JPH08160431A - ラビング方法、ラビング装置、光学補償シートの製造方法 - Google Patents

ラビング方法、ラビング装置、光学補償シートの製造方法

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JPH08160431A
JPH08160431A JP6299929A JP29992994A JPH08160431A JP H08160431 A JPH08160431 A JP H08160431A JP 6299929 A JP6299929 A JP 6299929A JP 29992994 A JP29992994 A JP 29992994A JP H08160431 A JPH08160431 A JP H08160431A
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rubbing
roll
liquid crystal
film substrate
film
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Hidetomo Ito
秀知 伊藤
Jun Sasaki
純 佐々木
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長尺フィルムの液晶配向膜を均一にラビング
する。 【構成】 長尺のフイルム基板9表面に形成された液晶
配向膜に配向処理を施すラビング方法において、ラビン
グロール6を該フイルム基板9の連続搬送工程内の2つ
の搬送用ロール7、8間に配置し、回転する該ラビング
ロール6に該フイルム基板9をラップさせながら該フイ
ルム基板9を搬送することによって、連続して該フイル
ム基板上の配向膜表面にラビング処理を施すことを特徴
とするラビング方法、ラビング装置、その方法で作成し
た光学補償シートの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示素子に係わり、
液晶分子を均一に配向させることができる液晶配向膜の
ラビング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶セルにおける液晶分子の配向処理方
法には、基板の表面に配向膜を形成し、この配向膜の表
面をラビングロールによって一方向にラビングする方法
が知られている。ところで、基板としてフイルム基板を
用いる場合、各液晶セルに対応する定尺なフイルム基板
ごとにラビング処理を施すと非能率的であるので、長尺
なフイルム基板を用いてロール・ツー・ロールによる連
続処理でラビングを行っている。
【0003】図3は従来のこのような配向処理で用いら
れている配向処理装置の一部を示したものである(特開
平6−110059号)。この配向処理装置は、付随の
長尺フイルム基板4の搬送装置1とラビングロール2と
それに対向して配置されたバックアップロール3からな
る。この配向処理装置では、長尺なフイルム基板4が搬
送装置によって矢印Aの方向に搬送されるようになって
いる。フイルム基板4の上面には、図示していないが、
ポリイミド等からなる配向膜が形成されている。ラビン
グロール2はロール本体の外周面に植毛布からなるラビ
ング布が巻き付けられたものからなっている。またラビ
ングロール2は、ラビング角度設定のため軸方向中心部
を中心にして水平方向に回転自在とされている。この方
法ではまず、フイルム基板4上方で待機させているラビ
ングロール2とフイルム基板4下方で待機させているバ
ックアップロール3を共に軸方向中心部を中心にして水
平方向に回転させ、ラビング角を設定する。次に、ラビ
ングロール2を下降させフイルム基板4の上面に接触さ
せるとともにバックアップロール3を上昇させフイルム
基板4の下面に接触させる。次に、付随の搬送装置1に
よってフイルム基板4を矢印Aの方向に搬送する。ま
た、ラビングロール2をフイルム基板4の搬送方向とは
逆の方向つまり矢印B方向に回転させるとともに、バッ
クアップロール3をフイルム基板4の搬送方向と同方向
つまり矢印C方向にフイルム基板4の搬送速度と同期さ
せて回転させる。すると、ラビングロール2とバックア
ップロール3との間を連続的に搬送されるフイルム基板
4上の配向膜の表面がラビングロール2によって連続的
にラビングされる。
【0004】しかしながら、従来のこのような配向処理
方法では、ラビングロール2とバックアップロール3で
フイルム基板4を夾みながらラビング処理を行なってい
る。このため、ラビングロール2とバックアップロール
3の軸が平行でないと、ラビングロール2のフイルム基
板4との接触面の圧力が不均一となり、ラビング処理が
不均一となるため、ラビングロール2とバックアップロ
ール3の軸平行度に高い精度が要求されるという問題が
あった。
【0005】また一般的には最終的な液晶画面の縦、横
に対して斜めの方向に配向している液晶が用いられる場
合も多い。そこで、ラビング処理後の長尺フイルム基板
を定尺液晶画面用寸法へ裁断する際の歩留まりを良く
し、生産性の向上を図ることを目的として、長尺のフイ
ルム基板長手方向に対し、ラビング方向が斜めになるよ
うにラビングロールを設置する場合がある。図3におい
ても、この目的のために、ラビングロール2は、ラビン
グ角度設定のため軸方向中心部を中心にして水平方向に
回転自在とされているが、ラビングロール2とバックア
ップロール3でフイルム基板4を挟みながらラビング処
理を行なっている。このため、フイルム基板搬送方向A
とラビング方向Dが平行でない場合、つまりラビングロ
ール2とバックアップロール3の回転軸がフイルム搬送
方向と直角でない場合、搬送されているラビング部のフ
イルム基板4はラビングロール2とバックアップロール
3との挟み込みにより、ロール回転軸に直角な方向に力
を受ける。この力によりフイルム基板4は幅方向に移動
してしまい、ラビング方向が不均一になったり、ラビン
グロール2とバックアップロール3の挟み込みの部分で
フイルム基板4にしわが発生するといった問題があっ
た。
【0006】また、長時間ラビング処理を行うと、ラビ
ング布は劣化するため、一定期間毎にラビングロール3
の交換、もしくはラビング布の張り替え作業が必要とな
る。従来の方法だとラビングロールは1セットしかない
ため、この作業の度にラビング処理を中断しなければな
らず、非能率的であるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高い
平行精度を要求されることなく均一なラビング処理を施
すことができ、また長時間安定したフイルム基板搬送、
およびラビング方向を維持することができる配向処理方
法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明のラビング処理方法は、長尺のフイルム基板表
面に形成された液晶配向膜に配向処理を施すラビング方
法において、ラビングロールを該フイルム基板の連続搬
送工程内の2つの搬送用ロール間に配置し、回転する該
ラビングロールに該フイルム基板をラップさせながら該
フイルム基板を搬送することによって、連続して該フイ
ルム基板上の配向膜表面にラビング処理を施すことを特
徴とする。
【0009】また、好ましくは本発明のラビング処理方
法は、上記ラビング方法において、フイルム基板の搬送
方向に対し、回転軸を傾けてラビングロールを配置する
ことを特徴とする。
【0010】また、好ましくは本発明のラビング処理方
法は、上記ラビング方法において、芯管の全体に多数の
小孔を備え、芯管の外周にラビング布を装着したラビン
グロールを用い、該小孔より空気を吹き出しながらラビ
ング処理することを特徴とする。
【0011】また、好ましくは本発明のラビング処理の
装置は前記ラビング方法を用いたものであり、実際に使
用しているラビングロールの他に、装置内に1セット以
上の予備のラビングロールを備えていることを特徴とす
る。
【0012】また、好ましくは本発明のラビング処理方
法は、ロール自身の真円度、円筒度、振れ(偏芯)がい
ずれも30μm以下であるラビングロールを備えている
ことを特徴とする。
【0013】配向膜の代表的なものとしてポリイミド膜
がある。これはポリアミック酸(例えば、日産化学
(株)製SE−7210)を支持体面に塗布し100℃
から300℃で焼成後ラビングすることにより、ネマテ
ィック液晶やディスコティック液晶を配向させることが
できる。また、アルキル鎖変性系ポバール(例えば、ク
ラレ(株)製MP203、同R1130など)の塗膜な
らば焼成は必要なく、ラビングするだけで該配向能が付
与できる。その他、ポリビニルブチラール、ポリメチル
メタクリレート、など疎水性表面を形成する有機高分子
膜ならば大抵のものがその表面をラビングすることによ
り液晶配向能を付与できる。また、無機物斜方蒸着膜と
しては代表的なものにSiO斜方蒸着膜がある。これ
は、真空槽内においてベースフィルム面に斜め方向から
SiO蒸発粒子を当て、約20〜200nm厚の斜め蒸
着膜を形成させて配向膜とするものである。この蒸着膜
によって液晶が配向をすると該液晶層の光軸は、SiO
蒸着粒子が飛んできた軌跡を含み該ベースフィルム面に
垂直な平面上の特定の方向を向く。
【0014】このようにして得られたラビング処理され
たフィルムは液晶セルあるいは液晶表示板の視野角補償
用光学異方性フィルムに用いられる。本発明が利用でき
る光学異方性フィルムには例えば、透明フィルム上に配
向膜を形成した後、本発明の装置でラビングを行い、そ
の上に本発明の円盤状化合物、例えば下記に列挙するデ
ィスコティック液晶、および他の低分子化合物やポリマ
−との反応により、もはや液晶性を示さなくなったディ
スコティック液晶の反応生成物等のように、分子自身が
光学的に負の一軸性を有する化合物全般を意味する。
【0015】ディスコティック液晶として代表的なもの
は例えば、C.Destradeらの研究報告、Mo
l.Cryst.Liq.Cryst.71巻、111
頁(1981年)に記載されている、ベンゼン誘導体、
トリフェニレン誘導体、トルキセン誘導体、フタロシア
ニン誘導体や、B.Kohneらの研究報告、Ange
w.Chem.96巻、70頁(1984年)に記載さ
れたシクロヘキサン誘導体及びJ.M.Lehnらの研
究報告、J.Chem.Soc.Chem.Commu
n.,1794頁(1985年)、J.Zhangらの
研究報告、J.Am.Chem.Soc.116巻、2
655頁(1994年)に記載されているアザクラウン
系やフェニルアセチレン系マクロサイクルが挙げられ
る。このほか下記に列挙する様なものであるが、分子自
身が負の一軸光学異方性を持ち且つ斜め配向膜により基
盤面に対して斜めに光軸が配向するもので有れば、特に
下記物質に限定されるものではない。
【0016】
【化1】
【0017】
【化2】
【0018】
【化3】
【0019】
【化4】
【0020】本発明における負の一軸性とは、光学異方
性を有するシートの3軸方向屈折率を、その値が小さい
順にn1、n2、n3 としたとき、n1<n2=n3の関係
を有するものである。従って光学軸方向の屈折率が最も
小さいという特性を有するものである。ただし、n2と
n3の値は厳密に等しい必要はなく、ほぼ等しければ十
分である。
【0021】本発明の透明フィルムは光透過率が良好で
あることが好ましい。具体的には、光の透過率が80%
以上、更には90%以上であることが好ましい。従っ
て、ゼオネックス(日本ゼオン)、ARTON(日本合
成ゴム)、フジタック(富士フィルム)などの商品名で
売られている固有複屈折値が小さい素材から形成された
支持体が好ましい。しかし、ポリカーボネート、ポリア
クリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等の
固有複屈折値が大きな素材であっても、製膜時に分子配
向を制御することによって光学的に等方的な支持体を形
成することも可能であり、それらも好適に利用される。
具体的には、支持体の面配向主屈折率をNx,Ny、厚
み方向の主屈折率をNz、厚みをdとした時に、下式
(2)で表せる面配向性Re値の範囲が、20nm乃至
300nm,更に好ましくは30nm乃至150nmで
ある。この面配向の条件を満たすことにより、視角特性
の改善に著しい効果をもたらす。
【0022】式(1) Re=((Nx+Ny)/2−Nz)×d
【0023】本発明の光学補償シートを作成する場合
は、その製造工程において均一な斜め配向を得るための
工程を必要とする。具体的には配向膜を塗布した長尺の
フィルムを均一にラビングする工程、ディスコティック
液晶を塗布する工程、ディスコティック液晶形成温度ま
で昇温する工程が、架橋型分子の場合はUV光照射等架
橋処理を施し、冷却する工程などである。これにより該
液晶は均一な斜め配向をし、その配向を崩さずに常温で
固体になる。本発明に用いるディスコティック液晶のデ
ィスコティック液晶相をとる温度としては、好ましくは
90℃以上300℃以下、特に好ましくは90℃以上1
50℃以下である。
【0024】基板上に塗設されたディスコティック液晶
を斜めに配向させる上記以外の方法として、配向膜以外
の方法としては磁場配向や電場配向がある。この方法に
おいてはディスコティック液晶を基板に塗設後、所望の
角度に磁場、あるいは電場をかけるゾーンが必要である
がそのゾーン自体をディスコティック液晶が形成される
温度に調整しておく必要がある。
【0025】図1(A)、(B)は本発明の概要を示す
図である。この配向処理方法は、付随の長尺基板の搬送
装置5と外径60mm〜100mmのラビングロール6
とそれの上流と下流に配置された外径60mm〜100
mmの基板搬送用のロール7、8の構成からなる。ここ
でロール7、8はラビングロール6からそれぞれ等距離
の位置に配置されている。この配向処理装置では、長尺
なフイルム基板9が搬送装置によって、一定張力の状態
で1〜100m/minの搬送速度で矢印Eの方向に搬
送されるようになっている。フイルム基板9の上面に
は、図示していないが、ポリイミド等からなる配向膜が
形成されている。ラビングロール6はロール本体の外周
面にベルベットのラビング布が巻き付けられたものから
なっている。またラビングロール6は、ラビング角度設
定のため軸方向中心部を中心にして水平方向に回転自在
とされ、また上下自在とされている。この方法ではま
ず、フイルム基板9上方で待機させていたラビングロー
ル6を軸方向中心部を中心にして水平方向に回転させ、
図中αで示すラビング角を設定する。αは0〜45°の
適切な角度を選ぶ。次に、ラビングロール6を所定の位
置まで下降させ、ラビングロール6にフイルム基板の配
向膜面をラップさせる。このラップ角はラビングロール
6前後の搬送用ロール7、8の間隔等の条件により0〜
360の間の適当な角度を選ぶことができるが、フイル
ム基板の安定な搬送を考えると2〜60°が好ましい。
次に、付随の搬送装置5によって一定張力、一定速度条
件でフイルム基板9を矢印Eの方向に搬送する。ここ
で、ラビングロール6をフイルム基板9の搬送方向とは
逆の方向つまり矢印F方向に100〜800m/min
の一定の回転周速度で回転させる。すると、連続的に搬
送されるフイルム基板9上の配向膜の表面がラビングロ
ール6によって連続的にラビングされる。しかし、長時
間連続してラビング処理を続けるとラビング布が劣化し
てくる。そのため、本発明ではラビング装置内にもう1
セットのラビングロールを備え、第一のラビングロール
のラビング布が劣化すると、第二のラビングロールに連
続的に切り替えれるようにしたものも用いた。まず、第
一のラビングロールでラビング処理を開始し、第一のラ
ビングロールのラビング布が劣化した時点で、第二のラ
ビングロールに連続的に切り替える。この切り替えの後
は、第一のラビングロールは予備となるが、第二のラビ
ングロールのラビング布が劣化するまでの間に、この第
一のラビングロールを他の新しいラビングロールに交換
する。そして、第二のラビングロールが劣化したら、再
度第一のラビングロールに連続して切り替える。この繰
り返しにより、長時間連続してラビング処理を続けるこ
とができた。なお、予備のラビングロールは1セットに
限定するものではなく、2セット以上の予備でも上記の
連続ラビングは当然可能である。また、ラビングロール
自身は真円度、円筒度、振れ(偏芯)が悪いと、回転中
フイルム基板への押圧が変動しラビングムラが生じるた
め、いずれの値も30μm以下のものを用いるが、10
μm以下のものが望ましい。
【0026】このように、この配向処理方法では、フイ
ルム基板9をラビングロール6にラップさせながらラビ
ングする。このため、このラップ角を一度設定すると、
フイルム基板9搬送張力を一定に保つだけで、ラビング
時のフイルム基板9とラビングロール6の接触状態を一
定にすることができ、均一な連続ラビング処理が達成で
きる。従って、従来のような、ラビングロールおよびバ
ックアップロールの設定に際し、高い平行精度を要求さ
れることなく、またフイルム基板9に幅方向の力を受け
ることなく、安定して均一なラビング処理ができる。ま
た、ラビングロールが劣化しても、連続的に新しいもの
と交換することで、長時間連続してラビング処理を行う
ことができる。
【0027】図2は、図1のラビングロールとして、芯
管の全体に多数の小孔を備え、芯管の外周にラビング布
を装着したラビングロールを用い、小孔より空気を吹き
出しながらラビング処理するラビングロール部の例を示
す概要図である。ラビングロール芯管10には芯管表面
全体にわたり多数の孔径1〜3mmの小孔11が設けら
れ、芯管外周にはベルベットのラビング布12が巻き付
けられている。フイルム基板13を矢印Gの方向に一定
張力、一定速度で搬送しながら、ラビングロールは矢印
Hの方向に一定回転速度で回転させる。ここで、付随の
送風設備よりラビングロール芯管10内側に空気を供給
することで、芯管内側の空気圧を20〜100mmAq
に保ちながら、空気を小孔11より噴出させることによ
り、ラビングロール布12の繊維の根元とフイルム基板
の間に薄い空気層を形成する。この薄い空気層は、ラビ
ングロール軸がフイルム基板搬送方向と直角でない場合
の、搬送中のフイルム基板に働く幅方向の力を軽減し、
図1におけるフイルム基板搬送のさらなる安定化、ひい
てはラビング方向の安定化が実現できる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。 実施例1 トリアセチルセルロースの127μm厚フィルム(フィ
ルム面内の直交する二方向の屈折率をnx、ny、厚み
方向の屈折率をnz、厚みd=127μmとした場合 (nx−ny)×d=20(nm) {(nx−ny)/2−nz}×d=95(nm) を支持体とし、その上に配向膜としてアルキル変性ポバ
ール(クラレ(株)製MP203)を2μm厚となるよ
うに塗布した。これを本発明の図1に示すラビング方法
で、ラビング処理を行った。実施例1としては、ラビン
グロール外径80mm、フイルム基板搬送用ロール外径
60mm、フイルム基板搬送速度100m/min、ラ
ビングロール回転周速度250m/min、フイルム基
板搬送張力1kgf/cm基板巾、ラップ角5°、ラビ
ングロール傾き角α=0°の条件でラビング処理を行っ
た。ラビングロールは真円度が8μm、円筒度が10μ
m、振れ(偏芯)が10μmのものを用いた。そして、
このラビング処理を施したフイルム配向膜上に下記処方
の塗布液をバーコーターで乾燥膜2μm厚さに塗布す
る。 CAB531・・・・・・・・12部 TE−8(m=4)・・・100部 SR306・・・・・・・・・10部 イルガキュア907・・・・・・2部 メチルエチルケトン・・・・400部 ここで、CAB531はイーストマンケミカル社のセル
ロースアセテートブチレート、TE−8は前記のディ
スコティック液晶、SR306はソマール(株)のトリ
プロピイレングリコールジアクリレート、イルガキュア
907は日本チバガイギー(株)の光重合開始剤であ
る。この塗布フィルムを140℃の加熱ゾーンを通過さ
せ加熱状態で2分処理しその後UV光照射を行い、架橋
させて、1μm厚のディスコティック液晶を含む層を有
した光学補償シートサンプルを得た。
【0029】実施例2 ラビングロールの傾き角α=45°以外は実施例1と同
一条件で、ディスコティック液晶を含む層を有した光学
シートサンプルを得た。
【0030】実施例3 実施例2のラビングロールを図2に示す構造のものにか
えた以外は実施例2と同一条件で、ディスコティック液
晶を含む層を有した光学シートサンプルを得た。ここで
ラビングロールは実施例2のラビングロールと同じ外形
寸法であるが、芯管の小孔径2mm、開口率50%のも
のを用い、ラビングロール内の空気圧20mmAqの条
件で行った。
【0031】このようにして作成したフィルム表面の液
晶の配向の乱れを偏光顕微鏡で観察した。
【0032】さらに、これらのフィルムをTN型液晶セ
ル(液晶の異常光と常光の屈折率の差と液晶セルのギャ
ップサイズの積が510nmでねじれ角が87゜)に図
4のように装着し、実際の画像による視認性評価を実施
した。
【0033】比較例 本発明の装置の代わりに図3の従来の装置でラビングし
た他は上記と同様にして作った光学補償フィルムの表面
の液晶の配向の乱れを偏光顕微鏡で観察した。更にこの
フィルムを図4と同じTN型液晶セルへ同じ構成で装着
し視認性評価(表示画像の乱れ)を観察した。
【0034】表1には偏光顕微鏡観察の結果とこれらフ
ィルムを用いて作成した液晶表板の視認性結果を示し
た。
【0035】
【表1】
【0036】表1の結果によれば、本発明の方法で得ら
れた光学補償フィルムは、塗布された液晶の配向が均一
で、TN型液晶セルへ装着した結果でも表示画像にむら
のない高い表示品位を示すことが確認された。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、フイルム基板をラビングロールにラップさせなが
ら、連続的にラビング処理しているので、ラビングロー
ルおよびバックアップロールの高い平行精度を要求され
ることなく均一なラビング処理を施すことができ、画像
表示むらのない液晶表示板が得られることがわかった。
また一般的には最終的な液晶画面の縦、横に対して斜め
の方向に配向している液晶が用いられる場合も多いが、
この方法によれば、長尺なフイルム基板長手方向とラビ
ング方向が平行でない場合でも安定して均一な配向処理
が行える。従って長尺フイルム基板を定尺液晶画面用寸
法へ裁断する場合の歩留まりが良く、生産性の向上を図
ることができることがわかった。また、ラビング装置内
に予備のラビングロールを備え、第一のラビングロール
のラビング布が劣化した時点で、第二のラビングロール
に連続的に切り替えることにより、長時間連続して安定
したラビング処理が行えることがわかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の平面図、(B)はその正面図
を示す。
【図2】本発明のラビングロールを空気吹き出しタイプ
にした例の正面図を示す。
【図3】(A)は従来の配向処理装置の平面図、(B)
はその正面図を示す。
【図4】TN型液晶表示板の構成を示す。
【符号の説明】
1:長尺フイルム基板搬送装置 2:ラビングロール 3:バックアップロール 4:長尺フイルム基板 5:長尺フイルム基板搬送装置 6:ラビングロール 7:長尺フイルム搬送用ロール 8:長尺フイルム搬送用ロール 9:長尺フイルム基板 10:ラビングロール芯管 11:空気噴出小孔 12:ラビング布 13:長尺フイルム基板 TNC:TN型液晶セル A、B:偏光板 PA、PB:偏光軸 RF1、RF2:光学補償フィルム BL:バックライト R1、R2:光学補償フィルムのラビング方向

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺のフイルム基板表面に形成された液
    晶配向膜に配向処理を施すラビング方法において、ラビ
    ングロールを該フイルム基板の連続搬送工程内の2つの
    搬送用ロール間に配置し、回転する該ラビングロールに
    該フイルム基板をラップさせながら該フイルム基板を搬
    送することによって、連続して該フイルム基板上の配向
    膜表面にラビング処理を施すことを特徴とする液晶配向
    膜のラビング方法。
  2. 【請求項2】 フイルム基板の搬送方向に対し、回転軸
    を傾けてラビングロールを配置することを特徴とする請
    求項1記載の液晶配向膜のラビング方法。
  3. 【請求項3】 芯管の全体に多数の小孔を備え、芯管の
    外周にラビング布を装着したラビングロールを用い、該
    小孔より空気を吹き出しながらラビング処理することを
    特徴とする請求項1または2記載の液晶配向膜のラビン
    グ方法。
  4. 【請求項4】 ロール自身の真円度、円筒度、振れがい
    ずれも30μm以下であるラビングロールを備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶配向膜のラビング
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のラビング方法を用いた装
    置において、装置内に1セット以上の予備のラビングロ
    ールを備えていることを特徴とする液晶配向膜のラビン
    グ装置。
  6. 【請求項6】 透明支持体上に配向膜材料を塗設、ラビ
    ング処理をした後、少なくとも一種の円盤状化合物を含
    む層を形成する光学補償シートの製造方法において、該
    ラビング処理の方法が請求項1または2記載の方法であ
    ることを特徴とする光学補償シートの製造方法。
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