JP7358064B2 - 光学フィルムの製造方法及び光学フィルムの製造装置 - Google Patents

光学フィルムの製造方法及び光学フィルムの製造装置 Download PDF

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Description

本開示は、光学フィルムの製造方法及び光学フィルムの製造装置に関するものである。
光学フィルムとしては、支持体上に配向層及び液晶層が設けられたものが知られている。光学フィルムの代表的なものとして、位相差フィルム、反射防止フィルム、防眩フィルム等が挙げられる。これらの光学フィルムの製造には、通常、紫外線を照射する種々の技術が用いられている。
反射防止フィルム等には、耐傷性などを目的としてハードコート層がさらに設けられる場合がある。ロールツーロール方式によりハードコート層を形成した場合であっても、形成された膜面の塗布故障が低減された機能性フィルムの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。より具体的には、特許文献1には、基材及び機能性層を有するフィルムをフィルムロールから送り出す工程と、送り出し後のフィルムの帯電を-10kV~10kVに除電して、フィルムロールから送り出されたフィルムを搬送する工程と、ハードコート層形成用塗布液を除電後のフィルムに塗布する工程と、ハードコート層が形成されたフィルムをフィルムロールで巻き取る工程と、を有する、機能性フィルムの製造方法が提案されている。
特開2015-196322号公報
光配向方式にて基材上に配向層を形成する場合、厚さの小さい基材を用いて光学フィルムを製造する場合等では、特許文献1に示すようにフィルムの帯電を除電しようとした際、除電後のフィルムに帯電が残ってしまうことがある。除電後のフィルムに帯電が残ってしまうと、フィルム上にスタチックマークが発生してしまうおそれがある。スタチックマークは、帯電模様とも呼ばれ、微小な帯電領域が斑状に分布した状態を指す。スタチックマークは、帯電の分布であるために直接視認されず、埃の付着によって認識されたり、トナーにより可視化したりすることがある。フィルム状に発生したスタチックマークが原因となって液晶層の厚みムラ及び配向角度ムラが生じやすいという問題がある。
本発明の一実施形態が解決しようとする課題は、上記事情に鑑みてなされたものであり、液晶層の厚みムラ及び配向角度ムラが抑制された光学フィルムを製造可能な光学フィルムの製造方法及び光学フィルムの製造装置の提供することにある。
上記課題を解決するための手段は、以下の実施形態を含む。
<1> 電気絶縁性の基材上に、液晶化合物に対する配向規制力を備えた配向層と液晶化合物を含む液晶層とを備える光学フィルムの製造方法であって、上記液晶化合物を含む導電性の塗布液を上記基材に設けられた上記配向層上に塗布する前に、上記基材の上記塗布液が塗布される側とは反対側の面の帯電を除去する帯電除去工程と、電気的に接地された塗布ノズルを用いて上記導電性の塗布液を上記配向層上に塗布して液晶層用塗膜を形成する液晶層用塗膜形成工程と、上記液晶層用塗膜から上記液晶層を形成する液晶層形成工程と、を有し、上記帯電除去工程の後、かつ上記液晶層用塗膜形成工程の前にて、上記塗布液が塗布される側の面の帯電量の絶対値が、上記塗布液が塗布される側とは反対側の面の帯電量の絶対値よりも大きい光学フィルムの製造方法。
<2> 上記帯電除去工程の後、かつ上記液晶層用塗膜形成工程の前にて、上記塗布液が塗布される側の面の帯電量の絶対値が、1.0kV~5.0kVである<1>に記載の光学フィルムの製造方法。
<3> 上記帯電除去工程の後、かつ上記液晶層用塗膜形成工程の前にて、上記塗布液が塗布される側とは反対側の面の帯電量の絶対値が、1.0kV以下である<1>又は<2>に記載の光学フィルムの製造方法。
<4> 上記帯電除去工程の後、かつ上記液晶層用塗膜形成工程の前にて、上記塗布液が塗布される側とは反対側の面の帯電量の絶対値をA、上記塗布液が塗布される側の面の帯電量の絶対値をBとしたとき、A/Bが0~0.8である<1>~<3>のいずれか1つに記載の光学フィルムの製造方法。
<5> 上記基材の厚さが、10μm~40μmである<1>~<4>のいずれか1つに記載の光学フィルムの製造方法。
<6> 上記帯電除去工程では、上記塗布液が塗布される側とは反対側の面と電極とを対向させた状態にて上記電極に正負の電圧を交互に印加することにより、上記塗布液が塗布される側とは反対側の面の帯電を除去する<1>~<5>のいずれか1つに記載の光学フィルムの製造方法。
<7> 上記帯電除去工程の前に、上記基材上に配向層形成用材料を塗布して配向層用塗膜を形成する配向層用塗膜形成工程と、上記配向層用塗膜に対し偏光を照射して上記配向層を形成する配向層形成工程と、をさらに有する<1>~<6>のいずれか1つに記載の光学フィルムの製造方法。
<8> 上記塗布液の25℃における導電率が、1×10-10S/m以上である<1>~<7>のいずれか1つに記載の光学フィルムの製造方法。
<9> 上記液晶層の厚み分布が、2%以下である<1>~<8>のいずれか1つに記載の光学フィルムの製造方法。
<10> 電気絶縁性の基材上に、液晶化合物に対する配向規制力を備えた配向層と液晶化合物を含む液晶層とを備える光学フィルムを製造する光学フィルムの製造装置であって、上記液晶化合物を含む導電性の塗布液を上記基材に設けられた上記配向層上に塗布する前に、上記基材の上記塗布液が塗布される側とは反対側の面の帯電を、上記反対側の面と電極とを対向させた状態にて上記電極に正負の電圧を交互に印加することにより除去する帯電除去手段と、電気的に接地された塗布ノズルを有し、上記導電性の塗布液を上記配向層上に塗布する塗布手段と、を備える光学フィルムの製造装置。
本発明の一実施形態によれば、液晶層の厚みムラ及び配向角度ムラが抑制された光学フィルムを製造可能な光学フィルムの製造方法及び光学フィルムの製造装置が提供される。
一実施形態の光学フィルムの製造装置、及びこの製造装置を用いた光学フィルムの製造方法の各工程を示す概略図である。
以下、光学フィルムの製造方法の実施形態について説明する。但し、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
本開示において「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本開示に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示にて示す各図面における各要素は必ずしも正確な縮尺ではなく、本開示の原理を明確に示すことに主眼が置かれており、強調がなされている箇所もある。
≪光学フィルムの製造方法≫
本開示の光学フィルムの製造方法は、電気絶縁性の基材上に、液晶化合物に対する配向規制力を備えた配向層と液晶化合物を含む液晶層とを備える光学フィルムの製造方法であって、上記液晶化合物を含む導電性の塗布液を上記基材に設けられた上記配向層上に塗布する前に、上記基材の上記塗布液が塗布される側とは反対側の面の帯電を除去する帯電除去工程と、電気的に接地された塗布ノズルを用いて上記導電性の塗布液を上記配向層上に塗布して液晶層用塗膜を形成する液晶層用塗膜形成工程と、上記液晶層用塗膜から上記液晶層を形成する液晶層形成工程と、を有し、上記帯電除去工程の後、かつ上記液晶層用塗膜形成工程の前にて、上記塗布液が塗布される側の面の帯電量の絶対値が、上記塗布液が塗布される側とは反対側の面の帯電量の絶対値よりも大きい。
本開示の光学フィルムの製造方法では、帯電除去工程にて基材の塗布液が塗布される側とは反対側の面の帯電を除去した後、液晶層用塗膜形成工程にて電気的に接地された塗布ノズルを用いて導電性の塗布液を配向層上に塗布して液晶層用塗膜を形成する。つまり、基材において、前述の反対側の面の帯電が除去された後に、塗布液が塗布される側の面における帯電の除去が電気的に接地された塗布ノズルによって行われる。以上により、塗布液が塗布された配向層及び基材を備えるフィルムは十分に帯電を除去されており、フィルム上に斑状のスタチックマークが発生することが抑制できる。したがって、液晶層の厚みムラ及び配向角度ムラが抑制された光学フィルムを製造可能である。
本開示の光学フィルムの製造方法は、種々の光学フィルムの製造に適用することができる。本開示の光学フィルムの製造方法は、位相差フィルム、反射防止フィルム、防眩フィルム等の光学補償フィルムの製造に適用されることが好ましく、位相差フィルムの製造に適用されることがより好ましい。
本開示の光学フィルムの製造方法は、ロールトゥロール(Roll to Roll)方式での連続プロセスによって行われてもよく、工程毎に独立したプロセスによって行われてもよく、生産性の点から、ロールトゥロール(Roll to Roll)方式での連続プロセスによって行われることが好ましい。
まずは、本開示の光学フィルムの製造方法にて用いる基材、基材上に形成される配向層及び液晶層、並びに、配向層の形成に用いる配向層形成用材料及び液晶層の形成に用いる液晶層形成用材料について説明する。
(電気絶縁性の基材)
本開示の光学フィルムの製造方法では、電気絶縁性の基材(以下、「基材」とも称する)を用い、電気絶縁性の基材上に液晶化合物に対する配向規制力を備えた配向層と液晶化合物を含む液晶層とを備える光学フィルムを製造する。電気絶縁性の基材としては、例えば、公知のポリマーフィルムを用いてもよい。
電気絶縁性の基材として用いられるポリマーフィルムの材料の例には、セルロースアシレート(例えば、セルローストリアセテート(別名トリアセチルセルロース、屈折率1.48)、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート)、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテル、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリ(メタ)アクリルニトリル、脂環式構造を有するポリマー(例えば、ノルボルネン樹脂(商品名「アートン(登録商標)」、JSR株式会社)、非晶質ポリオレフィン(例えば、商品名「ゼオネックス(登録商標)」、日本ゼオン株式会社))などが挙げられる。
このうち、光学異方性の低さ等の点から、セルローストリアセテート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、及び脂環式構造を有するポリマーが好ましく、特にセルローストリアセテートが好ましい。
電気絶縁性の基材の厚みとしては、10μm~250μmであることが好ましく、10μm~100μmであることがより好ましく、10μm~40μmであることがさらに好ましく、10μm~20μmであることが特に好ましい。通常、基材の厚みを小さくすると帯電しやすくなり、帯電の除去が困難となるが、本開示の光学フィルムの製造方法では、基材の厚みを小さくしても前述のように基材の帯電を好適に除去することができる。
(配向層)
本開示の光学フィルムの製造方法により得られる光学フィルムは配向層を備える。配向層は、液晶化合物に対する配向規制力を備え、電気絶縁性の基材上に設けられる層である。配向層を形成する方法は、制限されず、例えば、ラビング方式を用いてもよく、光配向方式を用いてもよい。
ここで、ラビング方式とは、配向層形成用材料を用いて形成される塗膜(以下、「配向層用塗膜」ということがある。)に対してラビング布を巻いたロールを一定圧力で押し込みながら回転移動させて、液晶化合物に対する配向規制力を与える方式である。
また、光配向方式とは、配向層用塗膜に対し偏光(例えば、偏光紫外線)を照射して、液晶化合物に対する配向規制力を与える方式である。
ラビング方式の処理よりも光配向方式の処理を行った場合に基材に電荷が溜まりやすいが、本開示の光学フィルムの製造方法を採用することにより、好適にフィルムの帯電を除去することが可能となる。また光配向方式の処理では、配向層用塗膜の摩擦によって微細な粉塵が生じたりすることがない点でラビング方式よりも有利である。
なお、ラビング方式の場合には、配向層用塗膜の表面をラビング布にて一定方向に擦ればよい。
ラビング処理としては、特に制限はなく、公知の方法が適用可能である。具体的には、ラビング処理として、配向層用塗膜の表面を、紙、ガーゼ、フェルト、ゴム、ナイロン、ポリエステル繊維等のラビング布にて一定方向に擦る方法が挙げられる。例えば、均一性のある長さ及び太さの繊維が平均的に植毛されたラビング布を用いて、数回程度、配向層用塗膜の表面を擦る、といったラビング処理が行われる。
-配向層形成用材料-
配向層の形成に用いられる配向層形成用材料としては、以下に示す有機化合物と有機化合物を溶解する溶剤とを含むことが好ましい
有機化合物としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、スチレン/マレインイミド共重合体、ポリビニルアルコール、ポリ(N-メチロールアクリルアミド)、スチレン/ビニルトルエン共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル/塩化ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリカーボネート等のポリマー、並びに、シランカップリング剤等の化合物を挙げることができる。
好ましいポリマーの例としては、ポリイミド、ポリスチレン、スチレン誘導体のポリマー、ポリビルアルコール、及びアルキル基(好ましくは炭素数6以上のアルキル基)を有するアルキル変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
配向層形成用材料に用いるポリマーとしては、特に、アルキル変性ポリビルアルコールが好ましく、炭素原子数6~14のアルキル基が、-S-、-(CH)C(CN)-、又は-(C)N-CS-S-を介してポリビニルアルコールの末端又は側鎖に結合しているアルキル変性ポリビルアルコールが好ましい。
また、配向層の形成に用いられる配向層形成用材料としては、例えば、特開2006-285197号公報、特開2007-76839号公報、特開2007-138138号公報、特開2007-94071号公報、特開2007-121721号公報、特開2007-140465号公報、特開2007-156439号公報、特開2007-133184号公報、特開2009-109831号公報、特許第3883848号、特許第4151746号に記載のアゾ化合物、特開2002-229039号公報に記載の芳香族エステル化合物、特開2002-265541号公報に記載の光配向性を示す構成単位を有する多官能マレイミド誘導体とアルケニル置換ナジイミド化合物、特開2002-317013号公報に記載の光配向性基と重合性マレイミド基とを有する重合性単量体、特許第4205195号、特許第4205198号に記載の光架橋性シラン誘導体、特表2003-520878号公報、特表2004-529220号公報、特許第4162850号に記載の光架橋性ポリイミド、ポリアミド酸、又はこれらのエステル、特開平9-118717号公報、特表平10-506420号公報、特表2003-505561号公報、国際公開2010/150748号、特開2013-177561号公報、特開2014-12823号公報に記載の光二量化可能な化合物(特に、シンナメート化合物、カルコン化合物、又はクマリン化合物)等が挙げられる。
これらの中でも特に好ましい例としては、上記公報に記載のアゾ化合物、上記公報に記載の光架橋性ポリイミド、ポリアミド、又はこれらエステル、上記公報に記載のシンナメート化合物、又はカルコン化合物等が挙げられる。
(液晶層)
本開示の光学フィルムの製造方法により得られる光学フィルムは液晶層を備える。液晶層は、液晶化合物を含み、配向層上に設けられる層である。液晶層は、配向層上に液晶層形成用材料の塗膜(以下、「液晶層用塗膜」とも称する)を形成した後、液晶層用塗膜中の液晶化合物の配向及び固定を行うことによって得られる。
液晶層の厚み分布は、2%以下であることが好ましく、1%以下であることがより好ましい。基材及び液晶層の厚みが小さくなると液晶層の厚み分布は大きくなる傾向にあるが、本開示の光学フィルムの製造方法を用いて得られた光学フィルムでは、液晶層の厚みムラは抑制されており、液晶層の厚み分布の小さい光学フィルムが得られやすい傾向にある。
液晶層の厚み分布は、液晶層の平均厚みをTとし、液晶層の厚みの最大値と最小値の差をHとしたときに、液晶層の厚み分布は、100×(H/T)の式で算出される値である。
液晶層の厚み分布は、例えば、SEM(Scanning Electron Microscope)により測定でき、液晶層の平均厚みTは、測定領域における無作為の10箇所の厚みの測定値の算術平均値であり、液晶層の厚みの最大値と最小値の差Hは、平均厚みTと同じ測定領域において、液晶層の厚みの最大値から液晶層の厚みの最大値を差し引いた値である。
-液晶層形成用材料(塗布液)-
液晶層の形成に用いられる液晶層形成用材料である塗布液は、液晶化合物を含有する。液晶化合物としては、例えば、棒状液晶化合物、円盤状液晶化合物等が挙げられる。
棒状液晶化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類及びアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。
以上のような低分子液晶性分子だけではなく、高分子液晶性分子も用いることができる。
棒状液晶化合物は、重合によって配向を固定することがより好ましく、そのため、重合性基を有する棒状液晶化合物を用いることが好ましい。
重合性基を有する棒状液晶化合物としては、Makromol. Chem., 190巻、2255頁(1989年)、Advanced Materials 5巻、107頁(1993年)、米国特許第4683327号明細書、同第5622648号明細書、同第5770107明細書、国際公開第95/22586号、同第95/24455号、同第97/00600号、同第98/23580号、同第98/52905号、特開平1-272551号公報、同6-16616号公報、同7-110469号公報、同11-80081号公報、及び特開2001-328973号公報などに記載の化合物が挙げられる。
さらに、棒状液晶化合物としては、例えば、特表平11-513019号公報、特開2007-279688号公報等に記載のものも好ましく用いることができる。
円盤状液晶化合物としては、例えば、特開2007-108732号公報、特開2010-244038号公報等に記載のものを好ましく用いることができる。
液晶化合物は、1種単独で用いられてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
液晶層形成用材料は、必要に応じて、溶媒、重合性化合物、架橋性化合物、キラル剤、配向制御剤、重合開始剤、配向助剤等の公知のその他の成分をさらに含有していてもよい。
溶媒としては、例えば、ケトン溶媒(例えば、アセトン、2-ブタノン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等)、エーテル溶媒(例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル等)、脂肪族炭化水素溶媒(例えばヘキサン等)、脂環式炭化水素溶媒(例えば、シクロヘキサン等)、芳香族炭化水素溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン等)、ハロゲン化炭素溶媒(例えば、ジクロロメタン、トリクロロメタン(クロロホルム)、ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン等)、エステル溶媒(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等)、アルコール溶媒(例えば、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール等)、セロソルブ溶媒(例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、1,2-ジメトキシエタン等)、セロソルブアセテート溶媒、スルホキシド溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド等)、アミド溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)、ヘテロ環化合物(例えばピリジン等)等の有機溶媒、水などが挙げられる。
上記の中でも、溶媒としては、有機溶媒が好ましく、ハロゲン化炭素溶媒がより好ましい。
溶媒は、1種単独で用いられてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合開始剤としては、例えば、光重合開始剤、熱重合開始剤等が挙げられる。これらの中でも、重合開始剤としては、光重合開始剤が好ましい。
光重合開始剤としては、特に制限はなく、例えば、α-カルボニル化合物(米国特許第2367661号明細書又は米国特許第2367670号明細書の各明細書に記載の化合物)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書に記載の化合物)、α-炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書に記載の化合物)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号又は米国特許第2951758号の各明細書に記載の化合物)、トリアリールイミダゾールダイマーとp-アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書に記載の化合物)、アクリジン及びフェナジン化合物(特開昭60-105667号公報又は米国特許第4239850号明細書に記載の化合物)、オキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書に記載の化合物)、アシルフォスフィンオキシド化合物(特公昭63-40799号公報、特公平5-29234号公報、特開平10-95788号公報又は特開平10-29997号公報に記載の化合物)等が挙げられる。
光重合開始剤としては、市販品を用いることもできる。市販品の例としては、BASF社製のイルガキュア(登録商標)シリーズ(例えば、イルガキュア369、イルガキュア907、イルガキュア184、イルガキュア651、イルガキュア819、イルガキュアOXE-01等)等が挙げられる。
重合開始剤は、1種単独で用いられてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
液晶層形成用材料の固形分濃度は、液晶層形成用材料の全質量に対して、5質量%~40質量%であることが好ましい。
液晶層形成用材料の25℃における粘度は、0.5mPa・s~10mPa・sであることが好ましい。液晶層形成用材料の25℃における粘度は、JIS Z 8803(2011)に準じて、円すい-平板形回転粘度計を用いて測定することができる。
次に、本開示の光学フィルムの製造方法の各工程について、説明する。
本開示の光学フィルムの製造方法は、帯電除去工程の前に、基材上に配向層形成用材料を塗布して配向層用塗膜を形成する配向層用塗膜形成工程と、配向層用塗膜に対し偏光を照射して配向層を形成する配向層形成工程と、を有することが好ましい。これにより、基材上に配向層を形成することができる。
(配向層用塗膜形成工程)
配向層用塗膜形成工程では、前述のように基材上に配向層形成用材料を塗布し、必要に応じて基材上に塗布された配向層形成用材料を乾燥することにより、配向層用塗膜を形成する。
配向層用塗膜の形成方法は、制限されず、例えば、配向層形成用材料を基材上に塗布する方法等が挙げられる。
配向層形成用材料を基材上に塗布する方法としては、制限されず、公知の方法を適用することができる。配向層形成用材料を基材上に塗布する方法としては、例えば、カーテンコーティング法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、印刷コーティング法、スプレーコーティング法、スロットコーティング法、ロールコーティング法、スライドコーティング法、ブレードコーティング法、グラビアコーティング法、ワイヤーバー法等が挙げられる。
配向層用塗膜の形成方法においては、必要に応じて、基材上に塗布された配向層形成用材料を乾燥してもよい。
配向層形成用材料を乾燥する方法としては、制限されず、公知の方法を適用することができる。配向層形成用材料を乾燥する方法としては、例えば、オーブン、温風機、赤外線(IR)ヒーター等を用いる方法が挙げられる。
温風機による乾燥においては、基材の、配向層形成用材料が塗布された面とは反対の面から温風を当てる構成でもよく、塗布された配向層形成用材料の表面が温風にて流動しないよう、拡散板を設置した構成としてもよい。
乾燥条件は、配向層形成用材料の種類、塗布量、搬送速度等に応じて決定されればよく、例えば、30℃~140℃の範囲で、10秒~10分間行うことが好ましい。
配向層用塗膜の厚みは、0.1μm~5μmが好ましく、0.2μm~1μmがより好ましい。
(配向層形成工程)
配向層形成工程では、前述のように、配向層用塗膜に対し偏光(例えば、偏光紫外線)を照射して、液晶化合物に対する配向規制力を付与して配向層を形成する。
偏光紫外線の照射に用いられる光配向装置としては、制限されない。光配向装置は、例えば、棒状光源と、棒状光源の長手方向に配列された複数の平行板からなるルーバーと、ルーバーによって平行光化された光を直線偏光するワイヤーグリッド偏光子と、棒状光源からの光を垂直方向に効率良くワイヤーグリッド偏光子側へ反射させる凹面反射鏡と、から構成される。
ワイヤーグリッド偏光子から発せられる偏光紫外線が配向層用塗膜に照射されることで、配向層用塗布膜に配向規制力が付与される。
棒状光源としては、例えば、タングステンランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、キセノンフラッシュランプ、水銀ランプ、水銀キセノンランプ、カーボンアークランプ等のランプ、各種のレーザー(例えば、半導体レーザー、ヘリウムネオンレーザー、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムカドミウムレーザー、YAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザー)、発光ダイオード、陰極線管等を挙げることができる。
棒状光源から発せられる紫外線のピーク波長は、200nm~400nmが好ましい。
ルーバーは、通常、棒状光源とワイヤーグリッド偏光子との間に配置される。ルーバーを設置することによって、棒状光源からの光を平行光化して、ワイヤーグリッド偏光子に入射する光の広がりを抑えることができる。ルーバーにおける平行板は、例えば、棒状光源の長手方向に、等間隔で配列されている。平行板は、棒状光源の長手方向に直交する角度で配置されていてもよく、斜め方向に平行して配置されていてもよい。
ルーバーの材質は、例えば、ステンレス、アルミニウム等の耐熱性のある材料を用いることができる。
ワイヤーグリッド偏光子は、例えば、複数のワイヤーグリッド偏光素子が枠に保持されてなる。
ワイヤーグリッド偏光素子においては、ワイヤーグリッドの金属細線の長手方向と平行な偏波(偏光)成分を反射し、直交する偏波(偏光)成分を通過する。
各ワイヤーグリッド偏光素子は、基板上に複数の直線状の電気導体からなるワイヤーグリッドが配列されている。
電気導体としては、クロム、アルミニウム等の金属線が挙げられる。
(帯電除去工程)
本開示の光学フィルムの製造方法は、液晶化合物を含む導電性の塗布液を基材に設けられた配向層上に塗布する前に、基材の塗布液が塗布される側とは反対側の面(以下、「反対側の面」とも称する)の帯電を除去する帯電除去工程を有する。帯電除去工程によって反対側の面の帯電を除去することで、帯電除去工程の後、かつ後述の液晶層用塗膜形成工程の前にて、基材の塗布液が塗布される側の面(以下、「塗布面」とも称する)の帯電量の絶対値を、反対側の面の帯電量の絶対値よりも大きい状態にしている。帯電除去工程では、塗布面の帯電の除去は必須ではなく、塗布面が一定量帯電した状態にて反対側の面の帯電を除去する。
前述の帯電除去工程により、反対側の面の帯電をよりゼロに近づけることができ、液晶層の厚みムラ及び配向角度ムラが抑制された光学フィルムが得られる。
帯電除去工程の後、かつ液晶層用塗膜形成工程の前にて、反対側の面の帯電量の絶対値(A)が、1.0kV以下であることが好ましい。すなわち、帯電除去工程にて、反対側の面の帯電量の絶対値(A)が、1.0kV以下となるように、反対側の面の帯電を除去することが好ましい。反対側の面の帯電量の絶対値(A)は、液晶層の厚みムラ及び配向角度ムラを好適に抑制する点から、0.7kV以下であることがより好ましく、0.5kV以下であることがさらに好ましい。
帯電除去工程の後、かつ液晶層用塗膜形成工程の前にて、塗布面の帯電量の絶対値(B)が、1.0kV~5.0kVであることが好ましい。塗布面の帯電量の絶対値(B)は、液晶層用塗膜形成工程にて塗布面の帯電を好適に除去する点から、1.2kV~5.0kVであることがより好ましく、1.5kV~5.0kVであることがさらに好ましい。
帯電除去工程の後、かつ液晶層用塗膜形成工程の前にて、反対側の面の帯電量の絶対値をA、塗布面の帯電量の絶対値をBとしたとき、A/Bが0~0.8であることが好ましく、0.1~0.5であることがより好ましい。A/Bが0.8以下であることにより、反対側の面は、塗布面と比較して帯電が除去されており、次工程である液晶層用塗膜形成工程にて塗布面の帯電を除去することにより、塗布液が塗布された配向層及び基材を備えるフィルムの帯電を好適に除去することができ、液晶層の厚みムラ及び配向角度ムラが好適に抑制された光学フィルムを製造可能である。
帯電除去工程では、塗布液が塗布される側とは反対側の面と電極とを対向させた状態にて電極に正負の電圧を交互に印加することにより、塗布液が塗布される側とは反対側の面の帯電を除去することが好ましい。これにより、反対側の面にて局所的に正負の帯電が生じており、かつ全体ではほぼ帯電していない状態のように帯電の除去が困難な場合であっても、反対側の面の帯電を好適に行い、反対側の面の帯電をゼロに近づけることができる。
電極に正負の電圧を印加するときの周波数は特に限定されず、50Hz~60Hzであることが好ましい。
(液晶層用塗膜形成工程)
本開示の光学フィルムの製造方法は、電気的に接地された塗布ノズルを用いて導電性の塗布液を配向層上に塗布して液晶層用塗膜を形成する液晶層用塗膜形成工程を有する。
塗布液の25℃における導電率は、電気的に接地された塗布ノズルを用いて塗布面の帯電を好適に除去する点から、1×10-10S/m以上であることが好ましく、1×10-8S/m以上であることがより好ましい。また、塗布液の25℃における導電率は、液晶層用塗膜から液晶層を形成した後の搬送において異常放電を抑制する点等から、1×10-3S/m以下であってもよい。
(液晶層形成工程)
本開示の光学フィルムの製造方法は、液晶層用塗膜から液晶層を形成する液晶層形成工程を有する。例えば、液晶層用塗膜中の液晶化合物の配向及び固定を行うことにより、液晶層を形成することが好ましい。
-液晶化合物の配向-
液晶層用塗膜中の液晶化合物の配向を固定する前には、液晶層用塗膜中の液晶化合物の配向処理を行うことが好ましい。
配向処理は、室温等により乾燥させる、又は加熱することにより行うことができる。
配向処理で形成される液晶は、サーモトロピック性をもつ液晶化合物の場合、一般に温度又は圧力の変化により転移させることができる。また、リオトロピック性をもつ液晶化合物の場合には、溶媒量等の組成比によっても転移させることができる。
棒状液晶化合物がスメクチック相を発現する場合、ネマチック相を発現する温度領域の方が、棒状液晶化合物がスメクチック相を発現する温度領域よりも高いことが普通である。従って、棒状液晶化合物がネマチック相を発現する温度領域まで棒状液晶化合物を加熱し、次に、加熱温度を棒状液晶化合物がスメクチック相を発現する温度領域まで低下させることにより、棒状液晶化合物をネマチック相からスメクチック相に転移させることができる。このような方法でスメクチック相とすることで、液晶化合物が高秩序度で配向した液晶が得られる。
棒状液晶化合物がネマチック相を発現する温度領域では、棒状液晶化合物がモノドメインを形成するまで一定時間加熱する必要がある。加熱時間は、10秒間~5分間が好ましく、10秒間~3分間が更に好ましく、10秒間~2分間が最も好ましい。
棒状液晶化合物がスメクチック相を発現する温度領域では、棒状液晶化合物がスメクチック相を発現するまで一定時間加熱する必要がある。加熱時間は、10秒間~5分間が好ましく、10秒間~3分間が更に好ましく、10秒間~2分間が最も好ましい。
液晶化合物の配向は、液晶層用塗膜を形成する際の乾燥にて行われてもよい。つまり、液晶層用塗膜と形成する際の乾燥にて、配向層上に塗布された塗布液の乾燥と液晶化合物の配向との両方を行ってもよい。
なお、液晶化合物の配向を、液晶層用塗膜と形成する際の乾燥とは別に行ってもよい。
液晶層用塗膜の厚みは、光学フィルムの用途に応じて決定されればよく、乾燥後の塗膜の膜厚(所謂、ドライ膜厚)で、0.5μm~10μmであることが好ましく、1μm~5μmであることがより好ましい。
また、塗布液の塗布直後の膜厚(所謂、ウエット膜厚)としては、3μm~30μmであることが好ましく、5μm~15μmであることがより好ましい。
-液晶化合物の配向の固定-
液晶層用塗膜中の液晶化合物の配向の固定には、活性エネルギー線による重合で、液晶層用塗膜を硬化することで行うことが好ましい。
活性エネルギー線としては、照射する塗膜中に活性種を発生させうるエネルギーを付与することができるものであれば、特に制限はない。活性エネルギー線としては、具体的には、例えば、α線、γ線、X線、紫外線、赤外線、可視光線、電子線等が挙げられる。これらのうち、硬化感度及び装置の入手容易性の点から、活性エネルギー線としては、紫外線又は電子線が好ましく、紫外線がより好ましい。
活性エネルギー線を照射するために用いる露光光源としては、上述の活性エネルギー線を照射する光源が挙げられる。硬化感度及び装置の入手容易性の点から、露光光源としては、紫外線を照射する光源が好ましい。
紫外線を照射する光源としては、例えば、タングステンランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、キセノンフラッシュランプ、水銀ランプ、水銀キセノンランプ、カーボンアークランプ等のランプ、各種のレーザー(例、半導体レーザー、ヘリウムネオンレーザー、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムカドミウムレーザー、YAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザー)、発光ダイオード、陰極線管等を挙げることができる。
紫外線を照射する光源から発せられる紫外線のピーク波長は、200nm~400nmが好ましい。
活性エネルギー線の照射条件は、塗布液の処方、液晶層用塗膜の厚み等によって適宜調節してもよい。例えば、活性エネルギー線の照射量は、50mJ/cm~1000mJ/cmであることが好ましく、100mJ/cm~500mJ/cmであることがより好ましい。
≪光学フィルムの製造装置≫
本開示の光学フィルムの製造装置は、電気絶縁性の基材上に、液晶化合物に対する配向規制力を備えた配向層と液晶化合物を含む液晶層とを備える光学フィルムを製造する光学フィルムの製造装置であって、上記液晶化合物を含む導電性の塗布液を上記基材に設けられた上記配向層上に塗布する前に、上記基材の上記塗布液が塗布される側とは反対側の面の帯電を、上記反対側の面と電極とを対向させた状態にて上記電極に正負の電圧を交互に印加することにより除去する帯電除去手段と、電気的に接地された塗布ノズルを有し、上記導電性の塗布液を上記配向層上に塗布する塗布手段と、を備える。本開示の光学フィルムの製造装置では、前述の本開示の光学フィルムの製造方法と同様に、液晶層の厚みムラ及び配向角度ムラが抑制された光学フィルムを製造可能である。
以下、本開示の光学フィルムの製造装置の一実施形態を、図1を用いて説明する。図1は、一実施形態の光学フィルムの製造装置、及びこの製造装置を用いた光学フィルムの製造方法の各工程を示す概略図である。
図1に示す光学フィルムの製造装置100は、フィルム状の基材50上に液晶化合物に対する配向規制力を備えた配向層と液晶化合物を含む液晶層とを備える光学フィルムを製造する装置である。光学フィルムの製造装置100は、基材50上に配向層形成用材料を塗布する塗布手段1と、乾燥手段2と、光配向装置60と、光配向装置60と対面するバックアップロール40と、基材50の反対側の面の帯電を除去する帯電除去手段6と、電気的に接地された塗布ノズルを有し、基材50に形成された配向層上に液晶層形成用材料を塗布する塗布手段3と、乾燥手段4と、紫外線照射手段5とを、備える。図1において、矢印は基材50の搬送方向を意味する。
図1に示すように、塗布手段1により基材50上に配向層形成用材料が塗布された後、乾燥手段2により基材50上に塗布された配向層形成用材料を乾燥させることで、基材50上に配向層用塗膜が形成される。そして、前述した光配向装置等の光配向装置60から発せられる偏光紫外線がバックアップロール40上の配向層用塗膜に照射されることで、配向層用塗布膜に配向規制力が付与されて配向層が形成される。
バックアップロール40は、偏光光が照射される塗膜を有する基材50を搬送する搬送手段の一例である。
バックアップロール40としては、例えば、表面が、ハードクロムメッキされたものを好ましく用いることができる。
メッキの厚さは、導電性と強度とを確保する点から40μm~60μmが好ましい。
また、バックアップロール40の表面粗さは、基材50とバックアップロール40との摩擦力のバラツキを低減させる点から、表面粗さRaにて0.1μm以下が好ましい。
バックアップロール40の温度は、25℃~100℃に維持されることが好ましく、25℃~50℃がより好ましい。バックアップロール40を上記の温度に維持することで、巻き掛けられる基材50の温度制御を行うことができる。
バックアップロール40は、表面温度を検知し、その温度に基づいて温度制御手段(図示せず)によってバックアップロールの表面温度が維持されることが好ましい。
バックアップロール40の温度制御手段には、加熱手段及び冷却手段がある。加熱手段としては、誘導加熱、水加熱、油加熱等が用いられ、冷却手段としては、冷却水が用いられる。
バックアップロール40の直径としては、基材50が巻き掛け易い点、偏光紫外光の照射が容易な点、及び、バックアップロール40の製造コストの点から、100mm~1000mmが好ましく、100mm~800mmがより好ましく、200mm~700mmがより好ましい。
次に、帯電除去手段6により基材50の反対側の面の帯電が除去される。これにより、基材50の塗布面の帯電量の絶対値が、反対側の面の帯電量の絶対値よりも大きくなる。また、帯電除去手段6は、反対側の面と電極とを対向させた状態にて電極に正負の電圧を交互に印加することにより、反対側の面の帯電を除去する。
反対側の面の帯電が除去された後、塗布手段3により電気的に接地された塗布ノズルを用いて導電性の塗布液が配向層上に塗布され、次いで、乾燥手段4により配向層上に塗布された塗布液を乾燥させることで、配向層上に液晶層用塗膜が形成され、さらに液晶化合物の配向も行われる。
なお、塗布ノズルは電気的に直接接地されていてもよく、架台を通じて電気的に接地されていてもよい。
紫外線照射手段5により紫外線を液晶層用塗膜に照射することで、液晶層用塗膜を硬化して液晶層を形成させる。
以上により、基材50上に、液晶化合物に対する配向規制力を備えた配向層と液晶化合物を含む液晶層とを備える光学フィルムを製造することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
[実施例1]
以下の手順により、光学フィルムの一例である位相差フィルムを作製した。
[配向層の形成]
長さ1000m、幅1000mm及び厚さ80μmのセルローストリアセテートフィルムTD80UL(富士フイルム株式会社)からなる基材の片面に、下記の組成の配向層形成材料をワイヤーバーで塗布した。その後、60℃の温風で60秒、さらに100℃の温風で120秒乾燥し、厚み0.5μmの配向層用塗膜を形成した。
-配向層形成用材料の組成-
光配向用素材P-1 1.0質量部
ブトキシエタノール 33質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 33質量部
水 33質量部
次に、配向層用塗膜が形成された基材を、バックアップロール(直径600mm、材質ステンレス)に巻き掛け、大気下にて空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス社)を用いて紫外線を照射した。このとき、ワイヤーグリッド偏光子(Moxtek社、ProFlux UVT300A)におけるワイヤーグリッドの配列角度θを45°にし、また、|θ1-θ2|=0°として、偏光紫外線の照射を行い、配向層を形成した。
なお、バックアップロールの軸中心に垂直な面内において、バックアップロールの軸中心を通りワイヤーグリッド偏光子の基材対向面に垂直な線を基準線L1とし、基準線L1と、バックアップロールの軸中心と基材上における紫外線の照射領域の搬送方向上流端とを結ぶ線L2とがなす角度をθ1とし、基準線L1と、バックアップロールの軸中心と基材上における紫外線の照射領域の搬送方向下流端とを結ぶ線L3とがなす角度をθ2とした。
この際、紫外線の照度は、UV(ultra-violet)-A領域(波長380nm~320nmの積算)において100mW/cm、照射量はUV-A領域において1000mJ/cmとした。
以上の手順により、基材と、配向層と、を有する積層フィルムを製造した。
[帯電除去工程]
続いて、バックアップロールと塗布液を配向層上に塗布する塗布手段との間で塗布手段の5m前、かつ基材の塗布液が塗布される側とは反対側の面と対面するように設置された高密度除電器(シムコジャパン株式会社製、型番SS50)を用いて、反対側の面と電極とを対向させた状態にて周波数60Hzの条件で電極に正の電圧である4kV及び負の電圧である-4kVを交互に印加することにより、反対側の面の帯電を除去した。
後述の塗膜形成工程の前であり、反対側の面の帯電を除去した直後において、反対側の面の帯電量は0.5kVであり、基材の塗布液が塗布される側の面の帯電量は1.5kVであった。
[塗膜形成工程]
続いて、下記の組成の塗布液を調製した。
塗布液の固形分濃度は15質量%であり、塗布液の25℃における粘度は2.0mPa・sであった。また、塗布液の25℃における導電率は、2×10-7S/mであった。
-塗布液の組成-
逆波長分散液晶性化合物 R-3 100質量部
光重合開始剤 3.0質量部
(イルガキュア369、BASF社、最大吸収波長:324nm)
含フッ素化合物 A 0.8質量部
架橋性ポリマー O-2 0.3質量部
クロロホルム 588質量部
配向層上に塗布液を、電気的に接地された塗布ノズルを有する塗布手段を用いてカーテンコーティング法により塗布した。
[液晶層形成工程]
塗布液の塗布後に、膜面温度100℃で60秒間加熱して、液晶層用塗膜を形成し、70℃まで冷却した。
続いて、大気下にて空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス社)を用いて1000mJ/cmの紫外光を照射して、その配向状態を固定化し、液晶層を形成した。
以上のようにして、光学フィルム(位相差フィルム)が得られた。
[実施例2、3]
帯電除去工程にて反対側の面の帯電を除去した直後において、反対側の面の帯電量及び塗布面の帯電量が表1に示す値であった以外は、実施例1と同様にして光学フィルムを得た。
[比較例1]
高密度除電器を塗布面と対面するように設置することにより帯電除去工程にて反対側の面ではなく、塗布面の帯電を除去し、反対側の面の帯電量及び塗布面の帯電量が表1に示す値であった以外は、実施例1と同様にして光学フィルムを得た。
[比較例2]
塗膜形成工程にて電気的に接地されていない塗布ノズルを有する塗布手段を用いて配向層上に塗布液を塗布した以外は実施例1と同様にして光学フィルムを得た。
[色ムラの評価]
実施例1~3及び比較例1、2にて得られた光学フィルムを用いて、以下のようにして色ムラの評価を行った。まず、前述のようにして得られた光学フィルムを用いて1m角のサンプルを作製し、光源、pol(偏光板1)、サンプル、及びpol(偏光板2)の順に重ねた。なお、偏光板1及び偏光板2は、偏光軸が互いに直交するように配置した。光源と反対側から透過光を目視で観察することにより、色ムラが発生している場所を特定した。なお、そして、色ムラが発生している場所に対して配向軸角度測定を実施し、色ムラが発生していない定常部の配向軸角度と比較し、以下の評価基準に基づいて色ムラの評価を行った。
-評価基準-
A:定常部と色ムラ部分との配向軸角度の差(定常部の配向軸角度-色ムラ部分の配向軸角度)が±0.1°未満である。
B:定常部と色ムラ部分との配向軸角度の差が±0.1°以上である。
結果を表1に示す。
[厚みムラの評価]
実施例1~3及び比較例1、2にて得られた光学フィルムを用いて、液晶層の厚み分布を前述のようにして測定し、以下の評価基準に基づいて厚みムラの評価を行った。
-評価基準-
A:厚み分布の値が2%以下である。
B:厚み分布の値が2%超である。
結果を表1に示す。
実施例1~3で得られた光学フィルムは、比較例1、2で得られた光学フィルムと比較して色ムラ及び厚みムラが抑制されていた。この理由としては、比較例1では反対側の面の帯電が除去されていないこと、及び比較例2では塗布面の帯電が除去されていないことが原因となり、配向角度ムラ及び厚みムラが生じやすくなっていたためと推測される。
1、3 塗布手段
2、4 乾燥手段
5 紫外線照射手段
6 帯電除去手段
40 バックアップロール
50 基材
60 光配向装置
100 光学フィルムの製造装置

Claims (8)

  1. 電気絶縁性の基材上に、液晶化合物に対する配向規制力を備えた配向層と液晶化合物を含む液晶層とを備える光学フィルムの製造方法であって、
    前記液晶化合物を含み、25℃における導電率が、1×10-10S/m以上である導電性の塗布液を前記基材に設けられた前記配向層上に塗布する前に、前記基材の前記塗布液が塗布される側とは反対側の面の帯電を除去する帯電除去工程と、
    電気的に接地された塗布ノズルを用いて前記導電性の塗布液を前記配向層上に塗布して液晶層用塗膜を形成する液晶層用塗膜形成工程と、
    前記液晶層用塗膜から前記液晶層を形成する液晶層形成工程と、を有し、
    前記帯電除去工程の後、かつ前記液晶層用塗膜形成工程の前にて、前記塗布液が塗布される側の面の帯電量の絶対値が、前記塗布液が塗布される側とは反対側の面の帯電量の絶対値よりも大きく、前記帯電除去工程の後、かつ前記液晶層用塗膜形成工程の前にて、前記塗布液が塗布される側とは反対側の面の帯電量の絶対値が、1.0kV以下である光学フィルムの製造方法。
  2. 前記帯電除去工程の後、かつ前記液晶層用塗膜形成工程の前にて、前記塗布液が塗布される側の面の帯電量の絶対値が、1.0kV~5.0kVである請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
  3. 前記帯電除去工程の後、かつ前記液晶層用塗膜形成工程の前にて、前記塗布液が塗布される側とは反対側の面の帯電量の絶対値をA、前記塗布液が塗布される側の面の帯電量の絶対値をBとしたとき、A/Bが0~0.8である請求項1又は請求項2に記載の光学フィルムの製造方法。
  4. 前記基材の厚さが、10μm~40μmである請求項1~請求項のいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
  5. 前記帯電除去工程では、前記塗布液が塗布される側とは反対側の面と電極とを対向させた状態にて前記電極に正負の電圧を交互に印加することにより、前記塗布液が塗布される側とは反対側の面の帯電を除去する請求項1~請求項のいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
  6. 前記帯電除去工程の前に、前記基材上に配向層形成用材料を塗布して配向層用塗膜を形成する配向層用塗膜形成工程と、前記配向層用塗膜に対し偏光を照射して前記配向層を形成する配向層形成工程と、をさらに有する請求項1~請求項のいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
  7. 前記液晶層の厚み分布が、2%以下である請求項1~請求項のいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
  8. 電気絶縁性の基材上に、液晶化合物に対する配向規制力を備えた配向層と液晶化合物を含む液晶層とを備える光学フィルムを製造する光学フィルムの製造装置であって、
    前記液晶化合物を含み、25℃における導電率が、1×10-10S/m以上である導電性の塗布液を前記基材に設けられた前記配向層上に塗布する前に、前記基材の前記塗布液が塗布される側とは反対側の面の帯電を、前記反対側の面と電極とを対向させた状態にて前記電極に正負の電圧を交互に印加することにより除去する帯電除去手段と、
    電気的に接地された塗布ノズルを有し、前記導電性の塗布液を前記配向層上に塗布する塗布手段と、
    を備え、前記帯電除去手段での帯電の除去後、かつ前記塗布手段での前記塗布液の塗布前にて、前記塗布液が塗布される側とは反対側の面の帯電量の絶対値が、1.0kV以下である光学フィルムの製造装置。
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