JP7361426B2 - 焼おにぎり、および、焼おにぎりの製造方法 - Google Patents
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Description
このような焼おにぎりは、表面に一体の固い焼面が形成されているため形状を保つことが可能である。
また、予め、おにぎりを海苔で包みその後焼成することも考えられるが、この場合、海苔が焼成されることでボロボロになるばかりではなく、焼成によって味が苦く変質するとともに海苔本来の風味までもが大きく損なわれてしまう。
また、焼面は内周面のみに形成されているため、外周面に海苔を配し固定することは容易であり、外周面に対して海苔面が形成されることで形状の崩れを抑制できる。
すなわち、焼おにぎりは、内周側の焼面によって形状の安定化を図れ、外周側の海苔面によって形状崩れの抑制を図ることができる構成となっている。換言すると、焼おにぎりは、焼面と海苔面とが協働することで食べ進めても形状が崩れにくい構成となっている。
ここで、卵焼きは焼面に覆われているため、容易に米飯中の水分が移動してくることはなく、その形状、固さ等が維持されやすくなっており、容易にその形状が崩れることはない。
米飯配置工程では、板状米飯をトレイ上に配する。
焼面形成工程では、板状米飯の表面を焦がすことで焼面を形成する。
そして、折り曲げ工程では、焼面が内側、海苔面が外側となるように所定厚みの卵焼きを挟むとともに板状米飯を断面略U字型となるように折り曲げる。
また、板状米飯の厚み、卵焼きの厚み等を揃えることで、容易に略同一形状の焼おにぎりを作成することができる。
なお、以下の実施例は具体的な一例を開示するものであり、本開示が以下の実施例に限定されないことは言うまでもない。
実施例の焼おにぎり1の構成を、図1を用いて説明する。
焼おにぎり1は、断面略U字型を呈し、内周面にのみ焦げを有する焼面2が形成されているとともに外周面を覆うように海苔Lが配されることで海苔面3が形成されている米飯5と、焼面2に覆われる所定厚みの卵焼き6とを備える。
さらに、海苔面3と具材8との間に大葉9が配されている。
ここで、具材8としては、炙りたらこ、海老天、焼ハラス等のおにぎりの具材として一般的なものが考えられる。
なお、具材8および大葉9は1つであっても複数であってもよい。
先ず、図2(a)に示すように、トレイT上に板状米飯10を配する。より具体的には、例えば、角筒状の型にはめた米飯をトレイT上に配置し型を上方に抜くことで実現している。
また、板状米飯10を移動させる際にも、トレイTごと移動させることで板状米飯10の形状を維持したまま容易に移動させることができる。
なお、この工程が特許請求の範囲における米飯配置工程に相当する。
ここで、板状米飯10の表面とは、トレイTと接する裏面に対向する上側の面を表している。
なお、タレは刷毛等で塗ってもよいし、スプレー式で表面に塗布する方式であってもよい。
次に、図2(c)に示すように、板状米飯10の表面に、塩を散布する。
なお、この工程が、特許請求の範囲における焼面形成工程に相当する。
ここで、海苔面13の形成は、海苔Lの風味等を熱から守る観点より、焼面12の形成完了寸前に行うことが好ましい。
なお、この工程が特許請求の範囲における海苔面形成工程に相当する。
具体的には、板状米飯10を、ヘラ等を用いて、金網Mから剥離させ海苔面13が下になるように上下反転させつつトレイT上に配置している。
なお、金網Mと板状米飯10との接触面積は少ないため、金網Mから板状米飯10を剥離させたり、板状米飯10から金網Mを取り除いたりすることは比較的容易である。
なお、卵焼き16は、板状米飯10の焼面12の略半分の領域を覆うように配されている。
次に、図3(h)に示すように、卵焼き16の表面にタレを塗布する。
なお、卵焼き16の表面とは、卵焼き16と焼面12とが接触する裏面と対向する上側の面を表している。
なお、この工程が、特許請求の範囲における折り曲げ工程に相当する。
なお、これらの工程がそれぞれ、特許請求の範囲における大葉配置工程、具材配置工程に相当する。
ここで、大葉配置工程と具材配置工程は同時に行ってもよい。すなわち、具材20と大葉19とを一体として海苔面13上に配置してもよい。
実施例の焼おにぎり1は、断面略U字型を呈し、内周面にのみ焦げを有する焼面2が形成されているとともに外周面を覆うように海苔が配されることで海苔面3が形成されている米飯5と、焼面2に覆われる所定厚みの卵焼き6とを備える。
また、焼面2は内周面のみに形成されているため、外周面に海苔Lを配し固定することは容易であり、外周面に海苔面3が形成されることで形状の崩れを抑制できる。
ここで、卵焼き6は焼面2に覆われているため、容易に米飯中の水分が移動してくることはなく、その形状、固さ等が維持されやすくなっており、容易にその形状が崩れることはない。
これにより、外側から具材8を容易に視認することができるため、具材8を間違える虞がない。
これにより、大葉9の有する殺菌作用により、具材8の腐敗、劣化等を防ぐことができる。また、水分の多い具材8を用いる際にも、水分が海苔面3に移ることに起因する海苔面3の劣化、破断等を抑制することができる。
米飯配置工程では、板状米飯10をトレイT上に配する。
焼面形成工程では、板状米飯10の表面を焦がすことで焼面12を形成する。
そして、折り曲げ工程では、焼面12が内側、海苔面13が外側となるように所定厚みの卵焼き16を挟むとともに板状米飯10を断面略U字型となるように折り曲げる。
また、板状米飯10の厚み、卵焼き16の厚み等を揃えることで、容易に略同一形状の焼おにぎり1を作成することができる。
また、焼面形成工程の前に図2(c)に示すように、板状米飯10の表面に塩を散布していることで、焼面形成工程で表面近傍の水分の移動が促進され、焼面12の強度も上がっている。
なお、タレ、塩の塗布は、本来的に味を整える効果を有していることは言うまでもない。
なお、タレの塗布は、本来的に味を整える効果を有していることは言うまでもない。
これにより、海苔面13上に具材20を配置するだけであるので、特別な技術を必要とせず簡便に具材20を配置できる。
また、具材の20の変更も容易であるため、焼おにぎり1のバリエーションを簡単に増やすことができる。
これにより、大葉19を受け皿の様に利用することで、水分の多い具材20であっても簡便に具材20を海苔面13上に配置することができる。
すなわち、形の崩れやすい具材20であっても先ず大葉19上に配置して、大葉19ごと海苔面13上に移動させることができるので、周囲に液体等をこぼすことなく容易に海苔面13上に具材20を配することが可能である。
本願発明はその要旨を逸脱しない範囲で様々な変形例を考えることができる。
例えば、実施例では、焼おにぎり1は、海苔面3と具材8との間に大葉9が配されていたが、大葉9自身も具材8の1つであるため、海苔面3上に大葉9が1枚だけ配されていてもよく、大葉9が複数枚重ねられたものが配されていてもよい。
より具体的に説明すると、先ず図4(a)に示すように、トレイT上に海苔Lを配する。
なお、この工程は、海苔Lを介してトレイT上に板状米飯10を配しているため特許請求の範囲における米飯配置工程に相当するとともに、板状米飯10の裏面に海苔Lを配することで海苔面13をも形成しているため海苔面形成工程にも相当する。
次に、図4(c)に示すように、板状米飯10の表面にタレを塗布し、次に図4(d)に示すように、板状米飯10の表面に塩を散布する。
なお、この工程が、特許請求の範囲における焼面形成工程に相当する。
これにより、図4(f)に示されるように、板状米飯10は図2(f)と同様な状態でトレイT上に配されていることになる。
10 板状米飯 L 海苔
Claims (6)
- 断面略U字型を呈し、内周面にのみ焦げを有する焼面が形成されているとともに外周面を覆うように海苔が配されることで海苔面が形成されている米飯と、
前記焼面に覆われる所定厚みの卵焼きとを備える焼おにぎり。 - 請求項1に記載の焼おにぎりにおいて、
前記海苔面上に配される具材を備える焼おにぎり。 - 請求項2に記載の焼おにぎりにおいて、
前記海苔面と前記具材との間に大葉が配される焼おにぎり。 - 板状米飯をトレイ上に配する米飯配置工程と、
前記板状米飯の表面を焦がすことで焼面を形成する焼面形成工程と、
前記板状米飯の裏面に海苔を配することで海苔面を形成する海苔面形成工程と、
前記焼面が内側、前記海苔面が外側となるように所定厚みの卵焼きを挟むとともに前記板状米飯を断面略U字型となるように折り曲げる折り曲げ工程とを備える焼おにぎりの製造方法。 - 請求項4に記載の焼おにぎりの製造方法において、
前記海苔面上に具材を配する具材配置工程を備えることを特徴とする焼おにぎりの製造方法。 - 請求項5に記載の焼おにぎりの製造方法において、
前記海苔面と前記具材との間に大葉を配する大葉配置工程を備えることを特徴とする焼おにぎりの製造方法。
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