JP7362134B2 - イソチオシアネート富化モリンガおよびそれを製造する方法 - Google Patents
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Description
(項目1)
モリンガ抽出物および/または粉末を含むイソチオシアネート富化モリンガ組成物。
(項目2)
さらに、ミロシナーゼ含有植物粉末を含む、上記項目に記載のモリンガ組成物。
(項目3)
前記ミロシナーゼ含有植物粉末を含まないモリンガ抽出物および/または粉末と比較して、ミロシナーゼ活性が向上されている、上記項目のいずれか一項に記載のモリンガ組成物。
(項目4)
前記ミロシナーゼ含有植物がアブラナ科植物である、上記項目のいずれか一項に記載のモリンガ組成物。
(項目5)
前記ミロシナーゼ含有植物がワサビである、上記項目のいずれか一項に記載のモリンガ組成物。
(項目6)
前記ミロシナーゼ含有植物粉末が、モリンガ抽出物および/または粉末に対して約1:約0.01以上の割合で混合される、上記項目のいずれか一項に記載のモリンガ組成物。
(項目7)
モリンガ葉1gあたり少なくとも約0.4mgのイソチオシアネートを含む、上記項目のいずれか一項に記載のモリンガ組成物。
(項目8)
モリンガ抽出物1gあたり少なくとも約1.0mgのイソチオシアネートを含む、上記項目のいずれか一項に記載のモリンガ組成物。
(項目9)
前記モリンガ抽出物および/または粉末がUV殺菌または熱風殺菌されている、上記項目のいずれか一項に記載のモリンガ組成物。
(項目10)
前記ミロシナーゼ含有植物粉末を含まないモリンガ抽出物および/または粉末と比較して、前記ミロシナーゼ活性が、モリンガ葉1gあたりのイソチオシアネート合成量を、少なくとも約1.1倍に増加させるように向上されている、上記項目のいずれか一項に記載のモリンガ組成物。
(項目11)
前記ミロシナーゼ含有植物粉末を含まないモリンガ抽出物および/または粉末と比較して、前記ミロシナーゼ活性が、モリンガ抽出物1gあたりのイソチオシアネート合成量を、少なくとも約1.1倍に増加させるように向上されている、上記項目のいずれか一項に記載のモリンガ組成物。
(項目12)
モリンガ抽出物および/または粉末にミロシナーゼ活性向上または維持処理を行う工程を含む、イソチオシアネート富化モリンガを製造する方法。
(項目13)
前記ミロシナーゼ活性向上または維持処理が、ミロシナーゼ含有植物粉末の混合である、上記項目に記載の方法。
(項目14)
前記ミロシナーゼ含有植物がアブラナ科植物である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
前記ミロシナーゼ含有植物がワサビである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
前記ミロシナーゼ含有植物粉末が、モリンガ抽出物および/または粉末に対して約1:約0.01以上の割合で混合される、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
前記ミロシナーゼ活性向上または維持処理が、UV殺菌または熱風殺菌である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
モリンガ葉をミルにて粉砕し、モリンガ葉粉末2gを得た。このモリンガ葉粉末2gに、ミロシナーゼ含有植物粉末としてワサビ粉末を、それぞれ、0、20、50、100mg混合した。また、ミロシナーゼ含有植物粉末としてワサビ粉末2gをはかり取った。
各サンプルに蒸留水20mLを添加し、2時間室温で攪拌した。2時間後、遠心分離を行い、上清をろ過し、凍結乾燥させたものを以下のイソチオシアネート測定に用いた。
作製したサンプル20mgを1mLの蒸留水で溶解した。調製サンプル50μLまたはメタノールで調整したPropyl Isothiocyanate溶液50μLと50mMリン酸緩衝液(pH8.5)250μLを混合した。さらに、2-プロパノールにて調整した10mM 1,2-ベンゼンジチオールを300μL添加し、混合した。この混合物を、65℃に設定したヒートブロックにて2時間反応させた。2時間後、常温に冷まし、10,000rpmにて3分間遠心分離を行った。上清を0.45μmのフィルターにて濾過し、HPLC用サンプルとした。
移動相:70%メタノール/30%水(アイソクラティック)
移動相流速:1mL/min
カラム温度:40℃
検出波長:365nm
本実施例では、高圧蒸気殺菌、過熱水蒸気殺菌、UV殺菌、熱風殺菌のそれぞれについて、ミロシナーゼ活性に与える影響を確認した。
高圧蒸気殺菌:連続的にモリンガ葉粗粉砕品を、高圧蒸気殺菌(湿式、0.20MPa、135±4℃、8秒)し、その後粉砕を行った。
過熱水蒸気殺菌:5kgのモリンガ葉粗粉砕品を、過熱水蒸気殺菌(湿式、0.23Mpa、4分)し、その後乾燥(75℃、60分)、粉砕を行った。
UV殺菌:500gのモリンガ葉粗粉砕品を粉砕機にて粉砕した。400μm以下のものを、UV殺菌(乾式、60分)した。
熱風殺菌:10kgのモリンガ葉粗粉砕品を、熱風殺菌(乾式、230℃、10分)し、その後粉砕を行った。
内因性ミロシナーゼを失活させるため、モリンガ葉粉末2gに熱水10mLを添加し、100℃で5分間処理した。5分後、冷水を10mL添加し、室温で2時間攪拌を行った。2時間後、遠心分離を行った。上清をろ過し、凍結乾燥してサンプルを作製した(表1中のB群)。
モリンガ葉粉末2gに蒸留水20mLを添加し、2時間室温で攪拌した。2時間後、遠心分離を行った。上清をろ過し、凍結乾燥してサンプルを作製した(表1中のC群)。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願及び他の文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
Claims (20)
- モリンガ抽出物および/または粉末を含むイソチオシアネート富化モリンガ組成物であって、前記モリンガ抽出物および/または粉末が乾式で熱風殺菌(湿式によるものを除く)されており、これにより湿式での殺菌と比較して、ミロシナーゼ活性が維持される、モリンガ組成物。
- さらに、ミロシナーゼ含有植物粉末を含む、請求項1に記載のモリンガ組成物。
- 前記ミロシナーゼ含有植物粉末を含まないモリンガ抽出物および/または粉末と比較して、ミロシナーゼ活性が向上されている、請求項2に記載のモリンガ組成物。
- 前記ミロシナーゼ含有植物がアブラナ科植物である、請求項2または3に記載のモリンガ組成物。
- 前記ミロシナーゼ含有植物がワサビである、請求項2~4のいずれか一項に記載のモリンガ組成物。
- 前記ミロシナーゼ含有植物粉末が、モリンガ抽出物および/または粉末に対して約1:約0.01以上の割合で混合される、請求項2~5のいずれか一項に記載のモリンガ組成物。
- モリンガ粉末1gあたり少なくとも約0.4mgのイソチオシアネートを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のモリンガ組成物。
- モリンガ抽出物1gあたり少なくとも約1.0mgのイソチオシアネートを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のモリンガ組成物。
- 前記ミロシナーゼ含有植物粉末を含まないモリンガ抽出物および/または粉末と比較して、前記ミロシナーゼ活性が、モリンガ粉末1gあたりのイソチオシアネート合成量を、少なくとも約1.1倍に増加させるように向上されている、請求項3に記載のモリンガ組成物。
- 前記ミロシナーゼ含有植物粉末を含まないモリンガ抽出物および/または粉末と比較して、前記ミロシナーゼ活性が、モリンガ抽出物1gあたりのイソチオシアネート合成量を、少なくとも約1.1倍に増加させるように向上されている、請求項3に記載のモリンガ組成物。
- イソチオシアネート富化モリンガを製造する方法であって、
モリンガ抽出物および/または粉末にミロシナーゼ活性向上または維持処理を行う工程を含み、前記ミロシナーゼ活性向上または維持処理が乾式での熱風殺菌(湿式によるものを除く)であり、これにより湿式での殺菌と比較して、ミロシナーゼ活性が維持される、方法。 - 前記ミロシナーゼ活性向上または維持処理が、さらにミロシナーゼ含有植物粉末の混合を含む、請求項11に記載の方法。
- 前記ミロシナーゼ含有植物粉末を混合しないモリンガ抽出物および/または粉末と比較して、前記イソチオシアネート富化モリンガのミロシナーゼ活性が向上されている、請求項12に記載の方法。
- 前記ミロシナーゼ含有植物がアブラナ科植物である、請求項12または13に記載の方法。
- 前記ミロシナーゼ含有植物がワサビである、請求項12~14のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ミロシナーゼ含有植物粉末が、モリンガ抽出物および/または粉末に対して約1:約0.01以上の割合で混合される、請求項12~15のいずれか一項に記載の方法。
- 前記イソチオシアネート富化モリンガが、モリンガ粉末1gあたり少なくとも約0.4mgのイソチオシアネートを含む、請求項11~16のいずれか一項に記載の方法。
- 前記イソチオシアネート富化モリンガが、モリンガ抽出物1gあたり少なくとも約1.0mgのイソチオシアネートを含む、請求項11~16のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ミロシナーゼ含有植物粉末を混合しないモリンガ抽出物および/または粉末と比較して、前記イソチオシアネート富化モリンガの前記ミロシナーゼ活性が、モリンガ粉末1gあたりのイソチオシアネート合成量を、少なくとも約1.1倍に増加させるように向上されている、請求項13に記載の方法。
- 前記ミロシナーゼ含有植物粉末を混合しないモリンガ抽出物および/または粉末と比較して、前記イソチオシアネート富化モリンガの前記ミロシナーゼ活性が、モリンガ抽出物1gあたりのイソチオシアネート合成量を、少なくとも約1.1倍に増加させるように向上されている、請求項13に記載の方法。
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