JP7356213B2 - 画角測定用熱源、及び画角測定システム - Google Patents
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Description
図14、及び図15を参照し、従来の画角測定システムについて説明する。
特許文献1に記載の赤外線センサの動作試験装置では、テーブル上に取付けた調整治具にセットされた赤外線センサに対し、複数の熱源ランプを格子状に面配列した位置決定用熱源パネルの熱源ランプを所定間隔において順次点灯走査させることにより、熱源の位置を移動させている。
また、特許文献1に記載の赤外線センサの動作試験装置では、赤外線センサをセットした調整治具を縦、横方向に移動させ、かつまたは傾斜移動させる位置調整装置が備えて構成される。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は、本実施形態に係る画角測定システムAS1の一例を示す図である。画角測定システムAS1は、画角測定用熱源1と、赤外線センサ2とを備える。
画角測定用熱源1に固定された座標系を、3次元直交座標系(XYZ座標系)とする。ここで、3次元直交座標系のX軸とは、被観察面OPと平行な向きであり、Y軸とは、被観察面OPと垂直な向きであり、Z軸とは、鉛直方向上向きである。
画角測定用熱源1では、点熱源P2を中心に、Z軸方向に点熱源P1及び点熱源P3が配置され、X軸方向に点熱源P4及び点熱源P5が配置される。
赤外線センサ2の複数の画素の分解能は、点熱源P1~P5のそれぞれから放射される赤外線を区別できる程度に高い。したがって、赤外線センサ2は、点熱源P1~P5のそれぞれから放射される赤外線を区別して検知できる。
図2は、本実施形態に係る画角測定用熱源1の断面の一例を示す図である。画角測定用熱源1は、断熱材10と、ヒーター11と、熱放射体12とを備える。
ヒーター11は、熱放射体12に熱を供給する熱源である。
台座部13は、ヒーター11に接して備えられる。台座部13には、突起14-1~14-3が設けられる。台座部13は、ヒーター11から供給される熱を突起14-1~14-3に伝える。
突起14-1~14-3は、ヒーター11からそれぞれ熱を供給され、赤外線を放射する。つまり突起14-1~14-3は、被観察面OPから観察された場合に複数の熱放射体として機能する。
図3は、本実施形態に係る突起14の断面の一例を示す図である。図3では、図2に示す突起14-1~14-3を代表させて突起14として説明する。
突起14は、本体部140と、先端部141とを有する。先端部141は、本体部140の肩面142に形成される。先端部141の径である先端部径d2は、本体部140の径である突起径d1よりも短い。先端部141は、先端面143を有する。
本体部140のY軸方向の長さを、長さh1とする。また、先端部141において、肩面142から先端面143までの長さを、長さh2とする。
突起14-1の先端部141-1は、縮径空間15-1を隔てて周囲を断熱材10に囲まれている。突起14-2の先端部141-2は、縮径空間15-2を隔てて周囲を断熱材10に囲まれている。突起14-3の先端部141-3は、縮径空間15-3を隔てて周囲を断熱材10に囲まれている。
ここで突起14-1の先端面143-1のY座標と、突起14-2の先端面143-2のY座標と、突起14-3の先端面143-3のY座標と、断熱材10の表面SFのY座標とは一致している。つまり、突起14-1の先端面143-1と、突起14-2の先端面143-2と、突起14-3の先端面143-3と、断熱材10の表面SFとは同一のXZ平面内にある。ここで断熱材10の表面SFとは、被観察面OPである。
なお、図2の断面図では、図1の点熱源P1~P3にそれぞれ対応する突起14-1~14-3を図示しているが、熱放射体12は、図1の点熱源P4および点熱源P5にそれぞれ対応する突起14-4および突起14-5を、突起14-1~14-3に加えて備える。
画角測定用熱源1では、断熱材10は、ヒーター11と、台座部13と、突起14-1~14-3とを覆うため、熱放射領域RRからしか熱は放射されない。
なお、画角測定用熱源1は、複数のヒーター複数の熱源を備えてもよい。例えば、画角測定用熱源1は、複数のヒーターを備えてもよい。画角測定用熱源1が複数の熱源を備える場合、複数の熱源は、それぞれ複数の熱放射体(突起14-1~14-3)に熱を供給する。
また、図1に示した点熱源P1~P5の配置及び数は一例であって、これに限らない。点熱源は、被観察面OPにおいて1つ以上備えられればよい。
点熱源が被観察面OPにおいて2つ備えられる場合、画角測定システムAS1では、被観察面OPにおける2つの点熱源の位置に応じて、赤外線センサ2のある方向の画角が測定される。例えば、被観察面OPにおいて点熱源P4、及び点熱源P5のみが備えられる場合、画角測定システムAS1では、赤外線センサ2のX軸方向の画角が測定される。
赤外線センサ2が検知する赤外線の強度が、2つの点熱源から放出される赤外線の強度以上である場合、赤外線センサ2は、被観察面OPにおいて2つの点熱源の位置に相当する画角を有していると判定される。一方、赤外線センサ2が検知する赤外線の強度が、2つの点熱源から放出される赤外線の強度未満である場合、赤外線センサ2は、被観察面OPにおいて2つの点熱源の位置に相当する画角を有していないと判定される。
図4は、本実施形態の変形例に係る点熱源P1aの構成の一例を示す図である。突起14aにおいて、先端部141aのY軸方向の長さh2aは、肩面142aから断熱材10aの表面SFaまでの長さh3aよりも長く、突起14aは表面SFaから露出している。ここで先端部141aのY軸方向の長さh2aは、肩面142aからの先端面143aまでの長さである。
突起14eの先端面143eのY座標と、断熱材10eの凸部101eの表面102eのY座標とは一致している。つまり、突起14eの先端面143eと、断熱材10eの凸部101eの表面102eとは同一のXZ平面内にある。
図9は、本実施形態に係る点熱源P1fの構成の一例を示す図である。断熱材10fの凸部101fは、斜面103fを有する。斜面103fは、Y軸方向から角度φfだけ傾いている。斜面103fのため、凸部101fの直径はY軸方向にいくにしたがって短くなる。
金属製アパーチャ16gは、被観察面OPgである表面160gを有する。被観察面OPgには、赤外線センサ2の観察位置SPから被観察面OPgに配置される突起14gを検出可能な熱放射領域RRg-1と、検出不可能な断熱領域ARg-1及び断熱領域ARg-2とがある。
この構成により、本実施形態に係る画角測定用熱源1では、被観察面OPに配置される複数の熱放射体(突起14-1~14-3)があるため、点熱源を用いて赤外線センサ2の画角を測定するとき、赤外線センサ2の角度を変化させるか点熱源を移動させることなく、赤外線センサ2の画角を測定できる。
この構成により、本実施形態に係る画角測定用熱源1では、断熱領域ARから熱の放射が起こることを防ぐことができるため、被観察面OPに配置される複数の熱放射体(突起14-1~14-3)から放射される赤外線がいずれの熱放射体(突起14-1~14-3)から放射された赤外線であるかを識別しやすい。
この構成により、本実施形態に係る画角測定用熱源1では、熱源(ヒーター11)から複数の熱放射体(突起14-1~14-3)に供給される熱が断たれた場合に複数の熱放射体(突起14-1~14-3)の全てが赤外線を放射しなくなるため、画角測定用熱源1の不具合により赤外線センサ2が赤外線を検知できていないのか、赤外線センサ2の画角が被観察面OPにおける複数の熱放射体(突起14-1~14-3)の位置に相当する画角よりも小さいのかが区別しやすい。
この構成により、本実施形態に係る画角測定用熱源1では、熱放射体(突起14-1~14-3)の周囲から熱が放射されることを防ぐことができるため、被観察面OPにおいて熱放射体(突起14-1~14-3)が放射する熱を十分に局在させることができる。
この構成により、本実施形態に係る画角測定用熱源1では、複数の熱放射体(突起14-1~14-3)の熱が断熱材10に伝導することを防ぐことができるため、複数の熱放射体(突起14-1~14-3)が断熱材10との間に空間(縮径空間15-1~15-3)を有さない場合に比べて、赤外線センサの鮮明な測定結果を得ることができる。
この構成により、本実施形態に係る画角測定システムAS1では、赤外線センサ2の観察位置SPから被観察面OPに配置される複数の熱放射体(突起14-1~14-3)を観察可能な熱放射領域RRがあるため、点熱源を用いて赤外線センサ2の画角を測定するとき、赤外線センサ2の角度を変化させるか点熱源を移動させることなく、赤外線センサ2の画角を測定できる。
この構成により、本実施形態に係る画角測定システムAS1では、赤外線センサ2は複数の点熱源P1~P5から放射される赤外線を個別に検知できるため、複数の点熱源P1~P5から放射される赤外線の強度にばらつきがある場合でも赤外線センサ2の画角を測定できる。
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施形態について詳しく説明する。
上記第1の実施形態では、画角測定システムは、1つの赤外線センサの画角を測定する場合について説明をした。本実施形態では、画角測定システムが、複数の赤外線センサの画角を同時に測定する場合について説明をする。
本実施形態に係る画角測定システムを画角測定システムAS1aという。
赤外線センサ2-2は、点熱源P12、点熱源P13、及び点熱源P14のそれぞれから放出される赤外線を検知する。つまり、画角測定システムAS1aでは、赤外線センサ2-2の画角の測定に、点熱源P12、点熱源P13、及び点熱源P14が用いられる。
点熱源P11と点熱源P13との距離は検出可能距離E1である。検出可能距離E1は、点熱源間距離A1の2倍の距離である。点熱源P12と点熱源P14との距離は検出可能距離E2である。検出可能距離E2と、検出可能距離E1とは等しい。
画角測定システムAS1aでは、複数の赤外線センサの画角測定に兼用される点熱源が含まれるため、点熱源の数を節約することができる。画角測定システムAS1aでは、点熱源の数を節約することができるため、複数の赤外線センサの画角測定に兼用される点熱源が含まれない場合に比べて画角測定用熱源の大きさを小さくすることができる。
次に、図12を参照し、赤外線センサの間の距離が変更された場合の変形例について説明する。
図12は、本実施形態の変形例に係る画角測定システムAS1bの一例を示す図である。画角測定システムAS1bは、赤外線センサ2-1と、赤外線センサ2-2と、画角測定用熱源(不図示)とを備える。
赤外線センサ2-2は、突部点熱源Q1、点熱源P23、及び点熱源P24のそれぞれから放出される赤外線を検知する。つまり、画角測定システムS1では、赤外線センサ2-1の画角の測定に、突部点熱源Q1、点熱源P23、及び点熱源P24が用いられる。
図13は、本実施形態の変形例に係る画角測定用熱源3の外観の一例を示す図である。画角測定用熱源3が有する被観察面は、平坦部30と、平坦部31と、凸部32とを有する。
点熱源R31(不図示)、点熱源R32、点熱源R33、及び点熱源R34は、それぞれ図12に示した点熱源P21、点熱源P22、点熱源P23、及び点熱源P24の一例である。点熱源R35は、図12に示した突部点熱源Q1の一例である。
点熱源R31(不図示)、点熱源R32、点熱源R33、点熱源R34、及び点熱源R35は、90度の画角をもつ2つの赤外線センサの画角をそれぞれ同時に測定するための点熱源である。
この構成により、上記の各実施形態に係る画角測定用熱源では、被観察面に配置される複数の熱放射体から放射される赤外線がいずれの熱放射体から放射された赤外線であるかを、複数の熱放射体が赤外線を発光する発光素子でない場合に比べて識別しやすい。
Claims (5)
- 赤外線センサによって観察される被観察面と、
前記被観察面に配置される複数の熱放射体と
を備え、
垂直方向と水平方向とのうち前記赤外線センサの画角が測定される方向に並べられて前記被観察面に配置された複数の前記熱放射体のそれぞれから放出される赤外線を所定の観察位置に配置される前記赤外線センサが検知することによって行われる前記赤外線センサの画角測定に用いられる画角測定用熱源であって、
前記被観察面には前記赤外線センサの観察位置から前記被観察面に配置される複数の熱放射体を検出可能な熱放射領域と、検出不可能な断熱領域とがあり、
前記断熱領域は断熱材を含み、
前記複数の前記熱放射体はそれぞれ周囲を前記断熱材により囲まれ、かつ前記複数の前記熱放射体は前記断熱材との間に空間を有し、
前記被観察面には、平坦部と、前記平坦部から前記赤外線センサの観察位置の側に盛り上がっている凸部とがあり、
前記複数の前記熱放射体のうち少なくとも1つは前記凸部に配置され、かつ前記複数の前記熱放射体のうち前記凸部に配置される前記熱放射体以外の前記熱放射体である第1の熱放射体、第2の熱放射体、第3の熱放射体、及び第4の熱放射体は前記平坦部に配置され、
前記複数の前記熱放射体のうち前記凸部に配置される前記熱放射体は、前記赤外線センサであって前記観察位置である第1の観察位置に配置される第1の赤外線センサの前記画角測定と、前記赤外線センサであって、前記第1の赤外線センサの画角と等しい画角を有し、前記観察位置であって測定される画角の方向について前記第1の観察位置から所定の距離であるセンサ間距離だけ離れた位置である第2の観察位置に配置される第2の赤外線センサの前記画角測定とに兼用され、
前記第2の熱放射体が前記平坦部に配置される位置である第2位置と、前記第3の熱放射体が前記平坦部に配置される位置である第3位置と、前記第1の観察位置と、前記第2の観察位置とは長方形をなしており、当該長方形の辺には、前記第2位置と前記第3位置とを結ぶ第1辺、及び、前記第2位置と前記第1の観察位置とを結ぶ第2辺が含まれ、
前記第1の熱放射体が前記平坦部に配置される位置である第1位置、前記第2位置、前記第3位置、及び前記第4の熱放射体が前記平坦部に配置される位置である第4位置はこの順に、前記平坦部の面において前記第1辺を含む直線上にあり、前記第1位置と前記第2位置との間の距離である第1距離と、前記第3位置と前記第4位置との間の距離とは互いに等しく、
前記凸部に配置される前記熱放射体が前記凸部に配置される位置である凸部配置位置は前記第1辺の垂直二等分線上にあり、
前記第1距離と前記センサ間距離とは等しくなく、
前記第2位置と前記第1辺の中点との間の距離である第2距離は前記第1距離より短く、
前記第1辺の中点と前記凸部配置位置との距離である第3距離は式(A)を満し、
前記第1の赤外線センサの画角測定は、前記第1の熱放射体、前記第2の熱放射体、及び前記凸部に配置される前記熱放射体のそれぞれから放出される赤外線を前記第1の観察位置に配置される前記第1の赤外線センサが検知することによって行われ、
前記第2の赤外線センサの画角測定は、前記凸部に配置される前記熱放射体、前記第3の熱放射体、及び前記第4の熱放射体のそれぞれから放出される赤外線を前記第2の観察位置に配置される前記第2の赤外線センサが検知することによって行われ、
式(A)は
画角測定用熱源。 - 前記複数の熱放射体は、前記断熱材により覆われる1つの熱源から熱を供給される
請求項1に記載の画角測定用熱源。 - 前記熱放射体とは、赤外線を発光する発光素子である
請求項1に記載の画角測定用熱源。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画角測定用熱源と、
前記赤外線センサと
を備える画角測定システム。 - 前記赤外線センサとは、複数の赤外線検出素子がアレイ状に配列された赤外線センサである
請求項4に記載の画角測定システム。
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