JP6840248B2 - 位相差フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、位相差フィルムの製造方法に関するものである。
液晶ディスプレイ等に用いられる位相差フィルムとして、支持体上に配向層及び液晶層が設けられたものが知られている。
配向層は、液晶層の液晶化合物を一定方向に並べるため配向規制力を備える層である。
近年、配向層において、配向層形成用材料の塗膜に対し偏光紫外線を照射することで配向規制力を得る、光配向方式が用いられるようになっている。
光配向方式を用いた例としては、特開2002−98969号公報には、支持体上に光配向層を塗布した後、該光配向層に偏光紫外線を照射する工程を有する光配向層の製造方法において、該支持体上の該偏光紫外線の照射面積内で該支持体の搬送方向又は幅手方向における、該支持体の振幅が10mm以内であることを特徴とする光配向層の製造方法が開示されている。
位相差フィルムは、生産性向上のため、連続フィルム支持体を用い、ロールトゥロール方式での連続プロセスによって製造される。
ロールトゥロール方式にて位相差フィルムを製造する際には、各種のロールに連続フィルム支持体が接触することから、連続フィルム支持体の蛇行防止のために、幅方向の両端に沿ってナーリング部と呼ばれる微小な突起が形成された部位を有する連続フィルム支持体を用いることが好ましい。
一方で、ロールトゥロール方式にて位相差フィルムを製造する際、バックアップロール上で配向層形成用材料の塗膜に対し偏光を照射する手段が取られることがある。この手段は、バックアップロールの形状に沿って張架した状態の連続フィルム支持体上で塗膜に対し偏光が照射できる点、及び、バックアップロールに連続フィルム支持体が接していることから連続フィルム支持体の温調がし易い点、において有効である。
バックアップロール上の連続フィルム支持体にはその搬送方向にテンションが掛かっており、このテンションは、連続フィルム支持体をその長手方向に引っ張り、また、連続フィルム支持体をバックアップロール側へ押し付ける力へと変わる。そのため、連続フィルム支持体はばたつくことなく、バックアップロールの形状に沿って張架した状態を形成できる。
しかしながら、上記の手段を採用すると、バックアップロール上の連続フィルム支持体に対しその搬送方向にテンションが掛かった状態となり、連続フィルム支持体をバックアップロール側へ押し付ける作用も働くことから、バックアップロールと連続フィルム支持体との摩擦力のバラツキが生じ、連続フィルム支持体の伸び量の面内バラツキが生じ易くなる。そして、連続フィルム支持体の伸び量の面内バラツキは、主に配向層の長手方向における配向軸のバラツキを生じさせてしまう。
配向層上に形成された液晶層中の液晶化合物は、配向層の配向に従って規則正しく配列するため、配向層の配向軸のバラツキを抑えることは、液晶化合物を均一に配向させるために重要である。
なお、特開2002−98969号公報に開示されている光配向層の製造方法では、偏光紫外線の照射を受ける際の連続フィルム支持体について、平面ベルトで支える手段又は平面ガイドで支える手段が採用されている。これらの手段は、偏光紫外線の照射の際の、連続フィルム支持体に対してその搬送方向に掛かるテンションが小さく、また、そのテンションが連続フィルム支持体を平面ベルト又は平面ガイドへ押し付ける力へと変わりにくい構成である。そのため、平面ベルト又は平面ガイドと連続フィルム支持体との摩擦力のバラツキが生じ難く、連続フィルム支持体の伸び量の面内バラツキが生じ難い。
つまり、上記の手段を採用した場合、連続フィルム支持体の伸び量の面内バラツキといった課題自体が生じ難いこととなる。
そこで、本発明の一実施形態が解決しようとする課題は、上記事情に鑑みてなされたものであり、幅方向の両端に沿ってナーリング部を有する連続フィルム支持体上に形成された配向層形成用材料の塗膜に対し、連続フィルム支持体をバックアップロールに巻き掛けた領域で偏光紫外線を照射する手段を用いつつも、長手方向における液晶化合物の配向軸のバラツキが低減された位相差フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らの鋭意検討の結果、ナーリング部を有する連続フィルム支持体を用い、ナーリング部とバックアップロールとの接触の有無と、ナーリング部の高さの分布の制御と、の2つの因子により、配向層の長手方向における配向軸のバラツキを抑制できることを見出した。
上記課題を解決するための手段は、以下の実施形態を含む。
<1>
幅方向の両端に沿ってナーリング部を有する連続フィルム支持体のナーリング部を有する面に、配向層形成用材料を塗布及び乾燥して第1の塗膜を形成する工程と、
バックアップロールにナーリング部を有する面とは反対の面を接触させて連続フィルム支持体を巻き掛けた領域にて、第1の塗膜にワイヤーグリッド偏光子を用いて偏光紫外線を照射して、液晶化合物に対する配向規制力を備えた配向層を形成する工程と、
配向層上に液晶化合物を含む液晶層形成用材料を塗布及び乾燥して第2の塗膜を形成する工程と、
第2の塗膜中の液晶化合物を配向させ、配向を固定して液晶層を形成する工程と、
を有する位相差フィルムの製造方法。
<2>
幅方向の両端に沿ってナーリング部を有する連続フィルム支持体のナーリング部を有する面とは反対の面に、配向層形成用材料を塗布及び乾燥して第1の塗膜を形成する工程と、
バックアップロールにナーリング部を接触させて連続フィルム支持体を巻き掛けた領域にて、第1の塗膜にワイヤーグリッド偏光子を用いて偏光紫外線を照射して、液晶化合物に対する配向規制力を備えた配向層を形成する工程と、
配向層上に液晶化合物を含む液晶層形成用材料を塗布及び乾燥して第2の塗膜を形成する工程と、
第2の塗膜中の液晶化合物を配向させ、配向を固定して液晶層を形成する工程と、
を有し、連続フィルム支持体におけるナーリングの高さ分布が±10%以下である、位相差フィルムの製造方法。
<3>
ナーリング部の高さが5μm〜30μmである<1>又は<2>に記載の位相差フィルムの製造方法。
<4>
バックアップロール上での連続フィルム支持体の幅の縮み率が0.06%〜1.20%である、<1>に記載の位相差フィルムの製造方法。
<5>
バックアップロール上での連続フィルム支持体の幅の縮み率が0.05%〜1.00%である、<2>に記載の位相差フィルムの製造方法。
<6>
バックアップロールの直径が100mm〜1000mmである、<1>〜<5>のいずれか1に記載の位相差フィルムの製造方法。
<7>
連続フィルム支持体のナーリング部が形成されていない箇所の膜厚が15μm〜150μmである、<1>〜<6>のいずれか1に記載の位相差フィルムの製造方法。
<8>
連続フィルム支持体の全幅に対するナーリング部の幅の和の割合が0.5%〜5.0%である、<1>〜<7>のいずれか1に記載の位相差フィルムの製造方法。
<9>
連続フィルム支持体におけるナーリング部を上面視したときの、1cm当たりに存在する凸部の数は10個〜150個である、<1>〜<8>のいずれか1に記載の位相差フィルムの製造方法。
本発明の一実施形態によれば、幅方向の両端に沿ってナーリング部を有する連続フィルム支持体上に形成された配向層形成用材料の塗膜に対し、連続フィルム支持体をバックアップロールに巻き掛けた領域で偏光紫外線を照射する手段を用いつつも、長手方向における液晶化合物の配向軸のバラツキが低減された位相差フィルムの製造方法が提供される。
図1は、本発明の一実施形態の位相差フィルムの製造方法の各工程を示す概略図である。 図2Aは、本発明の一実施形態の位相差フィルムの製造方法に用いる連続フィルム支持体の上面図である。 図2Bは、本発明の一実施形態の位相差フィルムの製造方法に用いる連続フィルム支持体におけるナーリング部の拡大断面図である。 図3は、本発明の一実施形態の位相差フィルムの製造方法における偏光紫外線を照射する際の要部拡大図である。 図4は、ワイヤーグリッド偏光子のワイヤーグリッドの配置を示す平面図である。 図5は、偏光紫外線を照射する際の照射角度を説明する図である。
以下、位相差フィルムの製造方法の一実施形態について説明する。但し、本開示は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示における目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
本開示において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本開示に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示にて示す各図面における各要素は必ずしも正確な縮尺ではなく、本開示の原理を明確に示すことに主眼が置かれており、強調がなされている箇所もある。
本開示における「工程」の用語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
≪位相差フィルムの製造方法≫
一実施形態の第1の位相差フィルムの製造方法は、幅方向の両端に沿ってナーリング部を有する連続フィルム支持体のナーリング部を有する面に、配向層形成用材料を塗布及び乾燥して第1の塗膜を形成する工程(1−1)と、バックアップロールにナーリング部を有する面とは反対の面を接触させて連続フィルム支持体を巻き掛けた領域にて、第1の塗膜にワイヤーグリッド偏光子を用いて偏光紫外線を照射して、液晶化合物に対する配向規制力を備えた配向層を形成する工程(1−2)と、配向層上に液晶化合物を含む液晶層形成用材料を塗布及び乾燥して第2の塗膜を形成する工程(1−3)と、第2の塗膜中の液晶化合物を配向させ、配向を固定して液晶層を形成する工程(1−4)と、を有する位相差フィルムの製造方法である。
以降、一実施形態の第1の位相差フィルムの製造方法は、以下、位相差フィルムの製造方法(1)として説明する。
一実施形態の第2の位相差フィルムの製造方法は、幅方向の両端に沿ってナーリング部を有する連続フィルム支持体上に、配向層形成用材料を塗布及び乾燥して第1の塗膜を形成する工程(2−1)と、バックアップロールにナーリング部を接触させて連続フィルム支持体を巻き掛けた領域にて、第1の塗膜にワイヤーグリッド偏光子を用いて偏光紫外線を照射して、液晶化合物に対する配向規制力を備えた配向層を形成する工程(2−2)と、配向層上に液晶化合物を含む液晶層形成用材料を塗布及び乾燥して第2の塗膜を形成する工程(2−3)と、第2の塗膜中の液晶化合物を配向させ、配向を固定して液晶層を形成する工程(2−4)と、を有し、連続フィルム支持体におけるナーリングの高さ分布が±10%以下である、位相差フィルムの製造方法である。
以降、一実施形態の第2の位相差フィルムの製造方法は、以下、位相差フィルムの製造方法(2)として説明する。
本発明者らは、連続フィルム支持体とバックアップロールとの摩擦力のバラツキを低減させるために、幅方向の両端に沿ってナーリング部を有する連続フィルム支持体を用い、1)連続フィルム支持体のナーリング部を有する面とは反対の面をバックアップロールに接触させる方法、又は、2)連続フィルム支持体のナーリング部の高さの分布を±10%以下にし、このナーリング部をバックアップロールに接触させる方法、を用いればよいことを見出した。
1)の方法を用いた態様が、位相差フィルムの製造方法(1)であり、2)の方法を用いた態様が、位相差フィルムの製造方法(2)である。
連続フィルム支持体が有するナーリング部は、連続フィルム支持体の蛇行防止には有用であるが、ナーリング部の有するロールへのグリップ力が、連続フィルム支持体とバックアップロールとの摩擦力のバラツキを起こし易い。
そのため、位相差フィルムの製造方法(1)の場合、ナーリング部を有する面とは反対の面をバックアップロールに接触させることで、連続フィルム支持体とバックアップロールとの摩擦力のバラツキを低減させている。
また、位相差フィルムの製造方法(2)の場合、ナーリング部をバックアップロールに接触させるものの、ナーリング部の高さの分布を±10%以下にすることで、連続フィルム支持体とバックアップロールとの摩擦力のバラツキを低減させている。
<位相差フィルムの製造方法(1)>
〔工程(1−1)〕
まず、位相差フィルムの製造方法(1)について説明する。
位相差フィルムの製造方法(1)は、幅方向の両端に沿ってナーリング部を有する連続フィルム支持体のナーリング部を有する面に、配向層形成用材料を塗布及び乾燥して第1の塗膜を形成する工程(1−1)を有する。
工程(1−1)の一例について、図1を参照して説明する。
図1に示すように、巻回された連続フィルム支持体50は、その先端が送り出されると、まず、配向層形成用材料の塗布手段1により配向層形成用材料の塗布が行われ、その後、配向層形成用材料の乾燥手段2による乾燥領域にて乾燥される。こうして、連続フィルム支持体上には第1の塗膜が形成される。
なお、後述する工程(1−2)において、連続フィルム支持体は、バックアップロールに対しナーリング部を有する面とは反対の面を接触させるため、本工程(1−1)において、配向層形成用材料が塗布される面は、連続フィルム支持体のナーリング部を有する面となる。
−連続フィルム支持体−
連続フィルム支持体としては、バックアップロールに巻き掛けることが可能であり、ナーリグ部の形成が可能な、ポリマーフィルムを用いることが好ましい。
連続フィルム支持体として用いられるポリマーフィルムの材料の例には、セルロースアシレート(例えば、セルローストリアセテート(トリアセチルセルロース、屈折率1.48)、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート)、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテル、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリ(メタ)アクリルニトリル、脂環式構造を有するポリマー(例えば、ノルボルネン系樹脂(商品名「アートン(登録商標)」、JSR社)、非晶質ポリオレフィン(例えば、商品名「ゼオネックス(登録商標)」、日本ゼオン社))などが挙げられる。
このうち、ナーリング部の形成し易さ、光学異方性の低さ等の点から、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート(PET)、及び脂環式構造を有するポリマーが好ましく、特にトリアセチルセルロースが好ましい。
連続フィルム支持体の膜厚(ナーリング部が形成されていない箇所の膜厚)としては、10μm〜250μmの範囲のものを用いることができ、ナーリング部の形成が容易である点、バックアップロールへの巻き掛けに対する適用性が高い点、及び、製品の巻取り姿適性等の点から、15μm以上が好ましく、材料コストの点から、150μm以下が好ましい。
特に、連続フィルム支持体の伸び量の面内バラツキが生じ易い、膜厚30μm〜120μmの範囲の連続フィルム支持体であっても、本実施形態では好ましく用いることができる。
連続フィルム支持体は、図2Aに示すような、幅方向の両端に沿ってナーリング部を有する。
ここで、「ナーリング部」とは、連続フィルム支持体において、例えば図2Bに示すような微小な突起が設けられている部位(図2Aにおける52)を意味する。
ここで、ナーリング部の幅の和(図2A中のw1+w2)の割合は、蛇行防止の機能発現の点、製品としての有効幅を確保し、歩留りを向上させる点から、連続フィルム支持体の全幅に対して、0.5%〜5.0%の範囲が好ましく、0.7%〜4.0%の範囲がより好ましい。
また、ナーリング部は、図2Aに示すように、連続フィルム支持体の幅方向の各端部からの距離dが0mm〜5mmである位置に形成されることが好ましく、ナーリング部が形成し易い点、製品としての有効幅を確保し、歩留りを向上させる点から、距離dは1mm〜2mmがより好ましい。
ナーリング部の高さは、連続フィルム支持体の蛇行防止の点から、5μm〜30μmが好ましく、10μm〜20μmがより好ましい。
ナーリング部の高さは、連続フィルム支持体が有するナーリング部において、連続フィルム支持体の長手方向の先端から5000mmの2か所(幅方向の両端部の1か所ずつ)、及び、連続フィルム支持体の長手方向の末端から5000mmの2か所(幅方向の両端部の1か所ずつ)の計4か所の最大高さの平均値を指す。
具体的な測定方法は、以下の通りである。
まず、連続フィルム支持体の長手方向の先端から5000mmの位置において、連続フィルム支持体の幅方向の両端部から100mm内側から外側に向かって連続的に連続フィルム支持体の厚みを測定する。この測定により、ナーリング部が形成されていない箇所から、ナーリング部が形成されており厚みが大きくなっている領域まで、連続フィルム支持体の厚みを測定することができる。そして、ナーリング部が形成されており厚みが大きくなっている領域において測定された最も大きな値、つまり最も厚みの大きい箇所の厚みから、ナーリング部が形成されていない箇所の厚みの平均値を引いた値を、最大高さとする。これが、連続フィルム支持体が有するナーリング部の、連続フィルム支持体の長手方向の先端から5000mmの2か所(幅方向の両端部の1か所ずつ)における最大高さになる。
続いて、連続フィルム支持体の長手方向の末端から5000mmの位置においても、上記と同様の測定を行い、最大高さを求める。これが、連続フィルム支持体が有するナーリング部の、連続フィルム支持体の長手方向の末端から5000mmの2か所(幅方向の両端部の1か所ずつ)の最大高さとなる。
ここで、測定には、接触式厚み測定器((株)フジワーク、S−2270)を用いる。なお、接触式厚み測定器には、連続フィルム支持体の長手方向の先端又は末端から5000mmの位置を含む幅5mmの短冊を適用し、測定を行う。
ナーリング部における突起は、ナーリング部の形成の際に、連続フィルム支持体に対して押し当てられるナーリングロールが有する凸部の形状に応じて形成されるものである。凸部の形状としては、角錐台、円錐台等がある。
例えば、ナーリングロールが有する凸部の形状が、四角錐台(即ち、四角錐を底面と平行な平面で切り、頂点を有する角錐部分を取り除いた形状)であれば、連続フィルム支持体にも四角錐台の形状に沿って凸部(ナーリング)が形成される。
この連続フィルム支持体に形成される凸部は、ナーリングロールが有する凸部の形状の縁部のみが突出している形状であってもよい。
この連続フィルム支持体に形成される凸部(ナーリング)の数は、バックアップロール等のロールに対するグリップ力の発現の点、及び、ナーリング部が形成された領域の連続フィルム支持体の強度確保の点から、連続フィルム支持体におけるナーリング部を上面視したとき、1cm当たり10個〜150個であることが好ましく、1cm当たり50個〜130個であることがより好ましい。
なお、この凸部の観察及び数の求め方は、以下の方法で行うことができる。
即ち、凸部は連続して配列してナーリング部を形成しているため、この繰返し最小単位の数を凸部の数とする。
凸部の数は、連続フィルム支持体が有するナーリング部において、長手方向の先端の2か所(幅方向の両端部の1か所ずつ)及び末端の2か所(幅方向の両端部の1か所ずつ)の計4か所につき5mm四方を5倍拡大鏡にて観察して数え、各測定箇所の平均値を4倍した値とする。なお、得られた値は小数第一位を四捨五入し、これを凸部の数とする。
なお、測定箇所は、連続フィルム支持体の長手方向の先端から5000mmで、幅方向におけるナーリング部の両外端の各々を含む5mm四方の2か所、及び、連続フィルム支持体の長手方向の末端から5000mmで、幅方向におけるナーリング部の両外端の各々を含む5mm四方の2か所とする。
なお、ナーリング部の幅が5mm未満である場合、凸部の数は、ナーリング部の両外端を各々含む最大長四方を5倍拡大鏡にて観察して数え、これを1cm当たりの数に換算すればよい。例えば、ナーリング部の幅が3mmであれば、4か所につき3mm四方を5倍拡大鏡にて観察して凸部の数を数え、各測定箇所の平均値を100/9倍すればよい。なお、得られた値は小数第一位を四捨五入し、これを凸部の数とする。
ナーリング部は、図2Aに示すように、連続フィルム支持体の両端に沿って、連続フィルム支持体の長手方向の先端から末端まで1本の帯状に形成されていてもよいが、ナーリング部の幅の和が上述の範囲を外れなければ、複数の帯状に形成されていてもよい。
ナーリング部の形成方法は、特に制限はなく、公知のナーリング装置を用いることができる。
ナーリング装置としては、具体的には、特開2014−218016号公報等に記載の装置を用いることができる。
−配向層形成用材料−
配向層の形成に用いられる配向層形成用材料としては、例えば、特開2006−285197号公報、特開2007−76839号公報、特開2007−138138号公報、特開2007−94071号公報、特開2007−121721号公報、特開2007−140465号公報、特開2007−156439号公報、特開2007−133184号公報、特開2009−109831号公報、特許第3883848号、特許第4151746号に記載のアゾ化合物、特開2002−229039号公報に記載の芳香族エステル化合物、特開2002−265541号公報に記載の光配向性を示す構成単位を有する多官能マレイミド誘導体とアルケニル置換ナジイミド化合物、特開2002−317013号公報に記載の光配向性基と重合性マレイミド基とを有する重合性単量体、特許第4205195号、特許第4205198号に記載の光架橋性シラン誘導体、特表2003−520878号公報、特表2004−529220号公報、特許第4162850号に記載の光架橋性ポリイミド、ポリアミド酸、又はこれらのエステル、特開平9−118717号公報、特表平10−506420号公報、特表2003−505561号公報、WO2010/150748号、特開2013−177561号公報、特開2014−12823号公報に記載の光二量化可能な化合物(特に、シンナメート化合物、カルコン化合物、又はクマリン化合物)等が挙げられる。
これらの中でも特に好ましい例としては、上記公報に記載のアゾ化合物、上記公報に記載の光架橋性ポリイミド、ポリアミド、又はこれらエステル、上記公報に記載のシンナメート化合物、又はカルコン化合物等が挙げられる。
−塗布方法−
配向層形成用材料の塗布手段1には、公知の塗布手段が適用される。
塗布手段として、具体的には、カーテンコーティング法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、印刷コーティング法、スプレーコーティング法、スロットコーティング法、ロールコーティング法、スライドコーティング法、ブレードコーティング法、グラビアコーティング法、ワイヤーバー法等が挙げられる。
−乾燥方法−
配向層形成用材料の乾燥手段2には、公知の乾燥手段が適用される。
乾燥手段として、具体的には、オーブン、温風、赤外線(IR)ヒーター等を用いる方法が挙げられる。
温風乾燥においては、連続フィルム支持体の配向層形成用材料が塗布された面とは反対の面から温風を当てる構成でもよく、塗布された配向層形成用材料の表面が温風にて流動しないよう、拡散板を設置した構成としてもよい。
乾燥条件は、用いた配向層形成用材料の種類、塗布量、搬送速度等に応じて決定されればよく、例えば、30℃〜140℃の範囲で、10秒〜10分間行うことが好ましい。
以上のようにして、第1の塗膜が形成される。
形成された第1の塗膜の膜厚は、0.1μm〜5μmが好ましく、0.2μm〜1μmがより好ましい。
〔工程(1−2)〕
位相差フィルムの製造方法(1)では、工程(1−1)の後、バックアップロールにナーリング部を有する面とは反対の面を接触させて連続フィルム支持体を巻き掛けた領域にて、第1の塗膜にワイヤーグリッド偏光子を用いて偏光紫外線を照射して、液晶化合物に対する配向規制力を備えた配向層を形成する工程(1−2)が行われる。
工程(1−2)の一例について、図1を参照して説明する。
図1に示すように、連続フィルム支持体50上に第1の塗膜が形成された後は、連続フィルム支持体50をバックアップロール40に巻き掛けた領域にて、光配向装置60により第1の塗膜に偏光紫外線が照射される。
本工程(1−2)では、工程(1−1)にて連続フィルム支持体の第1の塗膜が形成された面とは反対の面(つまり、ナーリング部を有する面とは反対の面)を、バックアップロールに接触させている。
本工程(1−2)における偏光紫外線の照射について、図3〜図5を参照して、説明する。
図3に示すように、第1の塗膜が形成された連続フィルム支持体50は、バックアップロール40に巻き掛けた領域にて、光配向装置60により第1の塗膜に偏光紫外線が照射される。
−光配向装置−
光配向装置60は、棒状光源10と、棒状光源10からの光を垂直方向に効率良くワイヤーグリッド偏光子30側へ反射させる凹面反射鏡11と、棒状光源10の長手方向に配列された複数の平行板21からなるルーバー20と、ルーバー20によって平行光化された光を直線偏光するワイヤーグリッド偏光子30と、から構成される。
そして、ワイヤーグリッド偏光子30から発せられる偏光紫外線が第1の塗膜に照射される。
・棒状光源
棒状光源10としては、例えば、タングステンランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、キセノンフラッシュランプ、水銀ランプ、水銀キセノンランプ、カーボンアークランプ等のランプ、各種のレーザー(例、半導体レーザー、ヘリウムネオンレーザー、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムカドミウムレーザー、YAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザー)、発光ダイオード、陰極線管等を挙げることができる。
棒状光源10から発せられる紫外線のピーク波長は、200nm〜400nmが好ましい。
・ルーバー
ルーバー20は、図3に示すように、棒状光源10とワイヤーグリッド偏光子30との間に配置される。図3において、平行板21はバックアップロール40の長手方向Xに、等間隔で配列されている。ルーバー20を設置することによって、棒状光源10からの光を平行光化して、ワイヤーグリッド偏光子30に入射する光の広がりを抑え、バックアップロール40に対して真正面からの光にすることができる。
また、平行板21は、図3では、バックアップロール40の長手方向Xに直交する角度で配置されているが、直交に限らず斜め方向に平行して配置されていてもよい。平行板21は、不図示の連動機構によって、ピッチと角度を調整することができる。
なお、図3では、ルーバー20が、バックアップロール40の長手方向に配列された平行板からなる場合を示したが、ルーバー20の構成はこれに限られない。断面が多角形または円形である複数の筒部から構成され、筒の中心軸がバックアップロールの中心軸に垂直な方向に配置したものでもよく、筒を構成する面に無反射膜を有していてもよい。
また、ルーバー20は棒状光源10とできるだけ近接させて、ルーバーからの光漏れがないように設置するのが好ましい。光漏れを抑止するには、ルーバーと棒状光源10を接触させてもよいし、隙間を他の部材を用いて遮蔽してもよい。
また、ルーバー20とワイヤーグリッド偏光子30との隙間についても同様である。
ルーバー20の材質は、ステンレス又はアルミニウムのような耐熱性のある材料を用いることができる。
ルーバー20の表面は、照射光の照射効率を高めるために、平滑化して反射率を向上させたものであってもよい。また、ルーバー20は、照射光の直進性を高めるために、表面に凹凸を付与する、又は無反射膜で覆って反射率を低減させてもよい。ルーバー20の表面の反射率を低減させる場合は、ルーバー20の平行板21の表面には、光吸収部材が設けられていることが好ましい。
・ワイヤーグリッド偏光子
図3及び図4に示すように、ワイヤーグリッド偏光子30は、複数のワイヤーグリッド偏光素子32が枠31に保持されてなる。
そして、各ワイヤーグリッド偏光素子32は、基板33上に複数の直線状の電気導体からなるワイヤーグリッド34が配列されている。ワイヤーグリッド34の配列角度θは、図4に示すように、バックアップロールの長手方向Xに対して0°<θ<90°を満たすことが好ましい。
ワイヤーグリッド偏光素子32は、ワイヤーグリッド34の長手方向と平行な偏波(偏光)成分は反射し、直交する偏波(偏光)成分は通過する。直交する偏波成分を通過する方向を透過軸という。
電気導体としては、クロム、アルミニウム等の金属線が挙げられる。
・光配向装置による偏光紫外線の照射角度
次に、バックアップロール上での偏光紫外線の照射角度について図5を用いて説明する。
図5に示すように、バックアップロール40の軸中心Oに垂直な面内において、バックアップロール40の軸中心Oを通りワイヤーグリッド偏光子30の基板面38に垂直な線を基準線L1とし、基準線L1と、バックアップロール40の軸中心Oと連続フィルム支持体50上における偏光紫外線の照射領域Aの搬送方向上流端Mとを結ぶ線L2とがなす角度をθ1とし、基準線L1と、バックアップロール40の軸中心Oと連続フィルム支持体50上における偏光紫外線の照射領域Aの搬送方向下流端Nとを結ぶ線L3とがなす角度をθ2としたときに、|θ1−θ2|<10°を満たすことが好ましい。
より好ましくは、|θ1−θ2|<7°であり、更に好ましくは、|θ1−θ2|=0°である。
|θ1−θ2|<10°とすることにより、バックアップロール40の照射局面に対し、真正面から偏光紫外線を照射することができ、液晶化合物の配向軸のバラツキを低減させることができる。
−バックアップロール−
バックアップロールは、特に制限無く、公知のものを用いることができる。
バックアップロールとしては、例えば、表面が、ハードクロムメッキされたものを好ましく用いることができる。
メッキの厚さは、導電性と強度とを確保する観点から40μm〜60μmが好ましい。
また、バックアップロールの表面粗さは、連続フィルム支持体とバックアップロールとの摩擦力のバラツキを低減させる点から、表面粗さRaにて0.1a以下が好ましい。
バックアップロールの温度は、25℃〜100℃に維持されることが好ましく、25℃〜50℃がより好ましい。
バックアップロールを上記の温度に維持することで、巻き掛けられる連続フィルム支持体の温度制御を行うことができる。
バックアップロールは、表面温度を検知し、その温度に基づいて温度制御手段によってバックアップロールの表面温度が維持されることが好ましい。
バックアップロールの温度制御手段には、加熱方法であれば、誘導加熱、水加熱、油加熱等が用いられ、冷却方法であれば、冷却水を用いる方法等が用いられる。
バックアップロールの直径としては、連続フィルム支持体が巻き掛け易い点、偏光紫外線の照射が容易な点、及び、バックアップロールの製造コストの点から、100mm〜1000mmが好ましく、100mm〜800mmがより好ましく、200mm〜700mmがより好ましい。
工程(1−2)では、偏光紫外線の照射を張架した状態の連続フィルム支持体に対して行うため、バックアップロールが巻き掛けられた連続フィルム支持体に対して長手方向にテンションが掛けられている。
テンションが掛かっているときの連続フィルム支持体の幅(Fw2)は、テンションが掛かっていないときの幅(Fw1)に比べて小さくなる。
バックアップロール上での連続フィルム支持体の幅の縮み率は、以下の式(1)から求められ、連続フィルム支持体の蛇行をより抑制するため、また、連続フィルム支持体の変形を抑制するため、0.06%〜1.20%であることが好ましく、0.08%〜0.35%であることがより好ましい。
式(1) 縮み率(%)=(Fw1−Fw2)/Fw1×100
(Fw1は、テンションが掛かっていないときの連続フィルム支持体の幅を示し、Fw2は、バックアップロール上でテンションが掛かっているときの連続フィルム支持体の幅を示す。)
上記のような縮み率になるよう、バックアップロール上では連続フィルム支持体に対しテンションを掛ければよい。具体的には、上記の縮み率を達成するため、バックアップロール上で連続フィルム支持体に掛けるテンションとしては、120N/m〜720N/mが好ましい。
バックアップロール上での連続フィルム支持体の搬送速度は、生産性の確保の点、及び、偏光紫外線の照射の正確性を高める点から、10m/min以上100m/min以下であることが好ましく、20m/min以上60m/min以下であることが好ましい。
また、バックアップロールに対する連続フィルム支持体のラップ角は、60°以上が好ましく、90°以上がより好ましい。
なお、ラップ角とは、連続フィルム支持体がバックアップロールに接触するときの連続フィルム支持体の搬送方向と、バックアップロールから連続フィルム支持体が離間するときの連続フィルム支持体の搬送方向と、からなる角度をいう。
以上のようにして、第1の塗膜に偏光紫外線を照射することで、配向層形成用材料に光反応を生じさせ、その結果、液晶化合物に対する配向規制力を備えた配向層が形成される。
〔工程(1−3)〕
位相差フィルムの製造方法(1)は、工程(1−2)の後、配向層上に液晶化合物を含む液晶層形成用材料を塗布及び乾燥して第2の塗膜を形成する工程(1−3)を有する。
工程(1−3)の一例について、図1を参照して説明する。
図1に示すように、バックアップロール上での第1の塗膜に対する偏光紫外線の照射が終了すると、続いて、液晶層形成用材料の塗布手段3にて液晶化合物を含む液晶層形成用材料の塗布が行われ、その後、液晶層形成用材料の乾燥手段4による乾燥領域にて乾燥される。こうして、連続フィルム支持体の配向層上には第2の塗膜が形成される。
−液晶層形成用材料−
液晶層形成用材料は、棒状液晶化合物又は円盤状液晶化合物を含有し、更に、重合性化合物、架橋性化合物、キラル剤、配向制御剤、重合開始剤、配向助剤等の公知のその他の成分を含有していてもよい。
・棒状液晶化合物
棒状液晶化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類及びアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。
以上のような低分子液晶性分子だけではなく、高分子液晶性分子も用いることができる。
棒状液晶化合物は、重合によって配向を固定することがより好ましく、そのため、重合性基を有する棒状液晶化合物を用いることが好ましい。
重合性を有する棒状液晶化合物としては、Makromol. Chem., 190巻、2255頁(1989年)、Advanced Materials 5巻、107頁(1993年)、米国特許4683327号公報、同5622648号公報、同5770107号公報、WO95/22586号公報、同95/24455号公報、同97/00600号公報、同98/23580号公報、同98/52905号公報、特開平1−272551号公報、同6−16616号公報、同7−110469号公報、同11−80081号公報、及び特願2001−64627号公報などに記載の化合物が挙げられる。
更に、棒状液晶化合物としては、例えば、特表平11−513019号公報、特開2007−279688号公報等に記載のものも好ましく用いることができる。
・円盤状液晶化合物
円盤状液晶化合物としては、例えば、特開2007−108732号公報、特開2010−244038号公報等に記載のものを好ましく用いることができる。
−塗布方法及び乾燥方法−
液晶層形成用材料の塗布及び乾燥には、工程(1−1)における塗布及び乾燥と同様の方法を用いることができるため、ここでは、詳細な説明は省略する。
〔工程(1−4)〕
位相差フィルムの製造方法(1)は、工程(1−3)の後、第2の塗膜中の液晶化合物を配向させ、配向を固定して液晶層を形成する工程(1−4)を有する。
工程(1−4)の一例について、図1を参照して説明する。
図1に示すように、連続フィルム支持体50の配向層上に第2の塗膜が形成された後、この第2の塗膜に対し、紫外線照射手段5にて紫外線の照射を行う。この紫外線の照射により、第2の塗膜中の液晶化合物の配向を固定して液晶層を形成する。
−液晶化合物の配向−
液晶化合物の配向を固定する前には、第2の塗膜中の液晶化合物の配向処理を行うことが好ましい。
配向処理は、室温等により乾燥させる、又は加熱することにより行うことができる。
配向処理で形成される液晶は、サーモトロピック性をもつ液晶化合物の場合、一般に温度又は圧力の変化により転移させることができる。また、リオトロピック性をもつ液晶化合物の場合には、溶媒量等の組成比によっても転移させることができる。
棒状液晶化合物がスメクチック相を発現する場合、ネマチック相を発現する温度領域の方が、棒状液晶化合物がスメクチック相を発現する温度領域よりも高いことが普通である。従って、棒状液晶化合物がネマチック相を発現する温度領域まで棒状液晶化合物を加熱し、次に、加熱温度を棒状液晶化合物がスメクチック相を発現する温度領域まで低下させることにより、棒状液晶化合物をネマチック相からスメクチック相に転移させることができる。このような方法でスメクチック相とすることで、液晶化合物が高秩序度で配向した液晶が得られる。
棒状液晶化合物がネマチック相を発現する温度領域では、棒状液晶化合物がモノドメインを形成するまで一定時間加熱する必要がある。加熱時間は、10秒間〜5分間が好ましく、10秒間〜3分間が更に好ましく、10秒間〜2分間が最も好ましい。
棒状液晶化合物がスメクチック相を発現する温度領域では、棒状液晶化合物がスメクチック相を発現するまで一定時間加熱する必要がある。加熱時間は、10秒間〜5分間が好ましく、10秒間〜3分間が更に好ましく、10秒間〜2分間が最も好ましい。
液晶化合物の配向は、前述した工程(1−3)における乾燥にて行われてもよい。つまり、工程(1−3)における乾燥にて、配向層上に塗布された液晶層形成用材料の乾燥と液晶化合物の配向との両方を行ってもよい。
勿論、液晶化合物の配向を、前述した工程(1−3)における乾燥とは別に行ってもよい。
−液晶化合物の配向の固定−
第2の塗膜中の液晶化合物の配向を固定する。
液晶化合物の配向の固定は、熱重合又は活性エネルギー線による重合で行うことができ、その重合に適した、液晶化合物が有する重合性基又は重合開始剤を適宜選択することで行うことができる。
製造適性等を考慮すると、図1に示すような、紫外線照射手段5から照射された紫外線による重合反応を好ましく用いることができる。
重合性を有する液晶化合物を用いる場合、紫外線の照射量が少ないと、未重合の液晶化合物が残存し、光学特性の温度変化、経時劣化等の起きる原因となる。そのため、残存する未重合の液晶化合物の割合が5%以下になるように照射条件を決めることが好ましい。
照射条件としては、液晶層形成用材料の処方、及び第2の塗膜の厚さにもよるが、紫外線照射量は、50mJ/cm〜1000mJ/cmが好ましく、100mJ/cm〜500mJ/cmがより好ましい。
紫外線照射手段5に用いる光源としては、例えば、タングステンランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、キセノンフラッシュランプ、水銀ランプ、水銀キセノンランプ、カーボンアークランプ等のランプ、各種のレーザー(例、半導体レーザー、ヘリウムネオンレーザー、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムカドミウムレーザー、YAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザー)、発光ダイオード、陰極線管等を挙げることができる。
その他、液晶層の詳細は、特開2008−225281号公報及び特開2008−026730号公報の記載を参酌できる。
<位相差フィルムの製造方法(2)>
〔工程(2−1)〕
続いて、位相差フィルムの製造方法(2)について説明する。
位相差フィルムの製造方法(2)は、幅方向の両端に沿ってナーリング部を有する連続フィルム支持体のナーリング部を有する面とは反対の面に、配向層形成用材料を塗布及び乾燥して第1の塗膜を形成する工程(2−1)を有する。
なお、後述する工程(2−2)において、連続フィルム支持体は、バックアップロールに対しナーリング部を接触させるため、本工程(2−1)において、配向層形成用材料が塗布される面は、連続フィルム支持体のナーリング部を有する面とは反対の面となる。
工程(2−1)は、配向層形成用材料が塗布される面が異なる以外は、前述した位相差フィルムの製造方法(1)における工程(1−1)と同じであり、好ましい態様も同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
〔工程(2−2)〕
位相差フィルムの製造方法(1)では、工程(2−1)の後、バックアップロールにナーリング部を接触させて連続フィルム支持体を巻き掛けた領域にて、第1の塗膜にワイヤーグリッド偏光子を用いて偏光紫外線を照射して、液晶化合物に対する配向規制力を備えた配向層を形成する工程(2−2)が行われる。
本工程(2−2)では、工程(2−1)にて連続フィルム支持体の第1の塗膜が形成された面とは反対の面(つまり、ナーリング部を有する面)を、バックアップロールに接触させている。
工程(2−2)におけるバックアップロール上での連続フィルム支持体の幅の縮み率は、前記した式(1)から求められ、連続フィルム支持体の蛇行をより抑制するため、また、連続フィルム支持体の変形を抑制するため、0.05%〜1.00%であることが好ましく、0.07%〜0.30%であることがより好ましい。
上記のような縮み率になるよう、バックアップロール上では連続フィルム支持体に対しテンションを掛ければよい。具体的には、上記の縮み率を達成するため、バックアップロール上で連続フィルム支持体に掛けるテンションとしては、100N/m〜600N/mが好ましい。
工程(2−2)は、バックアップロールにナーリング部を接触させて連続フィルム支持体を巻き掛けた以外は、前述した位相差フィルムの製造方法(1)における工程(1−2)と同じであり、好ましい態様も同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
〔工程(2−3)及び工程(2−4)〕
位相差フィルムの製造方法(2)では、工程(2−2)の後、配向層上に液晶化合物を含む液晶層形成用材料を塗布及び乾燥して第2の塗膜を形成する工程(2−3)を有する。
そして、工程(2−3)の後、第2の塗膜中の液晶化合物を配向させ、配向を固定して液晶層を形成する工程(2−4)を有する。
工程(2−3)及び工程(2−4)は、前述した位相差フィルムの製造方法(2)における工程(1−3)及び工程(1−4)と同じであり、好ましい態様も同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
位相差フィルムの製造方法(2)において、連続フィルム支持体におけるナーリングの高さ分布は±10%以下であり、±8以下がより好ましい。
ここで、連続フィルム支持体におけるナーリングの高さ分布は、前述したナーリング部の高さと、ナーリング部の高さを求める際に測定された4か所の最大高さのうち、平均値からの差の最も大きい1か所の最大高さと、から求められる。
即ち、下記の式(2)を用いて求めることができる。
式(2) 高さ分布(%)=(H1−H2)/H1×100
(H1は、ナーリング部の高さ(μm)を示し、H2は、ナーリング部の高さを求める際に測定された4か所の最大高さのうち、平均値からの差の最も大きい1か所の最大高さの値(μm)を示す。)
このようなナーリングの高さ分布を±10%以下にすることにより、バックアップロールにナーリング部を接触させて連続フィルム支持体を巻き掛けた領域にて、第1の塗膜にワイヤーグリッド偏光子を用いて偏光紫外線を照射する工程(2−2)を採用しても、長手方向における液晶化合物の配向軸のバラツキを低減された位相差フィルムを得ることができる。
ナーリング(突起)の高さが変化する要因としては、以下の2つが挙げられる。
1つ目の要因としては、ナーリングロールが有する凸部(型)を押しつけることで連続フィルム支持体の長手方向に連続してナーリング(突起)を形成しているが、ナーリングロールの凸部(型)のエッジが経時摩耗することで、ナーリング(突起)の高さが連続的に変化してしまう点である。
2つ目の要因としては、ナーリングが形成された連続フィルム支持体を巻き取る際、その圧力によりナーリング(突起)が潰れてしまう点である。
これらの2つの要因は共に、ナーリング(突起)の高さを連続フィルム支持体の長手方向に連続的に変化させるものである。
そのため、連続フィルム支持体の長手方向の先端と末端とから求められたナーリングの高さの分布を±10%以下にすれば、自ずと、連続フィルム支持体の長手方向全体に亘るナーリングの高さの変動幅も±10%以下に抑えられることが把握できる。
以下に、実施例を挙げて本発明の実施形態を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本開示の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
<ナーリング部を有する連続フィルム支持体>
[連続フィルム支持体(1)〜(12)]
下記表1に記載の連続フィルム支持体(セルローストリアセテートフィルムTJ40、富士フイルム株式会社)を用意した。
用意した連続フィルム支持体の全幅は1.3m、長さ2000mであった。
表1中、「帯の数」は、連続フィルム支持体の幅方向の一方の端部に形成された帯状のナーリング部の本数を示し、「幅の和の割合」とは、連続フィルム支持体の全幅に対するナーリング部の幅の和の割合を示し、「凸部の数」とは、連続フィルム支持体におけるナーリング部を上面視したときの、1cm当たりに存在する凸部の数を示し、「膜厚」は連続フィルム支持体のナーリング部が形成されていない箇所の膜厚を示す。

[ナーリング部の測定]
連続フィルム支持体(1)〜(12)について、ナーリング部の高さ及び高さの分布を、前述のようにして、測定した。
測定結果を表1に示す。
[実施例A1]
(第1の塗膜の形成)
連続フィルム支持体(1)のナーリング部を有する面側に、下記の組成の配向層形成材料をワイヤーバーを用いて塗布した。その後、60℃の温風で60秒、更に100℃の温風で120秒乾燥し、膜厚0.5μmの第1の塗膜を形成した。
−配向層形成用材料の組成−
光配向用素材P−1 1.0質量部
ブトキシエタノール 33質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 33質量部
水 33質量部

(偏光紫外線の照射)
次に、第1の塗膜が形成された連続フィルム支持体を、ナーリング部を有する面とは反対の面を接触させて、バックアップロール(直径600mm、材質ステンレス)に巻き掛け(図3参照)、大気下にて空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株))を用いて紫外線を照射した。このとき、ワイヤーグリッド偏光子(Moxtek社、ProFlux UVT300A)におけるワイヤーグリッドの配列角度θを45°にし、また、|θ1−θ2|=0°として、偏光紫外線の照射を行い、配向層を形成した。
この際、紫外線の照度は、UV(ultra-violet)−A領域(波長380nm〜320nmの積算)において100mW/cm、照射量はUV−A領域において1000mJ/cmとした。
また、バックアップロール上の連続フィルム支持体の幅の縮み率は0.10%であった。
(第2の塗膜の形成及び液晶層の形成)
続いて、下記の組成の液晶層形成用材料を調製した。
−液晶層形成用材料の組成−
逆波長分散液晶性化合物 R−3 100質量部
光重合開始剤 3.0質量部
(イルガキュア819、BASF(株))
含フッ素化合物A 0.8質量部
架橋性ポリマー O−2 0.3質量部
クロロホルム 588質量部



配向層上に液晶層形成用材料を、バーコーターを用いて塗布した。
膜面温度100℃で60秒間加熱して、第2の塗膜を形成し、70℃まで冷却した後に、空気下にて空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株))を用いて1000mJ/cmの紫外線を照射して、その配向状態を固定化し、液晶層を形成した。
以上のようにして、位相差フィルムが得られた。
得られた位相差フィルムにおいて、液晶層は、偏光照射方向に対し遅相軸方向が直交(すなわち、偏光板の吸収軸とも直交)であった(逆波長分散液晶性化合物が偏光照射方向に対して直交に配向していた)。
自動複屈折率計(KOBRA−21ADH、王子計測機器(株)社)を用いて、リタデーションReの光入射角度依存性及び光軸のチルト角を測定したところ、波長550nmにおいてReが130nm、リタデーションRthが65nm、Re(450)/Re(550)が0.83、Re(650)/Re(550)が1.05、光軸のチルト角は0°で、逆波長分散液晶性化合物はホモジニアス配向であった。
[実施例A2〜A6]
連続フィルム支持体(1)を下記表2に記載の連続フィルム支持体に代え、また、バックアップロール上の連続フィルム支持体の幅の縮み率を下記表2に記載の値に変えた以外は、実施例A1と同様にして、位相差フィルムを作製した。
[実施例B1]
連続フィルム支持体(1)を連続フィルム支持体(4)に代え、連続フィルム支持体(4)のナーリング部を有する面とは反対の面に第1の塗膜を形成し、形成した第1の塗膜が形成された連続フィルム支持体を、ナーリング部を有する面を接触させて、バックアップロールに巻き掛けて偏光紫外線の照射を行った以外は、実施例A1と同様にして、位相差フィルムを作製した。
[実施例B2〜B11、比較例1、2]
連続フィルム支持体(4)を下記表2に記載の連続フィルム支持体に代え、また、バックアップロール上の連続フィルム支持体の幅の縮み率を下記表2に記載の値に変えた以外は、実施例B1と同様にして、位相差フィルムを作製した。
[連続フィルム支持体の蛇行の測定]
前述の(偏光紫外線の照射)の際の、バックアップロール上の連続フィルム支持体の蛇行を、以下のようにして測定した。
連続フィルム支持体の幅方向の一方の端部に、連続フィルム支持体の表面に接触しない距離(1mm〜2mm)までスケールを近づけ、スケールを固定する。固定したスケールの下を通過する、連続フィルム支持体の端部の幅方向の揺れ幅を目視にて測定し、その最大値を蛇行として評価した。なお、揺れ幅の測定は、連続フィルム支持体の先端から10m〜50mまでとした。
蛇行が±5mm以上になると、実用上好ましくない。
[長手方向における液晶化合物の配向軸のバラツキの測定]
上記実施例及び比較例で作製した位相差フィルムについて、長手方向における液晶化合物の配向軸のバラツキを、下記方法及び評価基準に基づいて評価した。
得られた位相差フィルムの先端から100mで、位相差フィルムの幅方向中央部に沿って長手方向に100mm間隔で10点、液晶化合物の配向軸の角度を測定した。
この測定を100m毎に5回行った。
なお、液晶化合物の配向軸を測定には、Axoscan(Axometrics社)を用いた。
液晶化合物の配向軸のバラツキは、上記のようにして測定された配向軸の角度の最大値と最小値との差分(°)で表した。この差分が大きいほど、長手方向における液晶化合物の配向軸のバラツキが大きいこととなる。
なお、差分が0.20°以上になると、実用上好ましくない。
結果を表1に示す。

表2に明らかなように、ナーリング部を有する連続フィルム支持体を用いる場合には、実施例A1〜A6のように、連続フィルム支持体のナーリング部を有する面とは反対の面をバックアップロールに接触させる方法を用いることで、長手方向における液晶化合物の配向軸のバラツキが抑えられることが分かる。
また、実施例B1〜B11のように、連続フィルム支持体のナーリング部の高さの分布を±10%以下にし、このナーリング部をバックアップロールに接触させる方法を用いることで、長手方向における液晶化合物の配向軸のバラツキが抑えられることが分かる。
2017年8月23日に出願された日本国特許出願2017−160475号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
1 配向層形成用材料の塗布手段
2 配向層形成用材料の乾燥手段
3 液晶層形成用材料の塗布手段
4 液晶層形成用材料の乾燥手段
5 紫外線照射手段
10 棒状光源
11 反射鏡
20 ルーバー
21 平行板
30 ワイヤーグリッド偏光子
31 枠
32 ワイヤーグリッド偏光素子
33 基板
34 ワイヤーグリッド
38 基板面
40 バックアップロール
50 連続フィルム支持体
52 ナーリング部
60 光配向装置
X バックアップロールの長手方向
Y 連続フィルム支持体の搬送方向
O バックアップロールの軸中心
A 連続フィルム支持体上における偏光紫外線の照射領域
M 連続フィルム支持体上における偏光紫外線の照射領域の搬送方向上流端
N 連続フィルム支持体上における偏光紫外線の照射領域の搬送方向下流端
L1 基準線(バックアップロールの軸中心を通りワイヤーグリッド偏光子の基板面に垂直な線)
L2 バックアップロールの軸中心と連続フィルム支持体上における偏光紫外線の照射領域の搬送方向上流端とを結ぶ線
L3 バックアップロールの軸中心と連続フィルム支持体上における偏光紫外線の照射領域の搬送方向下流端とを結ぶ線
θ1 基準線と、バックアップロールの軸中心と連続フィルム支持体上における偏光紫外線の照射領域の搬送方向上流端と、を結ぶ線とがなす角度
θ2 基準線と、バックアップロールの軸中心と連続フィルム支持体上における偏光紫外線の照射領域の搬送方向下流端とを結ぶ線と、がなす角度

Claims (9)

  1. 幅方向の両端に沿って高さが5μm〜30μmであるナーリング部を有する連続フィルム支持体のナーリング部を有する面に、配向層形成用材料を塗布及び乾燥して第1の塗膜を形成する工程と、
    バックアップロールにナーリング部を有する面とは反対の面を接触させて連続フィルム支持体を巻き掛けた領域にて、第1の塗膜にワイヤーグリッド偏光子を用いて偏光紫外線を照射して、液晶化合物に対する配向規制力を備えた配向層を形成する工程と、
    配向層上に液晶化合物を含む液晶層形成用材料を塗布及び乾燥して第2の塗膜を形成する工程と、
    第2の塗膜中の液晶化合物を配向させ、配向を固定して液晶層を形成する工程と、
    を有する位相差フィルムの製造方法。
  2. 幅方向の両端に沿ってナーリング部を有する連続フィルム支持体のナーリング部を有する面とは反対の面に、配向層形成用材料を塗布及び乾燥して第1の塗膜を形成する工程と、 バックアップロールにナーリング部を接触させて連続フィルム支持体を巻き掛けた領域にて、第1の塗膜にワイヤーグリッド偏光子を用いて偏光紫外線を照射して、液晶化合物に対する配向規制力を備えた配向層を形成する工程と、
    配向層上に液晶化合物を含む液晶層形成用材料を塗布及び乾燥して第2の塗膜を形成する工程と、
    第2の塗膜中の液晶化合物を配向させ、配向を固定して液晶層を形成する工程と、
    を有し、連続フィルム支持体におけるナーリングの高さ分布が±10%以下である、位相差フィルムの製造方法。
  3. ナーリング部の高さが5μm〜30μmである請求項2に記載の位相差フィルムの製造方法。
  4. バックアップロール上での連続フィルム支持体の幅の縮み率が0.06%〜1.20%である、請求項1に記載の位相差フィルムの製造方法。
  5. バックアップロール上での連続フィルム支持体の幅の縮み率が0.05%〜1.00%である、請求項2に記載の位相差フィルムの製造方法。
  6. バックアップロールの直径が100mm〜1000mmである、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の位相差フィルムの製造方法。
  7. 連続フィルム支持体のナーリング部が形成されていない箇所の膜厚が15μm〜150μmである、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の位相差フィルムの製造方法。
  8. 連続フィルム支持体の全幅に対するナーリング部の幅の和の割合が0.5%〜5.0%である、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の位相差フィルムの製造方法。
  9. 連続フィルム支持体におけるナーリング部を上面視したときの、1cm当たりに存在する凸部の数は10個〜150個である、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の位相差フィルムの製造方法。
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