JP7359155B2 - 電池用弁体、その製造方法及び電池 - Google Patents

電池用弁体、その製造方法及び電池 Download PDF

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Description

本開示は、電池用弁体、その製造方法及び電池に関する。
従来、一次電池などの電池には、その設計上、安定した密封性が要求され、極めて気密性の高い封口がなされている。従って、万一、電池が内部短絡、外部短絡、又は漏れ電流などによる充電がされると、電池内部にガスが発生し、電池内圧が上昇する虞があるとされている。そこで、従来、一次電池の内圧が上昇した際に、規定の圧力で破裂する安全弁を設ける技術が知られている(特許文献1参照)。
特開平10-172528号公報
特許文献1に記載されているように、従来、電池の内部でガスが発生して内圧が上昇した際に、規定の圧力で破裂する安全弁を設ける技術が知られている。しかしながら、例えば特許文献1に開示されているような、従来の安全弁は、電池の内圧が規定値まで上昇した場合に破裂する機能を有するものの、密封性や耐電解液性には改善の余地がある。
このような状況下、本開示は、電池の正極端子と電池素子との間に配置され、電池の内圧が上昇した場合に破裂してガスを外部に放出するガス放出特性を備える弁体であって、電池の密封性及び耐電解液性に優れた電池用弁体を提供することを主な目的とする。
本開示の発明者らは、前記課題を解決すべく、鋭意検討を行った。その結果、少なくとも、基材層、バリア層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体から構成された積層フィルムにより構成されている弁体は、電池の内圧が上昇した場合に破裂してガスを外部に放出するガス放出特性を備え、かつ、優れた密封性と耐電解液性を発揮し得ることを見出した。
本開示は、これらの知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。即ち、本開示は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
負極端子を構成する電池容器と、前記電池容器に絶縁体を介して配された正極端子と、前記電池容器内に収容された電池素子とを備える電池において、正極端子と電池素子との間に配置される弁体であって、
前記弁体は、少なくとも、基材層、バリア層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体から構成された積層フィルムにより構成されている、電池用弁体。
本開示によれば、電池の正極端子と電池素子との間に配置され、電池の内圧が上昇した場合に破裂してガスを外部に放出するガス放出特性を備え、かつ、優れた密封性及び耐電解液性を有する電池用弁体を提供することができる。また、本開示によれば、当該弁体を用いた電池を提供することもできる。
本開示の電池用弁体を用いた電池の断面構造の一例を示す模式図である。 本開示の弁体の積層構造の一例を示す模式的断面図である。 本開示の弁体の積層構造の一例を示す模式的断面図である。 本開示の弁体の積層構造の一例を示す模式的断面図である。
本開示の電池用弁体は、負極端子を構成する電池容器と、前記電池容器に絶縁体を介して配された正極端子と、前記電池容器内に収容された電池素子とを備える電池において、正極端子と電池素子との間に配置される弁体であって、少なくとも、基材層、バリア層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体から構成された積層フィルムにより構成されていることを特徴とする。本開示の電池用弁体は、当該構成を備えていることにより、電池の内圧が上昇した場合に破裂してガスを外部に放出するガス放出特性を備え、かつ、優れた密封性と耐電解液性を発揮することができる。
以下、本開示の弁体について詳述する。なお、本明細書において、「~」で示される数値範囲は「以上」、「以下」を意味する。例えば、2~15mmとの表記は、2mm以上15mm以下を意味する。
1.弁体の積層構造と物性
本開示の弁体10は、例えば図2から図4に示すように、少なくとも、基材層1、バリア層3、及び熱融着性樹脂層4をこの順に備える積層体から構成されている。
弁体10は、例えば図3及び図4に示すように、基材層1とバリア層3との間に、これらの層間の接着性を高めることなどを目的として、必要に応じて接着剤層2を有していてもよい。また、例えば図4に示すように、バリア層3と熱融着性樹脂層4との間に、これらの層間の接着性を高めることなどを目的として、必要に応じて接着層5を有していてもよい。
本開示の弁体10は、大気圧下、受圧面積が0.3cm2、1分間当たりの圧力上昇速度が1kgf/cm2の条件で弁体の一方面に圧力を加えた場合に、圧力が例えば11~40kgf/cm2の範囲内、好ましくは11~20kgf/cm2の範囲内、さらには14~20kgf/cm2の範囲内で、弁体10が破裂することが好ましい。当該圧力は、電池の容量等に応じて適宜設定されるが、このような圧力範囲で弁体10が破裂することにより、電池50の内圧が上昇した場合に、適切にガスを外部に放出することができる。例えば、前記圧力が11kgf/cm2以上であることにより、電池の外部からの衝撃によって弁体が容易に破壊されることが抑制され、前記圧力が40kgf/cm2以下、さらには20kgf/cm2以下であることにより、電池の内圧が上昇しすぎることを抑制することができる。前記圧力は、例えば、後述する基材層、バリア層、熱融着性樹脂層などを後述の厚みに設定することによって調整することができる。
また、本開示の弁体10は、JIS Z1707:1997の規定に準拠し、23±2℃、相対湿度50±5%の測定環境において、直径1.0mm、先端形状半径0.5mmの半円形の針を毎分50±5mmの速度で突き刺し、針が貫通するまでの最大応力として測定される、突刺し強さが、8N以上であることが好ましい。当該突刺し強さの下限については、より好ましくは10N以上であり、上限については、好ましくは35N以下、より好ましくは25N以下であり、突刺し強さの好ましい範囲としては、8~35N程度、8~25N程度、10~35N程度、10~25N程度が挙げられる。このような突刺し強さを備えていることにより、電池50の内圧が上昇した場合に、適切にガスを外部に放出することができる。例えば、前記突刺し強さが8N以上であることにより、電池の外部からの衝撃によって弁体が容易に破壊されることが抑制され、前記突刺し強さが35N以下であることにより、電池の内圧が上昇しすぎることを抑制することができる。前記突刺し強さは、例えば、後述する基材層、バリア層、熱融着性樹脂層などを後述の厚みの設定や材料によって調整することができる。
突刺し強さの測定条件は、具体的には、以下の通りである。弁体の熱融着性樹脂層側から突刺し強さを測定する。突刺し試験機(例えばイマダ社製のMX2-500N)を用い、JIS Z1707:1997の規定に準拠した方法により測定する。具体的には、23±2℃、相対湿度50±5%の測定環境において、中央に15mmの開口部を有する直径115mmの台と押さえ板で試験片を固定し、直径1.0mm、先端形状半径0.5mmの半円形の針を毎分50±5mmの速度で突き刺し、針が貫通するまでの最大応力を測定する。試験片の数は5個であり、その平均値を突刺し強さとする。なお、試験片の数が足りず5個測定できない場合は測定可能な数を測定し、その平均値を求める。
弁体10を構成する積層体の厚みとしては、特に制限されないが、電池の内圧が上昇した場合に、適切な内圧で破裂してガスを外部に放出する観点から、上限については、好ましくは約180μm以下、約155μm以下、約120μm以下が挙げられ、下限については、好ましくは約35μm以上、約45μm以上、約60μm以上が挙げられ、好ましい範囲については、例えば、35~180μm程度、35~155μm程度、35~120μm程度、45~180μm程度、45~155μm程度、45~120μm程度、60~180μm程度、60~155μm程度、60~120μm程度が挙げられる。
本開示の弁体10は、以下の方法で測定されるシール強度が、好ましくは10N/15mm以上であり、より好ましくは15N/15mm以上であり、さらに好ましくは25N/15mm以上である。本開示の弁体10の当該シール強度の好ましい範囲としては、10~300N/15mm程度、15~250N/15mm程度、25~200N/15mm程度などが挙げられる。
[シール強度の測定]
弁体と、ステンレス鋼板を用意する。次に、弁体の熱融着性樹脂層側と、ステンレス鋼板とを対向させ、190℃、1MPa、5秒間の条件で弁体をステンレス鋼板にヒートシールして積層体を得る。次に、積層体を幅15mmに裁断してサンプルとする。次に、サンプルの弁体とステンレス鋼板との間の剥離強度を、引張試験機(例えば、テンシロン万能材料試験機(エー・アンド・デイ社製))を用いて、300mm/minの剥離速度で測定してシール強度とする。
また、本開示の弁体10は、以下の方法で測定される初期ラミネート強度が、好ましくは2.0N/15mm以上であり、より好ましくは2.5N/15mm以上であり、さらに好ましくは4.5N/15mm以上である。本開示の弁体10の当該初期ラミネート強度の好ましい範囲としては、2.0~30N/15mm程度、2.5~25N/15mm程度、4.5~20N/15mm程度などが挙げられる。
[初期ラミネート強度の測定]
弁体を、TDの方向の幅が15mmの短冊状にサンプルを切り出し、バリア層-基材層間を端部から部分的に剥離して測定用サンプルを作成する。得られた測定用サンプルを用い、25℃、50%RH雰囲気下で、引張試験機(例えば、島津製作所製、AG-Xplus(商品名))にて180度剥離、引張速度50mm/min、標線間距離50mmの条件でバリア層-基材層間のラミネート強度(剥離強度)を測定する。標線間距離が57mmとなったときの強度を初期ラミネート強度とした。3回測定した平均値を初期ラミネート強度とする。なお、バリア層と基材層の間に接着層が存在する場合、接着層はバリア層面に存在してもよいし、基材層面に存在してもよいし、両方の面に存在してもよい。
弁体10を構成する各層の詳細については、「3.弁体を構成する各層」の項目で詳述する。
2.弁体が適用される電池
本開示の弁体10が適用される電池については、弁体10を除いて、特に制限されない。すなわち、弁体10以外の電池素子(電極、固体電解質、タブなど)、電池容器(負極端子を構成しており、例えば、アルミニウム合金、ステンレス鋼、ニッケル、銅、及び防食メッキ処理されたアルミニウムやステンレス鋼などの金属材料により構成されている)、正極端子(例えば、アルミニウム合金、ステンレス鋼、ニッケル、銅、防食メッキ処理されたアルミニウムやステンレス鋼などの金属材料により構成されている)、弁の構造(例えば、封口板、押え板、ガスケット)等については、電池に適用されるものであれば特に制限されず、公知の電池に使用されているものであってもよい。本開示の弁体10が適用される電池は、一次電池(特に、クリンプ封口方式一次電池)が好適である。以下、本開示の電池50を例にして、本開示の弁体10を電池に適用する態様を具体的に説明する。
図1の模式図に示すように、本開示の電池50は、負極端子を構成する電池容器22と、電池容器に絶縁体(ガスケット43)を介して配された正極端子21と、電池容器22内に収容された電池素子30とを備える。電池素子30は、正極、負極、電解液を含んでおり、正極と正極端子21とは、正極タブ23によって電気的に接続されている。
本開示の電池50において、電池素子30と正極端子21との間には、封口板40が設けられている。封口板40には、弁孔41が設けられている。本開示の電池50においては、封口板40の弁孔41を塞ぐようにして、本開示の弁体10が設けられており、電池50の密封性が担保されている。図1の模式図においては、押え板42によって弁体10が封口板40に押さえつけられている。そして、電池50の内部にガスが発生して内圧が所定の圧力まで上昇した場合に、弁体10が破裂し、当該弁孔41を通じてガスが外部に放出される。このとき、弁孔41を通過したガスは、正極端子21に設けられたガス排出孔21aを通じて、電池の外部に放出される。
弁孔41の大きさとしては、特に限定されないが、一般的な電池を想定する場合、例えば0.03~0.8cm2程度である。
後述の通り、本開示の弁体10が電池に適用される際には、熱融着性樹脂層4を電池素子30側に配置してもよいし、正極端子21側に配置してもよい。また、弁体10による電池50の密封性及び耐電解液性を高める観点から、弁体10の熱融着性樹脂層4は、封口板40又は押え板42に熱融着されていることが好ましい。弁体の優れた密封性と耐電解液性とを特に効果的に発揮させる観点から、弁体10の熱融着性樹脂層4を電池素子30側に配置し、かつ、熱融着性樹脂層4を封口板40に熱融着させることが好ましい。
3.弁体を形成する各層
本開示の弁体10は、少なくとも、基材層1、バリア層3、及び熱融着性樹脂層4をこの順に備える積層体から構成されている。本開示の弁体10が電池に適用される際には、熱融着性樹脂層4を電池素子30側に配置してもよいし、正極端子21側に配置してもよい。以下、本開示の弁体10を構成する各層について、詳述する。
[基材層1]
本開示において、基材層1は、弁体10の絶縁性を高めるために、バリア層3の一方面に設けられている層である。
基材層1を形成する素材については、少なくとも絶縁性を備えるものであることを限度として特に制限されない。基材層1は、例えば樹脂を用いて形成することができ、樹脂には後述の添加剤が含まれていてもよい。
基材層1が樹脂により形成されている場合、基材層1は、例えば、樹脂により形成された樹脂フィルムであってもよいし、樹脂を塗布して形成したものであってもよい。樹脂フィルムは、未延伸フィルムであってもよいし、延伸フィルムであってもよい。延伸フィルムとしては、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルムが挙げられ、二軸延伸フィルムが好ましい。二軸延伸フィルムを形成する延伸方法としては、例えば、逐次二軸延伸法、インフレーション法、同時二軸延伸法等が挙げられる。樹脂を塗布する方法としては、ロールコーティング法、グラビアコーティング法、押出コーティング法などがあげられる。
基材層1を形成する樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン、珪素樹脂、フェノール樹脂などの樹脂や、これらの樹脂の変性物が挙げられる。また、基材層1を形成する樹脂は、これらの樹脂の共重合物であってもよいし、共重合物の変性物であってもよい。さらに、これらの樹脂の混合物であってもよい。
基材層1を形成する樹脂としては、これらの中でも、好ましくはポリエステル、ポリアミドが挙げられ、より好ましくはポリエステルである。
ポリエステルとしては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、共重合ポリエステル等が挙げられる。また、共重合ポリエステルとしては、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステル等が挙げられる。具体的には、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体としてエチレンイソフタレートと重合する共重合体ポリエステル(以下、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)にならって略す)、ポリエチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレフタレート/ナトリウムスルホイソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/ナトリウムイソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/フェニル-ジカルボキシレート)、ポリエチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)等が挙げられる。これらのポリエステルは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、ポリアミドとしては、具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン6とナイロン66との共重合体等の脂肪族ポリアミド;テレフタル酸及び/又はイソフタル酸に由来する構成単位を含むナイロン6I、ナイロン6T、ナイロン6IT、ナイロン6I6T(Iはイソフタル酸、Tはテレフタル酸を表す)等のヘキサメチレンジアミン-イソフタル酸-テレフタル酸共重合ポリアミド、ポリアミドMXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)等の芳香族を含むポリアミド;ポリアミドPACM6(ポリビス(4‐アミノシクロヘキシル)メタンアジパミド)等の脂環式ポリアミド;さらにラクタム成分や、4,4’-ジフェニルメタン-ジイソシアネート等のイソシアネート成分を共重合させたポリアミド、共重合ポリアミドとポリエステルやポリアルキレンエーテルグリコールとの共重合体であるポリエステルアミド共重合体やポリエーテルエステルアミド共重合体;これらの共重合体等のポリアミドが挙げられる。これらのポリアミドは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
基材層1は、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、及びポリオレフィンフィルムのうち少なくとも1つを含むことが好ましく、延伸ポリエステルフィルム、及び延伸ポリアミドフィルム、及び延伸ポリオレフィンフィルムのうち少なくとも1つを含むことが好ましく、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム、延伸ナイロンフィルム、延伸ポリプロピレンフィルムのうち少なくとも1つを含むことがさらに好ましく、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルムのうち少なくとも1つを含むことがさらに好ましい。
基材層1としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、さらには延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、さらには二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好適である。
基材層1は、単層であってもよいし、2層以上により構成されていてもよい。基材層1が2層以上により構成されている場合、基材層1は、樹脂フィルムを接着剤などで積層させた積層体であってもよいし、樹脂を共押出しして2層以上とした樹脂フィルムの積層体であってもよい。また、樹脂を共押出しして2層以上とした樹脂フィルムの積層体を、未延伸のまま基材層1としてもよいし、一軸延伸または二軸延伸して基材層1としてもよい。
基材層1において、2層以上の樹脂フィルムの積層体の具体例としては、ポリエステルフィルムとナイロンフィルムとの積層体、2層以上のナイロンフィルムの積層体、2層以上のポリエステルフィルムの積層体などが挙げられ、好ましくは、延伸ナイロンフィルムと延伸ポリエステルフィルムとの積層体、2層以上の延伸ナイロンフィルムの積層体、2層以上の延伸ポリエステルフィルムの積層体が好ましい。例えば、基材層1が2層の樹脂フィルムの積層体である場合、ポリエステル樹脂フィルムとポリエステル樹脂フィルムの積層体、ポリアミド樹脂フィルムとポリアミド樹脂フィルムの積層体、またはポリエステル樹脂フィルムとポリアミド樹脂フィルムの積層体が好ましく、ポリエチレンテレフタレートフィルムとポリエチレンテレフタレートフィルムの積層体、ナイロンフィルムとナイロンフィルムの積層体、またはポリエチレンテレフタレートフィルムとナイロンフィルムの積層体がより好ましい。
基材層1が、2層以上の樹脂フィルムの積層体である場合、2層以上の樹脂フィルムは、接着剤を介して積層させてもよい。好ましい接着剤については、後述の接着剤層2で例示する接着剤と同様のものが挙げられる。なお、2層以上の樹脂フィルムを積層させる方法としては、特に制限されず、公知方法が採用でき、例えばドライラミネート法、サンドイッチラミネート法、押出ラミネート法、サーマルラミネート法などが挙げられ、好ましくはドライラミネート法が挙げられる。ドライラミネート法により積層させる場合には、接着剤としてポリウレタン接着剤を用いることが好ましい。このとき、接着剤の厚みとしては、例えば2~5μm程度が挙げられる。また、樹脂フィルムにアンカーコート層を形成し積層させても良い。アンカーコート層は、後述の接着剤層2で例示する接着剤と同様のものがあげられる。このとき、アンカーコート層の厚みとしては、例えば0.01~1.0μm程度が挙げられる。
また、基材層1の表面及び内部の少なくとも一方には、滑剤、難燃剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤、耐電防止剤等の添加剤が存在していてもよい。添加剤は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。これらの添加剤は、後述する熱融着性樹脂層4の表面又は内部に存在させると、熱融着性樹脂層4の熱融着性に悪影響が生じることが考えられるため、基材層1の表面及び内部の少なくとも一方に存在させることが好ましい。基材層1の表面及び内部の添加剤の合計量としては、好ましくは2~50mg/m2程度、より好ましくは3~30mg/m2程度が挙げられる。
例えば、滑剤としては、特に制限されないが、好ましくはアミド系滑剤が挙げられる。アミド系滑剤の具体例としては、例えば、飽和脂肪酸アミド、不飽和脂肪酸アミド、置換アミド、メチロールアミド、飽和脂肪酸ビスアミド、不飽和脂肪酸ビスアミド、脂肪酸エステルアミド、芳香族ビスアミドなどが挙げられる。飽和脂肪酸アミドの具体例としては、ラウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミドなどが挙げられる。不飽和脂肪酸アミドの具体例としては、オレイン酸アミド、エルカ酸アミドなどが挙げられる。置換アミドの具体例としては、N-オレイルパルミチン酸アミド、N-ステアリルステアリン酸アミド、N-ステアリルオレイン酸アミド、N-オレイルステアリン酸アミド、N-ステアリルエルカ酸アミドなどが挙げられる。また、メチロールアミドの具体例としては、メチロールステアリン酸アミドなどが挙げられる。飽和脂肪酸ビスアミドの具体例としては、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’-ジステアリルアジピン酸アミド、N,N’-ジステアリルセバシン酸アミドなどが挙げられる。不飽和脂肪酸ビスアミドの具体例としては、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’-ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’-ジオレイルセバシン酸アミドなどが挙げられる。脂肪酸エステルアミドの具体例としては、ステアロアミドエチルステアレートなどが挙げられる。また、芳香族ビスアミドの具体例としては、m-キシリレンビスステアリン酸アミド、m-キシリレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’-ジステアリルイソフタル酸アミドなどが挙げられる。滑剤は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
基材層1の厚みについては、絶縁性を発揮すれば特に制限されないが、下限については、好ましくは3μm以上、より好ましくは5μm以上が挙げられ、上限については、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下が挙げられ、好ましい範囲としては、3~50μm程度、3~30μm程度、5~50μm程度、5~30μm程度が挙げられる。基材層1が、2層以上の樹脂フィルムの積層体である場合、各層を構成している樹脂フィルムの厚みとしては、それぞれ、好ましくは2~25μm程度が挙げられる。
[接着剤層2]
本開示の弁体において、接着剤層2は、基材層1とバリア層3との接着性を高め、耐電解液性をさらに向上させることを目的として、必要に応じて、これらの間に設けられる層である。本開示の弁体10においては、基材層1とバリア層3との間に接着剤層2が設けられていることにより、特に優れたガス放出特性を発揮することができる。すなわち、例えば弁体10の熱融着性樹脂層4を電池素子30側に配置する場合において、基材層1とバリア層3との間に接着剤層2が設けられていないと、電池の内圧が上昇して弁体が破裂する際に、熱融着性樹脂層4とバリア層3とを破裂させて通過したガスが、基材層1をそのまま破裂させて弁孔41を通過せずに、バリア層3と基材層1との層間に流れ、弁体10の端部10a(図1を参照)からガスが放出されて、適切にガスが放出され難くなる場合がある。基材層1とバリア層3との間に接着剤層2が設けられていることにより、基材層1とバリア層3の層間からガスが放出されることが抑制されて、より一層優れたガス放出特性を発揮することが可能となる。また、基材層1とバリア層3との間に接着剤層2が設けられていることにより、基材層1とバリア層3との間に電解液が浸透することが好適に抑制されるため、弁体の耐電解液性をさらに高めることもできる。
接着剤層2は、基材層1とバリア層3とを接着可能である樹脂によって形成される。接着剤層2の形成に使用される接着剤は限定されないが、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれであってもよい。また、2液硬化型接着剤(2液性接着剤)であってもよく、1液硬化型接着剤(1液性接着剤)であってもよく、硬化反応を伴わない樹脂でもよい。また、接着剤層2は単層であってもよいし、多層であってもよい。
接着剤に含まれる接着成分としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、共重合ポリエステル等のポリエステル;ポリエーテル;ポリウレタン;エポキシ樹脂;フェノール樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、共重合ポリアミド等のポリアミド;ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、酸変性ポリオレフィン、酸変性環状ポリオレフィンなどのポリオレフィン系樹脂;ポリ酢酸ビニル;セルロース;(メタ)アクリル樹脂;ポリイミド;ポリカーボネート;尿素樹脂、メラミン樹脂等のアミノ樹脂;クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン-ブタジエンゴム等のゴム;シリコーン樹脂等が挙げられる。これらの接着成分は1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの接着成分の中でも、好ましくはポリウレタン接着剤が挙げられる。また、これらの接着成分となる樹脂は適切な硬化剤を併用して接着強度を高めることができる。前記硬化剤は、接着成分の持つ官能基に応じて、ポリイソシアネート、多官能エポキシ樹脂、オキサゾリン基含有ポリマー、ポリアミン樹脂、酸無水物などから適切なものを選択する。これらの中でも、弁体10の耐電解液性を特に向上させる観点からは、接着剤層2は、ポリエステルとイソシアネート基を有する化合物(硬化剤)を含む樹脂組成物の硬化物であることが好ましい。
ポリウレタン接着剤としては、例えば、ポリオール化合物を含有する主剤と、イソシアネート化合物を含有する硬化剤とを含むポリウレタン接着剤が挙げられる。好ましくはポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、およびアクリルポリオール等のポリオールを主剤として、芳香族系又は脂肪族系のポリイソシアネートを硬化剤とした二液硬化型のポリウレタン接着剤が挙げられる。また、ポリオール化合物としては、繰り返し単位の末端の水酸基に加えて、側鎖にも水酸基を有するポリエステルポリオールを用いることが好ましい。
また、接着剤層2の形成に使用される樹脂としては、ポリオレフィン骨格を含んでいることが好ましく、後述の熱融着性樹脂層4で例示したポリオレフィン、酸変性ポリオレフィンが挙げられる。接着剤層2を構成している樹脂がポリオレフィン骨格を含むことは、例えば、赤外分光法、ガスクロマトグラフィー質量分析法などにより分析可能であり、分析方法は特に問わない。また、接着剤層2を構成している樹脂を赤外分光法で分析すると、無水マレイン酸に由来するピークが検出されることが好ましい。例えば、赤外分光法にて無水マレイン酸変性ポリオレフィンを測定すると、波数1760cm-1付近と波数1780cm-1付近に無水マレイン酸由来のピークが検出される。ただし、酸変性度が低いとピークが小さくなり検出されない場合がある。その場合は核磁気共鳴分光法にて分析可能である。
基材層1とバリア層3とを強固に接着する観点から、接着剤層2は、酸変性ポリオレフィンを含むことが好ましい。酸変性ポリオレフィンとしては、カルボン酸またはその無水物で変性されたポリオレフィン、カルボン酸またはその無水物で変性されたポリプロピレン、無水マレイン酸変性ポリオレフィン、無水マレイン酸変性ポリプロピレンが特に好ましい。
さらに、ガス放出特性を高める観点から、接着剤層2は、酸変性ポリオレフィンと硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物であることがより好ましい。酸変性ポリオレフィンとしては、好ましくは、前記のものが例示できる。
また、接着剤層2は、酸変性ポリオレフィンと、イソシアネート基を有する化合物、オキサゾリン基を有する化合物、及びエポキシ基を有する化合物からなる群より選択される少なくとも1種とを含む樹脂組成物の硬化物であることが好ましく、酸変性ポリオレフィンと、イソシアネート基を有する化合物及びエポキシ基を有する化合物からなる群より選択される少なくとも1種とを含む樹脂組成物の硬化物であることが特に好ましい。さらに、弁体10の耐電解液性を特に向上させる観点からは、接着剤層2は、酸変性ポリオレフィンとイソシアネート基を有する化合物を含む樹脂組成物の硬化物であることが好ましい。また、接着剤層2は、ポリウレタン、ポリエステル、及びエポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、ポリウレタン及びエポキシ樹脂を含むことがより好ましい。ポリエステルとしては、例えばアミドエステル樹脂が好ましい。アミドエステル樹脂は、一般的にカルボキシル基とオキサゾリン基の反応で生成する。接着剤層2は、これらの樹脂のうち少なくとも1種と前記酸変性ポリオレフィンを含む樹脂組成物の硬化物であることがより好ましい。なお、接着剤層2に、イソシアネート基を有する化合物、オキサゾリン基を有する化合物、エポキシ樹脂などの硬化剤の未反応物が残存している場合、未反応物の存在は、例えば、赤外分光法、ラマン分光法、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF-SIMS)などから選択される方法で確認することが可能である。
また、バリア層3と接着剤層2との密着性をより高める観点から、接着剤層2は、酸素原子、複素環、C=N結合、及びC-O-C結合からなる群より選択される少なくとも1種を有する硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物であることが好ましい。複素環を有する硬化剤としては、例えば、オキサゾリン基を有する硬化剤、エポキシ基を有する硬化剤などが挙げられる。また、C=N結合を有する硬化剤としては、オキサゾリン基を有する硬化剤、イソシアネート基を有する硬化剤などが挙げられる。また、C-O-C結合を有する硬化剤としては、オキサゾリン基を有する硬化剤、エポキシ基を有する硬化剤、ポリウレタンなどが挙げられる。接着剤層2がこれらの硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物であることは、例えば、ガスクロマトグラフ質量分析(GCMS)、赤外分光法(IR)、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF-SIMS)、X線光電子分光法(XPS)などの方法で確認することができる。
イソシアネート基を有する化合物としては、特に制限されないが、バリア層3と接着剤層2との密着性を効果的に高める観点からは、好ましくは多官能イソシアネート化合物が挙げられる。多官能イソシアネート化合物は、2つ以上のイソシアネート基を有する化合物であれば、特に限定されない。多官能イソシアネート系硬化剤の具体例としては、ペンタンジイソシアネート(PDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、これらをポリマー化やヌレート化したもの、これらの混合物や他ポリマーとの共重合物などが挙げられる。また、アダクト体、ビュレット体、イソシアヌレート体などが挙げられる。
接着剤層2における、イソシアネート基を有する化合物の含有量としては、接着剤層2を構成する樹脂組成物中、0.1~50質量%の範囲にあることが好ましく、0.5~40質量%の範囲にあることがより好ましい。これにより、バリア層3と接着剤層2との密着性を効果的に高めることができる。
オキサゾリン基を有する化合物は、オキサゾリン骨格を備える化合物であれば、特に限定されない。オキサゾリン基を有する化合物の具体例としては、ポリスチレン主鎖を有するもの、アクリル主鎖を有するものなどが挙げられる。また、市販品としては、例えば、日本触媒社製のエポクロスシリーズなどが挙げられる。
接着剤層2における、オキサゾリン基を有する化合物の割合としては、接着剤層2を構成する樹脂組成物中、0.1~50質量%の範囲にあることが好ましく、0.5~40質量%の範囲にあることがより好ましい。これにより、バリア層3と接着剤層2との密着性を効果的に高めることができる。
エポキシ基を有する化合物としては、例えば、エポキシ樹脂が挙げられる。エポキシ樹脂としては、分子内に存在するエポキシ基によって架橋構造を形成することが可能な樹脂であれば、特に制限されず、公知のエポキシ樹脂を用いることができる。エポキシ樹脂の重量平均分子量としては、好ましくは50~2000程度、より好ましくは100~1000程度、さらに好ましくは200~800程度が挙げられる。なお、第1の開示において、エポキシ樹脂の重量平均分子量は、標準サンプルとしてポリスチレンを用いた条件で測定された、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)により測定された値である。
エポキシ樹脂の具体例としては、トリメチロールプロパンのグリシジルエーテル誘導体、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、変性ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ノボラックグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。エポキシ樹脂は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
接着剤層2における、エポキシ樹脂の割合としては、接着剤層2を構成する樹脂組成物中、0.1~50質量%の範囲にあることが好ましく、0.5~40質量%の範囲にあることがより好ましい。これにより、バリア層3と接着剤層2との密着性を効果的に高めることができる。
ポリウレタンとしては、特に制限されず、公知のポリウレタンを使用することができる。接着剤層2は、例えば、2液硬化型ポリウレタンの硬化物であってもよい。
接着剤層2における、ポリウレタンの割合としては、接着剤層2を構成する樹脂組成物中、0.1~50質量%の範囲にあることが好ましく、0.5~40質量%の範囲にあることがより好ましい。
なお、接着剤層2が、イソシアネート基を有する化合物、オキサゾリン基を有する化合物、及びエポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種と、前記酸変性ポリオレフィンとを含む樹脂組成物の硬化物である場合、酸変性ポリオレフィンが主剤として機能し、イソシアネート基を有する化合物、オキサゾリン基を有する化合物、及びエポキシ基を有する化合物は、それぞれ、硬化剤として機能する。
また、接着剤層2は、接着性を阻害しない限り他成分の添加が許容され、着色剤や熱可塑性エラストマー、粘着付与剤、フィラーなどを含有してもよい。接着剤層2が着色剤を含んでいることにより、弁体を着色することができる。着色剤としては、顔料、染料などの公知のものが使用できる。また、着色剤は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
顔料の種類は、接着剤層2の接着性を損なわない範囲であれば、特に限定されない。有機顔料としては、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アンスラキノン系、ジオキサジン系、インジゴチオインジゴ系、ペリノン-ペリレン系、イソインドレニン系、ベンズイミダゾロン系等の顔料が挙げられ、無機顔料としては、カーボンブラック系、酸化チタン系、カドミウム系、鉛系、酸化クロム系、鉄系等の顔料が挙げられ、その他に、マイカ(雲母)の微粉末、魚鱗箔等が挙げられる。
着色剤の中でも、例えば弁体の外観を黒色とするためには、カーボンブラックが好ましい。
顔料の平均粒子径としては、特に制限されず、例えば、0.05~5μm程度、好ましくは0.08~2μm程度が挙げられる。なお、顔料の平均粒子径は、レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置で測定されたメジアン径とする。
接着剤層2における顔料の含有量としては、弁体が着色されれば特に制限されず、例えば5~60質量%程度、好ましくは10~40質量%が挙げられる。
接着剤層2の厚さは、上限については、好ましくは、約50μm以下、約40μm以下、約30μm以下、約20μm以下、約5μm以下が挙げられ、下限については、好ましくは、約0.1μm以上、約0.5μm以上が挙げられ、当該厚さの範囲としては、好ましくは、0.1~50μm程度、0.1~40μm程度、0.1~30μm程度、0.1~20μm程度、0.1~5μm程度、0.5~50μm程度、0.5~40μm程度、0.5~30μm程度、0.5~20μm程度、0.5~5μm程度が挙げられる。より具体的には、前述した接着剤や、酸変性ポリオレフィンと硬化剤との硬化物である場合は、好ましくは1~10μm程度、より好ましくは1~5μm程度が挙げられる。また、熱融着性樹脂層4で例示した樹脂を用いる場合であれば、好ましくは2~50μm程度、より好ましくは10~40μm程度が挙げられる。なお、前述した接着剤や、酸変性ポリオレフィンと硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物である場合、例えば、当該樹脂組成物を塗布し、加熱等により硬化させることにより、接着剤層2を形成することができる。また、熱融着性樹脂層4で例示した樹脂を用いる場合、例えば、押出成形により形成することができる。
[着色層]
着色層は、基材層1とバリア層3との間に必要に応じて設けられる層である(図示を省略する)。接着剤層2を有する場合には、基材層1と接着剤層2との間、及び/又は、接着剤層2とバリア層3との間に着色層を設けてもよい。また、基材層1の外側に着色層を設けてもよい。着色層を設けることにより、弁体を着色することができる。
着色層は、例えば、着色剤を含むインキを基材層1の表面、接着剤層2の表面、またはバリア層3の表面に塗布することにより形成することができる。着色剤としては、顔料、染料などの公知のものが使用できる。また、着色剤は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
着色層に含まれる着色剤の具体例としては、[接着剤層2]の欄で記載したものと同じものが例示される。
[バリア層3]
弁体において、バリア層3は、少なくとも水分の浸入を抑止する層である。
バリア層3としては、例えば、バリア性を有する金属箔、蒸着膜、樹脂層などが挙げられる。蒸着膜としては金属蒸着膜、無機酸化物蒸着膜、炭素含有無機酸化物蒸着膜などが挙げられ、樹脂層としてはポリ塩化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)を主成分としたポリマー類やテトラフルオロエチレン(TFE)を主成分としたポリマー類やフルオロアルキル基を有するポリマー、およびフルオロアルキル単位を主成分としたポリマー類などのフッ素含有樹脂、エチレンビニルアルコール共重合体などが挙げられる。また、バリア層3としては、これらの蒸着膜及び樹脂層の少なくとも1層を設けた樹脂フィルムなども挙げられる。バリア層3は、複数層設けてもよい。バリア層3は、金属材料により構成された層を含むことが好ましい。バリア層3を構成する金属材料としては、具体的には、アルミニウム合金、ステンレス鋼、チタン鋼、鋼板などが挙げられ、金属箔として用いる場合は、アルミニウム合金箔及びステンレス鋼箔の少なくとも一方を含むことが好ましい。
アルミニウム合金箔は、弁体の成形性を向上させる観点から、例えば、焼きなまし処理済みのアルミニウム合金などにより構成された軟質アルミニウム合金箔であることがより好ましく、より成形性を向上させる観点から、鉄を含むアルミニウム合金箔であることが好ましい。鉄を含むアルミニウム合金箔(100質量%)において、鉄の含有量は、0.1~9.0質量%であることが好ましく、0.5~2.0質量%であることがより好ましい。鉄の含有量が0.1質量%以上であることにより、より優れた成形性を有する弁体を得ることができる。鉄の含有量が9.0質量%以下であることにより、より柔軟性に優れた弁体を得ることができる。軟質アルミニウム合金箔としては、例えば、JIS H4160:1994 A8021H-O、JIS H4160:1994 A8079H-O、JIS H4000:2014 A8021P-O、又はJIS H4000:2014 A8079P-Oで規定される組成を備えるアルミニウム合金箔が挙げられる。また必要に応じて、ケイ素、マグネシウム、銅、マンガンなどが添加されていてもよい。また軟質化は焼鈍処理などで行うことができる。
また、ステンレス鋼箔としては、オーステナイト系、フェライト系、オーステナイト・フェライト系、マルテンサイト系、析出硬化系のステンレス鋼箔などが挙げられる。さらに成形性に優れた弁体を提供する観点から、ステンレス鋼箔は、オーステナイト系のステンレス鋼により構成されていることが好ましい。
ステンレス鋼箔を構成するオーステナイト系のステンレス鋼の具体例としては、SUS304、SUS301、SUS316Lなどが挙げられ、これら中でも、SUS304が特に好ましい。
バリア層3の厚みは、金属箔の場合、少なくとも水分の浸入を抑止するバリア層としての機能を発揮すればよく、例えば9~200μm程度が挙げられる。バリア層3の厚みは、例えば、上限については、好ましくは約85μm以下、より好ましくは約50μm以下、さらに好ましくは約40μm以下が挙げられ、下限については、好ましくは約10μm以上、さらに好ましくは約20μm以上、より好ましくは約25μm以上が挙げられ、当該厚みの好ましい範囲としては、10~85μm程度、10~50μm程度、10~40μm程度、10~35μm程度、20~85μm程度、20~50μm程度、20~40μm程度、20~35μm程度、25~85μm程度、25~50μm程度、25~40μm程度、25~35μm程度が挙げられる。バリア層3がアルミニウム合金箔により構成されている場合、上述した範囲が特に好ましい。また、特に、バリア層3がステンレス鋼箔により構成されている場合、ステンレス鋼箔の厚みとしては、上限については、好ましくは約60μm以下、約50μm以下、約40μm以下、約30μm以下、約25μm以下が挙げられ、下限については、好ましくは約10μm以上、約15μm以上、35μm以上が挙げられ、好ましい厚みの範囲としては、10~60μm程度、10~50μm程度、10~40μm程度、10~30μm程度、10~25μm程度、15~60μm程度、15~50μm程度、15~40μm程度、15~30μm程度、15~25μm程度、35~60μm程度、35~50μm程度、35~40μm程度、が挙げられる。
また、バリア層3が金属箔の場合は、溶解や腐食の防止などのために、少なくとも基材層と反対側の面に耐腐食性皮膜を備えていることが好ましい。バリア層3は、耐腐食性皮膜を両面に備えていてもよい。ここで、耐腐食性皮膜とは、例えば、ベーマイト処理などの熱水変成処理、化成処理、陽極酸化処理、ニッケルやクロムなどのメッキ処理、コーティング剤を塗工する腐食防止処理をバリア層の表面に行い、バリア層に耐腐食性(例えば耐酸性、耐アルカリ性など)を備えさせる薄膜をいう。耐腐食性皮膜は、具体的には、バリア層の耐酸性を向上させる皮膜(耐酸性皮膜)、バリア層の耐アルカリ性を向上させる皮膜(耐アルカリ性皮膜)などを意味している。耐腐食性皮膜を形成する処理としては、1種類を行ってもよいし、2種類以上を組み合わせて行ってもよい。また、1層だけではなく多層化することもできる。さらに、これらの処理のうち、熱水変成処理及び陽極酸化処理は、処理剤によって金属箔表面を溶解させ、耐腐食性に優れる金属化合物を形成させる処理である。なお、これらの処理は、化成処理の定義に包含される場合もある。また、バリア層3が耐腐食性皮膜を備えている場合、耐腐食性皮膜を含めてバリア層3とする。
耐腐食性皮膜は、弁体の成形時において、バリア層(例えば、アルミニウム合金箔)と基材層との間のデラミネーション防止、電解質と水分とによる反応で生成するフッ化水素により、バリア層表面の溶解、腐食、特にバリア層がアルミニウム合金箔である場合にバリア層表面に存在する酸化アルミニウムが溶解、腐食することを防止し、かつ、バリア層表面の接着性(濡れ性)を向上させ、ヒートシール時の基材層とバリア層とのデラミネーション防止、成形時の基材層とバリア層とのデラミネーション防止の効果を示す。
化成処理によって形成される耐腐食性皮膜としては、種々のものが知られており、主には、リン酸塩、クロム酸塩、フッ化物、トリアジンチオール化合物、及び希土類酸化物のうち少なくとも1種を含む耐腐食性皮膜などが挙げられる。リン酸塩、クロム酸塩を用いた化成処理としては、例えば、クロム酸クロメート処理、リン酸クロメート処理、リン酸-クロム酸塩処理、クロム酸塩処理などが挙げられ、これらの処理に用いるクロム化合物としては、例えば、硝酸クロム、フッ化クロム、硫酸クロム、酢酸クロム、蓚酸クロム、重リン酸クロム、クロム酸アセチルアセテート、塩化クロム、硫酸カリウムクロムなどが挙げられる。また、これらの処理に用いるリン化合物としては、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、ポリリン酸などが挙げられる。また、クロメート処理としてはエッチングクロメート処理、電解クロメート処理、塗布型クロメート処理などが挙げられ、塗布型クロメート処理が好ましい。この塗布型クロメート処理は、バリア層(例えばアルミニウム合金箔)の少なくとも内層側の面を、まず、アルカリ浸漬法、電解洗浄法、酸洗浄法、電解酸洗浄法、酸活性化法等の周知の処理方法で脱脂処理を行い、その後、脱脂処理面にリン酸Cr(クロム)塩、リン酸Ti(チタン)塩、リン酸Zr(ジルコニウム)塩、リン酸Zn(亜鉛)塩などのリン酸金属塩及びこれらの金属塩の混合体を主成分とする処理液、または、リン酸非金属塩及びこれらの非金属塩の混合体を主成分とする処理液、あるいは、これらと合成樹脂などとの混合物からなる処理液をロールコート法、グラビア印刷法、浸漬法等の周知の塗工法で塗工し、乾燥する処理である。処理液は例えば、水、アルコール系溶剤、炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤など各種溶媒を用いることができ、水が好ましい。また、このとき用いる樹脂成分としては、フェノール系樹脂やアクリル系樹脂などの高分子などが挙げられ、下記一般式(1)~(4)で表される繰り返し単位を有するアミノ化フェノール重合体を用いたクロメート処理などが挙げられる。なお、当該アミノ化フェノール重合体において、下記一般式(1)~(4)で表される繰り返し単位は、1種類単独で含まれていてもよいし、2種類以上の任意の組み合わせであってもよい。アクリル系樹脂は、ポリアクリル酸、アクリル酸メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸マレイン酸共重合体、アクリル酸スチレン共重合体、またはこれらのナトリウム塩、アンモニウム塩、アミン塩等の誘導体であることが好ましい。特にポリアクリル酸のアンモニウム塩、ナトリウム塩、又はアミン塩等のポリアクリル酸の誘導体が好ましい。本開示において、ポリアクリル酸とは、アクリル酸の重合体を意味している。また、アクリル系樹脂は、アクリル酸とジカルボン酸又はジカルボン酸無水物との共重合体であることも好ましく、アクリル酸とジカルボン酸又はジカルボン酸無水物との共重合体のアンモニウム塩、ナトリウム塩、又はアミン塩であることも好ましい。アクリル系樹脂は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
Figure 0007359155000001
Figure 0007359155000002
Figure 0007359155000003
Figure 0007359155000004
一般式(1)~(4)中、Xは、水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アリル基またはベンジル基を示す。また、R1及びR2は、それぞれ同一または異なって、ヒドロキシ基、アルキル基、またはヒドロキシアルキル基を示す。一般式(1)~(4)において、X、R1及びR2で示されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基などの炭素数1~4の直鎖または分枝鎖状アルキル基が挙げられる。また、X、R1及びR2で示されるヒドロキシアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、1-ヒドロキシプロピル基、2-ヒドロキシプロピル基、3-ヒドロキシプロピル基、1-ヒドロキシブチル基、2-ヒドロキシブチル基、3-ヒドロキシブチル基、4-ヒドロキシブチル基などのヒドロキシ基が1個置換された炭素数1~4の直鎖または分枝鎖状アルキル基が挙げられる。一般式(1)~(4)において、X、R1及びR2で示されるアルキル基及びヒドロキシアルキル基は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。一般式(1)~(4)において、Xは、水素原子、ヒドロキシ基またはヒドロキシアルキル基であることが好ましい。一般式(1)~(4)で表される繰り返し単位を有するアミノ化フェノール重合体の数平均分子量は、例えば、500~100万程度であることが好ましく、1000~2万程度であることがより好ましい。アミノ化フェノール重合体は、例えば、フェノール化合物又はナフトール化合物とホルムアルデヒドとを重縮合して上記一般式(1)又は一般式(3)で表される繰返し単位からなる重合体を製造し、次いでホルムアルデヒド及びアミン(R12NH)を用いて官能基(-CH2NR12)を上記で得られた重合体に導入することにより、製造される。アミノ化フェノール重合体は、1種単独で又は2種以上混合して使用される。
耐腐食性皮膜の他の例としては、希土類元素酸化物ゾル、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマーからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有するコーティング剤を塗工するコーティングタイプの腐食防止処理によって形成される薄膜が挙げられる。コーティング剤には、さらにリン酸またはリン酸塩、ポリマーを架橋させる架橋剤を含んでもよい。希土類元素酸化物ゾルには、液体分散媒中に希土類元素酸化物の微粒子(例えば、平均粒径100nm以下の粒子)が分散されている。希土類元素酸化物としては、酸化セリウム、酸化イットリウム、酸化ネオジウム、酸化ランタン等が挙げられ、密着性をより向上させる観点から酸化セリウムが好ましい。耐腐食性皮膜に含まれる希土類元素酸化物は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。希土類元素酸化物ゾルの液体分散媒としては、例えば、水、アルコール系溶剤、炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤など各種溶媒を用いることができ、水が好ましい。カチオン性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミンとカルボン酸を有するポリマーからなるイオン高分子錯体、アクリル主骨格に1級アミンをグラフト重合させた1級アミングラフトアクリル樹脂、ポリアリルアミンまたはその誘導体、アミノ化フェノールなどが好ましい。また、アニオン性ポリマーとしては、ポリ(メタ)アクリル酸またはその塩、あるいは(メタ)アクリル酸またはその塩を主成分とする共重合体であることが好ましい。また、架橋剤が、イソシアネート基、グリシジル基、カルボキシル基、オキサゾリン基のいずれかの官能基を有する化合物とシランカップリング剤よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。また、前記リン酸またはリン酸塩が、縮合リン酸または縮合リン酸塩であることが好ましい。
耐腐食性皮膜の一例としては、リン酸中に、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化セリウム、酸化スズなどの金属酸化物や硫酸バリウムの微粒子を分散させたものをバリア層の表面に塗布し、150℃以上で焼付け処理を行うことにより形成したものが挙げられる。
耐腐食性皮膜は、必要に応じて、さらにカチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーの少なくとも一方を積層した積層構造としてもよい。カチオン性ポリマー、アニオン性ポリマーとしては、上述したものが挙げられる。
なお、耐腐食性皮膜の組成の分析は、例えば、飛行時間型2次イオン質量分析法を用いて行うことができる。
化成処理においてバリア層3の表面に形成させる耐腐食性皮膜の量については、特に制限されないが、例えば、塗布型クロメート処理を行う場合であれば、バリア層3の表面1m2当たり、クロム酸化合物がクロム換算で例えば0.5~50mg程度、好ましくは1.0~40mg程度、リン化合物がリン換算で例えば0.5~50mg程度、好ましくは1.0~40mg程度、及びアミノ化フェノール重合体が例えば1.0~200mg程度、好ましくは5.0~150mg程度の割合で含有されていることが望ましい。
耐腐食性皮膜の厚みとしては、特に制限されないが、皮膜の凝集力や、バリア層や熱融着性樹脂層との密着力の観点から、好ましくは1nm~20μm程度、より好ましくは1nm~100nm程度、さらに好ましくは1nm~50nm程度が挙げられる。なお、耐腐食性皮膜の厚みは、透過電子顕微鏡による観察、または、透過電子顕微鏡による観察と、エネルギー分散型X線分光法もしくは電子線エネルギー損失分光法との組み合わせによって測定することができる。飛行時間型2次イオン質量分析法を用いた耐腐食性皮膜の組成の分析により、例えば、CeとPとOからなる2次イオン(例えば、Ce2PO4 +、CePO4 -などの少なくとも1種)や、例えば、CrとPとOからなる2次イオン(例えば、CrPO2 +、CrPO4 -などの少なくとも1種)に由来するピークが検出される。
化成処理は、耐腐食性皮膜の形成に使用される化合物を含む溶液を、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、浸漬法などによって、バリア層の表面に塗布した後に、バリア層の温度が70~200℃程度になるように加熱することにより行われる。また、バリア層に化成処理を施す前に、予めバリア層を、アルカリ浸漬法、電解洗浄法、酸洗浄法、電解酸洗浄法などによる脱脂処理に供してもよい。このように脱脂処理を行うことにより、バリア層の表面の化成処理をより効率的に行うことが可能となる。また、脱脂処理にフッ素含有化合物を無機酸で溶解させた酸脱脂剤を用いることで、金属箔の脱脂効果だけでなく不動態である金属のフッ化物を形成させることが可能であり、このような場合には脱脂処理だけを行ってもよい。
[熱融着性樹脂層4]
本開示の弁体において、熱融着性樹脂層4は、バリア層3の基材層1側とは反対側に設けられる層である。熱融着性樹脂層4は、封口板40又は押え板42などに熱融着させることで、電池素子の密封性を高度に高めることができる。また、弁体に熱融着性樹脂層が設けられていない場合、弁体が規定の圧力で破裂するように設計するためには、電池の製造工程において、電池の正極端子(蓋材)、封口板、押え板などに精密な金属加工が必要になるが、弁体に熱融着性樹脂層が設けられていることにより、弁体を封口板40又は押え板42に熱融着して固定することができ、電池に配置された弁体が規定の圧力で破裂するように設計することが容易となる。よって、電池の構造と製造工程の両面についての利点を有する。さらに、本開示の弁体においては、熱融着性樹脂層4が電池素子30側に配置されることが好ましい。熱融着性樹脂層4が電池素子30側に配置され、かつ、封口板40に熱融着性樹脂層4を熱融着させることにより、電解液が弁体10と封口板40との間に移行することが効果的に抑制され、電解液の損失が低減される。また、予め封口板40に熱融着性樹脂層4を熱融着させて一体化させて電池を組み立てることが可能となる。
熱融着性樹脂層4を構成している樹脂については、熱融着可能であることを限度として特に制限されないが、ポリオレフィン、酸変性ポリオレフィンなどのポリオレフィン骨格を含む樹脂が好ましい。熱融着性樹脂層4を構成している樹脂がポリオレフィン骨格を含むことは、例えば、赤外分光法、ガスクロマトグラフィー質量分析法などにより分析可能である。また、熱融着性樹脂層4を構成している樹脂を赤外分光法で分析すると、無水マレイン酸に由来するピークが検出されることが好ましい。例えば、赤外分光法にて無水マレイン酸変性ポリオレフィンを測定すると、波数1760cm-1付近と波数1780cm-1付近に無水マレイン酸由来のピークが検出される。熱融着性樹脂層4が無水マレイン酸変性ポリオレフィンより構成された層である場合、赤外分光法にて測定すると、無水マレイン酸由来のピークが検出される。ただし、酸変性度が低いとピークが小さくなり検出されない場合がある。その場合は核磁気共鳴分光法にて分析可能である。
ポリオレフィンとしては、具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のポリエチレン;エチレン-αオレフィン共重合体;ホモポリプロピレン、ポリプロピレンのブロックコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのブロックコポリマー)、ポリプロピレンのランダムコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのランダムコポリマー)等のポリプロピレン;プロピレン-αオレフィン共重合体;エチレン-ブテン-プロピレンのターポリマー等が挙げられる。これらの中でも、ポリプロピレンが好ましい。共重合体である場合のポリオレフィン樹脂は、ブロック共重合体であってもよく、ランダム共重合体であってもよい。これらポリオレフィン系樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、ポリオレフィンは、環状ポリオレフィンであってもよい。環状ポリオレフィンは、オレフィンと環状モノマーとの共重合体であり、前記環状ポリオレフィンの構成モノマーであるオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、4-メチル-1-ペンテン、スチレン、ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。また、環状ポリオレフィンの構成モノマーである環状モノマーとしては、例えば、ノルボルネン等の環状アルケン;シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ノルボルナジエン等の環状ジエン等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは環状アルケン、さらに好ましくはノルボルネンが挙げられる。
酸変性ポリオレフィンとは、ポリオレフィンを酸成分でブロック重合又はグラフト重合することにより変性したポリマーである。酸変性されるポリオレフィンとしては、前記のポリオレフィンや、前記のポリオレフィンにアクリル酸若しくはメタクリル酸等の極性分子を共重合させた共重合体、又は、架橋ポリオレフィン等の重合体等も使用できる。また、酸変性に使用される酸成分としては、例えば、マレイン酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等のカルボン酸またはその無水物が挙げられる。
酸変性ポリオレフィンは、酸変性環状ポリオレフィンであってもよい。酸変性環状ポリオレフィンとは、環状ポリオレフィンを構成するモノマーの一部を、酸成分に代えて共重合することにより、または環状ポリオレフィンに対して酸成分をブロック重合又はグラフト重合することにより得られるポリマーである。酸変性される環状ポリオレフィンについては、前記と同様である。また、酸変性に使用される酸成分としては、前記のポリオレフィンの変性に使用される酸成分と同様である。
好ましい酸変性ポリオレフィンとしては、カルボン酸またはその無水物で変性されたポリオレフィン、カルボン酸またはその無水物で変性されたポリプロピレン、無水マレイン酸変性ポリオレフィン、無水マレイン酸変性ポリプロピレンが挙げられる。
熱融着性樹脂層4は、1種の樹脂単独で形成してもよく、また2種以上の樹脂を組み合わせたブレンドポリマーにより形成してもよい。さらに、熱融着性樹脂層4は、1層のみで形成されていてもよいが、同一又は異なる樹脂によって2層以上で形成されていてもよい。
また、熱融着性樹脂層4の厚みとしては、特に制限されないが、熱融着させることによって密封性及び耐電解液性をより一層高める観点からは、例えば約100μm以下、好ましくは約85μm以下、より好ましくは15~85μm程度が挙げられる。なお、例えば、後述の接着層5の厚みが10μm以上である場合には、熱融着性樹脂層4の厚みとしては、好ましくは約85μm以下、より好ましくは15~45μm程度が挙げられ、例えば後述の接着層5の厚みが10μm未満である場合や接着層5が設けられていない場合には、熱融着性樹脂層4の厚みとしては、好ましくは約20μm以上、より好ましくは35~85μm程度が挙げられる。
[接着層5]
本開示の弁体において、接着層5は、バリア層3(又は耐腐食性皮膜)と熱融着性樹脂層4を強固に接着させるために、これらの間に必要に応じて設けられる層である。
接着層5は、バリア層3と熱融着性樹脂層4とを接着可能である樹脂によって形成される。接着層5の形成に使用される樹脂としては、例えば接着剤層2で例示した接着剤と同様のものが使用できる。
接着層5の厚さは、上限については、好ましくは、約50μm以下、約40μm以下、約30μm以下、約20μm以下、約5μm以下が挙げられ、下限については、好ましくは、約0.1μm以上、約0.5μm以上が挙げられ、当該厚さの範囲としては、好ましくは、0.1~50μm程度、0.1~40μm程度、0.1~30μm程度、0.1~20μm程度、0.1~5μm程度、0.5~50μm程度、0.5~40μm程度、0.5~30μm程度、0.5~20μm程度、0.5~5μm程度が挙げられる。より具体的には、接着剤層2で例示した接着剤や、酸変性ポリオレフィンと硬化剤との硬化物である場合は、好ましくは1~10μm程度、より好ましくは1~5μm程度が挙げられる。また、熱融着性樹脂層4で例示した樹脂を用いる場合であれば、好ましくは2~50μm程度、より好ましくは10~40μm程度が挙げられる。なお、接着層5が接着剤層2で例示した接着剤や、酸変性ポリオレフィンと硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物である場合、例えば、当該樹脂組成物を塗布し、加熱等により硬化させることにより、接着層5を形成することができる。また、熱融着性樹脂層4で例示した樹脂を用いる場合、例えば、熱融着性樹脂層4と接着層5との押出成形により形成することができる。
4.弁体の製造方法
弁体の製造方法については、本開示の弁体が備える各層を積層させた積層体が得られる限り、特に制限されず、少なくとも、基材層1、バリア層3、及び熱融着性樹脂層4がこの順となるように積層する工程を備える方法が挙げられる。
本開示の弁体の製造方法の一例としては、以下の通りである。まず、基材層1、接着剤層2、バリア層3が順に積層された積層体(以下、「積層体A」と表記することもある)を形成する。積層体Aの形成は、具体的には、基材層1上又は必要に応じて表面が化成処理されたバリア層3に接着剤層2の形成に使用される接着剤を、グラビアコート法、ロールコート法などの塗布方法で塗布、乾燥した後に、当該バリア層3又は基材層1を積層させて接着剤層2を硬化させるドライラミネート法によって行うことができる。
次いで、積層体Aのバリア層3上に、熱融着性樹脂層4を積層させる。バリア層3上に熱融着性樹脂層4を直接積層させる場合には、積層体Aのバリア層3上に、熱融着性樹脂層4を構成する樹脂成分をグラビアコート法、ロールコート法などの方法により塗布すればよい。また、バリア層3上に熱融着性樹脂層4を形成する樹脂組成物を押出成形することにより、熱融着性樹脂層4を積層してもよい。また、バリア層3と熱融着性樹脂層4の間に接着層5を設ける場合には、例えば、(1)積層体Aのバリア層3上に、接着層5及び熱融着性樹脂層4を共押出しすることにより積層する方法(共押出しラミネート法)、(2)別途、接着層5と熱融着性樹脂層4が積層した積層体を形成し、これを積層体Aのバリア層3上にサーマルラミネート法により積層する方法、(3)積層体Aのバリア層3上に、接着層5を形成させるための接着剤を押出し法や溶液コーティングし、高温で乾燥さらには焼き付ける方法などにより積層させ、この接着層5上に予めシート状に製膜した熱融着性樹脂層4をサーマルラミネート法により積層する方法、(4)積層体Aのバリア層3と、予めシート状に製膜した熱融着性樹脂層4との間に、溶融させた接着層5を流し込みながら、接着層5を介して積層体Aと熱融着性樹脂層4を貼り合せる方法(サンドイッチラミネート法)などが挙げられる。
上記のようにして、基材層1/必要に応じて設けられる接着剤層2/必要に応じて表面が化成処理されたバリア層3/必要に応じて設けられる接着層5/熱融着性樹脂層4をこの順に備える積層体が形成されるが、必要に応じて設けられる接着剤層2及び接着層5の接着性を強固にするために、さらに、熱ロール接触式、熱風式、近赤外線式又は遠赤外線式などの加熱処理に供してもよい。このような加熱処理の条件としては、例えば150~250℃程度で1~5分間程度が挙げられる。
弁体において、積層体を構成する各層には、必要に応じて、製膜性、積層化加工、最終製品2次加工(パウチ化、エンボス成形)適性などを向上又は安定化するために、コロナ処理、ブラスト処理、酸化処理、オゾン処理などの表面活性化処理を施していてもよい。例えば、基材層1の少なくとも一方の表面にコロナ処理を施すことにより、製膜性、積層化加工、最終製品2次加工適性などを向上又は安定化させ得る。さらに、例えば、基材層1のバリア層3とは反対側の表面にコロナ処理を施すことにより、基材層1表面へのインクの印刷適性を向上させることができる。
以下に実施例及び比較例を示して本開示を詳細に説明する。但し本開示は実施例に限定されるものではない。
<弁体の製造>
[実施例1]
まず、基材層とバリア層とをドライラミネート法により積層させた。具体的には、バリア層としてのアルミニウム合金箔(JIS H4160:1994 A8021H-O、厚さ35μm、両面にクロム酸を用いた耐腐食性皮膜が形成されている)の一方面に、接着剤(無水マレイン酸変性ポリプロピレンとエポキシ基を有する化合物との混合物)を塗布し、アルミニウム合金箔上に接着剤層(硬化後の厚み3μm)を形成した。次いで、アルミニウム合金箔上の接着剤層と、基材層としての2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ15μm)とを積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。次に、得られた積層体のバリア層の上に、熱融着性樹脂層としての無水マレイン酸変性ポリプロピレンフィルム(厚さ30μm)を、熱融着させることにより、バリア層の上に熱融着性樹脂層を積層させて、表1に示すように、基材層(厚さ15μm)/接着剤層(3μm)/バリア層(35μm)/熱融着性樹脂層(30μm)がこの順に積層された弁体を得た。
[実施例2]
接着剤層を形成する接着剤として、無水マレイン酸変性ポリプロピレンとエポキシ基を有する化合物との混合物の代わりに、無水マレイン酸変性ポリプロピレンとイソシアネート基を有する化合物との混合物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、表1に示すように、基材層(厚さ15μm)/接着剤層(3μm)/バリア層(35μm)/熱融着性樹脂層(30μm)がこの順に積層された弁体を得た。
[実施例3]
厚さ35μmのアルミニウム合金箔の代わりに、厚さ40μmのアルミニウム合金箔(JIS H4160:1994 A8021H-O、厚さ40μm、両面にクロム酸を用いた耐腐食性皮膜が形成されている)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、表1に示すように、基材層(厚さ15μm)/接着剤層(3μm)/バリア層(40μm)/熱融着性樹脂層(30μm)がこの順に積層された弁体を得た。
[実施例4]
熱融着性樹脂層として、無水マレイン酸変性ポリプロピレンフィルム(厚さ30μm)の代わりに、無水マレイン酸変性ポリエチレンフィルム(厚さ30μm)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、表1に示すように、基材層(厚さ15μm)/接着剤層(3μm)/バリア層(35μm)/熱融着性樹脂層(30μm)がこの順に積層された弁体を得た。
[実施例5]
接着剤層を形成する接着剤として、無水マレイン酸変性ポリプロピレンとエポキシ基を有する化合物との混合物の代わりに、ポリエステルポリオールとイソシアネート基を有する化合物との混合物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、表1に示すように、基材層(厚さ15μm)/接着剤層(3μm)/バリア層(35μm)/熱融着性樹脂層(30μm)がこの順に積層された弁体を得た。
[実施例6]
熱融着性樹脂層として、無水マレイン酸変性ポリプロピレンフィルム(厚さ30μm)の代わりに、無水マレイン酸変性ポリエチレンフィルム(厚さ30μm)を用い、熱融着させたこと以外は、実施例2と同様にして、表1に示すように、基材層(厚さ15μm)/接着剤層(3μm)/バリア層(35μm)/熱融着性樹脂層(30μm)がこの順に積層された弁体を得た。
[実施例7]
基材層として、厚さ15μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの代わりに、厚さ9μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いたこと以外は、実施例2と同様にして、表1に示すように、基材層(厚さ9μm)/接着剤層(3μm)/バリア層(35μm)/熱融着性樹脂層(30μm)がこの順に積層された弁体を得た。
[実施例8]
基材層として、厚さ15μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの代わりに、厚さ25μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いたこと以外は、実施例2と同様にして、表1に示すように、基材層(厚さ25μm)/接着剤層(3μm)/バリア層(35μm)/熱融着性樹脂層(30μm)がこの順に積層された弁体を得た。
[実施例9]
厚さ35μmアルミニウム合金箔の代わりに、厚さ50μmのアルミニウム合金箔(JIS H4160:1994 A8021H-O、厚さ50μm、両面にクロム酸を用いた耐腐食性皮膜が形成されている)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、表1に示すように、基材層(厚さ15μm)/接着剤層(3μm)/バリア層(50μm)/熱融着性樹脂層(30μm)がこの順に積層された弁体を得た。
[実施例10]
厚さ35μmアルミニウム合金箔の代わりに、厚さ50μmのステンレス鋼箔(SUS304材、厚さ50μm、両面にクロム酸を用いた耐腐食性皮膜が形成されている)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、表1に示すように、基材層(厚さ15μm)/接着剤層(3μm)/バリア層(50μm)/熱融着性樹脂層(30μm)がこの順に積層された弁体を得た。
[実施例11]
基材層として、厚さ15μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの代わりに、厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフィルムを用いたこと以外は、実施例2と同様にして、表1に示すように、基材層(厚さ15μm)/接着剤層(3μm)/バリア層(35μm)/熱融着性樹脂層(30μm)がこの順に積層された弁体を得た。
[比較例1]
基材層としての2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ15μm)を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして、表1に示すように、バリア層(35μm)/熱融着性樹脂層(30μm)が積層された弁体を得た。
[比較例2]
バリア層としてのアルミニウム合金箔(JIS H4160:1994 A8021H-O、厚さ35μm、両面にクロム酸を用いた耐腐食性皮膜が形成されている)の一方面に、基材層としての2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ15μm)を、接着剤層を介さずに載置して、表1に示すように、基材層(厚さ15μm)/バリア層(35μm)が積層された弁体を得た。
Figure 0007359155000005
表1において、PETは2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、ONyは2軸延伸ナイロンフィルム、ALMはアルミニウム合金箔、SUSはステンレス鋼箔、PPaは無水マレイン酸変性ポリプロピレン、PEaは無水マレイン酸変性ポリエチレンを意味する。
<密封性評価>
[シール強度の測定]
実施例及び比較例で得られた各弁体と、ステンレス鋼板を用意した。次に、弁体の熱融着性樹脂層側と、ステンレス鋼板とを対向させ、190℃、1MPa、5秒間の条件で弁体をステンレス鋼板にヒートシールして積層体を得た。次に、積層体を幅15mmに裁断してサンプルとした。次に、サンプルの弁体とステンレス鋼板との間の剥離強度を、テンシロン万能材料試験機(エー・アンド・デイ社製)を用いて、300mm/minの剥離速度で測定してシール強度とした。結果を表2に示す。
[初期ラミネート強度の測定]
実施例及び比較例で得られた各弁体を、TDの方向の幅が15mmの短冊状にサンプルを切り出し、バリア層-基材層間を端部から部分的に剥離して測定用サンプルを作成した。得られた測定用サンプルを用い、25℃、50%RH雰囲気下で、引張試験機(島津製作所製、AG-Xplus(商品名))にて180度剥離、引張速度50mm/min、標線間距離50mmの条件でバリア層-基材層間のラミネート強度(剥離強度)を測定した。標線間距離が57mmとなったときの強度を初期ラミネート強度とした。3回測定した平均値を初期ラミネート強度として表2に示した。なお、バリア層と基材層の間に接着層が存在する場合、接着層はバリア層面に存在してもよいし、基材層面に存在してもよいし、両方の面に存在してもよい。
[シール性評価]
実施例及び比較例で得られた各弁体を6mmΦの円形にカットした。次に、4mΦの穴が空いたSUS封口板の円周に1mm幅でヒートシールして、弁体が熱融着された封口板を得た。封口板に押え板を載せ、封口板の端部をかしめて蓋材とした。ただし、比較例2については、熱融着性樹脂層を有してないため、熱融着していなかった。次に、これをSUS製容器に組み込み、蓋材の下部を、塩化カルシウム1gを内封したSUS容器に金属用接着剤で固着させ、さらに、接着部の外周をアルミニウムテープで塞ぎ、弁体を介して塩化カルシウムを密封した蓋材付きの容器を得た。これを水中に1日浸漬した後、容器に内封した塩化カルシウムの溶解の有無を目視で確認した。
<弁体の突刺し強さの測定>
実施例及び比較例で得られた各弁体の熱融着性樹脂層側からの突刺し強さを測定した。突刺し試験機(イマダ社製のMX2-500N)を用い、JIS Z1707:1997の規定に準拠した方法により測定した。具体的には、23±2℃、相対湿度50±5%の測定環境において、中央に15mmの開口部を有する直径115mmの台と押さえ板で試験片を固定し、直径1.0mm、先端形状半径0.5mmの半円形の針を毎分50±5mmの速度で突き刺し、針が貫通するまでの最大応力を測定した。試験片の数は5個であり、その平均値を突刺し強さとした。結果を表2に示す。
<ガス放出性評価>
[破裂圧力の測定と層間の浮きの確認]
実施例及び比較例で得られた各弁体について、熱融着性樹脂層側の受圧面積が0.3cm2となるようにして固定し、冶具で空気が漏れないように受圧部分を密閉した。次に、弁体の受圧部分に空気を送り込み、圧力を1分間に1kgf/cm2毎上昇させて、弁体が破裂した際の圧力を破裂圧力とした。また、各弁体の破裂後の断面(無作為に選択した箇所)を光学顕微鏡(キーエンス製VHX1000、倍率は250倍、視野0.92mm×1.22mm)で層間の浮きを確認し、以下の基準で評価した。結果を表2に示す。
A:弁体断面を光学顕微鏡で確認し、層間の浮きが発生していない
B:弁体断面を光学顕微鏡で確認し、層間の浮きが一部発生している
C:弁体断面を光学顕微鏡で確認し、層間の浮きが発生している
<耐電解液性評価>
実施例及び比較例で得られた各弁体をTD15mm×MD70mmの矩形状に裁断し、これをガラス瓶に投入し電解液(1モル/リットルの6フッ化リン酸リチウム溶液、溶媒はエチレンカーボネート:ジエチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(容積比))に完全に浸漬させた。ガラス瓶を密封し85℃のオーブンにて24時間保管した。これを取出し水洗後、水気を拭き取った。次に、アルミニウム合金箔の腐食を、光学顕微鏡(キーエンス製VK9510)で確認して、以下の基準により、電解液浸漬後の外観を評価した。下記の基準A,Bは、耐電解液性に優れる。結果を表2に示す。
A:アルミニウム合金箔面内の中央部及び端部を光学顕微鏡で確認し、中央部及び端部が変色していない
B:アルミニウム合金箔面内の中央部及び端部を光学顕微鏡で確認し、中央部及び端部のいずれか一方のみが変色している
C:アルミニウム合金箔面内の中央部及び端部を光学顕微鏡で確認し、中央部及び端部の両方が変色している
Figure 0007359155000006
実施例1~11の弁体は、少なくとも、基材層、バリア層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体から構成された積層フィルムにより構成されており、電池の内圧が上昇した場合に、好適な破裂圧力で破裂してガスを外部に放出するガス放出特性を備えており、さらに、優れた密封性及び耐電解液性を兼ね備えていることが分かる。
以上の通り、本開示は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 負極端子を構成する電池容器と、前記電池容器に絶縁体を介して配された正極端子と、前記電池容器内に収容された電池素子とを備える電池において、正極端子と電池素子との間に配置される弁体であって、
前記弁体は、少なくとも、基材層、バリア層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体から構成された積層フィルムにより構成されている、電池用弁体。
項2. 前記基材層と前記バリア層との間に接着剤層を備える、項1に記載の電池用弁体。
項3. 前記バリア層の少なくとも一方の表面に、耐腐食性皮膜を備えている、項1又は2に記載の電池用弁体。
項4. JIS Z1707:1997の規定に準拠し、23±2℃、相対湿度50±5%の測定環境において、直径1.0mm、先端形状半径0.5mmの半円形の針を毎分50±5mmの速度で突き刺し、針が貫通するまでの最大応力として測定される、突刺し強さが、8N以上である、項1~3のいずれかに記載の電池用弁体。
項5. 大気圧下、受圧面積が0.3cm2、1分間当たりの圧力上昇速度が1kgf/cm2の条件で前記弁体の一方面に圧力を加えた場合に、圧力が11kgf/cm2以上40kgf/cm2以下の範囲内で、前記弁体が破裂する、項1~4のいずれかに記載の電池用弁体。
項6. 負極端子を構成する電池容器と、前記電池容器に絶縁体を介して配された正極端子と、前記電池容器内に収容された電池素子とを備える電池であって、
前記電池素子と前記正極端子との間には、弁孔を有する封口板が設けられており、
前記封口板の前記弁孔を塞ぐようにして、弁体が設けられており、
前記弁体は、少なくとも、基材層、バリア層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体から構成された積層フィルムにより構成されている、電池。
項7. 項1~5のいずれか1項に記載の電池用弁体の製造方法であって、
少なくとも、基材層、バリア層、及び熱融着性樹脂層がこの順となるように積層して積層体を得る工程を備える、電池用弁体の製造方法。
1 基材層
2 接着剤層
3 バリア層
4 熱融着性樹脂層
5 接着層
10 弁体
10a 端部
21 正極端子
21a ガス排出孔
22 電池容器(負極端子)
23 正極タブ
30 電池素子
40 封口板
41 弁孔
42 押え板
43 ガスケット
50 電池

Claims (7)

  1. 負極端子を構成する電池容器と、前記電池容器に絶縁体を介して配された正極端子と、前記電池容器内に収容された電池素子とを備える電池において、前記正極端子と前記電池素子との間に配置される弁体であって、
    前記弁体は、少なくとも、基材層、バリア層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体から構成された積層フィルムにより構成されており、
    前記基材層を形成する樹脂は、ポリエステル及びポリアミドの少なくとも一方を含む、電池用弁体。
  2. 前記基材層と前記バリア層との間に接着剤層を備える、請求項1に記載の電池用弁体。
  3. 前記バリア層の少なくとも一方の表面に、耐腐食性皮膜を備えている、請求項1又は2に記載の電池用弁体。
  4. JIS Z1707:1997の規定に準拠し、23±2℃、相対湿度50±5%の測定環境において、直径1.0mm、先端形状半径0.5mmの半円形の針を毎分50±5mmの速度で突き刺し、針が貫通するまでの最大応力として測定される、突刺し強さが、8N以上である、請求項1~3のいずれかに記載の電池用弁体。
  5. 大気圧下、受圧面積が0.3cm2、1分間当たりの圧力上昇速度が1kgf/cm2の条件で前記弁体の一方面に圧力を加えた場合に、圧力が11kgf/cm2以上40kgf/cm2以下の範囲内で、前記弁体が破裂する、請求項1~4のいずれかに記載の電池用弁体。
  6. 負極端子を構成する電池容器と、前記電池容器に絶縁体を介して配された正極端子と、前記電池容器内に収容された電池素子とを備える電池であって、
    前記電池素子と前記正極端子との間には、弁孔を有する封口板が設けられており、
    前記封口板の前記弁孔を塞ぐようにして、弁体が設けられており、
    前記弁体は、少なくとも、基材層、バリア層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体から構成された積層フィルムにより構成されており、
    前記基材層を形成する樹脂は、ポリエステル及びポリアミドの少なくとも一方を含む、電池。
  7. 請求項1~5のいずれか1項に記載の電池用弁体の製造方法であって、
    少なくとも、基材層、バリア層、及び熱融着性樹脂層がこの順となるように積層して積層体を得る工程を備える、電池用弁体の製造方法。
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