JP7355450B1 - 履物 - Google Patents

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JP7355450B1 JP2023098401A JP2023098401A JP7355450B1 JP 7355450 B1 JP7355450 B1 JP 7355450B1 JP 2023098401 A JP2023098401 A JP 2023098401A JP 2023098401 A JP2023098401 A JP 2023098401A JP 7355450 B1 JP7355450 B1 JP 7355450B1
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聖子 徳武
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Abstract

【課題】高齢者等の個々の足の状態に対応可能な、脱いだり履いたりが容易な履き心地の良い履物の提供。【解決手段】開口部25を有する甲部2と、底部4とを備え、甲部2は、つま先部21、足側部22、および、かかと部23を有し、かかと部23は、かかと後方を支持し、幅方向に湾曲するかかとカーブ部230と、かかとカーブ部230において、かかとカーブ部230の下端よりも上方に形成され、外側に突出して形成される段部231と、開口部25の後端部に位置するかかと部上端に形成され、後方に拡開するガイド部232と、を有し、かかと部23の段部231に対応する突出部2331を有し、ガイド部232の形状を維持するためのガイド芯部2332を備える硬質芯材233を内装する。【選択図】図1

Description

本発明は、かかとの挿入をガイドするため、本体後方に拡開するガイド部を有する、より詳細にはトゥボックスが高めでつま先の納まる部分にゆとりがあるスリップオン型の構造を有する履物に関する。
履物は、歩行の際に脱げにくいように設計してしまうと、着脱する時に、時間を要し着脱が簡単にできない傾向にある。一方、履きやすく設計した場合には、歩行の際に脱げやすくなってしまうことがある。健康な人であっても、履物の着脱は、しばしば忙しいときなどには、煩わしく、時間を要して着脱を行っている。たとえば着脱に手の力をかりて行なう場合には、身体が不自由であるがために、前屈しにくい人や手足の自由度の少ない人にとっては、最も苦しい身体の動作を強いられ、着脱のための容易な操作は到底得ることができない。
靴ベラの使用や靴を履くために屈み込むなどの動作をすることなく、足を滑り込ませるように簡単に履くようにした靴が知られている。例えば、履き口となる開口縁のうち後縁を含む踵部に、履き口の開口縁から前方に向かうほどに低くなるように傾斜した案内部を形成した剛性部と、この剛性部に対し靴の内側において均一な厚さの柔軟部材とを備え、履き動作の際の踵部分の足裏を滑り込ませるようにした物が知られている(特許文献1)。また、手を使わずに、また靴ベラなしでも履けるようにした靴が知られている(特許文献2)。
実用新案登録第3212460号公報 特開2022-139151号公報
本発明は、高齢者や足に傷病のある人(以下、「高齢者等」という。)の個々の足の状態に対応可能な、脱いだり履いたりが容易な履き心地の良い履物を提供することを目的とする。着脱のための容易な操作(足を滑り込ませるだけで簡単に履け、他方の足を引っ掛けて簡単に脱げる)を得ることができ、足指に負担がかかりにくく、歩いているときもつま先回りを快適に保つことができる履物を提供することを目的とする。
本発明は、以下の(1)ないし(5)の履物を要旨とする。
(1)開口部を有する甲部と、底部とを備える、履物であって、前記甲部は、つま先部、足側部、および、かかと部を有し、前記かかと部は、かかと後方を支持し、幅方向に湾曲するかかとカーブ部と、前記かかとカーブ部において、前記かかとカーブ部の下端よりも上方に形成され、外側に突出して形成される段部と、前記開口部の後端部に位置するかかと部上端に形成され、後方に拡開するガイド部と、を有し、前記かかと部の前記段部に対応する突出部を有し、前記ガイド部の形状を維持するためのガイド芯部を備える硬質芯材を内装する、ことを特徴とする履物。
(2)前記段部は、前記かかとカーブ部の下端よりも上部に形成されており、指が引っ掛かり、指で下側から上方に押し上げることが可能となっている、上記(1)に記載の履物。
(3)前記ガイド芯部は、水平方向切断面において、厚さが相対的に厚い山部と、厚さが相対的に薄い谷部とを有しており、前記山部と前記谷部とが幅方向において交互に形成されている、上記(1)に記載の履物。
(4)前記甲部が、つま先部、履口周辺から後端に向けて開口部内に斜め上方に延出する舌部、足側部、および、かかと部で構成された、トゥボックスが高めでつま先の納まる部分にゆとりがあるスリップオン型の構造を有することを特徴とする上記(1)に記載の履物。
(5)前記甲部が、二枚の生地が足側部で縫製された同一形状の一対の生地を甲の長手方向の中心部分で縫製して形成される、上記(1)に記載の履物。
本発明によれば、甲部の上端部に足を出し入れする広い開口部を形成しており、その広い開口部と合わさって、段部とガイド部を持つかかと部を含み、着脱のための容易な操作(足を滑り込ませるだけで簡単に履け、他方の足を引っ掛けて簡単に脱げる)を得ることができ、履きやすく、履かせやすい甲部となっている、高齢者等の個々の足の状態に対応可能な、脱いだり履いたりが容易な履き心地の良い履物を提供することができる。
特に、本発明によれば、かかと部は、かかとカーブ部の外側表面に、外側に突出して形成される段部を有しており、使用者または介助者が段部に指を掛けてかかと部を引き上げ、あるいは、引き下げることで、履物の着脱をより容易に行うことができる。
実施例のガイド部を持つ履物(右片足)左方から見た外観図(左側面図)を示す。 実施例のガイド部を持つ履物(右片足)を上から見た外観図(平面図)を示す。 実施例のガイド部を持つ履物(右片足)を左後方の上から見た斜視図を示す。 介助者が段部に指を掛けて履物を脱がす場面を示す図である。 図1の履物(右片足)が内装する硬質芯材(月型芯)を左後方から見た斜視図を示す。 図1の履物(右片足)が内装する硬質芯材(月型芯)を左方から見た外観図(左側面図)を示す。 図1の履物(右片足)が内装する硬質芯材(月型芯)を後方から見た外観図(背面図)を示す。 図1の履物(右片足)が内装する硬質芯材(月型芯)を後上方から見た外観図(斜視図)を示す。 図7のIX-IX線に沿う断面図を示す。
[甲部]
甲部とは、底部(底部材)から上の部分であり、爪先を含む甲部、足側部(腰部)およびかかと部分からなる部分の総称であり、アッパーと同義である。本発明において、甲部はつま先部、足側部、および、ガイド部を持つかかと部で構成された全体が深い甲部からなる。甲部の上端部に足を出し入れする履き口部を形成しており、広い開口部と合わさって、履きやすく、履かせやすい構造となっている。
[布材]
甲部は、足当たりが良いように布材である甲部材を使用している。そうした布材は通常に用いられる縫製可能な布材であれば特に制限はない。布地で作成したことにより、感触がよく安定した履き心地を得ることができ、足に確実にフィットする。衝撃を緩和すべく、甲部材の表布にウレタンフォームを貼り合わせた布材に裏布を重ねて縫い合わせてクッション性をもたせるのが望ましい。例えば、ニットにスポンジ布を貼り合わせた厚手の生地が好ましい素材としてあげられる。裏布は足入れがし易いように滑り性のある丈夫なニット生地が好ましい。そのようにフィット感ないしホールド感を維持しながら開口部を更に拡大できるように、伸縮性のある布材で構成するのが好ましい。さらにクッション付きかかととすることにより、着用者のかかとの形/足の形に十分にフィットさせることができる。
[甲の長手方向中心の縫製]
本発明の布製の履物は好ましくは甲の長手方向中心に縫製がある。履き口が大きく開いた立体形状になるのを確実にするために、甲の長手方向中心に縫製がある。その結果、履き口が常に広くオープンになる。
[甲高]
また、本発明の布製の履物はトウボックスが高め(甲部が甲高)になっているので足指に負担がかかりにくい。そればかりか、歩いているときもつま先回りを快適に保つ。
[広い開口部]
また、本発明の布製の履物の履き口(開口部)について、甲部の上端部に足を出し入れする広い履き口(開口部)を形成しており、その広い履き口(開口部)の一部分をかかと部のガイド部が担う構造となっている。かかと部は優しいクッション付きかかととして、衝撃緩和とクッション性をもたせ、また、フィット感ないしホールド感を維持しながら足を前方斜め下方にすべらせる形状のガイド部を持つことで開口部を長手方向で露出させる機能を持つ。
また、その広い履き口(開口部)をさらに拡大できるように、布材の舌部を履口周辺から後端に向けて開口部内に斜め上方に延出させている。その布材の舌部は、甲全体が深い甲の部分に設けた甲部を開く手段であり、開口部を内底の長手方向にさらに大きく露出させる機能である。足の腫れやむくみや変形に対応するためには、内底の長手方向の、例えば内底の長手方向の約1/2を露出させる大きさの開口部(履き口部)とすることが望ましい。
[かかとの外側に突出した段部とガイド部]
身体の不調な人にとって、特にそれが日常の環境と異なる生活において、履物はその着脱に健常人以上に時間を要するため、外側に突出した段部とガイド部を持つことにより、広い開口部と合わさって、履きやすく、履かせやすい構造のかかと部となっている。かかと部は、かかと後方を支持するために幅方向に湾曲するカーブ部と、カーブ部の幅方向に回り込むように形成されカーブ部の後方表面から外側に突出する段部とを有している。段部は、使用者自身が他方の足や指(手)を掛けてかかと部を引き上げ、または引き下ろすことで、履物の脱着を助ける機能、あるいは、介助者が指や手を掛けて(たとえば、人差し指と中指を段部に沿わせて、段部を人差し指と中指で挟み込み)、かかと部を引き上げ、または引き下ろすことで、履物を脱がせるのを助ける機能を有する。
また、かかと部のガイド部は、開口部の後端部に位置するかかと部上端に、本体後方に拡開する開口部を長手方向で露出させ、足を前方斜め下方にすべらせる形状を持っている。足を靴にいれるとき、足のかかとが傾斜部に当り、かかとを前方斜め下方にすべらせるので、立ったまま、手も使わずに靴が履ける。履いた後靴はしっかり足に固定され、歩くときに、脱げたり、転んだりする心配がない。特に歩くことが最善の運動である身体の不自由な高齢者等に向いた履物であるが、普通の健康な人にも便利な履物である。
[かかと部が内装する月型芯]
本発明のかかと部は、かかと後方を支持し幅方向に湾曲するかかとカーブ部と、かかとカーブ部の外側表面に外側に突出して形成される段部と、開口部の後端部に位置するかかと部上端に形成され本体後方に拡開するガイド部とを有している。本発明において、かかと部は、外装材(たとえば、表布にウレタンフォームを貼り合わせた布材)と内装材(たとえば、裏布、必要により裏布にウレタンフォームを貼り合わせた布材)の間に挟み込まれる硬質の月型芯を内装している。
[底部]
底部は、材料としては、低比重でもクッション性があり、かつ曲げ弾性率の比較的高い合成樹脂、ゴム材料等の弾性を有する発泡性又は非発泡性の材料が用いられる。また、中底と本底を異なる材料で製造することもできる。異なる材料の場合、中底は床からの衝撃を吸収することに優れた材料、例えば、低反発フォームとし、本底は柔軟性があるが摩擦耐特性に優れた材料とすることができる。
エチレン-酢酸ビニル共重合体やポリエチレンの発泡体が好ましいものとして例示されるが、ゴム材料を混合することで摩擦耐特性を上げることができる。それらの発泡体を用いる靴底部材の成形は、エチレン-酢酸ビニル共重合体及び/又はポリエチレン等の樹脂にゴム材料を混合し、さらに、架橋剤、発泡剤、充填材、その他の添加剤を添加・混練したものを金型等で加熱して発泡したものを切削によって形状を賦形したり、あるいは発泡したものを成形型により加熱圧縮後に冷却して形状を賦形することによって行う。以上の例示されたものに限定されることはない。
以下では、本発明の詳細を実施例に基づき説明するが、本発明の技術思想は実施例に限定されるものではない。
本発明の常に広くオープンな履き口をもったガイド部を持つ履物の一態様を説明するための図面を、図1から図9に示す。図1は、ガイド部を持つ履物1の右片足を左方から見た外観図(左側面図)であり、図2は上から見た外観図(平面図)であり、図3は左後方の上から見た斜視図である。これら図1ないし図3に示された履物1は、広い開口部25と、つま先部21、足側部22、および、ガイド部232を持つかかと部23で構成された全体が深い甲部2と、底部4とを備えており、中心縫製24の生地により形成されている甲部2のトゥボックスが高めでつま先の納まる部分(つま先部21)にゆとりがあるスリップオン型の態様を示している。スリップオン型は、履口周辺から後端に向けて開口部25内に斜め上方に延出する舌部26を特徴とし、該舌部26は開口部25内で前方斜め下方にすべらせる足を容易に受け容れる機能を有している。
次に、本実施形態に係る履物1のかかと部23についてについて説明する。図1または図3に示すように、かかと部23は、かかとカーブ部230と、段部231と、ガイド部232とを有する。かかとカーブ部230は、足の後方(かかとの後方)を支持する部分であり、幅方向に湾曲して構成される。
段部231は、図1または図3に示すように、かかとカーブ部230の外部表面に、外部に突出して形成される。また、段部231は、かかとカーブ部230の下端よりも上方(たとえば、上下方向において、かかとカーブ部230の中央位置付近)に形成される。段部231は、周囲よりも外側に突出しているため、使用者は、履物1を履くときに、段部231の指や手を掛けて、段部231を上側に引っ張るように引き上げることができ、使用者が履物1を着用する動作を補助することができる。また、段部231は、使用者が、履物1を脱ぐときに、段部231に指や手を掛けて段部231を下側に押すように引き下げることで、履物1を脱ぐ動作を補助することもできる。また、図4に示すように、介助者が、段部231に指や手を掛けて使用者の靴の脱着を補助することもできる。たとえば、図4に示す例では、介助者が、段部231に中指と人差し指を沿わせて段部231を中指と人差し指との間に挟み込んだ状態で、履物1を足底方向に引っ張ることで、使用者の履物1を脱がす場面を図示している。なお、本実施形態において、段部231は、かかとカーブ部230の幅方向に回り込むように、幅方向に延在して形成されているが、使用者や介助者が段部231に指や手を掛けることができれば形状は限定されず、たとえば、山型に突出した形状(1点で突出している形状)などとすることもできる。
ガイド部232は、開口部25の後端部に位置するかかと部23上端に、本体後方に拡開する開口部を長手方向で露出させ、足を前方斜め下方にすべらせる形状を持って存在する。この形状によって、ガイド部232を持つかかと部23は、甲部2の上端部に足を出し入れする履き口部を広げるとともに足を前方斜め下方にすべらせる機能を持つ。ガイド部232をもつことで、広い履き口(開口部25)の一部分を担うとともに足を前方斜め下方にすべらせることができ、履きやすいかかととなっている。
本実施形態において、かかと部23は、外装材(表布にウレタンフォームを貼り合わせた布材)と内装材(裏布、必要により裏布にウレタンフォームを貼り合わせた布材)との間に、硬質の月型芯233を内装しており、かかと部23の形状(特に、ガイド部232および段部231)は、月型芯233の形状(後述するガイド芯部2332および突出部2331)に対応する形状となっている。ここで、図5は、図1の履物(右片足)が内装する硬質芯材(月型芯)を左後方から見た斜視図であり、図6は左方から見た外観図(左側面図)であり、図7は後方から見た外観図(背面図)であり、図8は後上方から見た外観図(斜視図)である。月型芯233は、突出した段部231に対応する突出部2331を有すると共に、ガイド部232の形状を維持するためのガイド芯部2332を有する。
突出部2331は、月型芯233の外側表面に形成され、外側に向かって突出している。突出部2331は、外側に向かって突出することで、かかと部23の段部231を形成することとなる。なお、突出部2331の突出量は、特に限定されないが、外装材を介しても、使用者が指を段部231に引っ掛けることができる程度に突出する。また、突出部2331は、月型芯233の下端よりも上方であって、月型芯233の上端よりも下方に形成される。これにより、突出部2331に対応する段部231を、指で下側から上方に押し上げることや、上側から下方に押し下げしやすい位置に形成することができる。なお、図4に示すように、介助者が、突出部2331に対応する段部231に指を沿わせ段部231を中指や人差し指で挟み込んで履物1を容易に脱がせるように、突出部2331は、指の長さや指の間隔に応じた形状とすることが好ましい。たとえば、本実施形態では、突出部2331は、長手方向の長さ(履物1の幅方向の長さ)を3~7cmとすることができ、また、短手方向の長さ(履物1の高さ方向の長さ)を0.5~1.5cmとすることができる。また、突出部2331は、ガイド芯部2332など月型芯233の他の部分と一体に形成することができる。
ガイド芯部2332は、内装材および外装材の間に内装されることで、ガイド部232を形成する部分であり、ガイド部232に対応する形状を有している。具体的に、ガイド芯部2332は、図8に示すように、月型芯233の上端に形成されるとともに、本体後方に拡開する形状を有している。ガイド芯部2332が、本体後方に拡開する形状を有することで、対応するガイド部232も本体後方に拡開する形状を有し、これにより、使用者は、かかとをガイド部232に載せ、かかとを下方向に下ろすことで、開口部25からトゥボックスへと足を挿入することが容易となる。
また、図9に示すように、ガイド芯部2332は、外側表面において、山部2334と谷部2335が形成されている。図9は、図7のIX-IX線に沿う断面図である。具体的には、ガイド芯部2332において、厚さが相対的に厚い山部2334と、厚さが相対的に薄い谷部2335とが、幅方向に交互に形成されている。これにより、使用者が履物1を履く際の下方への力に対して、厚みの大きい山部2334により、ガイド芯部2332の強度を高めることができるとともに、厚みの小さい谷部2335により、ガイド芯部2332の柔軟性を高めることができる。
さらに、ガイド芯部2332は、側面から見た場合に、2つの傾斜部(第1傾斜部2336および第2傾斜部2337)を有するように構成される。第1傾斜部2336は、足側部22の上端(ガイド芯部2332の下端)からガイド芯部2332の上部にかけて形成されており、第2傾斜部2337は、ガイド芯部2332の上部からガイド芯部2332の上端にかけて形成されている。また、第2傾斜部2337は、かかと部23のガイド部232に対応する部分であり、水平に対して45°以下の角度となるように形成される。第2傾斜部2337を、水平に対して45°以下の角度となるように形成することで、ガイド部232は、使用者の足(つま先)を主に前方方向に案内することができる。特に、本実施形態では、開口部25を広く開口させることで、使用者が足首を伸ばしたり縮めたりしないで、使用者の足をトゥボックスに挿入することができる。
また、ガイド芯部2332の上端には、切り欠き2333部が形成される。切り欠き部2333を形成することで、使用者がガイド芯部2332に足を置いた際の下側への力に対する柔軟性を高めることができる。なお、図5または図7に示す例では、切り欠き2333は、扇状の形状を有しているが、この構成に限定されず、たとえば、半円状などとすることもできる。
なお、本実施形態において、甲部2は、生地の表布(ニット)にスポンジ(ウレタンフォーム)布を貼り合わせた布材に裏布を重ねて縫い合わせて使用している。そうした布材は通常に用いられ布材である。甲部2は、二枚の生地が足側部で縫製された同一形状の一対の生地を甲の長手方向の中心部分で縫製(中心縫製24)して形成される。足側部で縫製された同一形状の一対の生地のうち、かかと部23の生地はスポンジ(ウレタンフォーム)布の厚さがつま先を含むトゥボックスの生地に比べて厚いほうがクッション付きかかととすることができ、着用者のかかとの形/足の形に十分にフィットさせることができる。裏布は足入れがし易いように滑り性のある丈夫なニット生地が用いられる。伸縮性のある布材を用いて中心縫製24で形成すると、舌部26も中心縫製24を持ち、履口周辺から後端に向けて開口部25内に斜め上方に丸まって延出するため、フィット感ないしホールド感を維持しながら開口部25を更に拡大することができる。
このように布製の履物1の履き口(開口部25)において、甲部2の上端部に足を出し入れする広い履き口(開口部25)を形成しており、その広い履き口(開口部25)の一部分をかかと部23のガイド部232が担っている。かかと部23は優しいクッション付きかかととして、衝撃緩和とクッション性をもたせ、また、フィット感ないしホールド感を維持しながら足を前方斜め下方にすべらせる形状のガイド部232を持つことで開口部25を長手方向で露出させている。
また、その広い履き口(開口部25)をさらに拡大できるように、布材の舌部26を履口周辺から後端に向けて開口部25内に斜め上方に延出させている。その布材の舌部26は、開口部を内底の長手方向にさらに大きく露出させる。足の腫れやむくみや変形に対応するためには、内底の長手方向の、例えば内底の長手方向の約1/2を露出させる大きさの開口部(履き口部)とすることが望ましい。
底部4は、本底41と、中底42とから構成される。本底41の材料としては、低比重でもクッション性があり、かつ曲げ弾性率の比較的高い合成樹脂、ゴム材料等の弾性を有する発泡性又は非発泡性の材料が用いられる。また、中底42と本底41を異なる材料で製造することもできる。異なる材料の場合、中底は床からの衝撃を吸収することに優れた材料、例えば、低反発フォームとし、本底は柔軟性があるが摩擦耐特性に優れた材料とすることができる。エチレン-酢酸ビニル共重合体やポリエチレンの発泡体が好ましいものとして例示されるが、ゴム材料を混合することで摩擦耐特性を上げることができる。それらの発泡体を用いる靴底部材の成形は、エチレン-酢酸ビニル共重合体及び/又はポリエチレン等の樹脂にゴム材料を混合し、さらに、架橋剤、発泡剤、充填材、その他の添加剤を添加・混練したものを金型等で加熱して発泡したものを切削によって形状を賦形したり、あるいは発泡したものを成形型により加熱圧縮後に冷却して形状を賦形することによって行う。
本実施例では、本底41の甲部2との接合する面の他方の足の側に切削によって設けたでっぱりをえぐり、靴を脱ぐ時他方の足を引っ掛けて靴を脱ぐのを助ける本底段部411を設けている。また、本底段部411には、滑り止めのための溝412が形成されている。本実施形態において、溝412は、本底段部411の上面に、内側から外側に向かって放射線状に複数本形成されている。
また、詳細は図示されていないが、中底42は、その表面が人の足の裏の構造に適合した形状である。足との接触面側には、足の骨格の内側縦アーチ、外側縦アーチおよび横アーチを支える凸曲面状隆起部を備えている。これらは装着者の疲労を軽減するための隆起部である。また、足との接触面側の外周には、足の安定性を高めるための外周隆起部を備えていてもよい。これは、周側縁沿いにゆるやかな立ち上がり隆起部を側縁に形成したものである。この外周隆起部を形成することで足のホールド性の向上を図っている。このように足が中底(インソール)面から移動またはずれることを防止することにより足の位置を安定させて履き心地を向上させることができる。
中底42の材料として、ゴム材を混合したエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)の発泡体を用いた場合、軽量性に優れ、クッション性があるので足の疲れが軽減されるが、それに限定されない。中底の足との接触面側(中底の表面)には、布を貼付することができる。その場合、中底の表面が布などでカバーされることにより、着用者の足の裏面と接触し、柔軟な布地と中底の緩衝効果により履き心地を改善することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態例について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態の記載に限定されるものではない。上記実施形態例には様々な変更・改良を加えることが可能であり、そのような変更または改良を加えた形態のものも本発明の技術的範囲に含まれる。
たとえば、上述した実施形態では、月型芯233の突出部2331は、図5に示すように、幅方向に延在する帯状の形状で形成されているが、使用者または介助者が、突出部2331に対応する段部231に指を掛けることができれば、このような構成に限定されず、たとえば、正方形、円、楕円形、多角形、縦長の形状など、様々な形状で構成することができる。また、突出部2331は、1つに限定されず、複数形成する構成とすることができ、たとえば、図5に示すように、突出部2331が幅方向に延在する帯状の形状で形成されている場合には、上下方向に複数の突出部2331を並列させる構成とすることができ、また、突出部2331がたとえば円形など幅方向の長さが短い場合には、幅方向に複数の突出部2331を並列させる構成とすることもできる。
1:履物
2:甲部
21:つま先部
22:足側部
23:かかと部
230:かかとカーブ部
231:段部
232:ガイド部
233:月型芯
2331:突出部
2332:ガイド芯部
2333:切り欠き部
2334:山部
2335:谷部
2336:第1傾斜部
2337:第2傾斜部
2338:側面部
24:中心縫製
25:開口部
26:舌部
4:底部
41:本底
411:本底段部
412:溝
42:中底

Claims (5)

  1. 開口部を有する甲部と、底部とを備える、履物であって、
    前記甲部は、つま先部、足側部、および、かかと部を有し、
    前記かかと部は、
    かかと後方を支持し、幅方向に湾曲するかかとカーブ部と、
    前記かかとカーブ部の外側表面に、外側に突出して形成される段部と、
    前記開口部の後端部に位置するかかと部上端に形成され、後方に拡開するガイド部と、を有し、
    前記かかと部の前記段部に対応する突出部を有し、前記ガイド部の形状を維持するためのガイド芯部を備える硬質芯材を内装する、ことを特徴とする履物。
  2. 前記段部は、前記かかとカーブ部の下端よりも上部に形成されており、指が引っ掛かり、指で下側から上方に押し上げることが可能となっている、請求項1に記載の履物。
  3. 前記ガイド芯部は、水平方向切断面において、厚さが相対的に厚い山部と、厚さが相対的に薄い谷部とを有しており、前記山部と前記谷部とが幅方向において交互に形成されている、請求項1に記載の履物。
  4. 前記甲部が、つま先部、履口周辺から後端に向けて開口部内に斜め上方に延出する舌部、足側部、および、かかと部で構成された、トゥボックスが高めでつま先の納まる部分にゆとりがあるスリップオン型の構造を有することを特徴とする請求項1に記載の履物。
  5. 前記甲部が、二枚の生地が足側部で縫製された同一形状の一対の生地を甲の長手方向の中心部分で縫製して形成される、請求項1に記載の履物。
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