JP7357005B2 - 色調最適化された歯科用ミルブランク - Google Patents
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Description
[1]無機フィラーを40質量%以上含有し、以下の条件(1)及び(2)を満たす、歯科用ミルブランク。
(1)厚さ1.20±0.01mmの試験片のL*a*b*表色系による黒背景での色度が、-0.5≦a*black≦2.5かつ12.0≦b*black≦25.0である。
(2)厚さ1.20±0.01mmの試験片のオパール値が17.5以上である。
[2]2層以上の積層体から構成され、少なくとも1層が以下の条件(1)及び(2)を満たす、[1]に記載の歯科用ミルブランク。
(1)厚さ1.20±0.01mmの試験片のL*a*b*表色系による黒背景での色度が、-0.5≦a*black≦2.5かつ12.0≦b*black≦25.0である。
(2)厚さ1.20±0.01mmの試験片のオパール値が17.5以上である。
[3]2層以上の積層体から構成され、少なくとも1層が以下の条件(1)及び(2)を満たし、かつ別の少なくとも1層が以下の条件(3)を満たす、[1]又は[2]に記載の歯科用ミルブランク。
(1)厚さ1.20±0.01mmの試験片のL*a*b*表色系による黒背景での色度が、-0.5≦a*black≦2.5かつ12.0≦b*black≦25.0である。
(2)厚さ1.20±0.01mmの試験片のオパール値が17.5以上である。
(3)厚さ1.20±0.01mmの試験片のL*a*b*表色系による黒背景での色度が、-2.0≦a*black≦0.0かつ3.0≦b*black≦16.0である。
[4]前記無機フィラーが、平均粒子径30~700nmの無機フィラーを含む、[1]~[3]のいずれかに記載の歯科用ミルブランク。
[5]さらに無機顔料を含有し、前記無機顔料の含有量が、前記無機フィラー100質量部に対して0.070~0.100質量部である、[1]~[4]のいずれかに記載の歯科用ミルブランク。
[6]無機顔料が3種以上の無機顔料を含む、[5]に記載の歯科用ミルブランク。
[7]前記無機フィラーが、平均粒子径30~180nmの無機フィラーを含む、[1]~[6]のいずれかに記載の歯科用ミルブランク。
(1)厚さ1.20±0.01mmの試験片のL*a*b*表色系による黒背景での色度が、-0.5≦a*black≦2.5かつ12.0≦b*black≦25.0である。
(2)厚さ1.20±0.01mmの試験片のオパール値が17.5以上である。
(オパール値)={(a*white-a*black)2+(b*white-b*black)2}1/2
天然歯のエナメル質はオパール値が22.9であることが知られており、前記条件(2)を満たすことで、歯科用ミルブランクを切削加工して得られる歯科用補綴物が、天然歯(特に切端部)特有のオパール性を有する高度に審美なものとなる。オパール性とは、オパール効果を有することを意味し、オパール効果とはオパールと同じ特異な可視光の光散乱効果を意味する。より具体的には、物質中に光の波長に近似の大きさを有する粒子が存在し、その粒子が可視光の短波長領域を散乱することにより、物体の透過光が黄色味を帯び、散乱光が青みを帯びることをいう。該オパール値は天然歯のエナメル質が示す22.9の値に近いことが好ましく、具体的には、17.9以上25.0以下であることが好ましい。上限値については、効果を予想する限り特に限定されるものではない。なお、本発明におけるオパール値は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
メチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2,3-ジブロモプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、10-ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、エリトリトールモノ(メタ)アクリレート、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルオキシドデシルピリジニウムブロマイド、(メタ)アクリロイルオキシドデシルピリジニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシヘキサデシルピリジニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシデシルアンモニウムクロライド、10-メルカプトデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2-ビス[4-〔3-アクリロイルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ〕フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-〔3-メタクリロイルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ〕フェニル]プロパン(通称「Bis-GMA」)、2,2-ビス〔4-(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル〕プロパン、2,2-ビス〔4-(メタ)アクリロイルオキシポリエトキシフェニル〕プロパン、1,2-ビス〔3-(メタ)アクリロイルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ〕エタン、ペンタエリトリトールジ(メタ)アクリレート、[2,2,4-トリメチルヘキサメチレンビス(2-カルバモイルオキシエチル)]ジメタクリレート(通称「UDMA」)、2,2,3,3,4,4-ヘキサフルオロ-1,5-ペンチルジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、N,N’-(2,2,4-トリメチルヘキサメチレン)ビス〔2-(アミノカルボキシ)プロパン-1,3-ジオール〕テトラ(メタ)アクリレート、1,7-ジアクリロイルオキシ-2,2,6,6-テトラアクリロイルオキシメチル-4-オキサヘプタン等が挙げられる。
(3)厚さ1.20±0.01mmの試験片のL*a*b*表色系による黒背景での色度が、-2.0≦a*black≦0.0かつ3.0≦b*black≦16.0である。
無機フィラー含有量は、得られたミルブランクを、電気炉等で高温加熱し、有機成分が除かれる前後における質量変化量(強熱残分)にて確認することができる。具体的に本実施例においては、白金るつぼを精秤し(m1)、サンプル約1gを白金るつぼに採取し、精秤した(m2)。その後、575±25℃の電気炉中で60±3分間強熱し、白金るつぼを電気炉から取り出し、デシケーター中で30分間放冷し、精秤した(m3)後、次式により強熱残分値を求めた。
強熱残分(%)=(m3-m1)/(m2-m1)×100
後述の実施例及び比較例で得られた14.5mm×18.0mm×14.5mmの角柱状の歯科用ミルブランクから14.5mm×18.0mm、厚さ1.6mmの色度板を、ダイヤモンドカッター(ISOMET-1000)を用いて切り出し、耐水研磨紙(#1000、#2000、#3000)を用いて厚さ1.20±0.01mmに仕上げ、試験片とした(n=1)。研磨後の板状物である試験片を、分光測色計(CM-3610A:コニカミノルタ株式会社製、D65光源、幾何条件c(di:8°、de:8°)、拡散照明:8°受光、測定モードSCI、測定径/照明径=φ8mm/φ11mm)により、白背景でのL*a*b*値(JIS Z 8781-4:2013 測色-第4部:CIE 1976 L*a*b*色空間)を測定した。また黒背景でも同様の測色を行い、以下のように白背景と黒背景の彩度差Δa*、及びオパール値等を算出した。白背景とは、標準白色板(L*=98.68、a*=-0.07、b*=-0.31)を下敷きとして試験片の背景を白色にして(試験片に対して測定装置と反対側を白色にして)測定することを意味し、黒背景とは、標準黒色板(L*=25.64、a*=-0.19、b*=-0.80)を下敷きとして試験片の背景を黒色にして(試験片に対して測定装置と反対側を黒色にして)測定することを意味する。なお、歯科用ミルブランクが2層以上の積層体の場合、各層について、前記色度板を得た。
ΔL*=L*black-L*white
Δa*=a*black-a*white
Δb*=b*black-b*white
(オパール値)={(a*white-a*black)2+(b*white-b*black)2}1/2
但し、L*white、a*white、及びb*whiteは白背景での測色結果を意味し、L*black、a*black、及びb*blackは黒背景での測色結果を意味する。
後述の実施例及び比較例で得られた歯科用ミルブランクを歯科用CAD/CAM切削加工機「DWX-51D」(ローランド ディー.ジー.株式会社製)により切削加工し、上顎右側第一前歯クラウンを作製した(n=1)。作製したクラウンを口腔内に試適し、5人が目視観察して歯科用補綴物としての色調再現性とオパール性とを評価し、それらの総合的な評価として審美性の評価を次の基準により行った。
市販の超微粒子シリカ(日本アエロジル株式会社製、アエロジル(登録商標)OX 50、平均一次粒子径:40nm、屈折率:1.46、BET比表面積:50m2/g)30gを水120mLに分散し、分散液とした。この分散液に、あらかじめ、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.5gと水15mL及び酢酸0.108gを撹拌させた溶液を加え、1時間室温で撹拌した。次いで、無機顔料(日局酸化チタン、酸化鉄黒、酸化鉄赤(ベンガラ)、酸化鉄黄)を表1に記載の投入量で加え、室温で10分撹拌した。前記溶液から溶媒を減圧留去し、さらに90℃3時間乾燥した。このような表面処理によって、表面処理された無機フィラーA~G、J、K、N、O、Pを得た。なお、無機顔料の投入量は、所望のシェードに合わせて調整した。また、積層構造とする際の中間層に用いる無機フィラーとして、無機フィラーH、Iは、無機フィラーGとJをそれぞれ2:1、1:2の質量比で乾式混合して作製した。同様に、無機フィラーL,Mは、無機フィラーKとNをそれぞれ2:1、1:2の質量比で乾式混合して作製した。
また、市販のバリウムボロアルミノシリケートガラス粉末(ショット社製、GM27884、(登録商標)UF2.0、平均粒子径:2.0μm、破砕状)30gを水120mLに分散し、上記と同様の方法で表面処理することにより、無機フィラーQ、R、Tを得た。また、無機フィラーSは、無機フィラーRとTを1:1の質量比で乾式混合して作製した。
[2,2,4-トリメチルヘキサメチレンビス(2-カルバモイルオキシエチル)]ジメタクリレート(UDMA)70質量部及びトリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)30質量部に、加熱重合開始剤でもあるベンゾイルペルオキシド1.5質量部を溶解させて、重合性単量体含有組成物(m)を調製した。
無機フィラーAを、4.5g、14.5×18.0mmの長方形のプレス用金型の下パンチ棒の上に敷いた。タッピングにより無機フィラーAをならした後に、上パンチ棒を所定の位置に設置し、プレス機を用いて一軸プレス(プレス圧60MPa(16kN)、時間は1分間)を行った。上パンチ及び下パンチを金型から外し、単層の成形体を取り出した。その後、該成形体をポリエチレン製の袋体の内部に設置し、重合性単量体含有組成物(m)を袋体の内部に導入し、袋体内部を減圧することによって、該成形体に重合性単量体含有組成物(m)を含浸させた。減圧下、室温で1日間静置した後、次に、熱風乾燥機を用いて55℃18時間加熱後、さらに110℃で3時間加熱処理を行って、重合性単量体を重合させて、目的とする単層の歯科用ミルブランクを得た。得られた歯科用ミルブランクは、14.5mm×18.0mm×14.5mmの角柱状であり、強熱残分値は、60質量%であった。
無機フィラーAの代わりに無機フィラーB、Cをそれぞれ用いた以外は実施例1と同様の方法にて、単層の歯科用ミルブランクを得た。得られた歯科用ミルブランクは、いずれも14.5mm×18.0mm×14.5mmの角柱状であり、強熱残分値は、60質量%であった。
重合性単量体含有組成物(m)3.8gに、無機フィラーDを6.2g練りこみながら少しずつ加えていき、ペースト状物を作製し、それを14.5mm×14.5mm×18mmのテフロン(登録商標)製の収納容器を用い、14.5mm×18mmの面に対して、ペースト状物を厚さ15mmまで充填した。その後、容器内で50℃24時間加熱重合させ、続いて110℃12時間加熱重合させた。重合工程終了後、容器から取り出して、目的とする単層の歯科用ミルブランクを得た。得られた歯科用ミルブランクは、14.5mm×18.0mm×14.5mmの角柱状であり、強熱残分値は、61質量%であった。
重合性単量体含有組成物(m)3.8gに、無機フィラーE及びFを、それぞれ6.2gを練りこみながら少しずつ加えていき、ペースト状物1及び2をそれぞれ作製した。14.5mm×14.5mm×18mmのテフロン(登録商標)製の収納容器を用い、14.5mm×18mm面に対して、ペースト状物1を厚さ7.5mmまで充填した。さらにその上に、ペースト状物2を厚さ7.5mmで充填し、容器に収容された重合前の積層体を得た。その後、容器内で50℃24時間加熱重合させ、続いて110℃12時間加熱重合させた。重合工程終了後、容器から取り出して、目的とする2層の積層体から構成された歯科用ミルブランクを得た。得られた歯科用ミルブランクは、14.5mm×18.0mm×14.5mmの角柱状であり、強熱残分値は、61質量%であった。
無機フィラーG、H、I、及びJを、各1.1g、14.5×18.0mmの長方形のプレス用金型の下パンチ棒の上に4層の積層構造となるように順次敷いた。タッピングにより無機フィラーG、H、I、及びJをならした後に、上パンチ棒を所定の位置に設置し、プレス機を用いて一軸プレス(プレス圧60MPa(16kN)、時間は1分間)を行った。上パンチ及び下パンチを金型から外し、4層の成形体を取り出した。その後、該成形体をポリエチレン製の袋体の内部に設置し、重合性単量体含有組成物(m)を袋体の内部に導入し、袋体内部を減圧することによって、該成形体に重合性単量体含有組成物(m)を含浸させた。減圧下、室温で1日間静置した後、次に、熱風乾燥機を用いて55℃18時間加熱後、さらに110℃で3時間加熱処理を行って、重合性単量体を重合させて、目的とする4層の積層体から構成された歯科用ミルブランクを得た。得られた歯科用ミルブランクは、14.5mm×18.0mm×14.5mmの角柱状であり、強熱残分値は、59質量%であった。
無機フィラーG、H、I、及びJの代わりに無機フィラーK、L、M、及びNを用いた以外は実施例6と同様の方法で、目的とする4層の積層体から構成された歯科用ミルブランクを得た。得られた歯科用ミルブランクは、14.5mm×18.0mm×14.5mmの角柱状であり、強熱残分値は、59質量%であった。
無機フィラーAの代わりに無機フィラーO、Pをそれぞれ用いた以外は実施例1と同様の方法にて、単層の歯科用ミルブランクを得た。得られた歯科用ミルブランクは、14.5mm×18.0mm×14.5mmの角柱状であり、強熱残分値は、60質量%であった。
無機フィラーDの代わりに無機フィラーQを用い、重合性単量体含有組成物(m)2.8gに、無機フィラーQを7.2g練りこみながら少しずつ加えていき、ペースト状物を作製した以外は、実施例4と同様の方法にて、単層の歯科用ミルブランクを得た。得られた歯科用ミルブランクは、14.5mm×18.0mm×14.5mmの角柱状であり、強熱残分値は、71質量%であった。
無機フィラーG、H、I、及びJの代わりに無機フィラーR、S、Tを用いて、層の数を3層とし、各無機フィラーを2.0gずつ積層したこと以外は実施例6と同様の方法で、目的とする3層の積層体から構成された歯科用ミルブランクを得た。得られた歯科用ミルブランクは、14.5mm×18.0mm×14.5mmの角柱状であり、強熱残分値は、70質量%であった。
Claims (7)
- 無機フィラーを40質量%以上含有し、以下の条件(1)及び(2)を満たし、
前記無機フィラーが、平均粒子径30~700nmの無機フィラーを含む、歯科用ミルブランク。
(1)厚さ1.20±0.01mmの試験片のL*a*b*表色系による黒背景での色度が、-0.5≦a*black≦2.5かつ12.0≦b*black≦25.0である。
(2)厚さ1.20±0.01mmの試験片のオパール値が17.5以上である。 - 2層以上の積層体から構成され、少なくとも1層が以下の条件(1)及び(2)を満たす、請求項1に記載の歯科用ミルブランク。
(1)厚さ1.20±0.01mmの試験片のL*a*b*表色系による黒背景での色度が、-0.5≦a*black≦2.5かつ12.0≦b*black≦25.0である。
(2)厚さ1.20±0.01mmの試験片のオパール値が17.5以上である。 - 2層以上の積層体から構成され、少なくとも1層が以下の条件(1)及び(2)を満たし、かつ別の少なくとも1層が以下の条件(3)を満たす、請求項1又は2に記載の歯科用ミルブランク。
(1)厚さ1.20±0.01mmの試験片のL*a*b*表色系による黒背景での色度が、-0.5≦a*black≦2.5かつ12.0≦b*black≦25.0である。
(2)厚さ1.20±0.01mmの試験片のオパール値が17.5以上である。
(3)厚さ1.20±0.01mmの試験片のL*a*b*表色系による黒背景での色度が、-2.0≦a*black≦0.0かつ3.0≦b*black≦16.0である。 - さらに無機顔料を含有し、前記無機顔料の含有量が、前記無機フィラー100質量部に対して0.070~0.100質量部である、請求項1~3のいずれか1項に記載の歯科用ミルブランク。
- 無機顔料が3種以上の無機顔料を含む、請求項4に記載の歯科用ミルブランク。
- 前記無機フィラーが、平均粒子径30~180nmの無機フィラーを含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の歯科用ミルブランク。
- 歯科用ミルブランクの製造方法であって、
無機顔料を含む無機フィラーを金型内でプレス成形し、得られた成形体を、重合開始剤を含む重合性単量体と接触させた後、重合硬化させる工程、又は
無機フィラー、重合性単量体、重合開始剤、及び無機顔料を含むペースト状物を調製し、所望の形状の金型中で該ペースト状物を重合硬化させる工程を含み、
前記無機フィラーが、平均粒子径30~700nmの無機フィラーを含み、
前記歯科用ミルブランクが無機フィラーを40質量%以上含有し、
以下の条件(1)及び(2)を満たす、請求項1~6のいずれか1項に記載の歯科用ミルブランクの製造方法。
(1)厚さ1.20±0.01mmの試験片のL*a*b*表色系による黒背景での色度が、-0.5≦a* black ≦2.5かつ12.0≦b* black ≦25.0である。
(2)厚さ1.20±0.01mmの試験片のオパール値が17.5以上である。
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