JP2017127940A - ロボット装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】平面移動機構を作動させて要素保持部を位置決め停止させた際及び要素保持部により機械要素を取り付ける過程で要素保持部が振動しにくいロボット装置を提供する。【解決手段】Zスライダ15aは、ワークを保持する作業台16aを高さ方向に移動させる。ビス締めユニット14は、部品本体22に設けられた取付部に対して高さ方向の相対移動を伴って取り付けられるビスを保持する。Xスライダ11a及びYスライダ10は、作業台16aの上方に設けられ、高さ方向と交差する平面でビス締めユニット14を自在に移動させる。制御部50は、ビス締めユニット14に保持されたビスをXスライダ11a、Yスライダ10、及びZスライダ15aにより取付部に位置決める。その後、制御部50は、ビスを取付部に取り付ける過程でZスライダ15aによりビスと取付部との間に相対移動を生じさせる。【選択図】図1
Description
本発明は、ワークに設けられた取付位置にねじ等の機械要素を取り付けるロボット装置に関する。
Xスライダ、Yスライダ、及びZスライダを組み合わせた直交ロボット装置が開発されている。直交ロボット装置を用いてワークに機械要素の取り付けを行う場合、基台に固定された作業台上にワークを固定し、作業台の上方でXスライダ、Yスライダ、及びZスライダを作動させてワーク上の取付位置に機械要素を保持する要素保持部を位置決めている。そして、ワーク上の取付位置に要素保持部を位置決めした後、要素保持部に設けた別のZ軸移動機構を作動させて、ワーク上の取付位置に要素保持部を着地させて機械要素を取り付けている。
あるいは、特許文献1に示されるように、Z軸移動機構により昇降する要素保持部を設けた加工ヘッドを基台側に固定しておき、加工ヘッドの下方でワークを固定したテーブルを移動させてワークを要素保持部に位置決める構成が考えられる。要素保持部の下方でワークを移動させて要素保持部の直下にワークを位置決め、Z軸移動機構によって要素保持部を下降させてワークに着地させて機械要素を取り付ける。
要素保持部にZ軸移動機構あるいはZスライダを設けた場合、要素保持部の慣性質量が大きくなって、Xスライダ、Yスライダ、及びZスライダを作動させて要素保持部を位置決め停止させた際に、要素保持部の振動が収まり難くなる。要素保持部に専用のZ軸方向の移動機構を設けた場合、要素保持部の慣性質量がさらに大きくなって、要素保持部の支持剛性が低下し、要素保持部に保持された機械要素の振動も深刻になる。振動の問題を解決するためにロボット装置の剛性を高めると、ロボット装置が大型化する。振動を抑制するために位置決めの移動速度を低下させたり、停止後の待ち時間を長くしたりすると、ロボット装置の生産性が低下する。
本発明は、平面移動機構を作動させて要素保持部を位置決め停止させた場合や、要素保持部により機械要素を取り付ける過程で要素保持部が振動しにくいロボット装置を提供することを目的としている。
本発明のロボット装置は、ワークを保持するワーク保持部と、前記ワーク保持部を高さ方向に移動させる昇降機構と、ワークに設けられた取付部に対して高さ方向の相対移動を伴って取り付けられる機械要素を保持する要素保持部と、前記ワーク保持部の上方に設けられ、高さ方向と交差する平面で前記要素保持部を自在に移動させる平面移動機構と、前記昇降機構及び前記平面移動機構を制御する制御部と、前記要素保持部に保持された機械要素を前記平面移動機構及び前記昇降機構により前記取付部に位置決めた後に前記取付部に取り付ける過程で機械要素と前記取付部との間に前記相対移動を生じさせる相対移動手段と、を備えるものである。
本発明によると、平面移動機構を作動させて要素保持部を位置決め停止させた場合や、要素保持部により機械要素を取り付ける過程で要素保持部が振動しにくいロボット装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<実施の態様1>
(ロボット装置)
図1は実施の形態1のロボット装置の構成の説明図である。図1に示すように、X軸とY軸は直交しかつX軸とY軸は同一平面内にある。ロボット装置1は、ベース2上に第1作業台ユニット4、第2作業台ユニット5、位置決めユニット6、供給ユニット7、及びビス供給ユニット8を配置している。
(ロボット装置)
図1は実施の形態1のロボット装置の構成の説明図である。図1に示すように、X軸とY軸は直交しかつX軸とY軸は同一平面内にある。ロボット装置1は、ベース2上に第1作業台ユニット4、第2作業台ユニット5、位置決めユニット6、供給ユニット7、及びビス供給ユニット8を配置している。
ベース2のY軸方向の両端部に一対の支柱9が設けられ、一対の支柱9の間にYスライダ10が設けられている。Yスライダ10のガイドレールに沿って、Xスライダ11aはY軸方向へ移動可能である。Xスライダ11aのガイドレールに沿って、組立ロボット3はX軸方向へ移動可能である。このため、組立ロボット3は、Yスライダ10に搬送されてY軸方向へ移動し、Xスライダ11aに搬送されてX軸方向へ移動する。組立ロボット3は、組立ハンド12、移載ハンド13、及びビス締めユニット14を一体に取り付けている。
組立ハンド12は、位置決めユニット6に保持された組立部品21を把持して、第1作業台ユニット4に保持された部品本体22に組み付ける。把持手段の一例である組立ハンド12は、作業台16a上のワークを把持する。組立ハンド12は、Xスライダ11a及びYスライダ10によりビス締めユニット14と一体に移動する。移載ハンド13は、第2作業台ユニット5に載置された部品本体22を第1作業台ユニット4へ移動させる。ビス締めユニット14は、第1作業台ユニット4に保持された部品本体22及び組立部品21をビスで一体に固定する。
(第1作業台ユニット)
図1に示すように、第1作業台ユニット4は、部品本体22に組立部品21を組み付ける際に、部品本体22を、ワーク保持部の一例である作業台16a上に位置決めて、ワーク押え手段17により保持する。作業台16aは、ワークを保持する。ワーク押え手段17は、作業台16a上に部品本体22を位置決め保持する。平面移動機構の一例であるXスライダ11a及びYスライダ10は、作業台16aの上方に設けられ、高さ方向と交差する平面でビス締めユニット14を自在に移動させる。Xスライダ11bは、Zスライダ15a及び作業台16aをX軸方向に移動させる。昇降機構の一例であるZスライダ15aは、部品本体22を位置決め保持した作業台16aをZ軸方向に上昇及び下降させる。Zスライダ15aは、作業台16aを高さ方向に移動させる。制御部50は、Xスライダ11a、Yスライダ10、及びZスライダ15aを制御する。
図1に示すように、第1作業台ユニット4は、部品本体22に組立部品21を組み付ける際に、部品本体22を、ワーク保持部の一例である作業台16a上に位置決めて、ワーク押え手段17により保持する。作業台16aは、ワークを保持する。ワーク押え手段17は、作業台16a上に部品本体22を位置決め保持する。平面移動機構の一例であるXスライダ11a及びYスライダ10は、作業台16aの上方に設けられ、高さ方向と交差する平面でビス締めユニット14を自在に移動させる。Xスライダ11bは、Zスライダ15a及び作業台16aをX軸方向に移動させる。昇降機構の一例であるZスライダ15aは、部品本体22を位置決め保持した作業台16aをZ軸方向に上昇及び下降させる。Zスライダ15aは、作業台16aを高さ方向に移動させる。制御部50は、Xスライダ11a、Yスライダ10、及びZスライダ15aを制御する。
(第2作業台ユニット)
第2作業台ユニット5は、作業台16a上に搬入される前に、部品本体22が作業台16b上に一時的に置かれる。第2作業台ユニット5は、部品本体22を位置決め及び保持することが可能である。その後、作業台16bから作業台16aへ部品本体22が移動される。Zスライダ15bは、部品本体22を位置決め保持した作業台16bをZ軸方向に上昇及び下降させる。
第2作業台ユニット5は、作業台16a上に搬入される前に、部品本体22が作業台16b上に一時的に置かれる。第2作業台ユニット5は、部品本体22を位置決め及び保持することが可能である。その後、作業台16bから作業台16aへ部品本体22が移動される。Zスライダ15bは、部品本体22を位置決め保持した作業台16bをZ軸方向に上昇及び下降させる。
(位置決めユニット)
位置決めユニット6は、作業台16aに保持された部品本体22に対して組み立てられる組立部品21を、位置決め台18上で高精度に位置決めする。これにより、組立部品21が部品本体22に対して高精度に組み立てられる。位置決め台18は、供給パレット20から取り出された組立部品21が載置される。位置決め機構19は、位置決め台18上で組立部品21を一方向に押圧して、組立部品21の回転方向の傾きやXY方向の位置ずれを高精度に修正する。Zスライダ15cは、組立部品21を載置した位置決め台18をZ軸方向に上昇及び下降させる。
位置決めユニット6は、作業台16aに保持された部品本体22に対して組み立てられる組立部品21を、位置決め台18上で高精度に位置決めする。これにより、組立部品21が部品本体22に対して高精度に組み立てられる。位置決め台18は、供給パレット20から取り出された組立部品21が載置される。位置決め機構19は、位置決め台18上で組立部品21を一方向に押圧して、組立部品21の回転方向の傾きやXY方向の位置ずれを高精度に修正する。Zスライダ15cは、組立部品21を載置した位置決め台18をZ軸方向に上昇及び下降させる。
(供給ユニット)
供給ユニット7は、パレット20に収容された組立部品21を位置決めユニット6の位置決め台18へ供給する。供給パレット20は、組立部品21を貯蔵及び供給する容器であって、Zスライダ15d上に載置されている。Zスライダ15dは、組立部品21を収容した供給パレット20をZ軸方向に上昇及び下降させる。
供給ユニット7は、パレット20に収容された組立部品21を位置決めユニット6の位置決め台18へ供給する。供給パレット20は、組立部品21を貯蔵及び供給する容器であって、Zスライダ15d上に載置されている。Zスライダ15dは、組立部品21を収容した供給パレット20をZ軸方向に上昇及び下降させる。
(ビス供給ユニット)
図2はY軸方向から見たビス供給ユニットの構成の説明図である。図3はZ軸方向から見たビス供給ユニットの構成の説明図である。
図2はY軸方向から見たビス供給ユニットの構成の説明図である。図3はZ軸方向から見たビス供給ユニットの構成の説明図である。
図1に示すように、供給制御部の一例である制御部50は、Xスライダ11a、Yスライダ10によりビス締めユニット14をビス109の供給位置に位置決める。その後、ビス109を保持したビス保持体103をZ軸移動機構104により高さ方向に移動させて、ビス締めユニット14にビス109を供給する。
機械要素供給装置の一例であるビス供給ユニット8は、ロボット装置1のビス締めユニット14にビス109を保持させる。ビス供給ユニット8は、ビス保持体103にビスを1個保持して、ビス締めユニット14へ供給する。供給保持部の一例であるビス保持体103は、ビス締めユニット14に供給するビス109を保持する。ビス供給ユニット8は、ビスを保持したビス保持体103をZ軸移動機構104によりZ軸方向に上昇させて、ビス締めユニット14へビス109を受け渡す。供給昇降機構の一例であるZ軸移動機構104は、ビス保持体103を高さ方向に移動させる。
図2に示すように、ビス供給ユニット8は、ビスフィーダ102内のビスを水平方向に搬送して、分離ユニット110のビス保持体103へ1個ずつ受け渡す。機械要素蓄積部の一例であるビスフィーダ102は、多数のビスを貯蔵し、嵩上げ支持体101を介してベース2に取り付けられている。ビスフィーダ102は、受渡位置U1でビス109をビス保持体103へ受け渡して保持させる。
分離ユニット110及びZ軸移動機構104は、X軸移動機構105によりX軸方向へ移動可能である。供給移動機構の一例であるX軸移動機構105は、受渡位置U1と、受渡位置U1から高さ方向と交差する方向へ離れた昇降位置S1とへ、ビス保持体103を移動可能である。分離ユニット110は、X軸移動機構105の動作に応じてX方向に移動した後、供給昇降機構の一例であるZ軸移動機構104の動作に応じてZ方向に移動して、図1に示すビス締めユニット14へビス109を受け渡す。分離ユニット110は、ビス保持体103を昇降位置S1に位置決めて、Z軸移動機構104により高さ方向に移動させて、ビス109をビス締めユニット14に供給する。供給昇降機構の一例であるZ軸移動機構104は、ビス109を保持したビス保持体103を、高さ方向に移動させる。
図3に示すように、リニアレール106は、ビス供給ユニット8のビスフィーダ102から送り出されたビス109を保持して一列に整列させ、ビス保持体103へ向かって移動させる。リニアレール106は、超音波振動を印加されて、ビス109を移動させる。
分離ユニット110は、ビス保持体103と分離爪108とで構成される。分離ユニット110は、リニアレール106により移送されたビス109を1個ずつビス保持体103に保持する。係止爪107は、矢印方向に移動してリニアレール106からビス保持体103へのビス109の受け渡しを制御する。分離爪108は、矢印方向(内側)に移動することにより、ビス109をビス保持体103の溝の先端位置へ押し込んで位置決める。
(ビス締めユニット)
図4はY軸方向から見たビス締めユニットの構成の説明図である。図4に示すように、機械要素の一例であるビス109は、XY平面内の回転を伴って取り付けられる。回転手段の一例である回転駆動部203は、ビス締めユニット14が保持したビス109をXY平面内で回転させる。要素保持部の一例であるビス締めユニット14は、保持したビス109を、ワークの一例である部品本体22に設けられた取付部に対して高さ方向の相対移動を伴って取り付ける。ビス締めユニット14は、ビス供給ユニット(8:図1)から受け渡されたビス109を保持して、電動ドライバ202により組立部品21に締め付ける。
図4はY軸方向から見たビス締めユニットの構成の説明図である。図4に示すように、機械要素の一例であるビス109は、XY平面内の回転を伴って取り付けられる。回転手段の一例である回転駆動部203は、ビス締めユニット14が保持したビス109をXY平面内で回転させる。要素保持部の一例であるビス締めユニット14は、保持したビス109を、ワークの一例である部品本体22に設けられた取付部に対して高さ方向の相対移動を伴って取り付ける。ビス締めユニット14は、ビス供給ユニット(8:図1)から受け渡されたビス109を保持して、電動ドライバ202により組立部品21に締め付ける。
ビス締めユニット14は、L字型の支持体201を介してXスライダ11aに取り付けられている。回転駆動部203は、支持体201に取り付けられ、ビット204に伝達される回転トルクを制御する。ビット204は、回転駆動部203に駆動されて回転してビス109を締め付ける。ビット204は、ビット204周囲に取付いている円筒状のビス吸着手段205によって、ビス109を先端に吸着保持する。ビス109を吸着するように、ビス吸着手段205の内側空間は、不図示の減圧装置によって減圧されている。ビス吸着手段205は、磁力又は粘着力によってビス109を吸着保持するものでもよく、機械的に把持するものでもよい。
(直交ロボット装置の問題点)
直交ロボット装置にビス締めユニットを装備してZ軸方向のビス締めを行わせる場合、従来は、ビス締めユニットにZ軸移動機構を内蔵していた。そして、直交ロボット装置により移動可能に設けたビス締めユニットがビス供給ユニットからビスを取得した後、ビス締めユニットをビス孔位置に位置決めてビスを回転させ、内蔵するZ軸方向の移動機構によりビス締めを行っていた。
直交ロボット装置にビス締めユニットを装備してZ軸方向のビス締めを行わせる場合、従来は、ビス締めユニットにZ軸移動機構を内蔵していた。そして、直交ロボット装置により移動可能に設けたビス締めユニットがビス供給ユニットからビスを取得した後、ビス締めユニットをビス孔位置に位置決めてビスを回転させ、内蔵するZ軸方向の移動機構によりビス締めを行っていた。
しかし、この場合、Z軸移動機構によりビス締めユニットが大型化し、直交ロボット装置が高速でビス締めユニットの位置決め停止動作を行う場合、ビス締めユニットに大きな慣性力が加わって停止後に振動し続けることがあった。そのため、ビス供給ユニットからビスを取得する際のビス締めユニットの安定性が損なわれたり、ビス締め不良が発生したり、振動が収まるまで次の動作を待つことでタクトタイムが長くなったりしていた。
そこで、実施の形態1では、ビス締めユニット14にZ軸移動機構を内蔵していない。その代わり、ビス締めユニット14の回転に同期させてZスライダ15aが部品本体22及び組立部品21を保持した作業台16aをZ軸方向に上昇させることによりビス締めを実行している。
(制御部)
図5はロボット装置の制御系のブロック図である。図5に示すように、制御部50は、ハードディスク54又はROM53から読み出したプログラム及びデータをRAM52に保持して、CPU51により刻々の演算及びデータ処理を実行することで、ロボット装置1を制御する。制御部50は、インターフェース回路55、56を通じてロボット装置1の各部を制御する。制御部50は、インターフェース回路57を通じて外部のネットワーク60に接続する。読取部61に挿入された記録媒体62には、ビス取り付け方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムが記録されている。
図5はロボット装置の制御系のブロック図である。図5に示すように、制御部50は、ハードディスク54又はROM53から読み出したプログラム及びデータをRAM52に保持して、CPU51により刻々の演算及びデータ処理を実行することで、ロボット装置1を制御する。制御部50は、インターフェース回路55、56を通じてロボット装置1の各部を制御する。制御部50は、インターフェース回路57を通じて外部のネットワーク60に接続する。読取部61に挿入された記録媒体62には、ビス取り付け方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムが記録されている。
図1に示すように、機械要素取り付け方法の一例であるビス109の取り付け方法は、位置決め工程に続いて取付工程を実行する。位置決め工程では、制御部50が、ビス締めユニット14に保持されたビス109をXスライダ11a、Yスライダ10、及びZスライダ15aにより取付部に位置決める。位置決め工程では、制御部50が、回転駆動部203を停止させている。位置決め工程におけるZスライダ15aによるビス締めユニット14の移動速度は、続く取付工程におけるZスライダ15aによるビス締めユニット14の移動速度よりもはるかに大きい。
実施の形態1では、取付工程において、制御部50が、Zスライダ15aによりビス締めユニット14に保持されたビス109を取付部に取り付ける。このとき、ビス109の取り付けに必要なビス109と取付部との間の相対移動は、Zスライダ15aにより生じさせる。制御部50は、ビス109を取付部に取り付ける過程で、相対移動手段としてZスライダ15aによりビス109と取付部との間に、ゆっくりとした相対移動を生じさせる。
取付工程では、制御部50が、ビス締めユニット14に保持されたビス109を回転駆動部203により回転させる。ビス109は、相対移動におけるXY平面内の回転の一回転ごとの移動量であるリード値が規定値である。このため、取付工程では、制御部50が、Zスライダ15aによりビス締めユニット14を移動させる移動速度をリード値の規定値に応じて異ならせる。
(ビス締め装置の動作説明)
図6は部品本体に組立部品をビス締めする制御のフローチャートである。図1に示すように、ユーザーは、部品本体22を第2作業台ユニット5の作業台16bに配置する。あるいは、不図示の搬送機構により部品本体22が作業台16b上に搬送される。ユーザーは、操作盤9を操作して、作業台16b上で部品本体22の位置決め、保持を行い、組立の開始を指令する。
図6は部品本体に組立部品をビス締めする制御のフローチャートである。図1に示すように、ユーザーは、部品本体22を第2作業台ユニット5の作業台16bに配置する。あるいは、不図示の搬送機構により部品本体22が作業台16b上に搬送される。ユーザーは、操作盤9を操作して、作業台16b上で部品本体22の位置決め、保持を行い、組立の開始を指令する。
図6に示すように、CPU51は、部品本体22の配置後、部品本体22を第2作業台ユニット5の作業台16bから第1作業台ユニット4の作業台16aへ移動させる(S11)。CPU51は、Yスライダ10及びXスライダ11aを作動させて、組立ロボット3に備えられた移載ハンド13を第2作業台ユニット5上へ移動させる。CPU51は、移載ハンド13が第2作業台ユニット5上に移動完了後、第2作業台ユニット5に備えられたZスライダ15bを上昇させ、作業台16bに置かれている部品本体22を移載ハンド13により把持する。CPU51は、部品本体22を把持すると、Zスライダ15bを下降させる。下降後、Yスライダ10及びXスライダ11aを作動させて、部品本体22を把持した移載ハンド13を第1作業台ユニット4上へ移動させる。CPU51は、移載ハンド13が第1作業台ユニット4上に移動完了後、第1作業台ユニット4に備えられたZスライダ15aを上昇させる。CPU51は、移載ハンド13による把持を解除することで、作業台16a上に部品本体22を載置する。CPU51は、Zスライダ15aを下降させて部品本体22を作業位置へ移動させた後、ワーク押え手段17を作動させることにより、部品本体22を作業台16a上に位置決めて保持する。
CPU51は、部品本体22の移動後、位置決めユニット6において、位置決め機構19を用いた組立部品21の位置決めを実行する(S12)。なお、位置決めユニット6における位置決め機構19を用いた位置決め作業は、高精度な組立作業が要求される場合にのみ実行される。
CPU51は、Yスライダ10及びXスライダ11aを作動させて、組立ロボット3に備えられた組立ハンド12を供給ユニット7上へ移動させる。CPU51は、組立ハンド12が供給ユニット7上に移動完了後、供給ユニット7に備えられたZスライダ15dを上昇させ、供給パレット20内に配置されている組立部品21を組立ハンド12により把持する。CPU51は、Zスライダ15dを作動させて供給ユニット7を下降させた後、Yスライダ10及びXスライダ11aを作動させて、組立部品21を把持した組立ハンド12を位置決めユニット6上へ移動させる。CPU51は、組立ハンド12が位置決めユニット6上に移動完了後、位置決めユニット6に備えられたZスライダ15cを上昇させて、上昇後、組立ハンド12による把持を解除して、組立部品21を位置決め台18上に載置する。CPU51は、組立ハンド12の把持の解除後、位置決め機構19を作動させて位置決め台18上における組立部品21のXY方向の位置及び傾きの精度を高める。
CPU51は、位置決めユニット6における組立部品21の位置決め作業の完了後、組立部品21を部品本体22に組み付ける(S13)。
CPU51は、位置決め台18上の位置精度が向上された組立部品21を組立ハンド12により再び把持した後に、Zスライダ15cを下降させて空の位置決め台18を元の位置に戻す。CPU51は、Yスライダ10及びXスライダ11aを作動させて、組立部品21を把持した組立ハンド12を第1作業台ユニット4上へ移動させる。CPU51は、組立ハンド12が第1作業台ユニット4上へ移動完了後、Zスライダ15aを作動させて作業台16aを上昇させる。これにより、組立ハンド12が把持している組立部品21が、作業台16aに位置決め保持されている部品本体22に嵌合する。CPU51は、組立部品21と部品本体22の嵌合後、組立ハンド12による組立部品21の把持を解除し、その後、Zスライダ15aを作動させて作業台16aを下降させる。これにより、組立部品21及び部品本体22がビスを用いて固定可能な高さ位置へ位置決められる。
CPU51は、部品本体22に対する組立部品21の嵌合後、ビス締めユニット14にビスを保持させる(S14)。CPU51は、部品本体22に対する組立部品21の嵌合後、Yスライダ10及びXスライダ11aを作動させて、ビス締めユニット14をビス供給ユニット8上へ移動させる。CPU51は、回転駆動部203を作動させてビット204の回転を開始させる。
このとき、CPU51は、ビス供給ユニット8において、係止爪107を閉じて、ビスフィーダ102から供給されてリニアレール106上に整列したビス109の進行を止めている。CPU51は、Z軸移動機構104及びX軸移動機構105を作動させて、ビス保持体103をリニアレール106に近接した受け渡し位置に位置決める。CPU51は、ビス保持体103を受け渡し位置に位置決めた状態で係止爪107、108を外側へ移動させる。これにより、リニアレール106上に整列したビス109がビスフィーダ102の推進力によってビス保持体103に受け渡される。CPU51は、係止爪107を閉じて後続のビス109の進行を止めた後、分離爪108を閉じる。これにより、ビス保持体103と分離爪108によって1個のビス109が分離ユニット110に保持される。CPU51は、X軸移動機構105を作動させて、分離ユニット110を移動させることにより、ビス供給ユニット8から1個のビス109を分離する。CPU51は、Yスライダ10及びXスライダ11aを作動させて、ビス締めユニット14をビス供給ユニット8上へ移動させる。CPU51は、移動完了後、Z軸移動機構104を作動させてビス109を保持したビス保持体103を上昇させて、電動ドライバ202の回転するビット204の先端にビスを接触させる。
CPU51は、ビット204の先端にビス保持手段205によりビス109を吸着させた状態で分離爪108を外側へ開く。CPU51は、Z軸移動機構104を作動してビス保持体103を下降させる。これにより、ビス109が電動ドライバ202に受け渡されて保持される。
CPU51は、ビス締めユニット14によるビス109の保持の完了後、ビス109を保持したビス締めユニット14を、組立部品21及び部品本体22のビス孔位置へ位置決める(S15)。CPU51は、Yスライダ10及びXスライダ11aを作動させて、ビス締めユニット14を第1作業台ユニット4上へ移動させる。
CPU51は、ビス締めユニット14の移動完了後、ビス締めユニット14による組立部品21及び部品本体22のビス締めを実行する(S16)。
CPU51は、ビス締めユニット14の移動完了後、第1作業台ユニット4が備えるZスライダ15aを作動させて作業台16aを上昇させる。CPU51は、作業台16aの上昇過程で、Zスライダ15aの移動速度を、ビス109のネジピッチと回転駆動部203の回転速度から算出される値に設定している。また、ビス109に対する推力はZスライダ15aによって制御している。CPU51は、作業台16aの上昇過程で、回転駆動部203のトルクを検知している。作業台16aの上昇過程で、ビス109と部品本体22とが接触すると、回転駆動部203のトルク変化が始まり、ビス締めが終わるとトルクが所定値になる。CPU51は、トルク変化の開始後、トルクが所定値になった箇所を検出したタイミングで、ビス締めユニット14の回転駆動部203とZスライダ15aとを停止させる。
CPU51は、ビス締めユニット14による組立部品21及び部品本体22のビス締め実行後、ビス締めユニット14を退避させる(S17)。CPU51は、組立部品21及び部品本体22のビス締め実行後、第1作業台ユニット4が備えるZスライダ15aを作動させて作業台16aを下降させることにより、組立部品21及び部品本体22からビス締めユニット14を退避させる。
CPU51は、ビス締めユニット14の退避完了後、組立終了した組立部品21及び部品本体22をロボット装置1の外部に排出する(S18)。部品本体22に組立部品21がビスで結合され、ロボット装置1での組立工程が終了すると、第1作業台ユニット4が備えるXスライダ11bが動作することで、作業台16aに設置されている部品本体22がロボット装置1の外部に排出される。
(実施の形態1の効果)
実施の形態1では、部品本体22に対して組立部品21を組み付けた後、ビス締めユニット14で部品本体22にビス締めをすることで部品本体22に対して組立部品21が固定される。このとき、組立部品21に対してZ軸方向に上下動作するZスライダ15aが第1の作業台ユニット4に備えられているために、Yスライダ10及びXスライダ11aに加わる慣性力が小さくなる。このため、Yスライダ10及びXスライダ11aが高速で動作しても、組立ハンド12、移載ハンド13、ビス締めユニット14の振動を小さく抑えることができる。
実施の形態1では、部品本体22に対して組立部品21を組み付けた後、ビス締めユニット14で部品本体22にビス締めをすることで部品本体22に対して組立部品21が固定される。このとき、組立部品21に対してZ軸方向に上下動作するZスライダ15aが第1の作業台ユニット4に備えられているために、Yスライダ10及びXスライダ11aに加わる慣性力が小さくなる。このため、Yスライダ10及びXスライダ11aが高速で動作しても、組立ハンド12、移載ハンド13、ビス締めユニット14の振動を小さく抑えることができる。
実施の形態1では、Zスライダ15aがビス締めユニット14と分離されているため、ビス締めユニット14の振動の影響を受けなくなり、ビス締めを行うときのZ方向の移動による振動もまた小さく抑えることができる。その結果、ビス締めユニット14が保持手段上に停止する位置精度が向上し、かつビス締め中の振動を抑えることより高精度なビス締めを行うことができる。
実施の形態1では、ビス109に対してZ軸方向に上下動作するZ軸移動機構104がビス供給ユニット8に備えられているため、Z軸移動機構104は、分離されたビス109のみ移動させる。そのため、Z軸移動機構104の動作によって移動する物体の質量が小さくなる。Z軸移動機構104に負荷される慣性力が小さくなることで、Z軸移動機構104が高速で動作しても、ビスと分離手段の振動を小さく抑えることができる。そのため、ビス締めユニット14とビス保持体103に保持されたビス109の相対位置関係が一定になることで、安定したビスの受渡しができる。
実施の形態1では、ビス締めユニットを部品本体のビス孔位置へ位置決め停止させる際の振動を軽減して、安定したビス供給からビス締めまでを実行することができる。自動機によるビス締め作業において、ビス締めユニットの振動を低減することで、ビス供給からビス締めまでの一連の作業を安定して行うことができる。
実施の形態1では、部品本体22を保持する作業台16aがZ軸方向に動作するZスライダ15aを備える。そして、Xスライダ11a及びYスライダ10によりビス締めユニット14と部品本体22の位置決めを行い、作業台16aが昇降動作することによりビス締め作業を行う。そのため、Zスライダが備えられた通常のビス締め装置よりも位置決め移動する際の慣性力が小さい。これにより、Xスライダ11a及びYスライダ10が高速で動作しても、ビス締めユニット14を備えたXスライダ11aの振動を小さく抑えることができる。そのため、ビス締めユニット14が作業台16a上に停止する位置精度が向上し、高精度なビス締めを行うことができる。
実施の形態1では、ビス供給ユニット8に備えられた分離ユニット110がZ軸移動機構104を備え、分離ユニット110が上下動作することにより、ビス締めユニット14にビス109が受け渡される。ビス保持体103により分離されたビス109のみが移動するため、通常のビス締め装置よりもZ軸移動機構の動作によって移動する物体の質量が小さくなる。Z軸移動機構に負荷される慣性力が小さくなることで、Z軸移動機構が高速で動作してもビス109とビス保持体103の振動を小さく抑えることができる。ビス締めユニット14とビス保持体103に保持されたビス109の相対位置関係が一定になることで、安定したビス109の受渡しができる。
<実施の態様2>
図7は実施の形態2のビス締めユニットの取付構造の説明図である。図7に示すように、実施の形態2では、図4に示すXスライダ11aに対するビス締めユニット14の取付構造のみが実施の形態1とは異なる。そのため、図7中、実施の形態1と同一の構成には図4と共通の符号を付して重複する説明を省略する。
図7は実施の形態2のビス締めユニットの取付構造の説明図である。図7に示すように、実施の形態2では、図4に示すXスライダ11aに対するビス締めユニット14の取付構造のみが実施の形態1とは異なる。そのため、図7中、実施の形態1と同一の構成には図4と共通の符号を付して重複する説明を省略する。
(ビス締めユニットの取付構造)
図7に示すように、実施の形態2のロボット装置1は、ビス締めユニット14に比較的に軽量な推力調整機構305を備える。推力調整機構305は、ビス締めユニット14がビス109に与える推力を制御する。実施の形態2では、ビス109の取り付けに必要なビス109と取付部との間の相対移動の速度が、推力調整機構305のZ軸案内部306及びばね307により機械的に調整される。
図7に示すように、実施の形態2のロボット装置1は、ビス締めユニット14に比較的に軽量な推力調整機構305を備える。推力調整機構305は、ビス締めユニット14がビス109に与える推力を制御する。実施の形態2では、ビス109の取り付けに必要なビス109と取付部との間の相対移動の速度が、推力調整機構305のZ軸案内部306及びばね307により機械的に調整される。
相対移動手段の一例である推力調整機構305は、Z軸案内部306によりビス締めユニット14をXスライダ11a及びYスライダ10に対して高さ方向へ移動可能に支持し、ばね307によりビス締めユニット14を下方へ付勢している。推力調整機構305は、これにより、ビス締めユニット14の上方への自在な速度での相対移動を許容する。Z軸案内部306は、電動ドライバ202を支持体201に沿って自在に摺擦させる。突き当り部306aは、Z軸案内部306の下端に設けられ、電動ドライバ202に当接して、電動ドライバ202を可動範囲の下端位置に位置決めている。ばね307は、電動ドライバ202と支持体201の間に、引張ばねとして初期張力をもって取り付けられている。
(ビス締め付け制御)
実施の形態2における位置決め工程は、実施の形態1と同一に制御され、ビス109を保持したビス締めユニット14が部品本体22及び組立部品21の取付部に位置決められる。しかし、続く取付工程では、電動ドライバ202によってビス109を回転させつつ、部品本体22及び組立部品21を保持した作業台16aを実施の形態1よりも速い速度でZスライダ15aにより上昇させる。
実施の形態2における位置決め工程は、実施の形態1と同一に制御され、ビス109を保持したビス締めユニット14が部品本体22及び組立部品21の取付部に位置決められる。しかし、続く取付工程では、電動ドライバ202によってビス109を回転させつつ、部品本体22及び組立部品21を保持した作業台16aを実施の形態1よりも速い速度でZスライダ15aにより上昇させる。
部品本体22及び組立部品21を保持した作業台16aがZスライダ15aにより上昇する途中、ビス109と部品本体22とが接触する。そして、ビス締めユニット14に保持されたビス109が回転することで、部品本体22上の雌ねじにビス109が締め始められる。Zスライダ15aの移動速度を、ビスのねじピッチと回転駆動部203の回転数から算出されるねじ込み速度よりも大きくすることと、ビス締めをしながらZ軸案内部306が動作することとにより、ビス締めユニット14が上昇してばね307が伸張する。
ビス109と部品本体22上の雌ねじに対するビス締め推力は、ビス109と部品本体22が接触した時点で、ばね307の初期張力となる。Zスライダ15aの移動完了後、ばね307の張力下でビス締めが進行することで、ビス締めユニット14が下降する。ビス締めが始まった後、Zスライダ15aが移動完了位置に移動するまで、ばね307が伸張するため、ビス締め推力は大きくなる。
Zスライダ15aの移動完了後、ビス締めユニット14がビス締めを行うことにより下降すると、ばね307の伸張は小さくなり、ビス締め推力は小さくなる。ばね307によるビス締め推力は、常に初期張力以上となっているため、初期張力を必要ビス締め推力以上に設定することと、バネ定数を小さくすることとで、一定の範囲にビス締め推力を制御することができる。
回転駆動部203のトルクは、ビス109と組立部品21とが接触すると増大する。電動ドライバ202において締め付けトルクが所定値になったことを検知して電動ドライバ202を停止させることで、ビス109の締め付けトルクを所定値に制御できる。制御部(50:図5)は、締め付けトルクが所定値になったことを検知してビス締めユニット14が備える回転駆動部203を停止させる。
(実施の形態2の効果)
実施の形態2の構成及び制御によれば、Z軸案内部306とばね307によって、ビス109と部品本体22上の雌ねじに対して常に一定範囲の推力を与えているため、ビット204とビス109のビス頭の嵌合がビス締め途中に外れることがない。また、ビス109と部品本体22上の雌ねじの相対位置関係及び締め付けトルクを一定範囲に制御することができる。
実施の形態2の構成及び制御によれば、Z軸案内部306とばね307によって、ビス109と部品本体22上の雌ねじに対して常に一定範囲の推力を与えているため、ビット204とビス109のビス頭の嵌合がビス締め途中に外れることがない。また、ビス109と部品本体22上の雌ねじの相対位置関係及び締め付けトルクを一定範囲に制御することができる。
このため、Zスライダ15aの推力と移動速度とを実施の形態1のように微細に制御することなく、ビット204とビス209に必要な推力を与えることができ、安定したビス締めを行うことができる。
(比較例)
比較例では、図1に示すビス締めユニット14にZスライダを設けて、ビス締め付け時のビスのZ方向の下降速度を精密に調整できるようにしている。すなわち、図4に示すように、ビス締めユニット14を移動させる位置決め工程を行って部品本体22の雌ねじにビス209を位置決めて対向させた状態で、作業台16aはロックされる。そして、ビス締めユニット14に設けたZスライダを作動させることにより、高さが固定された部品本体22の雌ねじに対して、ビス締めユニット14全体を精密に制御された速度で下降させて、ビス209の締め付けを行う。
比較例では、図1に示すビス締めユニット14にZスライダを設けて、ビス締め付け時のビスのZ方向の下降速度を精密に調整できるようにしている。すなわち、図4に示すように、ビス締めユニット14を移動させる位置決め工程を行って部品本体22の雌ねじにビス209を位置決めて対向させた状態で、作業台16aはロックされる。そして、ビス締めユニット14に設けたZスライダを作動させることにより、高さが固定された部品本体22の雌ねじに対して、ビス締めユニット14全体を精密に制御された速度で下降させて、ビス209の締め付けを行う。
なお、特許文献1には、ビス締めユニット等が設けられた固定の加工ヘッドの下を、被加工部品を保持したテーブルが移動して被加工部品をビス締めユニット等に位置決める組立加工装置が示される。ここでも、比較例のように、ビス締めユニット等に対して被組立部品を位置決めた後に、ビス締めユニットのほうを下降させてビス締めを行うことになる。
しかし、比較例1では、ビス締めユニット14がZ軸方向に移動するため、Zスライダが必要となる。また、ビス締めユニット14にZスライダを設けると、組立ロボット3の重量が増大して位置決め誤差が増大したり、停止後に振動し易くなったりする。
そして、ビス締めユニット14がX軸又はY軸方向に移動している間は、ビス締めユニット14をZ軸方向に移動することができない。ビス締めユニット14を下降させてビス締め動作を行う時、ビス締めユニット14がX軸又はY軸方向に振動していると、安定したビス締めができない。雌ねじからビス209が外れてビス締め動作に影響を与えるおそれもある。このため、位置決め工程における組立ロボット3の移動速度を低下させたり、組立ロボット3の停止後の待ち時間を長くしたりすることになり、ロボット装置1の生産性が低下する。
これに対して実施の形態1、2では、ビス締めユニット14にZスライダを設ける必要が無いため、位置決め工程における組立ロボット3の移動速度を高速化し、組立ロボット3の停止後の待ち時間を短縮することができる。これにより、ロボット装置1の生産性が向上する。
<その他の実施の形態>
本発明のロボット装置は、実施の形態1、2における具体的な各部構成、部品形態、及び実寸法には限定されない。実施の形態1、2の構成の一部又は全部を等価な部材に置き換えた別の実施の形態でも実施可能である。
本発明のロボット装置は、実施の形態1、2における具体的な各部構成、部品形態、及び実寸法には限定されない。実施の形態1、2の構成の一部又は全部を等価な部材に置き換えた別の実施の形態でも実施可能である。
実施の形態1、2では、機械要素がビス109である例を説明した。しかし、要素保持部によってワークに取り付ける機械要素はビスには限定されない。ボルト、ナット、タッピングスクリュー、セルフタップねじであってもよい。コイルばね、ねじりばね、Cリング、Eリングであってもよい。ピン、キー、割ピン、ボール、ニードル等であってもよい。実施の形態1、2では1個の機械要素を取り付ける例を説明したが、同時進行で並列に複数の機械要素を取り付けてもよい。
実施の形態1、2では、機械要素が要素保持部の先端に真空吸着により保持される例を説明した。しかし、機械要素を要素保持部に保持させる方法は真空吸着には限らない。吸盤吸着、粘着、磁石、係合等により機械要素を要素保持部に保持させてもよい。
実施の形態2においては、ビス締め推力を与える手段としてばねを活用する例を説明した。しかし、これに代えて、例えば、シリンダを用いてシリンダに供給するエア圧を一定にしてビス締め推力を一定の範囲に押えるように実施してもよい。
実施の形態2においては、位置決め工程は、ビス109が取付部の雌ねじに非接触の状態まで実行した。しかし、位置決め工程は、ビスが取付部の雌ねじに接触し、ビス締めユニット14が推力調整機構305の調整範囲で持ち上がる状態まで実行してもよい。すなわち、ビス締めユニット14が回転するだけで、追加のZスライダ15aの移動を要することなくビス締めが終了するようにしてもよい。
1:ロボット装置、8:ビス供給ユニット(機械要素供給装置)、10:Yスライダ(平面移動機構)、11a:Xスライダ(平面移動機構)、12:組立ハンド(把持手段)、13:移載ハンド(把持手段)、14:ビス締めユニット(要素保持部、回転手段)、15a:Zスライダ(昇降機構)、16a:作業台(ワーク保持部)、17 ワーク押え機構(ワーク保持部)、21:組立部品(ワーク)、22:部品本体(ワーク)、50:制御部、61:読取部、62:記録媒体、102:ビスフィーダ(機械要素蓄積部)、103:ビス保持体(供給保持部)、104:Z軸移動機構(供給昇降機構)、105:X軸移動機構(供給移動機構)、109:ビス(機械要素)、110:分離ユニット(供給保持部)、201:支持体、202:電動ドライバ、203:回転駆動部(回転手段)、204:ビット(要素保持部)、305:推力調整機構(支持手段、付勢手段)、306:Z軸案内部(支持手段)、307:ばね(付勢手段)
Claims (17)
- ワークを保持するワーク保持部と、
前記ワーク保持部を高さ方向に移動させる昇降機構と、
ワークに設けられた取付部に対して高さ方向の相対移動を伴って取り付けられる機械要素を保持する要素保持部と、
前記ワーク保持部の上方に設けられ、高さ方向と交差する平面で前記要素保持部を自在に移動させる平面移動機構と、
前記昇降機構及び前記平面移動機構を制御する制御部と、
前記要素保持部に保持された機械要素を前記平面移動機構及び前記昇降機構により前記取付部に位置決めた後に前記取付部に取り付ける過程で機械要素と前記取付部との間に前記相対移動を生じさせる相対移動手段と、を備えることを特徴とするロボット装置。 - 前記相対移動手段は、前記制御部が前記昇降機構により前記相対移動を生じさせることで構成されることを特徴とする請求項1に記載のロボット装置。
- 前記相対移動手段は、前記要素保持部を前記平面移動機構に対して高さ方向へ移動可能に支持する支持手段と、前記要素保持部を下方へ付勢する付勢手段と、を有することで構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のロボット装置。
- 前記ワーク保持部上のワークを把持する把持手段を備え、
前記把持手段は、前記平面移動機構により前記要素保持部と一体に移動することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のロボット装置。 - 機械要素は、前記平面内の回転を伴って前記取付部に取り付けられる機械要素であって、
前記要素保持部が保持した機械要素を前記平面内で回転させる回転手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のロボット装置。 - 前記要素保持部に供給する機械要素を保持する供給保持部と、
前記供給保持部を高さ方向に移動させて機械要素を前記要素保持部に供給する供給昇降機構と、を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のロボット装置。 - 受渡位置で機械要素を前記供給保持部に受け渡して保持させる機械要素蓄積部と、
前記受渡位置と、前記受渡位置から高さ方向と交差する方向へ離れた昇降位置と、へ前記供給保持部を移動可能な供給移動機構と、を備え、
前記昇降位置にて前記供給保持部を前記供給昇降機構により高さ方向に移動させて機械要素を前記要素保持部に供給することを特徴とする請求項6に記載のロボット装置。 - 請求項2に記載のロボット装置による機械要素取り付け方法であって、
前記制御部が、前記要素保持部に保持された機械要素を前記平面移動機構及び前記昇降機構により前記取付部に位置決める位置決め工程と、
前記制御部が、前記位置決め工程の後に、前記昇降機構により機械要素と前記取付部との間に前記相対移動を生じさせることを含んで、前記昇降機構により前記要素保持部に保持された機械要素を前記取付部に取り付ける取付工程と、を備えることを特徴とする機械要素取り付け方法。 - 請求項3に記載のロボット装置による機械要素取り付け方法であって、
前記制御部が、前記要素保持部に保持された機械要素を前記平面移動機構及び前記昇降機構により前記取付部に位置決める位置決め工程と、
前記制御部が、前記位置決め工程の後に、前記支持手段及び前記付勢手段により機械要素と前記取付部との間に前記相対移動を生じさせることを含んで、前記昇降機構により前記要素保持部に保持された機械要素を前記取付部に取り付ける取付工程と、を備えることを特徴とする機械要素取り付け方法。 - 機械要素は、前記平面内の回転を伴って前記取付部に取り付けられる機械要素であって、前記ロボット装置は、前記要素保持部が保持した機械要素を前記平面内で回転させる回転手段を備え、
前記取付工程では、前記制御部が、前記要素保持部に保持された機械要素を前記回転手段により回転させることを特徴とする請求項8又は9に記載の機械要素取り付け方法。 - 機械要素は、前記相対移動における前記回転の一回転ごとの移動量が規定値であって、
前記取付工程では、前記制御部が、前記昇降機構により前記要素保持部を移動させる移動速度を前記規定値に応じて異ならせることを特徴とする請求項10に記載の機械要素取り付け方法。 - 前記位置決め工程では、前記制御部が、前記回転手段を停止させていることを特徴とする請求項10又は11に記載の機械要素取り付け方法。
- 前記制御部は、前記位置決め工程における前記昇降機構による前記要素保持部の移動速度を、前記取付工程における前記昇降機構による前記要素保持部の移動速度よりも大きくすることを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項に記載の機械要素取り付け方法。
- 請求項8乃至13のいずれか1項に記載の機械要素取り付け方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 請求項14に記載のプログラムを記録した記録媒体。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のロボット装置の前記要素保持部に機械要素を供給して保持させる機械要素供給装置であって、
機械要素を保持する供給保持部と、
前記供給保持部を高さ方向に移動させる供給昇降機構と、
機械要素の供給位置に前記要素保持部を前記平面移動機構により位置決めた後に、機械要素を保持した前記供給保持部を前記供給昇降機構により高さ方向に移動させて前記要素保持部に機械要素を供給させる供給制御部と、を備えることを特徴とする機械要素供給装置。 - 受渡位置で機械要素を前記供給保持部に受け渡して保持させる機械要素蓄積部と、
前記受渡位置と、前記受渡位置から高さ方向と交差する方向へ離れた昇降位置と、へ前記供給保持部を移動可能な供給移動機構と、を備え、
前記供給制御部は、前記昇降位置にて前記供給保持部を前記供給昇降機構により高さ方向に移動させて機械要素を前記要素保持部に供給することを特徴とする請求項15に記載の機械要素供給装置。
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