本開示の第1態様によれば、部品を基板に実装する実装ヘッドと、実装ヘッドを移動させるヘッド移動装置と、基板の上面と交差する方向を中心に実装ヘッドを回転させるヘッド回転装置と、ヘッド移動装置およびヘッド回転装置の駆動を制御する制御装置と、を備え、制御装置は、上方に突出した突出部を有する第1の部品が実装された基板に、貫通孔を有する第2の部品を実装ヘッドで保持して移動させることで、貫通孔に突出部を挿入する第1動作と、第1動作の後、突出部において貫通孔よりも上方に突出した突出部上部を、実装ヘッドを回転させることで貫通孔に対してねじる第2動作と、を実行する部品実装装置を提供する。
このような構成によれば、実装ヘッドにより、部品の挿入動作およびねじり動作を行うことができる。これにより、部品の挿入動作およびねじり動作を同一ユニットで対応することができる。このため、部品をねじるための専用の装置を新たに設ける必要がないため、生産性を向上させることができる。また、生産コストを低減することができる。
本開示の第2態様によれば、実装ヘッドは、部品を挟む一対の挟持部を有し、制御装置は、第2動作において、第1動作の後、突出部上部が一対の挟持部の間に位置するように一対の挟持部を配置した状態で、実装ヘッドを回転させることで、突出部上部を貫通孔に対してねじる、第1態様に記載の部品実装装置を提供する。
このような構成によれば、実装ヘッドが有する一対の挟持部によって、突出部上部をより容易にねじることができる。
本開示の第3態様によれば、一対の挟持部の間隔を変更する間隔変更部をさらに備え、制御装置は、第1動作において、第2の部品の大きさに応じて間隔変更部により一対の挟持部の間隔を変更し、第2の部品を一対の挟持部で挟んで移動させる、第2態様に記載の部品実装装置を提供する。
このような構成によれば、一対の挟持部により、部品の挿入動作およびねじり動作を行うことができる。これにより、第2の部品を移動させるヘッドと、突出部上部をねじるヘッドとの交換作業をなくすことができる。このため、第2の部品を移動させて貫通孔に突出部が挿入されてから、突出部上部をねじるまでの間の時間を短縮することができる。この結果、生産性をより一層向上させることができる。
本開示の第4態様によれば、制御装置は、第2動作において、突出部上部の大きさに応じて間隔変更部により一対の挟持部の間隔を変更し、一対の挟持部により突出部上部を挟んだ状態で実装ヘッドを回転させる、第3態様に記載の部品実装装置を提供する。
このような構成によれば、間隔変更部により、突出部上部の大きさに応じて一対の挟持部の間隔を調整することができる。これにより、突出部上部のねじり動作をより確実に行うことができる。
本開示の第5態様によれば、実装ヘッドは、部品を挟む一対の挟持部と、突出部上部を貫通孔に対してねじるねじり部と、を有し、制御装置は、一対の挟持部で第1動作を行った後、ねじり部で第2動作を行う、第1態様に記載の部品実装装置を提供する。
このような構成によれば、一対の挟持部およびねじり部が実装ヘッドに設けられているため、第1動作および第2動作を同じ実装ヘッドで行うことができる。
本開示の第6態様によれば、実装ヘッドは、第2の部品を吸着保持して第1動作を行う吸着ノズルと、部品を挟む一対の挟持部が設けられて、前記一対の挟持部が前記突出部上部を挟んだ状態で回転することによって第2動作を行うねじりノズルと、を有する、第1態様に記載の部品実装装置を提供する。
このような構成によれば、吸着ノズルによって部品を容易に保持することができ、生産性を向上させることができる。
本開示の第7態様によれば、実装ヘッドは、吸着ノズルおよびねじりノズルを着脱可能に保持するヘッド本体部を有し、制御装置は、ヘッド本体部に吸着ノズルを取り付けて第1動作を行った後、ヘッド本体部に対して、吸着ノズルからねじりノズルに付け替えて第2動作を行う、第6態様に記載の部品実装装置を提供する。
このような構成によれば、吸着ノズルおよびねじりノズルを自動交換して、第1動作および第2動作を行うことができる。これにより、部品をねじるためのユーザによる装置交換作業をなくすことができるため、生産性を向上させることができる。
本開示の第8態様によれば、制御装置は、第2動作において、平面視で、突出部上部の中心に一対の挟持部の回転中心軸が位置するように、一対の挟持部を配置する、第2態様から第7態様のいずれか1つに記載の部品実装装置を提供する。
このような構成によれば、突出部上部のねじり動作をより確実に行うことができる。
本開示の第9態様によれば、実装ヘッドの回転の際に発生するトルクを検出するトルク検出部と、トルク検出部によって検出されたトルクに基づいて、第1の部品の突出部上部のねじり動作の成否を判定する判定部と、を備える、第1態様から第8態様のいずれか1つに記載の部品実装装置を提供する。
このような構成によれば、実装ヘッドの回転の際に発生するトルクに基づいてねじり動作の成否を判定することで、ねじり動作の成否を容易に判定することができる。
本開示の第10態様によれば、判定部は、トルク検出部によって検出されたトルクが予め決められた閾値よりも大きい場合、第1の部品の突出部上部のねじり動作が成功したことを判定し、トルクが閾値よりも小さい場合、第1の部品の突出部上部のねじり動作が失敗したことを判定する、第9態様に記載の部品実装装置を提供する。
このような構成によれば、閾値を用いてねじり動作の成否を判定することで、より容易にねじり動作の成否を判定することができる。
本開示の第11態様によれば、判定部は、ヘッド回転装置の回転の等速域で、第1の部品の突出部上部におけるねじり動作の成否を判定する、第9態様又は第10態様に記載の部品実装装置を提供する。
このような構成によれば、ヘッド回転装置の回転の等速域でねじり動作の成否を判定することで、より容易にねじり動作の成否を判定することができる。
本開示の第12態様によれば、基板に実装された第1の部品において上方に突出した突出部が第2の部品に形成された貫通孔に挿入されるように、実装ヘッドによって第2の部品を移動させる挿入ステップと、挿入ステップの後、突出部において貫通孔よりも上方に突出した突出部上部を、実装ヘッドを回転させることで貫通孔に対してねじるねじりステップと、を含む、部品実装基板の製造方法を提供する。
このような方法によれば、実装ヘッドにより、部品の挿入動作およびねじり動作を行うことができる。これにより、部品の挿入動作およびねじり動作を同一ユニットで対応することができる。このため、部品をねじるための専用の装置を新たに設ける必要がないため、生産性を向上させることができる。また、生産コストを低減することができる。
本開示の第13態様によれば、挿入ステップの後、突出部上部が前記実装ヘッドの一対の挟持部の間に位置するように、一対の挟持部を配置する配置ステップをさらに含み、ねじりステップにおいて、配置ステップにより突出部上部が一対の挟持部の間に位置した状態で、実装ヘッドを回転させる、第12態様に記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
このような方法によれば、実装ヘッドの一対の挟持部によって、突出部上部をより容易にねじることができる。
本開示の第14態様によれば、挿入ステップにおいて、第2の部品の大きさに応じて間隔変更部により一対の挟持部の間隔を変更し、第2の部品を一対の挟持部で挟んで移動させる、第13態様に記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
このような方法によれば、一対の挟持部により、部品の挿入動作およびねじり動作を行うことができる。これにより、第2の部品を移動させるヘッドと、突出部上部をねじるヘッドとの交換作業をなくすことができる。このため、第2の部品を移動させて貫通孔に突出部が挿入されてから、突出部上部をねじるまでの間の時間を短縮することができる。この結果、生産性をより一層向上させることができる。
本開示の第15態様によれば、配置ステップにおいて、突出部上部の大きさに応じて間隔変更部により一対の挟持部の間隔を変更し、一対の挟持部が突出部上部を挟むように一対の挟持部を配置する第14態様に記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
このような方法によれば、間隔変更部により、突出部上部の大きさに応じて一対の挟持部の間隔を調整することができる。これにより、突出部上部のねじり動作をより確実に行うことができる。
本開示の第16態様によれば、挿入ステップは、実装ヘッドが有する一対の挟持部によって第2の部品を挟持して行われ、ねじりステップは、実装ヘッドが有するねじり部によって行われる、第12態様に記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
このような方法によれば、一対の挟持部およびねじり部が実装ヘッドに設けられているため、挿入ステップおよびねじりステップを同じ実装ヘッドで行うことができる。
本開示の第17態様によれば、挿入ステップは、実装ヘッドの吸着ノズルによって第2の部品を吸着保持して行われ、ねじりステップは、実装ヘッドのねじりノズルに設けられた一対の挟持部が突出部上部を挟んだ状態で回転することによって行われる、第12態様に記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
このような方法によれば、吸着ノズルによって部品を容易に保持することができ、生産性を向上させることができる。
本開示の第18態様によれば、挿入ステップは、実装ヘッドのヘッド本体部に吸着ノズルが取り付けられた状態で行われ、ねじりステップは、挿入ステップの後、ヘッド本体部に対して吸着ノズルからねじりノズルに付け替えた後に行われる、第17態様に記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
このような方法によれば、吸着ノズルおよびねじりノズルを自動交換して、第1動作および第2動作を行うことができる。これにより、部品をねじるためのユーザによる装置交換作業をなくすことができるため、生産性を向上させることができる。
本開示の第19態様によれば、配置ステップにおいて、平面視で、突出部上部の中心に一対の挟持部の回転中心軸が位置するように、一対の挟持部を配置する、第13態様から第18態様のいずれか1つに記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
このような方法によれば、突出部上部のねじり動作をより確実に行うことができる。
本開示の第20態様によれば、ねじりステップにおいて、実装ヘッドの回転の際に発生するトルクに基づいて、第1の部品の突出部上部におけるねじり動作の成否を判定する、第12態様から第19態様のいずれか1つに記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
このような方法によれば、実装ヘッドの回転の際に発生するトルクに基づいてねじり動作の成否を判定することで、ねじり動作の成否を容易に判定することができる。
本開示の第21態様によれば、ねじりステップにおいて、トルクが予め決められた閾値よりも大きい場合、第1の部品の突出部上部におけるねじり動作が成功したことを判定し、トルクが閾値よりも小さい場合、第1の部品の突出部上部におけるねじり動作が失敗したことを判定する、第20態様に記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
このような方法によれば、閾値を用いてねじり動作の成否を判定することで、より容易にねじり動作の成否を判定することができる。
本開示の第22態様によれば、ねじりステップにおいて、ヘッド回転装置の回転の等速域で、第1の部品の突出部上部におけるねじり動作の成否を判定する、第20態様又は第21態様に記載の部品実装基板の製造方法を提供する。
このような方法によれば、ヘッド回転装置の回転の等速域でねじり動作の成否を判定することで、より容易にねじり動作の成否を判定することができる。
以下、本開示に係る部品実装装置およびそれを用いた部品実装基板の製造方法の例示的な実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施の形態の具体的な構成に限定されるものではなく、同様の技術的思想に基づく構成が本発明に含まれる。
(実施の形態)
まず図1および図2を参照して、実施の形態における部品実装装置1の全体構成について説明する。部品実装装置1は、基板2に部品3を実装する機能を有する。図1は、部品実装装置1の平面図である。図2は、部品実装装置1の正面図である。以下、基板2の水平な搬送方向をX方向、X方向と水平面内において直交する方向をY方向、XY平面に対して垂直な方向をZ方向と定義する。
図1および図2に示すように、部品実装装置1は、基板搬送機構5と、部品供給部6と、実装ヘッド17と、クリンチユニット20と、制御装置C1とを備える。
基板搬送機構5は、基板2を搬送して所定の作業位置に位置決めする機構である。基板搬送機構5は、例えば、X方向に延びた一対の搬送コンベアである。基板搬送機構5は、基台4の上面に設けられている。
部品供給部6は、基板2に実装する部品3を供給するユニットである。部品供給部6は、例えば、基板搬送機構5のY方向における両側の位置にそれぞれ設けられている。
前方側(紙面下側)の部品供給部6には、例えば、複数のテープフィーダ7がX方向に並列した状態で配置されている。図2において、テープフィーダ7は、台車8の上方にセットされている。テープフィーダ7は、複数の部品3を保持したキャリアテープ9を間欠送りすることで、部品3を所定の部品供給位置に供給する。テープフィーダ7の供給対象としては、例えば0603等の微小なチップ部品が挙げられる。
図1において、後方側(紙面上側)の部品供給部6には、複数のテープフィーダ7およびトレイフィーダ10がX方向に並列した状態で配置されている。図2において、トレイフィーダ10は、トレイ収納部12と、トレイ保持部13とを備えている。トレイ収納部12は、パレット(図示省略)に保持された複数のトレイ11を収納する。トレイ保持部13は、トレイ11を保持して、水平方向と上下方向に移動自在に設けられる。
トレイ11には、複数の部品3が格納されている。トレイフィーダ10は、トレイ収納部12からトレイ保持部13によってトレイ11を引き出して、後述する実装ヘッド17による部品3の取り出し位置まで供給する機能を有している。トレイフィーダ10の供給対象としては、電解コンデンサのような大型の部品が挙げられる。
実装ヘッド17は、部品供給部6から供給される部品3を取り出して基板2に実装するヘッドである。実装ヘッド17は、制御装置C1によるヘッド移動装置14の駆動によって基板2の上方で水平移動可能に構成されている。実装ヘッド17は、例えば、リードを有する部品の実装において、基板2に形成された貫通孔にリードを挿入する。
ヘッド移動装置14は、Y軸ビーム14aおよびX軸ビーム14bを有する。図1に示すように、Y軸ビーム14aは、基台4のX方向における端部に設けられている。Y軸ビーム14aには、複数のX軸ビーム14bがY方向に移動自在に設けられている。それぞれのX軸ビーム14bには、板状のプレート部材16がX方向にスライド自在に装着されている。プレート部材16には、実装ヘッド17が取り付けられている。Y軸ビーム14aおよびX軸ビーム14bを駆動させることによって、実装ヘッド17は、XY方向に移動することができる。
プレート部材16には、撮像視野を下方に向けた第1の認識カメラ18が設けられている。第1の認識カメラ18は、作業位置に位置決めされた基板2に形成された基板マーク(図示省略)等を撮像する。基台4において、基板搬送機構5と部品供給部6との間には、撮像視野を上方に向けた第2の認識カメラ19が設けられている。第2の認識カメラ19は、その上方を移動する実装ヘッド17に保持された部品3を下方から撮像する。
クリンチユニット20は、リードを有する部品の実装の際、実装ヘッド17によって貫通孔に挿入されて基板2の下方に突き出たリードをクリンチするユニットである。
次に、図3~図5を参照して、実装ヘッド17の構成について詳細に説明する。図3は、実装ヘッド17の概略斜視図である。図4および図5は、実装ヘッド17の構造説明図である。
図3~図5に示すように、本実施の形態の実装ヘッド17は、ヘッド本体部24と、チャックユニット25とを有する。
ヘッド本体部24(実装ヘッド17)は、上下方向(Z方向)に移動可能に設けられている。本実施の形態では、ヘッド本体部24は、プレート部材16に対して上下方向にスライド可能に装着されている。具体的には、ヘッド本体部24は、プレート部材16に設けられた上下方向に延びるレール部材26に対して、スライダ(図示略)によって上下方向にスライド可能に装着されている。実装ヘッド17は、Z軸昇降モータ27の駆動によって、スライダを介してレール部材26に沿って昇降する(矢印a)。
チャックユニット25は、部品3を把持(チャック)するユニットである。チャックユニット25は、ヘッド本体部24の下方において、基板2の上面と交差する方向を中心に回転可能に装着される。本実施の形態のチャックユニット25は、鉛直方向(Z方向)を軸心として水平方向に回転可能に構成される。
チャックユニット25は、制御装置C1によるヘッド回転装置28の駆動によって水平方向に回転する(矢印b)。ヘッド回転装置28は、例えばモータである。ヘッド回転装置28に発生するトルクは、トルク検出部D1(図9)によって検出される。
チャックユニット25は、ベース部30と、ベース部30に保持される一対の挟持部39とを備える。一対の挟持部39は、部品3を把持(チャック)する部分である。本実施の形態の一対の挟持部39は、チャック爪である。
ベース部30は、円筒部30aと、壁部30b,30cとを有する。円筒部30aは、上下方向に開口して略円筒状に形成される。壁部30b,30cは、円筒部30aの下方において垂直方向に延びて平板状に形成され、互いに対向して配置される。
図5に示すように、壁部30b,30cの下方には、略L字状に屈曲した屈曲部材31が相対向した状態で設けられている。屈曲部材31は、垂直方向に延びた垂直部31aと、延出部31bとを有する。延出部31bは、垂直部31aの下方から壁部30b,30cが対面する方向に延出する。夫々の延出部31b,31bの間には、所定の隙間Sが形成されている。
ベース部30の内部には、プッシャ44が昇降自在に設けられている。プッシャ44は、ヘッド本体部24に内蔵されたプッシャ昇降機構45の駆動によって昇降する(図4に示す矢印d)。プッシャ44は、一対の挟持部39により把持した部品3に対して下降することで、部品3を押し下げる。
ベース部30には、一対の挟持部39の間隔を変更する間隔変更部50が設けられる。間隔変更部50は、制御装置C1によって駆動される。間隔変更部50は、レール部材32と、ボールねじ34と、ボールねじ34の回転を駆動する駆動モータ37とを有する。
図4に示すように、レール部材32は、一対の挟持部39の水平方向の移動をガイドする部材である。レール部材32は、一方の壁部30bの他方の壁部30cと対向する面において、水平方向に延びて固定されている。レール部材32には、複数(ここでは2つ)のスライダ33が長手方向にスライド可能に装着されている。
ボールねじ34は、回転することによって、一対の挟持部39を水平方向に移動させるねじである。ボールねじ34は、レール部材32の上方において、レール部材32と平行に延びて、ブラケット(図示省略)を介して壁部30bに設けられている。
ボールねじ34は、長手方向を軸心として回転可能となっている。ボールねじ34は、伝動ベルト36を介して駆動モータ37と接続されている。ボールねじ34は、駆動モータ37の駆動によって回転する。なお、便宜上、図5では、駆動モータ37と伝動ベルト36の図示を省略している。
ボールねじ34には、互いに逆螺子となる第1の螺子溝34aと第2の螺子溝34bとが長手方向に並んで形成されている。これらの螺子溝34a,34bにはブロック体35がそれぞれ螺合している。ブロック体35と1つのスライダ33とには、チャックホルダ38が固着している。
一対の挟持部39は、それぞれ、スライダ33に固着された各チャックホルダ38にねじ40を介して固定されている。一対の挟持部39は、部品3を把持するための把持面A1を互いに対向させた状態となっている。把持面A1は、例えば平面状に形成される。これにより、部品3の把持および後述のねじり動作を容易に行うことができる。
一対の挟持部39は、駆動モータ37の駆動によって互いに接近或いは離反する方向に同期してボールねじ34に沿って移動する(矢印c)。挟持部39は、2つの屈曲部材31の間に形成された隙間Sから下方に突出しており、隙間Sに沿って移動する。挟持部39は、例えば合成樹脂等で成形されている。
次に、部品実装装置1の制御について説明する。本実施の形態において、制御装置C1は、メモリと、プログラムを実行するCPUなどのプロセッサに対応する処理回路と、記憶装置(記憶部)と、判定部D2とを備える。記憶装置は、部品実装に関する情報、すなわち、基板2に対して部品3をどのような順番でどこに実装するのかという実装情報を格納する。判定部D2は、トルク検出部D1によって検出されたトルクに基づいて、後述するねじり動作の成否を判定する。
制御装置C1は、メモリに記憶されたプログラムをプロセッサが実行することにより、記憶装置の実装情報に基づいて予め定められた手順にて部品実装を行ってもよい。なお、サーバなどに実装情報が格納され、通信により制御装置C1に実装情報が提供されるような場合であってもよい。また、例えばカメラ等の部品判別部によって部品3の種類を判別し、判別された部品情報に基づいて部品3を基板2に実装してもよい。
次に、上述の構成を有する部品実装装置1を用いて基板2に部品3を実装した部品実装基板を製造する方法について、図6A~図6C、図7~図10を用いて説明する。図6A~図6Cは、部品3の実装動作を示す概略斜視図である。図7は、第1の部品60のねじり動作を示す概略平面図である。図8は、第1の部品60のねじり動作時におけるトルク判定を示す概略図である。図9は、トルク判定にかかる制御ブロック図である。図10は、部品3(後述の第1の部品60)のねじり動作時におけるトルク判定を示す概略図である。
基板2には、部品3の一例として第1の部品60および第2の部品63が実装される。第1の部品60および第2の部品63は、例えば、金具やカバー等である。
第1の部品60は、基板2上に設けられる基部61と、基部61から上方に突出した突出部62と、基部61から下方に延びるリード(図示略)とを有する。突出部62は、例えば、平面視矩形状に形成された板状部材である。突出部62は、長手方向を有する主面(側面)A2を備える。主面A2は、例えば平面状に形成されて、互いに対向して一対設けられる。
第2の部品63は、基板2上で支持される第1の板状部64と、第1の板状部64から側方に延びる第2の板状部65とを有する。第2の部品63は、例えば略L字状の板状に形成される。第1の板状部64は、上下方向に延びて形成される。第2の板状部65は、例えば、第1の板状部64の上端部から水平方向に延びる板状部材である。第2の板状部65には、第1の部品60の突出部62を挿入する貫通孔65aが設けられる。貫通孔65aは、上下方向に貫通した孔である。貫通孔65aは、突出部62の形状および大きさに応じて形成される。貫通孔65aは、突出部62を挿入できるように、例えば突出部62よりも僅かに大きく形成される。本実施の形態では、貫通孔65aは、平面視において矩形状に形成される。
図10に示すように、まず、基板位置決めステップST10を行う。具体的には、図1に示す基板搬送機構5によって、基板2を搬送して所定の作業位置に位置決めする。基板2の位置決め位置は、例えば、部品実装装置1の制御装置C1に予めプログラムされている。
次に、第1実装ステップST20を行う。具体的には、第1の部品60が、実装ヘッド17によって部品供給部6から搬送されて、基板2上に実装される。第1の部品60は、一対の挟持部39によって把持される。このとき、第1の部品60の大きさに応じて、間隔変更部50によって一対の挟持部39の間隔が調整される。実装ヘッド17によって第1の部品60が有するリードが基板2の貫通孔(図示略)に挿入された後、クリンチユニット20によって第1の部品60のリードがクリンチされることで、第1の部品60が基板2に実装される。第1の部品60が基板2に実装された状態において、突出部62は、上方に突出した状態となっている。
次に、挿入ステップST30、配置ステップST40、およびねじりステップST50を含む第2実装ステップを行う。
挿入ステップST30において、一対の挟持部39により第2の部品63を把持できるように、第2の部品63の大きさに応じて、間隔変更部50によって一対の挟持部39の間隔が調整される。さらに、図6Aに示すように、第2の部品63が、一対の挟持部39によって把持されて部品供給部6から基板2へ搬送された後、貫通孔65aに突出部62が挿入されるように下方に移動する(第1動作)。
具体的には、ヘッド移動装置14によって、第2の部品63を挟持した一対の挟持部39が、突出部62の上方に貫通孔65aが位置するように水平移動する。さらに、Z軸昇降モータ27によって第2の部品63を挟持した一対の挟持部39が下方に移動することで、第2の部品63の貫通孔65aに第1の部品60の突出部62が挿入される(図6B)。このとき、突出部62は、貫通孔65aよりも上方に突出した状態となる。すなわち、突出部上部62aは、貫通孔65aよりも上方に突出した状態となる。さらに、本実施の形態では、第1の板状部64から下方に延びる脚部64aが、基板2の貫通孔2aに挿入された状態となる。これにより、第2の部品63が基板2および突出部62によって水平方向に位置決めされた状態となる。
次に、配置ステップST40を行う。具体的には、突出部上部62aを実装ヘッド17の一対の挟持部39によって挟むように、一対の挟持部39を配置する。より具体的には、一対の挟持部39の把持面A1が突出部上部62aの主面A2を挟むように、一対の挟持部39を配置する。
本実施の形態の配置ステップST40においては、図6Bに示すように、一対の挟持部39の間隔が間隔変更部50によって調整される。具体的には、突出部上部62aの大きさ(厚み)に応じて、一対の挟持部39の間隔が調整される。間隔変更部50によって、例えば、一対の挟持部39の間隔(一対の把持面A1の間隔)は、突出部上部62aの厚み(一対の主面A2の間隔)と等しくなる。
次に、ねじりステップST50を行う。具体的には、一対の挟持部39によって突出部上部62aを挟んだ状態で、ヘッド回転装置28によって実装ヘッド17を回転させることで、突出部上部62aをねじる(第2動作)。このとき、図7に示すように、平面視で、突出部上部62aの中心O1に一対の挟持部39の回転中心軸C2(図6C)が位置するように、一対の挟持部39が配置される。実装ヘッド17の回転によって、一方側の把持面A1が一方側の主面A2に当接し、他方側の把持面A1が他方側の主面A2に当接する。一対の把持面A1が、突出部上部62aにおける長手方向一端側および長手方向他端側に対して互いに対向する方向(回転方向b)に力を加えることで、突出部上部62aの中心O1を中心に塑性変形しながら回転する。これによって、図6Cおよび図7に示すように、突出部上部62aは基部61(貫通孔65a)に対してねじられた状態となる。この結果、突出部上部62aは、第2の板状部65に対して上下方向に係合するため、第1の部品60からの第2の部品63の脱落が防止される。ここで、突出部上部62aをねじる角度θ1(一対の挟持部39の回転角度)は、例えば60度である。
さらに、本実施の形態では、検出ステップST60および判定ステップST70を行う。
検出ステップST60において、トルク検出部D1によって、ヘッド回転装置28に発生するトルクTを検出する。トルク検出部D1は、例えば、ヘッド回転装置28における電流値を測定することで、トルクTを検出する。
判定ステップST70において、検出ステップST60で検出されたトルクTに基づいて、第1の部品60の突出部上部62aが正常にねじられたかどうかの判定が行われる。ねじり動作の成否の具体的な判定方法について、図8を用いて説明する。図8は、突出部上部62aのねじり動作時におけるトルク判定を示す概略図である。
図8において、実線はねじり動作が成功したときの結果を示し、破線はねじり動作が失敗したときの結果を示す。図8の横軸は時間を示し、図8の縦軸はヘッド回転装置28に発生するトルクTを示す。
ヘッド回転装置28は、加速域において回転速度が加速された後、回転速度が一定の等速域に至る。その後、減速域において回転速度が減速されて、ヘッド回転装置28の回転は時間t3経過後に停止する。加速域、等速域、および減速域における時間は、例えば予め設定された時間である。等速域において、制御装置C1は、ヘッド回転装置28から検出される情報(例えば電流値の情報等)に基づいて、ヘッド回転装置28の回転が等速になるように、ヘッド回転装置28の回転を制御する。
例えば、突出部上部62aが貫通孔65aに対して適切にねじられている場合、トルクTは図8の実線で示すような結果になる。例えば、加速域におけるトルクTはT1となり、等速域におけるトルクTはT2となり、減速域におけるトルクTは時間と共に減少していき最終的に0となる。ここで、T2は、例えばT1よりも大きい値である。
一方、例えば、突出部上部62aが貫通孔65aに対して適切にねじられていない場合においては、図8の破線で示すような結果になる。例えば、加速域におけるトルクTはT1となり、等速域におけるトルクTはT3となり、減速域におけるトルクTはT1となる。ここで、T3は、例えばT1よりも小さい値である。
本実施の形態では、制御装置C1は、予め決められた閾値T0に基づいて、突出部上部62aにおけるねじり動作の成否を判定する。具体的には、制御装置C1の判定部D2は、トルクTが閾値T0よりも大きい場合、突出部上部62aにおけるねじり動作が成功したことを判定する。トルクTが閾値T0よりも小さい場合、ねじり動作が失敗したことを判定する。ねじり動作が失敗した場合とは、例えば、ねじり動作により突出部上部62aが破断した場合や、一対の挟持部39が突出部上部62aに対して滑って回転方向bに係合しなかった場合等である。ここで、閾値T0は、例えば、T1以下の値である。
閾値T0は、例えば、記憶部D3(図9)に記憶される。判定部D2は、記憶部D3に記憶された閾値T0を取得して、検出されるトルクTと閾値T0とを比較することで判定を行う。さらに、判定部D2によって判定された結果を出力部D4へ出力する。出力部D4は、例えば、ディスプレイ等の表示部や、警告音や警告灯等のエラー表示部である。これにより、ユーザは、判定結果を確認し、ねじり動作の失敗時において部品を除去する等の対応をとることができる。
本実施の形態では、判定部D2は、ねじり動作の成否の判定を等速域で行う。具体的には、判定部D2は、ねじり動作の成否の判定を、等速域においてねじり動作開始から予め決められた時間(t1からt2の間)に行う。
図8の実線に示すように、等速域におけるトルクTがT2となっており、閾値T0よりも大きくなっている。この場合、制御装置C1は、ねじり動作が成功したことを判定する。一方、図8の破線に示すように、等速域におけるトルクTがT3となっており、閾値T0よりも小さくなっている。この場合、制御装置C1は、ねじり動作が失敗したことを判定する。
以上のようにして、突出部上部62aが正常にねじられたかどうかの判定が行われる。これにより、ねじり動作が失敗と判定された場合、例えばユーザが第1の部品60および第2の部品63の状況を確認して部品交換を行う等のエラー対応を行うことができる。また、ねじり動作が失敗の場合の第1の部品60および第2の部品63を基板2から取り除いて、実装ヘッド17によって基板2に第1の部品60および第2の部品63を再度実装することができる。このような場合でも、実装ヘッド17によって、部品の挿入動作およびねじり動作を行うことができるため、ねじるために専用設計された装置を再度設ける必要がなく、部品実装における生産性を向上することができる。
上述したステップST10~ST70を実行することにより、基板2に第1の部品60および第2の部品63を実装した部品実装基板を製造することができる。
本実施の形態の部品実装装置1によれば、制御装置C1は、第1動作と第2動作とを実行する。第1動作において、貫通孔65aを有する第2の部品63を実装ヘッド17で保持して移動させることで、貫通孔65aに突出部62を挿入する。第2動作において、第1動作の後、突出部上部62aが一対の挟持部39の間に位置するように一対の挟持部39を配置した状態で、実装ヘッド17を回転させることで、突出部上部62aを貫通孔65aに対してねじる。
これにより、実装ヘッド17により、部品3の挿入動作およびねじり動作を行うことができ、部品3の挿入動作およびねじり動作を同一ユニットで対応することができる。このため、部品3をねじるための専用の装置を新たに設ける必要がないため、生産性を向上させることができる。また、生産コストを低減することができる。
また、制御装置C1は、第1動作において、第2の部品63の大きさに応じて間隔変更部50により一対の挟持部39の間隔を変更し、第2の部品63を一対の挟持部39で挟んで移動させる。
これにより、一対の挟持部39により、部品3の挿入動作およびねじり動作を行うことができる。このため、第2の部品63を移動させるヘッドと、突出部上部62aをねじるヘッドとの交換作業をなくすことができる。この結果、第2の部品63を移動させて貫通孔65aに突出部62が挿入されてから、突出部上部62aをねじるまでの間の時間を短縮することができる。この結果、生産性をより一層向上させることができる。
また、制御装置C1は、第2動作において、突出部上部62aの大きさに応じて間隔変更部50により一対の挟持部39の間隔を変更し、一対の挟持部39により突出部上部62aを挟んだ状態で実装ヘッド17を回転させる。
これにより、間隔変更部50によって、突出部上部62aの大きさに応じて一対の挟持部39の間隔を調整することができる。このため、突出部上部62aのねじり動作をより確実に行うことができる。
また、制御装置C1は、第2動作において、平面視で、突出部上部62aの中心に一対の挟持部39の回転中心軸が位置するように、一対の挟持部39を配置する。
これにより、突出部上部62aのねじり動作をより確実に行うことができる。
また、実装ヘッド17の回転の際に発生するトルクTを検出するトルク検出部D1と、トルク検出部D1によって検出されたトルクTに基づいて、第1の部品60の突出部上部62aのねじり動作の成否を判定する判定部D2とを備える。
これにより、実装ヘッド17の回転の際に発生するトルクTに基づいてねじり動作の成否を判定することで、ねじり動作の成否を容易に判定することができる。
また、判定部D2は、トルク検出部D1によって検出されたトルクTが予め決められた閾値T0よりも大きい場合、第1の部品60の突出部上部62aのねじり動作が成功したことを判定する。トルクTが閾値T0よりも小さい場合、第1の部品60の突出部上部62aのねじり動作が失敗したことを判定する。
これにより、閾値T0を用いてねじり動作の成否を判定することで、より容易にねじり動作の成否を判定することができる。
また、判定部D2は、ヘッド回転装置28の回転の等速域で、第1の部品60の突出部上部62aにおけるねじり動作の成否を判定する。
これにより、ヘッド回転装置28の回転の等速域でねじり動作の成否を判定することで、より容易にねじり動作の成否を判定することができる。
以上、上述の実施の形態を挙げて本開示を説明したが、本開示は上述の実施の形態に限定されない。例えば、間隔変更部50によって、一対の挟持部39の間隔を突出部上部62aの厚みと等しくするとしたが、一対の挟持部39の間に突出部上部62aが配置されて回転時に突出部上部62aと回転方向bに係合することができれば、これに限定されない。すなわち、一対の挟持部39が突出部上部62aに係合することができれば、一対の挟持部39の間隔が突出部上部62aの厚みよりも大きく、一対の挟持部39と突出部上部62aとの間に空間が設けられていてもよい。
また、基板2が所定の位置に配置された後、実装ヘッド17によって基板2に第1の部品60を実装する例について説明したが、第1の部品60の基板2への実装は、例えば基板位置決めステップST10よりも前に行ってもよい。すなわち、第1の部品60が実装された状態の基板2を、基板位置決めステップST10により所定の位置に位置決めしてもよい。
また、本実施の形態において、第1の部品60および第2の部品63の一例の構成を説明したが、これに限定されない。すなわち、第1の部品60が上方に突出する突出部62を有し、第2の部品が突出部62に挿入される貫通孔65aを有していれば、他の構成であってもよい。例えば、第1の部品60は、突出部62と基部61との接続部は、突出部上部62aよりも細くなっていてもよい。これにより、第1の部品60の突出部上部62aをより容易にねじることができる。
また、実装ヘッド17がチャックユニット25を有する構成について説明したが、実装ヘッド17は、チャックユニット25とは別に、ねじり部(ねじりユニット)をさらに有していてもよい。一対の挟持部39で第1動作を行った後、ねじり部により第2動作が行われてもよい。これにより、第1動作および第2動作を同じ実装ヘッド17で行うことができる。ねじり部は、突出部上部62aを貫通孔65aに対してねじる部分である。具体的には、ねじり部は、回転時に突出部上部62aと回転方向bに係合する部分である。ねじり部は、例えば、一対の挟持部39と同様の構成であってもよく、また、筒状に形成された部材であってもよい。ねじり部が筒状に形成されている場合、突出部上部62aのねじり動作は、突出部上部62aをねじり部の筒内に挿入した後、ねじり部を回転させることによって行われる。
また、第1の部品60および第2の部品63の実装は、例えば、図11A~図11Cに示すような実装ヘッド70を用いて行ってもよい。図11A~図11Cは、変形例の実装動作を示す図である。以下、実装ヘッド70による実装について説明する。
実装ヘッド70は、吸着ノズル71(図11A)と、ねじりノズル73(図11B)とを備える。吸着ノズル71は、部品3を吸着して保持するノズルである。ねじりノズル73は、部品3をねじるためのヘッドである。実装ヘッド70において、吸着ノズル71およびねじりノズル73は、例えば、ヘッド本体部24に対して着脱可能に構成される。吸着ノズル71およびねじりノズル73は、例えば、ストッカ90(図1)に格納されて、部品の種類に応じてヘッド本体部24に装着される。なお、実装ヘッド70において、吸着ノズル71およびねじりノズル73が一体的に構成されていてもよい。
吸着ノズル71およびねじりノズル73は、例えばモータ等によって上下移動可能に構成される。ねじりノズル73は、互いに対向する一対の挟持部73aを有する。一対の挟持部73aは、例えば平板状に形成される。一対の挟持部73aは、互いに対向する把持面A3を有する。一対の挟持部73aは、間隔が突出部上部62aの大きさ(厚み)よりも大きくなるように形成される。なお、一対の挟持部73aは、間隔が可変に構成されていてもよい。
実装ヘッド70による部品実装動作について説明する。まず、吸着ノズル71が部品供給部6から第1の部品60を吸着保持して基板2に実装する。次に、図11Aに示すように、吸着ノズル71が、部品供給部6から第2の部品63を吸着保持して基板2に搬送した後、貫通孔65aに突出部62が挿入されるように下方に移動する。具体的には、ヘッド移動装置14によって、第2の部品63を吸着保持した吸着ノズル71が、突出部62の上方に貫通孔65aが位置するように水平移動する。さらに、第2の部品63を吸着保持した吸着ノズル71が下方に移動することで、第2の部品63の貫通孔65aに第1の部品60の突出部62が挿入される。このとき、突出部上部62aは、貫通孔65aよりも上方に突出した状態となる。
次に、実装ヘッド70は、ストッカ90に移動して、吸着ノズル71を取り外してねじりノズル73を装着する。実装ヘッド70は、制御装置C1によって駆動されて吸着ノズル71およびねじりノズル73の交換を行う。ねじりノズル73への交換(交換ステップ)後、図11Bに示すように、突出部上部62aをねじりノズル73の一対の挟持部73aによって挟むように、一対の挟持部73aを配置する。具体的には、一対の挟持部73aの把持面A3が突出部上部62aの主面A2を挟むように、一対の挟持部73aを配置する。
次に、一対の挟持部73aによって突出部上部62aを挟んだ状態で、ヘッド回転装置28によって実装ヘッド70を回転させることで、突出部上部62aをねじる。このとき、一対の挟持部73aが突出部上部62aに対して回転方向bに係合することで、突出部上部62aを貫通孔65aに対してねじる。具体的には、挟持部73aの把持面A3が、突出部上部62aの主面A2に対して回転方向に係合する。これによって、図11Cに示すように、突出部上部62aは貫通孔65aに対してねじられた状態となる。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した特許請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。また、実施形態における要素の組み合わせや順序の変化は、本発明の範囲および思想を逸脱することなく実現し得るものである。