JP7350143B2 - トンネル施工支援システム及び支援方法、並びにプログラム - Google Patents

トンネル施工支援システム及び支援方法、並びにプログラム Download PDF

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Description

本発明は、トンネルの施工を支援するシステム及び方法、並びにプログラムに関し、特にNATM(New Austrian Tunneling Method)工法などによる山岳トンネルの施工に適した支援システム等に関する。
この種のトンネル施工においては、その補助工法として、掘削した地山の周辺に長尺鋼管や中空ボルトなどの補強管を多数打ち込み、各補強管の内部を注入孔として、ウレタン系発泡樹脂やモルタル等の注入材を周辺の地山に注入することが行われている(特許文献1など参照)。これによって、周辺地山が改良される。注入材の硬化後、地山を掘削してトンネルを掘進する(特許文献1等参照)。
掘進に際して、掘削しようとする地山の良否状態を把握することは重要である。そこで、掘削に先立ち、油圧削岩機で切羽前方に穿孔ロッドを打ち込んで穿孔しながら、穿孔速度、穿孔エネルギ、穿孔反力などの穿孔データを取得することで、穿孔区間の地質を事前に予測する方法が知られている(特許文献2参照)。前記穿孔データはグラフ化されて表示される。
特開2017-002720号公報 特開2002-013381号公報
前記補助工法においては、注入材の注入量(kg)や注入圧(MPa)などを指標にして施工管理している。注入量によって所定量の注入がなされたか否かが判断される。注入圧の上昇の有無によって、注入箇所の周辺の地山が固まったか否かが推測できる。注入量や注入圧のデータは、注入機の注入ポンプを制御するプログラマブルロジックコントローラ(以下、適宜「PLC」と称す)から数値データとして取得できる。
しかし、数値を読み取るだけでは、地山の改良状況を直観的に把握するのは難しい。主な数値データとして、注入量と注入圧の2つのデータがあり、これらをどのように組み合わせればよいかとか、どちらを優先すべきかとかの判断は現場によって区々で、容易でない。
前掲特許文献2の事前予測方法は、穿孔速度、穿孔エネルギ、穿孔反力などの穿孔データをグラフにして表示するものであるが、グラフから地山の良否状態を読み取るには、ある程度の専門知識や経験を要する。
本発明は、かかる事情に鑑み、施工中のトンネルの周辺の地山に注入材を注入して、地山改良する補助工法において、地山の改良状況を直観的に把握できるようにすることを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係るシステムは、施工中のトンネルの周辺の地山に形成した複数の注入孔から前記地山に注入材を注入する注入工程時に取得部によって取得した各注入孔における注入量データ及び注入圧データを用いてトンネル施工を支援するシステムであって、
前記注入量データ及び注入圧データを、前記取得部から受け取って、所定の変換規則にしたがって、各注入孔及びその周辺部の改良度データに変換するデータ変換部と、
前記各注入孔及びその周辺部の改良度データを、図中の当該注入孔との対応部に視覚的に認識可能に表示した注入孔配置図を含む表示データを作成する表示データ作成部と、
を備えたことを特徴とする。
好ましくは、前記データ変換部は、前記注入量データ及び注入圧データを、前記取得部から受け取って、所定の変換規則にしたがって、各注入孔及びその周辺部が前記注入後の掘削時に安定しているかを示す改良度データに変換することによって、注入量及び注入圧の2つのデータから1つの改良度データを導き出し、前記表示データ作成部は、前記改良度データを、対応する注入孔を表した画像部分内に視覚的に認識可能に表示するとともに前記複数の注入孔と対応する複数の前記画像部分を実際の注入孔の並びにしたがって配置した注入孔配置図を含む表示データを作成する。
作業者は、出力表示された表示データ中の注入孔配置図を観ることで、地山の改良状態を直観的に把握できる。専門的な知識や経験は不要である。改良不足の可能性がある箇所があれば、掘削前に適切に対処できる。注入量と注入圧の2つのデータを組み合わせて得られた改良状態が表示されるから、2つのデータを突き合わせて検討する必要がない。
視覚的に認識可能な表示は、人の五感のうち専ら視覚によって認識できる色、模様などの表示を言い、文字、記号を除く。ただし、前記表示データが、視覚的に認識可能な表示以外の表示として、文字、記号を含んでいてもよい。 視覚的に認識可能な表示が、点滅などの時間的変化を伴うものであってもよい。
前記データ変換部が、注入量を大きさに応じて区分けした複数の注入量範囲と、注入圧を大きさに応じて区分けした複数の注入圧範囲とを組み合わせたマトリクスの各マスに改良度を定めた変換規則データを記憶した記憶部と、取得した前記注入量データ及び注入圧データが当てはまるマスの改良度を前記変換規則データから読み取る読取り部とを含むことが好ましい。
これによって、注入量と注入圧を組み合わせた改良度を明確に規定できる。
システムが変換規則設定部を更に備え、前記変換規則設定部が、
前記マトリクスを表示するマトリクス表示部と、
表示されたマトリクスの各マスに改良度の設定入力を受け付ける受付部と、
前記受け付けた改良度を前記記憶部の変換規則データに反映させる反映部と、
を含むことが好ましい。
これによって、ユーザーが独自に、又は施工現場に合わせて、注入量及び注入圧に基づく改良度を設定することができる。
前記複数の注入孔が、前記トンネルの幅方向に間隔を置いて並んで配置されており、かつ各注入孔が長手方向に複数の注入領域に区分けされており、前記取得部によって前記注入領域ごとに注入量データ及び注入圧データが取得されるようになっており、
前記データ変換部が、前記注入領域ごとに注入量データ及び注入圧データを改良度データに変換し、
前記表示データ作成部が、前記注入孔を表す複数の棒線を実際の注入孔の並びにしたがって配置した注入孔配置図を含む表示データを作成し、各棒線は、前記注入領域と対応する複数の棒線部分に区分けされ、各棒線部分が、対応する注入領域の改良度データに応じた色で表されることが好ましい。
これによって、注入孔の長手方向及び並び方向にわたる範囲の地山の改良状態をより細かく、わかりやすく表示できる。
本発明に係る方法は、施工中のトンネルの周辺の地山に形成した複数の注入孔から前記地山に注入材を注入する工程を含むトンネル施工を支援する方法であって、
各注入孔における注入量データ及び注入圧データを取得する工程と、
取得した前記注入量データ及び注入圧データを、所定の変換規則にしたがって、各注入孔及びその周辺部の改良度データに変換する工程と、
前記各注入孔及びその周辺部の改良度データを、図中の当該注入孔との対応部に視覚的に認識可能に表示した注入孔配置図を含む表示データを作成する工程と、
を備えたことを特徴とする。
これによって、表示データを画像表示した注入孔配置図を観ることで、地山の改良状況を直観的に把握できる。
前記注入量データ及び注入圧データの取得工程、改良度データへの変換工程、表示データの作成工程が連続して行われ、作成された表示データが画像表示部にリアルタイムで画像表示されることが好ましい。これによって、補助工法の施工中に地山の改良状況をリアルタイムで把握できる。
本発明に係るプログラムは、前記トンネル支援システムにおけるデータ変換部及び表示データ作成部を構成するコンピュータに、
各注入孔における注入量データ及び注入圧データを取得部から受け取る処理と、
受け取った前記注入量データ及び注入圧データを、所定の変換規則にしたがって、各注入孔及びその周辺部の改良度データに変換する処理と、
前記各注入孔及びその周辺部の改良度データを、図中の当該注入孔との対応部に視覚的に認識可能に表示した注入孔配置図を含む表示データを作成する表示データを作成する処理と、
を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、施工中のトンネルの周辺地山の改良状態を直観的に把握することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る構築施工中の山岳トンネルにおける地山改良のための補助工法を示す側面断面図である。 図2(a)は、切羽前方の地山に打ち込まれた先受け鋼管の配列を示す平面図である。図2(b)は、前記先受け鋼管の配列を示す正面図である。 図3は、図1における注入機構の回路図である。 図4は、トンネル施工支援システムの構成図である。 図5は、前記トンネル施工支援システムのPLCの構成を示すブロック図である。 図6は、前記トンネル施工支援システムのPC端末の構成を示すブロック図である。 図7は、変換規則データの一例を模式的に示すデータ構造図である。 図8は、前記PC端末における表示データの表示画面の一例を示す図である。 図9は、前記トンネル施工支援システムにおける変換規則設定のフローチャートである。 図10は、前記トンネル施工支援システムにおける注入工程時の処理動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1に示すように、NATM工法によって山岳トンネル1が施工されている。補助工法として例えば注入式フォアポーリング工法、AGF(All Ground Fasten)工法、又は鏡ボルト工法が実施され、切羽1eの前方(図1において左側)の地山に注入材2が注入されている。注入材2としては、例えばシリカレジン等のウレタン系発泡樹脂が用いられている。注入材2は、A液とB液を出発物質とする。これら2液が混合されて発泡しながら地山に注入されて硬化する。これによって、トンネル周辺の地山が改良される。
図1及び図2に示すように、切羽1eの前方(トンネル周辺)の地山には、長尺の先受け鋼管20が多数打設されている。各先受け鋼管20の内部空間が、注入孔21を構成している。各先受け鋼管20ひいては各注入孔21は、トンネル軸に対して斜めかつ直線状に延びている。複数の先受け鋼管20からなる複数の注入孔21がトンネル1のアーチ部1aの周方向(トンネルの幅方向)に間隔を置いて配置されている。施工管理上、注入孔21には、前記トンネルの幅方向の配列順に孔番号(孔識別情報)が付されている。 各注入孔21の延び方向に例えば3つ(複数)の注入領域R1,R2,R3が設定されている。
図1に示すように、注入工程用の注入機10と注入材供給源15がトラック5に搭載されて、トンネル1内に配置されている。注入機10には、1又は複数の注入ポンプ11と、操作盤13と、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)30が設けられている。注入材供給源15が注入ポンプ11の供給ポートに接続されている。注入ポンプ11の吐出ポートに注入管16が接続されている。注入管16は、注入工程を実施する1の注入孔21へ延びている。
操作盤13によって、注入を実施する孔番号の指定、注入ポンプ11の運転開始指令、停止指令、注入流速の設定、設計注入量の設定、注入圧の上限値設定などが行われる。これら指令及び設定の信号は、操作盤13からPLC30に入力される。操作盤13の操作に応じて、PLC30によって注入ポンプ11が制御される。
なお、図1では簡略化されているが、実際には図3に示すように、2液混合の注入方式における注入ポンプ11及び注入材供給源15は、それぞれA液用のものとB液用のものとが2台1組になっている。更に前記注入領域R1,R2,R3ごとに1組(2台)の注入ポンプ11が設けられている。注入領域が3つの場合、6台の注入ポンプが設けられている。1組(2台)の注入ポンプ11からのA液用及びB液用の2本の注入管16が、互いに合流して、注入孔21の対応する注入領域R1,R2,R3まで挿し入れられている。これによって、注入材2が注入領域R1,R2,R3ごとに注入される。
各注入ポンプ11の吐出側には、注入圧センサ17が設けられている。
図3において、注入孔21の口径は、軸長に対して誇張されている。
図4は、前記注入工程での注入データを利用してトンネル1の掘削施工を支援するトンネル施工支援システム3を示したものである。トンネル施工支援システム3は、前記PLC30及びパーソナルコンピュータ(PC)端末31からなるコンピュータ群と、操作盤13及び注入圧センサ17からなる入力機器とを構成要素として備えている。
PLC30と入力機器13,17とによって、注入量データ及び注入圧データを含む注入データの取得部3cが構成されている。
詳しくは、図5に示すように、PLC30は、演算処理部30aと、入出力部30bと、記憶部30mを含む。演算処理部30aは、マイクロプロセッサやマイクロコントロールユニットによって構成されている。入出力部30bには、操作盤13及び注入圧センサ17等の入力機器、注入ポンプ11等の出力機器、並びにハブ33が接続されている。
図5に示すように、記憶部30mには、注入ポンプ11の制御のためのプログラム30qに加えて、トンネル施工支援のためのプログラム30pが格納されている。
プログラム30pは、注入データを取得する処理をPLC30に実行させる。取得された注入データ30dが記憶部30のデータ格納領域に記憶される。
注入データ30dとしては、注入材の注入量(kg)及び注入圧(MPa)の各データが含まれる。更に、注入データとして注入速度(単位時間当たりの流量(kg/min))、注入停止回数等のデータが含まれていてもよい。
注入データは注入孔21ごとに取得される。好ましくは、各注入孔21の注入領域R1,R2,R3ごとに、対応する注入ポンプ11及び注入センサ17等から注入量、注入圧などの注入データが取得される。
具体的に注入データは、例えば次のようにして取得されるようにプログラムされている。
注入量は、注入流速の時間積分によって算出される。注入流速が一定であるときは、注入流速と注入時間の積が注入量となる。一定の注入流速として、操作盤13による設定流速が用いられている。
なお、注入管16に流量計を設けて、注入流速を検知し、これをPLC30において時間積分してもよい。
注入量は、注入ポンプ11の回転数に係数を乗じることよって算出してもよい。注入ポンプ11の1回転あたりの吐出流量と回転数とによって注入量を算出してもよい。
注入圧は、注入圧センサ17によって検出され、PLC30に入力される。
注入停止回数は、操作盤13からの停止指令信号がカウントされる。
注入停止回数を除く注入データ取得の時間間隔は、例えば0.001秒から0.数秒オーダーであるが、これに限られるものではない。
図4に示すように、トンネル施工支援システム3のPC端末31は、注入機10に据え付けられた据付PC端末38や、作業者Aが携行可能な携行PC端末39によって構成されている。据付PC端末38としては、ノートパソコンが用いられているが、これに限らず、デスクトップパソコンを用いてもよい。携行PC端末39としては、タブレットが用いられているが、これに限らず、携行可能かつ無線通信機能付きであれば、ノートパソコン、スマートフォンなどを用いてもよい。
トンネル施工支援システム3のコンピュータ30,31(38,39)どうしが、ハブ33を介した有線又は無線のローカルエリアネットワーク(LAN)によって相互にデータ通信可能に接続されている。PLC30と据付PC端末38とはイーサネット(登録商標)規格のLANケーブル35及びハブ33を介して有線接続されている。通信方式にはシリアル通信が適用されているが、パラレル通信であってもよい。
ハブ33には、無線アンテナ34が接続されている。無線アンテナ34は、注入機10に取り付けられていてもよく、トラック5(図1)に取り付けられていてもよい。無線アンテナ34を介して、携行PC端末39が、PLC30及び据付PC端末38と無線LAN接続されている。トンネル1内における無線アンテナ34と携行PC端末39との無線通信可能距離は、好ましくは数十メートル~数百メートルである。
図6に示すように、PC端末31(38,39)は、CPU31a、入出力部31b、ディスプレイ31c、記憶部31mを含む。 記憶部31mには、トンネル施工支援のためのプログラム31p及びデータ31dが記憶されている。
プログラム31pは、例えばC#等のプログラミング言語で記述されたコンピュータ実行可能なプログラムであり、注入データ受取プログラム31q、変換規則設定プログラム31t、改良度データ変換プログラム31r、表示データ作成プログラム31sを含む。
データ31dは、PLC30から受け取った注入データ31eの他、変換規則データ31h、改良度データ31f、表示データ31gを含む。
注入データ受取プログラム31qは、PLC30から新たな注入データ31eを随時受け取って記憶部31mに記憶させる処理をPC端末31(38,39)に実行させる。
変換規則設定プログラム31tは、変換規則を設定する処理をPC端末31(変換規則設定部)に実行させる。
改良度データ変換プログラム31rは、受け取った注入データ31eを変換規則にしたがって改良度データ31fに変換する処理をPC端末31(データ変換部)に実行させる。
表示データ作成プログラム31sは、注入データ31e及び改良度データ31fを用いて、表示データ31gを作成する処理をPC端末31(表示データ作成部)に実行させる。
変換規則データ31hは、注入データ31e中の注入量データ及び注入圧データを改良度データ31fに変換するための変換規則を定めたデータである。具体的には、図7に示すように、変換規則データ31hは、注入量を大きさに応じて区分けした複数の注入量範囲と、注入圧を大きさに応じて区分けした複数の注入圧範囲とを組み合わせたマトリクス36になっている。特定の注入量及び注入圧に対してマトリクス36の1つのマス36aが対応している。
マトリクス36の注入量範囲は、たとえば規定量を100%とした百分率で区分されている。注入圧範囲は、注入開始の初期圧を基準にした上昇圧力範囲で区分けされている。
各マス36aに対応する改良度が設定されている。注入量及び注入圧が定まれば、マトリクス36から改良度が定まる。
改良度は、例えば「不可」、「不十分」、「良好」、「優良」などの複数の段階に区分されている。好ましくは、改良度の各段階に色が振り当てられている。好ましくは、各マス36aには対応する改良度を示す色が設定されている。例えば改良度が低い(「不可」に近い)ほど、寒色系(青系統)の色が振り当てられ、改良度が高い(「優良」に近い)ほど、暖色系(赤系統)の色が振り当てられている。
改良度の段階数及び各段階に対応する色は適宜設定可能である。
更に、前記変換規則設定プログラム31tは、マトリクス36をPC端末31のディスプレイ31cに表示させる処理、表示されたマトリクス36の各マス36aへの改良度の設定入力を受け付ける処理、受け付けた改良度を記憶部31mの変換規則データ31hに反映させる処理などをPC端末31に実行させる。
マトリクス36を表示する処理を実行時のPC端末31は、「マトリクス表示部」として機能する。
改良度の設定入力を受け付ける処理を実行時のPC端末31は、「受付部」として機能する。
変換規則データに反映させる処理を実行時のPC端末31は、「反映部」として機能する。
更に、前記改良度データ変換プログラム31rは、マトリクス36において、前記取得した注入量データ及び注入圧データが当てはまるマス36aを特定し、該マス36aに設定された改良度を読み取る処理をPC端末31(読取り部)に実行させる。読み取った改良度が、改良度データ31fとして、対応する注入孔21の孔番号情報などと共に記憶部31mに記憶される。
改良度データ31fは、注入データ31eと同様に、注入孔21ごとに取得される。好ましくは各注入孔21の注入領域R1,R2,R3ごとに取得される。
図8は、表示データ31gをディスプレイ31c(画像表示部)に表示させた画像40の一例を示したものである。表示データ31gは、各注入孔21の好ましくは注入領域R1,R2,R3ごとの注入データ31e及び改良度データ31fをそれぞれ図表にして表すデータである。図表は、複数の注入孔21の配置を示す注入孔配置図41a~41c,42a~42c,43a~43cを含む。これら注入孔配置図における各注入孔21と対応する注入孔対応部44,45,46(対応する注入孔を表した画像部分)には、当該注入孔21の注入データ31e及び改良度データ31fが視覚的に認識可能に表されている。好ましくは注入領域R1,R2,R3ごとに、当該注入領域の注入データ31e及び改良度データ31fが視覚的に認識可能に表されている。視覚的に認識可能な表示としては、色、模様などが挙げられ、好ましくは色である。
詳しくは、図8に示すように、表示画像40には、注入圧表示エリア41と、注入量表示エリア42と、改良度表示エリア43が設けられている。注入圧表示エリア41には、孔番号が奇数の注入孔だけの注入圧データを表示した注入孔配置図41aと、孔番号が偶数の注入孔だけの注入圧データを表示した注入孔配置図41bと、奇数及び偶数の注入孔の注入圧データを表示した注入孔配置図41cが並んで配置されている。
注入量表示エリア42には、孔番号が奇数の注入孔だけの注入量データを表示した注入孔配置図42aと、孔番号が偶数の注入孔だけの注入量データを表示した注入孔配置図42bと、奇数及び偶数の注入孔の注入量データを表示した注入孔配置図42cが並んで配置されている。
改良度表示エリア43には、孔番号が奇数の注入孔だけの改良度データを表示した注入孔配置図43aと、孔番号が偶数の注入孔だけの改良度データを表示した注入孔配置図43bと、奇数及び偶数の注入孔の改良度データを表示した注入孔配置図43cが並んで配置されている。
これら注入孔配置図41a~41c,42a~42c,43a~43cの一部だけが選択的に表示可能であってもよい。
各注入孔配置図41a~41c,42a~42c,43a~43cには、注入孔を表す複数の棒線44,45,46が実際の注入孔21の並びにしたがって配置されている。したがって、注入孔配置図41a~41c,42a~42c,43a~43cは、注入孔21の平面配置図に相当する。各棒線44,45,46が、注入孔配置図41a~41c,42a~42c,43a~43cの図中における、注入孔21及びその周辺部と対応する注入孔対応部を構成する。棒線44,45,46は、それぞれ表示画像40の上下に延び、かつ互いに左右に並べられているが、それぞれ左右に延び、かつ互いに上下に並べられていてもよい。各棒線44,45,46は、注入領域R1,R2,R3とそれぞれ対応する複数の棒線部分(注入領域対応部分)44a~44c,45a~45c,46a~46cに区分けされている。各棒線部分44a~44c,45a~45c,46a~46cが、対応する注入領域R1,R2,R3の注入データ31e又は改良度データ31fに応じた色で表されている。
詳しくは、注入圧表示エリア41の注入孔配置図41a~41cの各棒線部分44a,44b,44cは、対応する注入孔21における対応する注入領域R1,R2,R3の注入圧データに応じた色が付されている。下側の棒線部分44aは端末側の注入領域R1と対応する。中間の棒線部分44bは中間の注入領域R2と対応する。上側の棒線部分44cは、先頭の注入領域R3と対応する。注入圧が低いほどより寒色系(青系統)の色が付され、注入圧が高いほどより暖色系(赤系統)の色が付されているが、これとは逆に、注入圧が低いほどより暖色系の色が付され、注入圧が高いほどより寒色系の色が付されてもよい。好ましくは、注入圧が大きさに応じて複数の注入圧範囲に区分けされ、注入圧範囲ごとに所定の色が割り当てられている。
注入量表示エリア42の注入孔配置図42a~42cの各棒線部分45a,45b,45cは、対応する注入孔21における対応する注入領域R1,R2,R3の注入量データに応じた色が付されている。下側の棒線部分45aは端末側の注入領域R1と対応する。中間の棒線部分45bは中間の注入領域R2と対応する。上側の棒線部分45cは、先頭の注入領域R3と対応する。注入量が小さいほどより寒色系の色が付され、注入量が大きいほどより暖色系の色が付されているが、これとは逆に、注入量が小さいほどより暖色系の色が付され、注入量が大きいほどより寒色系の色が付されてもよい。好ましくは、注入量が大きさに応じて複数の注入量範囲に区分けされ、注入量範囲ごとに所定の色が割り当てられている。
改良度表示エリア43の注入孔配置図43a~43cの各棒線部分46a,46b,46cは、対応する注入孔21における対応する注入領域R1,R2,R3の改良度データ31fに応じた色が付されている。改良度データ31fに応じた色としては、マトリクス36における当該改良度データ31fの基となった注入圧及び注入量によって決まるマス36aに設定された色が適用されている。
下側の棒線部分46aは端末側の注入領域R1と対応する。中間の棒線部分46bは中間の注入領域R2と対応する。上側の棒線部分46cは、先頭の注入領域R3と対応する。
好ましくは、表示画像40には、色と注入圧との関係、色と注入量との関係、色と改良度との関係を示す凡例47が表示される。
表示画像40は、注入作業の日報の形式で作成されていてもよい。
トンネル1は次のようにして施工される。
切羽1eの前方の地山を掘削して、トンネル1をあるスパンだけ掘進する(掘進工程)。
トンネル1の周壁には覆工(図示せず)を構築する(覆工構築工程)。
さらに、補助工法として、ドリルジャンボ(図示せず)によって先受け鋼管20を地山に打設することで注入孔21を形成する(先受け鋼管打設工程(注入孔形成工程))。
その後、前記ドリルジャンボを後退させ、入れ替わりにトラック5を切羽1e側へ前進させる。
トラック5の注入機10から延びる注入管16を注入孔21に差し入れる。続いて、注入ポンプ11を駆動することによって、注入材2を注入孔21から地山に注入する(注入工程)。
一般に、まず孔番号が奇数番の注入孔21へ注入を行い、その後、偶数番の注入孔21へ注入を行う。 各注入孔21において、注入領域R1,R2,R3ごとに対応する注入ポンプ11によって注入を行う。好ましくは、1の注入孔21の複数の注入領域R1,R2,R3に同時に注入を行う。注入領域R1,R2,R3ごとに個別に注入を行ってもよい。
作業者は、注入を実施する注入孔21の孔番号を操作盤13に入力する。注入領域R1,R2,R3ごとに個別に注入する場合には注入領域をも操作盤13に入力する。
注入材2の硬化後、次のスパンの掘進工程を行う。以上の工程を反復する。
前記のトンネル施工の際、トンネル施工支援システム3は次のように動作され、又は使用される。
図9のフローチャートに示すように、予め、システム3の提供者又はユーザーは、変換規則データ31hを設定しておく。詳しくは、PC端末31(38,39)の変換規則設定プログラム31tを起動させる(ステップ001)。
PC端末31(38,39)は、変換規則設定プログラム31tの働きによって、マトリクス36をディスプレイ31cに画面表示させる(ステップ002)。画面上でマトリクス36の各マス36aの色すなわち改良度の設定入力を受け付ける(ステップ003)。
システム3の提供者又はユーザーは、マトリクス36で表された注入量範囲及び注入圧範囲の組み合わせごとに、対応する改良度を決めて、その改良度を示す色を設定入力する。
たとえば、図7に示すように、注入量範囲及び注入圧範囲の何れか一方が最小範囲のマス36aは、すべて改良度を「不可段階」に設定する。たとえ注入量範囲及び注入圧範囲の他方が最大範囲であっても、「不可段階」とする。注入量が大きくても注入圧の上昇が見られなければ、地山のゆるみが残っていると考えられるからである。注入量が小さいのに注入圧が高いのであれば、機器トラブル、コーキング不良などが考えられるからである。
PC端末31の画面上で、これら「不可段階」に該当するマス36aの色として、「不可段階」を表す色(例えば青色)を設定入力する。
注入量範囲が最小範囲より大きく、かつ規定量(100%)以下であり、注入圧範囲が最小範囲より大きく、かつ規定圧範囲(例えば初期圧+2.25MPa~2.5MPa)に達していないマス36aは、改良度を「不十分段階」に設定する。十分な改良効果が得られていないと見込まれるからである。
また、注入量範囲が規定量(100%)を超えていても、注入圧範囲が最低限の許容値(例えば初期圧+0.5MPa)未満のマス36aについても、改良度を「不十分段階」に設定する。ゆるみが未だ残っていると考えられるからである。
PC端末31の画面上で、これら「不十分段階」に該当するマス36a,36aの色として、「不十分段階」を表す色(例えば水色)を設定入力する。
注入量範囲が規定量(100%)を超え、注入圧範囲が最低限の許容値以上かつ規定圧未満(初期圧+0.50MPa~2.25MPa)のマス36aについては、改良度を「良好段階」に設定する。注入量の増量による注入圧の上昇が見られることから、一定の改良効果が見込まれるからである。
PC端末31の画面上で、これら「良好段階」に該当するマス36aの色として、「良好段階」を表す色(例えば黄色)を設定入力する。
注入量範囲が少なくとも最小範囲(~20%)を超え、注入圧範囲が規定圧範囲(初期圧+2.25MPa~2.50MPa)のマス36aについては、改良度を「優良段階」に設定する。注入圧が規定圧にほぼ達していることから、十分な改良効果が見込まれるからである。
PC端末31の画面上で、これら「優良段階」に該当するマス36aの色として、「良好段階」を表す色(例えば黄色)を設定入力する。
これによって、マトリクス36が、改良度を表す複数種の色で区分けされたマップになる。
なお、良好段階及び優良段階のマス36a,36aのうち、注入量範囲が規定量の例えば120%を超え、かつ注入圧範囲が例えば初期圧+0.75MPaを超えているマス36aについては、注入施工上、該当する注入データが出現する確率が低いため、改良度を設定入力せずにブランクにしておいてもよい。
前記の改良度の設定入力例は、あくまでも例示であり、システム3のユーザーは自身の施工管理基準に応じて適宜設定入力可能である。たとえば、注入圧に依らず、注入量範囲の大小だけで改良度を設定入力してもよい。注入量に依らず、注入圧範囲の大小だけで改良度を設定入力してもよい。
PC端末31は、変換規則設定プログラム31tの働きによって、前記設定入力された改良度を記憶部31mの変換規則データ31hに反映させる(ステップ004)。すなわち、マトリクス36の各マス36aがブランクである場合は、設定入力された改良度データを書き込む。マトリクス36の各マス36aに既に改良度が設定されている場合は、これを設定入力された改良度データに上書きする。
以上のようにして、変換規則データ31hの設定を行ったうえで、実際の注入工程が実施される。
図10のフローチャートに示すように、PLC30は、注入工程の期間中、注入実施中の孔番号、注入領域、注入ポンプ11による注入量(kg)、及び注入圧センサ17による注入圧(MPa)を含む注入データを取得する(ステップ101)。
PLC30は、取得した注入データを、随時、PC端末31すなわち据付端末38及び携行PC端末39へそれぞれ送信する(ステップ102)。PLC30は新たな注入データを取得する度に送信してもよく、所定時間(1秒~10秒)置きにまとめて送信してもよい。
各PC端末31(38,39)は、注入データ受取プログラム31qの働きによって、注入データをPLC30から受信する(ステップ201)。その注入データを受信時刻などと共に記憶部31mに蓄積する(ステップ202)。
1の注入孔21の複数の注入領域R1,R2,R3に同時に注入することで、これら注入領域R1,R2,R3の注入データが同時に得られる。
なお、PLC30と据付PC端末38とは有線LAN接続であるから、通信エラーが発生しにくい。したがって、据付PC端末38に蓄積された注入データのほうが、携行PC端末39に蓄積された注入データより信頼性が高いと言える。そこで、据付PC端末38の蓄積注入データは、定期的に携行PC端末39へ送信され、携行PC端末39の注入データが据付PC端末38からのデータに更新(上書き)される。この場合、携行PC端末39は、PLC30からの注入データを、据付PC端末38を介して間接的に受け取ることになる。
PC端末31(38,39)は、前記受け取った注入データ31eを、改良度データ変換プログラム31rの働きによって、変換規則データ31hにしたがって改良度データ31fに変換する(ステップ203)。詳しくは、PC端末31のCPU31aは、マトリクス36(変換規則データ)において注入データ31e中の注入量データ及び注入圧データが当てはまるマス36aを特定し、該マス36aに設定された改良度を読み取る。具体的には、マス36aに設定された色データ(改良度データ31f)を読み取る。これによって、注入孔21の注入領域R1,R2,R3ごとの周辺地山の改良度データが得られる。
さらに、PC端末31(38,39)は、表示データ作成プログラム31sの働きによって、注入データ31e及び改良度データ31fから表示データ31g(図8)を作成する(ステップ204)。詳しくは、PC端末31のCPU31aが、注入データ31e中の注入圧データ、並びに注入孔21の孔番号データ及び注入領域データを読み込む。そして、注入圧データから対応する色を特定し、注入孔21の孔番号データから、注入圧表示エリア41の注入孔配置図41a~41cにおける該当する棒線44を特定し、更に注入領域データから該当する棒線部分44a,44b,44cを特定する。特定した棒線部分44a,44b,44cに、前記注入圧データと対応する色を付す。
また、CPU31aは、前記注入データ31e中の注入量データを読み込み、対応する色を特定する。かつ注入孔21の孔番号データ及び注入領域データから、注入量表示エリア42の注入孔配置図42a~42cにおける該当する棒線45及び棒線部分45a,45b,45cを特定し、特定した棒線部分45a,45b,45cに前記注入量データと対応する色を付す。
さらにCPU31aは、注入データ31e中の注入孔21の孔番号データから改良度表示エリア43の注入孔配置図43a~43cにおける該当する棒線46を特定し、更に注入領域データから該当する棒線部分46a,46b,46cを特定し、特定した棒線部分44aに前記変換工程(ステップ203)で割り出したマス36aの色を付す。
このようにして作成された表示データ31gが、PC端末31のディスプレイ31cに画像表示される(ステップ205)。
好ましくは、PC端末31は、PLC30から新たな注入データ31eを受け取るたびに、データ変換(ステップ203)及び表示データ作成(ステップ204)を連続的に行い、作成した表示データをリアルタイムでディスプレイ31cに画像表示する(ステップ205)。すなわち、ディスプレイ画像をリアルタイムで更新する。
これによって、作業者は、ディスプレイ画像を観ることで注入状況をリアルタイムで把握できる。注入孔21への注入量及び注入圧だけでなく、各注入孔及びその周辺部の改良度をも直観的に把握できる。したがって、注入量を増やすべきか、注入操作を終了してもよいかなどを容易に判断できる。
1の注入孔21の注入領域R1,R2,R3ごとに注入して、注入領域R1,R2,R3ごとの注入データを取得することで、当該1の注入孔21に対応する棒線44,45,46の各棒線部分44a~44c,45a~45c,46a~46cの色がリアルタイムで更新される。これによって、作業者は、注入領域R1,R2,R3ごとの注入圧、注入量、及び改良度をリアルタイムで直観的に把握できる。
さらに注入孔配置図41a~41c,42a~42c,43a~43cは、実際の注入孔21の平面配置図に近似しているから、各注入孔配置図41a~41c,42a~42c,43a~43cの色分布を観察することで、全体的な注入状況を直観的に把握できる。特に、注入孔配置図43a~43cの色分布によって、周辺地山の改良状況を直観的に把握することができる。専門的な知識や経験は不要である。
このように、トンネル施工支援システム3によれば、トンネル周辺の地山の改良状況を可視化することができる。しかも、注入工程中にリアルタイムで地山の改良状況を監視することができる。これによって、トンネル1の掘進を適切かつ安全に行うことができる。掘削中の肌落ちなどの可能性があれば事前に対処することができる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変をなすことができる。
例えば、視覚的に認識可能な表示は、地山の改良度に応じた模様であってもよい。
表示データが、状態が不良な地山部分に対して注意を促す文字その他の表示を含んでいてもよい。
図7のマトリクス36の各注入量範囲、各注入圧範囲、改良度の段階数などは例示であり、適宜設定可能であり、システム3のユーザーが設定変更できるようにしてもよい。
トンネル1の外部の例えばオフィスや詰所の外部コンピュータが、トンネル施工支援システム3のネットワークに組み込まれ、PC端末31の1つとして機能していてもよい。前記外部コンピュータとPLC30及び端末38,39との接続には、インターネットなどの公衆通信網5を用いてもよい。前記外部コンピュータとPLC30及び端末38,39によって、仮想プライベートネットワーク(VPN)が構築されるようにしてもよい。
表示データをプリンター(出力表示部)で紙出力してもよい。
トンネル施工支援システムのフロー(図9及び図10)は適宜変更できる。
表示データをリアルタイムで表示するのに代えて、又はリアルタイム表示に加えて、注入工程終了後の表示要求を受けた段階で表示データが出力(画像表示、印刷など)されてもよい。
注入材2は、ウレタン系発泡樹脂に限らず、モルタル、セメントなどであってもよい。
注入材の注入対象及びシステム3による管理対象は、施工中のトンネルの周辺の地山であればよく、切羽前方の地山に限らず、トンネル上方、トンネル下方などであってもよい。
本発明は、例えば山岳トンネルの施工に適用できる。
1 山岳トンネル
2 注入材
3 トンネル施工支援システム
3c 取得部
10 注入機
11 注入ポンプ
17 注入圧センサ
20 先受け鋼管
21 注入孔
R1 端末の注入領域
R2 中間の注入領域
R3 先頭の注入領域
30 プログラマブルロジックコントローラ(PLC)
30d 注入データ(注入量データ及び注入圧データ)
30m 記憶部
30p トンネル施工支援プログラム
31 PC端末(コンピュータ、変換規則設定部、データ変換部、表示データ作成部、マトリクス表示部、受付部、反映部、読取り部)
31c ディスプレイ(画像表示部)
31m 記憶部
31d トンネル施工支援データ
31e 注入データ(注入量データ及び注入圧データ)
31f 改良度データ
31g 表示データ
31h 変換規則データ
31p トンネル施工支援プログラム
31q 注入データ受取プログラム
31r 改良度データ変換プログラム
31s 表示データ作成プログラム
31t 変換規則設定プログラム
36 マトリクス
36a マス
38 据付PC端末(コンピュータ)
39 携行PC端末(コンピュータ)
40 表示画像
43 改良度表示エリア
43a~43c 注入孔配置図
46 棒線(注入孔との対応部)
46a~46c 棒線部分
47 凡例47

Claims (4)

  1. 施工中のトンネルの周辺の地山に形成した複数の注入孔から前記地山に注入材を注入する注入工程時に取得部によって取得した各注入孔における注入量データ及び注入圧データを用いてトンネル施工を支援するシステムであって、
    前記注入量データ及び注入圧データを、前記取得部から受け取って、所定の変換規則にしたがって、各注入孔及びその周辺部が前記注入後の掘削時に安定しているかを示す改良度データに変換することによって、注入量及び注入圧の2つのデータの組み合わせから定まる1つの改良度データを導き出すデータ変換部と、
    前記改良度データを、対応する注入孔を表した画像部分内に視覚的に認識可能に表示するとともに前記複数の注入孔と対応する複数の前記画像部分を実際の注入孔の並びにしたがって配置した注入孔配置図を含む表示データを作成する表示データ作成部と、
    を備えたことを特徴とするトンネル施工支援システム。
  2. 前記データ変換部が、注入量を大きさに応じて区分けした複数の注入量範囲と、注入圧を大きさに応じて区分けした複数の注入圧範囲とを組み合わせたマトリクスの各マスに改良度を定めた変換規則データを記憶した記憶部と、取得した前記注入量データ及び注入圧データの両方が共に当てはまる1つのマスの改良度を前記変換規則データから読み取る読取り部とを含むことを特徴とする請求項1に記載のトンネル施工支援システム。
  3. 変換規則設定部を更に備え、前記変換規則設定部が、
    前記注入量範囲及び前記注入圧範囲のうち一方を区分けされた大きさ順に縦に並べ他方を区分けされた大きさ順に横に並べた前記マトリクスを表示するマトリクス表示部と、
    表示されたマトリクスの各マスに前記1つの改良度の設定入力を受け付ける受付部と、
    前記受け付けた改良度を前記記憶部の変換規則データに反映させる反映部と、
    を含むことを特徴とする請求項2に記載のトンネル施工支援システム。
  4. 前記複数の注入孔が、前記トンネルの幅方向に間隔を置いて並んで配置されており、かつ各注入孔が長手方向に複数の注入領域に区分けされており、前記取得部によって前記注入領域ごとに注入量データ及び注入圧データが取得されるようになっており、
    前記データ変換部が、前記注入領域ごとに注入量データ及び注入圧データを改良度データに変換し、
    前記表示データ作成部が、前記注入孔を表す複数の棒線を実際の注入孔の並びにしたがって配置した注入孔配置図を含む表示データを作成し、各棒線は、前記注入領域と対応する複数の棒線部分に区分けされ、各棒線部分が、対応する注入領域の改良度データに応じた色で表されることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載のトンネル施工支援システム。
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