JP7351092B2 - 音響効果装置及び電子楽器 - Google Patents

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Description

本発明は、音響効果装置及び電子楽器に関するものである。
従来、複数の音響効果装置を用いて楽音信号に各種の音響効果を付与する技術が知られている。
例えば特許文献1には、音響効果装置を内蔵するとともに、外部の音響効果装置が接続可能に構成され、1つの操作部によって、内蔵の音響効果装置と接続された外部の音響効果装置とのいずれかを選択するとともに、出力される楽音信号のレベルを制御して楽音に付与する音響効果の深さを設定することのできる音響効果装置が開示されている。
特開平6-250659号公報
しかしながら、複数の音響効果装置を用いて楽音信号に各種の音響効果を付与する場合、設定等が複雑となりやすく、ユーザが求める音響効果を簡易に設定することが難しかった。
特に、切り替え・選択が可能な複数の音響効果装置の中に、例えばディストーション系(歪み系)のエフェクタを含む場合等、複数のエフェクタの接続の仕方(接続されるエフェクタの先後関係)によって得られる音響効果が変化するような場合には、複数のエフェクタそれぞれを設定・調整する必要が生じ、所望の効果を得るために手間がかかっていた。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、楽音に複数種類のエフェクト(音響効果)を付与する場合に、簡易に所望の音響効果を実現することのできる音響効果装置及び電子楽器を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明に係る音響効果装置は、
複数のエフェクタが機能的に直列的に接続されてなるエフェクトモジュールと、
少なくとも前記エフェクトモジュールを構成する各エフェクタの入力側又は出力側に配置された複数の乗算器と、
前記エフェクトモジュールにおける第1の特性の変更を指示する第1の操作部と、
前記第1の操作部の操作に応じて、前記エフェクトモジュールにおける前記第1の特性が指示された特性となるように、前記複数の乗算器の増幅率を一括して同時的に変化させる制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記エフェクトモジュール全体の増幅率を所定範囲内に維持したままで、前記エフェクトモジュールにおける前記第1の特性が指示された特性となるように、前記第1の操作部の操作に応じて、前記複数の乗算器のうちの一部の乗算器の増幅率を増加させていくとともに、他の乗算器の増幅率を減少させていくように制御することを特徴としている。
本発明によれば、楽音に複数種類のエフェクト(音響効果)を付与する場合に、簡易に所望の音響効果を実現することができるという効果を奏する。
本実施形態における音響効果装置とこれに接続される周辺機器の要部構成を示すシステム構成図である。 図1に示す音響効果装置の概略制御構成を示す要部ブロック図である。 図2に示す音響効果装置内のDSPにおける処理の概要を示す要部ブロック図である。 (a)及び(b)は、クリップ処理によるディストーション効果付与の一例を示すグラフである。 (a)は、ディストーション効果付与のための非線形カーブの一例を示すグラあり、(b)は、(a)に示す非線形カーブを楽音信号に適用した場合の入出力信号の波形の一例を示すグラフである。 (a)は、入力側テーブルの一例を示す図であり、(b)は、出力側テーブルの一例を示す図である。 (a)は、図6(a)に示す入力側テーブルに具体的な数値を当てはめて例示した説明図であり、(b)は、図6(b)に示す出力側テーブルに具体的な数値を当てはめて例示した説明図である。 本実施形態の一変形例として入出力テーブルの組を複数持つ場合のイメージを例示した説明図である。 本実施形態の音響効果装置を適用した電子楽器の一例の外観を示した平面図である。 図9に示す電子楽器の機能的構成を示す要部ブロック図である。
図1から図7(a)及び図7(b)を参照しつつ、本発明に係る音響効果装置の一実施形態について説明する。なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
[音響効果装置の外観構成について]
図1は、本実施形態における音響効果装置に各種機器が接続された使用状態における概略構成例を示す図である。
本実施形態における音響効果装置1は、入力された楽音信号(以下「入力信号」ともいう)に各種のエフェクト(音響効果)を付与するコンパクトタイプのエフェクト装置である。
図1に示すように、本実施形態の音響効果装置1は、外部機器入力端子11(図1において「Input」端子)、外部機器出力端子12(図1において「Output」端子)を備えている。
外部機器入力端子11は、各種電子楽器等が外部から接続される端子部である。図1では、電子楽器としてエレクトリックギター21(以下単にギターという)が接続された例を図示しているが、外部機器入力端子11に接続される電子楽器はギターに限定されない。
外部機器出力端子12は、外部機器入力端子11に接続された電子楽器等から入力された楽音信号に各種エフェクト(音響効果)が付与された加工後の楽音信号を各種電子機器に出力するための端子部である。図1では、電子機器としてギターアンプ22(以下単にアンプという)が接続された例を図示しているが、外部機器出力端子12に接続される電子機器はアンプに限定されない。
また、音響効果装置1は、装置内に内蔵された内蔵エフェクタの他に外部エフェクタを接続可能に構成されており、音響効果装置1には、外部エフェクタ3を接続するための端子部として、外部エフェクタ入力端子13(図1において「Send」端子)、外部エフェクタ出力端子14(図1において「Return」端子)が備えられている。
外部エフェクタ入力端子13は、外部エフェクタ3からの入力を受け付ける端子部であり、外部エフェクタ出力端子14は、外部エフェクタ3への出力を行う端子部である。
本実施形態では、ユーザによる踏み込み動作に応じてワウ効果を生じさせるワウ・ペダルが外部エフェクタ3として接続される例を示している。ワウ・ペダルは一種のバンドパスフィルタを含み、人の聴感上強調される周波数帯を変えるフィルタ系のエフェクタであり、非線形変換型ではないエフェクタである。
なお、音響効果装置1に接続される外部エフェクタ3はワウ・ペダルに限定されない。原音に対して信号レベルや周波数特性を変化させるようなエフェクト装置であれば広く適用可能である。
また、音響効果装置1には、バイパス(BYPASS)スイッチ15が設けられている。
バイパススイッチ15は、入力信号に対してエフェクトを付与して出力するか、エフェクトを掛けずにそのままバイパスして出力するかの選択指示を与えるスイッチであり、例えばユーザによる踏み込み動作によって作用するフットスイッチである。
さらに、音響効果装置1には、インディケータ16が設けられている。
インディケータ16は、例えばLED等を備えており、音響効果装置1において入力信号に対してエフェクトを付与しているときに点灯、点滅等することにより、ユーザにエフェクト付与の有無を視覚的に認識させるものである。
本実施形態では、バイパススイッチ15から入力された選択指示の内容がインディケータ16における点灯・消灯動作に反映されるようになっている。
また、本実施形態の音響効果装置1には、DRIVE操作部10(101)、LEVE操作部10(102)、TONE操作部10(103)、RATIO操作部10(104)、の4つのつまみ状の操作部10が設けられている。なお、単に「操作部10」としたときは、DRIVE操作部101、LEVE操作部102、TONE操作部103、RATIO操作部104の4つを含むものとする。
本実施形態において、音響効果装置1は、楽音信号(入力信号)を非線形変換する非線形変換型エフェクタ(後述の第1の内蔵エフェクタ57及び第2の内蔵エフェクタ58、図3参照)を内蔵している。これにより、音響効果装置1は、入力信号に対して非線形効果を付与し、エフェクトとしてディストーション効果を付与することのできる歪み系のエフェクト装置となっている。
音響効果装置1に設けられた上記の各操作部10は、エフェクト(本実施形態では、ディストーション効果)に関するパラメータを設定するものであり、つまみ状の操作部10を回した程度(回転量)、操作位置に対応して各パラメータの値が設定されるようになっている。
具体的には、DRIVE操作部101は、後述するエフェクトモジュール50(図3参照)全体が楽音信号に対して付与する歪み量を定めるパラメータ(第2のパラメータ)の値を設定する第2の操作部である。本実施形態では、DRIVE操作部101は、エフェクトモジュール50に含まれる非線形変換型エフェクタ(すなわち、第1の内蔵エフェクタ57及び第2の内蔵エフェクタ58、図3参照)により楽音信号に付与される歪み量を定める第2のパラメータとして、ディストーションの入力ゲインをコントロールする。
DRIVE操作部101で設定される第2のパラメータの値は、0~100%で変化し、その値が大きいほど楽音信号に付与される歪み量が大きくなる。
また、LEVEL操作部102は、ディストーションの出力レベルをコントロールするものであり、TONE操作部103は、ディストーションの音質をコントロールするものである。
さらに、RATIO操作部104は、後述するエフェクトモジュール50(図3参照)における第1の特性の変更を指示する第1の操作部である。ここで、「エフェクトモジュール50における第1の特性」とは、エフェクトモジュール50に含まれる複数のエフェクタが分担する楽音信号に対する歪み量付与の割合である。
本実施形態では、RATIO操作部104は、一の乗算器591~594(図3参照、後述)の増幅率を定める第1のパラメータ(後述)の値を設定する。
本実施形態において、音響効果装置1は、複数のエフェクタが機能的に直列的に接続されてなるエフェクトモジュール50(図3参照、後述)を備えている。具体的には、音響効果装置1には、ディストーション効果を付与する非線形変換型エフェクタ(すなわち、第1の内蔵エフェクタ57及び第2の内蔵エフェクタ58、図3参照)が内蔵されており、これらと音響効果装置1に接続される外部エフェクタ3(本実施形態では、ワウ・ペダル)とが、仮想的に直列に接続され、エフェクトモジュール50を構成する。
RATIO操作部104を操作することにより、内蔵された非線形変換型エフェクタ(第1の内蔵エフェクタ57及び第2の内蔵エフェクタ58)と外部エフェクタ3(非線形変換型ではないエフェクタ)との仮想的な前後位置をコントロールすることができる。
なお、本実施形態においてRATIO操作部104を操作することによる作用効果については、後述する。
[音響効果装置のハードウェア構成について]
図2は、本実施形態における音響効果装置のハードウェア構成例の概略を示す要部ブロック図である。
音響効果装置1は、CPU(Central Processing Unit)4及びDSP(Digital Signal Processor)5を備えている。
CPU4、DSP5はバス6を介して接続されている。
CPU4は、音響効果装置1の全体の制御処理を行うメインプロセッサである。CPU4には、作業領域となるワークRAM41(図2において「CPUワークRAM」)が接続されている。
DSP5は、エフェクト(本実施形態では、ディストーション効果等)を実現するデジタル信号処理プロセッサである。
DSP5は、演算部51とプログラムメモリ52を備えている。
本実施形態において、演算部51は、第1の操作部としてのRATIO操作部104の操作に応じて、エフェクトモジュールにおける第1の特性が指示された特性となるように、複数の乗算器591~594(図3参照)の増幅率を一括して同時的に変化させる制御部である。なお、DSP5による処理の具体的な内容については後述する。
プログラムメモリ52には、演算部51がDSP5内の各種処理を行うのに必要な各種プログラムやデータ等が記憶されている。
また、DSP5には、作業領域となるワークRAM53(図2において「DSPワークRAM」)と、楽音信号の入出力部が接続されている。
具体的には、DSP5には、外部機器入力端子11から入力される入力信号が、アンプ(アナログアンプ)81及びA/Dコンバータ82を介して入力されるようになっている。また、DSP5において所定の処理がなされた信号(楽音信号)は、D/Aコンバータ83,87及びアンプ(アナログアンプ)84を介して外部機器出力端子12から出力されるようになっている。
また、DSP5には、外部エフェクタ入力端子13から入力される入力信号が、アンプ(アナログアンプ)85及びA/Dコンバータ86を介して入力されるようになっている。また、DSP5において所定の処理がなされた信号(楽音信号)は、D/Aコンバータ87及びアンプ(アナログアンプ)88を介して外部エフェクタ出力端子14から出力されるようになっている。
また、バス6には、I/Oコントローラ7を介して、直接バス6を使ってCPU4と交信することのできないデバイスが接続される。
本実施形態では、I/Oコントローラ7に、前述のバイパススイッチ15、インディケータ16が接続されている。
さらに、DRIVE操作部101、LEVE操作部102、TONE操作部103、RATIO操作部104、の4つの操作部10が、マルチプレクサ71及びA/Dコンバータ72を介してI/Oコントローラ7に接続されている。
4つの操作部10(すなわち、DRIVE操作部101、LEVE操作部102、TONE操作部103、RATIO操作部104)は、回動操作(回転量)に応じた信号を出力する。
マルチプレクサ71は、4つの操作部10のうちのどれをA/Dコンバータ72で読み込むかを選択するデバイスである。
また、A/Dコンバータ72は、4つの操作部10のうちからマルチプレクサ71によって選択された操作部10の出力信号をA/D変換する。A/D変換後のデータは、I/Oコントローラ7等を介してCPU4に伝達され、CPU4が当該データに基づいて操作部10の回転量(操作位置)を検知する。これにより、各操作部10(すなわち、DRIVE操作部101、LEVE操作部102、TONE操作部103、RATIO操作部104)の設定レベルを装置側で把握することができる。
[DSPにおける処理の概要]
図3は、本実施形態のDSPにおける処理の概要を示す機能的な要部ブロック図である。
図3に示すように、本実施形態のDSP5では、その内部において、仮想的に複数のエフェクタが機能的に直列的に接続され、エフェクトモジュール50を構成している。
DSP5の入力側には、複数のエフェクタ(エフェクタ群であるエフェクトモジュール50)より前に、HPF(High-pass filter)54が配置されている。入力された信号に乗っている直流成分は、HPF54を通過させることによって除去又は逓減される。
また、複数のエフェクタ(エフェクタ群であるエフェクトモジュール50)の後であってDSP5の出力側には、LPF(Low-pass filter)55及びレベル調整部56が配置されている。
DSP5内でエフェクト処理された楽音信号は、LPF55を通過させることによって高周波数の成分が除去又は逓減され音質が一定にコントロールされる。そして、最後にレベル調整部56を通過させることで楽音信号の出力レベルがコントロールされた上でDSP5から出力される。
ここで、DSP5内に配される複数のエフェクタ(エフェクタ群であるエフェクトモジュール50)について具体的に説明する。
エフェクトモジュール50を構成する複数のエフェクタは、内蔵エフェクタと外部エフェクタ3とを含んでいる。また、エフェクトモジュール50は、非線形変換型エフェクタと非線形変換型でないエフェクタとを含んでいる。
本実施形態において、非線形変換型エフェクタは、内蔵エフェクタである第1の内蔵エフェクタ57(以下において、単に「エフェクタ57」ともいう。)及び第2の内蔵エフェクタ58(以下において、単に「エフェクタ58」ともいう。)である。また、非線形変換型でないエフェクタは、外部エフェクタ3であるワウ・ペダルである。
具体的には、DSP5内であってHPF54の後には、DSP5の入力側から順に非線形変換型エフェクタである第1のエフェクタとしての第1の内蔵エフェクタ57(図3等において、ディストーション1)及び第2のエフェクタとしての第2の内蔵エフェクタ58(図3等において、ディストーション2)が配され、第1のエフェクタ(第1の内蔵エフェクタ57)と第2のエフェクタ(第2の内蔵エフェクタ58)との間に第3のエフェクタとして非線形変換型でないエフェクタである外部エフェクタ3が配される。
このように、外部エフェクタ3が第1のエフェクタ(第1の内蔵エフェクタ57)と第2のエフェクタ(第2の内蔵エフェクタ58)との間に挟まれることにより、エフェクトモジュール50において、非線形変換型エフェクタと非線形変換型でないエフェクタとが交互に配置された状態となる。
エフェクトモジュール50の前後、すなわち、第1のエフェクタ(第1の内蔵エフェクタ57)の前(入力側)及び第2のエフェクタ(第2の内蔵エフェクタ58)の後(出力側)には、それぞれ乗算器591(第1の乗算器)及び乗算器594(第2の乗算器)が接続されている。
また、本実施形態では、第1のエフェクタ(第1の内蔵エフェクタ57)と第2のエフェクタ(第2の内蔵エフェクタ58)との間にも乗算器が配置されている。
具体的には、第2のエフェクタ(第2の内蔵エフェクタ58)の入力側(すなわち、外部エフェクタ3(第3のエフェクタ)と第2のエフェクタ(第2の内蔵エフェクタ58)との間)には乗算器593(第4の乗算器)が接続されている。
第1の乗算器591は、非線形変換型エフェクタ(ディストーション系エフェクタ)である第1のエフェクタ(第1の内蔵エフェクタ57)において入力信号に対して付与する歪み量を調整する入力側の乗算器である。
第4の乗算器593は、同様に非線形変換型エフェクタ(ディストーション系エフェクタ)である第2のエフェクタ(第2の内蔵エフェクタ58)において入力信号に対して付与する歪み量を調整する入力側の乗算器である。
また、第1のエフェクタ(第1の内蔵エフェクタ57)の出力側(すなわち、第1のエフェクタ(第1の内蔵エフェクタ57)と外部エフェクタ3(第3のエフェクタ)との間)には乗算器592(第3の乗算器)が接続されている。
第3の乗算器592は、第1のエフェクタ(第1の内蔵エフェクタ57)における入力側の変化を出力側において逆補正するための出力側の乗算器である。
また、第2の乗算器594は、同様に第2のエフェクタ(第2の内蔵エフェクタ58)における入力側の変化を出力側において逆補正するための出力側の乗算器である。
第3の乗算器592及び第2の乗算器594によって、第1のエフェクタ(第1の内蔵エフェクタ57)の外部エフェクタ3(第3のエフェクタ)へのセンドレベルと、第2のエフェクタ(第2の内蔵エフェクタ58)のLPF55への出力レベルとが適正値となるように制御される。
ここで、第1のエフェクタ(第1の内蔵エフェクタ57)及び第2のエフェクタ(第2の内蔵エフェクタ58)によって行われるディストーション効果を付与する処理について説明する。
ディストーション効果を付与する手法(ディストーション効果を実現する手法)は、クリップ処理を用いたものや、非線形カーブを用いて実現するもの等、公知の各種手法を用いることができる。
例えば、図4(a)、図4(b)は、ディストーション効果を付与する手法としてクリップ処理を用いた場合の入出力特性を例示したグラフである。
クリップ処理によりディストーション効果を付与する場合、入力信号を線型的に増幅して、所定のレベルで信号波形をクリップし、波形の振幅を制限する。
図4(a)及び図4(b)では、入力信号の絶対値レベルが0.5以上のものを0.5にクリップさせる場合の入出力特性を示している。
図4(a)及び図4(b)に示す例のように、入力信号の絶対値レベルが0.5以上のものをクリップするクリップ処理を行うことにより、出力信号の振幅は±0.5のところで制限されてしまう。このため、波形歪みが生じ、原音に無い倍音が付与される。
図4(b)は、図4(a)よりもゲインを上げて入力信号を2倍とした場合の入出力特性を示したものである。図4(b)のようにゲインをあげるとグラフの傾きが急角度となるが、クリップ位置は図4(a)に示す場合と同じであるため、同様に、出力信号の振幅は±0.5のところで制限される。このため、この場合も波形歪みが生じ、原音に無い倍音が付与される。なお、ゲインをあげると、その分クリップされる部分が多くなるため、全体としての歪み量は大きくなる。
非線形変換型エフェクタ(すなわち、本実施形態では第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)及び第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2))がクリップ処理によりディストーション効果を生じさせるものである場合、入力値が所定値以上となると波形歪みを生じる。すなわち、入力値がクリップされるレベル(図4(a)及び図4(b)に示す例では、絶対値レベルが0.5)を超えるとディストーション効果が生じる。
なお、ディストーション効果を付与するのにクリップ処理を採用する場合、第2の操作部であるDRIVE操作部101によって設定される「非線形変換型エフェクタにより楽音信号に付与される歪み量を定めるパラメータ(第2のパラメータ)の値」は、ここにいうゲインの値となる。
また、例えば、図5(a)、図5(b)は、ディストーション効果を付与する手法として非線形テーブルを用いた場合の例を例示したグラフである。
図5(a)は、非線形テーブルの一例を示したものであり、図5(b)は、図5(a)に示す非線形テーブルを楽音信号に適用した場合の入出力特性を示すグラフである。
なお、図5(b)において、入力信号(図5(b)において「input」)の波形を一点鎖線で示し、出力信号(図5(b)において「output」)の波形を実線で示している。
図5(a)に示すような非線形カーブを示すテーブルを楽音信号に適用すると、一点鎖線で示すような正弦波であった入力信号が、非線形カーブを通過することにより、実線で示すような波形の信号となって出力される。
この場合も、図4(a)及び図4(b)に示すクリップ処理の場合と同様に波形歪みが生じ、原音に無い倍音が付与される。
なお、ディストーション効果を付与する手法は、ここに例示したものに限定されず、各種の手法を用いることができる。
次に、本実施形態における音響効果装置1の作用について説明する。
例えばギター21等の電子楽器の演奏において音響効果装置1を用いる場合には、ギター21等を外部機器と接続するための端子を音響効果装置1の外部機器入力端子11に接続する。また、外部機器出力端子12にアンプ22等の外部機器を接続する。
さらに、ワウ・ペダル等の外部エフェクタ3を併せて用いる場合には、外部エフェクタ入力端子13と外部エフェクタ3の入力側とを接続し、外部エフェクタ3の出力側と外部エフェクタ出力端子14とを接続する。
これにより、DSP5内では、仮想的に、第1のエフェクタである第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)、第3のエフェクタである外部エフェクタ3、第2のエフェクタである第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)が機能的に直列的に接続されてなるエフェクトモジュール50が構成される(図3参照)。
ユーザが楽器(本実施形態ではギター21)の演奏を行うと、楽器から出力された楽音の原信号が外部機器入力端子11から音響効果装置1に入力される。入力された信号は、HPF54を通過することで直流成分が除去又は逓減される。
ユーザは所望のエフェクト(音響効果)を、操作部10(すなわち、DRIVE操作部101、LEVE操作部102、TONE操作部103、RATIO操作部104)を操作することによって、予め、又は演奏中に適宜設定する。
各操作部10の設定状況(すなわち、4つの操作部10の操作位置、回転量)が信号出力されると、A/Dコンバータ72によって出力信号がA/D変換され、I/Oコントローラ7等を介してCPU4に取り込まれる。CPU4に取り込まれた各操作部10の設定状況を示す信号は、エフェクトに関する各種のパラメータの値等として用いられる。
例えば、本実施形態では、特に、ユーザがDRIVE操作部101を操作することにより、入力された楽音信号に対して音響効果装置1の全体としてどの程度の波形歪みを生じさせるのか(すなわち、楽音信号に付与する全体としての歪み量)が設定される(第2のパラメータの値の設定)。
また、ユーザがRATIO操作部104を操作することにより、一の乗算器591~594の増幅率を設定する(第1のパラメータの値の設定)。これにより、エフェクトモジュール50(図3参照)における第1の特性の変更が指示される。
RATIO操作部104により指示が入力されると、制御部であるDSP5の演算部51は、エフェクトモジュール50全体の増幅率を所定範囲内に維持したままで、「エフェクトモジュール50における第1の特性」が指示された特性となるように、第1の操作部であるRATIO操作部104の操作に応じて、複数の乗算器591~594のうちの一部の乗算器(本実施形態では第1の乗算器591と第4の乗算器593)の増幅率を増加させていくとともに、他の乗算器(本実施形態では第3の乗算器592と第2の乗算器594)の増幅率を減少させていくように制御する。
エフェクトモジュール50内に、仮想的・機能的に2つの非線形変換型エフェクタ(すなわち、第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)及び第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2))が含まれている本実施形態において、音響効果装置1全体として実現すべき歪み量は、前記のようにDRIVE操作部101の操作によって設定される。
RATIO操作部104では、当該設定された歪み量を2つの非線形変換型エフェクタ(すなわち、第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)及び第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2))でどのように分担するかの割合(すなわち、「エフェクトモジュール50における第1の特性」)を設定する。すなわち、RATIO操作部104において設定される第1のパラメータは、乗算器591~594の増幅率を変えることで第1のエフェクタ57により楽音信号に付与される歪み量及び第2のエフェクタ58により楽音信号に付与される歪み量の割合を決定する。このため、第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)で実現すべき歪み量と第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)で実現すべき歪み量とを合わせるとDRIVE操作部101の操作によって設定された歪み量100%となる。
また、各第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)、第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)を個々にみた場合、入力側の乗算器591,593に大きな値(ゲイン)が適用された場合、出力される楽音信号は、人の聴覚上の音量感としては大きく感じられるものとなる。このため、出力側の乗算器592,594では、音量感を下げるための逆補正を行う必要がある。
このため、各第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)及び第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)を通過した信号の出力レベルを適切なレベルにするために、第1の内蔵エフェクタ57、第2の内蔵エフェクタ58の前後での信号の入出力レベルを対応付けるテーブルが用意されており、DSP5の演算部51は、適宜当該テーブルを参照しつつ、第1の内蔵エフェクタ57、第2の内蔵エフェクタ58の前後に配置された入力側の乗算器591,593及び出力側の乗算器592,594の増幅率を算出し適用する。
図6(a)及び図6(b)に各乗算器について用意される入出力テーブルの一例を示す。なお、図示例にあるテーブルの形状(線の傾き等)や各値は一例であり、入出力テーブルはこれらに限定されない。
図6(a)は、入力側の乗算器591,593の動作を示す入力テーブルの一例を示す図であり、図6(b)は、出力側の乗算器592,594の動作を示す出力テーブルの一例を示す図である。図6(a)及び図6(b)において、X軸は乗算器591~594の動作レンジの割合に相当し、ユーザが操作部10(DRIVE操作部101等)を操作することで増減する値である。すなわち、DRIVE操作部101等を操作して入力ゲインを上げていくにしたがって、図6(a)及び図6(b)に示す0%から徐々に100%に近づいていく。また、Y軸は入力ゲインに対応した倍率(増幅率)に相当する値を示している。
なお、図6(a)及び図6(b)では、信号に対してディストーション効果を付与する処理として図4(a)に例示したクリップ処理を行う場合について、基準とする入力信号の絶対値レベルを0.25とした場合を例に表現している。
図6(a)及び図6(b)に示す例では、入出力ともに、その信号の変化幅が0~6dBまでの領域は、線形に変化する線形領域に該当する。
この線形領域では、入力側の乗算器591,593は、1~2倍(0dB~6dB)の動作をする。また、出力側の乗算器592,594は、1~0.5倍(0dB~-6dB)の動作をする。
この領域の範囲内では、信号に歪みが生じず、動作としては入力側の乗算器591,593に入力された入力レベルに対応する逆補正を掛けるための値(すなわち、入力レベルが大きいときはこれに対応する分だけ小さい値、入力レベルが小さいときはこれに対応する分だけ大きい値)を出力側の乗算器592,594に与える。これにより、入力側での信号の変化を出力側において逆補正し適切な音量等の信号を出力させることができる。
これに対して、上記以外の領域は、非線形に変化する非線形領域に該当する。
この非線形領域では、入力側の乗算器591,593は、2~4倍(6dB~12dB)の動作をする。信号にはクリップ処理が掛かることにより歪みが発生する。また、出力側の乗算器592,594は、0.5倍~0.35倍(-6dB~-9dB)の動作をする。
非線形領域では、歪みのレベルにより信号の波形の振幅上限が決まるため、入力側のゲインを上げていってもレベルの変化は徐々に小さくなっていく。このため、非線形領域では、出力側の乗算器592,594に掛ける補正の値も徐々に小さく緩やかな傾きのものとなる。
これにより、線形領域・非線形領域ともに、入力側での信号の変化を出力側において逆補正し適切な音量等の信号を出力させることができる。
さらに、本実施形態では前述のように、各第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)、第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)の入力側の乗算器591,593及び出力側の乗算器592,594にはそれぞれ互いに調整し合う必要のある相関関係が存在する。
すなわち、図6(a)及び図6(b)において示した各エフェクタ57,58の入出力レベルの調整の他、ディストーション効果をかける2つのエフェクタ57,58で実現すべき歪み量を分担して、2つのエフェクタ57,58を併せて設定された歪み量100%となるように調整することが必要である。
そこで、上記のような関係性から、DSP5の演算部51は、RATIO操作部104の操作により、一の乗算器591~594の増幅率を定める第1のパラメータの値が設定されると、他の乗算器591~594の増幅率もこれに連動して、一括して同時的に変化させるようになっている。
エフェクタ57,58の入力側の乗算器591,593における入力テーブル及び出力側の乗算器592,594における出力テーブルは、例えば以下のような構成となる。なお、以下においてRATIO操作部104の操作によって設定される第1のパラメータの値をR値とし、DRIVE操作部101の操作によって設定される第2のパラメータの値をD値とする。
第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)の入力側の乗算器591における入力テーブル : D値×(100-R値)/100
第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)の出力側の乗算器592における出力テーブル : D値×(100-R値)/100
第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)の入力側の乗算器593における入力テーブル : D値×R値/100
第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)の出力側の乗算器594における出力テーブル : D値×R値/100
RATIO操作部104の操作によって設定される第1のパラメータの値(R値)は、ユーザの操作により0~100%で変化させることが可能であり、設定されたR値と、第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)及び第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)による歪み量の分担割合との関係は、以下のようになる。
すなわち、例えば、R値が100%である場合は、前段の第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)は働かず、第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)が選択されて、DRIVE操作部101の操作によって設定された歪み量の100%を担当する。
この場合、エフェクタ群としてのエフェクトモジュール50における外部エフェクタ3の仮想位置はディストーションの前段の位置とみなすことができる。すなわち、エフェクトモジュール50を通過する楽音信号には、まず外部エフェクタ3によるワウ効果が掛けられ、その後、第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)によるディストーション効果が付与される。
また、R値が0%である場合は、後段の第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)は働かず、第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)が選択されて、DRIVE操作部101の操作によって設定された歪み量の100%を担当する。
この場合、エフェクタ群としてのエフェクトモジュール50における外部エフェクタ3の仮想位置はディストーションの後段の位置とみなすことができる。すなわち、エフェクトモジュール50を通過する楽音信号には、まず第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)によるディストーション効果が付与され、その後、外部エフェクタ3によるワウ効果が掛けられる。
なお、R値が50%である場合は、第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)及び第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)による歪み量の分担割合が50%ずつとなり、エフェクトモジュール50における外部エフェクタ3の仮想位置は、第1の内蔵エフェクタ57と第2の内蔵エフェクタ58との中間とみなすことができる。
すなわち、この場合は、エフェクトモジュール50を通過する楽音信号に、まず第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)によってDRIVE操作部101の操作によって設定された歪み量の50%のディストーション効果が付与され、その後、外部エフェクタ3によるワウ効果が掛けられ、さらに第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)によって残り50%分のディストーション効果が付与される。
このように、本実施形態では、RATIO操作部104の操作によって第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)及び第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)の分担割合が選択されることにより、エフェクトモジュール50内における外部エフェクタ3の仮想位置を自在に設定することができる。
図7(a)及び図7(b)は、図6(a)及び図6(b)に示す入出力テーブルに、RATIO操作部104の操作によって設定されるR値と、DRIVE操作部101の操作によって設定されるD値とを具体的に当てはめた説明図である。
まず、図7(a)及び図7(b)において、D値=100%、R値=20%のときの第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)の入力側の乗算器591の特性及び出力側の乗算器592の特性を一点鎖線(太線)で示す。
この場合、X軸の値はいずれも20%であり、Y軸の値は入力側の乗算器591では3.9dB程度(図7(a))であり、出力側の乗算器592では-3.8dB程度(図7(b))である。
同様に、D値=100%、R値=20%のときの第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)の入力側の乗算器593の特性及び出力側の乗算器594の特性を一点鎖線(細線)で示す。
この場合、X軸の値はいずれも80%であり、Y軸の値は入力側の乗算器592では10.1dB程度(図7(a))であり、出力側の乗算器594では-8dB程度(図7(b))である。
また、D値=80%、R値=60%のときの第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)の入力側の乗算器591の特性及び出力側の乗算器592の特性を二点鎖線(太線)で示す。
この場合、X軸の値はいずれも60×80=48%であり、Y軸の値は入力側の乗算器591では7.7dB程度(図7(a))であり、出力側の乗算器592では-6.8dB程度(図7(b))である。
同様に、D値=80%、R値=60%のときの第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)の入力側の乗算器593の特性及び出力側の乗算器594の特性を二点鎖線(細線)で示す。
この場合、X軸の値はいずれも40×80=32%であり、Y軸の値は入力側の乗算器592では5.2dB程度(図7(a))であり、出力側の乗算器594では-5.9dB程度(図7(b))である。
また、D値=60%、R値=40%のときの第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)の入力側の乗算器591の特性及び出力側の乗算器592の特性を破線(太線)で示す。
この場合、X軸の値はいずれも40×60=24%であり、Y軸の値は入力側の乗算器591では4.2dB程度(図7(a))であり、出力側の乗算器592では-4.3dB程度(図7(b))である。
同様に、D値=60%、R値=40%のときの第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)の入力側の乗算器593の特性及び出力側の乗算器594の特性を破線(細線)で示す。
この場合、X軸の値はいずれも60×60=36%であり、Y軸の値は入力側の乗算器592では6.1dB程度(図7(a))であり、出力側の乗算器594では-6.1dB程度(図7(b))である。
このように、各乗算器591~594における増幅率の設定値は、図7(a)及び図7(b)に示すようなテーブルを参照することで一意に定まるため、DSP5の演算部51は、テーブルを参照することで、各乗算器591~594における増幅率を適切に設定することができる。
DSP5においてエフェクト(音響効果)が付与された楽音信号は、適宜D/A変換された上で出力される。
なお、一般に乗算器に離散値を設定する場合、出力信号にノイズが出ないように、エンベロープ制御して連続的に値を与えることが好ましい。
本実施形態においても、説明は省略するが、乗算器591~594に値を設定する場合にエンベロープ制御により連続的に値を与えることが好ましい。
[音響効果装置の効果について]
以上のように、本実施形態によれば、音響効果装置1が、複数のエフェクタ(第1の内蔵エフェクタ57、第2の内蔵エフェクタ58及び外部エフェクタ3等)が機能的に直列的に接続されてなるエフェクトモジュール50と、少なくともエフェクトモジュール50の入力側及び出力側に配置された乗算器591,594と、「エフェクトモジュール50における第1の特性」(一の乗算器の増幅率を定める第1のパラメータの値)を設定する第1の操作部としてのRATIO操作部104と、RATIO操作部104の操作に応じて、各乗算器591~594の増幅率を一括して同時的に変化させる制御部としてのDSP5の演算部51を備えている。
これにより、音響効果装置は、エフェクトモジュール50を構成する複数のエフェクタ(第1の内蔵エフェクタ57、第2の内蔵エフェクタ58及び外部エフェクタ3等)の動作を、RATIO操作部104の操作によって一括制御することができる。
これにより、複数のエフェクタ(第1の内蔵エフェクタ57、第2の内蔵エフェクタ58及び外部エフェクタ3等)を備える場合にもユーザが複数のパラメータを個々に設定する必要がなく、簡易に所望の音響効果を得ることができる。
また、本実施形態において、乗算器は、複数のエフェクタ(第1の内蔵エフェクタ57、第2の内蔵エフェクタ58及び外部エフェクタ3等)の間にも配置される。
これにより、各エフェクタごとの入出力を調整することができる。
また、本実施形態では、複数のエフェクタ(第1の内蔵エフェクタ57、第2の内蔵エフェクタ58及び外部エフェクタ3等)は、楽音信号を非線形変換する非線形変換型エフェクタを含んでおり、エフェクトモジュール50において、非線形変換型エフェクタ(第1の内蔵エフェクタ57及び第2の内蔵エフェクタ58)と非線形変換型でないエフェクタ(外部エフェクタ3であるワウ・ペダル)とが交互に配置されている。
楽音信号を非線形変換する非線形変換型エフェクタ(本実施形態ではディストーション効果を付与する第1の内蔵エフェクタ57及び第2の内蔵エフェクタ58)は、楽音信号に対して各種のエフェクト処理を行う場合に、他のエフェクト処理の前に行うか後に行うかによって、処理後の信号特性が大きく異なる。
このため、どのような音(音質等)を得たいかによって、楽音に対して作用させる順序や程度を調整したいという要望が大きい。
この点、本実施形態によれば、RATIO操作部104を操作するだけで、非線形変換型エフェクタと非線形変換型でないエフェクタとのエフェクト効果の利かせ方を調整することができる。
また、本実施形態では、エフェクトモジュール50は、非線形変換型エフェクタである第1のエフェクタ及び第2のエフェクタ(本実施形態ではディストーション効果を付与する第1の内蔵エフェクタ57及び第2の内蔵エフェクタ58)と、非線形変換型でないエフェクタである第3のエフェクタ(本実施形態では、ワウ・ペダルである外部エフェクタ3)を備えて構成され、第3のエフェクタを、第1のエフェクタと第2のエフェクタとの間に配置している。
上記のように、複数のエフェクタを含む音響効果装置1の場合、非線形変換型エフェクタ(本実施形態ではディストーション効果を付与するエフェクタ)を他のエフェクタの前後どちらに配置するかによって得られるエフェクト効果が大きく異なる。
この点、非線形変換型エフェクタである第1のエフェクタ及び第2のエフェクタで非線形変換型でないエフェクタである第3のエフェクタを挟むことで、第1のパラメータの値を設定するRATIO操作部104を操作するだけで、間に挟まれた非線形変換型でないエフェクタである第3のエフェクタの仮想的な位置を簡易に調整することができる。
また、本実施形態において、第1のパラメータは、乗算器591~594の増幅率を変えることで第1のエフェクタ(第1の内蔵エフェクタ57)により楽音信号に付与される歪み量及び第2のエフェクタ(第2の内蔵エフェクタ58)により楽音信号に付与される歪み量の割合を決定するものである。
これにより、非線形変換型エフェクタである第1のエフェクタ及び第2のエフェクタで非線形変換型でないエフェクタである第3のエフェクタを挟んだ場合に、第1のパラメータの値を設定するRATIO操作部104を操作するだけで、ディストーション効果を付与する第1の内蔵エフェクタ57及び第2の内蔵エフェクタ58の間に挟まれた非線形変換型でないエフェクタである第3のエフェクタである外部エフェクタ3の仮想的な位置を簡易に調整することができる。
また、本実施形態において、非線形変換型エフェクタは、入力値が所定値以上となると波形歪みを生じさせる、例えばクリップ処理によりディストーション効果を付与するエフェクタである。
このため、クリップ位置を調整するだけでどの程度の入力レベルからディストーション効果が掛かるようにするかを簡易に設定することができる。
また、本実施形態では、非線形変換型エフェクタにより楽音信号に付与される歪み量を定める第2のパラメータの値を設定する第2の操作部としてのDRIVE操作部101を有し、制御部としてのDSP5の演算部51は、DRIVE操作部101の操作を加味して、乗算器591~594の増幅率を変化させる。
これにより、音響効果装置1全体として実現されるべき歪み量をユーザが設定することができる。
また、本実施形態では、装置内に内蔵された内蔵エフェクタ(本実施形態ではディストーション効果を付与する第1の内蔵エフェクタ57及び第2の内蔵エフェクタ58)の他に外部エフェクタ3(本実施形態ではワウ・ペダル)を接続可能に構成され、エフェクトモジュール50を構成する複数のエフェクタは、内蔵エフェクタと外部エフェクタとを含んでいる。
このように、音響効果装置1に外部エフェクタ3を接続することができ、音響効果装置1内部の仮想的なエフェクタ群の中に外部エフェクタ3も含ませることができることで、多彩なエフェクト効果を生じさせるオリジナルのシステムを容易に実現することができる。
《変形例》
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態では、非線形変換型エフェクタが、クリップ処理や非線形処理により波形歪みを発生させるディストーション系のエフェクタである場合を例示したが、非線形変換型エフェクタは、本実施形態で例示したものに限定されない。
歪み系のエフェクタとして、ディストーション以外に、オーバードライブ、ファズ等を適用してもよい。また、非線形変換型エフェクタとしていわゆるダイナミクス系のエフェクタであるコンプレッサ、リミッタ、エキサイタ等を適用してもよい。
また、非線形変換型でないエフェクタとして、本実施形態で例示したワウ(ワウ・ペダル)の他イコライザ等を適用してもよい。
また、上記実施形態では、エフェクトモジュール50の構成として、非線形変換型エフェクタである第1のエフェクタ及び第2のエフェクタで非線形変換型でないエフェクタである第3のエフェクタ(外部エフェクタ3であるワウ・ペダル)を挟む構成を例示したが、エフェクトモジュール50の構成はこれに限定されない。
エフェクトモジュール50は、複数のエフェクタが機能的に直列的に接続されてなるものであればよく、例えば、非線形変換型エフェクタと非線形変換型でないエフェクタとが1つずつ直列的に接続されたものであってもよい。また、例えば、非線形変換型エフェクタと非線形変換型でないエフェクタとが交互に4つ以上接続されていてもよい。
また、エフェクトモジュール50を構成する複数のエフェクタは、音響効果としてディストーション効果を付与するものを含んでいなくてもよい。すなわち、複数のエフェクタは非線形変換型エフェクタのみでもよいし、非線形変換型でないエフェクタのみでもよい。
また、本実施形態のように、第1の種類のエフェクタ(本実施形態では、第1のエフェクタである第1の内蔵エフェクタ57と第2のエフェクタである第1の内蔵エフェクタ58)と、この第1の種類とは異なる第2の種類のエフェクタである第3のエフェクタ(本実施形態では、外部エフェクタ3)とであってもよい。
エフェクトモジュール50が複数種類のエフェクタを含む場合、制御部としてのDSP5の演算部51が第1の操作部としてのRATIO操作部104の操作に応じて、エフェクトモジュール50における第1の種類のエフェクタと第2の種類のエフェクタとの仮想的な接続位置を変化させる。
また、上記実施形態では、DSP5の演算部51が1つのテーブルにRATIO操作部104において設定された第1のパラメータ値(エフェクトモジュール50における第1の特性に対応する値)を適用して、全ての乗算器591~594の増幅率を算出する場合を例示したが、DSP5の演算部51による乗算器591~594の増幅率の設定は、本実施形態の手法による場合に限定されない。
例えば、図8に示すように、RATIO操作部104において設定することのできるパターンを予め複数通りテーブルとして用意しておいてもよい。
図8では、第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)の入力側の乗算器591及び出力側の乗算器592、第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)の入力側の乗算器593及び出力側の乗算器594について、それぞれテーブル61(61a,61b,61c,61d)が設けられ、これら4つのテーブル61(61a,61b,61c,61d)を一組とするテーブル組60を10組用意する例を示している。
すなわち、図8に示すように、第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)の入力側の乗算器591の値を設定するためのテーブル「入力側Table1-1」~「入力側Table1-10」、第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)の出力側の乗算器592の値を設定するためのテーブル「出力側Table1-1」~「出力側Table1-10」、第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)の入力側の乗算器593の値を設定するためのテーブル「入力側Table2-1」~「入力側Table2-10」、第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)の出力側の乗算器594の値を設定するためのテーブル「出力側Table2-1」~「出力側Table2-10」が用意されており、それぞれ4つ1組で10組記憶されている。なお、用意されるテーブル組60の数は10に限定されず、これよりも多くても少なくともよい。
この場合、ユーザは、第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)、第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)の入力側テーブル及び出力側テーブルの組を、RATIO操作部104の操作によって、10組(10段階)のテーブル組60うちからいずれか1つ選択する。
各テーブル61a~61dは、例えば、DRIVE操作部101の操作によって設定される値0~99に対応する100の要素を持つ。
いずれかのテーブル組60が選択されると、DSP5の演算部51は、DRIVE操作部101の操作によって設定される値に応じて各テーブル61a~61dを参照することで各乗算器591~594における増幅率の値を得て、RATIO操作部104の操作による設定に対応したエフェクト処理を行う。
このように、第1のパラメータの値に対応して各乗算器591~594の増幅率を規定した複数のテーブル群(テーブル組60)が用意されており、第1の操作部であるRATIO操作部104の操作に応じて一のテーブル組60が選択されるようにし、制御部であるDSP5の演算部51は、選択された一のテーブル組60を参照して各乗算器591~594の増幅率を一括して同時的に変化させるとした場合には、RATIO操作部104の操作によってユーザがリニアに数値を設定することはできない。しかし、用意されたテーブル組60のうちの1つを選択するだけで簡易に音響効果装置1によるエフェクト(音響効果)を実現することができる。
非線形変換型のエフェクタでは、信号への効果の掛かり方が複雑で、第1の内蔵エフェクタ57(ディストーション1)の入力側の乗算器591及び出力側の乗算器592、第2の内蔵エフェクタ58(ディストーション2)の入力側の乗算器593及び出力側の乗算器594の各増幅率を、DSP5の演算部51が演算により一意に決定することが難しい。この点、予め組み合わせを決めてテーブル化しておくことにより、DSP5の演算部51による処理を簡易化しつつ、高精度に適正化することができる。
また、テーブルの設定の仕方によっては、RATIO操作部104の操作によってより複雑な動作を各エフェクタ57,58に割り当てることも可能となる。
なお、この場合、テーブル61a~61dの枚数を減らすために、テーブル間を補間して使用するような構成としてもよい。
また、テーブルの持ち方はここに例示したものに限定されない。
例えば、予めDRIVE操作部101において設定することのできるパターンを複数通りテーブルとして用意しておいてもよい。この場合、各テーブルは、例えば、RATIO操作部104の操作によって設定される値0~99に対応する100の要素を持つ。DRIVE操作部101の操作によって、いずれかのテーブル組が選択されると、DSP5の演算部51は、RATIO操作部104の操作によって設定される値に応じて各テーブルを参照し、適宜エフェクト処理を行う。
また、本実施形態では、音響効果装置1が単体のエフェクト装置である場合を例示したが、音響効果装置は、一機能部として各種電子楽器の内部に組み込まれていてもよい。
本実施形態に示したような音響効果装置1を、音源データや演奏手段を備える電子楽器の中の一機能部として組み込んだ場合には、楽音に対して多彩なエフェクト効果を容易かつ自在に付与することができ、バリエーションに富んだ演奏を簡易に実現することができる。
例えば、電子楽器としての電子鍵盤楽器(電子ピアノやキーボード等)に本実施形態と同様の音響効果装置を組み込んだ場合の一例について以下説明する。
図9は、電子鍵盤楽器の一例の外観を示す外観図であり、図10は、図9に示す電子鍵盤楽器のハードウェアの構成例を示す要部ブロック図である。
図9及び図10において、電子鍵盤楽器9は、楽器筐体90の一面側に鍵盤91を備えている。鍵盤91は、楽器筺体90の長手方向に配設され、演奏入力(押離鍵操作)に応じた信号を発生する演奏操作子としての複数の鍵を有している。鍵盤91(鍵盤91を構成する個々の鍵)が発生する信号は、鍵走査するキー・スキャナー911により検出され、さらにI/Oコントローラ912を介してCPU96に取り込まれる。
また、楽器筐体90の一面側であって鍵盤91以外の部分は操作パネル面となっており、操作パネル面には、各種入力・設定等を行うためのボタン群を有するスイッチ・パネル92及び各種設定情報等を表示する表示部としてのLCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)93等が設けられている。
スイッチ・パネル92が発生する各操作スイッチのイベントは、キー・スキャナー911により検出され、さらにI/Oコントローラ912を介してCPU96に取り込まれる。
LCD93は、CPU96が発生する表示制御信号が、I/Oコントローラ912を介してLCDコントローラ931に供給されることによって、例えば楽器各部の設定状態や動作状態などを画面表示する。
楽器筺体90の操作パネル面の側部(図9において左側部)には、ピッチベンドやトレモロ、ビブラート等の各種モジュレーション(演奏効果)を付加するためのベンダー/モジュレーション・ホイール94が設けられている。
ベンダー/モジュレーション・ホイール94のホイール回動操作に応じて発生するベンダー出力及びモジュレーション出力は、A/Dコンバータ941によりA/D変換された後、I/Oコントローラ912を介してCPU96に取り込まれる。
さらに、電子鍵盤楽器9には、図示しないMIDI端子部にMIDI形式のノートオン/ノートオフイベントで表される演奏データを生成する装置等、MIDI規格に則った外部装置(図示せず)を接続することが可能となっている。こうした外部装置が電子鍵盤楽器9に接続された場合には、外部装置で生成されたデータがMIDIインターフェース(図10において、MIDII/F)95を介してCPU96に取り込まれる。
また、電子鍵盤楽器9は、バス99に接続されたCPU96及び音源LSI97を備えている。
CPU96は、I/Oコントローラ912に接続された各種機能部及びMIDII/F95を介して各種データの授受を行う。CPU96において受け付けられたデータ(演奏データ等)は、適宜音源LSI97に供給される。
CPU96は、CPUROM961に格納されている各種制御プログラムやそれに付随する各種制御データ等に基づいて電子鍵盤楽器9全体を制御する。CPU96には作業領域を構成するCPUワークRAM962が接続される。
音源LSI97は、楽音生成処理を実行する専用のICである。音源LSI97は、波形発生器971及びDSP973を有している。
波形発生器971は、演奏動作に対応する所定の音色の波形を発生させる発振器(オシレータ)である。
波形発生器971は、波形メモリである音源ROM972から、演奏動作において指示された鍵の音高に対応する速度で波形データを読み出し、当該読み出した波形データに対して演奏動作において指示されたベロシティの振幅エンベロープを付加し、その結果として得られる波形データを演奏動作に対応する楽音波形データとして出力する。
DSP973は、音声信号にエフェクト(音響効果)を付与する信号処理回路である。
本変形例において、DSP973は、電子鍵盤楽器9内に組み込まれた音響効果装置として機能する。
すなわち、DSP973は、波形発生器971から出力される楽音波形データ(楽音信号)に対して、CPU96から供給される楽音パラメータに応じたエンベロープを付加するとともに、スイッチ・パネル92等においてユーザにより入力・設定されたエフェクト指示に基づくエフェクト処理を付与して、出力楽音波形データとして出力する。
この変形例の場合、DSP973内部には、図3に示したDSP5と同様に、仮想的に複数のエフェクタが機能的に直列的に接続されたエフェクトモジュール50が構成されている。
そして、DSP973内の図示しない演算部は、スイッチ・パネル92等において設定された第1のパラメータ(すなわち、一の乗算器の増幅率を定めるパラメータ)の値に応じて、DSP5の演算部51と同様に、各乗算器の増幅率を一括して同時的に変化させる処理(図7(a)及び図7(b)に例示したような処理)を行う。
これにより、スイッチ・パネル92等においてユーザが第1のパラメータの値を入力・設定するだけで、簡易に所望のエフェクト効果を楽音信号に付与することができる。
音源LSI97のDSP973で所定の効果が付与され、出力された出力楽音波形データは、D/Aコンバータ975においてアナログ信号形式の楽音信号にD/A変換され、アンプ976において所定レベルに信号増幅された後、スピーカ98から楽音として放音される。なお、楽音信号の出力はスピーカ98からの放音に限定されず、図示しない出力端子を介してヘッドホン等から出力されてもよい。
以上本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
複数のエフェクタが機能的に直列的に接続されてなるエフェクトモジュールと、
少なくとも前記エフェクトモジュールを構成する各エフェクタの入力側又は出力側に配置された複数の乗算器と、
前記エフェクトモジュールにおける第1の特性の変更を指示する第1の操作部と、
前記第1の操作部の操作に応じて、前記エフェクトモジュールにおける前記第1の特性が指示された特性となるように、前記複数の乗算器の増幅率を一括して同時的に変化させる制御部と、
を備えた音響効果装置。
<請求項2>
前記制御部は、前記エフェクトモジュール全体の増幅率を所定範囲内に維持したままで、前記エフェクトモジュールにおける前記第1の特性が指示された特性となるように、前記第1の操作部の操作に応じて、前記複数の乗算器のうちの一部の乗算器の増幅率を増加させていくとともに、他の乗算器の増幅率を減少させていくように制御する、請求項1に記載の音響効果装置。
<請求項3>
前記エフェクトモジュールは、少なくとも、前記エフェクトモジュールの入力側に第1のエフェクタが機能的に接続され、前記エフェクトモジュールの出力側に第2のエフェクタが機能的に接続されており、
前記複数の乗算器は、前記第1のエフェクタの入力側に配置された第1の乗算器と、前記第2のエフェクタの出力側に配置された第2の乗算器と、前記第1のエフェクタと前記第2のエフェクタとの間に配置された第3の乗算器とを含み、
前記制御部は、前記第1の操作部の操作に応じて、前記エフェクトモジュールにおける前記第1の特性が指示された特性となるように、前記第1の乗算器、前記第2の乗算器、および前記第3の乗算器、の増幅率を一括して同時的に変化させる請求項1又は請求項2に記載の音響効果装置。
<請求項4>
前記エフェクトモジュールは、更に、前記第1のエフェクタと前記第2のエフェクタとの間に第3のエフェクタが機能的に接続されており、
前記第3の乗算器は、前記第1のエフェクタと前記第3のエフェクタとの間に配置され、
前記第2のエフェクタと前記第3のエフェクタとの間に配置された第4の乗算器を更に備え、
前記制御部は、前記第1の操作部の操作に応じて、前記第1の乗算器及び前記第4の乗算器の増幅率を増加させていくとともに、前記第1の乗算器の増幅率を増加させた分に対応する分だけ前記第3の乗算器の増幅率を減少させ、前記第4の乗算器の増幅率を増加させた分に対応する分だけ前記第2の乗算器の増幅率を減少させていくように制御する、請求項3に記載の音響効果装置。
<請求項5>
少なくとも、前記第1のエフェクタと前記第2のエフェクタは、楽音信号を非線形変換する非線形変換型エフェクタである、請求項4に記載の音響効果装置。
<請求項6>
前記第3のエフェクタは、非線形変換型でないエフェクタである請求項5に記載の音響効果装置。
<請求項7>
前記第1のエフェクタと前記第2のエフェクタは第1の種類のエフェクタであり、
前記第3のエフェクタは、前記第1の種類とは異なる第2の種類のエフェクタであり、
前記制御部は、前記第1の操作部の操作に応じて、前記エフェクトモジュールにおける前記第1の種類のエフェクタと前記第2の種類のエフェクタとの仮想的な接続位置を変化させる、請求項5又は請求項6に記載の音響効果装置。
<請求項8>
前記複数のエフェクタは、楽音信号を非線形変換する非線形変換型エフェクタを含んでおり、
前記エフェクトモジュールにおいて、前記非線形変換型エフェクタと非線形変換型でないエフェクタとが交互に配置されている請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の音響効果装置。
<請求項9>
前記制御部は、前記エフェクトモジュールにおける前記第1の特性に基づいて、前記各乗算器の増幅率を変えることで前記第1のエフェクタにより楽音信号に付与される歪み量及び前記第2のエフェクタにより楽音信号に付与される歪み量の割合を決定するものである請求項5又は請求項6に記載の音響効果装置。
<請求項10>
前記非線形変換型エフェクタは、入力値が所定値以上となると波形歪みを生じさせるエフェクタである請求項5から請求項9のいずれか一項に記載の音響効果装置。
<請求項11>
前記エフェクトモジュール全体が楽音信号に対して付与する歪み量を定めるパラメータの値を設定する第2の操作部を有し、
前記制御部は、前記第2の操作部の操作を加味して、前記各乗算器の増幅率を変化させる請求項9又は請求項10に記載の音響効果装置。
<請求項12>
装置内に内蔵された内蔵エフェクタの他に外部エフェクタを接続可能に構成され、
前記複数のエフェクタは、内蔵エフェクタと外部エフェクタとを含んでいる請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の音響効果装置。
<請求項13>
前記エフェクトモジュールにおける前記第1の特性に対応して前記各乗算器の増幅率を規定した複数のテーブル群が用意されており、
前記第1の操作部の操作に応じて一のテーブル群が選択され、
前記制御部は、選択された前記一のテーブル群を参照して各乗算器の増幅率を一括して同時的に変化させる請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の音響効果装置。
<請求項14>
請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の音響効果装置と、
音源データと、
演奏手段と、
を備える電子楽器。
1 音響効果装置
3 外部エフェクタ(第3のエフェクタ)
4 CPU
5 DSP
9 電子鍵盤楽器
10 操作部
50 エフェクトモジュール
51 演算部
57 第1の内蔵エフェクタ(第1のエフェクタ、ディストーション1)
58 第2の内蔵エフェクタ(第2のエフェクタ、ディストーション2)
60 テーブル組
61 テーブル
101 DRIVE操作部
102 LEVE操作部
103 TONE操作部
104 RATIO操作部
591 第1の乗算器
592 第2の乗算器
593 第3の乗算器
594 第4の乗算器

Claims (17)

  1. 複数のエフェクタが機能的に直列的に接続されてなるエフェクトモジュールと、
    少なくとも前記エフェクトモジュールを構成する各エフェクタの入力側又は出力側に配置された複数の乗算器と、
    前記エフェクトモジュールにおける第1の特性の変更を指示する第1の操作部と、
    前記第1の操作部の操作に応じて、前記エフェクトモジュールにおける前記第1の特性が指示された特性となるように、前記複数の乗算器の増幅率を一括して同時的に変化させる制御部と、
    を備え
    前記制御部は、前記エフェクトモジュール全体の増幅率を所定範囲内に維持したままで、前記エフェクトモジュールにおける前記第1の特性が指示された特性となるように、前記第1の操作部の操作に応じて、前記複数の乗算器のうちの一部の乗算器の増幅率を増加させていくとともに、他の乗算器の増幅率を減少させていくように制御する音響効果装置。
  2. 複数のエフェクタが機能的に直列的に接続されてなるエフェクトモジュールと、
    少なくとも前記エフェクトモジュールを構成する各エフェクタの入力側又は出力側に配置された複数の乗算器と、
    前記エフェクトモジュールにおける第1の特性の変更を指示する第1の操作部と、
    前記第1の操作部の操作に応じて、前記エフェクトモジュールにおける前記第1の特性が指示された特性となるように、前記複数の乗算器の増幅率を一括して同時的に変化させる制御部と、
    を備え、
    前記エフェクトモジュールは、少なくとも、前記エフェクトモジュールの入力側に第1のエフェクタが機能的に接続され、前記エフェクトモジュールの出力側に第2のエフェクタが機能的に接続されており、
    前記複数の乗算器は、前記第1のエフェクタの入力側に配置された第1の乗算器と、前記第2のエフェクタの出力側に配置された第2の乗算器と、前記第1のエフェクタと前記第2のエフェクタとの間に配置された第3の乗算器とを含み、
    前記制御部は、前記第1の操作部の操作に応じて、前記エフェクトモジュールにおける前記第1の特性が指示された特性となるように、前記第1の乗算器、前記第2の乗算器、および前記第3の乗算器、の増幅率を一括して同時的に変化させる音響効果装置。
  3. 前記エフェクトモジュールは、更に、前記第1のエフェクタと前記第2のエフェクタとの間に第3のエフェクタが機能的に接続されており、
    前記第3の乗算器は、前記第1のエフェクタと前記第3のエフェクタとの間に配置され、
    前記第2のエフェクタと前記第3のエフェクタとの間に配置された第4の乗算器を更に備え、
    前記制御部は、前記第1の操作部の操作に応じて、前記第1の乗算器及び前記第4の乗算器の増幅率を増加させていくとともに、前記第1の乗算器の増幅率を増加させた分に対応する分だけ前記第3の乗算器の増幅率を減少させ、前記第4の乗算器の増幅率を増加させた分に対応する分だけ前記第2の乗算器の増幅率を減少させていくように制御する、請求項2に記載の音響効果装置。
  4. 少なくとも、前記第1のエフェクタと前記第2のエフェクタは、楽音信号を非線形変換する非線形変換型エフェクタである、請求項3に記載の音響効果装置。
  5. 前記第3のエフェクタは、非線形変換型でないエフェクタである請求項4に記載の音響効果装置。
  6. 前記第1のエフェクタと前記第2のエフェクタは第1の種類のエフェクタであり、
    前記第3のエフェクタは、前記第1の種類とは異なる第2の種類のエフェクタであり、
    前記制御部は、前記第1の操作部の操作に応じて、前記エフェクトモジュールにおける前記第1の種類のエフェクタと前記第2の種類のエフェクタとの仮想的な接続位置を変化させる、請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の音響効果装置。
  7. 複数のエフェクタが機能的に直列的に接続されてなるエフェクトモジュールと、
    少なくとも前記エフェクトモジュールを構成する各エフェクタの入力側又は出力側に配置された複数の乗算器と、
    前記エフェクトモジュールにおける第1の特性の変更を指示する第1の操作部と、
    前記第1の操作部の操作に応じて、前記エフェクトモジュールにおける前記第1の特性が指示された特性となるように、前記複数の乗算器の増幅率を一括して同時的に変化させる制御部と、
    を備え、
    前記複数のエフェクタは、楽音信号を非線形変換する非線形変換型エフェクタを含んでおり、
    前記エフェクトモジュールにおいて、前記非線形変換型エフェクタと非線形変換型でないエフェクタとが交互に配置されている音響効果装置。
  8. 前記制御部は、前記エフェクトモジュールにおける前記第1の特性に基づいて、前記各乗算器の増幅率を変えることで前記第1のエフェクタにより楽音信号に付与される歪み量及び前記第2のエフェクタにより楽音信号に付与される歪み量の割合を決定するものである請求項4又は請求項5に記載の音響効果装置。
  9. 前記非線形変換型エフェクタは、入力値が所定値以上となると波形歪みを生じさせるエフェクタである請求項4、請求項5、請求項7及び請求項8のいずれか一項に記載の音響効果装置。
  10. 前記エフェクトモジュール全体が楽音信号に対して付与する歪み量を定めるパラメータの値を設定する第2の操作部を有し、
    前記制御部は、前記第2の操作部の操作を加味して、前記各乗算器の増幅率を変化させる請求項8又は請求項9に記載の音響効果装置。
  11. 複数のエフェクタが機能的に直列的に接続されてなるエフェクトモジュールと、
    少なくとも前記エフェクトモジュールを構成する各エフェクタの入力側又は出力側に配置された複数の乗算器と、
    前記エフェクトモジュールにおける第1の特性の変更を指示する第1の操作部と、
    前記第1の操作部の操作に応じて、前記エフェクトモジュールにおける前記第1の特性が指示された特性となるように、前記複数の乗算器の増幅率を一括して同時的に変化させる制御部と、
    を備え、
    装置内に内蔵された内蔵エフェクタの他に外部エフェクタを接続可能に構成され、
    前記複数のエフェクタは、内蔵エフェクタと外部エフェクタとを含んでいる音響効果装置。
  12. 複数のエフェクタが機能的に直列的に接続されてなるエフェクトモジュールと、
    少なくとも前記エフェクトモジュールを構成する各エフェクタの入力側又は出力側に配置された複数の乗算器と、
    前記エフェクトモジュールにおける第1の特性の変更を指示する第1の操作部と、
    前記第1の操作部の操作に応じて、前記エフェクトモジュールにおける前記第1の特性が指示された特性となるように、前記複数の乗算器の増幅率を一括して同時的に変化させる制御部と、
    を備え、
    前記エフェクトモジュールにおける前記第1の特性に対応して前記各乗算器の増幅率を規定した複数のテーブル群が用意されており、
    前記第1の操作部の操作に応じて一のテーブル群が選択され、
    前記制御部は、選択された前記一のテーブル群を参照して各乗算器の増幅率を一括して同時的に変化させる音響効果装置。
  13. 前記エフェクトモジュールは、少なくとも、前記エフェクトモジュールの入力側に第1のエフェクタが機能的に接続され、前記エフェクトモジュールの出力側に第2のエフェクタが機能的に接続されており、
    前記複数の乗算器は、前記第1のエフェクタの入力側に配置された第1の乗算器と、前記第2のエフェクタの出力側に配置された第2の乗算器と、前記第1のエフェクタと前記第2のエフェクタとの間に配置された第3の乗算器とを含み、
    前記制御部は、前記第1の操作部の操作に応じて、前記エフェクトモジュールにおける前記第1の特性が指示された特性となるように、前記第1の乗算器、前記第2の乗算器、および前記第3の乗算器、の増幅率を一括して同時的に変化させる請求項1に記載の音響効果装置。
  14. 前記複数のエフェクタは、楽音信号を非線形変換する非線形変換型エフェクタを含んでおり、
    前記エフェクトモジュールにおいて、前記非線形変換型エフェクタと非線形変換型でないエフェクタとが交互に配置されている請求項1に記載の音響効果装置。
  15. 装置内に内蔵された内蔵エフェクタの他に外部エフェクタを接続可能に構成され、
    前記複数のエフェクタは、内蔵エフェクタと外部エフェクタとを含んでいる請求項1から請求項10及び請求項12から請求項14のいずれか一項に記載の音響効果装置。
  16. 前記エフェクトモジュールにおける前記第1の特性に対応して前記各乗算器の増幅率を規定した複数のテーブル群が用意されており、
    前記第1の操作部の操作に応じて一のテーブル群が選択され、
    前記制御部は、選択された前記一のテーブル群を参照して各乗算器の増幅率を一括して同時的に変化させる請求項1から請求項10、請求項13及び請求項14のいずれか一項に記載の音響効果装置。
  17. 請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の音響効果装置と、
    音源データと、
    演奏手段と、
    を備える電子楽器。
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