JP4186434B2 - 作業装置、部品実装装置、作業方法および部品実装方法 - Google Patents
作業装置、部品実装装置、作業方法および部品実装方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、作業対象物に作業を行う作業方法および作業装置、その一例として、被実装物12に部品を実装する部品実装方法および部品実装装置25に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の部品実装装置の構成を図16に示す。
【0003】
従来の技術では、ノズル5が部品供給部から部品10を吸着する際や被実装物12に部品を実装する際のノズル5先端の位置決めは、ヘッド駆動用モータ15によるヘッド3のX方向移動とX軸駆動用モータ16によるX軸1のY方向移動のみで行い、ノズル5はヘッド3の移動に伴って移動はするものの、ノズル5のみのX方向移動、Y方向移動は制御されず、部品10の吸着あるいは実装時におけるZ方向移動しか制御されない構成であった。つまりノズル5先端が部品供給部上に設置されている部品10の位置に、または被実装物12上の部品実装点に合致するようにヘッド3をX方向に、あるいはX軸1をY方向に移動させることにより、部品10の吸着あるいは実装時におけるノズル5先端の位置決め制御が行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の構成で部品の吸着あるいは実装時におけるノズル5先端の位置決めを制御すると、重量の重いヘッド3またはX軸1を微小移動させた後に大きな残留振動が発生する。
【0005】
つまり、ある物を移動させる時、その移動が微小移動であるほどより大きな残留振動が発生し、また、微小移動時は重量の重い物を動かす時ほどその物の固有振動に共振が発生しやすく、その共振に伴って発生する残留振動はより大きくなる、という特徴がある。
【0006】
残留振動は大きければ大きいほど、部品の吸着あるいは実装時におけるノズル5先端の位置決めの整定が遅くなるという問題がある。
【0007】
具体的に、どのような移動によってより大きな残留振動が発生するかについて、下記に説明する。
<1>ヘッド3のX方向移動によるヘッド3の残留振動
・重量の重いヘッド3をX軸1に沿って微小移動させた直後、その移動に伴って発生する振動がヘッド3の固有振動に共振することによりヘッド3に大き
な残留振動が発生する。
<2>ヘッド3のY方向移動によるヘッド3の残留振動
・重量の重いヘッド3が設けられているX軸1をY軸2に沿って微小移動させた直後、その移動に伴って発生する振動がヘッド3の固有振動に共振するこ
とによりヘッド3に大きな残留振動が発生する。
<3>X軸1のY方向移動によるX軸1の残留振動
・重量の重いX軸1をY軸2に沿って微小移動させた直後、その移動に伴って発生する振動がX軸1の固有振動に共振することによりX軸1に大きな残留
振動が発生する。
【0008】
上記<1>,<2>,<3>について言えば、ヘッド3をX方向に移動させた時に発生する振動がヘッド3の固有振動に共振することにより発生する残留振動、ヘッド3を搭載しているX軸1をY方向に移動させた時に発生する振動がヘッド3あるいはX軸1の固有振動に共振することにより発生する残留振動は、ヘッド3もX軸1もを同速で移動させるという条件下では、基本的に長いストロークの移動をさせた直後よりも微小移動させた直後の方が発生する傾向にある。それは、微小移動させる時には急激な加速の直後に急激な減速を行うことによって振動が発生しやすいからである。
【0009】
さらに詳しく、グラフをもとに説明する。
【0010】
図2ではヘッド3がX軸1に搭載されている場合のヘッド3とX軸1それぞれの振動数,移動距離,残留振動の振幅の関係を表すが、横軸は振動数と移動距離を、縦軸は振幅を示している(横軸に示す振動数と移動距離は、移動距離が大きいほど振動数は少なくなるという関係を表すために2軸を用いて説明しているが、どちらの軸から見ても振幅の値は同じであるものとする。)。
【0011】
ヘッド3をX方向に移動させる時、加振する振動数を徐々に上げていくと、その振動数とヘッド3の固有振動数とが一致する点(共振点)があり、それはヘッド3の振幅が最大となる点である(図2に示す(A)を参照。)。
【0012】
X軸1をY方向に移動させる時、加振する振動数を徐々に上げていくと、その振動数とX軸1の固有振動数とが一致する点(共振点)があり、それはX軸1の振幅が最大となる点である(図2に示す(B)を参照。)。
【0013】
また、基本的にヘッド3、X軸1の移動量は小さい(微小移動)ほど振動数は大きく、それぞれに共振が発生しやすいという特性がある。
【0014】
図3では、ヘッド3がX軸1に搭載されている場合のヘッド3のX方向への移動距離、残留振動の関係を表すが、一例として、あるノズル5先端を現在位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)から次の目的位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)まで移動させたと仮定した場合のX方向移動がヘッド3の固有振動に共振する際の関係を表す。
【0015】
図4では、X軸1とヘッド3がX軸1に搭載されている場合のヘッド3のX方向への移動距離と振幅の関係を表すが、一例として、あるノズル5先端を現在位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)から次の目的位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)まで移動させたと仮定した場合のY方向移動がヘッド3あるいはX軸1の固有振動に共振する際の関係を表す。
【0016】
図5では、図3および図4の例において、あるノズル5先端を現在位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)から次の目的位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)まで移動させたと仮定した場合のX方向移動時あるいはY方向移動時における移動距離と、その移動に伴って発生する振動がヘッド3もしくはX軸1の固有振動と共振する時の関係を表に示す。つまり、あるノズル5先端の移動距離が0mm〜20mm未満の時にはヘッド3に、40mm以上〜60mm未満の時にはX軸1に共振が発生しやすい(※但し0mmの場合は使用しない。)(図5の(1)「ヘッドのみの移動」,(3)「ヘッドとX軸同時移動」の欄を参照。)。
【0017】
このように共振が発生しやすい時には、ヘッド3あるいはX軸1に残留振動が発生しやすいため、ノズル5先端の位置決め直後にノズル5による部品の吸着あるいは実装を行うと、部品の吸着ズレもしくは実装位置ズレも発生しやすくなる。それを回避するためにノズル5先端の位置決め整定時間の経過の後に部品の吸着あるいは実装を行うと、ロスタイムが発生するという課題があった。また、このロスタイムの削減を目的としたタクトアップを図るため移動時の加速度を大きくすると、更にヘッド3あるいはX軸1に発生する残留振動が大きくなり、ノズル5先端の整定時間が遅くなるため、タクトアップ、装着精度アップを妨げる原因となっていた。
【0018】
本発明は、上記のようにノズル5先端を微小移動させた直後でもヘッド3あるいはX軸1に残留振動が発生しないような作業装置、作業方法および部品実装装置、部品実装方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願の第1発明の作業装置は、
作業対象物に対して作業する作業ツールと、
前記作業ツールを搭載した移動体と、
前記移動体を平面上に少なくとも1軸方向に移動可能とする第1の駆動部と、
前記作業ツールを前記移動体に対して平面上に少なくとも第1の駆動部による移動方向と同一の方向に移動可能とする第2の駆動部と、
前記作業ツールを現在位置から次の目的位置まで前記第1の駆動部により移動させると仮定した時の少なくとも前記1軸方向の移動距離をもとに、その移動によって前記移動体の固有振動に共振した振動が発生するかどうかを判断し、この判断結果をもとに、前記作業ツールの移動が前記移動体の固有振動に共振する場合は、前記第1の駆動部により前記移動体を移動させずに、前記第2の駆動部によって前記作業ツールを前記移動距離だけ移動させ、共振しない場合は、前記第1の駆動部によって前記移動体を前記移動距離だけ移動させるように制御する制御部とを備えたものである。
【0020】
本願の第1発明によると、上記した構成により、作業ツール先端を現在位置から次の目的位置まで移動させた場合の移動距離が、作業ツールを搭載した移動体の固有振動に共振するような微小移動では、共振する移動体を移動させないようにして作業ツール自身を移動し、移動体の固有振動に共振しないような移動距離では、移動体を移動させることにより作業ツール先端を移動させる。これにより、どのような移動距離にかかわらず作業ツールの移動による共振の発生を回避させることができる。
【0021】
これにより、作業位置のズレを防ぎ、且つ、前記作業ツールの位置決め整定時間を短くすることが可能である。
【0025】
上記課題を解決するために、本願の第2発明の作業装置は、
作業対象物に対して作業する作業ツールと、
前記作業ツールを搭載した移動体と、
前記移動体を平面上に少なくとも1軸方向に移動可能とする第1の駆動部と、
前記作業対象物を載置した作業対象物載置部と、
前記作業対象物を載置した前記作業対象物載置部を平面上に少なくとも第1の駆動部による移動方向と同一の方向に移動可能とする第3の駆動部と、
前記作業ツールを前記作業対象物上の現在位置から次の目的位置まで前記第1の駆動部により移動させると仮定した時の少なくとも前記1軸方向の移動距離をもとに、その移動によって前記移動体の固有振動に共振した振動が発生するかどうかを判断し、この判断結果をもとに、前記作業ツールの移動が前記移動体の固有振動に共振する場合は、前記移動体を前記第1の駆動部により移動させずに、前記第3の駆動部によって前記作業対象物載置部を前記移動距離だけ移動させることにより前記作業ツールを前記作業対象物上を前記移動距離だけ相対移動させ、共振しない場合は、前記第1の駆動部によって前記移動体を前記移動距離だけ移動させるように制御する制御部と
を備えたものである。
【0026】
本願の第2発明によると、上記した構成により、作業ツール先端を現在位置から次の目的位置まで移動させた場合の移動距離が、作業ツールを搭載した移動体の固有振動に共振するような微小移動では、共振する移動体を移動させないようにして作業対象物載置部を移動し、移動体の固有振動に共振しないような移動距離では、移動体を移動させることにより作業ツール先端を移動させる。これにより、どのような移動距離にかかわらず作業ツールの移動による共振の発生を回避させることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
従来の技術では、ノズル5が部品供給部から部品を吸着する際や被実装物12に部品を実装する際のノズル5先端の位置決めは、ヘッド駆動用モータ15によるヘッド3のX方向移動とX軸駆動用モータ16によるX軸1のY方向移動のみで行い、ノズル5はヘッド3の移動に伴って移動はするものの、ノズル5のみのX方向移動、Y方向移動は制御されず、部品の吸着あるいは実装時におけるZ方向移動しか制御されない構成であった。つまりノズル5先端が部品供給部上に設置されている部品の位置に、または被実装物12上の部品実装点に合致するようにヘッド3をX方向に、あるいはX軸1をY方向に移動させることにより、部品の吸着あるいは実装時におけるノズル5先端の位置決め制御が行われていた。
【0041】
そのため微小移動によるノズル5先端の位置決めの際も、重量の重いヘッド3やX軸1を移動させることでのみ対応していたため、その微小移動に伴う振動がヘッド3やX軸1の固有振動に共振する可能性が高く、ノズル5先端の位置決め直後にノズル5による部品の吸着あるいは実装を行うとヘッド3あるいはX軸1に残留振動が発生し、部品の吸着ズレもしくは実装位置ズレも発生しやすい状態であった。それを回避するためにノズル5先端の位置決め整定時間の経過の後に部品の吸着あるいは実装を行うと、ロスタイムが発生していたため、被実装物12の一連の実装においてタクトアップ、装着精度アップを妨げる原因となっていた。
【0042】
本発明では、部品の吸着あるいは実装時におけるノズル5先端の位置決めの際に微小移動を行うような時、その移動に伴ってヘッド3やX軸1の固有振動に共振することで大きな残留振動が発生するという状態を回避するために、従来のように常にヘッド3を駆動させるのではなく、ノズル部6、XYテーブル13を移動させる方法を用いることを特徴とする。微小移動をさせる機構の具体的な実施の形態は下記の第1、第2、第3の実施の形態に示すとおりである。
【0043】
以下に説明する実施の形態では、作業装置の一例としての部品実装装置について説明する。
【0044】
本発明の請求項で示す
・第1の駆動部の具体例は、
第1と第2の実施の形態におけるヘッド駆動用モータ15と第1と第2と第3の実施の形態におけるX軸駆動用モータ16に、
・第2の駆動部の具体例は、
第1と第2の実施の形態におけるノズルユニット駆動用モータX17とノズルユニット駆動用モータY18に、
・第3の駆動部の具体例は、
第2と第3の実施の形態におけるXYテーブル駆動用モータX20とXYテーブル駆動用モータY21に、
・第4の駆動部は、
第3の実施の形態におけるノズル単体駆動用モータX8に相当する。但し、本発明は、この実施の形態にかかわらず、種々の技術的改良・変更が可能である。
【0045】
<第1の実施形態>
本実施の形態では、図7に示すように、従来におけるヘッド3およびX軸1のみによる部品の吸着あるいは実装時におけるノズル5先端の位置決めの構成に、ノズルユニット駆動用モータX17とノズルユニット駆動用モータY18を設けることにより、ヘッド3あるいはX軸1を移動させるのではなく、ノズル5自身をX方向あるいはY方向に移動させてノズル5先端の位置決めをさせる機構を導入した。
【0046】
<第2の実施形態>
本実施の形態では、図10に示すように、従来におけるヘッド3およびX軸1のみによる部品の実装時におけるノズル5先端の被実装物12上への位置決めの構成に、被実装物12を載置したXYテーブル13をX方向およびY方向へ移動させることによって位置決めを行う機構を導入した。
【0047】
<第3の実施形態>
本実施の形態では、図13に示すように、ノズル部6をヘッド3に固定せずに、ボールねじで構成されたX軸1に直接設け、そのボールねじを中心にノズル単体駆動用モータ8を回転駆動させることによりノズル部6をX方向のみに移動させる機構と、X軸1あるいはXYテーブル13をY方向のみに移動させる機構とを組み合わせることを導入した。但し、XYテーブル13を更にX方向に移動させる機構を組み合わせるものであってもよい。
【0048】
図1に基づいて、本発明の部品実装装置25の構成を以下に説明する。
【0049】
1:X軸(ヘッド3あるいはノズル部6をX方向に移動させるための基軸。)
2:Y軸(ヘッド3をY方向に移動させるための基軸。)
3:ヘッド(ノズル5を保持し、X方向、Y方向に移動する。作業装置の構成要素である移動体の一具体例である。)
4:ノズル保持部
5:ノズル(部品10を吸着し、被実装物12に実装する。部品実装装置の構成要素である部品保持部の一具体例でもある。かつ、作業装置の構成要素である作業ツールの一具体例でもある。)
11:パーツカセット(同種部品を複数個、一定のピッチでテープに収納し、リール状にしたものを搭載。)
12:被実装物(作業装置が作業を行う作業対象物の一具体例である。また、被実装物の更なる具体例としてプリント基板等がある。)
13:XYテーブル(被実装物12を載置する。部品実装装置の構成要素である被実装物載置部の一具体例である。かつ、作業装置の構成要素である作業対象物載置部の一具体例である。)
23:部品トレイ(トレイの各区画上に部品を収納。)
* 部品供給部はパーツカセット11、部品トレイ23等のことを指す。
【0050】
次に第1、第2、第3それぞれの実施の形態について下記に詳しく説明する。
【0051】
<第1の実施形態>
本実施の形態では、図7に示すように、従来におけるヘッド3およびX軸1のみによる部品の吸着あるいは実装時におけるノズル5先端の位置決めの構成に、ノズルユニット駆動用モータX17とノズルユニット駆動用モータY18を設けることにより、ヘッド3あるいはX軸1を移動させるのではなく、ノズル5自身をX方向あるいはY方向に移動させてノズル5先端の位置決めをさせる機構を導入した。
【0052】
つまり、X方向移動、Y方向移動のそれぞれの移動において、あるノズル5先端の現在位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)からそのノズル5先端の次の目的位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)までの移動距離がヘッド3あるいはX軸1の固有振動に共振するものかどうかを判断させ、
・共振する移動距離の場合、X方向移動、Y方向移動のいずれの場合もノズル部支持手段7を移動させる。
【0053】
・共振しない移動距離の場合は、X方向移動においてはヘッド3を、Y方向移動においてはX軸1を移動させる。
【0054】
という選別基準にのっとって部品の吸着あるいは実装時におけるノズル5先端の位置決めを行わせる。
【0055】
なお、ノズル部6は複数個あってもそれらはノズル部支持手段7に固定されているために、X方向移動、Y方向移動に関してはノズル5全てが同時に同方向に動き、Z方向移動のみ、個別に動く(ノズル5の数は1本、または複数で対応)。
【0056】
次に部品実装装置の主要部の構成を図7、図8に示す。
【0057】
1:X軸(ヘッド3がX方向に移動する際の基軸。)
2:Y軸(X軸1がY方向に移動する際の基軸。実際はX軸1にヘッド3が搭載されているのでヘッド3もX軸1の移動と同時にY方向に移動する。)
3:ヘッド(ヘッド駆動用モータ15によりX方向に、X軸駆動用モータ16によりX軸1と共にY方向に移動する。)
4:ノズル保持部
5:ノズル(部品10を吸着する。)
6:ノズル部(ノズル保持部4とノズル5とを総称した部分で、ノズル部支持手段7に固定され、各ノズル部6は一体としてXY方向に移動する。)
7:ノズル部支持手段(ノズルユニット駆動用モータX17によりX方向に、ノズルユニット駆動用モータY18によりY方向に移動する。)
10:部品
11:パーツカセット(同種部品を複数個、一定のピッチでテープに収納し、リール状にしたものを搭載。)
12:被実装物(一例として、プリント基板等がある。)
13:XYテーブル(被実装物12を載置。)
15:ヘッド駆動用モータ(ヘッド3をX方向へ移動させる。)
16:X軸駆動用モータ(X軸1をY方向へ移動させる。)
17:ノズルユニット駆動用モータX(全てのノズル部6を同時にX方向へ移動させる)
18:ノズルユニット駆動用モータY(全てのノズル部6を同時にY方向へ移動させる)
19:ノズルユニット駆動用モータZ(ノズル5を個別にZ方向へ移動させ、部品の吸着あるいは実装を行わせる。)
22:制御部(ヘッド駆動用モータ15、X軸駆動用モータ16、ノズルユニット駆動用モータX17、ノズルユニット駆動用モータY18、ノズルユ ニット駆動用モータZ19等、部品実装装置の各部の制御を行う。)
24:記憶部
【0058】
以上の構成による位置決め制御の動作を図9のフローチャートにそって、下記に説明する。
【0059】
<Step11>
残留振動が発生せず、部品の吸着あるいは実装時におけるノズル5先端の位置決め整定時間が短くなるように、あらかじめ使用するモータを移動量別に決定し、それを基本データとして記憶部24に設定しておく。
【0060】
つまり、X方向移動、Y方向移動において、あるノズル5先端を現在位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)から次の目的位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)まで移動させたと仮定した場合の移動がヘッド3あるいはX軸1の固有振動に共振する時のその移動距離を考慮して基本データを設定する。
【0061】
一例として、図5で説明する。図5の(1)「ヘッドのみの移動」,(3)「ヘッドとX軸同時移動」の欄を参照しながら、ノズル5先端の現在位置から次の目的位置までの移動距離とそれに伴って発生する共振の関係を下記に詳しく説明する。
【0062】
0mm 〜20mm未満(ヘッド3に共振が発生しやすい) ※但し0mmの場合は使用しない。
20mm以上〜40mm未満(ヘッド3、X軸1ともに共振が起こりにくい)
40mm以上〜60mm未満(X軸1に共振が発生しやすい)
60mm以上〜 (ヘッド3、X軸1ともに共振が起こりにくい)
上記の結果から、移動方向とその移動の際に使用するモータの使い分けを下記に説明する。
【0063】
0mm〜20mm未満 ※但し0mmの場合は使用しない。
・X方向移動時 : ノズルユニット駆動用モータX17
・Y方向移動時 : ノズルユニット駆動用モータY18
20mm以上〜40mm未満
・X方向移動時 : ヘッド駆動用モータ15
・Y方向移動時 : X軸駆動用モータ16
40mm以上〜60mm未満
・X方向移動時 : ヘッド駆動用モータ15
・Y方向移動時 : ノズルユニット駆動用モータY18
60mm以上〜
・X方向移動時 : ヘッド駆動用モータ15
・Y方向移動時 : X軸駆動用モータ16
以上のように、ノズル5先端を現在位置から次の目的位置まで移動させたと仮定した場合の移動距離がヘッド3の固有振動に共振するか否かを基本データとしてあらかじめ設定しておくことにより、実際のノズル5先端の移動距離が共振を発生させるか否かを前記基本データから判断し、X方向移動時にヘッド駆動用モータ15かノズルユニット駆動用モータX17のいずれを使用するか、またY方向移動時にX軸駆動用モータ16かノズルユニット駆動用モータY18のいずれを使用するかを容易に選別、決定することができる。
【0064】
また、ヘッド3の寸法や重量が変化した場合においても、前記基本データを再設定するだけで、ノズル5先端の移動によるヘッド3に対する共振を回避することが可能である。
【0065】
なお、一度決定されたデータに変更がない場合は、Step11は毎回実行する必要はない。
【0066】
また、上記の事前データの数値は、あくまでも具体事例であり、ヘッド3やX軸1の重量や剛性の関係により変動するものとする。
【0067】
<Step12>
X方向移動、Y方向移動において、あるノズル5先端を現在位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)から次の目的位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)まで移動させたと仮定した場合の移動量を設定する。移動量はX方向、Y方向のそれぞれで設定する。
【0068】
あるノズル5先端を現在位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)から次の目的位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)まで移動させたと仮定した場合の移動距離についてを、一例として、図6で説明する。
【0069】
図6において、ノズル▲1▼で実装した際のノズル▲2▼の現在位置からノズル▲2▼で実装する次の目的位置までノズル▲2▼の先端を移動させるものとする。
【0070】
・Px … ノズル▲2▼の先端が現在位置(▲2▼−1)から次の目的位置(▲2▼−2)まで移動する際のX方向における移動距離。
【0071】
・Py … ノズル▲2▼の先端が現在位置(▲2▼−1)から次の目的位置(▲2▼−2)まで移動する際のY方向における移動距離。
【0072】
この事例によるX方向の移動量は、被実装物12上における現実装位置から次の実装位置までの移動量とはならず、ノズル▲1▼とノズル▲2▼とのピッチ間隔分、短くなる。
【0073】
<Step13>
ノズル5先端の位置決めにおいて、ノズル部支持手段7を移動させる際、Step12で設定したそのノズル5先端の現在位置から次の目的位置までの移動距離がノズル支持手段7の可動範囲以内であるかを制御部22が判断する。可動範囲以内であればStep14へ、可動範囲以外であればStep16へ進む。
【0074】
<Step14>
制御部22は、Step11で設定した、使用するモータを選択するための基本データをもとに、Step12で設定した実際の吸着あるいは実装に伴うX方向およびY方向それぞれの移動量によってどのモータを使用してノズル5先端の位置決め制御をするかを決定する。
【0075】
(Step11で設定した、使用するモータを選択するための基本データより、例えば、Step12で設定した移動量が、X方向に10mm移動の場合はノズルユニット駆動用モータX17を、Y方向に35mm移動の場合はX軸駆動用モータ16を使用することが決定される。)決定されたモータがノズルユニット駆動用モータX17、ノズルユニット駆動用モータY18である場合はStep15へ、ノズルユニット駆動用モータX17、ノズルユニット駆動用モータY18でない場合はStep16へ進む。
【0076】
<Step15>
X方向移動の場合はノズルユニット駆動用モータX17によって、Y方向移動の場合はノズルユニット駆動用モータY18とによってノズル5先端の位置決めを開始する。
【0077】
<Step16>
ヘッド駆動用モータ15によってX方向におけるノズル5先端の位置決めを、X軸駆動用モータ16によってY方向におけるノズル5先端の位置決めを開始する。
【0078】
<Step17>
被実装物12への全ての実装動作完了であれば、終了。完了していなければStep2へ進む。
【0079】
上記のように、本実施の形態では、X方向移動、Y方向移動において、あるノズル5先端を現在位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)から次の目的位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)まで移動させたと仮定した場合の移動距離がヘッド3あるいはX軸1の固有振動に共振するような微小移動では、慣性の小さいノズル部支持手段7を移動させ、共振が起こりにくい長距離移動では、X方向移動の時はヘッド3を、Y方向移動の時はX軸1を移動させることにより、部品の吸着あるいは実装時におけるノズル5先端の残留振動をなくすことができる。これにより、部品の吸着ズレまたは実装ズレを防ぎ、且つ、ノズル5先端の位置決め整定時間を短くすることが可能である。
【0080】
また、上記フローチャートで示した制御部22による制御方法ではX方向移動、Y方向移動において、両方のモータを同時に駆動させることによってノズル5先端の位置決めを行うことにしているが、1方向ずつモータを駆動させるものであってもよい。
【0081】
なお、通常では、XYテーブル13とパーツカセット11とが近接して配置されている場合を除いて、部品吸着位置と実装位置間の距離は微小移動とならない場合が多く、ノズルユニット駆動用モータX17、ノズルユニット駆動用モータY18を駆動するのは、実装位置間または吸着位置間の移動に用いられるのがほとんどである。従って、実装位置間、または吸着位置間の移動の場合のみにノズルユニット駆動用モータX17、ノズルユニット駆動用モータY18を用いることを考慮するものであっても構わない。
【0082】
また、ノズル部支持手段7がX方向移動あるいはY方向移動における定位置になく、Step12で設定した移動量が微小移動であっても、ノズル部支持手段7の可動範囲を外れる時は、ノズル部支持手段7を定位置に戻し、その戻した量を加算した移動量でヘッド3を移動させることにより、ヘッド3の微小移動を回避し、残留振動を防ぐものでも構わない。また、この場合、ヘッド3の微小移動の際は、ヘッド3の固有振動との共振をさけるように速度を低下させて行うものであっても構わない。
【0083】
<第2の実施形態>
本実施の形態では、図10に示すように、従来におけるヘッド3およびX軸1のみによる部品の実装時におけるノズル5先端の被実装物12上への位置決めの構成に、被実装物12を載置したXYテーブル13をX方向およびY方向へ移動させることによって位置決めを行う機構を導入した。
【0084】
つまり、X方向移動、Y方向移動のそれぞれの移動において、あるノズル5先端を現在位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)から次の目的位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)まで移動させたと仮定した場合の移動距離がヘッド3あるいはX軸1の固有振動に共振するものかどうかを判断させ、
・共振する移動距離の場合は、X方向移動、Y方向移動のいずれの場合もXYテーブル13を移動させ、
・共振しない移動距離の場合は、X方向移動においてはヘッド3を、Y方向移動においてはX軸1を移動させる
という選別基準にのっとって部品の吸着あるいは実装時におけるノズル5先端の位置決めを行わせる。但し、共振を伴う移動距離の場合は、XYテーブルの代わりに図10に示すノズル5を移動させるか、もしくはそれを組み合わせてもよい。
【0085】
なお、本実施の形態では、以下で部品実装装置の主要部の構成を説明するように、ノズル部6はヘッド3に固定されたものとなっており、X方向移動、Y方向移動に関してはヘッド3と同時に動き、Z方向移動のみ、個別に動く(ノズル5の数は1本、または複数で対応)。
【0086】
次に部品実装装置の主要部の構成を図10、図11に示す。
【0087】
1:X軸(ヘッド3がX方向に駆動する際の基軸。)
2:Y軸(X軸1がY方向に駆動する際の基軸。実際はX軸1にヘッド3が搭載されているのでヘッド3もX軸1の移動と同時にY方向に移動する。)
3:ヘッド(ヘッド駆動用モータ15によりX方向に、X軸駆動用モータ16によりX軸1が動くのと同時にY方向に移動する。)
4:ノズル保持部
5:ノズル(部品10を吸着する。)
6:ノズル部(ノズル保持部4とノズル5とを総称した部分で、ノズル部支持手段7に固定されている。)
7:ノズル部支持手段(ノズルユニット駆動用モータX17によりX方向に、ノズルユニット駆動用モータY18によりY方向に移動可能な構成になっているが、本実施の形態では、これらを駆動せずにノズル部支持手段7はヘッド3に固定されたものとなっている。)
10:部品
11:パーツカセット(同種部品を複数個、一定のピッチでテープに収納し、リール状にしたものを搭載。)
12:被実装物(一例として、プリント基板等がある。)
13:XYテーブル(被実装物12を載置。)
15:ヘッド駆動用モータ(ヘッド3をX方向へ移動させる。)
16:X軸駆動用モータ(X軸1をY方向へ移動させる。)
17:ノズルユニット駆動用モータX(全てのノズル部6を同時にX方向へ移動させる。)
18:ノズルユニット駆動用モータY(全てのノズル部6を同時にY方向へ移動させる。)
19:ノズルユニット駆動用モータZ(ノズル5を個別にZ方向へ移動させ、部品の吸着あるいは実装を行わせる。)
20:XYテーブル駆動用モータX(XYテーブル13をX方向へ移動させる。)
21:XYテーブル駆動用モータY(XYテーブル13をY方向へ移動させる。)
22:制御部(ヘッド駆動用モータ15、X軸駆動用モータ16、ノズルユニット駆動用モータX17、ノズルユニット駆動用モータY18、ノズルユニット駆動用モータZ19、XYテーブル駆動用モータX20、XYテーブル駆動用モータY21等、部品実装装置の各部の制御を行う。)
24:記憶部
【0088】
なお、図10の部品実装装置の主要部の構成は、ノズルユニット駆動用モータX17、ノズルユニット駆動用モータY18を備え、それらを駆動可能な構成になっているが、本実施の形態ではそれらは駆動しないものとする。ただし、ヘッド3あるいはX軸1の共振を伴う移動距離の場合は、XYテーブル13を移動させるだけでなく、ノズル5先端をヘッド3とは独立して移動させるものであっても構わない。
【0089】
上記のように、ノズル5先端を現在の位置から次の目的位置まで仮に移動させた際に発生する振動がヘッド3の固有振動に共振する時は、XYテーブル12を移動させるか、ノズル5をヘッド3とは独立して移動させることにより、XYテーブル12かノズル5のいずれかが可動範囲にない場合でも、可動範囲にあるどちらかを移動させることにより共振を回避した移動をさせることができる。
【0090】
また、XYテーブル12の移動とヘッド3とは独立したノズル5の移動とを組み合わせて移動させることにより、タクトを向上させて共振を回避させた移動をさせることもできる。
【0091】
また、ノズルユニット駆動用モータX17、ノズルユニット駆動用モータY18を備えない構成であっても構わない。
【0092】
以上の構成による位置決め制御の動作を図12のフローチャートにそって、下記に説明する。
【0093】
<Step21>
残留振動が発生せず、部品の吸着あるいは実装時におけるノズル5先端の位置決め整定時間が短くなるように、あらかじめ使用するモータを移動量別に決定し、それを基本データとして記憶部24に設定しておく。
【0094】
つまり、X方向移動、Y方向移動において、あるノズル5先端を現在位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)から次の目的位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)まで移動させたと仮定した場合の移動がヘッド3あるいはX軸1の固有振動に共振する時のその移動距離を考慮して基本データを設定する。
【0095】
一例として、図5で説明する。図5の(1)「ヘッドのみの移動」,(3)「ヘッドとX軸同時移動」の欄を参照しながら、ノズル5先端の現在位置から次の目的位置までの移動距離とそれに伴って発生する共振の関係を下記に詳しく説明する。
【0096】
0mm 〜20mm未満(ヘッド3に共振が発生しやすい) ※但し0mmの場合は使用しない。
20mm以上〜40mm未満(ヘッド3、X軸1ともに共振が起こりにくい)
40mm以上〜60mm未満(X軸1に共振が発生しやすい)
60mm以上〜 (ヘッド3、X軸1ともに共振が起こりにくい)
上記の結果から、移動方向とその移動の際に使用するモータの使い分けを下記に説明する。
【0097】
0mm〜20mm未満 ※但し0mmの場合は使用しない。
・X方向移動時 : XYテーブル駆動用モータX20
・Y方向移動時 : XYテーブル駆動用モータY21
20mm以上〜40mm未満
・X方向移動時 : ヘッド駆動用モータ15
・Y方向移動時 : X軸駆動用モータ16
40mm以上〜60mm未満
・X方向移動時 : ヘッド駆動用モータ15
・Y方向移動時 : XYテーブル駆動用モータY21
60mm以上〜
・X方向移動時 : ヘッド駆動用モータ15
・Y方向移動時 : X軸駆動用モータ16
なお、一度決定されたデータに変更がない場合は、Step21は毎回実行する必要はない。
【0098】
また、上記の事前データの数値は、あくまでも具体事例であり、ヘッド3やX軸1の重量や剛性の関係により変動するものとする。
【0099】
<Step22>
X方向移動、Y方向移動において、あるノズル5先端を現在位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)から次の目的位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)まで移動させたと仮定した場合の移動量を設定する。移動量はX方向、Y方向のそれぞれで設定する。
【0100】
あるノズル5先端を現在位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)から次の目的位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)まで移動させたと仮定した場合の移動距離についてを、一例として、図6で説明する。
【0101】
図6において、ノズル▲1▼で実装した際のノズル▲2▼の現在位置からノズル▲2▼で実装する次の目的位置までノズル▲2▼の先端を移動させるものとする。
【0102】
・Px … ノズル▲2▼の先端が現在位置(▲2▼−1)から次の目的位置(▲2▼−2)まで移動する際のX方向における移動距離。
【0103】
・Py … ノズル▲2▼の先端が現在位置(▲2▼−1)から次の目的位置(▲2▼−2)まで移動する際のY方向における移動距離。
【0104】
この事例によるX方向の移動量は、被実装物12上における現実装位置から次の実装位置までの移動量とはならず、ノズル▲1▼とノズル▲2▼とのピッチ間隔分、短くなる。
【0105】
<Step23>
ノズル5先端の位置決めにおいて、XYテーブル13を移動させる際、Step22で設定したそのノズル5先端の現在位置から次の目的位置までの移動距離がXYテーブル13の可動範囲以内であるかを制御部22が判断する。
【0106】
可動範囲以内であればStep24へ、可動範囲以外であればStep26へ進む。
【0107】
ここで、例えば、パーツカセット11の吸着位置への移動およびパーツカセット11の吸着位置を起点とする移動の場合は、XYテーブル13の可動範囲ではない。
【0108】
<Step24>
制御部22は、Step21で設定した、使用するモータを選択するための基本データをもとに、Step22で設定した実際の吸着あるいは実装に伴うX方向およびY方向それぞれの移動量によってどのモータを使用してノズル5先端の位置決め制御をするかを決定する。
【0109】
(Step21で設定した、使用するモータを選択するための基本データより、例えば、Step22で設定した移動量が、X方向に10mm移動の場合はXYテーブル駆動用モータX20を、Y方向に35mm移動の場合はX軸駆動用モータ16を使用することが決定される。)決定されたモータがXYテーブル駆動用モータX20あるいはXYテーブル駆動用モータY21である場合はStep25へ、XYテーブル駆動用モータX20あるいはXYテーブル駆動用モータY21でない場合はStep26へ進む。
【0110】
<Step25>
X方向移動の場合はXYテーブル駆動用モータX20によって、Y方向移動の場合はXYテーブル駆動用モータY21とによってノズル5先端の位置決めを開始する。
【0111】
<Step26>
ヘッド駆動用モータ15によってX方向におけるノズル5先端の位置決めを、X軸駆動用モータ16によってY方向におけるノズル5先端の位置決めを開始する。
【0112】
<Step27>
被実装物12への全ての実装動作完了であれば、終了。完了していなければStep22へ進む。
【0113】
上記のように、本実施の形態では、X方向移動、Y方向移動において、あるノズル5先端を現在位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)から次の目的位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)まで移動させたと仮定した場合の移動距離がヘッド3あるいはX軸1の固有振動に共振するような微小移動では、XYテーブル13を移動させ、共振が起こりにくい長距離移動では、X方向移動の時はヘッド3を、Y方向移動の時はX軸1を移動させることにより、部品の吸着あるいは実装時におけるノズル5先端の残留振動をなくすことができる。これにより、部品の吸着ズレまたは実装ズレを防ぎ、且つ、ノズル5先端の位置決め整定時間を短くすることが可能である。
【0114】
また、ヘッド3にノズル部支持手段7を駆動させるノズルユニット駆動用モータX17、ノズルユニット駆動用モータY18を設けない構成とした場合は、その分ヘッド3を軽くでき、ヘッド3の移動の高速化が可能になる。
【0115】
また、上記フローチャートで示した制御部22による制御ではX方向移動、Y方向移動において、両方のモータを同時に駆動させることによってノズル5先端の位置決めを行うことにしているが、1方向ずつモータを駆動させるものであってもよい。
【0116】
<第3の実施形態>
本実施の形態では、図13に示すように、ノズル部6をヘッド3に固定せずに、ボールねじで構成されたX軸1に直接設け、そのボールねじを中心にノズル単体駆動用モータ8を回転駆動させることによりノズル部6をX方向のみに移動させる機構と、X軸1あるいはXYテーブル13をY方向のみに移動させる機構とを組み合わせることを導入した。但し、XYテーブル13を更にX方向に移動させる機構を組み合わせるものであってもよい。
【0117】
つまり、X方向移動においては、移動距離にかかわらず、共振の起こりにくいノズル部6を単独で移動させる構成とし、
Y方向移動においては、あるノズル5先端を現在位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)から次の目的位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)まで移動させたと仮定した場合の移動距離がX軸1の固有振動に共振するものかどうかを判断させ、
・共振する移動距離のY方向移動においてはXYテーブル13を
・共振しない移動距離のY方向移動においてはX軸1を
移動させる、
という選別基準にのっとって部品の吸着あるいは実装時におけるノズル5先端の位置決めを行わせる。
【0118】
なお、本実施の形態におけるノズル部6はX方向移動、Z方向移動においてそれぞれ個別に動くものとする。また、ノズル部6をY軸2に設け、Y軸2およびXYテーブル13をX方向のみに移動させるという逆の構成でも構わない(ノズル5の数は1本、または複数で対応)。
【0119】
次に部品実装装置の主要部の構成を図13、図14に示す。
【0120】
1:X軸(ボールねじ構成であり、そのボールねじを中心にX方向にノズル単体駆動用モータX8が回転駆動する。)
2:Y軸(X軸1がY方向に移動する際の基軸。)
4:ノズル保持部
5:ノズル(部品10を吸着する。)
6:ノズル部(ノズル保持部4とノズル5とを総称した部分で、ノズル単体駆動用モータX8の駆動によりX方向へ移動する。)
8:ノズル単体駆動用モータX(ノズル5をX方向へ個別に移動させる。)
10:部品
11:パーツカセット(同種部品を複数個、一定のピッチでテープに収納し、リール状にしたものを搭載。)
12:被実装物(一例として、プリント基板等がある。)
13:XYテーブル(被実装物12を載置し、Y方向のみに移動する。)
16:X軸駆動用モータ(各ノズル5をY方向へ移動させる。実際にはノズル5はX軸1に搭載されているので、X軸1と同時にY方向に移動する。)
19:ノズル単体駆動用モータZ(ノズル5を個別にZ方向へ移動させ、部品の吸着あるいは実装を行わせる。)
21:XYテーブル駆動用モータY(XYテーブル13をY方向へ移動させる。)
22:制御部(ノズル単体駆動用モータX8、ノズル単体駆動用モータZ19、XYテーブル駆動用モータY21等、作業装置の各部の制御を行う。)
24:記憶部
【0121】
なお、本実施の形態における部品実装装置の主要部の構成では、XYテーブル13はY方向のみに移動可能な構成としたが、図13、図14で図示してないXYテーブル13をX方向に駆動するモータを備えて、XYテーブル13をX方向に移動可能な構成であっても構わない。
【0122】
また、Y方向の位置決めについてX軸1またはXYテーブル13移動させる構成としたが、X軸1を移動させないでXYテーブル13のみを移動させる構成であっても構わない。
【0123】
以上の構成による位置決め制御の動作を図15のフローチャートにそって、下記に説明する。
【0124】
<Step31>
残留振動が発生せず、部品の吸着あるいは実装時におけるノズル5先端の位置決め整定時間が短くなるように、あらかじめ使用するモータを移動方向別に決定し、事前データとして記憶部24に設定しておく。
【0125】
つまり、あるノズル5先端を現在位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)から次の目的位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)まで移動させたと仮定した場合の移動距離がX方向移動の場合にはいかなる場合においてもノズル部6を、Y方向移動の場合には移動距離に応じてX軸1あるいはXYテーブル13を、移動させるように事前データを設定する。
【0126】
X方向移動、Y方向移動において、あるノズル5先端を現在位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)から次の目的位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)まで移動させたと仮定した場合の移動距離を考慮して基本データを設定する。
【0127】
一例として、図5で説明する。図5の(2)「X軸のみ移動」の欄を参照しながら、ノズル5先端の現在位置から次の目的位置までの移動距離とそれに伴って発生する共振の関係を下記に詳しく説明する。本実施の形態における作業装置ではヘッド3を備えていないため、X軸1の共振のみ考慮する。
【0128】
0mm 〜40mm未満(共振が発生しにくい) ※但し0mmの場合は使用しない。
40mm以上〜60mm未満(共振が発生しやすい)
60mm以上〜 (共振が発生しにくい)
上記の結果から、移動方向とその移動の際に使用するモータの使い分けを下記に説明する。
【0129】
0mm〜40mm未満 ※但し0mmの場合は使用しない。
・X方向移動時 : ノズル単体駆動用モータX8
・Y方向移動時 : X軸駆動用モータ16
40mm以上〜60mm未満
・X方向移動時 : ノズル単体駆動用モータX8
・Y方向移動時 : XYテーブル駆動用モータY21
60mm以上〜
・X方向移動時 : ノズル単体駆動用モータX8
・Y方向移動時 : X軸駆動用モータ16
なお、一度決定されたデータに変更がない場合は、Step1は毎回実行する必要はない。
【0130】
また、上記の事前データの数値は、あくまでも具体事例であり、X軸1の重量や剛性の関係により変動するものとする。
【0131】
<Step32>
X方向移動、Y方向移動において、あるノズル5先端を現在位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)から次の目的位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)まで移動させたと仮定した場合の移動量を設定する。移動量はX方向、Y方向のそれぞれで設定する。
【0132】
あるノズル5先端を現在位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)から次の目的位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)まで移動させたと仮定した場合の移動距離についてを、具体的に図6で説明する。
【0133】
図6において、ノズル▲1▼で実装した際のノズル▲2▼の現在位置からノズル▲2▼で実装する次の目的位置までノズル▲2▼の先端を移動させるものとする。但し、本実施の形態では、ノズル部支持手段7は存在せず、各ノズル5が単独で移動するものであるため、ノズル5を支持する構成は図6とは異なるが、ここで移動量の具体説明をする上においては問題がないため、図6を用いて説明する。
【0134】
・Px … ノズル▲2▼先端が現在位置(▲2▼−1)から次の目的位置(▲2▼−2)まで移動する際のX方向における移動距離。
【0135】
・Py … ノズル▲2▼先端が現在位置(▲2▼−1)から次の目的位置(▲2▼−2)まで移動する際のY方向における移動距離。
【0136】
この事例によるX方向の移動量は、被実装物12上における現実装位置から次の実装位置までの移動量とはならず、ノズル▲1▼で実装した時点でのノズル▲1▼とノズル▲2▼とのピッチ間隔分、短くなる。
【0137】
<Step33>
制御部22は、ノズル5先端の移動がX方向であるかY方向であるかを判断し、X方向移動の場合はStep31で設定した基本データに基づき、Step38へ、Y方向移動の場合はStep34へ進む。
【0138】
<Step34>
ノズル5先端のY方向の位置決めにおいて、XYテーブル13を移動させる際、Step32で設定したそのノズル5先端の現在位置から次の目的位置までの移動距離がXYテーブル13の可動範囲以内であるかを制御部22が判断する。可動範囲以内であればStep35へ、可動範囲以外であればStep37へ進む。
【0139】
ここで、例えば、パーツカセット11の吸着位置への移動、およびパーツカセット11の吸着位置を起点とする移動の場合は、XYテーブル13の可動範囲ではない。
【0140】
<Step35>
制御部22は、Step31で設定した、使用するモータを選択するための基本データをもとに、Step32で設定した実際の吸着あるいは実装に伴うY方向の移動量によってどのモータを使用してノズル5先端の位置決め制御するかを決定する。
【0141】
(Step31で設定した、使用するモータを選択するための基本データより、例えば、Step32で設定したY方向の移動量が20mmの場合はX軸駆動用モータ16を、45mmの場合はXYテーブル駆動用モータY21を使用することが決定される。)。
【0142】
決定されたモータがXYテーブル駆動用モータY21である場合はStep35へ、XYテーブル駆動用モータY21でない場合はStep37へ進む。
【0143】
<Step36>
XYテーブル駆動用モータY21によってXYテーブル13に載置している被実装物12を移動させ、被実装物12上の部品の位置にノズル5先端が合致するように、Y方向におけるノズル5先端の位置決めを開始する。
【0144】
<Step37>
X軸駆動用モータ16によってY方向におけるノズル5先端の位置決めを開始する。
【0145】
<Step38>
ノズル単体駆動用モータX8によってX方向におけるノズル5先端の位置決めを開始する。
【0146】
<Step39>
被実装物12上への全ての実装動作完了であれば、終了。完了していなければStep32へ進む。
【0147】
上記のように、本実施の形態では部品実装装置に重量の重いヘッド3が設けられていないため、ノズル5先端の位置決めの際の微小移動に対してもノズル部6によるX方向移動とXYテーブル13によるY方向移動で対応するため、重量の重いヘッド3によるX方向移動や重量の重いX軸1によるY方向移動をさせる必要がなく、共振も発生しないため、部品の吸着あるいは実装時における部品の吸着ズレまたは実装ズレを防ぎ、且つ、ノズル5先端の位置決め整定時間を短くすることが可能である。また、上記フローチャートで示した制御部22による制御方法ではX方向移動、Y方向移動において、両方のモータを同時に駆動させることによってノズル5先端の位置決めを行うことにしているが、1方向ずつモータを駆動させるものであってもよい。
【0148】
*上記3つの実施の形態において、あるノズル5先端を現在位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)から次の目的位置(部品実装位置もしくは部品吸着位置)まで移動させたと仮定した場合のX方向移動、Y方向移動は、移動距離の短い方の移動に要する時間を移動距離の長い方に要する時間に合わせるように速度調整をすることで微小移動を回避し、ノズル5先端の残留振動を防ぐものであっても構わない。
【0149】
*本発明では作業装置の一例として部品実装装置25について説明したが、この限りではなく、例えば、作業装置の他の事例として部品を保持し移載して組み立てるという組立装置として本作業装置を適用するものであっても構わない。この場合、位置決めするのはノズル5以外、例えば部品を保持し、組み立てるチャックをはじめとする作業ツールであっても構わない。
【0150】
*また、本発明による作業装置は、その一例として部品実装装置について説明したようにXYロボットの構成であるが、この限りではなく、ヘッド3をはじめとする移動体にノズル5をはじめとする作業ツールを備え、その作業ツールをあらゆる方向に位置決めするものであればどのような構成であっても構わない。この場合、移動体の微小移動により、移動体の固有振動に伴う残留振動が発生する時は、移動体を移動させないで、作業ツール自身を移動させることにより、または、作業ツールを位置決めする対象物を移動させることにより、作業ツール先端の残留振動を防止するものとする。作業ツールが行う作業とは、例えば、被対象物に対して溶接、切削、認識等があげられる。
【0151】
*なお、第1の実施の形態、第3の実施の形態におけるヘッド3あるいは第2の実施の形態におけるノズル部6がX軸1に沿って移動する際、その移動に伴ってヘッド3の固有振動あるいはノズル部6、それぞれの固有振動に共振する以外に、X軸に対する加振がX軸1の固有振動に共振することに関しては考慮していないが、上記のようなX軸1の共振を回避するように制御するものであっても構わない。
【0152】
【発明の効果】
上記のように本発明の作業装置によれば、
前記作業ツール先端を現在位置から次の目的位置まで移動させたと仮定した場合の移動距離が前記移動体の固有振動に共振するような微小移動では、前記第2の駆動部によって慣性の小さい前記作業ツールを移動させ、共振が起こりにくい長距離移動では、前記第1の駆動部によって前記移動体を移動させることを区別することにより、作業時における前記作業ツール先端の移動による前記移動体に対する共振を回避することが可能である。これにより、作業位置のズレを防ぎ、且つ、前記作業ツールの位置決め整定時間を短くすることが可能である。
【0153】
また、前記作業ツール先端を現在位置から次の目的位置まで移動させたと仮定した場合の移動距離が前記移動体の固有振動に共振するか否かを基本データとしてあらかじめ設定しておくことにより、実際の前記作業ツール先端の移動距離が共振を発生させるか否かを前記基本データから判断し、前記第1の駆動部か前記第2の駆動部のどちらを使用するかを容易に選別、決定することができる。また、前記移動体の寸法や重量が変化した場合においても、前記基本データを再設定するだけで、前記作業ツール先端の移動による前記移動体に対する共振を回避することが可能である。
【0154】
また、前記作業ツール先端を現在位置から次の目的位置まで移動させたと仮定した場合の移動距離が移動体の固有振動に共振するような微小移動では、前記第3の駆動部によって前記作業対象物載置部を移動させ、共振が起こりにくい長距離移動では、前記第1の駆動部によって前記移動体を移動させることを区別することにより、作業時における前記作業ツール先端の移動による前記移動体に対する共振を回避することが可能である。これにより、作業位置のズレを防ぎ、且つ、前記作業ツールの位置決め整定時間を短くすることが可能である。また、前記移動体に前記移動体の微小移動による共振を回避するための前記作業ツールを前記移動体とは独立して移動させる手段を設けないので、前記移動体の重量を軽くすることができ、前記移動体の高速化が可能である。
【0155】
また、前記作業ツールを現在の位置から次の目的位置まで仮に移動させた際に発生する振動が前記移動体の固有振動に共振する時は、前記第3の駆動部によって前記作業対象物載置部を移動させるか、または、前記第2の駆動部によって前記作業ツールを移動させることにより、前記第2の駆動部か前記第3の駆動部のいずれかが前記作業ツールの可動範囲にない場合でも、可動範囲にあるどちらかの移動部により共振を回避した移動をさせることができる。また、前記第2の駆動部と前記第3の駆動部とを組み合わせて移動させることにより、タクトを向上させて共振を回避させた移動をさせることもできる。
【0156】
また、移動軸の方向は重量の軽い前記作業ツールを個別に移動可能としたことにより、前記作業ツールの位置決めの際の微小移動時でも前記作業ツールに振動が発生しにくく、更に移動軸とは異なる方向は前記作業対象物載置部を移動させることで、前記作業ツールを移動させずに位置決めが行えることにより前記作業ツールの振動の発生を回避でき、作業位置のズレを防ぎ、且つ、前記作業ツールの位置決め整定時間を短くすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における部品実装装置の外観図
【図2】ヘッドがX軸に搭載されている場合のヘッドとX軸それぞれの振動数,移動距離,残留振動の振幅の関係図
【図3】ヘッドがX軸に搭載されている場合のヘッドのX方向への移動距離と振幅の関係図
【図4】X軸と、ヘッドがX軸に搭載されている場合のヘッドのX方向への移動距離と振幅の関係図
【図5】 本実施の形態におけるノズル先端の移動距離と共振の関係図
【図6】本実施の形態におけるノズル先端の移動距離の説明図
【図7】本発明の第1の実施の形態における部品実装装置の主要部の構成図
【図8】本発明の第1の実施の形態における部品実装装置の制御構成図
【図9】本発明の第1の実施の形態における部品実装装置の位置決め制御フローチャート
【図10】本発明の第2の実施の形態における部品実装装置の主要部の構成図
【図11】本発明の第2の実施の形態における部品実装装置の制御構成図
【図12】本発明の第2の実施の形態における部品実装装置の位置決め制御フローチャート
【図13】 本発明の第3の実施の形態における部品実装装置の主要部の構成図
【図14】本発明の第3の実施の形態における部品実装装置の制御構成図
【図15】本発明の第3の実施の形態における部品実装装置の位置決め制御フローチャート
【図16】従来技術における部品実装装置の主要部の構成図
【符号の説明】
1 X軸(移動軸)
2 Y軸
3 ヘッド(移動体)
4 ノズル保持部
5 ノズル(作業ツール)
6 ノズル部
7 ノズル部支持手段
8 ノズル単体駆動用モータX(第4の駆動部)
10 部品
11 パーツカセット
12 被実装物(作業対象物)
13 XYテーブル(被実装物載置部)
15 ヘッド駆動用モータ(第1の駆動部)
16 X軸駆動用モータ(第1の駆動部)
17 ノズルユニット駆動用モータX(第2の駆動部)
18 ノズルユニット駆動用モータY(第2の駆動部)
19 ノズルユニット駆動用モータZ
20 XYテーブル駆動用モータX(第3の駆動部)
21 XYテーブル駆動用モータY(第3の駆動部)
22 制御部
24 記憶部
Claims (8)
- 作業対象物に対して作業する作業ツールと、
前記作業ツールを搭載した移動体と、
前記移動体を平面上に少なくとも1軸方向に移動可能とする第1の駆動部と、
前記作業ツールを前記移動体に対して平面上に少なくとも第1の駆動部による移動方向と同一の方向に移動可能とする第2の駆動部と、
前記作業ツールを現在位置から次の目的位置まで前記第1の駆動部により移動させると仮定した時の少なくとも前記1軸方向の移動距離をもとに、その移動によって前記移動体の固有振動に共振した振動が発生するかどうかを判断し、この判断結果をもとに、前記作業ツールの移動が前記移動体の固有振動に共振する場合は、前記第1の駆動部により前記移動体を移動させずに、前記第2の駆動部によって前記作業ツールを前記移動距離だけ移動させ、共振しない場合は、前記第1の駆動部によって前記移動体を前記移動距離だけ移動させるように制御する制御部と
を備えた作業装置。 - 作業対象物に対して作業する作業ツールと、
前記作業ツールを搭載した移動体と、
前記移動体を平面上に少なくとも1軸方向に移動可能とする第1の駆動部と、
前記作業対象物を載置した作業対象物載置部と、
前記作業対象物を載置した前記作業対象物載置部を平面上に少なくとも第1の駆動部による移動方向と同一の方向に移動可能とする第3の駆動部と、
前記作業ツールを前記作業対象物上の現在位置から次の目的位置まで前記第1の駆動部により移動させると仮定した時の少なくとも前記1軸方向の移動距離をもとに、その移動によって前記移動体の固有振動に共振した振動が発生するかどうかを判断し、この判断結果をもとに、前記作業ツールの移動が前記移動体の固有振動に共振する場合は、前記移動体を前記第1の駆動部により移動させずに、前記第3の駆動部によって前記作業対象物載置部を前記移動距離だけ移動させることにより前記作業ツールを前記作業対象物上を前記移動距離だけ相対移動させ、共振しない場合は、前記第1の駆動部によって前記移動体を前記移動距離だけ移動させるように制御する制御部と
を備えた作業装置。 - 部品を供給する部品供給部と、
被実装物あるいは前記部品供給部に対して垂直方向に移動可能とし、前記部品供給部
から部品を保持し前記被実装物に部品を実装する部品保持部と、
前記部品保持部を搭載したヘッドと、
前記ヘッドを平面上に少なくとも1軸方向に移動可能とする第1の駆動部と、
前記部品保持部を前記ヘッドに対して平面上に少なくとも第1の駆動部による移動方向と同一の方向に移動可能とする第2の駆動部と、
前記部品保持部が前記被実装物に対して部品を実装し、あるいは部品供給部から部品を保持する際、前記部品保持部を現在位置から次の目的位置まで前記第1の駆動部により移動させると仮定した時の少なくとも前記1軸方向の移動距離をもとに、その移動によって前記ヘッドの固有振動に共振した振動が発生するかどうかを判断し、この判断結果をもとに、前記部品保持部の移動が前記ヘッドの固有振動に共振する場合は、前記第1の駆動部により前記ヘッドを移動させずに、前記第2の駆動部によって前記部品保持部を前記移動距離だけ移動させ、共振しない場合は、前記第1の駆動部によって前記ヘッドを前記移動距離だけ移動させるように制御する制御部と
を備えた部品実装装置。 - 部品を供給する部品供給部と、
被実装物あるいは前記部品供給部に対して垂直方向に移動可能とし、前記部品供給部から部品を保持し前記被実装物に部品を実装する部品保持部と、
前記部品保持部を搭載したヘッドと、
前記ヘッドを平面上に少なくとも1軸方向に移動可能とする第1の駆動部と、
前記被実装物を載置した被実装物載置部と、
前記被実装物を載置した前記被実装物載置部を平面上に少なくとも第1の駆動部による移動方向と同一の方向に移動可能とする第3の駆動部と、
前記部品保持部が前記被実装物に対して部品を実装し、あるいは部品供給部から部品を保持する際、前記部品保持部を前記被実装物上の現在位置から次の目的位置まで前記第1の駆動部により移動させると仮定した時の少なくとも前記1軸方向の移動距離をもとに、その移動によって前記ヘッドの固有振動に共振した振動が発生するかどうかを判断し、この判断結果をもとに、前記部品保持部の移動が前記ヘッドの固有振動に共振する場合は、前記ヘッドを前記第1の駆動部により移動させずに、前記第3の駆動部によって前記被実装物載置部を前記移動距離だけ移動させることにより前記部品保持部を前記被実装物上を前記移動距離だけ相対移動させ、共振しない場合は、前記第1の駆動部によって前記ヘッドを前記移動距離だけ移動させるように制御する制御部と
を備えた部品実装装置。 - 部品を供給する部品供給部と、
被実装物あるいは前記部品供給部に対して垂直方向に移動可能とし、前記部品供給部から部品を保持し前記被実装物に部品を実装する部品保持部と、
前記部品保持部を搭載したヘッドと、
前記ヘッドを平面上に少なくとも1軸方向に移動可能とする第1の駆動部と、
前記部品保持部を前記ヘッドに対して平面上に少なくとも第1の駆動部による移動方向と同一の方向に移動可能とする第2の駆動部と、
前記被実装物を載置した被実装物載置部と、
前記被実装物を載置した前記被実装物載置部を平面上に少なくとも第1の駆動部による移動方向と同一の方向に移動可能とする第3の駆動部と、
前記部品保持部が前記被実装物に対して部品を実装し、あるいは部品供給部から部品を保持する際、前記部品保持部を前記被実装物上の現在位置から次の目的位置まで前記第1の駆動部により移動させると仮定した時の少なくとも前記1軸方向の移動距離をもとに、その移動によって前記ヘッドの固有振動に共振した振動が発生するかどうかを判断し、この判断結果をもとに、前記部品保持部の移動が前記ヘッドの固有振動に共振する場合は、前記ヘッドを前記第1の駆動部により移動させずに、前記第3の駆動部によって前記被実装物載置部を移動させるか、または、前記第2の駆動部によって前記部品保持部を移動させるか、もしくはその両方を組合せて移動させることにより前記部品保持部を前記被実装物上を前記移動距離だけ相対移動させ、共振しない場合は、前記第1の駆動部によって前記ヘッドを前記移動距離だけ移動させるように制御する制御部と
を備えた部品実装装置。 - 制御部には、前記部品保持部を前記第1の駆動部により移動させた場合の移動距離と前記ヘッドの固有振動に共振した振動の有無との関係を基本データとして設定されており、
前記制御部は、前記基本データに基づき、前記部品保持部を現在位置から次の目的位置までの移動距離を前記第1の駆動部により移動させた場合に前記ヘッドの固有振動に共振した振動が発生するかどうかを判断する
請求項3〜5のいずれか1項に記載の部品実装装置。 - 作業対象物に対して作業する作業ツールと、
前記作業ツールを搭載した移動体と、
前記移動体を平面上に少なくとも1軸方向に移動可能とする第1の駆動部と、
前記作業ツールを前記移動体に対して平面上に少なくとも第1の駆動部による移動方向と同一の方向に移動可能とする第2の駆動部と、
前記第1の駆動部と前記第2の駆動部の動作を制御する制御部と
を備えた作業装置で実行される作業方法において、
前記制御部により、
前記作業ツールを現在位置から次の目的位置まで前記第1の駆動部により移動させると 仮定した時の少なくとも前記1軸方向の移動距離をもとに、その移動によって前記移動体の固有振動に共振した振動が発生するかどうかを判断し、
この判断結果をもとに、前記作業ツールの移動が前記移動体の固有振動に共振する場合は、前記第1の駆動部により前記移動体を移動させずに、前記第2の駆動部によって前記作業ツールを前記移動距離だけ移動させ、
共振しない場合は、前記第1の駆動部によって前記移動体を前記移動距離だけ移動させるように制御する
作業方法。 - 部品を供給する部品供給部と、
被実装物あるいは前記部品供給部に対して垂直方向に移動可能とし、前記部品供給部から部品を保持し前記被実装物に部品を実装する部品保持部と、
前記部品保持部を搭載したヘッドと、
前記ヘッドを平面上に少なくとも1軸方向に移動可能とする第1の駆動部と、
前記部品保持部を前記ヘッドに対して平面上に少なくとも第1の駆動部による移動方向と同一の方向に移動可能とする第2の駆動部と、
前記第1の駆動部と前記第2の駆動部の動作を制御する制御部と
を備えた部品実装装置で実行される部品実装方法において、
前記部品保持部が前記被実装物に対して部品を実装し、あるいは部品供給部から部品を保持する際、
前記制御部により、
前記部品保持部を現在位置から次の目的位置まで前記第1の駆動部により移動させると仮定した時の少なくとも前記1軸方向の移動距離をもとに、その移動によって前記ヘッドの固有振動に共振した振動が発生するかどうかを判断し、
この判断結果をもとに、前記部品保持部の移動が前記ヘッドの固有振動に共振する場合は、前記第1の駆動部により前記ヘッドを移動させずに、前記第2の駆動部によって前記部品保持部を前記移動距離だけ移動させ、
共振しない場合は、前記第1の駆動部によって前記ヘッドを前記移動距離だけ移動させるように制御する
部品実装方法。
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