JP2005257922A - 光学補償シート及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】膜厚が均一で、かつ、表面の膜厚ムラが生じにくい光学異方性層を有する光学補償シートが得られる光学補償シートの製造方法を提供する。
【解決手段】透明支持体16の表面に形成された配向膜の上に、液晶性化合物を含む液晶性組成物を塗布液として塗布手段10により塗布形成した光学異方性層を有する光学補償シートの製造方法。塗布液の塗布量Y(mL/m2 )と塗布液の固形分濃度X(%)との関係を、0.17X+2.0>Y>0.10X+2.0となるように調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学補償シート及びその製造方法に係り、特に、透明支持体上に液晶性化合物を含む液晶性組成物を塗布して形成した光学異方性層を有する光学補償シート及びその製造方法に関する。
液晶表示装置は、液晶セル、偏光素子及び光学補償シート(位相差板)等からなる。透過型液晶表示装置では、二枚の偏光素子を液晶セルの両側に取り付け、少なくとも一枚の光学補償シートを液晶セルと偏光素子との間に配置する。反射型液晶表示装置では、反射板、液晶セル、少なくとも一枚の光学補償シート、そして一枚の偏光素子の順に配置する。
液晶セルは、棒状液晶性化合物、それを封入するための二枚の透明基板及び棒状液晶性化合物に電圧を加えるための電極層からなる。液晶セルは、棒状液晶性化合物の配向状態の違いで、透過型については、TN(Twisted Nematic )、IPS(In-Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend )、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)、反射型については、HAN(Hybrid Aligned Nematic)のような様々な表示モードが提案されている。
光学補償シートは、画像着色を解消したり、視野角を拡大するために、様々な液晶表示装置で用いられている。光学補償シートとしては、延伸ポリマーフィルムが従来から使用されていた。更に、延伸ポリマーフィルムからなる光学補償シートに代えて、透明支持体上に液晶性化合物を含む液晶性組成物を塗布して形成した光学異方性層を有する光学補償シートを使用することが提案されている。
液晶性化合物には、多様な配向形態がある。液晶性化合物を用いることで、従来の延伸ポリマーフィルムでは得ることができない光学的性質を実現することが可能になった。液晶性化合物を用いた光学補償シートでは、液晶セルの様々な表示モードに対応するものが既に提案されている。たとえば、TNモードの液晶セル用光学補償シートは、特許文献1〜4に開示されている。
また、IPSモード又はFLCモードの液晶セル用光学補償シートは、特許文献5に開示されている。更に、OCBモード又はHANモードの液晶セル用光学補償シートは、特許文献6及び7に開示されている。更にまた、STNモードの液晶セル用光学補償シートは、特許文献8に開示されている。そして、VAモードの液晶セル用光学補償シートは、特許文献9に開示されている。
このような光学補償シートの作製においては、透明支持体上の配向膜の上に、液晶性組成物を均一に塗布することが重要である。光学異方性層の厚さにムラがあったり、光学異方性層の表面に凹凸やスジ(ワイヤバーのような塗布に使用する器具で起きるスジ)が生じると、光学異方性層の光学的性質に問題が生じる。一般に、塗布液の粘度が高いと、塗布層表面にスジが生じ易く、塗布液の粘度が低いと、搬送時の風の影響などを受け凹凸が生じ易い。
このような欠陥に対処すべく、従来の技術では、粘度をコントロールすることにより、液晶性組成物の膜厚を均一にしようとしていた。
特開平6−214116号公報 米国特許5583679号 米国特許5646703号 ドイツ特許公報3911620A1号 特開平10−54982号公報 米国特許5805253号 国際特許出願WO96/37804号 特開平9−26572号公報 特許第2866372号公報
しかしながら、上記従来の技術では、光学異方性層の膜厚が均一となりにくいうえに、表面の膜厚ムラが生じやすく、良好な光学補償シートを得ることが非常に困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、膜厚が均一で、かつ、表面の膜厚ムラが生じにくい光学異方性層を有する光学補償シートが得られる光学補償シートの製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、透明支持体の表面に形成された配向膜の上に、液晶性化合物を含む液晶性組成物を塗布液として塗布手段により塗布形成した光学異方性層を有する光学補償シートの製造方法において、前記塗布液の塗布量Y(mL/m2 )と前記塗布液の固形分濃度X(%)との関係を、0.17X+2.0>Y>0.10X+2.0となるように調整することを特徴とする光学補償シートの製造方法を提供する。
すなわち、XとYとの関係は、下記の式(1)及び(2)のようにも表現できる。
(1)Y>0.10X+2.0
(2)Y<0.17X+2.0
ここで、Xは、塗布液中の固形分重量×100/( 溶媒重量+塗布液中の固形分重量) (単位:重量%)であり、Yは、塗布液の単位面積当りの塗布量( 単位:mL/m2 ) である。
本発明によれば、塗布液の塗布量と塗布液の固形分濃度との関係が最適範囲に選択され、これにより、膜厚が均一で、かつ、表面の膜厚ムラが生じにくい光学異方性層を有する光学補償シートが得ることが可能になる。
本発明において、前記塗布液の25°Cにおける粘度を1〜20mPa・secの範囲に調整することが好ましく、1〜10mPa・secの範囲に調整することが更に好ましい。このように、塗布液の粘度を最適範囲に調整することにより、膜厚が均一で、かつ、表面の膜厚ムラが生じにくい光学異方性層を有する光学補償シートが得ることが一層容易になる。
また、本発明において、前記塗布液において前記液晶性組成物は有機溶媒中に溶解しており、前記塗布液を前記配向膜の上に塗布してから前記有機溶媒の残存率が10重量%以下になるまでの時間が3〜20秒となるように調整することが好ましい。このように、光学異方性層の膜厚均一性は、塗布後の有機溶媒の蒸発時間にも影響を受ける。
透明支持体の配向膜の上に塗布してから、有機溶媒の残存率が10重量%以下になるまでの時間が3秒未満の場合は乾燥ムラが生じ易く、膜厚を均一にすることはできない。又、この時間が20秒を超える場合は、生産性が低下し、また、設備のサイズが大きくなり、経済性が悪く、好ましくない。有機溶媒の残存率をコントロールするのは、塗布部及び乾燥工程部の雰囲気温度及び体積、循環風量等を最適化することが有効である。
また、本発明において、前記塗布手段がワイヤバーコーターであり、ワイヤバーの回転周速Vb と前記透明支持体の搬送速度Vw との比Vb /Vw を0.3〜1.7に設定することが好ましい。このように、塗布手段としてワイヤバーコーターを使用すると、塗布膜厚のコントロールが容易となり、また、Vb /Vw を適正範囲とすることにより、塗布膜厚のコントロールは一層容易となる。
すなわち、塗布液の塗布量( mL/m2 ) は、塗布中のワイヤバーの回転周速Vb ( m/分) と塗布中の透明支持体の搬送速度Vw ( m/分) との比で調整することが可能である。Vb /Vw を調整することにより、上記式(1)及び(2)を満足する固形分濃度及びワイヤバーの選択範囲が広がり、生産性の向上及び品質安定性を確保することが可能となる。ただし、Vb とVw との比が大きくなると、ワイヤバー表面の不整部分によって点状欠陥が透明支持体の走行方向に拡大されるおそれがあるため、Vb とVw との比は、上記範囲が好ましい。
また、本発明において、前記ワイヤバーコーターの前記ワイヤバーに巻回されるワイヤの直径が40〜90μmであることが好ましい。このようにすることにより、塗布膜厚のコントロールは一層容易となる。
また、本発明において、前記光学異方性層の任意の箇所における膜厚が、該光学異方性層の平均膜厚に対して±3%以内の範囲にあることが好ましい。このような膜厚偏差の少ない光学異方性層とすれば、光学補償シートとしての性能が十分に発揮できる。
以上説明したように、本発明によれば、塗布液の塗布量と塗布液の固形分濃度との関係が最適範囲に選択され、これにより、膜厚が均一で、かつ、表面の膜厚ムラが生じにくい光学異方性層を有する光学補償シートを得ることが可能になる。
以下、添付図面に従って本発明に係る光学補償シート及びその製造方法の好ましい実施の形態について詳説する。図1は、本発明に係る光学補償シートの製造方法が適用される光学補償シートの製造ラインを説明する説明図である。図2は、この製造ラインのうち、塗布手段であるワイヤバー塗布装置10の一例を示す断面図である。
光学補償シートの製造ラインは、図1に示されるように、送り出し機66から予め配向膜形成用のポリマー層が形成された透明支持体であるウエブ16が送り出されるようになっている。ウエブ16はガイドローラ68によってガイドされてラビング処理装置70に送りこまれるようになっている。ラビングローラ72は、ポリマー層にラビング処理を施すべく設けられている。ラビングローラ72の下流には除塵機74が設けられており、ウエブ16の表面に付着した塵を取り除くことができるようになっている。
除塵機74の下流にはワイヤバー塗布装置10が設けられており、ディスコネマティック液晶を含む塗布液がウエブ16に塗布できるようになっている。この下流には、乾燥ゾーン76、加熱ゾーン78が順次設けられており、ウエブ16上に液晶層が形成できるようになっている。更に、この下流には紫外線ランプ80が設けられており、紫外線照射により、液晶を架橋させ、所望のポリマーを形成できるようになっている。そして、この下流に設けられた巻取り機82により、ポリマーが形成されたウエブ16が巻き取られるようになっている。
図2に示されるように、ワイヤバー塗布装置10は、一対のガイドローラ18、18でガイドされて走行するウエブ16に対して、塗工用ワイヤバー12を備えた塗布ヘッド14で塗布液を塗布する装置である。一対のガイドローラ18、18は、ウエブ16が塗工用ワイヤバー12に近接走行するように配置されている。
塗布ヘッド14は主として、塗工用ワイヤバー12、バックアップ部材20、コーターブロック22、24で構成され、塗工用ワイヤバー12は、バックアップ部材20に回動自在に支持されている。バックアップ部材20と各コーターブロック22、24との間には、マニホールド26、28及びスロット30、32が形成され、各マニホールド26、28に塗布液が供給される。各マニホールド26、28に供給された塗布液は、狭隘なスロット30、32を介してウエブ幅方向で均一に押し出される。これにより、塗工用ワイヤバー12に対してウエブ16の送り方向の上流側(以下、「1次側」という)に1次側塗布ビード34が形成され、下流側(以下「2次側」という)に2次側塗布ビード36が形成される。これらの塗布ビード34、36を介して、走行するウエブ16に塗布液が塗布される。
マニホールド26、28から過剰に供給された塗布液は各コーターブロック22、24とウエブ16との間からオーバーフローし、図示しない側溝を介して回収される。なお、マニホールド26、28への塗布液の供給はマニホールド26、28の中央部から行なっても、又は端部から行なってもよい。
塗工用ワイヤバー12は、図3に示されるように、丸棒状のロッド38にワイヤ40を螺旋状に密着巻回して形成されたワイヤ列42を備えており、このワイヤ列42に塗布液を保持させることにより、走行するウエブ16に塗布液を転移塗布する。
塗工用ワイヤバー12を構成するロッド38及びワイヤ40の材質としては、ステンレスをはじめとする各種金属が使用可能であり、塗布液を汚染させず、強度的に満足するものであればよい。また、ロッド38は、5〜15mmの径のものが好適に使用される。
一方、ワイヤ40は、真円度が2μm以下のものが使用される。具体的には、、ワイヤ40の単位断面積(仮想真円)に対し、欠損や突起等の不整部分の面積の割合が小さいもの(たとえば0.5%以下のもの)を使用することが好ましい。上記のように構成された塗工用ワイヤバー12は、図2に示されるように、ウエブ16の搬送方向に対して順転又は逆転される。
ワイヤバーコーターのワイヤバー12に巻回されるワイヤ40の直径は40〜90μmであることが好ましい。
本実施の形態において、ワイヤバー塗布装置10は、クリーンルーム等の清浄な雰囲気に設置するとよい。その際、清浄度はクラス1000以下が好ましく、クラス100以下がより好ましく、クラス10以下が更に好ましい。
上述したワイヤバー塗布装置10は特に薄層塗布に有効であるので、たとえば、ウエット塗布量が10mL/m2 以下の超薄層塗布を行う光学補償シートの製造ラインに好適に適用することができる。
次に、塗布液の組成について説明する。液晶性組成物に添加する物質は、液晶性化合物の配向や光学異方性層の光学的性質に影響を与えない高分子化合物を選択して使用する必要がある。液晶性組成物には、下記の液晶性化合物及び各種の有機溶媒又は高分子化合物に加えて、任意の添加剤(例、重合開始剤、可塑剤、モノマー、界面活性剤、配向温度低下剤、カイラル剤)を加えてもよい。
液晶性化合物としては、棒状液晶性化合物又はディスコティック液晶性化合物が好ましく、ディスコティック液晶性化合物が特に好ましい。棒状液晶性化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類及びアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。
以上のような低分子液晶性化合物だけではなく、高分子液晶性化合物も用いることができる。高分子液晶性化合物は、以上のような低分子液晶性化合物に相当する側鎖を有するポリマーである。高分子液晶性化合物を用いた光学補償シートについては、特開平5−53016号公報に記載がある。
円盤状化合物は、様々な文献(C. Destrade et al., Mol. Crysr. Liq. Cryst., vol. 71, page 111 (1981) ;日本化学会編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2節(1994);B. Kohne et al., Angew. Chem. Soc. Chem. Comm., page 1794 (1985);J. Zhang et al., J. Am. Chem. Soc., vol. 116, page 2655 (1994))に記載されている。円盤状化合物の重合については、特開平8−27284公報に記載がある。
円盤状化合物を重合により固定するためには、円盤状化合物の円盤状コアに、置換基として重合性基を結合させる必要がある。ただし、円盤状コアに重合性基を直結させると、重合反応において配向状態を保つことが困難になる。そこで、円盤状コアと重合性基との間に、連結基を導入する。したがって、重合性基を有する円盤状化合物は、下記の式(3)で表わされる化合物であることが好ましい。
(3)D(−L−P)n
式中、Dは、円盤状コアであり、Lは、二価の連結基であり、Pは、重合性基である。また、nは、4〜12の整数である。
円盤状コア(D)の例を以下に示す。以下の各例(化1〜9)において、LP(又はPL)は、二価の連結基(L)と重合性基(P)との組み合わせを意味する。
Figure 2005257922
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式(3)において、二価の連結基(L)は、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−CO−、−NH−、−O−、−S−及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。二価の連結基(L)は、アルキレン基、アリーレン基、−CO−、−NH−、−O−及び−S−からなる群より選ばれる二価の基を少なくとも二つ組み合わせた二価の連結基であることが更に好ましい。
二価の連結基(L)は、アルキレン基、アリーレン基、−CO−及び−O−からなる群より選ばれる二価の基を少なくとも二つ組み合わせた二価の連結基であることが最も好ましい。アルキレン基の炭素原子数は、1〜12であることが好ましい。アルケニレン基の炭素原子数は、2〜12であることが好ましい。アリーレン基の炭素原子数は、6〜10であることが好ましい。
二価の連結基(L)の例を以下に示す。左側が円盤状コア(D)に結合し、右側が重合性基(P)に結合する。ALはアルキレン基又はアルケニレン基、ARはアリーレン基を意味する。なお、アルキレン基、アルケニレン基及びアリーレン基は、置換基(例、アルキル基)を有していてもよい。
L1:−AL−CO−O−AL−
L2:−AL−CO−O−AL−O−
L3:−AL−CO−O−AL−O−AL−
L4:−AL−CO−O−AL−O−CO−
L5:−CO−AR−O−AL−
L6:−CO−AR−O−AL−O−
L7:−CO−AR−O−AL−O−CO−
L8:−CO−NH−AL−
L9:−NH−AL−O−
L10:−NH−AL−O−CO−
L11:−O−AL−
L12:−O−AL−O−
L13:−O−AL−O−CO−
L14:−O−AL−O−CO−NH−AL−
L15:−O−AL−S−AL−
L16:−O−CO−AR−O−AL−CO−
L17:−O−CO−AR−O−AL−O−CO−
L18:−O−CO−AR−O−AL−O−AL−O−CO−
L19:−O−CO−AR−O−AL−O−AL−O−AL−O−CO−
L20:−S−AL−
L21:−S−AL−O−
L22:−S−AL−O−CO−
L23:−S−AL−S−AL−
L24:−S−AR−AL−
式(3)の重合性基(P)は、重合反応の種類に応じて決定する。重合性基(P)の例を以下に示す。
Figure 2005257922
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Figure 2005257922
Figure 2005257922
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重合性基(P)は、不飽和重合性基(P1、P2、P3、P7、P8、P15、P16、P17)又はエポキシ基(P6、P18)であることが好ましく、不飽和重合性基であることが更に好ましく、エチレン性不飽和重合性基(P1、P7、P8、P15、P16、P17)であることが最も好ましい。
式(3)において、nは4〜12の整数である。具体的な数字は、円盤状コア(D)の種類に応じて決定される。なお、複数のLとPの組み合わせは、異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
光学異方性層は、円盤状化合物及び必要に応じて重合性開始剤や任意の成分を含む塗布液を、配向膜の上に塗布することで形成できる。
配向させた円盤状化合物を、配向状態を維持して固定する。固定化は、重合反応により実施することが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれる。光重合反応が好ましい。
光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジン及びフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)及びオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)が含まれる。
光重合開始剤の使用量は、塗布液の固形分の0.01〜20重量%であることが好ましく、0.5〜5重量%であることが更に好ましい。
円盤状化合物の重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、20〜5000mJ/cm2 であることが好ましく、100〜800mJ/cm2 であることが更に好ましい。また、光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。
保護層を、光学異方性層の上に設けてもよい。
光学異方性層は、液晶性組成物を後述する配向膜の上に、塗布して形成する。液晶組成物の塗布は、図2のワイヤバー塗布装置10を使用したバーコーティング法以外に、公知の方法、たとえば、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法、等により実施できる。
液晶性化合物の重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれる。このうち、光重合反応が好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジン及びフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)及びオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)が含まれる。
光重合開始剤の使用量は、塗布液の固形分の0.01〜20重量%であることが好ましく、0.5〜5重量%であることが更に好ましい。液晶性化合物の重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、20mJ/cm2 〜50J/cm2 であることが好ましく、100〜800mJ/cm2 であることが更に好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。光学異方性層の厚さは、0.1〜20μmであることが好ましく、0.2〜15μmであることが更に好ましく、0.3〜10μmであることが最も好ましい。
配向膜は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライド、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で、設けることができる。更に、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配向膜も知られている。
配向膜に使用するポリマーの種類は、液晶セルの表示モードの種類に応じて決定する。液晶セル内の棒状液晶性分子の多くが実質的に垂直(ダイレクターが透明支持体面の法線方向に平行)に配向している表示モード(例、VA、OCB、HAN)では、光学的異方性層の液晶性分子を実質的に水平(ディスコティック液晶性分子ではダイレクターが透明支持体面の法線方向に平行)に配向させる機能を有する配向膜を用いる。
液晶セル内の棒状液晶性分子の多くが実質的に水平に配向している表示モード(例、STN)では、光学的異方性層の液晶性分子を実質的に垂直に配向させる機能を有する配向膜を用いる。液晶セル内の棒状液晶性分子の多くが実質的に斜めに配向している表示モード(例、TN)では、光学的異方性層の液晶性分子を実質的に斜めに配向させる機能を有する配向膜を用いる。
具体的なポリマーの種類については、液晶セルの表示モードに対応する液晶性分子を用いた光学補償シートについての文献に記載がある。配向膜に使用するポリマーを架橋して、配向膜の強度を強化してもよい。配向膜に使用するポリマーに架橋性基を導入して、架橋性基を反応させることにより、ポリマーを架橋させることができる。
なお、配向膜に使用するポリマーの架橋については、特開平8−338913号公報に記載がある。配向膜の厚さは、0.01〜5μmであることが好ましく、0.05〜1μmであることが更に好ましい。
光学補償シートの透明支持体として、光学異方性を制御したポリマーフィルムが用いられる。支持体が透明であるとは、光透過率が80%以上であることを意味する。
透明支持体を形成する材料としては、セルロースエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ノルボルネン樹脂が用いられる。ポリマーフィルムを延伸することによって、光学異方性を得る。なお、セルロースエステルフィルムにレターデーション上昇剤(欧州特許0911656A2号明細書記載)を添加することで、光学的異方性の高いセルロースエステルフィルムを製造することもできる。セルロースエステル又は合成ポリマーのフィルムは、ソルベントキャスト法により形成することが好ましい。
透明支持体の厚さは、20〜500μmであることが好ましく、50〜200μmであることが更に好ましい。透明支持体とその上に設けられる層(接着層、配向膜あるいは光学異方性層)との接着を改善するため、透明支持体に表面処理(例、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線(UV)処理、火炎処理、鹸化処理)を実施してもよい。透明支持体の上に、接着層(下塗り層)を設けてもよい。
本発明の光学補償シートは、TN(Twisted Nematic )、IPS(In-Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend )、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)及びHAN(Hybrid Aligned Nematic)のような様々な表示モードの液晶表示装置に用いることができる。
液晶表示装置は、液晶セル、偏光素子及び光学補償シート(位相差板)等からなる。偏光素子は、一般に偏光膜と保護膜からなる。偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜がある。ヨウ素系偏光膜及び染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルムを用いて製造する。偏光膜の偏光軸は、フィルムの延伸方向に垂直な方向に相当する。
保護膜は偏光膜の両面に設けられる。光学補償シートの透明支持体を、偏光膜の一方の側の保護膜としても機能させることができる。他方の側の保護膜としては、光学的等方性が高いセルロースエステルフィルムを用いることが好ましい。
次に、図1に示される光学補償シートの製造ラインを使用した光学補償シートの製造方法について説明する。先ず、送り出し機66から、予め配向膜形成用のポリマー層が形成された、厚さが40〜300μmのウエブ16が送り出される。ウエブ16はガイドローラ68によってガイドされてラビング処理装置70に送りこまれ、ラビングローラ72によってポリマー層がラビング処理される。次に、除塵機74により、ウエブ16の表面に付着した塵が取り除かれる。そして、ワイヤバー塗布装置10によりディスコネマティック液晶を含む塗布液がウエブ16に塗布される。
この後に、乾燥ゾーン76、加熱ゾーン78を経て、液晶層が形成される。更に紫外線ランプ80により液晶層を照射し、液晶を架橋させることにより、所望のポリマーが形成される。そして、このポリマーが形成されたウエブ16は巻取り機82により巻き取られる。
ワイヤバー塗布装置10により塗布液をウエブ16に塗布する際には、塗布液の塗布量Y(mL/m2 )と塗布液の固形分濃度X(%)との関係を、0.17X+2.0>Y>0.10X+2.0となるように調整することが必要である。
また、塗布液の25°Cにおける粘度を2〜7Pa・sに調整することが好ましい。
また、ワイヤバー塗布装置10におけるワイヤバー12の回転周速Vb とウエブ16の搬送速度Vw との比Vb /Vw を0.3以上1.7以下に設定することが好ましい。
塗布液において液晶性組成物は有機溶媒中に溶解している。この塗布液をウエブ16の配向膜の上に塗布してから有機溶媒の残存率が10重量%以下になるまでの時間が3〜20秒となるように乾燥ゾーン76及び加熱ゾーン78を調整する。
以上の製造方法により、膜厚が均一で、かつ、表面の膜厚ムラが生じにくい光学異方性層を有する光学補償シートが得られる。
以上、本発明に係る光学補償シートの製造方法の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、各種の態様が採り得る。
たとえば、本実施形態では、液晶性化合物を含む液晶性組成物の塗布にワイヤバー塗布装置10を使用したが、これ以外の塗布装置、たとえば、グラビアコーター又はロールコーターを使用してもよい。このような塗布装置によっても、最適な条件の選定により好適な塗布が実施できる。
以下の各種条件で、例1〜例13の光学補償シートを製造し、性能を比較した。
ウエブ16として、後述する方法により作製されてなるウエブを使用し、表面に鹸化処理(以下記載)を実施した。次にウエブ16の表面に、長鎖アルキル変性ボバール(MP−203、クラレ(株)製)の2質量パーセント溶液を、ウエブ16の1m2 当り25mL塗布後、60°Cで1分間乾燥させて配向膜用樹脂層を形成した。図1の光学補償シートの製造ラインを使用し、このウエブ16を50m/分で搬送しながら、樹脂層表面にラビング処理を行って配向膜を形成した。ラビング処理におけるラビングローラ72の押しつけ圧力は、配向膜樹脂層の1cm2 当たり9.8×105 Pa(10kgf/cm2 )とするとともに、回転周速を5.0m/秒とした。
そして、配向膜用樹脂層をラビング処理して得られた配向膜上に、ワイヤバー塗布装置10(図2参照)を使用して塗布液を塗布した。
塗工用ワイヤバー12はロッド径8mmのステンレス製で、ワイヤ40の真円度が5μmのものを使用した。バーの番手(#)は、#2.2〜#4.2までのものを選択して使用した。
この塗工用ワイヤバー12をウエブ16に対して順回転させ、塗布液を塗布ヘッド(図2のように1次側の液溜まりの少ないブロックを採用)14から幅680mmの配向膜上に、塗布液量がウエブ16について1m2 当り6mLになるように塗布した。送液量は1次側のマニホールド26より1分間当たり2.0Lとし、2次側マニホールドより1分間当たり0.5Lとした。
塗布液が塗布されたウエブ16は、100°Cに調整された乾燥ゾーン76、及び、130°Cに調整された加熱ゾーン78を通過させてネマチック相を形成した後、この配向膜及び液晶性化合物相が塗布されたウエブ16を連続搬送しながら、液晶層の表面に紫外線ランプ80により紫外線を照射した。
鹸化処理は、以下のように行った。セルロースアセテートフィルム(CA−1)上に、温度60°Cの誘電式加熱ローラを通過させ、フィルム表面温度40°Cに昇温させた後に、下記に示す組成のアルカリ溶液(S−1)をロッドコーターを用いて塗布量15mL/m2 で塗布し、110°Cに加熱したスチーム式遠赤外ヒーター(ノリタケカンパニーリミテド製)の下に15秒滞留させた後に、ロッドコーターを用いて純水を3mL/m2 塗布した。この時のフィルム温度は40°Cであった。次いで、ファウンテンコーターによる水洗とエアナイフによる水切りを3回繰り返した後に70°Cの乾燥ゾーンに5秒間滞留させて乾燥させた。
<アルカリ溶液(S−1)組成>
水酸化カリウム 8.55質量%
水 23.235質量%
イソプロパノール 54.20質量%
界面活性剤(K−1:C14H29O(CH2CH2O)20H ) 1.0質量%
プロピレングリコール 13.0質量%
消泡剤サーフィノールDF110D(日信化学工業製) 0.015質量%
ウエブ16の作製は、以下のように行った。下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解させ、セルロースアセテート溶液を調製した。
<セルロースアセテート溶液組成>
酢化度60.9%のセルロースアセテート 100質量部
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 300質量部
メタノール(第2溶媒) 45質量部
染料(住化ファインケム製 360FP) 0.0009質量部
別のミキシングタンクに、下記のレターデーション上昇剤16質量部、メチレンクロライド80質量部及びメタノール20質量部を投入し、加熱しながら攪拌して、レターデーション上昇剤溶液を調製した。
上記組成のセルロースアセテート溶液464質量部にレターデーション上昇剤溶液36質量部、及びシリカ微粒子(アイロジル製 R972)1.1質量部を混合し、充分に攪拌してドープを調製した。レターデーション上昇剤の添加量は、セルロースアセテート100質量部に対して、5.0質量部であった。また、シリカ微粒子の添加量は、セルロースアセテート100質量部に対して、0.15質量部であった。
得られたドープを、バンド流延機を用いて流延した。バンド上での膜面温度が40°Cとなってから、1 分乾燥させ、剥ぎ取った後、乾燥風で、残留溶剤量が0.3質量%のセルロースアセテートフィルム(厚さ109μm)を作製した。
光学異方性層の形成は、以下のように行った。先ず、下記の組成のディスコティック液晶塗布液を作製した。
ディスコティック液晶DLC−A 9.1質量部
エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパンアクリレート
(V#360、大阪有機化学社製) 0.9質量部
セルロースアセテートブチレート 0.10質量部
(CAB531−1イーストマンケミカル製)
イルガキュアー907 3.0質量部
カヤキュアーDETX(日本化薬製) 0.1質量部
次いで、上記組成の固形分に対し、メチルエチルケトンを必要量添加し、所望の固形分濃度となるように調整した。
各種の測定は、以下のように行った。
塗布液の粘度は振動粘度計タイプCJV−5000(秩父セメント社製)を用いて25°Cで測定した。そして、25°Cで1〜10mPa・sになるように管理した。
塗布液を配向膜の上に塗布してから、有機溶媒の残存率が10重量%以下になるまでの時間は、薄膜用の赤外式膜厚計を用い測定した。なお、有機溶媒が10重量%以下迄に達する時間は、初期の溶媒量に対して残存溶媒量が10重量%以下になるまでの時間とした。
ディスコティック液晶層の膜厚は、光干渉膜厚計を用い測定した。なお、膜厚ムラの平均値は、光学補償シートの1m2 あたりの任意の点100点を測定し、平均値を求め、これを基準にして、各測定値のバラツキを求めた。
例1〜例13までの13条件の試料を作成し、製造条件及び評価結果等を図4及び図5の表に纏めた。また、例1〜例13における塗布液の固形分濃度X(%)と塗布液の塗布量Y(mL/m2 )を図6のグラフにプロットした。
図4の表は、塗布液の塗布量Y(mL/m2 )と塗布液の固形分濃度X(%)との関係を変化させた例1〜例7を比較するものである。これら例1〜例7の、有機溶媒の残存率が10重量%以下になるまでの時間は、全て5秒となるように調整した。また、ワイヤバー12の回転方向は順転(ウエブ16の搬送方向と同じ)で、ワイヤバー12の回転周速Vb とウエブ16の搬送速度Vw との比Vb /Vw は、全て1.0に設定した。
図4の表において、塗布液の塗布量Y(mL/m2 )と塗布液の固形分濃度X(%)との積を同じとした、すなわち、固形分塗布量(乾燥厚さ)が同一とみなせる試料である例1〜例4のうち、式(1)及び(2)の条件を満たす例2及び例3の膜厚ムラ(膜厚バラツキ)は、それぞれ±1%以内、±2%以内であり、良好(○)な結果が得られた。一方、式(1)及び(2)の条件を満たさない例1及び例4の膜厚ムラ(膜厚バラツキ)は、それぞれ±4%以内、±5%以内であり、不良(×)であった。
図4の表において、塗布液の塗布量Y(mL/m2 )と塗布液の固形分濃度X(%)との積、すなわち、固形分塗布量(乾燥厚さ)を例1〜例4の約1/2とした例5〜例7のうち、式(1)及び(2)の条件を満たす例5の膜厚ムラ(膜厚バラツキ)は、±1%以内であり、良好(○)な結果が得られた。一方、式(1)及び(2)の条件を満たさない例6及び例7の膜厚ムラ(膜厚バラツキ)は、いずれも±4%以内であり、不良(×)であった。
図5の表は、塗布液を配向膜の上に塗布してから、有機溶媒の残存率が10重量%以下になるまでの時間(「残存揮発時間」と表示)を変化させた例2、例8〜例10を比較するもの、及び、ワイヤバー12の回転周速Vb とウエブ16の搬送速度Vw との比Vb /Vw を変化させた例1、例11〜例13を比較するものである。
図5の表の各例において、Wet塗布量(mL/m2 )×固形分濃度(重量%)を1.81とし、ほぼ乾燥厚さを同一とした。また、例2、例8〜例10の、ワイヤバー12の回転周速Vb とウエブ16の搬送速度Vw との比Vb /Vw は、全て1.0に設定した。また、例1、例11〜例13の有機溶媒の残存率が10重量%以下になるまでの時間は、全て5秒となるように調整した。
図5の表において、有機溶媒の残存率が10重量%以下になるまでの時間を変化させた例2、例8〜例10のうち、この値が3〜20秒の範囲に入る例2及び例9の膜厚ムラ(膜厚バラツキ)は、それぞれ±1%以内、±2%以内であり、良好(○)な結果が得られた。一方、この値が3〜20秒の範囲に入らない例8及び例10の膜厚ムラ(膜厚バラツキ)は、それぞれ±3%以内、±2%以内であり、やや良好(△)及び良好(○)であった。
また、例2、例8〜例10はいずれも、塗布液の塗布量Y(mL/m2 )と塗布液の固形分濃度X(%)との関係が式(1)及び(2)の条件を満たしているためか、点状欠陥の評価は良好(○)であった。
例2、例8〜例10の生産性の項目は、有機溶媒の残存率が10重量%以下になるまでの時間に対応させてグレード分けしたが、2秒の例8及び5秒の例2は、非常に良好(◎)であり、18秒の例9は、やや良好(△)であり、22秒の例10は、不良(×)であった。
図5の表において、ワイヤバー12の回転周速Vb とウエブ16の搬送速度Vw との比Vb /Vw を変化させた例1、例11〜例13のうち、この比(「異周速比」と表示)が0.3〜1.7の範囲に入る例1及び例11の膜厚ムラ(膜厚バラツキ)は、それぞれ±4%以内、±2%以内であり、不良(×)及び良好(○)であった。但し、例1は、塗布液の塗布量Y(mL/m2 )と塗布液の固形分濃度X(%)との関係が式(1)及び(2)の条件を満たしていない。
一方、比Vb /Vw が0.3〜1.7の範囲に入らない例12及び例13の膜厚ムラ(膜厚バラツキ)は、それぞれ±4%以内、±6%以内であり、いずれも不良(×)であった。なお、例12及び例13は、塗布液の塗布量Y(mL/m2 )と塗布液の固形分濃度X(%)との関係が式(1)及び(2)の条件を満たしていない。
図5の表において、比Vb /Vw が0.3〜1.7の範囲に入る例1及び例11の点状欠陥の評価は良好(○)であった。一方、比Vb /Vw が0.3〜1.7の範囲に入らない例12及び例13の点状欠陥の評価は不良(×)であった。
例1、例11〜例13の生産性の項目は、有機溶媒の残存率が10重量%以下になるまでの時間に対応させてグレード分けしたが、この時間はいずれも5秒であり、良好(○)であった。
本発明に係る光学補償シートの製造方法が適用される光学補償シートの製造ラインを説明する説明図 ワイヤバー塗布装置の全体構成を説明する断面図 塗工用ワイヤバーを説明する部分拡大断面図 実施例の結果を示す表 実施例の結果を示す表 実施例の結果を示すグラフ
符号の説明
10…ワイヤバー塗布装置、12…塗工用ワイヤバー、14…塗布ヘッド、16…ウエブ、18…ガイドローラ、20…バックアップ部材、22、24…コーターブロック、26、28…マニホールド、30、32…スロット、34…1次側塗布ビード、36…2次側塗布ビード、38…ロッド、40…ワイヤ、42…ワイヤ列、66…送り出し機、68…ガイドローラ、70…ラビング処理装置、72…ラビングローラ、74…除塵機、76…乾燥ゾーン、78…加熱ゾーン、80…紫外線ランプ、82…巻取り機

Claims (6)

  1. 透明支持体の表面に形成された配向膜の上に、液晶性化合物を含む液晶性組成物を塗布液として塗布手段により塗布形成した光学異方性層を有する光学補償シートの製造方法において、
    前記塗布液の塗布量Y(mL/m2 )と前記塗布液の固形分濃度X(%)との関係を、
    0.17X+2.0>Y>0.10X+2.0
    となるように調整することを特徴とする光学補償シートの製造方法。
  2. 前記塗布液において前記液晶性組成物は有機溶媒中に溶解しており、前記塗布液を前記配向膜の上に塗布してから前記有機溶媒の残存率が10重量%以下になるまでの時間が3〜20秒となるように調整することを特徴とする請求項1に記載の光学補償シートの製造方法。
  3. 前記塗布手段がワイヤバーコーターであり、ワイヤバーの回転周速Vb と前記透明支持体の搬送速度Vw との比Vb /Vw を0.3〜1.7に設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学補償シートの製造方法。
  4. 前記ワイヤバーコーターの前記ワイヤバーに巻回されるワイヤの直径が40〜90μmであることを特徴とする請求項3に記載の光学補償シートの製造方法。
  5. 前記請求項1〜4に記載の光学補償シートの製造方法により製造されたことを特徴とする光学補償シート。
  6. 前記光学異方性層の任意の箇所における膜厚が、該光学異方性層の平均膜厚に対して±3%以内の範囲にあることを特徴とする請求項5に記載の光学補償シート。
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