JP7357429B2 - 便器用衛生製品 - Google Patents
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Description
項1. 開閉可能な便蓋を有する便器に使用される便器用衛生製品であって、
薬剤成分を放出させる薬剤組成物を含み、
前記便蓋のボウル部側に設置される、便器用衛生製品。
項2. 前記薬剤成分が、洗浄成分、抗菌成分、香料成分、及び消臭成分よりなる群から選択される少なくとも1種である、項1に記載の便器用衛生製品。
項3. 前記薬剤成分が、揮散性薬剤成分である、項1又は2に記載の便器用衛生製品。
項4. 前記薬剤組成物が、薬剤成分、及び/又は薬剤成分の発生源を含有する、項1~3のいずれかに記載の便器用衛生製品。
項5. 前記薬剤組成物が、当該薬剤組成物を収容する収容部と、当該薬剤組成物から薬剤成分を容器外に放出するための放出部を有する容器に収容されている、項1~4のいずれかに記載の便器用衛生製品。
本発明の便器用衛生製品では、便器のボウル部を衛生化するために、薬剤成分を放出させる薬剤組成物が含まれる。
本発明において、「薬剤成分」とは、便器のボウル部を衛生化できる成分であり、具体的には、洗浄成分、抗菌成分、香料成分、消臭成分等が挙げられる。ここで、抗菌成分とは、除菌効果、静菌効果、殺菌効果、抗カビ効果等を含んだ、細菌又は真菌の増殖を抑制又は減少させる成分全てを指す。
イソ酪酸シトロネリル、イソ酪酸ゲラニル、イソ酪酸リナリル、イソ酪酸ベンジル、イソ酪酸フェニルエチル、イソ酪酸フェノキシエチル、イソ酪酸トリシクロデセニル、吉草酸エチル、吉草酸プロピル、イソ吉草酸シトロネリル、イソ吉草酸ゲラニル、イソ吉草酸シンアミル、イソ吉草酸ベンジル、イソ吉草酸フェニルエチル、カプロン酸エチル、カプロン酸アリル、エナント酸エチル、エナント酸アリル、カプリン酸エチル、チグリン酸シトロネリル、オクチンカルンボン酸メチル、2-ペンチロキシグリコール酸アリル、シス-3-ヘキセニルメチルカーボネート、ケト酸エチル、ピルビン酸イソアミル、アセト酸エチル、レブリン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸イソブチル、安息香酸イソアミル、安息香酸ゲラニル、安息香酸リナリル、安息香酸ベンジル、安息香酸フェニルエチル、安息香酸フェニルエチル、ジヒドロキシメチル安息香酸メチル、フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸エチル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸イソアミル、フェニル酢酸ゲラニル、フェニル酢酸ベンジル、フェニル酢酸フェニルエチル、フェニル酢酸p-クレジル、桂皮酸メチル、桂皮酸エチル、桂皮酸ベンジル、桂皮酸シンアミル、桂皮酸フェニルエチル、サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、サリチル酸イソブチル、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸シス-3-ヘキセニル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸フェニルエチル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、アンスラニル酸メチル、アンスラニル酸エチル、メチルアンスラニル酸メチル、ジャスモン酸メチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、メチルフェミルグリシド酸エチル、フェニルグリシド酸エチル、グリコメル、フラクトン、フレイストン、フルテート、ジベスコン、エチル2-メチル-6-ペンチル-4-オキサ-2-シクロヘキセンカーボネート等のエステル系香料;2-オクタノン、δ-ダマスコン、アセトイン、ジアセチル、ミチルアミルケトン、エチルアミルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルノニルケトン、メチルヘプテノン、コアボン、カンファー、カルボン、メントン、d-プレゴン、ピペリトン、フェンチョン、ゲラニルアセトン、セドリルメチルケトン、ヌートカトン、イオノン、α-イオノン、β-イオノン、メチルイオノン、α-n-メチルイオノン、β-n-メチルイオノン、α-イソイオノン、β-イソイオノン、アリルイオノン、イロン、α-イロン、β-イロン、γ-イロン、ダマスコン、α-ダマスコン、β-ダマスコン、δ-ダマスコン、ダマセノン、ダイナスコン、α-ダイナスコン、β-ダイナスコン、マルトール、エチルマルトール、2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフランノン、シュガーラクトン、p-t-ブチルシクロヘキサノン、アミルシクロペンタノン、ヘプチルシクロペンタノン、ジヒドロジャスモン、シスージャスモン、フロレックス、プリカトン、4-シクロヘキシル-4-メチル-2-ペンタノン、p-メンテン-6-イルプロパノン、2,2,5-トリメチル-5-ペンチルシクロペンタノン、エトキシビニルテトラシクロヘキサノン、ジヒドロペンタメチルインダノン、イソ・イー・スーパー、トリモフィックス、アセトフェノン、p-メチルアセトフェノン、ベンジルアセトン、カローン、ラズベリーケトン、アニシルアセトン、4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-2-ブタノン、メチルナフチルケトン、4-フェニル-4-メチル-2-ペンタノン、ベンゾフェノン等のケトン系香料;ゲラニル酸、シトロネリル酸、安息香酸、フェニル酢酸、フェニルプロピオン酸、桂皮酸、2-メチル-2-ペンテノ酸等のカルボン酸系香料;γ-オクタラクトン、γーノナラクトン、γ-デカラクトン、γ-ウンデカラクトン、δ-デカラクトン、クマリン、ジヒドロクマリン、ジャスモラクトン、ジャスミンラクトン等のラクトン系香料;ムスコン、シベトン、シクロペンタデカノン、シクロヘキサデセノン、シクロペンタデカノリド、12-ケトシクロペンタデカノリド、シクロヘキサデカノリド、シクロヘキサデセノリド、12-オキサ-16-ヘキサデカノリド、11-ヘキサ-16-ヘキサデカノリド、10-オキサ-16-ヘキサデカノリド、エチレンブラシレート、エチレンドデカンジオエート、ムスクケトン、ムスクキシロール、ムスクアンブレット、ムスクチベテン、ムスクモスケン、6-アセチルヘキサメチルインダン、4-アセチルジメチル-t-ブチルインダン、5-アセチルテトラメチルイソプロプルインダン、6-アセチルヘキサテトラリン、ヘキサメチルヘキサヒドロシクロペンタンベンゾピラン等のムスク系香料;アセチルピロール、インドール、スカトール、インドレン、2-アセチルピリジン、マリティマ、6-メチルキノリン、6-イソプロピルキノリン、イソブチルキノリン、2-アセチルピラジン、2,3-ジメチルピラジン、2-イソプロピル-3-メトキシピラジン、2-イソブチル-3-メトキシピラジン、2-セカンダリーブチル-3-メトキシピラジン、トリメチルピラジン、5-メチル-3-ヘプタンオキシム等の窒素含有香料;ゲラニルニトリル、シトロネリルニトリル、5-フェニル-2,6-ノナジエンニトリル、シナモンニトリル、クミンニトリル、ドデカンニトリル、トリデセン-2-ニトリルと等のニトリル系香料;ジメチルスルフィド、2-メチル-4-プロピル-1,3-オキサチアン、イソオシアン酸アリル、p-メンタン-8-チオール-3-オン、p-メンテン-8-チオール、p-メンチルチオプロピオン酸メチル等の硫黄含有香料等が例示される。また、天然香料としては、チュベローズ油、ムスクチンキ、カストリウムチンキ、シベットチンキ、アンバーグリスチンキ、ペパーミント油、ペリラ油、プチグレン油、パイン油、ローズ油、ローズマリー油、しょう脳油、芳油、クラリーセージ油、サンダルウッド油、スペアミント油、スパイクラベンダー油、スターアニス油、ラバンジン油、ラベンダー油、レモン油、レモングラス油、ライム油、ネロリ油、オークモス油、オコチア油、パチュリ油、タイム油、トンカ豆チンキ、テレピン油、ワニラ豆チンキ、バジル油、ナツメグ油、シトロネラ油、クローブ油、ボアドローズ油、カナンガ油、カルダモン油、カシア油、シダーウッド油、オレンジ油、マンダリン油、タンジェリン油、アニス油、ベイ油、コリアンダー油、エレミ油、ユーカリ油、フェンネル油、ガルバナム油、ゼラニウム油、ヒバ油、桧油、ジャスミン油、ベチバー油、ベルガモット油、イランイラン油、グレープフルーツ油、ゆず油等が挙げられる。これらの香料成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて調香して使用することもできる。
二酸化塩素は、水の存在下で亜塩素酸塩と酸との反応により発生するので、二酸化塩素発生組成物は、二酸化塩素の発生源としては、亜塩素酸塩及び酸を含んでいればよい。
本発明で使用される薬剤組成物には、前述する成分の他に、水、有機溶剤、酵素、殺菌剤、キレート剤、着色剤、顔料、乳化剤、可溶化剤、増量剤、溶解性調整剤、漂白剤、撥水剤、親水剤、充填剤、pH調整剤、緩衝剤、消泡剤、賦形剤等が含まれていてもよい。これらの成分の含有量については、薬剤組成物の形状、使用する成分の種類等に応じて適宜設定すればよい。
本発明で使用される薬剤組成物の形状については、その組成や薬剤成分の放出方法等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、液状、ゲル状、ペースト状、錠剤状、粉末状、顆粒状等が挙げられる。
本発明の便器用衛生製品において、薬剤組成物は便蓋のボウル部側に設置される。このように便蓋のボウル部側に薬剤組成物を設置することにより、トイレを使用していない時(即ち、便器の便蓋を閉めた状態になっている際)に、便器の便蓋とボウル部で形成された空間内に薬剤成分が放出され、便器のボウル部の表面に薬剤成分を行き渡らせることが可能になり、ボウル部の衛生化効果を図ることができる。
本発明の便器用衛生製品において、薬剤組成物は、容器に収容して便蓋のボウル部側に設置して使用されるが、薬剤組成物が粘着性を有するゲル状である場合であれば、当該薬剤組成物剤は、容器に収容せずに、そのまま設置部位に吸着させてもよい。
揮散性薬剤成分を含む薬剤組成物を使用する場合であれば、当該薬剤組成物を収容する容器の一態様として、薬剤組成物を収容する収容部と、揮散性薬剤成分が透過可能な透過性フィルム(揮散性薬剤成分透過性フィルム)からなる放出部を有する容器が挙げられる。
薬剤組成物から薬剤成分を噴霧させて放出させる場合であれば、薬剤組成物を収容する収容部と、当該収容部から供給された薬剤組成物を噴霧させて容器外に放出させるための噴霧ノズル(放出部)を有する容器を使用すればよい。また、噴霧ノズルから薬剤組成物を噴霧させるために必要な電力供給源等を備えていてもよい。
薬剤組成物から薬剤成分を滴下させて放出させる場合であれば、薬剤組成物を収容する収容部と、当該収容部から供給された薬剤組成物を滴下させて容器外に放出させるための細孔部(放出部)を有する容器を使用すればよい。また、ポンプ等の機械的手段を用いて薬剤組成物を滴下する場合であれば、当該機械的手段を稼働させるために必要な電力供給源等を備えていてもよい。
表1に示す組成のゲル状の薬剤組成物を調製し、糞便のモデル汚垢としてサラダ油及びカーボンブラックをサラダ油:カーボンブラックの質量比が100:2となるように混合したものを使用して、以下の試験を行った。
<汚垢除去効果の判定基準>
◎:モデル汚垢の残存率が5%未満である。
○:モデル汚垢の残存率が5%以上20%未満である。
△:モデル汚垢の残存率が20%以上50%未満である。
×:モデル汚垢の残存率が50%以上である。
前記試験例1で調製した薬剤組成物を使用し、以下のフィールド試験を行った。4人家族の家庭用便器の便蓋のボウル部側に、容器に収容した各薬剤組成物と取り付けた。使用した容器は、前記試験例1の場合と同様である。7日間便器の清掃をすることなく、家庭用便器を使用した。なお、便器を使用しない場合には、便蓋を閉めた状態にしておいた。また、4人家族の家庭用便器は、通常、1日当たりのトイレの使用回数は15~25回である。7日間使用後の便器について、糞便汚れ及び黒ずみの有無を目視にて確認し、下記判定基準に従って、糞便汚れ及び黒ずみの除去効果を評価した。
<汚垢除去効果の判定基準>
◎:糞便汚れ及び黒ずみの付着が全く認められない。
○:糞便汚れ又は黒ずみの付着が僅かに認められる。
△:糞便汚れ又は黒ずみの付着が少しだけ認められる。
×:糞便汚れ又は黒ずみの付着がかなり認められる。
表3に示す組成のゲル状の薬剤組成物を調製し、各薬剤組成物10gを用いて、黒ずみ発生防止効果の評価を行った。直径8.7cmのプラスチックシャーレにポテトデキストロース寒天培地を作成し、Cladosporium halotolerans(NBRC111839)(黒ずみの原因菌)を1×108 cells/ml濃度となるように調整した菌液を100μl塗布した。次いで、蓋付きのプラスチックケース(容量25cm×15cm×10cm)に、菌を塗布したシャーレ(蓋を開けた状態)と、容器に収容した薬剤組成物を入れて、当該プラスチックケースを密閉し、22.5℃で5日間静置した。なお、使用した容器は、前記試験例1の場合と同様である。その後、プラスチックシャーレ上の菌の繁殖状態を目視にて確認し、下記判定基準に従って、黒ずみ発生防止効果を評価した。ケース内の二酸化塩素濃度は、試験終了後(5日間静置後)にケースの蓋をわずかに開けた隙間から100mlの空気をシリンジで吸引し、そのシリンジを試験例1と同様の二酸化塩素の気体検知管に接続して、二酸化塩素ガス濃度を測定した。
<黒ずみ発生防止効果の判定基準>
○:シャーレに菌のコロニーが一切認められない。
△:シャーレに認められる菌のコロニー数が10個以下である。
×:シャーレに認められる菌のコロニー数が11個以上100個以下である。
××:シャーレに無数の菌のコロニー数が認められる。
2 便蓋
3 ボウル部
4 水
Claims (3)
- 開閉可能な便蓋を有する便器に使用される便器用衛生製品であって、
揮散性の洗浄成分を揮散させて放出させる薬剤組成物(ただし、二酸化塩素を含むガスを発生する錠剤を除く)を含み、
前記便蓋のボウル部側に設置される、便器用衛生製品(ただし、圧力液体を噴射するためのノズルを有するものを除く)。 - 前記薬剤組成物が、前記洗浄成分、及び/又は前記洗浄成分の発生源を含有する、請求項1に記載の便器用衛生製品。
- 前記薬剤組成物が、当該薬剤組成物を収容する収容部と、当該薬剤組成物から前記洗浄成分を容器外に放出するための放出部を有する容器に収容されている、請求項1又は2に記載の便器用衛生製品。
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