JP7350541B2 - 飲料及びその製造方法 - Google Patents

飲料及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7350541B2
JP7350541B2 JP2019128307A JP2019128307A JP7350541B2 JP 7350541 B2 JP7350541 B2 JP 7350541B2 JP 2019128307 A JP2019128307 A JP 2019128307A JP 2019128307 A JP2019128307 A JP 2019128307A JP 7350541 B2 JP7350541 B2 JP 7350541B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
beverage
acid
present
winter savory
taste
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019128307A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021013309A (ja
Inventor
崇仁 鉄井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noevir Co Ltd
Original Assignee
Noevir Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noevir Co Ltd filed Critical Noevir Co Ltd
Priority to JP2019128307A priority Critical patent/JP7350541B2/ja
Publication of JP2021013309A publication Critical patent/JP2021013309A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7350541B2 publication Critical patent/JP7350541B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)

Description

本発明は、飲料及びその製造方法に関する。
ウィンターセイボリーは、シソ科のハーブで、ヨーロッパでは古くから豆のハーブと呼ばれ、多くの豆料理に使用されてきた。肉との相性も良く、サラミソーセージ用の香辛料としても広く用いられている。さらに、ハーブティーとしても飲用されている。また、ウィンターセイボリーには、冷え予防作用(非特許文献1参照)や、生体内抗酸化作用(特許文献1参照)を発揮することも開示されている。
特開2011-236479号公報
Masuda, H., Mori, N., Hirooka, S., Matsui, Y., Tsukiyama, M., Watanabe, Y. and Nadamoto, T., Food Sci. Technol. Res., 2011, 17, 429-436
しかしながら、ウィンターセイボリーは特有な呈味を有するため、特に飲料に配合することにより、その呈味が顕著であった。そこで本発明は、ウィンターセイボリーの有する独特の呈味を十分にマスキングした飲料を提供することを課題とする。
本発明者らは、かかる課題について鋭意検討した結果、ウィンターセイボリーを含有する飲料にフィチン酸を配合することによって、前述の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の態様を有する。
ウィンターセイボリーとフィチン酸を含有する飲料。
飲料にウィンターセイボリーを配合するステップと、フィチン酸を配合するステップを含む、飲料の製造方法。
本発明は、ウィンターセイボリーを含有する飲料における、特有の呈味を改善する効果を有する。
以下本発明を実施するための形態を説明する。
本発明の飲料は、ウィンターセイボリーとフィチン酸を必須成分とする。
ウィンターセイボリー(Satureja montana L.)は、シソ科キダチハッカ属の多年草である。本発明で用いる部位は特に限定されないが、葉を用いることが好ましい。ウィンターセイボリーは、生のままでも、乾燥させたものを用いてもよく、また抽出物を用いることもできる。
抽出物を用いる場合、その抽出は、任意の抽出溶媒に所定時間浸漬して行うことができる。抽出溶媒は、必要に応じて加熱してもよい。あるいは、超臨界流体や亜臨界流体を用いた抽出方法でも行うことができる。抽出効率を上げるため、撹拌したり抽出溶媒中でホモジナイズしたりしてもよい。抽出温度としては、5℃程度から抽出溶媒の沸点以下の温度とするのが適切である。抽出時間は、抽出溶媒の種類や抽出温度によっても異なるが、1時間~14日間程度とするのが適切である。
抽出溶媒としては、水の他、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール;1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール;エチルエーテル、プロピルエーテル等のエーテル類;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類;アセトン、エチルメチルケトン等のケトン類などの溶媒を用いることができる。これらは、単独で用いられるほか、任意の2種以上を組み合わせて用いてもよい。生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等を用いてもよい。さらに、水や二酸化炭素、エチレン、プロピレン、エタノール、メタノール、アンモニアなどの1種又は2種以上の超臨界液体や亜臨界液体を用いてもよい。これらの溶媒による抽出物は、そのままでも使用することができるが、一定期間そのまま静置して熟成させて用いてもよいし、濃縮、乾固した物を用いることもできる。またかかる濃縮物や乾固したものを水や極性溶媒などの溶媒に溶解して用いてもよいし、デキストリン等の分散剤を用いて分散させたものを用いてもよい。或いは、これらの生理作用を損なわない範囲で、脱色、脱臭、脱塩等の精製処理や、カラムクロマトグラフィー等による分画処理を行った後に用いてもよい。前記抽出物やその処理物及び分画物は、各処理及び分画後に凍結乾燥し、用時に溶媒に溶解して用いることもできる。また、リポソーム等のベシクルやマイクロカプセル等に内包させて用いることもできる。
本発明においては、その効果の点から熱水抽出物を用いることが最も好ましい。
ウィンターセイボリーの含有量は、1日あたりの摂取量として特に限定されないが、原体換算値として、40mg以上が好ましく、さらには120mg以上が好ましく、3200mg以下が好ましく、2000mg以下がさらに好ましい。また40~3200mgが好ましく、120~2000mgがさらに好ましい。
本発明に用いるフィチン酸は、穀物や豆類に多く含まれる成分で、トウモロコシの胚や米糠等の食物に含有するもの、また、化合物として、精製したものを使用することができる。またフィチン酸は、ナトリウム、カリウム、カルシウムなどの塩として配合しても差し支えない。本発明においては、飲料として一定の品質を担保するために、精製したものを使用することが好ましい。本発明においては、フィチン酸を配合することにより、特定の植物エキスに由来すると思われる好ましくない呈味を改善することが可能になる。
フィチン酸の配合量は、併用する成分により変動するため特に限定されないが、0.05~3w/v%である。0.05w/v%未満の配合では、ウィンターセイボリーの呈味をマスキングできない場合がある。3w/v%を超えて配合すると、飲料に濁りを生じる場合がある。
本発明の飲料はpHを5未満に調整して用いることが好ましい。pH調整剤としてはフィチン酸のみを用いてもよいが、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酢酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸などの有機酸、塩酸、リン酸などの無機酸、レモン果汁、リンゴ果汁などの酸性を呈する果汁と併用して調整してもよい。
本発明の飲料はpHを5以下、好ましくは4以下に調整することが好ましい。pHが5以上の場合、微生物汚染の危険性が高まる場合がある。
この様にpHが調整された飲料を製造するには、同飲料は容器詰の形態で製造されることが好ましい。容器の種類に特に制限はないが、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶など、いずれの容器も利用することができる。
本発明の飲料には、ビタミン類を配合することができる。かかるビタミン類としては、飲料に配合し得るビタミンであれば特に限定されない。例えばアスコルビン酸若しくはその誘導体並びにそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上のビタミンC類、チアミン若しくはその誘導体並びにそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上のビタミンB1類、リボフラビン若しくはその誘導体並びにそれらの塩類から選ばれる1種又は2種以上のビタミンB2類、ナイアシン、パントテン酸、ピリドキシン若しくはその誘導体並びにそれらの塩から選ばれる1種または2種以上のビタミンB6類などが例示される。
本発明の飲料には、アミノ酸、ペプチド、タンパク質を配合することができる。かかるアミノ酸、ペプチド、タンパク質としては保健機能食品、食品、医薬品および医薬部外品の分野に利用しうるものであれば特に限定されない。例えばアミノ酸としては、アルギニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、プロリン、システイン、リジン、スレオニン、アスパラギン、フェニルアラニン、セリン、メチオニン、グリシン、チロシン、ヒスチジン、トリプトファン、シスチン、テアニンなどが例示される。ペプチド、タンパク質としては、例えばコラーゲン及びその加水分解物、エラスチン及びその加水分解物、大豆タンパク質及びその加水分解物などが例示される。
本発明の飲料には、甘味料を配合することができる。かかる甘味料としては保健機能食品、食品、医薬品および医薬部外品の分野に利用しうる甘味料であれば特に限定されず、白砂糖、グラニュー糖、和三盆、黒糖、三温糖などの砂糖、蜂蜜、メープルシロップ、糖蜜、水飴、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、ブドウ糖果糖液糖、還元麦芽糖水飴、粉飴、還元澱粉糖化物、エリスリトール、マルトーストレハロース、マルチトール、パラチノース、キシリトール、ソルビトール、甘草抽出物、ステビア抽出物及び/又はその精製物、羅漢果抽出物、ソーマチン、モネリン、ミラクリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリン及び/又はその塩、ズルチン、ネオテームなどが挙げられる。これらの甘味料は、1種を単独で若しくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の飲料には、通常保健機能食品、食品、医薬品および医薬部外品の分野の飲料に用いることが可能な成分、例えば、上記以外のビタミン類、有機酸類、無機酸類、生薬、着色料、香料、保存剤、増粘剤、オリゴ糖類、多糖類、などの他、キトサン化合物、栄養強化成分、滋養強壮成分などを適時選択して配合することができ、飲料製造の常法により製造することができる。
また、本発明の製造方法は、飲料にウィンターセイボリーを配合するステップと、フィチン酸を配合するステップを含む。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これにより本発明の範囲が限定されるものではない。
まず、フィチン酸によるウィンターセイボリーの味覚への影響を検討した。表1に示す成分を含有する水溶液を調製し、味認識装置TS-5000Z (株式会社インテリジェントセンサーテクノロジー製)を用いて、味覚の変化を確認した。結果を表2に示す。
Figure 0007350541000001
Figure 0007350541000002
表2に示した通り、ウィンターセイボリーとフィチン酸を併用した実施例1は、ウィンターセイボリーによる呈味[旨味(先味)、旨味(後味)]が減少した。
[官能評価方法]
本発明の実施例、比較例にかかる飲料について、各実施例とフィチン酸配合していない比較例の2点評価で、「ウィンターセイボリー由来の呈味が少ない」かどうかを比較評価した。なお、味の評価は、味覚官能評価専門パネル3名がそれぞれ試飲し、合議により飲みはじめから飲み終わった後までの味の評価を行った。
他の飲料の実施例を示す。表3~5に記載した飲料は、ウィンターセイボリーエキスを配合していないそれぞれの比較例と比べて、ウィンターセイボリー由来の呈味がマスキングされていた。
Figure 0007350541000003
Figure 0007350541000004
Figure 0007350541000005

Claims (2)

  1. ウィンターセイボリーとフィチン酸を含有する飲料(豆乳を含有する飲料を除く)
  2. 飲料(豆乳を含有する飲料を除く)にウィンターセイボリーを配合するステップと、フィチン酸を配合するステップを含む、飲料(豆乳を含有する飲料を除く)の製造方法。
JP2019128307A 2019-07-10 2019-07-10 飲料及びその製造方法 Active JP7350541B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019128307A JP7350541B2 (ja) 2019-07-10 2019-07-10 飲料及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019128307A JP7350541B2 (ja) 2019-07-10 2019-07-10 飲料及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021013309A JP2021013309A (ja) 2021-02-12
JP7350541B2 true JP7350541B2 (ja) 2023-09-26

Family

ID=74530185

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019128307A Active JP7350541B2 (ja) 2019-07-10 2019-07-10 飲料及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7350541B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013226076A (ja) 2012-04-26 2013-11-07 Ogawa & Co Ltd セイボリーエキスの製造方法
JP2015063497A (ja) 2013-09-26 2015-04-09 株式会社ノエビア 経口用組成物
JP2015149918A (ja) 2014-02-12 2015-08-24 株式会社ノエビア 飲料
JP2019083713A (ja) 2017-11-02 2019-06-06 大塚食品株式会社 身体の冷え改善用の飲食品組成物

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013226076A (ja) 2012-04-26 2013-11-07 Ogawa & Co Ltd セイボリーエキスの製造方法
JP2015063497A (ja) 2013-09-26 2015-04-09 株式会社ノエビア 経口用組成物
JP2015149918A (ja) 2014-02-12 2015-08-24 株式会社ノエビア 飲料
JP2019083713A (ja) 2017-11-02 2019-06-06 大塚食品株式会社 身体の冷え改善用の飲食品組成物

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
クックパッド [オンライン], 2016.11.01 [検索日 2023.03.07], インターネット:<URL: https://cookpad.com/recipe/4154874>
ハウス食品株式会社 [オンライン], [検索日 2023.03.07], インターネット:<URL: https://housefoods.jp/products/catalog/cd_1,082690.html>
日本食品工業学会誌,1992年,Vol.39, No.7,pp.586-595

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021013309A (ja) 2021-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6234837B2 (ja) 飲料
JP2008061510A (ja) 風味改善剤、これを用いた風味改善方法及び飲食品
JP2006067874A (ja) ペプチド含有飲料
JP5285194B1 (ja) 飲食品
JP2014093980A (ja) 羅漢果抽出物を使用した飲食品の不快風味のマスキング方法
JP2006081544A (ja) 高甘味度甘味料の呈味改善剤
CN114929032A (zh) 口服组合物、风味改良方法、鸡提取物的风味改良剂以及经水解的ii型胶原的用途
JP2007222116A (ja) 健康飲食品
JP7350541B2 (ja) 飲料及びその製造方法
JP4037035B2 (ja) 風味改善剤
JP2012100538A (ja) モルトエキス中に含まれる、マスキング成分並びに色素成分の分離技術
JP2017184696A (ja) 飲料組成物
JP6466658B2 (ja) 容器詰め飲料
WO2013062015A1 (ja) 苦味を有する甘味料の苦味が抑制された甘味組成物、および苦味の抑制方法、ならびに苦味の抑制された飲食品、医薬品もしくは医薬部外品
JP6857683B2 (ja) 色調を抑えた茶ペプチド組成物及びその製造方法
JP7267860B2 (ja) 経口用組成物及びその製造方法
JP2016168013A (ja) 食酢含有飲料の風味改善方法及び風味改善された食酢含有飲料
JP6807064B2 (ja) 粉末または顆粒飲料及びその製造方法
KR101848580B1 (ko) 갈변 현상이 방지된 떫은감 추출물을 유효성분으로 함유하는 식품 조성물
JP2011177119A (ja) アムラの渋味を低減する方法
JP6506985B2 (ja) 飲料
KR101555751B1 (ko) 떫은맛이 저감된 떫은감 추출물을 유효성분으로 함유하는 식품 조성물
JP5967900B2 (ja) 呈味改善剤
US20240188614A1 (en) Composition of the energy drink and a method of its manufacturing
JP6234838B2 (ja) 飲料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220511

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230315

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230411

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230608

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230913

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7350541

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150