記スライド支柱のウェブ部と前記基礎支柱のウェブ部とが平行な位置関係でスライド可能に配置し、前記基礎支柱に対して前記スライド支柱を所定の高さで固定しており、
    前記基礎支柱の一方の前記フランジ部および前記スライド支柱において前記基礎支柱の一方の前記フランジ部と重なり合う一方の前記フランジ部を前記パネル支持部として機能させている、
    請求項1に記載のパネル支柱材。
  5. 前記基礎支柱の一方の前記フランジ部を前記パネル支持部として機能させ、他方の前記フランジ部を前記水平材支持筒を取り付ける取付部として機能させ、前記取付部側のフランジ部は前記スライド支柱のフランジ部と重ならないように左右いずれかの方向に横幅を大きく形成されており、
    当該横幅が大きく形成された部分に前記水平材支持筒が設けられている、請求項4に記載のパネル支柱材。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載のパネル支柱材を用いた型枠構造であって、
    コンクリートを堰き止めるための型枠パネルと、
    前記型枠パネルの両側に立設される前記パネル支柱材と、
    前記パネル支柱材の前記水平材支持筒により支持される水平材と、
    前記水平材と前記型枠パネルとの間に差し込まれて当該型枠パネルを前記パネル支持部に押圧して固定するくさび材と
    を有している、前記型枠構造。
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